インクジェット用インク、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置

【課題】普通紙のインク印字直後のカール量を低減することができ、吐出安定性にも優れたインクジェット用インク等の提供。
【解決手段】水、有機溶剤、界面活性剤、及び着色剤を含有するインクジェット用インクであって、前記有機溶剤が、温度２３℃、相対湿度８０％における平衡水分量が３０質量％以上である多価アルコールを少なくとも１種含有し、かつ下記一般式（Ｉ）で表されるアミド化合物を少なくとも含有し、更に、特定の化合物を含有するインクジェット用インクである。

前記一般式（Ｉ）中、Ｒは、炭素数４〜６のアルキル基を表す。

【特許請求の範囲】
【請求項１】
水、有機溶剤、界面活性剤、及び着色剤を含有するインクジェット用インクであって、
前記有機溶剤が、温度２３℃、相対湿度８０％における平衡水分量が３０質量％以上である多価アルコールを少なくとも１種含有し、かつ下記一般式（Ｉ）で表されるアミド化合物を少なくとも含有し、下記一般式（ＩＩ）から（ＩＶ）で表される化合物の少なくとも１種を含有することを特徴とするインクジェット用インク。
【化１】

ただし、前記一般式（Ｉ）中、Ｒは、炭素数４〜６のアルキル基を表す。
【化２】

ただし、前記一般式（ＩＩ）中、Ｒ_１は、水素原子及び炭素数１〜２のアルキル基のいずれかを表し、Ｒ_２は、炭素数１〜４のアルキル基を表す。
【化３】

ただし、前記一般式（ＩＩＩ）中、Ｒ’は、炭素数１〜２のアルキル基を表す。Ｒ_３は、水素原子、炭素数１〜８のアルキル基、環状アルキル基、及び芳香環基のいずれかを表す。
【化４】

ただし、前記一般式（ＩＶ）中、Ｒ_４及びＲ_５は、いずれも炭素数１〜８のアルキル基を表す。
【請求項２】
着色剤が官能基を持つ着色剤であり、前記官能基が、−ＣＯＯＭ、−ＳＯ_３Ｍ、−ＰＯ_３ＨＭ、−ＰＯ_３Ｍ_２、−ＣＯＮＭ_２、−ＳＯ_３ＮＭ_２、−ＮＨ−Ｃ_６Ｈ_４−ＣＯＯＭ、−ＮＨ−Ｃ_６Ｈ_４−ＳＯ_３Ｍ、−ＮＨ−Ｃ_６Ｈ_４−ＰＯ_３ＨＭ、−ＮＨ−Ｃ_６Ｈ_４−ＰＯ_３Ｍ_２、−ＮＨ−Ｃ_６Ｈ_４−ＣＯＮＭ_２、及び−ＮＨ−Ｃ_６Ｈ_４−ＳＯ_３ＮＭ_２（ただし、Ｍは、四級アンモニムイオンを表す）から選択される少なくとも１種である請求項１に記載のインクジェット用インク。
【請求項３】
着色剤がジェミナルビスホスホン酸基及びジェミナルビスホスホン酸塩基のいずれかで改質された改質顔料である請求項１に記載のインクジェット用インク。
【請求項４】
下記構造式（１）、（２）、（３）及び（４）のいずれかで表される基で修飾された改質顔料である請求項３に記載のインクジェット用インク。
【化５】

【化６】

【化７】

ただし、前記構造式（３）中、Ｘ^＋は、Ｌｉ^＋、Ｋ^＋、Ｎａ^＋、ＮＨ_４^＋、Ｎ（ＣＨ_３）_４^＋、Ｎ（Ｃ_２Ｈ_５）_４^＋、Ｎ（Ｃ_３Ｈ_７）_４^＋及びＮ（Ｃ_４Ｈ_９）_４^＋のいずれかを示す。
【化８】

ただし、前記構造式（４）中、Ｘ^＋は、Ｌｉ^＋、Ｋ^＋、Ｎａ^＋、ＮＨ_４^＋、Ｎ（ＣＨ_３）_４^＋、Ｎ（Ｃ_２Ｈ_５）_４^＋、Ｎ（Ｃ_３Ｈ_７）_４^＋及びＮ（Ｃ_４Ｈ_９）_４^＋のいずれかを示す。
【請求項５】
有機溶剤が、下記構造式（Ｖ）で表されるアミド化合物を含有する請求項１から４のいずれかに記載のインクジェット用インク。
【化９】

【請求項６】
着色剤が、ブラック顔料、シアン顔料、マゼンタ顔料、イエロー顔料及びそれらの混合物から選択されるいずれかである請求項１から５のいずれかに記載のインクジェット用インク。
【請求項７】
界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤及びアセチレンアルコール系界面活性剤から選択される少なくとも１種を含有する請求項１から６のいずれかに記載のインクジェット用インク。
【請求項８】
動的表面張力が２５℃において、最大泡圧法による表面寿命１５ｍｓ時の動的表面張力が３５ｍＮ／ｍ以下である請求項１から７のいずれかに記載のインクジェット用インク。
【請求項９】
請求項１から８のいずれかに記載のインクジェット用インクを熱、圧力、振動、及び光から選択される少なくとも１種の刺激で印加し、前記インクジェット用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
【請求項１０】
請求項１から８のいずれかに記載のインクジェット用インクを、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも１種の刺激で印加し、前記インクジェット用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。

【図１】