説明

インクジェット記録装置

【課題】記録ヘッドに光が入射することを防止する。
【解決手段】光が照射されることで硬化するインクを記録媒体に吐出する記録ヘッドと、記録媒体上に吐出された前記インクに対して光を照射する光源8,8と、前記記録ヘッドのメンテナンス動作を行うメンテナンスユニットと、を備え、ワイプ部材及び吸引キャップ部材の少なくとも一方によるメンテナンス動作の際に、光源の光量が画像記録時の光量の1/2以下となるように、光源を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録装置に係り、特に、メンテナンス時に光源からの光を記録ヘッドに入射させないようにすることを可能としたインクジェット記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から包装材に画像記録を行う場合、グラビア印刷方式やフレキソ印刷方式が通常用いられている。しかしグラビア印刷方式やフレキソ印刷方式では製版工程が必要となるため、小ロット印刷を行うには、コスト面で不利となる。
そこで簡易かつ安価に画像を記録できる画像記録手段として、インクジェット方式を用いた画像記録装置(以下、「インクジェット記録装置」と言う。)が知られている。このインクジェット記録装置は、紫外線硬化型インクを記録媒体に小滴として吐出する記録ヘッドと、記録媒体上に吐出されたインクを硬化させるため光を照射する光源とが備えられており、前記記録ヘッドと前記光源を搭載したキャリッジが記録媒体上を移動することにより記録媒体に画像記録を行う(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、このようなインクジェット記録装置は、連続して画像記録を行った場合に、記録ヘッドの吐出口から吐出され、霧状になったインクが記録ヘッドの吐出口付近に付着、堆積して吐出口が詰まるいわゆる目詰まりを起こすことがあり、このような状態で画像記録を続行した場合には、インクが吐出されないなど画像記録に不具合が生じるおそれがある。
【0004】
そのため、近年のインクジェット記録装置には、記録ヘッドの目詰まりを回復させ正常な画像記録を行うために、記録ヘッドの吐出口及び吐出口付近に付着したインク除去動作を行うメンテナンスユニットが設置されている。
前述のインク除去動作は、記録ヘッドを搭載したキャリッジをメンテナンスユニットの配置されているメンテナンス領域に移動させて行う。
【0005】
このメンテナンスユニットは、記録ヘッドの吐出口に詰まったインクを吸引除去する吸引キャップ部材と、吐出口及び吐出口付近に付着、堆積したインクを拭き取るワイプ部材とから構成されている。この吸引キャップ部材は記録ヘッドの吐出面を覆いインクの吸い出しを行い、ワイプ部材はブレードで吐出面の拭き取りを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−310454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、露出した状態で設置されている前述のメンテナンスユニットは、メンテナンス動作の際、光源から照射された光がメンテナンスユニットに直接照射されてしまう。そのため光源から照射された光は、メンテナンスユニットの記録ヘッド側の面で乱反射を起こし、記録ヘッドの吐出口付近に入射してしまう。
【0008】
そのため吐出口及び吐出口付近に付着する光硬化型インクが硬化することにより、インクが吐出されない目詰まりや、正しい方向にインク滴が吐出されないいわゆる吐出曲がり等が発生するという問題点がある。
また、メンテナンスユニットの吸引キャップやワイプ部材に付着した光硬化型インクが硬化してしまうと、メンテナンスが正常に行われなくなるおそれがある。
【0009】
本発明は、この問題点に鑑みなされたものであり、記録ヘッドやメンテナンスユニットに光が入射することを防ぎ、光硬化型インクによる目詰まり及び吐出曲がり、メンテナンス不良等が発生しない信頼性の高いインクジェット記録装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載のインクジェット記録装置は、光を照射することによって硬化するインクを記録媒体に吐出する吐出口を有する記録ヘッドと、前記記録媒体上に吐出された前記インクに対して光を照射する光源と、前記記録ヘッドのメンテナンス動作を行うメンテナンスユニットと、を備えるインクジェット記録装置において、前記吐出口及び吐出口付近からインクの吸引を行う吸引キャップ部材と、吐出口及び吐出口付近のインクの拭き取りを行うワイプ部材と、前記光源の点灯消灯を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、少なくとも前記ワイプ部材及び前記吸引キャップ部材の少なくとも一方によるメンテナンス動作の際に、前記光源の光量が画像記録時の光量の1/2以下となるように、前記光源を制御することを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、メンテナンスユニットのワイプ部材及び吸引キャップ部材の少なくとも一方によるメンテナンス動作の際に、制御部が光源を制御して光源の光量が画像記録時の光量の1/2以下としているので、光源からの光がメンテナンスユニットに乱反射し記録ヘッド側に入射することを低減させるインクジェット記録装置を得ることができる。
また、メンテナンスが完了して、それ以降に画像記録が行われるとき、光源は画像記録に必要な光量で点灯していなければならないが、メンテナンス時に光源が消灯されていると、必要な光量となるまでに時間がかかってしまう。しかしながら、メンテナンス時に光源が画像記録時の光量の1/2以下で点灯していれば、画像記録再開までの時間を短縮することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記制御部は、前記ワイプ部材及び前記吸引キャップ部材の少なくとも一方によるメンテナンス動作の際に、前記光源を消灯させるように制御すること特徴としている。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、メンテナンスユニットのワイプ部材及び吸引キャップ部材の少なくとも一方によるメンテナンス動作の際に、制御部が光源を制御し光量を光源を消灯させているので、光源からの光がメンテナンスユニットに乱反射し記録ヘッド側に入射することを、より確実に防ぐインクジェット記録装置を得ることができる。特に、光硬化型インクがカチオン重合系のインクであると、微少な紫外線であっても長期間照射されていれば硬化してしまうが、このように光源が消灯されていればカチオン重合系のインクの硬化を長期にわたって防止することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、
前記ワイプ部材は、0.2デニールから0.01デニールの繊度を有する極細繊維により形成され、かつ、第1のロール軸及び第2のロール軸に巻回されるシート形状を有しており、前記第1のロール軸から繰り出された前記インク吸収体は、前記第2のロール軸により巻き取られることを特徴としている。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、ワイプ部材は、0.2デニールから0.01デニールの繊度を有する極細繊維により形成されているので、毛細管作用等により、インクをより吸収効率よく吸収することができる。
さらに、ワイプ部材は、第1のロール軸及び第2のロール軸に巻回されるシート形状を有しているので、第1のロール軸から送り出されたワイプ部材を、インクが吸収された部分から順次、第2のロール軸で巻き取ることができる。よって、第2のロール軸で巻き取られたワイプ部材を回収することができ、さらに新たなワイプ部材を第1のロール軸に配置する準備を行うことができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、主走査方向に往復駆動して記録を行うシリアル方式の記録ヘッドであることを特徴としている。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、メンテナンスユニットのワイプ部材によるメンテナンス動作の際に、制御部が光源を制御し光源を消灯させることで、光源からの光がメンテナンスユニットに乱反射し記録ヘッド側に入射することを防ぐシリアル方式のインクジェット記録装置を得ることができる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、前記記録媒体の幅方向に延在するように配置され、前記記録媒体を移動させて記録を行うライン方式であることを特徴としている。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、メンテナンスユニットのワイプ部材によるメンテナンス動作の際に、制御部が光源を制御し光源を消灯させることで、光源からの光がメンテナンスユニットに乱反射し記録ヘッド側に入射することを防ぐライン方式のインクジェット記録装置を得ることができる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、前記インクは、紫外線硬化型のインクであることを特徴としている。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、紫外線硬化型のインクを用いたインクジェット記録装置を得ることができる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のインクジェット記録装置において、
前記紫外線硬化型のインクは、25℃における粘度が10〜50mPa・sで、表面張力が20〜40mN/mであることを特徴としている。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、紫外線硬化型のインクは、25℃の粘度が、10〜50mPa・sで、表面張力が20〜40mN/mであり、粘性が高く、濡れ性が悪いインクであるが、このような粘性が高く、濡れ性が悪いインクにおいても吸引キャップ部材におけるインクの固着を防止することができる。
【0024】
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載のインクジェット記録装置において、前記インクはカチオン重合系のインクであることを特徴としている。
【0025】
請求項8に記載の発明によれば、カチオン重合系のインクを用いたインクジェット記録装置を得ることができる。
【発明の効果】
【0026】
請求項1に記載の発明によれば、拭き取りメンテナンス及び吸引メンテナンスの少なくとも一方の際に、制御部が光源を制御し、光源の光量を画像記録時の光量の1/2以下としているので、光源からの光がメンテナンスユニットに乱反射し記録ヘッド側に入射することを低減させることができ、吐出口及び吐出口付近に付着する光硬化型インクが硬化することにより生じる目詰まりや、吐出曲がりを防止することができるという効果がある。
また、拭き取りメンテナンスや吸引メンテナンスにおいても画像記録時よりも光量が1/2以下となっているので、ワイプ部材や吸引キャップ部材に付着したインクの硬化を防止でき、長期にわたって正常なメンテナンスを行うことができる。
【0027】
請求項2記載の発明によれば、メンテナンスユニットのワイプ部材及び吸引キャップ部材の少なくとも一方によるメンテナンス動作の際に、制御部が光源を制御し光量を光源を消灯させているので、光源からの光がメンテナンスユニットに乱反射し記録ヘッド側に入射することを、より確実に防いで、吐出口及び吐出口付近に付着する光硬化型インクが硬化することにより生じる目詰まりや、吐出曲がり、さらにはメンテナンス不良を確実に防止することができるという効果がある。
【0028】
請求項3に記載の発明によれば、毛細管作用等により、インクをより吸収効率よく吸収することができる。
さらに、ワイプ部材は、第1のロール軸及び第2のロール軸に巻回されるシート形状を有しているので、第1のロール軸から送り出されたワイプ部材を、インクが吸収された部分から順次、第2のロール軸で巻き取ることができる。よって、第2のロール軸で巻き取られたワイプ部材を回収することができ、さらに新たなワイプ部材を第1のロール軸に配置する準備を行うことができる。
【0029】
請求項4に記載の発明によれば、シリアルプリント方式であるインクジェット記録装置を用いることができ、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明と同様の効果がある。
【0030】
請求項5に記載の発明によれば、ラインプリント方式であるインクジェット記録装置を用いることができ、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明と同様の効果がある。
【0031】
請求項6に記載の発明によれば、紫外線硬化型のインクを用いることができ請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明と同様な効果がある。
【0032】
請求項7に記載の発明によれば、紫外線硬化型のインクは、25℃の粘度が、10〜50mPa・sで、表面張力が20〜40mN/mであり、粘性が高く、濡れ性が悪いインクであるが、このような粘性が高く、濡れ性が悪いインクにおいても吸引キャップ部材におけるインクの固着を防止することができる。
【0033】
請求項8に記載の発明によれば、他の紫外線硬化型インクよりも紫外線に対する感度が高いカチオン重合系インクを用いるので、他の紫外線硬化型インクよりも紫外線量が弱くとも充分に硬化する。これにより、光源として照射線量の小さいものを用いることができ、光源を従来よりも小型にすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】第一の実施形態におけるインクジェット記録装置の要部を示した模式図である。
【図2】第一の実施形態におけるインクジェット記録装置のブロック図である。
【図3】第一の実施形態におけるインクジェット記録装置の要部を示した模式図である。
【図4】第二の実施形態におけるインクジェット記録装置の要部を示した模式図である。
【図5】第三の実施形態におけるインクジェット記録装置の要部を示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施の形態を図1から図5を参照しながら説明する。図1は、第一の実施形態のインクジェット記録装置を模式的に示す正面図である。図1に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置1は、光硬化型インクを用いたシリアル方式によるインクジェット記録装置1である。
【0036】
このインクジェット記録装置1には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)のいずれか一色の光硬化型インクを吐出する吐出口が設けられた記録ヘッド2,2・・と記録媒体16上に吐出されたインクに対して光を照射することでインクを硬化させるための光源3,3・・を搭載したキャリッジ4が備えられており、キャリッジ4上で、記録ヘッド2,2・・は互いに平行で間隔をあけて配設されており、光源3,3は記録ヘッド2,2・・の主走査方向Xにおける両側部に、それぞれ配設されている。ここで光源3,3としては、例えば高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハイドライドランプ、熱陰極管、冷却管、LEDなどが挙げられる。
【0037】
前述のキャリッジ4は棒状のガイドレール5に支持されキャリッジ駆動機構6によって、ガイドレール5に沿って記録媒体16上を往復移動させられる。
このキャリッジ4の移動方向は主走査方向Xとされ、また主走査方向Xと直交する方向は副走査方向Yとされる。この副走査方向Yに記録媒体16を搬送するための記録媒体搬送機構7がインクジェット記録装置に設けられている。
【0038】
主走査方向Xに沿ったキャリッジ4の移動可能範囲の中央部分は、記録媒体16に記録を行う記録領域Aとされており、記録領域Aには、記録媒体16を非記録面から支持するプラテン17が設けられている。
【0039】
キャリッジ4の移動可能範囲であって記録領域Aの外側一端は、記録ヘッド2,2・・の吐出口等のメンテナンス動作を行うメンテナンス領域Bとされており、メンテナンス領域Bには、前記メンテナンス動作を行うためにメンテナンスユニット8が設けられている。
【0040】
このメンテナンスユニット8には、吐出口に詰まったインク及び吐出口内に発生した気泡をインクと共に吸引除去する吸引メンテナンスのために、吸引キャップ部材9が設けられている。この吸引キャップ部材9には、キャリッジ4がメンテナンス領域Bに移動した際に、記録ヘッド2,2・・に対向する位置に、記録ヘッド2,2・・の吐出口を覆う吸引キャップ部材9の吸引キャップ10,10・・が記録ヘッド2,2・・と対応する数だけ設けられている。またこのメンテナンスユニット8には、図示していないメンテナンスユニット駆動機構が設けられており、このメンテナンスユニット駆動機構によりメンテナンスユニット8は記録ヘッド2,2・・側に移動され、記録ヘッド2,2・・に対して吸引キャップ10,10・・が密着されるようになっている。
【0041】
この吸引キャップ10,10・・の内部には、図示しない吸収体が設けられており、吸収体は、例えばベルイータ(鐘紡社製商品名)等の親水処理を施した多孔質の樹脂で形成されている。
吸引キャップ10,10・・の底面には、吸引キャップ10,10・・の内部に連通するインク連通管11が設けられている。この連通管11の中途には、吸引ポンプ12が設けられており、インク連通管11の下端には、吸引したインクを受ける廃インクタンク13が設けられている。
【0042】
またメンテナンスユニット8には、吐出口及び吐出口付近に付着するインクを拭き取るワイプ部材14が、吸引キャップ10,10・・の近傍で吸引キャップ10,10・・より主走査方向Xの一端側に設けられている。この拭き取りメンテナンスはワイプ部材14と記録ヘッド2,2・・の吐出口を摺接させて行うため、前述のメンテナンスユニット駆動機構によって、メンテナンスユニット8は副走査方向Yに往復動作させられるようになっている。
【0043】
次に図2を参照しつつ本実施形態における制御部100について説明する。
【0044】
図2に示すように、制御部100は、各種処理を実行するCPU101と、制御、判断等各種処理用の各種プログラムや、各種データが格納されたROM102と、各種処理における作業領域や各種処理によって生成されたデータを一時的に記憶する記憶領域を備えるRAM103と、で構成されている。
【0045】
制御部100は画像記録の際に、ROM102に格納された各種のプログラムに従って、記録ヘッド2,2・・を制御してインクを吐出させ、光源3,3を制御して光源3,3を点灯又は消灯させるとともに、キャリッジ駆動機構6を制御してキャリッジ4を駆動させ、そして記録媒体搬送機構7を制御して記録媒体16を搬送させるようになっている。
【0046】
また制御部100はメンテナンス動作の際に、ROM102に格納された各種のプログラムに従って、メンテナンスユニット8を制御してメンテナンス動作を行わせるようになっており、拭き取りメンテナンス時においては光源3,3を制御し光源3,3を消灯させるようになっている。
【0047】
さらに、制御部100には、操作入力やデータや情報の入力を行うキーボードや操作パネル等の入力部110、電源120、記録ヘッド2,2・・、光源3,3、キャリッジ駆動機構6、記録媒体搬送機構7及びメンテナンスユニット8などが、それぞれインターフェース(図示省略)を介して接続されている。
【0048】
なお、本実施の形態に用いられるインクとしては、特に、「光硬化技術−樹脂・開始剤の選定と配合条件及び硬化度の測定・評価−(技術協会情報)」に記載の「光硬化システム(第4章)」の「光酸・塩基発生剤を利用する硬化システム(第1節)」、「光誘導型交互共重合(第2節)」等に適合するインクが適用可能であり、通常のラジカル重合により硬化するものであってもよい。
【0049】
具体的に、本実施の形態に用いられるインクは、光としての紫外線の被照射により硬化する性質を具備する紫外線硬化型インクであり、主成分として、少なくとも重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)と、光開始剤と、色材とを含むものである。ただし、本実施の形態に用いるインクとして、上記「光誘導型交互共重合(第2節)」に適合するインクを用いる場合には、光開始剤は除外されてもよい。
【0050】
前記紫外線硬化型インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル硬化性インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン硬化性インクとに大別されるが、どちらのインクも本実施の形態に用いられるインクとして適用可能であり、ラジカル硬化性インクとカチオン硬化性インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施の形態に用いられるインクとして適用してもよい。
【0051】
しかしながら、酸素による重合反応の阻害が少ない又は無いカチオン硬化性インクのほうが機能性・汎用性に優れるため、本実施の形態では、特に、カチオン硬化性インクを用いている。本実施の形態に用いられるカチオン硬化性インクは、具体的に、少なくともオキセタン化合物,エポキシ化合物,ビニルエーテル化合物等のカチオン重合性化合物と、光カチオン開始剤と、色材とを含む混合物であり、上記の通り、紫外線の被照射により硬化する性質を具備するものである。
【0052】
本実施形態で用いられる記録媒体として、所謂軟包装に用いられる透明又は不透明な非吸収性の樹脂製フィルムが適用できる。樹脂製フィルムの具体的な樹脂の種類として、ポリエチレンテレフタレート,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミド,ポリエステルアミド,ポリエーテル,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリ-ρ-フェニレンスルフィド,ポリエーテルエステル,ポリ塩化ビニル,ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等が適用可能であり、さらには、これら樹脂の共重合体、これら樹脂の混合物、これら樹脂を架橋したもの等も適用可能である。中でも、樹脂製フィルムの樹脂の種類として、延伸したポリエチレンテレフタレート,ポリスチレン,ポリプロピレン,ナイロンのいずれかを選択するのが、樹脂製フィルムの透明性・寸法安定性・剛性・環境負荷・コスト等の面で好ましく、2〜100μm(好ましくは6〜50μm)の厚みを有する樹脂製フィルムを用いるのが好ましい。また、樹脂製フィルムの支持体の表面にコロナ放電処理、易接着処理等の表面処理を施してもよい。さらに、本実施形態に用いられる記録媒体として、樹脂により表面を被覆した各種紙,顔料を含むフィルム,発泡フィルム等の不透明な公知の記録媒体も適用可能である。
【0053】
次に本実施の形態の動作について説明する。
制御部100が入力部110より画像記録情報を受信すると、制御部100は、記録ヘッド2,2・・、光源3,3、キャリッジ駆動機構6及び記録媒体搬送機構7を制御して画像記録情報に基づいた各々の動作を実行させ、画像記録を開始させる。
また、制御部100は、メンテナンスユニット8を制御して、メンテナンス動作を開始させる。
【0054】
次に本実施形態におけるメンテナンス動作について説明する。
メンテナンス動作時においては、制御部100は、まず、キャリッジ駆動機構6を制御して、記録ヘッド2,2・・と光源3,3を搭載したキャリッジ4をメンテナンス領域Bに移動させる。
【0055】
記録ヘッド2,2・・がメンテナンス領域Bの所定の位置に配置されると、前述のメンテナンスユニット駆動機構により、メンテナンスユニット8を記録ヘッド2,2・・側へ移動させ、吸引キャップ10、10により記録ヘッド2,2・・の吐出面は覆われ、吐出口が密閉される。
【0056】
制御部100はメンテナンスユニット8を制御して、吸引ポンプ12を作動させ、吐出面からインクを吸引させる。吸引されたインクは、インク連通管11を通じて廃インクタンク13に蓄えられる。
【0057】
このように本実施形態においては、吸引キャップ10,10・・による吸引メンテナンスの際に、光源3,3は点灯された状態に保持されているが、この吸引メンテナンス時には記録ヘッド2,2・・の吐出面は吸引キャップ10,10・・により完全に被覆されていることから、記録ヘッド2,2・・の吐出面に光源からの光が入射してしまうことがない。
【0058】
吸引メンテナンス終了後、制御部100は光源3,3を消灯させる。
制御部100は、メンテナンスユニット8を制御して、前述のメンテナンスユニット駆動機構によりメンテナンスユニット8移動させ、記録ヘッド2,2・・の吐出面から吸引キャップ10を離隔させる。
【0059】
制御部100は、メンテナンスユニット8を制御して前述のメンテナンス駆動機構によりメンテナンスユニット8を副査方向Yに往復移動させ、順次、ワイプ部材14のブレード15に記録ヘッドの吐出面を摺接させながら、主走査方向Xのプラテン側の記録ヘッド2,2・・から拭き取りメンテナンスを行わせる。
その後、制御部100は、拭き取りメンテナンスが終了した記録ヘッド2に空吐出させる。
【0060】
メンテナンス動作が終了すると、制御部100は、キャリッジ駆動機構6を制御して記録ヘッド2,2・・と光源3,3を搭載したキャリッジ4を記録領域Aに移動させる。
【0061】
この移動の際に、主走査方向Xの最右端側の光源3がプラテン17上を通過した時、制御部100は、光源3,3を点灯させる。
【0062】
本実施形態によれば、主走査方向Xに往復駆動して画像記録を行うシリアル方式の記録ヘッド2,2を備えたインクジェット記録装置1おいて、拭き取りメンテナンス時に光源3,3を消灯させることにより、メンテナンス動作の際に、メンテナンスユニット8の記録ヘッド2,2・・側の面で乱反射した光を記録ヘッド2,2・・の吐出口付近に入射させることを防ぐことができ、記録ヘッド2,2・・の吐出口及び吐出口付近に付着した光硬化型インクによる目詰まり及び吐出曲がり等が発生しない信頼性の高いインクジェット記録装置を得ることができる。
そして、上述したインクは、25℃における粘度が10〜50mPa・sで、表面張力が20〜40mN/mであるので、粘性が高く、濡れ性が悪いインクであるが、このような粘性が高く、濡れ性が悪いインクにおいても吸引キャップ9におけるインクの固着を防止することが可能であり、これによって、例えば紫外線硬化型インクのようなインクにおいても吸引動作を行うことができる。
【0063】
なお、図3に示すように、記録ヘッド2と記録ヘッド2との間、及び記録ヘッド2,2・・の主走査方向Xにおける両端部にそれぞれ、光源3,3・・を設けても本発明と同様の効果が得られる。
また、本実施形態のインクジェット記録装置1では、拭き取りメンテナンス時にのみ光源3,3が消灯させられているが、吸引メンテナンス時においても消灯しても構わない。上述したように、この吸引メンテナンス時には記録ヘッド2,2・・の吐出面は吸引キャップ10,10・・により完全に被覆されているために、記録ヘッド2,2・・の吐出面に光源からの光が入射してしまうことがないものの、吐出面と吸引キャップ10,10・・との接触部分においては、インクが存在している場合もあり、そのインクが硬化してしまうと、吐出面に吸引キャップ10,10,・・が接着してしまう。しかしながら、吸引メンテナンス時に光源3,3が消灯されていれば、接触部分におけるインクの硬化を防止することができる。このように、拭き取りメンテナンスや吸引メンテナンスに光源3,3が消灯していれば、ワイプ部材14や吸引キャップ10,10に付着したインクの硬化を防止でき、長期にわたって正常なメンテナンスを行うことができる。
【0064】
さらに、本実施形態では、拭き取りメンテナンス時に光源3,3が消灯させられているが、画像記録時における光源3,3の光量の1/2以下であれば、光源からの光がメンテナンスユニットに乱反射し記録ヘッド側に入射することを低減させることができる。メンテナンスが完了して、それ以降に画像記録が行われるとき、光源3,3は画像記録に必要な光量で点灯していなければならないが、メンテナンス時に光源3,3が消灯されていると、必要な光量となるまでに時間がかかってしまう。しかしながら、メンテナンス時に光源3,3が画像記録時の光量の1/2以下で点灯していれば、画像記録再開までの時間を短縮することができる。
【0065】
次に図4を参照にして、第二の実施形態に係るインクジェット記録装置40について説明する。上述の第一の実施形態に係るインクジェット記録装置1では、ブレード15が記録ヘッド2の吐出面を摺擦することによって拭き取りメンテナンスを行う構成であるが、この第二の実施形態に係るインクジェット記録装置40では、繊維からなるシート状のワイプ部材によって吐出面のインクを拭き取るように、拭き取りメンテナンスを行う構成になっている。なお、以下の説明において、第一の実施形態のインクジェット記録装置1と同一の部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0066】
図4に示すように、吸引キャップ部材9の一端側には、回転自在な第1のロール軸41と、第1のロール軸41と平行で回転駆動する第2のロール軸42とが設けられている。第1のロール軸41には、ロール状に巻かれたシート状のワイプ部材43が取り付けられていて、ワイプ部材43の先端部は第2のロール軸42に固定されている。つまり、第2のロール軸42が回転駆動すると、ワイプ部材43は第1のロール軸41から引き出されて、第2のロール軸42に巻き取られるようになっている。
ワイプ部材43は、インクの吸収効率を高めるために、0.2デニールから0.01デニールの繊度を有する極細繊維により形成されている。この繊維には、例えばポリエステル、アクリル、ナイロン等を用いることが好ましい。
【0067】
このワイプ部材43による拭き取りメンテナンスについて説明する。
吸引キャップ部材9による吸引メンテナンスが完了すると、制御部100は、メンテナンスユニット8を副査方向Yに往復移動させ、順次、ワイプ部材43に記録ヘッド2の吐出面を摺接させながら、主走査方向Xのプラテン側の記録ヘッド2,2・・から拭き取りメンテナンスを行わせる。ここで、一定回数拭き取りメンテナンスが行われると、制御部100は、第2のロール軸42を回転駆動させて、ワイプ部材43におけるインクで汚れた部分を第2のロール軸42に巻き取って、ワイプ部材43におけるインクが未付着な部分を引き出すようになっている。
【0068】
以上のように、この第2の実施の形態のインクジェット記録装置によれば、ワイプ部材43が、インクが吸収された部分から順次、第2のロール軸42に巻き取られるので、第2のロール軸42で巻き取られたワイプ部材43を回収することができ、さらに新たなワイプ部材43を第1のロール軸41に配置する準備を行うことができる。
【0069】
次に、図5を参照しつつ本発明の第三の実施形態について説明する。
【0070】
図5に示すように、本実施形態におけるインクジェット記録装置21は、ライン方式によるインクジェット記録装置21である。このインクジェット記録装置21には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)のいずれか一色の光硬化型インクを吐出する吐出口が設けられた記録ヘッド22,22・・と記録媒体30上に吐出されたインクに対して光を照射することでインクを硬化させるための光源23,23・・とを支持するキャリア24が備えられており、記録媒体30上で記録ヘッド22,22・・は、記録媒体30の幅方向に延在するように配置されており、光源23,23は各記録ヘッド22,22の記録媒体30搬送方向の下流側に配設されている。
【0071】
この記録媒体30の搬送方向は副走査方向Yとされ、この副走査方向Yに記録媒体30を送るための記録媒体搬送機構25が設けられている。
記録媒体30に記録を行う領域は記録領域Aとされており、記録領域には、プラテン31が設けられ、記録媒体30はプラテン31により非記録面から支持されている。
【0072】
記録領域Aの記録媒体30の搬送方向と逆向きの領域には記録ヘッド22,22・・の吐出口等のメンテナンス動作を行うメンテナンスユニット26が設けられており、このメンテナンスユニット26が配置されている領域はメンテナンス領域Bとされている。
【0073】
このメンテナンス領域Bに、キャリア24により支持されている記録ヘッド22,22・・と光源23,23・・とを、配置させるために図示していないキャリア駆動機構が設けられている。
【0074】
メンテナンスユニット26には、吸引キャップ部材27が設けらおり、この吸引キャップ部材27には、キャリア24がメンテナンス領域Bに配置された際に、記録ヘッド22,22・・と対向する位置に、記録ヘッド22,22・・の吐出面を覆う吸引キャップ部材27としての吸引キャップ28,28・・が記録ヘッド22,22・・と対応する数だけ設けられている。またこのメンテナンスユニット26には、図示していないメンテナンスユニット駆動機構が設けられており、このメンテナンスユニット駆動機構によりメンテナンスユニット26を記録ヘッド22,22・・側へ移動させ、記録ヘッド22,22・・の吐出口に対して吸引キャップ28,28・・が密着されるようになっている。
【0075】
またメンテナンスユニット26には、ワイプ部材29が吸引キャップ28,28の近傍で副走査方向Yのプラテン31側に設けられている。この拭き取りメンテナンスはワイプ部材29と記録ヘッド22,22・・の吐出面を摺接させて行うため、前述のメンテナンスユニット駆動機構によって、メンテナンスユニット26は主走査方向Xに往復動作させられる。
【0076】
第三の実施の形態における制御部の構成は、前記第一実施形態とほぼ同様であるためその説明を省略する。
【0077】
次に、第三の実施形態におけるメンテナンス動作について説明する。
メンテナンス動作時において、制御部はキャリア駆動機構を制御し、キャリア24により支持されている記録ヘッド22,22・・と光源23,23・・とをメンテナンス領域Bに移動させる。
【0078】
記録ヘッド22,22・・がメンテナンス領域Bの所定の位置に配置されると、前述のメンテナンスユニット駆動機構により、メンテナンスユニット26を記録ヘッド22,22・・側へ移動させ、吸引キャップ28,28・・により記録ヘッド22,22・・の吐出面は覆われ、吐出口が密閉される。
【0079】
このように本実施形態においては、吸引キャップ28,28・・による吸引メンテナンスの際に、光源は点灯された状態に保持されているが、この吸引メンテナンス時には記録ヘッド22,22・・の吐出面は吸引キャップ28,28・・により完全に被覆されていることから、記録ヘッド22,22・・の吐出面に光源からの光が入射してしまうことがない。
【0080】
吸引メンテナンス終了後、制御部は光源23,23・・を制御し、光源23,23を消灯させる。
制御部は、メンテナンスユニット26を制御してメンテナンスユニット駆動機構により、記録ヘッド22,22・・の吐出面から吸引キャップ28,28・・を離隔させる。
【0081】
離隔させた後、制御部は、メンテナンスユニット26を制御してメンテナンス駆動機構によりメンテナンスユニット26を主走査方向Xに往復移動させ、順次、ワイプ部材29により記録ヘッド22,22・・の吐出面を摺接させながら、副走査方向Yの記録領域側の記録ヘッド22から拭き取りメンテナンスを実行させる。制御部は、拭き取りメンテナンスが終了した記録ヘッド22に空吐出させる。
【0082】
メンテナンス動作が終了すると、制御部は、キャリア駆動機構を制御してキャリア24により支持されている記録ヘッド22,22・・と光源23,23・・とを、記録領域Aに配置させる。
【0083】
記録ヘッド22,22・・と光源23,23・・とが記録領域Aに配置された時、制御部は光源23,23・・を制御して光源23,23・・を点灯させる。
【0084】
本実施形態によれば、記録ヘッド22,22・・を記録媒体30の幅方向に延在するように配置させ、記録媒体30を移動させて記録を行うインクジェット記録装置21おいて、拭き取りメンテナンス時に光源23,23を消灯させることにより、メンテナンス動作の際に、メンテナンスユニット26の記録ヘッド22,22・・側の面で乱反射した光を記録ヘッド22,22・・の吐出口付近に入射させることを防ぐことができ、記録ヘッド22,22・・の吐出口及び吐出口付近に付着した光硬化型インクによる目詰まり及び吐出曲がり等が発生しない信頼性の高いインクジェット記録装置を得ることができる。
【符号の説明】
【0085】
1 インクジェット記録装置
2 記録ヘッド
3 光源
4 キャリッジ
5 ガイドレール
6 キャリッジ駆動機構
7 記録媒体搬送機構
8 メンテナンスユニット
9 吸引キャップ部材
10 吸引キャップ
11 連通管
12 吸引ポンプ
13 廃インクタンク
14 ワイプ部材
15 ブレード
16 記録媒体
17 プラテン
21 インクジェット記録装置
22 記録ヘッド
23 光源
24 キャリア
25 記録媒体搬送機構
26 メンテナンスユニット
27 吸引キャップ部材
28 吸引キャップ
29 ワイプ部材
30 記録媒体
31 プラテン
41 第1のロール軸
42 第2のロール軸
43 ワイプ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を照射することによって硬化するインクを記録媒体に吐出する吐出口を有する記録ヘッドと、前記記録媒体上に吐出された前記インクに対して光を照射する光源と、前記記録ヘッドのメンテナンス動作を行うメンテナンスユニットと、を備えるインクジェット記録装置において、
前記吐出口及び吐出口付近からインクの吸引を行う吸引キャップ部材と、吐出口及び吐出口付近のインクの拭き取りを行うワイプ部材と、前記光源の点灯消灯を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ワイプ部材及び前記吸引キャップ部材の少なくとも一方によるメンテナンス動作の際に、前記光源の光量が画像記録時の光量の1/2以下となるように、前記光源を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ワイプ部材及び前記吸引キャップ部材の少なくとも一方によるメンテナンス動作の際に、前記光源を消灯させるように制御すること特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記ワイプ部材は、0.2デニールから0.01デニールの繊度を有する極細繊維により形成され、かつ、第1のロール軸及び第2のロール軸に巻回されるシート形状を有しており、前記第1のロール軸から繰り出された前記インク吸収体は、前記第2のロール軸により巻き取られることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
【請求項4】
前記記録ヘッドは、主走査方向に往復駆動して記録を行うシリアル方式の記録ヘッドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
【請求項5】
前記記録ヘッドは、前記記録媒体の幅方向に延在するように配置され、前記記録媒体を移動させて記録を行うライン方式であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
【請求項6】
前記インクは、紫外線硬化型のインクであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
【請求項7】
前記紫外線硬化型のインクは、25℃における粘度が10〜50mPa・sで、表面張力が20〜40mN/mであることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
【請求項8】
前記インクは、カチオン重合系のインクであることを特徴とする請求項6又は7に記載のインクジェット記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−173328(P2010−173328A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−74056(P2010−74056)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【分割の表示】特願2004−92499(P2004−92499)の分割
【原出願日】平成16年3月26日(2004.3.26)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】