説明

インクジェット記録装置

【課題】インクジェット記録装置で記録される画像の粒状感を低減しつつ、バンディングの発生を抑えるための技術を提供する。
【解決手段】ドットを形成すべき画素の周辺範囲内に、ドットを形成すべき他の画素が存在するかを判定する(S106)。そして、周辺範囲内にドットを形成すべき他の画素が存在しないと判定された場合に(S106:YES)、注目画素のドットを形成するためのインク滴を、2つのインク滴に分割して互いに離間する箇所へ吐出する(S108)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット方式で画像を記録する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インク滴を吐出してドットを形成することにより画像を記録するインクジェット方式の記録装置が知られている。例えば特許文献1には、小ドットが複数集合した集合箇所を中ドットに変換し、中ドットが複数集合した集合箇所を大ドットに置き換える技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−1311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のインクジェット記録装置で記録される画像は、例えば低濃度領域のように、孤立したドットで表現される領域では、個々のドットのサイズが大きいほど粒状感が高くなる。一方、例えば高濃度領域のように、互いに隣接する複数のドットで表現される領域では、個々のドットのサイズが小さいと、ドット同士の重なりが不足し、ドットの形成位置のずれなどに伴うバンディング(スジやムラなど)が発生しやすくなる。
【0005】
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、インクジェット記録装置で記録される画像の粒状感を低減しつつ、バンディングの発生を抑えるための技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は上記目的を達成する構成を開示する。第1の構成は、インクジェット記録装置であって、画素ごとのドットの形成態様を示す画像データに従って、ドットを形成するためのインク滴を吐出する吐出手段と、ドットを形成すべき画素を注目画素として、前記注目画素の周辺に規定された周辺範囲内にドットを形成すべき他の画素が存在するかを判定する周辺判定を行う判定手段と、を備え、前記吐出手段は、前記周辺判定で前記周辺範囲内にドットを形成すべき他の画素が存在しないと判定されたことを条件として、前記注目画素のドットを形成するためのインク滴を、複数のインク滴に分割して互いに離間する箇所へ吐出する分割吐出を行う。
【0007】
この構成によれば、周辺範囲内に他のドットが存在しないドットが、互いに離間する複数の箇所に分割して形成される。したがって、形成される個々のドットが小さくなり、粒状感を低減することができる。また、周辺範囲内に他のドットが存在するドットは分割されないため、ドットが小さくなることによるバンディングの発生を抑えることができる。
【0008】
第2の構成は、第1の構成のインクジェット記録装置であって、前記吐出手段は、前記画像データに含まれる画素を主走査方向に沿った順に対象画素として、前記対象画素ごとにドットを形成するためのインク滴を吐出し、前記周辺範囲には、前記注目画素に対して前記主走査方向に隣接する画素が含まれる。この構成によれば、ある画素について分割して形成したドットが、その画素と主走査方向に隣接する他の画素のドットに重なってしまうことを生じにくくすることができる。
【0009】
第3の構成は、第2の構成のインクジェット記録装置であって、前記互いに離間する箇所には、前記分割吐出を行わずにインク滴を1箇所に吐出する場合の吐出箇所である第1の箇所と、前記第1の箇所に対して前記主走査方向における位置をずらした第2の箇所と、が含まれ、前記周辺範囲には、前記注目画素に対して前記主走査方向の両側に隣接する2つの画素のうち、前記第1の箇所に対して前記第2の箇所が位置する側の画素が含まれる。この構成によれば、ある画素について分割して形成したドットのうち、第2の箇所に形成されたドットが、その画素と主走査方向において第2の箇所が位置する側に隣接する他の画素のドットに重なってしまうことを生じにくくすることができる。
【0010】
第4の構成は、第2又は第3の構成のインクジェット記録装置であって、前記周辺範囲には、前記注目画素に対して副走査方向に隣接する画素が含まれる。この構成によれば、副走査方向においてドットの重なりが不足することによるバンディングの発生を抑えることができる。
【0011】
第5の構成は、第1〜第4の構成のいずれか1つのインクジェット記録装置であって、前記吐出手段は、前記分割吐出を行う場合に、前記注目画素のドットを形成するためのインク滴を、複数のインク滴に均等量に分割して吐出する。この構成によれば、分割したドットによって形成される画像の品質を高くすることができる。
【0012】
第6の構成は、第1〜第5の構成のいずれか1つのインクジェット記録装置であって、前記形成態様には、形成される複数のドットサイズが含まれ、前記吐出手段は、前記注目画素が最小のサイズのドットを形成すべき画素であり、かつ、前記周辺判定で前記周辺範囲内にドットを形成すべき他の画素が存在しないと判定されたことを条件として、前記分割吐出を行う。この構成によれば、最小のサイズのドットを更に分割することで、粒状感のより目立ちにくい画像を形成することができる。
【0013】
第7の構成は、第1〜第6の構成のいずれか1つのインクジェット記録装置であって、前記吐出手段は、画素ごとの複数色のドットについての前記形成態様を示す前記画像データに従って、各色のドットを形成するための前記複数色のインク滴を吐出するものであり、前記判定手段は、前記複数色の各色について前記周辺判定を行う。この構成によれば、ドットを分割することによって同一色の他のドットと重なってしまうことを防ぐことができる。また、色に関係なく周辺判定を行う構成と比較して、分割するドットを増やすことができ、粒状感を低減する効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】プリンタの構成を示すブロック図である。
【図2】ヘッド駆動制御処理のフローチャートである。
【図3】(A)は注目画素を中心とした5×5画素分の範囲に設定された周辺範囲を示す図、(B)は注目画素を中心とした主走査方向に沿った5画素分の範囲に設定された周辺範囲を示す図、(C)は注目画素の主走査方向片側において連続する2画素分の範囲に設定された周辺範囲を示す図である。
【図4】(A)は小ドットを形成するための液滴を1つのドットが用紙に形成されるように吐出する状態を示す図、(B)は小ドットを形成するための液滴を2つのドットが間隔を空けて用紙に形成されるように分割して吐出する状態を示す図である。
【図5】(A)は小ドットを形成するための液滴を1つのドットが用紙に形成されるように吐出して低濃度の画像を表現した図、(B)は小ドットを形成するための液滴を2つのドットが用紙に形成されるように分割して吐出して低濃度の画像を表現した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.全体構成]
図1は、プリンタ1の構成を示すブロック図である。プリンタ1は、インクジェット方式の記録装置であり、制御部11、記憶部12、通信部13、操作部14、表示部15及び印刷実行部16を備える。
【0016】
制御部11は、プリンタ1の各部を統括制御するものであり、CPU111、ROM112及びRAM113を備える。記憶部12は、記憶データの書換えが可能な不揮発性の記憶装置であり、例えばフラッシュメモリが用いられる。通信部13は、パーソナルコンピュータ2などの外部装置との間でデータ通信を行うためのインタフェースである。操作部14は、ユーザからの外部操作による指令を入力するための入力装置であり、各種操作ボタンを備える。表示部15は、各種情報をユーザが視認可能な画像として表示するための出力装置であり、小型の液晶ディスプレイが用いられる。
【0017】
印刷実行部16は、記録媒体としての用紙の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)へ往復移動可能な記録ヘッド17を備える。記録ヘッド17の下面(用紙との対向面)には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するためのノズルが形成され、記録ヘッド17の往復動作中にインク滴が吐出されることにより、用紙にドットが形成される。記録ヘッド17は、インク滴の吐出量を調整することで、サイズの異なる3種類のドットを形成可能であり、大ドット、中ドット、小ドット及びドット無しの4種類のドットの形成態様(4階調)を表現可能である。このため、印刷実行部16は、画像を構成する画素ごとのCMYK各色のドットの形成態様を示す画像データ(4階調で表現された画像データ)に従って記録ヘッド17の駆動を制御し、画像データの示すCMYK各色のドットを形成するための各色のインク滴を吐出させる。
【0018】
[2.処理]
次に、プリンタ1において、記録ヘッド17の駆動を制御するために実行されるヘッド駆動制御処理について説明する。図2は、プリンタ1の制御部11(CPU111)が実行するヘッド駆動制御処理のフローチャートである。このヘッド駆動制御処理は、画像データの表す画像を構成する画素ごとに実行される。また、このヘッド駆動制御処理は、CMYKの各色について実行される。つまり、図2のヘッド駆動制御処理では、1つの画素の1つの色が処理対象とされる。処理対象の画素は、主走査方向に沿った順に選択される。
【0019】
制御部11は、ヘッド駆動制御処理を開始すると、まずS101で、画像データに基づいて、処理対象の画素についてのドットの形成態様(大ドット、中ドット、小ドット又はドット無し)を取得する。
【0020】
続いて、制御部11は、S102で、処理対象の画素についてのドットの形成態様がドット有り(大ドット、中ドット又は小ドット)であるか否かを判定する。そして、ドット有りでない(ドット無しである)と判定した場合には、S103へ移行し、処理対象の画素について、処理対象の色の液滴を吐出せずに、ヘッド駆動制御処理を終了する。
【0021】
一方、制御部11は、S102で、処理対象の画素についてのドットの形成態様がドット有りであると判定した場合には、S104へ移行し、ドットの形成態様が小ドットであるか否かを判定する。そして、小ドットでない(大ドット又は中ドットである)と判定した場合には、S105へ移行し、処理対象の画素について、大ドット又は中ドットを形成するための処理対象の色の液滴を吐出して、ヘッド駆動制御処理を終了する。
【0022】
一方、制御部11は、S104で、処理対象の画素についてのドットの形成態様が小ドットであると判定した場合には、S106へ移行し、処理対象の画素(小ドットを形成すべき画素)を基準とした周辺範囲内の画素についての処理対象の色のドットの形成態様が、すべてドット無しであるか否かを判定する。
【0023】
ここで、周辺範囲は、注目画素を基準とした範囲としてあらかじめ規定されている。例えば、図3(A)に示す例では、注目画素Pを中心とした5×5画素分の範囲(注目画素Pを除く範囲)が、周辺範囲に設定されている。また、図3(B)に示す例では、注目画素Pを中心とした主走査方向に沿った5画素分の範囲(注目画素Pを除く範囲)が、周辺範囲に設定されている。また、図3(C)に示す例では、注目画素Pの主走査方向片側(処理済みの画素が存在する側)において連続する2画素分の範囲が、周辺範囲に設定されている。
【0024】
そして、制御部11は、S106で、周辺範囲内の画素についての処理対象の色のドットの形成態様が、すべてドット無しでない(ドット有りの画素が1つ以上含まれる)と判定した場合には、S107へ移行し、処理対象の画素について、小ドットを形成するための処理対象の色の液滴を、図4(A)に示すように、1つのドットが用紙に形成されるように吐出して、ヘッド駆動制御処理を終了する。一方、すべてドット無しであると判定した場合には、S108へ移行し、処理対象の画素について、小ドットを形成するための処理対象の色の液滴を、図4(B)に示すように、2つのドットが間隔を空けて用紙に形成されるように分割して吐出して、ヘッド駆動制御処理を終了する。なお、1つのドットが用紙に形成されるように液滴を吐出する方法としては、1つの液滴を吐出する方法だけでなく、複数に分割した液滴を、ドットが間隔を空けずに用紙に形成されるように吐出する方法も含まれる。
【0025】
以上のように、ヘッド駆動制御処理では、小ドットを形成するためのインク滴を吐出する場合に、周辺範囲内に同一色のドットを形成すべき他の画素が1つでも存在していれば、小ドットを形成するためのインク液滴を、通常の(従来の)手法で、つまり1つのドットが用紙に形成されるように吐出する(図4(A))。一方、そのような他の画素が1つも存在しなければ、小ドットを形成するためのインク液滴を、2つのインク滴に分割して、ドット同士が互いに離間する2つの箇所へ吐出する(図4(B))。ここで、互いに離間する2つの箇所は、1つのドットが用紙に形成されるようにインク滴を吐出する場合の吐出箇所(通常の吐出箇所)である第1の箇所と、第1の箇所に対して主走査方向における位置をずらした第2の箇所と、に設定され、本実施形態では、第2の箇所が、処理済みの画素が位置する側(記録ヘッド17が走査される方向)へずらして設定されている。なお、第1の箇所に形成されるドットと第2の箇所に形成されるドットとの隙間の間隔は、例えば0〜40μm(ドットが重ならない間隔〜1ドットサイズ程度)としてもよい。
【0026】
[3.効果]
以上説明したように、本実施形態では、周辺範囲内に同一色の他のドットが存在しない小ドットが、互いに離間する複数の箇所に分割して形成される。図5(A)は、小ドットを形成するための液滴を、通常の(従来の)手法で、つまり1つのドットが用紙に形成されるように吐出して、低濃度の画像を表現した図であり、図5(B)は、同じ低濃度の画像を、小ドットを形成するための液滴を、2つのドットが用紙に形成されるように分割して吐出して表現した図である。これらの図から明らかなように、小ドットを2つのドットに分割することで、形成される個々のドットを小さくすることができる。したがって、例えば低濃度領域のように、孤立したドットで表現される領域における粒状感を低減することができる。一方、ドットが小さくなると、ドット同士の重なりが不足することにより、ドットの形成位置のずれなどに伴うバンディングが発生しやすくなるが、本実施形態では、周辺範囲内に他のドットが存在するドットは分割されないため、例えば高濃度領域のように、互いに隣接する複数のドットで表現される領域においてドットが小さくなることによるバンディングの発生を抑えることができる。
【0027】
また、本実施形態で例示した図3(A)〜(C)に示す周辺範囲には、注目画素Pに対して主走査方向に隣接する画素が含まれるため、ある画素について分割して形成したドットが、その画素と主走査方向に隣接する他の画素のドットに重なってしまうことを生じにくくすることができる。ここで、2つに分割されたドットのうちの1つは、主走査方向に沿って処理済みの画素が位置する側へずらした第2の箇所に吐出されるが、図3(A)〜(C)に示す周辺範囲には、注目画素Pに対して主走査方向の両側に隣接する画素のうち、少なくとも第2の箇所が位置する側の画素(処理済みの画素)が含まれる。このため、ある画素について分割して形成したドットのうち、第2の箇所に形成されたドットが、その画素と主走査方向において第2の箇所が位置する側に隣接する他の画素(処理済みの画素)のドットに重なってしまうことを生じにくくすることができる。特に、図3(A)に示す周辺範囲には、注目画素Pに対して副走査方向に隣接する画素が含まれるため、副走査方向においてドットの重なりが不足することによるバンディングの発生を抑えることができる。
【0028】
さらに、インク滴を分割して吐出する場合に、2つのインク滴に均等量に分割して吐出するため、分割したドットによって形成される画像の品質を高くすることができる。しかも、最小のドットサイズである小ドットを更に分割するようにしているため、粒状感のより目立ちにくい画像を形成することができる。
【0029】
加えて、周辺範囲内に他のドットが存在するか否かを、色別に判定するため、ドットを分割することによって同一色の他のドットと重なってしまうことを防ぐことができる。また、周辺範囲内に他のドットが存在するか否かを、色に関係なく判定する構成と比較して、分割するドットを増やすことができ、粒状感を低減する効果を高めることができる。
【0030】
なお、本実施形態では、プリンタ1がインクジェット記録装置に相当し、S106が判定手段としての処理に相当し、S105,S107,S108が吐出手段としての処理に相当する。
【0031】
[4.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0032】
(1)上記実施形態では、周辺範囲内に他のドットが存在するか否かを、色別に判定するようにしているが、これに代えて、色に関係なく判定するようにしてもよい。このようにすれば、ドットを分割することによって、他の画素の他の色のドットと重なることによるブリーディング(インクのにじみによる混色)を生じにくくすることができる。
【0033】
(2)上記実施形態では、インク滴を分割して吐出する場合に、インク滴を1箇所に吐出する場合の吐出箇所である第1の箇所と、第1の箇所に対して主走査方向に沿って処理済みの画素が位置する側へずらした第2の箇所と、に吐出するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、第2の箇所を、第1の箇所に対して主走査方向に沿って未処理の画素が位置する側へずらした箇所に設定してもよい。この場合、図3(C)に示す周辺範囲は、左右反転させた範囲とすることが好ましい。また、インク滴を1箇所に吐出する場合の吐出箇所を挟んだ主走査方向両側に、第1の箇所及び第2の箇所を設定してもよい。
【0034】
(3)上記実施形態では、インク滴を分割して吐出する場合に、2つのインク滴に均等量に分割して吐出するようにしているが、これに代えて、異なる量に分割して吐出するようにしてもよい。また、3つ以上のインク滴に分割して吐出するようにしてもよい。
【0035】
(4)上記実施形態では、4階調を表現可能なプリンタ1を例示したが、これに限定されるものではなく、2階調、3階調又は5階調以上を表現可能なプリンタであってもよい。
【符号の説明】
【0036】
1…プリンタ、2…パーソナルコンピュータ、11…制御部、12…記憶部、13…通信部、14…操作部、15…表示部、16…印刷実行部、17…記録ヘッド、111…CPU、112…ROM、113…RAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素ごとのドットの形成態様を示す画像データに従って、ドットを形成するためのインク滴を吐出する吐出手段と、
ドットを形成すべき画素を注目画素として、前記注目画素の周辺に規定された周辺範囲内にドットを形成すべき他の画素が存在するかを判定する周辺判定を行う判定手段と、
を備え、
前記吐出手段は、前記周辺判定で前記周辺範囲内にドットを形成すべき他の画素が存在しないと判定されたことを条件として、前記注目画素のドットを形成するためのインク滴を、複数のインク滴に分割して互いに離間する箇所へ吐出する分割吐出を行う
ことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載のインクジェット記録装置であって、
前記吐出手段は、前記画像データに含まれる画素を主走査方向に沿った順に対象画素として、前記対象画素ごとにドットを形成するためのインク滴を吐出し、
前記周辺範囲には、前記注目画素に対して前記主走査方向に隣接する画素が含まれる
ことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項3】
請求項2に記載のインクジェット記録装置であって、
前記互いに離間する箇所には、前記分割吐出を行わずにインク滴を1箇所に吐出する場合の吐出箇所である第1の箇所と、前記第1の箇所に対して前記主走査方向における位置をずらした第2の箇所と、が含まれ、
前記周辺範囲には、前記注目画素に対して前記主走査方向の両側に隣接する2つの画素のうち、前記第1の箇所に対して前記第2の箇所が位置する側の画素が含まれる
ことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載のインクジェット記録装置であって、
前記周辺範囲には、前記注目画素に対して副走査方向に隣接する画素が含まれる
ことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記吐出手段は、前記分割吐出を行う場合に、前記注目画素のドットを形成するためのインク滴を、複数のインク滴に均等量に分割して吐出する
ことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記形成態様には、形成される複数のドットサイズが含まれ、
前記吐出手段は、前記注目画素が最小のサイズのドットを形成すべき画素であり、かつ、前記周辺判定で前記周辺範囲内にドットを形成すべき他の画素が存在しないと判定されたことを条件として、前記分割吐出を行う
ことを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のインクジェット記録装置であって、
前記吐出手段は、画素ごとの複数色のドットについての前記形成態様を示す前記画像データに従って、各色のドットを形成するための前記複数色のインク滴を吐出するものであり、
前記判定手段は、前記複数色の各色について前記周辺判定を行う
ことを特徴とするインクジェット記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−18239(P2013−18239A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155027(P2011−155027)
【出願日】平成23年7月13日(2011.7.13)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】