説明

インク吐出ヘッドの維持回復装置、および画像形成装置

【課題】簡素な構成でインク吐出ヘッドからインクを吸引する吸引量を安定させる。
【解決手段】キャップ部材31をインク吐出ヘッド25に密着駆動および離間駆動するキャッピング装置50と、インク吐出ヘッド25からインクを吸い出すチュービングポンプ40と備えるインク吐出ヘッドの維持回復装置において、キャップ部材31をインク吐出ヘッドから離間した状態でチュービングポンプ40を所定角回転駆動させた後にキャップ部材31をインク吐出ヘッド25に密着させ、その後さらにチュービングポンプ40を駆動させてインク吐出ヘッド25からインクを吸引させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インク吐出ヘッドの維持回復装置、および画像形成装置に係り、特にインク吐出ヘッドのキャッピング装置およびインク吐出ヘッドからインクを吸引するチュービングポンプを備えたインク吐出ヘッドの維持回復装置、および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置として、インク吐出ヘッドからインク滴を吐出して記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置が広く使用されている。インクジェット記録装置は、コンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができるという利点を有している。また、特別の処理を必要とせずに普通紙に対しても記録ができることから、ランニングコストが低廉であるという利点も有している。さらに、ノンインパクト記録方式であるため騒音が少ないという利点や、多色のインクを使用したカラー画像記録への対応も容易であるなどの利点もある。
【0003】
このような、インクジェット記録装置において、インク吐出ヘッドのノズルが目詰まりをおこしたときには、インク吐出ヘッドからインクを吸引するクリーニング動作を行う。このクリーニング動作に際して、インクをインク吐出ヘッドから吸引する吸引ポンプとして、チュービングポンプを使用することがある。このチュービングポンプは、円周に沿って移動するコロで周囲に配置されたチューブを押しつけて液体を移送する構造を備える。チュービングポンプは、順方向の回転、逆方向の回転で、吸引状態、非吸引状態を切り替えることが容易であるという利点がある。
【0004】
特許文献1には、吸引量を安定させるため、ポンプ駆動源にPWM制御で駆動されているDCモータを使用し、電流PWM値でチューブに対するコロの位相を検出してポンプの発生圧力および排出量を制御する画像形成装置が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、チュービングポンプは、チューブをコロが押しつぶすまでのポンプの動作角度が安定せずに吸引量がばらついてしまうので、ばらつきの下限値を基準に吸引量を設定すると、ばらつきが上限になったときはインクを無駄に消費してしまうという問題があった。
【0006】
特許文献1に記載の発明は、ポンプ1回転の中で電流値がコロの位相によって変化しこの変化量に基づいて制御が行われるが、電流値の変化量は微小であるため電流値に応じたコロの位相検出精度が低く、コロ位相を正確に検出することは難しく、検出吸引量が不安定になるという問題がある。
【0007】
本発明は上述の点にかんがみてなされたものであり、簡素な構成でインク吐出ヘッドからインクを吸引する吸引量を安定させることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るインク吐出ヘッドの維持回復装置は、ノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を形成するインク吐出ヘッドと、前記インク吐出ヘッドに密着駆動および離間駆動されるキャップ部材と、前記キャップ部材を駆動するキャップ部材駆動装置と、前記インク吐出ヘッドからインクを吸引するチュービングポンプと、前記チュービングポンプを駆動するポンプ駆動装置とを備えたインク吐出ヘッドの維持回復装置において、前記キャップ部材駆動装置と前記ポンプ駆動装置とを駆動制御して、前記キャップ部材を前記インク吐出ヘッドから離間させた状態で、前記チュービングポンプを所定角回転駆動させた後、前記キャップ部材を前記インク吐出ヘッドに密着させ、その後、前記チュービングポンプを駆動させて前記インク吐出ヘッドからインクを吸引させる制御手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、キャップ部材をインク吐出ヘッドから離間させ、チュービングポンプを所定角回転駆動させ、キャップ部材をインク吐出ヘッドに密着させた状態からインクの吸引を開始することができるので、インクジェット記録装置のクリーニング動作時開始時に無駄となるインク量を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】同インク吐出ヘッドの維持回復装置に使用するチュービングポンプの動作状態を示すものであり、(a)は非吸引時の状態を示す平面図、(b)は吸引時の状態を示す平面図である。
【図3】同チュービングポンプの吸引開始時におけるコロの位置を示すものであり、(a)は角度大の状態を示す平面図、(b)は角度小の状態を示す平面図である。
【図4】同インク吐出ヘッドの維持回復装置に使用するキャッピング装置を示す斜視図である。
【図5】同インク吐出ヘッドの維持回復装置の制御系を示すブロック図である。
【図6】同インク吐出ヘッドの動作を示すフローチャートである。
【図7】実施形態2に係るインク吐出ヘッドの維持回復装置を示すものであり、(a)は全体を示す斜視図、(b)はポンプギアと駆動ギアとの連結状態を示す斜視図、(c)はポンプギアと駆動ギアとの連結状態を示す平面図である。
【図8】実施形態3に係るインク吐出ヘッドの構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための形態(以下では単に実施形態と記載する)に係る画像形成装置について説明する。
【0012】
図1は実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す模式図である。実施形態に係る画像形成装置は、インクジェット記録装置である。実施形態に係る画像形成装置では、キャップ部材がヘッドに密着してヘッドからインクを吸引する前にチュービングポンプを駆動してコロがチューブを押しつぶした状態にし、その状態のままキャップ部材をヘッドに対して密着させてヘッドからインクを吸引する。
【0013】
<実施形態1>
実施形態1に係る画像形成装置10は、記録装置本体11内部に、画像を形成するための記録装置エンジン20と、給紙部12と、スキャナー13とを備えている。また、記録装置本体11には、廃インクを収納する廃液タンク14を備えている。
【0014】
記録装置エンジン20は、ロッド21に沿って主走査方向に駆動されるキャリッジ22を備える。キャリッジ22には、4台のインク吐出ヘッド25Y、25M、25C、25K(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)に対応)が保持されている。インク吐出ヘッド25Y、25M、25C、25Kは、各色のインク滴を吐出する。また、記録装置エンジン20は、各色のインクを保持したインクカートリッジ24とを有している。なお、色に関係なくインク吐出ヘッドの説明を行うときは、「インク吐出ヘッド25」という。
【0015】
また、記録装置エンジン20には、インク吐出ヘッドのメンテナンス装置30が配置されている。メンテナンス装置30は、インク吐出ヘッド25Y、25M、25C、25Kのキャッピングを行うキャップ部材31Y、31M、31C、31Kと、インク吐出ヘッド25Y、25M、25C、25Kのノズル面を拭うブレード部材32と、吸引ポンプであるチュービングポンプ40とを備える。チュービングポンプ40で吸引された廃インクは、排出用チューブ34、廃液導入ダクト35を経て廃液タンク14に誘導される。キャップ部材31Y、31M、31C、31Kは、各色のインク吐出ヘッド25Y、25M、25C、25Kに対応する。なお、色に関係なくキャップ部材を説明する場合は、単に「キャップ部材31」という。これらのキャップ部材31Y、31M、31C、31Kは、キャップ部材駆動装置で駆動される。
【0016】
画像形成に際しては、図示していない記録媒体搬送装置が記録装置本体11の底部に設けた給紙部12から記録装置エンジン20に記録媒体を搬送する。そして、図示していない副走査搬送手段によって、記録媒体を搬送しながら、インク吐出ヘッド25Y、25M、25C、25Kを搭載したキャリッジ22を主走査方向に駆動して、記録媒体にインクを吐出して画像を形成する。
【0017】
インクを吐出するインク吐出ヘッド25Y、25M、25C、25K内のインクが乾燥などにより正常にインクを吐出できなくなったときに、メンテナンス装置30内に設けられたチュービングポンプ40によりインク吐出ヘッド25Y、25M、25C内の乾燥インクなどを強制的に吸引する。
【0018】
吸引されたインクはチュービングポンプ40から廃液導入ダクト35を経て廃液タンク14へ貯蔵される。インク吐出ヘッド25Y、25Mからインクを吸引するとヘッドノズル面にインクが付着するため、それをブレード部材32で拭う(ワイピング動作)。ワイピングされたインクは、インク回収口33から廃液タンク14に回収される。これにより、インク吐出ヘッド25Y、25M、25C、25Kに新規インクが搬送され正常な印字ができるようになる。
【0019】
次にチュービングポンプについて説明する。図2は実施形態1に係るインク吐出ヘッドの維持回復装置に使用するチュービングポンプの動作状態を示すものであり、(a)は非吸引時の状態を示す平面図、(b)は吸引時の状態を示す平面図である。チュービングポンプ40は、図2に示すように、円弧状に配置されたチューブ41と、このチューブ41内側に配置され、チューブに沿って自転しつつ公転するコロ42とを備え、コロ42がチューブ41を押しつぶしながら回転しつつ移動することによりインクの吸引を行うものである。ここで、コロ42はその軸42aが、回転駆動されるプレート43で案内されることにより回転駆動される。
【0020】
プレート43には、軸42aを案内する案内部44が形成されている。案内部44の両端には、ポンプの順方向への回転時(吸引時)に軸42aに接触する吸引端面44aと、ポンプの逆方向への回転時(ポンプ非吸引時)に軸42aに接触する非吸引端面44bとが形成されている。
【0021】
ここで、順方向への回転時、コロ42は案内部44で案内され吸引端面44aに移動する。コロ42が吸引端面44aに移動された状態で、図2(a)に示すように、コロ42の軸42aとプレート43の回転中心Oとの寸法が大きくなり(図2(a)中矢印A)、コロ42がチューブ41を押しつぶすことができる。
【0022】
一方、逆転時、コロ42は案内部44に案内され非吸引端面44bに移動する。コロ42が非吸引端面44bに位置した状態で、コロ42の軸42aとプレート43の回転中心Oと距離は小さくなり(図2(b)中矢印B)、コロ42は、チューブ41に接触せず、チュービングポンプ40は吸引を行わない。
【0023】
これにより、チュービングポンプ40を使用する際、チュービングポンプ40の順方向への回転で吸引を行い、逆転したときは吸引させない構成としている。従って、コロがチューブから逃げている状態からポンプを順方向に回転させ吸引を行おうとしてもコロがチューブを押しつぶすまでの間吸引できない領域が存在する。この領域はコロの位相によってばらつきが生じるため調整するのも困難である。
【0024】
図3は実施形態1に係るチュービングポンプの吸引開始時におけるコロの位置を示すものであり、(a)は角度大の状態を示す平面図、(b)は角度小の状態を示す平面図である。吸引を開始するとき図3(a)のD1の位置にコロがあったときコロがチューブを押しつぶすところ(吸引開始位置C)に到達するまでのポンプ回転角度E1は図3(b)に示すCからD2までの角度E2よりも大きくなっている。
【0025】
これらの角度中にコロ42があるとき、チュービングポンプ40のプレート43が回転しているにもかかわらずインクの吸引ができない。またこの角度はコロの初期位置が吸引を行うたびに違う値となっているため、吸引量のばらつきがおきてしまうのである。
【0026】
実施形態に係る画像形成装置では、チューブ41がコロ42を押しつぶした状態から吸引がスタートさせて、安定した吸引量を得るようにする。このため、チュービングポンプ40を以下のように制御する。
【0027】
まず、キャップ部材31がインク吐出ヘッド25に密着していない状態でチュービングポンプ40を順方向に回転させて、コロ42がチューブ41を押しつぶしている状態にする。その後逆転してもコロ42がチューブ41から逃げない状態で、キャッピングを行い、再度チュービングポンプ40を順方向に回転して吸引する。このような動作により、チュービングポンプ40において、コロ42がチューブ41を押しつぶした状態から吸引をすることができ吸引量を安定させることができる。
【0028】
図4は実施形態1に係るキャッピング装置を示す斜視図である。キャッピング装置50は、キャップ部材31をインク吐出ヘッド25に対して密着、離間駆動する。キャップ部材31は、駆動軸と同芯の駆動軸52で回転されるカム51によりキャップ部材31をセットしたキャップホルダ54を上昇、下降させることによって行う。
【0029】
図5は実施形態1に係るインク吐出ヘッドの維持回復装置の制御系を示すブロック図である、実施形態1では、チュービングポンプ40を駆動するポンプ駆動装置としてのポンプ用モータ45と、キャッピング装置50を駆動するキャップ部材駆動装置としてのキャッピングモータ55とを別個に設け、制御手段である制御装置60で各モータ45、50を以下のように駆動制御する。
【0030】
図6は実施形態1に係るインク吐出ヘッドの維持回復装置の動作を示すフローチャートである。実施形態1では、チュービングポンプでインク吐出ヘッド25の吸引を行う前にキャップ部材を取り外した状態でチュービングポンプを回転駆動する(ステップS1)。このことでコロ42によりチューブ41を押しつぶした状態にすることができる。この状態からキャップ部材31を駆動上昇させて(ステップS2)、その後チュービングポンプを駆動して吸引を行う(ステップS3)。これにより、図3で示した吸引開始位置Cまでの吸引をしない領域をなくすことができ吸引量を安定させることができる。
【0031】
吸引の終了後、キャップ部材31を下降させ(ステップS4)、ブレード部材32によりインク吐出ヘッド25のノズル面をワイピングして(ステップS5)メンテナンスは終了する。
【0032】
このとき、キャップ部材31のインク吐出ヘッド25への密着状態から離間状態に移行するとき、チュービングポンプ40の軸回転角度を1度以下とすることが望ましい。これにより、チュービングポンプ40のコロ42が離間しない状態で、キャッピングを行うことができ、インクの吸引量が安定する。
【0033】
<実施形態2>
次に、実施形態2に係るインク吐出ヘッドの維持回復装置について説明する。図7は実施形態2に係るインク吐出ヘッドの維持回復装置の構成を示すものであり、(a)は全体を示す斜視図、(b)はポンプギアと駆動ギアとの連結状態を示す斜視図、(c)はポンプギアと駆動ギアとの連結状態を示す平面図である。
【0034】
実施形態2に係るインク吐出ヘッドの維持回復装置では、チュービングポンプ40と、キャッピング装置50と、を共通の駆動源であるモータ61で駆動している。モータ61にはピニオン62が配置され、このピニオン62には駆動部材である駆動ギア63がかみ合い、駆動ギア63にはポンプギア64がピン67を介して連結されている。実施形態2では、これらの機構で制御手段を構成する。
【0035】
ポンプギア64には、ピン67が挿入される弧状の溝部66が開設されており、ピン67は所定の角度θの遊びを有して溝部66の両端に接触する。このため、ポンプギア64は駆動ギア63の回転に対して角度θだけ遅れて駆動される。実施形態例2では、これらの機構で遅延手段を実現している。
【0036】
また、キャッピング装置50は、駆動ギア63にワンウエイクラッチ65を介して接続される。
【0037】
このインク吐出ヘッドの維持回復装置では、モータ61を順方向に回転させたときにチュービングポンプ40を吸引駆動する(図2(a)参照)一方、ワンウエイクラッチ65が空転して、キャッピング装置50には、駆動力は伝達されない。
【0038】
一方、モータ61を逆転させたとき、チュービングポンプ40のコロ42はチューブ41から離間して吸引を行わない(同(b)参照)一方、キャッピング装置50には、ワンウエイクラッチ65を介して動力が伝わり、キャップ部材31が上昇、下降する。
【0039】
そして、モータ61の回転方向が反転するとき、ピン67と溝部66端部との接触が所定の角度θ分遅延し、その間、駆動ギア63の駆動力がポンプギア64に伝達しないようになっている。この所定の遅延がないとモータ61が順方向に回転してコロ42がチューブ41を押しつぶした状態にした後、モータ61を逆転してキャップ部材31を上昇させるに際してチュービングポンプ40に駆動力が伝達され、コロ42がチューブ41から離間して吸引量が不安定になってしまう。
【0040】
このため、この所定の遅延角度θは、キャップ部材31の上昇に必要なモータの駆動量よりも多くする必要がある。この値は駆動系の設計値として計算できるためモータ61の回転量はこの値を上乗せすることで所定の吸引量を得ることができる。
【0041】
<実施形態3>
次に実施形態3について説明する。図8は実施形態3に係るインク吐出ヘッドの構成を示す平面図である。実施形態2で説明したようにモータ61を順方向に回転させたとき、チュービングポンプ40のコロ42がチューブ41を押しつぶした状態にした後、モータ61を逆転させてキャップ部材を上昇させたときにコロがチューブから離間してまってはチュービングポンプ40の吸引量が不安定になる。
【0042】
そこで、実施形態3では、モータ61のピニオン62と、ポンプギア64との間に減速機構70を配置した。減速機構70は、ベルト伝動装置71と、アイドルギア72、中継ギア73を備え、ピニオン62をアイドルギア72に、中継ギア73をポンプギア64にかみ合わせたものである。他の構成は実施形態2と同様である。なお、減速機構は、ベルト電動機構の他、歯車列、その他の機構を採用することができる。
【0043】
実施形態3によれば、モータ61からの駆動力を減速機構で減速比を十分に高いものとできる。このため、モータ61を方向に回転させてチュービングポンプ40のコロ42がチューブ41を押しつぶした後、モータ61を逆転させてキャップ部材31を上昇させても、モータ61の回転は減速され、チュービングポンプ40にはほとんど伝わらないため、コロ42はチューブ41から離間せずチュービングポンプ40の吸引量を安定させることができる。
【符号の説明】
【0044】
10 画像形成装置
11 記録装置本体
12 給紙部
13 スキャナー
14 廃液タンク
20 記録装置エンジン
21 ロッド
22 キャリッジ
24 インクカートリッジ
25 インク吐出ヘッド
25Y、25M、25C、25K インク吐出ヘッド
30 メンテナンス装置
31 キャップ部材
31Y、31M、31C、31K キャップ部材
32 ブレード部材
34 排出用チューブ
35 廃液導入ダクト
40 チュービングポンプ
41 チューブ
42 コロ
42a 軸
43 プレート
44 案内部
44a 吸引端面
44b 非吸引端面
45 ポンプ用モータ(ポンプ駆動装置)
50 キャッピング装置
51 カム
52 駆動軸
54 キャップホルダ
55 キャッピングモータ(キャップ部材駆動装置)
60 制御装置(制御手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0045】
【特許文献1】特開2007−145006公報
【特許文献2】特許第4347669号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を形成するインク吐出ヘッドと、
前記インク吐出ヘッドに密着駆動および離間駆動されるキャップ部材と、
前記キャップ部材を駆動するキャップ部材駆動装置と、
前記インク吐出ヘッドからインクを吸引するチュービングポンプと、
前記チュービングポンプを駆動するポンプ駆動装置と、
を備えたインク吐出ヘッドの維持回復装置において、
前記キャップ部材駆動装置と前記ポンプ駆動装置とを駆動制御して、前記キャップ部材を前記インク吐出ヘッドから離間させた状態で、前記チュービングポンプを所定角回転駆動させた後、前記キャップ部材を前記インク吐出ヘッドに密着させ、その後、前記チュービングポンプを駆動させて前記インク吐出ヘッドからインクを吸引させる制御手段を備える
ことを特徴とするインク吐出ヘッドの維持回復装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記チュービングポンプを駆動するポンプギアと、
前記キャップ部材駆動装置を駆動する駆動部材と、
を備え、
前記ポンプギアと前記駆動部材との間に、前記駆動部材が所定角度以上回転したときに前記ポンプギアに駆動力が伝達される遅延手段を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載のインク吐出ヘッドの維持回復装置。
【請求項3】
前記キャップ部材のインク吐出ヘッドへの密着状態から離間状態に移行するとき、前記チュービングポンプの軸回転角度を1度以下としていることを特徴とする請求項1に記載のインク吐出ヘッドの維持回復装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載のインク吐出ヘッドの維持回復装置と、前記記録媒体を前記インク吐出ヘッドの配置位置まで搬送する記録媒体搬送装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−250383(P2012−250383A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123148(P2011−123148)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】