説明

インスタント・メッセージ・システムの多数識別子によるログイン方法

インスタント・メッセージ・システムの多数識別子によるログイン方法は、少なくとも1つ以上のユーザ識別子間における対応関係を設定することと、インスタント・メッセージ・システムがログイン要求を受信した後、ユーザがこのユーザ識別子間における対応関係によってログインすることとを含む。本発明は、数種類のユーザ識別子の同時ログインを提供することができ、インスタント・メッセージ・システムが数種類のユーザ識別子の同時ログインを提供することができないという、課題を解決し、ユーザがより便利にインスタント・メッセージ・システムにログインできるようにすることができ、インスタント・メッセージ・システムの面白みを増すことができる。本発明は、より高い実用性を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク通信サービス技術に関し、より詳細には、インスタント・メッセージ・システムの多数識別子によるログイン方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク・インスタント・メッセージ(IM:Instant Messaging)・サービスは、インターネットに基づいたメッセージ・サービスであり、主にネットワーク・インスタント・メッセージ機能を果たす。インスタント・メッセージ・サービスは、インターネット上で広く利用され認められている。さらに、インターネット・インスタント・メッセージ・サービスは、ネットワーク・バーチャル・コミュニティと組み合わせる方向にも徐々に広がっており、これは、ネットワーク・インスタント・メッセージ・サービスの発展方向を表す。
【0003】
ユーザは、インスタント・メッセージ・システムに入ってIMサービスを受ける前に、まずログインしなければならず、ユーザ識別子及び対応するパスワードを入力してからログインしなければならない。一般的には、2種類のユーザ識別子がある。1つは、デジタル・ユーザ識別子(例えば、ユーザ識別番号(UIN:User Identifier Number))であり、もう1つは、ストリング識別子(例えば、電子メール・アドレス、ニックネームなど)である。
【0004】
現在のインスタント・メッセージ・システムでは、1つだけの識別子によるログイン(例えば、UIN及びパスワードによるログイン、電子メール・アドレス及びパスワードによるログイン)がサポートされている。しかしながら、ネットワーク・サービスの普及及び発展に伴い、ユーザは多数の異なるIMサービスに登録することが多い。このような状況では、ユーザは、このインスタント・メッセージ・システムにログインするためのユーザ識別子を忘れたり、このユーザ識別子と他のネットワーク・サービスで登録したユーザ識別子とを混同する可能性がある。従って、1つのユーザ識別子によるログイン方式は、ユーザにとって非常に不都合となり得る。さらに、どのインスタント・メッセージ・サービスも、同じログイン方式及び似たようなログイン・インタフェースを用いているので、ユーザは退屈しやすく、インスタント・メッセージ・サービスの面白みが少なくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な目的は、インスタント・メッセージ・システムの多数識別子によるログイン方法を提供することであって、これにより、インスタント・メッセージ・ツールが同時に多数種類の識別子のログインをサポートすることができないという、従来技術における課題が解決される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を果たすために、インスタント・メッセージ・システムの多数識別子によるログイン方法は、
A.1つ以上のユーザ識別子間における対応関係を設定するステップと、
B.インスタント・メッセージ・システムが、ログイン要求の受信後、ユーザが多数のユーザ識別子間における対応関係によってログインできるようにするステップと、
を含む。
【0007】
前記方法において、少なくとも1つのマッピング・データベースを設定し、1つ以上のユーザ識別子間における対応関係を格納する。
【0008】
前記方法において、1つ以上の識別子は、インスタント・メッセージ・システムの基本識別子と第2識別子とから成る。
【0009】
前記方法において、前記ステップAは、インスタント・メッセージ・システムの基本識別子と少なくとも1つの第2識別子とを関連付けることを含む。
【0010】
前記方法において、前記ステップAは、ユーザが基本識別子を登録申請しているとき、インスタント・メッセージ・システムがユーザ情報における第2識別子にしたがって第2識別子と基本識別子との対応関係を自動的に設定することを含む。
【0011】
前記方法において、基本識別子と第2識別子とを関連付ける前に、インスタント・メッセージ・システムを介して、第2識別子の認証情報を、第2識別子に対応する識別エンティティに送信し、第2識別子が認証を通過する場合には、基本識別子と第2識別子とが関連付けられることをさらに含む。
【0012】
前記方法において、前記関連付け手順は、
a)インスタント・メッセージ・システムが、基本識別子、第2識別子、及びその他の関連情報を取得することと、
b)インスタント・メッセージ・システムが、関連認証情報を、現在の第2識別子に対応する識別エンティティに送信することと、
c)インスタント・メッセージ・システムが、取得した対応するフィードバック情報によって、第2識別子を認証することと、
d)第2識別子が認証された後、現在の基本識別子及び第2識別子をそれぞれ対応するように関連マッピング・データベースに格納することと、
を含む。
【0013】
前記方法において、基本識別子は、ユーザ識別番号(UIN)又は電子メール・アドレスであり、第2識別子は、携帯電話番号、電子メール・アドレス、ニックネーム、又はこれらの識別子のうちの2つか3つを組み合わせたものである。
【0014】
前記方法において、前記ステップBは、
インスタント・メッセージ・システムが、第2識別子を用いるログイン要求を受信する場合、対応関係によって、ログイン要求における第2識別子に対応する基本識別子を取得し、次に、取得した基本識別子を用いて基本識別子ログイン手順を実行することを含む。
【0015】
前記方法において、第2識別子を用いるログイン要求は、第2識別子と基本識別子の対応するパスワードとから成り、インスタント・メッセージ・システムが、関連付け関係によって、前記要求における第2識別子に対応する基本識別子を取得した後、インスタント・メッセージ・システムにおいて基本識別子とその対応するパスワードとを格納する基本識別子データベースを検索し、基本識別子データベースにおいて見つけられた基本識別子及びその対応するパスワードが、前記関連付け関係から取得された基本識別子及び前記ログイン要求における対応するパスワードと一致するかどうかを判断し、一致する場合には、基本識別子ログイン手順が実行されることをさらに含む。
【0016】
前記方法において、前記ステップBは、
第2識別子によってインスタント・メッセージ・サーバのログイン・サーバに直接的にログインし、次に、前記対応関係によって、第2識別子が基本識別子に対応する正当な識別子であるかどうかを認証することを含む。
【発明の効果】
【0017】
上記説明から分かるように、オリジナル基本識別子と他の第2識別子(SID:Secondary Identifiers)との関連付け(binding)関係が、インスタント・メッセージ・システム内部において設定され、ユーザが第2識別子によってインスタント・メッセージ・システムにログインすると、対応する基本識別子が第1の場所におけるマッピング・データバンクを介して取得され、次に、ユーザは、この取得された基本識別子によってインスタント・メッセージ・システムにログインする。従って、本発明は、多数識別子によるログインをサポートすることができ、インスタント・メッセージ・システムが多数識別子によるログインをサポートすることができないという、従来技術の課題が解決される。これにより、ユーザは、より便利に且つ柔軟にインスタント・メッセージ・システムにログインすることができ、インスタント・メッセージ・システムの面白みが増し、本発明の実用性が高まる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の目的は、ユーザが多数の識別子によってインスタント・メッセージ・システムにログインできるようにすることである。本発明では、従来技術では1種類の識別子を用いてインスタント・メッセージ・システムにログインすることを考慮し、説明の便宜上、従来の識別子をこのインスタント・メッセージ・システムの基本識別子と呼び、この基本識別子は、従来技術のインスタント・メッセージ・システムにおけるユーザの一意識別子である。一方、ユーザの他の識別子を第2識別子と呼ぶ。
【0019】
本発明を、添付の図面を参照しながら、詳細に説明する。
【0020】
ユーザが第2識別子によるログイン・サービスを受ける前に、インスタント・メッセージ・システムは、基本識別子と他の第2識別子との対応関係を設定することにより、関連した識別子データの関連付けを終了し、この関連付け情報をマッピング・データベースに格納する。
【0021】
基本識別子と他の第2識別子との対応関係を設定する処理手順において、関連認証情報が、インスタント・メッセージ・システムを介して、前記第2識別子の対応する識別エンティティに送信され、この第2識別子が認証された場合には、関連した識別子データの関連付けが終了する。具体的な関連付け手順は、以下のとおりである。
・インスタント・メッセージ・システムが、基本識別子、第2識別子、及びこれらの関連情報を取得する。
・インスタント・メッセージ・システムが、関連認証情報を、この第2識別子の対応する識別エンティティに送信する。
・インスタント・メッセージ・システムが、対応するフィードバック情報に応じて、この第2識別子を認証する。
・この第2識別子が認証された場合には、基本識別子と第2識別子との関連付けが完了し、関連付け情報が関連マッピング・データベースに格納される。
【0022】
図1に示されているように、基本識別子をUINとし第2識別子を携帯電話番号とする関連付け手順を例に挙げ、具体的な動作を以下に詳細に説明する。
【0023】
ステップ101:ユーザがクライアントにおいて他の識別子によるサービス・ガイドにログオンし、サービス・ガイド・インタフェースがクライアントにおいて表示される。
【0024】
サービス・ガイド・インタフェースが、携帯電話番号による関連付けを選択するか電子メール・アドレスによる関連付けを選択するかをユーザに提示する。
【0025】
ステップ102:ユーザが、携帯電話番号による関連付けを選択し、携帯電話番号ログイン・サービスの登録インタフェースに入り、携帯電話番号、このユーザの基本識別子UIN及び対応するパスワードを記入して提示する。
【0026】
ステップ103:クライアントが、サービス利用要求及び関連情報(例えば、記入された携帯電話番号、このユーザの基本識別子UIN及び対応するパスワード)を、インスタント・メッセージ・システムの携帯電話番号ログイン処理サーバに送信し、次に、携帯電話番号ログイン処理サーバが、この情報から、基本識別子UIN、対応するパスワード、及び携帯電話番号を取得する。
【0027】
ステップ104:基本識別子UIN及びその対応するパスワードによって、携帯電話番号ログイン処理サーバが、基本識別子UINのデータベースを検索して、このユーザのアイデンティティを認証する。
【0028】
ステップ105:ユーザのアイデンティティが認証された場合には、ステップ106が実行される。認証されない場合には、携帯電話番号ログイン処理サーバが、クライアントにエラー情報を送信し、フローを終了する。
【0029】
ステップ106:携帯電話番号ログイン処理サーバが、携帯電話番号に対応する認証をユーザに提示する、即ち、認証コード・ストリングを携帯電話に送信する。
【0030】
ステップ107:携帯電話番号ログイン処理サーバが、クライアントにおいて携帯電話番号認証ページを生成し、ユーザが、携帯電話から認証コード・ストリングを取得し、この認証コード・ストリングを携帯電話番号認証ページに記入して提示し、次に、インスタント・メッセージ・システムが、この認証コード・ストリング情報を認証する。
【0031】
ステップ108:ユーザによって入力された認証コード・ストリングが、携帯電話番号ログイン処理サーバによって送られた認証コード・ストリングと同じである場合(これは、認証が成功したことを示す)には、ステップ109が実行される。ユーザによって入力された認証コード・ストリングが、携帯電話番号ログイン処理サーバによって送られた認証コード・ストリングと同じでない場合(これは、認証が失敗したことを示す)には、携帯電話番号ログイン処理サーバが、クライアントにエラー情報を送信する。
【0032】
ステップ109:携帯電話番号ログイン処理サーバが、現ユーザの携帯電話番号と基本識別子UINとこのUINの対応するパスワードとから成る携帯電話関連付け情報を、インスタント・メッセージ・システムにおける携帯電話番号関連付けサーバに送信し、携帯電話番号関連付けサーバが、対応するマッピング・データベース、即ち、携帯電話番号関連付けデータベースに、前記現ユーザの携帯電話番号と基本識別子UINとこのUINの対応するパスワードとを関連付けた方法で記入して、基本識別子UINと携帯電話番号との関連付けを終了する。
【0033】
ステップ110:携帯電話番号関連付けサーバが、サービス登録が成功したことを示すメッセージをクライアントに送る。
【0034】
図2に示されているように、基本識別子をUINとし第2識別子を電子メール・アドレスとする関連付け手順を例に挙げ、具体的な動作を以下に詳細に説明する。
【0035】
ステップ201:ユーザがクライアントにおいて他のユーザ識別子によるサービス・ガイドにログオンし、サービス・ガイド・インタフェースがクライアントにおいて表示される。
【0036】
サービス・ガイド・インタフェースが、携帯電話番号による関連付けを選択するか電子メール・アドレスによる関連付けを選択するかをユーザに提示する。
【0037】
ステップ202:ユーザが、電子メール・アドレスによる関連付けを選択し、電子メール・ログイン・サービスの登録インタフェースに入り、電子メール・アドレス、このユーザの基本識別子UIN及びこのUINの対応するパスワードを記入して提示する。
【0038】
ステップ203:クライアントが、サービス利用要求及び関連情報(例えば、記入された電子メール・アドレス、このユーザの基本識別子UIN及びこのUINの対応するパスワード)を、インスタント・メッセージ・システムにおける電子メール・ログイン処理サーバに送信し、次に、電子メール・ログイン処理サーバが、この情報から、基本識別子UIN、対応するパスワード、及び電子メールを取得する。
【0039】
ステップ204:基本識別子UIN及びその対応するパスワードによって、電子メール・ログイン処理サーバが、基本識別子UINのデータベースを検索して、このユーザのアイデンティティを認証する。
【0040】
ステップ205:ユーザのアイデンティティが認証された場合には、ステップ206が実行される。認証されない場合には、電子メール・ログイン処理サーバが、クライアントにエラー情報を送信し、フローを終了する。
【0041】
ステップ206:電子メール・ログイン処理サーバが、電子メールに対応する識別エンティティに認証電子メールを送信する、即ち、認証電子メールを電子メール・ボックスに送信する。
【0042】
ステップ207:ユーザが、この電子メール・ボックスの認証電子メールにおける確認リンクをクリックして、電子メール関連付けの確認情報を電子メール・ログイン処理サーバに送信し、電子メール・ログイン処理サーバが、この確認情報を受信する(これは、認証されたことを示す)。
【0043】
ステップ208:電子メール・ログイン処理サーバが、現ユーザの電子メール・アドレスと基本識別子UINとこのUINの対応するパスワードとから成る電子メール関連付け情報を、インスタント・メッセージ・システムにおける電子メール関連付けサーバに送信し、電子メール関連付けサーバが、対応するマッピング・データバンク、即ち、電子メール関連付けデータバンクに、前記現ユーザの電子メール・アドレスと基本識別子UINとこのUINの対応するパスワードとを関連付けた方法で記入して、基本識別子UINと電子メール・アドレスとの関連付けを終了する。
【0044】
ステップ209:電子メール関連付けサーバが、サービス登録が成功したことを示すメッセージをクライアントに送る。
【0045】
基本識別子と第2識別子との関連付け関係がインスタント・メッセージ・システムにおいて設定されると、ユーザは、この関連付けられた第2識別子によってインスタント・メッセージ・システムにログインすることができる。図3に示されているように、本発明を利用することによるインスタント・メッセージ・システムにログインする具体的な動作を、以下に詳細に説明する。
【0046】
ステップ301:ユーザが、クライアントにおいてログイン・インタフェースに入り、このログイン・インタフェースは、携帯電話番号、UIN、電子メールなどのような、多数の識別子のログイン・ガイド・サービスから成り、ユーザは、1種類のログイン識別子を選択することができる。
【0047】
ステップ302:ユーザが基本識別子UINを選択した場合には、ステップ302Aが実行され、ユーザが携帯電話番号によるログインを選択した場合には、ステップ302Bが実行され、ユーザが電子メール・アドレスによるログインを選択した場合には、ステップ302Cが実行される。
【0048】
302A:ユーザが基本識別子UINを選択した場合、クライアントがログイン要求をインスタント・メッセージ・システムにおけるパブリック・ログイン・サーバに送り、次に、ステップ303が実行される。
【0049】
302Bは、以下のステップ302B1〜302B5から構成される。
【0050】
302B1:ユーザが携帯電話番号によるログインを選択した場合、クライアントが携帯電話番号ログイン・インタフェースに入り、ユーザが携帯電話番号及び基本識別子UINパスワードを記入する。
【0051】
302B2:クライアントが、この携帯電話番号及びUINパスワードから成るログイン情報を、インスタント・メッセージ・システムにおける携帯電話番号ログイン・サーバに提示する。
【0052】
302B3:携帯電話番号ログイン・サーバが、携帯電話番号関連付けデータベースを検索して、この携帯電話番号の関連付け状況を認証する。
【0053】
302B4:ユーザによって提示された携帯電話番号が既に基本識別子UINと関連付けられている場合には、この基本識別子UINが取得され、ステップ302B5が実行される。ユーザによって提示された携帯電話番号がいずれの基本識別子UINとも関連付けられていない場合には、携帯電話番号ログイン・サーバが、クライアントにエラー情報を送り、処理手順を終了する。
【0054】
302B5:携帯電話番号ログイン・サーバが、基本識別子UINのデータベースを検索して、このデータベースにおける基本識別子UIN及び対応するパスワードが、携帯電話番号関連付けデータベースから取得された基本識別子UIN及びユーザによって提供された対応するパスワードと同じであるかどうかを判断し、同じでない場合には、携帯電話番号ログイン・サーバが、クライアントにエラー情報を送り、処理手順を終了し、同じである場合には、携帯電話番号ログイン・サーバが、ログイン要求情報をインスタント・メッセージ・システムにおけるパブリック・ログイン・サーバに送信し、次に、ステップ303が実行される。
【0055】
302Cは、以下のステップ302C1〜302C5から構成される。
【0056】
302C1:ユーザが電子メールによるログインを選択した場合、クライアントが電子メール・ログイン・インタフェースに入り、ユーザが電子メール・アドレス及び基本識別子UINパスワードを記入する。
【0057】
302C2:クライアントが、この電子メール・アドレス及びUINパスワードから成るログイン情報を、インスタント・メッセージ・システムにおける電子メール・ログイン・サーバに提示する。
【0058】
302C3:電子メール・ログイン・サーバが、電子メール関連付けデータベースを検索して、この電子メール・アドレスの関連付け状況を認証する。
【0059】
302C4:ユーザによって提示された電子メール・アドレスが既に基本識別子UINと関連付けられている場合には、この基本識別子UINが取得され、ステップ302C5が実行される。ユーザによって提示された電子メール・アドレスがいずれの基本識別子UINとも関連付けられていない場合には、電子メール・ログイン・サーバが、クライアントにエラー情報を送り、処理手順を終了する。
【0060】
302C5:電子メール・ログイン・サーバが、基本識別子UINのデータベースを検索して、このデータベースにおける基本識別子UIN及び対応するパスワードが、この電子メール・アドレスが関連付けられたデータベースから取得された基本識別子UIN及びユーザによって提供された対応するパスワードと同じであるかどうかを判断し、同じでない場合には、電子メール・ログイン・サーバが、クライアントにエラー情報を送信し、フローを終了し、同じである場合には、電子メール・ログイン・サーバが、ログイン要求情報をインスタント・メッセージ・システムにおけるパブリック・ログイン・サーバに送信し、次に、ステップ303が実行される。
【0061】
ステップ303:パブリック・ログイン・サーバが、従来技術の方式によって基本識別子ログイン動作を実行する。
【0062】
さらに、基本識別子と第2識別子との対応関係を設定する処理手順は、他の方法で行ってもよい。例としては、ユーザが、インスタント・メッセージ・システムに登録してユーザ情報を記入するときに、電子メール・アドレス及び携帯電話番号のようないくつかの第2識別子も記入することによって、インスタント・メッセージ・システムが、基本識別子と第2識別子との対応関係を設定する方法が挙げられる。
【0063】
上記のログイン手順では、多数の識別子によるログインを実行するのに、ユーザは、まずログインし、次に、設定された対応関係によって認証される。インスタント・メッセージ・システムは、複数の異なる第2識別子によってログイン・サーバに直接的にログインすることができるように設定される。例えば、ユーザが、電子メール・アドレス及び携帯電話番号の方法によってログイン・サーバにログインし、次に、インスタント・メッセージ・システムが、前記対応関係によって、第2識別子が基本識別子に対応する正当な識別子であるかどうかを認証する。
【0064】
上記実施形態は、基本識別子としてUINを用い、第2識別子として携帯電話番号及び電子メール・アドレスを用いることにより、示されている。当業者には理解されるであろうが、前記基本識別子又は第2識別子として、ユーザを識別することのできるその他の情報を用いてもよいし、より多くの種類の第2識別子によって、ユーザがログインできるようにしてもよい。
【0065】
上記説明は、本発明の単なる好適な一実施形態であって、本発明を限定するためのものではない。本発明の精神及び範囲を逸脱せずに加えられる、形式及び細部における様々な変更は全て、本発明の保護範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明における携帯電話番号による関連付け手順を示すフローチャートである。
【図2】本発明における電子メール・アドレスによる関連付け手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の方式を利用してインスタント・メッセージ・システムにログインする手順を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インスタント・メッセージ・システムの多数識別子によるログイン方法であって、
A.1つ以上のユーザ識別子間における対応関係を設定するステップと、
B.インスタント・メッセージ・システムが、ログイン要求の受信後、ユーザが多数のユーザ識別子間における前記対応関係によってログインできるようにするステップと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
少なくとも1つのマッピング・データベースを設定して、1つ以上のユーザ識別子間における前記対応関係を格納する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上の識別子が、インスタント・メッセージ・システムの基本識別子と第2識別子とから成る、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ステップAが、インスタント・メッセージ・システムの基本識別子と少なくとも1つの第2識別子とを関連付けることを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップAが、前記ユーザが基本識別子を登録申請しているとき、インスタント・メッセージ・システムがユーザ情報における前記第2識別子にしたがって前記第2識別子と前記基本識別子との対応関係を自動的に設定することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記基本識別子と前記第2識別子とを関連付ける前に、インスタント・メッセージ・システムを介して、前記第2識別子の認証情報を、前記第2識別子に対応する識別エンティティに送信し、前記第2識別子が認証を通過する場合には、前記基本識別子と前記第2識別子とが関連付けられることをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記関連付け手順が、
a)インスタント・メッセージ・システムが、基本識別子、第2識別子、及びその他の関連情報を取得することと、
b)インスタント・メッセージ・システムが、関連認証情報を、現在の第2識別子に対応する識別エンティティに送信することと、
c)インスタント・メッセージ・システムが、取得した対応するフィードバック情報によって認証を行うことと、
d)前記第2識別子が認証された後、現在の基本識別子及び第2識別子をそれぞれ対応するように関連マッピング・データベースに格納することと、
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記基本識別子がユーザ識別番号(UIN)又は電子メール・アドレスであり、前記第2識別子が携帯電話番号、電子メール・アドレス、ニックネーム、又はこれらの識別子のうちの2つか3つを組み合わせたものである、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記ステップBが、
インスタント・メッセージ・システムが、第2識別子を用いるログイン要求を受信する場合、前記対応関係によって、該ログイン要求における該第2識別子に対応する基本識別子を取得し、次に、取得した該基本識別子を用いて基本識別子ログイン手順を実行することを含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項10】
第2識別子を用いる前記ログイン要求が、第2識別子と基本識別子の対応するパスワードとから成り、前記インスタント・メッセージ・システムが、関連付け関係によって、前記要求における前記第2識別子に対応する前記基本識別子を取得した後、前記インスタント・メッセージ・システムにおいて基本識別子とその対応するパスワードとを格納する基本識別子データベースを検索し、基本識別子データベースにおいて見つけられた前記基本識別子及びその対応するパスワードが、前記関連付け関係から取得された前記基本識別子及び前記ログイン要求における前記対応するパスワードと一致するかどうかを判断し、一致する場合には、前記基本識別子ログイン手順が実行されることをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ステップBが、
前記第2識別子によってインスタント・メッセージ・サーバのログイン・サーバに直接的にログインし、次に、前記対応関係によって、前記第2識別子が前記基本識別子に対応する正当な識別子であるかどうかを認証することを含む、
請求項3に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−527432(P2006−527432A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515630(P2006−515630)
【出願日】平成16年6月11日(2004.6.11)
【国際出願番号】PCT/CN2004/000627
【国際公開番号】WO2004/112315
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(505385930)騰訊科技(深▲ちぇん▼)有限公司 (1)
【Fターム(参考)】