インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システム
【課題】連続性のあるリモコン操作を視聴者に指示するインタラクティブな番組放送を視聴する場合に、複数の視聴者が参加できるようにする。
【解決手段】放送データ送信装置によって実行されるプログラムは、開始タイミング指示ステップ、開始タイミング指示ステップによる指示の後に、リモコン装置の操作を連続して複数回指示する操作指示ステップ、操作指示ステップによる全指示が終了した後に、リモコン装置の操作履歴の送信を指示する送信指示ステップ、送信指示ステップによる指示の後に、リモコン装置からのデータを受信する第1リモコン信号受信ステップ、受信されたデータと操作指示ステップによる複数回の指示に応じた操作履歴の正解データを比較して、受信されたデータを評価する第1評価ステップ、および第1評価ステップによる評価結果を出力する第1評価出力ステップを備える。
【解決手段】放送データ送信装置によって実行されるプログラムは、開始タイミング指示ステップ、開始タイミング指示ステップによる指示の後に、リモコン装置の操作を連続して複数回指示する操作指示ステップ、操作指示ステップによる全指示が終了した後に、リモコン装置の操作履歴の送信を指示する送信指示ステップ、送信指示ステップによる指示の後に、リモコン装置からのデータを受信する第1リモコン信号受信ステップ、受信されたデータと操作指示ステップによる複数回の指示に応じた操作履歴の正解データを比較して、受信されたデータを評価する第1評価ステップ、および第1評価ステップによる評価結果を出力する第1評価出力ステップを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムであって、特に例えば処理ユニットを含むデータ放送受信装置とリモコン装置を使用して視聴者がインタラクティブ番組に参加できる、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、データ放送受信システムにおいて視聴者が参加できるインタラクティブな番組放送としては、図21に示すデータ放送受信システムが知られている。従来のデータ放送受信システム1a〜1cは、データ放送受信装置2a〜2cとそれに対応するリモコン装置3a〜3cによって構成され、さらにデータ放送受信装置2a,2b,2cに対応してテレビモニタ4a〜4cが接続される。これらのデータ放送受信装置2a〜2cとリモコン装置3a〜3cとテレビモニタ4a〜4cからなる1組のデータ放送受信システム1a〜1cは、視聴者の家庭に設置される。ここで、インタラクティブ番組とは、視聴者が放送番組を視聴するだけではなく、視聴者が放送内容に沿ってリモコン装置を操作することによって番組に参加して、その放送番組の映像や音声等が視聴者の操作に応じて変化するものをいう。このようなインタラクティブな放送番組には、ゲームやクイズや教育等の番組が考えられる。
【0003】
図21の放送データ受信システムにおいて、視聴者が参加するインタラクティブな番組放送を実現するためには、図22,図23のフローチャートに示す処理が行われる。図22はデータ放送受信装置のフローチャートである。ステップ(図示では、「S」と略して示す)1において、データ放送局から放送された放送データがデータ放送受信装置2a〜2cによって受信される。各データ放送受信装置2a〜2cは、周知のように、通常のテレビジョン放送を受信するテレビ受像機に加えて、放送データをディジタル的に蓄積して記憶するメモリと、メモリの記憶データを処理して画像データを発生しテレビに表示する処理ユニット(CPU)とを含む。そして、放送データには、各データ放送受信装置2a〜2cによって実行されるBML(Broadcast Markup Language)等の放送制御プログラムデータや、映像データおよび音声データ等が含まれる。ステップ2において、受信した映像データに基づいて画像処理された映像がテレビモニタに表示される。この映像が視聴者にリモコン装置3a〜3cを操作して何らかの指示すべき映像である場合、ステップ3及びステップ4において、一定期間にリモコン信号からの受信が能動化され、視聴者の操作によってリモコン装置3a〜3cを介して送信されたリモコン信号が受け付けられる。その後、ステップ5において、受信したリモコン信号の評価処理が行われる。ステップ6において、評価に応じた映像がテレビモニタ4a〜4cに出力される。例えば、視聴者のリモコン操作が正しい操作であったときは、正解を示す映像が対応するテレビモニタに表示され、必要に応じて音声でも伝達される。
【0004】
図23はリモコン装置のフローチャートである。ステップ7において、リモコン装置3a〜3cに含まれる何れかの操作スイッチが押されたか否かが判断される。いずれかの操作スイッチが押された場合には、ステップ8において、当該リモコン装置(例えば3a)に含まれる押された操作スイッチに対応するリモコン信号(又はキーデータ)が赤外線などのワイヤレスで送信される。このリモコン信号は、前述のステップ3においてデータ放送受信装置(2a)によって受信されて、操作されたスイッチに対応する処理が行われ、それに応じて変化した映像がテレビモニタ(3a)に表示される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のデータ放送受信システムによるインタラクティブな放送番組は、視聴者の操作を指示又は要求する表示をした後に、指示又は要求する表示内容に対応した操作入力を待って次の表示をしているため、視聴者がスムースに操作しなければ放送番組の進行と時間的なずれが生じる。それを防止するためには視聴者の操作入力待ち時間を長く選定する必要があり、放送番組の進行が間延びし、面白味のある番組の制作の制約となる。逆に、視聴者による操作入力のための応答時間が短過ぎると、子供やお年寄りがインタラクティブ番組に参加し難くなる。
【0006】
また、従来のデータ放送受信システムによるインタラクティブな放送番組は、リモコン装置を追加して購入しても、参加できる視聴者が1人に限られ、1台のデータ放送受信装置に複数の視聴者が参加できなかった。その理由は、複数の視聴者からリモコン信号が同時に発信されると、各リモコン信号が混信するため、複数のリモコン装置の操作に基づく正常な処理ができないからである。すなわち、従来技術に示されるデータ放送受信システムは、リモコン操作を指示するための映像表示の処理(図22のステップ2),リモコン信号の受信処理(ステップ3,4),リモコン信号の評価処理(ステップ5),評価に応じた映像の表示処理(ステップ6)等の一連の処理が1回しか行われず、複数の視聴者が同じ放送番組に参加できなかった。
【0007】
そのため、複数の視聴者が参加したい場合、人数分の放送データ受信システムが必要となる(図21)。また、複数の視聴者からのリモコン信号を所定の時間を空けて複数回受付るようにすれば、リモコン信号が混信せず、複数の視聴者が略同時的に参加できる反面、各操作指示の間隔が空くので連続性のあるリモコン操作を指示する場合に放送番組の進行より時間遅れが生じる。
【0008】
一方、複数のリモコン装置とデータ放送受信装置の間で同期制御を行うIrDA(Infrared Data Association)規格によるリモコン通信を使用すれば、データ放送受信装置が複数のリモコン信号を同時に受付ることも可能である。この場合、複数の視聴者が参加可能なプログラムをデータ放送受信装置で実行させることができるが、現状においてこのようなリモコン通信機能を備えるデータ放送受信装置は普及しておらず、多くの視聴者が楽しむことができない。また、放送番組の提供者は視聴率を上げるために番組内容を工夫するが、普及していないデータ放送受信装置向け番組を制作する放送局が少なく、実用的でない。
【0009】
それゆえに、この発明の主たる目的は、視聴者の操作入力が容易かつスムースに行え、データ放送番組の進行(又は再生)に時間遅れが生じることのない、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムを提供することである。
【0010】
この発明の他の目的は、連続性のあるリモコン操作を視聴者に指示又は要求するインタラクティブな放送番組を視聴する場合において、複数の視聴者が共通のデータ放送受信装置で略同時的に参加することができる、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムを提供することである。
【0011】
この発明のその他の目的は、複数の視聴者が共通のデータ放送受信装置で略同時的に参加する場合においても、混信等の通信障害が生じることのない、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載の発明にかかるプログラムは、処理ユニット(実施例との対応関係を示せば111)および一時記憶手段(13,112)を含み、データ放送送信装置(50)から送信される放送データおよび第1のリモコン装置(20)から送信されるリモコン信号に基づいてインタラクティブ番組の画像を発生するデータ放送受信装置(10)に適用され、処理ユニットによって実行されるインタラクティブ番組のためのプログラムであって、次のステップを備える。すなわち、インタラクティブ番組による視聴者の参加開始タイミングを指示する開始タイミング指示ステップ(S104)、開始タイミングが指示された後に、第1のリモコン装置の操作を連続して複数回指示する操作指示ステップ(S105)、複数回の操作指示が行われた後に、第1のリモコン装置の操作に応じて記憶されている操作履歴データの送信を第1のリモコン装置の操作者に対して指示する送信指示ステップ(S113)、送信指示に応じて第1のリモコン装置から操作履歴データが送信されたとき、当該操作履歴データを受信する操作履歴データ受信ステップ(S114)、受信された第1の操作履歴データと、操作指示ステップにおける複数回の指示に対応してデータ放送受信装置に記憶されている正解データとを比較して、受信された第1の操作履歴データを評価する第1の評価ステップ(S116)、および第1の評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力する第1の評価出力ステップ(S117)を備える。
【0013】
なお、正解データは、操作指示ステップによる複数回の指示に応じて操作されるべき操作データの手順を定義したものであり、操作履歴データ受信ステップによって受信されたデータと比較して評価するために利用される。なお、請求項1に記載のプログラムは、データ放送送信装置からデータ放送受信装置に送信(放送)されて、データ放送受信装置の記憶手段に記憶されるのが好ましいが、予めデータ放送受信装置に記憶されていてもよいし、サーバーからダウンロードするようにしてもよい。
【0014】
また、正解データは、データ放送送信装置からデータ放送受信装置に送信(放送)されて、データ放送受信装置の記憶手段に記憶されるのが好ましいが、予めデータ放送受信装置に記憶されていてもよいし、サーバーからダウンロードするようにしてもよい。
【0015】
第1評価ステップにおける処理は、評価結果に応じた映像または音声をテレビモニタに出力する処理,モデムを介してサーバーに評価結果を出力する処理,通信ポートを介して外部制御機器(ロボットおもちゃ,家電製品等)に制御信号等を送信する処理等が考えられる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプログラムであって、インタラクティブ番組のためのプログラムは、放送データに含まれた状態で、インタラクティブ番組の開始に先立って予め前記データ放送受信装置へ送信される(S101)ことにより、一時記憶手段(112a)に記憶され、各ステップが順次処理されることを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のプログラムであって、開始タイミング指示ステップ、操作指示ステップおよび送信指示ステップは、放送データに含まれる映像データ(83)に基づく映像と音声データに基づく音声(84)の少なくとも一方を出力することによって、操作者に認識可能な態様で指示を行うことを特徴とする。
【0018】
なお、請求項3に記載の発明は、映像データのみに基づいて映像を出力することによって指示してもよいし、音声データのみに基づいて音声を出力することによって指示しても良いし、映像データおよび音声データに基づいて映像および音声を出力することによって指示するようにしても良い。
【0019】
請求項4に記載の発明は、、請求項1に記載のプログラムであって、第1のリモコン装置は、それぞれがゲームのために操作される操作スイッチ(22)を含み、かつデータ放送受信装置(10)に対してワイヤレスで操作データを個別に送信可能な複数の携帯ゲーム機(20)が使用される。そして、操作履歴データ受信ステップ、第1の評価ステップおよび第1の評価出力ステップは、複数の携帯ゲーム機からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定される(S113〜S117)ことにより、複数の操作者が携帯ゲーム機をリモコン装置として使用して共通のインタラクティブ番組に参加可能にされたことを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のプログラムであって、操作指示ステップにおいて指示される複数回の指示毎に、第2のリモコン装置(40)から送信される操作データを順次受信する操作データ受信ステップ(S106)、受信された第2の操作履歴データに基づいて操作データを評価する第2の評価ステップ(S108)、および第2の評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力する第2評価出力ステップ(S109)をさらに備える。
【0021】
請求項1に記載の発明においては、操作指示ステップによる複数回の操作指示が終了した後に、操作履歴を受信して評価するものであるが、請求項5に記載の発明においては、操作指示ステップによって複数回の操作指示が行われている途中に、各操作指示があった直後に第2のリモコン装置からのリモコン信号を受信し、そのリモコン信号をリアルタイムに評価するものである。なお、このリモコン信号は通常のリモコン装置(放送データ受信装置に付属される標準リモコン等の本発明の構成要件に該当しないリモコン)を使用することが可能である。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のプログラムであって、第1のリモコン装置(20)は、ゲームのために操作される操作スイッチ(22)を含み、かつデータ放送受信装置(10)に対してワイヤレスで操作データを送信可能な携帯ゲーム機(20)が使用される。第2のリモコン装置は、データ放送受信装置(10)に専用のリモコン装置(40)が使用され、第2のリモコン装置が操作データをリアルタイムに送信するメインリモコン装置として使用され、第1のリモコン装置が複数の操作データを一括した操作履歴データを送信するために使用されるサブリモコン装置として使用されることにより、複数の操作者が共通のインタラクティブ番組に参加可能にしたことを特徴とする。
【0023】
請求項7に記載の発明は、サブリモコン装置(20)は複数設けられ、操作履歴データ受信ステップ、第1の評価ステップおよび前記第1の評価出力ステップは、複数のサブリモコン装置からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定される(S113〜S117)ことを特徴とする。
【0024】
請求項8に記載の発明は、処理ユニット(111)および一時記憶手段(13,112を含み、データ放送送信装置(50)から送信される放送データおよびリモコン信号に基づいてインタラクティブ番組の画像を発生するデータ放送受信装置(10)と、データ放送受信装置に対して操作データをリモコン信号として送信するリモコン装置(20)とからなるインタラクティブ番組処理システムである。データ放送受信装置は、処理ユニットによって実行されるインタラクティブ番組のためのプログラムを備える。このプログラムは、インタラクティブ番組における視聴者の参加すべき開始タイミングを指示する開始タイミング指示ステップ(S104)と、開始タイミングが指示された後に、リモコン装置の操作を連続して複数回指示する操作指示ステップ(S105)と、複数回の操作指示が行われた後に、リモコン装置の操作に応じて記憶されている操作履歴データの送信をリモコン装置の操作者に対して指示する送信指示ステップ(S113)と、送信指示に応じてリモコン装置から操作履歴データが送信されたとき、当該操作履歴データを受信する操作履歴データ受信ステップ(S114)と、受信された操作履歴データと、操作指示ステップにおける複数回の指示に対応してデータ放送受信装置に記憶されている正解データとを比較して、受信された操作履歴データを評価する評価ステップ(S116)と、評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力するの評価出力ステップ(S117)とからなる。リモコン装置は、データ放送受信装置の視聴者によって操作され、操作状態に応じた操作データを出力する操作部(22d)と、操作データの履歴を一時記憶する操作履歴データ記憶手段(28)と、開始タイミングが指示されたとき、視聴者によって操作されることにより、開始タイミングを決定するスタートスイッチ(22s)と、送信指示されたとき、視聴者によって操作されることにより、操作履歴データ記憶手段に記憶されている操作履歴データの送信タイミングを決定する送信スイッチ(22a)と、送信スイッチの操作に応答して、操作履歴データ記憶手段に記憶されている操作履歴データを、データ放送受信装置に対してワイヤレスで送信する送信手段(24)とを備えたことを特徴とする。
【0025】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のインタラクティブ番組処理システムであって、複数のリモコン装置(20a〜20c)は、それぞれがゲームのために操作される操作スイッチ(22)を含み、かつデータ放送受信装置に対してワイヤレスで操作データを個別に送信可能な複数の携帯ゲーム機(20)が使用され、スタートスイッチおよび送信スイッチは、操作スイッチによって代用され、操作履歴データ受信ステップ、評価ステップおよび評価出力ステップは、複数の携帯ゲーム機からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定される(S113〜S117)ことにより、複数の操作者が携帯ゲーム機をリモコン装置として使用して共通のインタラクティブ番組に参加可能にされたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
この発明(請求項1,8に記載の発明)によれば、インタラクティブ番組を視聴する場合の操作入力が複数の操作指示分の操作データを累積して操作履歴データとして一括してデータ放送受信装置に送信し処理しているため、リモコン信号の受信や評価処理を頻繁に行う必要がなく、また、視聴者がリモコン操作をしたか否かにかかわらず番組が一区切りまで進行するので、視聴者の操作入力が容易かつスムースに行え、データ放送番組の進行(又は再生)に時間遅れが生じることのない、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムが得られる。
【0027】
他の発明(請求項4,7,9に記載の発明)によれば、連続性のあるリモコン操作を視聴者に指示又は要求するインタラクティブな放送番組を視聴する場合において、複数の視聴者が共通のデータ放送受信装置で略同時的に参加することができる、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムが得られる。
【0028】
また、他の発明(請求項4,7,9に記載の発明)によれば、複数の視聴者が共通のデータ放送受信装置で略同時的に参加する場合においても、混信等の通信障害が生じることのない、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムが得られる。また、請求項2に記載の発明によれば、データ放送受信装置で実行されるプログラムが放送データに含まれて送信されるので、番組に対応したプログラムを放送データに含ませて適切な処理をデータ放送受信装置におこなわせることができる。また、請求項5または6に記載の発明によれば、操作をうながす一連の放送番組再生中に、一人分の視聴者の評価をリアルタイムにおこなうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1はこの発明のインタラクティブ番組処理システムの一実施例の原理ブロック図である。インタラクティブ番組処理システムに適用されるデータ放送受信システムは、データ放送受信装置(又はデジタル放送チューナ)10とリモコン装置20とから構成される。データ放送受信装置10にはテレビモニタ30が接続される。なお、データ放送受信装置10とテレビモニタ30が一体的に構成されたシステムでも良い。リモコン装置20は、データ放送受信装置10に付属している専用(又は標準)であってメイン(主)のリモコン装置40と、インタラクティブ放送番組に参加する視聴者人数分だけ追加して準備されるサブ(副)のリモコン装置20a〜20cとが用いられる。副リモコン装置20a〜20cは、赤外線リモコン機能と操作入力機能を兼ね備えた既存(市販)の携帯ゲーム機を用いることもできる。携帯ゲーム機を用いる場合は、後述の図3を参照して説明するように携帯ゲーム機のハウジングに赤外線リモコンを一体的に設けても良く、また携帯ゲーム機に着脱自在に装着されるカートリッジに赤外線リモコンを内蔵させてもよい。
【0030】
主リモコン装置40を使用する視聴者が主視聴者となり、副リモコン装置20a〜20cを使用する視聴者が副視聴者となる。副視聴者の操作する副リモコン装置20a〜20cによって、操作履歴データが入力される。換言すれば、主リモコン装置40は、テレビモニタ30に表示された操作指示に応じて操作データを入力し、リアルタイムにデータ放送受信装置10に送信するために使用される。これに対して、副リモコン装置20a〜20cは、テレビモニタ30に表示された操作指示に応じて、視聴者によって逐次入力された操作データをある期間(又はある操作指示の回数分でも可)だけ蓄積記憶しておき、複数の操作データを累積した操作履歴データとして一括してデータ放送受信装置10に送信するために使用される。
【0031】
なお、図1に示す例では、副視聴者が3人の場合を示すが、4人以上であってもよく、1人又は2人であっても良い。また、副リモコン装置20a〜20cは、機能を切替えることによって標準リモコンと同様の機能させることの可能なものでもよく、この場合には、主視聴者が主リモコン装置40の代わりに、副リモコン装置20a〜20cを使用しても良い。
【0032】
次に、図1に示す原理図の作用を、図2に示す原理説明のためのタイムチャートを参照して説明する。ところで、図1(a)はタイミング(又は時間)t1において主視聴者による操作データのリアルタイム送信の場合を示し、図1(b)は各副視聴者1〜3によって逐次操作入力された操作データを累積記憶しておき、主視聴者の逐次操作入力に基づく評価終了後のタイミング(又は時間)t2〜t4において、各副視聴者1〜3の操作履歴データ(操作データの累積データ)を一括して順次送信する場合を示す。
【0033】
なお、図2において、ハッチングを付けたタイミング(開始タイミング指示,操作指示,評価,主視聴者の評価,操作履歴送信指示,操作履歴評価)は、データ放送によって送信された画像又は音声等のデータを受信して、その画像又は音声をそのまま、若しくは放送制御プログラム(BML)に基づく処理が加えられて、テレビモニタ30に出力されて、表示され又は音声が発生されるタイミングを示す。
【0034】
インタラクティブ番組の視聴に先立って、時間t0において、データ放送局から放送制御プログラム(BML)および正解データが所定のデータ形式に変換されて、データ放送送信装置(図示せず)によって放送(又は送信)される。ここで、放送制御プログラムは、開始タイミング指示,操作指示,受信,評価,主視聴者の評価,操作履歴送信指示,操作履歴受信及び操作履歴評価等の処理(又は制御)を行うためのプログラムであって、データ放送受信装置10に含まれるメモリに記憶され、かつデータ放送受信装置10に含まれる処理ユニット(CPU)によって処理される。正解データは、視聴者のリモコン操作を評価するための基準となるデータである。
【0035】
次に、期間t1において、視聴者にリモコン操作を指示する(又はうながす、要求する)ための映像・音声がテレビモニタ30に出力され、主視聴者のリモコン操作の評価がリアルタイムでおこなわれる。なお、以下の説明において、期間t1を「リモコン操作時間帯」と呼ぶ。まず、データ放送によって、開始タイミングを表す映像・音声データが送信されると、データ放送受信装置10がそれを受信して、テレビモニタ30に表示させる。このとき、副視聴者1〜3は、開始タイミングであることを認識して、開始スイッチ(図3のスタートスイッチ23s)を押圧する(結果として、開始タイミングの決定)。なお、主視聴者の使用する主リモコン装置40は、操作データをリアルタイムでデータ放送受信装置10へ送信するので、開始タイミングを決定する必要がない。副視聴者が開始タイミングを決定する必要があるのは、副リモコン装置20a〜20cであり、操作データをリアルタイムで送信せず、操作履歴を記憶するので、その操作履歴の記憶の開始を決定する必要があるからである。さらには、操作のタイミングを評価する場合(正しいタイミングで操作がされたか否かを評価する場合)には、その基準として開始タイミングが利用される。
【0036】
続いて、データ放送局から第1回目の所定の操作を要求する操作指示のための画像(又は映像)データが放送される。この画像データがデータ放送受信装置10によって受信されて、テレビモニタ30に表示される。この第1の操作を要求する操作指示のための画像としては、データ放送番組がゲームであればゲームのための画像であり、クイズ番組であれば第1問目の問題文(テキストデータ)とその問題に関する画像であり、教育番組であれば教育内容に応じた問題文とその画像である。この表示を見た視聴者達(1人の主視聴者と3人の副視聴者)は、リモコン装置40,20a〜20cを操作して、第1の操作に対応する操作を行う。主リモコン装置40の操作データはリアルタイムでデータ放送受信装置10へ送信される。一方、副リモコン装置20a〜20cを操作することによって入力された操作データは、主リモコン装置40の送信と同時に送信されると混信が生じるので、リアルタイムに送信されずに対応する副リモコン装置20a〜20cに内蔵されるメモリ(図4のRAM28)に一時記憶される。そして、データ放送受信装置10のCPUは、主リモコン装置40から送信されたデータに基づいて、主視聴者の第1回目の操作が第1の操作指示に対応する適切な操作か否かを判断するための評価を行う。
【0037】
続いて、データ放送局から第2回目の所定操作を必要とする第2操作指示のための画像(又は映像)データが放送される。この場合、第1回目の第1操作指示の場合と同様にして、第2回目の第2操作指示の画面がテレビモニタ30に表示される。これに対応する操作入力が視聴者達によって行われるが、主視聴者の操作データのみがリモコン装置40からデータ放送受信装置10へ送信され、複数の副視聴者の操作データが対応する副リモコン装置20a〜20cに含まれるメモリに累積記憶される。また、データ放送受信装置10では、第2操作指示に応じた主視聴者の操作入力に対する評価処理が行われる。
【0038】
以後同様にして、このような操作指示を促す映像表示と、主視聴者の操作データの送信と、それに基づく評価処理と、副視聴者の操作データの累積記憶が、操作指示の映像表示毎に行われる。
【0039】
そして、一連の操作指示の映像表示が終了すると、データ放送受信装置10のCPUは、主視聴者の一連の操作状態に対する評価結果(例えば、○問中○問正解、又は正解率○○%等)を求め、その評価結果をテレビモニタ30に表示させる。
【0040】
次のタイミングt2〜t4の期間において、副視聴者のリモコン操作を評価するための処理がおこなわれる。なお、以下の説明において期間t2〜t4を副視聴者評価時間帯と呼ぶ。
【0041】
t2の期間において、副視聴者1の操作履歴データを送信指示するための映像データがデータ放送局から放送される。これに応じて、データ放送受信装置10は、副視聴者1に操作履歴データを送信指示するための映像(又はメッセージ)をテレビモニタ30に与えて、表示させる。これを見た副視聴者1は、操作履歴データの送信を指示する送信スイッチを押圧して、操作履歴データの送信を指示する。応じて、データ放送受信装置10のCPUは、副視聴者1の一連の操作状態を表す操作履歴データを受信して、副視聴者1に対する評価結果(例えば、○問中○問正解、又は正解率○○%等)を求め、その評価結果をテレビモニタ30に表示させる。
【0042】
次のタイミングt3の期間において、副視聴者2の操作履歴データの送信処理及びそれに基づく評価処理が行われるが、その詳細はタイミングt2におけ副視聴者1の場合の処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0043】
同様にして、次のタイミングt4の期間において、副視聴者3の操作履歴データの送信処理及びそれに基づく評価処理が行われる。なお、副視聴者が4人以上いる場合には、さらに同様の処理が繰り返される。
【0044】
そして、上述した開始タイミング指示の発生及びタイミングt1〜t4の処理がデータ放送の番組中繰り返されるが、その都度に操作履歴データがクリアされて、新たな操作履歴データが副リモコン装置20a〜20cに記憶される。そのとき、操作指示の内容は、番組によって決められた内容に変化することになる。
【0045】
なお、上述の説明では、主視聴者用の1つの主リモコン装置40と、副視聴者用の3つの副リモコン装置20a〜20cを用いて、4人の視聴者が同時に共通のデータ放送番組にインタラクティブに参加する場合を説明したが、参加者間の人数はこれに限るものではなく、視聴を希望する人数と副リモコン装置の数によって適当な数に決められる。
【0046】
また、主リモコン装置40(主視聴者)は必須ではない。すなわち、データ放送受信装置10がリモコン操作時間帯におけるリアルタイムの処理(リモコン信号の受信と評価)をしないで、全ての視聴者が副リモコン装置20a〜20cを使用して、副視聴者評価時間帯に操作履歴データを送信して評価するように構成することもできる。また、データ放送受信装置10がリモコン操作時間帯におけるリアルタイムの処理をするものであっても、全ての視聴者が副リモコン装置20a〜20cを使用して、副視聴者評価時間帯に操作履歴データを送信して評価するようにしてもよい。
【0047】
また、1つの副リモコン装置20aを用いて、1人の副視聴者だけでインタラクティブ番組を視聴する場合にも、この発明の基本的な技術思想である「複数回の操作指示の表示に基づく操作データを累積した操作履歴データを一括送信する技術」を適用することもできる。
【0048】
図3はデータ放送受信システムに含まれる副リモコン装置の一例の携帯ゲーム機20の外観図である。携帯ゲーム20機は、ゲームプログラムを実行するゲームモードと、後述のリモコン制御プログラムを実行するリモコンモードがある。携帯ゲーム機20は、ゲーム機本体(以下「ゲーム機」と呼ぶ)21とゲーム機21に着脱自在に装着されるカートリッジ25とから構成される。ゲーム機21のハウジング211の平面には、操作スイッチ22a,22b,22d,22sが液晶表示器(以下「LCD」と略称する)23の周辺に装着される。操作スイッチ22a,22bはゲームモードにおいてキャラクタの動作を指示するための「Aボタン」,「Bボタン」であり、以下の実施例では操作スイッチ22aが操作履歴データの送信指示のための送信スイッチとして使用される。操作スイッチ12dは十字形のキートップを含み、カーソル又はキャラクタを上下左右の四方向に移動指示するための方向指示スイッチ(又は十字スイッチ)である。操作スイッチ12sは、ゲームモードにおいてはゲームの開始を指示し、リモコンモードにおいては開始タイミングを指示するスタートスイッチである。なお、以下の説明では、スイッチ22a,22b,22d,22sを総称して、操作スイッチ22と呼ぶこともある。
【0049】
ゲーム機21のハウジングには、その上部に赤外線送信ユニット24が形成される。この赤外線送信ユニット24は、操作スイッチ22a,22b,22d,22sなどの操作に応じたキーコードを赤外線による微弱電波(ワイヤレス)で送信するものである。しかし、送信ユニットは、赤外線通信に限るものではなく、微弱な無線周波によるリモコン通信でもよく、その他の通信方法によるものでもよい。また、ゲーム機21のハウジングの上部側面には、開口凹部が形成され、カートリッジ25が着脱自在に装着される。
【0050】
図4は、ゲーム機20のブロック図である。ゲーム機20はCPU26を含む。CPU26には、操作スイッチ22,赤外線送信ユニット24,LCDドライバ27,RAM28及びコネクタ29が接続される。LCDドライバ27には、LCD23が接続される。コネクタ29は、メモリカートリッジ25が装着されたとき、カートリッジ25に内蔵されるメモリ等の電子部品をCPU26に電気的に接続する。
【0051】
カートリッジ25は、ゲームプログラムを固定的に記憶したプログラム記憶部(例えば、ROM又はフラッシュメモリ)251及びタイマ252を含み、これらを実装した基板(図示せず)をハウジング(図示せず)に収納する。
【0052】
CPU26は、操作スイッチ22からの操作データを受けて、その操作データに応じてプログラム記憶部251に記憶されているプログラムを処理し、プログラム処理によって得られたデータ(操作データを含む)をRAM28に一時記憶させる。また、CPU26は、リモコンモード時の操作器として使用される際に、操作スイッチ22の操作データを累積した操作履歴データを、赤外線送信ユニット24を介してデータ放送受信装置30に送信する。これによって、データ放送受信装置30に送信すべき操作履歴データが赤外線送信ユニット24によって赤外線信号に変換されて、送信される。また、CPU26は、プログラムに基づいて画像データを発生し、LCDドライバ27を介してLCD23を駆動して、ゲーム等のための画像を表示させる。さらに、CPU26は、タイマ252の計時情報を受けてプログラムに従って処理する。
【0053】
図5はプログラム記憶部251の記憶領域を図解的に示したメモリマップである。プログラム記憶部(以下「ROM」と略称する)251は、リモコン制御プログラムを記憶する記憶領域251a,表示プログラムを記憶する記憶領域251b,ゲームプログラムを記憶する記憶領域251c及び読込間隔データを記憶する記憶領域251dを含む。
【0054】
記憶領域251aに記憶されるリモコン制御プログラムは、ゲーム機20をリモコン装置として機能させるために、押された操作スイッチに対応する制御信号(又はキーコード)を赤外線発信ユニット14から送信させるためのプログラムである。記憶領域251bに記憶される表示プログラムは、操作スイッチ12に含まれる各スイッチがどのような機能を有するかを説明する情報をLCD13に表示するためのプログラムである。記憶領域251cに記憶されるゲームプログラムは、ゲーム機20の本来の機能であるゲームを行わせるためのゲームプログラムである。なお、必要に応じて、リモコン装置としての機能(リモコン制御プログラム)とゲーム機能(ゲームプログラム)の両方の機能を備え、両機能を切り替えて実行できるようなプログラムを記憶させてもよい。記憶領域251dに記憶される読込間隔データは、例えば図2に示す操作指示の間隔データを固定的に記憶しているデータであり、好ましくは複数段階の間隔データ(例えば3秒,4秒,5秒の3段階)を記憶しておき視聴者が番組の始めに放送画面の指示に従って選択設定するようにしてもよい。
【0055】
なお、操作指示の間隔が1つの放送番組中に異なる場合(一定の間隔で操作指示がされない場合)は、番組の途中で間隔データを切換え指示する画面を放送するか、間隔データを外部からRAM28の一部に取り込むとよい。例えば、サーバーに各放送番組に対応する間隔データを記憶しておいて、ゲーム機20を携帯電話等の通信機器に接続し、公衆電話回線等を通じてサーバーに接続して間隔データをダウンロードしてRAM28に書込み記憶させてもよい。
【0056】
図6はRAM28のメモリマップである。RAM28には、操作履歴データを記憶する記憶領域28aと、その他のデータを記憶する記憶領域28bとが含まれる。記憶領域28aは、視聴者によって操作スイッチ22の何れかが操作される毎に、操作されたスイッチのキーコードが順次累積記憶されることにより、結果として操作履歴データを記憶する。記憶領域28bに記憶されるその他のデータは、例えばプログラムの実行上生成される一時的なデータ等である。
【0057】
すなわち、記憶領域28aには、視聴者によって操作された操作スイッチを示す操作データ(操作スイッチに対応するキーコード)が入力順(時系列的)に記憶されることにより、一連の操作データが蓄積されたとき、操作履歴データが記憶されることになる。図6の例では、視聴者が方向指示スイッチ22dの右,左,左,いずれの方向の指示しない,右の順序で操作した場合のデータを記憶している。この場合、4番目に「いずれの方向の指示しない」ことを示すデータ(オール「0」又は「F」のデータ)を書込んでいるのは、次の理由による。もし、間隔データによって定められる所定間隔の許容時間内に何れの操作指示もない場合に、何も操作されないことを示すデータを記憶させなければ、当該操作指示タイミングにおける操作データが欠落して、以後の操作タイミングの操作データが1回ずつずれて記憶され、それ以後の操作タイミングの操作が誤操作と判断されるので、それを防止するためである。
【0058】
図7は主リモコン装置40のブロック図である。主リモコン装置40は、操作部42と赤外線送信ユニット44と制御部46とによって構成される。操作部42の操作によって入力された操作データが、制御部46を介して赤外線送信ユニット44から送信される。
【0059】
図8はデータ放送受信装置(デジタル放送チューナ)10のブロック図である。デジタル放送チューナ10は、受信制御ブロック11,受信回路12,受信バッファ13,出力回路14,赤外線信号受信部15,モデム16,および通信ポート17を含む。なお、モデム16,通信ポート17は、リモコン信号の評価を出力する先がサーバーや外部制御機器である場合にのみ必要とされる。
【0060】
受信回路12は受信制御ブロック11の指示に基づいて、後述する図9に示すような放送データを受信して受信バッファ14に出力する。
【0061】
受信制御ブロック11は、CPU111,RAM112およびROM113を含む。RAM112は、受信回路12によって受信されかつ受信バッファ13を介して供給される放送データ(受信データ)を一時記憶する記憶領域112a〜112dを含む。具体的には、記憶領域112a〜112dには、図9に示すように、BML等の放送制御プログラム112a,映像データ112b,音声データ112cおよび正解データ112dが番組の開始に先立って記憶される。映像データおよび音声データは、番組開始後にも放送の進行に伴って逐次放送される。なお、正解データについては後述する。
【0062】
ROM113には、デジタル放送チューナに最初から組み込まれたプログラム(映像音声再生のためのプログラム,BML等の放送制御プログラムを実行するためのプログラムやチャンネル変更プログラム等)が設定記憶される。CPU111は、放送データに含まれてRAM112に記憶されるBML等の放送制御プログラムやROM113に記憶されたプログラムを実行する。CPU111によって生成されたデータがモデム16を介して図示しないサーバーに出力される。また、同様に、CPUによって生成されたデータが通信ポートを介して外部制御機器(図示せず)に送信される。
【0063】
ゲーム機20によって送信された操作履歴データ又は主リモコン装置40から送信された操作データは、赤外線信号受信器15によって受信され、受信制御ブロック11に与えられて、RAM112に記憶される。受信制御ブロック11は、赤外線信号受信器15によって受信された操作データおよび操作履歴データと、受信回路12によって受信された放送データに基づいて、表示すべき映像などの出力情報を発生し、その出力情報を出力回路14を介してテレビモニタ30に与える。
【0064】
図10は放送データを送信する放送局側システム50のブロック図である。放送局側システム50は、サーバー51,放送編成装置52,番組制作装置53,システム制御データ出力装置54,データ送出装置55及びパケット/ストリーム送出装置56を含む。
【0065】
番組制作装置53は、映像・音声番組制作装置531と、データ番組制作装置532とを含む。映像・音声番組制作装置531は、映像及び/又は音声コンテンツを制作し、蓄積記憶する。データ番組制作装置532は、主にBML(Broadcast Markup Language)によって記述される放送制御プログラムデータを制作するとともに、正解データを制作し、BML及び正解データを蓄積記憶する。なお、放送制御プログラムは、データ放送受信装置12で実行可能なプログラム言語であればBMLに限られない。放送制御プログラムは、ディジタル放送チューナ10のCPU111によって実行されるプログラムである。なお、以下の説明では、映像又は音声コンテンツとデータコンテンツを総称して放送コンテンツと呼ぶ。また、番組制作装置53には、サーバー51が接続され、サーバ51から受け取ったデータに従って放送コンテンツが制作される。システム制御データ出力装置54は放送システムデータを生成する。
【0066】
放送編成装置52は、前述の番組制作装置53によって制作された映像/音声データ及びBMLデータ・正解データの送出時間を、プログラムに従って編成するとともに送出制御するものであり、放送時間管理を行う。データ送出装置55は、番組制作装置53から与えられるデータに加えて、EPG(Electronic Program Guide:電子番組ガイド)などの放送システムデータをパケットストリーム送出装置56に供給する。パケット/ストリーム送出装置56は、放送コンテンツやEPGその他時刻制御データなどのシステムデータを、所定のフォーマットにパケット化し、放送ストリームとして適宜の放送媒体を通して、放送ないし送信する。従って、データ送出装置55およびパケット/ストリーム送出装置56は、放送編成装置52によって送出制御される放送データを所定のストリームに変換して、放送電波にのせて送信する。このようにして送出された放送データが前述のデジタル放送チューナ10によって受信される。
【0067】
図11は、放送局側システム50から送信される放送データのストリームを図解的に示した図である。放送データには、放送システムデータ81とBML等の放送制御プログラム82と映像データ83と音声データ84と正解データ85とが含まれる。放送制御プログラム82はデジタル放送チューナー10によって実行されるプログラムデータであり、図15,図16,図21に示すフローを実行するためのプログラムを含む。
【0068】
正解データは、図6に示す操作履歴データと比較して視聴者による操作が正しいか否かを判定するための基準データであり、例えば図11に示すように、方向指示スイッチ22dを「右,右,左,いずれの操作スイッチも操作しない,右」の順序で操作されたときに正解とする正解データが記憶領域85に設定記憶されている状態を示している。
【0069】
図12〜図14はインタラクティブ番組においてテレビモニタ30に出力される映像の表示例である。この実施例のインタラクティブ番組は、いわゆる「旗揚げゲーム」を視聴者にさせる場合において、ゲーム機20(副リモコン装置20a〜20c)又は主リモコン装置40を使用して、どれだけうまく操作できたかを競うゲーム番組である。この実施例の「旗揚げゲーム」は、「模範になる人」が赤と白の2種類の旗を上げ下げする画像をテレビモニタ30に表示したとき、視聴者がモニタに写った模範になる人の旗の上げ下げと同じように、リモコン装置の操作スイッチを操作して、「旗の上げ下げ操作指示」ができるかどうかを競うゲームである。
【0070】
具体的には、放送データに基づいて、テレビモニタ30に「模範になる人」の映像が表示される(図12参照)。視聴者は、テレビモニタ30上の「模範になる人」の旗の上下表示に合わせて、ゲーム機20(又は主リモコン装置40)の所定の操作スイッチを操作して、白旗と赤旗の上げ下げを指示するする。例えば、赤旗を上げ下げする場合は方向指示スイッチ22dの右の押点を押し、白旗を上げ下げする場合は方向指示スイッチ22dの左の押点を押すものとする。そして、白旗及び/又は赤旗が上がっているときに旗に対応する押点を押すと、当該旗が下げられ、逆に白旗及び/又は赤旗が下がっているときに旗に対応する押点を押すと、当該旗が上げられる。そして、テレビモニタ30には放送データに基づいて模範となる人による2種類の旗の上下の表示が行われる。
【0071】
まず、始めに、図12(a)に示すように、インタラクティブ番組が開始される旨の映像が表示される(「旗揚げゲーム始めるよ」のメッセージ)。また、副視聴者は「履歴入力機能」に設定すべき旨のメッセージが表示される(「副視聴者は履歴入力機能に設定してください」)。この映像を見た副視聴者は、自分のゲーム機20(20a〜20c)を履歴入力機能に設定する(図17におけるステップ201)。次に、図12(b)〜(d)に示すカウントダウンの映像が順次表示される。そして、図12(e)に示すように、リモコン操作時間帯の開始(「START」)が表示されて、開始タイミングが指示され、スタートスイッチ22sを押すべき旨の映像が表示される(「副視聴者はスタートスイッチを押してください」)。この映像を見た副視聴者は、手持ちのゲーム機20のスタートスイッチ22sを押す(ステップ204)。
【0072】
図13(f)〜(j)および図14(k)(l)はリモコン操作時間帯の映像表示の一例である。図12(e)の表示から所定時間(T秒)後に、図13(f)に示すように、「模範になる人」が赤旗を上げる映像とともに「赤あげて」のメッセージが表示される。次に、図12(e)の表示から2T秒後に、図13(g)に示すように、「模範になる人」が赤旗を下げる映像とともに「赤さげて」のメッセージが表示される。以後同様にして、図12(e)の表示から3T秒後に、図13(h)に示すように、「模範になる人」が白旗を上げる映像とともに、「白あげて」のメッセージが表示される。図12(e)の表示から4T秒後に、図13(i)に示すように、「模範になる人」の表示状態が変わらずに、「白さげないで」のメッセージが表示される。さらに、図12(e)の表示から5T秒後に、図13(j)に示すように、「模範になる人」が赤旗を揚げる映像とともに「赤あげる」のメッセージが表示される。なお、「赤あげて」,「赤さげて」,「白あげて」,「白さげないで」又は「赤あげる」のメッセージ表示とともに、又は表示に代えてそれに対応する音声を出力しても良い。視聴者は、これらの映像及び/又は音声に対応するように、ゲーム機20(又はリモコン装置40)を操作する。
【0073】
図13(f)〜(j)において、主視聴者が主リモコン装置40を操作すると、主リモコン装置40からはリモコン信号として操作データがデジタル放送チューナ10に送信される。このとき、副視聴者の操作するゲーム機20からは、リモコン信号が送信されない。デジタル放送チューナ10のCPU111は、主リモコン装置40からの操作データをプログラムに従って評価して、得点を算出する(S108)。図13(f)の映像が表示されたとき、主リモコン装置40から十字キーの右(赤旗を上げる操作キー)に対応するリモコン信号を受信すると、得点が加算されて、図13(g)では得点が10点であることが表示される。同様に、図13(h)〜(j)においても得点計算処理がされて、得点が表示される。
【0074】
さらに、図14(k)においてリモコン操作時間帯が終了したことが宣言された後、図14(m)において副視聴者にBボタン22bを操作すべきメッセージ(「副視聴者はBボタンを押してください」)が表示される。この映像を見た副視聴者が副リモコン装置20のBボタン22bを押す。その後、図14(l)において主視聴者の最終的な得点が表示される。
【0075】
一方、副視聴者に対しては、前述の図12(e)においてスタートスイッチ22sの操作の指示後に、図13(f)から図13(j)までの間に表示された映像に対応して入力された操作データが操作履歴データとして蓄積して記憶されているので、図14(k)においてリモコン操作時間帯が終了したことが宣言された後、図14(m)において副視聴者にAボタン22aを操作すべきメッセージが表示される。これを見た副視聴者は、ゲーム機20のAボタン22aを押して(S210)、操作履歴データをリモコン信号で送信する(S211)。CPU111は、プログラムに従ってリモコン信号を受信して評価し(S116)、評価した結果を図14(n)のように表示する(S117)。図14(n)の映像の後、再び図14(m)に戻って次の副視聴者に操作履歴の送信を要求するメッセージを表示する。図14(m)及び(n)の処理が所定期間繰り返される(S113〜S117)ことにより、所定期間内であれば複数の副視聴者からのリモコン信号の受信が許容されて、その評価結果がテレビモニタ30に表示されることになる。
【0076】
次に、図12〜図14に示す旗上げゲームにおける詳細な動作をフローチャートに従って説明する。図15はデジタル放送チューナ10によって実行されるBML等の放送制御プログラムのフローチャートである。まず、ステップ101において、放送データが受信される。放送データには、図11を参照して上述したように、放送システムデータ,BML,映像・音声データ,正解データ等が含まれる。続くステップ102において、映像・音声データに基づいて、インタラクティブ番組(ゲーム番組)の開始を予告するメッセージ(例えば、「旗上げゲームを始めるよ」又は「副視聴者は履歴入力に設定して下さい」等)がテレビモニタ30に表示される(図12(a))。ステップ103において、図12(b)〜(d)に示すようなカウントダウン画像がテレビモニタ30に表示される。ステップ104において、開始タイミングを指示するメッセージとして、「副視聴者はスタートスイッチ12dを押して下さい」のメッセージがテレビモニタ30に表示される(図12(e))。ステップ105において、視聴者にリモコン操作を指示(第1の操作指示)するためのメッセージがテレビモニタ30に表示される(図13(f))。
【0077】
ステップ106および107において、一定時間(T)内にリモコン信号が受信されるのを待機する。このとき、正常なリモコン信号であるか否かのチェックが行われ、正常なリモコン信号である場合のみ受付け処理が行われる。リモコン信号を受信すると(主視聴者からのリモコン信号の受信)、ステップ108において、受信したリモコン信号が正しいか否かが判断される。例えば、十字キーの右(赤旗を上げる指示の操作キー)に対応するリモコン信号を受信したか否かが判断される。ステップ109において、評価に応じた表示が行われる(図13(g)の「得点:10点」の表示)。なお、ステップ106および107において、一定時間内にリモコン信号の受信が無かったことが判断されると、ステップ108に進み、ステップ108において、リモコン信号の受信が無い場合の評価がされ、ステップ109において、それに応じた表示(入力ミスなどの表示)が行われる。
【0078】
続くステップ110において、旗揚げゲームが終了したか否かが判断される。終了していないことが判断されると、ステップ105へ戻って、視聴者に次のリモコン操作を指示(第2の操作指示)するための映像(例えば図13(g))がテレビモニタ30に表示される。以下、同様にして、操作指示タイミング毎に、リモコン操作を指示する映像と、主視聴者からのリモコン信号を受信した操作データに基づく評価処理(得点の計算)が繰り返し行われる(図13(h)〜図13(j))。
【0079】
一方、前述のステップ110において、旗揚げゲームの終了したことが判断されると、ステップ111に進み,副視聴者に操作履歴データの記録を中断させるためのメッセージ(例えば「Bボタンを押して下さい」)が表示される(図14(k))。その後、ステップ112において、主視聴者の最終的な得点が表示される(図14(l))。
【0080】
続くステップ113(図16)において、副視聴者に操作履歴データを送信すべきことを伝えるメッセージ(例えば「Aボタンを押して下さい」)がテレビモニタ30に表示される(図14(m))。ステップ114および115において、一定時間にリモコン信号の受付処理(正常なリモコン信号か否かのチェックと、正常のリモコン信号である場合のみ操作履歴データの受付処理)が行われる。このとき、受信されるリモコン信号は、図6に示すような操作履歴データをリモコン信号に変換したものである。リモコン信号を受信すると、ステップ116において、受信したリモコン信号(操作履歴データ)に基づいて、副視聴者が正しい操作をしたか否かが判断される。例えば、受信したリモコン信号(操作履歴データ)とRAM112dに記憶される正解データ(図9)が比較され、一致状態又は割合に応じて得点が計算される。ステップ117において、第1の副視聴者の得点が表示される(図14(n))た後、ステップ113へ戻り、次の副視聴者の操作履歴データの送信が指示される。
【0081】
また、前述のステップ114及び115の処理を繰り返して、一定時間が経過するのを待機している間に、第2の副視聴者の操作履歴データが送信されると、ステップ116,117を繰り返すことにより、第2の副視聴者の操作履歴データに基づく評価処理及び得点表示が行われる。そして、この動作を繰り返し、一定時間が経過すると、一連の動作を終了する。
【0082】
図17は主リモコン装置40及び副リモコン装置の一例であるゲーム機20の動作を説明するためのフローチャートである。図17において、副リモコン装置又機ゲーム機20の場合は全ての処理が行われる。これに対して、主リモコン装置40の場合は、リアルタイムに操作データを送信するので、履歴データの記憶が不要となるので、ステップ201,202,204の処理が繰り返されることになる。すなわち、主リモコン装置40のフローは、図面の簡略化のために、副リモコン装置のフローと兼用して示していることを指摘しておく。
【0083】
まず、ステップ201において、履歴入力モードに設定されたか否かが判断される。例えば、Bボタン22bを押すことによってメニュー表示が行われ、メニューから「履歴入力の設定」を選択することによって履歴入力に設定される。履歴入力が設定されていないことが判断されると、ステップ202において、操作スイッチ22a,22b,22d,22sの何れかの操作がされたか否かが判断される。いずれかの操作入力があった場合は、ステップ204において、操作された操作スイッチに対応するリモコン信号が赤外線送信ユニット24から送信される。その後、ステップ201へ戻り、ステップ201及び202の処理が繰り返される。
【0084】
一方、ステップ201において、履歴入力に設定されたことが判断されると、ステップ204においてスタートスイッチ22sが押されたか否かが判断される。スタートスイッチ22sが押されてないことが判断されると、スタートスイッチ22sが押されるまで待機する。そして、スタートスイッチ22sが押されたことが判断されると、次のステップ205へ進む。
【0085】
ステップ205において、タイマ252がリセットされて、操作データの読込み時間を判断するための所定時間の計時が開始されるとともに、操作履歴データを記憶する記憶領域281aがクリアされる。続くステップ206において、Bボタン22bが押されたか否かが判断される。Bボタン22bが押されていないことが判断されると、ステップ207において、操作データ読込タイミングか否かが判断される。例えば、タイマ252の計測値がプログラム記憶部251の読込間隔データによって設定されている所定時間(T)に達したか否かが判断される。所定時間に達していると判断される場合は、操作データを読み込むべきタイミングであることが判断されて、ステップ208へ進む。ステップ208において、そのとき押されている操作スイッチの種類を示すデータ(又はキーコード)が読み込まれて、操作履歴データとして累積記憶される。その後、ステップ206へ戻り、ステップ206〜S208の動作が繰り返される。これによって、所定時間ごとの操作データが操作履歴データとして記憶領域28aに記憶されることになる。
【0086】
一方、前述のステップ206において、Bボタン22bが押されたことが判断されると、ステップ209に進み、操作履歴データをリモコン信号に変換する処理がおこなわれる。その後、ステップ210において、Aボタン22aが押されたか否かが判断される。Aボタン22aが押されたことが判断されると、ステップ211へ進み、リモコン信号(操作履歴データ)の送信処理が行われる。
【0087】
ところで、上述の実施例では、操作指示が表示されるタイミング、すなわち操作履歴データを読み込むタイミングが所定の時間間隔に固定的に設定されている場合を説明したが、放送番組の内容によっては先行する操作指示と後続する操作指示のタイミング又は時間間隔が不規則に変化する場合もある。そこで、以下には、その場合にも対応可能な実施例を説明する。
【0088】
図18〜図21は変形実施例を説明するための図である。この変形実施例において、前述の実施例の図5において読込間隔データ記憶領域251dが不要となり、操作履歴データの記憶領域28aが操作データ毎に開始タイミング指示からの経過時間データを記憶可能に構成されて、図18に示す記憶領域18´のように操作履歴データ及び経過時間データ(操作タイミングデータ)を記憶し、それに併せて正解データを記憶する記憶領域112dが図19に示すように操作データ毎に経過時間データも併せて記憶させるようにしたものである。そして、図17に示すゲーム機のフローチャートにおけるステップ206,207,208が図20に示すように、ステップ206,207´,208´のように変更される。
【0089】
次に、図18から図20に示す変形実施例について説明する。ステップ206において、スタートスイッチ22sが押されたことが判断されると、ステップ207´において、操作スイッチ22a,22b,22d,22sのうちいずれかの操作スイッチが操作されたか否かが判断される。操作されたことが判断されると、ステップ208´において、操作データ(いずれの操作スイッチが操作されたか)および操作タイミングデータ(開始タイミング指示のあったときから当該操作スイッチが操作されるまでの経過時間のデータ)が操作履歴データに追加して記憶される。
【0090】
なお、この変形例において、デジタル放送チューナ10のフローチャートは、前述の実施例と同様であるが、ステップ116にける評価処理は、操作データ(いずれの操作スイッチが操作されたか)だけでなく操作タイミングデータ(操作されたタイミング)の一致度を判定することによって評価される。操作タイミングデータのずれはある程度許容されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】この発明のインタラクティブ番組処理システムの一実施例の原理ブロック図である。
【図2】この発明の原理を説明するためのタイムチャートである。
【図3】副リモコン装置の一例の携帯ゲーム機20の外観図である。
【図4】携帯ゲーム機20のブロック図である。
【図5】カートリッジ25のプログラム記憶部251のメモリマップである。
【図6】RAM28のメモリマップである。
【図7】主(標準)リモコン装置40のブロック図である。
【図8】デジタル放送チューナ10のブロック図である。
【図9】RAM112のメモリマップである。
【図10】放送データを送信する放送局側システム50のブロック図である。
【図11】放送データのストリームを示す図である。
【図12】テレビモニタ30に出力される映像の表示例である。
【図13】テレビモニタ30に出力される映像の表示例である。
【図14】テレビモニタ30に出力される映像の表示例である。
【図15】デジタル放送チューナ10によって実行されるプログラムのフローチャートである。
【図16】デジタル放送チューナ10によって実行されるプログラムのフローチャートである。
【図17】携帯ゲーム機20によって実行されるプログラムのフローチャートである。
【図18】変形例の操作履歴データを示す図である。
【図19】変形例の正解データを示す図である。
【図20】変形例のゲーム機20によって実行されるプログラムのフローチャートの一部である。
【図21】従来例を示すブロック図である。
【図22】従来のデジタル放送チューナーによって実行されるプログラムのフローチャートである。
【図23】従来のリモコン装置によって実行されるプログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
【0092】
10…デジタル放送チューナ(データ放送受信装置)
20…副リモコン装置(携帯ゲーム機)
30…テレビモニタ
40…主(標準)リモコン装置
【技術分野】
【0001】
この発明は、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムであって、特に例えば処理ユニットを含むデータ放送受信装置とリモコン装置を使用して視聴者がインタラクティブ番組に参加できる、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、データ放送受信システムにおいて視聴者が参加できるインタラクティブな番組放送としては、図21に示すデータ放送受信システムが知られている。従来のデータ放送受信システム1a〜1cは、データ放送受信装置2a〜2cとそれに対応するリモコン装置3a〜3cによって構成され、さらにデータ放送受信装置2a,2b,2cに対応してテレビモニタ4a〜4cが接続される。これらのデータ放送受信装置2a〜2cとリモコン装置3a〜3cとテレビモニタ4a〜4cからなる1組のデータ放送受信システム1a〜1cは、視聴者の家庭に設置される。ここで、インタラクティブ番組とは、視聴者が放送番組を視聴するだけではなく、視聴者が放送内容に沿ってリモコン装置を操作することによって番組に参加して、その放送番組の映像や音声等が視聴者の操作に応じて変化するものをいう。このようなインタラクティブな放送番組には、ゲームやクイズや教育等の番組が考えられる。
【0003】
図21の放送データ受信システムにおいて、視聴者が参加するインタラクティブな番組放送を実現するためには、図22,図23のフローチャートに示す処理が行われる。図22はデータ放送受信装置のフローチャートである。ステップ(図示では、「S」と略して示す)1において、データ放送局から放送された放送データがデータ放送受信装置2a〜2cによって受信される。各データ放送受信装置2a〜2cは、周知のように、通常のテレビジョン放送を受信するテレビ受像機に加えて、放送データをディジタル的に蓄積して記憶するメモリと、メモリの記憶データを処理して画像データを発生しテレビに表示する処理ユニット(CPU)とを含む。そして、放送データには、各データ放送受信装置2a〜2cによって実行されるBML(Broadcast Markup Language)等の放送制御プログラムデータや、映像データおよび音声データ等が含まれる。ステップ2において、受信した映像データに基づいて画像処理された映像がテレビモニタに表示される。この映像が視聴者にリモコン装置3a〜3cを操作して何らかの指示すべき映像である場合、ステップ3及びステップ4において、一定期間にリモコン信号からの受信が能動化され、視聴者の操作によってリモコン装置3a〜3cを介して送信されたリモコン信号が受け付けられる。その後、ステップ5において、受信したリモコン信号の評価処理が行われる。ステップ6において、評価に応じた映像がテレビモニタ4a〜4cに出力される。例えば、視聴者のリモコン操作が正しい操作であったときは、正解を示す映像が対応するテレビモニタに表示され、必要に応じて音声でも伝達される。
【0004】
図23はリモコン装置のフローチャートである。ステップ7において、リモコン装置3a〜3cに含まれる何れかの操作スイッチが押されたか否かが判断される。いずれかの操作スイッチが押された場合には、ステップ8において、当該リモコン装置(例えば3a)に含まれる押された操作スイッチに対応するリモコン信号(又はキーデータ)が赤外線などのワイヤレスで送信される。このリモコン信号は、前述のステップ3においてデータ放送受信装置(2a)によって受信されて、操作されたスイッチに対応する処理が行われ、それに応じて変化した映像がテレビモニタ(3a)に表示される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のデータ放送受信システムによるインタラクティブな放送番組は、視聴者の操作を指示又は要求する表示をした後に、指示又は要求する表示内容に対応した操作入力を待って次の表示をしているため、視聴者がスムースに操作しなければ放送番組の進行と時間的なずれが生じる。それを防止するためには視聴者の操作入力待ち時間を長く選定する必要があり、放送番組の進行が間延びし、面白味のある番組の制作の制約となる。逆に、視聴者による操作入力のための応答時間が短過ぎると、子供やお年寄りがインタラクティブ番組に参加し難くなる。
【0006】
また、従来のデータ放送受信システムによるインタラクティブな放送番組は、リモコン装置を追加して購入しても、参加できる視聴者が1人に限られ、1台のデータ放送受信装置に複数の視聴者が参加できなかった。その理由は、複数の視聴者からリモコン信号が同時に発信されると、各リモコン信号が混信するため、複数のリモコン装置の操作に基づく正常な処理ができないからである。すなわち、従来技術に示されるデータ放送受信システムは、リモコン操作を指示するための映像表示の処理(図22のステップ2),リモコン信号の受信処理(ステップ3,4),リモコン信号の評価処理(ステップ5),評価に応じた映像の表示処理(ステップ6)等の一連の処理が1回しか行われず、複数の視聴者が同じ放送番組に参加できなかった。
【0007】
そのため、複数の視聴者が参加したい場合、人数分の放送データ受信システムが必要となる(図21)。また、複数の視聴者からのリモコン信号を所定の時間を空けて複数回受付るようにすれば、リモコン信号が混信せず、複数の視聴者が略同時的に参加できる反面、各操作指示の間隔が空くので連続性のあるリモコン操作を指示する場合に放送番組の進行より時間遅れが生じる。
【0008】
一方、複数のリモコン装置とデータ放送受信装置の間で同期制御を行うIrDA(Infrared Data Association)規格によるリモコン通信を使用すれば、データ放送受信装置が複数のリモコン信号を同時に受付ることも可能である。この場合、複数の視聴者が参加可能なプログラムをデータ放送受信装置で実行させることができるが、現状においてこのようなリモコン通信機能を備えるデータ放送受信装置は普及しておらず、多くの視聴者が楽しむことができない。また、放送番組の提供者は視聴率を上げるために番組内容を工夫するが、普及していないデータ放送受信装置向け番組を制作する放送局が少なく、実用的でない。
【0009】
それゆえに、この発明の主たる目的は、視聴者の操作入力が容易かつスムースに行え、データ放送番組の進行(又は再生)に時間遅れが生じることのない、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムを提供することである。
【0010】
この発明の他の目的は、連続性のあるリモコン操作を視聴者に指示又は要求するインタラクティブな放送番組を視聴する場合において、複数の視聴者が共通のデータ放送受信装置で略同時的に参加することができる、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムを提供することである。
【0011】
この発明のその他の目的は、複数の視聴者が共通のデータ放送受信装置で略同時的に参加する場合においても、混信等の通信障害が生じることのない、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載の発明にかかるプログラムは、処理ユニット(実施例との対応関係を示せば111)および一時記憶手段(13,112)を含み、データ放送送信装置(50)から送信される放送データおよび第1のリモコン装置(20)から送信されるリモコン信号に基づいてインタラクティブ番組の画像を発生するデータ放送受信装置(10)に適用され、処理ユニットによって実行されるインタラクティブ番組のためのプログラムであって、次のステップを備える。すなわち、インタラクティブ番組による視聴者の参加開始タイミングを指示する開始タイミング指示ステップ(S104)、開始タイミングが指示された後に、第1のリモコン装置の操作を連続して複数回指示する操作指示ステップ(S105)、複数回の操作指示が行われた後に、第1のリモコン装置の操作に応じて記憶されている操作履歴データの送信を第1のリモコン装置の操作者に対して指示する送信指示ステップ(S113)、送信指示に応じて第1のリモコン装置から操作履歴データが送信されたとき、当該操作履歴データを受信する操作履歴データ受信ステップ(S114)、受信された第1の操作履歴データと、操作指示ステップにおける複数回の指示に対応してデータ放送受信装置に記憶されている正解データとを比較して、受信された第1の操作履歴データを評価する第1の評価ステップ(S116)、および第1の評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力する第1の評価出力ステップ(S117)を備える。
【0013】
なお、正解データは、操作指示ステップによる複数回の指示に応じて操作されるべき操作データの手順を定義したものであり、操作履歴データ受信ステップによって受信されたデータと比較して評価するために利用される。なお、請求項1に記載のプログラムは、データ放送送信装置からデータ放送受信装置に送信(放送)されて、データ放送受信装置の記憶手段に記憶されるのが好ましいが、予めデータ放送受信装置に記憶されていてもよいし、サーバーからダウンロードするようにしてもよい。
【0014】
また、正解データは、データ放送送信装置からデータ放送受信装置に送信(放送)されて、データ放送受信装置の記憶手段に記憶されるのが好ましいが、予めデータ放送受信装置に記憶されていてもよいし、サーバーからダウンロードするようにしてもよい。
【0015】
第1評価ステップにおける処理は、評価結果に応じた映像または音声をテレビモニタに出力する処理,モデムを介してサーバーに評価結果を出力する処理,通信ポートを介して外部制御機器(ロボットおもちゃ,家電製品等)に制御信号等を送信する処理等が考えられる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプログラムであって、インタラクティブ番組のためのプログラムは、放送データに含まれた状態で、インタラクティブ番組の開始に先立って予め前記データ放送受信装置へ送信される(S101)ことにより、一時記憶手段(112a)に記憶され、各ステップが順次処理されることを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のプログラムであって、開始タイミング指示ステップ、操作指示ステップおよび送信指示ステップは、放送データに含まれる映像データ(83)に基づく映像と音声データに基づく音声(84)の少なくとも一方を出力することによって、操作者に認識可能な態様で指示を行うことを特徴とする。
【0018】
なお、請求項3に記載の発明は、映像データのみに基づいて映像を出力することによって指示してもよいし、音声データのみに基づいて音声を出力することによって指示しても良いし、映像データおよび音声データに基づいて映像および音声を出力することによって指示するようにしても良い。
【0019】
請求項4に記載の発明は、、請求項1に記載のプログラムであって、第1のリモコン装置は、それぞれがゲームのために操作される操作スイッチ(22)を含み、かつデータ放送受信装置(10)に対してワイヤレスで操作データを個別に送信可能な複数の携帯ゲーム機(20)が使用される。そして、操作履歴データ受信ステップ、第1の評価ステップおよび第1の評価出力ステップは、複数の携帯ゲーム機からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定される(S113〜S117)ことにより、複数の操作者が携帯ゲーム機をリモコン装置として使用して共通のインタラクティブ番組に参加可能にされたことを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のプログラムであって、操作指示ステップにおいて指示される複数回の指示毎に、第2のリモコン装置(40)から送信される操作データを順次受信する操作データ受信ステップ(S106)、受信された第2の操作履歴データに基づいて操作データを評価する第2の評価ステップ(S108)、および第2の評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力する第2評価出力ステップ(S109)をさらに備える。
【0021】
請求項1に記載の発明においては、操作指示ステップによる複数回の操作指示が終了した後に、操作履歴を受信して評価するものであるが、請求項5に記載の発明においては、操作指示ステップによって複数回の操作指示が行われている途中に、各操作指示があった直後に第2のリモコン装置からのリモコン信号を受信し、そのリモコン信号をリアルタイムに評価するものである。なお、このリモコン信号は通常のリモコン装置(放送データ受信装置に付属される標準リモコン等の本発明の構成要件に該当しないリモコン)を使用することが可能である。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のプログラムであって、第1のリモコン装置(20)は、ゲームのために操作される操作スイッチ(22)を含み、かつデータ放送受信装置(10)に対してワイヤレスで操作データを送信可能な携帯ゲーム機(20)が使用される。第2のリモコン装置は、データ放送受信装置(10)に専用のリモコン装置(40)が使用され、第2のリモコン装置が操作データをリアルタイムに送信するメインリモコン装置として使用され、第1のリモコン装置が複数の操作データを一括した操作履歴データを送信するために使用されるサブリモコン装置として使用されることにより、複数の操作者が共通のインタラクティブ番組に参加可能にしたことを特徴とする。
【0023】
請求項7に記載の発明は、サブリモコン装置(20)は複数設けられ、操作履歴データ受信ステップ、第1の評価ステップおよび前記第1の評価出力ステップは、複数のサブリモコン装置からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定される(S113〜S117)ことを特徴とする。
【0024】
請求項8に記載の発明は、処理ユニット(111)および一時記憶手段(13,112を含み、データ放送送信装置(50)から送信される放送データおよびリモコン信号に基づいてインタラクティブ番組の画像を発生するデータ放送受信装置(10)と、データ放送受信装置に対して操作データをリモコン信号として送信するリモコン装置(20)とからなるインタラクティブ番組処理システムである。データ放送受信装置は、処理ユニットによって実行されるインタラクティブ番組のためのプログラムを備える。このプログラムは、インタラクティブ番組における視聴者の参加すべき開始タイミングを指示する開始タイミング指示ステップ(S104)と、開始タイミングが指示された後に、リモコン装置の操作を連続して複数回指示する操作指示ステップ(S105)と、複数回の操作指示が行われた後に、リモコン装置の操作に応じて記憶されている操作履歴データの送信をリモコン装置の操作者に対して指示する送信指示ステップ(S113)と、送信指示に応じてリモコン装置から操作履歴データが送信されたとき、当該操作履歴データを受信する操作履歴データ受信ステップ(S114)と、受信された操作履歴データと、操作指示ステップにおける複数回の指示に対応してデータ放送受信装置に記憶されている正解データとを比較して、受信された操作履歴データを評価する評価ステップ(S116)と、評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力するの評価出力ステップ(S117)とからなる。リモコン装置は、データ放送受信装置の視聴者によって操作され、操作状態に応じた操作データを出力する操作部(22d)と、操作データの履歴を一時記憶する操作履歴データ記憶手段(28)と、開始タイミングが指示されたとき、視聴者によって操作されることにより、開始タイミングを決定するスタートスイッチ(22s)と、送信指示されたとき、視聴者によって操作されることにより、操作履歴データ記憶手段に記憶されている操作履歴データの送信タイミングを決定する送信スイッチ(22a)と、送信スイッチの操作に応答して、操作履歴データ記憶手段に記憶されている操作履歴データを、データ放送受信装置に対してワイヤレスで送信する送信手段(24)とを備えたことを特徴とする。
【0025】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のインタラクティブ番組処理システムであって、複数のリモコン装置(20a〜20c)は、それぞれがゲームのために操作される操作スイッチ(22)を含み、かつデータ放送受信装置に対してワイヤレスで操作データを個別に送信可能な複数の携帯ゲーム機(20)が使用され、スタートスイッチおよび送信スイッチは、操作スイッチによって代用され、操作履歴データ受信ステップ、評価ステップおよび評価出力ステップは、複数の携帯ゲーム機からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定される(S113〜S117)ことにより、複数の操作者が携帯ゲーム機をリモコン装置として使用して共通のインタラクティブ番組に参加可能にされたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
この発明(請求項1,8に記載の発明)によれば、インタラクティブ番組を視聴する場合の操作入力が複数の操作指示分の操作データを累積して操作履歴データとして一括してデータ放送受信装置に送信し処理しているため、リモコン信号の受信や評価処理を頻繁に行う必要がなく、また、視聴者がリモコン操作をしたか否かにかかわらず番組が一区切りまで進行するので、視聴者の操作入力が容易かつスムースに行え、データ放送番組の進行(又は再生)に時間遅れが生じることのない、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムが得られる。
【0027】
他の発明(請求項4,7,9に記載の発明)によれば、連続性のあるリモコン操作を視聴者に指示又は要求するインタラクティブな放送番組を視聴する場合において、複数の視聴者が共通のデータ放送受信装置で略同時的に参加することができる、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムが得られる。
【0028】
また、他の発明(請求項4,7,9に記載の発明)によれば、複数の視聴者が共通のデータ放送受信装置で略同時的に参加する場合においても、混信等の通信障害が生じることのない、インタラクティブ番組のためのプログラム及びインタラクティブ番組処理システムが得られる。また、請求項2に記載の発明によれば、データ放送受信装置で実行されるプログラムが放送データに含まれて送信されるので、番組に対応したプログラムを放送データに含ませて適切な処理をデータ放送受信装置におこなわせることができる。また、請求項5または6に記載の発明によれば、操作をうながす一連の放送番組再生中に、一人分の視聴者の評価をリアルタイムにおこなうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1はこの発明のインタラクティブ番組処理システムの一実施例の原理ブロック図である。インタラクティブ番組処理システムに適用されるデータ放送受信システムは、データ放送受信装置(又はデジタル放送チューナ)10とリモコン装置20とから構成される。データ放送受信装置10にはテレビモニタ30が接続される。なお、データ放送受信装置10とテレビモニタ30が一体的に構成されたシステムでも良い。リモコン装置20は、データ放送受信装置10に付属している専用(又は標準)であってメイン(主)のリモコン装置40と、インタラクティブ放送番組に参加する視聴者人数分だけ追加して準備されるサブ(副)のリモコン装置20a〜20cとが用いられる。副リモコン装置20a〜20cは、赤外線リモコン機能と操作入力機能を兼ね備えた既存(市販)の携帯ゲーム機を用いることもできる。携帯ゲーム機を用いる場合は、後述の図3を参照して説明するように携帯ゲーム機のハウジングに赤外線リモコンを一体的に設けても良く、また携帯ゲーム機に着脱自在に装着されるカートリッジに赤外線リモコンを内蔵させてもよい。
【0030】
主リモコン装置40を使用する視聴者が主視聴者となり、副リモコン装置20a〜20cを使用する視聴者が副視聴者となる。副視聴者の操作する副リモコン装置20a〜20cによって、操作履歴データが入力される。換言すれば、主リモコン装置40は、テレビモニタ30に表示された操作指示に応じて操作データを入力し、リアルタイムにデータ放送受信装置10に送信するために使用される。これに対して、副リモコン装置20a〜20cは、テレビモニタ30に表示された操作指示に応じて、視聴者によって逐次入力された操作データをある期間(又はある操作指示の回数分でも可)だけ蓄積記憶しておき、複数の操作データを累積した操作履歴データとして一括してデータ放送受信装置10に送信するために使用される。
【0031】
なお、図1に示す例では、副視聴者が3人の場合を示すが、4人以上であってもよく、1人又は2人であっても良い。また、副リモコン装置20a〜20cは、機能を切替えることによって標準リモコンと同様の機能させることの可能なものでもよく、この場合には、主視聴者が主リモコン装置40の代わりに、副リモコン装置20a〜20cを使用しても良い。
【0032】
次に、図1に示す原理図の作用を、図2に示す原理説明のためのタイムチャートを参照して説明する。ところで、図1(a)はタイミング(又は時間)t1において主視聴者による操作データのリアルタイム送信の場合を示し、図1(b)は各副視聴者1〜3によって逐次操作入力された操作データを累積記憶しておき、主視聴者の逐次操作入力に基づく評価終了後のタイミング(又は時間)t2〜t4において、各副視聴者1〜3の操作履歴データ(操作データの累積データ)を一括して順次送信する場合を示す。
【0033】
なお、図2において、ハッチングを付けたタイミング(開始タイミング指示,操作指示,評価,主視聴者の評価,操作履歴送信指示,操作履歴評価)は、データ放送によって送信された画像又は音声等のデータを受信して、その画像又は音声をそのまま、若しくは放送制御プログラム(BML)に基づく処理が加えられて、テレビモニタ30に出力されて、表示され又は音声が発生されるタイミングを示す。
【0034】
インタラクティブ番組の視聴に先立って、時間t0において、データ放送局から放送制御プログラム(BML)および正解データが所定のデータ形式に変換されて、データ放送送信装置(図示せず)によって放送(又は送信)される。ここで、放送制御プログラムは、開始タイミング指示,操作指示,受信,評価,主視聴者の評価,操作履歴送信指示,操作履歴受信及び操作履歴評価等の処理(又は制御)を行うためのプログラムであって、データ放送受信装置10に含まれるメモリに記憶され、かつデータ放送受信装置10に含まれる処理ユニット(CPU)によって処理される。正解データは、視聴者のリモコン操作を評価するための基準となるデータである。
【0035】
次に、期間t1において、視聴者にリモコン操作を指示する(又はうながす、要求する)ための映像・音声がテレビモニタ30に出力され、主視聴者のリモコン操作の評価がリアルタイムでおこなわれる。なお、以下の説明において、期間t1を「リモコン操作時間帯」と呼ぶ。まず、データ放送によって、開始タイミングを表す映像・音声データが送信されると、データ放送受信装置10がそれを受信して、テレビモニタ30に表示させる。このとき、副視聴者1〜3は、開始タイミングであることを認識して、開始スイッチ(図3のスタートスイッチ23s)を押圧する(結果として、開始タイミングの決定)。なお、主視聴者の使用する主リモコン装置40は、操作データをリアルタイムでデータ放送受信装置10へ送信するので、開始タイミングを決定する必要がない。副視聴者が開始タイミングを決定する必要があるのは、副リモコン装置20a〜20cであり、操作データをリアルタイムで送信せず、操作履歴を記憶するので、その操作履歴の記憶の開始を決定する必要があるからである。さらには、操作のタイミングを評価する場合(正しいタイミングで操作がされたか否かを評価する場合)には、その基準として開始タイミングが利用される。
【0036】
続いて、データ放送局から第1回目の所定の操作を要求する操作指示のための画像(又は映像)データが放送される。この画像データがデータ放送受信装置10によって受信されて、テレビモニタ30に表示される。この第1の操作を要求する操作指示のための画像としては、データ放送番組がゲームであればゲームのための画像であり、クイズ番組であれば第1問目の問題文(テキストデータ)とその問題に関する画像であり、教育番組であれば教育内容に応じた問題文とその画像である。この表示を見た視聴者達(1人の主視聴者と3人の副視聴者)は、リモコン装置40,20a〜20cを操作して、第1の操作に対応する操作を行う。主リモコン装置40の操作データはリアルタイムでデータ放送受信装置10へ送信される。一方、副リモコン装置20a〜20cを操作することによって入力された操作データは、主リモコン装置40の送信と同時に送信されると混信が生じるので、リアルタイムに送信されずに対応する副リモコン装置20a〜20cに内蔵されるメモリ(図4のRAM28)に一時記憶される。そして、データ放送受信装置10のCPUは、主リモコン装置40から送信されたデータに基づいて、主視聴者の第1回目の操作が第1の操作指示に対応する適切な操作か否かを判断するための評価を行う。
【0037】
続いて、データ放送局から第2回目の所定操作を必要とする第2操作指示のための画像(又は映像)データが放送される。この場合、第1回目の第1操作指示の場合と同様にして、第2回目の第2操作指示の画面がテレビモニタ30に表示される。これに対応する操作入力が視聴者達によって行われるが、主視聴者の操作データのみがリモコン装置40からデータ放送受信装置10へ送信され、複数の副視聴者の操作データが対応する副リモコン装置20a〜20cに含まれるメモリに累積記憶される。また、データ放送受信装置10では、第2操作指示に応じた主視聴者の操作入力に対する評価処理が行われる。
【0038】
以後同様にして、このような操作指示を促す映像表示と、主視聴者の操作データの送信と、それに基づく評価処理と、副視聴者の操作データの累積記憶が、操作指示の映像表示毎に行われる。
【0039】
そして、一連の操作指示の映像表示が終了すると、データ放送受信装置10のCPUは、主視聴者の一連の操作状態に対する評価結果(例えば、○問中○問正解、又は正解率○○%等)を求め、その評価結果をテレビモニタ30に表示させる。
【0040】
次のタイミングt2〜t4の期間において、副視聴者のリモコン操作を評価するための処理がおこなわれる。なお、以下の説明において期間t2〜t4を副視聴者評価時間帯と呼ぶ。
【0041】
t2の期間において、副視聴者1の操作履歴データを送信指示するための映像データがデータ放送局から放送される。これに応じて、データ放送受信装置10は、副視聴者1に操作履歴データを送信指示するための映像(又はメッセージ)をテレビモニタ30に与えて、表示させる。これを見た副視聴者1は、操作履歴データの送信を指示する送信スイッチを押圧して、操作履歴データの送信を指示する。応じて、データ放送受信装置10のCPUは、副視聴者1の一連の操作状態を表す操作履歴データを受信して、副視聴者1に対する評価結果(例えば、○問中○問正解、又は正解率○○%等)を求め、その評価結果をテレビモニタ30に表示させる。
【0042】
次のタイミングt3の期間において、副視聴者2の操作履歴データの送信処理及びそれに基づく評価処理が行われるが、その詳細はタイミングt2におけ副視聴者1の場合の処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0043】
同様にして、次のタイミングt4の期間において、副視聴者3の操作履歴データの送信処理及びそれに基づく評価処理が行われる。なお、副視聴者が4人以上いる場合には、さらに同様の処理が繰り返される。
【0044】
そして、上述した開始タイミング指示の発生及びタイミングt1〜t4の処理がデータ放送の番組中繰り返されるが、その都度に操作履歴データがクリアされて、新たな操作履歴データが副リモコン装置20a〜20cに記憶される。そのとき、操作指示の内容は、番組によって決められた内容に変化することになる。
【0045】
なお、上述の説明では、主視聴者用の1つの主リモコン装置40と、副視聴者用の3つの副リモコン装置20a〜20cを用いて、4人の視聴者が同時に共通のデータ放送番組にインタラクティブに参加する場合を説明したが、参加者間の人数はこれに限るものではなく、視聴を希望する人数と副リモコン装置の数によって適当な数に決められる。
【0046】
また、主リモコン装置40(主視聴者)は必須ではない。すなわち、データ放送受信装置10がリモコン操作時間帯におけるリアルタイムの処理(リモコン信号の受信と評価)をしないで、全ての視聴者が副リモコン装置20a〜20cを使用して、副視聴者評価時間帯に操作履歴データを送信して評価するように構成することもできる。また、データ放送受信装置10がリモコン操作時間帯におけるリアルタイムの処理をするものであっても、全ての視聴者が副リモコン装置20a〜20cを使用して、副視聴者評価時間帯に操作履歴データを送信して評価するようにしてもよい。
【0047】
また、1つの副リモコン装置20aを用いて、1人の副視聴者だけでインタラクティブ番組を視聴する場合にも、この発明の基本的な技術思想である「複数回の操作指示の表示に基づく操作データを累積した操作履歴データを一括送信する技術」を適用することもできる。
【0048】
図3はデータ放送受信システムに含まれる副リモコン装置の一例の携帯ゲーム機20の外観図である。携帯ゲーム20機は、ゲームプログラムを実行するゲームモードと、後述のリモコン制御プログラムを実行するリモコンモードがある。携帯ゲーム機20は、ゲーム機本体(以下「ゲーム機」と呼ぶ)21とゲーム機21に着脱自在に装着されるカートリッジ25とから構成される。ゲーム機21のハウジング211の平面には、操作スイッチ22a,22b,22d,22sが液晶表示器(以下「LCD」と略称する)23の周辺に装着される。操作スイッチ22a,22bはゲームモードにおいてキャラクタの動作を指示するための「Aボタン」,「Bボタン」であり、以下の実施例では操作スイッチ22aが操作履歴データの送信指示のための送信スイッチとして使用される。操作スイッチ12dは十字形のキートップを含み、カーソル又はキャラクタを上下左右の四方向に移動指示するための方向指示スイッチ(又は十字スイッチ)である。操作スイッチ12sは、ゲームモードにおいてはゲームの開始を指示し、リモコンモードにおいては開始タイミングを指示するスタートスイッチである。なお、以下の説明では、スイッチ22a,22b,22d,22sを総称して、操作スイッチ22と呼ぶこともある。
【0049】
ゲーム機21のハウジングには、その上部に赤外線送信ユニット24が形成される。この赤外線送信ユニット24は、操作スイッチ22a,22b,22d,22sなどの操作に応じたキーコードを赤外線による微弱電波(ワイヤレス)で送信するものである。しかし、送信ユニットは、赤外線通信に限るものではなく、微弱な無線周波によるリモコン通信でもよく、その他の通信方法によるものでもよい。また、ゲーム機21のハウジングの上部側面には、開口凹部が形成され、カートリッジ25が着脱自在に装着される。
【0050】
図4は、ゲーム機20のブロック図である。ゲーム機20はCPU26を含む。CPU26には、操作スイッチ22,赤外線送信ユニット24,LCDドライバ27,RAM28及びコネクタ29が接続される。LCDドライバ27には、LCD23が接続される。コネクタ29は、メモリカートリッジ25が装着されたとき、カートリッジ25に内蔵されるメモリ等の電子部品をCPU26に電気的に接続する。
【0051】
カートリッジ25は、ゲームプログラムを固定的に記憶したプログラム記憶部(例えば、ROM又はフラッシュメモリ)251及びタイマ252を含み、これらを実装した基板(図示せず)をハウジング(図示せず)に収納する。
【0052】
CPU26は、操作スイッチ22からの操作データを受けて、その操作データに応じてプログラム記憶部251に記憶されているプログラムを処理し、プログラム処理によって得られたデータ(操作データを含む)をRAM28に一時記憶させる。また、CPU26は、リモコンモード時の操作器として使用される際に、操作スイッチ22の操作データを累積した操作履歴データを、赤外線送信ユニット24を介してデータ放送受信装置30に送信する。これによって、データ放送受信装置30に送信すべき操作履歴データが赤外線送信ユニット24によって赤外線信号に変換されて、送信される。また、CPU26は、プログラムに基づいて画像データを発生し、LCDドライバ27を介してLCD23を駆動して、ゲーム等のための画像を表示させる。さらに、CPU26は、タイマ252の計時情報を受けてプログラムに従って処理する。
【0053】
図5はプログラム記憶部251の記憶領域を図解的に示したメモリマップである。プログラム記憶部(以下「ROM」と略称する)251は、リモコン制御プログラムを記憶する記憶領域251a,表示プログラムを記憶する記憶領域251b,ゲームプログラムを記憶する記憶領域251c及び読込間隔データを記憶する記憶領域251dを含む。
【0054】
記憶領域251aに記憶されるリモコン制御プログラムは、ゲーム機20をリモコン装置として機能させるために、押された操作スイッチに対応する制御信号(又はキーコード)を赤外線発信ユニット14から送信させるためのプログラムである。記憶領域251bに記憶される表示プログラムは、操作スイッチ12に含まれる各スイッチがどのような機能を有するかを説明する情報をLCD13に表示するためのプログラムである。記憶領域251cに記憶されるゲームプログラムは、ゲーム機20の本来の機能であるゲームを行わせるためのゲームプログラムである。なお、必要に応じて、リモコン装置としての機能(リモコン制御プログラム)とゲーム機能(ゲームプログラム)の両方の機能を備え、両機能を切り替えて実行できるようなプログラムを記憶させてもよい。記憶領域251dに記憶される読込間隔データは、例えば図2に示す操作指示の間隔データを固定的に記憶しているデータであり、好ましくは複数段階の間隔データ(例えば3秒,4秒,5秒の3段階)を記憶しておき視聴者が番組の始めに放送画面の指示に従って選択設定するようにしてもよい。
【0055】
なお、操作指示の間隔が1つの放送番組中に異なる場合(一定の間隔で操作指示がされない場合)は、番組の途中で間隔データを切換え指示する画面を放送するか、間隔データを外部からRAM28の一部に取り込むとよい。例えば、サーバーに各放送番組に対応する間隔データを記憶しておいて、ゲーム機20を携帯電話等の通信機器に接続し、公衆電話回線等を通じてサーバーに接続して間隔データをダウンロードしてRAM28に書込み記憶させてもよい。
【0056】
図6はRAM28のメモリマップである。RAM28には、操作履歴データを記憶する記憶領域28aと、その他のデータを記憶する記憶領域28bとが含まれる。記憶領域28aは、視聴者によって操作スイッチ22の何れかが操作される毎に、操作されたスイッチのキーコードが順次累積記憶されることにより、結果として操作履歴データを記憶する。記憶領域28bに記憶されるその他のデータは、例えばプログラムの実行上生成される一時的なデータ等である。
【0057】
すなわち、記憶領域28aには、視聴者によって操作された操作スイッチを示す操作データ(操作スイッチに対応するキーコード)が入力順(時系列的)に記憶されることにより、一連の操作データが蓄積されたとき、操作履歴データが記憶されることになる。図6の例では、視聴者が方向指示スイッチ22dの右,左,左,いずれの方向の指示しない,右の順序で操作した場合のデータを記憶している。この場合、4番目に「いずれの方向の指示しない」ことを示すデータ(オール「0」又は「F」のデータ)を書込んでいるのは、次の理由による。もし、間隔データによって定められる所定間隔の許容時間内に何れの操作指示もない場合に、何も操作されないことを示すデータを記憶させなければ、当該操作指示タイミングにおける操作データが欠落して、以後の操作タイミングの操作データが1回ずつずれて記憶され、それ以後の操作タイミングの操作が誤操作と判断されるので、それを防止するためである。
【0058】
図7は主リモコン装置40のブロック図である。主リモコン装置40は、操作部42と赤外線送信ユニット44と制御部46とによって構成される。操作部42の操作によって入力された操作データが、制御部46を介して赤外線送信ユニット44から送信される。
【0059】
図8はデータ放送受信装置(デジタル放送チューナ)10のブロック図である。デジタル放送チューナ10は、受信制御ブロック11,受信回路12,受信バッファ13,出力回路14,赤外線信号受信部15,モデム16,および通信ポート17を含む。なお、モデム16,通信ポート17は、リモコン信号の評価を出力する先がサーバーや外部制御機器である場合にのみ必要とされる。
【0060】
受信回路12は受信制御ブロック11の指示に基づいて、後述する図9に示すような放送データを受信して受信バッファ14に出力する。
【0061】
受信制御ブロック11は、CPU111,RAM112およびROM113を含む。RAM112は、受信回路12によって受信されかつ受信バッファ13を介して供給される放送データ(受信データ)を一時記憶する記憶領域112a〜112dを含む。具体的には、記憶領域112a〜112dには、図9に示すように、BML等の放送制御プログラム112a,映像データ112b,音声データ112cおよび正解データ112dが番組の開始に先立って記憶される。映像データおよび音声データは、番組開始後にも放送の進行に伴って逐次放送される。なお、正解データについては後述する。
【0062】
ROM113には、デジタル放送チューナに最初から組み込まれたプログラム(映像音声再生のためのプログラム,BML等の放送制御プログラムを実行するためのプログラムやチャンネル変更プログラム等)が設定記憶される。CPU111は、放送データに含まれてRAM112に記憶されるBML等の放送制御プログラムやROM113に記憶されたプログラムを実行する。CPU111によって生成されたデータがモデム16を介して図示しないサーバーに出力される。また、同様に、CPUによって生成されたデータが通信ポートを介して外部制御機器(図示せず)に送信される。
【0063】
ゲーム機20によって送信された操作履歴データ又は主リモコン装置40から送信された操作データは、赤外線信号受信器15によって受信され、受信制御ブロック11に与えられて、RAM112に記憶される。受信制御ブロック11は、赤外線信号受信器15によって受信された操作データおよび操作履歴データと、受信回路12によって受信された放送データに基づいて、表示すべき映像などの出力情報を発生し、その出力情報を出力回路14を介してテレビモニタ30に与える。
【0064】
図10は放送データを送信する放送局側システム50のブロック図である。放送局側システム50は、サーバー51,放送編成装置52,番組制作装置53,システム制御データ出力装置54,データ送出装置55及びパケット/ストリーム送出装置56を含む。
【0065】
番組制作装置53は、映像・音声番組制作装置531と、データ番組制作装置532とを含む。映像・音声番組制作装置531は、映像及び/又は音声コンテンツを制作し、蓄積記憶する。データ番組制作装置532は、主にBML(Broadcast Markup Language)によって記述される放送制御プログラムデータを制作するとともに、正解データを制作し、BML及び正解データを蓄積記憶する。なお、放送制御プログラムは、データ放送受信装置12で実行可能なプログラム言語であればBMLに限られない。放送制御プログラムは、ディジタル放送チューナ10のCPU111によって実行されるプログラムである。なお、以下の説明では、映像又は音声コンテンツとデータコンテンツを総称して放送コンテンツと呼ぶ。また、番組制作装置53には、サーバー51が接続され、サーバ51から受け取ったデータに従って放送コンテンツが制作される。システム制御データ出力装置54は放送システムデータを生成する。
【0066】
放送編成装置52は、前述の番組制作装置53によって制作された映像/音声データ及びBMLデータ・正解データの送出時間を、プログラムに従って編成するとともに送出制御するものであり、放送時間管理を行う。データ送出装置55は、番組制作装置53から与えられるデータに加えて、EPG(Electronic Program Guide:電子番組ガイド)などの放送システムデータをパケットストリーム送出装置56に供給する。パケット/ストリーム送出装置56は、放送コンテンツやEPGその他時刻制御データなどのシステムデータを、所定のフォーマットにパケット化し、放送ストリームとして適宜の放送媒体を通して、放送ないし送信する。従って、データ送出装置55およびパケット/ストリーム送出装置56は、放送編成装置52によって送出制御される放送データを所定のストリームに変換して、放送電波にのせて送信する。このようにして送出された放送データが前述のデジタル放送チューナ10によって受信される。
【0067】
図11は、放送局側システム50から送信される放送データのストリームを図解的に示した図である。放送データには、放送システムデータ81とBML等の放送制御プログラム82と映像データ83と音声データ84と正解データ85とが含まれる。放送制御プログラム82はデジタル放送チューナー10によって実行されるプログラムデータであり、図15,図16,図21に示すフローを実行するためのプログラムを含む。
【0068】
正解データは、図6に示す操作履歴データと比較して視聴者による操作が正しいか否かを判定するための基準データであり、例えば図11に示すように、方向指示スイッチ22dを「右,右,左,いずれの操作スイッチも操作しない,右」の順序で操作されたときに正解とする正解データが記憶領域85に設定記憶されている状態を示している。
【0069】
図12〜図14はインタラクティブ番組においてテレビモニタ30に出力される映像の表示例である。この実施例のインタラクティブ番組は、いわゆる「旗揚げゲーム」を視聴者にさせる場合において、ゲーム機20(副リモコン装置20a〜20c)又は主リモコン装置40を使用して、どれだけうまく操作できたかを競うゲーム番組である。この実施例の「旗揚げゲーム」は、「模範になる人」が赤と白の2種類の旗を上げ下げする画像をテレビモニタ30に表示したとき、視聴者がモニタに写った模範になる人の旗の上げ下げと同じように、リモコン装置の操作スイッチを操作して、「旗の上げ下げ操作指示」ができるかどうかを競うゲームである。
【0070】
具体的には、放送データに基づいて、テレビモニタ30に「模範になる人」の映像が表示される(図12参照)。視聴者は、テレビモニタ30上の「模範になる人」の旗の上下表示に合わせて、ゲーム機20(又は主リモコン装置40)の所定の操作スイッチを操作して、白旗と赤旗の上げ下げを指示するする。例えば、赤旗を上げ下げする場合は方向指示スイッチ22dの右の押点を押し、白旗を上げ下げする場合は方向指示スイッチ22dの左の押点を押すものとする。そして、白旗及び/又は赤旗が上がっているときに旗に対応する押点を押すと、当該旗が下げられ、逆に白旗及び/又は赤旗が下がっているときに旗に対応する押点を押すと、当該旗が上げられる。そして、テレビモニタ30には放送データに基づいて模範となる人による2種類の旗の上下の表示が行われる。
【0071】
まず、始めに、図12(a)に示すように、インタラクティブ番組が開始される旨の映像が表示される(「旗揚げゲーム始めるよ」のメッセージ)。また、副視聴者は「履歴入力機能」に設定すべき旨のメッセージが表示される(「副視聴者は履歴入力機能に設定してください」)。この映像を見た副視聴者は、自分のゲーム機20(20a〜20c)を履歴入力機能に設定する(図17におけるステップ201)。次に、図12(b)〜(d)に示すカウントダウンの映像が順次表示される。そして、図12(e)に示すように、リモコン操作時間帯の開始(「START」)が表示されて、開始タイミングが指示され、スタートスイッチ22sを押すべき旨の映像が表示される(「副視聴者はスタートスイッチを押してください」)。この映像を見た副視聴者は、手持ちのゲーム機20のスタートスイッチ22sを押す(ステップ204)。
【0072】
図13(f)〜(j)および図14(k)(l)はリモコン操作時間帯の映像表示の一例である。図12(e)の表示から所定時間(T秒)後に、図13(f)に示すように、「模範になる人」が赤旗を上げる映像とともに「赤あげて」のメッセージが表示される。次に、図12(e)の表示から2T秒後に、図13(g)に示すように、「模範になる人」が赤旗を下げる映像とともに「赤さげて」のメッセージが表示される。以後同様にして、図12(e)の表示から3T秒後に、図13(h)に示すように、「模範になる人」が白旗を上げる映像とともに、「白あげて」のメッセージが表示される。図12(e)の表示から4T秒後に、図13(i)に示すように、「模範になる人」の表示状態が変わらずに、「白さげないで」のメッセージが表示される。さらに、図12(e)の表示から5T秒後に、図13(j)に示すように、「模範になる人」が赤旗を揚げる映像とともに「赤あげる」のメッセージが表示される。なお、「赤あげて」,「赤さげて」,「白あげて」,「白さげないで」又は「赤あげる」のメッセージ表示とともに、又は表示に代えてそれに対応する音声を出力しても良い。視聴者は、これらの映像及び/又は音声に対応するように、ゲーム機20(又はリモコン装置40)を操作する。
【0073】
図13(f)〜(j)において、主視聴者が主リモコン装置40を操作すると、主リモコン装置40からはリモコン信号として操作データがデジタル放送チューナ10に送信される。このとき、副視聴者の操作するゲーム機20からは、リモコン信号が送信されない。デジタル放送チューナ10のCPU111は、主リモコン装置40からの操作データをプログラムに従って評価して、得点を算出する(S108)。図13(f)の映像が表示されたとき、主リモコン装置40から十字キーの右(赤旗を上げる操作キー)に対応するリモコン信号を受信すると、得点が加算されて、図13(g)では得点が10点であることが表示される。同様に、図13(h)〜(j)においても得点計算処理がされて、得点が表示される。
【0074】
さらに、図14(k)においてリモコン操作時間帯が終了したことが宣言された後、図14(m)において副視聴者にBボタン22bを操作すべきメッセージ(「副視聴者はBボタンを押してください」)が表示される。この映像を見た副視聴者が副リモコン装置20のBボタン22bを押す。その後、図14(l)において主視聴者の最終的な得点が表示される。
【0075】
一方、副視聴者に対しては、前述の図12(e)においてスタートスイッチ22sの操作の指示後に、図13(f)から図13(j)までの間に表示された映像に対応して入力された操作データが操作履歴データとして蓄積して記憶されているので、図14(k)においてリモコン操作時間帯が終了したことが宣言された後、図14(m)において副視聴者にAボタン22aを操作すべきメッセージが表示される。これを見た副視聴者は、ゲーム機20のAボタン22aを押して(S210)、操作履歴データをリモコン信号で送信する(S211)。CPU111は、プログラムに従ってリモコン信号を受信して評価し(S116)、評価した結果を図14(n)のように表示する(S117)。図14(n)の映像の後、再び図14(m)に戻って次の副視聴者に操作履歴の送信を要求するメッセージを表示する。図14(m)及び(n)の処理が所定期間繰り返される(S113〜S117)ことにより、所定期間内であれば複数の副視聴者からのリモコン信号の受信が許容されて、その評価結果がテレビモニタ30に表示されることになる。
【0076】
次に、図12〜図14に示す旗上げゲームにおける詳細な動作をフローチャートに従って説明する。図15はデジタル放送チューナ10によって実行されるBML等の放送制御プログラムのフローチャートである。まず、ステップ101において、放送データが受信される。放送データには、図11を参照して上述したように、放送システムデータ,BML,映像・音声データ,正解データ等が含まれる。続くステップ102において、映像・音声データに基づいて、インタラクティブ番組(ゲーム番組)の開始を予告するメッセージ(例えば、「旗上げゲームを始めるよ」又は「副視聴者は履歴入力に設定して下さい」等)がテレビモニタ30に表示される(図12(a))。ステップ103において、図12(b)〜(d)に示すようなカウントダウン画像がテレビモニタ30に表示される。ステップ104において、開始タイミングを指示するメッセージとして、「副視聴者はスタートスイッチ12dを押して下さい」のメッセージがテレビモニタ30に表示される(図12(e))。ステップ105において、視聴者にリモコン操作を指示(第1の操作指示)するためのメッセージがテレビモニタ30に表示される(図13(f))。
【0077】
ステップ106および107において、一定時間(T)内にリモコン信号が受信されるのを待機する。このとき、正常なリモコン信号であるか否かのチェックが行われ、正常なリモコン信号である場合のみ受付け処理が行われる。リモコン信号を受信すると(主視聴者からのリモコン信号の受信)、ステップ108において、受信したリモコン信号が正しいか否かが判断される。例えば、十字キーの右(赤旗を上げる指示の操作キー)に対応するリモコン信号を受信したか否かが判断される。ステップ109において、評価に応じた表示が行われる(図13(g)の「得点:10点」の表示)。なお、ステップ106および107において、一定時間内にリモコン信号の受信が無かったことが判断されると、ステップ108に進み、ステップ108において、リモコン信号の受信が無い場合の評価がされ、ステップ109において、それに応じた表示(入力ミスなどの表示)が行われる。
【0078】
続くステップ110において、旗揚げゲームが終了したか否かが判断される。終了していないことが判断されると、ステップ105へ戻って、視聴者に次のリモコン操作を指示(第2の操作指示)するための映像(例えば図13(g))がテレビモニタ30に表示される。以下、同様にして、操作指示タイミング毎に、リモコン操作を指示する映像と、主視聴者からのリモコン信号を受信した操作データに基づく評価処理(得点の計算)が繰り返し行われる(図13(h)〜図13(j))。
【0079】
一方、前述のステップ110において、旗揚げゲームの終了したことが判断されると、ステップ111に進み,副視聴者に操作履歴データの記録を中断させるためのメッセージ(例えば「Bボタンを押して下さい」)が表示される(図14(k))。その後、ステップ112において、主視聴者の最終的な得点が表示される(図14(l))。
【0080】
続くステップ113(図16)において、副視聴者に操作履歴データを送信すべきことを伝えるメッセージ(例えば「Aボタンを押して下さい」)がテレビモニタ30に表示される(図14(m))。ステップ114および115において、一定時間にリモコン信号の受付処理(正常なリモコン信号か否かのチェックと、正常のリモコン信号である場合のみ操作履歴データの受付処理)が行われる。このとき、受信されるリモコン信号は、図6に示すような操作履歴データをリモコン信号に変換したものである。リモコン信号を受信すると、ステップ116において、受信したリモコン信号(操作履歴データ)に基づいて、副視聴者が正しい操作をしたか否かが判断される。例えば、受信したリモコン信号(操作履歴データ)とRAM112dに記憶される正解データ(図9)が比較され、一致状態又は割合に応じて得点が計算される。ステップ117において、第1の副視聴者の得点が表示される(図14(n))た後、ステップ113へ戻り、次の副視聴者の操作履歴データの送信が指示される。
【0081】
また、前述のステップ114及び115の処理を繰り返して、一定時間が経過するのを待機している間に、第2の副視聴者の操作履歴データが送信されると、ステップ116,117を繰り返すことにより、第2の副視聴者の操作履歴データに基づく評価処理及び得点表示が行われる。そして、この動作を繰り返し、一定時間が経過すると、一連の動作を終了する。
【0082】
図17は主リモコン装置40及び副リモコン装置の一例であるゲーム機20の動作を説明するためのフローチャートである。図17において、副リモコン装置又機ゲーム機20の場合は全ての処理が行われる。これに対して、主リモコン装置40の場合は、リアルタイムに操作データを送信するので、履歴データの記憶が不要となるので、ステップ201,202,204の処理が繰り返されることになる。すなわち、主リモコン装置40のフローは、図面の簡略化のために、副リモコン装置のフローと兼用して示していることを指摘しておく。
【0083】
まず、ステップ201において、履歴入力モードに設定されたか否かが判断される。例えば、Bボタン22bを押すことによってメニュー表示が行われ、メニューから「履歴入力の設定」を選択することによって履歴入力に設定される。履歴入力が設定されていないことが判断されると、ステップ202において、操作スイッチ22a,22b,22d,22sの何れかの操作がされたか否かが判断される。いずれかの操作入力があった場合は、ステップ204において、操作された操作スイッチに対応するリモコン信号が赤外線送信ユニット24から送信される。その後、ステップ201へ戻り、ステップ201及び202の処理が繰り返される。
【0084】
一方、ステップ201において、履歴入力に設定されたことが判断されると、ステップ204においてスタートスイッチ22sが押されたか否かが判断される。スタートスイッチ22sが押されてないことが判断されると、スタートスイッチ22sが押されるまで待機する。そして、スタートスイッチ22sが押されたことが判断されると、次のステップ205へ進む。
【0085】
ステップ205において、タイマ252がリセットされて、操作データの読込み時間を判断するための所定時間の計時が開始されるとともに、操作履歴データを記憶する記憶領域281aがクリアされる。続くステップ206において、Bボタン22bが押されたか否かが判断される。Bボタン22bが押されていないことが判断されると、ステップ207において、操作データ読込タイミングか否かが判断される。例えば、タイマ252の計測値がプログラム記憶部251の読込間隔データによって設定されている所定時間(T)に達したか否かが判断される。所定時間に達していると判断される場合は、操作データを読み込むべきタイミングであることが判断されて、ステップ208へ進む。ステップ208において、そのとき押されている操作スイッチの種類を示すデータ(又はキーコード)が読み込まれて、操作履歴データとして累積記憶される。その後、ステップ206へ戻り、ステップ206〜S208の動作が繰り返される。これによって、所定時間ごとの操作データが操作履歴データとして記憶領域28aに記憶されることになる。
【0086】
一方、前述のステップ206において、Bボタン22bが押されたことが判断されると、ステップ209に進み、操作履歴データをリモコン信号に変換する処理がおこなわれる。その後、ステップ210において、Aボタン22aが押されたか否かが判断される。Aボタン22aが押されたことが判断されると、ステップ211へ進み、リモコン信号(操作履歴データ)の送信処理が行われる。
【0087】
ところで、上述の実施例では、操作指示が表示されるタイミング、すなわち操作履歴データを読み込むタイミングが所定の時間間隔に固定的に設定されている場合を説明したが、放送番組の内容によっては先行する操作指示と後続する操作指示のタイミング又は時間間隔が不規則に変化する場合もある。そこで、以下には、その場合にも対応可能な実施例を説明する。
【0088】
図18〜図21は変形実施例を説明するための図である。この変形実施例において、前述の実施例の図5において読込間隔データ記憶領域251dが不要となり、操作履歴データの記憶領域28aが操作データ毎に開始タイミング指示からの経過時間データを記憶可能に構成されて、図18に示す記憶領域18´のように操作履歴データ及び経過時間データ(操作タイミングデータ)を記憶し、それに併せて正解データを記憶する記憶領域112dが図19に示すように操作データ毎に経過時間データも併せて記憶させるようにしたものである。そして、図17に示すゲーム機のフローチャートにおけるステップ206,207,208が図20に示すように、ステップ206,207´,208´のように変更される。
【0089】
次に、図18から図20に示す変形実施例について説明する。ステップ206において、スタートスイッチ22sが押されたことが判断されると、ステップ207´において、操作スイッチ22a,22b,22d,22sのうちいずれかの操作スイッチが操作されたか否かが判断される。操作されたことが判断されると、ステップ208´において、操作データ(いずれの操作スイッチが操作されたか)および操作タイミングデータ(開始タイミング指示のあったときから当該操作スイッチが操作されるまでの経過時間のデータ)が操作履歴データに追加して記憶される。
【0090】
なお、この変形例において、デジタル放送チューナ10のフローチャートは、前述の実施例と同様であるが、ステップ116にける評価処理は、操作データ(いずれの操作スイッチが操作されたか)だけでなく操作タイミングデータ(操作されたタイミング)の一致度を判定することによって評価される。操作タイミングデータのずれはある程度許容されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】この発明のインタラクティブ番組処理システムの一実施例の原理ブロック図である。
【図2】この発明の原理を説明するためのタイムチャートである。
【図3】副リモコン装置の一例の携帯ゲーム機20の外観図である。
【図4】携帯ゲーム機20のブロック図である。
【図5】カートリッジ25のプログラム記憶部251のメモリマップである。
【図6】RAM28のメモリマップである。
【図7】主(標準)リモコン装置40のブロック図である。
【図8】デジタル放送チューナ10のブロック図である。
【図9】RAM112のメモリマップである。
【図10】放送データを送信する放送局側システム50のブロック図である。
【図11】放送データのストリームを示す図である。
【図12】テレビモニタ30に出力される映像の表示例である。
【図13】テレビモニタ30に出力される映像の表示例である。
【図14】テレビモニタ30に出力される映像の表示例である。
【図15】デジタル放送チューナ10によって実行されるプログラムのフローチャートである。
【図16】デジタル放送チューナ10によって実行されるプログラムのフローチャートである。
【図17】携帯ゲーム機20によって実行されるプログラムのフローチャートである。
【図18】変形例の操作履歴データを示す図である。
【図19】変形例の正解データを示す図である。
【図20】変形例のゲーム機20によって実行されるプログラムのフローチャートの一部である。
【図21】従来例を示すブロック図である。
【図22】従来のデジタル放送チューナーによって実行されるプログラムのフローチャートである。
【図23】従来のリモコン装置によって実行されるプログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
【0092】
10…デジタル放送チューナ(データ放送受信装置)
20…副リモコン装置(携帯ゲーム機)
30…テレビモニタ
40…主(標準)リモコン装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理ユニットおよび一時記憶手段を含み、データ放送送信装置から送信される放送データおよび第1のリモコン装置から送信されるリモコン信号に基づいてインタラクティブ番組の画像を発生するデータ放送受信装置に適用され、処理ユニットによって実行されるインタラクティブ番組のためのプログラムであって、
インタラクティブ番組による視聴者の参加開始タイミングを指示する開始タイミング指示ステップ、
前記開始タイミングが指示された後に、前記第1のリモコン装置の操作を連続して複数回指示する操作指示ステップ、
前記複数回の操作指示が行われた後に、前記第1のリモコン装置の操作に応じて記憶されている操作履歴データの送信を第1のリモコン装置の操作者に対して指示する送信指示ステップ、
前記送信指示に応じて前記第1のリモコン装置から操作履歴データが送信されたとき、当該操作履歴データを受信する操作履歴データ受信ステップ、
前記受信された第1の操作履歴データと、前記操作指示ステップにおける複数回の指示に対応して前記データ放送受信装置に記憶されている正解データとを比較して、前記受信された第1の操作履歴データを評価する第1の評価ステップ、および
前記第1の評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力する第1の評価出力ステップを備えるプログラム。
【請求項2】
前記インタラクティブ番組のためのプログラムは、前記放送データに含まれた状態で、インタラクティブ番組の開始に先立って予め前記データ放送受信装置へ送信されることにより、前記一時記憶手段に記憶され、前記各ステップが順次処理されることを特徴とする、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記開始タイミング指示ステップ、前記操作指示ステップおよび送信指示ステップは、前記放送データに含まれる映像データに基づく映像と音声データに基づく音声の少なくとも一方を出力することによって、操作者に認識可能な態様で指示を行うことを特徴とする、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第1のリモコン装置は、それぞれがゲームのために操作される操作スイッチを含み、かつ前記データ放送受信装置に対してワイヤレスで操作データを個別に送信可能な複数の携帯ゲーム機が使用され、
前記操作履歴データ受信ステップ、前記第1の評価ステップおよび前記第1の評価出力ステップは、前記複数の携帯ゲーム機からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定されることにより、複数の操作者が携帯ゲーム機をリモコン装置として使用して共通のインタラクティブ番組に参加可能にされたことを特徴とする、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記操作指示ステップにおいて指示される複数回の指示毎に、第2のリモコン装置から送信される操作データを順次受信する操作データ受信ステップ、
前記受信された第2の操作履歴データに基づいて操作データを評価する第2の評価ステップ、および
前記第2の評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力する第2評価出力ステップをさらに備える、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第1のリモコン装置は、ゲームのために操作される操作スイッチを含み、かつ前記データ放送受信装置に対してワイヤレスで操作データを送信可能な携帯ゲーム機が使用され、
前記第2のリモコン装置は、前記データ放送受信装置に専用のリモコン装置が使用され、
前記第2のリモコン装置が操作データをリアルタイムに送信するメインリモコン装置として使用され、前記第1のリモコン装置が複数の操作データを一括した操作履歴データを送信するために使用されるサブリモコン装置として使用されることにより、複数の操作者が共通のインタラクティブ番組に参加可能にしたことを特徴とする、請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記サブリモコン装置は、複数設けられ、
前記操作履歴データ受信ステップ、前記第1の評価ステップおよび前記第1の評価出力ステップは、前記複数のサブリモコン装置からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定されることを特徴とする、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
処理ユニットおよび一時記憶手段を含み、データ放送送信装置から送信される放送データおよびリモコン信号に基づいてインタラクティブ番組の画像を発生するデータ放送受信装置と、データ放送受信装置に対して操作データをリモコン信号として送信するリモコン装置とからなるインタラクティブ番組処理システムであって、
前記データ放送受信装置は、
インタラクティブ番組における視聴者の参加すべき開始タイミングを指示する開始タイミング指示ステップと、
前記開始タイミングが指示された後に、前記リモコン装置の操作を連続して複数回指示する操作指示ステップと、
前記複数回の操作指示が行われた後に、前記リモコン装置の操作に応じて記憶されている操作履歴データの送信をリモコン装置の操作者に対して指示する送信指示ステップと、
前記送信指示に応じて前記リモコン装置から操作履歴データが送信されたとき、当該操作履歴データを受信する操作履歴データ受信ステップと、
前記受信された操作履歴データと、前記操作指示ステップにおける複数回の指示に対応して前記データ放送受信装置に記憶されている正解データとを比較して、前記受信された操作履歴データを評価する評価ステップと、
前記評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力するの評価出力ステップとからなり、前記処理ユニットによって実行されるインタラクティブ番組のためのプログラムを備え、
前記リモコン装置は、
前記データ放送受信装置の視聴者によって操作され、操作状態に応じた操作データを出力する操作部と、
前記操作データの履歴を一時記憶する操作履歴データ記憶手段と、
前記開始タイミングが指示されたとき、視聴者によって操作されることにより、開始タイミングを決定するスタートスイッチと、
前記送信指示されたとき、視聴者によって操作されることにより、前記操作履歴データ記憶手段に記憶されている操作履歴データの送信タイミングを決定する送信スイッチと、
前記送信スイッチの操作に応答して、前記操作履歴データ記憶手段に記憶されている前記操作履歴データを、前記データ放送受信装置に対してワイヤレスで送信する送信手段とを備えたことを特徴とする、インタラクティブ番組処理システム。
【請求項9】
前記リモコン装置は、それぞれがゲームのために操作される操作スイッチを含み、かつ前記データ放送受信装置に対してワイヤレスで操作データを個別に送信可能な複数の携帯ゲーム機が使用され、
前記スタートスイッチおよび前記送信スイッチは、前記操作スイッチによって代用され、
前記操作履歴データ受信ステップ、前記評価ステップおよび前記評価出力ステップは、前記複数の携帯ゲーム機からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定されることにより、複数の操作者が携帯ゲーム機をリモコン装置として使用して共通のインタラクティブ番組に参加可能にされたことを特徴とする、請求項8に記載のインタラクティブ番組処理システム。
【請求項1】
処理ユニットおよび一時記憶手段を含み、データ放送送信装置から送信される放送データおよび第1のリモコン装置から送信されるリモコン信号に基づいてインタラクティブ番組の画像を発生するデータ放送受信装置に適用され、処理ユニットによって実行されるインタラクティブ番組のためのプログラムであって、
インタラクティブ番組による視聴者の参加開始タイミングを指示する開始タイミング指示ステップ、
前記開始タイミングが指示された後に、前記第1のリモコン装置の操作を連続して複数回指示する操作指示ステップ、
前記複数回の操作指示が行われた後に、前記第1のリモコン装置の操作に応じて記憶されている操作履歴データの送信を第1のリモコン装置の操作者に対して指示する送信指示ステップ、
前記送信指示に応じて前記第1のリモコン装置から操作履歴データが送信されたとき、当該操作履歴データを受信する操作履歴データ受信ステップ、
前記受信された第1の操作履歴データと、前記操作指示ステップにおける複数回の指示に対応して前記データ放送受信装置に記憶されている正解データとを比較して、前記受信された第1の操作履歴データを評価する第1の評価ステップ、および
前記第1の評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力する第1の評価出力ステップを備えるプログラム。
【請求項2】
前記インタラクティブ番組のためのプログラムは、前記放送データに含まれた状態で、インタラクティブ番組の開始に先立って予め前記データ放送受信装置へ送信されることにより、前記一時記憶手段に記憶され、前記各ステップが順次処理されることを特徴とする、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記開始タイミング指示ステップ、前記操作指示ステップおよび送信指示ステップは、前記放送データに含まれる映像データに基づく映像と音声データに基づく音声の少なくとも一方を出力することによって、操作者に認識可能な態様で指示を行うことを特徴とする、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第1のリモコン装置は、それぞれがゲームのために操作される操作スイッチを含み、かつ前記データ放送受信装置に対してワイヤレスで操作データを個別に送信可能な複数の携帯ゲーム機が使用され、
前記操作履歴データ受信ステップ、前記第1の評価ステップおよび前記第1の評価出力ステップは、前記複数の携帯ゲーム機からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定されることにより、複数の操作者が携帯ゲーム機をリモコン装置として使用して共通のインタラクティブ番組に参加可能にされたことを特徴とする、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記操作指示ステップにおいて指示される複数回の指示毎に、第2のリモコン装置から送信される操作データを順次受信する操作データ受信ステップ、
前記受信された第2の操作履歴データに基づいて操作データを評価する第2の評価ステップ、および
前記第2の評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力する第2評価出力ステップをさらに備える、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第1のリモコン装置は、ゲームのために操作される操作スイッチを含み、かつ前記データ放送受信装置に対してワイヤレスで操作データを送信可能な携帯ゲーム機が使用され、
前記第2のリモコン装置は、前記データ放送受信装置に専用のリモコン装置が使用され、
前記第2のリモコン装置が操作データをリアルタイムに送信するメインリモコン装置として使用され、前記第1のリモコン装置が複数の操作データを一括した操作履歴データを送信するために使用されるサブリモコン装置として使用されることにより、複数の操作者が共通のインタラクティブ番組に参加可能にしたことを特徴とする、請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記サブリモコン装置は、複数設けられ、
前記操作履歴データ受信ステップ、前記第1の評価ステップおよび前記第1の評価出力ステップは、前記複数のサブリモコン装置からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定されることを特徴とする、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
処理ユニットおよび一時記憶手段を含み、データ放送送信装置から送信される放送データおよびリモコン信号に基づいてインタラクティブ番組の画像を発生するデータ放送受信装置と、データ放送受信装置に対して操作データをリモコン信号として送信するリモコン装置とからなるインタラクティブ番組処理システムであって、
前記データ放送受信装置は、
インタラクティブ番組における視聴者の参加すべき開始タイミングを指示する開始タイミング指示ステップと、
前記開始タイミングが指示された後に、前記リモコン装置の操作を連続して複数回指示する操作指示ステップと、
前記複数回の操作指示が行われた後に、前記リモコン装置の操作に応じて記憶されている操作履歴データの送信をリモコン装置の操作者に対して指示する送信指示ステップと、
前記送信指示に応じて前記リモコン装置から操作履歴データが送信されたとき、当該操作履歴データを受信する操作履歴データ受信ステップと、
前記受信された操作履歴データと、前記操作指示ステップにおける複数回の指示に対応して前記データ放送受信装置に記憶されている正解データとを比較して、前記受信された操作履歴データを評価する評価ステップと、
前記評価ステップによる評価結果を操作者に認識可能な態様で出力するの評価出力ステップとからなり、前記処理ユニットによって実行されるインタラクティブ番組のためのプログラムを備え、
前記リモコン装置は、
前記データ放送受信装置の視聴者によって操作され、操作状態に応じた操作データを出力する操作部と、
前記操作データの履歴を一時記憶する操作履歴データ記憶手段と、
前記開始タイミングが指示されたとき、視聴者によって操作されることにより、開始タイミングを決定するスタートスイッチと、
前記送信指示されたとき、視聴者によって操作されることにより、前記操作履歴データ記憶手段に記憶されている操作履歴データの送信タイミングを決定する送信スイッチと、
前記送信スイッチの操作に応答して、前記操作履歴データ記憶手段に記憶されている前記操作履歴データを、前記データ放送受信装置に対してワイヤレスで送信する送信手段とを備えたことを特徴とする、インタラクティブ番組処理システム。
【請求項9】
前記リモコン装置は、それぞれがゲームのために操作される操作スイッチを含み、かつ前記データ放送受信装置に対してワイヤレスで操作データを個別に送信可能な複数の携帯ゲーム機が使用され、
前記スタートスイッチおよび前記送信スイッチは、前記操作スイッチによって代用され、
前記操作履歴データ受信ステップ、前記評価ステップおよび前記評価出力ステップは、前記複数の携帯ゲーム機からのそれぞれの操作履歴データを順次評価しかつ出力処理するために、所定期間内に繰り返し実行されるようにプログラム設定されることにより、複数の操作者が携帯ゲーム機をリモコン装置として使用して共通のインタラクティブ番組に参加可能にされたことを特徴とする、請求項8に記載のインタラクティブ番組処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
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【図4】
【図5】
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【図8】
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【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2008−113459(P2008−113459A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−311210(P2007−311210)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【分割の表示】特願2001−316117(P2001−316117)の分割
【原出願日】平成13年10月12日(2001.10.12)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【分割の表示】特願2001−316117(P2001−316117)の分割
【原出願日】平成13年10月12日(2001.10.12)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】
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