説明

インターホンシステム

【課題】二世帯住宅の各世帯に設けるインターホン親機の小型化及び低コスト化を図ったインターホンシステムを提供する。
【解決手段】インターホンシステムの各世帯に設置されるインターホン親機1は、子器(ドアホン子器3及びカメラ子器4)が接続される複数の子器接続端子T1(T1a、T1b)と、副親機2a…2nが接続される副親機接続端子T2とを備え、子器接続端子T1のうちの一つを、他世帯の親機1が接続される二世帯端子T1bとして用いる。また親機1は、当該二世帯端子T1bと映像変復調回路13(映像復調手段)との間に、自世帯の子器からの信号又は他世帯のインターホン親機1からの信号のうちの何れかを選択する、子器スイッチSW1及び子器スイッチSW2からなる信号切替回路18(信号切替手段)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二世帯住宅で用いられるインターホンシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、1つの住宅に親世帯と子世帯とが同居する二世帯住宅が普及してきており、このような二世帯住宅では、各々の世帯で個別に来客に応対できるように、各世帯にインターホンシステムを設置していた。
【0003】
二世帯住宅の世帯間でプライバシーを確保するためには、各々の世帯に別個のインターホンシステムを設置し、世帯間のインターホン通話を行えないようにすることが好ましいが、例えば留守中の世帯に来客があった場合に他方の世帯で代わりに応答したり、世帯間でインターホン通話を行いたい場合もあり、状況に応じて動作モードを、世帯内通話のみが可能な通常モードと、世帯間通話が可能な留守モードとに切り換え可能にした二世帯住宅用のインターホンシステムが従来提案されていた(例えば特許文献1参照)。
【0004】
上記文献に開示されたインターホンシステムでは、一方の世帯のみにインターホン親機を配置するとともに、当該インターホン親機に、各世帯のカメラ付きドアホン子器と、各世帯に設置された複数台のインターホン副親機とをそれぞれ接続してある。そして、インターホン親機及びインターホン副親機には、一方の世帯の第1のグループに属するか、他方の世帯の第2のグループに属するか、或いは、一方の世帯と他方の世帯を纏めた第3のグループに属するかを設定する切替スイッチを設けてあり、何れかの世帯のドアホン子器で呼出釦が押され、ドアホン子器からの呼出信号が親機を介して副親機に送られた場合、親機及び副親機では、切替スイッチの設定を参照し、自グループのドアホン子器からの呼出信号が入力された場合のみ呼出音を鳴動させるとともに、呼出に対する応答も自グループのドアホン子器との間でしか行えないようにしている。また親機又は副親機の何れかで切替スイッチにより第3のグループに設定された場合は、システム全体が留守モードに切り換えられて世帯間通話が可能になるので、留守中の世帯のドアホン子器で呼出釦が押された場合は、在宅中の世帯の親機又は副親機で応答することができる。
【0005】
しかしながら、上記文献に開示されたインターホンシステムでは、片方の世帯にしかインターホン親機が設けられていないため、片方の世帯で停電が発生したり、インターホン親機が故障したりすると、もう一方の世帯でもインターホンシステムが使用できなくなるという問題があった。
【0006】
そこで、図9のシステム構成図に示すように二世帯住宅の各世帯A1、A2に、住戸外に設置されるカメラ付きドアホン子器3と、住戸内に設置されてドアホン子器3との間で信号線Ls1を介して音声信号を授受するとともに映像信号が入力されるインターホン親機1(以下、親機と略称す。)と、監視領域を撮像した映像を信号線Ls1を介して親機1に伝送するカメラ子器4と、住戸内に設置され平衡2線式の信号線Ls2を介して親機1に接続されるインターホン副親機(以下、副親機と略称す。)2a、2b、2c…とで構成されるインターホンシステムを設け、各世帯A1、A2の親機1、1間を信号線Ls3で接続することによって、世帯間通話を行えるようにしたシステムも従来提案されている。
【0007】
親機1は、図10に示すように、マイク10a及びスピーカ10bと、2線−4線変換回路を含み、マイク10aから出力される音声信号を信号処理して後述の多重分離回路16a、16c、21に出力するとともに、多重分離回路16a、16c、21から入力される音声信号を信号処理してスピーカ10bから音声を鳴動させ、さらに副親機2a〜2n及びカメラ子器4との間でFSK方式により制御信号を伝送する制御・音声変復調回路11と、映像表示用のモニタ12と、ドアホン子器3又はカメラ子器4から送られた映像信号を復調してモニタ12に表示させる映像変復調回路13と、各種の操作(呼出信号への応答操作、所望のドアホン子器3の映像をモニタするための操作、副親機2a…の呼出操作)を行うための操作部14と、信号線Ls1の線間電圧を監視してドアホン子器3から送信される呼出信号を受信する呼出信号受信回路15と、制御・音声変復調回路11から入力される音声信号及び制御信号を周波数多重化して信号線Ls1に出力するとともに、信号線Ls1を介して入力される多重化信号から音声信号を分離して制御・音声変復調回路11に出力する多重分離回路16aと、ドアホン子器3或いはカメラ子器4から信号線Ls1を介して入力される多重化信号から映像信号を分離して映像変復調回路13に出力する多重分離回路16bと、制御・音声変復調回路11から入力される音声信号及び制御信号を周波数多重化して信号線Ls2に出力するとともに、副親機2a〜2nから信号線Ls2を介して入力される多重化信号から音声信号及び制御信号を分離して制御・音声変復調回路11に出力する多重分離回路16cと、多重分離回路16bにより分離された映像信号を再び周波数多重化して信号線Ls2に出力する多重分離回路16dと、マイコンを主構成要素として全体的な動作制御を行う制御部17と、世帯間で音声信号及び映像信号を送受するための世帯間通話回路20とを備えている。
【0008】
なお、親世帯A1の親機1と子世帯A2の親機1とは信号線Ls3を介して接続されており、世帯間通話回路20は、制御・音声変復調回路11又は多重分離回路16a、16cから入力される音声信号及び制御信号を多重化して信号線Ls3に出力するとともに、信号線Ls3を介して入力される周波数多重化信号から音声信号及び制御信号を分離して制御・音声変復調回路11又は多重分離回路16a、16cに出力する多重分離回路21と、信号線Ls3を介して入力される周波数多重化信号より他世帯のドアホン子器3或いはカメラ子器4からの映像信号を分離するとともに、同じ世帯のドアホン子器3或いはカメラ子器4から入力される映像信号を多重化し信号線Ls3を介して他世帯の親機1へ出力する多重分離回路22と、当該多重分離回路22と映像変復調回路13との間に設けられ、多重分離回路22から映像変復調回路13への映像信号の入力をオン/オフするスイッチ23と、映像変復調回路13と多重分離回路22との間に設けられ、映像変復調回路13側(すなわちドアホン子器3又はカメラ子器4)から多重分離回路22への映像信号の入力をオン/オフするスイッチ24とを備えている。
【0009】
ここで、従来のインターホンシステムによる通話応答について以下に説明する。先ず親世帯A1のドアホン子器3からの呼出に、親世帯A1の親機1又は副親機2aで応答する場合について説明を行う。親機1からドアホン子器3への給電電圧(直流電圧)は、ドアホン子器3が通話状態或いは後述するモニタ状態の何れでもないときはシステムの消費電力を低減するために相対的に低い状態(この状態を待機給電状態と言う。)とされ、通話状態やモニタ状態では相対的に高い状態(この状態を動作給電状態と言う。)とされる。尚、カメラ子器4には商用電源から動作電力が供給されている。
【0010】
ドアホン子器3では、待機給電状態において呼出釦3aが操作されると、信号線Ls1の線間電圧を待機給電状態よりもさらに低い電圧に低下させることで親機1に呼出信号を伝送する。親機1では、呼出信号受信回路15が信号線Ls1の線間電圧をモニタすることによって呼出信号を検出しており、呼出信号を受信して制御部17に出力すると、制御部17が信号線Ls1への給電電圧を待機給電状態から動作給電状態に移行させるとともに、スピーカ10bにより呼出信号を鳴動させ、また多重分離回路16cを介して副親機2a〜2nに呼出信号を鳴動させるための制御信号を送信させることによって、親機1及び副親機2a〜2nから呼出信号を鳴動させる。
【0011】
ドアホン子器3では、給電状態が動作給電状態に切り替えられると、内蔵のカメラを起動して当該カメラの映像信号を信号線Ls1を介して親機1に送信すると共に、音声信号処理部を起動して音声信号の授受、すなわち通話が可能な状態に切り替えている。この時、親機1では多重分離回路16bが分離した映像信号を映像変復調回路13が復調してモニタ12に表示させるとともに、多重分離回路16dが映像信号を再度多重化して副親機2a〜2nに出力することによって、副親機2a〜2nのモニタ25にドアホン子器3のカメラで撮像された映像が表示されるようになっている。
【0012】
そして、呼出信号を聞いた家人が親機1又は副親機2a〜2nの応答釦14a、26を操作すると、応答釦14a、26が操作された親機1又は副親機2a〜2nとドアホン子器3との間で通話路が形成され、宅内の家人はモニタ12、25の映像を見ながら、来客と通話を行うことができる。
【0013】
また、図9及び図10に示すインターホンシステムでは、何れかの世帯が留守中で来客への対応ができない場合に、一方の世帯のドアホン子器3からの呼出に、他方の世帯の親機1又は副親機2a〜2nで応答することができるようになっている。すなわち、各世帯A1、A2の親機1では、留守設定を行うための操作部14の設定操作に応じて、世帯間通話回路20のスイッチ23、24を切り替えており、在宅時にはスイッチ23をオン、スイッチ24をオフにして、他世帯から送られた映像信号を多重分離回路22により分離して映像変復調回路13に入力させ、他世帯のドアホン子器3との通話を可能にしている。また各世帯A1、A2の親機1では、留守設定時にはスイッチ23をオフ、スイッチ24をオンにして、同じ世帯のドアホン子器3又はカメラ子器4からの映像信号を多重分離回路22により多重化して信号線Ls3に出力させており、同じ世帯のドアホン子器3と他世帯の親機1又は副親機2a〜2nとの間で通話を行えるようにしている。
【0014】
ここで、親機1で留守設定が行われた世帯A1のドアホン子器3で呼出釦3aが押操作されると、当該世帯A1の呼出信号受信回路15が呼出信号を受信して制御部17に出力し、制御部17がドアホン子器3への給電状態を動作給電状態に切り替えて、スピーカ10bから呼出音を鳴動させるとともに、呼出音を鳴動させるための制御信号を多重分離回路16c、21により多重化させ、同じ世帯の副親機2a〜2n及び他世帯A2の親機1並びに副親機2a〜2nに出力することによって、2つの世帯A1、A2の親機1及び副親機2a〜2nより呼出音を鳴動させている。また世帯A1のドアホン子器3は、給電状態が動作給電状態に切り替えられると、カメラを起動してカメラの映像信号を親機1に出力しており、世帯A1の親機1では自機のモニタ12に映像を表示させるとともに、副親機2a〜2nのモニタに映像を表示させ、さらに映像信号を世帯間通話回路20から他世帯A2の親機1及び副親機2a〜2nに出力させて、他世帯A2の親機1及び副親機2a〜2nに映像を表示させている。そして、他世帯A2の家人が呼出音を聞いて、親機1又は副親機2a〜2nの応答釦14a、26を押操作すると、応答釦14a、26が押操作された他世帯A2の親機1又は副親機2a〜2nと、世帯A1のドアホン子器3との間で世帯A1のインターホン親機1を介して通話路が形成され、留守世帯のドアホン子器3と、在宅世帯の親機1又は副親機2a〜2nとの間で通話を行えるようになっている。
【特許文献1】特許第3617271号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述した従来のインターホンシステムでは、2世帯住宅の各世帯A1、A2に個別のインターホンシステムを設置し、各世帯A1、A2の親機1に世帯間通話回路20を設けることによって、世帯間の通話を可能にしているので、例えば一方の世帯のインターホンシステムに異常が発生したとしても、他方の世帯のインターホンシステムが影響を受けることはなく、また特許文献1に開示されたインターホンシステムのように、個々の副親機にグループ設定を行う必要がないから、設定の手間が少なくて済むという利点はあるが、親機1から同一世帯の副親機2a〜2nへの映像信号の伝送は片方向通信であるのに対して、世帯間での映像信号の伝送は双方向通信のため、多重分離回路21、22を備えた専用の世帯間通話回路20が必要になり、親機1のコストアップを招くとともに、回路規模が大きくなって親機1の小型化の妨げになるという問題があった。
【0016】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、二世帯住宅の各世帯に設けたインターホン親機の小型化及び低コスト化を図ったインターホンシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、二世帯住宅に設けられて世帯内及び世帯間で内線通話を行うためのインターホンシステムであって、各世帯には、宅外に設置されるカメラ付きドアホンを含む子器と、子器との間で通話を行うための通話手段及び子器で撮影された映像を表示するための映像表示手段を具備して宅内に設置されるインターホン親機と、インターホン親機に接続されインターホン親機を介して子器との間で通話を行うための通話手段及びインターホン親機を介して子器で撮影された映像を表示するための映像表示手段を具備して宅内に配置されるインターホン副親機とがそれぞれ設けられ、 各世帯のインターホン親機は、子器がそれぞれ接続される複数の子器接続端子と、インターホン副親機が接続される副親機接続端子と、子器接続端子から入力される映像信号を復調して映像表示手段に表示させる映像復調手段とを備え、複数の子器接続端子のうちの一つが、他世帯のインターホン親機が接続される二世帯端子として用いられ、子器接続端子及び二世帯端子と映像復調手段との間に、自世帯の子器からの信号又は他世帯のインターホン親機からの信号のうちの何れかを選択して映像復調手段及び通話手段に入力させる信号切替手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、インターホン親機に他世帯のインターホン親機との間で信号の授受を可能にする二世帯モード、又は、他世帯のインターホン親機との間で信号の授受を遮断する独立世帯モードの何れかに切替える通信モード切替手段を設け、二世帯モード時において、他世帯の子器からの呼出しがあると、当該通信モード切替手段は、他世帯のインターホン親機からの信号が映像復調手段及び通話手段に入力されるよう前記信号切替手段を切替え、独立世帯モード時において、自世帯の子器からの呼び出しがあると、当該通信モード切替手段は、自世帯の子器からの信号が映像復調手段及び通話手段に入力するよう前記信号切替え手段を切替えることを特徴とする。
【0019】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、インターホン親機は映像復調手段に入力される映像信号を増幅して副親機接続端子に出力するアンプを備え、自機の二世帯端子に他世帯のインターホン親機の副親機接続端子が接続されており、他世帯の二世帯端子に接続された副親機接続端子と映像復調手段との間の電路をオン/オフする開閉手段を備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項4の発明では、請求項3の発明において、インターホン親機に他世帯のインターホン親機との間で信号の授受を可能にする二世帯モード、又は、他世帯のインターホン親機との間で信号の授受を遮断する独立世帯モードの何れかに切替える通信モード切替手段を設け、独立世帯モード時において、自世帯の子器からの呼び出しがあると、当該通信モード切替手段は、自世帯の子器からの信号が映像復調手段及び通話手段に入力するよう前記信号切替手段を切替えるとともに前記開閉手段をオフし、二世帯モード時において、他世帯のインターホン親機へ自世帯の子器の映像信号を送信するインターホン親機の通信モード切替手段は、前記開閉手段をオンし、且つ、他世帯のインターホン親機から送信された映像信号を受信して表示するインターホン親機の通信モード切替手段は、前記開閉手段をオフするとともに、他世帯の子器からの呼出しがあると他世帯のインターホン親機からの信号が映像復調手段及び通話手段に入力されるよう前記信号切替手段を切替えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
請求項1の発明によれば、子器端子の一つが二世帯端子として用いられ、子器からの映像信号を復調する映像復調手段を利用し、他世帯のインターホン親機からの映像信号を自世帯のインターホン親機及びインターホン副親機が有する映像表示手段に表示させることができるので、従来の二世帯住宅用のインターホン親機のように、世帯間の通信のために双方向で映像信号を送受信するための回路を別途設ける必要が無く、インターホン親機の回路規模を小さくして小型化を図ることができるとともに、コストダウンを図ることができるという効果がある。
【0022】
請求項2の発明によれば、インターホン親機が独立世帯モードで動作中は、他世帯のインターホン親機への信号の送信が遮断されるので、世帯間のプライバシーを保つことができ、また留守時にはインターホン親機の通信モードを二世帯モードに切り替えることで、自世帯のカメラ付きドアホンからの呼出に、他世帯のインターホン親機及びインターホン副親機から応答させることが可能になるという利点がある。
【0023】
請求項3の発明によれば、請求項1の効果と併せて、他世帯のインターホン親機からの映像信号が、他世帯の映像復調手段に入力される映像信号をアンプによって増幅して出力され、自世帯のインターホン親機の二世帯端子に入力されるので、世帯間の伝送経路の配線長を長くすることができる。
【0024】
請求項4の発明によれば、請求項3の効果と併せて、インターホン親機が独立世帯モードで動作中は、他世帯のインターホン親機への信号の送信が遮断されるので、世帯間のプライバシーを保つことができ、また留守時にはインターホン親機の通信モードを二世帯モードに切り替えることで、自世帯のカメラ付きドアホンからの呼出に、他世帯のインターホン親機及びインターホン副親機から応答させることが可能になるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
(実施の形態1)
本実施の形態にかかるインターホンシステムを図1〜図4を用いて説明する。本実施の形態にかかるインターホンシステムは、二世帯住宅に用いられ、二世帯住宅の二つの世帯A1、A2内での内線通話や、世帯A1、A2の世帯間での内線通話を行えるようにしている。
【0026】
各世帯A1、A2には、図2に示すように、例えば玄関などの住戸外に設置されるカメラ付きドアホン子器3と、所定の検知エリアでの環境変化を検出すると検知エリアを含む所定の撮影エリアを撮影するカメラ子器4と、マイク10a及びスピーカ10b並びにモニタ12(映像表示手段)を有し、ドアホン子器3との間でマイク10a及びスピーカ10bを用いて通話を行うとともに、子器(ドアホン子器3及びカメラ子器4)で撮影された映像をモニタ12に表示させるインターホン親機(以下、親機と略称す。)1と、スピーカ及びマイクとモニタ(映像表示手段)を有し、親機1に信号線Ls2を介して接続され、親機1を介してドアホン子器3との間でスピーカ及びマイクを用いて通話を行うとともに、子器で撮影された映像をモニタに表示させるインターホン副親機(以下、副親機と略称す。)2a、2b…2nとがそれぞれ設けられている。
【0027】
各世帯A1、A2の親機1は、図1に示すように、子器(ドアホン子器3及びカメラ子器4)が信号線Ls1を介して接続される複数の子器接続端子T1(T1a、T1a、T1b)と、副親機2a…2nが信号線Ls2を介して接続される副親機接続端子T2とを備えており、子器接続端子T1のうちの一つの子器接続端子T1bには、信号線Ls3を介して他世帯の親機1が接続されている。すなわち、子器接続端子T1bが二世帯端子として使用されている(以下、二世帯端子T1bと称す。)
また親機1は、マイク10a及びスピーカ10bと、2線−4線変換回路を含みマイク10aから出力される音声信号を信号処理して後述の多重分離回路16a、16cに出力するとともに、多重分離回路16a、16cから入力される音声信号を信号処理してスピーカ10bから音声を鳴動させ、さらに副親機2a〜2n並びにカメラ子器4及び他世帯の親機1の間でFSK方式により制御信号を伝送する制御・音声変復調回路11とを備えており、マイク10aとスピーカ10bと制御・音声変復調回路11とで通話手段を構成している。
【0028】
また親機1は、例えば液晶ディスプレイからなるモニタ12(映像表示手段)と、後述の多重分離回路16bから入力される映像信号を復調してモニタ12に表示させる映像変復調回路13(映像復調手段)と、各種の操作(呼出信号への応答操作、所望のドアホン子器3の映像を表示するための操作、副親機2a…2nの呼出操作)を行うための操作部14と、信号線Ls1の線間電圧を監視することによってドアホン子器3又はカメラ子器4からの呼出信号を受信する呼出信号受信回路15と、マイコンを主構成要素として全体的な動作制御を行う制御部17とを備えている。
【0029】
ここで、親機1では子器接続端子T1を3系統備えているのに対して映像信号を受信して処理する映像変復調回路13を一つしか持たないので、映像信号同士の衝突を回避するために時分割多重伝送方式を採用しており、制御部17から伝送する制御信号によって規定される複数のタイムスロットに、ドアホン子器3、カメラ子器4及び他世帯の親機1を個別に割り当て、ドアホン子器3、カメラ子器4及び他世帯の親機1のそれぞれが、自器(自機)に割り当てられたタイムスロットで映像信号を送信し、親機1の映像変復調回路13において各タイムスロットで受信し、且つ復調した映像信号から元の映像を再構成してモニタ12に表示させている。尚、時分割多重伝送の詳細については従来周知であるから説明を省略する。
【0030】
また親機1は、複数の多重分離回路16(16a、16b、16c、16d)を備え、多重分離回路16aは、制御・音声変復調回路11から入力される音声信号及び制御信号を周波数多重化して信号線Ls1、Ls3に出力するとともに、信号線Ls1、Ls3を介して入力される多重化信号から音声信号を分離して制御・音声変復調回路11に出力する。多重分離回路16bは、信号線Ls1、Ls3を介して入力される多重化信号から映像信号を分離して映像変復調回路13に出力する。多重分離回路16cは、制御・音声変復調回路11から入力される音声信号及び制御信号を周波数多重化して信号線Ls2に出力するとともに、副親機2a〜2nから信号線Ls2を介して入力される多重化信号から音声信号及び制御信号を分離して制御・音声変復調回路11に出力する。多重分離回路16dは、多重分離回路16bにより分離された映像信号を再び周波数多重化して信号線Ls2に出力する。
【0031】
また親機1は、他世帯の親機1が接続される二世帯端子T1b及び多重分離回路16a、16bの間に接続された子器スイッチSW1と、ドアホン子器3及びカメラ子器4が接続される子器接続端子T1a及び多重分離回路16a、16bの間に接続された子器スイッチSW2からなる信号切替回路18を備えている。制御部17は、操作部14の操作に応じて他世帯の親機1との間で信号の授受を可能にする二世帯モード、又は、他世帯の親機1との間で信号の授受を遮断する独立世帯モードの何れかとして動作し、設定された動作モードに応じて、信号切替回路18の子器スイッチSW1、SW2の操作を行っている。すなわち、制御部17及び操作部14とで、通信モード切替手段を構成している。
【0032】
ここで、子器スイッチSW1、SW2は、自世帯の子器(ドアホン子器3及びカメラ子器4)及び他世帯の親機1と信号の授受を行うため、モードによらず何れもオン状態であるが、独立世帯モードにおいて自世帯のドアホン子器3からのドアホン呼出及びカメラ子器4による環境変化の検知入力があると、子器スイッチSW1は制御部17によって通話が終了するか所定時間経過するまでオフされて、他世帯の親機1からの入力を遮断する。また、二世帯モード時において、他世帯のドアホン子器3からのドアホン呼出及びカメラ子器4による環境変化の検知入力があると、子器スイッチSW2は制御部17によって通話が終了するか所定時間経過するまでオフされて、自世帯のドアホン子器3及びカメラ子器4からの入力が遮断される。
【0033】
本実施形態のインターホンシステムは以上のような構成を有しており、このインターホンシステムの動作を図3及び図4の状態遷移図に基づいて説明する。まず、各世帯A1、A2の親機1が、操作部14の操作に応じて独立世帯モードに切り替えられた場合の動作を図3に基づいて説明する。なお、初期状態では子器スイッチSW1、SW2は何れもオン状態となっている。
【0034】
親世帯A1の家人が、親機1の操作部14を用いて動作モードを独立世帯モードに切り替える操作を行うと(処理S1)、親機1の制御部17が操作部14からの操作入力に基づいて動作モードを独立世帯モードに切り替える(処理S2)。また子世帯A2においても、親機1の動作モードが独立世帯モードに切り替えられているものとする(処理S3)。ここで、子器スイッチSW1はオン状態であるので、他世帯の親機1と制御信号の授受を行うことができ、また、子器スイッチSW2もオン状態であるので、ドアホン子器3及びカメラ子器4からの入力の検知が可能である。
【0035】
その後、子世帯A2に来訪者があり、来訪者がドアホン子器3の呼出釦3aを押し操作すると(処理S4)、ドアホン子器3が信号線Ls1の線間電圧を、待機給電状態よりも低い電圧に低下させることで親機1に呼出信号を伝送する(処理S5)。
【0036】
子世帯A2の親機1では、呼出信号受信回路15が信号線Ls1の線間電圧をモニタすることによって呼出信号を検出しており、呼出信号を受信して制御部17に出力すると、制御部17が子器スイッチSW1をオフして他世帯間での信号(映像信号、音声信号、制御信号)の授受を遮断するとともに(処理S6)、制御部17が信号線Ls1への給電電圧を待機給電状態から動作給電状態に移行させ、ドアホン子器3によりカメラを起動させる。このとき、制御部17では、制御・音声変復調回路11によりスピーカ10bから呼出信号を鳴動させるとともに、呼出信号を鳴動させるための制御信号を多重分離回路16cに出力させ、制御信号を周波数多重化させて副親機2a〜2nに送信させることで、副親機2a〜2nからも呼出音を鳴動させている。また制御部17では、制御・音声変復調回路11からドアホン子器3及びカメラ子器4にタイムスロットを割り当てる制御信号を出力させ、この制御信号を多重分離回路16aが多重化して送信することによって、ドアホン子器3との間で同期をとっており(処理S7)、ドアホン子器3が自器に割り当てられたタイムスロットで映像信号を返送すると(処理S8)、多重分離回路16bで分離された映像信号を、映像変復調回路13が復調して元の映像を再構成することによって、子器の映像がモニタ12に表示される。
【0037】
また親機1の多重分離回路16bで分離された映像信号は多重分離回路16dに送られ、多重分離回路16dで再び多重化されて副親機2a〜2nに出力されるので、副親機2a〜2nのモニタにも子器の映像を表示させることができる(処理S9)。その後、親機1又は副親機2a〜2nで応答釦が押し操作されると、親機1又は副親機2a〜2nとドアホン子器3との間で通話路が形成され、ドアホン通話が行われる。そして、親機1又は副親機2a〜2nとドアホン子器3との間の通話が終了すると(処理S10)、制御部17は子器スイッチSW1をオンさせて、各世帯A1、A2の親機1の間で制御信号の送受を可能にしている(処理S11)。
【0038】
なお親世帯A1に来訪者があり、親世帯A1のドアホン子器3と親機1との間でドアホン通話を行う際の処理(処理S12〜S18)は、上述した子世帯A2での通話処理(処理S4〜S11)と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0039】
このように本システムでは、独立世帯モードで動作中にドアホン子器3からの呼出及びカメラ子器4による環境変化の検知が無い場合は、子器スイッチSW1がオン状態であるので、各世帯の親機1の間で制御信号の授受が可能であり、独立世帯モードで動作中に自世帯のドアホン子器3からの呼出又はカメラ子器4による環境変化の検知があると、親機1の制御部17が子器スイッチSW1をオフさせるので、自世帯のドアホン子器3又はカメラ子器4で撮影された映像が他世帯の親機1に出力されるのを防止でき、世帯間のプライバシーを確保することができる。
【0040】
次に、各世帯A1、A2の親機1が二世帯モードに切り替えられた場合の動作について図4を参照して説明する。なお、初期状態では子器スイッチSW1、SW2は何れもオン状態となっている。
【0041】
親世帯A1の家人が、親機1の操作部14を用いて動作モードを二世帯モードに切り替える操作を行うと(処理S21)、親機1の制御部17が操作部14からの操作入力に基づいて自機の動作モードを二世帯モードに切り替える(処理S22)。また親世帯A1の親機1は、制御・音声変復調回路11から多重分離回路16aに動作モードを二世帯モードに切り替える制御信号(切替信号)を出力させ、この制御信号を多重分離回路16aにより周波数多重化して子世帯A2の親機1へ出力させている(処理S23)。子世帯A2の親機1では、多重分離回路16aが親世帯A1から送信された多重化信号から制御信号を分離し制御・音声変復調回路11に出力しており、この制御信号を受けて制御部17が動作モードを二世帯モードに切り替える(処理S24)。ここで、子器スイッチSW1はオン状態であるので、他世帯の親機1と制御信号の授受を行うことができ、また、子器スイッチSW2もオン状態であるので、ドアホン子器3及びカメラ子器4からの入力の検知が可能である。
【0042】
この状態で親世帯A1に来訪者があり、来訪者がドアホン子器3の呼出釦3aを押し操作すると(処理S25)、ドアホン子器3が信号線Ls1の線間電圧を、待機給電状態よりも低い電圧に低下させることで親機1に呼出信号を伝送する(処理S26)。親機1では、呼出信号受信回路15が信号線Ls1の線間電圧をモニタすることによって呼出信号を検出しており、呼出信号を受信して制御部17に出力すると、制御部17が信号線Ls1への給電電圧を待機給電状態から動作給電状態に移行させ、ドアホン子器3によりカメラを起動させるとともに、制御・音声変復調回路11によりスピーカ10bから呼出信号を鳴動させる。また制御部17は、副親機2a〜2nを鳴動させるための制御信号を多重分離回路16cに出力させ、多重分離回路16cにより周波数多重化して副親機2a〜2nに送信しており、副親機2a〜2nから呼出音を鳴動させている。また、制御部17は、子世帯A2の親機1を呼び出す為の制御信号を制御・音声変復調回路11から多重分離回路16aに出力させており、多重分離回路16aが制御信号を周波数多重化して二世帯端子T1b及び信号線Ls3を介して子世帯A2の親機1に送信している(処理S27)。子世帯の親機A2の多重分離回路16aがこの多重化信号から制御信号を分離して制御・音声変復調回路11に出力し、制御部17がこの制御信号を受信すると、信号切替回路18によって子器接続スイッチSW2をオフさせて、子世帯A2の子器(ドアホン子器3及びカメラ子器4)からの入力を遮断する(処理S28)。また、子世帯A2の親機1では、制御・音声変復調回路11によりスピーカ10bから呼出信号を鳴動させるとともに、副親機2a〜2nを鳴動させるための制御信号を多重分離回路16cに出力させ、多重分離回路16cにより周波数多重化して副親機2a〜2nに送信しており、副親機2a〜2nから呼出音を鳴動させる(処理S29)。
【0043】
その後、親世帯A1の親機1の制御部17では、制御・音声変復調回路11からドアホン子器3及びカメラ子器4にタイムスロットを割り当てる制御信号を出力させ、この制御信号を多重分離回路16aが多重化して送信することによって、ドアホン子器3との間で同期をとっており(処理S30)、ドアホン子器3が自器に割り当てられたタイムスロットで映像信号を返送すると(処理S31)、多重分離回路16bで分離された映像信号が映像変復調回路13に入力され、映像変復調回路13が映像信号を復調して元の映像を再構成することによって、子器の映像がモニタ12に表示される。また親機1の多重分離回路16bで分離された映像信号は、多重分離回路16dに入力され、多重分離回路16dによって再び多重化された後、副親機接続端子T2を介して副親機2a〜2nに送られる。さらに、ドアホン子器3が送信した映像信号は、子器スイッチSW1及び信号線Ls3を介して子世帯A2の親機1にも送信され(処理S32)、子世帯A2の親機1の多重分離回路16bで映像信号が分離され、映像変復調回路13が映像信号を復調して元の映像を再構成することによって、親世帯A1のドアホン子器3で撮影された映像が、子世帯A2の親機1のモニタ12に表示される。また、子世帯A2の親機1の多重分離回路16bで分離された映像信号は、多重分離回路16dに入力され、多重分離回路16dによって再び多重化された後、副親機接続端子T2を介して子世帯A2の副親機2a〜2nに送られる(処理S33)。而して、親世帯A1の親機1及び副親機2a〜2nに子器(ドアホン子器3又はカメラ子器4)の映像を表示させることができ、子世帯A2の親機1及び子世帯A2の副親機2a〜2nにおいても、親世帯A1の子器(ドアホン子器3又はカメラ子器4)の映像を表示させることができる。
【0044】
ここで、子世帯A2の家人が呼出音を聞いて副親機2aの応答釦を押し操作すると、親世帯A1のドアホン子器3と子世帯A2の副親機2aとの間に、親世帯A1の親機1と子世帯A2の親機1とを介して通話路が形成され、ドアホン子器3と子世帯A2の副親機2aとの間でドアホン通話が行われる(処理S34)。
【0045】
その後、子世帯A2の副親機2aで通話の終了操作が行われると(処理S35)、副親機2aは通話を終了して待機状態に移行するとともに、子世帯A2の親機1に対して通話終了を報知する制御信号を出力する(処理S36)。子世帯A2の親機1では、副親機2aから出力された制御信号が副親機接続端子T2を介して多重分離回路16cに入力され、多重分離回路16cによって周波数分離された後、制御・音声変復調回路11により復調されて制御部17に入力されている。制御部17は内線通話の終了を受けて、子器スイッチSW2をオンさせて(処理S37)子世帯A2の子器(ドアホン子器3及びカメラ子器4)からの入力に備えて待機状態に移行する。また、子世帯A2の親機1の制御部17では、制御・音声変復調回路11から通話終了を報知する制御信号を出力させ、この制御信号を多重分離回路16aが多重化して二世帯端子T1bを介して親世帯A1の親機1に送信する(処理S38)。親世帯A1の二世帯端子T1bに入力された制御信号は、親機1の多重分離回路16aによって制御信号が周波数分離された後、制御・音声変復調回路11により復調されて制御部17に入力されており、制御部17は内線通話の終了処理を受けて、待機状態に移行するとともに、ドアホン子器3への給電状態を待機給電状態に切り替えており(処理S39)、ドアホン子器3ではカメラを停止させて待機状態に移行する。
【0046】
以上のように本システムでは、各世帯A1、A2の親機1が、他世帯の親機1を接続する端子を子器機接続端子T1で兼用しており、二世帯モードにおいて親機1では、同じ世帯のドアホン子器3又はカメラ子器4から入力される映像信号を、副親機接続端子2a〜2nを介して自世帯の副親機2a〜2nに出力するとともに、子器機接続端子T1を介して他世帯の親機1に出力しているので、他世帯の親機1及び副親機2a〜2nや、自世帯の副親機2a〜2nに映像信号を出力することが可能になる。
【0047】
(実施の形態2)
本実施の形態にかかるインターホンシステムを図5〜図8を用いて説明する。本実実施の形態にかかるインターホンシステムは、複数の副親機接続端子T2(T2a、T2b)のうちの一つの副親機接続端子T2bが、他世帯の親機1の二世帯端子T1bに接続される他世帯接続端子として用いられ(以下、他世帯接続端子T2bと称す。)、副親機2a〜2nは副親機接続端子T2のうち、他世帯接続端子T2bを除いた副親機接続端子T2aに接続されている。他世帯接続端子T2bは、信号線Ls3を介して他世帯の親機1の二世帯端子T1bが接続されており、他世帯接続端子T2bと多重分離回路16c、16dとの間には、開閉手段なる内線スイッチSW3が設けられており、制御部17によって内線スイッチSW3のオン/オフが切り替えられている。また親機1は、多重分離回路16bと映像変復調回路13との間に、多重分離回路16bによって分離された映像信号を増幅して映像変復調回路13に入力するアンプ20aを備えるとともに、多重分離回路16bと多重分離回路16dとの間に、アンプ20aで増幅された映像信号をさらに増幅させて多重分離回路16dに入力するアンプ20bを備える。この点を除いては、実施の形態1と同様の構成であるので共通する構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0048】
制御部17は、操作部14の操作に応じて他世帯の親機1との間で信号の授受を可能にする二世帯モード、又は、他世帯の親機1との間で信号の授受を遮断する独立世帯モードの何れかとして動作し、設定された動作モードに応じて、信号切替回路18の子器スイッチSW1、SW2及び、内線スイッチSW3の操作を行っている。すなわち、制御部17及び操作部14とで、通信モード切替手段を構成している。
【0049】
ここで、独立世帯モードにおいては、各スイッチSW1、SW2、SW3の初期値は、一方の世帯(例えば親世帯A1)がそれぞれオフ、オン、オンであり、他方の世帯(例えば子世帯A2)がそれぞれオン、オン、オフである。これにより、親世帯A1の親機1の制御部17によって制御・音声変復調回路11が制御信号を送信させると、多重分離回路16cが周波数多重化して内線スイッチSW3を介して伝送線Ls3に出力する。子世帯A2の親機1は、伝送線Ls3から多重化信号が入力されると、多重分離回路16aによって制御信号を分離し、制御・音声変復調回路11を介して制御部17に伝えられる。一方で、子世帯A2の親機1の制御部17によって制御・音声変復調回路11が制御信号を送信させると、多重分離回路16aが周波数多重化し、子器スイッチSW1を介して伝送線Ls3に出力する。親世帯A1の親機1は、伝送線Ls3から多重化信号が入力されると、多重分離回路16cによって制御信号を分離し、制御・音声変復調回路11を介して制御部17に伝えられる。このように、世帯間の制御信号の授受が可能であるが、自世帯のドアホン子器3からのドアホン呼出またはカメラ子器4による環境変化の検知入力があると、子器スイッチSW1及び内線スイッチSW3は、制御部17によって通話が終了するか所定時間経過するまでオフされて他世帯の親機1からの信号入力を遮断する。
【0050】
また、二世帯モードに移行した場合、家人の操作によって二世帯モードに移行した側の世帯を主世帯とし、主世帯からの制御信号によって二世帯モードに移行した側の世帯を従世帯とすると、各スイッチSW1、SW2、SW3は、主世帯がそれぞれオフ、オン、オン、従世帯がそれぞれオン、オン、オフとなるように設定される。すなわち、親世帯A1が主世帯となる場合には、各スイッチSW1、SW2、SW3の設定は変化が無く、子世帯A2が主世帯となる場合には、親世帯A1と子世帯A2の各スイッチSW1、SW2、SW3の設定が入れ替わり、子世帯A2と親世帯A1の動作が入れ替わる。これにより、ドアホン子器3からのドアホン呼出またはカメラ子器4による環境変化の検知入力が無い場合には、独立世帯モードと同様の経路によって制御信号及び呼び出し信号の授受が可能である。また、他世帯のドアホン子器3からのドアホン呼出またはカメラ子器4による環境変化の検知入力があると、子器スイッチSW2は制御部17によって通話が終了するか所定時間経過するまでオフされて、自世帯のドアホン子器3及びカメラ子器4からの入力を遮断する。
【0051】
本実施形態のインターホンシステムは以上のような構成を有しており、このインターホンシステムの動作を図7及び図8の状態遷移図に基づいて説明する。まず、各世帯A1、A2の親機1が、操作部14の操作に応じて独立世帯モードに切り替えられた場合の動作を図3に基づいて説明する。なお、初期状態では親世帯A1の各スイッチSW1、SW2、SW3は、それぞれオフ、オン、オンであり、子世帯A2の各スイッチSW1、SW2、SW3は、それぞれオン、オン、オフである。
【0052】
親世帯A1の家人が、親機1の操作部14を用いて動作モードを独立世帯モードに切り替える操作を行うと(処理S41)、親機1の制御部17が操作部14からの操作入力に基づいて動作モードを独立世帯モードに切り替える(処理S42)。また子世帯A2においても、親機1の動作モードが独立世帯モードに切り替えられているものとする(処理S43)。ここで、親世帯A1の内線スイッチSW3はオン状態であり、子世帯A2の子器スイッチA1もオン状態であるので、上述のように他世帯の親機1と制御信号の授受を行うことができ、また、両世帯A1、A2の子器スイッチSW2もオン状態であるので、自世帯のドアホン子器3及びカメラ子器4からの入力の検知が可能である。
【0053】
その後、子世帯A2に来訪者があり、来訪者がドアホン子器3の呼出釦3aを押し操作すると(処理S44)、ドアホン子器3が信号線Ls1の線間電圧を、待機給電状態よりも低い電圧に低下させることで親機1に呼出信号を伝送する(処理S45)。
【0054】
親機1では、呼出信号受信回路15が信号線Ls1の線間電圧をモニタすることによって呼出信号を検出しており、呼出信号を受信して制御部17に出力すると、制御部17が子器スイッチSW1及び内線スイッチSW3をオフして他世帯間での信号(映像信号、音声信号、制御信号)の授受を遮断するとともに(処理S46)、制御部17が信号線Ls1への給電電圧を待機給電状態から動作給電状態に移行させ、ドアホン子器3によりカメラを起動させる。このとき、制御部17では、制御・音声変復調回路11によりスピーカ10bから呼出信号を鳴動させるとともに、呼出信号を鳴動させるための制御信号を多重分離回路16cに出力させ、制御信号を周波数多重化させて副親機2a〜2nに送信させることで、副親機2a〜2nからも呼出音を鳴動させている。また制御部17では、制御・音声変復調回路11からドアホン子器3及びカメラ子器4にタイムスロットを割り当てる制御信号を出力させ、この制御信号を多重分離回路16aが多重化して送信することによって、ドアホン子器3との間で同期をとっており(処理S47)、ドアホン子器3が自器に割り当てられたタイムスロットで映像信号を返送すると(処理S48)、多重分離回路16bで分離された映像信号を、映像変復調回路13が復調して元の映像を再構成することによって、子器の映像がモニタ12に表示される。
【0055】
また親機1の多重分離回路16bで分離された映像信号は多重分離回路16dに送られ、多重分離回路16dで再び多重化されて副親機2a〜2nに出力されるので、副親機2a〜2nのモニタにも子器の映像を表示させることができる(処理S49)。その後、親機1又は副親機2a〜2nで応答釦が押し操作されると、親機1又は副親機2a〜2nとドアホン子器3との間で通話路が形成され、ドアホン通話が行われる。そして、親機1又は副親機2a〜2nとドアホン子器3との間の通話が終了すると(処理S50)、制御部17は子器スイッチSW1及び内線スイッチ3を初期状態に戻し、各世帯A1、A2の親機1の間で制御信号の送受を可能にしている(処理S51)。
【0056】
なお親世帯A1に来訪者があり、親世帯A1のドアホン子器3と親機1との間でドアホン通話を行う際の処理(処理S52〜S58)は、上述した子世帯A2での通話処理(処理S44〜S51)と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0057】
このように本システムでは、独立世帯モードで動作中にドアホン子器3からの呼出及びカメラ子器4による環境変化の検知が無い場合は、各世帯の親機1の間で制御信号の授受が可能であり、独立世帯モードで動作中に自世帯のドアホン子器3からの呼出又はカメラ子器4による環境変化の検知があると、親機1の制御部17が子器スイッチSW1及び内線スイッチSW3をオフさせるので、自世帯のドアホン子器3又はカメラ子器4で撮影された映像が他世帯の親機1に出力されるのを防止でき、世帯間のプライバシーを確保することができる。
【0058】
次に、各世帯A1、A2の親機1が二世帯モードに切り替えられた場合の動作について図8を参照して説明する。なお、初期状態では子器スイッチSW1、SW2は何れもオン状態となっている。なお、初期状態では親世帯A1の各スイッチSW1、SW2、SW3は、それぞれオフ、オン、オンであり、子世帯A2の各スイッチSW1、SW2、SW3は、それぞれオン、オン、オフである。
【0059】
子世帯A2の家人が、親機1の操作部14を用いて動作モードを二世帯モードに切り替える操作を行うと(処理S61)、親機1の制御部17が操作部14からの操作入力に基づいて自機の動作モードを二世帯モードに切り替える(処理S62)。また子世帯A2の親機1は、制御・音声変復調回路11から多重分離回路16aに動作モードを二世帯モードに切り替える制御信号(切替信号)を出力させ、この制御信号を多重分離回路16aにより周波数多重化して、二世帯端子T1bを介して親世帯A1の親機1へ出力させている(処理S63)。親世帯A1の親機1では、他世帯接続端子T2bを介して入力された多重化信号から、多重分離回路16cが制御信号を分離し制御・音声変復調回路11に出力しており、この制御信号を受けて制御部17が動作モードを二世帯モードに切り替えるとともに、子器スイッチSW1をオン、内線スイッチSW3をオフさせる(処理S64)。その後、子世帯A2の親機1は、制御部17が子器スイッチSW1をオフ、内線スイッチSW3をオンさせる(処理S65)。ここで、子世帯A2の親機1の内線スイッチSW3はオン状態であり、親世帯A1の親機1の子器スイッチSW1もオン状態であるので、他世帯の親機1との制御信号の授受を行うことができる。
【0060】
この状態で子世帯A2に来訪者があり、来訪者がドアホン子器3の呼出釦3aを押し操作すると(処理S66)、ドアホン子器3が信号線Ls1の線間電圧を、待機給電状態よりも低い電圧に低下させることで親機1に呼出信号を伝送する(処理S67)。親機1では、呼出信号受信回路15が信号線Ls1の線間電圧をモニタすることによって呼出信号を検出しており、呼出信号を受信して制御部17に出力すると、制御部17が信号線Ls1への給電電圧を待機給電状態から動作給電状態に移行させ、ドアホン子器3によりカメラを起動させるとともに、制御・音声変復調回路11によりスピーカ10bから呼出信号を鳴動させる。また制御部17は、副親機2a〜2nを鳴動させるための制御信号を多重分離回路16cに出力させ、多重分離回路16cにより周波数多重化して副親機2a〜2nに送信しており、副親機2a〜2nから呼出音を鳴動させている。また、制御部17は、親世帯A1の親機1を呼び出す為の制御信号を制御・音声変復調回路11から多重分離回路16cに出力させており、多重分離回路16cが制御信号を周波数多重化して他世帯接続端子T2b及び信号線Ls3を介して親世帯A1の親機1に送信している(処理S68)。親世帯A1の親機1の多重分離回路16aがこの多重化信号から制御信号を分離して制御・音声変復調回路11に出力し、制御部17がこの制御信号を受信すると、信号切替回路18によって子器接続スイッチSW2をオフさせて、親世帯A1の子器(ドアホン子器3及びカメラ子器4)からの入力を遮断する(処理S69)。また、親世帯A1の親機1では、制御・音声変復調回路11によりスピーカ10bから呼出信号を鳴動させるとともに、副親機2a〜2nを鳴動させるための制御信号を多重分離回路16cに出力させ、多重分離回路16cにより周波数多重化して副親機2a〜2nに送信しており、副親機2a〜2nから呼出音を鳴動させる(処理S70)。
【0061】
その後、子世帯A2の親機1の制御部17では、制御・音声変復調回路11からドアホン子器3及びカメラ子器4にタイムスロットを割り当てる制御信号を出力させ、この制御信号を多重分離回路16aが多重化して送信することによって、ドアホン子器3との間で同期をとっており(処理S71)、ドアホン子器3が自器に割り当てられたタイムスロットで映像信号を返送すると(処理S72)、多重分離回路16bで分離された映像信号が映像変復調回路13に入力され、映像変復調回路13が映像信号を復調して元の映像を再構成することによって、子器の映像がモニタ12に表示される。また親機1の多重分離回路16bで分離された映像信号は、アンプ20a及びアンプ20bによって増幅され、多重分離回路16dに入力された後、多重分離回路16dによって再び多重化され、さらに副親機接続端子T2aを介して副親機2a〜2nに送られるとともに、他世帯接続端子T2bを介して親世帯A1の親機1に送られる(処理S73)。そして、親世帯A1の親機1の多重分離回路16bで映像信号が分離され、映像変復調回路13が映像信号を復調して元の映像を再構成することによって、子世帯A2のドアホン子器3で撮影された映像が、親世帯A1の親機1のモニタ12に表示される。また、親世帯A1の親機1の多重分離回路16bで分離された映像信号は、アンプ20a及びアンプ20bによって増幅され、多重分離回路16dに入力された後、多重分離回路16dによって再び多重化され、さらに副親機接続端子T2を介して親世帯A1の副親機2a〜2nに送られる(処理S74)。而して、子世帯A2の親機1及び副親機2a〜2nに子器(ドアホン子器3又はカメラ子器4)の映像を表示させることができ、親世帯A1の親機1及び子世帯A2の副親機2a〜2nにおいても、子世帯A2の子器(ドアホン子器3又はカメラ子器4)の映像を表示させることができる。
【0062】
ここで、親世帯A1の家人が呼出音を聞いて副親機2aの応答釦を押し操作すると、子世帯A2のドアホン子器3と親世帯A1の副親機2aとの間に、子世帯A2の親機1と親世帯A1の親機1とを介して通話路が形成され、子世帯A2のドアホン子器3と親世帯A1の副親機2aとの間でドアホン通話が行われる(処理S75)。
【0063】
その後、親世帯A1の副親機2aで通話の終了操作が行われると(処理S76)、副親機2aは通話を終了して待機状態に移行するとともに、親世帯A1の親機1に対して通話終了を報知する制御信号を出力する(処理S77)。親世帯A1の親機1では、副親機2aから出力された制御信号が副親機接続端子T2aを介して多重分離回路16cに入力され、多重分離回路16cによって周波数分離された後、制御・音声変復調回路11により復調されて制御部17に入力されている。制御部17は内線通話の終了を受けて、子器スイッチSW2をオンさせて(処理S78)親世帯A1の子器(ドアホン子器3及びカメラ子器4)からの入力に備えて待機状態に移行する。また、親世帯A1の親機1の制御部17では、制御・音声変復調回路11から通話終了を報知する制御信号を出力させ、この制御信号を多重分離回路16aが多重化して二世帯端子T1bを介して子世帯A2の親機1に送信する(処理S79)。子世帯A2の他世帯接続端子T2bに入力された制御信号は、親機1の多重分離回路16cによって制御信号が周波数分離された後、制御・音声変復調回路11により復調されて制御部17に入力されており、制御部17は内線通話の終了処理を受けて、待機状態に移行するとともに、ドアホン子器3への給電状態を待機給電状態に切り替えており(処理S80)、ドアホン子器3ではカメラを停止させて待機状態に移行する。
【0064】
以上のように本システムでは、各世帯A1、A2の親機1が、他世帯の親機1を接続する端子を子器機接続端子T1で兼用しており、二世帯モードにおいて親機1では、同じ世帯のドアホン子器3又はカメラ子器4から入力される映像信号を、副親機接続端子2a〜2nを介して自世帯の副親機2a〜2nに出力するとともに、子器機接続端子T1を介して他世帯の親機1に出力しているので、他世帯の親機1及び副親機2a〜2nや、自世帯の副親機2a〜2nに映像信号を出力することが可能になる。
【0065】
また、自世帯のドアホン子器3及びカメラ子器4からの映像信号は、親機1に設けられた多重分離回路16Bによって多重化信号から映像信号に分離され、アンプ20a及びアンプ20bによって増幅された後、多重分離回路16dによって再び多重化されて他世帯に送信されるので、各世帯A1、A2間の配線距離を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】実施の形態1に係るインターホンシステムの概略的なブロック図である。
【図2】同上のシステム構成図である。
【図3】同上の独立世帯モードでの動作を説明する状態遷移図である。
【図4】同上の二世帯モードでの動作を説明する状態遷移図である。
【図5】実施の形態2に係るインターホンシステムの概略的なブロック図である。
【図6】同上のシステム構成図である。
【図7】同上の独立世帯モードでの動作を説明する状態遷移図である。
【図8】同上の二世帯モードでの動作を説明する状態遷移図である。
【図9】従来の二世帯住宅用インターホンシステムのシステム構成図である。
【図10】同上の概略的なブロック図である。
【符号の説明】
【0067】
1 インターホン親機
2a〜2n インターホン副親機
3 ドアホン子器(カメラ付きドアホン)
4 カメラ子器
10a マイク(通話手段)
10b スピーカ(通話手段)
11 制御・音声変復調回路(通話手段)
12 モニタ(映像表示手段)
13 映像変復調回路(映像復調手段)
18 信号切替回路(信号切替手段)
A1 親世帯
A2 子世帯
T1a 子器接続端子
T1b 子器接続端子(二世帯端子)
T2 副親機接続端子


【特許請求の範囲】
【請求項1】
二世帯住宅に設けられて世帯内及び世帯間で内線通話を行うためのインターホンシステムであって、
各世帯には、宅外に設置されるカメラ付きドアホンを含む子器と、子器との間で通話を行うための通話手段及び子器で撮影された映像を表示するための映像表示手段を具備して宅内に設置されるインターホン親機と、インターホン親機に接続されインターホン親機を介して子器との間で通話を行うための通話手段及びインターホン親機を介して子器で撮影された映像を表示するための映像表示手段を具備して宅内に配置されるインターホン副親機とがそれぞれ設けられ、
各世帯のインターホン親機は、子器がそれぞれ接続される複数の子器接続端子と、インターホン副親機が接続される副親機接続端子と、子器接続端子から入力される映像信号を復調して映像表示手段に表示させる映像復調手段とを備え、
複数の子器接続端子のうちの一つが、他世帯のインターホン親機が接続される二世帯端子として用いられ、子器接続端子及び二世帯端子と映像復調手段との間に、自世帯の子器からの信号又は他世帯のインターホン親機からの信号のうちの何れかを選択して映像復調手段及び通話手段に入力させる信号切替手段を備えたことを特徴とするインターホンシステム。
【請求項2】
前記インターホン親機に、他世帯のインターホン親機との間で信号の授受を可能にする二世帯モード、又は、他世帯のインターホン親機との間で信号の授受を遮断する独立世帯モードの何れかに切替える通信モード切替手段を設け、
二世帯モード時において、他世帯の子器からの呼出しがあると、当該通信モード切替手段は、他世帯のインターホン親機からの信号が映像復調手段及び通話手段に入力されるよう前記信号切替手段を切替え、
独立世帯モード時において、自世帯の子器からの呼び出しがあると、当該通信モード切替手段は、自世帯の子器からの信号が映像復調手段及び通話手段に入力するよう前記信号切替え手段を切替えることを特徴とする請求項1記載のインターホンシステム。
【請求項3】
前記インターホン親機は、映像復調手段に入力される映像信号を増幅して副親機接続端子に出力するアンプを備え、自機の二世帯端子に他世帯のインターホン親機の副親機接続端子が接続されており、他世帯の二世帯端子に接続された副親機接続端子と映像復調手段との間の電路をオン/オフする開閉手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のインターホンシステム。
【請求項4】
前記インターホン親機に、他世帯のインターホン親機との間で信号の授受を可能にする二世帯モード、又は、他世帯のインターホン親機との間で信号の授受を遮断する独立世帯モードの何れかに切替える通信モード切替手段を設け、
独立世帯モード時において、自世帯の子器からの呼び出しがあると、当該通信モード切替手段は、自世帯の子器からの信号が映像復調手段及び通話手段に入力するよう前記信号切替手段を切替えるとともに前記開閉手段をオフし、
二世帯モード時において、他世帯のインターホン親機へ自世帯の子器の映像信号を送信するインターホン親機の通信モード切替手段は、前記開閉手段をオンし、且つ、他世帯のインターホン親機から送信された映像信号を受信して表示するインターホン親機の通信モード切替手段は、前記開閉手段をオフするとともに、他世帯の子器からの呼出しがあると他世帯のインターホン親機からの信号が映像復調手段及び通話手段に入力されるよう前記信号切替手段を切替えることを特徴とする請求項3記載のインターホンシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−81121(P2010−81121A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244968(P2008−244968)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】