説明

インターロック装置

【課題】レバー通過溝の位置と、レバー通過溝を通過するロックレバーとの間に高度な加工精度を必要としないこと。
【解決手段】蓋1に設けられたロックレバーシャフト4に回動可能に取り付けられたロックレバー3と、装置本体2に設けられたマイクロスイッチ11と、マイクロスイッチ11をカバーするとともにロックレバー3を通過させるレバー通過溝14を有するスイッチカバー13とからなるインターロック装置において、ロックレバー3がロックレバーシャフト4に対し軸方向にフローティング可能に固定するフローティング構造とし、ロックレバー3とレバー通過溝14の関係に対してテーパー部14−1を設けたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインターロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にインターロック装置は、例えば安全を確保するために必要な起動条件があらかじめ確保されていなければプラントや機器が動作しないようなシステム或いは一定条件に達したら自動的に停止するようなシステムである。条件としては扉の開閉状況、圧力、液面、温度の条件をAND条件やOR条件として組み合わせて使用される。
【0003】
図10乃至図13は従来のインターロック装置の一例を示す説明図である。同図に示すインターロック装置は、装置本体と蓋からなる。蓋が装置本体側に閉められると、蓋に設けられたロックレバー53が、装置本体に設けられたロックシャフト57に嵌合する。同時にロックレバー53が装置本体に設けられたマイクロスイッチ51を押下する。これにより機器が動作又は停止するというものである。
【0004】
図10は従来のブラケット54及びスイッチカバー55を示す斜視図、図11は従来のロックレバー53の側面図である。図10に示すようにブラケット54は装置本体の上部開口付近に、固定ネジ61により固定される。ブラケット54は断面コ字状をなしており、内側にロックシャフト57と、マイクロスイッチ51が固定されている。ブラケット54の外側にはマイクロスイッチ51が人の指によって操作されるのを防ぐためのスイッチカバー55が被せられ、固定ネジ62によって固定されている。そして、スイッチカバー55には、ロックレバー53がマイクロスイッチ51の押下レバー52を押下するための通過溝としてのレバー通過溝56が形成されている。即ち、スイッチカバー55のレバー通過溝56は、マイクロスイッチ51の押下レバー52の手前に位置するよう形成されている。
【0005】
また、図11に示すようにロックレバー53は、蓋に設けられたロックレバーシャフト64に固定ネジ63によって固定されている。ロックレバー53は図示しないスプリングによってロックレバーシャフト64を中心に矢印A方向に回動可能である。そして、ロックレバー53は、ロックシャフト57と嵌合するロックシャフト嵌合部65と、マイクロスイッチ51の押下レバー52を押下するレバー押圧部66が形成されている。
【0006】
このように構成された従来のインターロック装置の動作は次の通りである。図12は従来のインターロック装置の動作を示す説明図、図13は同じく従来のインターロック装置の動作を示す説明図である。図12で示す従来のインターロック装置は、水平の断面で切断した断面図で示してある。同図において、ロックシャフト57は二点鎖線で示してある。蓋が装置本体側に閉じられると、蓋に設けられたロックレバー53が矢印A方向に回動する。ロックレバー53が、スイッチカバー55のレバー通過溝56を通過し、マイクロスイッチ51へと向かって移動する。
【0007】
図13で示す従来のインターロック装置は、ブラケット54を正面から見た正面図で示してある。ロックレバー53が矢印A方向に回動することにより、ロックシャフト嵌合部65がロックシャフト57に嵌合する。同時にロックレバー53のレバー押圧部66がマイクロスイッチ51の押下レバー52を押下する。これによりマイクロスイッチ51がONし、図示しない機器が動作又は停止するというものである。
【0008】
なお、特開09−26561号公報(特許文献1)には、フロントカバー144とマイクロスイッチ310を含んだインターロック装置が記載されている。特許文献1は、フロントカバー144が開かれた場合に電力の供給を遮断せんとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−26561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、前記図10乃至図13に示す従来のインターロック装置によれば、ブラケット54の外側にはマイクロスイッチ51が人の指によって操作されるのを防ぐためのスイッチカバー55が被せられる。そして、スイッチカバー55には、マイクロスイッチ51の押下レバー52をロックレバー53が押下するためのレバー通過溝56が形成されている。レバー通過溝56も人の指によって操作されるのを防ぐのに十分な細さの溝となっている必要がある。そのため、レバー通過溝56の位置と、レバー通過溝56を通過するロックレバー53との位置関係には、高度の加工精度が必要であるという問題があった。
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、蓋に設けられたロックレバーと、本体に設けられたマイクロスイッチをカバーするとともに前記ロックレバーを通過させるレバー通過溝を有するスイッチカバーからなるインターロック装置において、レバー通過溝の位置と、レバー通過溝を通過するロックレバーとの間に高度な加工精度を必要としないインターロック装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために本発明に関するインターロック装置は、蓋に設けられたロックレバーシャフトに回動可能に取り付けられたロックレバーと、装置本体に設けられたマイクロスイッチと、前記マイクロスイッチをカバーするとともに前記ロックレバーを通過させるレバー通過溝を有するスイッチカバーとからなるインターロック装置において、前記ロックレバーは前記ロックレバーシャフトに対し軸方向にフローティング可能に固定され、前記ロックレバーと前記レバー通過溝の関係に対してテーパー部を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
上記構成を有する本発明によれば、前記ロックレバーと前記レバー通過溝の関係に対してテーパー部を設け、前記ロックレバーはフローティング可能に固定することとしたので、前記ロックレバーが前記レバー通過溝に対してずれて回動したとしても、前記ロックレバーは前記レバー通過溝に引っかかることなく通過し、マイクロスイッチを押下することができるので、レバー通過溝56の位置と、レバー通過溝56を通過するロックレバー53との間に高度な加工精度を必要としないインターロック装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施の形態に関するインターロック装置を示す外観図である。
【図2】第1の実施の形態に関するロックレバー3の固定構造を示す斜視図である。
【図3】第1の実施の形態に関するロックレバー3の固定構造を正面から見た説明図である。
【図4】第1の実施の形態に関するブラケット8及びスイッチカバー13を示す斜視図である。
【図5】第1の実施の形態に関するインターロック装置の動作を示す説明図である。
【図6】第1の実施の形態の変形例に関するインターロック装置の動作を示す説明図である。
【図7】第2の実施の形態に関するブラケット8及びスイッチカバー33を示す斜視図である。
【図8】第3の実施の形態に関するブラケット8及びスイッチカバー43を示す斜視図である。
【図9】第3の実施の形態に関するインターロック装置の動作を示す説明図である。
【図10】従来のブラケット54及びスイッチカバー55を示す斜視図である。
【図11】従来のロックレバー53の側面図である。
【図12】従来のインターロック装置の動作を示す説明図である。
【図13】従来のインターロック装置の動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は第1の実施の形態に関するインターロック装置を示す外観図である。同図に示すインターロック装置は、蓋としてのトップカバー1と装置本体2とからなる。トップカバー1は回転支点9を中心に開閉可能となっている。トップカバー1の裏側に固定されたロックレバーシャフト4に対し、ロックレバー3が回動可能に設けられている。
【0016】
トップカバー1が装置本体2側に閉じられると、トップカバー1に設けられたロックレバー3が、装置本体2に設けられた後述するロックシャフト10に嵌合する。同時にロックレバー3が、装置本体2に固定されたブラケット8内に設けられた後述するマイクロスイッチ11を押下する。これにより図示しない機器が動作又は停止する。
【0017】
図2はロックレバー3の固定構造を示す斜視図であり、図3はロックレバー3の固定構造を正面から見た説明図である。ロックレバー3はL字状をなし、ロックレバーシャフト4に平行な固定部24と、ロックレバーシャフト4から垂直に伸びた23からなる。固定部24にはロックレバーシャフト4の軸方向に長いほぼ楕円形の楕円孔17が設けられる。
【0018】
ロックレバーシャフト4にはロックレバー3の固定部24を固定するためのカット面27が形成されている。カット面27は、ロックレバーシャフト4の軸方向と平行に切欠かれ、ロックレバーシャフト4を断面D形状に形成する。楕円孔17には、鍔形状を有するショルダーカラー5と嵌め込みネジ6が嵌合し、ロックレバー3の固定部24はロックレバーシャフト4のカット面27に固定される。
【0019】
ショルダーカラー5が形成している段差部18は、ロックレバー3の固定部24の板厚24−1より厚く、その結果、ロックレバー3の固定部24とショルダーカラー5の間に間隙22を発生させる。これによりロックレバー3が、楕円孔17の範囲でロックレバーシャフト4の軸方向にフローティング可能な構造になっている。
【0020】
更に、ロックレバーシャフト4に固定されたロックレバー3はスプリング7により、常に矢印A方向にテンションが掛けられた状態でトップカバー1に固定されかつ回転可能な構造となっている。そして、ロックレバー3のレバー部23には、ロックシャフト10と嵌合するロックシャフト嵌合部25と、マイクロスイッチ11の押下レバー12を押下するレバー押圧部26が形成されている。更に、レバー部23には、トップカバー1が装置本体2側に閉じられるとき、装置本体2側に設けられたロックシャフト10と係合してレバー部23を矢印Aの逆方向に一旦退避させるための先端傾斜部28が設けられる。
【0021】
図4は第1の実施の形態に関するブラケット8及びスイッチカバー13を示す斜視図である。ブラケット8は装置本体2の上部開口付近に、固定ネジ31により固定される。ブラケット8は断面コ字状をなしており、内側にロックシャフト10と、マイクロスイッチ11が固定されている。ブラケット8の外側にはマイクロスイッチ11が人の指によって操作されるのを防ぐためのスイッチカバー13が被せられ、固定ネジ32によって固定されている。
【0022】
そして、スイッチカバー13のロックレバー3側のガード部20には、ロックレバー3のレバー押圧部26が通過するためのレバー通過溝14が形成されている。即ち、スイッチカバー13のレバー通過溝14は、マイクロスイッチ11の押下レバー12の手前に位置するよう形成されている。そして、スイッチカバー13のレバー通過溝14は、レバー通過溝14の周囲の板材を内側に曲げてテーパー形状としたテーパー部14−1が形成されている。これにより、ロックレバー3のレバー押圧部26がレバー通過溝14を通過し易くなる。レバー押圧部26がレバー通過溝14を通過すると、マイクロスイッチ11の押下レバー12を押下することになる。
【0023】
このように構成された第1の実施の形態に関するインターロック装置の動作は次の通りである。図5は第1の実施の形態に関するインターロック装置の動作を示す説明図である。同図で示す第1の実施の形態に関するインターロック装置は、水平の断面で切断した断面図で示し、かつロックシャフト10を省略して示してある。
【0024】
トップカバー1が装置本体2側に閉じられると、トップカバー1に設けられたロックレバー3の先端傾斜部28がロックシャフト10に係合し、一旦矢印Aの逆方向に退避した後、スプリング7のテンションにより矢印A方向に回動する。ロックレバー3が、スイッチカバー13のレバー通過溝14を通過し、マイクロスイッチ11へと向かって移動する。今仮に、ロックレバー3がレバー通過溝14を通過しきれず、テーパー部14−1に接触する状態であったとしても、ロックレバー3は、ロックレバーシャフト4に対し軸方向に移動するフローティング作用により移動するので、レバー通過溝14を容易に通過することができる。
【0025】
ロックレバー3がレバー通過溝14を通過し、ロックレバー3が矢印A方向に回動することにより、ロックシャフト嵌合部25がロックシャフト10に嵌合する。同時にロックレバー3のレバー押圧部26がマイクロスイッチ11の押下レバー12を押下する。これによりマイクロスイッチ11がONし、図示しない機器が動作又は停止する。
【0026】
(変形例)
第1の実施の形態では、ロックレバー3とレバー通過溝14の関係に対して、スイッチカバー13のレバー通過溝14の周囲の板材を曲げてテーパー部14−1としたが、本実施の形態はこれに限らない。図6は第1の実施の形態の変形例に関するインターロック装置の動作を示す説明図である。同図で示すインターロック装置は、水平の断面で切断した断面図で示し、かつロックシャフト10を省略して示してある。第1の実施の形態の変形例に関するインターロック装置は、レバー通過溝14を形成する周囲の板材の板厚の外側を45度に切削し、テーパー部14−2を形成する。更に、ロックレバー3の板厚の両側を45度に切削し、レバーテーパー部3−2を形成する。
【0027】
これにより、仮にロックレバー3がレバー通過溝14を通過しきれず、レバーテーパー部3−2がテーパー部14−2に接触する状態であったとしても、ロックレバー3は、ロックレバーシャフト4に対し軸方向に移動するフローティング作用により移動するので、レバー通過溝14を容易に通過することができる。以上、第1の実施の形態によれば、簡単な構成で、レバー通過溝14の位置と、レバー通過溝14を通過するロックレバー3との間に高度な加工精度を必要としないインターロック装置を提供することができる。
【0028】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図7は第2の実施の形態に関するブラケット8及びスイッチカバー33を示す斜視図である。ブラケット8は第1の実施の形態と同様に、装置本体2の上部開口付近に固定ネジ31により固定される。ブラケット8は断面コ字状をなしており、内側にロックシャフト10と、マイクロスイッチ11が固定されている。ブラケット8の外側にはマイクロスイッチ11が人の指によって操作されるのを防ぐためのスイッチカバー33が被せられ、固定ネジ32によって固定されている。そして、スイッチカバー33のロックレバー3側のガード部20には、ロックレバー3のレバー押圧部26が通過するためのレバー通過溝14が形成されている。即ち、スイッチカバー33のレバー通過溝14は、マイクロスイッチ11の押下レバー12の手前に位置するよう形成されている。
【0029】
そして、スイッチカバー33の上部曲げ部21には、ガード部20の面よりロックレバー3側に飛び出させて、先端にロックレバー3が通過するための第2レバー通過溝34を設ける。第2レバー通過溝34は、レバー通過溝14の上方に位置して設けられる。第2レバー通過溝34は、第2レバー通過溝34の周囲の板材を削ってテーパー形状としたテーパー部34−1が形成されている。テーパー部34−1によりロックレバー3が位置決めされるので、これにより、ロックレバー3のレバー押圧部26がレバー通過溝14を通過し易くなる。レバー押圧部26がレバー通過溝14を通過すると、マイクロスイッチ11の押下レバー12を押下することになる。
【0030】
このように、ロックレバー3がレバー通過溝14及び第2レバー通過溝34を通過しきれず、テーパー部34−1に接触する状態であったとしても、ロックレバー3は、ロックレバーシャフト4に対し軸方向に移動するフローティング作用により移動するので、レバー通過溝14及び第2レバー通過溝34を容易に通過することができる。
【0031】
以上、第2の実施の形態によれば、簡単な構成で、レバー通過溝14の位置と、レバー通過溝14を通過するロックレバー3との間に高度な加工精度を必要としないインターロック装置を提供することができる。
【0032】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。図8は第3の実施の形態に関するブラケット8及びスイッチカバー43を示す斜視図である。ブラケット8は第1の実施の形態と同様に、装置本体2の上部開口付近に、固定ネジ31により固定される。ブラケット8は断面コ字状をなしており、内側にロックシャフト10と、マイクロスイッチ11が固定されている。マイクロスイッチ11の押下レバー12の手前側、即ちロックレバー3側には板バネ36が設けられている。板バネ36の幅はマイクロスイッチ11の押下レバー12の幅より幅広である。ブラケット8の外側にはマイクロスイッチ11が人の指によって操作されるのを防ぐためのスイッチカバー43が被せられ、固定ネジ32によって固定されている。
【0033】
そして、スイッチカバー43のロックレバー3側のガード部20には、ロックレバー3のレバー押圧部26が通過するためのレバー通過溝35が形成されている。レバー通過溝35はその幅を板バネ36の幅と同じとする。スイッチカバー43のレバー通過溝35は、マイクロスイッチ11の押下レバー12の手前に位置するよう形成されている。そして、スイッチカバー43のレバー通過溝35は、その幅がロックレバー3の板厚3−1より幅広に形成される。
【0034】
これにより、ロックレバー3のレバー押圧部26がレバー通過溝35を通過し易くなる。レバー押圧部26がレバー通過溝35を通過すると、マイクロスイッチ11の押下レバー12の手前に設けられた板バネ36を押下することになる。一方、スイッチカバー43のガード部20に設けたレバー通過溝35は、マイクロスイッチ11の手前に設けた板ばね36と距離Bを置いて配置されている(図9の距離B参照)。これはスイッチカバー43を平面から見て長方形とすることにより達成される。このように構成する理由は、レバー通過溝35の幅を板バネ36の幅と同じとしている関係から外部から指などが入り易くなっている。そこで距離Bを置いて配置することにより、スイッチカバー43の外部からのアクセスを防ぐことができる。よって、距離Bは、指などが外部からアクセスするのを防ぐことができる距離である。
【0035】
このように構成された第3の実施の形態に関するインターロック装置の動作は、次の通りである。図9は第3の実施の形態に関するインターロック装置の動作を示す説明図である。同図で示す第3の実施の形態に関するインターロック装置は、水平の断面で切断した断面図で示し、かつロックシャフト10を省略して示してある。
【0036】
トップカバー1が装置本体2側に閉じられると、トップカバー1に設けられたロックレバー3の先端傾斜部28がロックシャフト10に係合し、一旦矢印Aの逆方向に退避した後、スプリング7のテンションにより矢印A方向に回動する。ロックレバー3が、スイッチカバー43のレバー通過溝35を通過し、マイクロスイッチ11へと向かって移動する。今仮に、ロックレバー3がレバー通過溝35の中央を通過せず、端を通過しようとする状態であったとしても、ロックレバー3は、レバー通過溝35の端を通過後、板バネ36を押下することができる。
【0037】
ロックレバー3がレバー通過溝35を通過し、ロックレバー3が矢印A方向に回動することにより、ロックシャフト嵌合部25がロックシャフト10に嵌合する。同時にロックレバー3のレバー押圧部26がマイクロスイッチ11の押下レバー12の手前の板バネ36を押下する。これによりマイクロスイッチ11がONし、図示しない機器が動作又は停止する。
【0038】
以上第3の実施の形態によれば、スイッチカバー43のレバー通過溝35を、マイクロスイッチ11の手前に設けた板ばね36と距離Bとなるように配置したので、レバー通過溝35をマイクロスイッチ11の押下レバー12の幅より幅広となる板バネ36の幅と同じとしても、指でマイクロスイッチ11を押下されるのを防ぐことができる。また、スイッチカバー43の中に押下レバー12の幅より幅広となる板バネ36を設けたことにより、ロックレバー3の位置は高度の加工技術を用いることなく規制を緩められる。更に、ロックレバー3とロックレバーシャフト4に対し軸方向に移動するフローティング作用をする機構を設けることが不要となり、更なるコスト削減が期待できる。
【符号の説明】
【0039】
1 トップカバー
2 装置本体
3 ロックレバー
4 ロックレバーシャフト
8 ブラケット
13 スイッチカバー
14 レバー通過溝


【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋に設けられたロックレバーシャフトに回動可能に取り付けられたロックレバーと、装置本体に設けられたマイクロスイッチと、前記マイクロスイッチをカバーするとともに前記ロックレバーを通過させるレバー通過溝を有するスイッチカバーとからなるインターロック装置において、
前記ロックレバーが前記ロックレバーシャフトに対し軸方向にフローティング可能に固定するフローティング構造とし、前記ロックレバーと前記レバー通過溝の関係に対してテーパー部を設けたことを特徴とするインターロック装置。
【請求項2】
前記ロックレバーと前記レバー通過溝の関係に対して設けた前記テーパー部は、前記スイッチカバーの前記レバー通過溝の周囲の板材を曲げてテーパー形状としたことを特徴とする請求項1記載のインターロック装置。
【請求項3】
前記ロックレバーと前記レバー通過溝の関係に対して設けた前記テーパー部は、前記スイッチカバーの上部の屋根部に設けられた前記ロックレバーが通過する第2のレバー通過溝の周囲に設けられたテーパー部からなることを特徴とする請求項1記載のインターロック装置。
【請求項4】
前記ロックレバーと前記レバー通過溝の関係に対して設けた前記テーパー部は、前記レバー通過溝を形成する前記スイッチカバーの板厚を切削して設けたことを特徴とする請求項1記載のインターロック装置。
【請求項5】
前記フローティング構造は、前記ロックレバーに設けた軸方向に長い楕円孔と、
前記ロックレバーの板厚より厚い段差を有して前記楕円孔に嵌合するショルダーカラーを含むことを特徴とする請求項1乃至4いずれか一記載のインターロック装置。
【請求項6】
蓋に設けられたロックレバーシャフトに回動可能に取り付けられたロックレバーと、装置本体に設けられたマイクロスイッチと、前記マイクロスイッチをカバーするとともに前記ロックレバーを通過させるレバー通過溝を有するスイッチカバーとからなるインターロック装置において、
前記スイッチカバー内に前記マイクロスイッチの押下レバーの幅より幅広の板ばねを前記押下レバーの手前に設け、
前記スイッチカバーに設けた前記レバー通過溝の幅を前記板ばねの幅と同じとし、前記レバー通過溝を通過したロックレバーが前記板ばねを押下することにより前記マイクロスイッチの押下レバーを押下する構造としたことを特徴とするインターロック装置。
【請求項7】
前記スイッチカバーの前記レバー通過溝を前記板ばねから遠ざけて配置することにより、外部からのアクセスを防ぐ構造としたことを特徴とする請求項6記載のインターロック装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−248455(P2012−248455A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120172(P2011−120172)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】