説明

インプラントの後部注入装置

本発明は、インプラント(30)を患者の皮膚(22)内に後部から注入するインプラントの注入装置(1)に関し、この注入装置は、中空の第1本体(10、144)と、第2本体(12、114)と、ピストン・ロッド(88)と、第1本体(10)から出た第2本体(12)を弾性的に復帰させる手段とを有し、前記第1本体(10、144)に中空ニードル(28)が固定され、前記中空ニードル(28)内にインプラント(30)が導入され、前記第2本体(12、114)は、前記第1本体(10)内に同軸状に配置され、前記中空ニードル(28)を包囲し、前記ピストン・ロッド(88)は、前記中空ニードル(28)内を同軸にスライドし、前記ピストン・ロッド(88)の前記中空ニードル(28)に対する位置は、以下の第1と第2の時点でも不変であり、前記第1の時点は、前記注入装置(1)が患者の皮膚(22)に押しつけられ、前記中空ニードル(28)が患者の皮膚(22)を突き刺す時であり、前記第2の時点は、前記第2本体(12)が第1本体(10)内に収納されて、前記ピストン・ロッド(88)が中空ニードル(28)内を貫通し、インプラント(30)を患者の皮膚(22)の所望の深さに留置する時であり、中空ニードル(28)が患者の皮膚(22)に引き抜かれる間に、第2本体(12、114)が第1本体(10)から突出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注入装置に関し、特に、固形或いは半固形の活性薬剤因子(例、インプラントとも称する)を筋肉あるいは皮下から注入する装置に関する。本発明は、更に、動物等を特定する電子チップのような人間或いは動物用の固体の注入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明が関連するこの種のインプラントを患者の皮膚内に注入するインプラントの注入装置は、インプラントが挿入されたニードルが固定される中空の第1本体を有する。第2本体が、第1本体内に同軸状に配置され、ニードルを包囲する。このニードル内をピストンロッドが同軸にスライドする。このピストン・ロッドの目的は、インプラントを患者の組織内の所定の深さに配置することである。後部注入装置が患者の組織(皮膚)に対し押し当てられた時に、第1の本体は、第2の本体に沿って近位位置から遠位位置にスライドし始める。これによりニードルが患者の組織を突き刺す。この第1本体の動きに、ピストン・ロッドの動きが追従し、ニードルが患者の組織から引き抜かれる時にも、ニードルに対し一定の位置を維持し、これによりインプラントが、患者の組織内で所望の深さに留置される。
【0003】
このような後部注入装置の使用方法を次に述べる。医療従事者は、一方の手で後部注入装置の第1本体を掴み、第2本体の遠位端を患者の皮膚に押し当てる。後部注入装置が適切に配置されると、医療従事者は第1本体を押す。これにより、第1本体は第2本体に沿って軸方向にスライドし始める。ニードルは、第1本体に固定されているため、患者の皮膚を突き刺す。これと同時に第1本体は、ピストン・ロッドを駆動し、ニードルのインプラントに対する相対位置は、変化しない。ニードルが患者の皮膚の最大貫通深さに到達した時点で、インプラントの後部注入動作が行われる。実際に、医療従事者は、従来の注入方法と同様、彼が右利きの場合には左手で後部注入装置を患者の皮膚に押し当てて、ニードルの動きを最小にし、右手を動かし、第2本体を患者の皮膚に自分の親指で押し当てる。この親指により、第2本体の近位端に配置されたボタンを押し、人差し指と中指で本体が近位位置に戻るのを、第1本体に当てた残りの指を用いて制御する。このような動作の間にニードルは組織から抜け出る。しかし、ピストン・ロッドは、第1本体によるこの引き抜き動作には追従しない。実際には、ピストン・ロッドは、第2本体により保持され、第1本体から切り離されて、動かない状態にあり、中空のニードルが皮膚から引き抜かれる時には、ニードル内を徐々に貫通する。かくして、インプラントがニードルから飛び出し、患者の組織内の所定位置に、ピストン・ロッドの遠位端を介して保持される。その後、ピストン・ロッドは、第2本体から切り離されて、再び第1本体に結合する。その結果、ニードルとピストン・ロッドは、第2本体により保護された位置で、後方注入動作の動きを終了する。
【0004】
上記の後部注入装置の使用法は、常に都合のいいものではなく、時には医療従事者により誤解されることがある。実際に、多くの医療従事者は、このような作業はニードルが患者の組織内に最深の深さ入った時に終了したものと考え、インプラントが患者の組織内に配置されるような後部注入操作を実行しない。別の医療従事者は、後部注入動作を、自分の親指を、第2本体のボタンに当てて、自分の人差し指と中指を残りの指の下を通すことにより実行しようとする。しかし、この医療従事者は、本体をしっかりと自分の他方の手で保持し、これにより、本体が近位位置に戻るのを不可能にし、かくしてニードルを患者の組織から引き抜くことを不可能にしてしまう。より一般的には、患者にとって不都合で且つ痛みを伴うことは、後部注入装置を一方の手で掴み、それを患者の皮膚に押し当ててニードルを押し込み、その後、後部注入装置を解放して、後部注入動作を他方の手で行おうとすることである。
【特許文献1】欧州特許出願第04028413.5号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記の欠点および他の欠点を解決することである。本発明の目的は、インプラントの後部注入装置において、患者の皮膚(組織)の下にインプラントを注入する操作をできるだけ単純化することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かくして、本発明は、インプラントを患者の皮膚内に後部から注入するインプラントの注入装置に関し、このインプラント注入装置は、中空の第1本体と、第2本体と、ピストン・ロッドとを有する。前記第1本体に中空のニードルが固定される。前記ニードル内にインプラントが導入される。前記第2本体は、前記第1本体内に同軸状に配置され、前記ニードルを包囲する。前記ピストン・ロッドは、前記ニードル内を同軸にスライドする。前記ピストン・ロッドの前記ニードルに対する位置は、以下の第1と第2の時点でも不変である。前記第1の時点は、前記注入装置が患者の皮膚に押しつけられ、前記ニードルが患者の皮膚を突き刺す時であり、前記第2の時点は、前記第2本体が第1本体内に収納されて、前記ピストン・ロッドがニードル内を貫通し、インプラントを患者の皮膚の所望の深さに留置する時である。ニードルが患者の皮膚を刺す間、第2本体が第1本体から突出する。本発明の装置は、第1本体から出た第2本体を弾性的に復帰させる手段を更に有する。
【0007】
これらの特徴により、インプラントを後方から注入する本発明の操作は、ニードルが患者の皮膚を完全に突き刺すまで、ニードルのみを患者の皮膚に押し当て、その後、後部注入装置が患者の皮膚から離れるに従って、第2本体が、自動的に第1本体から突出し、ニードルを徐々にカバーする。かくして、インプラント注入動作を完了する。本発明のインプラントの注入操作は、ニードルが組織内に突き刺されると、完全に自動化され、操作が単純になる。特に、従来装置で実行された複雑な後部注入操作を不要にする。インプラント注入操作の間、本発明の装置を保持する手法を変える必要はなく、作業を容易になる。第2本体がニードルをカバーする。このニードル内にインプラントが導入され、注入の前後を通して、ニードルの汚染と医療従事者を傷付けるリスクを回避できる。
【0008】
本発明の補足的な特徴によると、本発明の注入装置は、前記注入装置の使用前に、落下するのを防止する保持要素を有する。
【0009】
本発明の第1変形例によると、前記保持要素は、弾性の舌状部材を有する。前記舌状部材は、静止位置において、前記保持要素の内側に傾斜する端部を介して、前記ニードル用のクリアランス・ホールをブロックする。前記舌状部材は、前記注入装置が患者の皮膚に押し当てられた時に、前記静止位置から動いて、前記ニードル用に通路を開ける。
【0010】
本発明の第2変形例によると、前記保持要素は、弾性の舌状部材を有し、前記舌状部材上を、前記ニードルが通過し、前記舌状部材は、前記注入装置の保管時に、保持要素の内側に向けて曲げられ、前記舌状部材は、その前進方向から離れる方向に動き、前記舌状部材は、静止位置に戻り、そこで前記ニードルは、再度方向調整され、前記注入装置が患者の皮膚に当てられた時に、前進する。
【0011】
本発明のインプラント保持装置のこれら2つの変形例には、共通の利点がある。この利点は、中空のニードルは、その装置の出口に向かって通路を形成するために、傾斜面を介して、後部注入装置の要素に当たることがない点である。このニードルの傾斜面は、それ故に損傷を受けることなく、後部注入装置を形成するプラスチック材料の断片が、患者の皮膚(組織)内に入るリスクを回避できる。
【0012】
本発明の別の特徴によると、シースをさらに有する。前記シースは、前記第2本体と共働し、使用後に、前記注入装置を不可逆的にロックする。具体的には、前記第2本体は、前記シースにロックされ、前記シースは、前記第1本体にロックされる。
【0013】
本発明の後部注入装置は、使用後は完全にロックされる。これにより装置の再使用を不可能にし、特に医療従事者が、汚れたニードルで刺してしまうリスクを回避できる。
【0014】
本発明の別の特徴によると、前記シースは、使用前に、前記注入装置を一時的にロックする。
【0015】
本発明の後部注入装置は、患者の皮膚に押し当てられた時のみ活性化され、医療従事者が注入操作を実行する前は、ニードルにアクセスする可能性をなくし、ニードルを自分に刺すことによる危険性を回避できる。
【0016】
本発明の他の特徴によれば、弾性復帰手段はスプリングである。このスプリングは、その一方の端部で第2本体に当たり、他方でベースに当たる。このベースは、ニードルを搭載し、第1本体に固定される
【0017】
ニードルが患者の皮膚内に押し込まれると、カラーは、第1本体内を軸方向内をスライドすることにより、上方に移動し、スプリングが圧縮される。その後ニードルが、復帰点(ニードルが患者の皮膚内に進入する最深ポイント)に到達すると、カラーは、回転し、第1本体内を反対方向に再び回転させ、スプリングが解放される。カラーを除き、本発明の後部注入装置の全ての可動部品は、軸方向にのみ動く。これにより、後部注入装置の操作の信頼性を高める。実際に、後部注入装置が患者の皮膚に押し当てられると、患者の皮膚に接触する部品が回転動作を実行する場合、摩擦力が、装置の適正な動作と干渉する摩擦力を生成させる。
【0018】
本発明の第1変形例によれば、第2本体は、2個の矩形の直径方向に伸びたスロットを具備する円筒形状の中空ボディである。このスロットは、第2本体の近位端から後部注入装置の遠位端上から所定の長さまで伸びる。これらのスロットが、2個のチューブ部分を形成する。
【0019】
本発明の第2変形例によれば、第2本体は1個のチューブ部分を有する。
【0020】
この第2変形例が第1変形例よりも好ましい点は、後部注入装置を形成する様々な部品の製造に関係する厳しい製造誤差(製造許容差)の問題を回避できる点である。
【実施例】
【0021】
本明細書において、「近位端」とは、医療従事者の側の端部を意味し、「遠位端」とは、注入が行われる患者の側を意味する。
【0022】
本発明を、本発明の後部注入装置が第2のパッケージング(図示せず)から取り出した状態から説明する。後部注入装置1は、遠位端4をカバーするキャップ2(図1A、1B)を有する。後部注入操作を実行するために、まずこのキャップ2を外す。この外す操作は、後部注入装置1の縦軸X−Xに沿って若干引きずるような力を、キャップ2にかけることより行われる。この動作で、保持要素8としてその遠位端に伸びたシース6は、むき出しになる。これら2つの要素6,8が、後部注入装置1の第1本体10から突出する(図2A、2B)。保持要素8は、第1本体10の内側を同軸に伸びる第2本体12に係合する。
【0023】
後部注入操作は、把持形状部材14が外されるまで、開始できない。前記把持形状部材14(図2C)は、そのベースにスタッド16を有する。このスタッド16が、第1本体10とシース6と第2本体12にそれぞれ形成された孔に入る。把持形状部材14が配置されている限り、第1本体10とシース6と第2本体12とは、互いに結合している。この為、これらの部材と他の部材との軸方向の移動が不可能となり、後部注入操作が阻止される。キャップ2は、リセス18を有する。このリセス18を介して、キャップ2は、把持形状部材14のアーム20をカバーする。このアーム20は、第1本体10の遠位端の円形形状に適合する。かくして、把持形状部材14を引き抜くことは、キャップ2を外す前には、できない。この為本発明の後部注入装置1が、偶発的に動作するのをさらに阻止する。
【0024】
キャップ2と把持形状部材14を取り外した後、後部注入操作を開始する。医療従事者は、保持要素8を患者の皮膚22に押し当てることにより、後部注入装置1を活性化(駆動)する。この押す動作により、保持要素8は少しシース6内を貫通する(図3)。この保持要素8は、弾性の舌状部材24を有する(図4A,4B)。この舌状部材24は、その静止位置で、保持要素8の内側に向かって曲げられた端部25で、クリアランス・ホール26を閉じる。クリアランス・ホール26は、第2本体12の内側に同軸に配置された中空のニードル28が通過できるようにする。このニードル28内に、患者に投与すべきインプラント30が導入される。シース6は、その遠位端の内側に2個の傾斜面32を有する。この傾斜面32は、保持要素8がシース6の内側を前方向に移動すると、舌状部材24に当たる(図5A、5B)。すると前記舌状部材24は、その静止位置から離れる方向(外側)に移動し、ニードル28が通過できるように通路を開ける(図6A,6B)。かくして、ニードル28は、後部注入装置1の要素を押すことにより、面取り33が、前進する道を開ける(他の部品に当たる)ことはない。これにより、前記面取り33は、損傷を受けることはなく、面取り33を形成するプラスチック材料の断片が患者の皮膚22内に入るリスクを回避できる。傾斜面32を用いて、シース6内の保持要素8の位置を示すことができる。保持要素8は、リブを有する、このリブは、その外側円筒表面に対し若干突出し、2個の傾斜面32の間をスライドする。
【0025】
図7A、7Bを参照すると、第1本体10は、その遠位端の内側周辺に、1個好ましくは2個の半径方向に対向した位置にハウジング36を有する。このハウジング36内に、2個の伸縮性(弾性)のあるV字型アーム38が、シース6の近位端で突出する。これら2個のV字型アーム38は、2つの機能を有する。第1の機能は、シース6を第1本体10に対し、本発明の後部注入装置1の保管時に、一時的に動かないようにすることである。第2本体12は、その外側周囲に2個の半径方向に対向した平面部分39を有する。この平面部分39は、その保管時に、シース6のV字型アーム38を、第1本体10の内側表面に配置されたハウジング36内に保持する(図8B)。V字型アーム38は、それぞれそのベースにスナッグ42を有する。このスナッグ42は、ハウジング36内に突出する。従って、後部注入装置1が保持要素8の遠位端で患者の皮膚22に押し当てられると(図8C)、保持要素8は、第2本体12に係合し、第1本体10の内側で第2本体12を持ち上げる。かくして、第2本体12の外側周囲に形成された傾斜面40は、V字型アーム38から離れる方向に移動する。このV字型アーム38は、かくして自由に曲がることができる。その後、スナッグ42がハウジング36内の係合した位置から解放され、シース6は、第1本体10との結合が解かれ、第1本体10内を上方に移動できる。シース6は、2個の台形エッジ43を有する。この台形エッジ43が、第1本体10の遠位端に形成された内側肩部45に当たる。
【0026】
V字型アーム38の第2の機能は、第2本体12をシース6に最終的にロックすることである。
【0027】
ニードル28を保持し、その中のインプラント30が留置前に落下するのを防止する第1の解決方法は、ニードル28の通路上に舌状部材24を具備することである。この舌状部材24は、静止位置において、ニードル28の面取り33の通路を塞ぎ、活性位置において、ニードル28の通路から離れる方向に移動して、ニードル28を前方向に移動させ、インプラント30を患者の皮膚内に留置する。好ましい変形例(図9A、9B)によれば、保持要素8は、舌状部材46を有する。この舌状部材46上をニードル28が通過する。後部注入装置1の保管時に、ニードル28の向きは、保持要素8の内側に、シース6の内側表面に具備されたスナッグ48により、曲げられる。ニードル28は、かくして後部注入装置1の縦軸X−Xに沿った前進方向から離れる方向に移動している。かくして、インプラント30が、自重により、ニードル28から一部飛び出した場合には、保持要素8の遠位端に当たり、インプラント30が落下することはない(図9B)。その後、後部注入装置1が患者の皮膚22に押し当てられると、保持要素8は、シース6内を更に相対的に貫通する(図9C)。かくして、スナッグ48が舌状部材46から離れる方向に移動する。このスナッグ48は、静止位置に戻り、ニードル28が、後部注入装置1の縦軸X−Xとクリアランス・ホール26に一致する。さらに、ニードル28の軸方向のガイドを良好にするため、アーチ50が舌状部材46の端部に形成されている。
【0028】
第2本体12のシース6に対する位置は、2個の傾斜面40により示される。この傾斜面40は、伸縮性のあるV字型アーム38の中空内をスライドできる。シース6の第1本体10に対する位置に関しては、1個好ましくは2個の直径方向に対向した位置に配置されるスナッグ52(図7A)で示される。このスナッグ52は、第1本体10の内側側面壁内に配置された2個のカム・パス56の最長の溝54と係合する(図12A)。
【0029】
ニードル28は、ベース58と称する円筒状の保持部分に搭載される(図10A)。ベース58の近位端には、スロットが切り込まれ、そのベース58に隆起部分62を有する舌状部材60を形成する。隆起部分62は、第1本体10の近位端に形成された開口64内に突出し(嵌り)、ベース58を第1本体10に固定する(図10B)。ベース58には、エンド・キャップ66(図11A)が被される。このエンド・キャップ66は、そのベースにノッチ68を有する。そのノッチ68は、第1本体10に具備された指示部分70に係合する(嵌る)。
【0030】
図10Aを参照すると、ベース58は、遠位端にチューブ部分72を有する。このチューブ部分72には貫通孔74が形成され、ニードル28を摩擦あるいは結合により保持する。チューブ部分72は、ベース58の中空円筒状ボディ59に、1個好ましくは2個の半径方向に対向して配置されたリブ76でつながる。
【0031】
図11Aを参照すると、エンド・キャップ66の内側を、円筒形状のスリーブ78が同軸に伸びる。エンド・キャップ66は、バー84を有する。このバー84は、スリーブ78内を直径方向に伸びる。バー84には、ピストン・ロッド88のヘッド86が、把持することにより、固定される。ピストン・ロッド88は、ニードル28内をスライドして、後部注入時(図11C)に、インプラント30を所定の場所に留置する。
【0032】
図12Aを参照すると、第1本体10は、その内側表面に1個好ましくは2個の直径方向に対向した配置されたカム・パス56を有する。各カム・パス56は、2個の軸方向に矩形の溝54、90から形成される。一方の溝54は他方の溝90よりも長い。図12Bを参照すると、カラー92は、スプリング94を支持する部材として用いられる。後部注入装置1の保管時において、スプリング94は、若干圧縮されている。スプリング94は、後部注入装置1が患者の皮膚22に押し当てられるとさらに圧縮され、実際の後部注入時には戻る。図13A、13Bを参照すると、カラー92は、第1本体10内をスライド可能で、その為に、その周囲に2個の直径方向に対向して配置されたスナッグ96を有する。このスナッグ96は、カム・パス56の溝54、90のいずれかと、カラー92の第1本体10内における角度(回転)位置に応じて、嵌る。この角度位置は第2本体12により制御される。図14A−14Cを参照すると、第2本体12は、カム表面98を有する。このカム表面98に、カラー92の内側表面に形成されたカム・パス100が当たる。カラー92に形成されたスナッグ96が短い方の溝90から出ると、前記カラー92は、スプリング94により制限されているが、カム・パス100により、第2本体12のカム表面98に沿ってスライドする。この第2本体12は、カラー92を回転させ、その後、そのスナッグ96は、長い方の溝54をとおり、スプリング94を再び解放する。
【0033】
図14Cを参照すると、第2本体12は、円筒形状の中空体であり、半径方向に対向して配置された2個の矩形のスロット102を有する。このスロット102は、第2本体12の近位端から後部注入装置1の遠位端4から長さhの所まで伸びる。この長さhが、ニードル28が患者の皮膚22内に入る深さを決める。スロット102がチューブの一部である弧状部分12a、12bを形成する。図15において、弧状部分12a、12bが、ベース58のチューブ部分72(貫通孔74)を貫通する。このチューブ部分72(貫通孔74)内にニードル28が固定され、この弧状部分12a,12bが、ベース58の中空円筒状ボディ59の内側を貫通する。かくして、このベース58は、リブ76がスロット102の底部に当たって停止するまで、自由に第2本体12内をスライドする。このリブ76を介してチューブ部分72が、ベース58の中空円筒状ボディ59に接続される。さらに、2個の弧状部分12a、12bは、キャップ66のバー84の両側を通過して、スリーブ78の内側を貫通する。図17Aを参照すると、第2本体12の弧状部分12a、12bは、ニードル28が患者の皮膚22を突き刺すにつれて、第1本体10から徐々に飛び出す。
【0034】
図16A、16Bを参照すると、第2本体12は、弧状部分12a、12bの内側表面に、ロック手段104を有する。このロック手段104は、例えば2個のビーズ(くぼみ、突起)の形態である。ロック手段104の詳細は、特許文献1に開示されている。ロック手段104の機能は、ピストン・ロッド88のヘッド86を第1本体10から切り離し、それを第2本体12に結合することである。使用後は、ピストン・ロッド88のヘッド86は、バー84に、2個の弾性のクリップ106により把持される。バー84は、エンド・キャップ66のスリーブ78内側で直径方向に伸びる(図11A)。ニードル28が患者の皮膚22を突き刺すと、第2本体12の弧状部分12a、12bは、第1本体10から飛び出す。その結果、ロック手段104は、ピストン・ロッド88のヘッド86に当たり、弾性変形することにより、ヘッド86を通過して後ろに止まる(図17A、17B)。後部注入操作の間、ニードル28が患者の皮膚22から徐々に引き抜かれることが制御される。ピストン・ロッド88は、この引き抜き動作には追従しない(図18A、18B)。ロック手段104は、そのヘッド86を保持しているために、ヘッド86は、第1本体10(より具体的にはエンド・キャップ66)から切り離され、動かない。かくして、ニードル28が患者の皮膚22から引き抜かれるにつれて、インプラント30は、ニードル28内を貫通する。かくして、インプラント30は、ニードル28から飛び出し、インプラント30に当たるピストン・ロッド88の遠位端により、患者の皮膚22内の所定位置に留置される。第2本体12を第1本体10に対し下方に動かす間、ベース58の近位端は、ピストン・ロッド88のヘッド86に当たる。第2本体12を第1本体10内で上方に動かす間、第2本体12に搭載されたロック手段104は、ピストン・ロッド88のヘッド86を、弾性変形することにより、通過する。かくして、ピストン・ロッド88のヘッド86を第2本体12から切り離し、それを再び第1本体10に結合する。これにより、第2本体12の下方向への動きが継続し、その結果、第2本体12が、ニードル28とピストン・ロッド88をカバーする(図19A、19B。)
【0035】
図20A−20Cに示すように、スプリング94は、その遠位端でカラー92に当たり、その近位端でベース58に当たる。後部注入装置1が患者の皮膚22に押し当てられて、シース6が第1本体10内に引き込まれる(第1本体10が下がる)と、第2本体12は、シース6でカラー92を駆動する(押さえる)。カラー92が、そのカム・パス100を介して、第2本体12のカム表面98に当たる。この動きの間、カラー92のスナッグ96は、第1本体10内に配置された2個のカム・パスの短い方の溝90に沿ってスライドする。それが復帰点(短い方の溝90が長い方の溝54と連通する場所(図21A))に到達すると、カラー92は、もはや軸方向にガイドされず、そのカム・パス100を介して第2本体12のカム表面98に追従しながら、回転する(図21B)。これは、第2本体12のロック手段104がピストン・ロッド88のバー84の後ろを通過するのと同時に、行われる。
【0036】
この時点で、カラー92のスナッグ96は、カム・パス56の長い方の溝54を通り、スプリング94が再び解放される(図21C)。スプリング94が解放されることにより、スプリング94は、第2本体12を、前方にすなわち第1本体10の出口方向に押し出す。スプリング94のこの押し出す力が、第2本体12にカラー92を介して伝達される。同時に、第2本体12は、シース6を第1本体10の出口方向に押し出す。図22A−22Bを参照すると、第2本体12は、その押し出し力をシース6に傾斜面40を介して伝達する。この傾斜面40は、V字型アーム38の底部に当たる。アーム38は、第1本体10の内側壁に当たるが、離れることはない。シース6が第1本体10から出る動きは、シース6が台形エッジ43を介して、第1本体10の遠位端に具備された内側肩部45に当たると終わる。この時点で、V字型アーム38のスナッグ42は、ハウジング36に面する。その結果、V字型アーム38は、再び第1本体10の外側に向かって弾性変形する(図22B)。
【0037】
これにより、第2本体12に形成された傾斜面40は、V字型アーム38の下をスライドできる。カム・パス56の軸方向の溝54は、カラー92のスナッグ96が移動する溝90よりも長いために、ニードル28が患者の皮膚22内に押し込まれると、後部注入操作が起きて、第2本体12が再び第1本体10から突出する時点では、前記第2本体12は、後部注入装置1が患者の皮膚22に押し当てられる前の最初の位置を若干超えて移動する。この付加的な動きを利用して、V字型アーム38のベースを2個のスロット108内に落とす(図22C)。このスロット108は、半径方向に対向して、傾斜面40の脚部と軸方向の端部110の間に、2個形成される。その結果、第2本体12は、シース6にロックされ、このシース6は、第1本体10にロックされる。その結果、本発明の後部注入装置1は、使用後は、全部ロックされる。
【0038】
図23A−23Gを参照して、本発明の後部注入装置1の操作を説明する。後部注入装置1をパッケージから取り出した後(図23A)、キャップ2を最初に取り外し、次に把持形状部材14を取り外す(図23B)。すると、後部注入装置1は使用可能な状態になる。後部注入装置1を第1本体10で持ちながら、後部注入装置1を患者の皮膚に当てる(図23C)。後部注入装置1の長さ方向の一部に波状のリブ112が存在することにより、後部注入装置1は確実に保持される(滑らない)。保持要素8が患者の皮膚22に押し当てることにより、保持要素8は、若干シース6の内側に入る。これにより、舌状部材24をその静止位置から離す方向に動かし、ニードル28用の通路を解放する。
【0039】
同時に、保持要素8は第2本体12を押す。この第2本体12に保持要素8が後方から固定される。保持要素8は、第2本体12上に形成された傾斜面40を動かし、傾斜面40はV字型アーム38から離れる。するとV字型アーム38は曲がることができる。その後、V字型アーム38のベースに具備されたスナッグ42が、第1本体10の遠位端に具備されたハウジング36で係合していた位置から解放される。その結果、シース6は第1本体10から切り離される。保持要素8は、シース6の内側を通過し続け、その遠位端に当たった時に停止する。保持要素8は、その後スラスト(押す)力を、一方でシース6に、他方で第2本体12にかける。その結果、これらの2つの部品6,12は、第1本体10内に収納され始める。この動きの間、シース6の第2本体12に対する相対的位置は変わらない。シース6と第2本体12が収納されると、ニードル28は徐々に第1本体10から突出し、患者の皮膚22を突き刺す(図23D)。第2本体12の引き抜き動作が可能となるのは、スリーブ78内をスライドし、バー84を貫通することにより、その弧状部分12a、12bが後部注入装置1の近位端を介して出るからである(図23E)。
【0040】
第1本体10内を上方向に移動することにより、第2本体12は、ピストン・ロッド88のヘッド86に当たる。このピストン・ロッド88は、最初は第1本体10に、バー84にクランプされた2個の弾性状のクリップ106により結合されている。弧状部分12a、12bの内側表面に配置された2個のロック手段104は、ピストン・ロッド88のヘッド86の高さに到達し、ヘッド86を、弾性変形することにより、通過する。同時に、第2本体12は、カラー92を駆動する。このカラー92は、第1本体10の内側壁に互いに半径方向に対向して配置されたカム・パス56の短い方の溝90に沿ってスナッグ96を介してスライドする。スプリング94は、カラー92に当たり、第1本体10の内側を上方向に動き、固定されたベース58に当たって、圧縮される。
【0041】
カラー92が復帰点(短い方の溝90が長い方の溝54と連通する場所)に到達すると、ロック手段104は、ピストン・ロッド88のヘッド86を通過する。さらに、カラー92は、その瞬間、もはや軸方向にはガイドされず、スプリング94によりかかる圧力により強制的に回転され、スナッグ96を介して長い方の溝54に係合する。この時点で、スプリング94は、再び解放され、第2本体12を前方向に押しだす。この第2本体12が、押す力を保持要素8に、第1本体10の出口方向にかける(図23F)。第2本体12の出る方向への移動の間、ロック手段104は、ピストン・ロッド88のヘッド86を保持し、ピストン・ロッド88を第1本体10から切り離し、再び第2本体12に結合する。かくして、ピストン・ロッド88は、動かなくなり、徐々にニードル28を貫通して、インプラント30を患者の皮膚22の所定深さに留置する。
【0042】
シース6の前進運動が中断されるのは、シース6がその2個の台形エッジ43を介して、第1本体10の遠位端に具備される内側肩部45に当たる時である。同時に、第2本体12は、傾斜面40を介してV字型アーム38の下をスライドする。このV字型アーム38は、傾斜面40の後ろに形成された2個のスロット108内に収納される。かくして、第2本体12は、シース6にロックされ、このシース6が第1本体10にV字型アーム38を介してロックされ、V字型アーム38のスナッグ42が第1本体10のハウジング36内に係合する。本発明の後部注入装置1は、全体的且つ不可逆的にロックされる(図23G)。
【0043】
本発明の後部注入装置1の変形例を次に説明する。図24A,24Bに示した構成要素には、前記した実施例の構成要素と同一の機能を有するものは同一の番号を付す。本発明のこの変形例によれば、第2本体114は、1個の半チューブ部分である弧状部分114aのみを有する。この弧状部分114aは、第2本体114の円筒状エンベロープの半分に対応する。この弧状部分114aは、開口116を形成する。この開口116内に弾性アーム118が、伸び、その自由端で弧状部分114aの内側で隆起部分120を有する。図25A、25Bにおいて、ニードル28のベース122は、1個のチューブ部分124を有する。このチューブ部分124が貫通孔126を形成する。この貫通孔126内に前記ニードル28を摩擦保持あるいは接合する。このチューブ部分124は、矩形の長方形溝128となって伸びて、第2本体114の形状と共働するU字型の断面を有する。ベース122のボディ130は、円筒状部分132により形成される。この円筒状部分132は、長方形溝128の対向した垂直方向側面128aに取り付けられて、環状通路134を形成する。この環状通路134内を第2本体114の弧状部分114aがスライドする(図32)。開口136は、長方形溝128の底部128b内にも形成される。ベース122のボディ130の端部は、ボタン138になる。このボタン138は、2個の隆起部分140を有する。隆起部分140は、メインボディ144の近位端に配置された2個の開口142内に突出する。かくして、ベース122をメインボディ144に動かないよう固定する。この場合、第1実施例のエンド・キャップ66は、必要ない。ノッチ146は、同一面で開口136の延長上で、ボタン138内に形成される。
【0044】
図26Bを参照すると、ピストン・ロッド88のヘッド148は、スナッグ150を有する。このスナッグ150は、本発明の後部注入装置1の保管時では、ボタン138のノッチ146から突出し、ピストン・ロッド88をメインボディ144に、ベース122を介して結合する。ピストン・ロッド88のヘッド148のスナッグ150は、傾斜面152を介して、ヒール154に接続される。図27Bを参照すると、ニードル28が患者の皮膚22に徐々に突き刺すにつれて、第2本体114は、メインボディ144の内側をベース122に沿ってスライドしながら、上昇する。ニードル28が患者の皮膚22内に完全に押し込まれる直前、ピストン・ロッド88のヘッド148は、ヒール154が弾性アーム118の隆起部分120上をスライドし、静止位置から離れる。ヘッド148は、隆起部分120を通過し、ヒール154は、開口116に入る。この時点で、ピストン・ロッド88のヘッド148は、一方はメインボディ144に、他方は第2本体114に結合される(図27C)。カラー92は溝を変え、スプリング94は最も圧縮される。
【0045】
後部注入が開始されると、スプリング94は解放され、第2本体114は、再びベース122に沿ってメインボディ144から離れる方向にスライドする。ピストン・ロッド88のヘッド148のスナッグ150は、隆起部分120により保持されている(図28B)が、メインボディ144から解放され、長方形溝128の底部128bに沿って、それが開口136に向かい合うまで、スライドする(図29B、29C)。この時点で、ピストン・ロッド88は解放され、スナッグ150は開口136を貫通し、ヒール154は隆起部分120から解放される。かくして、ピストン・ロッド88は、ベース122すなわちメインボディ144に再び結合される。これにより、第2本体114は、ニードル28が患者の皮膚22から完全に引き抜かれ、本発明の装置の内側にニードル28を保護するのに必要な距離だけ、移動する(図30)。この位置において、インプラント30は、患者の皮膚22内の所定の深さに留置される。その結果、残る作業は、ニードル28を患者の皮膚22から引き抜くことで、終了する。こうするために、ピストン・ロッド88は、再びメインボディ144に固定され、ニードル28と同時に引き抜かれる。
【0046】
本発明の変形例として、スプリングを後部注入装置の保管時に解放しておく代わりに、逆に圧縮しておき、第2本体を本体から戻す時に解放することも可能である。図31に示す変形例によれば、弧状部分12a、12bは、本発明の後部注入装置1の使用中、キャップ156上にスナップ止めすることにより互いに保持することもできる。かくして、弧状部分12a、12bは、それぞれ隆起部分158を有し、この隆起部分158がキャップ156の内側エッジ162の把持表面160を形成する。キャップ156の機能は、後部注入装置1の保管時、ヘッド86を、ピストン・ロッド88と第1本体10に一時的に結合しておくことである。かくして、ピストン・ロッド88のヘッド86は、一対のクリップ163の形態を採る。このクリップ163は、エンド・キャップ66の内側に配置された中央スリーブ164を貫通し、中央スリーブ164上で接続表面168を規定する隆起部分166を有する。保管時、クリップ163は、円錐状先端170により互いに離間して保持される。この円錐状先端170は、キャップ156の内側表面から起立している。後部注入装置1が活性化されると、第2本体12は徐々に第1本体10から出る。かくして、先端170は、クリップ163から解放される。その後、クリップ163は、互いに近づく方向に移動し、中央スリーブ164内をスライドして、ピストン・ロッド88のヘッド86を第1本体10から切り離す。
【0047】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1A】収納位置にある本発明の後部注入装置の斜視図。
【図1B】図1Aの後部注入装置の軸方向断面図。
【図2A】キャップが取り外された後の後部注入装置の軸方向断面図。
【図2B】図2Aに示した後部注入装置の軸方向断面図。
【図2C】ステイプル(staple)形状の部材の斜視図。
【図3】患者の皮膚に押し当てた状態の後部注入装置の軸方向断面図。
【図4A】本発明の第1変形例によるインプラントを保持する手段を搭載した後部注入装置の軸方向断面図。
【図4B】図4Aの円で囲んだ領域の拡大断面図。
【図5A】図4Aに類似する図で、保持手段が取り外されてニードルが通過できるような状態にある、患者の皮膚に押し当てられた後部注入装置の軸方向断面図。
【図5B】図5Aの円で囲んだ領域の拡大断面図。
【図6A】ニードルが患者の皮膚に刺された状態の図5Aに類似する軸方向断面図。
【図6B】図6Aの円で囲んだ領域の拡大断面図。
【図7A】シースと第2本体とカラーの部分斜視図。
【図7B】図7Aに示した部分の軸方向断面図。
【図8A】静止位置にある本発明の後部注入装置の軸方向断面図。
【図8B】シースが本体に第2本体を介してロックされた状態を示す、図8Aの円で囲んだ領域の拡大断面図。
【図8C】図8Bに類似する図で、第2本体が本体の内部に若干貫通し、シースが本体から切り離された状態を表す拡大断面図。
【図9A】本発明の第2変形例によるインプラントを保持する手段を搭載した後部注入装置の軸方向断面図。
【図9B】保持手段が静止位置にあり、インプラントが落下するのを阻止する状態を表す図9Aの円で囲んだ領域の拡大断面図。
【図9C】図9Bに類似する図で、後部注入装置が患者の皮膚に当たって押され、保持手段によりニードルが前進方向の軸に整合している状態を表す図。
【図10A】本発明の第1実施例によるニードルを保持するために使用されるベースの斜視図。
【図10B】本体の近位端の詳細斜視図。
【図11A】エンドキャップの斜視図。
【図11B】静止位置にある後部注入装置の軸方向断面図。
【図11C】ピストン・ロッドのヘッドがキャップ上に結合された状態を表す、図11Aの円で囲んだ領域の拡大断面図。
【図12A】本体の内壁内に配置されたカム・パスを示す本体の斜視図。
【図12B】カム・パスの2個の軸方向矩形溝が見える状態にした本体の部分斜視図。
【図13A】カラーの前面の斜視図。
【図13B】カラーの後面の斜視図。
【図14A】本発明の第1実施例の第2本体の斜視図。
【図14B】図14Aの円で囲んだ領域の拡大図。
【図14C】2個のチューブ部分が特に見えるようにした第2本体の別の斜視図。
【図15】ニードルのベースに係合した第2本体の部分斜視図。
【図16A】ピストン・ロッドのヘッドと第2本体上に搭載されたロック手段の間の共働状態を示す図。
【図16B】ピストン・ロッドのヘッドと第2本体上に搭載されたロック手段の間の共働状態を示す図。
【図17A】ニードルが患者の皮膚の最深位置まで貫通した時の後部注入装置の拡大図。
【図17B】図17Aの円で囲んだ領域の拡大図で、ピストン・ロッドのヘッドが本体に結合された状態を表す拡大断面図。
【図18A】インプラントが患者の組織内に注入された状態の後部注入装置の軸方向断面図。
【図18B】図18Aの円で囲んだ領域の拡大図で、ピストン・ロッドのヘッドが第2本体から切り離された状態を表す拡大断面図。
【図19A】ニードルが患者の皮膚から完全に引き抜かれた後の後部注入装置の軸方向断面図。
【図19B】図19Aの円で囲んだ領域の拡大図で、ピストン・ロッドのヘッドが再び本体に結合された状態を表す拡大断面図。
【図20A】スプリングとカラーの間の共働関係を示す、使用前の後部注入装置の軸方向断面図。
【図20B】スプリングとカラーの間の共働関係を示す、ニードルが患者の皮膚の最深貫通場所に到達した時点の後部注入装置の軸方向断面図。
【図20C】スプリングとカラーの間の共働関係を示す、最終ロック後の後部注入装置の軸方向断面図。
【図21A】回転する直前のカラーを示す後部注入装置の部分斜視図。
【図21B】回転後のカラーを示す図21Aに類似する後部注入装置の部分斜視図。
【図21C】カラーが、本体の内側壁内に配置されたカム・パスの最長溝の底部で停止した状態を示す部分斜視図。
【図22A】インプラントが患者の皮膚内に注入された後の後部注入装置の軸方向断面図。
【図22B】図22Aの円で囲んだ領域の拡大図で、シースにロックされる直前の第2本体を表す拡大断面図。
【図22C】図22Aの円で囲んだ領域の拡大図で、第2本体がシース上にロックされ、このシースが本体にロックされる状態を表す拡大断面図。
【図23A】本発明の後部注入装置の第1動作状態を表す図。
【図23B】本発明の後部注入装置の第2動作状態を表す図。
【図23C】本発明の後部注入装置の第3動作状態を表す図。
【図23D】本発明の後部注入装置の第4動作状態を表す図。
【図23E】本発明の後部注入装置の第5動作状態を表す図。
【図23F】本発明の後部注入装置の第6動作状態を表す図。
【図23G】本発明の後部注入装置の第7動作状態を表す図。
【図24A】本発明の第2実施例の第2本体の上面斜視図。
【図24B】図24Aに示す第2本体の底面斜視図。
【図25A】本発明の第2実施例のニードルのベースの第1角度から見た斜視図。
【図25B】本発明の第2実施例のニードルのベースの第2角度から見た斜視図。
【図26A】本発明の第2実施例の第2本体を有する使用前の後部注入装置の軸方向断面図。
【図26B】図24Aの円で囲んだ領域の拡大断面図。
【図27A】ニードルが患者の皮膚内で最深貫通位置に到達した時点の、第2実施例の第2本体を有する後部注入装置の軸方向断面図。
【図27B】図27Aの円で囲んだ領域の拡大図で、ピストン・ロッドのヘッドが第2本体に結合される直前の状態を表す拡大断面図。
【図27C】ピストン・ロッドのヘッドが本体と第2本体の両方に結合された状態を表す図27Bに類似する図。
【図28A】ニードルから患者の皮膚から引き抜かれる状態の後部注入装置の軸方向断面図。
【図28B】図28Aの円で囲んだ領域の拡大図で、ピストン・ロッドのヘッドが、第2本体に結合され、スタッドを介して本体の内側壁に当たってスライドする状態を表す拡大断面図。
【図29A】ニードルが患者の皮膚から引き抜かれた状態の後部注入装置の軸方向断面図。
【図29B】図29Aの円で囲んだ領域の拡大図で、ピストン・ロッドのヘッドが再び本体に結合された状態を表す拡大断面図。
【図29C】図29Aの円で囲んだ領域の拡大図で、ピストン・ロッドのヘッドが再び本体に結合された状態を表す図。
【図30】インプラントが注入され、ピストン・ロッドのヘッドが本体に結合された後のロック位置にある後部注入装置の軸方向断面図。
【図31】ピストン・ロッドのヘッドを第2本体に結合する別の方法を表す後部注入装置の後端部の部分断面斜視図。
【図32】本発明の第2実施例による第2本体とベースとの間の共働関係を表す斜視図。
【符号の説明】
【0049】
1 後部注入装置
2 キャップ
4 遠位端
6 シース
8 保持要素
10 第1本体
12 第2本体
12a,12b チューブ部分
14 把持形状部材
16 スタッド
18 リセス(凹部)
20 アーム
22 患者の皮膚
24 舌状部材
25 端部
26 クリアランス・ホール
28 ニードル
30 インプラント
32 傾斜面
33 面取り
34 リブ
36 ハウジング
38 V字型アーム
39 平面部分
40 傾斜面
42 スナッグ
43 台形エッジ
45 内側肩部
46 舌状部材
48 スナッグ
50 アーチ
52 スナッグ
53 中空円筒状ボディ
54,90 溝
56 カム・パス
58 ベース
59 中空円筒状ボディ
60 舌状部材
62 隆起部分
64 開口
66 エンド・キャップ
68 ノッチ
70 指示部分
72 チューブ部分
74 貫通孔
76 リブ
78 スリーブ
84 バー
86 ヘッド
88 ピストン・ロッド
90 溝
92 カラー
94 スプリング
96 スナッグ
98 カム表面
100 カム・パス
102 スロット
103 近位端
104 ロック手段
106 クリップ
108 スロット
112 リブ
114 第2本体
114a チューブ部分
116 開口
118 弾性アーム
120 隆起部分
122 ベース
124 チューブ部分
126 貫通孔
128 長方形溝
128a 側面
128b 底部
129 隆起部分
130 ボディ
132 円筒状部分
134 環状通路
136 開口
138 ボタン
140 隆起部分
142 開口
144 メインボディ
146 ノッチ
148 ヘッド
150 スナッグ
152 傾斜面
154 ヒール
156 キャップ
158 隆起部分
160 把持表面
162 内側エッジ
163 クリップ
164 中央スリーブ
166 隆起部分
168 接続表面
170 先端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インプラント(30)を患者の皮膚(22)内に注入するインプラントの注入装置(1)において、
(A) 中空の第1本体(10、144)と、
(B) 第2本体(12、114)と、
(C) ピストン・ロッド(88)と
を有し、
前記第1本体(10、144)に中空のニードル(28)が固定され、
前記ニードル(28)内にインプラント(30)が導入され、
前記第2本体(12、114)は、前記第1本体(10)内に同軸状に配置され、前記ニードル(28)を包囲し、
前記ピストン・ロッド(88)は、前記ニードル(28)内を同軸にスライドし、
前記ピストン・ロッド(88)の前記ニードル(28)に対する位置は、以下の第1と第2の時点で、不変であり、
前記第1の時点は、前記注入装置(1)が患者の皮膚(22)に押しつけられ、前記ニードル(28)が患者の皮膚(22)を突き刺す時であり、
前記第2の時点は、前記第2本体(12)が第1本体(10)内に収納されて、前記ピストン・ロッド(88)がニードル(28)内を貫通し、ニードル(28)が患者の皮膚(22)から引き抜かれる間、インプラント(30)を患者の皮膚(22)の所望の深さに留置する時であり、
前記第1の時点で、第2本体(12、114)が第1本体(10)から突出し、
(D) 第1本体(10)から出た第2本体(12)を弾性的に復帰させる手段
を更に有し、
前記第2本体(12)が第1本体(10)から出るのを制御する前記弾性的に復帰させる手段は、自動的に解放し、
これにより、第2本体(12)が再びニードル(28)を包囲する
ことを特徴とするインプラントの注入装置。
【請求項2】
前記弾性的に復帰させる手段は、らせん状のスプリング(94)を有する
ことを特徴とする請求項1記載の注入装置。
【請求項3】
前記スプリング(94)は、第1本体(10)と第2本体(12、114)の間に配置される
ことを特徴とする請求項2記載の注入装置。
【請求項4】
前記スプリング(94)は、
前記第2本体(12、114)が第1本体(10)内に収納されている間は、圧縮され、
前記ニードル(28)が患者の皮膚(22)内の最大深さに到達した時に、解放され、
これにより、前記第2本体(12、114)が、第1本体(10)の出口位置に自動的に戻る
ことを特徴とする請求項2あるいは3に記載の注入装置。
【請求項5】
前記スプリング(94)は、一端で、カラー(92)に当たり、他端で、ベース(58、122)に当たり、
前記カラー(92)は、第2本体(12、114)に当たり、
前記ベース(58、122)は、ニードル(28)を搭載し、前記第1本体(10)に固定される
ことを特徴とする請求項4記載の注入装置。
【請求項6】
前記カラー(92)は、スナッグ(96)を有し、
前記スナッグ(96)を介して、前記カラー(92)は、第1本体(10)の内壁に配置されたカム・パス(56)と共働し、
前記カラー(92)は、第2のカム・パス(100)を有し、
前記第2のカム・パス(100)を介して、前記カラー(92)は、第2本体(12、114)に配置されたカム表面(98)と共働する
ことを特徴とする請求項5記載の注入装置。
【請求項7】
前記カム・パス(56)は、軸方向に伸びた2本の矩形の溝(54、90)を有し、
前記一方の溝(54)は、他方の溝(90)よりも長く、
前記スナッグ(96)は、前記2個の溝(54、90)が連通する場所である復帰点に到達する前は、短い方の溝(90)をスライドし、
前記復帰点では、前記カラー(92)は、軸方向にガイドされず、前記スプリング(94)により強制的に回転し、前記スナッグ(96)は、長い方の溝(54)をスライドする
ことを特徴とする請求項6記載の注入装置。
【請求項8】
(E) 前記インプラント(30)が、前記注入装置(1)の使用前に、落下するのを防止する保持要素(8)
をさらに有する
ことを特徴とする請求項1−7のいずれかに記載の注入装置。
【請求項9】
前記保持要素(8)は、弾性の舌状部材(24)を有し、
前記舌状部材(24)は、静止位置において、前記保持要素(8)の内側に傾斜する端部(25)を介して、前記ニードル(28)用のクリアランス・ホール(26)をブロックし、
前記舌状部材(24)は、前記注入装置(1)が患者の皮膚(22)に押し当てられた時に、前記静止位置から動いて、前記ニードル(28)用に通路を開ける
ことを特徴とする請求項8記載の注入装置。
【請求項10】
前記保持要素(8)は、弾性の舌状部材(46)を有し、
前記舌状部材(46)上を、前記ニードル(28)が通過し、
前記舌状部材(46)は、前記注入装置(1)の保管時に、保持要素(8)の内側に向けて曲げられ、
前記舌状部材(24)は、その前進方向から離れる方向に動き、
前記舌状部材(46)は、静止位置に戻り、そこで前記ニードル(28)は、再度方向調整され、前記注入装置(1)が患者の皮膚(22)に当てられた時に、前進する
ことを特徴とする請求項8記載の注入装置。
【請求項11】
シース(6)をさらに有し、
前記シース(6)は、前記第2本体(12、114)と共働し、使用後に、前記注入装置(1)を不可逆的にロックする
ことを特徴とする請求項1−10のいずれかに記載の注入装置。
【請求項12】
前記第2本体(12、114)は、前記シース(6)にロックされ、
前記シース(6)は、前記第1本体(10)にロックされる
ことを特徴とする請求項11記載の注入装置。
【請求項13】
前記シース(6)は、弾性アーム(38)を有し、
前記弾性アーム(38)は、前記注入装置(1)が使用された後は、第2本体(12、114)により、その静止位置から離れる方向に、移動し、
前記アーム(38)は、その自由端で、第2本体(12、114)に形成されたスロット(108)内に収納され、
前記アーム(38)は、その自由端に、スナッグ(42)を有し、
前記スナッグ(42)は、第1本体(10)の遠位端に配置されたハウジング(36)内に突出する
ことを特徴とする請求項12記載の注入装置。
【請求項14】
前記シース(6)は、使用前に、前記注入装置(1)を一時的にロックする
ことを特徴とする請求項13記載の注入装置。
【請求項15】
前記第2本体(12、114)は、その周囲に傾斜面(40)を有し、
前記傾斜面(40)を介して、第2本体(12、114)は、前記注入装置(1)の保管時に、ハウジング(36)内にアーム(38)を保持する
ことを特徴とする請求項14記載の注入装置。
【請求項16】
前記シース(6)は、保持要素(8)と共働し、ニードル(28)用に通路を開ける
ことを特徴とする請求項11−15のいずれかに記載の注入装置。
【請求項17】
前記シース(6)は、その遠位端の内側周囲に、傾斜面(32)を有し、
前記傾斜面(32)は、前記注入装置(1)が患者の皮膚(22)に当てられた時に、舌状部材(24)に当たり、
その結果、前記舌状部材(24)は、その静止位置から離れる方向に動き、ニードル(28)用に通路を開け、
前記シース(6)は、スナッグ(48)を有し、
前記スナッグ(48)は、前記注入装置(1)の保管時に、保持要素(8)の内側方向に、前記舌状部材(46)を曲げ、
前記スナッグ(48)は、舌状部材(46)から離れる方向に動き、その静止位置に戻り、前記注入装置(1)が患者の皮膚(22)に押し当てられた時に、ニードル(28)が、その前方向の軸に整合する
ことを特徴とする請求項16記載の注入装置。
【請求項18】
前記シース(6)は、2個の傾斜面(32)を有し、前記シース(6)内の前記保持要素(8)の位置を示し、
前記傾斜面(32)の間を、前記保持要素(8)のリブがスライドする
ことを特徴とする請求項17記載の注入装置。
【請求項19】
前記保持要素(8)は、溝を有し、
前記溝内を、前記スナッグ(48)がスライドし、保持要素(8)のシース(6)に対する位置を示す
ことを特徴とする請求項17記載の注入装置。
【請求項20】
前記シース(6)の第1本体(10)に対する位置は、スナッグ(52)により示され、
前記スナッグ(52)は、前記カム・パス(56)の長い方の溝(54)に係合する
ことを特徴とする請求項11−19のいずれかに記載の注入装置。
【請求項21】
前記ベース(58)は、チューブ部分(72)を有し、
前記チューブ部分(72)は、前記ニードル(28)を保持する貫通孔(74)を有し、
前記チューブ部分(72)は、前記ベース(58)の中空円筒状ボディ(59)に、リブ(76)を介して結合される
ことを特徴とする請求項5−20のいずれかに記載の注入装置。
【請求項22】
前記ベース(58)は、エンド・キャップ(66)がかぶされ、
前記エンド・キャップ(66)内を、スリーブ(78)が伸びて、バー(84)が前記スリーブ(78)内を直径方向に伸びる
ことを特徴とする請求項21記載の注入装置。
【請求項23】
前記第2本体(12)は、直径方向に対向した矩形の2個のスロット(102)を有するほぼ円筒形状の中空体であり、
前記スロット(102)は、第2本体(12)の近位端から前記注入装置(1)の遠位端(4)からの長さ(h)まで伸び、
前記スロット(102)は、2個の弧状部分(12a、12b)を形成し、
前記2個の弧状部分(12a、12b)は、前記チューブ部分(72)を貫通し、さらにベース(58)の中空円筒状ボディ(59)の内部を貫通し、その後、スリーブ(78)の内側を貫通する前に、ベース(58)を通過する
ことを特徴とする請求項22記載の注入装置。
【請求項24】
前記2個の弧状部分(12a、12b)は、ロック手段(104)を有する
ことを特徴とする請求項23記載の注入装置。
【請求項25】
前記ピストン・ロッド(88)は、ヘッド(86)を有し、
前記ニードル(28)が患者の皮膚(22)を突き刺した時に、前記ヘッド(86)を介して、前記ピストン・ロッド(88)は、第1本体(10)に搭載されるバー(84)に結合され、
前記ニードル(28)が患者の皮膚(22)から引き抜かれる時に、前記ヘッド(86)を介して、前記ピストン・ロッド(88)は、ロック手段(104)と共働し、第1本体(10)と切り離されて第2本体(12)と結合する
ことを特徴とする請求項24記載の注入装置。
【請求項26】
前記ベース(122)は、チューブ部分(124)と、開口(136)と、ボタン(138)とを有し、
前記チューブ部分(124)は、ニードル(28)を保持する貫通孔(126)を有し、
前記チューブ部分(124)は、対向する側面(128a)上で矩形の長方形溝(128)により伸び、前記側面(128a)に円筒状部分(132)が取り付けられて、環状通路(134)を規定し、
前記開口(136)は、前記溝の底部(128b)に配置され、
前記ボタン(138)は、ベース(122)の近位端に配置されて、その中にノッチ(146)が形成される
ことを特徴とする請求項5−20のいずれかに記載の注入装置。
【請求項27】
前記第2本体(114)は、1個の弧状部分(114a)と弾性アーム(118)とを有し、
前記弧状部分(114a)は、環状通路(134)内にスライド可能であり、
前記弾性アーム(118)は、前記第2本体(114)の自由端にあり、前記弧状部分(114a)内に配置された開口内に伸びる隆起部分(120)を有する
ことを特徴とする請求項26記載の注入装置。
【請求項28】
前記ピストン・ロッド(88)は、ヘッド(86)を有し、
前記ヘッド(86)を介して、前記ピストン・ロッド(88)は、前記ニードル(28)が患者の皮膚(22)を突き刺さった時に、第1本体(10)に搭載されるボタン(138)に結合され、
前記ヘッド(86)を介して、前記ピストン・ロッド(88)は、第2本体(114)と共働し、ニードル(28)が患者の皮膚(22)から引き抜かれた時に、不動である
ことを特徴とする請求項27記載の注入装置。
【請求項29】
前記ピストン・ロッド(88)のヘッド(148)は、スナッグ(150)を有し、
前記スナッグ(150)は、前記注入装置(1)の保管時に、ボタン(138)のノッチ(146)内に突出し、
前記スナッグ(150)は、傾斜面(152)を介して、ヒール(154)に接続され、
前記ヒール(154)を介して、スナッグ(150)は、弾性アーム(118)の隆起部分(120)上をスライドし、弾性アーム(118)の上を通過し、開口(116)に入り、
前記ニードル(28)が完全に患者の皮膚(22)内に突き刺さった時に、前記スナッグ(150)は、その後、隆起部分(120)により保持され、これにより、前記スナッグ(150)が、第2本体(114)が本体(144)から出る時につれて、本体(144)から切り離され、
スナッグ(150)が開口(136)に面し、開口(130)を貫通する時まで、前記ヒール(154)は、隆起部分(120)から切り離され、
その結果、ピストン・ロッド(88)は、再び本体(144)に結合され、これにより、第2本体(114)がニードル(28)が患者の皮膚(22)から完全に引き抜かれるのに必要な距離だけ、移動する
ことを特徴とする請求項28記載の注入装置。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図8C】
image rotate

【図9A】
image rotate

【図9B】
image rotate

【図9C】
image rotate

【図10A】
image rotate

【図10B】
image rotate

【図11A】
image rotate

【図11B】
image rotate

【図11C】
image rotate

【図12A】
image rotate

【図12B】
image rotate

【図13A】
image rotate

【図13B】
image rotate

【図14A】
image rotate

【図14B】
image rotate

【図14C】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16A】
image rotate

【図16B】
image rotate

【図17A】
image rotate

【図17B】
image rotate

【図18A】
image rotate

【図18B】
image rotate

【図19A】
image rotate

【図19B】
image rotate

【図20A】
image rotate

【図20B】
image rotate

【図20C】
image rotate

【図21A】
image rotate

【図21B】
image rotate

【図21C】
image rotate

【図22A】
image rotate

【図22B】
image rotate

【図22C】
image rotate

【図23A】
image rotate

【図23B】
image rotate

【図23C】
image rotate

【図23D】
image rotate

【図23E】
image rotate

【図23F】
image rotate

【図23G】
image rotate

【図24A】
image rotate

【図24B】
image rotate

【図25A】
image rotate

【図25B】
image rotate

【図26A】
image rotate

【図26B】
image rotate

【図27A】
image rotate

【図27B】
image rotate

【図27C】
image rotate

【図28A】
image rotate

【図28B】
image rotate

【図29A】
image rotate

【図29B】
image rotate

【図29C】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate


【公表番号】特表2008−521531(P2008−521531A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543775(P2007−543775)
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【国際出願番号】PCT/EP2005/012825
【国際公開番号】WO2006/058745
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(507180526)ソシエテ ド コンセイル ド リシェルシェ エト ダプリカシオン サイエンティフィーク(エス.シー.アール.エー.エス.)エスエーエス (4)
【Fターム(参考)】