説明

ウォッシャ液残量警告装置

【課題】ウォッシャ液の補充を行うことができるタイミングでウォッシャ液の残量低下の警告を行う。
【解決手段】自動車のウィンドウウォッシャ液タンク20のウォッシャ液残量を検出する残量レベル検出手段11と、フューエルオープナ操作時及び/又は前記車外からのドアロック解除操作を検出する警告タイミング検出手段12と、ウォッシャ液残量の低下の警告を発する又は残量表示する警告発生手段13と、残量レベル検出手段、警告タイミング検出手段および警告発生手段と接続され、残量レベル検出手段が検出した残量レベルが予め設定した基準値以下で、かつ、警告タイミング検出手段から検出信号を受信した場合に、警告発生手段に警告を発生させる制御手段14と、を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウォッシャ液残量警告装置に関し、詳しくは、自動車に搭載するウォッシャ液タンク内の残量が低下した場合、ガソリンスタンドでの給油時等のウォッシャ液の補充可能な時に警告を発生出来るようにするものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動車のウィンドウォッシャ液の残量の不足を検出する装置が提案されている。例えば、特開昭61−18543号公報(特許文献1)には、ウォッシャタンク内のウォッシャ液の液位検出装置と、ウォッシャ液が不足していることを警告する警告装置とを備えたウィンドウウォッシャ液減量警告装置が開示されている。液位検出装置はウォッシャタンク内のウォッシャ液が所定の残量に低下したときの液位Aと、ウォッシャ液がウォッシャタンクの下方に設置されたウォッシャポンプの吸入口の上部まで低下したときの液位Bの2点を検出し、ウィンドウウォッシャ液減量警告装置は、液位検出装置によってウォッシャ液が所定の液位Aに低下したことを検知すると警告装置を作動させ、さらに、ウォッシャ液がウォッシャポンプの吸入口の上部の液位Bまで低下したことを検知するとウォッシャポンプの動作を停止させる。
該構成により、ウォッシャ液の残量が液位Aとなった時に、乗員にウォッシャ液が不足していることを警告することができると共に、ウォッシャ液の残量がより少ない液位Bとなった時にはウォッシャポンプの動作を停止させてポンプの空転によるモータ寿命の低下を防いでいる。
【0003】
【特許文献1】特開昭61−18543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
引用文献1においては、ウォッシャ液が所定の残量に低下したときの警告のタイミングはウォッシャ液使用時となる。すなわち、ウォッシャ液の残量が所定液位以上にある状態においてウォッシャ液を使用し、ウォッシャ液使用中に残量が所定液位以下になった場合に警告がなされる。
該警告を受け乗員はウォッシャ液の補充を行わなくてはならないが、ウォッシャ液の補充を行うことができる場所はガソリンスタンド、自動車用品販売店、自宅等であり、ウォッシャ液の残量低下の警告が行われたタイミングですぐにウォッシャ液の補充ができるとは限らない。また、ウォッシャ液の残量が低下しても自動車は走行可能なため、乗員は残量低下の警告後すぐにウォッシャ液の補充を行わない場合もある。このため、ウォッシャ液の残量低下の警告から日時が経過してしまい、乗員がガソリンスタンド等ウォッシャ液の補充を行うことができる場所にいる時であっても、すでにウォッシャ液の補充を行うことを忘れてしまっているという問題がある。
【0005】
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、ウォッシャ液の残量低下の警告をウォッシャ液の補充を行うことができるタイミングで行うことを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、自動車のウィンドウウォッシャ液タンクのウォッシャ液残量を検出する残量レベル検出手段と、
フューエルオープナ操作時及び/又は前記車外からのドアアロック解除操作を検出する警告タイミング検出手段と、
前記ウォッシャ液残量の低下の警告を発する又は残量表示する警告発生手段と、
前記残量レベル検出手段、警告タイミング検出手段および警告発生手段と接続され、前記残量レベル検出手段が検出した残量レベルが予め設定した基準値以下で、かつ、前記警告タイミング検出手段から検出信号を受信した場合に、前記警告発生手段に警告を発生させる制御部と、
を備えたことを特徴とするウォッシャ液残量警告装置を提供している。
【0007】
前記のように、本発明では検出されたウォッシャ液の残量が基準値以下となった時点で警告を発生するのではなく、基準値以下になると共に前記警告タイミング検出手段で警告を発生する時を規定し、警告発生時に直ちにウォッシャ液を補充(給水)できるようにしている。即ち、警告タイミング検出手段による検出を警告発生のトリガーとしている。そのため、前記警告タイミング検出手段は、検出した動作時に給水可能な動作を検出するものとし、前記のように、フューエルオープナ操作時及び/又は前記車外からのドアアロック解除操作を検出時としている。
【0008】
フューエルオープナの操作とは、給油のために燃料タンクの蓋を開けるためにレバーを操作することを指し、該フューエルオープナの操作時はガソリンスタンドでの給油時である。ガソリンスタンドではウォッシャ液の補充が可能であるため、フューエルオープナの操作を検出する警告タイミング検出手段を設けている。
同様に、乗員が乗車時に車外からのドアキーまたはワイヤレスキー等によるドアアロック解除操作を検出する場合、自宅や駐車場においては給水可能であるため、車外からのドアアロック解除操作を検出する警告タイミング検出手段を設けている。
このように、警告タイミング検出手段によりウォッシャ液の補充を行うことができるタイミングを検出し、かつ、残量レベル検出手段によりウォッシャ液が予め設定した基準値以下となっていることを検出した場合に、前記制御手段は警告発生手段に警告を発生させているため、乗員はウォッシャ液残量低下の警告を受け取ると、その場でウォッシャ液の補充を行うことができ、ウォッシャ液の補充を忘れることがない。
【0009】
また、ウォッシャ液残量警告装置にGPSを接続し、GPSによって得られた車両の位置が、ガソリンスタンドや自動車用品店、自宅などウォッシャ液の補充を行うことができる場所である場合にのみ、警告タイミング検出手段がドアアロック解除操作を検出してもよい。この場合、車両がウォッシャ液の補充を行うことができる場所にあり、かつ、乗員が車外からドアアロック解除して乗車する場合に、ウォッシャ液残量低下の警告を発することができる。
なお、GPSによって検出するウォッシャ液残量低下の警告を行う車両の位置は、乗員が設定できるものであってもよい。
【0010】
残量レベル検出手段において予め設定したウォッシャ液残量の基準値は、ウィンドウウォッシャ液タンクの満量に対して20%以下であることが好ましい。
20%より大きい場合にはウォッシャ液残量が十分ある場合にも警告が発せられてしまうからである。
なお、下限は0%であり、ウォッシャ液残量がゼロの場合には当然に警告を発する必要があるからである。
【0011】
前記警告発生部は、警告音発生ブザー、警告メッセージ発生スピーカー、カーナビゲーション画面、インスツルメントパネルに備えた専用警告表示灯、他の表示メーターと兼用する表示メーターあるいは表示灯からなることが好ましい。
警告音発生ブザー、警告メッセージ発生スピーカーを用いることで、音や音声による警告を発することができる。また、カーナビゲーション画面、インスツルメントパネルに備えた専用警告表示灯、他の表示メーターと兼用する表示メーターあるいは表示灯を用いることで、表示による警告を発することができる。さらに、表示による警告においては、残量レベル検出手段で検出したウォッシャ液残量を表示させることもできる。
【0012】
前記兼用の表示メーターおよび表示灯は、走行停止中に表示を行う必要のない表示を切り替えてウォッシャ液残量低下の警告表示を構成していてもよい。
インスツルメントパネルに備えたタコメーターやスピードメーター等の他の表示メーターは走行停止中には表示を行う必要がない。一方、ウォッシャ液残量低下の警告はガソリンスタンドでフューエルオープナを操作した時や、車外からドアロックを解除して自動車に乗車するときなど自動車の走行停止中に行うため、該メーターの表示を切り替えてウォッシャ液残量低下の警告又は残量表示を行うことができる。
このように、ウォッシャ液残量低下の警告を行うメーターをタコメーターやスピードメーター等の他の表示メーターと兼用することで、インスツルメントパネルにウォッシャ液残量警告用の警告表示を新たに設ける必要がなく、省スペースとなりコストの低減を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
前述したように、本発明のウォッシャ液残量警告装置によれば、警告タイミング検出手段によりウォッシャ液の補充を行うことができるタイミングを検出し、かつ、残量レベル検出手段によりウォッシャ液が予め設定した基準値以下となっていることを検出した場合に制御手段は警告発生手段に警告を発生させているため、乗員はウォッシャ液残量低下の警告を受け取ると、その場でウォッシャ液の補充を行うことができ、ウォッシャ液の補充を忘れることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2は本発明の第1実施形態を示す。
図1は本発明の自動車のウォッシャ液残量警告装置10を示し、ウォッシャ液残量警告装置10は残量レベル検出手段を構成する残量レベルセンサ11と、警告タイミング検出手段を検出するフューエルオープナセンサ12と、警告発生手段を構成する警告音発生ブザー13と、制御手段14を備えている。
【0015】
ウォッシャ液残量警告装置10は、ウィンドウウォッシャ液タンク20と、フューエルオープナレバー21に接続している。
ウィンドウウォッシャ液タンク20は、ウィンドウガラス(図示せず)に噴射するウィンドウ液を収容している。
フューエルオープナレバー21は運転席の下部に配置しており、ガソリンスタンドでの給油時に給油タンクのカバーを開けるために乗員が操作するものである。
【0016】
ウォッシャ液残量警告装置10の残量レベルセンサ11は、ウィンドウウォッシャ液タンク20に取り付けられていると共に制御手段14と接続しており、ウィンドウウォッシャ液タンク20内の液位(液面の位置)からウォッシャ液残量を検出して制御手段14に出力している。
フューエルオープナセンサ12は、制御手段14とフューエルオープナレバー21に接続しており、フューエルオープナレバー21が操作されたことを検出して、検知信号を制御手段14に出力している。フューエルオープナレバー21の操作時は、通常、ガソリンスタンドでの給油時であるため、ウォッシャ液を補充可能なタイミングである。
【0017】
警告音発生ブザー13は制御手段14と接続しており、制御手段14からの指令によりウォッシャ液残量の低下の警告をブザー音を発することにより行う。
なお、警告発生手段として警告音発生ブザー13に換えて警告メッセージ発生スピーカーを用い、音声による警告メッセージでウォッシャ液残量の低下の警告を行ってもよい。
【0018】
制御手段14は、予めウォッシャ液残量の基準値を記憶しており、残量レベルセンサ11が検出したウォッシャ液残量(残量レベル)が設定した基準値以下で、かつ、フューエルオープナセンサ12から検出信号を受信した場合に、警告音発生ブザー13に警告を発生させている。本実施形態では、基準値はウィンドウウォッシャ液タンク20の満量に対して20%としている。
【0019】
次に、本発明の自動車のウォッシャ液残量警告装置10の動作を図2のフローチャートを用いて説明する。
ステップS10では、残量レベルセンサ11はウィンドウウォッシャ液タンク20のウォッシャ液残量を検出し、制御手段14に出力している。
ステップS11では、ウォッシャ液残量の値を受け取った制御手段14は、予め設定した基準値とウォッシャ液残量値を比較している。ウォッシャ液残量が基準値以下である場合はステップS12に進む。基準値以上である場合はフローチャートを終了する。
ステップS12では、制御手段14がフューエルオープナセンサ12によりフューエルオープナレバー21が操作されたか否かを検出している。フューエルオープナレバー21が操作された場合はステップS13に進む。操作されていない場合はフローチャートを終了する。
ステップS13では、制御手段14は警告音発生ブザー13に警告要求を出力する。
ステップS14では、警告音発生ブザー13は制御手段14からの警告要求を受けてブザー音を発する。
【0020】
本発明のウォッシャ液残量警告装置10は、図2のフローチャートの動作を所定の周期で定期的に行っている。
なお、図2のフローチャートにおいて、スタート後にステップS12のフューエルオープナレバー21の操作の検出を行い、次に、ステップS10のウォッシャ液残量検出、ステップS11のウォッシャ液残量値と基準値の比較を行ってもよい。
【0021】
前記ウォッシャ液残量警告装置10によれば、フューエルオープナセンサ12によりフューエルオープナレバー21の操作を検知することで、自動車が給水可能なガソリンスタンドに位置し、給水のための警告を発生するタイミングであることを検出する。かつ、該警告発生タイミング時に残量レベルセンサ11によりウォッシャ液が予め設定した基準値以下となっていることを検出した場合に、制御手段14からの信号で警告音発生ブザー13に警告を発生させている。よって、ウォッシャ液残量低下の警告がなされると、乗員はその場でウォッシャ液の補充を行うことができ、ウォッシャ液の補充を忘れることがなくなる。
【0022】
なお、残量レベル検出手段として残量レベルセンサ11を用いるのではなく、残量レベル検出手段を制御手段14内に備え、残量レベル検出手段はウォッシャ液が噴出された時間を検出して積算し、該積算時間が所定時間を越えた場合に、ウォッシャ液残量低下を検出するものであってもよい。該構成の場合は、残量レベルセンサ11を用いる必要がないためコストを低減できると共に省スペースとなる。
【0023】
図3乃至図6は本発明の第2実施形態を示す。
第1実施形態とは警告発生手段の構成が異なっており、警告発生手段を警告音発生ブザー13に換えて警告メーター15としている。
インスツルメントパネルに配置された表示メーターのうち、走行停止中に表示を行う必要のない表示メーターをウォッシャ液残量低下の警告を行う警告メーター15として兼用しており、本実施形態ではタコメーター16を警告メーター15と兼用している。
【0024】
図4(A)に示すように、タコメーター16は針が円弧状の目盛上を移動することでエンジンの回転数を示しており、目盛の単位はrpmとしている。タコメーター16が制御手段14から警告発生要求を受けると、図4(B)に示すように同一画面上でタコメーター16から警告メーター15に切り替わる。警告メーター15はウォッシャ液残量を表示しており、目盛の単位はウォッシャ液残量をウィンドウウォッシャ液タンク20の満量に対して%表示している。
タコメーター16から警告メーター15に切り替わった後、所定時間経過後に再びタコメーター16の表示に戻る。本実施形態では、該所定時間を30秒としている。
なお、所定時間を経過していなくても、例えば、ATポジションがPレンジ以外になった場合など走行可能状態になった時も、警告メーター15からタコメーター16の表示に戻る。
タコメーター16及び警告メーター15は液晶画面上に表示することで、メーター表示の切替を可能としている。
【0025】
図5は第2実施形態の動作を示すフローチャートである。
ステップS10〜S12は図2と同様であるため説明を省略する。
ステップS20では、制御手段14はタコメーター16に警告表示要求を出している。
ステップS21では、タコメーター16は警告メーター15に切り替わり、ウォッシャ液残量を表示している。
ステップS22では、制御手段14はタコメーター16から警告メーター15に切り替わった後の経過時間をタイマ(図示せず)により計測している。本実施形態では30秒経過後にステップS23へ進む。30秒経過していない場合はステップS22を繰り返す。
また、車両が走行可能状態か否かも判断し、走行可能状態である場合にはステップS23に進む。走行可能状態でない場合にはステップS22を繰り返す。
ステップS23では、制御手段14は警告メーター15をタコメーター16に切り替えている。
【0026】
このように、ウォッシャ液残量を示す警告メーター15をタコメーター16やスピードメーター等の他の表示メーターと兼用することで、インスツルメントパネルにウォッシャ液残量低下の警告メーター15を新たに設ける必要がなく、省スペースとなりコストの削減を図ることができる。
他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0027】
なお、警告メーター15にはウォッシャ液残量の値を表示するだけでなく、ウォッシャ液残量低下の警告表示を行ってもよい。例えば、図6に示すように、「残量減」という警告表示を警告メーター15に表示させてもよい。警告表示は点滅させてもよい。
さらに、警告発生手段として、インスツルメントパネルに配置された表示灯のうち、走行停止中に表示を行う必要のない表示灯をウォッシャ液残量低下の警告表示を行う表示灯として兼用してもよく、例えば通常は「シートベルト警告灯」として使用している表示灯を、ウォッシャ液残量低下の警告表示灯と兼用して用いてもよい。
なお、警告表示は文字に限らず、マーク、ライトの点灯であってもよい。
【0028】
さらに、警告発生手段としてカーナビゲーション画面を用いて、ウォッシャ液残量低下の警告又は/及びウォッシャ液の残量を表示させてもよい。
さらにまた、インスツルメントパネルに配置された表示メーターや表示灯が液晶画面でない場合には、同一画面上で警告メーター15や警告表示灯との切替ができないため、インスツルメントパネルに備えた専用警告表示灯や専用警告メーター15を備え、ウォッシャ液残量低下の警告表示又は/及びウォッシャ液の残量を表示させてもよい。
【0029】
また、フューエルオープナレバー21が操作されウォッシャ液を補充できるタイミングである場合には、ウォッシャ液残量が所定の基準値以下か否かに関わらず、常にウォッシャ液の残量を表示させてもよい。この場合、図5のフローチャートにおいてステップS11のウォッシャ液残量が基準値以下か否かを判断するステップを省いたフローチャートとなる。
【0030】
図7及び図8は本発明の第3実施形態を示す。
警告タイミング検出手段としてフューエルオープナセンサ12に加えてドアロック解除センサ17を設けている。さらに、制御手段14にGPS23を接続している。
ドアロック解除センサ17はドア22及び制御手段14と接続しており、車外からのドアキーまたはワイヤレスキー等によるドアロック解除操作を検出すると、検出信号を制御手段14に出力する。
また、GPS23は自動車の位置を検出しており、制御手段14はGPS23から送信されるデータ信号から自動車がガソリンスタンド、自動車用品店、自宅のいずれかの位置にいることを検出している。これらの位置はウォッシャ液を補充することが可能な位置であり、乗員が自由に設定することができる。
【0031】
第3実施形態のウォッシャ液残量警告装置10の動作を図8のフローチャートを用いて説明する。
ステップS10〜S14は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
ステップS11でウォッシャ液残量が基準値以下であった場合、ステップS12において制御手段14がフューエルオープナレバーの操作の有無を検出する動作と並列に、ステップS30で、制御手段14はGPS23からのデータ信号により自動車がガソリンスタンド、自動車用品店、自宅のいずれかの位置にあるか否かを判断している。これらの位置にある場合にはステップS31に進む。所定位置にない場合には、図8のフローチャートを終了する。
ステップS31では、制御手段14はドアロック解除センサ17によりドアロックが解除されたか否かを判断している。ドアロックが解除されている場合はステップS13に進む。
ステップS13では制御手段14は警告音発生ブザー13に警告要求を出し、ステップS14で警告音発生ブザー13はブザー音を発している。
【0032】
このように、第3実施形態においては、フューエルオープナレバーが操作され自動車がガソリンスタンドに位置している場合にウォッシャ液残量が低下していればブザー音を発して警告を行うことに加えて、GPS23により自動車が自動車用品店、自宅等のウォッシャ液を補充できる場所にいることを検出し、かつドアロックが解除された場合にはウォッシャ液残量が低下していればウォッシャ液残量低下の警告を行っている。このため、乗員はガソリンスタンドだけでなくその他のウォッシャ液を補充できる場所においてもウォッシャ液残量低下の警告を受けることができ、ウォッシャ液の補充をその場で行うことができる。
なお、他の構成および作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0033】
なお、第3実施形態において、GPS23をウォッシャ液残量警告装置10に接続せず、ドアロックの解除が検出された場合にウォッシャ液残量が低下していれば警告を行ってもよい。
さらに、警告タイミング検出手段としてフューエルオープナセンサ12を設けず、ドアロック解除センサ17のみを設けて、ドアロックの解除が検出された場合にウォッシャ液残量が低下していれば警告を行うものであってもよい。また、該構成にGPS23を設けて、ウォッシャ液を補充できる場所を限定して警告を行うものであってもよい。
また、警告発生手段は警告音発生ブザー13に限らず、警告メッセージ発生スピーカー、カーナビゲーション画面、インスツルメントパネルに備えた専用警告表示灯、他の表示メーターと兼用する表示メーターあるいは表示灯であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明であるウォッシャ液残量警告装置の第1実施形態を示す構成図である。
【図2】ウォッシャ液残量警告装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】第2実施形態を示す構成図である。
【図4】(A)はタコメーター、(B)は警告メーターの例である。
【図5】第2実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図6】(A)はタコメーター、(B)は警告メーターの他の例である。
【図7】第3実施形態を示す構成図である。
【図8】第3実施形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0035】
10 ウォッシャ液残量警告装置
11 残量レベルセンサ
12 フューエルオープナセンサ
13 警告音発生ブザー
14 制御手段
15 警告メーター
16 タコメーター
17 ドアロック解除センサ
20 ウィンドウウォッシャ液タンク
21 フューエルオープナレバー
23 GPS

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のウィンドウウォッシャ液タンクのウォッシャ液残量を検出する残量レベル検出手段と、
フューエルオープナ操作時及び/又は前記車外からのドアアロック解除操作を検出する警告タイミング検出手段と、
前記ウォッシャ液残量の低下の警告を発する又は残量表示する警告発生手段と、
前記残量レベル検知手段、警告タイミング検出手段および警告発生手段と接続され、前記残量レベル検知手段が検出した残量レベルが予め設定した基準値以下で、かつ、前記警告タイミング検出手段から検出信号を受信した場合に、前記警告発生手段に警告を発生させる制御部と、
を備えたことを特徴とするウォッシャ液残量警告装置。
【請求項2】
前記警告発生手段は、警告音発生ブザー、警告メッセージ発生スピーカー、カーナビゲーション画面、インスツルメントパネルに備えた専用警告表示灯、他の表示メーターと兼用する表示メーターあるいは表示灯からなり、
前記兼用の表示メーターあるいは表示灯は、走行停止中に表示を行う必要のない表示を切り替えてウォッシャ液残量低下の警告表示を構成している請求項1に記載のウォッシャ液残量警告装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−308066(P2008−308066A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−158548(P2007−158548)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】