説明

エアゾール容器のロック機構及びこのロック機構を備えたエアゾール製品

【課題】エアゾール容器のロック機構を提供する。
【解決手段】噴射ボタン1と、噴射口4が臨む噴射窓と相対する後方凹部を備えたキャップ2と、キャップが周方向回動可能に嵌着される肩カバー3からなり、噴射ボタンは外周面に突起を有し周壁に第1深切欠部7aとその周方向一方側に隣接する第1浅切欠部7bからなる第1切欠部を備え、キャップは第1中央孔部8の内周面に第1切欠部に嵌入し噴射ボタン下動を規制する規制突起9を備え、第2中央孔部16を形成する環状周壁17の下端部に第2切欠部20aが形成され、噴射ボタン突起を第2切欠部に嵌入し規制突起を第1深切欠部に嵌入すると噴射ボタンが上下動可能で噴射口が噴射窓に臨むロック解除状態となり、キャップを周方向一方側に回動させると規制突起が第1浅切欠部に嵌入し噴射ボタンが下動不能で噴射口が隠蔽されるロック状態となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエアゾール容器のロック機構及びこのロック機構を備えたエアゾール製品に係り、より詳しくは簡単な操作によりエアゾール容器の噴射ボタンを押し下げ不能なロック状態と押し下げ可能なロック解除状態に変換することができるとともに、これらいずれの状態にあるかの確認が容易であるエアゾール容器のロック機構及びこのロック機構を備えたエアゾール製品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
噴射ボタンを押し下げ操作することで噴射口から内容物を噴出させるように構成したエアゾール容器として様々なものが販売されている。この種のエアゾール容器は、液状の内容物(たとえば整髪料)をLPGガスなどの噴射剤とともに充填した構成となっている。そして、使用者の噴射ボタン押し下げ操作により容器内に充填された液状の内容物が噴射剤に付勢されて噴射口から外部に噴射される。
【0003】
ところで、化粧料等のエアゾール容器には、外出先においても使用できるように携帯性を持たせた小型のものが存在している。しかし、このようなエアゾール容器をバッグ等に収納して携行した場合、外部から衝撃を受けたりバッグ内の他の物品と接触したりすることで、噴射ボタンが不用意に押し下げられて内容物が噴出する虞がある。
【0004】
そこで、噴射ボタンにロック部材を取り付け、このロック部材の下端をエアゾール容器の頂部に係合することで噴射ボタンの押し下げを不能としてエアゾール容器をロックし、ロック部材の下端をエアゾール容器の頂部から離脱させることで噴射ボタンの押し下げを可能にしてエアゾール容器をロック解除できるように構成したエアゾール容器のロック機構が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
ところが、特許文献1に記載のエアゾール容器のロック機構は、エアゾール容器をロックするに際してロック部材の下端をエアゾール容器の頂部に係合する面倒な手間が要求されるとともに、エアゾール容器をロック解除するに際してロック部材の下端をエアゾール容器の頂部から離脱させる面倒な手間が要求されるのでロック及びロック解除のための操作が煩わしい問題点を有する。
また、ロック機構を構成する専用のロック部材の追加が必要であることにより部品点数が増加して構造が複雑になる問題点も有している。
【0006】
一方、特許文献2には、エアゾール容器の押下げヘッド外周壁外面に、第1凹部と、該第1凹部の下部側方に連続させて第2凹部と、第1凹部の上部側方に独立して位置させて第3凹部とを夫々設け、容器体上部に嵌合させて起立させた囲成筒内へ上記外周壁を下降可能に嵌合させ、該囲成筒一部の左右両側上面から割溝を縦設することでそれ等割溝間を弾性係合板として、該係合板の上端部を内方屈折させてその内端部が形成する嵌合突部を第1凹部の下部内に位置させて、該位置での押下げヘッド操作が可能とすると共に、その位置からの押下げヘッドの回動で嵌合突部が第2凹部の上部内へ嵌合し、上記位置から押下げヘッドを下限まで押下げ、押下げヘッドを回すことで嵌合突部が第3凹部内へ嵌合可能としたエアゾール容器が開示されている。
【0007】
この特許文献2に記載のエアゾール容器は、押下げヘッド又は囲成筒を回動させることでロック及びロック解除の切り替えができるため、特許文献1のものに比べて操作が簡単であり、また部品点数も削減することができる。
しかしながら、特許文献2に記載のエアゾール容器は、ロック状態にあるかロック解除状態にあるかの判断が一見しただけでは困難であるため、ロック解除されているにも拘らずロックされているとの誤った判断によって噴射ボタンを押し下げ操作する誤操作を招く虞があるという問題点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−310282号公報
【特許文献2】特開2002−326681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記した従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、ロック機構を構成する専用部材を不要にすることで部品点数を削減して構造の簡素化を実現でき、キャップを周方向に回動させる簡単な操作によりエアゾール容器をロック状態又はロック解除状態に変換することができるとともに、ロック状態とロック解除状態のいずれの状態にあるかの確認が容易であり誤操作を防止することが可能なエアゾール容器のロック機構及びこのロック機構を備えたエアゾール製品を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、前面部に噴射口を備えエアゾール容器のステムに装着される円筒状の噴射ボタンと、該噴射ボタンを上下動自在に露出させる第1中央孔部と、前記噴射口が臨むように前方に向けて開口した噴射窓と、該噴射窓と相対する後方凹部を備えたキャップと、前記噴射ボタンを上下動自在に挿通する第2中央孔部を備えてエアゾール容器の上部に嵌着されるとともに、前記キャップの周壁が周方向に回動可能に上側から嵌着される肩カバーとからなり、前記噴射ボタンは、外周面に複数の突起を有するとともに、周壁には上方に向けての切欠き深さが深い第1深切欠部と該第1深切欠部の周方向一方側に隣接する切欠き深さが浅い第1浅切欠部とからなる第1切欠部が形成され、前記キャップは、前記第1中央孔部の内周面に、前記第1切欠部に嵌入して前記噴射ボタンの下動を規制する規制突起を備え、前記肩カバーの第2中央孔部を形成する環状周壁の下端部には第2切欠部が形成され、前記噴射ボタンの突起を前記第2切欠部に嵌入するとともに前記規制突起を前記第1深切欠部に嵌入することにより、前記噴射ボタンが上下動可能であり且つ前記噴射口が前記噴射窓に臨むロック解除状態となり、該ロック解除状態から前記キャップを周方向一方側に回動させたときに、前記規制突起が前記第1浅切欠部に嵌入することにより、前記噴射ボタンが下動不能であり且つ前記噴射口が前記噴射窓に臨まずに隠蔽されるロック状態に変換されることを特徴とするエアゾール容器のロック機構に関する。
【0011】
請求項2に記載の発明は、前記肩カバーの外周面に設けられた第1突起と、前記キャップの内周面に周方向の間隔をあけて設けられた一対の第2突起とからなるストッパー機構を備えており、前記一対の第2突起は、前記キャップを周方向に回動させたときに前記第1突起に当接して該キャップの周方向回動範囲を規制することを特徴とする請求項1記載のエアゾール容器のロック機構に関する。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記キャップの内周面に周方向の間隔をあけて設けられた一対のクリック発生用の内突起と、前記肩カバーの外周面に設けられたクリック発生用の外突起からなるクリック発生機構を備えており、前記一対のクリック発生用の内突起は、前記キャップを周方向に回動させたときに前記クリック発生用の外突起と干渉してクリックを発生することを特徴とする請求項1又は2記載のエアゾール容器のロック機構に関する。
【0013】
請求項4に記載の発明は、前記第2切欠部が、上方に向けての切欠き深さが異なる第2深切欠部と第2浅切欠部とからなり、前記噴射口が前記後方凹部に臨み且つ前記噴射ボタンの突起が前記第2浅切欠部に嵌入するように、前記肩カバーをエアゾール容器の上部に嵌着させたときに、前記噴射ボタンがステムを押し下げて容器内の残留物を連続噴出させることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のエアゾール容器のロック機構に関する。
【0014】
請求項5に記載の発明は、前記第2深切欠部の下端開口部が、前記第2浅切欠部の下端開口部より幅広に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のエアゾール容器のロック機構に関する。
【0015】
請求項6に記載の発明は、前記第1深切欠部の上端が、前記噴射ボタンの内周面から外周面に向けて上向きに傾斜していることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載のエアゾール容器のロック機構に関する。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6いずれかに記載のエアゾール容器のロック機構を備えていることを特徴とするエアゾール製品に関する。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明によれば、ロック機構を構成する専用の部材が不要であるから部品点数の削減による構造の簡素化を実現できる効果を奏する。また、キャップを周方向に回動させる簡単な操作によりエアゾール容器をロック状態またはロック解除状態に変換することができる。しかも、ロック状態においては、噴射ボタンの噴射口がキャップの噴射窓に臨まずに隠蔽されることから、ロック状態であるかロック解除状態であるかを容易に視認することができる。そのため、ロック機構が解除されているにもかかわらずロックされているとの誤った判断によって噴射ボタンを押し下げ操作する誤操作の発生を回避することができる。更には、噴射ボタンの突起が第2切欠部に嵌入する構成を有するので、ステムに装着された噴射ボタンが回動せず固定され、キャップを周方向に回動させることにより、確実にロック状態又はロック解除状態にすることができる。
【0018】
請求項2に係る発明によれば、キャップを適正な周方向回動範囲内で正逆両方向に回動させてエアゾール容器をロック状態またはロック解除状態に変換することができるため、多く回し過ぎる無駄な回動操作を排除して確実且つ容易にロック状態とロック解除状態の切り替えを行うことができる。
【0019】
請求項3に係る発明によれば、キャップを正逆両方向に回動させる度にクリックが発生するので、このクリックによってエアゾール容器のロック状態またはロック解除状態への変換動作がなされていることを聴覚と手応えによって確認することができる。また、キャップの回転時に抵抗が生じるため、不用意な回転を防止することができる。
【0020】
請求項4に係る発明によれば、エアゾール容器の廃棄に際して、噴射ボタンを押し続ける面倒な操作を行うことなく、容器内の残留内容物を完全に放出することができ、回収業者によるエアゾール容器回収過程での不慮の事故を防止することができる。
【0021】
請求項5に係る発明によれば、第2深切欠部の下端開口部が第2浅切欠部の下端開口部より幅広に形成されているため、噴射ボタンの突起を、より確実に第2深切欠部に嵌入することができる。そのため、エアゾール容器へのロック機構の組付け時に、噴射ボタンの突起を誤って第2浅切欠部に嵌入して組付けることにより連続噴出状態となることを防止することができる。
【0022】
請求項6に係る発明によれば、噴射ボタンの第1深切欠部の上端が、噴射ボタンの内周面から外周面に向けて上向きに傾斜していることから、ロック解除状態で肩カバーとキャップを容器から取り外す際に、キャップの規制突起が噴射ボタンから外れ易くなり、エアゾール容器とロック機構の分離が容易となる。また、肩カバーとキャップを容器から取り外す際に、ステムに噴射ボタンが装着された状態にすることができることから、ロック解除状態或いは連続噴射状態への再組付けを容易にすることができる。
【0023】
請求項7に係る発明によれば、エアゾール製品にロック機構、所望により残留内容物を放出する連続噴射機構を簡便に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係るロック機構の一実施形態を示す正面図である。
【図2】本発明に係るロック機構の一実施形態を示す側面図である。
【図3】本発明に係るロック機構の一実施形態を示す平面図である
【図4】図1のA−A線断面斜視図である。
【図5】噴射ボタンの正面図である。
【図6】噴射ボタンの背面図である。
【図7】噴射ボタンの側面図である。
【図8】図5のA−A線断面図である。
【図9】キャップの平面図である。
【図10】キャップの斜視図である。
【図11】キャップの底面図である。
【図12】図9のA−A線断面図である。
【図13】肩カバーの平面図である。
【図14】肩カバーの斜視図である。
【図15】肩カバーの底面図である。
【図16】肩カバーを下側から見た斜視図である。
【図17】本発明に係るロック機構が取り付けられたエアゾール容器(エアゾール製品)の使用状態を示す断面斜視図である。
【図18】エアゾール容器内の残留内容物放出時において噴射ボタンの突起が肩カバーの第2浅切欠部に嵌入されている状態を示す概略底面図である。
【図19】エアゾール容器内の残留内容物放出時における本発明に係るロック機構の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係るエアゾール容器のロック機構(以下、単にロック機構と称す)及びこのロック機構を備えたエアゾール製品の好適な実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明に係るロック機構の一実施形態を示す正面図、図2はその側面図、図3はその平面図、図4は図1のA−A線断面斜視図である。
【0026】
本発明に係るロック機構は、エアゾール容器(A)のステムに装着される噴射ボタン(1)と、噴射ボタン(1)の周囲を囲んで上下動自在に露出させるように組付けられたキャップ(2)と、噴射ボタン(1)の周囲を囲んで上下動自在に挿通させるとともにエアゾール容器(A)の上部に嵌着された肩カバー(3)とから構成されており、キャップ(2)は肩カバー(3)の上側に周方向に回動可能に嵌着されている。
以下、これらの構成要素について詳細に説明する。
【0027】
図5は噴射ボタンの正面図、図6はその背面図、図7はその側面図、図8は図5のA−A線断面図である。
噴射ボタン(1)は上面が塞がれ下面が開放され且つ背面の一部を切り欠いた円筒形状であって、その前面部には噴射口(4)が設けられている。
また内部には後述するステムに対して装着される内筒部(5)が上下方向に形成され、この内筒部(5)の内部空間は噴射口(4)と連通している。内筒部(5)の内部には段部(5a)が形成され、該段部(5a)より上方ではその内径がステムの外径よりも小さく、該段部(5a)より下方ではその内径が前記ステムの外径よりも僅かに大きく設定されており、噴射ボタン(1)をステムに装着した際には該ステムの上端部が段部(5a)に当接する。
内筒部(5)の下端部には下向きに拡径されたテーパ状の開口部(5b)が設けられており、該テーパ状の開口部(5b)はステムを内筒部(5)の中心へと案内する役割を果たす。
【0028】
噴射ボタン(1)の下端部外周面には周方向に複数の直方体状の突起(6)が設けられている。該突起(6)の間隔は、後述する肩カバーの第2切欠部の数と形成位置に合わせて設定されていれば特に限定されない。なお、この突起(6)は図示例では120度の等間隔で3個設けられているが、その数および位置は特に限定されるものではない。
噴射ボタン(1)の背面部には第1切欠部(7)が形成されている。この第1切欠部(7)は、上方に向けての切欠き深さ(高さ)が深く周方向に延びる幅寸法が小さい第1深切欠部(7a)と、該第1深切欠部(7a)の周方向一側に形成された上方に向けての切欠き深さが浅く周方向に延びる幅寸法が大きい第1浅切欠部(7b)とから構成されている。
第1浅切欠部(7b)の上端は、図6に示すように、第1深切欠部(7a)に向けて徐々に深く(高く)なる傾斜面に形成されている。
第1深切欠部(7a)の上端は、図示例では噴射ボタン(1)の内周面から外周面に向けて上向きに傾斜したテーパ状となっている。図6において、このテーパ状の部分に符号(7a1)を付している。このような形状をとることで、後述するように、エアゾール容器とロック機構を容易に分離することができる。
【0029】
図9はキャップの平面図、図10はその斜視図、図11はその底面図、図12は図9のA−A線断面図である。
キャップ(2)は、噴射ボタン(1)の周囲を囲んで上下動自在に露出させるべく形成された第1中央孔部(8)を備えた略円筒状とされている。
第1中央孔部(8)の下端部内周面には、噴射ボタン(1)の第1切欠部(7)に嵌入されて該噴射ボタン(1)の下動を規制する爪状の規制突起(9)を備えている。
キャップ(2)の前面部には噴射ボタン(1)の噴射口(4)を臨ませるための円筒形の噴射窓(10)が水平方向に開設され、該噴射窓(10)の後端は第1中央孔部(8)の上端開口部に連通している。また、噴射窓(10)と相対するキャップ(2)の後方部に、噴射ボタン(1)の後面部を露出させるための後方凹部(12)が形成されている。
キャップ(2)の周壁下端部の内周面には環状の係合突起(11)が形成されている。この環状の係合突起(11)は、肩カバー(3)の上側からキャップ(2)を嵌着したときに肩カバー(3)の外周面に設けられている後述する係合突起(21)に係合してキャップ(2)の不本意な分離を阻止するとともに、周方向の円滑な相対回動を可能にするガイドの役割を果たす。
【0030】
キャップ(2)の周壁内周面には、図11に示すように、該キャップ(2)の周方向回動範囲を規制するストッパー機構(13)の一方側構成部材としての役割を果たす一対の第2突起(13a),(13b)が、周方向の間隔をあけてキャップ(2)の中心(O)を通る第1の直線(C1)を挟んだ対称位置で上下方向に延設されている。
また、一対の第2突起(13a),(13b)が第1の直線(C1)と直交する第2の直線(C2)を挟んで対向するキャップ(2)の周壁内周面には、キャップ(2)を周方向に回動させたときにクリックを発生させるクリック発生機構(15)の一方側構成部材としての役割を果たす一対のクリック発生用の内突起(15a),(15b)が設けられている。一対のクリック発生用の内突起(15a),(15b)は、一対の第2突起(13a),(13b)の周方向の間隔よりも小さい周方向の間隔をあけて、前記第1の直線(C1)を挟んだ対称位置で上下方向に延設されている。
【0031】
図13は肩カバーの平面図、図14はその斜視図、図15はその底面図、図16は下側から見た斜視図である。
肩カバー(3)は、噴射ボタン(1)を上下動自在に挿通させるべく形成された第2中央孔部(16)を備えた円筒状とされている。
肩カバー(3)は、大径の下部環状壁部(3a)と、該下部環状壁部(3a)よりも僅かに小径で該下部環状壁部(3a)から少し立ち上がる中間環状壁部(3b)と、該中間環状壁部(3b)から上方に延びるとともに上端に第2中央孔部(16)の上端部に連なる頂面(3c)を有する截頭円錐形の上部環状壁部(3d)とを備える。
第2中央孔部(16)を形成する環状周壁(17)の外周面と中間環状壁部(3b)の内周面との間には、中央環状壁(18)が截頭円錐形の上部環状壁部(3d)の下面から下向きに延びて形成されている。
中央環状壁(18)の下端部内周面には、周方向に等間隔でエアゾール容器(A)の後述する上部巻締部に嵌着可能な複数個(図示例では4個)の嵌着突起(19)が設けられている。
【0032】
中間環状壁部(3b)の外周面における大径の下部環状壁部(3a)の上端より僅かに上方位置には周方向に等間隔で複数(図示例では4個)の係合突起(21)が形成されている。
これらの係合突起(21)は肩カバー(3)の上側からキャップ(2)を嵌着したときに、キャップ(2)の周壁下端部の内周面に形成されている前記環状の係合突起(11)が係合する。これにより、キャップ(2)と肩カバー(3)の双方は不本意な分離が阻止されるとともに周方向の円滑な相対回動を可能に互いに連結される。
また、截頭円錐形の上部環状壁部(3d)の下端部外周面には、図14に示すように、ストッパー機構(13)の他方側構成部材としての役割を果たす1つの第1突起(13c)と、クリック発生機構(15)の他方側構成部材としての役割を果たす1つのクリック発生用の外突起(15c)が設けられている。これら第1突起(13c)とクリック発生用の外突起(15c)は、図13において肩カバー(3)の中心(O)を通る第3の直線(C3)に沿った対向位置で上下方向に延設されている。
【0033】
ストッパー機構(13)は、肩カバー(3)の上側からキャップ(2)を嵌着した状態でキャップ(2)を周方向に回動させたとき、その回動方向に応じて1つの第1突起(13c)が一対の第2突起(13a),(13b)のいずれかに当接してキャップ(2)の周方向の過剰な回動を阻止する役割を果たし、キャップ(2)を適正な周方向回動範囲内で正逆両方向に回動可能とする。
クリック発生機構(15)は、肩カバー(3)の上側からキャップ(2)を嵌着した状態でキャップ(2)を周方向に回動させたとき、回動方向の如何に拘らず1つのクリック発生用の外突起(15c)が一対のクリック発生用の内突起(15a),(15b)に干渉してキャップを正逆両方向に回動させる度にクリックを発生させる役割を果たす。
【0034】
第2中央孔部(16)を形成する環状周壁(17)の下端部には複数の第2切欠部(20)が形成されている。この第2切欠部(20)に、噴射ボタン(1)の突起(6)が嵌入されることで、ステムに装着した噴射ボタン(1)が肩カバー(3)に対して回動不能となる。
図示例では、第2切欠部(20)は、上方に向けての切欠き深さ(高さ)が深い3個の第2深切欠部(20a)と、上方に向けての切欠き深さが浅い3個の第2浅切欠部(20b)とから構成されており、これら第2深切欠部(20a)と第2浅切欠部(20b)とが周方向に等間隔で交互に形成されている。このように、肩カバー(3)に深さの異なる切欠部を設けることで、後述するように、第2浅切欠部(20b)に噴射ボタン(1)の突起(6)を嵌入させることにより、ステムを押し下げ状態に維持して容器内の残留物を連続噴出させる機能を併せ持たせることができる。
また、図示例では、第2深切欠部(20a)の下端開口部の幅は、第2浅切欠部(20b)の下端開口部の幅より幅広に形成されている。これにより、噴射ボタン(1)の突起(6)を、より確実に肩カバーの第2深切欠部に嵌入させることができ、エアゾール容器(A)へのロック機構の組付け時に、噴射ボタン(1)の突起(6)を誤って第2浅切欠部(20b)に嵌入して組付けることにより連続噴出状態(後程詳述する)となることを防止することができる。
かくして、図示例のように、噴射ボタン(1)を肩カバー(3)の下側から第2中央孔部(16)に挿通する際に噴射ボタン(1)の下端部外周面に設けられている直方体状の3個の突起(6)を3個の第2深切欠部(20a)に嵌め込むことで、噴射ボタン(1)が肩カバー(3)に対して上下動自在かつ周方向の回動を不能に組み付けられる。
【0035】
本発明に係るエアゾール製品は、上記構成からなる本発明に係るロック機構(噴射ボタン(1)、キャップ(2)、肩カバー(3)の組立体)を、化粧料、塗料、薬剤等の様々な内容物を収容するエアゾール容器(A)の上部に、図17に示す如く装着することにより製造される。
【0036】
以下、上記構成からなる本発明に係るロック機構の作用について説明する。
本発明に係るロック機構を備えたエアゾール製品を普通に使用する際には、ロック機構は図4に示すロック解除状態にあり、ロック解除状態にあるロック機構は、図17に示すように、肩カバー(3)の嵌着突起(19)がエアゾール容器(A)の巻締部(M)に嵌着されることでエアゾール容器(A)に固定された状態にある。
エアゾール製品はこのロック解除状態で店頭に陳列して販売される。この状態では噴射ボタン(1)の噴射口(4)は噴射窓(10)に臨んでおり(図1参照)、エアゾール容器(A)の使用者は噴射窓(10)を通して噴射口(4)を視認することでロック解除状態であることを確認できる。
また、噴射ボタン(1)の3個の突起(6)は、図15において二点鎖線で示すように、肩カバー(3)に設けた第2切欠部(20)における3個の第2深切欠部(20a)に入り込んだ状態にある。この状態では、図17に示すように、噴射ボタン(1)の内筒部(5)にエアゾール容器(A)のステム(S)が挿入されて該ステム(S)の上端部が段部(5a)に当接している。しかし、噴射ボタン(1)の3個の突起(6)が上方に深く切り込まれた3個の第2深切欠部(20a)の上端部に位置することにより、噴射ボタン(1)はキャップ(2)および肩カバー(3)に対して高位置に保持されるため、ステム(S)には押圧力が加わらない。また、キャップ(2)に備えられた爪状の規制突起(9)は噴射ボタン(1)の背面部に形成されている第1切欠部(7)の第1深切欠部(7a)に嵌入されて噴射ボタン(1)の過剰な下動を規制している。
【0037】
ここで、エアゾール製品の使用者が噴射ボタン(1)を指先で押し下げて第1深切欠部(7a)の上端部に爪状の規制突起(9)が当接するまで噴射ボタン(1)を下降させると、ステム(S)は弾性部材(図示略)の付勢力に抗して押し下げられる。これによりエアゾール容器(A)内の内容物が噴射剤に付勢されて噴射口(4)から噴射される。このとき、噴射口(4)は図1の二点鎖線で示す位置に下降して噴射窓(10)に臨んでいるので、噴射口(4)から噴射されたエアゾール容器(A)内の内容物は噴射窓(10)を通って外部に噴出する。また、使用者が噴射ボタン(1)の押し下げを解除することで、ステム(S)は弾性部材の付勢力により上限位置に復帰するとともに、噴射口(4)が図1の実線で示す位置に復帰するのに伴って該噴射口(4)からのエアゾール容器(A)の内容物の噴射が終了する。
【0038】
ロック機構がロック解除されている状態で、図3に示すキャップ(2)を周方向反時計周り(矢印R1参照)に回動させると、キャップ(2)に備えられた規制突起(9)が噴射ボタン(1)の背面部に形成されている第1切欠部(7)の第1浅切欠部(7b)に嵌入されて噴射ボタン(1)の下動を不能とする。
これによりロック機構はロック状態となるとともに、噴射ボタン(1)の噴射口(4)はキャップ(2)の噴射窓(10)に臨まない位置となってキャップ(2)により目視不能に隠蔽される。
このように、ロック解除状態では噴射口(4)が噴射窓(10)に臨んで目視可能とされる一方、ロック状態では噴射口(4)が目視不能に隠蔽されるため、エアゾール容器(A)の使用者はロック状態にあることを容易に視認することができ、ロック機構が解除されているにも拘らずロックされているとの誤った判断によって噴射ボタン(1)を押し下げ操作する誤操作の発生を回避することができる。
なお、本発明に係るエアゾール製品は、店頭に陳列して販売する際、製品がロック機構を有することを視認できるようにするため、及び陳列時の予期せぬ内容物の噴射を防止するために、ロック状態で店頭に陳列しても良い。
【0039】
ロック状態において、図3に示すキャップ(2)を周方向時計周り(矢印R2参照)に回動させると、キャップ(2)に備えられた規制突起(9)が噴射ボタン(1)の背面部に形成されている第1切欠部(7)の第1深切欠部(7a)に嵌入され噴射ボタン(1)の下動を可能にする。
これにより、ロック機構はロック解除状態に変換されるとともに、キャップ(2)の噴射窓(10)を通して噴射ボタン(1)の噴射口(4)を目視することができるので、エアゾール容器(A)の使用者はロック機構がロック解除されていることを確認できる。
このように、キャップ(2)を周方向反時計周り(矢印R1参照)又は周方向時計周り(矢印R2参照)に回動させる簡単な操作によりエアゾール容器(A)をロック状態またはロック解除状態に変換することができるとともに、それらの確認は噴射窓(10)を通して噴射ボタン(1)の噴射口(4)を目視できるか否かによって容易に行うことができる。また、ロック機構を構成する専用の部材追加が不要であることで部品点数増加の抑制による構造の簡素化を実現できる。しかも、キャップ(2)の着脱は不要であるから、使用の都度キャップを取り外し使用後にはキャップを取り付ける面倒な手間が不要になる。
【0040】
エアゾール容器(A)のロック解除状態では、ストッパー機構(13)における第2突起(13b)が第1突起(13c)に当接している。
このロック解除状態からキャップ(2)を周方向反時計周り(図3の矢印R1参照)に回動させると第2突起(13a)が第1突起(13c)に当接して、キャップ(2)の周方向反時計周りの回動を適正な回動範囲内に規制してエアゾール容器(A)をロック状態に変換する。これにより、噴射ボタン(1)の噴射口(4)は、キャップ(2)の噴射窓(10)に臨まない位置となってキャップ(2)に隠蔽される。
また、このロック状態からキャップ(2)を周方向時計周り(図3の矢印R2参照)に回動させると第2突起(13b)が第1突起(13c)に当接して、キャップ(2)の周方向時計周りの回動を適正な回動範囲内に拘束してエアゾール容器(A)をロック解除状態に変換する。これにより、噴射ボタン(1)の噴射口(4)をキャップ(2)の噴射窓(10)に臨ませることができる。
【0041】
エアゾール容器(A)のロック解除状態では、クリック発生機構(15)における肩カバー(3)側のクリック発生用の外突起(15c)が、キャップ(2)側のクリック発生用の内突起(15b)から反時計方向へ僅かに離れた位置にある。
このロック解除状態からキャップ(2)を周方向反時計周り(図3の矢印R1参照)に回動させると、先ずクリック発生用の内突起(15b)がクリック発生用の外突起(15c)に干渉してクリックを発生させ、その直後にクリック発生用の内突起(15a)がクリック発生用の外突起(15c)に干渉してクリックを発生させた後にロック状態に変換される。
また、このロック状態からキャップ(2)を周方向時計周り(図3の矢印R2参照)に回動させると、先ずクリック発生用の内突起(15a)がクリック発生用の外突起(15c)に干渉してクリックを発生させ、その直後にクリック発生用の内突起(15b)がクリック発生用の外突起(15c)に干渉してクリックを発生させた後にロック解除状態に変換される。
このように、キャップ(2)を正逆両方向に回動させる度にクリックが発生するので、このクリックによってエアゾール容器(A)のロック状態またはロック解除状態への変換動作を聴覚と手応えによって確認することができる。また、キャップ(2)を回転させる時に抵抗を生じるために不用意な回転を防ぐことができる。
【0042】
次に、エアゾール容器(A)から肩カバーとキャップを分離する方法、及び使用状態に再組付けする方法、並びにエアゾール製品を廃棄する際にエアゾール容器内の残留内容物を放出する方法について説明する。
先ず、図17のロック解除状態にあるエアゾール製品において、肩カバー(3)の下部環状壁部(3a)を二方向から指で摘むように、内側へ外力を加える。これにより該下部環状壁部(3a)は変形し、エアゾール容器(A)から肩カバー(3)をキャップ(2)と共に容易に抜き取ることができる。この際、噴射ボタン(3)の第1深切欠部(7a)の上端は、噴射ボタンの内周面から外周面に向けて上向きに傾斜するテーパ状となっているので、キャップ(2)の規制突起(9)が引っ掛かることなく、エアゾール容器(A)のステムに噴射ボタン(1)が装着された状態で、肩カバー(3)とキャップ(2)のみをエアゾール容器(A)から分離することが可能となる。
そのため、噴射ボタン(1)の噴射口(4)をキャップ(2)の噴射窓(10)に合わせて、キャップ(2)が嵌着された肩カバー(3)をエアゾール容器(A)に嵌着すると、使用状態に容易に再組付けすることができる。
【0043】
また、残留内容物を放出する際は、噴射ボタン(1)の噴射口(4)をキャップ(2)の後方凹部(12)に合わせて、キャップ(2)が嵌着された肩カバー(3)をエアゾール容器(A)に嵌着する。すると、噴射ボタン(1)の下端部外周面に設けられている3個の突起(6)が図18に示すように3個の第2浅切欠部(20b)に嵌入することにより、噴射ボタン(1)が上昇不能に拘束される。その結果、噴射ボタン(1)は上下動および周方向の回動を不能に拘束された状態にて噴射口(4)がキャップ(2)の後方凹部(12)に臨むことになる(図19参照)。尚、図18では見易さのために説明に不要な部分は省略している。
【0044】
この状態では、噴射ボタン(1)はキャップ(2)および肩カバー(3)に対して低位置にて固定された状態にあるため、噴射ボタン(1)がステム(S)を押し下げ、これにより容器内の残留物が噴射口(4)から後方凹部(12)を通過して外部に放出されることになる。
これにより、エアゾール容器の廃棄に際して、噴射ボタン(1)を押し下げる動作を行うことなく、容器内の残留内容物を完全に放出することが可能となり、回収業者によるエアゾール容器の回収過程での不慮の事故を防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、化粧料、塗料、薬剤等の様々な内容物を噴射するエアゾール製品において、噴射ボタンの不用意な押し下げを防止するロック機構として利用することができる。
【符号の説明】
【0046】
1 噴射ボタン
2 キャップ
3 肩カバー
4 噴射口
6 突起
7 第1切欠部
7a 第1深切欠部
7b 第1浅切欠部
8 第1中央孔部
9 規制突起
10 噴射窓
12 後方凹部
13 ストッパー機構
13a 第2突起
13b 第2突起
13c 第1突起
15 クリック発生機構
15a クリック発生用の内突起
15b クリック発生用の内突起
15c クリック発生用の外突起
16 第2中央孔部
17 環状周壁
20 第2切欠部
20a 第2深切欠部
20b 第2浅切欠部
A エアゾール容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面部に噴射口を備えエアゾール容器のステムに装着される円筒状の噴射ボタンと、
該噴射ボタンを上下動自在に露出させる第1中央孔部と、前記噴射口が臨むように前方に向けて開口した噴射窓と、該噴射窓と相対する後方凹部を備えたキャップと、
前記噴射ボタンを上下動自在に挿通する第2中央孔部を備えてエアゾール容器の上部に嵌着されるとともに、前記キャップの周壁が周方向に回動可能に上側から嵌着される肩カバーとからなり、
前記噴射ボタンは、外周面に複数の突起を有するとともに、周壁には上方に向けての切欠き深さが深い第1深切欠部と該第1深切欠部の周方向一方側に隣接する切欠き深さが浅い第1浅切欠部とからなる第1切欠部が形成され、
前記キャップは、前記第1中央孔部の内周面に、前記第1切欠部に嵌入して前記噴射ボタンの下動を規制する規制突起を備え、
前記肩カバーの第2中央孔部を形成する環状周壁の下端部には第2切欠部が形成され、
前記噴射ボタンの突起を前記第2切欠部に嵌入するとともに前記規制突起を前記第1深切欠部に嵌入することにより、前記噴射ボタンが上下動可能であり且つ前記噴射口が前記噴射窓に臨むロック解除状態となり、
該ロック解除状態から前記キャップを周方向一方側に回動させたときに、前記規制突起が前記第1浅切欠部に嵌入することにより、前記噴射ボタンが下動不能であり且つ前記噴射口が前記噴射窓に臨まずに隠蔽されるロック状態に変換されることを特徴とするエアゾール容器のロック機構。
【請求項2】
前記肩カバーの外周面に設けられた第1突起と、前記キャップの内周面に周方向の間隔をあけて設けられた一対の第2突起とからなるストッパー機構を備えており、
前記一対の第2突起は、前記キャップを周方向に回動させたときに前記第1突起に当接して該キャップの周方向回動範囲を規制することを特徴とする請求項1記載のエアゾール容器のロック機構。
【請求項3】
前記キャップの内周面に周方向の間隔をあけて設けられた一対のクリック発生用の内突起と、前記肩カバーの外周面に設けられたクリック発生用の外突起からなるクリック発生機構を備えており、
前記一対のクリック発生用の内突起は、前記キャップを周方向に回動させたときに前記クリック発生用の外突起と干渉してクリックを発生することを特徴とする請求項1又は2記載のエアゾール容器のロック機構。
【請求項4】
前記第2切欠部が、上方に向けての切欠き深さが異なる第2深切欠部と第2浅切欠部とからなり、
前記噴射口が前記後方凹部に臨み且つ前記噴射ボタンの突起が前記第2浅切欠部に嵌入するように、前記肩カバーをエアゾール容器の上部に嵌着させたときに、前記噴射ボタンがステムを押し下げて容器内の残留物を連続噴出させることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のエアゾール容器のロック機構。
【請求項5】
前記第2深切欠部の下端開口部が、前記第2浅切欠部の下端開口部より幅広に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のエアゾール容器のロック機構。
【請求項6】
前記第1深切欠部の上端が、前記噴射ボタンの内周面から外周面に向けて上向きに傾斜していることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載のエアゾール容器のロック機構。
【請求項7】
請求項1乃至6いずれかに記載のエアゾール容器のロック機構を備えていることを特徴とするエアゾール製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−105342(P2011−105342A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−262265(P2009−262265)
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【出願人】(390011442)株式会社マンダム (305)
【Fターム(参考)】