エアチェック装置およびそのプログラム
【課題】 指定された曲以降の番組内の曲を連続再生する際に音切れが生じないエアチェック装置を提供すること。
【解決手段】 エアチェック装置は、サーバから、放送局から放送される各曲の特定情報及び放送開始時刻を対応付けたキューシートと、放送局から放送され、複数の曲を含む番組の特定情報及び放送時間帯に関する情報を対応付けた番組表を取得する。ユーザ操作に応じて曲が指定されると、キューシート及び番組表を参照し、指定された曲のキューシート上での放送開始時刻を含む番組を番組表から特定する。指定された曲のキューシート上での放送開始時刻から特定された番組の番組表における放送終了時刻までの放送データを抽出し、抽出された放送データを連続再生する。
【解決手段】 エアチェック装置は、サーバから、放送局から放送される各曲の特定情報及び放送開始時刻を対応付けたキューシートと、放送局から放送され、複数の曲を含む番組の特定情報及び放送時間帯に関する情報を対応付けた番組表を取得する。ユーザ操作に応じて曲が指定されると、キューシート及び番組表を参照し、指定された曲のキューシート上での放送開始時刻を含む番組を番組表から特定する。指定された曲のキューシート上での放送開始時刻から特定された番組の番組表における放送終了時刻までの放送データを抽出し、抽出された放送データを連続再生する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送局から放送される多数のコンテンツの中から所望のコンテンツを自動的に取得するエアチェック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアチェックは一般に、ラジオやテレビで放送された音楽や映像等のコンテンツを記憶媒体に記録しておき、その記録したコンテンツを後で再生して楽しむもので、無料でコンテンツを取得できることから視聴者の間で広く利用されている。
【0003】
しかしながら、視聴者には所望のコンテンツがいつ放送されるかはわからない。たとえばラジオのFM放送では、所望の曲がある番組中に放送されることがあらかじめわかる場合もあるが、番組中にはCMやDJが入るので、所望の曲が番組中のいつ放送されるかまではわからない。
【0004】
そこで、本出願人は、特開2007−59035号公報で、キューシートを利用して所望の曲を抽出するエアチェックシステムを提案した。この文献に記載されたエアチェックシステムでは、ユーザの自宅等に設置されたエアチェック装置が、放送された曲の放送開始時刻やタイトル等を記述したキューシートをサーバから取得する。エアチェック装置はまた、常にFM放送を受信し、受信された放送データを全て記憶する。そして、キューシートを参照して、録音された全放送データから所望の曲を抽出して再生する。
【0005】
図14に示すように、例えば、1つの番組1の中に曲A〜曲Fが含まれている。ここで、キューシートには曲の放送開始時刻は記述されているが放送終了時刻は記述されていない。すなわち、曲の放送終了時刻は次の曲の放送開始時刻になっている。従って、図14に示すように、曲Bの実際の放送時間は8:12:00〜8:17:00であるが、キューシートから特定される曲Bの再生範囲は、8:12:00〜8:20:00になっている。
【0006】
上記エアチェックシステムでは、例えば、曲Bがユーザ操作によって再生すべき曲として指定されたときに、曲B以降の曲(曲B〜曲F)を含む番組1の放送データを連続して再生する機能を要求されている。この場合、まず曲Bを再生する際に曲Bの再生範囲として8:12:00〜8:20:00を特定し、記憶媒体から当該再生範囲のデータを読み出して再生する。曲Bの再生が一旦終了すると、次に、番組1内において曲Bの次の曲である曲Cの再生範囲として8:20:00〜8:35:00を特定し、記憶媒体から当該再生範囲の曲データを読み出して再生する。このように、前の曲を再生し終えてから、次の曲の再生範囲を特定して再生開始するために、曲Bと曲Cとの間(つまり8:20:00の再生位置)において音切れが生じてしまうという問題がある。
【0007】
また、図14に示すように、例えば曲Dのキューシートに基づく再生範囲は8:35:00〜8:40:00であるが、実際の放送時間は8:34:30〜8:39:30になっている。これは、キューシートに記述されている放送開始時刻が分単位でしか記述されていないためである。従って、上記のように曲B以降の番組1の曲データを連続再生する場合、曲Dの先頭部分が欠落することになり、上記の問題は特に顕著になる。
【0008】
【特許文献1】特開2007−59035号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ユーザ操作によって指定された曲以降の番組内の曲を連続再生する際に音切れが生じないエアチェック装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の好ましい実施形態によるエアチェック装置は、放送局から放送された複数の番組を含む放送データを受信する受信手段と、前記受信された放送データを記憶媒体に記録する記録手段と、サーバから、放送局から放送される各コンテンツの特定情報及び放送開始時刻を対応付けたキューシートと、前記放送局から放送され、複数の前記コンテンツを含む番組の特定情報及び放送時間帯に関する情報を対応付けた番組表とを取得する取得手段と、ユーザ操作に応じて所望のコンテンツを指定する指定手段と、前記取得されたキューシート及び番組表を参照し、前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻を含む番組を番組表から特定する番組特定手段と、前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻から、前記番組特定手段によって特定された番組の番組表における放送終了時刻までの放送データを抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された放送データを再生する再生手段とを備える。
【0011】
指定されたコンテンツを含む番組において指定されたコンテンツ以降のコンテンツを連続再生する場合に、指定されたコンテンツのキューシート上の放送開始時刻から、指定されたコンテンツを含む番組の番組表における放送終了時刻までの放送データが抽出され、再生される。従って、番組に含まれる複数のコンテンツの間で音切れが生じるという問題を防止することができる。
【0012】
好ましくは、前記番組特定手段によって特定された番組に含まれる前記所望のコンテンツ以降のコンテンツをキューシートから抽出して、コンテンツリストを生成するリスト生成手段と、前記再生手段が再生している放送データの放送時刻を特定する放送時刻特定手段と、各コンテンツのキューシート上の放送開始時刻に基づいて、前記コンテンツリストに含まれる複数のコンテンツの中から、前記放送時刻特定手段によって特定された放送時刻に対応するコンテンツを特定するコンテンツ特定手段と、前記コンテンツ特定手段によって特定されたコンテンツの特定情報を、現在再生しているコンテンツとして表示装置に表示させる表示制御手段とを備える。
【0013】
指定されたコンテンツのキューシート上の放送開始時刻から指定されたコンテンツを含む番組の番組表における放送終了時刻までの放送データが抽出され再生される場合であっても、現在再生している放送データの放送時刻とキューシートの情報とを利用することによって、現在再生しているコンテンツを特定することができる。従って、現在再生しているコンテンツの特定情報を表示装置に表示することができる。
【発明の効果】
【0014】
指定されたコンテンツを含む番組において指定されたコンテンツ以降のコンテンツを連続再生する場合に、複数のコンテンツの間で音切れが生じるという問題を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0016】
[全体構成]
図1を参照して、本発明の実施の形態によるエアチェックシステム10は、ラジオのFM(Frequency Modulation)放送から所望の曲を自動的に取得するためのもので、インターネット11に接続されるキューシートサーバ12と、インターネット11に接続されるパーソナルコンピュータ(PC)13と、PC13に接続されるFMチューナ14とを備える。インターネット11には、複数の放送局サーバ16も接続されている。キューシートサーバ12は本サービスを提供する事業者等によって管理され、放送局サーバ16は主に音楽番組等を放送する放送局によって管理される。PC13及びFMチューナ14は視聴者であるユーザの所有物である。
【0017】
キューシートサーバ12は、各放送局サーバ16からキューシートを取得し、各ユーザのPC13に提供する。PC13はキューシートサーバ12にアクセス可能なクライアントとして機能する。PC13及びFMチューナ14はエアチェック装置80を構成する。
【0018】
PC13は汎用のもので、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ(HDD)、ディスプレイ、キーボードやマウスといった入力装置などを備える。PC13には、後述するエアチェックプログラムがインストールされている。FMチューナ14は、各放送局からFM放送を受信し、受信した放送データをPC13に供給する。
【0019】
[キューシートサーバ]
図2を参照して、キューシートサーバ12は、取得部20と、フォーマット変換部21と、サービス情報追加部22と、ウェブサーバ23とを備える。取得部20は、各放送局サーバ16にアクセスし、そこにアップロードされているキューシート24を取得する。
【0020】
各放送局から提供されるキューシート24には、放送された曲Mnの放送開始時刻begin[n]と、タイトルやアーチスト名等のメタデータとがHTML(Hyper Text Markup Language)で記述されている。しかしながら、記述されている情報の種類、使用されているタグの種類、記述の順序など、そのフォーマットは放送局ごとに異なっている。また、キューシート24には、放送された曲Mnの放送終了時刻は記述されない。
【0021】
フォーマット変換部21は、取得されたキューシート24のフォーマットを所定の共通フォーマットに変換する。フォーマット変換部21は、複数種類のフォーマットに対応して複数の変換フィルタ25を有する。各変換フィルタ25は、対応するフォーマットを共通フォーマットに変換する。
【0022】
これにより得られるキューシート26は共通フォーマットを有する。具体的には図3に示すように、キューシート26は、各放送局に付与されるステーションID(識別子)を記述したフィールド261と、当該放送局から放送された複数の曲に対応する複数のレコード262とを備える。
【0023】
各レコード262には、対応する曲Mnの放送開始時刻begin[n]と、放送終了時刻end[n]と、メタデータとが記述される。放送終了時刻end[n]は、放送開始時刻に基づいて求められ、具体的には、曲Mnの次に放送された曲Mn+1の放送開始時刻begin[n+1]と同じである。図4にキューシート26の一例を示す。
【0024】
再び図2を参照して、サービス情報追加部22は、共通フォーマットに変換された各キューシート26に、あらかじめ定められた各種サービス情報を追加する。各種サービス情報としては、放送された曲を収録したCDやDVD又はコンサートチケットなどを販売するウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)、その曲のデジタルデータを販売するウェブサイトのURL、バナー広告などがある。したがって、キューシートサーバ12は、ユーザを各種ウェブサイト27に導くためのポータルサイトとなり得る。
【0025】
取得部20はさらに、各放送局から提供される番組表69を取得する。番組表69には、放送された番組の放送開始時刻及び放送終了時刻と、番組名、DJ及び出演者等に関する情報、番組ホームページURL等のメタデータとを含む。各番組内では、上述の複数の曲が放送される。つまり、番組は複数の曲を含む。
【0026】
各放送局から提供される番組表69は、キューシートと同様に、そのフォーマットが放送局ごとに異なっている。そのため、フォーマット変換部21は、取得された番組表を所定の共通フォーマットに変換する。これにより得られた番組表70は共通フォーマットを有する。得られた番組表70の一例を図5に示す。番組表70は、ステーションIDと、放送された番組の放送開始時刻及び放送終了時刻と、メタデータとを含む。
【0027】
ウェブサーバ23にはキューシートデータベース28及び番組表データベース71が構築される。各種サービス情報が追加されたキューシート29はキューシートデータベース28に記憶され、番組表70は番組表データベース71に記憶される。ウェブサーバ23は、PC13からの要求に応じてキューシート29及び番組表70を読み出してPC13に送信する。
【0028】
次に、図6を参照してキューシートサーバ12の動作を説明する。
【0029】
取得部20は、各放送局サーバ16にキューシート24及び番組表69を送信するよう要求する(S101)。各放送局サーバ16はこの要求を受け付け(S201)、キューシート24及び番組表69をキューシートサーバ12に送信する(S202)。取得部20はキューシート24及び番組表69を受信し(S102)、フォーマット変換部21に供給する。
【0030】
フォーマット変換部21は、キューシート24のフォーマットを共通フォーマットに変換し、図3及び4に示すキューシート26を作成する(S103)。このとき、曲Mn+1の放送開始時刻begin[n+1]は曲Mnの放送終了時刻end[n]としてキューシート26に記述される。作成されたキューシート26は、サービス情報追加部22に供給される。
【0031】
サービス情報追加部22はキューシート26にサービス情報を追加し(S104)、これにより得られたキューシート29をキューシートデータベース28に保存する(S105)。
【0032】
フォーマット変換部21はさらに、番組表69のフォーマットを共通フォーマットに変換し、図5に示す番組表70を作成する(S103)。作成された番組表70は、番組表データベース71に保存される(S105)。
【0033】
[FMチューナ及びPC(エアチェック装置)]
図7を参照して、エアチェック装置80はPC13とFMチューナ14とを含む。FMチューナ14はFM放送を受信する。PC13は、FMチューナ14から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するADC(Analog to Digital Converter)31を備える。ADC31は、たとえばサウンドカードなどを指す。ただし、デジタル信号を出力可能なデジタルチューナの場合、PC13はADC31を備えていなくてもよい。PC13にはまた、汎用のMP3(MPEG Audio Layer-3)エンコーダ32、汎用のウェブブラウザ33及び汎用のMP3プレーヤ15とともに、後に詳述するエアチェックプログラム(38〜41)がインストールされ、MP3データベース34、録音状況管理データベース35、インデックスデータベース36、キューシートデータベース37及び番組表データベース
75が構築される。エアチェックプログラムは、インデックス生成モジュール38、ウェブインターフェース39、取得モジュール40、及びスイーパモジュール41からなる。これらの詳細は以下の動作説明で明らかにする。
【0034】
次に、FMチューナ14及びPC13の動作を説明する。
【0035】
FMチューナ14及びPC13は常に動作している。したがって、FMチューナ14は常にFM放送を受信し、PC13は受信された放送データを全てハードディスク等の記憶媒体に記録する。
【0036】
図8を参照して、PC13内のMP3エンコーダ32は常に動作しており、FMチューナ14から出力され、A/D変換されたデジタル放送データをMP3データにエンコードする(S301)。これと並行してウェブインターフェース39も動作し、MP3エンコーダ32で得られたMP3データを所定時間(本例では6時間)ごとに1つのMP3ファイル42としてMP3データベース34に保存(録音)する(S302)。
【0037】
ウェブインターフェース39はまた、図9に示した録音状況管理テーブル43を生成し(S311)、録音状況管理データベース35に保存する(S312)。
【0038】
図9を参照して、録音状況管理テーブル43は、ステーションIDを記述したフィールド431と、複数のMP3ファイル42に対応する複数のレコード432とを有する。各レコード432には、対応するMP3ファイル42の録音開始時刻、録音終了時刻及びファイル名が記述されている。図10に録音状況管理テーブル43の一例を示す。
【0039】
なお、MP3ファイル42のファイル名は、ステーションID及び録音開始時刻を組み合わせ、たとえば「OOSAKA_20050522180000.MP3」(MP3はMP3ファイル42を示す拡張子)と設定される。
【0040】
FM放送は原則として毎日24時間録音されるが、停電したり、ユーザがPC13を持ち出したりする場合もあるので、必ずしも全ての放送データがMP3ファイル42として保存されるとは限らない。図10において斜線以外の部分は録音されていない。
【0041】
一方、インデックス生成モジュール38は、MP3データベース34からMP3ファイル42を読み込み、MP3ファイル42に基づいてインデックスファイル44を生成し(S321)、インデックスデータベース36に保存する(S322)。
【0042】
具体的には図11に示すように、インデックス生成モジュール38はMP3ファイル42を所定時間ごとに複数のセクション45に分割する。本例では、6時間分のMP3ファイル42が1秒ごとに分割されるので、21600個(=6時間×60分×60秒)のセクション45が得られる。そして、インデックス生成モジュール38は各セクション45の開始アドレスを順にインデックスファイル44に書き込む。
【0043】
図12にインデックスファイル44の一例を示す。インデックスファイル44はステーションIDを記述したフィールド441と、複数のセクション45に対応する複数のレコード442とを有する。各レコード442には、対応するセクション45の開始アドレスが記述される。本例では、MP3ファイル42の先頭アドレスからのオフセット(相対アドレス)が開始アドレスとして書き込まれる。
【0044】
なお、図12にはMP3ファイル42の先頭からの経過時間(秒数)が示されているが、この表記はあってもよいが、実際にはなくてもよい。各オフセット(レコード442)の経過時間は、そのオフセットよりも前にあるオフセットの数から算出可能だからである。
【0045】
また、インデックスファイル44のファイル名も、対応するMP3ファイル42と同じステーションID及び録音開始時刻を組み合わせ、たとえば「OOSAKA_20050522180000.IDX」(IDXはインデックスファイル44を示す拡張子)と設定される。
【0046】
図13を参照して、PC13内の取得モジュール40は、キューシートサーバ12のウェブサーバ23に所望のキューシート29及び番組表70を送信するよう要求する(S331)。ウェブサーバ23はこの要求を受け付け(S111)、キューシートデータベース28から所望のキューシート29を読出、番組表データベース71から所望の番組表70を読み出す。そして、読み出されたキューシート29及び番組表70をPC13に送信する(S112)。
【0047】
取得モジュール40は、キューシートサーバ12から送信されて来たキューシート29及び番組表70を受信する(S332)。そして、キューシート29をキューシートデータベース37に保存し、番組表70を番組表データベース75に保存する(S333)。
【0048】
PC13内のウェブインターフェース39は、必要な場合には、ユーザの入力操作に応じてキューシート29を編集する(S334)。これによりユーザは、所望の曲の放送開始時刻を規定の時刻よりも前後にずらしたり、アーチスト名が欠けている場合にはそれを補足したりすることができる。
【0049】
ウェブインターフェース39は、キューシート29をウェブブラウザ33で表示できるようにHTML化する(S335)。HTMLで記述されたキューシートには、曲Mnごとにハイパーリンクが埋め込まれる。ハイパーリンクには、その曲Mnを含むMP3ファイル42のURLの他、その曲MnのステーションID、放送開始時刻begin[n]及び放送終了時刻end[n]が含まれる。
【0050】
ウェブブラウザ33は、HTMLで記述されたキューシートに基づいて曲リストをディスプレイ上に表示する(S336)。曲リストには、各曲のタイトル、アーチスト名、放送開始時刻等が含まれる。このとき、再生可能な曲は選択可能な態様で表示されるが、録音されていないために再生不可能な曲は選択不可能な態様で表示される。
【0051】
ユーザが所望の曲をマウス等でクリックすると、ウェブブラウザ33はこの入力操作に応じてその所望の曲を指定し(S337)、その曲を読み出すようウェブインターフェース39に対してクエリを発行する。ウェブインターフェース39はこのクエリに応じて、指定された曲をMP3データベース34から抽出する(S338:曲抽出処理)。
【0052】
曲抽出処理の詳細を説明する。図14(および図4,図5)に示すように、例えば、1つの番組1の中に曲A〜曲Fが含まれている。キューシートには曲の放送開始時刻は記述されているが放送終了時刻は記述されていない。すなわち、曲の放送終了時刻は次の曲の放送開始時刻になっている。従って、図14に示すように、例えば曲Bの実際の放送時間は8:12:00〜8:17:00であるが、キューシートから特定される曲Bの再生範囲は、8:12:00〜8:20:00になっている。
【0053】
曲Bがユーザ操作によって再生すべき曲として指定されたときに、曲B以降の番組1の放送データを連続して再生する機能を備えている。従来では、曲Bを再生する際に曲Bの再生範囲として8:12:00〜8:20:00を特定し、MP3データベース34から当該再生範囲の曲データを読み出して再生する。曲Bの再生が終了すると、次に、番組1内において曲Bの次の曲である曲Cの再生範囲として8:20:00〜8:35:00を特定し、MP3データベース34から当該再生範囲の曲データを読み出して再生する。このように、前の曲を再生し終えてから、次の曲の再生範囲を特定し再生を開始するために、曲Bと曲Cとの間(つまり8:20:00の再生位置)において音切れが生じてしまう。
【0054】
そこで、本実施形態では、曲Bが指定されて、曲B以降の番組1の放送データを連続して再生する際に、曲B以降の番組1の曲データの全体を再生範囲として特定して、MP3データベース34から当該再生範囲の放送データを読み出して再生する。これにより、曲Bと曲Cとの間(つまり8:20:00の再生位置)において音切れが生じることを防止することができる。
【0055】
図15に示すように、ウェブインターフェース39は、キューシート29を参照して、ステップS337で指定された曲Mnの放送開始時刻begin[n]及び放送終了時刻end[n]を読み出し、さらに、指定された曲Mnが記述されたキューシート29のステーションIDを読み出す(S401)。例えば、曲Bが指定された場合、図4を参照し、放送開始時刻として8:12:00(日付は割愛する、以下同様。)、放送終了時刻として8:20:00、ステーションIDとしてOOSAKAが読み出される。
【0056】
ウェブインターフェース39は、読み出された放送開始時刻begin[n]及び放送終了時刻end[n]を含む時間帯に対応し、かつ、読み出されたステーションIDに対応する番組表を、番組表データベース75から特定する。そして、ウェブインターフェース39は、指定された曲Mnの放送開始時刻begin[n]を含む番組Pjを特定する(S402)。つまり、自身の放送時間帯に放送開始時刻begin[n]を含む番組Pjを特定する。例えば、図5に示すように、曲Bの放送開始時刻8:12:00は番組1の放送開始時刻8:00:00〜放送終了時刻9:00:00に含まれているので、番組1が特定される。
【0057】
ウェブインターフェース39は、番組表を参照して、特定された番組Pjの放送終了時刻Pend[j]を読み出す(S403)。本例では、番組1の放送終了時刻Pend[j]として9:00:00が読み出される。
【0058】
次に、ウェブインターフェース39は、指定された曲Mnの放送開始時刻begin[n]からS403で読み出された番組Pjの放送終了時刻Pend[j]までの時間帯に含まれる曲を図4のキューシートの中から全て抽出し、図16に示す曲リストを生成する(S404)。この曲リストは、後述する現在再生中の曲のタイトルやアーチスト名を表示するために使用される。本例では、曲Bの放送開始時刻begin[n]〜番組1の放送終了時刻Pend[j]までに含まれている曲B、曲C、曲D、曲E、曲Fの5曲が抽出され、曲リストに含められる。
【0059】
続いて、ウェブインターフェース39は、キューシートにおける曲Mnの放送開始時刻begin[n]から番組表における番組Pjの放送終了時刻Pend[j]までの時間帯に相当するMP3データを、連続再生すべき曲データとしてMP3データベースから抽出する(S405)。詳細には、放送開始時刻begin[n]及び放送終了時刻Pend[j]に基づいてMP3ファイルのファイル名を特定する。具体的には、ウェブインターフェース39は、図9及び図10に示す録音状況管理テーブルを参照し、録音した時間帯が放送開始時刻begin[n]及び放送終了時刻Pend[j]を含む1又は複数のファイルを特定する。そして、特定されたファイル名に対応するインデックスファイル44を参照し、MP3ファイル42のうち放送開始時刻begin[n]から放送終了時刻Pend[j]に相当する時間帯のMP3データを抽出する。本例においては、図17に示すように、曲2の放送開始時刻8:12:00〜番組1の放送終了時刻9:00:00までの時間帯のMP3データが抽出される。
【0060】
ウェブインターフェース39は、ステップS405で抽出されたデータをウェブブラウザ33に出力する。図13に戻って、ウェブブラウザ33はMP3プレーヤ15を起動し、MP3プレーヤ15はそのMP3データに基づいて指定された曲を再生する(S339)。
【0061】
以上のように、曲Mnが指定されたとき曲Mn以降の曲Mnが属する番組Pjの曲を連続再生する場合に、抽出される曲データの時間帯として、曲Mnの放送開始時刻begin[n]から番組Pjの放送終了時刻Pend[j]までの時間帯が指定される。従って、曲Mn以降の番組Pj内の複数の曲を連続再生する際に各曲間において音切れが生じることがない。
【0062】
また、図17に示すように、曲Dは、キューシートに基づく再生開始時刻8:35:00よりも実際の再生開始時刻が若干早くなっている。曲B以降の番組1内の曲を連続再生する際に、曲Cの再生が終了した後に、キューシートに基づいて曲Dの再生範囲として8:35:00〜8:40:00のMP3データが抽出された場合、曲Dの先頭部分が欠落してしまう。しかし、本例では、曲Bの再生開始時刻〜番組1の放送終了時刻までのMP3データが抽出され連続再生されるので、このような先頭部分の欠落は生じない。
【0063】
また、曲Fは、キューシートに基づく再生終了時刻が番組1の放送終了時刻を越えている。これは、上記のように、キューシートには曲の放送終了時刻が記述されておらず、放送終了時刻は次の曲の放送開始時刻になっているからである。従って、番組1の放送終了時刻9:00:00〜曲Fの放送終了時刻9:02:00までには曲F以外の放送データが含まれていることになるが、従来のようにキューシートに基づいて曲Fの放送開始時刻〜放送終了時刻までのMP3データを抽出すると、明らかに曲F以外の放送データが再生されてしまう。しかし、本例では、曲Bの放送開始時刻〜番組1の放送終了時刻までのMP3データが抽出されるので、番組1の放送終了時刻9:00:00〜曲Fの放送終了時刻9:02:00までの無駄なデータが再生されることを防止できる。
【0064】
上記のように曲Mn以降の番組Pj内の曲を連続再生する際に、PCのディスプレイには現在再生中の曲のタイトルやアーチスト名などのメタデータが表示される。このとき、S405で抽出されたMP3データは曲Mnの放送開始時刻〜番組Pjの放送終了時刻まで一続きになっているので、現在再生中の曲を特定する仕組みが必要となる。図18は当該表示処理を示すフローチャートである。
【0065】
図19は、ディスプレイに表示される画面を示す図であり、左側に図16の曲リストが表示され、各曲B〜Fについて、タイトル、アーチスト名、キューシートに基づく放送時間が表示されている。また、現在再生されている曲にはカーソル(図ではグレーで塗りつぶしている)が表示されている。最初は、曲Bが再生されるので、曲Bにカーソルが表示されている。画面の右側には連続再生する番組のタイトルと放送時間とが表示されている。
【0066】
図18に示すように、ウェブインターフェース39は、S404で生成した図16の曲リストにおいて、指定された曲Mnを0とした場合の曲Mnからの順番を示すインデックスmを0に設定する(つまり曲Mnを指定する)(S501)。次に、ウェブインターフェース39は曲を再生中か否かを判断し(S502)、再生中でなければ(S502でNO)処理を終了する。ここでは再生中であるので(S502でYES)、ウェブインターフェース39は、曲Mnの放送開始時刻〜番組Pjの放送終了時刻までのMP3データの中で、インデックスファイル44および録音状況管理データベースを参照して、現在再生しているデータの放送時刻(再生位置、オフセット)を特定する(S503)。
【0067】
ウェブインターフェース39は、特定した放送時刻が、現在再生中であると判断されている曲Mn+mのキューシートにおける放送時間を超えているか否かを判断する(S504)。具体的には、取得した放送時刻が、図16の曲リストにおける現在再生中であると判断されている曲の放送開始時刻〜放送終了時刻の範囲外であるかを判断する。特定した放送時刻が、現在再生中であると判断されている曲Mn+mのキューシートにおける放送時間を超えていない場合(S504でNO)、未だ、曲Mn+mを再生しているので、所定時間待機(S508)した後、S502に戻る。従って、表示は変更されない。
【0068】
一方、特定した放送時刻が、現在再生中であると判断されている曲Mn+mのキューシートにおける放送時間を超えている場合(S504でYES)、ウェブインターフェース39は、インデックスmが図16の曲リスト内の曲数Xよりも小さいか否かを判断する(S505)。つまり、曲リスト内の全ての曲を再生し終えたか否かが判断される。インデックスmが図16の曲リスト内の曲数X以上である場合(S505でNO)、曲リスト内の全ての曲(曲B〜曲F)を再生し終えたので、処理を終了する。
【0069】
一方、インデックスmが図16の曲リスト内の曲数Xよりも小さい場合(S505でYES)、インデックスmがインクリメントされる(S506)。そして、ウェブインターフェース39は、図16の曲リスト内の次の曲Mn+mを特定し、現在再生している曲に表示するカーソルを、特定した曲Mn+mに移動させる(S507)。すなわち、曲リスト内の次の曲に表示を更新する。その後、所定時間待機して(S508)、S502に戻る。
【0070】
例えば、図19のように再生中の曲として曲Bが表示されているときに、現在再生しているデータの放送時刻が8:18:00と特定されると(S503)、放送時刻8:18:00が曲Bの放送時間8:12:00〜8:20:00の範囲内と判断される(S504でNO)。この場合には、図19の表示のまま変更されない。
【0071】
一方、図19のように再生中の曲として曲Bが表示されているときに、現在再生しているデータの放送時刻が8:20:01と特定されると(S503)、放送時刻8:20:01が曲Bの放送時間8:12:00〜8:20:00を越えていると判断される(S504でYES)。そして、m=0であるので(S505でYES)、mを1にインクリメントし、曲Mn+1、すなわち、曲Cが再生中の曲として図20に示すように表示される。
【0072】
以上のように、S405で抽出されたMP3データは曲Mnの放送開始時刻〜番組Pjの放送終了時刻であるにもかかわらず、現在再生中の曲を特定して、表示することができる。
【0073】
上記実施の形態では、ソフトウエアのMP3プレーヤ15がPC13にインストールされているが、これに代えて又はこれと一緒に、ハードウエアのMP3プレーヤ機器(たとえばホームオーディオ、ポータブルプレーヤなど)を用いてもよい。この場合、PC13からMP3プレーヤ機器にはMP3ファイルを有線又は無線通信により送信してもよいが、フラッシュメモリ等のメモリカード、CDやDVD等の光ディスクなどの記憶媒体を介してコピーしてもよい。また、言うまでもなく、MP3以外の音声圧縮方式、たとえばAAC(Advanced Audio Cording)を用いてもよい。もっとも、本発明は音楽コンテンツだけでなく、映像その他のあらゆるコンテンツに適用可能であり、そのデータは圧縮されているか否かは限定されない。つまり、コンテンツを含む放送データの形態は、FMラジオに限らず、AMラジオ、インターネットラジオ、TV(アナログ/デジタル)、CS/BS(アナログ/デジタル)等の衛星放送であってもよい。
【0074】
また、上記実施の形態ではPC13及びFMチューナ14は常に動作し、全ての放送を受信して録音することを原則としているが、有限な記憶領域を無駄に浪費しないように、週間スケジュールなどを組んで放送のない夜間は動作を停止したり、あるいは、放送されて来た音声又は映像信号を検知し、放送のあるときだけ動作し、放送のないときは動作を停止したりするようにしてもよい。
【0075】
また、上記実施の形態ではPC13はキューシートを単に表示しているが、所定期間内に取得した複数のキューシートの中から所望のアーチストの曲だけを抜き出して表示したり、アーチスト単位でフォルダを作成してその中に別途MP3ファイルを保存したりするようにしてもよい。
【0076】
また、上記実施の形態ではウェブブラウザ33及びMP3プレーヤ15はローカルPC13内に設けられているが、これに代えてネットワーク上の他のPC、専用機、携帯電話機、又はPDA(Personal Digital Assistance)内に設けられていてもよい。この場合、LAN(Local Area Network)経由の宅内又はインターネット経由の宅外からでもウェブインターフェース39にアクセス可能であれば、曲リストの表示、曲の指定及び再生が可能である。
【0077】
また、上記実施の形態ではFMチューナ14及びPC13がエアチェック装置を構成しているが、FM放送を受信してハードディスクに記録する一体型の専用機、又はハードディスクの代わりにメモリを有する携帯電話機がエアチェック装置を構成してもよい。上記実施の形態では、キューシートサーバ12が放送局から提供されるキューシート及び番組表を取得しているが、キューシートサーバの運営者がキューシート及び番組表をキューシートサーバ12に直接入力してキューシートサーバ12に記憶させてもよい。
【0078】
上記実施の形態では、PC13は各放送局から提供されるキューシート及び番組表をキューシートサーバ12経由で取得しているが、各放送局から直接取得してもよい。具体的には、図7に示した取得モジュール40は、キューシートサーバ12ではなく各放送局サーバ16に直接アクセスする。
【0079】
また、上記実施の形態では放送データは無線放送で送信されているが、有線放送で送信されていてもよく、また、インターネット等の電気通信回線を介して送信されていてもよい。
【0080】
また、図7に示したFMチューナ14及びPC13の両方の機能を備えた一体型のエアチェック装置にしてもよいことは上述したが、ネットワークインターフェースを有していないエアチェック装置には取得モジュールを設けることはできない。したがって、このような場合は、ネットワークインターフェースを有するPCに取得モジュールを設け、PCをエアチェック装置の入出力インターフェースに接続すればよい。入出力インターフェースとしては、USB(Universal Serial
Bus)、IrDA(Infrared Data Association)などのほか、メモリカードを利用してもよい。
【0081】
また、ウェブブラウザやMP3プレーヤはPC13又はエアチェック装置内に設けられているが、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワーク経由で接続された他のPC、専用機、携帯電話、又はPDA内に設けられていてもよい。
【0082】
また、MP3データベース34には外部から取得したMP3データを保存しているが、ここに他の方法で取得したMP3データを一緒に保存してもよい。
【0083】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、エアチェック装置に好適に採用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の実施の形態によるエアチェックシステムを含むコンピュータネットワークの全体構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1中のキューシートサーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1に示したエアチェックシステムで使用されるキューシートのデータ構造を示す図である。
【図4】図3に示したキューシートの一例を示す図である。
【図5】図1に示したエアチェックシステムで使用される番組表の一例を示す図である。
【図6】図2に示したキューシートサーバの動作を示すフロー図である。
【図7】図1中のPC及びFMチューナの構成を示す機能ブロック図である。
【図8】図7に示したPCの動作を示すフロー図である。
【図9】図7に示したPCで生成される録音状況管理テーブルのデータ構造を示す図である。
【図10】図9に示した録音状況管理テーブルの一例を示す図である。
【図11】図7に示したPCによるインデックスファイルの生成方法及び曲の抽出方法を示す説明図である。
【図12】図7に示したPCで生成されるインデックスファイルのデータ構造を示す図である。
【図13】図2及び図7に示したキューシートサーバ及びPCの動作を示すフロー図である。
【図14】キューシート上の再生範囲と実際の曲の放送時間と番組との関係を示す図である。
【図15】曲抽出処理を示すフローチャートである。
【図16】曲リストを示す図である。
【図17】キューシート上の再生範囲と実際の曲の放送時間と番組との関係を示す図である。
【図18】表示処理を示すフローチャートである。
【図19】再生中の曲を示す表示画面を示す図である。
【図20】再生中の曲を示す表示画面を示す図である。
【符号の説明】
【0086】
10 エアチェックシステム
12 キューシートサーバ
13 PC
14 FMチューナ
16 放送局サーバ
20 取得部
24,26,29 キューシート
28,37 キューシートデータベース
40 取得モジュール
58,80 エアチェック装置
69,70 番組表
71,75 番組表データベース
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送局から放送される多数のコンテンツの中から所望のコンテンツを自動的に取得するエアチェック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアチェックは一般に、ラジオやテレビで放送された音楽や映像等のコンテンツを記憶媒体に記録しておき、その記録したコンテンツを後で再生して楽しむもので、無料でコンテンツを取得できることから視聴者の間で広く利用されている。
【0003】
しかしながら、視聴者には所望のコンテンツがいつ放送されるかはわからない。たとえばラジオのFM放送では、所望の曲がある番組中に放送されることがあらかじめわかる場合もあるが、番組中にはCMやDJが入るので、所望の曲が番組中のいつ放送されるかまではわからない。
【0004】
そこで、本出願人は、特開2007−59035号公報で、キューシートを利用して所望の曲を抽出するエアチェックシステムを提案した。この文献に記載されたエアチェックシステムでは、ユーザの自宅等に設置されたエアチェック装置が、放送された曲の放送開始時刻やタイトル等を記述したキューシートをサーバから取得する。エアチェック装置はまた、常にFM放送を受信し、受信された放送データを全て記憶する。そして、キューシートを参照して、録音された全放送データから所望の曲を抽出して再生する。
【0005】
図14に示すように、例えば、1つの番組1の中に曲A〜曲Fが含まれている。ここで、キューシートには曲の放送開始時刻は記述されているが放送終了時刻は記述されていない。すなわち、曲の放送終了時刻は次の曲の放送開始時刻になっている。従って、図14に示すように、曲Bの実際の放送時間は8:12:00〜8:17:00であるが、キューシートから特定される曲Bの再生範囲は、8:12:00〜8:20:00になっている。
【0006】
上記エアチェックシステムでは、例えば、曲Bがユーザ操作によって再生すべき曲として指定されたときに、曲B以降の曲(曲B〜曲F)を含む番組1の放送データを連続して再生する機能を要求されている。この場合、まず曲Bを再生する際に曲Bの再生範囲として8:12:00〜8:20:00を特定し、記憶媒体から当該再生範囲のデータを読み出して再生する。曲Bの再生が一旦終了すると、次に、番組1内において曲Bの次の曲である曲Cの再生範囲として8:20:00〜8:35:00を特定し、記憶媒体から当該再生範囲の曲データを読み出して再生する。このように、前の曲を再生し終えてから、次の曲の再生範囲を特定して再生開始するために、曲Bと曲Cとの間(つまり8:20:00の再生位置)において音切れが生じてしまうという問題がある。
【0007】
また、図14に示すように、例えば曲Dのキューシートに基づく再生範囲は8:35:00〜8:40:00であるが、実際の放送時間は8:34:30〜8:39:30になっている。これは、キューシートに記述されている放送開始時刻が分単位でしか記述されていないためである。従って、上記のように曲B以降の番組1の曲データを連続再生する場合、曲Dの先頭部分が欠落することになり、上記の問題は特に顕著になる。
【0008】
【特許文献1】特開2007−59035号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ユーザ操作によって指定された曲以降の番組内の曲を連続再生する際に音切れが生じないエアチェック装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の好ましい実施形態によるエアチェック装置は、放送局から放送された複数の番組を含む放送データを受信する受信手段と、前記受信された放送データを記憶媒体に記録する記録手段と、サーバから、放送局から放送される各コンテンツの特定情報及び放送開始時刻を対応付けたキューシートと、前記放送局から放送され、複数の前記コンテンツを含む番組の特定情報及び放送時間帯に関する情報を対応付けた番組表とを取得する取得手段と、ユーザ操作に応じて所望のコンテンツを指定する指定手段と、前記取得されたキューシート及び番組表を参照し、前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻を含む番組を番組表から特定する番組特定手段と、前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻から、前記番組特定手段によって特定された番組の番組表における放送終了時刻までの放送データを抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された放送データを再生する再生手段とを備える。
【0011】
指定されたコンテンツを含む番組において指定されたコンテンツ以降のコンテンツを連続再生する場合に、指定されたコンテンツのキューシート上の放送開始時刻から、指定されたコンテンツを含む番組の番組表における放送終了時刻までの放送データが抽出され、再生される。従って、番組に含まれる複数のコンテンツの間で音切れが生じるという問題を防止することができる。
【0012】
好ましくは、前記番組特定手段によって特定された番組に含まれる前記所望のコンテンツ以降のコンテンツをキューシートから抽出して、コンテンツリストを生成するリスト生成手段と、前記再生手段が再生している放送データの放送時刻を特定する放送時刻特定手段と、各コンテンツのキューシート上の放送開始時刻に基づいて、前記コンテンツリストに含まれる複数のコンテンツの中から、前記放送時刻特定手段によって特定された放送時刻に対応するコンテンツを特定するコンテンツ特定手段と、前記コンテンツ特定手段によって特定されたコンテンツの特定情報を、現在再生しているコンテンツとして表示装置に表示させる表示制御手段とを備える。
【0013】
指定されたコンテンツのキューシート上の放送開始時刻から指定されたコンテンツを含む番組の番組表における放送終了時刻までの放送データが抽出され再生される場合であっても、現在再生している放送データの放送時刻とキューシートの情報とを利用することによって、現在再生しているコンテンツを特定することができる。従って、現在再生しているコンテンツの特定情報を表示装置に表示することができる。
【発明の効果】
【0014】
指定されたコンテンツを含む番組において指定されたコンテンツ以降のコンテンツを連続再生する場合に、複数のコンテンツの間で音切れが生じるという問題を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0016】
[全体構成]
図1を参照して、本発明の実施の形態によるエアチェックシステム10は、ラジオのFM(Frequency Modulation)放送から所望の曲を自動的に取得するためのもので、インターネット11に接続されるキューシートサーバ12と、インターネット11に接続されるパーソナルコンピュータ(PC)13と、PC13に接続されるFMチューナ14とを備える。インターネット11には、複数の放送局サーバ16も接続されている。キューシートサーバ12は本サービスを提供する事業者等によって管理され、放送局サーバ16は主に音楽番組等を放送する放送局によって管理される。PC13及びFMチューナ14は視聴者であるユーザの所有物である。
【0017】
キューシートサーバ12は、各放送局サーバ16からキューシートを取得し、各ユーザのPC13に提供する。PC13はキューシートサーバ12にアクセス可能なクライアントとして機能する。PC13及びFMチューナ14はエアチェック装置80を構成する。
【0018】
PC13は汎用のもので、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ(HDD)、ディスプレイ、キーボードやマウスといった入力装置などを備える。PC13には、後述するエアチェックプログラムがインストールされている。FMチューナ14は、各放送局からFM放送を受信し、受信した放送データをPC13に供給する。
【0019】
[キューシートサーバ]
図2を参照して、キューシートサーバ12は、取得部20と、フォーマット変換部21と、サービス情報追加部22と、ウェブサーバ23とを備える。取得部20は、各放送局サーバ16にアクセスし、そこにアップロードされているキューシート24を取得する。
【0020】
各放送局から提供されるキューシート24には、放送された曲Mnの放送開始時刻begin[n]と、タイトルやアーチスト名等のメタデータとがHTML(Hyper Text Markup Language)で記述されている。しかしながら、記述されている情報の種類、使用されているタグの種類、記述の順序など、そのフォーマットは放送局ごとに異なっている。また、キューシート24には、放送された曲Mnの放送終了時刻は記述されない。
【0021】
フォーマット変換部21は、取得されたキューシート24のフォーマットを所定の共通フォーマットに変換する。フォーマット変換部21は、複数種類のフォーマットに対応して複数の変換フィルタ25を有する。各変換フィルタ25は、対応するフォーマットを共通フォーマットに変換する。
【0022】
これにより得られるキューシート26は共通フォーマットを有する。具体的には図3に示すように、キューシート26は、各放送局に付与されるステーションID(識別子)を記述したフィールド261と、当該放送局から放送された複数の曲に対応する複数のレコード262とを備える。
【0023】
各レコード262には、対応する曲Mnの放送開始時刻begin[n]と、放送終了時刻end[n]と、メタデータとが記述される。放送終了時刻end[n]は、放送開始時刻に基づいて求められ、具体的には、曲Mnの次に放送された曲Mn+1の放送開始時刻begin[n+1]と同じである。図4にキューシート26の一例を示す。
【0024】
再び図2を参照して、サービス情報追加部22は、共通フォーマットに変換された各キューシート26に、あらかじめ定められた各種サービス情報を追加する。各種サービス情報としては、放送された曲を収録したCDやDVD又はコンサートチケットなどを販売するウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)、その曲のデジタルデータを販売するウェブサイトのURL、バナー広告などがある。したがって、キューシートサーバ12は、ユーザを各種ウェブサイト27に導くためのポータルサイトとなり得る。
【0025】
取得部20はさらに、各放送局から提供される番組表69を取得する。番組表69には、放送された番組の放送開始時刻及び放送終了時刻と、番組名、DJ及び出演者等に関する情報、番組ホームページURL等のメタデータとを含む。各番組内では、上述の複数の曲が放送される。つまり、番組は複数の曲を含む。
【0026】
各放送局から提供される番組表69は、キューシートと同様に、そのフォーマットが放送局ごとに異なっている。そのため、フォーマット変換部21は、取得された番組表を所定の共通フォーマットに変換する。これにより得られた番組表70は共通フォーマットを有する。得られた番組表70の一例を図5に示す。番組表70は、ステーションIDと、放送された番組の放送開始時刻及び放送終了時刻と、メタデータとを含む。
【0027】
ウェブサーバ23にはキューシートデータベース28及び番組表データベース71が構築される。各種サービス情報が追加されたキューシート29はキューシートデータベース28に記憶され、番組表70は番組表データベース71に記憶される。ウェブサーバ23は、PC13からの要求に応じてキューシート29及び番組表70を読み出してPC13に送信する。
【0028】
次に、図6を参照してキューシートサーバ12の動作を説明する。
【0029】
取得部20は、各放送局サーバ16にキューシート24及び番組表69を送信するよう要求する(S101)。各放送局サーバ16はこの要求を受け付け(S201)、キューシート24及び番組表69をキューシートサーバ12に送信する(S202)。取得部20はキューシート24及び番組表69を受信し(S102)、フォーマット変換部21に供給する。
【0030】
フォーマット変換部21は、キューシート24のフォーマットを共通フォーマットに変換し、図3及び4に示すキューシート26を作成する(S103)。このとき、曲Mn+1の放送開始時刻begin[n+1]は曲Mnの放送終了時刻end[n]としてキューシート26に記述される。作成されたキューシート26は、サービス情報追加部22に供給される。
【0031】
サービス情報追加部22はキューシート26にサービス情報を追加し(S104)、これにより得られたキューシート29をキューシートデータベース28に保存する(S105)。
【0032】
フォーマット変換部21はさらに、番組表69のフォーマットを共通フォーマットに変換し、図5に示す番組表70を作成する(S103)。作成された番組表70は、番組表データベース71に保存される(S105)。
【0033】
[FMチューナ及びPC(エアチェック装置)]
図7を参照して、エアチェック装置80はPC13とFMチューナ14とを含む。FMチューナ14はFM放送を受信する。PC13は、FMチューナ14から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するADC(Analog to Digital Converter)31を備える。ADC31は、たとえばサウンドカードなどを指す。ただし、デジタル信号を出力可能なデジタルチューナの場合、PC13はADC31を備えていなくてもよい。PC13にはまた、汎用のMP3(MPEG Audio Layer-3)エンコーダ32、汎用のウェブブラウザ33及び汎用のMP3プレーヤ15とともに、後に詳述するエアチェックプログラム(38〜41)がインストールされ、MP3データベース34、録音状況管理データベース35、インデックスデータベース36、キューシートデータベース37及び番組表データベース
75が構築される。エアチェックプログラムは、インデックス生成モジュール38、ウェブインターフェース39、取得モジュール40、及びスイーパモジュール41からなる。これらの詳細は以下の動作説明で明らかにする。
【0034】
次に、FMチューナ14及びPC13の動作を説明する。
【0035】
FMチューナ14及びPC13は常に動作している。したがって、FMチューナ14は常にFM放送を受信し、PC13は受信された放送データを全てハードディスク等の記憶媒体に記録する。
【0036】
図8を参照して、PC13内のMP3エンコーダ32は常に動作しており、FMチューナ14から出力され、A/D変換されたデジタル放送データをMP3データにエンコードする(S301)。これと並行してウェブインターフェース39も動作し、MP3エンコーダ32で得られたMP3データを所定時間(本例では6時間)ごとに1つのMP3ファイル42としてMP3データベース34に保存(録音)する(S302)。
【0037】
ウェブインターフェース39はまた、図9に示した録音状況管理テーブル43を生成し(S311)、録音状況管理データベース35に保存する(S312)。
【0038】
図9を参照して、録音状況管理テーブル43は、ステーションIDを記述したフィールド431と、複数のMP3ファイル42に対応する複数のレコード432とを有する。各レコード432には、対応するMP3ファイル42の録音開始時刻、録音終了時刻及びファイル名が記述されている。図10に録音状況管理テーブル43の一例を示す。
【0039】
なお、MP3ファイル42のファイル名は、ステーションID及び録音開始時刻を組み合わせ、たとえば「OOSAKA_20050522180000.MP3」(MP3はMP3ファイル42を示す拡張子)と設定される。
【0040】
FM放送は原則として毎日24時間録音されるが、停電したり、ユーザがPC13を持ち出したりする場合もあるので、必ずしも全ての放送データがMP3ファイル42として保存されるとは限らない。図10において斜線以外の部分は録音されていない。
【0041】
一方、インデックス生成モジュール38は、MP3データベース34からMP3ファイル42を読み込み、MP3ファイル42に基づいてインデックスファイル44を生成し(S321)、インデックスデータベース36に保存する(S322)。
【0042】
具体的には図11に示すように、インデックス生成モジュール38はMP3ファイル42を所定時間ごとに複数のセクション45に分割する。本例では、6時間分のMP3ファイル42が1秒ごとに分割されるので、21600個(=6時間×60分×60秒)のセクション45が得られる。そして、インデックス生成モジュール38は各セクション45の開始アドレスを順にインデックスファイル44に書き込む。
【0043】
図12にインデックスファイル44の一例を示す。インデックスファイル44はステーションIDを記述したフィールド441と、複数のセクション45に対応する複数のレコード442とを有する。各レコード442には、対応するセクション45の開始アドレスが記述される。本例では、MP3ファイル42の先頭アドレスからのオフセット(相対アドレス)が開始アドレスとして書き込まれる。
【0044】
なお、図12にはMP3ファイル42の先頭からの経過時間(秒数)が示されているが、この表記はあってもよいが、実際にはなくてもよい。各オフセット(レコード442)の経過時間は、そのオフセットよりも前にあるオフセットの数から算出可能だからである。
【0045】
また、インデックスファイル44のファイル名も、対応するMP3ファイル42と同じステーションID及び録音開始時刻を組み合わせ、たとえば「OOSAKA_20050522180000.IDX」(IDXはインデックスファイル44を示す拡張子)と設定される。
【0046】
図13を参照して、PC13内の取得モジュール40は、キューシートサーバ12のウェブサーバ23に所望のキューシート29及び番組表70を送信するよう要求する(S331)。ウェブサーバ23はこの要求を受け付け(S111)、キューシートデータベース28から所望のキューシート29を読出、番組表データベース71から所望の番組表70を読み出す。そして、読み出されたキューシート29及び番組表70をPC13に送信する(S112)。
【0047】
取得モジュール40は、キューシートサーバ12から送信されて来たキューシート29及び番組表70を受信する(S332)。そして、キューシート29をキューシートデータベース37に保存し、番組表70を番組表データベース75に保存する(S333)。
【0048】
PC13内のウェブインターフェース39は、必要な場合には、ユーザの入力操作に応じてキューシート29を編集する(S334)。これによりユーザは、所望の曲の放送開始時刻を規定の時刻よりも前後にずらしたり、アーチスト名が欠けている場合にはそれを補足したりすることができる。
【0049】
ウェブインターフェース39は、キューシート29をウェブブラウザ33で表示できるようにHTML化する(S335)。HTMLで記述されたキューシートには、曲Mnごとにハイパーリンクが埋め込まれる。ハイパーリンクには、その曲Mnを含むMP3ファイル42のURLの他、その曲MnのステーションID、放送開始時刻begin[n]及び放送終了時刻end[n]が含まれる。
【0050】
ウェブブラウザ33は、HTMLで記述されたキューシートに基づいて曲リストをディスプレイ上に表示する(S336)。曲リストには、各曲のタイトル、アーチスト名、放送開始時刻等が含まれる。このとき、再生可能な曲は選択可能な態様で表示されるが、録音されていないために再生不可能な曲は選択不可能な態様で表示される。
【0051】
ユーザが所望の曲をマウス等でクリックすると、ウェブブラウザ33はこの入力操作に応じてその所望の曲を指定し(S337)、その曲を読み出すようウェブインターフェース39に対してクエリを発行する。ウェブインターフェース39はこのクエリに応じて、指定された曲をMP3データベース34から抽出する(S338:曲抽出処理)。
【0052】
曲抽出処理の詳細を説明する。図14(および図4,図5)に示すように、例えば、1つの番組1の中に曲A〜曲Fが含まれている。キューシートには曲の放送開始時刻は記述されているが放送終了時刻は記述されていない。すなわち、曲の放送終了時刻は次の曲の放送開始時刻になっている。従って、図14に示すように、例えば曲Bの実際の放送時間は8:12:00〜8:17:00であるが、キューシートから特定される曲Bの再生範囲は、8:12:00〜8:20:00になっている。
【0053】
曲Bがユーザ操作によって再生すべき曲として指定されたときに、曲B以降の番組1の放送データを連続して再生する機能を備えている。従来では、曲Bを再生する際に曲Bの再生範囲として8:12:00〜8:20:00を特定し、MP3データベース34から当該再生範囲の曲データを読み出して再生する。曲Bの再生が終了すると、次に、番組1内において曲Bの次の曲である曲Cの再生範囲として8:20:00〜8:35:00を特定し、MP3データベース34から当該再生範囲の曲データを読み出して再生する。このように、前の曲を再生し終えてから、次の曲の再生範囲を特定し再生を開始するために、曲Bと曲Cとの間(つまり8:20:00の再生位置)において音切れが生じてしまう。
【0054】
そこで、本実施形態では、曲Bが指定されて、曲B以降の番組1の放送データを連続して再生する際に、曲B以降の番組1の曲データの全体を再生範囲として特定して、MP3データベース34から当該再生範囲の放送データを読み出して再生する。これにより、曲Bと曲Cとの間(つまり8:20:00の再生位置)において音切れが生じることを防止することができる。
【0055】
図15に示すように、ウェブインターフェース39は、キューシート29を参照して、ステップS337で指定された曲Mnの放送開始時刻begin[n]及び放送終了時刻end[n]を読み出し、さらに、指定された曲Mnが記述されたキューシート29のステーションIDを読み出す(S401)。例えば、曲Bが指定された場合、図4を参照し、放送開始時刻として8:12:00(日付は割愛する、以下同様。)、放送終了時刻として8:20:00、ステーションIDとしてOOSAKAが読み出される。
【0056】
ウェブインターフェース39は、読み出された放送開始時刻begin[n]及び放送終了時刻end[n]を含む時間帯に対応し、かつ、読み出されたステーションIDに対応する番組表を、番組表データベース75から特定する。そして、ウェブインターフェース39は、指定された曲Mnの放送開始時刻begin[n]を含む番組Pjを特定する(S402)。つまり、自身の放送時間帯に放送開始時刻begin[n]を含む番組Pjを特定する。例えば、図5に示すように、曲Bの放送開始時刻8:12:00は番組1の放送開始時刻8:00:00〜放送終了時刻9:00:00に含まれているので、番組1が特定される。
【0057】
ウェブインターフェース39は、番組表を参照して、特定された番組Pjの放送終了時刻Pend[j]を読み出す(S403)。本例では、番組1の放送終了時刻Pend[j]として9:00:00が読み出される。
【0058】
次に、ウェブインターフェース39は、指定された曲Mnの放送開始時刻begin[n]からS403で読み出された番組Pjの放送終了時刻Pend[j]までの時間帯に含まれる曲を図4のキューシートの中から全て抽出し、図16に示す曲リストを生成する(S404)。この曲リストは、後述する現在再生中の曲のタイトルやアーチスト名を表示するために使用される。本例では、曲Bの放送開始時刻begin[n]〜番組1の放送終了時刻Pend[j]までに含まれている曲B、曲C、曲D、曲E、曲Fの5曲が抽出され、曲リストに含められる。
【0059】
続いて、ウェブインターフェース39は、キューシートにおける曲Mnの放送開始時刻begin[n]から番組表における番組Pjの放送終了時刻Pend[j]までの時間帯に相当するMP3データを、連続再生すべき曲データとしてMP3データベースから抽出する(S405)。詳細には、放送開始時刻begin[n]及び放送終了時刻Pend[j]に基づいてMP3ファイルのファイル名を特定する。具体的には、ウェブインターフェース39は、図9及び図10に示す録音状況管理テーブルを参照し、録音した時間帯が放送開始時刻begin[n]及び放送終了時刻Pend[j]を含む1又は複数のファイルを特定する。そして、特定されたファイル名に対応するインデックスファイル44を参照し、MP3ファイル42のうち放送開始時刻begin[n]から放送終了時刻Pend[j]に相当する時間帯のMP3データを抽出する。本例においては、図17に示すように、曲2の放送開始時刻8:12:00〜番組1の放送終了時刻9:00:00までの時間帯のMP3データが抽出される。
【0060】
ウェブインターフェース39は、ステップS405で抽出されたデータをウェブブラウザ33に出力する。図13に戻って、ウェブブラウザ33はMP3プレーヤ15を起動し、MP3プレーヤ15はそのMP3データに基づいて指定された曲を再生する(S339)。
【0061】
以上のように、曲Mnが指定されたとき曲Mn以降の曲Mnが属する番組Pjの曲を連続再生する場合に、抽出される曲データの時間帯として、曲Mnの放送開始時刻begin[n]から番組Pjの放送終了時刻Pend[j]までの時間帯が指定される。従って、曲Mn以降の番組Pj内の複数の曲を連続再生する際に各曲間において音切れが生じることがない。
【0062】
また、図17に示すように、曲Dは、キューシートに基づく再生開始時刻8:35:00よりも実際の再生開始時刻が若干早くなっている。曲B以降の番組1内の曲を連続再生する際に、曲Cの再生が終了した後に、キューシートに基づいて曲Dの再生範囲として8:35:00〜8:40:00のMP3データが抽出された場合、曲Dの先頭部分が欠落してしまう。しかし、本例では、曲Bの再生開始時刻〜番組1の放送終了時刻までのMP3データが抽出され連続再生されるので、このような先頭部分の欠落は生じない。
【0063】
また、曲Fは、キューシートに基づく再生終了時刻が番組1の放送終了時刻を越えている。これは、上記のように、キューシートには曲の放送終了時刻が記述されておらず、放送終了時刻は次の曲の放送開始時刻になっているからである。従って、番組1の放送終了時刻9:00:00〜曲Fの放送終了時刻9:02:00までには曲F以外の放送データが含まれていることになるが、従来のようにキューシートに基づいて曲Fの放送開始時刻〜放送終了時刻までのMP3データを抽出すると、明らかに曲F以外の放送データが再生されてしまう。しかし、本例では、曲Bの放送開始時刻〜番組1の放送終了時刻までのMP3データが抽出されるので、番組1の放送終了時刻9:00:00〜曲Fの放送終了時刻9:02:00までの無駄なデータが再生されることを防止できる。
【0064】
上記のように曲Mn以降の番組Pj内の曲を連続再生する際に、PCのディスプレイには現在再生中の曲のタイトルやアーチスト名などのメタデータが表示される。このとき、S405で抽出されたMP3データは曲Mnの放送開始時刻〜番組Pjの放送終了時刻まで一続きになっているので、現在再生中の曲を特定する仕組みが必要となる。図18は当該表示処理を示すフローチャートである。
【0065】
図19は、ディスプレイに表示される画面を示す図であり、左側に図16の曲リストが表示され、各曲B〜Fについて、タイトル、アーチスト名、キューシートに基づく放送時間が表示されている。また、現在再生されている曲にはカーソル(図ではグレーで塗りつぶしている)が表示されている。最初は、曲Bが再生されるので、曲Bにカーソルが表示されている。画面の右側には連続再生する番組のタイトルと放送時間とが表示されている。
【0066】
図18に示すように、ウェブインターフェース39は、S404で生成した図16の曲リストにおいて、指定された曲Mnを0とした場合の曲Mnからの順番を示すインデックスmを0に設定する(つまり曲Mnを指定する)(S501)。次に、ウェブインターフェース39は曲を再生中か否かを判断し(S502)、再生中でなければ(S502でNO)処理を終了する。ここでは再生中であるので(S502でYES)、ウェブインターフェース39は、曲Mnの放送開始時刻〜番組Pjの放送終了時刻までのMP3データの中で、インデックスファイル44および録音状況管理データベースを参照して、現在再生しているデータの放送時刻(再生位置、オフセット)を特定する(S503)。
【0067】
ウェブインターフェース39は、特定した放送時刻が、現在再生中であると判断されている曲Mn+mのキューシートにおける放送時間を超えているか否かを判断する(S504)。具体的には、取得した放送時刻が、図16の曲リストにおける現在再生中であると判断されている曲の放送開始時刻〜放送終了時刻の範囲外であるかを判断する。特定した放送時刻が、現在再生中であると判断されている曲Mn+mのキューシートにおける放送時間を超えていない場合(S504でNO)、未だ、曲Mn+mを再生しているので、所定時間待機(S508)した後、S502に戻る。従って、表示は変更されない。
【0068】
一方、特定した放送時刻が、現在再生中であると判断されている曲Mn+mのキューシートにおける放送時間を超えている場合(S504でYES)、ウェブインターフェース39は、インデックスmが図16の曲リスト内の曲数Xよりも小さいか否かを判断する(S505)。つまり、曲リスト内の全ての曲を再生し終えたか否かが判断される。インデックスmが図16の曲リスト内の曲数X以上である場合(S505でNO)、曲リスト内の全ての曲(曲B〜曲F)を再生し終えたので、処理を終了する。
【0069】
一方、インデックスmが図16の曲リスト内の曲数Xよりも小さい場合(S505でYES)、インデックスmがインクリメントされる(S506)。そして、ウェブインターフェース39は、図16の曲リスト内の次の曲Mn+mを特定し、現在再生している曲に表示するカーソルを、特定した曲Mn+mに移動させる(S507)。すなわち、曲リスト内の次の曲に表示を更新する。その後、所定時間待機して(S508)、S502に戻る。
【0070】
例えば、図19のように再生中の曲として曲Bが表示されているときに、現在再生しているデータの放送時刻が8:18:00と特定されると(S503)、放送時刻8:18:00が曲Bの放送時間8:12:00〜8:20:00の範囲内と判断される(S504でNO)。この場合には、図19の表示のまま変更されない。
【0071】
一方、図19のように再生中の曲として曲Bが表示されているときに、現在再生しているデータの放送時刻が8:20:01と特定されると(S503)、放送時刻8:20:01が曲Bの放送時間8:12:00〜8:20:00を越えていると判断される(S504でYES)。そして、m=0であるので(S505でYES)、mを1にインクリメントし、曲Mn+1、すなわち、曲Cが再生中の曲として図20に示すように表示される。
【0072】
以上のように、S405で抽出されたMP3データは曲Mnの放送開始時刻〜番組Pjの放送終了時刻であるにもかかわらず、現在再生中の曲を特定して、表示することができる。
【0073】
上記実施の形態では、ソフトウエアのMP3プレーヤ15がPC13にインストールされているが、これに代えて又はこれと一緒に、ハードウエアのMP3プレーヤ機器(たとえばホームオーディオ、ポータブルプレーヤなど)を用いてもよい。この場合、PC13からMP3プレーヤ機器にはMP3ファイルを有線又は無線通信により送信してもよいが、フラッシュメモリ等のメモリカード、CDやDVD等の光ディスクなどの記憶媒体を介してコピーしてもよい。また、言うまでもなく、MP3以外の音声圧縮方式、たとえばAAC(Advanced Audio Cording)を用いてもよい。もっとも、本発明は音楽コンテンツだけでなく、映像その他のあらゆるコンテンツに適用可能であり、そのデータは圧縮されているか否かは限定されない。つまり、コンテンツを含む放送データの形態は、FMラジオに限らず、AMラジオ、インターネットラジオ、TV(アナログ/デジタル)、CS/BS(アナログ/デジタル)等の衛星放送であってもよい。
【0074】
また、上記実施の形態ではPC13及びFMチューナ14は常に動作し、全ての放送を受信して録音することを原則としているが、有限な記憶領域を無駄に浪費しないように、週間スケジュールなどを組んで放送のない夜間は動作を停止したり、あるいは、放送されて来た音声又は映像信号を検知し、放送のあるときだけ動作し、放送のないときは動作を停止したりするようにしてもよい。
【0075】
また、上記実施の形態ではPC13はキューシートを単に表示しているが、所定期間内に取得した複数のキューシートの中から所望のアーチストの曲だけを抜き出して表示したり、アーチスト単位でフォルダを作成してその中に別途MP3ファイルを保存したりするようにしてもよい。
【0076】
また、上記実施の形態ではウェブブラウザ33及びMP3プレーヤ15はローカルPC13内に設けられているが、これに代えてネットワーク上の他のPC、専用機、携帯電話機、又はPDA(Personal Digital Assistance)内に設けられていてもよい。この場合、LAN(Local Area Network)経由の宅内又はインターネット経由の宅外からでもウェブインターフェース39にアクセス可能であれば、曲リストの表示、曲の指定及び再生が可能である。
【0077】
また、上記実施の形態ではFMチューナ14及びPC13がエアチェック装置を構成しているが、FM放送を受信してハードディスクに記録する一体型の専用機、又はハードディスクの代わりにメモリを有する携帯電話機がエアチェック装置を構成してもよい。上記実施の形態では、キューシートサーバ12が放送局から提供されるキューシート及び番組表を取得しているが、キューシートサーバの運営者がキューシート及び番組表をキューシートサーバ12に直接入力してキューシートサーバ12に記憶させてもよい。
【0078】
上記実施の形態では、PC13は各放送局から提供されるキューシート及び番組表をキューシートサーバ12経由で取得しているが、各放送局から直接取得してもよい。具体的には、図7に示した取得モジュール40は、キューシートサーバ12ではなく各放送局サーバ16に直接アクセスする。
【0079】
また、上記実施の形態では放送データは無線放送で送信されているが、有線放送で送信されていてもよく、また、インターネット等の電気通信回線を介して送信されていてもよい。
【0080】
また、図7に示したFMチューナ14及びPC13の両方の機能を備えた一体型のエアチェック装置にしてもよいことは上述したが、ネットワークインターフェースを有していないエアチェック装置には取得モジュールを設けることはできない。したがって、このような場合は、ネットワークインターフェースを有するPCに取得モジュールを設け、PCをエアチェック装置の入出力インターフェースに接続すればよい。入出力インターフェースとしては、USB(Universal Serial
Bus)、IrDA(Infrared Data Association)などのほか、メモリカードを利用してもよい。
【0081】
また、ウェブブラウザやMP3プレーヤはPC13又はエアチェック装置内に設けられているが、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワーク経由で接続された他のPC、専用機、携帯電話、又はPDA内に設けられていてもよい。
【0082】
また、MP3データベース34には外部から取得したMP3データを保存しているが、ここに他の方法で取得したMP3データを一緒に保存してもよい。
【0083】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、エアチェック装置に好適に採用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の実施の形態によるエアチェックシステムを含むコンピュータネットワークの全体構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1中のキューシートサーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1に示したエアチェックシステムで使用されるキューシートのデータ構造を示す図である。
【図4】図3に示したキューシートの一例を示す図である。
【図5】図1に示したエアチェックシステムで使用される番組表の一例を示す図である。
【図6】図2に示したキューシートサーバの動作を示すフロー図である。
【図7】図1中のPC及びFMチューナの構成を示す機能ブロック図である。
【図8】図7に示したPCの動作を示すフロー図である。
【図9】図7に示したPCで生成される録音状況管理テーブルのデータ構造を示す図である。
【図10】図9に示した録音状況管理テーブルの一例を示す図である。
【図11】図7に示したPCによるインデックスファイルの生成方法及び曲の抽出方法を示す説明図である。
【図12】図7に示したPCで生成されるインデックスファイルのデータ構造を示す図である。
【図13】図2及び図7に示したキューシートサーバ及びPCの動作を示すフロー図である。
【図14】キューシート上の再生範囲と実際の曲の放送時間と番組との関係を示す図である。
【図15】曲抽出処理を示すフローチャートである。
【図16】曲リストを示す図である。
【図17】キューシート上の再生範囲と実際の曲の放送時間と番組との関係を示す図である。
【図18】表示処理を示すフローチャートである。
【図19】再生中の曲を示す表示画面を示す図である。
【図20】再生中の曲を示す表示画面を示す図である。
【符号の説明】
【0086】
10 エアチェックシステム
12 キューシートサーバ
13 PC
14 FMチューナ
16 放送局サーバ
20 取得部
24,26,29 キューシート
28,37 キューシートデータベース
40 取得モジュール
58,80 エアチェック装置
69,70 番組表
71,75 番組表データベース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送局から放送された複数の番組を含む放送データを受信する受信手段と、
前記受信された放送データを記憶媒体に記録する記録手段と、
サーバから、放送局から放送される各コンテンツの特定情報及び放送開始時刻を対応付けたキューシートと、前記放送局から放送され、複数の前記コンテンツを含む番組の特定情報及び放送時間帯に関する情報を対応付けた番組表とを取得する取得手段と、
ユーザ操作に応じて所望のコンテンツを指定する指定手段と、
前記取得されたキューシート及び番組表を参照し、前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻を含む番組を番組表から特定する番組特定手段と、
前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻から、前記番組特定手段によって特定された番組の番組表における放送終了時刻までの放送データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された放送データを再生する再生手段とを備える、エアチェック装置。
【請求項2】
前記番組特定手段によって特定された番組に含まれる前記所望のコンテンツ以降のコンテンツをキューシートから抽出して、コンテンツリストを生成するリスト生成手段と、
前記再生手段が再生している放送データの放送時刻を特定する放送時刻特定手段と、
各コンテンツのキューシート上の放送開始時刻に基づいて、前記コンテンツリストに含まれる複数のコンテンツの中から、前記放送時刻特定手段によって特定された放送時刻に対応するコンテンツを特定するコンテンツ特定手段と、
前記コンテンツ特定手段によって特定されたコンテンツの特定情報を、現在再生しているコンテンツとして表示装置に表示させる表示制御手段とを備える、請求項1に記載のエアチェック装置。
【請求項3】
放送局から放送されかつ受信機により受信された複数のコンテンツを含む放送データを記憶媒体に記録するステップと、
サーバから、放送局から放送される各コンテンツの特定情報及び放送開始時刻を対応付けたキューシートと、前記放送局から放送され、複数の前記コンテンツを含む番組の特定情報及び放送時間帯に関する情報を対応付けた番組表とを取得するステップと、
ユーザ操作に応じて所望のコンテンツを指定するステップと、
前記取得されたキューシート及び番組表を参照し、前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻を含む番組を番組表から特定するステップと、
前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻から、前記特定された番組の番組表における放送終了時刻までの放送データを抽出するステップと、
前記抽出された放送データを再生するステップとをコンピュータに実行させる、エアチェックプログラム。
【請求項4】
前記特定された番組に含まれる前記所望のコンテンツ以降のコンテンツをキューシートから抽出して、コンテンツリストを生成するステップと、
前記再生している放送データの放送時刻を特定するステップと、
各コンテンツのキューシート上の放送開始時刻に基づいて、前記コンテンツリストに含まれる複数のコンテンツの中から、前記特定された放送時刻に対応するコンテンツを特定するステップと、
前記特定されたコンテンツの特定情報を、現在再生しているコンテンツとして表示装置に表示させるステップとをコンピュータにさらに実行させる、請求項3に記載のエアチェックプログラム。
【請求項5】
サーバと、前記サーバにアクセス可能なエアチェック装置とを備えるエアチェックシステムであって、
前記サーバが、
放送局から放送される各コンテンツの特定情報及び放送開始時刻を対応付けたキューシートと、前記放送局から放送され、複数の前記コンテンツを含む番組の特定情報及び放送時間帯に関する情報を対応付けた番組表とを記憶するための記憶手段と、
前記記憶手段からキューシート及び番組表を読み出して前記エアチェック装置に送信する送信手段とを含み、
前記エアチェック装置が、
放送局から放送された複数の番組を含む放送データを受信する受信手段と、
前記受信された放送データを記憶媒体に記録する記録手段と、
前記サーバからキューシート及び番組表を取得する取得手段と、
ユーザ操作に応じて所望のコンテンツを指定する指定手段と、
前記取得されたキューシート及び番組表を参照し、前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻を含む番組を番組表から特定する番組特定手段と、
前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻から、前記番組特定手段によって特定された番組の番組表における放送終了時刻までの放送データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された放送データを再生する再生手段とを含む、エアチェックシステム。
【請求項1】
放送局から放送された複数の番組を含む放送データを受信する受信手段と、
前記受信された放送データを記憶媒体に記録する記録手段と、
サーバから、放送局から放送される各コンテンツの特定情報及び放送開始時刻を対応付けたキューシートと、前記放送局から放送され、複数の前記コンテンツを含む番組の特定情報及び放送時間帯に関する情報を対応付けた番組表とを取得する取得手段と、
ユーザ操作に応じて所望のコンテンツを指定する指定手段と、
前記取得されたキューシート及び番組表を参照し、前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻を含む番組を番組表から特定する番組特定手段と、
前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻から、前記番組特定手段によって特定された番組の番組表における放送終了時刻までの放送データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された放送データを再生する再生手段とを備える、エアチェック装置。
【請求項2】
前記番組特定手段によって特定された番組に含まれる前記所望のコンテンツ以降のコンテンツをキューシートから抽出して、コンテンツリストを生成するリスト生成手段と、
前記再生手段が再生している放送データの放送時刻を特定する放送時刻特定手段と、
各コンテンツのキューシート上の放送開始時刻に基づいて、前記コンテンツリストに含まれる複数のコンテンツの中から、前記放送時刻特定手段によって特定された放送時刻に対応するコンテンツを特定するコンテンツ特定手段と、
前記コンテンツ特定手段によって特定されたコンテンツの特定情報を、現在再生しているコンテンツとして表示装置に表示させる表示制御手段とを備える、請求項1に記載のエアチェック装置。
【請求項3】
放送局から放送されかつ受信機により受信された複数のコンテンツを含む放送データを記憶媒体に記録するステップと、
サーバから、放送局から放送される各コンテンツの特定情報及び放送開始時刻を対応付けたキューシートと、前記放送局から放送され、複数の前記コンテンツを含む番組の特定情報及び放送時間帯に関する情報を対応付けた番組表とを取得するステップと、
ユーザ操作に応じて所望のコンテンツを指定するステップと、
前記取得されたキューシート及び番組表を参照し、前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻を含む番組を番組表から特定するステップと、
前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻から、前記特定された番組の番組表における放送終了時刻までの放送データを抽出するステップと、
前記抽出された放送データを再生するステップとをコンピュータに実行させる、エアチェックプログラム。
【請求項4】
前記特定された番組に含まれる前記所望のコンテンツ以降のコンテンツをキューシートから抽出して、コンテンツリストを生成するステップと、
前記再生している放送データの放送時刻を特定するステップと、
各コンテンツのキューシート上の放送開始時刻に基づいて、前記コンテンツリストに含まれる複数のコンテンツの中から、前記特定された放送時刻に対応するコンテンツを特定するステップと、
前記特定されたコンテンツの特定情報を、現在再生しているコンテンツとして表示装置に表示させるステップとをコンピュータにさらに実行させる、請求項3に記載のエアチェックプログラム。
【請求項5】
サーバと、前記サーバにアクセス可能なエアチェック装置とを備えるエアチェックシステムであって、
前記サーバが、
放送局から放送される各コンテンツの特定情報及び放送開始時刻を対応付けたキューシートと、前記放送局から放送され、複数の前記コンテンツを含む番組の特定情報及び放送時間帯に関する情報を対応付けた番組表とを記憶するための記憶手段と、
前記記憶手段からキューシート及び番組表を読み出して前記エアチェック装置に送信する送信手段とを含み、
前記エアチェック装置が、
放送局から放送された複数の番組を含む放送データを受信する受信手段と、
前記受信された放送データを記憶媒体に記録する記録手段と、
前記サーバからキューシート及び番組表を取得する取得手段と、
ユーザ操作に応じて所望のコンテンツを指定する指定手段と、
前記取得されたキューシート及び番組表を参照し、前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻を含む番組を番組表から特定する番組特定手段と、
前記所望のコンテンツのキューシート上での放送開始時刻から、前記番組特定手段によって特定された番組の番組表における放送終了時刻までの放送データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された放送データを再生する再生手段とを含む、エアチェックシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図18】
【図17】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図18】
【図17】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2010−16433(P2010−16433A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−171981(P2008−171981)
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
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