説明

エアマッサージ機

【課題】
空気給排気装置から空気が給排されるようエアホースと接続する立体形成された膨縮袋の給排口部内周面にひけ部が生じたり、劣化して変形したりした場合にでも、給排口部と該給排口部に挿入される挿入接続部との間からの空気漏れが生じないようにした膨縮袋の空気漏れ防止構造を有するエアマッサージ機を提供する。
【解決手段】
膨縮袋2aに空気を通気させる給排口部22aとエアホース3aの間にこの終始端に挿入接続部41aを備えた接続部材4aを介設し、該接続部材4aの挿入接続部41aと膨縮袋2aの給排気口部22aとを連結すると共にその連結部6aの外周を締結部材5aと該締結部材5aを固定保持する係止部52aとで接続保持された空気漏れ防止構造を有するエアマッサージ機である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ機に使用される膨縮袋に係り、空気給排気装置から空気が給排されるようエアホースと接続する膨縮袋の空気漏れ防止構造を有するエアマッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種のマッサージ機は、エアコンプレッサや空気分配器を備えた空気給排気装置からの空気の給排気により袋状の膨縮袋が膨張・収縮するように構成されており、この膨縮袋が、使用者の施療部位で膨張・収縮を繰り返す事によって該施療部位に対する押圧マッサージを行わせる事ができるようにしている。
【0003】
ところで、この膨縮袋は、製作の容易性や優れた耐久性を有する理由から、ブロー成形等により立体形成された膨縮袋がよく使用されるようになり、例えば、図17に開示されたようなものが主流になっている。
【0004】
すなわち、図17のものは、略々長方形のセル本体20が立体形成された膨縮袋であり、その表側21の袋地は屈曲されて中心から外側に向かって時計回りの渦巻状の凹凸21Aが形成されており、このような凹凸21Aを形成する事により膨縮袋の表側21の膨張度を高める事ができるようにしている。
【0005】
また、前記セル本体20の一端には口部22が形成されており、該口部22から空気の給排気を行うようにしている。
【特許文献1】特開2004−8242号公報(第5頁、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前記のようなブロー成形などにより立体形成された成形部品は、成形上その内面形状の設計寸法精度が外面形状よりも低くなり、更にはその内面に成形型のパーティングライン付近にひけ部が発生するという特有の問題がある。
【0007】
すなわち、このような成形よって製作された膨縮袋は、空気を内部に給排気する給排口部22(口部)の内周面において、図18に示すようなひけ部221が生じてしまい、図19に示すように、エアホース3の先端に接続する接続部材4の挿入接続部41を、膨縮袋2の給排口部22の内部に挿入して接続した場合、給排口部22に挿入した挿入接続部41の断面は図20に示したような塞がらない態様となり、ひけ部221による隙間が生じたままであり、この隙間から膨縮袋2の内部空気が徐々に漏れてしまうという問題があった。
【0008】
また、前記給排口部22は、膨縮袋2の膨縮動作を長年に亘り繰り返すうちに劣化して変形し、これによって空気漏れが更に悪化するという問題も懸念されている。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題点を解消する為に成されたものであり、立体形成された膨縮袋の給排口部内周面にひけ部が生じたり、劣化して変形したりした場合にでも、給排口部と該給排口部に挿入される挿入接続部との間からの空気漏れが生じないようにした膨縮袋の空気漏れ防止構造を有するエアマッサージ機を提供する事を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明のエアマッサージ機は、マッサージ機本体に、空気の給排気を行う空気給排装置と、該空気給排装置からの給排気により膨縮動作を行い得る膨縮袋と、該膨縮袋と前記空気給排装置との間に介設されて空気の通気路とするエアホースとを有し、これら空気給排装置とエアホース及び膨縮袋を適所に配置して被施療部位に膨縮袋による施療を行い得るようにしたエアマッサージ機であって、該エアマッサージ機は、前記膨縮袋に空気を通気させる給排口部とエアホースの間にこの終始端に挿入接続部を備えた接続部材を介設し、該接続部材の挿入接続部と膨縮袋の給排気口部とを連結すると共にその連結部の外周を締結部材と該締結部材を固定保持する係止部とで接続保持された空気漏れ防止構造を有する事を特徴とする構成のものである。
【0011】
また、本発明のエアマッサージ機は、前記挿入接続部の周部に軟質輪部材を周嵌させた事を特徴とする構成のものである。
【0012】
また、本発明のエアマッサージ機は、これに使用される空気漏れ防止構造を、締結部材を筒状に形成すると共にその内径を給排口部の長さ方向に移動可能な断面視テーパ状の係止部を形成した空気漏れ防止構造にした事を特徴とする構成のものである。
【0013】
更に、本発明のエアマッサージ機は、これに使用される空気漏れ防止構造を、締結部材を帯状に形成したものであり、その基端側に環状の係止部が設けて有ると共に、至端側にはその長さ方向に沿って複数の突起部が設けられており、基端側の係止部に至端側の突起部が係止する空気漏れ防止構造にした事を特徴とする構成のものである。
【0014】
更にまた、本発明のエアマッサージ機は、これに使用される空気漏れ防止構造を、締結部材の係止位置と、給排口部の内周面に生じた形成上のひけ部位置とが対応しないように係止する空気漏れ防止構造にした事を特徴とする構成のものである。
【0015】
更に、本発明のエアマッサージ機は、これに使用される空気漏れ防止構造を、2以上の締結部材と各締結部材を固定保持する2以上の係止部とを有するものであり、各係止部は給排口部の外周で互いに対向する位置に配備された空気漏れ防止構造にした事を特徴とする構成のものである。
【発明の効果】
【0016】
よって、本発明のエアマッサージ機は、マッサージ機本体に、空気の給排気を行う空気給排装置と、該空気給排装置からの給排気により膨縮動作を行い得る膨縮袋と、該膨縮袋と前記空気給排装置との間に介設されて空気の通気路とするエアホースとを有し、これら空気給排装置とエアホース及び膨縮袋を適所に配置して被施療部位に膨縮袋による施療を行い得るようにしたエアマッサージ機であって、前記膨縮袋に空気を通気させる給排口部とエアホースの間にこの終始端に挿入接続部を備えた接続部材を介設し、該接続部材の挿入接続部と膨縮袋の給排気口部とを連結すると共にその連結部の外周を締結部材と該締結部材を固定保持する係止部とで接続保持された空気漏れ防止構造を有する構成のものであるため、前記締結部材により前記給排口部の内周面において成形上生じるひけ部の空気漏れを極力防止する事ができ、時の経過と共に前記給排口部の劣化による変形やひけ部における隙間の再発などによる空気漏れが生じるようになっても、前記締結部材の締め付け力をより強くなるよう前記係止部における係止力を調節して容易に防止する事ができる。
【0017】
また、本発明のエアマッサージ機は、前記挿入接続部の周部に軟質輪部材を周嵌させた事を特徴とするものであるため、該軟質輪部材がひけ部の隙間に柔軟に入り込んで該ひけ部を閉塞する事ができる。
【0018】
また、本発明のエアマッサージ機は、これに使用される空気漏れ防止構造を、締結部材を筒状に形成すると共にその内径を給排口部の長さ方向に移動可能な断面視テーパ状の係止部を形成した空気漏れ防止構造にした構成のものであるため、前記給排口部において前記締結部材を移動させるだけで、前記給排口部に対する前記係止部の係止力を徐々に強められ、容易に前記給排口部の外周を締め付ける事ができる。
【0019】
また、本発明のエアマッサージ機は、これに使用される空気漏れ防止構造を、締結部材を帯状に形成したものであり、その基端側に環状の係止部が設けて有ると共に、至端側にはその長さ方向に沿って複数の突起部が設けられており、基端側の係止部に至端側の突起部が係止する空気漏れ防止構造にした構成のものであるため、前記突起部により前記係止部における係止を確実に行う事ができる。
【0020】
更に、本発明のエアマッサージ機は、これに使用される空気漏れ防止構造を、締結部材の係止位置と、給排口部の内周面に生じた形成上のひけ部位置とが対応しないように係止する空気漏れ防止構造にした構成のものであるため、閉塞しようとするひけ部位置が前記帯状の締結部材の係止位置となる場合、該ひけ部を効果的に閉塞する事はできないが、開口したままであるが、該ひけ部に対する締結部材の係止位置がずれている場合は効果的に閉塞できる。
【0021】
更にまた、本発明のエアマッサージ機は、これに使用される空気漏れ防止構造を、2以上の締結部材と各締結部材を固定保持する2以上の係止部とを有するものであり、各係止部は給排口部の外周で互いに対向する位置に配備された空気漏れ防止構造にした構成のものであるため、前記締結部材を複数用いる事により複数の前記各ひけ部に夫々対応して、より確実に閉塞する事ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、本発明のエアマッサージ機を、図面に示す一実施形態に基づきこれを詳細に説明する。
図1は本発明のエアマッサージ機の一実施形態を示す斜視図であり、図2は本発明のエアマッサージ機の一実施形態を示す使用状態図であり、図3は本発明のエアマッサージ機に設ける膨縮袋の一実施形態を示す斜視図であり、図4は本発明のエアマッサージ機に設ける膨縮袋と接続部材とエアホースの取り付け方の一実施形態を示す説明図であり、図5及び図6は本発明のエアマッサージ機に設ける膨縮袋の給排口部に挿入接続した接続部材の一実施形態を示す説明図であり、図7乃至図9は本発明のエアマッサージ機の膨縮袋に設けた移動する締結部材の一実施形態を示す説明図であり、図10乃至図12は本発明のエアマッサージ機の膨縮袋に設けた帯状の締結部材の一実施形態を示す説明図であり、図13は本発明のエアマッサージ機に設けた膨縮袋の接続部材が接続された給排口部の一実施形態を示す断面図であり、図14乃至図16は本発明のエアマッサージ機に設けた膨縮袋の締結部材が取り付けられた給排口部の一実施形態を示す断面図であり、図17乃至図20は従来技術を示す参考図である。
【0023】
すなわち、本発明のエアマッサージ機は、図1及び図2の実施形態で示したように、空気の給排気を行う空気給排装置11aと、該空気給排装置11aからの給排気により膨縮動作を行い得る膨縮袋2aと、該膨縮袋2aと前記空気給排装置11aとの間に介設されて空気の通気路とするエアホース3aとを有し、これら空気給排装置11aとエアホース3a及び膨縮袋2aを適所に配置して被施療部位に膨縮袋による施療を行い得るようにしたマッサージ機1aである。
【0024】
前記空気給排装置11aはエアコンプレッサや空気分配器などから構成し、図1に示すようにマッサージ機1aの内部に内装している。
【0025】
図3の実施形態で示すように、前記膨縮袋2aは空気の給排気により膨縮動作を行う膨縮部21aと、膨縮袋2aの一側に設けられ、膨縮部21aに空気を通気させる口部となるパイプ状の給排口部22aとを設けている。
【0026】
また、図4に示すように、前記給排口部22aと前記エアホース3aの間にこの終始端に挿入接続部41aを備えた接続部材4aを介設しており、該接続部材4aの挿入接続部41aと膨縮袋2aの給排気口部22aとを連結して連結部6aを構成している。
【0027】
前記給排口部22aに接続部材4aを介して前記空気給排装置11aと連通するエアホース3aを連通連結するよう構成する事により、膨縮袋2aは、空気給排装置11aから繰り返し給排される空気により連続膨縮したり、或いは、一定の期間膨張を保持し、その後空気を内部から排出したりする事が可能となる。
【0028】
このように、前記膨縮袋2aは膨縮を繰り返す動作を行うものとして、その材質に関し柔軟性及び耐久性が要求されるが、その特性に適した材質であれば種類を問わない。例えば、その膨縮袋2aの材料としては、超低密度ポリエチレン等のような柔軟性及び耐久性を有し、成形し易い軟質樹脂が適している。尚、膨縮袋2aの給排口部22aも、前記膨縮部21aと同質のものを使用して一体的に成形する事ができる。
【0029】
前記接続部材4aの前記給排口部22a及び前記エアホース3aとの接続は、接続部材4aの両端に形成するパイプ状の前記挿入接続部41a・41aを夫々の口部に挿入する事によってなされる。尚、エアホース3aの先端に接続部材4aが一体的に形成されていてもよい。
【0030】
前記挿入接続部41aは、夫々の口部から容易に離脱しないよう、その先端に他よりも環状に外径を大きくした環状突起部411aを形成している。
【0031】
また、前記環状突起部411aは、図4に示すようにその先端から徐々に外径を大きくした側面視台形状としており、前記給排口部22aに挿入し易くなっている。
【0032】
しかしながら、前記給排口部22aに前記環状突起部411aを形成した挿入接続部41aを接続しただけでは、図13に示すように、給排口部22aの内周面に形成されるひけ部221aによる微少な空気漏れが発生してしまうのだが、図5及び図6に示す一形態のように、前記挿入接続部41aの周部に軟質の軟質輪部材412aを周嵌させてその問題を解決するようにしている。つまり、該軟質輪部材412aはひけ部221aの隙間に柔軟に入り込んで閉塞する事ができるのである。
【0033】
図5に示すのは、前記挿入接続部41aの周部に前記軟質輪部材412aを周嵌させた例であり、図6は、挿入接続部41aの先端から環状突起部411aを過ぎた部分に軟質輪部材412aを設けたものである。
【0034】
尚、前記軟質輪部材412aは、軟質で無通気であれば材料は問わず、例えば軟質ゴムで成形してもよい。
【0035】
図7乃至図9に示すのは、前記接続部材4aの前記挿入接続部41aと前記膨縮袋2aの前記給排口部22aとを連結する前記連結部6aの外周を、締結部材5aと該締結部材5aを固定保持する係止部52aとで接続保持してなる一実施形態の空気漏れ防止構造である。
【0036】
すなわち、前記締結部材5aにより前記挿入接続部41aが挿入された前記給排口部22aの外周を締め付ける事により、給排口部22aの前記ひけ部221aを閉塞する形態であり、また、給排口部22aの挿入接続部41aに対する締め付け力を任意に大ならしめる事が可能な構成である。
【0037】
前記締結部材5aは、筒状に形成すると共にその内径を前記給排口部22aの長さ方向に移動可能な断面視テーパ状の係止部52aを形成したものであり、該係止部52aは給排口部22aの挿入接続部41aに対する締め付け力を大ならしめ、また保持するものとなる。
【0038】
それで、前記給排口部22aに前記締結部材5aを移動可能に設けた状態で、該給排口部22aに前記接続部材4aの挿入接続部41aが挿入されると、該挿入接続部41の外周に形成した前記環状突起部411aが、軟質な給排口部22aを外周方へ押す事になり、その結果、環状突起部411aの周上に位置する給排口部22aの周部の径が若干大きくなるのだが、その給排口部22aの大きくなる部分が被さるよう締結部材5aを移動させる。この時、前記締結部材5aの内面に形成する係止部52aの至端側では摩擦抵抗が少なく、基端側になるほど摩擦抵抗が大きくなる。
【0039】
よって、前記締結部材5aを前記給排口部22aの大きくなる部分に向かって移動させるほど、給排口部22aに対する係止部52aの摩擦抵抗は高まりつつ摺動し、該係止部52aはついに給排口部22aの大きくなる部分の外周面を外から内にかけて強く押圧する事になり、係止部52aの係止力によって図9に示す状態で給排口部22aのひけ部221a・221aは閉塞される事になる。
【0040】
通常、前記締結部材5aを前記給排口部22aに締め付けた状態で使用すると、前記膨縮袋2aの膨縮動作により給排口部22a付近にもその動作が伝わり、膨縮袋2aを覆っている前記マッサージ機1aの外装カバーや膨縮袋2aを取り付けている周部部品などに前記給排口部22aが擦れたり、或いは、そのような状況で長期間使用するならば、給排口部22aの材質劣化を招くとも考えられるため、閉塞していた前記ひけ部221aが隙間を生じさせて空気漏れを誘発してしまう可能性があるが、前述した図7乃至図9に示す形態は、給排口部22aの挿入接続部41aに対する締め付け力を任意に大ならしめる事が可能な構成である。
【0041】
すなわち、前述したように前記締結部材5aの内径において断面視テーパ状の前記係止部52aを形成しているので、閉塞していた前記ひけ部221aの隙間が再発したとしても、前記締結部材5aをさらに移動させて、係止部52aの給排口部22aに対する係止力をさらに強める事によりその問題の解決を図る事ができるのである。
【0042】
尚、前記係止部52aはその基端を前記膨縮部21a側とし、至端を前記接続部材4a側としたが、これに限らず、それらの基端と至端を逆にすると共に、前記給排口部22aに対する前記締結部材5aの移動も前述した方向とは逆の方向へ行う事で、前記給排口部22aの外周を締め付けるようにする事もできる。
【0043】
図10乃至図12に示す形態の締結部材5aは、帯状に形成したものであり、その基端側に環状の係止部52aが設けて有ると共に、至端側にはその長さ方向に沿って複数の突起部51aが設けられており、基端側の係止部52aに至端側の突起部51aが係止する空気漏れ防止構造にしたものである。
【0044】
それで、前記締結部材5aの前記係止部52aの環中に至端側を貫通させると共にその至端側を引っ張るようにし、前記給排口部22aにおける締め付けが給排口部22a内周面に形成する前記ひけ部221aが閉塞するよう十分になされるところで、係止部52aに対する突起部51aの係止が可能となるようにする。
【0045】
このようにして、前記係止部52aは前記給排口部22aの前記挿入接続部41aに対する締め付け力を保持するものとなると共に、上記のような構成のため締結部材5aによりその締め付け力を任意に大ならしめる事が可能であるので、前述したような前記給排口部22aの材質劣化によるひけ部221aの空気漏れの問題に対して対応する事ができるのである。
【0046】
尚、前記給排口部22aにおける前記締結部材5aの締め付けは、図11及び図12に示すように、給排口部22aに挿入された前記接続部材4aの前記環状突起部411aの後方のくびれた部分にあたる位置で行うようにするならば、給排口部22aから接続部材4aが不意に離脱しないよう確実に固定する事ができる。
【0047】
図10乃至図12に示した一実施形態では、前記締結部材5aを複数使用したものであり、少なくとも締結部材5aは前記給排口部22aの長さ方向において前後に位置するよう構成している。
【0048】
また、前記締結部材5aの係止位置と、該締結部材5aにより閉塞する前記給排口部22aの内周面に生じた形成上の前記ひけ部221aの位置とが対応しないように係止している。
【0049】
すなわち、前記ひけ部221aの一つに対し、前記締結部材5aを一つ用いるようにしており、一ひけ部221aが位置する前記給排口部22aの外周位置に前記係止部52aが位置しないような仕方で、給排口部22aに締結部材5aを取り付ける。
【0050】
それで、図13に示す前記給排口部22aに対し前記挿入接続部41aを接続した状態から、図14に示すように、給排口部22aの右側内面にある一つのひけ部221aを閉塞するために一つの前記締結部材5aを、該ひけ部221aが位置する前記給排口部22aの外周位置に前記係止部52aが位置しないように、給排口部22aに締め付ける。
【0051】
この図14の形態は、前記給排口部22aの右側内面にある前記ひけ部221aと180度反対側である左側の給排口部22aの外周位置に、締結部材5aの係止部52aがくるようにしたものである。
【0052】
仮に、前記ひけ部221aが位置する前記給排口部22aの外周位置に前記係止部52aが位置すれば、図14に示すような、給排口部22aの左側内面にあるひけ部221aは開口する状態となる。よって、一ひけ部221aを閉塞するためには、該一ひけ部221aが位置する前記給排口部22aの外周位置に前記係止部52aが位置しないようにしなければならない。
【0053】
次に、図15に示すように、もう一つの前記締結部材5aを使用して、前記給排口部22aの左側内面にあるもう一つのひけ部221aを閉塞する。図14の場合と同様、該ひけ部221aが位置する前記給排口部22aの外周位置に前記係止部52aが位置しないようにして、締結部材5aの締め付けを行う。図15の形態は、給排口部22aの左側内面にあったひけ部221aと180度反対側である右側の給排口部22aの外周位置に、締結部材5aの係止部52aがくるようにしたものである。
【0054】
よって、二つの前記締結部材5aで締め付ける上記のような形態は、図15に示すように各係止部52aが給排口部22aの外周上互いに対向する180度離れた位置に夫々くるものとなる。すなわち、各係止部52aが給排口部22aの外周で互いに対向する位置に配備された形態であり、各前記ひけ部221aを効果的に閉塞する事ができる。
【0055】
尚、必ずしも前記ひけ部221aと180度反対側である前記給排口部22aの外周位置に、前記締結部材5aの前記係止部52aがくる必要はなく、一ひけ部221aに対応する一締結部材5aの係止部52aが、該ひけ部221aが位置する給排口部22aの外周位置に位置しなければどの位置でもよい。例えば、図16に示すのは、各締結部材5aの各係止部52aが給排口部22aの外周上互いに90度離れた位置に夫々くるようにしたものである。
【0056】
前記で説明した締結部材5aは、前記給排口部22aと前記接続部材4aとの接続で使用するものを例にしたが、これに限らず前記接続部材4aと前記エアホース3aとの接続においても適用する事ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明のエアマッサージ機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明のエアマッサージ機の一実施形態を示す使用状態図である。
【図3】本発明のエアマッサージ機に設ける膨縮袋の一実施形態を示す斜視図である。
【図4】本発明のエアマッサージ機に設ける膨縮袋と接続部材とエアホースの取り付け方の一実施形態を示す説明図である。
【図5】本発明のエアマッサージ機に設ける膨縮袋の給排口部に挿入接続した接続部材の一実施形態を示す説明図である。
【図6】本発明のエアマッサージ機に設ける膨縮袋の給排口部に挿入接続した接続部材の一実施形態を示す説明図である。
【図7】本発明のエアマッサージ機の膨縮袋に設けた移動する締結部材の一実施形態を示す説明図である。
【図8】本発明のエアマッサージ機の膨縮袋に設けた移動する締結部材の一実施形態を示す説明図である。
【図9】本発明のエアマッサージ機の膨縮袋に設けた移動する締結部材の一実施形態を示す説明図である。
【図10】本発明のエアマッサージ機の膨縮袋に設けた帯状の締結部材の一実施形態を示す説明図である。
【図11】本発明のエアマッサージ機の膨縮袋に設けた帯状の締結部材の一実施形態を示す説明図である。
【図12】本発明のエアマッサージ機の膨縮袋に設けた帯状の締結部材の一実施形態を示す説明図である。
【図13】本発明のエアマッサージ機に設けた膨縮袋の接続部材が接続された給排口部の一実施形態を示す断面図である。
【図14】本発明のエアマッサージ機に設けた膨縮袋の締結部材が取り付けられた給排口部の一実施形態を示す断面図である。
【図15】本発明のエアマッサージ機に設けた膨縮袋の締結部材が取り付けられた給排口部の一実施形態を示す断面図である。
【図16】本発明のエアマッサージ機に設けた膨縮袋の締結部材が取り付けられた給排口部の一実施形態を示す断面図である。
【図17】従来技術を示す参考図である。
【図18】従来技術を示す参考図である。
【図19】従来技術を示す参考図である。
【図20】従来技術を示す参考図である。
【符号の説明】
【0058】
1a マッサージ機
11a 空気給排装置
2a 膨縮袋
21a 膨縮部
22a 給排口部
221a ひけ部
3a エアホース
4a 接続部材
41a 挿入接続部
411a 環状突起部
412a 軟質輪部材
5a 締結部材
51a 突起部
52a 係止部
6a 連結部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッサージ機本体に、空気の給排気を行う空気給排装置と、該空気給排装置からの給排気により膨縮動作を行い得る膨縮袋と、該膨縮袋と前記空気給排装置との間に介設されて空気の通気路とするエアホースとを有し、これら空気給排装置とエアホース及び膨縮袋を適所に配置して被施療部位に膨縮袋による施療を行い得るようにしたエアマッサージ機であって、該エアマッサージ機は、前記膨縮袋に空気を通気させる給排口部とエアホースの間にこの終始端に挿入接続部を備えた接続部材を介設し、該接続部材の挿入接続部と膨縮袋の給排気口部とを連結すると共にその連結部の外周を締結部材と該締結部材を固定保持する係止部とで接続保持された空気漏れ防止構造を有する事を特徴とするエアマッサージ機。
【請求項2】
前記挿入接続部の周部に軟質輪部材を周嵌させた事を特徴とする請求項1記載のエアマッサージ機。
【請求項3】
前記空気漏れ防止構造は、締結部材を筒状に形成すると共にその内径を給排口部の長さ方向に移動可能な断面視テーパ状の係止部を形成した空気漏れ防止構造である事を特徴とする請求項1又は請求項2記載のエアマッサージ機。
【請求項4】
前記空気漏れ防止構造は、締結部材を帯状に形成したものであり、その基端側に環状の係止部が設けて有ると共に、至端側にはその長さ方向に沿って複数の突起部が設けられており、基端側の係止部に至端側の突起部が係止する空気漏れ防止構造である事を特徴とする請求項1又は請求項2記載のエアマッサージ機。
【請求項5】
前記空気漏れ防止構造は、締結部材の係止位置と、給排口部の内周面に生じた形成上のひけ部位置とが対応しないように係止する空気漏れ防止構造である事を特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項4記載のエアマッサージ機。
【請求項6】
前記空気漏れ防止構造は、2以上の締結部材と各締結部材を固定保持する2以上の係止部とを有するものであり、各係止部は給排口部の外周で互いに対向する位置に配備された空気漏れ防止構造である事を特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項4又は請求項5記載のエアマッサージ機。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−306968(P2007−306968A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−136375(P2006−136375)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【出願人】(000136491)株式会社フジ医療器 (137)
【Fターム(参考)】