説明

エレクトロルミネセントデバイス、及びセグメント化された照明装置

本発明はエレクトロルミネセントデバイスに関する。当該デバイスは、第1のエレクトロルミネセント層102と、エレクトロルミネセント層に電荷を供給するための、エレクトロルミネセント層の第1の面上に配置された不透明材料からなる第1の電極層104、及びエレクトロルミネセント層の第1の面とは反対側の第2の面上に配置された透明材料からなる第2の電極層106と、第1の電極層と電荷供給源とのコンタクトをとる単一の第1のコンタクト要素108と、第2の電極層と電荷供給源とのコンタクトをとる単一の第2のコンタクト要素114とを有し、第1のコンタクト要素は第1の電極層の第1のエッジ110に沿って延在し、第2のコンタクト要素は第2の電極層の第2のエッジ115に沿って延在し、第1のエッジ及び第2のエッジは互いに平行であり、第1の電極層は第1のシート抵抗を有し、第2の電極層は第2のシート抵抗を有し、第1のシート抵抗は第2のシート抵抗の0.1倍から3倍である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレクトロルミネセントデバイス、より具体的には、有機発光ダイオード(OLED)の分野、及びセグメントされた照明装置の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
エレクトロルミネセントデバイスは、電流が流れるときに光を放射することが可能なエレクトロルミネセント材料を有する。エレクトロルミネセントデバイスに使用される材料は、発光ポリマー又は小有機分子とし得る。有機デバイスは、例えば、技術的に知られた有機発光ダイオード(OLED)とし得る。エレクトロルミネセントデバイスを活性化するため、エレクトロルミネセント材料の表面に配置された電極によって、エレクトロルミネセント材料に電流が印加される。
【0003】
例えばOLEDなどのエレクトロルミネセントデバイスは、電極間に配置されたエレクトロルミネセント材料を有する。適切な電圧を印加すると、アノードからカソードへと、エレクトロルミネセント材料中を電流が流れる。エレクトロルミネセント材料内での正孔と電子との放射再結合によって光が生成される。
【0004】
有機エレクトロルミネセント材料を用いるエレクトロルミネセントデバイスは、例えば全般照明などの大面積照明用途に適している。大きい照明面積を有するタイル状の領域に結合された複数のエレクトロルミネセントデバイスを使用することが知られている。
【0005】
単一のエレクトロルミネセントデバイスの大きさは数平方センチメートル、タイル状の領域の大きさはその複数倍となり得る。エレクトロルミネセントデバイスは、全般照明だけでなく効果照明及びムード照明にも使用される平坦な直視型照明器具を制作するのに好適である。
【0006】
例えば、全般照明の場合、エレクトロルミネセントデバイスは、エレクトロルミネセント表面全体にわたってほぼ均一な発光分布を達成するように配置されたリング状の電極を有する。
【0007】
対照的に、ストリップ形態の従来のOLEDは、特に大電流において、電流の流れ方向に沿って有意な明るさの低下を示す。典型的に、ストリップ形態のOLEDの輝度バラつきは、電流の流れ方向で50%を超えるものとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
故に、本発明は、改善されたエレクトロルミネセントデバイス、特に改善されたOLEDデバイス、及び改善された、セグメント化された照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明により、請求項1に記載のエレクトロルミネセントデバイス、及び請求項13に記載のセグメント化された照明装置が提供される。本発明の実施形態が従属請求項にて与えられる。
【0010】
本発明の実施形態によれば、第1の電極層と第2の電極層との間に挟まれた第1のエレクトロルミネセント層を有するエレクトロルミネセントデバイスが提供される。第1の電極層は第1のエレクトロルミネセント層の第1の面上に配置され、第2の電極層は第1のエレクトロルミネセント層の第2の面上に配置される。該第2の面は、第1のエレクトロルミネセント層の前記第1の面の反対側である。第1及び第2の電極層は、エレクトロルミネセント層に電荷を供給するように構成される。すなわち、第1の電極層はエレクトロルミネセントデバイスのカソードを構成し、第2の電極層はエレクトロルミネセントデバイスのアノードを構成する。第1の電極層は、例えば金属などの不透明材料からなり、第2の電極層は透明材料からなる。故に、第2の電極層は、エレクトロルミネセントデバイスの透明導電(transparent conductive;TCO)層を構成する。例えば、第2の電極層はインジウム錫酸化物(ITO)からなり得る。
【0011】
本発明の実施形態によれば、第1の電極層はアルミニウム、銀、又は金属合金からなる。
【0012】
エレクトロルミネセントデバイスは更に、第1の電極層と電荷供給源とのコンタクトをとる単一の第1のコンタクト要素と、第2の電極層と電荷供給源とのコンタクトをとる単一の第2のコンタクト要素とを有する。第1のコンタクト要素は、第1の電極層の第1のエッジに沿って延在し、第2のコンタクト要素は、第2の電極層の第2のエッジに沿って延在し、第1のエッジ及び第2のエッジは互いに平行である。第1のエッジと第2のエッジとは、エレクトロルミネセントデバイスの幅方向に離間され、第1及び第2のコンタクト要素は、エレクトロルミネセントデバイスの長さ方向に延在する。
【0013】
第1の電極層は第1のシート抵抗を有し、第2の電極層は第2のシート抵抗を有し、第1のシート抵抗は第2のシート抵抗の0.1倍から3倍である。これは、不透明なカソードのシート抵抗が透明なアノードの高い抵抗より複数桁の大きさで小さい従来のエレクトロルミネセントデバイスと対照的である。驚くべきことに、アノードと同じ桁の大きさ内のシート抵抗を有する高抵抗のカソードは、エレクトロルミネセントデバイスの電力効率に実質的な影響を及ぼすことなく、電流の流れ方向でのエレクトロルミネセントデバイスの明るさの均一性を改善する。
【0014】
これは、エレクトロルミネセントデバイスの均一な明るさ及び高い電力効率の双方を望まれる照明用途にとって特に有利である。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、第1の電極層すなわちカソードの第1のシート抵抗は、第2の電極層すなわちアノードの第2のシート抵抗の0.9倍から1.1倍である。最も好ましくは、電流の流れ方向でのエレクトロルミネセントデバイスの明るさの最大の均一性のため、第1及び第2のシート抵抗は実質的に等しくされる。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2のシート抵抗は30Ωと100Ωとの間の範囲内である。例えば、第1及び第2のシート抵抗は50Ω又は70Ωとし得る。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2のシート抵抗は、通常の動作条件下でエレクトロルミネセント層に電荷が供給されるときに、第2の電極層の明るさ、すなわち、輝度のバラつきが60%未満になるように選定される。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、高抵抗の第1の電極層はバラスト抵抗を提供し、エレクトロルミネセントデバイスを、外部バラスト抵抗なしで、幹線電力に直接的に結合することが可能になる。第1及び第2のシート抵抗は、幹線電力が印加されるときに第2の電極層上で得られる輝度バラつきが、エレクトロルミネセントデバイスの幅方向で53%未満又は50%未満になるように選定される。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、エレクトロルミネセントデバイスは、1対2より高いアスペクト比を有するストリップ(細長片)形態、すなわち、エレクトロルミネセントデバイスの長さがその幅の少なくとも2倍であるストリップ形態を有する。これがとりわけ有利なのは、高抵抗の第1の電極層を用いる有利な効果は特に、このようなストリップ状のエレクトロルミネセントデバイスで著しいからである。
【0020】
本発明の更なる一実施形態によれば、エレクトロルミネセントデバイスは、第2のエレクトロルミネセント層及び第3の電極を有する。第2のエレクトロルミネセント層は第1の電極層と第3の電極層との間に挟まれ、第1の電極層が第2のエレクトロルミネセント層のカソードを構成し、第3の電極層が第2のエレクトロルミネセント層のアノードを構成する。第3の電極層は透明材料からなる。第3の電極層を形成する透明材料は、第2の電極層のものと同じ透明材料又は別の透明材料とし得る。第3の電極層は、第2のシート抵抗に等しくしてもよい第3のシート抵抗を有する。第1のシート抵抗は第3のシート抵抗の0.1倍から3倍、好ましくは第3のシート抵抗の0.9倍から1.1倍である。最も好ましくは、第1、第2及び第3のシート抵抗は実質的に等しくされる。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、これら電極層及びこれら2つのエレクトロルミネセント層は、正面及び背面の双方から光を放射するスタック型のエレクトロルミネセントデバイスを構成する。
【0022】
他の一態様によれば、本発明は、複数のエレクトロルミネセントデバイスを有するセグメント化された照明装置に関する。これら複数のエレクトロルミネセントデバイスは直列に接続され得る。結果として得られるセグメント化された照明装置の総抵抗は、当該セグメント化された照明装置を、更なるバラスト抵抗なしで、幹線電力に直接的に接続することができるようなバラスト(安定器)を構成する。これがとりわけ有利なのは、バラスト抵抗による電力消散が、全てのセグメントを巻き込んで分散的に行われるからである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
以下では、以下の図を含む図面を参照しながら、単なる例として、本発明の実施形態を更に詳細に説明する。
【図1】本発明に従ったエレクトロルミネセントデバイスの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のエレクトロルミネセントデバイスの幅方向に沿った正規化された電流変化を例示する図である。
【図3】図1のエレクトロルミネセントデバイスの幅方向での電圧降下を例示する図である。
【図4】デュアルスタック構成の個々のセグメントを有する本発明に従ったセグメント化された照明装置の一実施形態を示す断面図である。
【図5】図4のセグメント化された照明装置のセグメント群のうちの1つのセグメントの幅方向での電圧降下を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、説明する様々な実施形態を通して、同様の要素を指し示すために同一の参照符号を使用する。
【0025】
図1は、エレクトロルミネセントデバイス100を示している。エレクトロルミネセントデバイス100は、エレクトロルミネセント層102を有している。エレクトロルミネセント層102は発光ポリマー又は小有機分子を有し得る。特に、エレクトロルミネセントデバイス100はOLEDとして実現され得る。
【0026】
エレクトロルミネセントデバイス100は、カソードを構成する第1の電極層104を有している。電極層104は、エレクトロルミネセント層102の頂面に配置されている。第2の電極層106が、反対側の、エレクトロルミネセント層102の底面に配置されている。電極層106は、エレクトロルミネセントデバイス100のアノードを構成する。
【0027】
電極層104は、第1のコンタクト要素108と電気的に接触している。第1のコンタクト要素108は、エレクトロルミネセントデバイス100の第1の端部(エッジ)110に沿って、エレクトロルミネセントデバイス100の長さ方向111に延在している。コンタクト要素108は、電極層104の一体部分を形成することができる。好ましくは、コンタクト要素108は電極層104内に組み込まれる。コンタクト要素108は、電極層104と同じ材料から成ることができる。コンタクト要素108は出力電流フロー112を受け取るように作用する。
【0028】
電極層106は、第2のコンタクト要素114と電気的に接触している。第2のコンタクト要素114は、エレクトロルミネセントデバイス100の第2のエッジ115に沿って、エレクトロルミネセントデバイス100の長さ方向111に延在している。コンタクト要素114は、電極層106の一体部分を形成することができる。好ましくは、コンタクト要素114は電極層106内に組み込まれる。コンタクト要素114は、電極層106と同じ材料から成ることができる。コンタクト要素114は入力電流フロー116を導通するように作用する。
【0029】
コンタクト要素108と114とは、エレクトロルミネセントデバイス100の幅方向118で、エレクトロルミネセントデバイス100の幅だけ離間されている。
【0030】
エレクトロルミネセントデバイス100は、例えばガラスなどの透明基板120上に構成され得る。
【0031】
ここで検討する実施形態において、エレクトロルミネセントデバイス100は、平行なエッジ110及び115を有するストライプとして形成されている。エレクトロルミネセントデバイス100は、1対2より高いアスペクト比を有する。すなわち、長さ方向111に延在するエレクトロルミネセントデバイス100の長さは、幅方向118に延在するエレクトロルミネセントデバイス100の幅の少なくとも2倍の大きさである。
【0032】
電極層106は、例えばITOなどの透明且つ導電性の材料で形成された透明導電層である。電極層104は不透明であり、エレクトロルミネセントデバイスを電流が流れて電荷がエレクトロルミネセント層102に供給されるときにエレクトロルミネセント層102から放射される光を反射するように反射性とし得る。エレクトロルミネセント層102から放射され、また、電極層104から反射された光122が、例えば照明目的で、電極層106及び基板120を通して放射される。
【0033】
電極層104のシート抵抗は、電極層106のシート抵抗と同程度の大きさを有する。故に、不透明電極層104及び透明電極層106は何れも、高いシート抵抗を有する。例えば、電極104のシート抵抗は、電極層106のシート抵抗の0.1倍から3倍である。好ましくは、電極層104のシート抵抗及び電極層106のシート抵抗は実質的に等しい。これは、アノード電極層のシート抵抗より少なくとも一桁小さいシート抵抗を持つカソード電極層を有する従来のエレクトロルミネセントデバイスと対照的である。
【0034】
驚くべきことに、高抵抗のカソード電極層104は、特に電子デバイス100が高電流で動作されるときに、電子デバイス100の電力効率に実質的な影響を及ぼすことなく、電子デバイス100の輝度バラつきを低減することに関して有利な効果を有する。
【0035】
図2は、エレクトロルミネセント層102を流れる電流の電流密度Icを、幅方向118(図1参照)の幅座標xの関数として示している。電流はエレクトロルミネセント層102を流れ、該層に電荷を供給する。x=0はエレクトロルミネセントデバイス100のエッジ115の位置であり、x=15mmはエレクトロルミネセントデバイス100のエッジ110の位置である。すなわち、ここで検討する例において、エレクトロルミネセントデバイス100は15mmの幅を有する。電流密度Icは、位置x=0でエレクトロルミネセント層102を流れる最大電流密度Imaxで正規化されている。
【0036】
図2から見て取れるように、電流Iは、エッジ115からエッジ110まで、幅方向118にたった30%だけ減少しており、このことは、第2の電極層106を通して放射される光122の輝度バラつきも30%であることに相当する。このような比較的小さい輝度バラつきは、人間の肉眼では認識することができないものであり、エレクトロルミネセントデバイス100によって提供される照明は、電極層106の表面全体にわたって均一に見える。
【0037】
例えば、電極層104のシート抵抗及び電極層106のシート抵抗は、相等しく、50Ωの値を有する。エレクトロルミネセントデバイス100が0.1Aの電流Iによって駆動されるとき、エレクトロルミネセントデバイス100によって放射される光122の輝度は、48.7lm/Wの電力効率の場合、Lmax=2271cd/mとLmin=1944cd/mとの間で変化する。
【0038】
図3は、エレクトロルミネセントデバイス100の幅方向118に沿った電圧降下を例示している。具体的には、図3は、カソード電圧vc、アノード電圧va、及びエレクトロルミネセント層102に印加される発光層電圧velを示している。発光層電圧velは、カソード電圧vcとアノード電圧vaとの間の差である。
【0039】
電極層106のシート抵抗と実質的に等しい電極層104の高抵抗のシート抵抗により、エレクトロルミネセントデバイス100は、電極層106及び電極層104の双方で有意な電圧降下を有する。カソード側で電圧降下が幅にわたって増大するにつれて、アノード側では電圧降下が低減し、部分的な相殺が起こる。その結果は、低減された総電圧降下となり、最大の電圧降下デルタVmaxは、エレクトロルミネセントデバイス100の中心に現れる。対称性の理由から、電極層104及び電極層106の双方のシート抵抗が同じ場合に上記相殺は最大となる。
【0040】
デルタVmaxに制限される低減された電圧降下は、エレクトロルミネセント層102の電流電圧特性に従ってエレクトロルミネセント層102を流れる電流Iの、低減された電流変化を意味する。電流と輝度との間の基本的に線形な関係により、得られる光122の輝度バラつきも比例して低減される。
【0041】
図4は、セグメント化された照明装置124を示しており、照明装置124の各セグメント(区画)が、二重に積み重ねられたエレクトロルミネセントデバイスによって構成されている。例えば、エレクトロルミネセントデバイス100’は、図1のエレクトロルミネセントデバイス100のように、電極層104’、106’、及び電極層104’と106’との間に挟まれたエレクトロルミネセント層102’を有している。
【0042】
図4の実施形態において、電極層104’は、当該電極層104’と更なる電極層130’との間に挟まれた更なるエレクトロルミネセント層128’の共有(共通)カソードとして作用する。電極層130’は、電極層106’と同じ材料で形成されることができ、電極層106’及び/又は電極層104’と同じシート抵抗を有し得る。電極層130’は、エレクトロルミネセント層128’用の更なるアノードとして作用する。斯くして、デュアルスタック構成のエレクトロルミネセントデバイス100’が設けられる。エレクトロルミネセントデバイス100’は、照明装置124の次のセグメントを構成する隣のエレクトロルミネセントデバイス100”と直列に接続されている。
【0043】
図5は、エレクトロルミネセントデバイス100”の幅方向に沿った電圧を例示している。図5に示すように、スタック型のエレクトロルミネセントデバイス100”を構成する2つのOLEDデバイスの双方において同時に、電圧降下補償が起こる。図5は、カソード電極層104”のシート抵抗とアノード電極層106”及び128”の双方のシート抵抗とが同一であるときの電圧降下をxに対して示している。
【0044】
エレクトロルミネセントデバイス100の実施形態は特に、得られる高抵抗電極層104’、104”、・・・の抵抗がエレクトロルミネセントデバイス100を幹線電力に直接的に結合するためのバラスト(安定)抵抗として使用され得るので有利である。
【0045】
例えば、アスペクト比が1:10であるとき、電極層104及び電極層106の双方に70Ωのシート抵抗を選択することにより、14Ωのバラスト抵抗をエレクトロルミネセントデバイス100に一体化することができる。
【0046】
本発明の更なる一実施形態によれば、セグメント化された照明装置の直列接続された電極層に得られる抵抗は、追加のバラスト抵抗を用いずに幹線電力に照明装置を直接的に接続することを可能にするバラスト抵抗を構成する。例えば、アノード及びカソードの電極層のシート抵抗が70Ωであり、セグメント当たり14Ωの合計抵抗が生成される場合、図4に示したタイプの65個のセグメントを直列接続して、910Ωの合計バラスト抵抗を得ることができる。
【符号の説明】
【0047】
100、100’、100” エレクトロルミネセントデバイス
102、102’、102” エレクトロルミネセント層
104、104’、104” 電極層
106、106’、106” 電極層
108、108’ コンタクト要素
110 エッジ
111 長さ方向
112、112” 出力電流フロー
114 コンタクト要素
115 エッジ
116、116” 入力電流フロー
118 幅方向
120 基板
122 光
124 照明装置
128’ エレクトロルミネセント層
130’ 電極層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレクトロルミネセントデバイスであって:
第1のエレクトロルミネセント層と、該エレクトロルミネセント層に電荷を供給するための、該エレクトロルミネセント層の第1の面上に配置された、不透明材料からなる第1の電極層、及び該エレクトロルミネセント層の前記第1の面とは反対側の第2の面上に配置され、透明材料からなる第2の電極層と、
前記第1の電極層と電荷供給源とのコンタクトをとる単一の第1のコンタクト要素と、前記第2の電極層と前記電荷供給源とのコンタクトをとる単一の第2のコンタクト要素と、
を有し、
前記第1のコンタクト要素は、前記第1の電極層の第1のエッジに沿って延在し、前記第2のコンタクト要素は、前記第2の電極層の第2のエッジに沿って延在し、該第1のエッジ及び該第2のエッジは互いに平行であり、
前記第1の電極層は第1のシート抵抗を有し、前記第2の電極層は第2のシート抵抗を有し、該第1のシート抵抗は該第2のシート抵抗の0.1倍から3倍である、
エレクトロルミネセントデバイス。
【請求項2】
前記第1のシート抵抗は前記第2のシート抵抗の0.9倍から1.1倍である、請求項1に記載のエレクトロルミネセントデバイス。
【請求項3】
前記第1のシート抵抗は前記第2のシート抵抗に等しい、請求項1又は2に記載のエレクトロルミネセントデバイス。
【請求項4】
前記第1及び第2の電極層は、当該エレクトロルミネセントデバイスを電源に直接的に接続するための抵抗性の安定器を構成し、前記第1及び第2のシート抵抗は好ましくは30Ωと100Ωとの間である、請求項1乃至3の何れか一項に記載のエレクトロルミネセントデバイス。
【請求項5】
前記第1及び第2のシート抵抗は50Ω又は70Ωである、請求項1乃至4の何れか一項に記載のエレクトロルミネセントデバイス。
【請求項6】
前記第1及び第2のシート抵抗は、前記エレクトロルミネセント層に電荷が供給されるときに前記第2の電極層上での輝度バラつきが60%未満になるように選定されている、請求項1乃至5の何れか一項に記載のエレクトロルミネセントデバイス。
【請求項7】
当該エレクトロルミネセントデバイスは、1対2より高いアスペクト比を有するストリップ形態を有し、前記第1及び第2のコンタクト要素は該ストリップ形態の長さ方向に延在している、請求項1乃至6の何れか一項に記載のエレクトロルミネセントデバイス。
【請求項8】
第2のエレクトロルミネセント層であり、該第2のエレクトロルミネセント層の第1の面が前記第1の電極層上に配置された、第2のエレクトロルミネセント層と、
前記第2のエレクトロルミネセント層の第2の面上に配置された第3の電極層であり、前記第2のエレクトロルミネセント層の該第2の面は前記第2のエレクトロルミネセント層の前記第1の面とは反対側であり、該第3の電極層は第3のシート抵抗を有し、前記第1のシート抵抗は該第3のシート抵抗の0.1倍から3倍である、第3の電極層と、
を更に有する請求項1乃至7の何れか一項に記載のエレクトロルミネセントデバイス。
【請求項9】
前記第1のシート抵抗は前記第3のシート抵抗の0.9倍から1.1倍である、請求項8に記載のエレクトロルミネセントデバイス。
【請求項10】
前記第1、第2及び第3のシート抵抗は相等しい、請求項8又は9に記載のエレクトロルミネセントデバイス。
【請求項11】
共通電極を共有するスタック型デバイスである請求項8乃至10の何れか一項に記載のエレクトロルミネセントデバイス。
【請求項12】
OLEDデバイスである請求項1乃至11の何れか一項に記載のエレクトロルミネセントデバイス。
【請求項13】
複数の、請求項1乃至12の何れか一項に記載のエレクトロルミネセントデバイス、を有するセグメント化された照明装置。
【請求項14】
前記複数のエレクトロルミネセントデバイスは直列接続にて電気的に結合されている、請求項13に記載のセグメント化された照明装置。
【請求項15】
前記第1の電極層は、当該セグメント化された照明装置を幹線電力に直接的に接続するための、分散された安定器を構成する、請求項13又は14に記載のセグメント化された照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−521630(P2012−521630A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501441(P2012−501441)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際出願番号】PCT/IB2010/051169
【国際公開番号】WO2010/109379
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】