説明

エレベータ用扉

【課題】扉の据付及びそのための調整の時間を短縮することができ、かつ弾性部材が毀損したり劣化したりすることを防止できるエレベータ用扉を提供する。
【解決手段】エレベータの出入口を開閉する扉本体1aと、扉本体の下端部に設けられ、上下方向へ変位可能な位置調整部材と、位置調整部材に取り付けられたガイド部材302と、ガイド部材に取り付けられ、扉が閉状態のときに扉本体の下端部と敷居部との間の隙間を遮蔽する弾性体からなる弾性部材31とを有し、扉本体を据え付ける際には、位置調整部材によりガイド部材及び弾性部材を上方へ変位させて弾性体を扉本体の中に収納した状態で取り付けを行うとともに、扉本体の据え付け終了後に、位置調整部材により保持部材及び弾性部材を下方へ変位させることにより弾性部材の位置決めをすることとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの遮煙装置の構造に関するものであり、特に、部品価格が安価で、据付及び調整時間を短縮するために好適な技術である。
【背景技術】
【0002】
一般に、エレベータの扉は、扉とこの扉の回りを囲む上枠、縦枠からなる三方枠を構成している。そして、扉とこれら枠又は敷居の間には、扉が走行するための隙間が形成されている。つまり、扉と上枠との間、扉と縦枠との間及び扉と敷居との間にはそれぞれ隙間が設けられている。このように、扉と上枠、縦枠又は敷居との間の隙間は扉が摩擦感なく開閉動作するために、また据付時の誤差を吸収するためには必要とされるものである。
【0003】
一方で、ビル火災などが発生した場合には、このエレベータの隙間から煙が昇降路に入り込み、昇降路を煙突化させてしまうという防災上の問題がある。
このため、従来からエレベータのこの隙間をなくすために様々な技術が提案されている。例えば、扉本体の下端部に上下方向へ変位可能な保持部材と、この保持部材により戸閉状態のときに、出入口の床部に接触することにより扉本体の下端部と床部との間の隙間を遮蔽する弾性体からなるシール部材と、保持部材に取り付けた位置調整部材と、位置調整部材を当接させることによりシール部材の位置決めをする位置決め面を有し、位置決め時に床部上に置かれる位置決めスペーサを設けるようにした構成が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2005−15086号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の従来の構造では、スペーサが必要となってしまうため、部品点数が増加してしまい、据え付け時に余計な手間がかかってしまうという問題があった。
また、従来の構成では、保持部材と、シール部材とが一体であったため、その隙間を埋めるためのシール部材だけを交換することはできないという問題があった。
さらには、従来の技術では、戸の脚が固定されている敷居溝内又は直接床と接触するように構成されているため、シール部材との接触面積を大きくするためにシール部材を変位させなければならず、この変位によりシール部材が著しく劣化してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上述のような課題を解決するためなされたものであって、扉の据付及びそのための調整の時間を短縮することができ、かつ弾性部材が毀損したり劣化したりすることを防止できるエレベータ用扉を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の観点にかかるエレベータ用扉は、エレベータの出入口を開閉する扉本体と、上記扉本体の下端部に設けられ、上下方向へ変位可能な位置調整部材と、上記位置調整部材に取り付けられたガイド部材と、上記ガイド部材に取り付けられ、上記扉が閉状態のときに扉本体の下端部と扉の敷居部との間の隙間を遮蔽する弾性体からなる弾性部材とを有し、上記扉本体を据え付ける際には、上記位置調整部材により、上記ガイド部材及び弾性部材を上方へ変位させて上記弾性体を扉本体の中に収納した状態で取り付けを行うとともに、扉本体の据え付け終了後に、上記位置調整部材により、上記保持部材及び弾性部材を下方へ変位させることにより上記弾性部材の位置決めをすることを特徴とする。
【0008】
上記弾性部材は、上記ガイド部材に対してスライドして挿入されることにより取り付けられていてもよい。
【0009】
上記敷居部には、上記弾性部材が密接して移動するための溝が形成されており、上記弾性部材は、上記溝の内面に密接した状態で移動するようにしてもよい。
また、上記敷居部には、上記弾性部材が密接して移動するための傾斜面が形成されており、上記弾性部材は、上記傾斜面に密接した状態で移動するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、扉の据付時に弾性部材を一旦扉の下端部内に退避させておき、扉の据付けができた時点で、位置調整部材を下方に移動させて、弾性部材を配置するようにしたことから、扉の据付時に弾性部材を傷めて気密性を失わせることをなくすことができる。また、扉据付時に弾性部材の位置調整をする手間を軽減することができる。
また、弾性材を取り替えるときには、位置調整部材により弾性材を退避させてから、弾性材をスライドさせて開口端部から引き抜き、新しい弾性材を再度開口端部からスライドさせて取り付ければよいことから、扉全体を取り替えたり、取り外したりすることなく、簡単に取替えを行うことができる。
また、敷居部に弾性材が移動するための溝を形成することにより、弾性材がこの溝の内面に接触することで、接触面積が多くなり気密性を保つことができる。
また、敷居部に傾斜面を形成し、弾性部材がこの傾斜面に当接することで、接触面積を大きくして、気密性を保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明にかかる実施形態について説明する。
まず、エレベータ出入口の扉部分の基本的な全体構造について説明する。
図1に示すようにエレベータの出入り口装置は、扉1と、この扉1を囲む上枠2及び縦枠3、扉1が走行する敷居4から構成されている。
【0012】
扉1は、高速扉1aと低速扉1bとから構成される片開き式の扉である。高速扉1aは、図1及び図2に示すように、戸袋5から遠い位置にあり、開閉動作を行う場合に低速扉1bよりも速く移動するようになっている。
扉1が全閉時には、高速扉1a、低速扉1bは、図2(a)に示すように左右に配置されることで昇降口を塞いだ閉状態となり、また全開時には図2(b)に示すように高速扉1aと低速扉1bが折り重なるようにして戸袋5に収納されることで全開状態となる。
【0013】
また上枠2は、図3に示すように高速扉1a及び低速扉1bが、それぞれ駆動装置に連結された扉ハンガー6により移動可能に吊り下げられている。
縦枠3は、全閉時に高速扉1aが当たる縦枠3a(図示左側)と、戸袋5側の縦枠3b(図示右側)から構成されている。縦枠3aは高速扉1aが閉じたときの戸当部を構成する。
【0014】
敷居4には、高速扉1a及び低速扉1bの下端部に設けられたガイドシューが勘合して走行するためのガイド溝が形成され、このガイド溝に沿って扉1が左右に移動するように構成されている。
【0015】
本発明にかかる遮煙構造の一実施形態を図5〜7に示す。
図5は、全閉状態となったときに高速扉1aが当たる戸当部を構成する縦枠3aとの間の隙間を遮煙する構造である。
図5に示すように、縦枠3aの裏面側(昇降路側)には、ガイド10と、このガイド10に取り付けられたゴム材12が取り付けられている。
【0016】
ガイド10は、縦枠3aに沿って上下方向に伸びた平板状に形成されており、ビス11により縦枠3aの上端から下端に掛けて取り付けられている。このガイド10の扉3側の側端部長手方向にはガイド溝10aが一直線状に形成されている。このガイド溝10aは、その開口部に内側に向けて延びだした折り返しが形成されており、この折り返しによりガイド溝10aに嵌ったゴム材12が係合して取り付けられるようになっている。そして、このガイド溝10の上下の両端部は開口している。
なお、このガイド10は、アルミ材の押し出し成型により製造することができる。
【0017】
また、ゴム材12は、板状に形成されており、その側端にガイド溝10aと係合する係合部がガイド10側に突出した形で形成されている。この係合部は、その一部が括れて、上記ガイド溝の折り返しに係合することで、ゴム材12をガイド10に取り付けることができるようになっている。
また、ゴム材12の先端部12aは、縦枠3aの戸当部側に伸び出している。この先端部12aは、2つに分岐した断面ハの字状となっている。そして、この分岐した先端部12aが、縦枠3aと高速扉1aとの間に配置されている。
高速扉1aが開いた状態のときは、図5(a)に示すように先端部12aは断面ハの字状に開いている。そして、高速扉1aが全閉状態となった場合には、図5(b)に示すように、ハの字状の先端部12aが重なることで閉じて、高速扉1aと縦枠3aとの間に挟まれる。これにより高速扉1aと縦枠3aとの間の隙間を密閉できるようになっている。
また、ゴム材12を取り付けたり、取り外したりする場合には、この端部開口からゴム材12の係合部をスライドさせて挿入することで、ゴム材12をガイド10に着脱できるようになっている。
【0018】
低速扉1bと高速扉1aとの間の隙間部分の遮煙構造を図6に示す。
図6に示すように、高速扉1aの低速扉1b側の側面には、平板状のガイド13と、このガイド13に取り付けられたゴム材15が取り付けられている。
ガイド13は、高速扉1aに沿って上下方向に伸びた平板状に形成されており、ビス14により縦枠3aの上端から下端に掛けて取り付けられている。このガイド13の低速扉1b側の端部は肉厚となっており、この端部には開口を有するガイド溝13aが上下に一直線状に形成されている。このガイド溝13aの開口部には、内側に向かって折り返しが形成されており、この折り返しによりガイド溝13aに嵌ったゴム材15の端部が係合することで、ゴム材15がガイド13に取り付けられるようになっている。また、ガイド溝13aはその両端部が開口しており、この端部開口からゴム材14をスライドさせて挿入し、取り付けることができるようになっている。
【0019】
ゴム材15は、その基端部の一部が両側から括れることで、ガイド溝10aの折り返し部に係合する係合部を構成している。
また、ゴム材15の基端部には、断面U字状の凹部15aが両面(図示左右)に一直線状に形成されている。この凹部15aの下端部は高速扉1aの全面と略面一となっている。この凹部15aにより、ゴム材15が低速扉1bに当接して曲がった場合に、この凹部15aを中心として屈曲するようになっている。
また、ゴム材15の先端部は、低速扉1bの屈曲部に向けて延び出して形成されている。そして、扉1の全閉時には、図6(b)に示すように、この先端部が低速扉1bの屈曲部に当接することで、高速扉1aと低速扉1bとの間の隙間を密閉できるようになっている。
【0020】
低速扉1bと戸袋側の縦枠3bとの間の隙間部分の遮煙構造を図7に示す。
低速扉1bの縦枠3b側の前面には、図7(a)に示すように、平板状のガイド16と、このガイド16に取り付けられたゴム材18から構成されている。
ガイド16は、低速扉1bの側端に沿って上下方向に伸びた平板状に形成されており、ビス17により低速扉1bに取り付けられている。このガイド16の縦枠3bと当接する側の端部は肉厚となっており、この端部には側面に開口したガイド溝16aが上下に一直線状に形成されている。このガイド溝16aの開口部には、内側に向かって折り返しが形成されており、この折り返しによりガイド溝16aに嵌ったゴム材18の端部が係合することで、ゴム材18がガイド16に取り付けられるようになっている。また、ガイド溝16aはその両端部が開口しており、この端部開口からゴム材18の端部をスライドさせて挿入し、取り付けることができるようになっている。
【0021】
ゴム材18は、その端部の一部が括れることで、ガイド溝16aの折り返し部に係合するようになっている。
また、ゴム材18の端部には、断面U字状の凹部18aが両面(図示上下)に一直線状に形成されており、これによりゴム材18の端部の厚さが部分的に薄くなる括れが形成されている。これにより、ゴム材18が曲がった場合に、この凹部18aが中心となって屈曲するようになっている。
そして、ゴム材18は、その他端部が縦枠3bの側端側(図示左側)に向かって斜めに立ち上がっており、その先端部が縦枠3bの屈曲部に向かって延びだしている。これにより、扉1の全閉時に、ゴム材18の先端部が図7(b)に示すように縦枠3bの屈曲部に当接することで、低速扉1bと縦枠1bとの間の気密性を保つようになっている。
【0022】
上述のように形成された扉1では、扉1が開いている状態では、ゴム材12、ゴム材15、ゴム材18は、それぞれ図5(a)、図6(a)、図7(a)に示すように開放状態となっている。
この状態から、扉1が完全に閉まる全閉状態になると、高速扉1aと縦枠3aの間では、ゴム材12の先端部12a、12bが高速扉1aと縦枠3aとに挟まれて、高速扉1aと縦枠3aとの間を密閉する。
また、高速扉1aと低速扉1bとの間の重なり部分は、図6(b)に示すように、ゴム材15の先端部が低速扉1bに当接することで、この隙間を密閉する。この時、ゴム材15は、低速扉1bに押され、括れた凹部15aを中心として撓むこととなり、この撓みによる力でより密閉性が高められる。また、ゴム材15が撓んでも、その応力がこの凹部に15aにより逃がすことができるので、ゴム材15が劣化することを防止できる。
また、低速扉1bと縦枠3bとの間の隙間は、図7(b)に示すように、ゴム材18の先端部が縦枠3bの屈曲部に当接することで、低速扉1bと縦枠3bとの間の隙間を密閉することになる。この時、ゴム材18は、低速扉1bにより図示左側に引っ張られることにより、括れた凹部18aを中心として撓むこととなり、この撓みによる力でより密閉性が高められる。また、ゴム材18が撓んでも、その応力がこの凹部に18aにより逃がすことができるので、ゴム材18が劣化することを防止できる。
【0023】
このように上述の例では、ゴム材12、15、18は、ガイド10、13、16の各ガイド溝10a、13a、16aの開口端部からスライドして挿入することで簡単に取り付け、取り外しができる。これにより、ゴム材12,15,18を扉1とは別体とすることができるから、扉1の据付の際に調整をしたり、またその交換なども簡単にできる。
また、ガイド10、13、16は、扉1とは別に、アルミの押し出し成型により製造できることから製造コストを低減することができる。
【0024】
図8は、高速扉1aと戸当部を構成する縦枠3aとの間の隙間に対して遮煙するための構造であって、縦枠3aの裏面側(昇降路側)に取り付けられたガイド21と、このガイド21に取り付けられたゴム材22から構成されている。
【0025】
ガイド21は、図示しないビスにより縦枠3aの上端から下端にかけて取り付けらた長板状をしており、ガイド21の側端部及び側面部には上端から下端にかけて一直線状のガイド溝21a、21bが形成されている。
ガイド21の側端部のガイド溝21aは、戸当り側から高速扉1a側に向けて斜め前方(図示では斜め上方)に向けて開口している。またガイド21の側面部のガイド溝21bは、枠体3aの背面から斜め後方に向けて開口している。またこれらガイド溝21a、21bはいずれも、底部が、断面円弧状となっており、その開口部は円弧状の直径よりも狭くなっており、係合したゴム材22が引っ張り力に対して抜けないようになっている。
【0026】
また、ゴム材22は、ガイド21の上端から下端に掛けて延びる板状に形成されており、その両端部が円弧状に肉厚に形成されている。また、このゴム材22の裏面側、即ちゴム材22の戸当り面の裏側のほぼ中央部には、ゴム材22の上端部から下端部に掛けて一直線状に凸部22aが形成されている。そして、ガイド溝21aの端部開口から、ゴム材22の端部をスライドさせて挿入することで、ゴム材21aの端部が係合孔21aに係合させて取り付けられる。そして、ガイド溝21aが縦枠3aから斜め前方に向けて形成されていることから、ゴム材21aが戸当り面上に斜めに飛び出した形で取り付けられている。
【0027】
低速扉1bと高速扉1aとの間の隙間部分の別の遮煙構造を図9に示す。
図9では、上述のガイド21が高速扉1aの側面、即ち低速扉1bとの重なる側の側面に上下に延びて取り付けられている。
この例ではガイド溝21aは、高速扉の前面側から斜め前方の低速扉1b側に向かって配置されており、もう一方のガイド溝21bは高速扉1aの側部から斜め前方に向かって配置されている。
また、本例のゴム材23は、その両端が円弧状に肉厚に形成された板状となっている。そして、この肉厚の両端部がそれぞれガイド溝21a、21bに係合することで、ゴム材23が断面リング状に湾曲させて配置される。このとき、ガイド溝21aが低速扉1b側に向かって斜めに形成され、ガイド溝21bが高速扉1aの側部から斜め前方に向かって形成されていることから、ゴム材23が形成するリングは低速扉1b側に引っ張られて膨らんだ形となる。そして、扉1が全閉状態となったときに、このゴム材23の膨らんだ部分の一端が低速扉1bの裏面の突出部に当接することで、密閉性を持たせることができるようになっている。
【0028】
低速扉1bと戸袋側の縦枠3bとの間の隙間部分の別の遮煙構造を図10に示す。
図10では、ガイド24が、低速扉1bの戸袋側の側部前面に取り付けられている。
このガイド24には、低速扉1bの閉移動方向に向かって平行に開口したガイド溝24aと、低速扉1bから斜め前方に向かって立ち上がるように形成されたガイド溝24bが形成されている。
そして、これらガイド溝24a、24bの端部開口から、ゴム材23の端部をスライドさせて係合させる。これにより、ゴム材23は、ガイド溝24bが斜め前方に向かって形成されていることから、ゴム材23が形成するリングは縦枠3b側(扉が閉じる際に閉まる方向)に膨らんだ形となる。
そして、扉1が全閉状態となったときに、このゴム材23の膨らんだ部分が低速扉1bの裏面の突出部に当接することで、密閉性を持たせることができるようになっている。
【0029】
上述のように形成された扉1では、扉1が開いている状態では、ゴム材22、ゴム材23、ゴム材23は、それぞれ図8(a)、図9(a)、図10(a)に示すように開放状態なっている。
この状態から、扉1が完全に閉まる全閉状態になると、図8(b)に示すように、ゴム材22の先端部が高速扉1aと縦枠3aとに挟まれて、高速扉1aと縦枠3aとの間を密閉する。この時、ゴム材22の裏面に設けられた凸部22aが縦枠3aに押し付けられる。この時、凸部22aが形成されていることで、高速扉1aが全閉状態となる直前になって、接触圧を増加させることができる。これにより、高速扉1aが戸当り部に当たるときの衝撃を、徐々に弱めていくことができ柔軟性を増すことができるし、ゴム材22自体の寿命を延ばすことができる。
【0030】
また、高速扉1aと低速扉1bとの間の重なり部分は、図9(b)に示すように、リング状になったゴム材23が低速扉1bの裏面に当接することで、高速扉1aと低速扉1bとの間の隙間を密閉することができる。
また、低速扉1bと縦枠3bとの間の隙間は、10(b)に示すように、リング状になったゴム材23が縦枠3bの裏面に当接することで、低速扉1bと縦枠3bとの間の隙間を密閉することができる。従って、ゴム材23をリング状とすることで柔軟で、かつ接触面積を大きくすることができるため密閉性が高くなるし、また扉1やゴム材23の据付時の調整も容易となる。
また、ゴム材23を交換する際も、ゴム材23をガイド溝から抜くとともに、新しいゴム材23をガイド溝の開口端部からスライドさせて取り付ければよいことから、据付や施工が極めて簡単となる。
また、ガイド21,24は扉1と別体に構成されていることから、このガイド21,24のみ別体でアルミ押し出し成型などにより形成することができる。
【0031】
上枠2と扉1との間の隙間を遮煙するための構造について説明する。
図11は、上枠2と、高速扉1a、低速扉1bとの間の遮煙構造を示した図である。
図11において、高速扉1aは扉ハンガー6aにより、低速扉1bは扉ハンガー6bにより、それぞれ紙面垂直方向に移動可能に取り付けられている。
また、上枠2は、高速扉1a、低速扉1bの走行部分に、それぞれ立上部が形成されており、当該立上部には左右に延びたガイド30が取り付けられている。
ガイド30は、板状に形成され、その上端部にガイド溝30aが左右に一直線状に形成されている。このガイド溝30aの両端部は、開口しており、この端部開口からゴム材31がスライドさせて挿入されることで、ゴム材31が取り付けられるようになっている。 また、このガイド溝30aの上部開口には、開口の中心に向かって折り返しが形成されることで開口部の幅が狭くなっており、このガイド溝30aにゴム材31の基端部が係合して取り付けられるように構成されている。
【0032】
ゴム材31は、板状に形成され、ゴム材31の基端部近傍には、幅の狭くなった括れが形成されている。この基端部の括れが、ガイド溝30aの折り返しに係合して取り付けられる。また、ゴム材31は、その先端部が斜め前方に伸びだすようにして傾いている。これにより、ゴム材31の先端部が扉1の上端部に当接して密着するようになっている。
【0033】
また、高速扉1a、低速扉1bのそれぞれの上端部には、左右方向にテープ31が貼り付けられている。このテープ32は、例えば、超高分子ポリエチレン等の摩擦係数が小さい部材で構成されおり、ゴム材32の先端部と摺接するようになっている。
【0034】
このような構成から、高速扉1a、低速扉1bが移動すると、これら扉1と上枠との間の隙間は、ゴム材31が斜め前方に向けて傾いて配置されていることから、ゴム材31の先端部分が高速扉1a、低速扉1bの上端部に接触する。この際、高速扉1a、低速扉1bの上端部にはテープ32が貼り付けられていることから、扉1が移動してもゴム材31と高速扉1a、低速扉1bとの間の摩擦は少なくなる。
したがって、ゴム材31を取り付けても、扉1の移動の妨げとなったり、また扉1と摺接することでゴム材31が劣化することを防止できる。また、ゴム材31に対して低摩擦加工を施さなくとも、扉1側に安価な低摩擦係数のテープ31を貼り付けるだけでよいことから、コストを低減させることができる。
【0035】
上述の例では、ゴム材を板状にして、1枚だけ取り付けた例について説明したが、図12に示すように、板状のゴム材31を2段平行に設けるようにしてもよい。
この場合、ガイド30には、ゴム材31をスライドして取り付けるためのガイド溝30aが上下2段に形成されている。
各ガイド溝30aには、それぞれ板状のゴム材31がスライドして取り付けられている。これによりゴム材31が二重となって取り付けられており、気密性をさらに高めることができる。特に、低速扉と高速扉との間の隙間が大きく、ゴム材31の接触面積が小さくなってしまう場合には、図12のように二重とすることにより、全体として接触面積が大きくなり気密性を保つことができる。
なお、ゴム材31は必ずしも二重にする必要はなく、扉間の幅が狭く、ゴム材31が十分に密着させることができる場合には図12の構造でゴム材31を1枚としてもよい。
【0036】
上述の例では、ゴム材を板状に形成した例について説明したが、これに替えて図13示すように、板状のゴム材34を断面ループ状に曲げて配置する場合も同様である。
この例では、ガイド33の扉1側の側面に、ゴム材34が係合するガイド溝を上下2箇所に設けておき、このガイド溝にゴム材34の端部をそれぞれ係合させる。このガイド溝は、ガイド33の左右に一直線状に設けられると共に、斜め上方に向けて開口しており、その開口部の幅が溝の内部の幅よりも狭くなっている。
そして、このガイド溝の端部開口から、ゴム材34を断面ループ状に屈曲させながら、ゴム材34をスライドさせて取り付ける。これにより、ゴム材34のループ形状をした先端部が、扉1の上端部に貼り付けられているテープ32に接触して、扉1の上端部と上枠33との間の隙間を密閉することができる。このような構成の場合も、上述の図11の例と同様な効果を得ることができる。
【0037】
また、上述のように上枠2と扉1との間にゴム材31、34を配置する場合、高速扉1aが全開状態から移動して閉まる際に、高速扉1aの端部が、ゴム材31、34の端部を引っ掛けてしまい、ゴム材31、34が捲れ上がったり、ゴム材31、34の端部が高速扉1aとぶつかってしまい、ゴム材31、34が機能しないおそれがある。
このようなことを防止するため、図14、15に示すように高速扉1aの開放上端部に、樹脂製ガイド35をネジ等により取り付ける。
この樹脂製ガイド35は、高速扉1aの閉方向に向かって延び出して形成されおり、先端部に向けて徐々に横幅が狭くなると共に、その上端面は下方にむけて傾斜している。また、樹脂製ガイド35の先端部は、面取りされて滑らかになっている。
【0038】
このように構成することで、高速扉1aが全開状態から閉まる場合には、樹脂製ガイド35の先端から上端部がゴム材31、34の端部に当接する。このとき、ガイド35の先端部が面取りされて、滑らかな面となっており、また先端部に向けて下方に傾斜していることから、樹脂製ガイド35が、高速扉1aの移動に伴ってゴム材31、34を押し上げるようにして図11〜13の位置に規制する。
これにより、高速扉1aがゴム材31、34に引っ掛かるなどして、気密性を保持できなくなることを防止できる。
【0039】
低速扉1bと戸袋側の縦枠3b上端部との間の隙間を塞ぐために端部塞ぎ材を設けた例を図16に示す。
図16に示すように、縦枠3bの上端部に上端塞ぎ部材36を取り付ける。この上端塞ぎ部材36は直方体状に構成されている。この上端塞ぎ部材36は、図7又は図10の縦枠3bに設けられたガイドの上端部開口部を塞ぐようにして取り付けられている。
【0040】
このように、図16に示した例によれば、縦枠3bの上端部に端部塞ぎ部材36を取り付けることにより、低速扉3bが全閉となったときに、低速扉3bと縦枠3bとの間の上部開口を塞ぐことができ、気密性を保つことができる。
【0041】
扉1と敷居4との間の隙間を密閉するための構造について説明する。
図17、図18において、扉1の下端部には、ガイドシュー101を取り付けるためのブラケット103がビス止めされている。このブラケット103は、階段状に2段に折り曲げられており、扉1の下端部の開口部内にビス等により取りつけられている。ブラケット103の下端部には、ビスによりガイドシュー101が取り付けられている。
また、ブラケット103の下端部の前面側に延び出した部分には、左右間隔をおいてガイドシュー101が取り付けられている。
また、ブラケット103の下端部先端には、このブラケット103に沿って左右に延び、扉1の下端面に沿って全面に板状のガイド32が取り付けられている。
このガイド32は、その下端部にゴム材31を取り付けるためのガイド溝32aが左右に一直線状に形成されている。このガイド溝32aは、断面円弧状に形成され、その下部開口の幅が内径よりも小さく形成されている。
また、ゴム材31は、板状に形成されており、その上端部がガイド溝32aの形状にあわせて断面円弧状に形成され、その直径がゴム材の板上部分よりも大きくなっている。
これにより、ゴム材31の上端部をガイド溝32aの端部開口からスライドさせて挿入することで、ゴム材31をガイド溝32aに取り付けることができる。
【0042】
また、敷居4の上端部には、その左右に一直線状に、ガイドシュー101が勘合して移動するための溝41と、この溝41と平行に設けられた溝42が設けられている。
この溝41、溝42は、それぞれ高速扉1a、低速扉1bの移動する範囲わたって設けられている。
そして、溝41には、ガイドシュー101が、溝42にはゴム材31の下端部がそれぞれ勘合して配置される。これにより、ガイドシュー101が溝41により前後に規制されながら開閉することができる。また、ゴム材31が溝42側に密接することで、扉1と敷居4との間の隙間を密閉することができる。
【0043】
扉1と敷居4との間の隙間を密閉するための別の構造について説明する。
図19、図20において、扉1の下端部には、ガイドシュー101を取り付けるためのブラケット104がビス止めされている。このブラケット104は、階段状に2段に折り曲げられており、扉1の下端部の開口部内にビス等により取りつけられている。
ブラケット104の下端部の前面側に延び出した部分には、左右間隔をおいてガイドシュー101が取り付けられている。
【0044】
また、ブラケット104の下端部には、板状のガイド302が押さえ金具106により取り付けられている。
このガイド302は、ブラケット104に沿って左右に延び、扉1の下端面に沿ってその全面に取り付けられている。このガイド302の下端部には、ゴム材31を取り付けるためのガイド溝302aが左右に一直線状に形成されている。このガイド溝302aは、断面円弧状に形成され、その下部開口の幅が内径よりも小さく形成されている。また、ガイド302の奥側(昇降路側)には、押さえ金具106の下端部106bと係合する溝302bが形成されている。
【0045】
また、押さえ金具106は、図19、20に示すように、ブラケット104の中央部に設けられている。押さえ金具106は、下端部106bが断面L字状に屈曲して図22、図23において左方向に突出して形成されている。
この押さえ金具106には、押さえ金具106をネジ止めするための縦長の長孔106aが形成されている。この長孔106aにネジ105を螺合させることにより、押さえ金具106をブラケット104にネジ止めできるようになっている。そして、押さえ金具106は、ネジ105を緩めた状態でこの長孔106aに沿って上下に移動できるようになっている。
そして、押さえ金具106の下端部106bの端部から、ガイド302の溝302bに係合させてスライドさせることにより、ガイド302を押さえ金具106に取り付けることができるようになっている。
また、ゴム材31は、板状に形成されており、その上端部がガイド溝302aの形状にあわせて断面円弧状に形成され、その直径がゴム材の板上部分よりも大きくなっている。
これにより、ゴム材31の上端部をガイド溝302aの端部開口からスライドさせて挿入することで、ゴム材31をガイド溝302aに取り付けることができる。
よって、押さえ金具106の下端部106bにガイド302とゴム材31を取り付けた状態で、ガイド302及びゴム材31を上下に移動できるようになっている。
【0046】
また、敷居4の上端部には、その左右に一直線状に、ガイドシュー101の移動をガイドするための溝41と、この溝41と平行に設けられゴム材31をガイドするための溝42が設けられている。
この溝41、溝42は、それぞれ高速扉1a、低速扉1bの移動する範囲わたって設けられている。
そして、溝41には、ガイドシュー101が、溝42にはゴム材31の下端部がそれぞれ密接して配置される。これにより、ガイドシュー101が溝41により前後に規制されながら開閉することができる。また、ゴム材31が溝42の内壁に密接することで、ゴム材31と溝42内壁との接触面積を大きくすることができ、扉1と敷居4との間の隙間を密閉することができる。
【0047】
このように、上述の実施形態では、扉を据え付ける際には、ビス105を緩めた状態で押さえ金具106をその長孔106aに沿って上方へ退避させておく。これにより、図21に示すように、ガイド302とこれに取り付けられたゴム材31も上方へ退避した状態となって、扉の下端部からゴム材31が突出しない状態となる。この状態で、ガイドシュー101を溝41にはめ込むなど扉の据付を行う。
扉の据付が完了した時点で、ビス105と押さえ金具106を長孔106aに沿って下に押し下げる。これによりゴム材31は、図22に示すように溝42内に進出する。そして、この状態となったところで、ビス105を締めて取り付け金具106を固定する。これにより、ゴム材31も溝42に密接した状態で固定される。
【0048】
このように、上述の例によれば、扉の据付時にゴム材31を一旦扉の下端部内に退避させておき、扉の据付けができた時点で、取り付け金具106を長孔106aに沿って下方に移動させて、ゴム材31を溝42内に配置するようにしたことから、扉の据付時にゴム材31を傷めて気密性を失わせることをなくすことができる。
また、据付時にガイドシュー101とゴム材31を同時に位置決め摺る必要がなく、ガイドシュー位置決めした後、ゴム材31を位置決めすればよいことから、据付の手間を軽減することができる。
また、ゴム材31を取り替えるときには、一旦ビス105を緩めて、退避させてから、ゴム材31をスライドさせて開口端部から引き抜き、新しいゴム材31を再度開口端部からスライドさせて取り付ければよいことから、扉全体を取り替えたり、取り外したりすることなく、簡単に取替えを行うことができる。
【0049】
上述の図19〜図22までに示した例では、敷居4側に溝42を設ける例について説明したが、この溝42を設けずに、図23、図24に示すように床側のガイドシュー101が嵌る溝41の上端部に傾斜面43を設け、この傾斜面43にゴム材31が当接するようにしてもよい。この場合、ゴム材31は、ゴム材31が据え付けらときに、ゴム材31の先端部が傾斜面43に当接するように溝41側へ斜めに傾斜にして形成されている。
なお、その他上述の図19〜図22に示した例と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
この例では、扉を据え付ける際には、ビス105を緩めた状態で押さえ金具106をその長孔106aに沿って上方へ退避させておく。これにより、図23に示すように、ガイド302とこれに取り付けられたゴム材31も上方へ退避した状態となって、扉の下端部からゴム材31が突出しない状態となる。この状態で、ガイドシュー101を溝41にはめ込むなど扉の据付を行う。
扉の据付が完了した時点で、ビス105と押さえ金具106を長孔106aに沿って下に押し下げる。これによりゴム材31は溝41側へ傾斜して形成されているため、図24に示すように溝41の傾斜面43に当接して密接状態となる。この状態で、ビス105を締めて取り付け金具106を固定する。これにより、ゴム材31が傾斜面43に当接した状態で扉が移動するようになり、遮煙することができる。
また、敷居側に溝を設ける必要がないことから、据え付け時にゴム材31を溝に嵌め込む手間を軽減できるし、コストも低下させることができる。
また、ゴム材31が傾斜面43に摺接することで、劣化したとしても、ゴム材31だけをガイド302からスライドさせて開放端部から取り外し、また新しいゴム材31をスライドさせて取り付ければよいことから、簡単かつ低コストでゴム材31だけを取り替えることができる。
【0050】
扉1の下端部の高速扉1aと低速扉1bとの間の隙間を遮蔽するための構造について説明する。
図25、図26に示すように、高速扉1aと低速扉1bとの間の上端部には、端部を塞ぐためのゴム材51、ゴム材52が取り付けられている。
このゴム材51は、高速扉1aの上端部表面(乗り場)側に取り付けられている。そして、ゴム材51は高速扉1aとともに移動し、全閉状態で低速扉1bと重なる位置に配置されている。
また、ゴム材52は、肉薄の立方体形状をしており、低速扉1bのガイド溝の終端(全閉状態となった時の終端)に、当該ガイド溝と直交して取り付けられている。そして、ゴム材52は、低速扉1bが全閉状態となったときに、低速扉1bの下端部が当接するようになっている。ゴム材52は、ガイド溝の幅よりも大きな幅を有しており、ガイド溝よりも裏面側に飛び出るようになっている。
そして、図25(b)に示すように扉1の全閉状となったとき、ゴム材51の側端部がゴム材52の一旦部と接触して、この隙間を密閉することとなる。
【0051】
上述の各実施形態記載の構造を適宜組み合わせることで、エレベータの扉1の隙間を密閉することができる。
これにより、火災などが発生した場合にでも、エレベータの扉の隙間、扉と枠や敷居との隙間から煙が漏れることを防止できる。
また、上述の実施形態によれば、ゴム材などは、扉1とは別部材であるから、コストが安くなるし、また扉1を備え付ける際の調整も容易となる。また、ゴム材等の取り付けは、ガイド溝の開口端部からスライドさせて取り付ければよいから、取り付けも容易であるし、前方から引っ張っただけでは外れにくいため、いたずらなどに対しても十分対応すえうることができる。
また、長年の使用等によりゴム材が劣化した場合には、ゴム材だけを取り替えればよく、作業が簡単で、コストも安くなる。
【0052】
上述の実施形態では、片開きのエレベータを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、両開きのエレベータにも適用可能である。
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】エレベータの扉を示した正面図。
【図2】(a)図1のA−A断面での全閉状態のエレベータの扉を模式的に示した断面図。(b)図1のA−A断面での全開状態のエレベータの扉を模式的に示した断面図。
【図3】図1のC−C断面での扉と上枠とを模式的に示した断面図。
【図4】図1のB−B断面でのエレベータの敷居部分を模式的に示した断面図。
【図5】高速扉と縦枠との遮煙構造の一例を示した平面図。
【図6】高速扉と低速扉との遮煙構造の一例を示した平面図。
【図7】低速扉と縦枠との遮煙構造の一例を示した平面図。
【図8】高速扉と縦枠との遮煙構造の別の例を示した平面図。
【図9】高速扉と低速扉との遮煙構造の別の例を示した平面図。
【図10】低速扉と縦枠との遮煙構造の別の例を示した平面図。
【図11】扉と上枠との遮煙構造の一例を示した側面図。
【図12】扉と上枠との遮煙構造の別の例を示した側面図。
【図13】扉と上枠との遮煙構造の別の例を示した側面図。
【図14】高速扉に樹脂製ガイドを取り付けた例を示した斜視図。
【図15】高速扉に樹脂製ガイドを取り付けた際の動きを示した斜視図。
【図16】(a)全閉状態間際の低速扉と縦枠との間の上端部遮煙構造を示した斜視図、(b)全閉状態の低速扉と縦枠との間の上端部遮煙構造を示した斜視図。
【図17】敷居部の遮煙構造を示した分解斜視図。
【図18】敷居部の遮煙構造を示した側面図。
【図19】敷居部の遮煙構造の別の例を示した分解斜視図。
【図20】敷居部の遮煙構造の別の例を示した側面図。
【図21】図19の例の据え付け時の扉を示した側面図。
【図22】図19の例の取り付け完了時の扉を示した側面図。
【図23】敷居部の遮煙構造のさらに別の例(扉据え付け時)を示した側面図。
【図24】図23の例の扉据え付け完了時を示した側面図。
【図25】(a)全閉状態間際の高速扉と低速扉との間の遮煙構造を示した斜視図、(b)全閉状態間際の高速扉と低速扉との間の遮煙構造を示した平面図。
【図26】(a)全閉状態の高速扉と低速扉との間の遮煙構造を示した斜視図、(b)全閉状態の高速扉と低速扉との間の遮煙構造を示した平面図。
【符号の説明】
【0054】
1 扉
1a 高速扉
1b 低速扉
2 上枠
3 縦枠
4 敷居
10 ガイド
10a ガイド溝
12 ゴム材
13 ガイド
13a ガイド溝
15 ゴム材
15a 凹部
16 ガイド
16a ガイド溝
18 ゴム材
18a 凹部
21 ガイド
21a ガイド溝
21b ガイド溝
22 ゴム板
22a 突起
23 ゴム材
31 ゴム材
32 テープ
35 樹脂製ガイド
36 端部塞ぎ部材
41 ガイド溝
51 ゴム材
52 ゴム材
106 押さえ金具
302 ガイド
302a ガイド溝



【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの出入口を開閉する扉本体、
上記扉本体の下端部に設けられ、上下方向へ変位可能な位置調整部材と、
上記位置調整部材に取り付けられたガイド部材と、
上記ガイド部材に取り付けられ、上記扉が閉状態のときに扉本体の下端部と扉の敷居部との間の隙間を遮蔽する弾性体からなる弾性部材とを有し、
上記扉本体を据え付ける際には、上記位置調整部材により、上記ガイド部材及び弾性部材を上方へ変位させて上記弾性体を扉本体の中に収納した状態で取り付けを行うとともに、扉本体の据え付け終了後に、上記位置調整部材により、上記保持部材及び弾性部材を下方へ変位させることにより上記弾性部材の位置決めをする、
ことを特徴とするエレベータ用扉。
【請求項2】
上記弾性部材は、上記ガイド部材に対してスライドして挿入されることにより取り付けられている、
請求項1記載のエレベータ用扉。
【請求項3】
上記敷居部には、上記弾性部材が密接して移動するための溝が形成されており、上記弾性部材は、上記溝の内面に密接した状態で移動する、
請求項1又は2記載のエレベータ用扉。
【請求項4】
上記敷居部には、上記弾性部材が密接して移動するための傾斜面が形成されており、上記弾性部材は、上記傾斜面に密接した状態で移動する、
請求項1又は2記載のエレベータ用扉。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2007−254097(P2007−254097A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−80873(P2006−80873)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(397003219)司ゴム電材株式会社 (10)
【Fターム(参考)】