説明

オイルフィルタ

【課題】リリーフ弁機能を備えたオイルフィルタにおいて、リリーフされたオイルに含まれる微細な異物までも捕捉できる捕捉性能に優れたオイルフィルタを提供する。
【解決手段】オイル流入穴12とオイル流出穴14を備えた密閉された容器内にフィルタエレメント4とリリーフ弁9が収容されている。フィルタエレメント4での圧力損失が大きい場合にリリーフ弁9が開き、オイル流入穴12から流入したオイルがフィルタエレメント4をバイパスしてオイル流出穴14側にリリーフされる。リリーフ弁9の上流側直近位置にプレートフィルタ8を設けてある。プレートフィルタ8がリーフスプリング6に予め固定されていることにより、リーフスプリング6を母体として当該リーフスプリング6のほかリリーフ弁9およびプレートフィルタ8の三者を中間組立体として予めユニット化してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関に用いられるカートリッジ式のオイルフィルタの構造に関し、より詳しくは、フィルタエレメントでの圧力損失(通流抵抗)が大きい場合に、オイルがフィルタエレメントをバイパスしてオイル流出穴側にリリーフされるように考慮されたオイルフィルタの構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のオイルフィルタの構造として、特許文献1,2に記載されているように、オイル流入穴とオイル流出穴を備えた密閉された容器内にフィルタエレメントとリリーフ弁が収容されていて、フィルタエレメントでの圧力損失が大きい場合にリリーフ弁が開き、オイル流入穴から流入したオイルがフィルタエレメントをバイパスしてオイル流出穴側にリリーフされるようにしたものがある。
【0003】
そして、これらの特許文献1,2に記載されているオイルフィルタでは、リリーフされるオイルに含まれるコンタミナント(オイル中に含まれる固形微粒子、きょう雑物等の汚染要因物質)等の異物の捕捉を目的して、フィルタエレメントとは別にリリーフ用のフィルタ部材を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−159530号公報
【特許文献2】実開昭60−95911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたオイルフィルタでは、リリーフ弁の構成要素である弁体やスプリングを支える支持部部材としてのブラケットそのものを網状部材あるいは多孔板等の濾過部材にて形成してあるため、必然的に濾過部材にて形成されるブラケットはスプリング反力に耐え得るものでなければならず、開弁圧との調整が必要となるほか、相応の強度と剛性が要求される。例えば濾過部材として網状部材を用いてブラケットを形成した場合、必然的に素線径やメッシュサイズがある程度大きくならざるを得ず、結果として捕捉できる異物のサイズが制約され、捕捉性能が低下することとなって好ましくない。
【0006】
その上、捕捉された異物はリリーフ弁の内部に滞留するかたちとなるため、リリーフ弁の作動不良を招くおそれがあり、リリーフ弁の作動信頼性の面でなおも改善の余地を残している。なお、これらのことは濾過部材として多孔板を用いた場合でも同様である。
【0007】
また、特許文献2に記載されたオイルフィルタでは、リリーフ弁の直近下流側に、リリーフフィルタとしてケース内にフィルタエレメントよりもメッシュの粗い綿状繊維等を詰め込んだものを配置しているため、リリーフフィルタの早期目詰まりによるリリーフ側オイルの圧力損失の増大が危惧される。
【0008】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、フィルタエレメントとは別にリリーフ側にもフィルタ部材を設けることを前提としながらも、先に述べたようなリリーフ側にフィルタ部材を設けることによる二次的不具合を解消して、特に微細な異物までも捕捉できる異物の捕捉性能に優れたオイルフィルタの構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、オイル流入穴とオイル流出穴を備えた密閉された容器内にフィルタエレメントとリリーフ弁が収容されていて、上記フィルタエレメントでの圧力損失が大きい場合にリリーフ弁が開き、オイル流入穴から流入したオイルがフィルタエレメントをバイパスしてオイル流出穴側にリリーフされるようにしたオイルフィルタであって、上記リリーフ弁の上流側直近位置にリリーフ側フィルタ部材を設けてあることを特徴とする。
【0010】
より具体的には、請求項2に記載のように、有底円筒状のケースと、上記ケースの開口部を封止してケースとともに密閉された容器を形成しているとともに、上記オイル流入穴とオイル流出穴が形成されたカバープレートと、上記ケースに収容された円環状のフィルタエレメントと、上記フィルタエレメントとともにケースに収容されていてそのケースの内底面に着座しているとともに、フィルタエレメントをカバープレートとの間に圧締保持しているリーフスプリングと、上記リーフスプリングに固定されたホルダと、バルブプリングにて付勢された状態で上記ホルダに収容されていて、当該ホルダやバルブスプリングとともにリリーフ弁を形成しているとともに、リーフスプリングに形成された弁穴を開閉する弁体と、上記リリーフ弁の流入側に配置されたリリーフ側フィルタ部材と、を備えているものとする。
【0011】
この場合において、請求項3に記載のように、上記リリーフ側フィルタ部材がリーフスプリングに予め固定されていることにより、リーフスプリングを母体として当該リーフスプリングのほかリリーフ弁およびリリーフ側フィルタ部材の三者が中間組立体として予めユニット化されていると、部品管理工数の低減および組立性向上の上でより好ましいものとなる。
【0012】
また、上記リリーフ側フィルタ部材の形状としては、例えば円板状のものや、ケースの内定面に向かって凸形状となるハット型断面形状のもの等を採用可能である。
【0013】
したがって、少なくとも請求項1,2に記載の発明では、リリーフ弁の上流側直近位置にリリーフ側フィルタ部材を設けていることにより、リリーフ弁の構造に影響されることなく、リリーフ側フィルタ部材のメッシュサイズを任意に選定することが可能であり、微細な異物までも捕捉することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1,2に記載の発明によれば、フィルタ部材のメッシュサイズを任意に選定することができて、微細な異物までも捕捉することが可能であることから、異物の捕捉性能が向上する。また、リリーフ側フィルタ部材をリリーフ弁の上流側直近位置に設けてあることにより、捕捉した異物がリリーフ弁に滞留することがなく、リリーフ弁の作動信頼性も向上する。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、リーフスプリングを母体として当該リーフスプリングのほかリリーフ弁およびリリーフ側フィルタ部材の三者が中間組立体として予めユニット化されていることにより、部品管理工数が低減されてそれらの部品管理が楽になるほか、製造工程での組立性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るオイルフィルタを実施するためのより具体的な第1の形態を示す縦断面図。
【図2】図1におけるリリーフ弁周りの要部拡大図。
【図3】図2の分解斜視図。
【図4】本発明に係るオイルフィルタを実施するためのより具体的な第2の形態を示す縦断面図。
【図5】図4におけるリリーフ弁周りの要部拡大図。
【図6】図5の分解斜視図。
【図7】本発明に係るオイルフィルタを実施するためのより具体的な第3の形態を示す図で、要部の分解斜視図。
【図8】本発明に係るオイルフィルタを実施するためのより具体的な第4の形態を示す縦断面図。
【図9】図8におけるカップ状フィルタ(リリーフ側フィルタ部材)の拡大斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1〜3は本発明に係るオイルフィルタを実施するためのより具体的な第1の形態を示す図で、図1はオイルフィルタ1の縦断面図を、図2は図1の要部の拡大図をそれぞれ示している。さらに、図3は図2相当部の分解斜視図を示している。
【0018】
図1,2に示すように、オイルフィルタ1は、大きく分けて、有底円筒状のケース2と、このケース2の開放端を閉止している厚肉で略逆漏斗状のカバープレート3と、これらのケース2とカバープレート3との間に収容された円環状のフィルタエレメント4、および逆止弁5とから構成されている。ケース2とカバープレート3は、後述するオイル流入穴12とオイル流出穴14とを備えた密閉された容器を形成している。
【0019】
ケース2の内底部にはリーフスプリング6が挿入されていて、このリーフスプリング6が後述するフィルタエレメント4の一方のエンドプレート15に圧接している。リーフスプリング6は、図3に示すように、円板のうち対向する二箇所を切除した上で浅皿状にプレス成形したものと理解することができ、中央部には後述するリリーフ弁9の円形の弁穴7が形成されている。そして、このリーフスプリング6のばね力を受けて、フィルタエレメント4と逆止弁5とがその逆止弁5をカバープレート3側にしてケース2とカバープレート3との間に挟まれるようにして圧締保持されている。
【0020】
また、リーフスプリング6には当該リーフスプリング6を母体としてリリーフ側フィルタ部材としてのプレートフィルタ8やリリーフ弁9が付帯しているが、これらについては後述する。
【0021】
カバープレート3にはこれと重なり合うようにフランジプレート10が予め溶接接合されており、このフランジプレート10の外周側とケース2の開放端にカーリング加工を施すことによりカバープレート3がフランジプレート10を介してケース2に固定されている。同時に、フランジプレート10の内周側にもカーリング加工を施すことによりシールラバー11が保持されている。また、カバープレート3には複数のオイル流入穴12が円周方向に等ピッチで形成されているとともに、中央部のボス部13にはめねじ部13aを有するオイル流出穴14が形成されている。
【0022】
フィルタエレメント4は、周知のように、プリーツ折りした濾紙を丸めることにより円環状のものとして形成されていて、その両端面には厚目の濾紙からなる円環状のエンドプレート15または16が貼着されている。
【0023】
フィルタエレメント4の内周には、多数の穴17aを打抜形成した鋼板をロール成形することで形成されたパイプ状の内筒17が圧入されている。この内筒17のうちリーフスプリング16側の端面はエンドプレート15に突き当てられているとともに、反対側となるカバープレート3側の端部はそれ以外の部位よりもわずかに小径の小径部17bとされた上でカバープレート3側のエンドプレート16から突出している。そして、小径部17bの先端にはカーリング加工を施すことで逆止弁5のための弁保持部17cが形成されている。
【0024】
逆止弁5は例えばシリコーンゴム等により略逆漏斗状に形成されているもので、カバープレート3のボス部13にかぶせるかたちで装着され、それによって弁体部5aで各オイル流入穴12を覆うようになっている。逆止弁5の弁体部5aには放射状に複数のリブ5bが突出形成されているほか、内周側には断面半円状の基部5cとリップ5dが形成されている。そして、リーフスプリング6のばね力がエンドプレート15および内筒17を介して弁保持部17cに作用し、弁保持部17cとカバープレート3とによって逆止弁5の基部5cが圧締保持されている。これにより、内筒17の内外がシールされ、同時にリップ5dはエンドプレート16に圧接している。
【0025】
なお、ここまでに述べた構造は、本出願人が先に出願している特開平11−276814号公報に記載のものと基本的には同一である。
【0026】
図3は、先に述べたリーフスプリング6とプレートフィルタ8およびリリーフ弁9との相対位置関係の詳細を示している。
【0027】
図2のほか図3に示すように、変形浅皿状のリーフスプリング6の上面にはリリーフ側フィルタ部材としてのプレートフィルタ8が装着されているほか、リーフスプリング6の下側にはリリーフ弁9が装着されている。リーフスプリング6は中央部の弁穴7が最下部となるようにいわゆる段絞り成形したもので、上側の段状部6aにプレートフィルタ8が固定されている。プレートフィルタ8は円形または小判状の金属製の外枠8aの内側に所定メッシュサイズの金網状の濾材8bを貼り合わせた板状のもので、外枠8aを接合部位として溶接あるいはろう付け等にてリーフスプリング6の段状部6aに固定されている。
【0028】
一方、リリーフ弁9は、図3に示すように、胴部の一部が開放部18aとして開放された変形円筒状のホルダ18内にバルブスプリング(圧縮コイルスプリング)19と円形皿状の弁体20とを収容した上で、ホルダ18のフランジ部18bを接合部位としてリーフスプリング6の下面中央部に溶接等にて固定したものである。これにより、弁体20はバルブスプリング19のばね力にて常にリーフスプリング6側に向けて付勢されていて、弁体20がリーフスプリング6の下面中央部に圧接することで弁穴7を閉塞している。なお、ホルダ18の底部のうち穴18cが形成された以外の部位がバルブスプリング19のためのスプリングシートとして機能することになる。
【0029】
以上のように、リーフスプリング6を母体として、そのリーフスプリング6のほか上面側のプレートフィルタ8と下面側のリリーフ弁9の三者が中間組立体として予めユニット化されていることになる。そして、図2から明らかなように、リーフスプリング6の上側の段状部6aと下側の段状部6bとの段差に相当する空間Gを隔てて、リリーフ弁9の上流側直近位置にリリーフ側フィルタ部材であるプレートフィルタ8が配置されている。
【0030】
したがって、このように構成されたオイルフィルタ1によれば、その基本機能として、オイルが所定の圧力でオイル流入穴12から流入すると逆止弁5を開き、オイルはフィルタエレメント4をその外周面側から内周面側へと通過した上で、内筒17の穴17aを経て内筒17の内部に至り、オイル流出穴14から流出する。そして、オイルに含まれる異物はフィルタエレメント4で捕捉される。
【0031】
また、フィルタエレメント4の目詰まり等によりオイルの圧力(フィルタエレメント4の前後での圧力損失)が高くなると、一部のオイルはフィルタエレメント4を通過することなく、当該フィルタエレメント4をバイパスしてリーフスプリング6側にリリーフされ、リーフスプリング6に付設されたリリーフ弁9を開いて直接内筒17内に流入することになる。すなわち、オイルの圧力がバルブスプリング19の設定圧力よりも大きくなると、オイルはリリーフ弁9の弁体20を押し下げて開放部18aから内筒17内に流入し、最終的にはオイル流出穴14から流出する。そして、リリーフされたオイルに含まれる異物はプレートフィルタ8にて捕捉されることになる。
【0032】
ここで、リリーフ弁9のバルブスプリング19のばね力、すなわち弁体20の閉弁力はその全てをリーフスプリング6が負担しており、上方のプレートフィルタ8には何ら作用していない。そのため、プレートフィルタ8のメッシュサイズを任意に選定することができて、微細な異物までも捕捉することが可能であり、プレートフィルタ8での異物の捕捉性能が向上することになる。また、プレートフィルタ8をリリーフ弁9の上流側直近位置に設けてあることにより、捕捉した異物がリリーフ弁9に滞留することがなく、リリーフ弁9の作動信頼性も向上し、本来の弁機能を安定して長期にわたって維持できることになる。
【0033】
また、オイルフィルタ1の組立性に着目した場合、リーフスプリング6を母体として当該リーフスプリング6のほか複数部品からなるリリーフ弁9およびリリーフ側フィルタ部材であるプレートフィルタ8の三者が予め中間組立体としてユニット化されていることにより、部品管理工数が低減されてそれらの部品管理が楽になるほか、製造工程での組立性の向上にも寄与できることになる。
【0034】
図4〜6は本発明を実施するためのより具体的な第2の形態を示図で、図4はオイルフィルタ1の縦断面図を、図5は図4の要部の拡大図をそれぞれ示している。さらに、図6は図5相当部の分解斜視図を示している。なお、先の第1の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
【0035】
この第2の形態では、図4,5に示すように、リリーフ側フィルタ部材としてのプレートフィルタ28の形状が第1の形態のものと異なっている。より詳しくは、プレートフィルタ28の外枠28aと組み合わされる金網状の濾材28bの形状をケース2の内底面に向かって凸形状となるように膨出させていわゆるハット型断面形状のものとして形成したものである。
【0036】
この第2の形態によれば、プレートフィルタ28の濾材28bを膨出させたことで捕捉面積をより大きく確保することができて目詰まりしにくいものとなり、異物の捕捉性能が一段と向上することになる。
【0037】
図7は本発明を実施するためのより具体的な第3の形態を示す図で、図6と同等部位の分解斜視図を示している。なお、先の第1の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
【0038】
この第3の形態では、プレートフィルタ38の外枠38aと組み合わされる金網状の濾材38bの形状として、その中央部分を山と谷の関係をもって折り曲げて、断面形状が波形状となるように形成したものである。
【0039】
この第3の形態においても捕捉面積の増大より先の第2の形態と同様の効果が得られることになる。
【0040】
図8,9は本発明を実施するためのより具体的な第4の形態を示す図で、図8はオイルフィルタ1の縦断面図を、図9は図8のリリーフ側フィルタ部材単独での詳細を示している。
【0041】
この第4の形態では、リーフスプリング6の上面側にリリーフ側フィルタ部材を設けておらず、代わってカバープレート3におけるボス部13、すなわちカバープレート3におけるオイル流出穴14の上流側直近位置にリリーフ側フィルタ部材としてカップ状フィルタ48を設けたものである。
【0042】
このカップ状フィルタ48は、図8,9に示すように、胴部と底壁部のそれぞれを開放部21a,21bとして大きく開放した変形カップ状の枠体21に金網状の濾材22をかぶせたものである。そして、このカップ状フィルタ48を内筒17の小径部17bへ圧入もしくは加締めて弁保持部17cに着座させてあり、結果としてカバープレート3に形成されたオイル流出穴14の上流側直近位置をカップ状フィルタ48にて覆ってある。
【0043】
このカップ状フィルタ48を採用した第4の形態では、第1〜第3の形態のものと比べて、リリーフ側フィルタ部材としての捕捉面積をより一層大きく確保できる利点がある。その上、この第4の形態では、リリーフ弁9を通してリリーフされたオイル中の異物の捕捉だけでなく、フィルタエレメント4を一旦通過したオイル中の異物の捕捉も再度行い、実質的にオイルフィルタ1を通過する全てのオイルの異物の捕捉を行えるため、異物の捕捉性能が一段と向上することになる。
【符号の説明】
【0044】
1…オイルフィルタ
2…ケース(容器)
3…カバープレート(容器)
4…フィルタエレメント
5…逆止弁
6…リーフスプリング
7…弁穴
8…プレートフィルタ(リリーフ側フィルタ部材)
9…リリーフ弁
12…オイル流入穴
14…オイル流出穴
18…ホルダ
19…バルブスプリング
20…弁体
28…プレートフィルタ(リリーフ側フィルタ部材)
38…プレートフィルタ(リリーフ側フィルタ部材)
48…カップ状フィルタ(リリーフ側フィルタ部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オイル流入穴とオイル流出穴を備えた密閉された容器内にフィルタエレメントとリリーフ弁が収容されていて、
上記フィルタエレメントでの圧力損失が大きい場合にリリーフ弁が開き、オイル流入穴から流入したオイルがフィルタエレメントをバイパスしてオイル流出穴側にリリーフされるようにしたオイルフィルタであって、
上記リリーフ弁の上流側直近位置にリリーフ側フィルタ部材を設けてあることを特徴とするオイルフィルタ。
【請求項2】
有底円筒状のケースと、
上記ケースの開口部を封止してケースとともに密閉された容器を形成しているとともに、上記オイル流入穴とオイル流出穴が形成されたカバープレートと、
上記ケースに収容された円環状のフィルタエレメントと、
上記フィルタエレメントとともにケースに収容されていてそのケースの内底面に着座しているとともに、フィルタエレメントをカバープレートとの間に圧締保持しているリーフスプリングと、
上記リーフスプリングに固定されたホルダと、
バルブプリングにて付勢された状態で上記ホルダに収容されていて、当該ホルダやバルブスプリングとともにリリーフ弁を形成しているとともに、リーフスプリングに形成された弁穴を開閉する弁体と、
上記リリーフ弁の流入側に配置されたリリーフ側フィルタ部材と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載のオイルフィルタ。
【請求項3】
上記リリーフ側フィルタ部材がリーフスプリングに予め固定されていることにより、リーフスプリングを母体として当該リーフスプリングのほかリリーフ弁およびリリーフ側フィルタ部材の三者が中間組立体として予めユニット化されていることを特徴とする請求項2に記載のオイルフィルタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−125722(P2012−125722A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−280722(P2010−280722)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(000151209)株式会社マーレ フィルターシステムズ (159)
【Fターム(参考)】