オリゴシアル酸誘導体、製造方法および免疫学的使用
1つまたは複数の脱N−アセチル残基が富化され、エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端を有する分離α(2→8)またはα(2→9)オリゴシアル酸誘導体を製造する方法、ならびにそれを含む組成物を提供する。代表的な製造方法は、(i)還元端および非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸前駆体を、非還元端を脱N−アセチル化するための条件下で水素化ホウ素ナトリウムで処理する段階、および(ii)1つまたは複数の脱N−アセチル化残基およびエキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を分離する段階を含む。該誘導体に対して特異的な抗体、キット、ならびに大腸菌K1および髄膜炎菌感染の防御および検出を含む、またがんの診断および治療における使用の方法も提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を製造する方法であって、
還元端および非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸前駆体を、前記非還元端を脱N−アセチル化するための条件下で水素化ホウ素ナトリウムで処理することにより、1つまたは複数の脱N−アセチル化残基を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を生成させる段階、ならびに
(i)約2〜20の重合度、および(ii)1つまたは複数の脱N−アセチル化残基およびエキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を分離する段階を含み、
それにより前記分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を製造する方法。
【請求項2】
前記オリゴシアル酸誘導体の前記非還元端が脱N−アセチル化残基である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記脱N−アセチル化残基がノイラミン酸である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記オリゴシアル酸誘導体がN−アセチル以外の1つまたは複数のN−アシル基を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記N−アシル基がトリクロロアセチルである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記オリゴシアル酸前駆体が、大腸菌K1、髄膜炎菌血清グループBおよび髄膜炎菌血清グループCからなる群から選択される細菌から取得可能なポリシアル酸ポリマーの酸加水分解から取得可能な、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記オリゴシアル酸誘導体が2〜10の重合度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記オリゴシアル酸誘導体がα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸鎖の分離混合物として構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸鎖の前記混合物が長さがより短い鎖および3:1のシアル酸と脱N−アセチル化シアル酸との比を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸鎖の前記混合物が長さがより長い鎖および10:1のシアル酸と脱N−アセチル化シアル酸との比を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
第2の分子を前記分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体に結合させる段階をさらに含み、前記第2の分子が保護基、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、脂質、炭水化物、核酸および検出可能な標識からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の分子が免疫調節剤である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
免疫調節剤が毒素またはその誘導体である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記毒素またはその誘導体が破傷風トキソイドである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記分離オリゴシアル酸誘導体が、ドデシルアミンN−プロピオニルNmBポリシアル酸またはN−プロピオニルNmBポリシアル酸に対するSEAM2、SEAM3またはDA2の結合を約0.1μg/ml未満のIC50で阻害することができる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体をエキソノイラミニダーゼに曝露することにより、エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端を有するα(2→8)オリゴシアル酸誘導体を富化する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法により製造される分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体。
【請求項18】
分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が、それぞれ非還元端脱N−アセチル残基を有する可変鎖長のオリゴシアル酸誘導体の混合物としてなる、請求項1の方法により製造される分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含む組成物。
【請求項19】
約2〜20の重合度、ならびに還元端および非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含み、前記非還元端がエキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある脱N−アセチル化残基を含む、組成物。
【請求項20】
前記オリゴシアル酸誘導体の前記非還元端が脱N−アセチル化残基である、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
前記脱N−アセチル化残基がノイラミン酸である、請求項19に記載の組成物。
【請求項22】
前記オリゴシアル酸誘導体がN−アセチル以外の1つまたは複数のN−アシル基を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項23】
前記分離オリゴシアル酸誘導体の前記還元端が還元されている、請求項19に記載の組成物。
【請求項24】
前記オリゴシアル酸が、大腸菌K1、髄膜炎菌血清グループBおよび髄膜炎菌血清グループCからなる群から選択される細菌から取得可能なポリシアル酸ポリマーから取得可能な、請求項19に記載の組成物。
【請求項25】
前記オリゴシアル酸誘導体が約2〜10の重合度を有する、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
前記オリゴシアル酸誘導体がオリゴシアル酸鎖の分離混合物として構成されている、請求項19に記載の組成物。
【請求項27】
オリゴシアル酸鎖の前記混合物が長さがより短い鎖および約3:1のシアル酸と脱N−アセチル化シアル酸との比を含む、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
オリゴシアル酸鎖の前記混合物が長さがより長い鎖および約10:1のシアル酸と脱N−アセチル化シアル酸との比を含む、請求項26に記載の組成物。
【請求項29】
前記オリゴシアル酸誘導体が結合体を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項30】
前記結合体が、保護基、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、脂質、炭水化物、核酸および検出可能な標識からなる群から選択される1つまたは複数の第2の分子に結合した前記オリゴシアル酸誘導体を第1の分子として含む、請求項29に記載の組成物。
【請求項31】
前記第2の分子が免疫調節剤である、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
前記免疫調節剤が毒素またはその誘導体である、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
前記毒素またはその誘導体が破傷風トキソイドである、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
前記オリゴシアル酸誘導体が1つまたは複数の免疫原性賦形剤を含む製剤として構成されている、請求項19に記載の組成物。
【請求項35】
前記オリゴシアル酸誘導体が、ドデシルアミンN−プロピオニルNmBポリシアル酸またはN−プロピオニルNmBポリシアル酸に対するSEAM2、SEAM3またはDA2の結合を約0.1μg/ml未満のIC50で阻害することができる、請求項19に記載の組成物。
【請求項36】
前記分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が、脱N−アセチル残基で富化された非還元端を有する可変鎖長のオリゴシアル酸誘導体の混合物としてなる、請求項19に記載の組成物。
【請求項37】
1つまたは複数の脱N−アセチル化残基が富化され、エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端を含むα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体に対して特異的な分離抗体。
【請求項38】
前記抗体が髄膜炎菌グループB(NmB)およびグループC(NmC)細菌の補体媒介溶菌およびオプソニン食作用の能力がある、請求項37に記載の分離抗体。
【請求項39】
前記抗体が非還元端脱N−アセチルシアル酸残基に対して特異的である、請求項37に記載の分離抗体。
【請求項40】
前記抗体が、図19および20に示すような軽および重鎖可変相補性決定領域ポリペプチド配列を有するモノクローナル抗体である、請求項39に記載の分離抗体。
【請求項41】
前記抗体が、図19または20に示す相補性決定領域(CDR)ポリペプチド配列から選択されるCDRポリペプチド配列を有するモノクローナル抗体である、請求項37に記載の分離抗体。
【請求項42】
前記モノクローナル抗体がヒト化モノクローナル抗体である、請求項41に記載の分離抗体。
【請求項43】
がんを有することが疑われる対象から得られる生物学的サンプルを、請求項37に記載の抗体と接触させる段階を含み、抗体の結合が対象におけるがん細胞の存在を示す、対象におけるがん細胞を検出する方法。
【請求項44】
請求項37に記載の抗体を含む有効な量の薬学的に許容される製剤を対象に投与する段階を含み、前記投与が前記抗体に曝露させたがん細胞の生存能の低下を促進する、
対象におけるがん細胞の成長を阻害する方法。
【請求項45】
脱N−アセチル化シアル酸(deNAcSA)エピトープを含む細菌に特異的に結合する、対象における抗体を誘発する方法であって、
約2〜20の重合度ならびに還元端および非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含む免疫原性組成物を対象に投与する段階を含み、前記非還元端が1つまたは複数の脱N−アセチル化残基について富化され、エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性があり、前記投与が細菌のdeNAcSAエピトープに特異的に結合する抗体の産生を誘発するのに有効である、対象における抗体を誘発する方法。
【請求項46】
細菌が髄膜炎菌グループB、Cまたは大腸菌K1である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
対象における脱N−アセチル化シアル酸(deNAcSA)エピトープを含むがん細胞に対する抗体を誘発する方法であって、
約2〜20の重合度ならびに還元端および非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含む免疫原性組成物を対象に投与する段階を含み、前記非還元端が1つまたは複数の脱N−アセチル化残基について富化され、エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性があり、前記投与が前記がん細胞のdeNAcSAエピトープに特異的に結合する抗体の産生を誘発するのに有効である、抗体を誘発する方法。
【請求項48】
がんが黒色腫、リンパ腫または神経芽腫である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
免疫原性組成物のα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を水素化ホウ素ナトリウム還元による非還元端残基の選択的脱アセチル化により調製する、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体がポリシアル酸誘導体の凝集体を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項51】
前記凝集体が顕微鏡的粒子を含む、請求項50に記載の組成物。
【請求項52】
1つまたは複数のα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を、凝集体を形成するように凝集条件下で混合する段階を含む、
α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含む凝集体を製造する方法。
【請求項53】
凝集条件が加熱または凝集賦形剤の添加である、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
凝集賦形剤が水酸化アルミニウムである、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
(i)約2〜20の重合度、(ii)ドデシルアミンN−プロピオニルNmBポリシアル酸またはN−プロピオニルNmBポリシアル酸に対するSEAM2、SEAM3またはDA2抗体の結合の阻害の約0.1μg/ml未満のIC50、(iii)エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端脱N−アセチル残基を有する分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含むワクチン組成物。
【請求項56】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が1つまたは複数のN−トリクロロアセチルシアル酸残基を含む、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項57】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が1つまたは複数のN−プロピオニルシアル酸残基を含む、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項58】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が約2〜10の重合度を有する、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項59】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が約2〜6の重合度を有する、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項60】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が二量体、三量体および四量体からなる群から選択される、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項61】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が結合体を含む、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項62】
前記結合体が、免疫調節剤を含む第2の分子に結合した前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を第1の分子として含む、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項63】
前記免疫調節剤が毒素またはその誘導体である、請求項62に記載のワクチン組成物。
【請求項64】
前記毒素またはその誘導体が破傷風トキソイドである、請求項63に記載のワクチン組成物。
【請求項65】
前記オリゴシアル酸誘導体が、NPrSia−TT、OS−TTおよびTcAc−TTからなる群から選択されるα(2→8)オリゴシアル酸誘導体である、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項66】
(i)約2〜20の重合度、(ii)約50%〜98%の脱N−アセチルシアル酸含量、および(iii)エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端脱N−アセチル残基を有する分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含むワクチン組成物。
【請求項67】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が約88%〜98%の脱N−アセチルシアル酸含量を有する、請求項66に記載のワクチン組成物。
【請求項68】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が約2〜10の重合度を有する、請求項66に記載のワクチン組成物。
【請求項69】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が約2〜6の重合度を有する、請求項66に記載のワクチン組成物。
【請求項70】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が二量体、三量体および四量体からなる群から選択される、請求項66に記載のワクチン組成物。
【請求項71】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体ワクチンが結合体を含む、請求項66に記載のワクチン組成物。
【請求項72】
前記結合体が、免疫調節剤を含む第2の分子に結合した前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を第1の分子として含む、請求項67に記載のワクチン組成物。
【請求項73】
前記免疫調節剤が毒素またはその誘導体である、請求項72に記載のワクチン組成物。
【請求項74】
前記毒素またはその誘導体が破傷風トキソイドである、請求項73に記載のワクチン組成物。
【請求項75】
前記オリゴシアル酸誘導体がα(2→8)オリゴシアル酸誘導体DeNAc−TTである、請求項74に記載のワクチン組成物。
【請求項1】
分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を製造する方法であって、
還元端および非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸前駆体を、前記非還元端を脱N−アセチル化するための条件下で水素化ホウ素ナトリウムで処理することにより、1つまたは複数の脱N−アセチル化残基を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を生成させる段階、ならびに
(i)約2〜20の重合度、および(ii)1つまたは複数の脱N−アセチル化残基およびエキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を分離する段階を含み、
それにより前記分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を製造する方法。
【請求項2】
前記オリゴシアル酸誘導体の前記非還元端が脱N−アセチル化残基である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記脱N−アセチル化残基がノイラミン酸である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記オリゴシアル酸誘導体がN−アセチル以外の1つまたは複数のN−アシル基を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記N−アシル基がトリクロロアセチルである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記オリゴシアル酸前駆体が、大腸菌K1、髄膜炎菌血清グループBおよび髄膜炎菌血清グループCからなる群から選択される細菌から取得可能なポリシアル酸ポリマーの酸加水分解から取得可能な、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記オリゴシアル酸誘導体が2〜10の重合度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記オリゴシアル酸誘導体がα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸鎖の分離混合物として構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸鎖の前記混合物が長さがより短い鎖および3:1のシアル酸と脱N−アセチル化シアル酸との比を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸鎖の前記混合物が長さがより長い鎖および10:1のシアル酸と脱N−アセチル化シアル酸との比を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
第2の分子を前記分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体に結合させる段階をさらに含み、前記第2の分子が保護基、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、脂質、炭水化物、核酸および検出可能な標識からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の分子が免疫調節剤である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
免疫調節剤が毒素またはその誘導体である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記毒素またはその誘導体が破傷風トキソイドである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記分離オリゴシアル酸誘導体が、ドデシルアミンN−プロピオニルNmBポリシアル酸またはN−プロピオニルNmBポリシアル酸に対するSEAM2、SEAM3またはDA2の結合を約0.1μg/ml未満のIC50で阻害することができる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体をエキソノイラミニダーゼに曝露することにより、エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端を有するα(2→8)オリゴシアル酸誘導体を富化する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法により製造される分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体。
【請求項18】
分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が、それぞれ非還元端脱N−アセチル残基を有する可変鎖長のオリゴシアル酸誘導体の混合物としてなる、請求項1の方法により製造される分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含む組成物。
【請求項19】
約2〜20の重合度、ならびに還元端および非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含み、前記非還元端がエキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある脱N−アセチル化残基を含む、組成物。
【請求項20】
前記オリゴシアル酸誘導体の前記非還元端が脱N−アセチル化残基である、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
前記脱N−アセチル化残基がノイラミン酸である、請求項19に記載の組成物。
【請求項22】
前記オリゴシアル酸誘導体がN−アセチル以外の1つまたは複数のN−アシル基を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項23】
前記分離オリゴシアル酸誘導体の前記還元端が還元されている、請求項19に記載の組成物。
【請求項24】
前記オリゴシアル酸が、大腸菌K1、髄膜炎菌血清グループBおよび髄膜炎菌血清グループCからなる群から選択される細菌から取得可能なポリシアル酸ポリマーから取得可能な、請求項19に記載の組成物。
【請求項25】
前記オリゴシアル酸誘導体が約2〜10の重合度を有する、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
前記オリゴシアル酸誘導体がオリゴシアル酸鎖の分離混合物として構成されている、請求項19に記載の組成物。
【請求項27】
オリゴシアル酸鎖の前記混合物が長さがより短い鎖および約3:1のシアル酸と脱N−アセチル化シアル酸との比を含む、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
オリゴシアル酸鎖の前記混合物が長さがより長い鎖および約10:1のシアル酸と脱N−アセチル化シアル酸との比を含む、請求項26に記載の組成物。
【請求項29】
前記オリゴシアル酸誘導体が結合体を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項30】
前記結合体が、保護基、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、脂質、炭水化物、核酸および検出可能な標識からなる群から選択される1つまたは複数の第2の分子に結合した前記オリゴシアル酸誘導体を第1の分子として含む、請求項29に記載の組成物。
【請求項31】
前記第2の分子が免疫調節剤である、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
前記免疫調節剤が毒素またはその誘導体である、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
前記毒素またはその誘導体が破傷風トキソイドである、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
前記オリゴシアル酸誘導体が1つまたは複数の免疫原性賦形剤を含む製剤として構成されている、請求項19に記載の組成物。
【請求項35】
前記オリゴシアル酸誘導体が、ドデシルアミンN−プロピオニルNmBポリシアル酸またはN−プロピオニルNmBポリシアル酸に対するSEAM2、SEAM3またはDA2の結合を約0.1μg/ml未満のIC50で阻害することができる、請求項19に記載の組成物。
【請求項36】
前記分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が、脱N−アセチル残基で富化された非還元端を有する可変鎖長のオリゴシアル酸誘導体の混合物としてなる、請求項19に記載の組成物。
【請求項37】
1つまたは複数の脱N−アセチル化残基が富化され、エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端を含むα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体に対して特異的な分離抗体。
【請求項38】
前記抗体が髄膜炎菌グループB(NmB)およびグループC(NmC)細菌の補体媒介溶菌およびオプソニン食作用の能力がある、請求項37に記載の分離抗体。
【請求項39】
前記抗体が非還元端脱N−アセチルシアル酸残基に対して特異的である、請求項37に記載の分離抗体。
【請求項40】
前記抗体が、図19および20に示すような軽および重鎖可変相補性決定領域ポリペプチド配列を有するモノクローナル抗体である、請求項39に記載の分離抗体。
【請求項41】
前記抗体が、図19または20に示す相補性決定領域(CDR)ポリペプチド配列から選択されるCDRポリペプチド配列を有するモノクローナル抗体である、請求項37に記載の分離抗体。
【請求項42】
前記モノクローナル抗体がヒト化モノクローナル抗体である、請求項41に記載の分離抗体。
【請求項43】
がんを有することが疑われる対象から得られる生物学的サンプルを、請求項37に記載の抗体と接触させる段階を含み、抗体の結合が対象におけるがん細胞の存在を示す、対象におけるがん細胞を検出する方法。
【請求項44】
請求項37に記載の抗体を含む有効な量の薬学的に許容される製剤を対象に投与する段階を含み、前記投与が前記抗体に曝露させたがん細胞の生存能の低下を促進する、
対象におけるがん細胞の成長を阻害する方法。
【請求項45】
脱N−アセチル化シアル酸(deNAcSA)エピトープを含む細菌に特異的に結合する、対象における抗体を誘発する方法であって、
約2〜20の重合度ならびに還元端および非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含む免疫原性組成物を対象に投与する段階を含み、前記非還元端が1つまたは複数の脱N−アセチル化残基について富化され、エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性があり、前記投与が細菌のdeNAcSAエピトープに特異的に結合する抗体の産生を誘発するのに有効である、対象における抗体を誘発する方法。
【請求項46】
細菌が髄膜炎菌グループB、Cまたは大腸菌K1である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
対象における脱N−アセチル化シアル酸(deNAcSA)エピトープを含むがん細胞に対する抗体を誘発する方法であって、
約2〜20の重合度ならびに還元端および非還元端を有するα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含む免疫原性組成物を対象に投与する段階を含み、前記非還元端が1つまたは複数の脱N−アセチル化残基について富化され、エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性があり、前記投与が前記がん細胞のdeNAcSAエピトープに特異的に結合する抗体の産生を誘発するのに有効である、抗体を誘発する方法。
【請求項48】
がんが黒色腫、リンパ腫または神経芽腫である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
免疫原性組成物のα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を水素化ホウ素ナトリウム還元による非還元端残基の選択的脱アセチル化により調製する、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体がポリシアル酸誘導体の凝集体を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項51】
前記凝集体が顕微鏡的粒子を含む、請求項50に記載の組成物。
【請求項52】
1つまたは複数のα(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を、凝集体を形成するように凝集条件下で混合する段階を含む、
α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含む凝集体を製造する方法。
【請求項53】
凝集条件が加熱または凝集賦形剤の添加である、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
凝集賦形剤が水酸化アルミニウムである、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
(i)約2〜20の重合度、(ii)ドデシルアミンN−プロピオニルNmBポリシアル酸またはN−プロピオニルNmBポリシアル酸に対するSEAM2、SEAM3またはDA2抗体の結合の阻害の約0.1μg/ml未満のIC50、(iii)エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端脱N−アセチル残基を有する分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含むワクチン組成物。
【請求項56】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が1つまたは複数のN−トリクロロアセチルシアル酸残基を含む、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項57】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が1つまたは複数のN−プロピオニルシアル酸残基を含む、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項58】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が約2〜10の重合度を有する、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項59】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が約2〜6の重合度を有する、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項60】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が二量体、三量体および四量体からなる群から選択される、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項61】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が結合体を含む、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項62】
前記結合体が、免疫調節剤を含む第2の分子に結合した前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を第1の分子として含む、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項63】
前記免疫調節剤が毒素またはその誘導体である、請求項62に記載のワクチン組成物。
【請求項64】
前記毒素またはその誘導体が破傷風トキソイドである、請求項63に記載のワクチン組成物。
【請求項65】
前記オリゴシアル酸誘導体が、NPrSia−TT、OS−TTおよびTcAc−TTからなる群から選択されるα(2→8)オリゴシアル酸誘導体である、請求項55に記載のワクチン組成物。
【請求項66】
(i)約2〜20の重合度、(ii)約50%〜98%の脱N−アセチルシアル酸含量、および(iii)エキソノイラミニダーゼによる分解に対して抵抗性のある非還元端脱N−アセチル残基を有する分離α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を含むワクチン組成物。
【請求項67】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が約88%〜98%の脱N−アセチルシアル酸含量を有する、請求項66に記載のワクチン組成物。
【請求項68】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が約2〜10の重合度を有する、請求項66に記載のワクチン組成物。
【請求項69】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が約2〜6の重合度を有する、請求項66に記載のワクチン組成物。
【請求項70】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体が二量体、三量体および四量体からなる群から選択される、請求項66に記載のワクチン組成物。
【請求項71】
前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体ワクチンが結合体を含む、請求項66に記載のワクチン組成物。
【請求項72】
前記結合体が、免疫調節剤を含む第2の分子に結合した前記α(2→8)または(2→9)オリゴシアル酸誘導体を第1の分子として含む、請求項67に記載のワクチン組成物。
【請求項73】
前記免疫調節剤が毒素またはその誘導体である、請求項72に記載のワクチン組成物。
【請求項74】
前記毒素またはその誘導体が破傷風トキソイドである、請求項73に記載のワクチン組成物。
【請求項75】
前記オリゴシアル酸誘導体がα(2→8)オリゴシアル酸誘導体DeNAc−TTである、請求項74に記載のワクチン組成物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図10】
【図11】
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【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公表番号】特表2010−534196(P2010−534196A)
【公表日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515280(P2010−515280)
【出願日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/069251
【国際公開番号】WO2009/006620
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(505307563)チルドレンズ ホスピタル アンド リサーチ センター アット オークランド (12)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/069251
【国際公開番号】WO2009/006620
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(505307563)チルドレンズ ホスピタル アンド リサーチ センター アット オークランド (12)
【Fターム(参考)】
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