説明

オルガノアルコキシハイドロジェンシランの製造方法

ホウ素含有率100ppb未満を有する式R1xySi(OR2z[式中、x+y+z=4であり、かつx、y、zは、1以上であり、R1は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基であり、かつHalは、F、Cl、BrもしくはIであり、R2は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基もしくはt−ペンチル基を意味する]のオルガノアルコキシハイドロジェンシランの製造方法において、第一工程において、ホウ素で汚染された式R1xySiHalz[式中、x+y+z=4であり、かつx、y、zは、1以上であり、かつR1は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基であり、かつHalは、F、Cl、BrもしくはIである]のオルガノハロゲンハイドロジェンシランを、ケイ酸もしくはアルミノケイ酸塩での処理に供し、引き続き第二工程において、オルガノハイドロジェンシランから分離し、次いで精製されたオルガノハロゲンハイドロジェンシランを、アルコールR2−OH[式中、R2は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基もしくはt−ペンチル基を意味する]と反応させる前記方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オルガノアルコキシハイドロジェンシラン並びにオルガノハロゲンハイドロジェンシランの製造方法に関する。
【0002】
市場では、ホウ素で汚染されたオルガノハロゲンハイドロジェンシランが存在する。ホウ素はしばしば、前記シランから製造される製品、好ましくはエレクトロニクス部材などの製品では好ましくない。
【0003】
アルコキシシランの精製方法(EP223210号、1986年11月13日、東レ)であって、アルコキシシランを浄化剤(酸性クレイもしくは金属ハロゲン化物)の存在下で加熱し、そして中和剤で処理し、そしてアルキルアルコキシシランと、中和副産物及び過剰の中和剤とを分離する(塩素低減)前記方法が知られている。
【0004】
本発明の課題は、先行技術を改善することであり、特にできるだけホウ素を含有しないオルガノアルコキシハイドロジェンシランを提供することである。
【0005】
本発明の対象は、ホウ素含有率100ppb未満を有する式
1xySi(OR2z
[式中、x+y+z=4であり、かつx、y、zは、1以上であり、R1は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基であり、かつHalは、F、Cl、BrもしくはIであり、R2は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基もしくはt−ペンチル基を意味する]のオルガノアルコキシハイドロジェンシランの製造方法において、第一工程において、ホウ素で汚染された式
1xySiHalz
[式中、x+y+z=4であり、かつx、y、zは、1以上であり、かつR1は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基であり、かつHalは、F、Cl、BrもしくはIである]のオルガノハロゲンハイドロジェンシランを、ケイ酸もしくはアルミノケイ酸塩での処理に供し、引き続き第二工程において、ケイ酸もしくはアルミノケイ酸塩をオルガノハロゲンハイドロジェンシランから分離し、次いで精製されたオルガノハロゲンハイドロジェンシランを、アルコールR2−OH[式中、R2は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基もしくはt−ペンチル基を意味する]と反応させる前記方法である。
【0006】
1は、好ましくは直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基、好ましくはアルキル基である。好ましくは、基R1は、1〜12個の、特に1〜6個の炭素原子を有する。特に好ましい基R1は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基もしくはt−ペンチル基及びフェニル基である。
【0007】
オルガノアルコキシハイドロジェンシランのうち、アルキルアルコキシハイドロジェンシランが好ましく、アルキルアルコキシハイドロジェンシランのうち、ジメトキシメチルシラン及びジエトキシメチルシランが好ましく、特にジエトキシメチルシランが好ましい。オルガノハロゲンハイドロジェンシランのうち、アルキルハロゲンハイドロジェンシランが好ましく、アルキルハロゲンハイドロジェンシランのうち、ジメチルクロロシラン及びジクロロメチルシランが好ましく、特にジクロロメチルシランが好ましい。
【0008】
アルコールR2−OHのうち、R2がメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基もしくはt−ペンチル基及びフェニル基であるアルコールが好ましく、特にメチル基、エチル基、ブチル基、n−プロピル基、イソプロピル基を有するアルコールが好ましい。
【0009】
アルコールの下限量は、化学量論からもたらされ、すなわちオルガノハロゲンハイドロジェンシラン1モルあたり2モルのアルコールである。50%モル過剰が好ましく、30%モル過剰が特に好ましい。
【0010】
好ましくは、場合によりアルコールの他に、溶剤、例えば好ましくは脂肪族溶剤、例えばイソヘキサン、ペンタン、オクタン、デカン、芳香族溶剤、例えばトルエン、キシレンを使用してよく、好ましくは、イソヘキサン、ペンタン及びデカンが使用され、特に好ましくはイソヘキサンが本発明による方法で使用される。
【0011】
オルガノハロゲンハイドロジェンシランに対して同モル量の溶剤が好ましく、1モルのオルガノハロゲンハイドロジェンシラン1モルあたり0.6〜1モルの溶剤が特に好ましい。
【0012】
塩酸塩の溶解性を下げるために、非極性溶剤が特に好ましい。
【0013】
好ましくは、場合により酸捕捉剤、例えば好ましくはアミン、例えばエチレンジアミン、イソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、尿素が使用でき、尿素が好ましい。
【0014】
酸捕捉剤のための下限値は、1当量のオルガノハロゲンハイドロジェンシラン当たりに、1当量の酸捕捉剤であり、30%モル過剰が好ましく、5〜10%モル過剰が特に好ましい。
【0015】
本発明による方法では、場合により溶剤、アルコール及び場合により酸捕捉剤を、撹拌機、還流冷却器及び滴下漏斗を有するフラスコ中に初充填し、滴下漏斗を介してオルガノハロゲンハイドロジェンシランを純粋にもしくは溶液において滴加する。添加が完了した後に、数時間にわたり引き続き反応させ、生ずる下相を分離し、それを廃棄し、上相を場合により金属炭酸水素塩で中和し、濾過し、溶剤を場合により除去し、そしてオルガノアルコキシハイドロジェンシランを場合により分別蒸留する。
【0016】
オルガノハロゲンハイドロジェンシランを、その使用前に、本発明による精製工程に供する。その際、オルガノハロゲンハイドロジェンシランを、アルミノケイ酸塩、好ましくはパーライトで、オルガノハロゲンハイドロジェンシランに対して好ましくは0.1〜50質量%で、有利には1〜20質量%で、特に有利には5〜15質量%で、好ましくは1時間〜20時間にわたり、好ましくは窒素下で、好ましくは25℃からオルガノハロゲンハイドロジェンシランの沸点まででかつ常圧(1.01325バール)で撹拌しつつ処理し、引き続き濾過又は蒸留(好ましくは還流なし)を、好ましくは常圧(1.01325バール)で、好ましくはオルガノハロゲンハイドロジェンシランの沸点に相当する頂部温度で行う。
【0017】
更なる好ましい精製工程では、オルガノハロゲンハイドロジェンシランを、ケイ酸、好ましくは沈降ケイ酸で、オルガノハロゲンハイドロジェンシランに対して、好ましくは0.1〜50質量%で、有利には1〜20質量%で、特に有利には5〜15質量%で、好ましくは1時間〜20時間にわたり、好ましくは窒素下で、好ましくは25℃〜オルガノハロゲンハイドロジェンシランの沸点まででかつ常圧(1.01325バール)で撹拌しつつ処理し、引き続き濾過を行う。
【0018】
精製工程としては、オルガノハロゲンハイドロジェンシランは、特に好ましくはアルミノケイ酸塩での処理と引き続いての簡単な蒸留によって精製される。
【0019】
上限としては、好ましくは100ppb(1ppb=10-9=0.000000001を意味する)未満のホウ素含有率が示され、好ましいものから、より好ましいものへの重みの順序で進んで、90ppb未満、80ppb未満、70ppb未満、60ppb未満、50ppb未満、40ppb未満、30ppb未満、20ppb未満、10ppb未満、5ppb未満、1ppb未満、0.1ppb未満の、特に好ましくは0.01ppb未満のホウ素含有率が示される。更に、下限値としては、ホウ素含有率は、より好ましいものから、あまり好ましくないものへの重みの順序で進んで、0.01ppb超、0.1ppb超、1.0ppb超、5ppb超、10ppb超、20ppb超、30ppb超、40ppb超、50ppb超、60ppb超、70ppb超、80ppb超、90ppb超、好ましくは100ppb超で示される。
【0020】
ケイ酸もしくはアルミノケイ酸塩の、オルガノハロゲンハイドロジェンシランに対する量比:
使用されるオルガノハロゲンハイドロジェンシランに対して好ましくは0.1〜50質量%、有利には1〜20質量%、特に有利には5〜15質量%。
【0021】
処理の温度:
好ましくは−80℃〜+100℃、有利には0℃超、特に有利には+15〜+45℃。
【0022】
上限は、常圧(1.01325バール)でのオルガノハロゲンハイドロジェンシランの沸点である。
【0023】
処理に際しての圧力
常圧(1.01325バール)〜3バール、好ましくは常圧(1.01325バール)。
【0024】
蒸留に際しての圧力
0.1ミリバール〜常圧(1.01325バール)、好ましくは常圧(1.01325バール)。
【0025】
本発明の更なる対象は、式
1xySiOR2z
[式中、x+y+z=4であり、x、y、zは、1以上であり、かつR1は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基であり、かつR2は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基もしくはt−ペンチル基及びフェニル基を意味する]のオルガノアルコキシハイドロジェンシランであって、100ppb未満のホウ素含有率を有する前記シランである。
【0026】
アルキルアルコキシハイドロジェンシランのうち、ジメトキシメチルシラン及びジエトキシメチルシランが好ましく、特にジエトキシメチルシランが好ましい。
【0027】
本発明の更なる対象は、式
1xySiHalz
[式中、x+y+z=4であり、x、y、zは、1以上であり、かつR1は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基であり、かつHalは、F、Cl、BrもしくはIである]のオルガノハロゲンハイドロジェンシランであって、100ppb未満のホウ素含有率を有する前記シランである。
【0028】
アルキルハロゲンハイドロジェンシランのうち、ジメチルクロロシラン及びジクロロメチルシランが好ましく、特にジクロロメチルシランが好ましい。
【0029】
前記式の全ての存在する記号は、それらの意味をそれぞれ互いに独立して有する。全ての式中でケイ素原子は四価である。
【0030】
本発明の範囲内で、それぞれ特に記載がない限り、全ての量とパーセンテージの表記は質量に対するものであり、全ての温度は20℃であり、かつ全ての圧力は1.013バール(絶対圧力)である。全ての粘度は25℃で測定される。
【0031】
実施例
一般的な合成手順
本方法では、場合により溶剤、アルコール及び場合により酸捕捉剤を、撹拌機、還流冷却器及び滴下漏斗を有するフラスコ中に初充填し、滴下漏斗を介してオルガノハロゲンハイドロジェンシランを純粋にもしくは溶液において滴加する。添加が完了した後に、数時間にわたり引き続き反応させ、下相を分離し、それを廃棄し、上相を場合により金属炭酸水素塩で中和し、濾過し、溶剤を除去し、そしてオルガノアルコキシハイドロジェンシランを場合により分別蒸留する。
【0032】
実施例において、アルキルアルコキシハイドロジェンシランは、ジエトキシメチルシランであり、かつアルキルハロゲンハイドロジェンシランは、ジクロロメチルシランであり、溶剤は、イソヘキサンであり、アルコールは、エタノールであり、酸捕捉剤は、尿素である。
【0033】
標準的配合
全ての例は、室温25℃、常圧(1.01325バール)で実施する。
【0034】
【表1】

【0035】
ジクロロメチルシランの精製
出発物として使用されるジクロロメチルシラン中のホウ素の含有率は、890ppbである。
【0036】
例1
アルミノケイ酸塩もしくはケイ酸での処理によるメチルハイドロジェンジクロロシランの精製
メチルハイドロジェンジクロロシラン中のホウ素の含有率は、上記のように950ppbである。
【0037】
メチルハイドロジェンジクロロシランを、x質量%のアルミノケイ酸塩で処理し(20時間、窒素、室温25℃、常圧(1.01325バール))、撹拌し、引き続き蒸留する(還流なし、常圧(1.01325バール)、約40℃の頂部温度)。
【0038】
初期値は上記参照。
【0039】
x質量%のアルミノケイ酸塩:
0.7% 90ppbのホウ素
2.2% 60ppbのホウ素
5.3% 30ppbのホウ素
【0040】
メチルハイドロジェンジクロロシランを、x質量%の沈降ケイ酸で処理し(20時間、窒素、室温、常圧(1.01325バール)、撹拌)、濾過だけをする(蒸留せず!)。
【0041】
初期値は上記参照。
【0042】
x質量%の沈降ケイ酸:
5% 130ppbのホウ素
10% 81ppbのホウ素
【0043】
例2
沈降ケイ酸での処理によって精製されたメチルハイドロジェンジクロロシランを、メチルハイドロジェンジエトキシシランの製造のために用いる使用
メチルハイドロジェンジクロロシランの精製
ジクロロメチルシランを、ジクロロメチルシランに対して10質量%の沈降ケイ酸で前処理し、蒸留した。
【0044】
ジエトキシメチルシランの製造
撹拌機、還流冷却器及び滴下漏斗を有するフラスコ中で、318gのエタノール、310gの尿素及び350mlのイソヘキサンを初充填し、滴下漏斗を介して室温(=25℃)で330gのジクロロメチルシラン(事前に上述のように、ジクロロメチルシランに対して10質量%の沈降ケイ酸で前処理され、濾過されている)を滴加した。滴加速度は、30℃の温度を超過しないように選択した。添加が完了した後に、3時間にわたり60℃で引き続き反応させた。下相を分離して廃棄し、上相を室温で、pH値7に至る量の炭酸水素ナトリウムを加えた。該溶液を引き続き濾過し、溶剤及び過剰のエタノールを10個のトレイを有するカラムを介して取り出し、ジエトキシメチルシランを1対3の還流比で分別蒸留した。
【0045】
得られたジエトキシメチルシランは、50ppbのホウ素のホウ素含有率を有していた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホウ素含有率100ppb未満を有する、式
1xySi(OR2z
[式中、x+y+z=4であり、かつx、y、zは、1以上であり、R1は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基であり、かつR2は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基もしくはt−ペンチル基を意味する]のオルガノアルコキシハイドロジェンシランの製造方法において、第一工程において、ホウ素で汚染された式
1xySiHalz
[式中、x+y+z=4であり、かつx、y、zは、1以上であり、かつR1は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基であり、かつHalは、F、Cl、BrもしくはIである]のオルガノハロゲンハイドロジェンシランを、ケイ酸もしくはアルミノケイ酸塩での処理に供し、引き続き第二工程において、ケイ酸もしくはアルミノケイ酸塩をオルガノハロゲンハイドロジェンシランから分離し、次いで精製されたオルガノハロゲンハイドロジェンシランを、アルコールR2−OH[式中、R2は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基もしくはt−ペンチル基を意味する]と反応させる前記方法。
【請求項2】
ケイ酸又はアルミノケイ酸塩とオルガノハロゲンハイドロジェンシランとの分離を濾過によって行うことを特徴とする、請求項1に記載のオルガノアルコキシハイドロジェンシランの製造方法。
【請求項3】
ケイ酸又はアルミノケイ酸塩とオルガノハロゲンハイドロジェンシランとの分離を蒸留によって行うことを特徴とする、請求項1に記載のオルガノアルコキシハイドロジェンシランの製造方法。
【請求項4】
反応に際して、なおも更に、少なくともアルコールの他に、溶剤が存在することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載のオルガノアルコキシハイドロジェンシランの製造方法。
【請求項5】
反応に際して、なおも更に、少なくとも1種の酸捕捉剤が存在することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載のオルガノアルコキシハイドロジェンシランの製造方法。
【請求項6】
溶剤がイソヘキサンであることを特徴とする、請求項4に記載のオルガノアルコキシハイドロジェンシランの製造方法。
【請求項7】
酸捕捉剤が尿素であることを特徴とする、請求項5に記載のオルガノアルコキシハイドロジェンシランの製造方法。
【請求項8】

1xySiOR2z
[式中、x+y+z=4であり、x、y、zは、1以上であり、かつR1は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基であり、かつR2は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基もしくはt−ペンチル基及びフェニル基を意味する]のオルガノアルコキシハイドロジェンシランであって、100ppb未満のホウ素含有率を有する前記シラン。
【請求項9】

1xySiHalz
[式中、x+y+z=4であり、x、y、zは、1以上であり、かつR1は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基であり、かつHalは、F、Cl、BrもしくはIである]のオルガノハロゲンハイドロジェンシランであって、100ppb未満のホウ素含有率を有する前記シラン。

【公表番号】特表2012−530752(P2012−530752A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516680(P2012−516680)
【出願日】平成22年6月21日(2010.6.21)
【国際出願番号】PCT/EP2010/058694
【国際公開番号】WO2010/149603
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(390008969)ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト (417)
【氏名又は名称原語表記】Wacker Chemie AG
【住所又は居所原語表記】Hanns−Seidel−Platz 4, D−81737 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】