説明

オレフィンの二量化用触媒組成物およびオレフィンの二量化方法

【構成】本発明のオレフィンの二量化用触媒組成物は、ハロゲン化アルミニウムを、ハロゲン化第四級アンモニウムおよび/またはハロゲン化第四級ホスホニウムと、芳香族炭化水素と接触させた結果生じるイオン特性を持つ非水性媒質中に少なくとも一部溶解した、第三級ホスフィンと混合されたまたは錯化されたニッケル化合物を含む。
【効果】活性が高く、安定であり、かつ選択性が高い触媒である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オレフィンの特にプロピレンの二量化、共二量化およびオリゴマー化用の触媒組成物、およびこの組成物をオレフィンの特にプロピレンの二量化、共二量化およびオリゴマー化に用いる方法に関するものであり、組成物は、ハロゲン化第四級アンモニウムおよび/またはハロゲン化第四級ホスホニウム、ハロゲン化アルミニウム、芳香族炭化水素および選択によりアルキルアルミニウム化合物の、イオン特性を有す、液体混合物中における、ホスフィンと混合されたまたは錯化されたニッケル化合物の溶解の結果生じる。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、オレフィンの二量化触媒作用のためのニッケル有機金属錯体溶媒としてハロゲン化アルミニウムおよびハロゲン化第四級アンモニウムから形成される、イオン特性を有する液体の使用が記載されている。脂肪族炭化水素、特にオレフィンの二量化から由来する物質と混合し得ないこのような媒質を使用することによって、均質な触媒をより有効に使用することが可能である。特許文献2には、ハロゲン化第四級アンモニウムおよび/またはハロゲン化第四級ホスホニウムのジハロゲン化アルキルアルミニウムおよび場合によってはさらにトリハロゲン化アルミニウムとの接触から生じるイオン特性を持った液体組成物が記載されている。同特許は、遷移金属錯体、特にオレフィンのオリゴーマー化触媒に変換される、ニッケル−炭素の結合を含まないニッケル錯体の溶媒としてこれら媒質の使用を記載している。以下で、これら媒質は、中庸温度(temperature moderee) で液体である故に、“溶融塩”と呼ばれる。
【0003】
これらの作業を通して、最も活性でかつ最も安定なニッケル触媒は、ハロゲン化アンモニウムおよび/またはハロゲン化ホスホニウムのモル当量とトリハロゲン化アルミニウムの当量およびそれ以上、および選択によりハロゲン化アルキルアルミニウムの任意量とからなる“溶融塩”中で得られることが示された。この配合は特に興味深いことが分かった、なぜならそこに溶解しているニッケル錯体は一定の時間、高くかつ不変の触媒作用を示すからである。
【特許文献1】仏国特許発明第2611700号明細書
【特許文献2】米国特許第5,104,840号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、それらのような条件では、Ind.Eng Chem. 、1970、62、No.12 、34頁および英国特許第 1,058,680 号にG.Wilke らにより記載されたような、かつニッケルによる接触二量化時にプロピレン分子の結合鎖モード上に燐原子によりもたらされた置換基の影響を説明する“ホスフィン効果”が、一定の時間中に急速に消滅することが分かった。この説明のつかない現象は、求められている選択性を得ることができないため、有害な結果をもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0005】
今回、“溶融塩”に芳香族炭化水素を添加することにより、この欠陥を弱めかつ、活性が高く、安定であり、最も分岐した異性体におけるその選択性が大きい触媒に至ることが発見された。
【0006】
より詳細には、本発明の対象は、少なくとも一つのハロゲン化アルミニウム(B) を、少なくとも一つのハロゲン化第四級アンモニウムおよび/または少なくとも一つのハロゲン化第四級ホスホニウム(A) と、少なくとも一つの芳香族炭化水素(C) と接触させた結果生じるイオン特性を持つ非水性媒質に少なくとも一部溶解している、少なくとも一つの第三級ホスフィンと混合されたまたは錯化された少なくとも一つのニッケル化合物を含む、少なくとも一つのオレフィンの二量化、共二量化またはオリゴーマー化用触媒組成物である。
【0007】
本発明のもう一つの対象は、少なくとも一つのオレフィンの二量化、共二量化またはオリゴーマー化のための方法であり、この方法においてオレフィンは、少なくとも一つの第三級ホスフィンと混合されたまたは錯化された少なくとも一つのニッケル化合物と接触され、前記化合物は、イオン特性を持つ非水性媒質に少なくとも一部溶解されており、この方法は、前記媒質が少なくとも一つのハロゲン化アルミニウムを、少なくとも一つのハロゲン化第四級アンモニウムおよび/またはハロゲン化第四級ホスホニウムと、少なくとも一つの芳香族炭化水素と接触させた結果生じることを特徴とする。
【0008】
“溶融塩”型の媒質は、従って以下のものから構成されている:a)ハロゲン化物、より詳しくは塩化および/または臭化第四級アンモニウムおよび/または第四級ホスホニウム(物質Aと注釈される)、b)ハロゲン化アルミニウム、好ましくは塩化物、臭化物(物質Bと注釈される)、c)単純な、縮合された、または置換された、芳香族炭化水素(物質Cと注釈される)。
【0009】
本発明の枠内において用いられるハロゲン化第四級アンモニウムおよびハロゲン化第四級ホスホニウムは、好ましくは一般式NR1 2 3 4 XおよびPR1 2 3 4 Xに対応し、式中、XはClまたはBr、R1 、R2 、R3 およびR4 は同一または異なって、それぞれ水素、1〜12個の炭素原子を有する脂肪族(飽和または不飽和)または芳香族アルキル基を表す。ハロゲン化第四級アンモニウムおよび/またはハロゲン化第四級ホスホニウムはまた、窒素および/または燐原子を1、2または3個有する複素環から由来してもよい。例として、塩化テトラブチルホスホニウム、塩化N- ブチルピリジニウム、臭化エチルピリジニウム、塩化3-ブチル-1- メチルイミダゾリウム、塩化ジエチルピラゾリウム、塩酸ピリジニウム、塩化トリメチルフェニルアンモニウムを挙げることができる。
【0010】
本発明による芳香族炭化水素は、ベンゼン、C6 X 6-X (式中、Rは、アルキル、シクロアルキル、アリール、C6 5 CH2 −のようなアルキルアリール基であり、xは1〜5の値を取る)の置換ベンゼン、ナフタリン、一般式C10X 8-X (式中、Rは上記のように定義され、かつxは0〜7である)の置換ナフタリン、アントラセン、一般式C14X 8-X (式中、Rは先に定義されたようなものであり、xは0〜7を取る)のアントラセン誘導体である。
【0011】
それらは、単独でまた混合して用いられてもよい。例として、ベンゼン、トルエン、キシレン、ズレンおよびイソズレン、ペンタメチルベンゼン、ヘキサメチルベンゼン、a- メチルナフタリン、2,6-ジメチルアントラセンを挙げることができる。
【0012】
上記で定義されたような“溶融塩”の成分は、A:Bが1:0.5 〜1:3、好ましくは1:1〜1:2、B:Cが1:1〜1:100 、好ましくは1:1〜1:10のモル比で使用される。しかしながら、成分およびそれらの割合は、二量化の触媒反応が触媒組成物の融解温度よりも低いまたは高い温度で行われてもよいにもかかわらず、混合物が、ニッケル化合物およびホスフィンの導入が行われる温度で液体であるような、成分およびそれらの割合である必要がある。もし芳香族炭化水素が、極性相と二量体およびオリゴマーが構成する炭化水素相との間で分けられるならば、連続してこの炭化水素を、極性相でのその濃度が上記でしめされた範囲内にあるように、添加する必要がある。
【0013】
本発明による組成物に入る化合物は、任意の順序で混合されてもよい。混合は単純接触で行われてもよく、その後に均質な液体の形成まで撹拌が行われる。この混合は、二量化反応器の外で、または好ましくはこの反応器の中で行われてもよい。
【0014】
本発明によるニッケル化合物は、第三級ホスフィンと混合された塩化物、臭化物、硫酸塩、カルボン酸塩、例えば、2-エチルヘキサン酸塩、フェノール塩、アセチルアセトン酸塩、またはそれらの第三級ホスフィンとの錯体である。また、ホスフィンを含むまたは含まないニッケルの有機金属錯体を用いてもよい。
【0015】
本発明によるホスフィンは、一般式PR1 2 3 、R1 2 P−R′−PR1 2 に対応し、式中、R1 、R2 およびR3 は、同一または異なって、炭素原子を1〜10個有するアルキル、シクロアルキル、アリールまたはアラルキル基であり、R′は炭素原子が1〜6個の二価脂肪族残基である。
【0016】
例として以下の物質を挙げることができる:トリイソプロピルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリベンジルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、テトラシクロヘキシルメチレン- ジホスフィンジイソプロピルターシャリーブチルホスフィン。
【0017】
本発明により用いられるニッケルの化合物の例として、トリイソプロピルホスフィンの当量と混合された錯体NiCl2 ,2P(イソプロピル)3 、NiCl2 ,2P(シクロヘキシル)3 、NiCl2 ,2ピリジン;トリイソプロピルホスフィンの当量と混合された塩化ニッケル、トリシクロヘキシルホスフィンの当量と混合された酢酸ニッケル、塩化p-アリルニッケルトリイソプロピルホスフィンを挙げることができる。
【0018】
本発明による触媒組成物により二量化またはオリゴマー化されることが可能なオレフィンは、接触クラッキングまたは蒸気クラッキングのような石油精製方法から由来する“留分”中に見いだされるような、単独のまたは混合状態の、純粋なまたはアルカンにより希釈された、エチレン、プロピレン、n-ブテンおよびn-ヘプテンである。
【0019】
オレフィンの二量化接触反応は、一つまたは複数の反応段階の閉システム、半閉システムまたは連続して行われてもよい。強く撹拌することにより一つまたは複数の反応体と触媒組成物との間の良好な接触が確実に行われる。反応温度は、-40 〜+70 ℃、好ましくは-20 〜+50 ℃であってよい。触媒組成物の融解温度より上または下の温度で操作を行ってもよいが、分散された固体は反応の良好な展開に対する制限ではない。反応により生じる熱は、専門技術者に既知のあらゆる手段により除去されてもよい。圧力は0.1 〜20MPa 、好ましくは大気圧〜 5MPa であってよい。反応生成物および反応しなかった一つのまたは複数の反応体は、単純なデカンテーションにより触媒系から分離され、次いで分留される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(実施例)次の各実施例は本発明を例証するが、その範囲を制限するものではない。
【0021】
[実施例1]
<イオン溶媒の調製>周囲温度で塩化ブチルメチルイミダゾリウム17.5 g(0.1モル)、昇華塩化アルミニウム16.3 g(0.122モル)、ジクロロエチルアルミニウム0.26 g(0.002モル)およびイソズレン4.02 g(0.03 モル)を混合した。このようにして澄んだ黄色の液体を得た。
【0022】
<プロピレンの二量化>温度測定機、良好な撹拌を確実なものにするための棒磁石および冷却液を循環させる二重外囲器を装備した100 mlのガラス製反応器が、空気と湿気がパージされて、純度99%のプロピレンの大気圧に維持された。そこに錯体NiCl2 ,2P(iPr)3 を45 mg (0.1 ミリモル)導入し、ついで温度を-15 ℃に下げ、注入器によって上記で調製された液体組成物3.5 mlおよびヘプタン7 ml を注入した。撹拌を開始し、直ちにプロピレンの吸収が認められた。反応器が液体で4分の3まで一杯になったとき、撹拌を停止して、“溶融塩”をデカンテーションさせておき炭化水素相の大部分を抜き出した。この操作を7回繰り返した。この時点でプロピレンが全部で430 g 導入されている。様々なフラクションを分析すると、各フラクションは二量体85%、三量体12%および四量体3%で構成されていることが分かった。すべてのフラクションにおいてほぼ同一であった二量体の組成物は、2,3-ジメチルブテンを81%、n-ヘキセンを2%および2-メチルペンテンを17%含んでいた。このジメチルブテンの含有量は、G.Wilke により記述された含有量よりも大変高い。
【0023】
[実施例1′(比較用)]
<イオン溶媒の調製>芳香族炭化水素が添加されなかったことを除けば、先の実施例の条件と同一の条件でイオン溶媒を調製した。この場合液体はほとんど無色であった。
【0024】
<プロピレンの二量化>先の実施例でのように操作を行った。炭化水素を含む第一フラクションは二量体83%、三量体14%および四量体3%で構成されていることが分かった。二量体は2,3-ジメチルブテンを83%、n-ヘキセンを2%および2-メチルペンテンを15%含んでいた。第七フラクションの二量体(常に生成物の85%を占めていた)は、n-ヘキセン16%および2-メチルペンテン63%に比べて、2,3-ジメチルブテンをもはや11%しか含んでいなかった。最終フラクションの組成物はジメチルブテンが特別低い。
【0025】
[実施例2]
<プロピレンの二量化>錯体NiCl2 ,2P(iPr)3 45 mg の代わりに、錯体NiCl2 ,2P(シクロヘキシル)3 を69 mg(0.1 ミリモル)を導入したことを除いて、実施例1のように操作を行った。3回の抜き取りを行ったが、これは導入されたプロピレン210 g に相当する。三つのフラクションは、二量体78%、三量体18%および四量体4%の割合で構成されていた。各二量体は、2,3-ジメチルブテンを84%、n-ヘキセンを1%および2-メチルペンテンを15%含んでいた。各二量体は特にジメチルブテンに富んでいた。
【0026】
[実施例3]
<イオン溶媒の調製>イソズレンがa- メチルナフタリン4.26 gに代えられたことを除いて、実施例1のように操作を行った。
【0027】
<プロピレンの二量化>この効果のために調製された“溶融塩”を使用し、錯体NiCl2 ,2PiPr3 を50 mg(0.12ミリモル)導入したことを除いて、実施例1のように操作した。3回の抜き取りを行った。第一フラクションは、2,3-ジメチルブテンを84%含む二量体が78%の割合で構成されていた。最終フラクションは、2,3-ジメチルブテンを65%含む二量体88%で構成されていた。
【0028】
[実施例4]
<イオン溶媒の調製>イソズレンが、ペンタメチルベンゼン4.4 g により代えられたことを除いて、実施例1のように操作が行われた。
【0029】
<プロピレンの二量化>この効果のために調製された“溶融塩”を使用し、錯体NiCl2 ,2PiPr3 を50 mg(012 ミリモル)導入したことを除いて、実施例1のように操作した。導入されたプロピレン370 g に相当する6回の抜き取りを行った。第一フラクションは2,3-ジメチルブテンを83%含む二量体79%により構成されていた。最終フラクションは2,3-ジメチルブテンを75%含む二量体84%により構成されていた。
【0030】
[実施例5]
本実施例は、ここではトルエンである芳香族炭化水素が極性相およびオリゴマーよりなる相の間で分けられる場合を例証している。各抜き取りの後、芳香族炭化水素(トルエン)が導入された。
【0031】
<イオン溶媒の調製>イソズレンがトルエン2.46 gに代えられたことを除いて、実施例1のように操作を行った。
【0032】
<プロピレンの二量化>この効果のために調製された“溶融塩”を使用し、錯体NiCl2 ,2PiPr3 を50 mg(0.12ミリモル)導入したことを除いて、実施例1のように操作した。導入されたプロピレン370 g に相当する6回の抜き取りを行った。各抜き取りの後、トルエン0.2 mLを添加した。第一フラクションは、2,3-ジメチルブテンを83%含む二量体78%により構成されていた。最終フラクションは、2,3-ジメチルブテンを83%含む二量体78%により構成されていた。各抜き取り後にトルエンを添加しなかった同一の試験では、最終フラクションはもはやジメチルブテンを10%しか含んでいなかった。もちろん、連続的に行われる方法において、トルエンは、連続してまたは定期的に、触媒組成物および反応生成物の撹拌された混合物中に添加される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのハロゲン化アルミニウム(B) を、少なくとも一つのハロゲン化第四級アンモニウムおよび/または少なくとも一つのハロゲン化第四級ホスホニウム(A) と、少なくとも一つの芳香族炭化水素(C) と接触させた結果生じるイオン特性を持つ非水性媒質中に少なくとも一部溶解した、少なくとも一つの第三級ホスフィンと混合されたまたは錯化された少なくとも一つのニッケル化合物を含む、オレフィンの二量化、共二量化またはオリゴマー化用触媒組成物。
【請求項2】
ハロゲン化第四級アンモニウムは、塩化N−ブチルピリジニウム、臭化エチルピリジニウム、塩化3-ブチル-1- メチルイミダゾリウム、塩化ジエチルピラゾリウムおよび塩化N−ブチルピリジニウムからなる群より選ばれる、請求項1による触媒組成物。
【請求項3】
ハロゲン化第四級ホスホニウムは塩化テトラブチルホスホニウムである、請求項1または2項による触媒組成物。
【請求項4】
ハロゲン化アルミニウムは塩化アルミニウムである、請求項1〜3のうちの1項による触媒組成物。
【請求項5】
芳香族炭化水素は、ベンゼン、一般式C6 X 6-X (式中、Rはアルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリール基であり、xは1〜5である)の置換ベンゼン、ナフタリン、一般式C10X 8-X (式中、Rは先に定義されたRであり、xは0〜7)の置換ナフタリン、アントラセン、一般式C14X 8-X (式中、Rは先に定義されたRであり、xは0〜7)の置換アントラセンからなる群より選ばれる、請求項1〜4のうちの1項による触媒組成物。
【請求項6】
芳香族炭化水素は、トルエン、キシレン、ズレン、イソズレン、ペンタメチルベンゼン、a-メチルナフタリン、2,6-ジメチルアントラセンからなる群より選ばれる、請求項5による触媒組成物。
【請求項7】
A:Bモル比は1:0.5 〜1:3であり、B:Cモル比は1:1〜1:100 である、請求項1〜6のうちの1項による触媒組成物。
【請求項8】
A:Bモル比は1:1〜1:2であり、B:Cモル比は1:1〜1:10である、請求項1〜7のうちの1項による触媒組成物。
【請求項9】
ニッケル化合物は、ニッケルの塩化物、臭化物、硫酸塩、アセチルアセトン酸塩、カルボン酸塩、フェノラートからなる群より選ばれる、請求項1〜8のうちの1項による触媒組成物。
【請求項10】
ホスフィンは、トリイソプロピルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリベンジルホスフィンおよびテトラシクロヘキシルメチレンジホスフィンからなる群より選ばれる、請求項1〜9のうちの1項による触媒組成物。
【請求項11】
オレフィンは、少なくとも一つの第三級ホスフィンと混合されたまたは錯化された少なくとも一つのニッケル化合物と接触させられ、前記化合物は少なくとも一部、イオン特性を持つ非水性媒質中に溶解されている、少なくとも一つのオレフィンの二量化、共二量化およびオリゴマー化のための方法において、前記媒質は少なくとも一つのハロゲン化アルミニウムを、少なくとも一つのハロゲン化第四級アンモニウムおよび/または少なくとも一つのハロゲン化第四級ホスホニウムと、少なくとも一つの芳香族炭化水素と接触させた結果生じるものであることを特徴とする方法。
【請求項12】
反応温度は-40 〜+70 ℃であり、圧力は0.1 〜20MPa である、請求項11による方法。
【請求項13】
オレフィンとの反応温度は-20 〜+50 ℃である、請求項11または12による方法。
【請求項14】
芳香族炭化水素はオレフィンとの反応中に導入される、請求項11〜13のうちの1項による方法。

【公開番号】特開2007−268533(P2007−268533A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−168354(P2007−168354)
【出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【分割の表示】特願平6−227486の分割
【原出願日】平成6年9月22日(1994.9.22)
【出願人】(591007826)イエフペ (261)
【Fターム(参考)】