オレンジカッター
【課題】低コストで多機能なオレンジカッターを提供する。
【解決手段】略半円形溝を形成する先端からV形状溝を形成する後部に変形していくように、ガイド溝が形成されたステンレスやアルミニウム等の薄金属板よりなる本体と、先端辺に形成されたへた用刄と、前部左右辺に異なる厚みの果物の外皮に対応した深さで切り込むように形成された外皮用刄と、V形状溝後部中間に刄先が前方に向けて立設された中袋用刄とよりなり、へた用刄はへた外周を回すように切り込むとともに、林檎の芯を切り取るオレンジカッターである。また中袋用刄が本体の一部を切り込み、屈曲させることで形成されたオレンジカッターで、前記と同じ機能を具備した。
【解決手段】略半円形溝を形成する先端からV形状溝を形成する後部に変形していくように、ガイド溝が形成されたステンレスやアルミニウム等の薄金属板よりなる本体と、先端辺に形成されたへた用刄と、前部左右辺に異なる厚みの果物の外皮に対応した深さで切り込むように形成された外皮用刄と、V形状溝後部中間に刄先が前方に向けて立設された中袋用刄とよりなり、へた用刄はへた外周を回すように切り込むとともに、林檎の芯を切り取るオレンジカッターである。また中袋用刄が本体の一部を切り込み、屈曲させることで形成されたオレンジカッターで、前記と同じ機能を具備した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、夏みかん等を食べ易くするために用いるオレンジカッターに関するものである。
〔背景技術〕
【0002】
従来のオレンジカッターとしては、本体が型取り成形より成る樹脂よりできたものに、刄を組み合せたものであった。
外皮、へた、中袋を一つの物品で効率的にむくことのできるものはなかった。例外として特許文献1及び特許文献2に示すものがあった。
〔特許文献1〕実公昭58−5531号
〔特許文献2〕特開2003−93224号
〔発明の開示〕
〔発明が解決しようとする課題〕
【0003】
型取り成型が必要な樹脂を利用のものは、高価な型が必要となり、コスト高になっていた。
特許文献1に示すものにあっては、上記課題とあわせて少なくとも2種の外皮用刄肉の異なる外皮をきれいにむくことはできなかった。
特許文献2においては、型は不要であるが構成部品が多数に及ぶための製造工程がかさむとともにコスト高となっていた。
〔発明を解決するための手段〕
【0004】
略半円形溝を形成する先端からV形状溝を形成する後部に変形していくようにガイド溝が形成されたステンレスやアルミニウム等の薄金属板によりなる本体と、先端辺に形成されたへた用刄と、前部左右辺に異なる厚みの果物の外皮に対応した深さで切り込むように形成された外皮用刄と、V形状溝後部中間に刄先が前方に向けて立設された中袋用刄とよりなり、前記へた用刄はへた外周を回すように切り込むとともに、林檎の芯を切り取るものであることを特徴とするオレンジカッターである。
【0005】
中袋用刄が本体の一部を切り込み、屈曲させることで形成されたものであることを特徴とする。
〔発明の効果〕
【0006】
ステンレスやアルミニウム等の薄金属板を、プレスにより曲折して、先端から半円形溝を形成し、先端辺に形成されたへた用刄が薄いために切り易い。前部左右辺に異なる厚みの果物の外皮に対応した深さで切り込むように外皮用刄が形成されているので、大形な夏みかん、はっさく等も小形のみかんの皮も刄が薄いため容易に切ることができる。半円形溝の前部から後部に変形していくようにガイド溝が形成され、V形状溝の後部中間に刄先が前方に向けて中袋用刄が立設されており、中袋は切り易い。へた用刄はへたの外周を回すように切り込むとともに、林檎の芯を切り取ることもできる。更に本体を薄金属板で製作できるため、スリムな構造であるため安価に製作することができるとともに、多用途に使用可能である。
また、中袋用刄が本体の一部を切り込み、屈曲させることで構成されたものとすることも可能で、全体の一枚の金属板で製作が可能であるため更に安価に製作することができる。
〔発明を実施するための最良の形態〕
【0007】
本発明は、ステンレスやアルミニウム等をプレスにより屈折するが、使用において変形しない金属板を素材として本体1とする。
【0008】
図1において、オレンジカッター本体は、半円形溝2aを形成する先端からV形状溝2bを形成する後部に変形していくようにガイド溝が形成されている。V形状溝2bの開放端後部は中袋下部形状に近似した角度と幅よりなる。
【0009】
半円形溝2aの開放端側辺は、削られてへた用刄4となっている。刄肉が薄いため力を要せずへたを容易に切ると同時に、林檎の芯を切ることもできる。
【0010】
半円形溝2aの右側辺は、大形な夏みかん外皮用刄3aとし、左側辺は、小形なみかん外皮用刄3bとし、何れも刄先をほぼ直角としてあるため中袋を切らない構造である。夏みかん外皮用刄3aとみかん外皮用刄3bは、切り込む深さが異るように大きさが異る。
【0011】
V形状溝2の後部の開放端付近の中間に、中袋用刄5が刄先を前方に向けて本体1に立設する。ここでは本体後部中央部に刄挿入用の切り込みが設けられており、図1及び図2に示すように薄板状金属よりなり、先端を刄部とし切り込みから突出させ、他端側を本体辺部に折り曲げ固定し固定部8として装着されている。中袋用刄5が短いために中袋を切るときに差し込んだ中袋の外皮が、両側から左右均一の加圧を得るために、ぶれることなく中袋の下部を真直に切ることができ、更に中袋用刄5が短いためと後部の上部幅が狭いため指先が中袋用刄5に接觸し難いために、安全な機能となっている。
【0012】
前部の先端の半円形溝2aの右側に、丸い開口部6を設けたために、オレンジカッターが可愛いい動物を感じさせることと、使用後壁の釘に掛けて保管できる。
【0013】
へた用刄4と夏みかん外皮用刄3aとみかん外皮用刄3bの刄先は、研磨紙で殺して切れ味を落とし怪我を防ぐ構造となっている。
【0014】
さらに、図5、図6に示すようにV形状溝2の中間に立設する中袋用刄5は、本体の一部を切り込み屈曲させることで形成されることができる。その結果1枚の薄金属板で必要なすべての機能を備えたオレンジカッターを製作することができる。
【0015】
本発明の取り扱い方法について説明する。
大形な夏みかん等の皮をむく場合には、図9に示すように、最初に左手で夏みかんを持ち、右手で夏みかんのへたの外周にへた用刄4を差し込み、下方に少し力を加えて回転するとへたは切れる。切ったへたはへた用刄4をてこにしてしゃくり取ることができる。その後図10に示すように、へたを切り取った穴に夏みかん外皮用刄3aを差し込んで手前に引くと外皮は真直に切れる。更に外皮を十字形に切ると外皮ははがし易い。又、みかんの皮もみかん外皮用刄3bを使って十字形に切るとよい。外皮をむき、中袋を分別したあと、オレンジカッターの後部を左方に向けて右手で持ち、図11に示すようにV形状溝2bの中央に中袋の下部を当てて引くと、中袋の中央が真直に確実に切ることができる。更に、へた用刄4は林檎の芯を切ることもできる。林檎の芯を切る場合は、左手で林檎を持ち、へた用刄4を芯の上部と下部から芯の中心部に向けて力を加えながら回転すると切れる。オレンジカッターを使用したあとは、本機がスリムな構造のために洗い易く、熱にも強く、更に前部に2aに設けた丸い開口部6を壁に掛けて保管することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の腹面斜視図
【図2】本発明の背面斜視図
【図3】本発明の腹面縦状斜視図
【図4】本発明のA−A端面図
【図5】本発明の腹面縦状斜視図
【図6】本発明の側面斜視図
【図7】本発明の展開図
【図8】本発明のB−B端面図
【図9】使用説明図
【図10】使用説明図
【図11】使用説明図
【符合の説明】
【0017】
1 本体
2;2a;2b 溝
3;3a;3b 外皮用刄
4 へた用刄
5 中袋用刄
6 開口部
7 本体切り込み部
8 固定部
9 刄折り込み部
【技術分野】
【0001】
本発明は、夏みかん等を食べ易くするために用いるオレンジカッターに関するものである。
〔背景技術〕
【0002】
従来のオレンジカッターとしては、本体が型取り成形より成る樹脂よりできたものに、刄を組み合せたものであった。
外皮、へた、中袋を一つの物品で効率的にむくことのできるものはなかった。例外として特許文献1及び特許文献2に示すものがあった。
〔特許文献1〕実公昭58−5531号
〔特許文献2〕特開2003−93224号
〔発明の開示〕
〔発明が解決しようとする課題〕
【0003】
型取り成型が必要な樹脂を利用のものは、高価な型が必要となり、コスト高になっていた。
特許文献1に示すものにあっては、上記課題とあわせて少なくとも2種の外皮用刄肉の異なる外皮をきれいにむくことはできなかった。
特許文献2においては、型は不要であるが構成部品が多数に及ぶための製造工程がかさむとともにコスト高となっていた。
〔発明を解決するための手段〕
【0004】
略半円形溝を形成する先端からV形状溝を形成する後部に変形していくようにガイド溝が形成されたステンレスやアルミニウム等の薄金属板によりなる本体と、先端辺に形成されたへた用刄と、前部左右辺に異なる厚みの果物の外皮に対応した深さで切り込むように形成された外皮用刄と、V形状溝後部中間に刄先が前方に向けて立設された中袋用刄とよりなり、前記へた用刄はへた外周を回すように切り込むとともに、林檎の芯を切り取るものであることを特徴とするオレンジカッターである。
【0005】
中袋用刄が本体の一部を切り込み、屈曲させることで形成されたものであることを特徴とする。
〔発明の効果〕
【0006】
ステンレスやアルミニウム等の薄金属板を、プレスにより曲折して、先端から半円形溝を形成し、先端辺に形成されたへた用刄が薄いために切り易い。前部左右辺に異なる厚みの果物の外皮に対応した深さで切り込むように外皮用刄が形成されているので、大形な夏みかん、はっさく等も小形のみかんの皮も刄が薄いため容易に切ることができる。半円形溝の前部から後部に変形していくようにガイド溝が形成され、V形状溝の後部中間に刄先が前方に向けて中袋用刄が立設されており、中袋は切り易い。へた用刄はへたの外周を回すように切り込むとともに、林檎の芯を切り取ることもできる。更に本体を薄金属板で製作できるため、スリムな構造であるため安価に製作することができるとともに、多用途に使用可能である。
また、中袋用刄が本体の一部を切り込み、屈曲させることで構成されたものとすることも可能で、全体の一枚の金属板で製作が可能であるため更に安価に製作することができる。
〔発明を実施するための最良の形態〕
【0007】
本発明は、ステンレスやアルミニウム等をプレスにより屈折するが、使用において変形しない金属板を素材として本体1とする。
【0008】
図1において、オレンジカッター本体は、半円形溝2aを形成する先端からV形状溝2bを形成する後部に変形していくようにガイド溝が形成されている。V形状溝2bの開放端後部は中袋下部形状に近似した角度と幅よりなる。
【0009】
半円形溝2aの開放端側辺は、削られてへた用刄4となっている。刄肉が薄いため力を要せずへたを容易に切ると同時に、林檎の芯を切ることもできる。
【0010】
半円形溝2aの右側辺は、大形な夏みかん外皮用刄3aとし、左側辺は、小形なみかん外皮用刄3bとし、何れも刄先をほぼ直角としてあるため中袋を切らない構造である。夏みかん外皮用刄3aとみかん外皮用刄3bは、切り込む深さが異るように大きさが異る。
【0011】
V形状溝2の後部の開放端付近の中間に、中袋用刄5が刄先を前方に向けて本体1に立設する。ここでは本体後部中央部に刄挿入用の切り込みが設けられており、図1及び図2に示すように薄板状金属よりなり、先端を刄部とし切り込みから突出させ、他端側を本体辺部に折り曲げ固定し固定部8として装着されている。中袋用刄5が短いために中袋を切るときに差し込んだ中袋の外皮が、両側から左右均一の加圧を得るために、ぶれることなく中袋の下部を真直に切ることができ、更に中袋用刄5が短いためと後部の上部幅が狭いため指先が中袋用刄5に接觸し難いために、安全な機能となっている。
【0012】
前部の先端の半円形溝2aの右側に、丸い開口部6を設けたために、オレンジカッターが可愛いい動物を感じさせることと、使用後壁の釘に掛けて保管できる。
【0013】
へた用刄4と夏みかん外皮用刄3aとみかん外皮用刄3bの刄先は、研磨紙で殺して切れ味を落とし怪我を防ぐ構造となっている。
【0014】
さらに、図5、図6に示すようにV形状溝2の中間に立設する中袋用刄5は、本体の一部を切り込み屈曲させることで形成されることができる。その結果1枚の薄金属板で必要なすべての機能を備えたオレンジカッターを製作することができる。
【0015】
本発明の取り扱い方法について説明する。
大形な夏みかん等の皮をむく場合には、図9に示すように、最初に左手で夏みかんを持ち、右手で夏みかんのへたの外周にへた用刄4を差し込み、下方に少し力を加えて回転するとへたは切れる。切ったへたはへた用刄4をてこにしてしゃくり取ることができる。その後図10に示すように、へたを切り取った穴に夏みかん外皮用刄3aを差し込んで手前に引くと外皮は真直に切れる。更に外皮を十字形に切ると外皮ははがし易い。又、みかんの皮もみかん外皮用刄3bを使って十字形に切るとよい。外皮をむき、中袋を分別したあと、オレンジカッターの後部を左方に向けて右手で持ち、図11に示すようにV形状溝2bの中央に中袋の下部を当てて引くと、中袋の中央が真直に確実に切ることができる。更に、へた用刄4は林檎の芯を切ることもできる。林檎の芯を切る場合は、左手で林檎を持ち、へた用刄4を芯の上部と下部から芯の中心部に向けて力を加えながら回転すると切れる。オレンジカッターを使用したあとは、本機がスリムな構造のために洗い易く、熱にも強く、更に前部に2aに設けた丸い開口部6を壁に掛けて保管することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の腹面斜視図
【図2】本発明の背面斜視図
【図3】本発明の腹面縦状斜視図
【図4】本発明のA−A端面図
【図5】本発明の腹面縦状斜視図
【図6】本発明の側面斜視図
【図7】本発明の展開図
【図8】本発明のB−B端面図
【図9】使用説明図
【図10】使用説明図
【図11】使用説明図
【符合の説明】
【0017】
1 本体
2;2a;2b 溝
3;3a;3b 外皮用刄
4 へた用刄
5 中袋用刄
6 開口部
7 本体切り込み部
8 固定部
9 刄折り込み部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略半円形溝を形成する先端からV形状溝を形成する後部に、変形していくようにガイド溝が形成されたステンレスやアルミニウム等の薄金属板よりなる本体と、先端辺に形成されたへた用刄と、前部左右側辺に異なる厚みの果物の外皮に対応した深さで切り込むように形成された外皮用刄と、V形状溝後部中間に刄先が前方に向けて立設された中袋用刄とよりなり、前記へた用刄はへた外周を回すように切り込むとともに、林檎の芯を切り取れるものであることを特徴とするオレンジカッター。
【請求項2】
中袋用刄が、本体の一部を切り込み屈曲させることで形成されたものであることを特徴とする請求項1記載のオレンジカッター。
【請求項1】
略半円形溝を形成する先端からV形状溝を形成する後部に、変形していくようにガイド溝が形成されたステンレスやアルミニウム等の薄金属板よりなる本体と、先端辺に形成されたへた用刄と、前部左右側辺に異なる厚みの果物の外皮に対応した深さで切り込むように形成された外皮用刄と、V形状溝後部中間に刄先が前方に向けて立設された中袋用刄とよりなり、前記へた用刄はへた外周を回すように切り込むとともに、林檎の芯を切り取れるものであることを特徴とするオレンジカッター。
【請求項2】
中袋用刄が、本体の一部を切り込み屈曲させることで形成されたものであることを特徴とする請求項1記載のオレンジカッター。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−346414(P2006−346414A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−211873(P2005−211873)
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【出願人】(501431947)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【出願人】(501431947)
【Fターム(参考)】
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