説明

オンラインゲームサービス方法及びオンラインゲームサービスシステム

【課題】オンラインゲームの進行中にゲームデータの有効性検査をリアルタイムで行うことによって、悪意的な使用者がゲームデータを操作してゲームの進行を妨害したり、又はゲーム結果を歪曲することを遮断したりすることができるオンラインゲームサービス方法及びシステムを提供する。
【解決手段】本発明はオンラインゲームサービス方法及びシステムに関し、この方法は、ンラインゲームの進行中に第1ゲームクライアントにより生成されるゲームデータから特性値を抽出する段階と、抽出された特性値を基準値と比較してゲームデータの有効性を検査する段階と、検査の結果、有効なゲームデータを用いてゲームを進行する段階とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンラインゲームサービス方法及びオンラインゲームサービスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、コンピュータ関連情報通信技術が発展することに伴い、ゲーム産業も急速に発展している。従来のコンピュータゲームは、比較的単純なストーリー性のアーケードゲームやビデオゲームが主流をなしていたが、マルチメディア技術とネットワーク技術の発展に伴い、現在は以前とは全く異なる次元のゲームが次々と開発されている。特に、超高速インターネットの普及は、多人数参加型(multi−user)オンラインゲームという新たなゲーム分野を誕生させ、ゲーム産業を画期的に発展させるきっかけとなった。多人数参加型オンラインゲームは、遠隔地にある不特定の人々が空間的な制約なしに互いに競争しながらゲームを楽しむ方式で行われ、従来のコンピュータゲームよりも興味が倍加され、大衆的に多くの人気を呼んでいる。
【0003】
一方、一部のユーザでは、多人数参加型オンラインゲームにおいて他のユーザに対して勝利を得るために不正な方法を使用してゲームデータを操作、改ざんするなどのケースが発生している。このような悪意的なユーザがクライアント端末に設置されたゲームプログラムをハッキングしてゲームデータを自身に有利なように操作(改ざん)した後に他のクライアント端末に伝送すると、これを受信した他のクライアント端末では、相手方に有利になるように操作されたゲームデータをそのまま用いてゲームを行うため、正直なユーザにとってゲームが不利な状態で進行されてしまう。このようなゲームデータの操作を通じて正常なゲームの進行を妨害する行為は、他の正直なユーザのゲームに対する意欲を失わせ、ひいてはユーザがゲームの利用を止めてしまうことになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、ゲームデータの操作の有無又はゲームのハッキングの有無を判定してゲームの不当な操作を防止できるオンラインゲームサービス方法及びオンラインゲームサービスシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような技術的課題を解決するための本発明の一態様によるオンラインゲームサービス方法は、オンラインゲームの進行中に第1ゲームクライアントで生成されるゲームデータから特性値を抽出する段階と、前記抽出された特性値を基準値と比較して前記ゲームデータの有効性を検査する段階と、前記検査の結果、有効なゲームデータを用いてゲームを進行させる段階とを含む。
【0006】
前記ゲームデータが前記第1ゲームクライアントと共にゲームを行う第2ゲームクライアントに伝達される段階を更に含み、前記有効性検査は前記第2ゲームクライアントで行われることができる。
【0007】
前記有効性検査は、前記第1ゲームクライアントで行われ、前記検査の結果、有効なゲームデータを前記第1ゲームクライアントと共にゲームを行う第2ゲームクライアントに伝達する段階を更に含むことができる。
【0008】
本発明の他の態様によるオンラインゲームサービス方法は、ゲームサーバーが、オンラインゲームの進行中に第1ゲームクライアントで生成されるゲームデータを受信し、前記ゲームデータから特性値を抽出する段階と、前記抽出された特性値を基準値と比較して前記ゲームデータの有効性を検査する段階と、前記検査の結果、有効なゲームデータを前記第1ゲームクライアントと共にゲームを行う第2ゲームクライアントに伝送する段階とを含む。
【0009】
前記特性値は、前記オンラインゲームで使用される自動車の速度、アイテムの累積使用回数、武器の累積発射回数、ゲームキャラクターの体力及び魔力の累積減少分、そして使用者が出すカード牌のうちの少なくとも一つを含み、前記基準値は、前記自動車の最大速度、前記アイテムの最大使用回数、前記武器の最大発射回数、前記ゲームキャラクターの最大体力及び魔力、そして前記使用者が保有するカード牌のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0010】
前記特性値抽出段階は、前記自動車の位置座標から前記自動車の速度を算出する段階と、前記アイテムの使用イベントから前記アイテムの累積使用回数を算出する段階と、前記武器の発射イベントから前記武器の累積発射回数を算出する段階と、前記ゲームキャラクターが受けるダメージによる体力及び魔力の減少分から前記ゲームキャラクターの体力及び魔力の累積減少分を算出する段階と、前記使用者が出したカード牌を特性値として抽出する段階とのうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0011】
なお、本発明の他の態様によるコンピュータで読取可能な記録媒体は、前記オンラインゲームサービス方法のうちのいずれか一つをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録する。
【0012】
本発明の他の態様によるオンラインゲームサービスシステムは、ゲームクライアントを複数の使用者端末機に伝送して設置する第1サーバーと、前記複数の使用者端末機が相互接続してゲームデータを交換しながらオンラインゲームを行うことができるようにする第2サーバーとを含み、前記ゲームクライアントは、前記ゲームデータから特性値を抽出し、前記抽出された特性値を基準値と比較して有効性の有無を検査し、前記検査の結果、有効なゲームデータを用いてゲームを行う。
【0013】
前記ゲームクライアントは、前記検査の結果、有効なゲームデータをゲームを共に行う相手のゲームクライアントに伝送してゲームの進行に反映されるようにすることができる。
【0014】
前記ゲームクライアントは、ゲームを共に行う相手のゲームクライアントから伝達された前記ゲームデータから前記特性値を抽出し、前記有効性検査を行うことができる。
【0015】
また、本発明の他の態様によるオンラインゲームサービスシステムは、ゲームを共に行う第1及び第2ゲームクライアントがゲームデータを交換しながらオンラインゲームを進行するようにするゲームサーバーを含み、前記ゲームサーバーは、前記第1ゲームクライアントから伝達されたゲームデータの有効性を検査するゲーム検査モジュールと、前記検査の結果、有効なゲームデータを前記第2ゲームクライアントに伝達してゲームの進行に反映されるようにするゲーム進行モジュールとを含む。
【0016】
前記ゲームサーバーは、前記ゲームデータから特性値を抽出し、前記抽出された特性値を基準値と比較して前記ゲームデータの有効性を検査することができる。
【0017】
前記特性値は、前記オンラインゲームで使用される自動車の速度、アイテムの累積使用回数、武器の累積発射回数、ゲームキャラクターの体力及び魔力の累積減少分、そして使用者が出すカード牌のうちの少なくとも一つを含み、前記基準値は、前記自動車の最大速度、前記アイテムの最大使用回数、前記武器の最大発射回数、前記ゲームキャラクターの最大体力及び魔力、そして前記使用者が保有するカード牌のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ゲームデータの有効性検査をオンラインゲームの進行中にリアルタイムで行うことによって、悪意的使用者がゲームデータを操作してゲームの進行を妨害したり、又はゲーム結果を歪曲することを防止したりすることができる。
【0019】
また、正常的使用者にはゲームデータの操作を通じたゲームの進行妨害やゲーム結果歪曲などが行われないという信頼感を与えることによって、ゲームに対してより一層興味を抱かせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付の図面を参照しながら本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施例におけるオンラインゲームサービスシステムを説明するためのブロック図である。
【0022】
図1に示すように、本発明の実施例におけるオンラインゲームサービスシステムは、ウェブサーバー200及びゲームサーバー300を含み、通信網10を介して複数の使用者端末機100と連結されている。これら複数の使用者端末機100は、通信網10を介して相互に通信可能となっている。また、これら使用者端末機100、ウェブサーバー200およびゲームサーバー300は、通常の端末装置と同様、それぞれがユーザの操作入力を受け付けるためのキーボード、マウスおよびタッチパネルディスプレイの内の少なくともいずれかと、処理結果等を画面表示するためのディスプレイとを備えているものとする。
【0023】
ウェブサーバー200は、オンラインゲームを使用者に提供するためにゲーム関連ウェブページを使用者端末機100に提供する(すなわち、ゲーム関連ウェブページを使用者端末機100にて画面表示させる。)。ウェブサーバー200が提供するウェブページで、サービス会員加入、使用者認証処理及びゲーム開始などの動作が行われる。また、ウェブサーバー200は、使用者端末機100に設置されているゲームクライアント130(図2参照)がゲームサーバー300に接続するために必要な情報、例えば、ゲームバージョン、ゲームサーバーのIPアドレス(internetprotocol address)などの情報を提供し、使用者端末機100にゲームクライアント130が設置されていない場合にはゲーム起動要求時などにゲームクライアント130を設置(インストール)し、ゲームクライアント130が旧バージョンである場合には、新バージョンのゲームクライアント130にアップデートする。
【0024】
ゲームサーバー300はゲーム進行モジュール(不図示)を含み、複数の使用者端末機100とデータのやり取りを行って各使用者がオンラインゲームを行うことができるようにする。より詳しくは、ゲームサーバー300はゲームクライアント130がゲームサーバー300に接続すると、ゲーム情報データベース(不図示)からゲーム情報を読取り、ゲームクライアント130に伝送する。そして、ゲーム進行モジュールは使用者がチャンネル及びゲーム室(ゲームルーム)を選択し当該ゲーム室に所定の人員が入場すると、ゲーム室に入場した使用者情報及びゲームの初期実行に必要なゲームデータを各ゲームクライアント130に伝送し、同一のゲーム室に入場したゲームクライアント130が相互接続してゲームを行うことができるようにする。
【0025】
通信網10は、構内情報通信網(local area network、LAN)、都市圏通信網(metropolitan area network、MAN)、広域通信網(wide area network、WAN)、インターネットなどを問わず、如何なる通信方式を使用してもよい。また、通信網10は、有線通信方式および無線通信方式の内のいずれであってもよいし、これら方式を組み合わせたものであってもよい。
【0026】
使用者端末機100は、使用者がオンラインゲームを行うためにオンラインゲームシステムと通信する装置であり、通信網10を介してウェブサーバー200、ゲームサーバー300及び他の使用者端末機100に接続して情報のやり取りを行う。使用者端末機100は、デスクトップコンピュータだけでなく、ノートパソコン、ワークステーション、パームトップ(palm top)コンピュータ、個人携帯情報端末機(personal degital assistant、PDA )、ウェブパッドなどのようにメモリ手段を具備し、マイクロプロセッサを搭載して演算能力を備えた端末機器になることができる。図2は図1に示した使用者端末機の一例を示す図である。
【0027】
図2に示すように、使用者端末機100は、例えば、ウェブブラウザー110、ゲームクライアントランチング部120及びゲームクライアント130を含むことができる。
【0028】
ウェブブラウザー110は、ウェブ情報の検索に使用されるアプリケーションプログラムとして、ウェブサーバー200にアクセスしてウェブサーバー200が提供するゲームページを使用者端末機100に表示する。使用者がゲームページに表示されているゲーム開始ボタンをクリックすると、ウェブブラウザー110はゲームクライアントランチング部120を実行させる。
【0029】
ゲームクライアントランチング部120は、ゲームクライアント130を実行させてアクティブX(active X)コンポーネントにより具現化され得るが、これに限らない。ゲームクライアントランチング部120は、ゲームクライアント130を実行するために必要な多様な情報をオンラインゲームサービスシステム(例えば、ゲームサーバー300等)から受信する。また、ゲームクライアントランチング部120は、ゲームクライアント130が旧バージョンである場合に新たなバージョンのゲームクライアント130をゲームサービスシステムからダウンロードできる。
【0030】
ゲームクライアント130は、ゲームサーバー300と共に、ゲームを進行する相手のゲームクライアントに接続してオンラインゲームを行う。また、ゲームクライアント130は、ゲームの進行中に相手のゲームクライアントから伝送されるゲームデータの有効性を検査することができる。より詳しくは、ゲームクライアント130は、ゲーム実行モジュール131とゲーム検査モジュール135を含むことができる。
【0031】
ゲーム実行モジュール131は、ゲームサーバー300又は相手のゲームクライアントから伝送される各種のゲームデータと使用者のマウス又はキーボード入力に基づいて固有のゲームプロセスを行い、それに伴うゲーム画面と音響を使用者端末機100に出力する。
【0032】
ゲーム検査モジュール135は、相手のゲームクライアントから伝送されたゲームデータの有効性を検査する。ゲーム検査モジュール135は、有効なゲームデータだけをゲーム実行モジュール131に伝達してゲームの進行に反映されるようにすることができる。
【0033】
次に、図3を参照しながら本発明の実施例によるゲームデータ検査方法について詳細に説明する。
【0034】
図3は本発明の一実施例によるゲームデータ検査方法の処理の流れを示すフローチャートである。
【0035】
図1から図3を参照すると、先ずゲームクライアント130は、ゲームデータの検査に用いられる基準値をゲームサーバー300から受信する(S310)。基準値はゲーム実行初期にゲームサーバー300から受信することができ、ゲームクライアント130が使用者端末機100に設置(インストール)されながら設定されることもできる。基準値は検査対象となる各ゲームデータに対して事前に準備される。
【0036】
その後、ゲーム検査モジュール135は、ゲームの進行中に相手のゲームクライアントから伝達されるゲームデータから特性値を算出し(S320)、基準値と比較して当該ゲームデータの有効性を検査する(S330)。特性値を算出する方法は、ゲームデータのタイプにより異なり得る。
【0037】
A及びBの2人の使用者が自動車競走を行うゲームを仮定すると、A及びBの使用者のゲームクライアント(以下、それぞれ‘Aゲームクライアント’及び‘Bゲームクライアント’という)は自動車の位置座標に対応するゲームデータを互いに交換しながらゲームを行うことができる。また、ゲームの興味のために相手の自動車の走行を妨害する特殊のアイテムがゲームに適用される場合、Aゲームクライアント及びBゲームクライアントは当該アイテムの使用の有無に対応するゲームデータも互いに交換しながらゲームを行うことができる。
【0038】
この時、相手のゲームクライアントから伝達される自動車位置座標の有効性検査のために自動車速度を特性値として用い、基準値としてはこのゲームで可能な自動車最大速度を用いることができる。そして、アイテム使用の有無はアイテム累積使用回数が特性値として用いられ、基準値としてはアイテム使用最大許容値が用いられ得る。
【0039】
例えば、Bゲームクライアントのゲーム検査モジュール135がAゲームクライアントからAゲームクライアントの自動車(以下、‘A自動車’という)の以前の位置座標としてA(X、Y)を伝達された後、新たな位置座標としてA’(X、Y)を伝達されると、下記の数式によってA自動車の速度Av(X、Y)を計算できる。
【0040】
(数1)
Av(X、Y)={A’(X、Y)−A(X、Y)}/T
【0041】
ここで、Tは、以前の位置座標が伝達されてから新たな位置座標が伝達されるまでの間の時間である。
【0042】
Bゲームクライアントは、このように算出されたA自動車の速度Av(X、Y)を自動車最大速度Vmaxと比較して許容範囲にある場合にはゲームデータA’(X、Y)が有効であると判断し、そうでない場合には有効ではないと判断できる。
【0043】
一方、BゲームクライアントはAゲームクライアントで特殊のアイテムを使用する度にアイテム累積使用回数を一つずつ増加させながら基準値であるアイテム使用最大許容値と比較し、許容範囲にある場合にはゲームデータが有効であると判断し、そうでない場合には有効ではないと判断できる。
【0044】
また、他の例として、FPS(First Person Shooting)ゲームの場合、各武器毎に割当可能な最大弾丸数を基準値とすることができ、弾丸又はミサイルを発射する度にイベントを発生して累積させた数字を特性値として用いることができる。この場合、イベントが発生する度に特性値を基準値と比較し、特性値が基準値を超える場合には有効ではないゲームデータと判断できる。
【0045】
対戦激闘ゲームやRPG(Role Playing Game)ゲームの場合、ゲームキャラクターが受けるダメージによる体力(HP)や魔力(MP)などの減少分を累積した値を特性値として用いることができ、ゲームキャラクターが有し得る体力や魔力などの最大値を基準値として用いることができる。この場合、累積された値が最大値を超える場合には有効ではないゲームデータと判断できる。
【0046】
ここで説明した基準値及び特性値は一例に過ぎず、各ゲームでゲームデータ毎に適切な特性値と基準値を使用して有効性を検査できることは勿論である。また、例に挙げたゲーム以外にもスポーツゲーム、アクションゲーム、カジュアルゲーム、ボードゲームなどで使用される各種のゲームデータも有効性検査の対象となることができる。
【0047】
次に、ゲーム検査モジュール135は、ゲームデータ検査の結果、有効であると判断する場合、当該ゲームデータをゲーム実行モジュール131に伝達してゲームの進行に反映されるようにする(S340)。
【0048】
反対に検査の結果、ゲームデータが有効ではないと判断する場合、当該ゲームデータを廃棄し(S350)、ゲームサーバー300に相手のゲームクライアントから有効ではないゲームデータが伝達されたことを通知する(S360)。
【0049】
その後、ゲームサーバー300はゲーム検査モジュール135から有効ではないゲームデータを使用したと通知されたゲームクライアント使用者に対して、ゲーム利用中止などの制裁措置を取ることができる。
【0050】
上述ではゲームクライアント130が相手のゲームクライアントから伝達されたゲームデータの有効性を検査するものと説明したが、実施例によって自分のゲームクライアントが相手のゲームクライアントに伝達するゲームデータに対してもゲームデータの有効性を検査して、有効な場合にのみ相手のゲームクライアントに伝達するように具現化することもできる。
【0051】
また、ゲームデータの有効性検査が使用者端末機100で行われる場合について説明したが、実施例によってゲームサーバー300がゲームデータの有効性検査を行うように具現化することもできる。この場合、ゲーム検査モジュールはゲームサーバー300に設置され、ゲームクライアント130にはゲーム検査モジュールが含まれない構成とすることもできる。ゲームサーバー300のゲームの進行モジュールはゲームデータの有効性検査結果によりゲームを行うことができる。
【0052】
図4は本発明の他の実施例によるゲーム検査方法のフローチャートである。
【0053】
図1及び図4に示すように、先ずゲームサーバー300はゲームの進行中にゲームクライアントからゲームデータが伝達されると(S410)、当該ゲームデータに対する特性値を算出する(S420)。
【0054】
その後、ゲームサーバー300は、算出された特性値を予め保存されている当該ゲームデータの基準値と比較して有効性の有無を検査する(S430)。
【0055】
検査の結果、ゲームデータが有効である場合には、ゲームサーバー300はゲームデータを伝達したゲームクライアントと共にゲームを行っている相手のゲームクライアントに当該ゲームデータを伝送し(S440)、ゲームの進行に反映されるようにする(S450)。
【0056】
一方、検査の結果、ゲームデータが有効ではない場合には、ゲームサーバー300は当該ゲームデータを廃棄し(S460)、相手のゲームクライアントに伝達されないようにする。また、ゲームサーバー300は当該ゲームデータを伝送したゲームクライアント使用者に対してゲーム利用中止やゲーム室から強制退室させるなどの制裁措置を採ることができる。
【0057】
例えば、花札やポーカーのようなカードゲームの場合、ゲームサーバー300は各ゲームクライアントにカード牌を分配して各ゲームクライアントが保有しているカード牌を記憶しておく。そして、各使用者がゲームを進行しながら出したカード牌が当該使用者が保有しているカード牌のうちのいずれか一つであるのか確認する方式で有効性検査を行うことができる。使用者が出したカード牌がゲームサーバー300が記憶しているカード牌ののうちのいずれか一つではない場合、有効ではないカード牌を使用したと判断し、当該使用者に制裁を加えることができる。この時、基準値はゲームサーバー300が分配して各使用者が保有しているカード牌となり、特性値は各使用者がゲームを進行しながら出したカード牌となる。
【0058】
必要に応じて、ゲームサーバー300がゲームデータの有効性検査を行わずに、別途備えられたミドルウェアサーバーがゲームデータの有効性検査を専ら担当して行うこともできる。
【0059】
上述ではゲームの進行中に有効性検査を行うものと説明したが、ゲームが終了した後に別途のプロセスでゲームデータの有効性を検査することもできる。また、このような有効性検査をゲームの進行中にリアルタイムで行うものと説明したが、必ずしもリアルタイムで行う必要はなく、場合によっては時差をおいて有効性検査を行うこともできる。
【0060】

なお、上述の実施の形態によるオンラインゲームサービス方法における各処理ステップは、使用者端末機100、ウェブサーバー200およびゲームサーバー300それぞれに備えられている記憶領域に格納されているプログラムを、使用者端末機100、ウェブサーバー200およびゲームサーバー300それぞれに備えられているCPUに実行させることにより実現することができる。
【0061】
本発明の実施例は多様なコンピュータで具現される動作を行うためのプログラム命令を含むコンピュータで読取可能な記録媒体を含む。この記録媒体は、上述したゲームデータ検査方法を実行させるためのプログラムを記録する。また、この記録媒体はプログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組み合わせて含むことができる。このような記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD及びDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(flopticaldisk)と磁気−光媒体、ROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存し遂行するように構成されたハードウェア装置などを含む。また、このような記録媒体としては、プログラム命令、データ構造などを指定する信号を伝送する搬送波を含む光又は金属線、導波管などの伝送媒体であってもよい。プログラム命令の例としては、コンパイラーにより作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを使用してコンピュータにより実行される高級言語コードが含まれる。
【0062】
以上、本発明を好ましい実施形態に則して説明したが、本発明の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想及びその領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更させることができることを理解することができるであろう。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施例によるオンラインゲームサービスシステムを説明するためのブロック図である。
【図2】図1に示した使用者端末機の一例を示す図面である。
【図3】本発明の一実施例によるゲームデータ検査方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施例によるゲーム検査方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0064】
10:通信網
100:使用者端末機
110:ウェブブラウザー
120:ゲームクライアントランチング部
130:ゲームクライアント
131:ゲーム実行モジュール
135:ゲーム検査モジュール
200:ウェブサーバー
300:ゲームサーバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンラインゲームの進行中に第1ゲームクライアントで生成されるゲームデータから特性値を抽出する段階と、
前記抽出された特性値を基準値と比較して前記ゲームデータの有効性を検査する段階と、
前記検査の結果、有効なゲームデータを用いてゲームを進行させる段階と
を含むことを特徴とするオンラインゲームサービス方法。
【請求項2】
前記ゲームデータが前記第1ゲームクライアントと共にゲームを行う第2ゲームクライアントに伝達される段階を更に含み、
前記有効性検査は、前記第2ゲームクライアントで行われることを特徴とする請求項1に記載のオンラインゲームサービス方法。
【請求項3】
前記有効性検査は、前記第1ゲームクライアントで行われ、
前記検査の結果、有効なゲームデータを前記第1ゲームクライアントと共にゲームを行う第2ゲームクライアントに伝達する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のオンラインゲームサービス方法。
【請求項4】
ゲームサーバーが、オンラインゲームの進行中に第1ゲームクライアントにて生成されるゲームデータを受信し、前記ゲームデータから特性値を抽出する段階と、
前記抽出された特性値を基準値と比較して前記ゲームデータの有効性を検査する段階と、
前記検査の結果、有効なゲームデータを前記第1ゲームクライアントと共にゲームを行う第2ゲームクライアントに伝送する段階と
を含むことを特徴とするオンラインゲームサービス方法。
【請求項5】
前記特性値は、前記オンラインゲームにおいて使用される自動車の速度、アイテムの累積使用回数、武器の累積発射回数、ゲームキャラクターの体力及び魔力の累積減少分、そして使用者が出すカード牌のうちの少なくとも一つを含み、
前記基準値は、前記自動車の最大速度、前記アイテムの最大使用回数、前記武器の最大発射回数、前記ゲームキャラクターの最大体力及び魔力、そして前記使用者が保有するカード牌のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1又は請求項4に記載のオンラインゲームサービス方法。
【請求項6】
前記特性値抽出段階は、
前記自動車の位置座標から前記自動車の速度を算出する段階と、
前記アイテムの使用イベントから前記アイテムの累積使用回数を算出する段階と、
前記武器の発射イベントから前記武器の累積発射回数を算出する段階と、
前記ゲームキャラクターが受けるダメージによる体力及び魔力の減少分から前記ゲームキャラクターの体力及び魔力の累積減少分を算出する段階と、
前記使用者が出したカード牌を特性値として抽出する段階と
のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項5に記載のオンラインゲームサービス方法。
【請求項7】
請求項1から請求項6のうちのいずれか一つに記載のオンラインゲームサービス方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取可能な記録媒体。
【請求項8】
ゲームクライアントを複数の使用者端末機に伝送して設置する第1サーバーと、
前記複数の使用者端末機が相互接続してゲームデータを交換しながらオンラインゲームを行うことができるようにする第2サーバーとを含み、
前記ゲームクライアントは、前記ゲームデータから特性値を抽出し、前記抽出された特性値を基準値と比較して有効性の有無を検査し、前記検査の結果、有効なゲームデータを用いてゲームを行う
ことを特徴とするオンラインゲームサービスシステム。
【請求項9】
前記ゲームクライアントは、前記検査の結果、有効なゲームデータをゲームを共に行う相手のゲームクライアントに伝送してゲームの進行に反映されるようにすることを特徴とする請求項8に記載のオンラインゲームサービスシステム。
【請求項10】
前記ゲームクライアントは、ゲームを共に行う相手のゲームクライアントから伝達された前記ゲームデータから前記特性値を抽出し、前記有効性検査を行うことを特徴とする請求項8に記載のオンラインゲームサービスシステム。
【請求項11】
ゲームを共に行う第1及び第2ゲームクライアントがゲームデータを交換しながらオンラインゲームを進行するようにするゲームサーバーを含み、
前記ゲームサーバーは、
前記第1ゲームクライアントから伝達されたゲームデータの有効性を検査するゲーム検査モジュールと、
前記検査の結果、有効なゲームデータを前記第2ゲームクライアントに伝達してゲームの進行に反映されるようにするゲーム進行モジュールとを含む
ことを特徴とするオンラインゲームサービスシステム。
【請求項12】
前記ゲームサーバーは、前記ゲームデータから特性値を抽出し、前記抽出された特性値を基準値と比較して前記ゲームデータの有効性を検査することを特徴とする請求項11に記載のオンラインゲームサービスシステム。
【請求項13】
前記特性値は、前記オンラインゲームで使用される自動車の速度、アイテムの累積使用回数、武器の累積発射回数、ゲームキャラクターの体力及び魔力の累積減少分、そして使用者が出すカード牌のうちの少なくとも一つを含み、
前記基準値は、前記自動車の最大速度、前記アイテムの最大使用回数、前記武器の最大発射回数、前記ゲームキャラクターの最大体力及び魔力、そして前記使用者が保有するカード牌のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項8又は請求項12に記載のオンラインゲームサービスシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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