説明

オーディオディスク、及びそのエンコード装置、デコード装置並びに著作権管理方法理データに関する。

【課題】PCM方式のオーディオデータと1ビットスリーム方式などの高品質オーディオデータを伝送する場合にそのコピープロテクトの問題点を解決する。
【解決手段】 ディスクのデータエリアには44.1kHzPCMデータと1ビットストリームデータが記録され、リードイン部には著作権管理データを示す第1、第2のCGMCAPSコードが記録される。第1のCGMCAPSコードは44.1kHzPCMデータの著作権を管理し、第2のCGMCAPSコードは1ビットストリームデータの著作権を管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽ソースのようなオーディオデータを記録したオーディオディスク、及びそのエンコード装置、デコード装置並びに著作権管理方法に関し、特にオーディオデータの著作権管理データに関する。
【背景技術】
【0002】
オーディオ用光ディスクとしては、CD(Compact Disc)が市場に出てから10数年が経過し、オーディオ情報の記録媒体としては既に従来のカセットテープを凌駕してめざましく普及している。また、デジタルディスクであるCDの物理・論理フォーマットは、8ビット固定データ長シンボルのEFM変調記録方式や、サブコード、オーディオデータ、CRCなどのデータフォーマットとして確立しており、さらに、各種のアプリケーション機能を付加したCDプレーヤが開発されている。
【0003】
ところで、CDにおけるオーディオ信号は、標本化周波数が44.1kHz、量子化ビット数が16ビット、左右2チャネルであり、再生周波数帯域幅が約22kHz、S/N比が約96dBの特性を有する。なお、電子出版の分野で利用されているCD−ROMでは、オーディオデータがADPCMで圧縮されているので上記の特性はCDより劣る。
【0004】
一方、数年来、CDの再現特性に関して上記の再生周波数帯域幅とS/N比は、共に不満足であるという考え方が定着しつつ有り、上記の特性がより優れた次世代オーディオディスクの規格化が要望されている。例えば再生周波数帯域幅としては100kHz、S/N比としては144〜120dB程度の高い特性が求められている。このような要求を満足させる方式の1つとしては、1ビットストリーム方式(例えば特開平6−232755号公報)が注目されている。この1ビットストリーム方式によれば、標本化周波数fs=200kHz、量子化ビット数=20ビットの場合、伝送レート=4.00Mbpsが必要になるので効率がよい。したがって、1ビットストリーム方式はPCM方式と比較して優れた利点を有し、また、CDの特性に対する不満足さを十分に補うことができるので、今後、オーディオ機器への採用とその普及が期待される。
【0005】
ところで、これまでのデジタルオーディオ機器の殆どがPCM方式を採用しており、必然的に大半の記録媒体のデータフォーマットがPCM方式であることから、直ちに1ビットストリーム方式のオーディオ機器に切り替わることはない。
【0006】
一方、マルチメディア時代の本格的な到来を迎えてDVDの規格が定まり、既にその規格に準拠した再生システムが販売されているとともに、DVD用のAV(Audio-Visual)ソフトも供給されているので、DVDが高密度記録媒体として非常に広範に普及することは想像に難くない。そこで、オーディオ伝送系に係る1ビットストリーム方式をDVDのオーディオ規格と両立性をもたせることにより、優れた再生周波数帯域幅とS/N比を有する1ビットストリーム方式の普及も併せて実現することができると考えられる。特にDVD規格の中のPCMデータに係るオーディオフォーマットに対して両立性を有するようにすれば、従来のPCM方式の伝送系との相関性も確保することができるので都合がよい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、近年では、デジタルオーディオの著作権を尊重する気運が高まっており、したがって、PCM方式のオーディオデータと1ビットストリーム方式などの高品質オーディオデータを伝送する場合には、特に高品質オーディオデータのコピープロテクトの問題点が発生する。
【0008】
そこで、本発明は、PCM方式のオーディオデータと1ビットストリーム方式などの高品質オーディオデータを伝送する場合にそのコピープロテクトの問題点を解決することができるオーディオディスク、及びそのエンコード装置、デコード装置並びに著作権管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願は、上記課題を解決するために、以下の1)〜4)に記載の手段より成るものである。
すなわち、
【0010】
1)オーディオ信号が比較的低いサンプリング周波数でA/D変換された第1のPCMデータと前記第1のPCMデータの著作権を管理するための第1の著作権管理データが記録された第1の層と、
オーディオ信号が比較的高いサンプリング周波数でA/D変換されたステレオ2チャネルとマルチチャネルからなる第2のPCMデータ、及び前記ステレオ2チャネルとマルチチャネルからなる第2のPCMデータの著作権を個別に管理するための第2の著作権管理データを有するデータ構造が記録された第2の層と、
を有し、
前記第1および第2の著作権管理データをそれぞれ前記第1および第2のPCMデータとは別のエリアに記録するか又は/及び前記第1および第2のPCMデータに埋め込んで記録したオーディオディスク。
2) オーディオ信号を上記1)のオーディオディスクのデータ構造にフォーマット化する手段を有するオーディオ信号のエンコード装置。
3)上記2)のエンコード装置でエンコードされたデータ構造のデータをデコードするデコード装置であって、
前記データ構造のデータをデコードして、前記第1の著作権管理データに基づいて前記PCMデータの著作権を管理し、前記第2の著作権管理データに基づいて前記ステレオ2チャネルとマルチチャネルの第2のPCMデータの著作権を個別に管理する手段を有するオーディオディスクのデコード装置。
4) オーディオ信号を比較的低いサンプリング周波数でA/D変換して第1のPCMデータを生成し、これをフォーマット化するステップと、
オーディオ信号を比較的高いサンプリング周波数でA/D変換してステレオ2チャネルとマルチチャネルからなる第2のPCMデータを生成し、前記ステレオ2チャネルとマルチチャネルからなる第2のPCMデータ及び前記ステレオ2チャネルとマルチチャネルからなる第2のPCMデータの著作権を個別に管理するための著作権管理データを有するデータ構造にフォーマット化するステップと、
前記第1のPCMデータをオーディオディスクの第1の層に記録し、前記第2のPCMデータ及び前記著作権管理データをオーディオディスクの第2の層に記録するとともに、前記著作権管理データを前記第2のPCMデータとは別のエリアに記録するか又は/及び前記第2のPCMデータに埋め込んで記録するステップと、
前記オーディオディスクの第2の層に記録されているデータ構造をデコードして、前記の著作権管理データに基づいて前記第2のPCMデータの著作権を管理するステップと、
を有する著作権管理方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、比較的低いサンプリング周波数のPCMデータと、比較的高いサンプリング周波数のPCMデータ及びその著作権管理データを別々の層に記録して、比較的低いサンプリング周波数のPCMデータの著作権は管理せず、比較的高いサンプリング周波数のPCMデータの著作権を管理するようにしたので、低品質のPCM方式のオーディオデータと高品質のPCM方式のオーディオデータを伝送する場合にそのコピープロテクトの問題点を解決することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に適用されるオーディオディスクのエンコード装置の一実施形態を示すブロック図、図2は図1のエンコード装置によりエンコードされたオーディオストリームを示す説明図、図3は図2のオーディオストリームにおけるチャネル数毎のサンプリング周波数と量子化ビット数を示す説明図、図4はDVDにおけるパックのフォーマットを示す説明図、図5は本発明に適用されるオーディオディスクにおけるビデオパックのフォーマットを示す説明図、図6は本発明に適用されるオーディオディスクにおけるオーディオパックのフォーマットを示す説明図、図7は本発明に適用されるオーディオディスクにおけるDSIパックのフォーマットを示す説明図、図8は本発明に適用されるオーディオディスクにおけるVBIパックのフォーマットを示す説明図、図9は本発明に適用されるオーディオディスクにおけるCMIエリアのフォーマットを示す説明図、図10は図9のCGMCAPSコードを詳しく示す説明図、図11は図9のCMIエリアの変形例を示す説明図である。
【0013】
また、図12は本発明に適用されるオーディオディスクの再生装置を示すブロック図、図13は本発明に適用される再生装置の再生時のCGMCAPSコード処理を示すフローチャート、図14、図15は図12の再生装置のオーディオ再生処理を示すフローチャート、図16は本発明に適用されるオーディオディスクの録音再生装置のコピー時のCGMCAPSコード処理を示すフローチャートである。
【0014】
図1において、前方の左(L)、右(R)の各オーディオアナログ信号はそれぞれローパスフィルタ(LPF)1L、1Rにより帯域制限され、次いでアナログΔΣ変調器2L、2Rに印加される。アナログΔΣ変調器2(2L、2R)の各々は加算器(+)と、アナログ積分器(∫)と、1ビット(bit)量子化器(Q)と1ビット逆量子化器(Z-1)により構成され、それぞれLPF1L、1Rからの各オーディオ信号をΔΣ変調して、図2(a)に示すように各チャネル共に伝送速度が3.072Mbpsの1ビットストリームデータB(L)、B(R)に変換し、このデータB(L)、B(R)をそれぞれデータ変換器3L、3Rとフォーマット化器4に出力する。ここで、この1ビットストリームデータB(L)、B(R)はデジタル信号であるが、入力信号のスペクトルがそのまま存在している。
【0015】
データ変換器3L、3Rは48kHz/44.1kHzのサンプリング周波数の選択コマンドに基づいて、それぞれ1ビットストリームデータB(L)、B(R)をサンプリング周波数fs=48kHz/44.1kHz、量子化ビット数=16ビットのPCMデータA(L)、A(R)に変換する。フォーマット化器4はこれらのPCMデータA(L)、A(R)と1ビットストリームデータB(L)、B(R)を図2(b)、図3に示すような1チャネルが16ビットのストリームにフォーマット化する。
【0016】
ここで、フォーマット化器4はDVD規格のオーディオ仕様(PCMデータ)に追加した「チャネル数=10、サンプリング周波数fs=48kHz、量子化ビット数=16ビット」のストリームモードに準拠して、そのストリーム(10チャネル)内の2チャネルch0、ch1に対してそれぞれPCMデータA(L)、A(R)を割り当て、また、残りの8チャネルch2〜ch9の各4チャネルのそれぞれに対して1ビットストリームデータB(L)、B(R)を割り当ててストリームを構成する。この場合、PCMデータA(L)、A(R)側は、1.536Mbps(=左右2チャネル×16ビット×48kHz)の伝送速度となり、また、1ビットストリームデータB(L)、B(R)側は、2チャネル(L、R)分で6.144Mbps(=2チャネル×3.072Mbps)の伝送速度となるが、ストリーム内におけるPCMデータA(L)、A(R)と1ビットストリームデータB(L)、B(R)に割り付け比が2:8であり、その比は1.536Mbps:6.144Mbpsに相当するので、PCMデータA(L)、A(R)と1ビットストリームデータB(L)、B(R)を時系列的に対応させながら各ストリームを構成することができる。
【0017】
また、フォーマット化器4は最大10個のストリーム分でオーディオデータ部を構成するとともに、図6に示すフォーマット構造で1パックを構成し、図2(a)、図3に示すストリームに基づいたデータ構成で1ビットストリームデータを含むことを示す識別データを後述するADI(オーディオ・データ・インフォメーション)部に書き込む。そして、フォーマット化器4は上記の4系統のデータをパック内でまとめながら変調器5に出力し、変調器5はこのデータをDVD規格の変調方式で変調する。
【0018】
この変調データは後述するような公知の方法で光ディスクに記録され、したがって、識別データがADI部に書き込まれ、また、図2(b)に示すデータ構成のオーディオパックが連続して記録されているが、各ストリーム単位でPCMデータA(L)、A(R)と1ビットストリームデータB(L)、B(R)が対応しているので、同一の楽曲を時系列的に対応させながら2種類のデータにより表現されたオーディオディスクを実現することができる。
【0019】
ここで、DVDの基本フォーマットにおけるオーディオ(A)パック、ビデオ(V)パック、サブピクチャー(SP)パック、DSIパック、VBIパックはそれぞれ、図4に示すように2034バイトのAパケット、Vパケット、SPパケット、DSIパケット、VBIパケットに対して4バイトのパックスタート情報と、6バイトのSCR(System Clock Reference:システム時刻基準参照値)情報と、3バイトのMuxレート(rate)情報と1バイトのスタッフィングレングス(長)の合計14バイトが付加されて構成されている(1パック=合計2048バイト)。この場合、タイムスタンプであるSCR情報を、ACBユニット内の先頭パックでは「1」として同一アルバム内で連続とすることにより同一アルバム内のAパックの時間を管理することができる。
【0020】
これに対して、本発明のパッキング方法では、Aパックは代わりに図6に示すように、14バイトのパックヘッダとオーディオパケット(PCM)により構成され、オーディオパケットは9〜29バイトのパケットヘッダ、1バイトのサブストリームID、3バイトのオーディオフレーム情報、3バイトのオーディオデータ情報(ADI)及び2013バイトのオーディオデータ(PCM)により構成される。そして、ADIのフィールドには、前述したように図2(a)、図3に示すストリームに基づいたデータ構成で1ビットストリームデータを含むことを示す識別データが記述される。
【0021】
また、Vパックは図5に示すように、14バイトのパックヘッダとビデオパケットにより構成され、ビデオパケットは9〜29バイトのパケットヘッダ及び2025バイト以下のビデオデータにより構成される。さらに、DSIパックは図7に示すように、14バイトのパックヘッダとDSIパケットにより構成され、DSIパケットは24バイトのシステムヘッダと、6バイトのパケットヘッダと、1バイトのサブストリームIDと2003バイトのDSIデータにより構成される。
また、VBIパックは図8に示すように、14バイトのパックヘッダとVBIパケットにより構成され、VBIパケットは9〜29バイトのパケットヘッダと、1バイトのサブストリームIDと2019バイト以下のVBIデータにより構成される。
【0022】
変調器5により変調されたデータは図示省略のDVDカッティングマシン(プレーヤ)に供給されてDVDオーディオディスクの原盤(マスタ)が製造される。次いでこの原盤の上に金属薄膜がスパッタ法とメッキ法により形成され、更に厚くメッキして原盤から剥離されてスタンパが製造される。次いでこのスタンパによりディスクの基になる基材が射出成形により形成されて貼り合わされ、DVDオーディオディスクが製造される。
【0023】
また、ディスクのリードイン部には16バイト(128ビット)ないし188バイト(1504ビット)の可変長の著作権管理情報(CMI)エリアが設けられる。そして、このCMIエリアには図9に示すように、例えば64ビットのディスク製造年月日データと、52ビットの工場コードと、8ビットのスクランブル用同期信号と、60ビットのISRCコード(International Standard Recording Code)と、8バイトのSID(ソースID)コードと、著作権管理データを示す4ビットの第1のCGMCAPS(Copy Generation Management ControlAudio Protection System)コードと同じく4ビットの第2のCGMCAPSコードが記録される。このデータは数回繰り返して記録され、また、ISRCコードとSIDコードがスクランブルされて記録される。
【0024】
第1、第2のCGMCAPSコードは、リードイン部のコントロールデータ領域をあらかじめRAM領域として製造しておいて記録される。そして、第1のCGMCAPSコードは、PCM方式のデータ素材のコピーガード管理コードであり、また、その下位4ビットには同じデータが記録される。また、第2のCGMCAPSコードは、1ビットストリーム方式のデータ素材(コンテンツ)のコピーガード管理コードであり、また、その下位4ビットには同じデータが記録される。
【0025】
そして、図10に示すように、この4ビットのデータの内、2ビット又は3ビットが実際の情報として使用され、残りの1ビット又は2ビットはブランクとして使用される。このデータはまた、再生専用機(及び再生を行う録音再生機)に対しては再生許可/禁止情報として使用され、コピーを行う録音再生機に対してはコピー許可/禁止情報として使用される。なお、図10に示す情報の内容は、図13、図16に示すフローチャートを参照する際に詳細に説明する。
【0026】
また、ディスク中に複数の曲が別々にコピー管理用のために管理されている場合には、それぞれに対してCGMCAPSコードが設けられる。なお、第1、第2のCGMCAPSコードの各々は各1バイトエリアに繰り返して記録する代わりに、図11に示すように4ビット(実データは2又は3ビット)で構成して1バイトエリアに記録してもよい。また、ディスク内周のCMIエリアに設ける代わりに、CGMCAPSコードなどが記憶されたメモリとCPUを有するICをディスクに埋め込み、再生専用機や録音再生機がこのICに対して読み込み制御信号を送信してCGMCAPSコードなどを読み込むようにしてもよい。
【0027】
図12は本発明のDVDオーディオディスクやDVDビデオディスクなどのディスク10に記録されている信号を再生するための装置を示している。ディスクドライブ装置11はドライブ制御回路12により制御され、ディスク10はドライブ装置11により駆動されて記録信号が読み出される。この信号は復調回路/誤り訂正回路13によりEFM復調され、次いで誤り訂正された後、制御データを除くストリーム信号は書込み制御回路15によりトラックバッファ14に書き込まれ、また、制御データはシステムバッファ17に書き込まれる。
【0028】
システムコントローラ32はシステムバッファ17に書き込まれた制御データに基づいて再生制御を行う。システムコントローラ32には再生制御を行うために操作部30と、表示部31と、リード/ライト可能なシステムパラメータメモリ33と、再生専用のシステムパラメータメモリ34と、リード/ライト可能な汎用パラメータメモリ35とシステムタイマ36が接続されている。
【0029】
トラックバッファ14に書き込まれたストリーム信号は読出し制御回路16により読み出され、次いでデマルチプレクサ23によりVBVパック、サブピクチャパック、VBIパック、オーディオパック、DSIパックに分離され、各パックがそれぞれVBVバッファ18、サブピクチャバッファ19、VBIバッファ20、オーディオバッファ21、DSIバッファ22に蓄積される。そして、VBVパックはビデオデコーダ28によりデコードされ、次いでレターボックス変換器26を介して加算器27に送られる。また、サブピクチャパック、VBIパックはそれぞれサブピクチャデコーダ24、VBIデコーダ25によりデコードされて加算器27に送られ、加算器27ではこれらのビデオ信号が合成される。また、オーディオパックはオーディオデコーダ29に送られる。
【0030】
オーディオデコーダ29では、まず、オーディオパックがフォーマット分解器41によりPCMデータAと1ビットストリームデータBに分解される。PCMデータAはチャネル分離器42Aにより左右のチャネルのPCMデータA(L)、A(R)に分離され、各チャネルのPCMデータA(L)、A(R)はそれぞれD/A変換器44L、44Rによりアナログ信号に変換されて出力される。また、1ビットストリームデータBはチャネル分離器42Bにより左右のチャネルの1ビットストリームデータB(L)、B(R)に分離され、各チャネルのデータB(L)、B(R)はぞれぞれLPF46L、46Rを介して出力される。
【0031】
次に前述した図10と図13〜図15を参照して再生処理を説明する。図10、図13において、まず、リードインエリアの情報を読み込み(ステップS30)、次いでそのディスクがROMディスクか又はRAMディスクかを判断する(ステップS31、S32)。そして、ROMディスクの場合には、CGMCAPSコードを判断して
・(1、1)のときには再生を禁止し(ステップS33、S34)、
・(1、0)のときには再生を禁止し(ステップS35、S36)、
・(1、0、1)のときには再生を禁止し(ステップS37、S38)、
・(0、0)のときには再生を許可し(ステップS39、S40)、
・CGMCAPSコードを検出しないときには再生を許可する(ステップS41、S42)。
【0032】
また、RAMディスクの場合には、同じくCGMCAPSコードを判断して
・(1、1)のときには再生を禁止し(ステップS43、S44)、
・(1、0)のときには再生を禁止し(ステップS45、S46)、
・(1、0、1)のときには再生を許可し(ステップS47、S48)、
・(0、0)のときには再生を許可し(ステップS49、S50)、
・CGMCAPSコードを検出しないときには再生を許可する(ステップS51、S52)。
【0033】
図14において、PCM再生モードの指示が入力された場合にはシステムコントローラ32がPCM再生モードをフォーマット分解器41に設定し、また、そのモードを表示部31に表示させる(ステップS1→S2)。他方、1ビットストリームモードの指示が入力された場合にはシステムコントローラ32が1ビットストリームモードをフォーマット分解器41に設定し、また、そのモードを表示部31に表示させる(ステップS3→S4)。そして、再生モードが訂正されるとステップS5からステップS1に戻る。
【0034】
次に、図15を参照して各モードの再生処理を詳しく説明する。まず、操作部30からディスク再生指示があると、ディスクの読み取りが開始され、最初のパケットがオーディオバッファ21に転送される。フォーマット分解器41はADIが検出された時点でその中にディスク識別データがあるか否かを判断する(ステップS11、S12)。ここで、ディスク識別データがある場合には本発明に係るディスクであるのでステップS13以下に進み、他方、ない場合にはDVD又はこの再生装置が再生不能ディスクであるので、再生動作を中止するとともにその旨を表示部31に表示する。
【0035】
ステップS13では判別データがあるか否かを判断し、ない場合にはステップS14以下に進み、他方、ある場合にはステップS18以下に進む。ステップS14では設定再生モードがPCMモードか否かを判断し、PCMモードの場合にはステップS15以下に進み、他方、PCMモードでない場合にはステップS22以下に進む。ステップS15〜S17ではフォーマット分解器41に対して48kHzモードを設定してフォーマット分解器41がチャネルch0、ch1を出力するように制御し、これによりサンプリング周波数fs=48kHzのPCM信号がデコードされて出力される。
【0036】
また、ステップS18においても同様に、設定再生モードがPCMモードか否かを判断し、PCMモードの場合にはステップS19以下に進み、他方、PCMモードでない場合にはステップS22以下に進む。ステップS19〜S21ではフォーマット分解器41に対して44.1kHzモードを設定してフォーマット分解器41がチャネルch0、ch1を出力するように制御し、これによりサンプリング周波数fs=44.1kHzのPCM信号がデコードされて出力される。また、ステップS22〜24ではフォーマット分解器41に対して1ビットストリームモードを設定してフォーマット分解器41がチャネルch2〜ch9を出力するように制御し、これにより伝送速度=3.072Mbpsの1ビットストリームがデコードされて出力される。
【0037】
次に、図10、図16を参照してコピー時の処理について説明する。まず、リードインエリアの情報を読み込み(ステップS60)、次いでCGMCAPSコードを判断して
・(1、1)のときにはコピーを禁止し(ステップS61、S62)、
・(1、0)のときにはコピー元ディスクのCGMCAPSコードを(1、0、1)に書き換えてコピーを許可し(ステップS63、S64)、
・(1、0、1)のときにはコピーを禁止し(ステップS65、S66)、
・(0、0)のときにはコピーを許可し(ステップS67、S68)、
・CGMCAPSコードを検出しないときにはコピーを許可する(ステップS69、S70)。したがって、CGMCAPSコードが(1、0)から(1、0、1)のディスクは図10、図16に示すように再生を禁止される。また、CGMCAPSコードが(1、1)のディスクは、市販のプレーヤが再生することができず、特定のプレーヤのみが再生することができる特定用途向けである。
【0038】
ここで、上記の実施形態ではステレオ2チャネルの場合について説明したが、マルチチャネル方式にも適用することができる。マルチチャネル方式としては次の4つの方式が知られている。
(1)ドルビーサラウンド方式前方L、C、Rの3チャネル+後方Sの1チャネルの合計4チャネル
(2)ドルビーAC−3方式
前方L、C、R、SWの4チャネル+後方SL、SRの2チャネルの合計6チャネル
(3)DTS(Digital Theater System)方式
ドルビーAC−3方式と同様に6チャネル(L、C、R、SW、SL、SR)
(4)SDDS(Sony Dynamic Digital Sound)方式
前方L、LC、C、RC、R、SWの6チャネル+後方SL、SRの2チャネルの合計8チャネル
【0039】
図17は上記(1)のドルビーサラウンド方式のオーディオエンコーダを示し、図18は図17のドルビーサラウンドエンコーダを詳しく示し、図19はドルビーサラウンド方式のオーディオデコーダを示し、図20は図19のドルビーサラウンドデコーダを詳しく示している。
【0040】
図17において、4チャネルL、C、S、Rの各信号はそれぞれローパスフィルタ(LPF)1L、1C、1S、1Rにより帯域制限され、次いでアナログΔΣ変調器2L、2C、2S、2Rに印加される。アナログΔΣ変調器2(2L、2C、2S、2R)の各々はそれぞれLPF1L、1C、1S、1Rからの各オーディオ信号をΔΣ変調して、各チャネル共に伝送速度が3.072Mbpsの1ビットストリームデータBに変換し、このデータBを図18に詳しく示すドルビーサラウンドエンコーダ200とデジタルフィルタ201に転送する。デジタルフィルタ201は伝送速度が3.072Mbpsの1ビットストリームデータの各チャネルの帯域を1/2に制限してフォーマット化器4に転送する。
【0041】
ドルビーサラウンドエンコーダ200では図18に詳しく示すように、まず、Cチャネルの1ビットストリーム信号を3dB減衰回路64により減衰して、L、Rチャネルの各1ビットストリーム信号に対して同相でミキシングする。また、Sチャネルの1ビットストリーム信号については処理回路65により位相を90°進めてLチャネルに対してミキシングするとともに、90°遅らせてRチャネルに対してミキシングすることによりドルビーサラウンド方式の2チャネルエンコードデータ(Lt、Rt)を生成する。
【0042】
このデータ(Lt、Rt)はデータ変換器3Lt、3Rtに印加され、データ変換器3Lt、3Rtは48kHz/44.1kHzのサンプリング周波数の選択コマンドに基づいて、それぞれデータ(Lt、Rt)をサンプリング周波数fs=48kHz/44.1kHz、量子化ビット数=16ビットのPCMデータAに変換する。フォーマット化器4はこれらのPCMデータAと、デジタルフィルタにより帯域圧縮された1ビットストリームデータBを1チャネルが16ビットのストリームにフォーマット化して変調器5に送る。
【0043】
図19に示すオーディオデコーダ29は図12に示すオーディオデコーダ29の代わりに用いられる。まず、オーディオパックがフォーマット分解器41によりPCMデータAと1ビットストリームデータBに分解される。PCMデータAはチャネル分離器42Aによりドルビーサラウンドエンコードデータ(Lt、Rt)に分離され、ドルビーサラウンドデコーダ60に印加される。ドルビーサラウンドデコーダ60では図20に詳しく示すように、Ltチャネルの信号がVCA(電圧制御増幅器)67Lに印加され、Rtチャネルの信号がVCA67Rに印加され、Lt、Rtチャネルの加算信号(Lt+Rt)がVCA67Cに印加され、LtチャネルからRtチャネルを減算した信号(Lt−Rt)がVCA67Sに印加される。そして、制御回路66がLt、Rt、(Lt+Rt)、(Lt−Rt)信号に基づいてVCA67L、67R、67C、67Sの利得を制御することにより、4チャネルL、C、S、Rの各PCMデータを復元する。
【0044】
そして、この各チャネルのPCMデータAはそれぞれD/A変換器44L、44R、44C、44Sによりアナログ信号に変換されて出力される。また、1ビットストリームデータBはチャネル分離器42Bにより4チャネルの1ビットストリームデータBに分離され、各チャネルのデータBはぞれぞれLPF46L、46R、46C、46Sを介して出力される。
【0045】
図21は上記(2)のドルビーAC−3方式のエンコーダを示し、図22は図21のドルビーAC−3エンコーダを詳しく示し、図23はドルビーAC−3オーディオデコーダを示し、図24は図23のドルビーAC−3デコーダを詳しく示している。
【0046】
図21において、6チャネルL、C、R、SW、LS、RSの各信号はそれぞれローパスフィルタ(LPF)1L、1C、1R、1SW、1LS、1RSにより帯域制限され、次いでアナログΔΣ変調器2L、2C、2R、2SW、2LS、2RSに印加される。アナログΔΣ変調器2(2L、2C、2R、2SW、2LS、2RS)の各々はそれぞれLPF1L、1C、1R、1SW、1LS、1RSからの各オーディオ信号をΔΣ変調して、各チャネル共に伝送速度が3.072Mbps の1ビットストリームデータBに変換し、このデータBを図22に詳しく示すドルビーAC−3エンコーダ210とデジタルフィルタ201に転送する。デジタルフィルタ201は伝送速度が3.072Mbpsの1ビットストリームデータの各チャネルの帯域を1/3に制限してフォーマット化器4に転送する。
【0047】
ドルビーAC−3エンコーダ210では、図22に詳しく示すように各チャネルの1ビットストリームデータを各フィルタバンク72によりMDCT(モディファイド離散コサイン変換)することにより時間サンプルを周波数成分に変換し、その変換した信号を各量子化器73により量子化してマルチプレクサ74に転送する。この場合、各チャネルの1ビットストリームデータに基づいてビット割当て部75によりビット割当てのための副情報が生成され、その副情報がコアのビット割当て部76とマルチプレクサ74に転送される。
【0048】
また、各フィルタバンク72の出力信号に基づいてスペクトラム包絡線の符号化部77により、スペクトラム包絡線を周波数領域で差分符号化したデータが生成され、そのデータがコアのビット割当て部76とマルチプレクサ74に転送される。コアのビット割当て部76は上記の副情報とスペクトラム包絡線を周波数領域で差分符号化したデータに基づいて各チャネルのビット割当て情報を生成して各量子化器73に転送し、各量子化器73はこのビット割当て情報に基づいて各フィルタバンク72の出力信号を量子化する。マルチプレクサ74は上記の副情報と差分符号化データを参照しながら各量子化器73の出力信号を1系列の符号化ビットストリームとしてまとめて、また、上記の副情報と差分符号化データと共に出力する。
【0049】
その結果、スペクトラム包絡線に基づいてコアになるビット割当てに対して音響心理を考慮した聴覚マスキング効果を得ることができ、また、ビット割当て部75が理論的に最も正確なビット割当てに係る副情報を演算するので、マルチプレクサ74の出力信号として圧縮効率の良い適応ビット割当てが行われた符号化ビットストリームを得ることができる。
【0050】
データ変換器3はこの符号化ビットストリームをサンプリング周波数fsが48kHz又は44.1kHz、量子化ビット数が16ビットのPCMデータに変換し、このPCMデータをフォーマット化器4に出力する。フォーマット化器4は後述するようにこのPCMデータと、デジタルフィルタ201からの6チャネル分の1ビットストリームデータと、サンプリング周波数fs及び量子化ビット数の各選択コマンドをフォーマット化し、続く変調器5に出力する。
【0051】
すなわち、このエンコード装置では6チャネルの信号を
(1)PCM信号と1ビットストリーム信号に変換する。
(2)PCM信号については2チャネル分に圧縮する。
(3)1ビットストリームは2チャネル分に圧縮する。
(4)PCM信号はfsが48kHz又は44.1kHzを選択できる。
(5)PCM信号は量子化ビット数が16ビットである。したがって、
CDオーディオディスクのfs=44.1kHz、量子化ビット数=1
6ビットに対応する。
【0052】
フォーマット化器4では、1グループを16ビット×10チャネル(ch0〜ch9)として、PCMデータを2チャネル(ch0、ch1)に割り当て、1ビットストリーム信号を残りの8チャネル(ch2〜ch9)に割り当ててフォーマット化し、次いで変調器5はDVDなどの伝送媒体に応じた変調を行う。
【0053】
図23に示すオーディオデコーダ29では、まず、オーディオパックはフォーマット分解器41によりフォーマットが分解され、PCMデータは図24に詳しく示すドルビーAC−3デコーダ211により6チャネル(L、C、R、SW、LS、RS)のPCMデータに復元され、この各チャネルが各D/A変換器44によりアナログオーディオ信号に変換されて出力される。また、1ビットストリーム信号はチャネル分離器42Bにより6チャネルのアナログオーディオ信号に分離され、次いで各LPF46を介して出力される。
【0054】
ドルビーAC−3デコーダ211は図24に詳しく示すようにドルビーAC−3エンコーダ210と逆の機能を有する。まず、デマルチプレクサ82により符号化ビットストリームがチャネル毎のオーディオビットストリームと、付加情報としてスペクトラム包絡線から得られた差分量子化データと、ビット割当てに係る副情報に分離され、この各データがそれぞれ6チャネルの逆量子化器83と、スペクトラム包絡線の復号化部84とコアのビット割当て部85に送られる。
【0055】
コアのビット割当て部85はスペクトラム包絡線の復号化部84により復号化された差分データと副情報に基づいて各チャネル毎のビット割当てデータを作成し、各逆量子化器83はこの各チャネル毎のビット割当てデータに基づいてオーディオビットストリームを逆量子化する。次いで6チャネルのフィルタバンク86はそれぞれ逆量子化器83の逆量子化データの周波数成分を逆MDCTにより時間サンプルに変換し、各D/A変換器44に出力する。
【0056】
図25は上記(3)におけるオーディオエンコーダ内のDTSエンコーダを示し、このDTSエンコーダは図21に示すドルビーAC−3エンコーダ210の代わりに用いられる。また、図26は上記(3)におけるオーディオデコーダ内のDTSデコーダを示し、このDTSデコーダは図23に示すドルビーAC−3デコーダ211の代わりに用いられる。図25において、図21に示す各チャネル毎のアナログΔΣ変調器2からの1ビットストリームデータはそれぞれ、同じく各チャネル毎に設けられている32バンドデシメーションフィルタ・バンク87により32個のサブバンドサンプルに分割される。
【0057】
この各サブバンドサンプルはベクトル量子化部88によりベクトル量子化されるとともに、適応差分PCM(ADPCM)部89によりこのベクトル量子化値に基づいて真値とサブバンドサンプルの予測値との差分が適応量子化される。次いでサブバンド毎のADPCM部89の量子化データとベクトル量子化部88の量子化データがそれぞれサブバンドコードデータDsi(iはサブバンド数を示す整数)とサイドインフォーメーションSIfiとしてマルチプレクサ90に入力され、マルチプレクサ90により32バンド分のデータDsi、SIfi が1系列として各チャネル毎の過度特性判定/コード圧縮部91に送られ、その過度特性が判定されて圧縮される。次いでストリーム合成部92は6チャネル毎の過度特性判定/コード圧縮部91からの符号化圧縮データを1系列の符号化ビットストリームに合成し、これを図21に示すデータ変換器3に送る。
【0058】
図26に示すDTSデコーダでは、まず、図23に示すフォーマット分解器41により分解された符号化ビットストリームがストリーム分解器93により6チャネル分に分解され、次いで各チャネルの符号化ビットストリームがコード伸長再生部94によりその過度特性が判定されて伸長される。次いで各チャネルの伸長データがデマルチプレクサ95に送られて32バンド毎にサブバンドコードデータDsiとサイドインフォーメーションSIfiが分離される。このデータDsi、SIfiは逆ADPCM部96に送られて真値と予測値との差分量子化データに基づいて各サブバンドサンプルに復調され、次いでこの各サブバンドサンプルが32バンドデシメーションフィルタ・バンク97により合成され、この合成データが図23に示す各チャネル毎のD/A変換器44に送られる。
【0059】
図27は上記(4)におけるSDDS方式のオーディオエンコーダを示し、図28は図27のSDDSエンコーダを詳しく示し、図29は上記(4)におけるSDDS方式のオーディオデコーダを示し、図30は図29のSDDSデコーダを詳しく示している。
【0060】
上記の8チャネルのアナログオーディオ信号は、各チャネル毎に設けられているLPF1及びアナログΔΣ変調器2によりチャネル毎に1ビットストリームに変換され、次いでこの1ビットストリームの帯域がデジタルフィルタ201により1/4に制限され、次いでこの出力信号がフォーマット化器4によりフォーマット化され、変調器5を介して伝送される。
【0061】
また、このエンコード装置では、アナログΔΣ変調器2により変換された1ビットストリームが図28に詳しく示すSDDSエンコーダ220によりエンコードされ、次いでデータ変換器3、フォーマット化器4、変調器5を介して伝送される。SDDSエンコーダ220では図28に示すように、各チャネルの1ビットストリームがATRACエンコード部103により1/5程度に圧縮される。ここで、ATRACエンコード部103では、入力データを高域、中域、低域に3分割し、各帯域をMDCTにより周波数軸に変換した後、聴覚心理に基づく最小可聴限特性とマスキング特性を利用することにより圧縮を行う。次いでフォーマット部104によりこの各チャネルの圧縮データに対して時間情報が付加されて1系列の符号化ビットストリームに合成される。
【0062】
図29に示すデコーダでは、まず、同様に符号化ビットストリームと1ビットストリームがフォーマット分解器41により分解され、次いでそれぞれSDDSデコーダ221とチャネル分離器42Bに印加される。チャネル分離器42Bでは同様に8チャネルに分離され、LPF46を介して出力される。
【0063】
これに対し、図30に詳しく示すSDDSデコーダ221では、符号化ビットストリームがデフォーマット部109により、図28に示すフォーマット部104により付加された時間情報に基づいて1系列の符号化ビットストリームに変換される。次いでこの1系列の符号化ビットストリームはATRACデコード部110により伸長されて8チャネルに分離され、次いでこの各チャネルのビットストリームがイコライザフィルタ111、図29に示す各D/A変換器44を介して出力される。
【0064】
ここで、ATRACデコード部110では高域、中域、低域の周波数データを逆MDCTにより元の周波数データに戻し、次いで高域については遅延フィルタを通過させ、中域と低域については合成フィルタにより合成し、次いで遅延した高域データと中域及び低域の合成データを更に合成フィルタにより合成する。
【0065】
なお、本発明に係るオーディオ信号のエンコード方法及びデコード方法は、上記の方法に限定されず、他の方法、例えば図31に示すような方法にも適用することができる。
【0066】
次に図32〜図38を参照して第2の実施形態について説明する。この実施形態では2層構造ディスク、いわゆるハイブリッドディスクを実現するために第1の層(以下、CD層)にはCD規格の44.1kHzPCMデータが記録され、第2の層(以下、DVD層)には1ビットストリームデータ(又は96kHzPCMデータ)とそのCGMCAPSコードが記録される。なお、この1ビットストリームデータはDSD(ダイレクト・ストリーム・デジタル)信号とも呼ばれている。
【0067】
図32に示すエンコード装置は、図1に示す装置に対してデータ変換器3とフォーマット化器4の構成及び処理が異なる。まず、CD層に記録される44.1kHzPCMデータを生成するために、データ変換器3L、3Rは44.1kHzのサンプリング周波数の選択コマンドに基づいて、それぞれ1ビットストリームデータB(L)、B(R)をサンプリング周波数fs=44.1kHz、量子化ビット数=16ビットのPCMデータA(L)、A(R)に変換する。フォーマット化器4はこれらのPCMデータA(L)、A(R)をCD規格にフォーマットする。
【0068】
また、DVD層に記録される1ビットストリームデータB(L)、B(R)を生成するために、フォーマット化器4はこの1ビットストリームデータB(L)、B(R)を図33(b−1)に示すように8chを1グループとして各チャネルに16ビットデータを割り当てる。また、図34に示すようにDVDのCMIエリアには1ビットストリームデータDSDに関するCMI(著作権管理情報)をフォーマット化する。ただし、このCGMCAPSコードは、1ビットストリームデータに関するもののみがRAM領域に記録され、CD層に関するものは記録されない。
【0069】
また、DVD層に対して1ビットストリームデータDSDの代わりに、96kHzPCMデータを記録する場合には、図32に示すエンコード装置ではデータ変換器3L、3Rが96kHzのサンプリング周波数の選択コマンドに基づいて、それぞれ1ビットストリームデータB(L)、B(R)をサンプリング周波数fs=96kHz、量子化ビット数=16ビットのPCMデータA(L)、A(R)に変換する。フォーマット化器4はこれらのPCMデータA(L)、A(R)を図33(b−2)に示すように各チャネルに16ビットデータを割り当てる。また、図34に示すようにDVDに記録されるCMIエリアには1ビットストリームデータに関するCMI(著作権管理情報)をフォーマット化し、このCMI内のCGMCAPSコードは、96kHzPCMデータに関するもののみがRAM領域に記録され、CD層に関するものは記録されない。
【0070】
次いで44.1kHzPCMデータはEFM変調され、この変調データに基づいて第1のスタンパが生成されてこの第1のスタンパから比較的低ピット密度のCD層が形成される。また、1ビットストリームデータ(又は96kHzPCMデータ)はEFMplus変調され、この変調データに基づいて第2のスタンパが生成されてこの第2のスタンパから比較的高ピット密度のDVD層が形成される。そして、図35に示すようにこの2層が、反射率Rが18%<R<30%の半反射層(SRL:Semi-Reflective Layer)を介して張り合わされて2層ディスクが形成される。すなわち、この第2の実施形態の2層ディスクによれば、44.1kHzPCMデータ(CD層)+1ビットストリームデータ(DVD層)の第1のディスクと、44.1kHzPCMデータ(CD層)+96kHzPCMデータ(DVD層)の第2のディスクの2種類を実現することができる。
【0071】
図36はこの2層ディスクの再生装置を示し、CD層を再生するためにCDデコーダ300が図12に示す第1の実施形態に対して追加されている。また、ドライブ装置11はCD層又はDVD層を選択的に読み取るために2焦点ピックアップが使用される。この2焦点ピックアップは図35に示すように、CD層に対しては反射率RがR>70%、波長=780nmで読み取り、DVD層に対しては反射率Rが18%<R<30%、波長=635nmで読み取る。そして、CD層から読み取られた信号はEFM復調された後、CDデコーダ300、D/A変換器44、45を介して出力され、他方、DVD層から読み取られた信号はEFMplus復調された後、第1の実施形態と同様なハードウエア回路を介して出力される。
【0072】
次に図37、図38を参照してこの第2の実施形態の再生時及びコピー時の処理を説明する。まず、図37において、PCM再生モードの指示が入力された場合にはシステムコントローラ32がPCM再生モードをフォーマット分解器41に設定し、また、そのモードを表示部31に表示させる(ステップS1→S2)。他方、ステップS3において1ビットストリームモードの指示が入力された場合には、システムコントローラ32は図13において説明したステップS30〜S52、図16において説明したステップS60〜S70と同様にCGMCAPSコードに基づいて「コピープロテクト管理」を実行し、次いで1ビットストリームモードをフォーマット分解器41に設定し、また、そのモードを表示部31に表示させる(ステップS4)。そして、再生モードが訂正されるとステップS5からステップS1に戻る。
【0073】
図38において、操作部30からディスク再生指示があると、ディスクの読み取りが開始され、最初のパケットがオーディオバッファ21に転送される。フォーマット分解器41はADIが検出された時点でその中にディスク識別データがあるか否かを判断する(ステップS11、S12)。ここで、ディスク識別データがある場合には本発明に係るディスクであるのでステップS13以下に進み、他方、ない場合にはDVD又はこの再生装置が再生不能ディスクであるので、再生動作を中止するとともにその旨を表示部31に表示する。
【0074】
ステップS13では判別データがあるか否かを判断し、ない場合には図13において説明したステップS30〜S52、図16において説明したステップS60〜S70と同様にCGMCAPSコードに基づいて「コピープロテクト管理」を実行し、他方、判別データがある場合にはステップS18以下に進む。ステップS18では設定再生モードがPCMモードか否かを判断し、PCMモードの場合にはステップS19以下に進み、他方、PCMモードでない場合には「コピープロテクト管理」を実行する。
【0075】
「コピープロテクト管理」の実行処理を終了すると、ステップS14では設定再生モードがPCMモードか否かを判断し、PCMモードの場合にはステップS15以下に進み、他方、PCMモードでない場合にはステップS22以下に進む。ステップS15、S17ではフォーマット分解器41に対して96kHzモードを設定し、これにより第2のディスクのDVD層におけるサンプリング周波数fs=96kHzのPCM信号がデコードされて出力される。
【0076】
また、ステップS19、S21ではフォーマット分解器41に対して44.1kHzモードを設定し、これにより第1、第2のディスクのCD層におけるサンプリング周波数fs=44.1kHzのPCM信号がデコードされて出力される。また、ステップS22、24ではフォーマット分解器41に対して1ビットストリームモードを設定し、これにより第1のディスクのDVD層における伝送速度=3.072Mbpsの1ビットストリームがデコードされて出力される。また、DVD層における高いサンプリング周波数のPCMデータは2chに限らず、例えば5ch、6chなどのマルチチャネルであってもよい。さらにまた、サンプリング周波数は96kHzに限らず、192kHzなどでもよい。
【0077】
また、1ビットストリームデータを記録する場合には、ステレオ2チャネルとマルチチャネルの両方の1ビットストリームデータを記録するようにしてもよい。図39は第3の実施形態の一例として、上記のマルチチャネル方式(2)であるドルビーAC−3方式(図21参照)において用いられる前方L、C、R、SWの4チャネル+後方SL、SRの2チャネルの合計6チャネルと2チャネルをエンコードする装置を示している。
【0078】
図39において、6チャネルL、C、R、SW、LS、RSの各信号は、まず図21に示す場合と同様に、それぞれローパスフィルタ(LPF)1L、1C、1R、1SW、1LS、1RSにより帯域制限され、次いでアナログΔΣ変調器2L、2C、2R、2SW、2LS、2RSに印加される。アナログΔΣ変調器2(2L、2C、2R、2SW、2LS、2RS)の各々はそれぞれLPF1L、1C、1R、1SW、1LS、1RSからの各オーディオ信号をΔΣ変調して、各チャネル共に伝送速度が9.6Mbpsの1ビットストリームデータB(6ch)に変換し、この6チャネル分の1ビットストリームデータB(6ch)を2チャネルミキサ310とデジタルフィルタ301にそれぞれ転送する。デジタルフィルタ301は伝送速度が9.6Mbpsの1ビットストリームデータB(6ch)の各チャネルの帯域を3/4に制限してフォーマット化器4に転送する。
【0079】
2チャネルミキサ310は6チャネル分の1ビットストリームデータB(6ch)を2チャネル分の1ビットストリームデータB(2ch)に変換する。続くフォーマット化器4はこの6チャネル分の1ビットストリームデータB(6ch)と2チャネル分の1ビットストリームデータB(2ch)を図40に示すようにフォーマット化する。続く変調器5はこのフォーマット化されたストリーム信号をEFMplus変調する。
【0080】
図40はこの第3の実施形態のオーディオディスクのフォーマットを示し、このディスクの情報エリアは、内周から外周に向かってリードインエリアと、データエリアとリードアウトエリアを有する。
データエリアはファイルシステムエリアと、マスタTOCエリアと、2チャネルステレオエリアと、マルチチャネルエリアとエクストラデータエリアを有する。2チャネルステレオエリアは詳しくは、エリアTOC1と、複数の2チャネルステレオオーディオトラックとエリアTOC2を有し、また、マルチチャネルエリアはエリアTOC1と、複数のマルチチャネルオーディオトラックとエリアTOC2を有する。
【0081】
そして、2チャネルステレオエリアには上記の2チャネルの1ビットストリームデータB(2ch)が配置され、マルチチャネルエリアには6チャネルの1ビットストリームデータB(6ch)が配置される。また、リードインエリアには1ビットストリームデータB(2ch)、B(6ch)の著作権を独立して管理するための第2の著作権管理デー
タ(CGMCAPSコード)が配置される。
【0082】
この第3の実施形態によれば、第2の実施形態の2層ディスク(図35)に適用して例えば44.1kHzのPCMデータAをCD層に記録し、1ビットストリームデータB(2ch)、B(6ch)をDVD層に記録したディスクを実現することができる。また、この第3の実施形態を第1の実施形態の1層ディスクに適用してPCMデータAと共に1ビットストリームデータB(2ch)、B(6ch)を記録したディスクを実現することができる。
【0083】
上記実施形態では、著作権管理データとしてCGMCAPSコードを例にしたが、代わりに、図41に示すようなCGMS(Copy Generation Management System)コードを用いてもよい。このCGMSコードは3ビットにより構成され、第1ビットがコピー禁止か否かを示し、第2ビットが1回コピー許可か否かを示し、第3ビットが再度のコピー禁止か否かを示す。そして、CGMSコードとして、コピー禁止のオリジナルDVDには(1,×,×)が記録され、1回コピー許可のオリジナルDVDには(0,1,0)が記録され、正当コピーDVDには(0,1,1)が記録され、著作権なしのDVDには(0,0,×)が記録される。
【0084】
また、このCGMSコードやCGMCAPSコードは、オーディオデータとは別のエリアに記録する代わりにオーディオデータに埋め込んで記録するようにしてもよく、また、両方に記録するようにしてもよい。ただし、1ビットストリームデータに埋め込む場合には、1ビットストリームデータをPCMデータに変換してこのPCMデータに埋め込み、このデータを1ビットストリームデータに戻す。
【0085】
図42はCGMSコードをオーディオデータに埋め込む場合のエンコード装置の要部を示し、図43はデコード装置のCGMSコード検出部を示している。図42において、CGMSコードをオーディオデータに埋め込んでも再生時に聴感上知得されないように各チャネルのオーディオデータの256バンドのスペクトラムが信号分析部201により検出され、埋め込みレベルが適応的に決定される。また、スペクトラム拡散部202によりCGMSコードがPN符号を用いてスペクトラム拡散される。そしてこのスペクトラム拡散されたCGMSコードのレベルがスペクトラムシェーピング部203により上記の埋め込みレベルに応じて適応的に制御され、次いで加算部204によりオーディオデータと加算される。
【0086】
図43に示すCGMSコード検出部では、CGMSコードが埋め込まれたオーディオデータがスペクトラム・ディシェープ部211に印加されて埋め込み前の元のスペクトラムに戻され、次いでサンプリング周波数(f)変換部212によりダウンサンプリングされて乗算器213に印加される。乗算器213にはまた、PN信号発生部214が解読を困難にするための特殊なシークレットCGMSキーに基づいて発生するPN信号が印加され、したがって、乗算器213によりCGMSコードが復調される。そして、CGMS検出部215が乗算器213の出力に基づいてCGMSコードを検出する。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明に適用されるオーディオディスクのエンコード装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1のエンコード装置によりエンコードされたオーディオストリームを示す説明図である。
【図3】図2のオーディオストリームにおけるチャネル数毎のサンプリング周波数と量子化ビット数を示す説明図である。
【図4】DVDにおけるパックのフォーマットを示す説明図である。
【図5】本発明に適用されるオーディオディスクにおけるビデオパックのフォーマットを示す説明図である。
【図6】本発明に適用されるオーディオディスクにおけるオーディオパックのフォーマットを示す説明図である。
【図7】本発明に適用されるオーディオディスクにおけるDSIパックのフォーマットを示す説明図である。
【図8】本発明に適用されるオーディオディスクにおけるVBIパックのフォーマットを示す説明図である。
【図9】本発明に適用されるオーディオディスクにおけるCMIエリアのフォーマットを示す説明図である。
【図10】図9のCGMCAPSコードを詳しく示す説明図である。
【図11】図9のCMIエリアの変形例を示す説明図である。
【図12】本発明に適用されるオーディオディスクの再生装置を示すブロック図である。
【図13】本発明に適用されるオーディオディスクの再生時のCGMCAPSコード処理を示すフローチャートである。
【図14】図12の再生装置のオーディオ再生処理を示すフローチャートである。
【図15】図12の再生装置のオーディオ再生処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明に適用されるオーディオディスクのコピー時のCGMCAPSコード処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明に適用されるドルビーサラウンド方式のエンコード装置を示すブロック図である。
【図18】図17のドルビーサラウンドエンコーダを詳しく示すブロック図である。
【図19】本発明に適用されるドルビーサラウンド方式のデコード装置を示すブロック図である。
【図20】図19のドルビーサラウンドデコーダを詳しく示すブロック図である。
【図21】本発明に適用されるドルビーAC−3方式のエンコード装置を示すブロック図である。
【図22】図21のドルビーAC−3エンコーダを詳細に示すブロック図である。
【図23】本発明に適用されるドルビーAC−3方式のデコード装置を示すブロック図である。
【図24】図23のドルビーAC−3デコーダを詳しく示すブロック図である。
【図25】本発明に適用されるDTSエンコーダを詳細に示すブロック図である。
【図26】本発明に適用されるDTSデコーダを詳細に示すブロック図である。
【図27】本発明に適用されるSDDS方式のエンコード装置を示すブロック図である。
【図28】図27のSDDSエンコーダを詳細に示すブロック図である。
【図29】本発明に適用されるSDDS方式のデコード装置を示すブロック図である。
【図30】図29のSDDSデコーダを詳細に示すブロック図である。
【図31】本発明に適用される種々のエンコード、デコード処理を示す説明図である。
【図32】第2の実施形態のエンコード装置を示すブロック図である。
【図33】第2の実施形態のオーディオストリームを示す説明図である。
【図34】第2の実施形態のCMIを示す説明図である。
【図35】第2の実施形態のディスク構造を示す説明図である。
【図36】第2の実施形態の再生装置を示すブロック図である。
【図37】第2の実施形態のオーディオ再生処理を示すフローチャートである。
【図38】第2の実施形態のオーディオ再生処理を示すフローチャートである。
【図39】第3の実施形態のエンコード装置を示すブロック図である。
【図40】第3の実施形態のオーディオディスクの情報エリアのフォーマットを示す説明図である。
【図41】著作権管理データの他の例としてCGMSコードを示す説明図である。
【図42】CGMSコードを埋め込む場合のエンコード装置の要部を示すブロック図である。
【図43】デコード装置のCGMSコード検出部を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0088】
1 LPF
2 アナログΔΣ変調器
4 フォーマット化器(LPF1、アナログΔΣ変調器2と共にフォーマット化手段を構成する。)
29 オーディオエンコーダ(著作権管理手段)
32 システムコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーディオ信号が比較的低いサンプリング周波数でA/D変換された第1のPCMデータと前記第1のPCMデータの著作権を管理するための第1の著作権管理データが記録された第1の層と、
オーディオ信号が比較的高いサンプリング周波数でA/D変換されたステレオ2チャネルとマルチチャネルからなる第2のPCMデータ、及び前記ステレオ2チャネルとマルチチャネルからなる第2のPCMデータの著作権を個別に管理するための第2の著作権管理データを有するデータ構造が記録された第2の層と、
を有し、
前記第1および第2の著作権管理データをそれぞれ前記第1および第2のPCMデータとは別のエリアに記録するか又は/及び前記第1および第2のPCMデータに埋め込んで記録したオーディオディスク。
【請求項2】
オーディオ信号を請求項1のオーディオディスクのデータ構造にフォーマット化する手段を有するオーディオ信号のエンコード装置。
【請求項3】
請求項2のエンコード装置でエンコードされたデータ構造のデータをデコードするデコード装置であって、
前記データ構造のデータをデコードして、前記第1の著作権管理データに基づいて前記PCMデータの著作権を管理し、前記第2の著作権管理データに基づいて前記ステレオ2チャネルとマルチチャネルの第2のPCMデータの著作権を個別に管理する手段を有するオーディオディスクのデコード装置。
【請求項4】
オーディオ信号を比較的低いサンプリング周波数でA/D変換して第1のPCMデータを生成し、これをフォーマット化するステップと、
オーディオ信号を比較的高いサンプリング周波数でA/D変換してステレオ2チャネルとマルチチャネルからなる第2のPCMデータを生成し、前記ステレオ2チャネルとマルチチャネルからなる第2のPCMデータ及び前記ステレオ2チャネルとマルチチャネルからなる第2のPCMデータの著作権を個別に管理するための著作権管理データを有するデータ構造にフォーマット化するステップと、
前記第1のPCMデータをオーディオディスクの第1の層に記録し、前記第2のPCMデータ及び前記著作権管理データをオーディオディスクの第2の層に記録するとともに、前記著作権管理データを前記第2のPCMデータとは別のエリアに記録するか又は/及び前記第2のPCMデータに埋め込んで記録するステップと、
前記オーディオディスクの第2の層に記録されているデータ構造をデコードして、前記の著作権管理データに基づいて前記第2のPCMデータの著作権を管理するステップと、
を有する著作権管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公開番号】特開2007−323804(P2007−323804A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−191992(P2007−191992)
【出願日】平成19年7月24日(2007.7.24)
【分割の表示】特願平10−283332の分割
【原出願日】平成10年9月18日(1998.9.18)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】