説明

オービタルサンダ

【課題】本体側の部材の磨耗、ベース側の部材の磨耗を大きく減じることができるオービタルサンダの提供。
【解決手段】本体側フット12は、略長方形状をした本体10の下壁10Aの四隅近傍に1つずつ計4つ設けられている。各本体側フット12の下面の中央には本体側フット凹部12aがそれぞれ形成されている。ベース側フット33は、略長方形状をしたベース30の上面の四隅近傍に1つずつ計4つ設けられており、各ベース側フット33の上面は、上下方向において本体側フット12の下面にそれぞれ一致した位置関係で対向配置されている。各ベース側フット33の下面の中央にはベース側フット凹部33aがそれぞれ形成されている。本体側フット12とベース側フット33との間には、上下方向に対をなす本体側フット12及びベース側フット33の対1つに対して1つずつボール34が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオービタルサンダに関する。
【背景技術】
【0002】
被加工部材の表面を仕上げ研磨等するための電動工具としては、オービタルサンダが従来より知られている。オービタルサンダは、本体と、本体内に収容されたモータと、本体の一部を貫通して本体内から本体外へ延出し、モータの回転により駆動する出力軸部と、本体に対向配置され出力軸部の駆動により出力軸部に略直交する方向においてオービタル運動するベースとを有している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−281548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オービタルサンダでは上述のようにベースが本体に対してオービタル運動するため、例えば、本体側の部材とベース側の部材とが摺動し磨耗する。そこで、本発明は、本体側の部材の磨耗、ベース側の部材の磨耗を大きく減じることができるオービタルサンダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明は、本体と、該本体に支持されたモータと、該モータの回転により駆動する出力軸部と、該本体に設けられた本体側案内部と、該本体側案内部に対向配置され、該出力軸部の駆動により該出力軸部に交差する方向においてオービタル運動するベースと、該ベースの外面であって該本体側案内部に対向する該外面の部分に、該本体側案内部に対向して設けられたベース側被案内部と、を備え、該ベースには研磨材が設けられているオービタルサンダであって、該ベース側被案内部と該本体側案内部との間には、該出力軸部に交差する方向にのみ該ベースが移動するように該ベース側被案内部を該本体側案内部に対して案内可能な移動案内部材が設けられているオービタルサンダを提供する。
【0006】
また、本発明は、本体と、該本体内に収容されたモータと、該本体の一部を貫通して該本体内から該本体外へ延出し、該モータの回転により駆動する出力軸部と、該本体の外面上において該出力軸部を取り囲むように該本体の外面に固定配置された複数の本体側案内部と、該複数の本体側案内部に対向配置され、該出力軸部の駆動により該出力軸部に交差する方向においてオービタル運動するベースと、該ベースの外面であって該複数の本体側案内部に対向する該外面の部分において、該複数の本体側案内部に1つずつ対向して該外面の部分に固定配置された複数のベース側被案内部と、を備え、該ベースの外面であって該本体側案内部に対向する該外面の部分に対する反対側の面には研磨材が設けられているオービタルサンダであって、該ベース側被案内部と該本体側案内部との間には、該出力軸部に交差する方向に該ベースが移動するように、且つ該移動の際に該本体側案内部と該ベース側被案内部との間の距離が一定となるように、該ベース側被案内部を該本体側案内部に対して案内可能な移動案内部材が設けられているオービタルサンダを提供している。
【0007】
該ベース側被案内部と該本体側案内部との間には、該出力軸部に交差する方向にのみ該ベースが移動するように該ベース側被案内部を該本体側案内部に対して案内可能な移動案内部材が設けられているため、ベースがオービタル運動する際に、本体側案内部とベース側被案内部とが摺動して本体側案内部、ベース側被案内部がそれぞれ摩耗することを抑制することができる。このため、耐久性に優れたオービタルサンダとすることができる。
【0008】
ここで、該ベース側被案内部に対向する該本体側案内部の部分には、該ベース側被案内部から離間する方向へ窪んだ本体側案内部凹部が形成され、該本体側案内部に対向する該ベース側被案内部の部分には、該本体側案内部から離間する方向へ窪んだベース側被案内部凹部が形成され、該移動案内部材は、一部が該本体側案内部凹部に収容され該一部とは異なる部分がベース側被案内部凹部に収容されたボールからなることが好ましい。
【0009】
ベース側被案内部に対向する本体側案内部の部分には、ベース側被案内部から離間する方向へ窪んだ本体側案内部凹部が形成され、本体側案内部に対向するベース側被案内部の部分には、本体側案内部から離間する方向へ窪んだベース側被案内部凹部が形成され、移動案内部材は、一部が本体側案内部凹部に収容され一部とは異なる部分がベース側被案内部凹部に収容されたボールからなるため、ボールの転がりを利用することにより、ベースがオービタル運動する際に、本体側案内部とベース側被案内部とが摺動することを、簡単な構成で容易に抑制することができる。
【0010】
また、該本体側案内部凹部は、該出力軸部に交差する方向に平行な本体側案内部底面と、該本体側案内部底面に対して立設されている本体側案内部側壁とにより画成され、1つの該ボールは、該本体側案内部底面と、該本体側案内部側壁とにそれぞれ1点ずつ計2点で接触可能であることが好ましい。
【0011】
1つのボールは、本体側案内部底面と、本体側案内部側壁とにそれぞれ1点ずつ計2点で接触可能であるため、ボールが本体側案内部凹部から外れてしまうことを防止することができる。
【0012】
また、該本体側案内部底面に平行な面で切った該本体側案内部凹部の断面は円形をなすことが好ましい。本体側案内部底面に平行な面で切った本体側案内部凹部の断面は円形をなすため、ベースがオービタル運動したときに、本体側案内部側壁に対してボールが滑らかに転がることができる。
【0013】
また、該ベース側被案内部凹部は、該出力軸部に交差する方向に平行なベース側被案内部底面と、該ベース側被案内部底面に対して立設されているベース側被案内部側壁とにより画成され、1つの該ボールは、該ベース側被案内部底面と、該ベース側被案内部側壁とにそれぞれ1点ずつ計2点で接触可能であることが好ましい。
【0014】
1つのボールは、ベース側被案内部底面と、ベース側被案内部側壁とにそれぞれ1点ずつ計2点で接触可能であるため、ボールがベース側被案内部凹部から外れてしまうことを防止することができる。
【0015】
また、該ベース側被案内部底面に平行な面で切った該ベース側被案内部凹部の断面は円形をなすことが好ましい。ベース側被案内部底面に平行な面で切ったベース側被案内部凹部の断面は円形をなすため、ベースがオービタル運動したときに、ベース側被案内部側壁に対してボールが滑らかに転がることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のオービタルサンダによれば、本体側の部材の磨耗、ベース側の部材の磨耗を大きく減じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態によるオービタルサンダを示す側方部分断面図。
【図2】本発明の実施の形態によるオービタルサンダのベースを示す概略平面図。
【図3】本発明の実施の形態によるオービタルサンダのベース側フット及びボールを示す斜視図。
【図4】本発明の実施の形態によるオービタルサンダの本体側フット、ベース側フット、及びボールを示す断面図。
【図5】本発明の実施の形態によるオービタルサンダの第1の変形例のベース側フット及びボールを示す斜視図。
【図6】本発明の実施の形態によるオービタルサンダの第2の変形例のベース側フット及びボールを示す斜視図。
【図7】本発明の実施の形態によるオービタルサンダの第3の変形例のベース側フット及びボールを示す斜視図。
【図8】本発明の実施の形態によるオービタルサンダの第3の変形例の本体側フット、ベース側フット、及びボールを示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施の形態によるオービタルサンダを図1乃至図3に基づき説明する。図1に示す電動工具たるオービタルサンダ1は、被加工部材の表面を仕上げ研磨等するための工具であり、本体10と、モータ20と、ベース30とを備えている。以下の説明の便宜のために、本体10からベース30に向かう方向を下方向と定義し、その逆方向を上方向と定義する。また、図1における右方向を前方向と定義し、左方向を後方向と定義する。また、紙面の表から裏へと向かう方向を左方向と定義し、紙面の裏から表へと向かう方向を右方向と定義する。
【0019】
本体10は、内部が中空の箱状をなしている。本体10の下壁10Aの略中央部には、本体10の内部と外部とを連通する貫通孔10aが形成されており、貫通孔10aにはボールベアリングたる軸受11が設けられている。モータ20は本体10内に本体10に対して固定されて設けられており、モータ20の出力軸は貫通孔10aを貫通して本体10内から本体10外へと延出している。モータ20の出力軸は出力軸部に相当する。本体10の側壁10Bの一部であってモータ20の近傍部分には図示せぬ吸気口が形成されており、本体10の上壁10Cの一部には図示せぬ吸気口から流入した空気を排出するための図示せぬ排気口が形成されている。
【0020】
また、本体10の下壁10Aの外部には排気筒10Dが設けられている。排気筒10Dの一端は本体10の下壁10Aに隣接して開口しており、排気筒10Dの他端部には図示せぬ集塵袋が取り付けられている。この構成により、後述のファン21の回転による空気の流れにより排気筒10Dの一端から流入した研削粉を図示せぬ集塵袋内に集塵できるように構成されている。
【0021】
また、本体10の下壁10Aには本体側フット12が設けられている。本体側フット12はナイロン樹脂等からなる樹脂製であり、略長方形状をした本体10の下壁10Aの四隅近傍に1つずつ計4つ設けられており、外径が略直方体形状をなしている。各本体側フット12の下面の中央には、図4に示すように、上方へ窪み上方へ向かうにつれて縮径する載頭円錐形状の本体側フット凹部12aがそれぞれ形成されている。より具体的には、本体側フット凹部12aは、ファン21の出力軸の軸方向に略直交する方向に平行な本体側フット底面12Aと、本体側フット底面12Aに対して立設され本体側フット底面12Aを取り囲むようにして本体側フット底面12Aの周囲に設けられた本体側フット側壁12Bと、により画成されている。上下方向における本体側フット凹部12aの深さは3mm〜7mm程度である。本体側フット12は本体側案内部に相当する。
【0022】
また、本体10の下壁10Aには、ファンカバー13が設けられている。ファンカバー13は、後述のファン21の羽根部21Bの外周を取り囲む部分と、後述のファン21の羽根部21Bの下側を取り囲みモータ20の出力軸に直交する方向に延びる板状のカバー下壁13Aとを有している。
【0023】
モータ20の出力軸にはファン21が固定されている。ファン21は遠心ファン21からなり、ファン軸部21Aと、ファン軸部21Aからフランジ状にファン軸部21Aの半径方向外方へ広がる羽根部21Bとを有している。モータ20の出力軸は、ファン軸部21Aをこれらが互いに同軸的な位置関係となるように貫通しており、出力軸の下端にワッシャ22を介してネジ23が螺合することによりファン軸部21Aがモータ20の出力軸に固定されている。ファン軸部21Aの下部は上部よりも径の小さな縮径部21Cをなしている。ファン軸部21Aの軸方向に直交する断面で切ったファン軸部21Aの上部の断面、ファン軸部21Aの軸方向に直交する断面で切った縮径部21Cの断面は、それぞれ円形をしているが、縮径部21Cの軸心はファン軸部21Aの上部の軸心に対してずれた位置関係をなしている。従って、モータ20の出力軸の回転によりファン軸部21Aの上部がモータ20の出力軸と一体で同軸的に回転すると、縮径部21Cは偏心回転するように構成されている。
【0024】
ベース30は、軸受31を介して縮径部21Cの下端部に対して回転可能に縮径部21Cに支承されている。ベース30は、外形が略長方形状の板状をなしており、図2に示すように、その中央部には、円形の貫通孔30aが形成されている。軸受31はボールベアリングにより構成されており、ベース30の一部であって貫通孔30aを画成している部分に配置されている。このため、縮径部21Cが偏心回転することによって、ベース30がファン軸部21Aと略直交する方向においてオービタル運動するように構成されている。ベース30の下面の全面には、図示せぬサンドペーパや布ヤスリ等が固定される。
【0025】
また、ベース30の上面にはフェルト32が設けられている。フェルト32は環状をなしており、ベース30の上面にファン軸部21Aと同軸的に設けられた環状溝に係合してベース30に固定され、ファン軸部21Aと同軸的な位置関係でファン軸部21Aを環状に取り囲んでいる。フェルト32には、ファンカバー13のカバー下壁13Aが当接している。フェルト32が設けられているため、本体10とベース30とによって囲まれて形成される空間であってファン21が回転する空間における密閉性を高めることができ、この空間をより高い負圧とすることができる。また、フェルト32は柔らかいため、フェルト32に対してファンカバー13のカバー下壁13Aが摺動することで、ベース30がオービタル運動する際に生ずる本体10に対するベース30の振動を、フェルト32において吸収することができる。
【0026】
また、ベース30の上面にはベース側フット33が設けられている。ベース側フット33はナイロン樹脂等からなる樹脂製であり、その外形は本体側フット12と略同一形状の略直方体形状をなしている。ベース側フット33は、図2に示すように、略長方形状をしたベース30の上面の四隅近傍に1つずつ計4つ設けられており、各ベース側フット33の上面は、上下方向において本体側フット12の下面にそれぞれ一致した位置関係で対向配置されている。各ベース側フット33の下面の中央には、上方へ窪み上方へ向かうにつれて縮径する載頭円錐形状のベース側フット凹部33aが、本体側フット凹部12aと同一形状をなしてそれぞれ形成されている。より具体的には、ベース側フット凹部33aは、ファン軸部21Aの軸方向に直交する方向に平行なベース側フット底面33Aと、ベース側フット底面33Aに対して立設されベース側フット底面33Aを取り囲むようにしてベース側フット底面33Aの周囲に設けられたベース側フット側壁33Bと、により画成されている。上下方向におけるベース側フット凹部33aの深さは3mm〜7mm程度である。ベース側フット33はベース側被案内部に相当する。
【0027】
本体側フット12とベース側フット33との間には、上下方向に対をなす本体側フット12及びベース側フット33の対1つに対して1つずつボール34が設けられている。ボール34は直径が7mm〜15mm程度のゴム製であり、略上半分が本体側フット凹部12a内に収容され、略下半分がベース側フット凹部33a内に収容されている。
【0028】
ボール34の上端は本体側フット底面12Aに常時当接しており、ボール34の下端はベース側フット底面33Aに常時当接している。ベース30がオービタル運動することにより、ファン軸部21Aに略直交する方向においてボール34が本体側フット凹部12a内で移動したときには、図4に示すように、ボール34はその下端のみならずその側部において本体側フット側壁12Bと当接し、計2点においてボール34は本体側フット12と当接することになる。同様に、ベース30がオービタル運動することにより、ファン軸部21Aに略直交する方向においてボール34がベース側フット凹部33a内で移動したときには、図4に示すように、ボール34はその下端のみならずその側部においてベース側フット側壁33Bと当接し、計2点においてボール34はベース側フット33と当接することになる。ボール34が本体側フット12とベース側フット33との間に設けられていることにより、本体側フット12の下端面とベース側フット33の上端面との間には隙間が形成されている。ボール34は移動案内部材に相当する。
【0029】
ベース側フット33と本体側フット12との間には、ベース側フット33と本体側フット12とを離間させた状態でファン軸部21Aに交差する方向にベース30が移動するように、ベース側フット33を本体側フット12に対して案内可能な移動案内部材たるボール34が設けられているため、ベース30がオービタル運動する際に、本体側フット12とベース側フット33とが摺動して本体側フット12、ベース側フット33がそれぞれ摩耗することを抑制することができる。このため、耐久性に優れたオービタルサンダ1とすることができる。
【0030】
また、ベース側フット33に対向する本体側フット12の部分には、ベース側フット33から離間する方向へ窪んだ本体側フット凹部12aが形成され、本体側フット12に対向するベース側フット33の部分には、本体側フット12から離間する方向へ窪んだベース側フット凹部33aが形成され、移動案内部材は、一部が本体側フット凹部12aに収容され一部とは異なる部分がベース側フット凹部33aに収容されたボール34からなるため、ボール34の転がりを利用することにより、ベース30がオービタル運動する際に、本体側フット12とベース側フット33とが摺動することを、簡単な構成で容易に抑制することができる。
【0031】
また、1つのボール34は、本体側フット底面12Aと、本体側フット側壁12Bとにそれぞれ1点ずつ計2点で接触可能であるため、ボール34が本体側フット凹部12aから外れてしまうことを防止することができる。また、1つのボール34は、ベース側フット底面33Aと、ベース側フット側壁33Bとにそれぞれ1点ずつ計2点で接触可能であるため、ボール34がベース側フット凹部33aから外れてしまうことを防止することができる。
【0032】
また、本体側フット底面12Aに平行な面で切った本体側フット凹部12aの断面は円形をなすため、ベース30がオービタル運動したときに、本体側フット側壁12Bに対してボール34が滑らかに転がることができる。また、ベース側フット底面33Aに平行な面で切ったベース側フット凹部33aの断面は円形をなすため、ベース30がオービタル運動したときに、ベース側フット側壁33Bに対してボール34が滑らかに転がることができる。
【0033】
また、ボール34はゴムからなり、ベース側フット33、本体側フット12はそれぞれ樹脂からなるため、ベース側フット33、本体側フット12に対してボール34は比較的柔らかいため、本体10から離間する方向における本体10に対するベース30の振動をボール34で吸収することができる。
【0034】
本発明によるオービタルサンダは上述の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の改良や変形が可能である。例えば、本体側フット、ベース側フット、移動案内部材の形状は、本実施の形態の形状に限定されない。
【0035】
例えば、図5に示すように、本体側フット、ベース側フット133の外形は略円柱形状をなしていてもよいし、また、図6に示すように、移動案内部材は、ボール34に代えて円柱形状低摩擦摺動部材234を、その軸方向が上下方向に指向するようにして用いてもよい。更にその場合に、図7に示すように、本体側フット、ベース側フット333として、外形が円柱形状をなすものを用いてもよい。
【0036】
移動案内部材が円柱形状低摩擦摺動部材234である場合には、ベース30がオービタル運動することにより、ファン軸部21Aに略直交する方向において当該円柱形状低摩擦摺動部材234が本体側フット凹部12a内、ベース側フット凹部33a内で移動したときに、図8に示すように、円柱形状低摩擦摺動部材234の底面の全面がベース側フット底面33Aに当接し、円柱形状低摩擦摺動部材234の側面の下部がベース側フット側壁33Bに当接する。また、円柱形状低摩擦摺動部材234の上面の全面が本体側フット底面12Aに当接し、円柱形状低摩擦摺動部材234の側面の上部が本体側フット側壁12Bに当接する。
【0037】
また、移動案内部材は上述の実施の形態のものに限定されず、低摩擦摺動部材であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、オービタルサンダの分野において有用である。
【符号の説明】
【0039】
1:オービタルサンダ 10:本体 12:本体側フット 12a:本体側フット凹部 12A:本体側フット底面 12B:本体側フット側壁 20:モータ 30:ベース 33:ベース側フット 33a:ベース側フット凹部 33A:ベース側フット底面 33B:ベース側フット側壁 34:ボール


【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
該本体に支持されたモータと、
該モータの回転により駆動する出力軸部と、
該本体に設けられた本体側案内部と、
該本体側案内部に対向配置され、該出力軸部の駆動により該出力軸部に交差する方向においてオービタル運動するベースと、
該ベースの外面であって該本体側案内部に対向する該外面の部分に、該本体側案内部に対向して設けられたベース側被案内部と、を備え、
該ベースには研磨材が設けられているオービタルサンダであって、
該ベース側被案内部と該本体側案内部との間には、該出力軸部に交差する方向にのみ該ベースが移動するように該ベース側被案内部を該本体側案内部に対して案内可能な移動案内部材が設けられていることを特徴とするオービタルサンダ。
【請求項2】
本体と、
該本体内に収容されたモータと、
該本体の一部を貫通して該本体内から該本体外へ延出し、該モータの回転により駆動する出力軸部と、
該本体の外面上において該出力軸部を取り囲むように該本体の外面に固定配置された複数の本体側案内部と、
該複数の本体側案内部に対向配置され、該出力軸部の駆動により該出力軸部に交差する方向においてオービタル運動するベースと、
該ベースの外面であって該複数の本体側案内部に対向する該外面の部分において、該複数の本体側案内部に1つずつ対向して該外面の部分に固定配置された複数のベース側被案内部と、を備え、
該ベースの外面であって該本体側案内部に対向する該外面の部分に対する反対側の面には研磨材が設けられているオービタルサンダであって、
該ベース側被案内部と該本体側案内部との間には、該出力軸部に交差する方向に該ベースが移動するように、且つ該移動の際に該本体側案内部と該ベース側被案内部との間の距離が一定となるように、該ベース側被案内部を該本体側案内部に対して案内可能な移動案内部材が設けられていることを特徴とするオービタルサンダ。
【請求項3】
該ベース側被案内部に対向する該本体側案内部の部分には、該ベース側被案内部から離間する方向へ窪んだ本体側案内部凹部が形成され、
該本体側案内部に対向する該ベース側被案内部の部分には、該本体側案内部から離間する方向へ窪んだベース側被案内部凹部が形成され、
該移動案内部材は、一部が該本体側案内部凹部に収容され該一部とは異なる部分がベース側被案内部凹部に収容されたボールからなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のオービタルサンダ。
【請求項4】
該本体側案内部凹部は、該出力軸部に交差する方向に平行な本体側案内部底面と、該本体側案内部底面に対して立設されている本体側案内部側壁とにより画成され、
1つの該ボールは、該本体側案内部底面と、該本体側案内部側壁とにそれぞれ1点ずつ計2点で接触可能であることを特徴とする請求項3記載のオービタルサンダ。
【請求項5】
該本体側案内部底面に平行な面で切った該本体側案内部凹部の断面は円形をなすことを特徴とする請求項4記載のオービタルサンダ。
【請求項6】
該ベース側被案内部凹部は、該出力軸部に交差する方向に平行なベース側被案内部底面と、該ベース側被案内部底面に対して立設されているベース側被案内部側壁とにより画成され、
1つの該ボールは、該ベース側被案内部底面と、該ベース側被案内部側壁とにそれぞれ1点ずつ計2点で接触可能であることを特徴とする請求項3記載のオービタルサンダ。
【請求項7】
該ベース側被案内部底面に平行な面で切った該ベース側被案内部凹部の断面は円形をなすことを特徴とする請求項6記載のオービタルサンダ。
【請求項8】
該ボールはゴムからなり、該ベース側被案内部、該本体側案内部はそれぞれ樹脂からなることを特徴とする請求項3乃至請求項7のいずれか一記載のオービタルサンダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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