説明

カウンティングを使用するカードゲーム

多種の実施例は、デックからディールされたカードを記述する統計の値を決定すること、及び該統計に基づいてゲームのルールを修正すること、を含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
[[図面の簡単な説明]]
図1は、複数の実施例に従ったハンドリーディングシステムについての構成要素のブロック図である。
図2は、複数の実施例に従ったゲームをプレイする装置を図示する。
【0002】
[[詳細な説明]]
以下のセクションI乃至Xは、本願を解釈するためのガイドを与える。
【0003】
[I.用語]
「製品」という用語は、明らかに指定されない限り、任意の機械、製造物及び/又は物質の組成物を意味する。
【0004】
「工程」という用語は、明らかに指定されない限り、任意の工程(プロセス)、アルゴリズム、及び方法等を意味する。
【0005】
各工程(方法、アルゴリズム、又は他の名称でもあり得る)は、本質的に1つ又はそれより多くの段階を有し、よって工程の「段階」又は「複数の段階」に対する全ての言及は、単に「工程」という用語又は同様の用語の言及において本質的な根拠を有する。したがって、請求項における工程の「段階」又は「複数の段階」への言及は、十分な根拠を有する。
【0006】
「発明」及び同様の用語は、明らかに指定されない限り、「本願において開示される1つ又はそれより多くの発明」を意味する。
【0007】
「一実施例」、「実施例」、「複数の実施例」、「該実施例」、「該複数の実施例」、「1つ又はそれより多くの実施例」、「いくつかの実施例」、「特定の実施例」、「1つの実施例」、「他の実施例」等の用語は、明らかに指定されない限り、「開示される発明(単数又は複数)の1つ又はそれより多くの実施例(ただし全てではない)」を意味する。
【0008】
発明の「変形」という用語は、明らかに指定されない限り、本発明の一実施例を意味する。
【0009】
実施例の記載における「他の実施例」への言及は、明らかに指定されない限り、言及される実施例が他の実施例(例えば、言及される実施例より前に記載される実施例)と相互に排他的である、ことを意味しない。
【0010】
「含む」「有する」という用語及びそれらの変形は、明らかに指定されない限り、「制限的ではなく有する」を意味する。
【0011】
単数を示す用語及び定冠詞は、明らかに指定されない限り、「1つ又はそれより多くの」を意味する。
【0012】
「複数」という用語は、明らかに指定されない限り、「2つ又はそれより多く」を意味する。
【0013】
「ここにおいて」という用語は、明らかに指定されない限り、「参照によって組み込まれ得るあらゆるものを有する本願において」ということを意味する。
【0014】
「少なくとも1つの」という表現は、かかる表現が複数の事物(列挙されたリストの事物のような)を修飾する際に、明らかに指定されない限り、かかる事物の1つ又はそれより多くの任意の組合せを意味する。例えば、「装置、自動車、及び車輪の少なくとも1つ」という表現は、(i)装置、(ii)自動車、(iii)車輪、(iv)装置及び自動車、(v)装置及び車輪、(vi)自動車及び車輪、あるいは(vii)装置、自動車及び車輪、のいずれかを意味する。「少なくとも1つの」という表現は、かかる表現が複数の事物を修飾する際に該複数の事物の「各々の1つ」を意味するものではない。
【0015】
「1」「2」等である数詞は、何かの量を示す基数として使用される際は(1つの装置、2つの装置等)、その数詞によって示される量を意味するのであって、少なくともその数詞によって示される量を意味するものではない。例えば、「1つの装置」は「少なくとも1つの装置」を意味するのではないため、「1つの装置」という表現は、例えば2つの装置を対象としない。
【0016】
「〜に基づく」という表現は、明らかに指定されない限り、「〜にのみ基づく」ことを意味するものではない。言い換えれば、「〜に基づく」という表現は、「〜にのみ基づく」及び「少なくとも〜に基づく」の両方を説明するものである。「少なくとも〜に基づく」という表現は、「少なくとも部分的に…に基づく」という表現と同等である。
【0017】
「示す」及びそれと同様の用語は、明らかに指定されない限り、排他的ではない。例えば、「示す」という用語は、明らかに指定されない限り、「〜のみを示す」を意味するものではない。言い換えれば、「データは、クレジットカード番号を示す」という表現は、「データは、クレジットカード番号のみを示す」及び「データは、クレジットカード番号及びその他のものも示す」の両方を説明するものである。
【0018】
本願における「それによって」という用語は、先に明示的に記載されたもの意図される結果、目的、又は結果のみを表現する節又は他の語群に先行するようにのみ使用される。故に、「それによって」という用語が請求項において使用される際、「それによって」という用語が修飾する節又は他の語は、該請求項の更なる具体的な制限を確立するものではなく、該請求項の意味又は範囲を限定するものでもない。
【0019】
「等」及びそれと同様の用語は、「例えば」ということを意味し、故にそれが説明する用語や表現を限定するものではない。例えば「コンピュータはインターネットを通じてデータ(命令、データ構造等)を送る」という文において、「等」という用語は、「命令」がコンピュータがインターネットを通じて送り得る「データ」の一例であることを説明し、また、「データ構造」がコンピュータがインターネットを通じて送り得る「データ」の一例であることを説明する。しかしながら、「命令」及び「データ構造」は、単に「データ」の例であり、「命令」及び「データ構造」以外の他のものも「データ」であり得る。
【0020】
「夫々」及びそれと同様の用語は、「個々にみて」ということを意味する。故に、2つ又はそれより多くの事物が「夫々の」特性を有する場合、かかる事物の各々がそれ独自の特性を有し、かかる特性は互いに異なっていてもよいが、異なっている必要はない。例えば、「2つの機械の各々は、夫々の機能を有する」という表現は、第1の機械はある機能を有し、第2の機械もある機能を有する、ことを意味する。第1の機械の機能は、第2の機械の機能と同じであってもなくてもよい。
【0021】
「即ち」及びそれと同様の用語は「つまり」を意味し、故にそれが説明する用語又は表現を限定する。例えば、「コンピュータはインターネットを通じてデータ(即ち命令)を送る」という文において、「即ち」は、「命令」がコンピュータがインターネットを通じて送る「データ」である、ことを説明する。
【0022】
いかなる所定の数値範囲も、その範囲内の整数及び小数を有する。例えば、範囲「1乃至10」は、1と10との間の整数(例えば1,2,3,4,...9)及び非整数(例えば1.1,1.2,...1.9)を具体的に有するよう解釈されるべきである。
【0023】
2つ又はそれより多くの用語又は表現が(例えば、該用語又は表現が同義であるという明示的な記述によって)同義である場合、かかる用語/表現の1つの事例は、かかる用語/表現の他の事例が異なる意味を有さなければならない、ことを意味するものではない。例えば、記述によって「有する」の意味が「制限的ではなく有する」と同義であるとされる際、「制限的ではなく有する」という表現を単に使用することは、「有する」という用語が「制限的ではなく有する」以外の何かを意味するものではない。
【0024】
[II.決定(determining)]
「決定する」という用語及びその文法的な変形(価格を決定する、値を決定する、特定の条件を満たすオブジェクトを決定する、等)は、きわめて広義に使用される。「決定する」という用語は、多種のアクションを包含し、それ故に「決定する」は、計算する、算出する、処理する、導出する、調査する、検索する(表、データベース、又は他のデータ構造において検索する、等)、確認する、等を含み得る。また、「決定する」は、例えば、受ける(情報を受ける、等)、アクセスする(メモリにおけるデータにアクセスする、等)を含み得る。また、「決定する」は、解決する、選択する、選ぶ、確立する等を含み得る。
【0025】
「決定する」という用語は、確実性や絶対的精度を含意するものではなく、それ故に「決定する」は、推測する、推定する、予測する、予想する等を有し得る。
【0026】
「決定する」という用語は、数学的な処理が実行されなければならない、ことを含意するものではなく、また、数値的な方法が使用されなければならないことを含意せず、アルゴリズムや工程が使用されることを含意するものではない。
【0027】
「決定する」という用語は、特定の装置が使用されなければならない、ことを含意するものではない。例えば、コンピュータは、必ずしも決定を行なう必要はない。
【0028】
[III.文の形]
第1の請求項の限定が、1つの特徴及び1つより多くの特徴を対象とし(例えば、「少なくとも1つの装置」等である限定は、1つの装置及び1つより多くの装置を対象とする)、また第1の請求項に従属する第2の請求項において、第2の請求項が限定を示すよう「前記(該)」という定冠詞を使用する場合(「前記(該)装置」等)、これは第1の請求項が該1つの特徴のみを対象とする、ことを含意するものではなく、また、第2の請求項が該1つの特徴のみを対象とすることを含意するものではない(例えば「前記(該)装置」は、1つの装置及び1つより多くの装置の両方を対象にし得る)。
【0029】
序数(「第1の」「第2の」「第3の」等)が用語の前の修飾語として使用される際、その序数は(明らかに指定されない限り)、例えば同一の用語又は同様の用語によって説明される他の特徴と該特定の特徴とを区別するよう、単に特定の機能を示すために使用される。例えば、「第1の装置」は、単に「第2の装置」等と区別するようにそのように称され得る。故に、「装置」という用語の前での「第1の」及び「第2の」という序数の単なる使用は、2つの装置間のその他の関係を示すものではなく、同様に装置の一方又は両方の他の関係を示すものではない。例えば、「装置」という用語の前での「第1の」及び「第2の」という序数の単なる使用は、(1)一方の装置が順序又は位置において他方の装置より前又は後に来ること;(2)一方の装置が時間的に他方の装置より前又は後に発生あるいは作用すること;(3)一方の装置が他方の装置より重要性や品質等において上回るあるいは下回ること、を示すものではない。更には、序数の単なる使用は、整数を有して識別される特徴に対する数値的限定を定義するものではない。例えば、「装置」という用語の前での「第1の」及び「第2の」という序数の単なる使用は、2つより多くの装置があってはならない、ことを示すものではない。
【0030】
本願において単一の装置、物品、又は他の製品が記載される際、記載される1つより多くの装置/物品(協働又は非協働に関わらない)は、該単一の装置/物品に代替するよう使用され得る。したがって、装置が有するよう記載される機能性は、1つ又はそれより多くの装置/物品によって代替的に有され得る(協働又は非協働に関わらない)。
【0031】
同様に、本願において1つ又はそれより多くの装置、物品又は他の製品が記載される際(協働又は非協働に関わらない)、該単一の装置/物品は、記載される1つ又はそれより多くのの装置又は物品に代替するよう使用され得る。例えば、複数のコンピュータベースの装置は、単一のコンピュータベースの装置で置き換えられ得る。したがって、1つ又はそれより多くの装置又は物品が有すると記載される多種の機能性は、単一の装置/物品によって代替的に有され得る。
【0032】
記載される単一の装置の機能性及び/又は特徴は、かかる機能性/特徴を有すると明確にではないが記載はされる1つ又はそれより多くの他の装置によって代替的に実現され得る。故に、他の実施例は記載される装置自体を有する必要はなく、かかる他の実施例においてかかる機能性/特徴を有する該1つ又は他の装置を有し得る。
【0033】
[IV.開示される例及び用語は限定的ではない]
発明の名称(本願の明細書の冒頭に記載)及び要約書(本願の明細書の末尾に記載)は、開示される発明の範囲をいかようにも限定しないものとして扱われるべきである。要約書は、単に150語を超えない要約が37C.F.R.§1.72(b)において求められるため、本願に包含される。
【0034】
本願の発明の名称及び本願明細書において与えられるセクションの見出しは、単なる便宜上のものであり、本開示をいかようにも制限するものとして扱われるべきではない。
【0035】
複数の実施例は、本願明細書において記載されるが、単なる例証として提示されるものである。記載される実施例は、いかようにも制限的ではなく、制限するよう意図されるものでもない。本願が開示する発明は、本開示から容易に明らかである通り、複数の実施例に幅広く適用可能である。当業者は、開示される発明が構造上、論理上、ソフトウェア上、及び電気的な修正等である多種の修正及び代替を有して実行され得る、ことを認識する。開示される発明の特定の特徴が1つ又はそれより多くの特定の実施例及び/又は図面を参照して記載され得るが、明らかに指定されない限り、かかる特徴は該1つ又はそれより多くの特定の実施例又は図面における使用に制限されない、ことが理解されるべきである。
【0036】
本願に記載される方法の段階又は製品要素のいずれの実施例も、本明細書及び請求項において明らかに記述される場合を除いて、本願に記載する発明を構成せず、本願に記載する発明にとって必須ではなく、あるいは、本願に記載する発明と同一の広がりを有するものではない。
【0037】
各請求項における全ての語は、優先日の時点において当業者によって与えられる意味の最も広い範囲を有する。請求項において使用される用語は、本明細書又は請求項の何れかにおいて明らかに記述される場合を除いて、本願によって具体的に定義付けられず、あるいは制限されない。
【0038】
添付の請求項のプレアンブルは、請求項に記載される発明の目的、恩恵、及び可能な使用のみを記載し、請求項に記載される発明を制限するものではない。
【0039】
本開示は、本発明の全ての実施例の逐語的な記載ではない。また、本開示は、全ての実施例に存在しなければならない本発明の特徴のリストではない。
【0040】
互いに連絡していると記載される装置は、明らかに指定されない限り、互いに連続的に連絡している必要はない。反対に、かかる装置は、必要又は所望に応じて互いに伝達する必要が有るのみであり、実際には大半の時間はデータを交換することを控えていてもよい。例えば、インターネットを介して他の機械と通信している機械は、長い時間にわたって(例えば、数週間)他の機械にデータを送信しないことがあり得る。更に、互いと連絡する装置は、直接的にあるいは1つ又はそれより多くの仲介を通じて間接的に連絡し得る。
【0041】
複数の構成要素及び特徴を有する一実施例の記載は、かかる構成要素/特徴の全て又はいずれかが要求される、ことは含意しない。反対に、複数の任意の構成要素は、本発明の可能な実施例の幅広い多様性を例示するよう記載される。明らかに指定されない限り、構成要素/特徴は、必須又は所望されるものではない。
【0042】
工程の段階、アルゴリズム等は特定の逐次順で記載あるいは特許請求され得るが、かかる工程は異なる順序で作動するよう構成され得る。言い換えれば、明らかに記載又は特許請求され得る段階のいずれのシーケンス又は順序も、段階が該順序に実行されるという要求を必ずしも示すものではない。本願に記載工程の段階は、可能な順序で実行され得る。更に、複数の段階は、(例えば1つの段階が他の段階の後に記載されるために)非同時的に発生するものとして記載又は暗示されていても、同時に実行され得る。更には、図面の描写による工程の例示は、例示される工程がそれに対する他の変形及び修正を排除することを含意せず、例示される工程やその段階のいずれかが本発明に必要であることは含意せず、例示される工程が望ましいことを含意しない。
【0043】
工程は、複数の段階を含むものとして記載され得るが、それは、全ての段階又はいずれかの段階が望ましいか、必須であるか、あるいは所望される、ことを含意するものではない。記載される発明の範囲内の多種の他の実施例は、記載される段階の一部又は全てを省略する他の工程を有する。明らかに指定されない限り、いずれの段階も、必須ではなく、また所望されない。
【0044】
工程は単独で、あるいは他の製品や方法に対する参照を有さず、記載され得るが、一実施例では、該工程は他の製品又は方法と相互作用し得る。例えば、かかる相互作用は、1つのビジネスモデルを他のビジネスモデルにリンクすること、を有し得る。かかる相互作用は、当該工程の柔軟性又は望ましさを高めるよう提供され得る。
【0045】
製品は複数の構成要素、態様、質、特徴、及び/又は特性を有するものとして記載され得るが、それは、該複数のもののうちいずれか又は全てが望ましいか、必須であるか、あるいは所望される、ことを示すものではない。記載される発明の範囲内の多種の他の実施例は、記載される複数のもののうち一部又は全てを省略する他の製品を有する。
【0046】
項目(符号を付され得るか、付され得ない)の列挙されたリストは、明らかに指定されない限り、該項目のいずれか又は全てが排反である、ことを意味しない。同様に、列挙された項目(符号を付され得るか、付され得ない)のリストは、明らかに指定されない限り、該項目のいずれか又は全てが何らかのカテゴリーを網羅している、ことを意味しない。例えば、「コンピュータ、ラップトップ、PDA」と列挙されたリストは、該リストの3つの項目のうちのいずれか又は全てが排反である、ことを意味せず、該リストの3つの項目のうちのいずれか又は全てが何らかのカテゴリーを包括する、ことを意味しない。
【0047】
項目(符号を付され得るか、付され得ない)の列挙されたリストは、該項目のいずれか又は全てが互いに同等であり、容易に互いの代替とされる、ことを意味しない。
【0048】
全ての実施例は、例証であり、場合によっては、本発明又はいずれかの実施例が作成又は実行された、ことを意味しない。
【0049】
[V.コンピューティング]
当業者にとっては、本願に記載される多種の工程が、例えば適切にプログラムされた汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ及びコンピューティング装置によって実行され得ることは容易に明らかである。典型的には、プロセッサ(例えば1つ又はそれより多くのマイクロプロセッサ、1つ又はそれより多くのマイクロコントローラ、1つ又はそれより多くのデジタル信号プロセッサ)は命令を(メモリ又は同様の装置等から)受領し、該命令を実行し、それによって該命令によって定義される1つ又はそれより多くの工程を実行する。命令は、例えば1つ又はそれより多くのコンピュータプログラム、1つ又はそれより多くのスクリプトにおいて、実現され得る。
【0050】
「プロセッサ」は、アーキテクチャ(チップレベルのマイクロプロセシング/マルチコア、RISC、CISC、インターロックパイプラインステージ(Interlocked Pipeline Stages)を有さないマイクロプロセッサ、パイプライン化構成、同時マルチスレッディング、等)に関わらず、1つ又はそれより多くのマイクロプロセッサ、中央処理ユニット(CPU)、コンピューティング装置、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、又は同様の装置、あるいはそれらの組合せを意味する。
【0051】
故に、工程の記載は、該工程を実行する装置の記載である。該工程を実行する装置は、例えばプロセッサ及び入力装置、並びに工程を事項するよう適切である出力装置を有し得る。
【0052】
更に、かかる方法を実行するプログラム(及び他の種類のデータ)は、多様な媒体(コンピュータ可読媒体等)を使用して、複数の方途において格納及び送信され得る。複数の実施例では、ハードワイヤード回路又はカスタムハードウェアは、多種の実施例の工程を実行し得る複数又は全てのソフトウェア命令の代わりにあるいは組み合せて、使用され得る。よって、ハードウェア及びソフトウェアの多種の組合せは、ソフトウェアのみの代わりに使用され得る。
【0053】
「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータ、プロセッサ又は同様の装置によって読み取られ得るデータ(命令、データ構造等)の提供に関与する任意の媒体、複数の該媒体、又は異なる媒体の組合せを示す。かかる媒体は、制限的ではなく不揮発性媒体、揮発性媒体、及び伝送媒体を有する多くの形状を取り得る。不揮発性媒体は、例えば光又は磁気ディスク、及び他の永続的メモリを有する。揮発性媒体は、典型的にメインメモリを構成する動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)を有する。伝送媒体は、同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバーを有し、プロセッサに対して結合されるシステムバスを有するワイヤを有する。伝送媒体は、音響波、光波、並びに、電波(RF)及び赤外線(IR)データ通信の際に生成されるような電磁放射を有し得るか、あるいは伝達し得る。コンピュータ可読媒体の一般的な形状は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の磁気媒体、CD−ROM、DVD、他の任意の光学媒体、パンチカード、紙テープ、穿孔パターンを有する他の任意の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEEPROM、他の任意のメモリチップ又はカートリッジ、後述される搬送波、又は、コンピュータが読み取り得る他の任意の媒体、を有する。
【0054】
多種の形状のコンピュータ可読媒体は、プロセッサにデータ(命令のシーケンス等)を運ぶことに関与し得る。例えばデータは、(i)RAMからプロセッサに送達され得;(ii)無線伝送媒体を通じて運ばれ得;(iii)イーサネット(登録商標)(又はIEEE802.3)、SAP、ATP、Bluetooth(登録商標)及びTCP/IP、TDMA、CDMA、及び3G等である複数のフォーマット、規格、又はプロトコルに従ってフォーマット及び/又は伝送され得;並びに/あるいは、(iv)技術的に周知である多種の方途のいずれかにおいて任意の方法でプライバシーを保証するかあるいは偽造を防ぐよう、暗号化され得る。
【0055】
故に、工程の記載は、該工程を実行するプログラムを格納するコンピュータ可読媒体の説明である。コンピュータ可読媒体は、本方法を実行する適切なプログラム要素を(適切なフォーマットで)格納し得る。
【0056】
工程における多種の段階の記載が、記載される段階の全てが要求されることを示すものではないのと同様に、装置の実施例は、記載される工程の一部(必ずしも全てではない)を実行するよう動作可能なコンピュータ/コンピューティング装置を有する。
【0057】
同様に、工程における多種の段階の記載が、記載される全ての段階が要求されることを示すものではないのと同様に、プログラム又はデータ構造を格納するコンピュータ可読媒体の実施例は、実行される際にプロセッサに記載される工程の一部(必ずしも全てではない)を実行させ得るプログラムを格納するコンピュータ可読媒体を有する。
【0058】
データベースが記載される場合、当業者は、(i)記載されるもの対して代替的なデータベース構造が容易に用いられ得ること;及び(ii)データベース以外の他のメモリ構造が容易に用いられ得ること、を理解する。本願に提示されるサンプルデータベースの例証又は記載は、格納された情報の説明に対する例証的なものである。例えば図面等に示される表によって示唆されるものの他に、複数の他の配置が用いられてもよい。同様に、データベースの例示されるエントリは、典型的な情報を表すのみであり、当業者は、エントリの数及び無いようが本願において記載されるものとは異なり得る、ことを理解する。更に、表としてのデータベースの記載に関わらず、他のフォーマット(リレーショナルデータベース、オブジェクトベースのモデル、及び/又は分散データベース)は、本願に記載されるデータタイプを格納及び操作するよう使用される。同様に、データベースのオブジェクトメソッド又は動作は、本願に記載される多種の工程を実行するよう使用され得る。更に、データベースは、かかるデータベース中のデータにアクセスする装置に近接してあるいはそれから遠隔的に、既知の方途において格納され得る。
【0059】
多種の実施例は、(通信ネットワーク等を介して)1つ又はそれより多くの装置と通信するコンピュータを有するネットワーク環境において機能するよう構成され得る。該コンピュータは、前記装置と直接的あるいは間接的に、有線又は無線媒体(例えば、インターネット、LAN、WAN又はイーサネット(登録商標)、トークンリング、電話線、ケーブル線、ラジオチャネル、光通信線、商業的なオンラインサービスプロバイダ、掲示板システム、衛星通信リンク、上述のものの組合せ)を介して通信し得る。かかる装置の夫々は、それ自体が、コンピュータと通信するよう適応されたインテルPentium(登録商標)又はCentrino(登録商標)プロセッサに基づくようなコンピュータ又は他のコンピューティング装置を有し得る。コンピュータと通信している装置の数及び種類は、任意である。
【0060】
一実施例では、サーバコンピュータ又は集中権限は、必要あるいは所望され得ない。例えば、本発明は、一実施例では、集中権限を有さない1つ又はそれより多くの装置上で実施され得る。一実施例では、サーバコンピュータによって実行されるよう本願において記載される機能、又はサーバコンピュータ上に格納されるようと記載されるデータは、代わりに1つ又はそれより多くのかかる装置によって実行され得る。
【0061】
工程が記載される場合、一実施例において該工程は、ユーザーの介入を有さずに作動し得る。他の実施例では、該工程は何らかの人間の介入を有する(例えば、段階は人間の支援によりあるいは人間の支援を得て、実行される)。
【0062】
[VI.継続出願]
本開示は、当業者が複数の実施例及び/又は発明を実施し得るよう与えられる。かかる実施例及び/又は発明の中には、本願において特許請求され得ないものがあるが、それにもかかわらず本願の優先権の恩恵を主張する1つ又はそれより多くの継続出願において特許請求されるものもある。
【0063】
出願人は、本願において開示され且つ実施し得るよう記載されるが特許請求されていない対象に対する特許を取得するために追加的な出願を提出するよう意図している。
【0064】
[VII.米国特許法(35 U.S.C.)第112条第6項]
請求項において、「〜する手段」という表現又は「〜する段階」という表現を有する該請求項の限定は、米国特許法第112条第6項がその限定に適用されることを意味している。
【0065】
請求項において、「〜する手段」という表現又は「〜する段階」という表現を有さない当該請求項の限定は、該限定が機能を実行するための構造、材料、又は作用の記載なしに機能を記載するか否かに関わらず、米国特許法第112条第6項が該限定に適用されない、ことを意味している。例えば、請求項において、単に該請求項又は他の請求項の1つ又はそれより多くの段階を言及するよう「段階」という表現又は「複数の段階」という表現を使用することは、米国特許法第112条第6項が該段階に適用する、ことを意味するものではない。
【0066】
米国特許法第112条第6項に基づく特定の機能を実行する手段又は段階に対して、明細書に記載される対応する構造、材料、又は作用、並びにそれと同等のものは、該特定の機能の他に追加的な機能を実行し得る。
【0067】
コンピュータ、プロセッサ、コンピューティング装置及び同様な製品は、多様な機能を実行し得る構造である。かかる製品は、その製品のメモリ装置において、あるいはその製品がアクセスするメモリ装置において格納されるプログラム等である1つ又はそれより多くのプログラムを実行することによって、特定の機能を実行するよう動作可能であり得る。明らかに指定されない限り、かかるプログラムは、本願において開示され得る特定のアルゴリズム等である特定のアルゴリズムに基づく必要はない。特定の機能が種々のアルゴリズムを介して実行され得ることは、当業者には周知であり、該特定の機能を実行するための設計上の選択にすぎない。
【0068】
それ故に、米国特許法第112条第6項に基づく特定の機能を実行する手段又は段階に対して、特定の機能に対応する構造は、該特定の機能を実行するようプログラムされる製品を有する。かかる構造は、該機能を実行するプログラムされた製品を有するが、かかる製品が(i)該機能を実行するための開示されるアルゴリズム、(ii)開示されるアルゴリズムと同様のアルゴリズム、又は(iii)該機能を実行するための異なるアルゴリズム、を有してプログラムされるかには関わらない。
【0069】
機能(function hat)を実行する手段が方法であることが記載される場合、該方法を実行する1つの構造は、該機能を実行するよう適切なハードウェアを有してプログラム又は構成されるコンピューティング装置(汎用コンピュータ等)を有する。
【0070】
かかる構造はまた、当業者が理解する他のアルゴリズムを介して該機能を実行するよう適切なハードウェアを有してプログラム及び/又は構成される、コンピューティング装置(汎用コンピュータ等)を有する。
【0071】
[VIII.免責(Disclaimer)]
特定の実施例に対する複数の参照は、追加的な異なる実施例の免責又は否認を示すものではなく、特定の特徴を全て有する実施例の記載に対する同様の参照は、特定の特徴を示さない実施例の免責又は否認を示すものではない。本願における明確な免責又は否認は、「〜を有さない」という表現又は「〜を実行し得ない」という表現を付けられるべきである。
【0072】
[IX.参照による組込み]
本願において参照される特許、特許明細書、又は他の文書は、本開示の一部として本特許出願へと参照により組み込まれるが、これは米国特許法第112条第1項に基づく記載要件、及び米国特許法第112条第1項に基づく実施可能要件を単に目的とするものであり、また、本願がかかる参照の組込みを有さずに確認可能な意味を与え損なわず、かかる用語に対する確認可能な意味が与えられ得るようにする場合に、いかようにも本願発明の用語の制限し、定義付け、あるいは解釈するように使用されるべきではない。故に、当業者は、参照において与えられる実施例によっていかようにも制限される必要はない。
【0073】
参照による組込み自体は、本願において明らかに特定されない限り、組み込まれる特許、特許明細書、又は他の文書に包含される記述、意見、議論又は特徴付けにおける支持、承認、黙諾を意味するものではない。
【0074】
[X.出願経過]
本願(請求項を含む)の解釈において、当業者は、本願の出願経過を参照すべきであるが、本願に関係すると考えられる他の特許出願があるか否かに関わりなく、また本願と優先権主張を共有する他の特許出願があるか否かに関わりなく、他の特許又は特許出願の出願経過をも参照すべきではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0075】
<<カード>>
トランプのカードは長年にわたって存在してきている。多くの異なる種類のゲームにおいてプレイされるトランプのカードは多種あるが、最も一般的な種類のカードは、各カードの一側又は表に印刷されるかあるいは示される4つの異なるスート(即ちスペード、ハート、ダイヤモンド、及びクラブ)に分けられる、52枚のカードを有する。標準的なデッキでは、カードの4つのスートの各々は、やはりカードの表に印刷されるかあるいは示される、2から10の数字、又はA(エース)、K(キング)、Q(クイーン)又はJ(ジャック)の文字をつけられた13枚のカードを有する。故に各カードは、その表面上に数字又は文字の表示と併せてスートの表示を有する。また、キング、クイーン及びジャックは通常、カードの表に何らかのデザインを有し、絵札と称され得る。
【0076】
場合によって、52枚のカードの標準的なプレイ用デックは、時にはジョーカーと称される、複数のエキストラカードを有する。該カードは、デックを有してプレイされる特定のゲームに依存して、なんらかの使用法は又は意味を有し得る。例えば、あるカードゲームがジョーカーを含み、プレイヤが自分の「ハンド」にジョーカーを受け取る場合、該プレイヤは、デックにあるいずれのカードとしても使用し得る。プレイヤがスペードの10、ジャック、クイーン及びキングに加えてジョーカーを有する場合、該プレイヤは、ジョーカーをスペードのエースとして使い得る。その場合、該プレイヤは、ロイヤルフラッシュ(スペードの10からエースまで)を有することとなる。
【0077】
標準的なデックのトランプカードを使って、多くの異なるゲームがプレイされ得る。標準的なデックのカードを使用してプレイされるゲームは、ゲームボード、チップ等である他のアイテムを有し得るか、あるいはプレイされるゲームはカードデック自体のみを必要とし得る。標準的なデックのカードを使ってプレイされるゲームの大半において、各カードに対してある価値が割り当てられる。該価値は、ゲームによって異なり得る。
【0078】
通常、カードの価値は、数字2のカードを最低価値として始まり、数字が10まで増大すると増大し、次いで価値が増大する順にジャック、クイーン、キング及びエースとなる。ゲームによって、エースは、2より低い価値を有し得る。また、特定のカードがワイルドカードに定められるか、あるいはなんらかの価値を有すると定められるゲームにおいては、該カードが全てのうちで最大の価値を有し得る。例えば、デュース即ち2の札がワイルドカードであるカードゲームでは、2を含むカードを保持しているプレイヤは、該2を他のいずれかのカードとして使うことができる。例えば9と2で2枚の9と等価になる。
【0079】
更に、カードに示される4つの異なるスートは、ゲームに依存して特定の価値を有し得る。1つのスート即ちスペードが他のスート即ちハートより高い価値を有するゲームルールのもとでは、スペードの7はハートの7より高い価値を有し得る。
【0080】
異なるカード量及びスート価値を使用して、多くの異なるゲームがプレイされ得る、ことは想像に難くない。特定のゲームでは、プレイヤが他の1人又は複数のプレイヤに勝ったか否かを決定するのは、該プレイヤが獲得するカードの組合せである。通常、獲得するのがより難しい組合せほどその勝ちはより高く、(カードの価値も考慮に入れて)より難しい組合せを得たプレイヤは、ゲームに勝つ。
【0081】
例えば、ポーカーのゲームにおいて、各プレイヤは最終的に5枚のカードを受け取り得る。表に同様の数をもつ3枚のカード、即ちハートの4、ダイヤモンドの4及びクラブの4を獲得するプレイヤは、同じ数値を有する2枚のカード、即ちスペードのキングとハートのキングのみを有するプレイヤに勝つ。しかしながら、一般にフラッシュとして知られる全てがクラブを有する5枚のカードを有するプレイヤは、上述したスリーカードを有するプレイヤに勝つ。
【0082】
多くの場合において、標準的なデッキのトランプカードは、ゲーム機を作成するよう使用される。かかるゲーム機において、プレイヤは、コインを投入し、ビデオ画面上の標準的なトランプカードのイミテーションを使用して、ポーカー等である特定のカードゲームをプレイし、最初に機械へと投入したよりも多くのお金を勝ち取ろうとする。
【0083】
トランプカードを使用するギャンブルの他の形状は、テーブルゲームとしても既知である、テーブルを利用するものである。テーブルは、テーブル及びディーラーを使用し、プレイヤは、テーブルの周囲に座るか、あるいは立つ。プレイヤは、自身のベットをテーブルに置き、ディーラーは、各プレイヤにカードをディールする。ディールされたカードの枚数、あるいはカードが表を上にしてディールされるか表を下にしてディールされるかは、プレイされる特定のテーブルゲームに依存する。
【0084】
更には、標準的なトランプカードのイミテーション又は描写は、ポーカー及びブラックジャック等である多くの携帯型電子ゲーム、及び、多くのコンピュータゲーム及びインターネットゲームにおいて使用される。インターネットに接続されていてもいなくてもよい携帯型電子ゲーム又はコンピュータ端末を使用して、プレイヤは、イミテーションのトランプカードを受け取り、コンピュータ又は他のプレイヤのいずれかに対してカードゲームをプレイする。更には、かかるゲームの多くは、ギャンブルと組み合せてコンピュータ上でプレイされ得る。
【0085】
また、ゲームプレイにおいてトランプカードのデッキを使用するテレビ放送されるゲーム番組は多数ある。かかる番組において、カードは通常、見やすいように拡大されるか、ビデオ画面又はモニタ上に示される。かかるテレビゲーム番組において、参加者は、賞又は金を求めてカードゲームを通常互いに対してプレイし、特定の人がアクションを監視するホストとしての役割を有する。
【0086】
また、ロタリーチケットがあり、プレイヤは、該チケットを購入し、不透明な層を「スクラッチする(削る)」ことで金及び賞を獲得したか否かをみる。該不透明な層は、プレイヤが購入して層をはがす前にロタリーチケットの結果を知ることを防ぐ。かかるロタリーチケットにおいては、不透明な層の下にトランプカードが使用されることがあり、プレイヤは、賞又は金を獲得するよう複数の同様のカードをマッチングさせる必要があり得る。
【0087】
<<カードゲームのルール>>
<ポーカーのルール>
基本的なポーカーゲームにおいては、52枚のカードのデックを使用してプレイされ、各プレイヤは、5枚のカードをディールされる。各プレイヤの手にある5枚全てのカードは、ペア、スリーカード、ストレート等である多種のカードの組合せを有するシングルハンドとされる。どの組合せが他の組合せに対して勝つかの決定は、組合せのランクを有する表が参照されて行なわれる。大半の表におけるランクは、プレイヤのハンドにおいて起きる各組合せのオッズに基づく。プレイヤのハンドにあるカードの枚数、カードに割り当てられる価値、及びオッズとは無関係に、プレイヤのハンドにある5枚全てのカードを評価する方法は、同じままである。
【0088】
ポーカーは、人気のある技量ベースのカードゲームであり、完全にあるいは部分的に隠されたカードを持つプレイヤは、中央のポットへと賭ける。ポットは、最良のカードの組合せを有する1人又は複数のプレイヤに対して、あるいはコールされていないベットするプレイヤに与えられる。ポーカーはまた、スロットマシンによく似たカジノで見られるシングルプレイヤゲームであるビデオポーカー、又はポーカーのハンドのランクを使用する他のゲームを指すこともある。
【0089】
ポーカーは多数の変形でプレイされるが、大半は、同一の基本的なプレイパターンに従う。
【0090】
各ハンドをディールする権利は典型的に、プレイヤの間で交代で担当され、「ディーラー」ボタン又はバックと称されるトークンによってマークされる。カジノでは、ハウスディーラーが各ハンドのカードを扱うが、プレイヤの間でボタン(典型的には白いプラスチック製ディスク)が時計回りに回され、ベットの順番を定めるよう名目上のディーラーが示される。
【0091】
各ハンドに対して、1人又は複数のプレイヤは、プレイヤが競う初期ステイク(stake)を作るよう強制ベットをするよう求められる。ディーラーは、カードをシャッフルし、カットし、適切な枚数のカードがプレイヤに1枚ずつディールされる。カードは、プレイされるポーカーの変形に依存して、表を上又は表を下のいずれかでディールされ得る。最初のディール後、複数回になり得るベットラウンドの第1回が始まる。ラウンドの間において、プレイヤのハンドはしばしば、追加のカードがディールされること又は前にディールされたカードを交換することによって、何らかに発展する。各ラウンドの最後に、全てのベットが中央のポットに集められる。
【0092】
ベットラウンド中の何れかの時点において、プレイヤがベットをする場合、対戦相手はフォールドするか、コールするか、あるいはレイズするよう求められる。あるプレイヤがベットし、そのベットにマッチすることを選択する対戦相手がいない場合、ハンドは直ちに終了し、ベットした者がポットを授与される。カードを見せる必要はなく、次のハンドが始まる。ハンドを見せることなくポットを獲得する能力は、ブラフを可能にする。ブラフは、ポーカーの基本的な特徴であり、他の対抗ゲーム、及びポーカーのハンドのランクを利用するゲームからポーカーを区別するものである。
【0093】
最後のベットラウンドの終了時に、1人より多くのプレイヤが残っている場合、ハンドのショーダウン(開示)が行われ、プレイヤは前に隠されていたカードを見せ、自分たちのハンドを査定する。プレイされているポーカー変形に従って最良のハンドを有するプレイヤは、ポットを獲得する。
【0094】
最も人気のあるポーカーの変形は、以下の通りである:
『ドローポーカー』
プレイヤは各々、5枚(ファイブカードドローの場合)又はそれより多くのカードを受取り、5枚全てが隠される。続いて、プレイヤは、かかるカードの1枚又はそれより多くを一定の回数交換することができる。
【0095】
『スタッドポーカー』
プレイヤは1枚ずつカードを受け取り、そのうち数枚はテーブルについている他のプレイヤにも見せられる。スタッドポーカーと「ドロー」ポーカーとの間の大きな違いは、プレイヤがカードを捨てたり交換したりすることが許されない、ということである。
【0096】
『コミュニティカードポーカー』
プレイヤは、個別にディールされたカードを、表を上にしてディールされ且つ全てのプレイヤが共有する複数の「コミュニティカード」と組み合わせる。最も人気がある変形、テキサスホールデム及びオマハホールデムでは夫々、2枚又は4枚の個人カードがディールされ得る。
【0097】
[ポーカーのハンドのランク]
『ストレートフラッシュ』
ストレートフラッシュは、
[外1]

等である、全て同一のスートを有する5つの連続したカードを有するポーカーのハンドである。かかるハンドが2つある場合は、ストレートと同様にハイカードによって比較される。ローエースルールも適用され、
[外2]

は、ファイブハイストレートフラッシュ(「スチールウィール」としても知られる)である。
[外3]

等であるエースハイストレートフラッシュは、ロイヤルフラッシュとして知られ、最も高位のランクの標準的ポーカーハンドである(ファイブオブアカインド(ファイブカード)は除外)。
例:
[外4]

【0098】
『フォーオブアカインド(フォーカード)』
フォーオブアカインド又はクワッズは、
[外5]

等であるポーカーのハンドであり、同じランクの4枚のカード及びマッチングしない1枚のカードを有する。フォーオブアカインドは、フルハウスより上且つストレートフラッシュより下にランクする。より高いランクのクワッズは、より低いランクのクワッズに勝つ。2セットの同等なフォーオブアカインド間では(ワイルドカード及びコミュニティカードゲームにおいて可能)、キッカーが勝者を決定する。
例:
[外6]

【0099】
『フルハウス』
ボート又はフルボートとしても知られるフルハウスは、1つのランクを有する3枚のマッチングカード、及び他のランクを有する2枚のマッチングカードを有する、
[外7]

等であるポーカーのハンドである。フルハウスは、フォーオブアカインドの下且つフラッシュの上にランクされる。2つのフルハウス間では、より高いランクの3枚組が勝つ。両者が同一の3枚組を有する場合(ワイルドカード及びコミュニティカードのゲームでは可能)、より高いペアを有するハンドが勝つ。フルハウスは、「クイーンズオーバーナインズ」(ツーペアを示す際にも使用される)、「クイーンズフルオブナインズ」、又は単純に「クイーンズフル」におけるように、スリーオブアカインド(スリーカード)(例えばQ−Q−Q)及びペア(例えば9−9)で示される。
例:
[外8]

【0100】
『フラッシュ』
フラッシュは、
[外9]

等である、ランクは連続していないが同一のスートを有する5枚のカードを有するポーカーのハンドである。2つのフラッシュは、高いカードのハンドで比較される。言い換えれば、各フラッシュのうち最も高いランクのカードが、勝者を決定するよう比較される。両者が同一のハイカードを有する場合、二番目に高いランクのカードが比較される。スートは、価値を有さず、同一のランクの5枚のカードを有する2つのフラッシュは、引分けである。
例:
[外10]

【0101】
『ストレート』
ストレートは、
[外11]

等である、多種のスートを有するが、連続するランクを有する5枚のカードを有する。ストレートは、スリーオブアカインドの上且つフラッシュの下にランクする。2つのストレートは、各々のハイカードを比較することによってランクされる。同一のカードを有する2つのストレートは、同等の価値を有し、賞金は分割される(ストレートは、ポーカー、特にはコミュニティカードゲームにおいて最も一般的な引分けのハンドである)。ストレートは、「クイーン−ハイストレート」又は「ストレートトゥクイーン」におけるように最も高いカードによって示される。
例:
[外12]

例えば、
[外13]

であるハンドは、エースハイストレートであり、
[外14]

等であるキングハイストレートの上にランクする。しかしながら、エースはまた、ウィール又はファイブハイストレートと称される、
[外15]

等であるハンドにおける1スポット(1−spot)としてプレイされ得、これは、シックス−ハイストレート、
[外16]

の下にランクされる。エースは、「ラップアラウンド(循環)」し得ない。即ち、エースは、同一のハンドにおけるハイ及びローの両方の役割を有し得ず、
[外17]

は、ストレートではなく、単にエース−ハイ、ノーペアである。
【0102】
『スリーオブアカインド(スリーカード)』
トリップス、セット、又はプライル(prile)とも称されるスリーオブアカインドは、
[外18]

等である、同一のランクを有する3枚のカード、及びマッチングしない2枚のカードを有するポーカーのハンドである。スリーオブアカインドは、ツーペアの上且つストレートの下にランクする。より高いランクのスリーオブアカインドは、より低いランクのスリーオブアカインドに勝つ。2つのハンドが同一のランクのスリーオブアカインドを有する場合(ワイルドカード又は及びコミュニティカードを使用するゲームにおいて可能)、キッカーが勝負を決めるために比較される。
例:
[外19]

【0103】
『ツーペア』
例えば、
[外20]

等である、同一のランクを有する2枚のカード、(互いにマッチするが、第1のペアとはマッチしない)他のランクを有する2枚のカード、及び、マッチしない1枚のカードを有するポーカーのハンドは、ツーペアと称される。ツーペアは、ワンペアの上且つスリーオブアカインドの下にランクする。ツーペアを有する2つのハンド間において、各々のうちより高いランクのペアが最初に比較され、より高いペアが且つ。両者が同一のトップペアを有する場合には、各々の第2のペアが比較される。最後に、両者のハンドが同一のツーペアを有する場合、キッカーが勝者を決める。ツーペアは、「キングズオーバーナインズ」、「キングズアンドナインズ」、又は単純に「キングズアップ」におけるように、より高いペア(例えばハートのキングとクラブのキング)及びより低いペア(例えばスペードの9とダイヤモンドの9)で示される。
例:
[外21]

【0104】
『ワンペア』
ワンペアは、
[外22]

等である、同一のランクを有する2枚のカード、及び3つのマッチしないカードを有するポーカーのハンドである。ワンペアは、いずれのハイカードハンドに対しても上だが、他の全てのポーカーのハンドの下にランクする。より高いランクのペアは、より低いランクのペアに勝つ。2つのハンドが同一のランクのペアを有する場合、各ハンドにおけるペアではないカード(キッカー)は、勝者を決定するよう比較される。
例:
[外23]

【0105】
『ハイカード』
ハイカード又はノーペアのハンドは、
[外24]

等である、同一のランクを有する2枚のカードがなく、5枚のカードが連続しておらず、また5枚のカードが全て同一のスートではない、というポーカーのハンドである。ハイカードはまた、「ナッシング」又は「ガベッジ(ゴミ手)」、及び他の多くの軽蔑的な呼称で称され得る。ハイカードは、全ての他のポーカーのハンドの下にランクする。2つのかかるハンドは、最も高いランクのカードと比較することによってランクされる。それらが同等である場合、次に高いランクのカードが比較され、それらがまた同等である場合、次に3番目に高いランクのカードが比較される。ノーペアハンドは、「キングハイ」又は「エース−クイーンハイ」等であるハンドにおける1枚又は2枚の最も高いカードによって、あるいは勝負を付けるよう必要である多くのカードとして、示される。
例:
[外25]

【0106】
『バグを使用するデック』
バグとしてジョーカーを使用することは、ゲームプレイの僅かな変形を作る。ジョーカーは、標準的なポーカーゲームに用いられる際、5番目のエースとして機能するか、あるいはフラッシュ又はストレートのカードとして使用され得る(ワイルドカードとしても使用され得る)。通常、カジノのドローポーカーの変形はジョーカーを使用するため、可能な最良のハンドは、
[外26]

等であるファイブオブアカインドである。
【0107】
<カリビアンスタッドのルール>
カリビアンスタッド(商標)ポーカーは、以下の通りプレイされ得る。プレイヤとディーラーは、各々5枚のカードをディールされる。ディーラーがエース‐キングの組合せ又はそれより強い組合せより弱い価値を有するポーカーハンドを有している場合、プレイヤが自動的に勝つ。ディーラーがエース‐キングの組合せ又はそれより強い組合せの価値を有するポーカーハンドを有する場合は、プレイヤ又はディーラーのハンドのうちのより高いほうが勝つ。プレイヤが勝つ場合、プレイヤは、自身のハンドのポーカーランクに依存して更なるボーナスペイメントを受領し得る。本ゲームの商業的なプレイにおいて、サイドベットは通常、プログレッシブジャックポットにおけるチャンスを可能にするよう求められる。カリビアンスタッド(商標)ポーカーにおいて、クォリファイされなければならないのは、ディーラーのハンドである。ディーラーのハンドがプレイ中部分的に隠される場合(通常は、多くても1枚のカードのみは、プレイヤの賭けが完了する前にプレイヤに示される)、プレイヤは常に、たとえランクのあるプレイヤハンドでもディーラーのハンドに負けることがあり、サイドベットが賭けられない限りボーナスは払い出されず、通常はフラッシュ又はそれより高いランクを有するハンドに対してのみ払い出される、ことを認識していなければならない。
【0108】
<ブラックジャックのルール>
これより、ブラックジャックの複数のバージョンが説明される。ブラックジャックのハンドは、ハンド中のカードの合計ポイントに従ってスコアされる。21又はそれより小さい限り、合計が最も高いハンドが勝つ。合計が21より大きい場合は、「バスト」と称される。2から10までの数字カードは、その表示値に等しいポイント値を有し、絵札(即ち、ジャック、クイーン及びキング)は、10ポイントの価値がある。エースは、ハンドをバストしない限り11ポイントの価値があり、バストの場合は1ポイントの価値がある。プレイヤはディーラーに対してプレイし、21より大きくない最も高い合計ポイントを有することによって勝つ。プレイヤがバストする場合、たとえディーラーもバストしていたとしても、プレイヤの負けである。プレイヤ及びディーラーが同じポイント値をもつハンドを有する場合、これは「プッシュ」と称され、両者いずれもそのハンドでは勝たない。
【0109】
初期ベットが賭けられた後、ディーラーは、1つ又は複数だが典型的には2つの手持ちのカードデックから、あるいは、一般に少なくとも4つ、典型的には更に多くのカードのデックを有する「シュー」からのいずれかから、カードをディールする。カードのデックが手で持たれるゲームは、「ピッチ」ゲームとして知られる。「ピッチ」ゲームは一般に、カジノではプレイされない。1つより多くのデックを有してプレイする際、デックは、一緒にシャッフルされ、どのカードが既にディールされ、どのカードがまだディールされていないかを覚えるのを困難にする。ディーラーは、各プレイヤとディーラー自身に2枚のカードをディールする。典型的には、ディーラーの2枚のカードのうちの一方は、全てのプレイヤが見ることができるよう表を上にしてディールされ、他方は表を下にしてディールされる。表が下のカードは「ホールカード」と称される。ヨーロッパの変形では、「ホールカード」は、全てのプレイヤのカードがディールされ、彼らのハンドがプレイされたあとにディールされる。プレイヤのカードは、シューからはフェイスアップ(表を上)で、「ピッチ」ゲームの場合はフェイスダウン(表を下)でディールされる。
【0110】
ポイント値が21である2枚のカードのハンド(即ち、エースと絵札又は10)は、「ブラックジャック」又は「ナチュラル」と称され、自動的に勝つ。「ナチュラル」を有するプレイヤは通常、自身のベットの1.5倍(3:2)を支払われるが、2003年においてラスベガスのカジノによっては、典型的にはシングルデックのみのゲームにおいて1.2倍(6:5)の支払いが始められているところがある。
【0111】
最初の2枚のカードが各プレイヤ及びディーラーにディールされ次第、ディーラーは、自身が「ナチュラル」を有し且つプレイヤが「ナチュラル」を有さない場合、自動的に且つ。プレイヤが「ナチュラル」を有し且つディーラーが「ナチュラル」を有さない場合、プレイヤが自動的に勝つ。ディーラー及びプレイヤの両者が「ナチュラル」を有する場合、そのハンドでの勝者はいない。
【0112】
両者とも「ナチュラル」を有さない場合、各プレイヤはそのハンドで完全に最後までプレイし、全プレイヤが終えた際に、ディーラーが自分のハンドでプレイする。
【0113】
ハンドのプレイは典型的に、「ヒットする」、「スタンドする」、「ダブルダウンする」、又はハンドを「スプリットする」という4つの可能なアクションの組合せを有する。しばしば、「サレンダー」と称される他のアクションが追加される。「ヒットする」とは、もう一枚カードを取ることである。「スタンドする」とは、それ以上カードを取らないことである。「ダブルダウンする」とは、賭け金を倍にし、あと1枚だけカードを取り、次いで「スタンド」することである。プレイヤが8のペア等である同一の値のカードを有する際、プレイヤは追加的な賭け金を置き、各カードを2つの新しいハンドの第1のカードとしてプレイすることによって、「スプリットする」ことができる。「サレンダーする」とは、プレイヤのベットの半分を手放してハンドを放棄することである。大半の「ブラックジャック」のカジノゲームでは、「サレンダー」は選択肢にない。プレイヤが「スタンド」するか、「バスト」するか、「ダブルダウン」する場合に、プレイヤの順番は終了する。プレイヤが「バスト」する場合、その後ディーラーがバストしてもそのプレイヤは負けになる。これがハウスアドバンテージである。
【0114】
全プレイヤが自分のハンドをプレイした後、ディーラーは、ディーラーのホールカードを見せ、自分のハンドをプレイする。ハウスルール(一般的なカジノルール)に従って、ディーラーは、プレイヤのハンドに関わりなく、合計ポイントが少なくとも17になるまでヒットしなければならない。大半のカジノにおいて、ディーラーは、「ソフト」17(例えばエースと6)に対してもヒットしなければならない。カジノにおいて、ブラックジャックテーブルのフェルトは、ディーラーがソフト17でヒットするかあるいはスタンドするかを示すようマークが付けられている。ディーラーがバストする場合、残っている全プレイヤが勝つ。ベットは通常、1倍(1:1)のオッズで払い出される。
【0115】
一般的なルールの変形のうち4つは、ワンカードスプリットエース、アーリーサレンダー、レイトサレンダー及びダブルダウン制限である。第1の変形においては、1枚のカードが各エースに対してディールされ、プレイヤの順番が終わりになる。第2の変形においてプレイヤは、ディーラーがブラックジャックをチェックする前にサレンダーする選択肢を有する。第3の変形においてプレイヤは、ディーラーがブラックジャックをチェックした後にサレンダーする選択肢を有する。第4の変形において、ダブルダウンは、特定のカードの組合せに対してのみ許可される。
【0116】
((インシュアランス))
インシュアランス(保険)は、一般的に提供されるベットの選択肢であり、プレイヤは、ディーラーがそのハンドに勝つことに賭けることによって、自分のベットをヘッジすることができる。ディーラーの「(フェイス)アップカード」がエースである場合、プレイヤは、ディーラーが自身の「ホールカード」をチェックする前にインシュアランスを買う選択肢を与えられる。プレイヤがインシュアランスをとることを望む場合、プレイヤは、自分の本来のベットの半分の額までベットすることができる。インシュアランスベットは、通常は「インシュアランスペイ2:1」という語がマークされるテーブルの特別な部分に別個に置かれる。インシュアランスを買うプレイヤは、ディーラーの「ホールカード」が10の値のカード(即ち、10、ジャック、クイーン、又はキング)であることに賭ける。ディーラーのアップカードがエースであると、インシュアランスを買ったプレイヤは、ディーラーが「ナチュラル」を有することに賭けることになる。
【0117】
プレイヤが本来$10をベットし、ディーラーがエースを見せる場合、プレイヤは、$5までベットすることによってインシュアランスを買うことができる。プレイヤが$5のインシュアランスベットを賭け、該プレイヤにディールされた2枚のカードのハンドの合計が19であると仮定する。インシュアランスベット期間の終了後にディーラーのホールカードが10であることが明らかにされる場合(プレイヤがハンドをプレイする前にディーラーは「ナチュラル」をチェックする)、プレイヤは、本来のベットである$10を損失するが、2:1のオッズにおいて$5のインシュアランスベットを獲得し、$10を勝ち得るため、損得がない。同じ状況において、ディーラーのホールカードが10の値を有するカードではない場合、プレイヤは、その場で$5のインシュアランスベットを失う。しかし、プレイヤが19でスタンドすることを選び、ディーラーの順番の終了時点でディーラーのハンドが19より小さい合計値を有する場合、プレイヤは、元の$10のベットを勝ち取り、$5の純利益を得る。同じ状況において、ディーラーのホールカードが10の値を有するカードではない場合、プレイヤはやはり、その場で$5のインシュアランスベットを失い、両者の順番の終了時点でディーラーのハンドがプレイヤのハンドより大きい合計値を有する場合、例えばプレイヤが19でスタンドしてディーラーが20で順番を終えた場合、プレイヤは、元の$10のベット及び$5のインシュアランスベットの両方を失う。
【0118】
((ベーシックストラテジー(基本戦略)))
ブラックジャックのプレイヤは、複数の手段によってその期待される勝ち金を増やすことができるが、該手段の1つは、「ベーシックストラテジー」である。「ベーシックストラテジー」とは、単に、一般的な実践の事項として存在するものであって、公式に認められたものではない。「ベーシックストラテジー」は、最良のコースにおいていつヒットするか、またいつスタンドするか、並びにいつダブルダウン又はスプリットするかを決定する。ベーシックストラテジーは、プレイヤの合計ポイント及びディーラーの可視カードに基づく。複数の条件(例えば、ラスベガスのダウンタウンのルールに従ったシングルデックでのプレイ)のもとで、ベーシックストラテジーを使用するプレイヤに対するハウスアドバンテージは、0.16%まで低くなり得る。サレンダー及びダブル−アフター−スプリット等である選択肢を提供するカジノは、ベーシックストラテジーを使用するプレイヤに統計上のアドバンテージを与え、その代わりにミスをするプレイヤに頼ってハウスアドバンテージを得ようとする。
【0119】
複数のオプショナルルールが技量のあるプレイヤに恩恵を与え得るのは、例えば、ダブルダウンがナチュラル以外のなんらかの2枚のカードのハンドに対して許可される場合; ダブルダウンがスプリット後に許可される場合; アーリーサレンダー(ディーラーがブラックジャックをチェックする前に、フェイスアップ又はエースアップのカードに対してベットの半分を手放すこと)が許可される場合; レイトサレンダーが許可される場合; エースのリスプリットが許可される場合; (プレイヤが自分のハンドに2枚より多いカードを有し、自分のハンドに第2のエースがディールされたばかりのときにスプリットすること)、スプリットエースに対して1枚より多いカードを引くことが許可される場合; 合計が21を超えない5枚又はそれより多いカードが自動的に勝つ場合; になる場合; (「チャーリー」と称される)、である。
【0120】
他のオプショナルルールが技量のあるプレイヤにとって不利益になり得るのは、例えば以下の場合である。「ナチュラル」のペイが1.5倍(3:2)を下回る場合; (例えば、ラスベガスストリップのシングルデックのブラックジャックは、「ナチュラル」に対して1.2倍(6:5)で払い出す)、ハンドが一度のみスプリットできる場合; (エース以外についてリスプリットが可能)、ダブルダウンが一定の合計(例えば9 11又は10 11)に制限される場合; エースがリスプリットされ得ない場合; 「ナチュラル」を有するディーラーに対してプレイヤがスプリット又は「ダブルダウン」されたハンドで負ける(ディーラーは、プレイヤがそのハンドをプレイし終わるまでこの自動的に勝つハンドをチェックしないため)、「ノーピーク」(又はヨーロピアン)ブラックジャックのルールの場合; プレイヤ及びディーラーのいずれも勝たず且つプレイヤが本来のベットを保持するプッシュの代わりに、プレイヤがディーラーとのタイで負ける場合。
【0121】
((カードカウンティング))
1回のプレイが続くプレイに対して影響を有さない他の複数のカジノゲームとは違い、ブラックジャックのハンドは、そのカードをデックから除去する。カードがデックから除去されると、ディールされる残りのカードの各々の確率は、変化する(同一のカードをディールすることは不可能になる)。残りのカードが10の値のカード及びエースを有する割合が高い、プレイヤは、ナチュラルをよりディールされやすく、(ディーラーは、ナチュラルを有する際に均等な金を勝ち得る一方、プレイヤは、ナチュラルを有する際に1.5倍のオッズで勝つため)プレイヤに有利である。残るカードが4、5及び6と等である低い値のカードを有する割合が高い場合、プレイヤは、バストしがちになり、(プレイヤがバストする場合、あとでディーラーがバストしてもディーラーの勝ちになるため)ディーラーにとって有利になる。
【0122】
ブラックジャックにおけるハウスアドバンテージは、当初は比較的小さい。どのカードがディールされたかを追い続けることによって、プレイヤは、10の値のカード及びエースの割合が高まっている際にはより高い額をベットし、低い値のカードの割合が高まっている際にはより低い額をベットすることによって、残るカードの変化する割合を活用することができる。時間が経過するにつれてデックは、プレイヤにとって有利であるよりも不利であることが多くなるが、ベットの額を調節することによって、プレイヤはその特有の不利点を克服することができる。プレイヤはまた、この情報をベーシックストラテジーを精緻化するよう使用し得る。例えば、ベーシックストラテジーは、ディーラーのアップカードが10の際に16でヒットすることを求めるが、低い値のカードが不釣り合いに少数しかデックに残っていないことをプレイヤが分かっている場合、オッズは、16でのスタンドが有利になるよう変えられ得る。
【0123】
カードカウンティングのスキームは複数あり、それらの有効性は全て、プレイされたカードの単純化された計算又は詳細な計算を記憶するプレイヤの能力に依存する。計算が詳細であるほど、記憶することはより難しくなる。カードカウンティングは違法ではないが、カジノは、カードをカウントすることに成功した人を発見した場合には追い出すか、あるいは入場を禁止することがある。
【0124】
シャッフルトラッキングは、プレイヤに有利になるようオッズをシフトしようとする、より目立たない難しい方法である。プレイヤは、マルチデックシューのプレイ中、カードのグループをトラックし、シャッフル中も追跡し、続いて新たなシューから再度現れる同一のグループを探し、それに応じてプレイ及びベットしようと試みる。
【0125】
<<テーブルにおける行動を追跡する>>
米国特許第6579181は、概括的に以下の通り記載する。「ゲームのプレイ及び賭けを自動的に監視するシステム。例示される一実施例において、本システムは、デックからカードの最初の1枚が取り出される前にカードデックにおける各カードから各シンボルを自動的に読み取るカードデック読取り器を有する。シンボルは、ランク及びスートでカードの価値を同定し、バーコード、エリア又はマトリクスコード、又はスタックコード等である機械可読シンボルの形を取り得る。他の態様において、セキュリティを保証するよう、本システムは、各カードがディールされるまで読み取られたシンボルをデコードしない。
【0126】
「他の態様において、本システムは、チップトレイの内容を自動的に撮像するチップトレイ読取り器を有し得る。本システムは、定期的にその画像からチップトレイ内のチップの数及び価値を判別し、チップトレイの内容の変化をゲームプレイの結果と比較し、適正な額が払い出され、回収されたことを検証する。
【0127】
「更なる態様において、本システムは、ゲームテーブルで生起する活動又はイベントを自動的に撮像するテーブルモニタを有し得る。本システムは、定期的にゲームテーブルの画像を比較し、賭けならびにゲームテーブル上のカード及び/又はその他のオブジェクトの出現、除去、及び位置を識別する。テーブルモニタリングシステムは、チップトレイにおいて目立たないように位置決めされ得る。」
米国特許6579181は、概括的に以下の通り記載する。「デポジットの額及び正当性を自動的に検証し、該デポジットをチップトレイの内容の変化と照合確認するドロップボックス。本ドロップボックスは、デポジットされた品目のセキュリティ特徴を調べるよう適切な照明及び解像度を選択し、デポジットされた品目の種々の部分を撮像し得る。
【0128】
「他の態様において、本システムは、プレイヤのゲーム癖及び従業員の業績をモニタリングするよう、構成要素の一部又は全てを用い得る。本システムは、禁止され得る疑わしいプレイ又は賭けパターンを検出し得る。本システムはまた、プレイヤ及びディーラーの勝ち/負けの割合を、他の複数の統計的に有意な基準とともに同定し得る。かかる基準は、カジノ又は他のゲーム施設に対して、高められた自動セキュリティ及び自動リアルタイムアカウンティングを提供することができる。該基準は更に、プレイヤに対して自動的にサービス特典を割り当てる原理を提供し得る。」
多種の実施例は、スキャナ及び関連付けられるソフトウェアを有するカードデリバリーシューを利用する装置、方法、及びシステムを有する。該スキャナ及びソフトウェアによって、カードディーラーは、望ましくはソフトウェアによって査定されるべきトゥエンティワンゲームがプレイされているゲームテーブル上に置かれるスキャナを有するカードデリバリーシューからゲームをディールする際に、1つ又はそれより多くのキーボード及び/又はLCDディスプレイを使用することができる。該キーボード及び/又はLCDディスプレイは、シューに対して結合され、コンピュータプログラムがプレイに参加しているプレイヤの席、の数、該席にタイするディーラーの一、及びシューからディールされる各ゲームラウンド中にゲームテーブルにおいてアクティブであるプレイを認識できるようにする。かかるキーボード及びLCDディスプレイはまた、プレイされる各ハンドに対して各シート又はプレイヤのベット及び/又は決定ストラテジーに関連する他のデータを入力するよう使用される。該データは、コンピュータソフトウェアプログラムによって解析される。該プログラムは、ブラックジャックのゲームをプレイしているカジノトゥエンティワン又はブラックジャックのプレイヤのストラテジー決定及びベット技量をリアルタイムで査定するよう設計される。評価ソフトウェアは、シューのキーボード又はLCDディスプレイに対して結合される中央処理ユニット(CPU)又はホストコンピュータに対して結合される。シューに対して取り付けられるか、シューが担持する1つ又はそれより多くのキーボード、あるいはディーラーの近くに位置決めされたキーボードを使用するディーラーは、査定されるべきベームに対してプレイされる各ハンドに対する各プレイヤの正確なベット量を見て記録することができる。CPUに対して結合された光学式スキャナは、各プレイヤのハンド及びディーラーのハンドにディールされた各カードの値を、各カードが特定のハンド、シート、又は位置にディールされる際に読み取り、シューからそのゲームのプレイヤ及びディーラーにディールされる各カードのゲームカード値を、査定ソフトウェアへとプログラムされた1つ又はそれより多くのカードカウントシステムに対するカードカウントシステム値に変換する。CPUはまた、ハンドをヒットする各プレイヤの決定、及び、ヒットされるカードがシューから取り除かれる際に、ゲームのルールに従ってヒットするかあるいは他のカードを取るというディーラーの決定を記録する。ディーラーは、シューによって担持される1つ又はそれより多くのキーボード及びLCDディスプレイを使用し、ハンドにインシュアランスをかける、サレンダーする、スタンドする、ダブルダウンする、又はスプリットするという各プレイヤの決定を記録する。ディーラーは、アップカードとしてエース又は10を有する際、コンピュータシステムのソフトウェアをプロンプトするために1つ又はそれより多くのキーボードを使用し得る。これは、フェイスダウンでディールされるディーラーの第2のカード又はホールカードは、スキャンされており、また、そのゲームカード値は、コンピュータシステムソフトウェアへとインポートされており、1つ又はそれより多くのシューのLCDを用いて、ディーラーのゲームカード又はハンドの合計がツーカード「21」又は「ブラックジャック」であるか否かを瞬時にディーラーに知らせるようにするため、である。
【0129】
多種の実施例において、カードゲームのプレイに対して少なくとも1人のプレイヤにトランプカードをディールする際に使用するカードデリバリーシュー装置を有するカードプレイシステムは、ハウジング手段、カードスキャン手段、該カードスキャン手段のアウトプットを受け取る手段、及びプレイテーブルを組み合わせて有する。ハウジング手段は、少なくとも1つのトランプカードのデックを支持するようシュートを有して、1度に1枚のトランプシュートが該シュートを通って動き得るようにする。また該ハウジング手段は、出口開口を有し、デックのトランプカードがカードゲームのプレイ中にハウジング手段から1枚ずつ出得るようにする。前出のカードスキャン手段は、ハウジング手段内において位置決めされ、トランプカードの各々がハウジング手段のシュートから外に出される際に、トランプカードの各々上に位置決めされる証印をスキャンする。前出のカード手段からのアウトプットを受け取る手段は、シューから各プレイヤによって受け取られるトランプカードの各々を識別し、各プレイヤの受け取られたトランプカード及びその値に関する情報を、受け取られたトランプカードの値に対して各プレイヤによって使用されるプレイ戦術に関する情報と共に査定し、各プレイヤーのプレイストラテジーを識別するようかかる情報の全てを組み合わせる。前出のプレイテーブルは、カードデリバリーシュー装置に対して結合され、そこに位置決めされる少なくとも1つのキーパッド手段を有し、少なくとも1人のプレイヤが賭けをするよう多種のカードプレイオプションを選択し得るようにする。
【0130】
多種の実施例において、カードゲームのプレイに対して少なくとも1人のプレイヤにトランプカードをディールする際に使用するカードデリバリーシュー装置を有するカードプレイシステムは、ハウジング手段、カードスキャン手段、該カードスキャン手段のアウトプットを受け取る手段、及びプレイテーブルを組み合わせて有する。ハウジング手段は、少なくとも1つのトランプカードのデックを支持するようシュートを有して、1度に1枚のトランプシュートが該シュートを通って動き得るようにする。また該ハウジング手段は、出口開口を有し、デックのトランプカードがカードゲームのプレイ中にハウジング手段から1枚ずつ出得るようにする。前出のカードスキャン手段は、ハウジング手段内において位置決めされ、トランプカードの各々がハウジング手段のシュートから外に出される際に、トランプカードの各々上に位置決めされる証印をスキャンする。前出のカード手段からのアウトプットを受け取る手段は、シュー装置から各プレイヤによって受け取られるトランプカードの各々を識別し、各プレイヤの受け取られたトランプカード及びその値に関する情報を、シュー装置から前にディールされたトランプカードに対して各プレイヤによって使用されるベット戦略に関する情報と共に査定してカードカウント情報を与え、各プレイヤーのプレイストラテジーを識別するようかかる情報の全てを組み合わせる。前出のプレイテーブルは、カードデリバリーシュー装置に対して結合され、そこに位置決めされる少なくとも1つのキーパッド手段を有し、少なくとも1人のプレイヤが賭けをするよう多種のカードプレイオプションのうち少なくとも1つを選択し得るようにする。
【0131】
多種の実施例において、カードゲームのプレイに対して少なくとも1人のプレイヤにトランプカードをディールする際に使用するカードデリバリーシュー装置を有するカードプレイシステムは、ハウジング手段、カードスキャン手段、該カードスキャン手段のアウトプットを受け取る手段、及びプレイテーブルを組み合わせて有する。ハウジング手段は、少なくとも1つのトランプカードのデックを支持するようシュートを有して、1度に1枚のトランプシュートが該シュートを通って動き得るようにする。また該ハウジング手段は、出口開口を有し、デックのトランプカードがカードゲームのプレイ中にハウジング手段から1枚ずつ出得るようにする。前出のカードスキャン手段は、ハウジング手段内において位置決めされ、トランプカードの各々がハウジング手段のシュートから外に出される際に、トランプカードの各々上に位置決めされる証印をスキャンする。前出のカード手段からのアウトプットを受け取る手段は、シュー装置から各プレイヤによって受け取られるトランプカードの各々を識別し、各プレイヤの受け取られたトランプカード及びその値に関する情報を、受け取られたトランプカードの値に対して各プレイヤによって使用されるプレイ戦術に関する情報と共に査定し、各プレイヤーのプレイストラテジーを識別するようかかる情報の全てを組み合わせ、また、シュー装置から前にディールされたトランプカードに対して各プレイヤによって使用される各プレイヤのベット戦術に基づく各プレイヤのカードカウントストラテジーを識別してカードカウント情報を与える。前出のプレイテーブルは、カードデリバリーシュー装置に対して結合され、そこに位置決めされる少なくとも1つのキーパッド手段を有し、少なくとも1人のプレイヤが賭けをするよう多種のカードプレイオプションのうち少なくとも1つを選択し得るようにする。
【0132】
多種の実施例において、中央コントロール下において複数の場所に適合される安全なゲームテーブルシステムは、プログレッシブライブカードゲームにおいてハンドのモニタリングを可能にする。ライブカードゲームは、各々が所定の数のカードを有する少なくとも1つのデックを有する。システムにおける各ゲームテーブルは、プレイヤが着席しているか否かに関わらず複数のプレイヤ位置を有し、ディーラーは、ディーラー位置にいる。
【0133】
一実施例では、更なるセキュリティを与えるよう、共通識別コードが各デックのカードの各々の上に位置決めされる。各デックは、異なる共通識別コードを有する。シャッフラーは、デックを合わせてシャッフルするために使用され、また、リシャッフルに対してシャッフラーへと挿入される前のハンドからのカードを数える回路を有する。該シャッフラー回路は、挿入された各カードを数え、各カード上に位置決めされた共通識別コードを読み込む。シャッフラー回路は、カウント及び読み取られた共通識別コードに対応する信号を発する。各テーブルに位置決めされるゲームコントロール(コンピュータ等)は、この信号をシャッフラー回路から受け取り、ハンドからプレイヤ(又はディーラー)によってカードが抜き去られていないこと、あるいは新しいカードが代用されていないことを検証する。カウントが適正ではない場合、又はゲームカードが識別コードを欠いているかあるいは識別コードが不適合である場合には、新しいカードデックを使う必要があること及びゲームのセキュリティが破られた可能性が生じたことを示す警報信号が生成される。
【0134】
セキュリティの更に他の一実施例では、バーコード等である一意的なコードが各カード上に位置され、各カードがディーラーによってシューからディールされる際、検出器が該コードを読み込み、少なくともそのハンドにおいてディールされた各カードの値及びスートを含有する信号をゲームコントロールに対して発する。検出器はまた、共通識別デックコードを読み込んでそれを信号としてゲームコントロールに対して発し得る。シューは、ハンドにおいてカードがディーラーによってシューからディールされる際に各カードの画像を生成する光学式スキャナを有し得る。ゲームコントロールは、この情報をメモリに格納し、ハンドにおいてシューからディールされた各カードの履歴が記録される。
【0135】
セキュリティの更に他の一実施例では、一体にされたシャッフラー/シューが、ハンドにシューからディールされた各カード、及びハンド後にシャッフラーへと挿入された各カードの光学式画像を取得する。かかる画像は、ゲームコントロールに送られ、カウント及び比較される。正規ではないカウント又は比較が生じる際、警報が発される。シャッフラー及びシューは、2つのユニット間にセキュリティを与えるよう、一体にされる。
【0136】
ライブカードゲームに対するセキュリティの更に他の実施例では、ゲームベットセンサは、ゲームベットの存在を感知するよう、複数のプレイヤ位置の各々の近くに位置決めされる。ゲームベットセンサは、置かれたトークンを数える信号を発する。複数のプレイヤ位置にあるゲームベットセンサがベットを有さないことも全く可能であり、したがってかかる信号を受け取るゲームコントロールは、どのプレイヤ位置がゲームベットをしているプレイヤを有するかを識別する。かかる情報は、メモリに格納され、ゲームの履歴の一部となる。
【0137】
セキュリティの他の実施例では、プログレッシブベットセンサは、複数のプレイヤ位置の各々において位置決めされ、プログレッシブベットの存在を感知する。プログレッシブベットセンサは、ゲームコントロールによって受け取られる信号を発する。ゲームコントロールは、感知される夫々のプレイヤ位置において置かれているプログレッシブベットをメモリに記録する。プログレッシブベットが感知され、ゲームベットが感知されない場合、ゲームコントロールは、不正なベットを示す警報信号を発する。この時点で、ゲームコントロールは、ゲームベットを置いている各プレイヤ位置、及びゲームベットが置かれており、プログレッシブベットも有するプレイヤ位置の識別を知る。これは、そのハンドの履歴の一部としてメモリに格納される。
【0138】
セキュリティの更に他の実施例では、カードセンサは、各プレイヤ位置及びディーラー位置の近くに位置決めされる。該カードセンサは、カードセンサにおいて受け取られる各カードに対する信号を発する。ゲームコントロールは、かかる発された信号を受け取り、ゲームベットを置かれたプレイヤ位置を受け取られたカードと相互に関連付けさせる。ゲームベットのないプレイヤ位置がカードを受け取るか、ゲームベットのあるプレイヤ位置が順序外にカードを受け取る場合、ゲームコントロールは、警報を発する。かかる情報は、メモリ中のゲームの履歴に加えられ、該履歴は、ゲームベットを有する各プレイヤ位置に届けられた各カードの値及びスートを有する。
【0139】
プログレッシブジャックポットディスプレイは、各ゲームテーブルに位置決めされ、1つ又はそれより多くのカードの勝つ組合せに対して1つ又はそれより多くのジャックポット賞が表示され得る。本発明の一実施例において、各テーブルにおけるゲームコントロールは、プログレッシブジャックポットを獲得するよう必要な勝ちの組合せをメモリに格納している。ゲームコントロールが特定のプレイヤ位置において受け取られた各カードのスート及び値を正確に格納するため、ゲームコントロールは自動的に勝ちの組合せを検出し、そのプレイヤ位置について受賞信号を発し得る。続いてディーラーは、その位置にいるプレイヤが確かに正しいカードの組合せを有することを検証することができる。ゲームコントロールは、他の全てのゲームテーブルに相互接続される中央コントロールを継続的に更新し、中央コントロールは、この勝ちについて望ましければ勝者の名前及び勝った額を含めて、全てのゲームテーブルに通知し得る。
【0140】
中央コントロールは、各ゲームコントロールと継続的に通信し、その関連付けられるプログレッシブジャックポットディスプレイは、通信リンクを通じて各ゲームコントロール中に記憶されている情報の全て又は一部を受信し得る。
【0141】
多種の実施例は、隠されて(フェイスダウンで)カードシューから引き出された各ゲームカードの値の自動認識及び追跡をする装置を有するカードシューを含む。
【0142】
多種の実施例は、プレイされるあるいはプレイされないボックス(ハンド)の自動認識をする装置を有するゲームテーブルを含む。該ゲームテーブルでは、各ハンドに対する複数ベット、及びインシュアランスラインの使用が実現されなければならない。更に、該ゲームテーブルは、各プレイヤ及びディーラーの前に置かれたカードの枚数を自動的に認識する装置を有し得る。
【0143】
多種の実施例は、ゲームチップの認識、追跡、及び記憶を含み得る。
【0144】
多種の実施例において、電子データ処理(EDP)プログラムは、各ボックス及び関連付けられたインシュアランスライン上の全てのベットの値を処理し、カードの供給のシーケンスをコントロールし、各プレイヤ及びディーラーへのゲームカードの配布をコントロールすること、各ハンド及びディーラーのハンドの合計スコアを計算及び比較すること、及び、プレイヤの勝ちを査定すること、ができる。
【0145】
続いてゲームデータは、EDPプログラムによって処理され得、特殊なモニタ又はディスプレイにおいて実際のゲームと同時に示され得る。同一のデータは、要求に応じていつでも全結果を監視するようあとで再生され得る。
【0146】
多種の実施例は、
ゲームテーブル、及び該ゲームテーブル上に配置されるゲームテーブルクロス;
トランプカードの1つ又はそれより多くのデックを格納するカードシュー;
カードシューから引き出されたカード上に印刷されるカードの値を認識するカード認識手段;
占有検出器ユニット;
ゲームベットの自動認識又は手動入力をするゲームベット検出器;及び、
コンピュータ、
を有する。
【0147】
前出のゲームテーブルクロスは、ゲームチップを置くよう設計されたベットボックス及びエリア、及びトランプカードを置くよう設計された他のエリアを設けられる。前出のカードシューは、フェイスダウンのトランプカードから個別に1枚ずつ引き出す手段を有し、引き出されたカード上に印刷されるカードの値は、確率のゲームをするプレイヤには見えないようにされる。前出のカード認識手段は、カードシューにおいて位置決めされる。前出の占有検出器ユニットは、専用エリア上に置かれたゲームチップの総数、及びテーブルクロス上の他の専用エリア上に置かれたトランプカードの他の総数を記録する手段を有する。該占有検出器ユニットは、テーブルクロスの下に位置決めされ、各ベットボックス、チップ用の各エリア、及びトランプカード用の他の各エリアに対して夫々割り当てられた複数の単一検出器を有する。前出のコンピュータは、確率のゲームのプレイを確率のゲームのルールに従って査定する手段、確率のゲームのプレイの結果を格納する手段、確率のゲームのプレイの経過、及びゲームベット検出器、占有検出器ユニット、及びカード認識手段から入力される電気信号からの結果を表示する手段、を有する。
【0148】
多種の実施例によれば、カード認識手段は、カードシューから引き出されたトランプカード上のカード画像マークの移動経路に沿って配置された光学窓; 該光学窓に対向して位置決めされた引き出されたトランプカードの一部を照射するパルス光源; 該光学窓に対向して位置決めされた引き出されたトランプカードの一部に対するCCD変換器; 引き出されたカードが光学窓に対向する正しい引き出し位置に正確にある際に、引き出されたトランプカードの一部からCCD画像変換器まで、引き出されたトランプカードからのカード値マークの反射画像を偏向及び伝送する光学装置; 及び、引き出されたカードの動きを検出し、反射画像をCCD画像変換器に対して伝送するようパルス光源の動作の正しいタイミングを提供する、センサ手段、を有する。反射画像を偏向及び伝送する光学デバイスは、反射画像をCCD画像変換器に対して偏向するよう配置されたミラーを有し得る。あるいは、反射画像を偏向及び伝送する光学装置は、2つの平面を有する反射光学プリズム及びミラーを有する。該2つの平面は、互いに対して直角に配置され、一方が光学窓を覆い、他方がCCD画像変換器に対面する。また、パルス光源は、後者の平面の後方に配置され、引き出されたカードが光学窓の上方に位置付けられる際に引き出されたカードを照明する。有利には、引き出されたカードの動きを検出し、且つ正しいタイミングを与えるセンサ手段は、望ましくは圧力センサ又は光電閾値デバイスの何れかである、単一センサを有する。該センサは、引き出されるカードが引き出されているところか否かを判断し、且つ引き出されたカードの後方エッジ部がセンサ手段を通過する際にCCD画像変換器及びパルス光源を作動させるよう、引き出されるカードの前方エッジ部を感知する。あるいは、センサ手段は、2つの電気光学センサを有し得る。該2つの電気工学センサのうち一方は、引き出されたトランプカード上のカード画像マークの移動経路を超えて位置決めされ、他方は引き出されたトランプカードのカード画像マークの移動経路において位置決めされる。後者の電気光学センサは、カード値マークが光学窓を通過する際、カラートリガを感知することによってパルス光源を作動させる手段を有し得る。カードシューの望ましい実施例において、パルス光源はキセノンランプを有する。
【0149】
ゲーム装置の多種の実施例において、占有検出器ユニットの各単一検出器は、夫々の単単一検出器上の上方の前記テーブルクロス上に配置されたチップ又はトランプカードを検出する感光センサを有する。各単一検出器は、赤外感応フォトダイオード、望ましくはシリコンフォトダイオードであり得る。有利には、単一検出器は、占有検出器ユニットにおいて配置され、テーブルクロス上の検出器の上方に置かれたチップ又はトランプカードは、少なくとも2つの単一検出器の上方に配置される。
【0150】
ゲーム装置は、チップ上の有色のマーキング又は領域を区別し、有色のマーキング又は領域、及び同一の有色のマーキング又は領域を有するチップの数に従ったベット出力信号を生成する、自動手段を有する。
【0151】
ゲームベット検出器は、確率のゲームにおける異なる値のチップを区別する自動手段、及び、チップがプレイヤによってベットされる際にチップの異なる値に応じてベット出力信号を生成する手段を有し得る。多種の実施例において、ゲームベット検出器は、電波周波数送信及び受信ステーションを有し、チップは各々、該送信及び受信ステーションに応答するトランスポンダを備えられ、該トランスポンダは、ベットチップの値を送信及び受信ステーションに送り返す。
【0152】
ゲーム装置の個々のユニットとコンピュータとの間の接続は、ワイヤレス接続又はケーブル接続の何れかであり得る。
【0153】
<<ベットを追う(Following the Bets)>>
多種の実施例は、スマートカードデリバリー(分配)シューを含む。該スマートカードデリバリーシューは、カードがカジノのテーブルカードゲームのプレイにおいてディールされるべき多種の位置まで各カードが配られる前に、各カードのスート及びランクを読み取る。続いてカードは、所望されるカード位置まで確率のゲームのルールに従ってディールされる。異なるゲームは、本発明のハンド識別システムが包含しなければならない、多種のカード分配位置、異なるカード枚数、及び異なる配布順序を有する。例えば、最も複雑なカード分配のゲームであるブラックジャックにおいて、カードは通常、テーブルの周囲に順番に1度に1枚、各プレイヤ位置に、次いでディーラーの位置に1度に1枚、ディールされる。1度に1枚配る分配順序は、再度反復され、各プレイヤ位置及びディーラーは、正確に2枚のカードを有する最初のハンドを有する。プレイヤは、ハンドにおけるポイント値が総数21を超えるまで、追加のカードに対して基本的には制無制限のコントロールを有するため、ハンドの展開に複雑性がモータらされる。プレイヤは、総数2(エースが2枚)でスタンドし得るか、あるいは、プレイヤが望むならば総数21でヒットし得るため、ハンドの総数が分かっていても、プレイヤが何を行なうかの保証とはならない。一方、ディーラーは、ディーラーのハンドの値に応じてゲームのプレイに関する厳しいハウスルールに従うよう求められる。「ソフト」17カウント(例えばエースと6が1枚ずつ)でのヒットを許可するか否か等である小さな差異は存在し得るが、それ以外でのルールは大変細かく、ハウス又はディーラーは、なんらかのストラテジーを実行することはできない。
【0154】
他のカードゲームは、同数のカードをひとまとめに与え得る。例えば、ディーラーに対してプレイされるスタッドポーカーは通常、5枚のカードを有するハンドを与えられる。5枚のカードは、各プレイヤ位置に、またディーラーと競っている場合にはディーラー位置に一度に与えられる。このカードハンド配布は、ディーラーのシューから出された各一連の5枚のカードがハンドであるため、追跡は非常に単純である。
【0155】
他のゲームは、プレイヤにディールされるべきカード、及びフロップ又は共通カードエリアにディールされる他のカードを要し得る。該システムはまた、所望される場合にこの代替案を対象とするようプログラム可能であり得る。
【0156】
バカラは、ディールのカード順序においてブラックジャックにより近いが、プレイヤ及びディーラーによってヒットされ得る際に関してより厳しいルールを有し、各位置は、最大1枚のカードをヒットとして取り得る。本発明のハンド識別システムは、かかる種類のゲームの各々においてハンドを識別する必要性に取り組むことができなければならず、また、特には、最も複雑な状況であるブラックジャックのプレイにおいてハンドを識別することができなければならない。
【0157】
カードを読み取るようカメラが使用される多種の実施例において、感光システムは、カードのスート及びランクを識別することができる、デジタル又はアナログである画像キャプチャシステムであり得る。
【0158】
多種の実施例において、操作の第1の段階は、スマートデリバリーシューに対して一式のカードを与えることである。該カードは、カジノのテーブルカードゲームのプレイにおいて使用されるカードである。該一式のカード(通常は1つ又はそれより多くのデック)は、シャッフラーから取られるか、あるいは手でシャッフルされてある、既にランダム化された一式において与えられる。スマートデリバリーシューは、米国特許出願第10/622,321、「SMART DELIVERY SHOE」において記載される。該明細書は、本願にその全体において参照によって組み込まれる。読取り機能を有する複数のデリバリーシステム又はシューは、制限的ではないが、米国特許第4,750,743; 5,779,546; 5,605,334; 6,361,044; 6,217,447; 5,941,769; 6,229,536; 6,460,848; 5,722,893; 6,039,650;及び6,126,166において開示されるものを有する。多種の実施例では、カードは、例えば一枚ずつ順に、スマートカードデリバリーシューにおいて読み取られる。端のマーキング及び特殊コードによるカードの読取り(米国特許第6,460,848等に記載)は、カードの特殊なエンコード及びマーキングを要求し得る。故に一式のカードにおけるカードの全体的な順序が決定され、メモリに記憶され得る。メモリは、少なくとも部分的にスマートデリバリーシュー内にあり得るが、中央プロセッサとの通信は可能である。続いて該順序は、中央コンピュータにおいても格納される。
【0159】
多種の実施例において、カードは、スマートデリバリーシューからディールされ、デリバリーシューは、一度に取り出されるカードの枚数を記録する。このことは、上述された米国特許出願第10/622321によって達成され得る。該文献においてカードは、1度に1枚ディーラー取出しエリアに与えられるため、1枚のカードのみがディーラーによって取り出され得る。各カードが取り出される際、(ランク及びスートを有する)特定のカードがディールされたことを示す信号が作り出される。コンピュータ及びシステムは、第1の)−度がディールされたことのみを知り、それが第1のプレイヤに渡されることは予測される。残りのカードは、プレイヤ及びディーラーにディールされる。特定の枚数の数が格一にディールされるよう既知である特定のゲーム(スタッド変形等)のプレイにおいて、シューは、常にプレイヤの数をプログラムされ得るため、ハンドは、ディールされる前でも相互に関連付けられ得る。各プレイヤ及びディーラーが3枚のカードを持つ(スリーカードポーカー(登録商標)ゲーム)スタッド変形をシューがプレイする場合、システムは、各プレイヤ及びディーラーがハンドとして有するものをディールの前に知り得る。また、ディーラーが自分の第1のカードを受け取った際(例えば、カードが1度に1枚順番にディールされる際)、あるいは自分の全てのカードを受け取った際に使用可能である信号がある、ことは可能である。信号は、常に、テーブル上でアクティブなプレイヤ位置の数を自動的に判断するよう使用され得る。例えば、ブラックジャックのハンドにおいてディーラーが6枚目のカードを受け取る場合、システムは、テーブルに5人のプレイヤがいることを瞬時に知り得る。信号は、手動(ディーラー位置又はスマートカードデリバリーシューにおいてボタンを押す)で与えられ得るか、あるいは自動的に(ディーラー位置におけるカード存在センサ。カードは、信号を与えるようセンサの上方に置かれ得る)与えられ得る。自動信号がセンサによって与えられる場合、センサには、センサとの偶発的接触又はセンサの閉塞(ブロック)を防ぐシールド等である、なんらかの物理的保護が与えられ得る。L字型のカバーは、そのように使用され得、カードは、テーブル表面に対して平行であるL字の横線の下方に摺動され得、L字の分岐(ブランチ)の下方におけるセンサを覆う。信号はまた、ハンドに対する全てのカードが分配された後に与えられ得、プレイヤの数を再度示す。例えば、ディーラーの2枚のカードがセンサをブロックするよう、あるいはセンサに接触するようL字型カバーの下方に摺動される際、システムは、ハンドにディールされたカードの総数(例えばカード10枚)を知り得、ディーラーが2枚のカードを有することを知り得、プレイヤが8枚のカードを有すると判断し、また各プレイヤが2枚のカードを有することを知り得る。それによって、システムは、テーブルには4人のアクティブなプレイヤ位置があることを確実に判断する(10−2=8であるため、8/2=4プレイヤ)。この自動的な判断は、テーブルにおけるハンド毎にプレイヤ数をディーラーが入力する必要、又は人数が変わる度に表示されたテーブルにおけるプレイヤ数を手動で変更する必要をなくす、代替案としての役割を有する。
【0160】
全てのアクティブな位置がディールされ次第、システムは、各プレイヤのハンド、ディーラーのハンド、及びフロップ又は共通ハンドに最初に存在するカードを知り得る。システム操作は、該カジノのテーブルゲームをプレイするよう与えられるカードがない際に単純となり得る。全てのハンドは知られ得、全ての結果は予測され得る。追加のカードの複雑性は、ブラックジャックのゲームに関して扱われる。
【0161】
ハンド当たり2枚のカードの初期セットをディールした後、システムは、残りの各カードがどこにディールされるかを瞬時に知り得ない。しかしながらシステムは、どのカードがディールされるかを知り得る。かかる知識、及びその後の捨てられたハンドの識別を有して、スマートデリバリーシューからのハンド及びカードは、照合確認又は検証され得る。各ハンドは既に、2枚の具体的に既知であるカードの存在によって識別される。続いてハンドは、ゲームのルールに則ってプレイされ、ハンドのプレイが終了する際にハンドは破棄される。ハンドが終了されるのは、1)ブラックジャックの際であり、ハンドが支払われ、カードは除去される、2)ハンドが21を超える総数でブレークする際であり、カードは除去される、並びに/あるいは、ゲームのラウンドが最後までプレイされる際であり、ディーラーのハンドが完了し、全ての賭けが精算され、カードは除去される。手動でハンドの照合確認を可能にするようカジノで典型的に行われる通り、カードは、テーブルから精確な順にピックアップされる。カードは通例、ディーラーの右からディーラーの左に向かって除去され、各位置におけるカードは、第1のカードが一番下に、第2のカードが第1のカードの上に、第3のカードが第2のカードの上に等である、分配された順序にカードを有する。最初の2枚のカードが各ハンドに対するアンカー、フォーカス、ベース、フェンス、エンドポイント又はセットエッジを形成するため、順序又は該順序の近似(例えば最初の2枚のカードは逆になり得る)を維持することは、重要である。例えば、第3のプレイヤ位置が最初の2枚のカードとしてハートの10(10H)及びスペードの9(9S)を受領しており、第4のプレイヤが最初の2枚のカードとしてダイヤモンドの8(8D)及びクラブの3(3C)を受領していることが既知であった場合、該2つのハンドのエッジ又はアンカーは、9S/10H及び8D/3Cである。ハンドがゲームの完結時に一掃され、カードがスマート破棄ラックに送られ(例えば、本願において全体を参照として組み込まれる米国特許出願第10/622,388号参照)、9S/10Hのハンドがまだ尽くされて(例えばブレーク又はバストされて)おらず、一掃されたカードが9S、10H、8S、8D及び3Cを有する(スマート破棄ラックによって読み取られる)際、プロセッサのソフトウェアは、第3及び第4の位置における最終的なハンドは、第3のハンドについては総数19(9S及び10H)であり、第4のハンドについては19(本来の8D及び3C、並びに8Sのヒット)であったことを、自動的に知り得る。ソフトウェアによるこの分析は、スマート破棄シューによって読み取られる特定のカードを有する総数19として第3のハンドを具体的に識別する。終了したハンドを読み取ることからの情報は、スマートデリバリーシューから収集された本来の情報と比較される。スマート供給シュー情報は、スマート破棄ラック情報と組み合わされる際に、カードが一様に配布されなかった(例えば、プレイヤ1が2回ヒットして合計4枚のカードになり、プレイヤ2は3回ヒットして合計5枚のカードになり、プレイヤ3はヒットせず合計2枚のカードになり、プレイヤ4は1回ヒットして合計3枚のカードになり、ディーラーは2回ヒットして合計4枚のカードになる)としても、各位置におけるハンドを確証する。
【0162】
ディーラーのカードは、複数の異なるフォーマットで同等に解析を受け得る。最後のカードが最後のプレイヤにディールされた後、ディーラーのハンドがアクティブになり、ヒットの可能性があるという信号は、容易且つ感知不可能なように生成され得る。例えば、第1のディーラーカードの存在又はディーラーのハンドの完成を感知する上述されたセンサを用いて、カードは、L字型保護ブリッジの下方から取り出される。このタイプの動きは通常、ブラックジャックにおいて行われ、ディーラーは、最大でも1枚のカードを明かし、1枚のカードはフェイスダウンにする。この場合、ホールカードを見せるようL字カバーの下方におけるセンサの上方からカードを取り出すことは、自然な動きであり、次いでセンサを露出させる。これによって、ディーラーのハンドがゲームのそのラウンドで全ての追加的なカードを受領するという信号が、中央プロセッサに提供され得る。システムはこの時点で、ディーラーのハンドにある2枚の初期カードを知っており、次の順序のカードの値を知っており、ディーラーがプレイする際に則らねばならないルールを知っている。ディーラーは、ディーラーのハンドのプレイにおいて決定又は動きの自由を有さないため、システムは、ディーラーが受け取るカード及びディーラーのハンドの最終的な合計を知っている。ディーラーのハンドがスマート破棄ラック中に置かれる際、破棄ラックは、ディーラーのハンドに対するアンカー又はベースとして最初の2枚のカードを使う必要なく、既にディーラーのハンドの詳細を知っている。カードは、複数の実施例においてこのようにして扱われ得る。
【0163】
ハンドがテーブルから、ディーラーのハンド、続いて右から左の(ディーラーの位置から見て、あるいはハウスのプレイの方途によってはその逆)プレイヤのハンドから一掃される際、スマート破棄ラックは、シューを読み取り、各ハンドに対するアンカーを識別し、最終的に21を超え得るハンドがないことを知る。コンピュータは、個々のハンドを識別し、該ハンドをスマートデリバリーシューからの元のデータと照合確認する。それによってシステムは、プレイされた各ハンドを同定し得、そのハンドがフェアに且つ精確にプレイされたとのシステム保証を提供し得る。
【0164】
システムによる照合確認の欠如が発生する場合、複数の事象が起き得る。信号は、ディーラー位置、ピット領域、又はセキュリティゾーンに対して直接与えられ得、カードは、エラーの性質及び原因を判断するよう検査され、必要であれば個別のカードが調べられ得る。ハンド及びカードデータが、ディーラーの能力、ディーラーの勝敗、プレイヤの能力、プレイヤの勝敗、プレイヤの統計的な癖、普通ではないプレイ戦略又は意味深長なプレイ戦略(例えばカードカウンティングの兆候)等である多種の戦略的目的に対して使用される際、システムは。特定のハンドを「ダンプ」ファイルにおいてファイルし得、該ハンドが統計的分析において使用されないようにし得る。これは、分析の最大限の恩恵が誤った又は変則的なデータによって攻撃されないことを保証するためである。
【0165】
多種の実施例は、ディールされた各カードの日付スタンピングを含み得る(実際の時刻及び日付を定義するシーケンスで、可能であれば一意的であるシーケンス識別子を有する特定的な識別のコンセプトを有する)。日付スタンピングはまた、特定のプレイヤ数を有する、特定のカジノでの特定のテーブルにおいて、特定のハンド番号等である、特定のシーケンスタンピング又はマーキングによって置き換えられ得る。記録は、中央コンピュータの格納されたメモリにおいて多種の指標を示し得、例えば、ラッキー777カジノ、1995年8月19日8:12:17am、テーブル3、位置3、ハンド7S/4D/9Sであるか、あるいは単にL7C−819−95−3−3−073−7S/4D/9S(073はディール73番目のハンドのこと)等である英数字コードによる同様のものを識別し得る。ハンド又はメモリにおけるカードの日付スタンピングは、セキュリティのために、またハンドの識別を強化するために、分析的検索ツールとして使用され得る。
【0166】
図1は、本発明のテーブル4、出力14を有するスマートカード読取りデリバリーシュー8、及び出力18を有するスマートカード読取り破棄ラック12に基づく、ハンド読取りシステムに対する最小限の構成要素のブロック図を示す。プレイヤ位置6、及び出力ポート16を有さないディーラーのハンド位置センサ10も図示される。
【0167】
破棄ラックに順序を外れて戻されるハンド(例えばブラックジャック又はバスト)を自動的に照合確認するよう作用する破棄ラックの使用は、複数の実施例おいて有利であり得る。前述されたソフトウェアは、特定のハンドにディールされていると既知であるアンカーカード(最初の2枚のカード)を知っていることに基づいて、ディール順を外れて(out−of−dealing order)取り出されたハンドを認識するようプログラムされ得る。例えば、ソフトウェアは、位置3にブラックジャックがディールされた際、そのハンドが除去されることを識別する。スマートカード破棄トレイへの第3のハンドの給送がこのことを確証し、位置3は先のハンド変換(future hand resolution)において基本的に無視される。より重要なことに、アンカーカードが例えば第2のプレイヤ位置において9S/5Cであり、終了時のハンド8D/9S/5Cがスマート破棄ラックに入れられる際、そのハンドは第2のプレイヤ位置からのハンドとして識別されることになる。2つの同一のハンドがプレイの同一のラウンドでディールされることになった場合、ソフトウェアは単に、終了時のハンドの位置をより入念に位置付けるようスマート破棄ラックへと入れられるカードの最終的な順序を特にチェックするようアラートされる(該ソフトウェアはハンドの全てを知っている)。これは、その概念が理解されれば単なる認識ソフトウェア実行(recognition software implementation)である。
【0168】
ディーラーのセンサからのカード除去段階、又は全ての更なるカードがディーラーにいくことを識別する他の開始された信号他の開始された信号は、ラウンド間においてプレイのエッジを定義付ける際、並びにディーラーの手及びプレイのラウンドの最後を識別する際に、有用であり得る。ディーラーのカードがデポジットされ、スマート破棄ラックにおいて読み取られる際、中央コンピュータは、他のラウンドのプレイが行われることを知り、また、続くシーケンスが新しいラウンドであり、分析サイクルは再度最初から始まり得る、というマーク又はノートが確立され得る。
【0169】
破棄ラックは、破棄ラック給送トレイにおいて追加的なカードがないことによって、完全なハンドが分配されている、ことを示す。前の終了したハンド(ブラックジャック又はブレーク)からカードが一掃される際、該カードは1枚ずつ除去され、1枚ずつスマート破棄ラックへと挿入される。スマート破棄ラック給送トレイが空である際、システムは、完全なハンドが識別されたと理解し、その特定のハンドをスマートデリバリーシューからの情報と照合確認し得る。システムは、SMIライセンスを受け権利保護されたBloodhound(登録商標)分析プログラム等である、供給ストラテジー分析ソフトウェアプログラムに接続され得る。
【0170】
多種の実施例は、プログレッシブジャックポットコンポーネントを有するよう修正されたカジノ又はカードルームゲームを含む。トゥエンティワンゲームのプレイ中、例えば、この通常の賭けに加えて、プレイヤは、プログレッシブジャックポットの一部となる追加的な賭けをする選択肢を有し、プレイヤは、プログレッシブジャックポットに勝つ資格を得る。プレイヤのトゥエンティワンゲームのハンドが特定である所定のカード配置を有する場合、プレイヤは、プログレッシブジャックポットに示される額の全て又は一部を勝ち得る。このプログレッシブジャックポット機能はまた、ドローポーカー、スタッドポーカー、ローボールポーカー、又はカリビアンスタッド(登録商標)ポーカー等である他のカジノ又はカードルームゲームに対して適合可能である。多種の実施例は、プログレッシブジャックポットメーターに電子的に接続されるコイン受容器を加えるよう修正された、トゥエンティワンゲーム又はポーカーに使用されるようなゲームテーブルを含む。プレイヤがコインをコイン受容器に投入する際、光が該プレイヤの場所に点灯し、そのハンドの間ゲームのプログレッシブジャックポットコンポーネントに参加していることを示す。同時に、コイン受容器からの信号は、プログレッシブメーターに送られ、該プログレッシブメーター上に示された額を増加させる。各ハンドのプレイの完了時に、コイン受容器は、次のハンドのためにリセットされる。プレイヤがプログレッシブジャックポットの全部又は一部を獲得する際、プログレッシブジャックポットメーターに示される額からは、そのプレイヤが獲得した額の分が減らされる。複数のゲームテーブルは、単一のプログレッシブジャックポットメーターに対して接続され得る。
【0171】
<<カードシャッフラー>>
多種の実施例は、自動カードシャッフラーを含む。該自動カードシャッフラーは、第1及び第2のトレイにおいてシャッフルされるべきカードを受けるカードミキサーを有する。センサは、かかるトレイにおけるカードの存在を検出して、自動的にシャッフル動作を開始する。カードは、トレイからカードミキサーに搬送され、該カードミキサーが混合機構に送られたカードをランダムに交互配置し、交互配置されたカードを垂直方向に整列されるカードコンパートメントに置く。
【0172】
イジェクタを支持するキャリッジが反転可能なリニアドライブによって垂直方向に前後に反復されると同時に、カード受領コンパートメントに沿って動かす継続的にカードイジェクタを動かしてカードが混合される。反転可能なリニアドライブは、望ましくは、混合手段の稼働時に稼働され、該混合手段と同時にではあるが独立して作動する。シャッフル動作が完了される際、リニアドライブは、停止され、それによってカード受領コンパートメントに沿った垂直方向位置においてカードイジェクタをランダムに位置付ける。
【0173】
カード受領コンパートメント内に配置されたセンサは、カードのスタックが少なくとも所定の垂直方向高さに達しているか否かを判断する。カードイジェクタが止まった後、カードのスタックが少なくとも前述の所定の高さに達したとコンパートメント内の該センサが判断する場合、モータドライブを有する機構は、一群のカードをイジェクトするようカード受領コンパートメントへとウェッジ形にされたカードイジェクタを動かすよう、稼働される。選択される群は、ウェッジ形のカードイジェクタによって得られる垂直方向位置によって決められる。
【0174】
多種の実施例において、カードイジェクタは、該イジェクタがはめ合わせる前出の一群のカードをコンパートメントの前方開放端部を介して外方向に押す。該一群のカードは、スタックの残りのカードから移動されるが、スタックから完全にイジェクトされるわけではない。
【0175】
カードイジェクタは、マイクロスイッチによって検出されるイジェクトストロークの最後に達する際、カードコンパートメントから引き抜かれ、その初期位置に戻されてその後のシャッフル及びカード選択動作に備えるようにされる。
【0176】
多種の実施例において、カードコンパートメントからイジェクトされるべき一群のカードをランダムに選択する技術は、離散的な半導体回路の群又はマイクロプロセッサのいずれかを有し得る半導体電子回路手段を利用する。いずれの技術も、望ましくはシャッフル動作中にNステージカウンタをステップする(for stepping a N−stage counter)高周波発生器を用いる。シャッフル動作が終了する際に、カウンタのステップは終了される。カウンタの出力は、DC信号に変換される。該DC信号は、カードコンパートメントに沿ったカードイジェクタの垂直方向位置を表す他のDC信号に対して比較される。
【0177】
多種の実施例において、Nステージカウンタを高周波発生器を用いて増加させることによって、ランダム選択がなされる。高周波発生器は、シャッフル動作の終了時にNステージカウンタから切断される。続いて、Nステージカウンタは、そのキャパシティカウントに達してリセットされるまで、非常に低周波の発生器によって増大される。カードイジェクタの反復運動は、ランダムな長さの時間間隔の完了後に終了され、また、高周波発生器がNステージカウンタから切断される時点から該カウンタが低周波発生器によってキャパシティカウントまで進められてリセットされる時点まで延び、反復ドライブの活性(energization)をトリガする。その時点で、カードイジェクタキャリッジは惰性で動いて停止する。
【0178】
多種の実施例において、カードイジェクタは、コンパートメントにおけるスタックから一群のカードを部分的にイジェクトする。続いて、部分的に移動されたカードの群は、手動でコンパートメントから取り出される。他の望ましい実施例では、イジェクタはコンパートメントからカードの群を完全にイジェクトし、イジェクトされたカードはシュートに落ち、シュートがカードを直接ディーリングシューに送る。ディーリングシューの圧力板は、最初にカードがディーリングシューを通過して直接ディーリングシューに入り得るようにする位置まで部分的に引き抜かれ、その後、該圧力板は、カードをディーリングシューの出力端に向かって促す位置まで戻される。
【0179】
多種の実施例は、トランプカードがシャッフル装置に送られ次第、人間の介入なしに、トランプカードを自動的にシャッフル及びカットし、シャッフル及びカットされたトランプカードをデリバリーシューに送る方法及び装置を含む。更に、シャッフル動作は、所望される場合、各ゲームのプレイが完了し次第並びに新たなゲームの開始と同時に、実行され得る。それにより、トランプカードの全て(これは例えば6つ又は8つのデックを有し得る)を一度にシャッフルする必要を完全に排除する。望ましくは、プレイされたカードは「デッドボックス」に集められ、本発明の方法を使用してシャッフル及びカットするよう十分な数のカードが蓄積された際に、デッドボックスから引き出される。
【0180】
多種の実施例は、少なくとも1つの透明な壁面を有するハウジングを備えられた、コンピュータ制御のシャッフル及びカットシステムを含む。該システムは、シャッフル及びカードデリバリー機構がカジノにおける全てのプレイヤ及びフロア管理者に対して容易に可視であるようにする。ハウジングは、反復的に摺動可能であるトランプカードプッシャーを備えられる。該プッシャーは、第1の位置において、筐体の外側に位置決めされる。モータ駆動の透明なドアにより、透明壁面の開口を選択的に封鎖及び開放し、摺動可能の胃取り付けられたカードプッシャーは、前述の第1の位置からハウジング内部の第2の位置まで動かされ得る。その際、摺動可能に取り付けられたカードプッシャーは、第1の位置まで引き出され、トランプカードは、上方向及び下方向において垂直方向に選択的に動くモータ駆動のプラットフォーム上に配置されている。
【0181】
モータ駆動の透明なドアは、適切なセンサ手段検出されるモータ駆動プラットフォームの適切な位置に応じて、並びにディーラーが到達し易い足又は手によって作動されるボタンの押圧に応じて、開放された位置まで持ち上げられる。
【0182】
モータ駆動プラットフォーム(又は「エレベータ」)は、摺動可能に取り付けられたカードプッシャーの取外し及び透明ドアの閉鎖に応じて、そこに蓄積されているトランプカードのスタックをシャッフル機構に向けて上方に持ち上げる。その際、トランプカードは、対向方向において、エレベータの対向側部上に位置付けられる第1及び第2のカード保持マガジンまでスタックから離れるよう、シャッフル機構によって駆動される。該シャッフル機構は、反復運動をするマウンティング装置上へと回転可能であるモータ駆動ローラーを有し、反復運動の速度及びローラー回転速度は、調節可能である。しかしながら、代替的に、該反復及び回転速度は固定され得る。所望に応じて、望ましい一実施例において用いられるステッピングモータの代わりに、固定された出力速度を有するモータが用いられ得る。
【0183】
シャッフル動作の完了時に、プラットフォームは下げられ、前述の受領コンパートメントの各々におけるカードのスタックは、適切なモータ駆動のプッシュ機構によって動いているエレベータ上へと順次押し戻される。プッシュ機構の動作順は、当該システムを制御するオペレーティングコンピュータにおいて用いされる乱数発生器の使用によってランダムにされる。かかる動作は、所望に応じて反復され得る。典型的に、新しいカードは、かかる動作を2回乃至4回受ける。
【0184】
ガイド組立体は、プラットフォーム上へのカードの動きをガイドし、シャッフルされたカードが早まってエレベータプラットフォームに戻されることを防止し、また、カード受領領域へとカードが落ちる際、並びにモータ駆動のプッシュ機構によってエレベータプラットフォーム上へとカードが押し戻される際に、カードを整列させる。
【0185】
複数のシャッフル及びカット動作の完了時に、プラットフォームは、再度下げられ、シャッフル及びカットされたカードが、傾斜したガイド表面を有する可動ガイド板に向かって下方に動かされるようにする。
【0186】
モータ駆動のエレベータがガイド板間で下方に動く際、カードのスタックは、実質的にU字型の二次ブロック部材の傾斜したガイド表面に係合し、該スタックは、水平配向から斜め配向までシフトされる。実質的にそれと同時に、下端においてピボット式に取り付けられた一組の揺動可能なアームを有する「はね橋様の」組立体は、垂直配向から斜め配向までそのピボットピンの周囲に下方に揺動され、斜めに整列されたガイドパスとしての役割を有する。斜めに整列されたカードスタックは、傾斜ガイド表面に沿って下方に、はね橋様のアーム上へと摺動し、ステッピングモータの制御下においてU字型二次ブロック部材によって傾斜ガイド表面に沿って下方に動かされ、カードを最終的にディーリングシューへと動かす。
【0187】
続いて、パドルを有する一次ブロックは、U字型二次ブロックの切り欠き部の間において動き、カードのスタックに対して前向き圧力を加える。続いて二次ブロックは、ホーム位置に引っ込む。パドルは、実質的に長方形であり、斜め配向に整列される。システムの初期セットアップ時、パドルは、カードのディーリングシューへの移動の経路の上方に位置付けられる。二次ブロックは、カット及びシャッフルされたカードをディーリングシューへと動かし、パドルは、カードのディーリングシューに向かう動きの経路まで下げられて、ディーリングシューに送られるカードのスタックにおける最後部のカードに対して動かされる。シャッフル及びカット動作が初期セットアップ後に実行される際、パドルは、前にディーリングシューに送られた最後部カードに対して静止する。はね橋様機構の斜めに整列されたアームのガイド表面に沿ってスライドするシャッフル及びカットされたカードは、パドルの対向する表面上で静止するようになる。パドルは、デリバリーシューに以前に送られたトランプカードを隔離する役割を有すると共に、わずかなプッシュ力を与えて、カードをデリバリーシューの出力スロットに向けて促し、それによってシャッフル及び配送動作は、デリバリーシューからのトランプカードの分配を同時に実行し得る。
【0188】
新たにシャッフルされたトランプカード全てがU字型二次ブロックによってデリバリーシューの後方端部まで送られた後、2つの群のトランプカードの間にサンドイッチされているパドルは、上方の位置に持ち上げられ、トランプカードから動かされる。可動パドル取付け組立体は、続いて、モータによって後方に動かされ、パドルをデリバリーシューに送られてきたばかりの最後部のトランプカードの後方に置くようにする。続いてパドルは、そのホーム位置まで下げられる。その際、モータが制御するパドル組立体の動きは、通電を止められ、トランプカードがデリバリーシューから分配される際、パドルを支持するロール可能に取り付けられた組立体は、斜め下方に動き得、ディーリングシューのトランプカードデリバリースロットに向かって前方にトランプカードを促すよう十分である力を与えるようにする。パドル組立体に作用する力は、重力と、定張力ばね組立体によってパドル組立体にかけられる力との組合せである。ジョギング(即ち「ディザー(dither)」)手段により、パドルは、周期的な間隔において対向する前方及び後方方向にジョグ又は反復され得、トランプカードのスタックの適切な整列、スタッキング及びディーリングシューのカードデリバリースロットに向かうトランプカードのスタックの摺動運動を保証する。
【0189】
ゲームの完了時、完了したゲームで使用されたカードは、典型的にはディーラーによって集められ、テーブル上のデッドボックスに入れられる。集められたカードは、のちに反復運動可能なカードプッシャー内に置かれる。ディーラーは、反復的に摺動可能なカードプッシャー内にカードを挿入する選択肢を有するか、あるいは、また好ましくは、多数のカードが反復的に摺動可能なカードプッシャーへと集められるまでシャッフル動作を延期し得る。シャッフル及び分配動作は、ディーラー又はカジノ管理者が選択し得るだけ頻繁に又はまれに実行され得る。シャッフル及びトランプカード分配動作は、全自動であり、カードがエレベータプラットフォーム上の機構に挿入され次第、人間の介入なしに実行される。カードは常に、プレイヤ及びディーラーが観察できるようプレイヤの遮られない視野内にあり、それによってシャッフル、カット及びカード分配動作が適正に妨害なく行われていること、及び装置が適正に作動していることが保証され得る。シャッフル及びカード分配動作は、デリバリーシューからのカードの分配に衝突又は干渉しない。それによって、かかる動作は、実質的に同時に実行されるため、シャッフルに割かれる時間は著しく短縮される。それによって、プレイ時間は大幅に増え、きわめて効率的なランダムなシャッフル及びカット機構が提供される。
【0190】
システムは、カードシャッフル及びカットシステムの動作を制御するようプログラムされたマイクロコンピュータによって制御される。コンピュータは、モータ駆動回路、インテリジェントコントローラ、及び該インテリジェントコントローラをコンピュータに対してリンクする光アイソレータを通じて、ステッピングモータを制御する。コンピュータはまた、システムの機構の各々の適正な動作を保証するよう、複数のセンサを監視する。
【0191】
<<カジノの対策>>
カードをカウントする人を阻止する複数の方法は、多数のデックを使用することを含む。6デック又は8デックを有するシューは、一般的である。カードが多いほど、残りのカードの割合における変動は小さくなり、カードを数えるのは困難になる。より頻繁にカードをシャッフルすることによってもプレイヤの利点を低減し得るが、これは実際のプレイに割かれ得る時間を短縮し、そのためカジノの利益が減少される。カジノによっては現在、シャッフル機を使用する。シャッフル機には、一式のカードを他の一式のカードがプレイされている間にシャッフルするもの、及び、継続的にカードをシャッフルするものがある。ゲームフロアの環境、及びサービスのアルコール飲料によって注意をそらさせることも、カードをカウントする人を阻むよう作用する。カードをカウントする人を阻む複数の方法は、ブラックジャックにおいて、標準的である1.5倍(3:2)のペイオフよりもプレイヤにとってより不利である1.2倍(6:5)のペイオフ等である、変更されたペイオフ構造を使用すること、を含む。
【0192】
<<ビデオ賭博ゲーム>>
ビデオ賭博ゲームは、テーブルゲームルール及びカードの適合を使用してテーブルゲームを模倣するようセットアップされる。
【0193】
ビデオポーカーの一バージョンでは、プレイヤは、コンピュータがランダムに選んだ5枚のカードを調べることが許される。かかるカードは、ビデオ画面に表示され、プレイヤは、場合によっては自分が保持死体カードを選択する。プレイヤが全てのカードを保持すること、即ちスタンドを望む際、プレイヤは、「スタンド」ボタンを押す。プレイヤがカードの一部のみを保持することを望む場合、プレイヤは、ビデオ画面上に表示される各カードのすぐ下に位置する「ホールド」キーを押すことによって、保持されるべきカードを選ぶ。「保持」カードの選択後に「ディール」ボタンを押すと、選択されなかったカードが自動的且つ同時に、デックの残りからランダムに選択された追加のカードに置き換えられる。「スタンド」ボタンが押されるか、あるいはカードが置き換えられた後、最終的な保持カードは、ゲーム機のコンピュータによって査定され、プレイヤは、ペイオフ表から決定される通りのプレイクレジット又はコイン払出しのいずれかを与えられる。ペイオフ表は、機械のコンピュータメモリにおいて格納され、機械の画面上にも表示される。より高いポーカー値を有するハンドは、より多くのクレジット又はコインを与えられる。非常にまれなポーカーハンドは、800倍又はそれより高いペイオフを与えられる。
【0194】
<<通信システムでプレイする装置>>
図2は、ゲームをプレイする装置を示す。インターネット等である通信システム41を介してゲームプレイシステムと結合される、複数のプレイヤユニット40−1乃至40−nがある。該ゲームプレイシステムは、管理(アドミニストレーション)ユニット42、プレイヤレジスタ43、及びゲームユニット45を有する。各ユニット40は、典型的に、ディスプレイユニット及び制御手段(キーボード及びマウス)を有するパーソナルコンピュータである。
【0195】
プレイヤがゲームプレイシステムにログオンする際、ユニット40はそれ自体を、管理ユニットに対して識別させる。システムは、プレイヤの詳細をレジスタ43に保持する。レジスタ43は、潜在的なプレイヤ全員、即ちシステムの全メンバーに対する別個のプレイヤレジスタユニット44−1乃至44−nを有する。
【0196】
プレイヤが識別され次第、プレイヤは、ゲームユニット45に割り当てられる。ゲームユニットは、一式のプレイヤデータユニット46−1乃至46−6、ディーラーユニット47、制御ユニット48、及びランダムディールユニット49を有する。
【0197】
ゲームユニット45には、7人のプレイヤまで割り当てられ得る。図示される通り、かかるユニットは複数あり得、7人より多くのメンバーが同時にシステムにログオンしている場合、複数のゲームは、同時にプレイされ得る。プレイヤデータユニット46に対するプレイヤユニット40の割り当ては、どのプレイヤデータユニット46及びゲームユニット45が空いているかに依存して、任意又はランダムにされ得る。各プレイヤデータユニット46は、対応するプレイヤレジスタユニット44からロードされ、対応するプレイヤユニット40と基本的に同一の詳細も有し、また、プレイヤユニット及びプレイヤデータユニットのコンテンツが互いにアップデートされ続けるよう、プレイヤユニット40と通信する。更に、他のプレイヤデータユニット46及びディーラーユニット47のコンテンツの適切な部分は、表示されるようプレイヤユニット40に与えられる。
【0198】
ゲームユニット45のロジックユニット48は、プレイの多種な段階を通してゲームユニットを逐次進行させ、ディーラー行動を開始し、プレイヤユニット40からの適切な応答を待つ。ランダムディールユニット49は、ディーラーユニット47及びプレイヤデータユニット46にカードを本質的にランダムにディールする。ハンドの終了時に、ロジックユニットは、ハンドの結果、即ち勝ち及び/又は負けをプレイヤデータユニット46に渡し、プレイヤにその結果を知らせる。管理ユニット42も、それらの結果を受け、それに従ってプレイヤレジスタユニット44をアップデートする。
【0199】
プレイヤユニット40は、ディスプレイを示すよう配置される。プレイヤを識別するよう、プレイヤの位置がハイライトされる。プレイが進む際、プレイヤは、多種のボックスを選択し、例えばそこにベットを入れ、かかる行動の結果は表示される。カードがディールされる際、一連の重なるカードシンボルは、ボーナスボックスにおいて示される。プレイヤのオプションで、カード、及びディーラーにディールされたカードは、ボックスの下に一列で示され得る。ハンドの終了時に、プレイヤにそのベットの結果、即ち勝った又は負けた額を知らせるメッセージが表示される。
【0200】
<<代替的な技術>>
多種の実施例を作成、使用、又は実施するよう本願に記載される技術は、同一又は同様の目的で使用され得る可能な技術のサブセットである、ことは理解されるべきである。本願に記載される特定の技術は、限定的に解釈されるべきではない。むしろ、多種の実施例は、多種の実施例を作成、使用、又は実施する代替的な技術を想定する。
【0201】
<<参照による援用>>
以下の特許及び特許出願は、あらゆる目的に対して本願において参照によって援用される。
米国特許第6579181号
米国特許第6229536号
米国特許第6093103号
米国特許第5941769号
米国特許第7114718号
米国特許出願第10/622,321号
米国特許第4515367号
米国特許5000453
米国特許7137630
【0202】
<<実施例>>
多種の実施例において、ゲームのルールは、ゲームの環境に依存して変化し得る。複数の実施例において、カジノゲームのルールは、プレイヤの利点をよう変えられ得る。複数の実施例において、ブラックジャックのルールは、デックに残る有利なカードのセットに基づいて変えられ得る。
【0203】
本願で使用される「デック」という用語は、ゲームを行なう上で使用されるカードを有する一式のカードのことを称し得る。デックは、ゲームにおいて使用されるより多くのカードを有し得る。同一のデックは、複数のゲームを行なう上で使用され得る。カードがゲームにおける使用に対してデックから供給される際、かかるカードは、デックから取り出され得る。続いてかかるカードは、デックから離されたままにされ得るか、あるいはゲームが完了した後に、デックに戻され得る。「デック」という用語は、各々13のランクを有する4つのスートを有する52枚の標準的なカードのセットのことを称し得る。デックという用語はまた、52枚のカードを有する複数の標準的なセットの組合せのことを称し得る。デックという用語はまた、標準的であるか否かに関わらないカードの組合せのことを称し得る。
【0204】
本願において使用される「ハウスエッジ」及び「ハウスアドバンテージ」という用語は、ハウスが平均的にプレイヤによる単位ベットあたりに保有するよう見込まれる額(量)のことを称し得る。ハウスエッジは、パーセント数値で表わされ得る。例えば、5%のハウスエッジは、ハウスがプレイヤによる1ドルのベットあたり平均して5セントを保有するよう見込み得る、ことを示し得る。ハウスエッジに関する記載は、ハウスが各ゲームにおけるプレイヤのベットの記載された額を必ず保有する、ことを意味するものではない、ことが留意されるべきである。ハウスエッジは、平均的な見込みをさしている。例えば、プレイヤが$2勝ち取る45%の可能性及び何も勝ち取らない55%の可能性を有するゲームにおいて、プレイヤが$1ベットする、と仮定する。ハウスエッジは、(0.55*($1−$0)+0.45*($1−$2)/$1=10%と計算され得る。故に、ハウスは、プレイヤによって賭けられる$1あたり10セントを勝ち取ると見込まれ得る。
【0205】
<1.プレイヤに対して計算統計(count statistic)を表示する。> 多種の実施例において、プレイヤは、カードのデックの現在の状態を説明する1つ又はそれより多くの統計を示され得る。カードのデックの現状は、デックに元々あったカード、及び、例えばブラックジャックのハンドのディールによってデックから取り出されたカードに基づき得る。
【0206】
<<1.1 プレイされた全てのカード及び/又は残っている全てのカードを示す。>> 複数の実施例において、プレイヤは、ディールされた、あるいはデックから取り出されたカードの全てを示され得る。ディールされた各カードは、例えばスペードのジャックを示す「Js」、又はハートの10を示す「10h」のように、ランクとスートに関するテキスト記述を使用して、別個に示され得る。多くの他のテキスト記述が可能であることは、理解される。複数の実施例において、ディールされたカードのグラフィカル描写が表示され得る。例えば、ディスプレイ画面は、ディールされた全てのカードのフェイスのグラフィカル描写を示し得る。複数の実施例においては、より要約された表示が与えられる。例えば、各カードのランクに対して、複数のディールされたカードはが示され得る。例えば、ディスプレイには、ディールされた3枚のエース、ディールされた5枚のキング、ディールされなかった0枚のクイーン、等が表示され得る。1ゲームにおいて同様の値又は価値を有するカードに対しては、更なる要約が可能であり得る。例えば、ディスプレイは、17枚の10の価値を有するカードがディールされたことを表示し得る。ブラックジャックのゲームにおいて、10の価値を有するカードは、キング、クイーン、ジャック、及び10を有し得る。複数の実施例において、プレイヤは単に、ゲームにおいてプレイヤに対してオープンに見せられたデックからディールされた全てのカードの表示を示される。故に、プレイヤは、フェイスアップでディールされたカード全てを見ることができるが、フェイスダウンで個別のプレイヤにディールされて他のプレイヤに対して決して明かされないカーをバーンする(捨てる)ことはできない。複数の実施例では、プレイヤは、デックに残る全てのカードの表示を示され得る。デックにおける全ての本来のカードが知られ、デックからディールされた全てのカードが知られる場合、デックに残るカードは、例えば消去法で容易に推定され得る。デックにおける本来のカードの全てが知られる場合、デックからの明らかにされていないカードは、明らかにされたカードから容易に推定され得る、ことが理解される。
【0207】
<<1.2 デックがテンリッチである等のカードに関する単純化された統計を示す。>> 複数の実施例において、統計は、デックに残るカードに関する情報を与えるよう示され得る。以下の記載において、統計は、デックにおいて残るカードに適用するとされる。しかしながら、統計は、知られていない、あるいは明かされていないカードの総計に対して適用され得る、ことが理解される。明かされていないカードは、デックに残るカード及びデックから取り出されたカードのいずれも有するが、ゲームの全てのプレイヤに対して示されてはいない(バーンカード等)。更には、多くの実施例において、明かされたカードに関する同様の統計は、明かされていないカードに関する統計をかんがみて、示され得る、ことが理解される。例えば、本来のデックが4枚のエースを有すると仮定する。3枚のエースがディールされたという統計の記述は、不知の(知られていない)カードの中に1枚のエースが残っている、という統計と同等である。
【0208】
多種の実施例において、カードのデックに関して、次の統計のうち1つ又はそれより多くがプレイヤに提示され得る: (a)特定のランクを有するデックに残るカードの枚数; (b)特定のポイント値を有するデックに残るカードの枚数; (c)一式のランクの1つを有するデックに残るカードの枚数(例えばエース又は10の何れかである、デックに残るカードの枚数); (d)一式のポイント値のうち1つを有するデックに残るカードの枚数(例えば、9,10又は1/11のいずれかのポイント値を有するデックに残るカードの枚数); (e)デックに残るエースの枚数; (f)デックに残る10のポイント値を有するカードの枚数; (g)デックに残る7の枚数; (h)エース、又は10のポイントに値するカードのいずれかであるデックに残るカードの枚数; (i)9,8,又は7のいずれかであるデックに残るカードの枚数; (j)2,3,4,5,又は6のいずれかであるデックに残るカードの枚数; (k)デックに残る特定のスートを有するカードの枚数; (l)デックに残る特定の色を有するカードの枚数(赤色、黒色等); (m)デックに残る赤の7の枚数; (n)デックに残る黒の7の枚数; (o)デックに残る特定のランク及びスートを有するカードの枚数(例えば、デックに残るスペードのエースの枚数); (p)デックに残るスペードの7の枚数; (q)デックに残るハードの7の枚数; (r)デックに残るカードの枚数; (s)2,3,4,5,又は6,又は7のいずれかであるデックに残るカードの枚数、等。
【0209】
上述の統計のいずれかの合計又は差異は、プレイヤに対して提示され得る。提示された1つの統計は、エース及び10ポイントカードである残るカード枚数と、2,3,4,5,又は6のランクを有する残るカード枚数との間の差異であり得る。かかる統計は、カードをカウントする「ハイローカウント」システムにおいて使用される統計を示し得る。提示される他の統計は、エース及びテンポイントカードである残りのカードの枚数と、2,3,4,5,6,又は7のランクを有する残りのカード枚数との間の差異であり得る。かかる統計は、カードのカウントの周知である「K−O」又は「ノックアウト」システムに従って統計を示し得る。
【0210】
複数の実施例において、上述された統計の一次関数又はアフィン関数(linear or affine functions)は、プレイヤに対して提示され得る。例えば、統計は、残るエースの枚数、及びデックに残る10の値のカードの枚数を2回示し得る。
【0211】
上述された統計の割合は、プレイヤに対して提示され得る。例えば、次の統計、
52 × (残るエース及び10の値のカードの枚数 − 残る2乃至6にランクされるカードの枚数) ÷ 残るカードの全枚数
は、プレイヤに対して提示され得る。
【0212】
((1.3 プレイヤが勝つ可能性は40%等である、結果の可能性を示す。))多種の実施例において、プレイヤは、ゲームの結果の可能性を示す統計を示され得る。プレイヤは、プレイヤが勝つ可能性、プレイヤがプッシュするかあるいは引き分ける可能性、及び/又はプレイヤが負ける可能性を示され得る。プレイヤは、ディーラーが勝つ可能性、ディーラーが引き分ける可能性、及び/又はディーラーが負ける可能性を示され得る。プレイヤは、対戦者が勝つ、引き分ける、あるいは負ける可能性を示され得る。複数の実施例において、プレイヤは、特定のハンドを達成する可能性を示され得る。例えば、プレイヤは、自身がブラックジャックを達成する可能性を示され得る。プレイヤは、自身が特定の合計ポイントを達成する可能性を示され得る。例えば、プレイヤは、合計ポイント20を達成する可能性を示され得る。プレイヤは、ディーラーがブラックジャック等である特定のハンドを達成する可能性を示され得る。プレイヤは、ディーラーが特定の合計ポイントを達成する可能性を示され得る。プレイヤは、ディーラーがバストする可能性、又はプレイヤがバストする可能性を示され得る。
【0213】
((1.4 0.4%等であるハウスエッジを示す。))複数の実施例において、プレイヤは、ハウスエッジを示され得る。例えば、プレイヤは、ハウスエッジが1%であることを示され得る。複数の実施例において、プレイヤは、プレイヤのエッジ、即ちプレイヤがプレイヤによって賭けられたユニット毎に勝つことを予測し得る額を示され得る。複数の実施例において、プレイヤは、獲得される予測額を示され得る。
【0214】
((1.5 カウントを公開する(Publish counts))) 多種の実施例において、カードカウント等である統計の値は、公開され得る。統計の値は、広められ得る(disseminated)。多種の実施例において、統計の値は、ブラックジャックのゲームの1人又はそれより多くのプレイヤが利用可能である。多種の実施例において、統計の値は、統計が適用されるゲームに参加していない人も利用可能である(例えば伝達される)。多種の実施例において、非参加者は、多種の方途においてゲームに対して統計を使用し得る。例えば、非参加者は、統計の現在の値に基づいて将来の統計の値に対してベットし得る。
【0215】
(((1.5.1. 総統計(aggregate statistics)を公開する)))多種の実施例において、総統計は、公開され得るか、伝達され得るか、あるいは伝播され得る。総統計は、ブラックジャックの2ゲーム又はそれより多くのゲームに基づき得る。例えば、統計は、3つの個別のブラックジャックゲームにおいてカードカウントの合計を有し得る。例えば、3つの別個のブラックジャックのゲームにおけるカードカウントが10,3,及び−6である場合、公開される総統計の値は、7であり得る。総統計はまた、個別のゲームからの統計の平均(平均カウント等)、個別のゲームからの統計の中央値等を有し得る。
【0216】
(((1.5.2. 別個のゲームからの複数の統計を公開する)))多種の実施例において、ブラックジャックの異なるゲームからの統計は、公開され得る。該統計は、共に公開され得る。例えば、統計は、公開モニタ又は画面上にポストされ得る。公開された統計によって、人は、ブラックジャックのどのゲームに入るかを決定し得る。非参加者がゲームにベットできる場合、公開された統計によって、該非参加者はどのゲームにベットするかを決定し得る。例えば、非参加者は、ブラックジャックの特定のゲームにおけるカウントが7という現在の値から10に到達する際にベットすることを望み得る。
【0217】
(((1.5.3. 統計を公開する場所)))多種の実施例において、統計は、異なる場所に公開され得る。統計は、公開モニタ上、ゲームデバイスの画面上、携帯型ゲーム装置のディスプレイ画面上、インターネット上、自宅にいる人のコンピュータモニタ上、新聞紙上、ニュースレター上、ブログ上、又は他の設定上に公開され得る。公開される統計は、かかる統計の値にベットする人にとって有用であり得る。公開される統計は、かかる統計の値に基づいてベットを取る団体(カジノ等)にとって有用でもある。
【0218】
(((1.5.4. XML)))多種の実施例において、統計は、データの形状で広められる。データは、タグを付けられ得、データの受信者は、それを更に読み取り得る。タグは、データが以下に挙げるもののうち1つ又はそれより多くを記述する、ことを示し得る: (a)統計の種類(例えば、カードカウントを示すデータ、現在のカードのデックで発生したブラックジャックの数を示すデータ); (b)ブラックジャックのゲームがプレイされた回数; (c)ブラックジャックのゲームがプレイされた日付; (d)ブラックジャックのゲームがプレイされたカジノ; (e)ブラックジャックのゲームがプレイされたテーブル; (f)ブラックジャックのゲームに対するディーラー; (g)ブラックジャックのゲームでのベット額; (h)ブラックジャックのゲームにおけるプレイヤに対する識別子; (i)ブラックジャックのゲームにおいてなされた決断(「ヒット」、「スタンド」等); (j)ブラックジャックのゲームにおいて使用されるストラテジー; (k)ブラックジャックのゲームにおいてディールされるカード; (l)ブラックジャックのゲームの結果(「プレイヤの勝ち」、「ディーラーの勝ち」等)、又は他の情報。XMLタグは、「<card count>」等であるカギ括弧における語である外観を有し得る。与えられるタグは、「</card count>」等であるスラッシュを加えて同様に見えるカウンタパートを有し得る。かかる対にされたタグ(paired tags)間に当てはまるデータは、タグによって伝達される解釈を正当なものとする。例えば、<card count>と</card count>との間に入るデータは、カードカウント(card count)を示し得る。理解される通り、データは、多くの他の方途においてタグを付けられ得る。
【0219】
[2. カウントに基づくゲームの修正]複数の実施例において、ゲームの一形勢(aspect)は、デックからディールされたカード、及び/又はデックに残るカードに基づいて修正され得る。特定の修正は、デックからディールされたカード又はデックに残るカードに関する統計に基づき得る。例えば、特定の修正は、デックに残るエース及び10の値のカードの枚数が、2乃至6のランクのカードの枚数を6倍より大きく超える場合に、なされ得る。多種の実施例において、ゲームの形勢又はルールは、デックからディールされたカード又はデックに残るカードに基づいて固定又は設定され得る。故に、例えば、統計の値が全てのゲームで一定のままにされる場合、ルールは、全てのゲームにおいて変更される必要はない。
【0220】
((2.1 修正され得る形勢))
(((2.1.1. 結果の払出しを修正する。)))多種の実施例において、結果に対する払出しは、デックからディールされたカード又はデックに残るカードに関する統計に依存し得る。例えば、統計の値に依存して、ブラックジャックのゲームにおけるブラックジャック(即ちエース及び10の値のカード)は、1倍(1:1)又は1.5倍(3:2)のいずれかを支払われ得る。他の例として、統計の値に依存して、インシュアランスベットは、$1のベットに対して$3、又は3ドルのベットに対して$8のいずれかが支払われ得る。
【0221】
(((2.1.2. どの結果が勝ちとなるかを修正する。))多種の実施例において、結果が勝ちであるか否かは、デックからディールされたカード又はデックに残るカードに関する統計に依存し得る。例えば、統計の値に依存して、5枚のカードを有するハンドは、自動的に勝ちのハンドを構成し得るか、あるいは、そのポイント値によって判断されるべき通常のハンドを構成し得る。他の例として、統計の値に依存して、合計ポイントが22であるハンドは、勝ちの結果又は負けの結果を構成し得る。
【0222】
((((2.1.2.1. どの結果がプッシュであるかを修正する。))))多種の実施例において、結果がプッシュを構成するか、あるいは引分けを構成するかは、デックからディールされたカード又はデックに残るカードに依存し得る。
【0223】
(((2.1.3. プレイヤが利用可能である決定を変更する。)))多種の実施例において、ゲームにおいてプレイヤが利用可能である決定は、デックからディールされたカード又はデックに残るカードに依存し得る。例えば、統計の値に依存して、プレイヤは、ブラックジャックのゲームにおいてサレンダーすることを認められ得るか、あるいはサレンダーすることを認められ得ない。他の例として、統計の値に依存して、プレイヤは、ブラックジャックのゲームにおいてダブルダウンすることを認められ得るか、あるいはダブルダウンすることを認められ得ない。
【0224】
((((2.1.3.1. プレイヤは、既にスプリットをすることができない。))))多種の実施例において、統計の値に依存して、プレイヤは、ブラックジャックのゲームにおいてスプリットすることを認められ得るか、あるいは認められ得ない。
【0225】
(((2.1.4. ディーラールールを変更する。)))多種の実施例において、ディーラーのアクションを管理するルールは、デックからディールされたカード又はデックに残るカードに関する統計に依存し得る。例えば、統計の第1の値に対して、ディーラーは、ソフト17(即ち、11ポイントとしてカウントされる1枚のエースを有するポイント合計が17)でヒットする。統計の第2の値に対して、ディーラーは、ソフト17でヒットしない。
【0226】
(((2.1.5. ゲーム手順を変更する。)))多種の実施例において、ゲーム手順は、デックからディールされたカード又はデックに残るカードに関する統計に依存し得る。例えば、統計が第1の値を有する場合、デックから取り出されたカードは、デックに戻され得、デックはリシャッフルされる。統計が第2の値を有する場合、現状のデックが次のゲームに対して使用され得る。他の例として、統計が第1の値を有する場合、新しいプレイヤは、次のゲームに対してゲームテーブルに参加することを認められ得る。統計値が第2の値を有する場合、新しいプレイヤは、ゲームに参加することを認められ得ない。
【0227】
(((2.1.6. 結果の可能性を修正する。)))多種の実施例において、結果の可能性は、統計の値に基づいて変わり得るか、あるいは返られ得る。例えば、統計が特定の範囲の値を有する場合、1つの可能性を有する結果が異なる可能性を有し得るよう、将来のゲームに対して変更がなされ得る。
【0228】
((((2.1.6.1. カードをリシャッフルする。)))多種の実施例において、統計の値に依存して、デックから取り出されたカードは、デックに戻され得るか、あるいは戻され得ず、デックはリシャッフルされる。取り出されたカードが戻されるか否かは、1つ又はそれより多くの結果の可能性に影響を与え得る。例えば、取り出されたカードがエースを有していなかった場合、かかるカードをデックに戻すことは、ブラックジャックが達成される可能性を少なくし得る。多種の実施例において、統計の値がプレイヤに有利である場合、カードはリシャッフルされ得る。例えば、デックが比較的高い割合で10の値を有するカードを有する場合、カードはリシャッフルされ得る。多種の実施例において、統計の値がカジノに有利である場合、カードはリシャッフルされ得る。例えば、デックが2乃至6のポイント値を有するカードを比較的高い割合で有する場合、カードはリシャッフルされ得る。統計がプレイヤに有利である際にデックがシャッフルされる実施例においてプレイヤに対して公平であるよう、デックは、統計がカジノに有利である際に、リシャッフルされ得る。多種の実施例において、デックは、統計の値が+X又は−Yに達する際はいつでも、リシャッフルされる。他の実施例において、デックは、統計の値亜が+X又は−Xに達する際はいつでも、リシャッフルされる。例えば、デックは、統計の値(カウント等)が+10又は−10の何れかに到達する際に、リシャッフルされ得る。多種の実施例において、統計が特定の値に達し、カードがリシャッフルされる際、カードは、自動的にリシャッフルされ得る。例えば、コンピュータシステムは、カード読取り器を介してカウントを追跡し得る。カウントが一定のポイントに達する際に、コンピュータシステムは、再シャッフルが行なわれるべきであるという信号を送り得る。カードは、自動的に(例えばロボットアームを使用して)シャッフラーへと戻され得る。多種の実施例において、カジノの従業員等である人間は、シャッフラーに全てのカードを戻し得る。続いてシャッフラーは、カードをリシャッフルするようトリガをかけられ得る。多種の実施例において、ブラックジャックは、ゲームデバイス、インターネット、又は他の電子的実施例においてプレイされ得る。コンピュータプロセッサは、ブラックジャックのゲームにおいて使用されるカードの電子的なデックのカウントを追跡し得る。多種の実施例において、正又は負(positive or negative)のいずれかであり得るカウントが一定の閾値に到達する場合、カードは、自動的にリシャッフルされ得る。
【0229】
((((2.1.6.2. 新しいカードを挿入する。))))多種の実施例において、統計の値に依存して、新しいカードがデックに追加され得る。上述された通り、デックに対する新しいカードの追加は、1つ又はそれより多くの結果の可能性を変え得る。例えば、2というランクを有するカードを追加することは、ディーラーがバストする可能性を低減させ得、したがって プレイヤが所定の合計ポイントを有して勝つチャンスを低減させ得る。
【0230】
((((2.1.6.3 デックにおけるカードを再査定(revalue)する。例えば、ここでは、ジャックは9としかカウントされない。))))多種の実施例において、統計の値に依存して、カードに関連付けられるポイント値は、変わり得る。例えば、統計の値に依存して、ジャックは、9ポイント又は10ポイントとしてカウントし得る。
【0231】
(((2.1.7. 可能であるベットを修正する。)))多種の実施例において、統計の値に依存して、ゲームにおいて可能とされるベットが制限され得る。制限は、$100まで等である一定の絶対額までしかベットできないようプレイヤを制約し得る。制限はまた、最低のベット額を設定し得る。制限は、プレイヤの前のベットに関連して一定の胃額までしかベットできないよう、プレイヤを制約し得る。例えば、プレイヤは、自分の前のベット(例えば、プレイヤが、前回のゲームで行なったベット)の額の150%までしかベットできないよう制限され得る。複数の実施例において、プレイヤは、自分の前のベットに関連する一定の額より多くをベットするよう制約され得る。例えば、プレイヤは、自分の前のベットの額の少なくとも80%をベットしなければならない。制限は、プレイヤがゲーム中にプレイし得るハンドの最大数又は最低数を設定し得る。例えば、プレイヤは、ゲーム中1つのハンドのみプレイするよう、あるいは、ゲーム中最低2つのハンドをプレイするよう、制限され得る。
【0232】
((((2.1.7.1. ベットは、カウントがプレイヤに有利である際は小さくなければならない。))))複数の実施例において、プレイヤが有利であることを統計が示す場合、上限は、プレイヤによって可能であるベットにもうけられ得る。例えば、プレイヤが適切なプレイにおいて平均的には自身のベットの100%より多くを行なうことを予期し得ることを統計が示す場合、プレイヤは、自身の前のベットの額までしかベットできないよう制限され得る。
【0233】
((2.2. プレイヤに修正に関して知らせる。))多種の実施例において、プレイヤは、ゲームに対してなされる修正に関して、通告され得る。特に、プレイヤは、統計の特定の値の発生に応じてゲームに対してなされる修正に関して通告され得る。プレイヤは、ゲームテーブルへとビルトインされるディスプレイ画面等であるディスプレイ装置を介して通告され得る。プレイヤは、ゲームのディーラー等によって口頭で通告され得る。プレイヤは、カジノの従業員のアクション等である他のアクションを介して通告され得る。例えば、プレイヤがカードをデックに追加するディーラーを見る場合、プレイヤは、修正がゲームに対してなされたことに気付き得る。複数の実施例において、プレイヤは、プレイヤデバイスを介して通告され得る。例えば、プレイヤは、ゲーム装置においてゲームをプレイし得る。ゲームデバイスは、プレイヤに対してテキストメッセージを表示し得、修正がゲームに対してなされたことをプレイヤに通告する。複数の実施例において、修正を行なう際のルールは、掲示され得るか、あるいはプレイヤが精読し得るようにされる。ルールは、異なる統計の値に応じてどの修正がなされるかを詳述し得る。同様に、統計の値は、プレイヤに対して表示され得る。故に、ゲームの修正は、統計の値及び統計の値に応じてどのような修正が行なわれたかを詳述するルールをかんがみて示され得る。複数の実施例において、プレイヤは、プレイヤの携帯型装置を介して修正を通告され得る.例えば、プレイヤは、携帯電話、個人用携帯端末機、Blackberry(登録商標)、ラップトップ、等の上でメッセージを受信し得、ゲームの修正が行なわれたことを通告される。複数の実施例において、プレイヤは、携帯が装置上でゲームを行ない得る。プレイヤによって使用又は所有される携帯型装置は、ネバダ州法(Nevada bill)AB471に従った携帯型装置を有し得る。複数の実施例において、プレイヤは、明確に修正を通告され得ない。ルールに対する修正は、時折異なるルールが適用されることに気付く際に、プレイヤにとって明らかとなり得る。
【0234】
((2.3. 常に同一のハウスアドバンテージを維持する。))多種の実施例において、統計の値の範囲に対して一定又は略一定であるハウスアドバンテージを維持するよう、ゲームのルール又は形勢に対して修正が行なわれ得る。例えば、カジノは、統計の値に関わらず、ゲームにおいて1%のハウスアドバンテージを維持することを望み得る。故に、統計が一方向においてハウスアドバンテージを変えて影響を及す際、ゲームのルールに対する変更は、多方向においてハウスアドバンテージに影響を及すようにされ得る。例えば、ハウスアドバンテージが−1%に低減される、という統計が仮定される。ゲームのルールは、ハウスアドバンテージを所望される1%まで再度戻すよう修正され得る。複数の実施例では、カジノは、一定の最低ハウスアドバンテージを有することを望み得るが、ハウスアドバンテージがどの程度大きくなり得るかについては制限を有さないことがあり得る。故に、例えば、ゲームのルールは、ハウスアドバンテージが一定のレベルを下回る場合に修正され得るが、ハウスアドバンテージがカジノに有利に大きくなる場合は変更され得ない。
【0235】
((2.4. プレイヤは、前もってストラテジーにコミットする(committing to)ことによってゲームの修正を避け得る。))多種の実施例において、プレイヤは、前もってストラテジーにコミットすることによって(by committing to a strategy)ゲームのルールにおける変更の可能性を避け得る。前もってストラテジーに応じることによって、プレイヤは、統計の値に応じてストラテジーを変えることができることを諦める。結果として、プレイヤは、概して、統計の値の変動から利益を得られることを諦め得る。
【0236】
(((2.4.1. プレイヤは、ベットストラテジーにコミットする。))複数の実施例において、プレイヤは、特定のベットストラテジーにコミットし得る。例えば、プレイヤは、次の5つのハンドに対してハンド毎に$10のベットにコミットし得、その後デックがリシャッフルされるまでハンド毎に$15のベットにコミットし得る。したがって、プレイヤは、例えばプレイヤがカジノに対して優勢である場合に自身のベットを増やすことで、自分のベットサイズを変える可能性を放棄し得る(give up the possibility)。
【0237】
(((2.4.2. プレイヤは、プレイストラテジーにコミットする。)))複数の実施例において、プレイヤは、前もって特定のプレイストラテジーにコミットする。例えば、プレイヤは、たとえベーシックストラテジーからの逸脱が統計の値によって保証される場合でも、全てのハンドにおけるベーシックストラテジーを使用してコミットし得る。
【0238】
(((2.4.3. プレイヤは、一定のハンド数をプレイするようコミットする。)))複数の実施例において、プレイヤは、ゲーム毎に一定のハンド数をプレイすることにコミットする。このようにして、例えば、プレイヤは、統計の値がプレイヤにとって有利であることを示す場合、ゲーム毎にプレイされるハンドの数を増やすことはできない。
【0239】
[3. 修正をトリガするものは何か?また修正をトリガするのは何故か?]複数の実施例において、ゲームのルールに対する修正は、統計が設定された所定の値を有する一定値に達する際に、トリガされ得る。例えば、不知のエース及び10の価値を有するカードの枚数が不知のランクが2−6のカードの枚数より少ない、ことを統計値が記述する、と仮定する。統計値が5又はそれより大きい値に到達する場合、ルールが導入され(put in place)、プレイヤはゲームをもうサレンダーすることができない。複数の実施例において、カジノは、統計の各値又は一式の値に対して、行なわれるべき対応するルールを示す表を保持し得る。複数の実施例において、ゲームのルールに対する修正は、複数の統計の値に基づいてトリガされ得る。例えば、統計Xが3より大きいか、あるいは統計Yが9より小さい場合、特定のルールは、導入され得る。
【0240】
((3.1. 統計は、プレイヤのアドバンテージをもたらす。))複数の実施例において、修正は、統計の値がゲームにおいて増大されたプレイヤのアドバンテージ、及び/又はゲームにおける低減されたカジノのアドバンテージを示す場合に、ゲームのルールに対してなされ得る。ルールの修正は、増大されたプレイヤのアドバンテージ及び/又は低減されたカジノのアドバンテージがオフセットされるよう、発生し得る。
【0241】
[4. ゲームのルールの開示。ルールは大変複雑であり得、例えばオッズが継続的に維持される。]多種の実施例において、ゲームのルールを修正するようカジノが使用する基準又はトリガは、プレイヤ及び監督者(regulators)等である1つ又はそれより多くの関係者に伝達され得る。複数の実施例において、多種のトリガ状態のもとでルールに対してなされる修正はまた、伝達され得る。
【0242】
((4.1. ルール自体の伝達。))ゲームにおけるルールの変更に対する基準又はトリガの伝達は、統計の全ての可能な値、及び、事実上所定の統計の値である対応する一式のルールのリストを有し得る。多種の実施例において、伝達は、ゲームのルールの標準又はデフォルト設定を明確にし得る。続いて伝達は、可能なルール修正、及びルール修正をもたらす統計の値を示し得る。基準、トリガ、及びルール修正の伝達は、複数の実施例において、印刷された文書又は電子文書の形状を取り得る。複数の実施例において、伝達は、電話、ファックス、Eメール、又は郵便を介して送られ得る。
【0243】
((4.2. 論理的根拠及びルールの影響の伝達。(Communication of the rationale and for the effects of the rules)))多種の実施例において、カジノは、統計の値に基づいてゲームのルールを変えるよう論理的根拠を明確にし得る。例えばカジノは、統計の値に応じてルールを変えることにより、統計の値に関わらず、カジノが固定された範囲内でハウスエッジを維持し得る、ことを提示する。多種の実施例において、カジノは、ルールの変更の影響又は結果を伝達し得る。カジノがルール変更の影響又は結果を伝達する際、カジノは、次のことを伝達し得る: (a)結果の可能性; (b)結果に対する払出し; (c)許可されるあるいは許可されないプレイヤの決断; (d)最高ベット; (e)最低ベット; (f)ハウスエッジ; (g)プレイヤに対するエッジ; (h)プレイヤが勝つ可能性; (i)プレイヤが引分ける可能性; (j)プレイヤが負ける可能性、等。
【0244】
((4.3. 監督者に対する開示。))多種の実施例において、カジノは、監督者に対して、統計の値に基づいたゲームのルールの変更の影響及び/又は論理的根拠を開示し得る。複数の実施例において、カジノは、ゲームのルールが変更される度に監督者に報告し得る。故に、複数の実施例において、カジノは、適用可能なゲームのルールが何であるかを新しいゲームの各々に先立って監督者に報告し得る。複数の実施例において、カジノは、統計の値を監督者に報告し得る。続いて監督者は、
どのルールが所定の可能な統計の値の各々を適用するかを詳述するカジノによって前に与えられた計画に基づいて、カジノにおけるゲームのルールを推測することができ得る。
【0245】
((4.4. プレイヤに対する開示。))多種の実施例において、カジノは、統計の値に応じてゲームのルールを変更するトリガ又は基準を、プレイヤに対して伝達し得る。多種の実施例において、カジノは、ゲームのルールが変わる度に新しい一式のルールをプレイヤに対して提示し得る。複数の実施例において、カジノは、事実上所定の統計である対応するルールとともに一式の可能な統計の値をプレイヤに対して提示し得る。
【0246】
[5. カウントを追跡する。]複数の実施例において、ハウス又はカジノは、ゲームにおける統計を追跡し続け得る。カジノは、ゲームのルールを修正すべきか否かを決定するために、追跡された統計の値を使用し得る。複数の実施例において、カードのランク及び/又はスートは定められる。カードは、ゲームにおいてディールされたカード、又はデックに残るカードであり得る。続いてランク及び/又はスートは、統計の値を決定する際に使用される。例えば、統計は、値0から始まり得る。10からエースまでのランクを有する全てのカードに対して、統計の値は1つ低減され得る。2乃至6のランクを有する全てのカードに対して、統計の値は1つ増大され得る。故に、カジノは、カードに関する情報を統計の値へと変換するアルゴリズムを格納及び使用し得る。多種の実施例において、統計は、多数のカードに関する情報をサマライズする役割を有し得る。
【0247】
((5.1. カードシャッフラー。))複数の実施例において、カードシャッフラー及び/又はカードディーラーは、ゲームにおいてディールされるカードを追跡し得る。例えば、カードシャッフラーは、光学読取り器、バーコードスキャナ、カード上の透明インク、又はカードに関する情報を決定する他の手段を有し得る。かかる情報は、ランク又はスートを有し得る。
【0248】
((5.2. カメラ。))複数の実施例において、カメラは、ゲームにおいてディールされたカードを追跡し得る。グラフィック処理アルゴリズムは、ゲームにおいてディールされたカードのランク及び/又はスートを判断するよう使用され得る。使用されるカメラは、カジノのセキュリティカメラを含み得る。使用されるカメラは、ゲームのテーブルに取り付けられるか、あるいはそれに関連付けられるカメラを含み得る。
【0249】
((5.3. (ディーラーによる)手動。))複数の実施例において、ディーラー等であるカジノの従業員は、例えばゲームにおいてディールされたカードを見ることによって、統計の値を追跡し続け得る。カジノの代表者は、ディールされたカードに関する情報をコンピュータ又は他の装置に入力し得る。それによってコンピュータは、ディールされたカードに関する情報を統計の値へと変換し得る。複数の実施例において、カジノの代表者は、自分自身で統計の値を判断し、追跡し続け得る。
【0250】
((5.4. 電子ゲーム。))複数の実施例において、プレイヤは、電子装置を使用してゲーム二酸化し得る。例えば、プレイヤは、ビデオブラックジャックマシンにおいてブラックジャックをプレイし得る。プレイヤはまた、インターネット上でゲームをプレイし得る。複数の実施例において、ゲームを行なうよう使用されるアルゴリズムはまた、ゲームに関連付けられる1つ又はそれより多くの統計の追跡をし続け得る。例えば、アルゴリズムがゲームにおいてプレイヤに対してカードをディールする際、アルゴリズムは、ディールされたカードに基づいて統計の値を増大又は減少し得る。複数の実施例において、アルゴリズムは、ゲームが開始される前に、デックの全体構成に前もってアクセスを有し得る。故に、アルゴリズムは、その時点でディールされているカードの枚数に基づき得る統計の値がどれかを、前もって判断することができ得る。
【0251】
[6. 負のフィードバック(negative feedback)を与える、ゲームに対する入力としてのゲーム状況。例えば、カウントが連続して20のハンドに対する(負の)ものである場合、プレイヤはなんらかを勝ち取る。故に、通常のゲームのオッズがプレイヤに不利である場合でも、他のオッズは該プレイヤをそのままにさせる(keeping him in)。複数の実施例において、カードのランクが統計の値に合致する場合、カードはワイルドであり得る。他の例として、プレイヤは、新しい合計ポイントを得るよう、自分の統計の値を自分のハンドの合計ポイントに加えることができ得る。多種の実施例において、統計がゲームの一部分としての役割を有する方途によって、統計によって示されるハウスアドバンテージにおける変化は、オフセットされ得る。例えば、通常は統計の値がゲームにおける減少したハウスアドバンテージに関連付けられる場合、統計が特定の方途においてゲームへと明らかに組み込まれるという事実は、ハウスアドバンテージを増大させる役割を有し得る。例えば、統計は、2乃至6のランクを有する不知のカードの枚数を下回る、10乃至エースのランクを有する不知のカードの枚数を示し得る。ブラックジャックの多くの変形において、かかる統計は、統計が増加する際には増大するプレイヤのアドバンテージと、また統計が低減する際には低減するハウスアドバンテージと、関連付けられるよう知られている。多種の実施例において、統計の値は、プレイヤの最初のハンドにおける第3のカードとしてカウントされ得る。それによって統計は、プレイヤにディールされた最初の2枚のカードのポイント値に加え得る。かかる実施例において、統計の値が正である際、統計は、プレイヤに不利に働く傾向があり、プレイヤがたとえ新しいカードを引いていない際でもバストする可能性をより高くする。例えば、統計の2という正の値は、2枚の10の値を有するカードがディールされた一般的な最初の羽土が22という合計ポイントを実際にもたらし、プレイヤをバストさせる、ことを意味する。しかしながら、かかる実施例において、統計の値が負である際、プレイヤがバストする前に更に進まなければならない傾向があるため、統計は、ヒット、スタンド、又はダブルダウンにおいて更なる柔軟性をプレイヤに与えることによってプレイヤに有利なように働く傾向があり得る。故に、ゲームへの統計の明確な組込みによって、統計の大きな正の値に関連付けられるプレイヤのアドバンテージはオフセットされ、統計の大きな負の値2関連付けられるハウスアドバンテージもオフセットされる。
【0252】
[7. ゲームは、一定のカウントにおいて意図的に開始される。例えば、10のカード5枚は、デックから取り出される。]多種の実施例において、ゲームの開始状態は、統計の値に影響を与えるよう、変更され得る。統計の値は、例えば、ハウスのアドバンテージに作用するよう影響を及され得る。例えば、デックがシャッフルされたばかりである際、10ポイントを有する5枚のカードは、デックから取り出され得る。この取出しは、統計の値をカジノの有利に変え得、統計がプレイヤの有利にシフトしないようにされ得る。
【0253】
以下に示されるものは、実施例のリストであって、特許請求の範囲ではない。請求項は、別途添付される。
【0254】
1.カードのデックを表わす統計の第1の値を決定する段階、ブラックジャックのゲームにおいてカードのデックから使用される少なくとも1枚のカードを決定する段階、第1の値及び少なくとも1枚のカードに基づいて統計の第2の値を決定する段階、第2の値が第1の閾値より大きいか、あるいは第2の閾値より小さいかのいずれであるかを決定する段階、及び第2の値が第1の閾値より大きいか、あるいは第2の閾値より小さい場合、ブラックジャックの更なるゲームに対してデックを使用する前にカードのデックをシャッフルする段階、を有する方法。
【0255】
2.統計は、カードカウントである、上記1に記載の方法。
【0256】
3.統計は、デックに残る10の価値を有するカードの枚数と、2乃至6のポイント値を有するデックに残るカードの枚数との間の差異を示す、上記1に記載の方法。
【0257】
4.統計は、デックに残る2乃至6のポイント値を有するカードの枚数と、デックに残る10の価値を有するカードの枚数との間の差異を示す、上記1に記載の方法。
【0258】
5.統計の第2の値を決定する段階は、少なくとも1枚のカードが2乃至6のポイント値を有する場合には第1の値を増大させる段階、及び、少なくとも1枚のカードが10のポイント値を揺する場合には第1の値を減少させる段階を有する、上記1に記載の方法。
【0259】
6. 第1の閾値は9であり、第2の閾値はマイナス8である、上記1に記載の方法。
【0260】
7. 第1の閾値は9であり、第2の閾値はマイナス9である、上記1に記載の方法。
【0261】
8. 少なくとも1枚のカードを決定する段階は、第1の値が決定された後に発生し、第2の値を決定する段階は、少なくとも1枚のカードが決定された後に発生する、上記1に記載の方法。
【0262】
9. ブラックジャックの第1のゲームを記述する第1の統計の第1の値を決定する段階、ブラックジャックの第2のゲームを記述する第2の統計の第2の値を決定する段階、及び、第1及び第2の値を共に表示する段階、を有する方法。
【0263】
10. 表示する段階は、第1の値及び第2の値を公開モニタ上に表示する段階を有する、上記9に記載の方法。
【0264】
11. 表示する段階は、第1の値及び第2の値を携帯型ゲームデバイスの画面上に表示する段階を有する、上記9に記載の方法。
【0265】
12. ブラックジャックの第1のゲームを記述する第1の統計の第1の値を決定する段階、ブラックジャックの第2のゲームを記述する第2の統計の第2の値を決定する段階、第1の値と第2の値に基づいて第3の統計の第3の値を決定する段階、及び、第3の値を表示する段階、を有する方法。
【0266】
13. 第3の統計は、第1の統計と第2の統計との平均を示す、上記12に記載の方法。
【0267】
14. 第1及び第2の統計は、ブラックジャックの夫々第1及び第2のゲームにおけるカードカウントを示す、上記12に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0268】
【図1】複数の実施例に従ったハンドリーディングシステムについての構成要素のブロック図である。
【図2】複数の実施例に従ったゲームをプレイする装置を図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって:
カードのデックを記述する統計の第1の値を決定する段階と;
ブラックジャックのゲームにおいて前記カードのデックから使用される少なくとも1枚のカードを決定する段階と;
前記第1の値及び前記少なくとも1枚のカードに基づいて前記統計の第2の値を決定する段階と;
前記第2の値が第1の閾値より大きいかあるいは第2の閾値より小さいかを決定する段階と;
前記第2の値が前記第1の閾値より大きいか、あるいは前記第2の閾値より小さい場合、ブラックジャックの更なるゲームに対して前記デックを使用する前に前記カードのデックをシャッフルする段階と、
を有する方法。
【請求項2】
前記統計は、カードカウントである、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記統計は、前記デックに残る10の価値を有するカードの枚数と、2乃至6のポイント値を有するデックに残るカードの枚数との間の差異を示す、
請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記統計は、前記デックに残る2乃至6のポイント値を有するカードの枚数と、デックに残る10の価値を有するカードの枚数との間の差異を示す、
請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記統計の前記第2の値を決定する段階は、前記少なくとも1枚のカードが2乃至6のポイント値を有する場合に前記第1の値を増大させる段階、及び、前記少なくとも1枚のカードが10のポイント値を有する場合には第1の値を減少させる段階を有する、
請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記第1の閾値は9であり、前記第2の閾値はマイナス8である、
請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記第1の閾値は9であり、前記第2の閾値はマイナス9である、
請求項1記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1枚のカードを決定する段階は、前記第1の値が決定された後に発生し、
第2の値を決定する段階は、前記少なくとも1枚のカードが決定された後に発生する、
請求項1記載の方法。
【請求項9】
方法であって、
ブラックジャックの第1のゲームを記述する第1の統計の第1の値を決定する段階と;
ブラックジャックの第2のゲームを記述する第2の統計の第2の値を決定する段階と;
前記第1及び第2の値を共に表示する段階と、
を有する方法。
【請求項10】
前記表示する段階は、前記第1の値及び前記第2の値を公開モニタ上に表示する段階を有する、
請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記表示する段階は、前記第1の値及び前記第2の値を携帯型ゲーム装置の画面上に表示する段階を有する、
請求項9記載の方法。
【請求項12】
方法であって:
ブラックジャックの第1のゲームを記述する第1の統計の第1の値を決定する段階と;
ブラックジャックの第2のゲームを記述する第2の統計の第2の値を決定する段階と;
前記第1の値と前記第2の値に基づいて第3の統計の第3の値を決定する段階を;
前記第3の値を表示する段階と、
を有する方法。
【請求項13】
前記第3の統計は、前記第1の統計と前記第2の統計との平均を示す、
請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記第1及び第2の統計は、ブラックジャックの夫々第1及び第2のゲームにおけるカードカウントを示す、
請求項12記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−512804(P2010−512804A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−518656(P2009−518656)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【国際出願番号】PCT/US2008/052461
【国際公開番号】WO2008/095001
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(506361856)シーエフピーエイチ, エル.エル.シー. (75)
【Fターム(参考)】