説明

カチオン性アゾアジン色素及び前記化合物を含む着色剤

本発明は、一般式(I)のカチオン性アゾアジン色素及び前記化合物を含有するケラチン繊維用着色剤に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規カチオン性アゾアジン色素、並びに、繊維上、特にヒトの毛髪等のケラチン繊維上に使用されるこれら化合物を含有する着色剤に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維物質、特にケラチン含有繊維、例えば、毛髪、羊毛又は毛皮のための着色剤として、一般に、直接浸透色素又は1つ以上の顕色剤成分と1つ以上のカップラー成分との酸化性カップリングにより生成された酸化性染料が使用される。特別の着色効果を得るために、必要であれば酸化系による酸化に対して安定している直接浸透色素を加えることも可能である。直接浸透色素は、好適な媒介物に組み込まれ、そして次に繊維に適用される。一般に着色として既知のこのプロセスは、実施が容易で、非常に穏やかであり、アンモニア又は過酸化物を追加しない場合には、ケラチン繊維へのダメージが極めて少ないことを特徴とする。それにもかかわらず、ここで使用される色素は、いくつかの要件を満たさなければならない。それらは、毒物学上及び皮膚科学的観点から極めて安全でなければならず、所望の強度及び輝度を有する着色へ達成可能でなければならない。更に、得られる着色は、良好な耐光性、シャンプー及びコンディショナーへの耐性、並びに、良好な耐摩擦性を有していなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に、ケラチン繊維のための直接浸透、非酸化性着色剤は、ある種の着色を得るために、異なる非酸化性色素の組合せを要する。上述の要件を適切に満たすことができる一連の色素は、限定されているため、この種の色素を更に著しく必要とする。
【0004】
本発明の目標は、ケラチン繊維、特にヒトの毛髪の着色のための、これらの要件を満たす直接浸透色素を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
意外にも、一般式(I)のカチオン性アゾアジン色素を、酸化剤の追加なしで着色準備もおいて直接浸透色素として使用することが可能であり、緩やかな条件下にてケラチン繊維に適用することが可能であることが明らかとなった。
これらの色素は、酸化剤と比較して安定であるため、増白着色剤、例えば過酸化物を含む酸化剤内にて使用することもできる。
【0006】
従って、本発明の目的は、一般式(I)のカチオン性色素を開示することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
【化1】

式中、
R1は、式(II)、(III)、(IV)、(V)及び(VI)の残基から選択され、
【0008】
【化2】

R2、R4及びR5は、同じか又は異なることができ、互いから独立して、式(VII)、(VIII)及び(IX)の残基から選択され、
【0009】
【化3】

R3、R3’、R6、R6’、R7、R7’及びR8は、同じか又は異なることができ、互いから独立して、水素、C1〜C6−アルキルアミノ基、C1〜C6−N,N−ジアルキルアミノ基、C1〜C6−N,N−ジヒドロキシアルキルアミノ基、C1〜C6−N−ヒドロキシアルキル−N−アルキルアミノ基、C1〜C6−アルキルシアノ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ニトロソ基、ヒドロキシ基、メトキシメチル基、第三ブチル基、イソ−プロピル基、C1〜C6−アルキル基、C1〜C6−アルキルオキシ基、C1〜C6−ヒドロキシアルキル基、C1〜C6−アルキルカルボン酸基、C1〜C6−アルキルカルボン酸エステル基、C1〜C6−アルキルスルホン酸基、C1〜C6−アルキルスルホン酸エステル基、又は、−N−(L)−B+基であることができる。Lは、C1〜C6アルキレン基を表し、B+は、a)芳香族複素環式四級アンモニウム化合物、好ましくは、N−メチルイミダゾール、N−アリルイミダゾール、2−エチルイミダゾール又は1,2−ジメチルイミダゾール又はピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ピリミジン、ピラゾール、N−メチルピラゾール又はキノリンの四級化合物、又は、(b)非芳香族複素環式四級アンモニウム化合物、特に、N―メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、1−メチルピペリジンの四級化合物、又は(c)四級アルキルアンモニウム化合物もしくは式NRabcのアリールアンモニウム化合物(式中、Ra、Rb及びRcは、互いから独立して、ベンジル残基、フェニル残基もしくはC1〜C6−アルキル残基、特に、メチル残基、エチル残基、プロピル残基、イソプロピル残基もしくはブチル残基を示すことができ、ここで、上述したアルキル基は、1つ以上のヒドロキシ基もしくはアミノ基によって置換されていてもいなくてもよく、又は、(d)四級ホスホニウム基、例えば、トリブチルホスホニウム基、及び特にトリメチルアンモニウム基又はトリエチルアンモニウム基を表し、R9は、分岐鎖もしくは直鎖のC1〜C6−アルキル基、分岐鎖もしくは直鎖のC2〜C4−ヒドロキシアルキル基又は分岐鎖もしくは直鎖のC4〜C6−ポリヒドロキシアルキル基であり、、及びX-は、アニオン例えば、サルフェートアニオン、ホスフェートアニオン、リン酸水素アニオン、オキザラートアニオン、ホルメートアニオン、アセテートアニオン、シトレートアニオン、タルトラートアニオン、マロネートアニオン、ピルベートアニオン又はヨウ化物アニオン、であり、ここで、塩化物イオン、ブロミドイオン及びメチルサルフェートアニオンが、特に好ましく、、ここで、R1、R2及びR3残基の少なくとも1つが、少なくとも1つのカチオン性基を有する。
【0010】
一般式(I)の好適なカチオン性直接浸透色素の例は、次の名前のものが挙げられる:
【0011】
【化4】

【0012】
3−(2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}エチル)−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;
【0013】
【化5】

【0014】
3−{2−[4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4−ジメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル](エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;
【0015】
【化6】

【0016】
3−(2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4,5−トリメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}エチル)−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;
【0017】
【化7】

【0018】
2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド:
【0019】
【化8】

【0020】
2−[4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4−ジメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル](エチル)アニリノ}−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド:
【0021】
【化9】

【0022】
2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4,5−トリメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド:
【0023】
【化10】

【0024】
3−(2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(1−メチルエチリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}エチル)−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;
【0025】
【化11】

【0026】
2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(1−メチルエチリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド:
【0027】
【化12】

【0028】
3−{2−[4−[(E)−(4−{(E)−[(ジフェニルメチレン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル](エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;
【0029】
【化13】

【0030】
3−{2−[4−((E)−{4−[(E)−({ビス−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン}ヒドラゾノ)メチル]フェニル}ジアゼニル)(エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;
【0031】
【化14】

【0032】
2−[4−((E)−{4−[(E)−({ビス−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン}ヒドラゾノ)メチル]フェニル}ジアゼニル)(エチル)アニリノ]−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;
【0033】
【化15】

【0034】
3−{2−[エチル−4−((E)−{4−[(E)−(9H−フルオレン−9−イリデンヒドラゾノ)メチル]フェニル}ジアゼニル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;
【0035】
【化16】

【0036】
2−[エチル−4−((E)−{4−[(E)−(9H−フルオレン−9−イリデンヒドラゾノ)メチル]フェニル}ジアゼニル)アニリノ]−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;
【0037】
【化17】

【0038】
3−{2−[4−{(E)−[4−((E)−{[ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メメチレン]ヒドラゾノ}メチル)フェニル]ジアゼニル}(エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;
【0039】
【化18】

【0040】
2−[4−{(E)−[4−((E)−{[ビス−[4−(ヒドロキシフェニル)メチレン]ヒドラゾノ}メチル)フェニル]ジアゼニル}(エチル)アニリノ]−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;
【0041】
【化19】

【0042】
3−{2−[4−{(E)−[4−((E)−{[ビス−(4−ニトロフェニル)メチレン]ヒドラゾノ}メチル)フェニル]ジアゼニル}(エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;
【0043】
【化20】

【0044】
2−[4−{(E)−[4−((E)−{[ビス−(4−ニトロフェニル)メチレン]ヒドラゾノ}メチル)フェニル]ジアゼニル}(エチル)アニリノ]−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;
【0045】
【化21】

【0046】
4−[(Z)−[(2E)−2−(4−{(E)−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ジアゼニル}ベンジリデン)ヒドラゾノ](フェニル)メチル]−1−メチルピリジニウムメチルサルフェート;
【0047】
【化22】

【0048】
4−[(Z)−((2E)−2−{4−[(E)−(4−メトキシフェニル)ジアゼニル]ベンジリデン}ヒドラゾノ)(フェニル)メチル]−1−メチルピリジニウムメチルサルフェート;及び
【0049】
【化23】

【0050】
4−[(Z)−[(2E)−2−(4−{(E)−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ジアゼニル}ベンジリデン)ヒドラゾノ](4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1−メチルピリジニウムメチルサルフェート。
【0051】
一般式(I)の好ましい化合物は、3−(2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E
)−[(2Z)−2−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}エチル)−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;3−{2−[4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4−ジメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル](エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;3−(2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4,5−トリメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}エチル)−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;2−[4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4−ジメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル](エチル)アニリノ}−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4,5−トリメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;3−{2−[4−((E)−{4−[(E)−({ビス−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン}ヒドラゾノ)メチル]フェニル}ジアゼニル)(エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド及び3−{2−[エチル−4−((E)−{4−[(E)−(9H−フルオレン−9−イリデンヒドラゾノ)メチル]フェニル}ジアゼニル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミドである。
【0052】
一般式(I)の本発明の色素誘導体は、市販品又は容易に調製される構成成分から、標
準作業によって入手可能である。
【0053】
Y.モリ(Y. Mori)による一般手順(化学薬理学雑誌(Chem. Pharm. Bull.)(1981年刊、第29(5)巻、1439〜1442頁)を使用して、ホルミル置換基をパラ位に持つアゾ染料を調製できる。これらのアゾ染料を、各種ヒドラゾン構成成分と酢酸媒体中で縮合すると、対応するアゾアジン色素を良好な収率で提供する。代表的な合成経路をダイアグラム1に示す。
【0054】
ダイアグラム1:
【0055】
【化24】

【0056】
極性疎プロトン溶媒(例えば、アセトニトリル)中にて、N−求核性試薬(例えば、N−N−メチルイミダゾール)にて好適な脱離基を置換することにより、最終工程にてカチオン性色素が得られる(ダイアグラム2)。
【0057】
ダイアグラム2:
【0058】
【化25】

【0059】
一般式(I)の本発明のカチオン性アゾアジン色素は、繊維物質、特にヒトの毛髪の均一な着色を、光や汗に対する良好な安定性、特にシャンプーに対する良好な安定性と共に、可能にする。一般式(I)の本発明の化合物は、ケラチン繊維、特にヒトの毛髪、しかしそれだけでなく更に羊毛、毛皮又は他の繊維物質に対しても、緩やかな条件下における強度で鮮やかな着色を行う。
【0060】
従って、本発明は、更に、
(a)例えば、毛髪などのケラチン繊維のための非酸化性着色剤、
(b)ケラチン繊維の同時増白及び着色剤(酸化剤を含有する一般式(I)の色素に加えて)、及び
(c)少なくとも1つの酸化性色素前駆体を主体とするケラチン繊維の酸化性着色剤、に関するものである。
【0061】
この際、剤(a)、(b)及び(c)は、それらが一般式(I)の少なくとも1つのカチオン性アゾアジン色素を含有するという事実を特徴とする。
【0062】
本発明の着色剤は、一般式(I)のカチオン性アゾアジン色素を、好ましくは、0.01重量%〜10重量%、特に0.1重量%〜8重量%の量で含有する。
【0063】
一般式(I)の色素に加えて、本発明の着色剤(a)は、ニトロ色素、アゾ色素、アントラキノン色素、トリフェニルメタン色素及び塩基性又は酸性色素を、単独で又は互いに混合物にて、例えば、1,4−ビス−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン、1−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−2−ニトロ−4−[ジ−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]ベンゼン、(HCブルー2号)、1−アミノ−3−メチル−4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−6−ニトロベンゼン、(HCバイオレット1号)、4−[エチル−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−1−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン塩酸塩(HCブルー12号)、1−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−4−[メチル−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCブルー10号)、1−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−4−[エチル−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン塩酸塩(HCブルー9号)、1−(3−ヒドロキシプロピルアミノ)−4−[ジ−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン、(HCバイオレット2号);1−アミノ−4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCブルー7号)、2−アミノ−4,6−ジニトロフェノール、1,4−ジアミノ−2−ニトロベンゼン(CI76070)、4−アミノ−2−ニトロジフェニルアミン(HCレッド1号)、1−アミノ−4−[ジ−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン塩酸塩(HCレッド13号)、1−アミノ−5−クロロ−4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン、4−アミノ−1−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCレッド3号)、4−アミノ−2−ニトロ−1−((プロプ−2−エン−1−イル)アミノ)ベンゼン、4−アミノ−3−ニトロフェノール、4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロフェノール、4−[(2−ニトロフェニル)アミノ]フェノール(HCオレンジ1号)、1−[(2−アミノエチル)アミノ]−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ニトロベンゼン(HCオレンジ2号)、4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン、(HCオレンジ3号)、1−アミノ−5−クロロ−4−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCレッド10号)、5−クロロ−1,4−[ジ−(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCレッド11号)、2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−4,6−ジニトロフェノール、4−エチルアミノ−3−ニトロ安息香酸、2−[(4−アミノ−2−ニトロフェニル)アミノ]安息香酸、2−クロロ−6−エチルアミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−6−クロロ−4−ニトロフェノール、4−[(3−ヒドロキシプロピル)アミノ]−3−ニトロフェノール、2,5−ジアミノ−6−ニトロピリジン、3−アミノ−6−(メチルアミノ)−2−ニトロピリジン、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ニトロキノキサリン、7−アミノ−3,4−ジヒドロ−6−ニトロ−2H−1,4−ベンゾキサジン(HCレッド14号)、1,2−ジアミノ−4−ニトロベンゼン(CI76020)、1−アミノ−2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−5−ニトロベンゼン(HCイエロー5号)、1−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−5−ニトロベンゼン、(HCイエロー4号)、1−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ニトロベンゼン(HCイエロー2号)、2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−1−メトキシ−5−ニトロベンゼン、2−アミノ−3−ニトロフェノール、1−アミノ−2−メチル−6−ニトロベンゼン、1−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルアミノ−4−ニトロベンゼン、2,3−(ジヒドロキシプロポキシ)−3−メチルアミノ−4−ニトロベンゼン、2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−5−ニトロフェノール(HCイエロー11号)、3−[(2−アミノエチル)アミノ]−1−メトキシ−4−ニトロベンゼン塩酸塩(HCイエロー9号)、1−[(2−ウレイドエチル)アミノ]−4−ニトロベンゼン、4−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−3−ニトロ−1−トリフルオロメチルベンゼン、(HCイエロー6号)、1−クロロ−2,4−ビス−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−5−ニトロベンゼン(HCイエロー10号)、4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロ−1−メチルベンゼン、1−クロロ−4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロベンゼン(HCイエロー12号)、4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロ−1−トリフルオロメチルベンゼン(HCイエロー13号)、4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロベンゾニトリル(HCイエロー14号)、4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−ニトロベンズアミド(HCイエロー15号)、2,4−ジニトロ−1−ヒドロキシナフタレン、1,4−ジ−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−9,10−アントラキノン、1,4−ジ−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−9,10−アントラキノン(CI6154、ディスパースブルー23)、1−アミノ−4−ヒドロキシ−9,10−アントラキノン(CI60710)、ディスパースレッド15)、1−ヒドロキシ−4−[(4−メチル−2−スルホフェニル)アミノ]−9,10−アントラキノン、7−ベータ−D−グルコピラノシル−9,10−ジヒドロ−1−メチル−9,10−ジオキソ−3,5,6,8−テトラヒドロキシ−2−アントラセンカルボン酸(CI75470、ナチュラルレッド4)、1−[(3−アミノプロピル)アミノ]−9,10−アントラキノン(HCレッド8号)、1,4−ジアミノ−9,10−アントラキノン(CI61100、ディスパースバイオレット1号)、1−アミノ−4−(メチルアミノ)−9,10−アントラキノン(CI61105、ディスパースバイオレット4号)、ソルベントバイオレット12号)、N−(6−((3−クロロ−4−(メチルアミノ)フェニル)イミノ)−4−メチル−3−オキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)尿素(HCレッド9号)、2−((4−(ジ−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)フェニル)アミノ)−5−((2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2,5−シクロヘキサジエン−1,4−ジオン(HCグリーン1号),2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン(CI75480、ナチュラルオレンジ6号)、1,2−ジヒドロ−2−(1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−3H−インドール−3−オン(CI73000)、1,3−ビス−(ジシアノメチリデン)インダン、ジ−[4−(ジエチルアミノ)フェニル][4−(エチルアミノ)ナフチル]カルベニウムクロライド(CI42595;ベーシックブルー7号)、ジ−[4−(ジメチルアミノ)フェニル][4−(フェニルアミノ)ナフチル]カルベニウムクロライド(CI44045;ベーシックブルー26号)、ベーシックブルー77号、8−アミノ−2−ブロモ−5−ヒドロキシ−4−イミノ−6−[(3−(トリメチルアンモニオ)フェニル)アミノ]−1(4H)ナフタレノンクロライド(CI56059;ベーシックブルー99号)、トリ−(4−アミノ−3−メチルフェニル)カルベニウムクロライド(CI42520;べーシックバイオレット2号)、ジ−(4−アミノフェニル)(4−アミノ−3−メチルフェニル)カルベニウムクロライド(CI42510;べーシックバイオレット14号)、1−[(4−アミノフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−2−ナフトールクロライド(CI122250;ベーシックブラウン16号)、3−[(4−アミノ−2,5−ジメトキシフェニル)アゾ]−N,N,N−トリメチルベンゾ−ルアミニウムクロライド(CI112605、ベーシックオレンジ69号)、1−[(4−アミノ−2−ニトロフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−2−ナフトールクロライド(ベーシックブラウン17号)、1−[(4−アミノ−3−ニトロフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)−2−ナフトールクロライド(CI12251;ベーシックブラウン17号)、2−[(4−アミノフェニル)アゾ]−1,3−ジメチル−1H−イミダゾール−3−イウムクロライド(ベーシックオレンジ31号)、3,7−ジアミノ−2,8−ジメチル−5−フェニルフェナジニウムクロライド(CI50240;ベーシックレッド2号)、1,4−ジメチル−5−[(4−ジメチルアミノ)フェニル)アゾ]−1,2,4−トリアゾリウムクロライド(CI11055;ベーシックレッド22号)、1,3−ジメチル−2−((4−ジメチルアミノ)フェニル)アゾ−1H−イミダゾール−3−イウムクロライド(ベーシックレッド51号)、2−ヒドロキシ−1−[(2−メトキシフェニル)アゾ]−7−(トリメチルアンモニオ)ナフタレンクロライド(CI12245;ベーシックレッド76号)、3−メチル−1−フェニル−4−[(3−(トリメチルアンモニオ)フェニル)アゾ]ピラゾール−5−オンクロライド(CI12719;ベーシックイエロー57号)、1−メチル−4−((メチルフェニルヒドラゾノ)メチル)ピリジニウムメチルサルフェート(ベーシックイエロー87号)、1−(2−モルホリニウムプロピルアミノ)−4−ヒドロキシ−9,10−アントラキノンメチルサルフェート、1−[(3−(ジメチルプロピルアミニウム)プロピル)アミノ]−4−(メチルアミノ)−9,10−アントラキノンクロライド、1−[ジ−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−メチル−4−[(4−ニトロフェニル)アゾ]ベンゼン(CI11210、ディスパースレッド17号)、1−[ジ−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−4−[(4−ニトロフェニル)アゾ]ベンゼン、(ディスパースブラック9号)、4−[(4−アミノフェニル)アゾ]−1−[ジ−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−3−メチルベンゼン(HCイエロー7号)、又は、2,6−ジアミノ−3−[(ピリジン−3−イル)アゾ]ピリジン及び2−((4−(エチル−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−2−メチルフェニル)アゾ)−5−ニトロ−1,3−チアゾール(CI111935;ディスパースブルー106号)などを含む群からの公知の直接浸透色素を更に含有することもできる。
【0064】
一般式(I)の色素類に加えて、酸化剤、好ましくは、過酸化水素の量を特徴とする本発明の着色剤(b)は、追加的に更に、酸化に対して安定している直接浸透色素例えば、3−(2’,6’−ジアミノピリジル−3’−アゾ)−ピリジン(=2,6−ジアミノ−3−((ピリジン−3−イル)アゾ)ピリジン、2−((4−(エチル−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−2−メチルフェニル)アゾ−5−ニトロ−1,3−チアゾール(ディスパースブルー106号)。N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−3−メチル−4−((4−ニトロフェニル)アゾ)−アニリン(ディスパースレッド17号)、CI11210)、3−ジエチルアミノ−7−(4−ジメチルアミノフェニルアゾ)−5−フェニル−フェナジニウムクロライド(CI11050)、4−(2−チアゾリルアゾ)−レゾルシノール、4−(((4−フェニルアミノ)アゾ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(IV)、1−((3−アミノプロピル)アミノ]−9,10−アントラセンディオン(HCレッド8号)、3’,3’’,4,5,5’,5’’,6,7−オクタブロモフェノール−スルホンフタレイン(テトラブロモフェノールブルー)、1−((4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)−(2,6−ジクロロフェニル)−メチレン)−3,5−ジメチル−4−イミノ−2,5−シクロヘキサジエン−リン酸(1:1)(ベーシックブルー77号)、3’,3’’,5’,5’’−イエトラブロモ(yetrabromo)−m−クレゾールスルホンフタレイン、2,4−ジニトロ−1−ナフトール−7−スルホン酸−二ナトリウム塩(アシッドイエロー1、CI10316)、4−[2’−ヒドロキシ−1’−ナフチル)アゾ}−ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(アシッドオレンジ7、CI15510)、3’,6’−ジヒドロキシ−2’,4’,5’,7’−テトラヨードスピロ−[イソベンゾフラン−1(3H),9’(9H)−キサンテン]−3−オン−二ナトリウム塩(アシッドレッド51号)、CI45430)、6−ヒドロキシ−5−((2−メトキシ−5−メチル−4−スルホフェニル)アゾ)−2−ナフタレンスルホン酸二ナトリウム塩(FD&Cレッド40号、CI16035)、2,4−ジニトロ−1−ナフトール−ナトリウム塩(アシッドイエロー24号;CI10315)、2’,4’,5’,7’−テトラブロモ−4,5,6,7−テトラクロロ−3’,6’−ジヒドロキシ−スピロ(イソブレンゾフラン−1(3H),9’[9H]−キサンテン−3−オン−二ナトリウム塩(アシッドレッド92号;CI45410)、4−(2−ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ)−3−メチル−ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(アシッドオレンジ8号、CI15575)、2−アミノ−1,4−ナフタレンジオン、ジチゾン(1,5−ジフェニルチオカルバゾン)、N−(2−ヒドロキシエチル))−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル)アニリン(HCイエロー13号)、N−(2−ヒドロキシエチル)−4−ニトロ−アニリン及び4−クロロ−N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−2−ニトロ−アニリン、などを含有していてもよい。
【0065】
上述した直接浸透色素は、約0.01重量%〜4重量%の総量で含有されることができ、この際、本発明の(of the present colorant)着色剤の全含有量は、好ましくは、約0.01重量%〜10重量%、特に0.1重量%〜5重量%である。
【0066】
一般式(I)の色素に加えて、本発明の酸化性着色剤(c)(その使用前に、酸化剤(特に、過酸化水素又はその追加化合物)と共に混合される)は、追加の酸化染料前駆体を含有する。好適な酸化染料前駆体の例として、次の顕色剤物質及びカップラー物質並びに自己カップリング化合物を挙げることができる:
(i)顕色剤物質(単独で又は互いとの混合物にて):1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,4−ジアミノ−2−メチル−ベンゼン(p−トルイレンジアミン)、1,4−ジアミノ−2,6−ジメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−3,5−ジエチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−ジメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−ジメチルベンゼン、2−クロロ−1,4−ジアミノベンゼン;1,4−ジアミノ−2−(チオフェン−2−イル)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−(チオフェン−3−イル)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−(ピリジン−3−イル)ベンゼン、2,5−ジアミノ−ビフェニル、1,4−ジアミノ−2−メトキシメチル−ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−アミノメチル−ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−ヒドロキシメチル−ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2−(2−(アセチルアミノ)エトキシ)−1,4−ジアミノベンゼン、4−フェニルアミノアニリン、4−ジメチルアミノアニリン、4−ジエチルアミノアニリン、4−ジプロピルアミノアニリン、4−[エチル(2−ヒドロキシエチル)アミノ]アニリン、4−[ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ]アニリン、4−[ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−メチルアニリン、4[(2−メトキシエチル)アミノ]アニリン、4−[(3−ヒドロキシプロピル)アミノ]アニリン、4−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]アニリン、1,4−ジアミノ−2−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼン、1,4−ジアミノ−2−(1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス[(4−アミノフェニル)(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−プロパノール、1,4−ビス[(4−アミノフェニル)アミノ]ブタン、1,8−ビス(2,5−ジアミノフェノキシ)−3,6−ジクサオクタン、4−アミノフェノール、4−アミノ−3−メチルフェノール、4−アミノ−3−(ヒドロキシメチル)フェノール、4−アミノ−3−フルオロフェノール、4−メチルアミノフェノール、4−アミノ−2−(アミノメチル)フェノール、4−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)フェノール、4−アミノ−2−フルオロフェノール、4−アミノ−2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチルフェノール、4−アミノ−2−メチルフェノール、4−アミノ−2−(メトキシメチル)フェノール、4−アミノ−2−(2−ヒドロキシエチル)フェノール、5−アミノサリチル酸、2,5−ジアミノピリジン、2,4,5,6−テトラアミノ−ピリミジン、2,5,6−トリアミノ−4−(1H)−ピリミドン、4,5−ジアミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール、4,5−ジアミノ−1−(1−メチルエチル)−1H−ピラゾール、4,5−ジアミノ−1−[(4−メチルフェニル)メチル]−1H−ピラゾール、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−4,5−ジアミノ−1H−ピラゾール、4,5−ジアミノ−1−メチル−1H−ピラゾール、2−アミノフェノール、2−アミノ−6−メチルフェノール、2−アミノ−5−メチルフェノール。
【0067】
(ii)カップラー物質(単独で又は互いとの混合物にて):N−(3−ジメチルアミノフェニル)尿素、2,6−ジアミノピリジン、2−アミノ−4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]アニソール、2,4−ジアミノ−1−フルオロ−5−メチルベンゼン、2,4−ジアミノ−1−メトキシ−5−メチルベンゼン、2,4−ジアミノ−1−エトキシ−5−メチルベンゼン、2,4−ジアミノ−1−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−メチルベンゼン、2,4−ジ[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−1,5−ジメトキシベンゼン、2,3−ジアミノ−6−メトキシピリジン、3−アミノ−6−メトキシ−2−(メチルアミノ)ピリジン、2,6−ジアミノ−3,5−ジメトキシピリジン、3,5−ジアミノ−2,6−ジメトキシピリジン、1,3−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノ−1−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3−ジアミノ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)ベンゼン、2,4−ジアミノ−1,5−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1−(2−アミノエトキシ)−2,4−ジアミノベンゼン、2−アミノ−1−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−メチルアミノベンゼン、2,4−ジアミノフェノキシ−酢酸、3−[(ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ]アニリン、4−アミノ−2−ジ[(3−ヒドロキシエチル)アミノ]−1−エトキシ−ベンゼン、5−メチル−2−(1−メチルエチル)フェノール、3−[(2−ヒドロキシエチル−アミノ]アニリン、3−[(2−アミノエチル)アミノ]アニリン、1,3−ジ(2,4−ジアミノフェノキシ)プロパン、ジ(2,4−ジアミノ−フェノキシ)メタン、1,3−ジアミノ−2,4−ジメトキシベンゼン、2,6−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ−トルオール、4−ヒドロキシインドール、3−ジメチルアミノフェノール、3−ジエチルアミノフェノール、5−アミノ−2−メチルフェノール、5−アミノ−4−フルオロ−2−メチルフェノール、5−アミノ−4−メトキシ−2−メチルフェノール、5−アミノ−4−フルオロ−2−メチルフェノール、5−アミノ−4−メトキシ−2−メチルフェノール、5−アミノ−4−エトキシ−2−メチルフェノール、3−アミノ−2,4−ジクロロフェノール、5−アミノ−2,4−ジクロロフェノール、3−アミノ−2−メチルフェノール、3−アミノ−2−クロロ−6−メチルフェノール、3−アミノフェノール、2−[(3−ヒドロキシフェニル)アミノ]アセトアミド、5−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−4−メトキシ−2−メチルフェノール、5−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−メチルフェノール、3−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェノール、3−[(2−メトキシエチル)アミノ]フェノール、5−アミノ−2−エチルフェノール、5−アミノ−2−メトキシフェノール、2−(4−アミノ−2−ヒドロキシフェノキシ)エタノール、5−[(3−ヒドロキシプロピル)アミノ]−2−メチルフェノール、3−[(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ]−2−メチルフェノール、3−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−メチルフェノール;2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、5−アミノ−4−クロロ−2−メチルフェノール、1−ナフトール、2−メチル−1−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2−メチル−1−ナフトールアセテート、1,3−ジヒドロキシベンゼン、1−ジクロロ−2,4−ジヒドロキシベンゼン、2−クロロ−1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,2−ジクロロ−3,5−ジヒドロキシ−4−メチルベンゼン、1,5−ジクロロ−2,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシ−2−メチルベンゼン、3,4−メチレンジオキシフェノール、3,4−メチレンジオキシアニリン、5−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−1,3−ベンゾジオキソール、6−ブロモ−1−ヒドロキシ−3,4−メチレンジオキシベンゼン、3,4−ジアミノ安息香酸、3,4−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−1,4(2H)−ベンゾキサジン、6−アミノ−3,4−ジヒドロ−1,4(2H)−ベンゾキサジン、3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾロン、5,6−ジヒドロキシインドール、5,6−ジヒドロキシインドール、5−ヒドロキシインドール、6−ヒドロキシインドール、7−ヒドロキシインドール、2,3−インドリンジオン。
【0068】
(iii)自己カップリング化合物:2−アミノ−5−メチルフェノール、2−アミノ−6−メチルフェノール、2−アミノ−5−エトキシフェノール又は2−プロピルアミノ−5−アミノピリジン。
【0069】
酸化染料前駆体の総量は、本発明の着色剤(c)中に、約0.01重量%〜12重量%、特に約0.2重量%〜6重量%で含まれる。
【0070】
本発明の着色剤(a)、(b)又は(c)は、その調製方法が公知且つ慣用的である任意の添加物、例えば、香料油、キレート剤、ワックス、防腐剤、増粘剤、アルギン酸塩類、グアーガム、ヘアコンディショニング物質、例えば、カチオン性ポリマー類又はラノリン誘導体等、又は、アニオン性、非イオン性、両性又はカチオン性界面活性物質を含むことができる。両性又は非イオン性界面活性物質の利用が、好ましい。例えば、ベタイン界面活性剤、プロピオネート(propoinates)及びグリシネート、例えば、ココアンホグリシネート又はココアンホジグリシネート等、エトキシル化界面活性剤で、1〜1000のエチレンオキシド単位を有するもの、好ましくは、1〜300のエチレンオキシド単位を有するもの、例えば、グリセリドアルコキシレート類で、例えば、25のエチレンオキシド単位を有するもの、エトキシル化ヒマシ油、ポリグリコールアミド、エトキシル化アルコール類及びエトキシル化脂肪族アルコール類(脂肪族アルコールアルコキシレート類)及びエトキシル化脂肪酸糖エステル類、特にエトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル。上述した構成成分が、そのような目的のために慣用的な量で使用される。例えば、界面活性物質が、0.1重量%〜30重量%の濃度で使用され、コンディショニング剤は、0.1重量%〜5重量%の量で使用される。
【0071】
本発明の着色剤は、特に毛髪染料として使用される場合には、水又は水性アルコール溶液、クリーム、ジェル、エマルション及びエアゾールフォームの形態にて使用することができ、ここで、前記毛髪染料は、単一成分調製物の形態及び複数構成成分調製物の形態、例えば、2構成成分調整物の形態のいずれかの形態であることができ、この際、一般式(I)の各色素誘導体は、他の構成成分から分離して梱包され、すぐに使用できる毛髪染料は、使用直前に2つの構成成分を一緒に混合して調製される。
【0072】
本発明の着色剤(a)、(b)及び(c)は、約2〜10、好ましくは約5〜10、特に中性からアルカリ性のpH値である約7〜10のpHを有する。有機或いは無機の酸類又は塩基類が、本発明のpH値の調整に用いるのに好適である。
【0073】
次に挙げるものが、好適な酸類である:α−ヒドロキシカルボン酸、例えば、グリコール酸、乳酸、酒石酸、クエン酸又はリンゴ酸、アスコルビン酸、グルコン酸ラクトン、酢酸、塩酸又はリン酸、並びにこれら酸類の混合物。好適な塩基類としては、特に炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、アルカノールアミン、例えば、モノエタノールアミン又はトリエタノールアミン、アンモニア、アミノメチルプロパノール及び水酸化ナトリウムが挙げられる。
【0074】
本発明の着色剤を使用する際には、毛髪を着色するのに十分な量を取るのが通常であり、これは毛髪の長さによって、30〜120グラムであり、及びこの毛髪染料を毛髪に適用し、次に、前記毛髪着色剤を約15〜45℃で、約1〜60分、好ましくは5〜30分、反応させ、毛髪を次に十分水ですすぎ、必要であればシャンプーで洗浄し、そして最終的に乾燥させる。
【0075】
酸化剤を、前記着色調製物に加えない場合には、上記の着色剤は、一般の天然又は合成ポリマー類並びに化粧品剤に使用される自然源から得られる変性ポリマー類を更に含むことができ、ここで、それらは毛髪乾燥と同時に、毛髪のシーリングを行うことができる。このような試剤は、一般にトーンシーラー又は色強化剤と呼ばれる。
【0076】
化粧品用途で使用可能なこの種の既知の合成ポリマー類としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール又はポリアクリル酸化合物例えば、ポリアクリル酸又はポリメタクリレート、ポリアクリル酸又はポリメチルアクリレートのエステル類とアミノアルコール類との塩基性重合体、例えば、それらの塩類又は四級化生成物、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、並びにこのような化合物類の共重合体、例えば、ポリビニルピロリドン−ビニルアセテート等;一方、天然ポリマー類又は変性天然ポリマー類の例は、キトサン(脱アセチル化キチン)又はキトサン誘導体類が挙げられる。
【0077】
上述したポリマー類は、本発明の着色剤(a)中に、このような試剤がこの目的のために使用される通常の量にて、特に約1重量%〜5重量%の量にて含有されることができる。本発明のトーンシーラント類又はカラーシーラント類のpH値は、好ましくは、約6〜9である。
【0078】
シーラント類を加えた毛髪用染料の適用は、前記シーラントによって毛髪を湿らせ、毛髪を調髪し、そして次に乾燥させる既知及び通常の方式にて、効果を発揮する。
【0079】
本発明の着色剤(a)、(b)及び(c)は、ケラチン繊維(例えば、ヒトの毛髪、羊毛又は毛皮)に対して、皮膚を、特に頭皮を認識可能な程着色することなく、また、着色剤(a)の場合のこの着色は、毛髪の色が認識可能な程度に退色することなく、5回以上の毛髪洗浄に耐える、均一で、強度のある且つ耐久性のある着色を可能にする。
【0080】
次の例は、どのような制限もなく、本発明の目的をより明確に示す。
【実施例】
【0081】
実施例1:4−((E)−{4−[2−ブロモエチル)(エチル)アミノ]フェニル}ジアゼニル)ベンズアルデヒドの調製
p−アミノベンズアルデヒドポリマー4g(33ミリモル)を、2N塩酸80mL及び水40mLの混合物中にて懸濁させ、そしてこれを0℃まで冷却する。次に、水8mL中に亜硝酸ナトリウム2.3g(33ミリモル)を含む溶液35mLを30分以上かけて、更に−3℃まで冷却しつつ滴加した。このようにして得られた茶色がかったジアゾニウム塩溶液に、N−(2−ブロモエチル)−N−エチルアニリン7.53g(33ミリモル)を少しずつ(45分を超えて)、連続冷却しながら添加した。これを冷却しながら更に1時間攪拌し、その後調製物を氷上に注いだ。次に、反応混合物を30%水酸化ナトリウム(約40mL)にてゆっくりと中和させ、室温で30分攪拌し、そして形成された沈殿物をろ過し、水で洗浄し、そして減圧下にて乾燥させた。次に、粗生成物をシリカゲル上にて、ヘプタン及びエチルアセテート(1:2)の混合物と共に色層分析した。
収率:橙赤色粉末5.75g(49%)
1H−NMR(d6−DMSO/300MHz):δ=1.16(t,3H,メチル)、3.57(q,2H,メチレン)、3.66〜3.68(m,2H,メチレン)、3.81〜3.84(m,2H,メチレン)、6.90(d,2H,J=9.3Hz,フェニル)、7.84(d,2H,J=9.3Hz,フェニル)、7.93(d,2H,J=8.4Hz,フェニル)、8.05(d,2H,J=8.7Hz,フェニル)、10.07(s,1H,ホルミル)。
【0082】
実施例2:3−(2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}エチル)−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミドの調製
【0083】
工程1:4−((E)−{4−[(2−ブロモエチル)(エチル)アミノ]フェニル}ジアゼニル)ベンズアルデヒド−((2Z)−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾンの調製
【0084】
4−((E)−{4−[2−ブロモエチル)(エチル)アミノ]フェニル}ジアゼニル)ベンズアルデヒド0.2g(0.55ミリモル)及びN−メチルベンゾチアゾリウムヒドラゾン塩酸塩(MBTH)0.13g(0.55ミリモル)の10%酢酸中混合物を室温にて60分間攪拌した。次に、前記調製物を水50mLで希釈し、そして氷で冷却した。前記反応混合物を、2N水酸化ナトリウムにて中和させ、そして形成された沈殿物を吸引ろ過し、水で洗浄し、そして得られた生成物を減圧下にて乾燥させた。
収率:赤色粉末0.26g(90%)
1H−NMR(d6−DMSO/300MHz):δ=1.16(t,3H,メチル)、3.52(q,2H,メチレン)、3.54(s,3H,メチル)、3.60〜3.68(m,2H,メチレン)、3.80〜3.82(m,2H,メチレン)、6.88(d,2H,J=9.3Hz,フェニル)、7.11〜7.13(m,1H,ベンゾチアゾール)、7.33〜7.36(m,2H,ベンゾチアゾール)、7.63〜7.66(m,1H,ベンゾチアゾール)、7.82(d,2H,J=9.0,フェニル)、7.86〜7.91(m,4H,フェニル)、8.46(s,1H,オレフィン)。
【0085】
工程2:3−(2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}エチル)−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミドの調製
【0086】
4−((E)−{4−[(2−ブロモエチル)(エチル)アミノ]フェニル}ジアゼニル)ベンズアルデヒド−((2Z)−3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾン0.2g(0.38ミリモル)及び硫酸ジメチル0.96g(7.6ミリモル)のアセトニトリル25mL中での混合物0.2g(0.38ミリモル)を48時間加熱還流させる。前記溶媒を除去し且つエチルアセテートにて希釈した後、前記生成物を水で抽出した。このようにして分離した水相を蒸発させ、残留物を酢酸エチルで再度洗浄し、次に減圧下にて乾燥させた。
収率:橙赤色粉末0.16g(68%)
融点:151℃
【0087】
実施例3:3−{2−[4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4−ジメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル](エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミドの調製
【0088】
工程1:4−((E)−{4−[(2−ブロモエチル)(エチル)アミノ]フェニル}ジアゼニル)ベンズアルデヒド−((2Z)−3,4−ジメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾンの調製
【0089】
4−((E)−{4−[2−ブロモエチル)(エチル)アミノ]フェニル}ジアゼニル)ベンズアルデヒド0.43g(1.18ミリモル)及び(2Z)−3,4−ジメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−オンヒドラゾン塩酸塩0.21g(1.18ミリモル)の10%酢酸中混合物を室温にて60分間攪拌した。次に、前記調製物を水50mLで希釈し、そして氷で冷却した。前記反応混合物を、2N水酸化ナトリウムにて中和させ、そして形成された沈殿物を吸引ろ過し、水で洗浄し、そして得られた生成物を減圧下にて乾燥させた。
収率:ガーネット赤色粉末0.46g(80%)
1H−NMR(CDCl3/300MHz):δ=1.13(t,3H,メチル)、2.18(s,3H,メチル)、3.41(q,2H,メチレン)、3.45(s,3H,メチル)、3.55〜3.61(m,2H,メチレン)、3.74〜3.79(m,2H,メチレン)、5.77(s,1H,チアゾール)、6.78(d,2H,J=9.0Hz,フェニル)、7.89〜7.85(m,4H,フェニル)、7.91(d,2H,J=9.0Hz,フェニル)、8.36(s,1H,オレフィン)。
【0090】
工程2:3−{2−[4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4−ジメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル](エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミドの調製
【0091】
4−((E)−{4−[(2−ブロモエチル)(エチル)アミノ]フェニル}ジアゼニル)ベンズアルデヒド−((2Z)−3,4−ジメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾン0.25g(0.51ミリモル)及び硫酸ジメチル1.29g(10.2ミリモル)のアセトニトリル30mL中での混合物を48時間加熱還流させる。前記溶媒を除去し且つエチルアセテートにて残留物を希釈した後、前記生成物を水で抽出した。このようにして分離した水相を蒸発させ、残留物を酢酸エチルで再度洗浄し、減圧下にて乾燥させた。
収率:暗赤色粉末0.18g(59%)
融点:132℃
【0092】
実施例4及び5 : 毛髪染料
【0093】
【表1】

【0094】
色素溶液は、6〜7のpH値に調整する。毛髪染色は、十分な量の着色剤を毛髪に適用することにより実施され、40℃にて30分の作用期間後、毛髪をぬるま湯ですすぎ、次に乾燥させる。
【0095】
着色結果を、次の表1にまとめた。
【0096】
【表2】

【0097】
実施例6及び7 : 同時増白及び着色のための毛髪染料(酸化剤含有)
【0098】
【表3】

【0099】
【表4】

【0100】
全ての百分率の数字は、特に記述しない限り、重量%を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
【化1】

式中、
R1は、式(II)、(III)、(IV)、(V)及び(VI)の残基から選択され
【化2】

R2、R4及びR5は、同じか又は異なることができ、互いから独立して、式(VII)、(VIII)及び(IX)の残基から選択され、
【化3】

R3、R3’、R6、R6’、R7、R7’及びR8は、同じか又は異なることができ、互いから独立して、水素、C1〜C6−アルキルアミノ基、C1〜C6−N,N−ジアルキルアミノ基、C1〜C6−N,N−ジヒドロキシアルキイリデンルアミノ基、C1〜C6−N−ヒドロキシアルキル−N−アルキルアミノ基、C1〜C6−アルキルシアノ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ニトロソ基、ヒドロキシ基、メトキシメチル基、第三ブチル基、イソ−プロピル基、C1〜C6−アルキル基、C1〜C6−アルキルオキシ基、C1〜C6−ヒドロキシアルキル基、C1〜C6−アルキルカルボン酸基、C1〜C6−アルキルカルボン酸エステル基、C1〜C6−アルキルスルホン酸基、C1〜C6−アルキルスルホン酸エステル基、又は、−N−(L)−B+基であり、Lは、C1〜C6アルキレン基を表し、B+は、a)芳香族複素環式四級アンモニウム化合物、又は、b)非芳香族複素環式四級アンモニウム化合物、又は、c)四級アルキルアンモニウム化合物もしくは式NRabcのアリールアンモニウム化合物を表し、式中、Ra、Rb及びRcは、お互いから独立して、ベンジル残基、フェニル残基もしくはC1〜C6−アルキル残基、エチル残基、プロピル残基、イソプロピル残基もしくはブチル残基を示し、ここで、上述の通り名前を付けられたアルキル残基は、1つ以上のヒドロキシル基もしくはアミノ基によって置換されていてもいなくてもよく、又は、d)四級ホスホニウム基を表し、R9は、分岐鎖もしくは直鎖のC1〜C6−アルキル基、分岐鎖もしくは直鎖のC2〜C4−ヒドロキシアルキル基、又は、分岐鎖もしくは直鎖のC4〜C6−ポリヒドロキシアルキル基であり、X-は、アニオンであり、R1、R2及びR3残基の少なくとも1つが、少なくとも1つのカチオン性基を有するようにする、一般式(I)のカチオン性アゾアジン色素。
【請求項2】
3−(2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}エチル)−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;3−{2−[4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4−ジメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル](エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;3−(2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4,5−トリメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}エチル)−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3−メチル−1,3−ベンゾチアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;2−[4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4−ジメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル](エチル)アニリノ}−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(2Z)−2−(3,4,5−トリメチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;3−(2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(1−メチルエチリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}エチル)−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;2−{エチル−4−[(E)−(4−{(E)−[(1−メチルエチリデン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル]アニリノ}−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;3−{2−[4−[(E)−(4−{(E)−[(ジフェニルメチレン)ヒドラゾノ]メチル}フェニル)ジアゼニル](エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムメチルサルフェート;3−{2−[4−((E)−{4−[(E)−({ビス−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン}ヒドラゾノ)メチル]フェニル}ジアゼニル)(エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;2−[4−((E)−{4−[(E)−({ビス−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン}ヒドラゾノ)メチル]フェニル}ジアゼニル)(エチル)アニリノ]−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;3−{2−[エチル−4−((E)−{4−[(E)−(9H−フルオレン−9−イリデンヒドラゾノ)メチル]フェニル}ジアゼニル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウム;2−[エチル−4−((E)−{4−[(E)−(9H−フルオレン−9−イリデンヒドラゾノ)メチル]フェニル}ジアゼニル)アニリノ]−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;3−{2−[4−{(E)−[4−((E)−{[ビス−[4−ヒドロキシフェニル)メチレン]ヒドラゾノ}メチル)フェニル]ジアゼニル}(エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;2−[4−{(E)−[4−((E)−{[ビス−[4−(ヒドロキシフェニル)メチレン]ヒドラゾノ}メチル)フェニル]ジアゼニル}(エチル)アニリノ]−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;3−{2−[4−{(E)−[4−((E)−{[ビス−(4−ニトロフェニル)メチレン]ヒドラゾノ}メチル)フェニル]ジアゼニル}(エチル)アニリノ]エチル}−1−メチル−1H−イミダゾール−3−イウムブロミド;2−[4−{(E)−[4−((E)−{[ビス−(4−ニトロフェニル)メチレン]ヒドラゾノ}メチル)フェニル]ジアゼニル}(エチル)アニリノ]−N,N,N−トリメチルエタンアミニウムブロミド;4−[(Z)−[(2E)−2−(4−{(E)−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ジアゼニル}ベンジリデン)ヒドラゾノ](フェニル)メチル]−1−メチルピリジニウムメチルサルフェート;4−[(Z)−((2E)−2−{4−[(E)−(4−メトキシフェニル)ジアゼニル]ベンジリデン}ヒドラゾノ)(フェニル)メチル]−1−メチルピリジニウムメチルサルフェート;及び4−[(Z)−[(2E)−2−(4−{(E)−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]ジアゼニル}ベンジリデン)ヒドラゾノ](4−ヒドロキシフェニル)メチル]−1−メチルピリジニウムメチルサルフェートから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の式(I)のカチオン性アゾアジン色素。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の一般式(I)のカチオン性アゾアジン色素を少なくとも1つ含有することを特徴とする、ケラチン繊維の非酸化性着色剤。
【請求項4】
少なくとも1つの、通例化粧品剤に使用する天然ポリマー、合成ポリマー、又は天然由来の変性ポリマーを含有し、トーンシーラー又は色強化剤の形態で存在することを特徴とする、請求項3に記載の剤。
【請求項5】
(i)酸化剤、並びに、(ii)請求項1又は2に記載の一般式(I)の少なくとも1つのカチオン性アゾアジン色素を含有することを特徴とする、ケラチン繊維の同時光沢及び着色剤。
【請求項6】
前記酸化剤が、過酸化水素であることを特徴とする、請求項5に記載の剤。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の一般式(I)のカチオン性アゾアジン色素を少なくとも1つ含有することを特徴とする、酸化染料前駆体を主成分としたケラチン繊維の酸化性着色剤。
【請求項8】
0.01重量%〜12重量%の酸化染料前駆体を少なくとも1つ含有することを特徴とする、請求項7に記載の剤。
【請求項9】
一般式(I)のカチオン性アゾアジン色素が、総量で0.01重量%〜10重量%含有されることを特徴とする、請求項3〜7の1つに記載の剤。
【請求項10】
一般式(I)のカチオン性アゾアジン色素に加えて、ニトロ色素類、アゾ色素類、アントラキノン色素類、トリフェニルメタン色素類、及び、塩基性又は酸性色素類からなる群からの直接浸透色素を少なくとも1つ更に含有することを特徴とする、請求項3〜9の1つに記載の剤。
【請求項11】
2〜11のpH値を有することを特徴とする、請求項3〜10の1つに記載の剤。
【請求項12】
毛髪染料であることを特徴とする、請求項3〜11の1つに記載の剤。

【公表番号】特表2008−517110(P2008−517110A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537126(P2007−537126)
【出願日】平成17年7月11日(2005.7.11)
【国際出願番号】PCT/EP2005/007484
【国際公開番号】WO2006/048057
【国際公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】