説明

カチオン性直接着色剤と第4級アンモニウム塩を含有するケラチン繊維の染色用組成物

【課題】毛髪が被るであろう種々の攻撃要因に対してかなりの耐性を示し、強くてほんの僅かだけ選択性がある着色を施すことのできるケラチン繊維用染色用の組成物の提供。
【解決手段】特定の式の少なくとも1つのカチオン性直接着色剤を染色に適した媒体中に含有してなるケラチン繊維、特に毛髪等のヒトのケラチン繊維の染色用組成物において、少なくとも1つの第4級アンモニウム塩をさらに含有することを特徴とする組成物。またその組成物を使用する方法及び染色具にも関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、染色に適した媒体中に、少なくとも1つの以下に与えられる式のカチオン性直接染料と、少なくとも1つの第4級アンモニウム塩を含有する、ケラチン繊維、特に毛髪等のヒトのケラチン繊維の染色用組成物に関する。
また、本発明の主題は前記組成物を使用する染色方法及び染色具にある。
【0002】
毛髪処理の分野では2種類の染色方法に区別することができる。
第1は半永久的又は一時的な染色すなわち直接染色であり、これは、適当な場合には、数回の洗髪に対して耐性がある、程度の差はあれ明白な色調変化を毛髪の天然の色調に付与することを可能にする染料を必要とする。これらの染料は直接染料と呼ばれているものであり;酸化剤と共に、又は酸化剤を用いないで使用することができる。酸化剤が存在する場合は、艶出し(ligthening)染色をすることが目的である。艶出し着色は、直接染料と酸化剤とのフレッシュな混合物を毛髪に塗布することにより行われ、特に、毛髪のメラニンを明るくすることにより、有利な効果、例えばグレイの毛髪の場合には均一な色調を得ることができ、また天然の有色の毛髪の場合はその色調を際立たせることができる。
【0003】
第2は永久的染色すなわち酸化染色である。これは、酸化染料先駆物質とカップラーを含有する、いわゆる「酸化」染料を用いて行うものである。一般に「酸化ベース(oxidation bases)」と呼ばれる酸化染料先駆物質は、使用時に添加される酸化剤の存在下で毛髪内部に染色力を発現させて着色した染色化合物の生成をもたらす、最初は無色か弱く着色した化合物である。これら着色した染色化合物の生成は、「酸化ベース」のそれ自体との酸化縮合か、あるいは一般的に酸化染色に使用される染色用組成物中に存在する一般に「カップラー」と呼ばれる調色化合物と「酸化ベース」の酸化縮合に起因する。
前記酸化染料により得られる色調を変化させるために、又はそれらの光沢を増加させるために、時折、直接染料が酸化染料に加えられる。
【0004】
ケラチン繊維、特にヒトのケラチン繊維の染色の分野において利用できるカチオン性直接染料の中で、その構造を以下に記載する化合物は既に知られている;しかし、これらの染料では、繊維に沿って分布する色調の均一性及び強度について(この場合は着色が選択的すぎるといわれる)と、毛髪が受けるであろう種々の攻撃要因(光、悪天候、シャンプー)に対する耐性の点からの堅牢度についての両方の点で、尚も不充分な特徴を示す着色がもたらされる。
【0005】
しかしながら、この問題に関し鋭意研究を行ったところ、本出願人は、以下の各式で定義される従来から知られている少なくとも1つのカチオン性直接染料と、少なくとも1つの特定の第4級アンモニウム塩を組合せることにより、毛髪が被るであろう種々の攻撃要因に対してかなりの耐性を示し、強くてほんの僅かだけ選択性がある着色を施すことのできる、ケラチン繊維染色用の新規組成物を得ることが可能であることを見出した。
この発見が本発明の基礎をなすものである。
【0006】
よって、本発明の第1の主題は、染色に適した媒体中に、(i)その構造が以下に定義する式(I)ないし(IV)に相当する少なくとも1つのカチオン性直接染料を含有してなるケラチン繊維、特に毛髪等のヒトのケラチン繊維の染色用組成物において、(ii)少なくとも1つの第4級アンモニウム塩をさらに含有することを特徴とする組成物にある。
【0007】
(i)本発明で使用可能なカチオン性直接染料は、次の式(I)、(II)、(III)、(III')、(IV)のもの、すなわち:
a)次の式(I):
【化1】

{上式中:
Dは、窒素原子又は-CH基を表し、
及びRは同一でも異なっていてもよく、水素原子;一又は複数のC-Cアルキル基で置換されていてもよく、酸素含有又は窒素含有であってもよい複素環をベンゼン環の炭素原子と共に形成するか、もしくは-CN、-OH又は-NH基で置換されていてもよいC-Cアルキル基;4'-アミノフェニル基を表し、
及びR'は同一でも異なっていてもよく、水素原子、又は塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選択されるハロゲン原子、シアノ、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ又はアセチルオキシ基を表し、
は、好ましくは塩化物、メチルスルファート及びアセタートから選択されるアニオンを表し、
Aは、次の構造AないしA19
【化2】

[上式中、Rはヒドロキシル基で置換されていてもよいC-Cアルキル基を表し、RはC-Cアルコキシ基を表す]
から選択される基を表し、
但し、Dが-CHを表し、AがA又はA13を表し、Rがアルコキシ基以外のものである場合、R及びRは同時には水素原子を示さない}
の化合物;
b)次の式(II):
【化3】

{上式中:
は、水素原子又はC-Cアルキル基を表し、
は、C-Cアルキル基で置換されていてもよく、酸素含有及び/又は窒素含有であってもよい複素環をRと共に形成するか、もしくは4'-アミノフェニル基、アミノ基又は-CN基で置換されていてもよいアルキル基、水素原子を表し、
及びRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、臭素、塩素、ヨウ素又はフッ素等のハロゲン原子、C-Cアルキル又はC-Cアルコキシ基、-CN基を表し、
は、好ましくは塩化物、メチルスルファート及びアセタートから選択されるアニオンを表し、
Bは、次の構造B1ないしB6:
【化4】

[上式中、R10はC-Cアルキル基を表し、R11及びR12は同一でも異なっていてもよく、水素原子又はC-Cアルキル基を表す]
から選択される基を表す}
の化合物;
c)次の式(III)及び(III'):
【化5】

{上式中:
13は、水素原子、C-Cアルコキシ基、臭素、塩素、ヨウ素又はフッ素等のハロゲン原子、又はアミノ基を表し、
14は、一又は複数のC-Cアルキル基で置換されていてもよく、及び/又は酸素を含有していてもよい複素環を、ベンゼン環の炭素原子と共に形成するか、もしくはC-Cアルキル基、水素原子を表し、
15は、水素原子、もしくは臭素、塩素、ヨウ素又はフッ素等のハロゲン原子を表し、
16及びR17は同一でも異なっていてもよく、水素原子又はC-Cアルキル基を表し、
及びDは同一でも異なっていてもよく、窒素原子又は-CH基を表し、
m=0又は1であり、
13が非置換アミノ基である場合、D及びDは同時に-CH基を表し、またm=0であると理解され、
は、好ましくは塩化物、メチルスルファート及びアセタートから選択されるアニオンを表し、
Eは、次の構造E1ないしE8:
【化6】

[上式中、R'はC-Cアルキル基を表す]
から選択される基を表し、
m=0で、Dが窒素原子を表す場合、Eは次の構造E9:
【化7】

[上式中、R'はC-Cアルキル基を表す]
を有する基を表すこともできる}
の化合物;
d)次の式(IV):
G-N=N-J (IV)
{上式中:
符合Gは次の構造GないしG
【化8】

[上記構造GないしG中、
18は、塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選択されるハロゲン原子又はC-Cアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、C-Cアルキル基を示し;
19は、C-Cアルキル基又はフェニル基を示し;
20及びR21は同一でも異なっていてもよく、C-Cアルキル基、フェニル基を表すか、又はGの場合には、共同して一又は複数のC-Cアルキル、C-CアルコキシもしくはNO基で置換されたベンゼン環を形成し、Gの場合は、共同して一又は複数のC-Cアルキル、C-CアルコキシもしくはNO基で置換されていてもよいベンゼン環を形成し;
20はまた水素原子を示し得るものであり;
Zは、酸素もしくは硫黄原子又は-NR19基を示し;
Mは、-CH、-CR(RはC-Cアルキルを示す)又は-NR22(X)基を表し;
Kは、-CH、-CR(RはC-Cアルキルを示す)又は-NR22(X)基を表し;
Pは、-CH、-CR(RはC-Cアルキルを示す)又は-NR22(X)基を表し;
rは0又は1であり;
22はO原子、C-Cアルコキシ基又はC-Cアルキル基を表し;
23及びR24は同一でも異なっていてもよく、水素原子、又は塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選択されるハロゲン原子、C-Cアルキル基、C-Cアルコキシ基又は-NO基を表し;
は、好ましくは塩化物、ヨウ化物、メチルスルファート、エチルスルファート、アセタート及びペルクロラートから選択されるアニオンを表し;
但し、R22がOを示す場合、rは0を示し;
K又はP又はMが-N-(C-Cアルキル)Xを示す場合、R23又はR24は水素原子以外であり;
Kが-NR22(X)を示す場合、M=P=-CH、-CRであり;
Mが-NR22(X)を示す場合、K=P=-CH、-CRであり;
Pが-NR22(X)を示す場合、K=Mで-CH又は-CRを示し;
Zが硫黄原子を示し、R21がC-Cアルキルを示す場合、R20は水素原子以外であり;
Zが-NR22を示し、R19がC-Cアルキルを示す場合、構造Gを有する基のR18、R20又はR21基の少なくとも1つはC-Cアルキル基以外である]
から選択される基を表し;
符合Jは:
− (a)次の構造J
【化9】

[構造Jにおいて、
25は、水素原子、塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選択されるハロゲン原子、C-Cアルキル基、C-Cアルコキシ基、-OH、-NO、-NHR28、-NR2930、-NHCO(C-Cアルキル)基を表すか、又はR26と共に、窒素、酸素又は硫黄から選択される一又は複数のヘテロ原子を含有するか又は含有していない5-又は6員環を形成し;
26は、水素原子、塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選択されるハロゲン原子、C-CアルキルもしくはC-Cアルコキシ基を表すか、又はR27又はR28と共に、窒素、酸素又は硫黄から選択される一又は複数のヘテロ原子を含有するか又は含有していない5-又は6員環を形成し;
27は、水素原子、-OH基、-NHR28基、-NR2930基を表し;
28は、水素原子、C-Cアルキル基、C-Cモノヒドロキシアルキル基、C-Cポリヒドロキシアルキル基、フェニル基を表し;
29及びR30は同一でも異なっていてもよく、C-Cアルキル基、C-Cモノヒドロキシアルキル基、C-Cポリヒドロキシアルキル基を表す]
を有する基:
− (b)一又は複数のC-Cアルキル、アミノ又はフェニル基で置換されていてもよく、他のヘテロ原子及び/又はカルボニル含有基を有し得る、5-又は6員の窒素含有複素環基、特に次の構造J
【化10】

[構造Jにおいて、
31及びR32は同一でも異なっていてもよく、水素原子、C-Cアルキル基、フェニル基を表し;
Yは-CO-基又は次の式:
【化11】

の基を示し、
n=0又は1であり、nが1である場合、Uは-CO-基を示す]
を有する基、
を表す}
の化合物から選択される化合物である。
【0008】
上述した構造(I)ないし(IV)において、C-Cアルキル又はアルコキシ基は、好ましくはメチル、エチル、ブチル、メトキシ又はエトキシを示す。
【0009】
本発明の染色用組成物において使用可能な、式(I)、(II)、(III)及び(III')のカチオン性直接染料は既知の化合物であり、例えば、特許出願WO95/01772、WO95/15144及びEP-A-0714954に記載されている。本発明の染色用組成物において使用可能な式(IV)のものは既知の化合物であり、例えば、特許出願FR-2189006、FR-2285851及びFR-2140205及びその追加特許証に記載されている。
【0010】
本発明の染色用組成物において使用可能な式(I)のカチオン性直接染料としては、特に、次の構造(I1)ないし(I54):
【化12】
































に相当する化合物を挙げることができる。
【0011】
上述した構造(I1)ないし(I54)を有する化合物の中でも、構造(I1)、(I2)、(I14)及び(I31)に相当する化合物が特に好ましい。
【0012】
本発明の染色用組成物において使用可能な式(II)のカチオン性直接染料としては、特に次の構造(II1)ないし(II9):
【化13】





に相当する化合物を挙げることができる。
【0013】
本発明の染色用組成物において使用可能な式(III)のカチオン性直接染料としては、特に次の構造(III1)ないし(III18):
【化14】









に相当する化合物を挙げることができる。
【0014】
上述した構造(III1)ないし(III18)を有する特定の化合物の中でも、構造(III4)、(III5)及び(III13)に相当する化合物が特に好ましい。
【0015】
本発明の染色用組成物において使用可能な式(III')のカチオン性直接染料としては、特に次の構造(III'1)ないし(III'3):
【化15】

に相当する化合物を挙げることができる。
【0016】
本発明の染色用組成物に使用可能な式(IV)のカチオン性直接染料としては、特に次の構造(IV)ないし(IV)77
【化16】













































を有する化合物を挙げることができる。
【0017】
本発明で使用されるカチオン性直接染料(類)は、染色用組成物の全重量に対して、好ましくは約0.001〜10重量%、さらに好ましくはこの重量に対して約0.005〜5重量%である。
【0018】
(ii)本発明で使用可能な第4級アンモニウム塩は以下のものからなる群から選択される:
(ii)−次の式(V):
【化17】

[上式中、
及びR基は同一でも異なっていてもよく、飽和又は不飽和、直鎖状又は分枝状で、1〜約30の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、又は約12〜30の炭素原子を有するアルコキシ、アルコキシカルボニルアルキル、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、アルキルアミドアルキル、ヒドロキシアルキル、芳香族、アリール又はアルキルアリール基を示し、R、R、R及びR基の少なくとも1つは8〜30の炭素原子を有する基を示し;
はハロゲン化物、ホスファート類、アタセタート類、ラクタート類及びアルキルスルファート類を含む群から選択されるアニオンである]
のもので;例えば(a)ジアルキルジメチルアンモニウム又はアルキルトリメチルアンモニウムの塩でアルキル基が約12〜22の炭素原子を有するもの、例えばジステアリルジメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウム又はベヘニルトリメチルアンモニウムの塩化物、(b)ジ(C-Cアルキル)(C12-C22アルキル)ヒドロキシ(C-Cアルキル)アンモニウム塩、例えばオレオセチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリド、又は(c)VAN DYK社から「セラフィル(CERAPHYL)70」の商品名で販売されている、次の式:
【化18】

のステアラミドプロピルジメチル(ミリスチルアセタート)アンモニウムクロリドを挙げることができる。
【0019】
(ii)-次の式(VI):
【化19】

[上式中、
は獣脂脂肪酸から誘導され、13〜31の炭素原子を有するアルケニル及び/又はアルキル基から選択される]
のイミダゾリウム塩で、例えばREWO社から「レオクワット(REWOQUAT)W7500」の商品名で販売されている製品。
【0020】
(ii)-次の式(VII):
【化20】

[上式中、
は約16〜30の炭素原子を有する脂肪族基を示し、R、R、R、R10及びR11は水素又は1〜4の炭素原子を有するアルキル基から選択され、Xはハロゲン化物、アタセタート類、ホスファート類及びスルファート類を含む群から選択されるアニオンである]
の第4級ジアンモニウム塩。このような第4級ジアンモニウム塩には、特にプロパン獣脂ジアンモニウムジクロリドが含まれる。
【0021】
本発明において、式(V)の第4級アンモニウム塩は、好ましくはRないしRが同一でも異なっていてもよく、約12〜22の炭素原子を有するアルキル又はヒドロキシアルキル基を示すもの、特にベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド及びオレオセチルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリドである。
【0022】
本発明で使用される第4級アンモニウム塩(類)(ii)は、染色用組成物の全重量に対して好ましくは約0.01〜10重量%、さらに好ましくはこの重量の約0.05〜5重量%である。
【0023】
染色に適した媒体(又は担持体)は、一般的に、水、又は、水に十分には溶解しない化合物を溶解させるための少なくとも1つの有機溶媒と水との混合物からなる。有機溶媒としては、例えば、C-C低級アルカノール類、例えば、エタノール及びイソプロパノール、芳香族アルコール類、例えばベンジルアルコール、並びにそれらの類似物及び混合物を挙げることができる。
溶媒は、染色用組成物の全重量に対して、好ましくは約1〜40重量%、さらに好ましくは約5〜30重量%の割合で存在し得る。
【0024】
本発明の染色用組成物のpHは、一般的に約2〜11、好ましくは約5〜10である。このpHは、ケラチン繊維の染色で通常使用される酸性化剤又はアルカリ性化剤により、所望の値に調節することができる。
【0025】
酸性化剤としては、例えば、無機酸又は有機酸、例えば、塩酸、オルトリン酸、硫酸、カルボン酸類、例えば酢酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、スルホン酸類を挙げることができる。
【0026】
アルカリ性化剤としては、例えば、アンモニア水、アルカリ金属の炭酸塩類、アルカノールアミン類、例えばモノ-、ジ-及びトリエタノールアミン類とその誘導体、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、及び次の式(VIII):
【化21】

[上式中、Wは、C-Cアルキル基又はヒドロキシル基で置換されていてもよいプロピレン残基であり;R12、R13、R14及びR15は同一でも異なっていてもよく、水素原子、C-Cアルキル基又はC-Cヒドロキシアルキル基を表す]
の化合物を挙げることができる。
【0027】
上述したカチオン性直接染料(類)(i)に加えて、本発明の染色用組成物は、例えば非カチオン性アゾ染料、キサンチン染料、トリアリールメタン染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、ニトロベンゼン染料から選択され得る一又は複数の付加的な直接染料をさらに含有してもよい。
【0028】
酸化染色を意図した場合、本発明の染色用組成物は、カチオン性直接染料(類)(i)に加えて、酸化染色に対して従来から使用されている酸化ベースから選択される一又は複数の酸化ベースをさらに含有し、このようなものとしては、特にパラ-フェニレンジアミン類、ビス-フェニルアルキレンジアミン類、パラ-アミノフェノール類、オルト-アミノフェノール類及び複素環ベース類を挙げることができる。
酸化ベース(類)を使用する場合、これは、染色用組成物の全重量に対して、好ましくは約0.0005〜12重量%、さらに好ましくはこの重量の約0.005〜6重量%である。
【0029】
酸化染色を意図した場合、本発明の染色用組成物は、カチオン性直接染料(i)及び第4級アンモニウム塩(ii)並びに酸化ベースに加えて、カチオン性直接染料(類)(i)と酸化ベース(類)を使用して得られる色調を変化させ、又は光沢を増加させるために、一又は複数のカップラーをさらに含有してもよい。
本発明の染色用組成物に使用可能なカップラーは、酸化染色において従来から使用されているカップラーから選択することができ、このようなものとしては、特にメタ-フェニレンジアミン類、メタ-アミノフェノール類、メタ-ジフェノール類及び複素環カップラー類を挙げることができる。
カップラー(類)が存在する場合、これは、染色用組成物の全重量に対して、好ましくは約0.0001〜10重量%、さらに好ましくはこの重量の0.005〜5重量%である。
【0030】
また、本発明の染色用組成物は、従来から毛髪の染色用組成物に使用されている種々のアジュバント、例えば酸化防止剤、浸透剤、金属イオン封鎖剤、香料、バッファー、分散剤、皮膜形成剤、セラミド類、防腐剤、遮蔽剤及び不透明化剤をさらに含有してもよい。
【0031】
もちろん、当業者であれば、本発明の染色用組成物に固有の有利な特性が、考えられる添加により悪影響を受けないか、実質的には受けないように留意して、これ又はこれらの任意の付加的な化合物を選択するであろう。
【0032】
本発明の染色用組成物は、種々の形態、例えば液体、シャンプー、クリーム、ゲルの形態、又はケラチン繊維、特にヒトの毛髪を染色するのに適した任意の他の形態で提供することができる。それは、カチオン性直接染料(類)を含有し、粉状であってもよい組成物と、第4級アンモニウム塩を含有する組成物とを、新たに混合することにより、得ることができる。
【0033】
本発明のカチオン性直接染料(i)と第4級アンモニウム塩(ii)の組合せが、酸化染色を意図した組成物に使用される場合(場合によっては一又は複数のカップラーの存在下で、一又は複数の酸化ベースが使用される)、又は艶出し直接染色を意図した組成物に使用される場合、本発明の染色用組成物は、例えば過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属の臭素酸塩類、過酸塩類、例えば過ホウ酸塩及び過硫酸塩、及び酵素、例えばペルオキシダーゼ、ラッカーゼ及び2電子を含有するオキシドレダクターゼから選択される少なくとも1つの酸化剤をさらに含有する。過酸化水素又は酵素の使用が特に好ましい。
【0034】
また、本発明の他の主題は、上述した染色用組成物を使用する、ケラチン繊維、特に毛髪等のヒトのケラチン繊維の染色方法にある。
【0035】
本発明の染色方法の第1の変形例は、上述した少なくとも1つの染色用組成物を、所望の色調を発色させるのに十分な時間、繊維に適用し、その後繊維をすすぎ、場合によってはシャンプーで洗浄し、再度すすいで乾燥させるものである。
ケラチン繊維の発色に必要な時間は一般的には3〜60分、より好ましくは5〜40分である。
【0036】
本発明の染色方法の第2の変形例は、上述した少なくとも1つの染色用組成物を、所望の色調を発色させるのに十分な時間、繊維に適用し、最後のすすぎを行わないものである。
【0037】
この染色方法の特定の一実施態様においては、本発明の染色用組成物が少なくとも1つの酸化ベースと少なくとも1つの酸化剤を含有する場合、該染色方法は、一方では上述した少なくとも1つのカチオン性直接染料(i)と少なくとも1つの酸化ベースを染色に適切な媒体中に含有する組成物(A1)と、他方では少なくとも1つの酸化剤を染色に適切な媒体中に含有する組成物(B1)とを別々の形態で保存し、ケラチン繊維に適用する前に、使用時にそれらを混合することからなる予備段階を含むものであり、組成物(A1)又は組成物(B1)が上述した第4級アンモニウム塩(ii)を含有している。
【0038】
この染色方法の他の特定の実施態様においては、本発明の染色用組成物が少なくとも1つの酸化剤を含有する場合、該染色方法は、一方では上述した少なくとも1つのカチオン性直接染料(i)を染色に適切な媒体中に含有する組成物(A2)と、他方では少なくとも1つの酸化剤を染色に適切な媒体中に含有する組成物(B2)とを別々の形態で保存し、ケラチン繊維に適用する前に、使用時にそれらを混合することからなる予備段階を含むものであり、組成物(A2)又は組成物(B2)が上述した第4級アンモニウム塩を含有している。
【0039】
本発明の他の主題は、第1の区画部が上述した組成物(A1)又は(A2)を収容し、第2の区画部が上述した組成物(B1)又は(B2)を収容する多区画染色具又は染色「キット」あるいは任意の他の多区画包装システムにある。これらは、毛髪に所望の混合物を付与する手段を備えたものであってよく、このようなものとしては、例えば、本出願人名義の特許FR-2586913に記載されているものを挙げることができる。
【0040】
次の実施例は本発明を例証するものであって、その範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0041】
実施例1ないし3:
以下の表に示す3つの直接染色用組成物を調製した:
(全ての含有量はグラムで表した)
【表1】

【0042】
上述した各々の組成物を、白髪を90%含有するナチュラルなグレイの毛髪の束に30分間適用した。ついで、毛髪の束をすすぎ、標準的なシャンプーを用いて洗髪を行い、ついで乾燥した。
毛髪の束は次の色調に染色された:
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
染色に適した媒体中に、(i)次の式(I)、(II)、(III)、(III')、(IV)のもの、すなわち:
a)次の式(I):
【化1】

{上式中:
Dは、窒素原子又は-CH基を表し、
及びRは同一でも異なっていてもよく、水素原子;一又は複数のC-Cアルキル基で置換されていてもよく、酸素含有又は窒素含有であってもよい複素環をベンゼン環の炭素原子と共に形成するか、もしくは-CN、-OH又は-NH基で置換されていてもよいC-Cアルキル基;4'-アミノフェニル基を表し、
及びR'は同一でも異なっていてもよく、水素原子、又は塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選択されるハロゲン原子、シアノ、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ又はアセチルオキシ基を表し、
は、塩化物、メチルスルファート及びアセタート等から選択されるアニオンを表し、
Aは、次の構造AないしA19
【化2】

[上式中、Rはヒドロキシル基で置換されていてもよいC-Cアルキル基を表し、RはC-Cアルコキシ基を表す]
から選択される基を表し、
但し、Dが-CHを表し、AがA又はA13を表し、Rがアルコキシ基以外のものである場合、R及びRは同時に水素原子を示さない}
の化合物;
b)次の式(II):
【化3】

{上式中:
は、水素原子又はC-Cアルキル基を表し、
は、C-Cアルキル基で置換されていてもよく、酸素含有及び/又は窒素含有であってもよい複素環をRと共に形成するか、もしくは4'-アミノフェニル基、アミノ基又は-CN基で置換されていてもよいアルキル基、水素原子を表し、
及びRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、臭素、塩素、ヨウ素又はフッ素等のハロゲン原子、C-Cアルキル又はC-Cアルコキシ基、-CN基を表し、
は、塩化物、メチルスルファート及びアセタート等から選択されるアニオンを表し、
Bは、次の構造B1ないしB6:
【化4】

[上式中、R10はC-Cアルキル基を表し、R11及びR12は同一でも異なっていてもよく、水素原子又はC-Cアルキル基を表す]
から選択される基を表す}
の化合物;
c)次の式(III)及び(III'):
【化5】

{上式中:
13は、水素原子、C-Cアルコキシ基、臭素、塩素、ヨウ素又はフッ素等のハロゲン原子、又はアミノ基を表し、
14は、一又は複数のC-Cアルキル基で置換されていてもよく、及び/又は酸素を含有していてもよい複素環を、ベンゼン環の炭素原子と共に形成するか、もしくはC-Cアルキル基、水素原子を表し、
15は、水素原子、もしくは臭素、塩素、ヨウ素又はフッ素等のハロゲン原子を表し、
16及びR17は同一でも異なっていてもよく、水素原子又はC-Cアルキル基を表し、
及びDは同一でも異なっていてもよく、窒素原子又は-CH基を表し、
m=0又は1であり、
13が非置換アミノ基である場合、D及びDは同時に-CH基を表し、またm=0であると理解され、
は、塩化物、メチルスルファート及びアセタート等から選択されるアニオンを表し、
Eは、次の構造E1ないしE8:
【化6】

[上式中、R'はC-Cアルキル基を表す]
から選択される基を表し、
m=0で、Dが窒素原子を表す場合、Eは次の構造E9:
【化7】

[上式中、R'はC-Cアルキル基を表す]
を有する基を表すこともできる}
の化合物;
d)次の式(IV):
G-N=N-J (IV)
{上式中:
符合Gは次の構造GないしG
【化8】

[上記構造GないしG中、
18は、塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選択されるハロゲン原子又はC-Cアルキル基で置換されていてもよいフェニル基、C-Cアルキル基を示し;
19は、C-Cアルキル基又はフェニル基を示し;
20及びR21は同一でも異なっていてもよく、C-Cアルキル基、フェニル基を表すか、又はGの場合には、共同して一又は複数のC-Cアルキル、C-CアルコキシもしくはNO基で置換されたベンゼン環を形成し、Gの場合は、共同して一又は複数のC-Cアルキル、C-CアルコキシもしくはNO基で置換されていてもよいベンゼン環を形成し;
20はまた水素原子を示し得るものであり;
Zは、酸素もしくは硫黄原子又は-NR19基を示し;
Mは、-CH、-CR(RはC-Cアルキルを示す)又は-NR22(X)基を表し;
Kは、-CH、-CR(RはC-Cアルキルを示す)又は-NR22(X)基を表し;
Pは、-CH、-CR(RはC-Cアルキルを示す)又は-NR22(X)基を表し;
rは0又は1であり;
22はO原子、C-Cアルコキシ基又はC-Cアルキル基を表し;
23及びR24は同一でも異なっていてもよく、水素原子、又は塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選択されるハロゲン原子、C-Cアルキル基、C-Cアルコキシ基又は-NO基を表し;
は、塩化物、ヨウ化物、メチルスルファート、エチルスルファート、アセタート及びペルクロラート等から選択されるアニオンを表し;
但し、R22がOを示す場合、rは0を示し;
K又はP又はMが-N-(C-Cアルキル)Xを示す場合、R23又はR24は水素原子以外であり;
Kが-NR22(X)を示す場合、M=P=-CH、-CRであり;
Mが-NR22(X)を示す場合、K=P=-CH、-CRであり;
Pが-NR22(X)を示す場合、K=Mで-CH又は-CRを示し;
Zが硫黄原子を示し、R21がC-Cアルキルを示す場合、R20は水素原子以外であり;
Zが-NR22を示し、R19がC-Cアルキルを示す場合、GのR18、R20又はR21基の少なくとも1つはC-Cアルキル基以外である]
から選択される基を表し;
符合Jは:
− (a)次の構造J
【化9】

[構造Jにおいて、
25は、水素原子、塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選択されるハロゲン原子、C-Cアルキル基、C-Cアルコキシ基、-OH、-NO、-NHR28、-NR2930、-NHCO(C-Cアルキル)基を表すか、又はR26と共に、窒素、酸素又は硫黄から選択される一又は複数のヘテロ原子を含有するか又は含有していない5-又は6員環を形成し;
26は、水素原子、塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選択されるハロゲン原子、C-CアルキルもしくはC-Cアルコキシ基を表すか、又はR27又はR28と共に、窒素、酸素又は硫黄から選択される一又は複数のヘテロ原子を含有するか又は含有していない5-又は6員環を形成し;
27は、水素原子、-OH基、-NHR28基、-NR2930基を表し;
28は、水素原子、C-Cアルキル基、C-Cモノヒドロキシアルキル基、C-Cポリヒドロキシアルキル基、フェニル基を表し;
29及びR30は同一でも異なっていてもよく、C-Cアルキル基、C-Cモノヒドロキシアルキル基、C-Cポリヒドロキシアルキル基を表す]
を有する基:
− (b)一又は複数のC-Cアルキル、アミノ又はフェニル基で置換されていてもよく、他のヘテロ原子及び/又はカルボニル含有基を有し得る、5-又は6員の窒素含有複素環基、特に次の構造J
【化10】

[構造Jにおいて、
31及びR32は同一でも異なっていてもよく、水素原子、C-Cアルキル基、フェニル基を表し;
Yは-CO-基又は次の式:
【化11】

の基を示し、
n=0又は1であり、nが1である場合、Uは-CO-基を示す]
を有する基、
を表す}
の化合物から選択される少なくとも1つの化合物を含有してなるヒトの毛髪等のケラチン繊維の染色用組成物において、
(ii)
(ii)−次の式(V):
【化12】

[上式中、
ないしR基は同一でも異なっていてもよく、飽和又は不飽和、直鎖状又は分枝状で、1〜30の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、又は12〜約30の炭素原子を有するアルコキシ、アルコキシカルボニルアルキル、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、アルキルアミドアルキル、ヒドロキシアルキル、芳香族、アリール又はアルキルアリール基を示し、R、R、R及びR基の少なくとも1つは8〜30の炭素原子を有する基を示し;
はハロゲン化物、ホスファート類、アタセタート類、ラクタート類及びアルキルスルファート類からなる群から選択されるアニオンである]
のもの;
(ii)-次の式(VI):
【化13】

[上式中、
は獣脂脂肪酸から誘導され、13〜31の炭素原子を有するアルケニル及び/又はアルキル基から選択される]
のイミダゾリウム塩;
(ii)-次の式(VII):
【化14】

[上式中、
は16〜30の炭素原子を有する脂肪族基を示し、R、R、R、R10及びR11は水素又は1〜4の炭素原子を有するアルキル基から選択され、Xはハロゲン化物、アタセタート類、ホスファート類及びスルファート類を含む群から選択されるアニオンである]
の第4級ジアンモニウム塩、
を含む群から選択される少なくとも1つの第4級ジアンモニウム塩をさらに含有することを特徴とする組成物。
【請求項2】
式(I)のカチオン性直接染料が、次の構造(I1)ないし(I54):
【化15】
































に相当する化合物から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
カチオン性直接染料が、構造(I1)、(I2)、(I14)及び(I31)に相当するものであることを特徴とする請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
式(II)のカチオン性直接染料が、次の構造(II1)ないし(II9):
【化16】





に相当する化合物から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
式(III)のカチオン性直接染料が、次の構造(III1)ないし(III18):
【化17】









に相当する化合物から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
式(III)のカチオン性直接染料が、構造(III4)、(III5)及び(III13)に相当する化合物から選択されることを特徴とする請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
式(III')のカチオン性直接染料が、次の構造(III'1)ないし(III'3):
【化18】


に相当する化合物から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
式(IV)のカチオン性直接染料が、次の構造(IV)ないし(IV)77
【化19】













































に相当する化合物から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
式(I)、(II)、(III)、(III')又は(IV)のカチオン性直接染料(類)が、組成物の全重量に対して0.001〜10重量%であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
式(I)、(II)、(III)、(III')又は(IV)のカチオン性直接染料(類)が、組成物の全重量に対して0.005〜5重量%であることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
式(V)の第4級アンモニウム塩(ii)がジアルキルジメチルアンモニウム又はアルキルトリメチルアンモニウムの塩でアルキル基が12〜22の炭素原子を有するものであることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
前記アンモニウム塩がジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド又はベヘニルトリメチルアンモニウムクロリドであることを特徴とする請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
式(V)の第4級アンモニウム塩(ii)がジ(C-Cアルキル)(C12-C22アルキル)ヒドロキシ(C-Cアルキル)アンモニウム塩であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
前記アンモニウム塩がオレオセチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリドであることを特徴とする請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
式(V)の第4級アンモニウム塩(ii)が、次の式:
【化20】

のステアラミドプロピルジメチル(ミリスチルアセタート)アンモニウムクロリドであることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
第4級アンモニウム塩(類)(ii)が、染色用組成物の全重量に対して0.01〜10重量%であることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項17】
第4級アンモニウム塩(類)(ii)が、染色用組成物の全重量に対して0.05〜5重量%であることを特徴とする請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
染色に適した媒体(又は担持体)が、水、又は水と少なくとも1つの有機溶媒との混合物からなることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
2〜11、好ましくは5〜10のpHを有していることを特徴とする請求項1ないし18のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
酸化染色用であって、パラ-フェニレンジアミン類、ビス-フェニルアルキレンジアミン類、パラ-アミノフェノール類、オルト-アミノフェノール類及び複素環ベース類から選択される一又は複数の酸化ベースを含有していることを特徴とする請求項1ないし19のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項21】
酸化ベース(類)が、染色用組成物の全重量に対して0.0005〜12重量%であることを特徴とする請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
酸化ベース(類)が、染色用組成物の全重量に対して0.005〜6重量%であることを特徴とする請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
メタ-フェニレンジアミン類、メタ-アミノフェノール類、メタ-ジフェノール類及び複素環カップラー類から選択される一又は複数のカップラーを含有していることを特徴とする請求項20ないし22のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項24】
カップラー(類)が、染色用組成物の全重量に対して0.0001〜10重量%であることを特徴とする請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
カップラー(類)が、染色用組成物の全重量に対して0.005〜5重量%であることを特徴とする請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
酸化染色又は艶出し直接染色用であり、少なくとも1つの酸化剤を含有していることを特徴とする請求項1ないし25のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項27】
請求項1ないし26のいずれか1項に記載の少なくとも1つの染色用組成物を、所望の色調を発色させるのに十分な時間、繊維に適用し、その後繊維をすすぎ、場合によってはシャンプーで洗浄し、再度すすいで乾燥させることを特徴とする、ヒトの毛髪等のケラチン繊維の染色方法。
【請求項28】
請求項1ないし26のいずれか1項に記載の少なくとも1つの染色用組成物を、所望の色調を発色させるのに十分な時間、繊維に適用し、最後のすすぎを行わないことを特徴とする、ヒトの毛髪等のケラチン繊維の染色方法。
【請求項29】
一方では請求項1ないし26に記載の組成物に使用される少なくとも1つのカチオン性直接染料(i)と少なくとも1つの酸化ベースを染色に適切な媒体中に含有する組成物(A1)と、他方では少なくとも1つの酸化剤を染色に適切な媒体中に含有する組成物(B1)とを別々の形態で保存し、ケラチン繊維に適用する前に、使用時にそれらを混合することからなる予備段階を含み、組成物(A1)又は組成物(B1)が請求項1ないし26の組成物に使用される第4級アンモニウム塩(ii)を含有していることを特徴とするヒトの毛髪等のケラチン繊維の染色方法。
【請求項30】
一方では請求項1ないし26に記載の組成物に使用される少なくとも1つのカチオン性直接染料(i)を染色に適切な媒体中に含有する組成物(A2)と、他方では少なくとも1つの酸化剤を染色に適切な媒体中に含有する組成物(B2)とを別々の形態で保存し、ケラチン繊維に適用する前に、使用時にそれらを混合することからなる予備段階を含み、組成物(A2)又は組成物(B2)が請求項1ないし26に記載の組成物に使用される第4級アンモニウム塩(ii)を含有していることを特徴とするヒトの毛髪等のケラチン繊維の染色方法。
【請求項31】
第1の区画部が請求項29又は30に記載の方法の組成物(A1)又は組成物(A2)を含有し、第2の区画部が請求項29又は30に記載の方法の組成物(B1)又は(B2)を含有することを特徴とする多区画染色具又は多区画染色キット。

【公開番号】特開2008−44959(P2008−44959A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−244536(P2007−244536)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【分割の表示】特願2000−565840(P2000−565840)の分割
【原出願日】平成11年7月28日(1999.7.28)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】