説明

カバリング糸、カバリング糸の製造方法、カバリング糸の製造装置及びカバリング糸を用いた高伸縮性衣料

【課題】DCYと同程度の耐久性を備えており、しかも保温性に優れ、風合いが柔らかく肌触り良好なカバリング糸、カバリング糸の製造方法、カバリング糸の製造装置及びカバリング糸を用いた高伸縮性衣料を提供する。
【解決手段】弾性糸22の外周に合成繊維からなる2本の巻き糸を同一方向であって、前記2本の巻き糸の太さ、性質及び巻き付け回数のいずれか1つを変えることにより巻回のタイミングをづらして二重に巻き締めてなり、前記弾性糸22を無伸張状態としたとき、該弾性糸22の外周に外側の巻き糸30からなるループと内側の巻き糸25からなるループが交互に形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パンティーストッキングやタイツ、靴下などの高伸縮性衣料に好適なカバリング糸、カバリング糸の製造方法、カバリング糸の製造装置及びカバリング糸を用いた高伸縮性衣料に関し、特にはDCYと同程度の耐久性を備えており、しかも保温性、肌触り良好なカバリング糸、カバリング糸の製造方法、カバリング糸の製造装置及びカバリング糸を用いた高伸縮性衣料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、カバリング糸としては、ポリウレタン弾性糸を芯(コア)とし、この糸表面にナイロン糸やポリエステル糸などの巻き糸を巻き付けたものが知られており、弾性糸の表面に一重に巻き糸を巻き付けたカバードヤーン(SCY)と弾性糸の外周に二重に巻き糸を巻き付け、上巻と下巻の巻方向を逆方向にしたカバードヤーン(DCY)とがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図4に示すように、DCY13は、パッケージ1の(回転数)巻き戻し速度とドラフトローラ11の回転数との回転差によってドラフトを与えられながら、パッケージ1から巻き戻される弾性糸2が第1スピンドル装置3のスピンドル4に導入され、回転するボビン5から巻き戻された巻き糸6が弾性糸2の外周に巻き付けられる。次いで、弾性糸2は第2スピンドル装置7のスピンドル8に導入され、第1スピンドル装置3のボビン5と反対方向に回転するボビン9から巻き戻された巻き糸10がさらに弾性糸2の外周に巻き付けられる。次いで、トラバーサ12を介して巻き取りボビン14に巻き取られると言った手順で製造される。
【0004】
製造されたDCY13は、図5に示すように、弾性糸2の外周に二重に巻き糸6、10を巻き付けられるため、SCYに比べて耐久性に富み、しかも上巻と下巻の巻方向を逆方向にしていることから、撚方向がなく、パンティーストッキングやタイツなどを編成するときも、S撚糸とZ撚糸を用意し、それらを各コース交互に編成するといった手間を要しないという利点がある。
【特許文献1】特開2003−278043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、DCYは、弾性糸の表面を二重に巻き糸で巻き締めているため、嵩高性に乏しく、保温性、風合い、肌触りという点では充分ではなかった。
【0006】
本発明は、このような技術的課題に鑑み為されたものであり、DCYと同程度の耐久性を備えており、しかも保温性に優れ、風合いが柔らかく肌触り良好なカバリング糸、カバリング糸の製造方法、カバリング糸の製造装置及びカバリング糸を用いた高伸縮性衣料を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、弾性糸の外周に合成繊維からなる2本の巻き糸を同一方向であって、前記2本の巻き糸の太さ、性質及び巻き付け回数のいずれか1つを変えることにより巻回のタイミングをづらして二重に巻き締めてなり、前記弾性糸を無伸張状態としたとき、該弾性糸の外周に外側の巻き糸からなるループと内側の巻き糸からなるループが交互に形成されることを特徴とするカバリング糸をその要旨とした。
【0008】
請求項2記載の発明は、所定の伸張率で引き出した弾性糸を第1スピンドルに通過させると共に、前記第1スピンドルの給糸ボビンから合成繊維からなる第1巻き糸を前記弾性糸の外周に巻き付け、次いで、第1巻き糸を巻き付けた弾性糸を第2スピンドルに通過させると共に、前記第2スピンドルの給糸ボビンから前記第1スピンドルと太さ及び性質のいずれか一方が異なる合成繊維からなる第2巻き糸を前記第1巻き糸と同一方向に前記弾性糸のさらに外周に巻き付けることを特徴とするカバリング糸の製造方法をその要旨とした。
【0009】
請求項3記載の発明は、所定の伸張率で引き出した弾性糸を第1スピンドルに通過させると共に、前記第1スピンドルの給糸ボビンから合成繊維からなる第1巻き糸を前記弾性糸の外周に巻き付け、次いで、第1巻き糸を巻き付けた弾性糸を第2スピンドルに通過させると共に、前記第2スピンドルの給糸ボビンから合成繊維からなる第2巻き糸を前記第1巻き糸と同一方向に前記第1巻き糸よりも巻き付け回数を増やして前記弾性糸のさらに外周に巻き付けることを特徴とするカバリング糸の製造方法をその要旨とした。
【0010】
請求項4記載の発明は、合成繊維からなる第1巻き糸の給糸ボビンを有し、所定の伸張率で引き伸ばされた弾性糸が通過する第1スピンドルと、前記第1スピンドルの上方位置に間隔をおいて横設されており、前記第1巻き糸を巻き付けた弾性糸が通過すると共に、前記第1巻き糸と太さ及び性質のいずれか一方が異なる合成繊維からなる第2巻き糸の給糸ボビンを有し、第1巻き糸を巻き付けた弾性糸に前記第2巻き糸の巻き方向と同一方向に巻き付ける第2スピンドルとを有していることを特徴とするカバリング糸の製造装置をその要旨とした。
【0011】
請求項5記載の発明は、合成繊維からなる第1巻き糸の給糸ボビンを有し、所定の伸張率で引き伸ばされた弾性糸が通過する第1スピンドルと、前記第1スピンドルの上方位置に間隔をおいて横設されており、前記第1巻き糸を巻き付けた弾性糸が通過すると共に、合成繊維からなる第2巻き糸の給糸ボビンを有し、第1巻き糸を巻き付けた弾性糸に前記第1巻き糸の巻き方向と同一方向に前記第1巻き糸よりも巻き付け回数を増やして前記第2巻き糸を巻き付ける第2スピンドルとを有していることを特徴とするカバリング糸の製造装置をその要旨とした。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1記載のカバリング糸であって、撚方向の異なるS撚糸とZ撚糸を用意し、これらS撚糸及びZ撚糸を各コース交互に編成することにより得られる高伸縮性衣料をその要旨とした。
【発明の効果】
【0013】
本発明のカバリング糸にあっては、該カバリング糸が、弾性糸の外周に合成繊維からなる2本の巻き糸を同一方向であって、前記2本の巻き糸の太さ、性質及び巻き付け回数のいずれか1つを変えることにより巻回のタイミングをづらして二重に巻き締めてなり、前記弾性糸を無伸張状態としたとき、該弾性糸の外囲に外側の巻き糸からなるループと内側の巻き糸からなるループが交互に形成されることから、前記弾性糸の被覆率が高まり、耐久性に富み、さらに外側の巻き糸の巻き回数を増やすことで、内側の巻き糸からなるループの隙間が外側の巻き糸によって埋められて空気層が形成されるので、保温性に優れると共に風合いが柔らかく肌触りが良好である。
【0014】
また、本発明のカバリング糸の製造方法及び製造装置にあっては、既存のSCY製造機であって、隣り合う二機を用いることで、請求項1記載のカバリング糸を製造することができ、新たな設備を要しないという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明のカバリング糸、カバリング糸の製造方法、カバリング糸の製造装置及びカバリング糸を用いた高伸縮性衣料を図面に示した一実施の形態に従って詳細に説明する。
【0016】
図2に示すように、本発明のカバリング糸34は、弾性糸22の外周に合成繊維からなる2本の巻き糸25、30を同一方向であって、前記2本の巻き糸25、30の巻回のタイミングをづらして二重に巻き締めたものである。そして、弾性糸22を無伸張状態としたとき、図3に示すように、該弾性糸22の外囲に外側の巻き糸30と内側の巻き糸からなるループ25が交互に形成されるようになっている。以下、このような構造を有するカバリング糸34の製造過程を説明する。
【0017】
本発明のカバリング糸34のコアとして使用する弾性糸22には、ポリウレタン糸やゴム糸を用いることができる。本発明のカバリング糸34のコアは、単芯及び複芯のいずれでもよい。弾性糸22の太さは、用途によって様々であるが8〜390デシテックスが好ましい。例えばパンティーストッキング用のカバリング糸の場合、8〜78デシテックスが好ましく、タイツ用のカバリング糸の場合、11〜78デシテックスが好ましい。これらパンティーストッキング用またはタイツ用のカバリング糸の場合、より好ましくは17〜33デシテックスであり、最適には22〜33デシテックスである。また、靴下用のカバリング糸の場合は、78〜390デシテックスが好ましい。尚、弾性糸22の太さが8デシテックスを下回る場合、強度が小さくなるため、製造時や編成時に糸切れを生じ易くなり、390デシテックスを超える場合、パッケージの交換頻度が高くなるという不具合を生じることになる。図示の例では、22デシテックスのポリウレタン糸を弾性糸22として用いた。
【0018】
図1は、本発明のカバリング糸の製造装置を示す模式図である。図1に示すように、装置50の下部にはパッケージ21が配されており、このパッケージ21に用途に応じて選択された単芯または複芯の弾性糸22が巻回されている。また、装置50の上部にはデリベリーローラ32が配されており、パッケージ21に巻回された弾性糸22が、パッケージ21の(回転数)巻き戻し速度とデリベリーローラ32の回転数との回転差によってドラフトを与えられ引き伸ばされながら、パッケージ21から巻き戻され引き出されるようになっている。弾性糸22に与えられるドラフト(伸張率)としては、もとの糸の長さの2.5〜3.5倍が好ましく、最適には約3倍である。図示の例では、弾性糸の伸張率を3倍とした。
【0019】
パッケージ21から所定の伸張率で引き出された弾性糸22は、その上方に位置する中空の第1スピンドル23に伸張状態で給糸される。第1スピンドル23の給糸ボビン24には第1巻き糸25が巻回されている。巻き糸25には、ナイロン(登録商標)、ポリプロピレン、ポリエステルなどの合成繊維を用いることができる。巻き糸25の太さは、8〜110デシテックスが好ましく、より好ましくは10〜44デシテックスである。図示の例では、11デシテックスのナイロンフィラメントを第1巻き糸25として用いた。
【0020】
第1スピンドル23に取り付けられた給糸ボビン24は高速回転しながら第1巻き糸25を巻き戻し、該第1巻き糸25はスネールガイド26下で弾性糸22の外周に巻き付けられる。第1巻き糸25の巻き付け回数は、350〜3000回/mが好ましい。巻き糸25の巻き付け回数が350回/mを下回ると、糸離れを生じたり、強度低下を招く恐れがあり、3000回/mを上回る場合には、糸折れを生じたり、編成後の生地に皺が発生したりする恐れがあるからである。図示の例では、第1巻き糸25の巻き付け回数は2000回/mとした。
【0021】
次いで、第1巻き糸25を巻き付けた弾性糸22は、前記第1スピンドル23の上方位置に間隔をおいて横設された中空の第2スピンドル28に給糸される。第2スピンドル28は、第1スピンドル23と同一方向に回転するようになっており、第2巻き糸30が巻回された給糸ボビン29を有している。第2巻き糸30には、第1巻き糸25と同じくナイロン(登録商標)、ポリプロピレン、ポリエステルなどの合成繊維を用いることができる。巻き糸30の太さは、8〜110デシテックスが好ましく、より好ましくは10〜44デシテックスである。第2スピンドル28に取り付けられた給糸ボビン29は高速回転しながら第2巻き糸30を巻き戻し、該第2巻き糸30はスネールガイド31下で弾性糸22の外周に巻き付けられる。巻き糸30の巻き付け回数は、350〜3000回/mが好ましい。巻き糸30の巻き付け回数が350回/mを下回ると、糸離れを生じたり、強度低下を招く恐れがあり、3000回/mを上回る場合には、糸折れを生じたり、編成後の生地に皺が発生したりする恐れがあるからである。
【0022】
図示の例では、第2巻き糸30は、第1巻き糸25と同じ11デシテックスのナイロンフィラメントを第2巻き糸30として用いたが、第2スピンドル28の回転を第1スピンドル23よりも速くした。このため、第2巻き糸30は、弾性糸22の外周に巻き付けられた第1巻き糸25とは巻回のタイミングがズレた状態で巻き付けられることになる。つまり、第1巻き糸25と第2巻き糸30が巻回のタイミングがズレた状態で弾性糸22の外周に巻き付けられることから、弾性糸22を無伸張状態としたとき、図2及び図3に示すように、弾性糸22の外周に巻き付けられた内側の第1巻き糸25によって形成されるループが外側の第2巻き糸30によって形成されたループの隙間に形成されるようになるのである。上述の巻回のタイミングのズレを生じさせる第1巻き糸25と第2巻き糸30の巻き付け回数としては、第1巻き糸25の巻き付け回数を2000回/mとした場合、第2巻き糸30の巻き付け回数を2200回/m以上とするなど、第2巻き糸30の巻き付け回数を1割以上増やすのが望ましい。
【0023】
また、第1巻き糸25と第2巻き糸30の巻回のタイミングがズレた状態で弾性糸22の外周に巻き付ける別の形態としては、第1巻き糸25と第2巻き糸30の太さや性質が異なる合成繊維を用い、第1巻き糸25と第2巻き糸30の巻き付け回数を第1巻き糸25と同等若しくは僅かに増やすなどの方法を採ることができる。例えば、11デシテックスのナイロンフィラメントを第1巻き糸25として用いる共に、15デシテックスのナイロンフィラメントを第2巻き糸30として用い、第1巻き糸25の巻き付け回数を2000回/mとした場合、第2巻き糸30の巻き付け回数を2020回/mとすることで、或いは11デシテックスのナイロンフィラメントを第1巻き糸25として用いる共に、11デシテックスのナイロンウーリーを第2巻き糸30として用い、第1巻き糸25の巻き付け回数を2000回/mとした場合、第2巻き糸30の巻き付け回数を2020回/mとすることで、第1巻き糸25と第2巻き糸30の巻回のタイミングをずらすことができる。
【0024】
こうして、弾性糸22の外周に第1巻き糸25と第2巻き糸30が二重に巻き付けられたカバリング糸34は、トラバーサ33を介して巻き取りボビン35に巻き取られるのである。
【0025】
本発明のカバリング糸の製造装置は、既存のSCY製造機であって、隣り合う二機を用いることでカバリング糸を製造することができ、新たな設備を要しないという利点がある。図1に示す製造装置50は、既存のSCY製造機の隣り合う二機のうち、一方のSCY製造機の下側のパッケージ、下側の給糸ボビンを有するスピンドルを用い、これらをパッケージ21、第1巻き糸25の給糸ボビン24を有する第1スピンドル23とし、隣り合う他方のSCY製造機の上側の給糸ボビンを有するスピンドル、デリベリーローラ、トラバーサ、巻き取りボビンを用い、これらを第2巻き糸30の給糸ボビン29を有する第2スピンドル28、デリベリーローラ32、トラバーサ33、巻き取りボビン35とし、一方のSCY製造機の第1スピンドル23からの弾性糸22をガイド27を介して他方のSCY製造機の第2スピンドル28へと給糸するようにしたものである。
【0026】
上記の如くして得られたカバリング糸であって、撚方向の異なるS撚糸とZ撚糸を用意し、これらS撚糸及びZ撚糸を伸張状態で各コース交互に編成することにより、パンティーストッキング、タイツ、靴下などの高伸縮性衣料を製造することができる。
【0027】
尚、本発明のカバリング糸、その製造方法、製造装置及び高伸縮性衣料にあっては、例えば伸張率を高くする一方で、第1巻き糸25及び第2巻き糸30の巻き付け回数を減らすことで、ループを出やすくするなど、特許請求の範囲に記載の範囲で自由に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明のカバリング糸の製造装置を示す模式図。
【図2】本発明のカバリング糸を示す模式図。
【図3】本発明のカバリング糸を示し、弾性糸を無伸張状態としたときの状態を示す模式図。
【図4】従来のカバリング糸の製造装置を示す模式図。
【図5】従来のカバリング糸を示す模式図。
【符号の説明】
【0029】
パッケージ・・・21
弾性糸・・・22
第1スピンドル・・・23
第1巻き糸・・・25
給糸ボビン・・・24
第2スピンドル・・・28
第2巻き糸・・・30
給糸ボビン・・・29
デリベリーローラ・・・32
トラバーサ・・・33
カバリング糸・・・34
巻き取りボビン・・・35

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性糸の外周に合成繊維からなる2本の巻き糸を同一方向であって、前記2本の巻き糸の太さ、性質及び巻き付け回数のいずれか1つを変えることにより巻回のタイミングをづらして二重に巻き締めてなり、前記弾性糸を無伸張状態としたとき、該弾性糸の外周に外側の巻き糸からなるループと内側の巻き糸からなるループが交互に形成されることを特徴とするカバリング糸。
【請求項2】
所定の伸張率で引き出した弾性糸を第1スピンドルに通過させると共に、前記第1スピンドルの給糸ボビンから合成繊維からなる第1巻き糸を前記弾性糸の外周に巻き付け、次いで、第1巻き糸を巻き付けた弾性糸を第2スピンドルに通過させると共に、前記第2スピンドルの給糸ボビンから前記第1スピンドルと太さ及び性質のいずれか一方が異なる合成繊維からなる第2巻き糸を前記第1巻き糸と同一方向に前記弾性糸のさらに外周に巻き付けることを特徴とするカバリング糸の製造方法。
【請求項3】
所定の伸張率で引き出した弾性糸を第1スピンドルに通過させると共に、前記第1スピンドルの給糸ボビンから合成繊維からなる第1巻き糸を前記弾性糸の外周に巻き付け、次いで、第1巻き糸を巻き付けた弾性糸を第2スピンドルに通過させると共に、前記第2スピンドルの給糸ボビンから合成繊維からなる第2巻き糸を前記第1巻き糸と同一方向に前記第1巻き糸よりも巻き付け回数を増やして前記弾性糸のさらに外周に巻き付けることを特徴とするカバリング糸の製造方法。
【請求項4】
合成繊維からなる第1巻き糸の給糸ボビンを有し、所定の伸張率で引き伸ばされた弾性糸が通過する第1スピンドルと、前記第1スピンドルの上方位置に間隔をおいて横設されており、前記第1巻き糸を巻き付けた弾性糸が通過すると共に、前記第1巻き糸と太さ及び性質のいずれか一方が異なる合成繊維からなる第2巻き糸の給糸ボビンを有し、第1巻き糸を巻き付けた弾性糸に前記第2巻き糸の巻き方向と同一方向に巻き付ける第2スピンドルとを有していることを特徴とするカバリング糸の製造装置。
【請求項5】
合成繊維からなる第1巻き糸の給糸ボビンを有し、所定の伸張率で引き伸ばされた弾性糸が通過する第1スピンドルと、前記第1スピンドルの上方位置に間隔をおいて横設されており、前記第1巻き糸を巻き付けた弾性糸が通過すると共に、合成繊維からなる第2巻き糸の給糸ボビンを有し、第1巻き糸を巻き付けた弾性糸に前記第1巻き糸の巻き方向と同一方向に前記第1巻き糸よりも巻き付け回数を増やして前記第2巻き糸を巻き付ける第2スピンドルとを有していることを特徴とするカバリング糸の製造装置。
【請求項6】
請求項1記載のカバリング糸であって、撚方向の異なるS撚糸とZ撚糸を用意し、これらS撚糸及びZ撚糸を各コース交互に編成することにより得られる高伸縮性衣料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−138512(P2010−138512A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−314814(P2008−314814)
【出願日】平成20年12月10日(2008.12.10)
【出願人】(508361759)吉岡ウェビング株式会社 (2)
【Fターム(参考)】