説明

カプセルに薬品を充填するための間欠式回転機械

【課題】従来の装置の欠点がなく、実践するときに簡単でコスト効果の高い、カプセルに薬品を充填するための間欠式回転機械を提供する。
【解決手段】カプセルに薬品を充填する間欠式回転機械は、複数のポケット18を有する搬送ホイール5を備えており、各ポケットは、関係するカプセルのキャップを受け入れて保持するように形成された上側シート17と、カプセルの底部を受け入れて保持していて上側シートの下に設置され下側シート11とを備えており、各上側シートは、上側シートが関係する下側シートに垂直方向で整列する前進位置と、上側シート及び関係する下側シートが垂直方向でお互いにオフセットされる後退位置の間を半径方向に可動である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カプセルに薬品を充填するための間欠式回転機械に関する。
【背景技術】
【0002】
製薬の分野においては、搬送ホイールを備えるタイプの間欠式回転機械を製造することが知られており、該搬送ホイールは、その第1の実質的に垂直な縦方向の回転軸の回りを間欠的に回転するように搭載され、第1軸自身の回りに分布されている複数のポケットのグループが設けられている。
【0003】
各ポケットのグループは複数のポケットを備えており、該複数のポケットはそれぞれのカプセルを受け入れ保持するように構成されており、実質的にお互いに平行で、第1軸にも平行な第2縦方向の軸それぞれを有しており、搬送ホイールによりまず、供給および開封ステーションを通して前進させられ、該ステーションにおいて、カプセルは関係するポケットに供給されて開封され、このようにしてカプセル自身の少なくとも1の充填ステーションを通過させられる。
【0004】
各ポケットは、関係するカプセルのキャップを受け入れて保持するように構成されている上側シートと、カプセル自身の底部を受け入れて保持するように構成されている下側シートと、を備えている。
【0005】
搬送ホイールは、第1軸に同軸なグリップおよび転送ディスクを備え、上側シートが設けられており;各ポケットのグループに対して、関係する下側シートが設けられている各グリップおよび転送アームが、グリップおよび転送ディスクの下方に搭載されており、後退位置と前進位置の間で、グリップおよび転送ディスクに関して半径方向に可動であり、該後退位置においては、関係する下側シートが、関係する上側シートに垂直方向に整列され、該前進位置においては、関係する下側シートが、関係する上側シートに対して垂直方向にオフセットされており、それにより、少なくとも薬品を関係する底部に供給することが可能になる。
【0006】
機械は更に放出装置を備え、該放出装置は、複数の押出し要素を備え、該押出し要素は、ポケットグループのポケット数と同数であり、第1軸に平行に延伸し、上昇作用位置と降下休止位置の間で可動であり、該上昇作用位置においては、押出し要素が上昇させられて、供給および開封ステーションにおける閉じられたすべてのカプセルを、関係するポケットから離脱させる。
【0007】
グリップおよび転送アームは、グリップおよび転送ディスクの下に収められているので、放出装置は、グリップおよび転送アームがその後退位置に配置された時にのみ駆動され、該後退位置においては、下側シートは、関係する上側シートと垂直方向に整列され、グリップおよび転送アームが前進位置に配置されているときは駆動されず、該前進位置においては、グリップおよび転送アーム自身は、関係する上側シートの少なくとも一部の底部を閉じ、それにより押出し要素の上昇を防止している。
【0008】
更に、グリップおよび転送アームを通しての押出し要素の上昇は、グリップおよび転送アームを通る対応する孔の生成を引き起こし、その結果、グリップおよび転送アーム自身の過剰な構造的弱体化につながり得るということは指摘するに値する。
【0009】
上記のことから、上述した既知のタイプの、カプセルに薬品を充填するための間欠式回転機械は、下記の事実に主に起因するいくつかの欠点を有するということが導き出される。その事実とは、放出装置を充填ステーションにおいて駆動できず、充填ステーション自身とは異なる分離した放出ステーションの存在を必要とし、そのような機械を嵩張る高価なものにしてしまうということである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上記の欠点がなく、実践するときに簡単でコスト効果の高い、カプセルに薬品を充填するための間欠式回転機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、付随する請求項で開示されるような、カプセルに薬品を充填するための間欠式回転機械が提供される。
【0012】
本発明は、ここで付随する図面を参照して説明されるが、該図面は、非制限的な実施の形態を例示するものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、明確にするためにいくつかの部品を除去した、本発明の機械の好適な実施の形態の模式平面図である。
【図2】図2は、明確にするために断面におけるいくつかの部品といくつかの部品を除去した、図1の機械の第1詳細の模式側面図である。
【図3a】図3aは、明確にするために断面におけるいくつかの部品といくつかの部品を除去した、異なる5箇所の作用位置において示されている図1の機械の第2詳細の5つの模式側面図の内の1つである。
【図3b】図3bは、明確にするために断面におけるいくつかの部品といくつかの部品を除去した、異なる5箇所の作用位置において示されている図1の機械の第2詳細の5つの模式側面図の内の1つである。
【図3c】図3cは、明確にするために断面におけるいくつかの部品といくつかの部品を除去した、異なる5箇所の作用位置において示されている図1の機械の第2詳細の5つの模式側面図の内の1つである。
【図3d】図3dは、明確にするために断面におけるいくつかの部品といくつかの部品を除去した、異なる5箇所の作用位置において示されている図1の機械の第2詳細の5つの模式側面図の内の1つである。
【図3e】図3eは、明確にするために断面におけるいくつかの部品といくつかの部品を除去した、異なる5箇所の作用位置において示されている図1の機械の第2詳細の5つの模式側面図の内の1つである。
【図3f】図3fは、明確にするために断面におけるいくつかの部品といくつかの部品を除去した、異なる5箇所の作用位置において示されている図1の機械の第2詳細の5つの模式側面図の内の1つである。
【図4】図4は、明確にするためにいくつかの部品を除去した、図3aから図3fの図の詳細の模式平面図である。
【図5】図5は、明確にするために断面におけるいくつかの部品といくつかの部品を除去した、図1の機械の第3詳細の模式側面図である。
【図6】図6は、図1における線VI−VIに沿う断面図である。
【図7】図7は、図1における線VII−VIIに沿う断面図である。
【図8】図8(図8a,b及びc)は、明確にするためにいくつかの部品を除去した、図1の機械の第4詳細の3つの模式断面図である。
【図9】図9は、明確にするためにいくつかの部品を除去した、図1の機械の変形例の模式平面図である。
【図10】図10(図10a及びb)は、明確にするためにいくつかの部品を除去した、図9の機械の詳細の2つの模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1と2を参照すると、参照番号1は、カプセル2に薬品を充填するための間欠式回転機械を全体として示しており、各カプセルはそれぞれの底部3と、底部3自身の関係する閉鎖キャップ4を備えている。
【0015】
機械1は、ポケット搬送ホイール5を備えており、該ポケット搬送ホイール5は、固定フレーム6に関して駆動装置(既知であり図示しない)の付勢のもとで、実質的に垂直で、図1における紙面に直交する、その縦軸7の周りを間欠的に回転するように搭載されており、軸7に同軸に搭載される下側グリップおよび転送ディスク8を備えており、軸7自身の回りに一様に分布されている複数の上側グリップおよび転送ユニット9(適例においてはユニット9は8個)が設けられている。
【0016】
ディスク8には、下側シート11の複数のグループ10が設けられており、該複数のグループはディスク8の周辺に沿って一様に分布されており、ユニット9と同数であり、それぞれは、複数のシート11(適例においては、24のシート11)をそれぞれ備えており、該複数のシート11は、軸7に平行な垂直方向12においてディスク8を通して延伸しており、それぞれは、その凹部が上を向いて配置されている関係する底部3を受け入れて保持するように構成されており、軸7自身に対して横方向の、2つの相互に平行な列上に分布されている。
【0017】
各ユニット9は、支持アーム13を備えており、該支持アーム13は半径方向外側に向けて延伸し、ディスク8上に搭載され、軸7の回りをホイール5により前進させられ、摺動的にディスク8に結合され、それにより、ディスク8自身に関して、方向12に対して横方向に、カム駆動装置14の付勢もとで、半径方向の移動を行い、該カム駆動装置14は、軸7の回りに延伸しているカム15と、各アーム13に対して、カム15自身において係合されている関係するタペットローラー(図示しない)を備えている。
【0018】
各アーム13には、グリップおよび転送ヘッド16が設けられており、該グリップおよび転送ヘッド16は、アーム13の自由端に固定され、軸7に関して横方向に延伸し、複数の上側シート17が設けられ、該複数の上側シート17は、シート11のグループ10のシート11と同数であり、シート11の関係するグループ10のシート11に連携されており、方向12においてアーム13を通して設けられ、それぞれが、その凹部が下方を向いて配置されている関係するキャップ4を受け入れて保持するように構成され、軸7に対して横方向の、2つの相互に平行な列上に配置されている。
【0019】
各シート17は、方向12に平行に測定された高さを有しており、これもまた方向12に平行に測定されたカプセル2の長さと少なくとも同じであり、幅の広い上側部分17aと幅の狭い下側部分17bを備えており、対応するシート11と共に、関係するカプセル2に対してポケット18を連携して画定し、前進位置と後退位置の間で関係するアーム13から半径方向に移動させられ、該前進位置においては、シート17が方向12において関係するシート11と実質的に整列され、該後退位置においては、シート17が、方向12自身において、関係するシート11に関してオフセット(偏位)される。
【0020】
ポケット18は、軸7の回りを(図1においては時計回り方向)、実質的に円形の経路Pに沿ってホイール5により前進させられ、該経路Pは供給および開封ステーション19から開始して軸7の回りを延伸しており、該ステーション19においては、各ポケット18は、関係するカプセル2を受け入れ開封するように構成されている。経路Pに沿って、更に順に:液状、粒状、または錠剤状の薬品をカプセル2内に供給して、ステーション19において閉じられて残存しているすべてのカプセル2を関係するポケット18、特に、関係するシート17から離脱させる第1投薬ステーション20と;粉状の薬品をカプセル2内に供給する第2投薬ステーション21と;液状、粒状、または錠剤状の薬品をカプセル2内に供給する第3投薬ステーション22と;液状、粒状、または錠剤状の薬品をカプセル2内に供給する第4投薬ステーション23と;カプセル2を閉じる閉鎖ステーション24と;カプセル2を機械1から取り外す取外しステーション25と;ポケット17を洗浄する洗浄ステーション26が配置されている。
【0021】
明白なことであるが、機械1は更に、ステーション20、21、22および23の1つ以上においてカプセル2に1種類以上の薬品を供給することを選択的に制御するように構成されている電子制御ユニット(既知であり図示しない)を備えている。
【0022】
図1、3および4に示されているように、ステーション19は、底部において、実質的に水平に且つ方向12に直交する底部壁28により、その境界を区切られている、空のカプセル2の収容ホッパー27と、ホッパー27から関係するポケット18へのカプセル2の供給装置29を備えている。
【0023】
装置29は、実質的に長方形のプレート30を備えており、該プレート30は、実質的に垂直面上を延伸し、実質的にL字型の支持ブラケット31の上端に固定され、壁28を通してホッパー27内に延伸し、お互いに平行に並んで配置されている複数の供給チャネル32を備えており、該供給チャネル32は、ヘッド16のシート17と同数であり、方向12に平行なプレート30を通して設けられ、お互いに平行で、方向12に対して横方向の水平方向33に平行な2つの列上に分布されている。
【0024】
上記に関して、軸7から最も離れている列のチャネル32(以降、数字32aにより示す)は、軸7に最も近い列のチャネル32(以降、数字32bにより示す)の長さよりも長い、方向12に平行に測定した長さを有しており、チャネル32b自身に関して下方向に突出しているということは指摘するに値する。
【0025】
プレート30は摺動的にホッパー27に結合されており、ホッパー27自身に関して、方向12において、カム駆動装置34の付勢のもとで往復直線運動を行い、該カム駆動装置34は、搬送ホイール5と相互接続し、搬送ホイール5とタイミングを合わせられており、方向12に平行な、それ自身の縦軸36の回りを連続的に回転するように搭載されているカム35と、ブラケット31の下端の回りを回転するように搭載され、カム35自身において係合されているタペットローラー37を備えている。
【0026】
方向12におけるプレート30の移動の結果、カプセル2は順番にランダムに関係するチャネル32a、32b内に落下、つまり、関係する底部3上に配置されている関係するキャップ4、または関係するキャップ4上に配置されている関係する底部3を伴って落下し、2つの櫛状固定要素38により、関係するチャネル32a、32bに沿って固定され、該固定要素38は、方向12と33に直交する水平方向39においてプレート30の反対側に配置され、方向12においてお互いに関してオフセットされ、プレート30に蝶番で結合されて、プレート30自身に関して、お互いに平行で、方向33に対して平行な支点のそれぞれの水平軸40の回りを、固定位置と、開放位置の間で往復運動をし、該固定位置においては、要素38が関係するチャネル32a、32b内を延伸して関係するカプセル2を方向12において固定し、該開放位置においては、要素38は、関係するチャネル32a、32bの外側に配置されて、それにより、カプセル2自身の下降を可能にする。
【0027】
各要素38は、要素38間に介在するバネ41により、固定位置において移動され、通常は保持され、軸40に平行な回転軸の回りを回転するように搭載されている開封ローラー42により設置され、プレート30の下降中に、ローラー42自身の経路に沿って搭載されている開放要素(図示しない)とのローラー42の係合により、その固定位置から開放位置まで移動される。
【0028】
ステーション19は更に配向装置43を備え、該配向装置43は順に、複数の配向チャネル45が設けられている支持ブロック44を備え、該複数の配向チャネル45は、チャネル32a、32bの列のチャネル32a、32bと同数であり、方向33においてお互いに整列され、方向39において延伸し、方向39において縦方向に開いており、方向39自身においてお互いに整列されているチャネル32a、32bのそれぞれの対にそれぞれが連携されている。
【0029】
各チャネル45は、2つの垂直入口部分46a、46bと水平出口部分48を備えており、該垂直入口部分46a、46bは方向12に延伸し、関係するチャネル32a、32bにそれぞれ整列され、方向12においては、実質的に円筒の形状を有し、方向12に直交する底部壁47a、47bそれぞれにより底部においてその境界が区切られており、キャップ4の直径を超えて近似する(大体同じで少し大きい)、方向33に平行に測定された幅を有しており;該水平出口部分48は、方向39に延伸し、方向12において垂直方向に開いており、キャップ4の直径を下回って近似する(大体同じで少し小さい)、方向33に平行に測定された距離においてお互いに離れて配置されている2つの平坦壁により横方向の境界が区切られている。
【0030】
壁47aは、お互いに対して同一面上にあり、壁47bの収容面の下に平行に配置されている収容面に対して同一面上にある。
【0031】
装置43は更に第1櫛状配向要素49を備えており、該配向要素49は方向33に延伸し、その結果、お互いに平行な複数のほぼ平坦な配向歯50を備え、該複数の歯50は方向39において、お互いに平行であり、方向33に直交するそれぞれの垂直平面上で延伸し、チャネル45と同数であり、チャネル45の出口部分48の幅を下回って近似する、方向33に平行に測定された厚さを有し、該幅もまた方向33に平行に測定されている。
【0032】
各歯50は2つの相互に平行な配向要素51a、51bを備えており、そのうちの要素51aは要素51b上に配置され、要素51bから方向39においてホイール5に向けて突出し、関係するチャネル45の部分46bに連携されており、要素51bは、関係するチャネル45自身の部分46aに連携されている。各要素51a、51bは、実質的に長方形状を有しており、その自由端の上部および底部の両方において解放され、2つのキャビティ52a、52bを画定し、該キャビティ52a、52bは、細長い追加物53によりお互いに分離されており、そのうちのキャビティ52aはキャビティ52b上に延伸し、その凹部が上を向くように配置されており、キャビティ52bは、その凹部が下を向くように配置されている。
【0033】
配向要素49は、歯50が関係するチャネル45と係合する前進位置と、チャネル45自身の後退開放位置の間で方向39において可動であり、スプロケット55を備えている駆動装置54によりプレート30に相互接続され且つオフセットされており、該スプロケット55は、方向33に平行な、それ自身の縦軸56の回りをフレーム6に関して回転するように搭載され、方向12に平行なブラケット31上に設けられるラック57に結合され、更に、方向39においてホイール5の反対側の要素49から突出している2つのラックに結合され、方向12自身において、ブラケット31の動きにより、軸56の回りを回転する。
【0034】
装置43は更に、第2櫛状配向要素59を備えており、該第2櫛状配向要素59は方向33に延伸し、プレート30に固定され、プレート30から下方に突出し、その結果、複数の実質的に平坦な配向歯60(その1つのみが図3に示されている)を順に備えており、該配向歯60はお互いに平行で、方向12に、お互いに平行で、方向33に直交するそれぞれの垂直平面で延伸し、方向33においてお互いに整列され、チャネル45と同数であり、方向33に平行に測定されたチャネル45の出口部分48の幅を下回って近似する、方向33に平行に測定された厚さを有している。
【0035】
各歯60は、実質的に長方形であり、2つの下側キャビティ61を有し、該キャビティ61はそれぞれ下方を向いている凹部を有しており、お互いに平行に並んで配置され、方向12において底部で開口しており、方向12においてお互いに関してオフセットされ、ステーション19に配置されている関係するポケット18に関して、方向12自身において整列されている。
【0036】
供給および開封ステーション19の動作を、ここで図3aから3fを参照して、単一のチャネル45と関係するチャネル32a、32bの対を考慮しながら、下記の例から説明を始める。この例(図3a)においては:
プレート30と配向要素59は上昇位置に配置されており、該上昇位置においては、要素59はブロック44の外側で、従って、チャネル45の外側で延伸し、該外側においては、2つの固定要素38がその固定位置に配置されており;
配向要素49は、その前進位置に配置されており;
考慮しているチャネル45は空である。
【0037】
プレート30と要素59の方向12における下降、および軸56の回りのスプロケット55の回転の後、要素49は、ラック58により、方向39において、その前進位置から、ブロック44の、従って、チャネル45のその後退開放位置へ移動され;そして、固定要素38は、関係する支点軸40の上方を、その開放位置まで移動され、それにより、各考慮しているチャネル32a、32bのカプセル2が、考慮しているチャネル45の関係する入口部分46a、46b内に下降することが可能になり、関係する底部壁47a、47bと接触して配置されることが可能になる(図3b)。
【0038】
この時点において、プレート30と要素59は、方向12において再び上昇され;要素49は方向39においてその後退位置から、前進位置に移動され、それにより各追加物53が関係するカプセル2の中間点と接触することが可能になり、カプセル2を回転して、カプセル2自身を、方向39において関係するキャップ4の下に配置されている関係する底部3と同じ方向に向けることが可能になり;そして、各カプセル2は、関係するキャビティ52a、52b内で方向39に前進させられる(図3cと3d)。
【0039】
チャネル45の出口部分48は、入口部分46a、46bの幅より狭いので、方向39において、関係する追加物53によって前進させられる各カプセル2のキャップ4は、部分48自身を画定している側壁による、キャップ4上にかかる摩擦力により、部分48の入口において最初はブロックされている。従って、関係する部分46a、46bにおけるその配向に無関係に、各カプセル2は、関係する追加物53の付勢のもとで回転して、再び、関係するキャップ4の前方に配置されている関係する底部3と共に部分48内で前進することになる。
【0040】
カプセル2は、部分48内に摩擦力により保持されて、下記のことを可能する:つまり、
プレート30と要素59が方向12において再び下降すること;
要素49が、カプセル2とブロック44の後退係合解除位置に動くこと;
要素38が開いて、2つの新しいカプセル2を、関係する部分46a、46b内に前進させること;
要素59のキャビティ61がカプセル2を、関係するキャップ4の下部の関係する底部3と係合しそれと共に回転し、それと同じ方向にさせること;および
要素59が、ステーション19において配置されている関係するポケット18内で方向12においてカプセル2を降下させること(図3eと3f)。
【0041】
関係するポケット18内に一旦入れば、各カプセル2は、関係する下側シート11に接続されている吸引空圧式装置(図示しない)により開封され、関係するキャップ4は関係する上側シート17の広げられた部分17aにより保持され、関係する底部3は、関係する下側シート11内で前進させられ、カプセル2自身は、搬送ホイール5により軸7の回りを、ステーション20、21、22、および23を通して前進させられる。
【0042】
ステーション20、22、および23は、液状、粒状、または錠剤状の薬品をカプセル2に供給するように構成されている、関係する供給ステーション(既知であり図示しない)が設けられており、ステーション20は更に、ステーション19において閉じられたカプセル2を、関係するシート17から切り離すための放出装置62が設けられている。
【0043】
図5を参照すると、装置62は、実質的に水平な支持プレート63を備えており、該プレート63は方向12に直交し、ディスク8の下で延伸し、支持バー64の自由端に固定されており、該支持バー64は、方向12に延伸し、フレーム6に摺動的に接続されて、フレーム6自身に関して、方向12において、カム駆動装置65の付勢のもとで直線運動を行い、該カム駆動装置65は、搬送ホイール5と相互接続され、タイミングを合わされ、円筒形カム66とタペットローラー68を備えており、該カム66は、方向12に平行な、それ自身の縦軸67の回りを連続的に回転するように搭載され、該タペットローラー68は、バー64の下端の回りを回転するように搭載されて、カム66自身に係合されている。
【0044】
プレート63は、複数の細長い押出し要素69を支持し、該複数の押出し要素69は、方向12においてプレート63から上方に延伸し、グリップおよび転送ヘッド16のシート17と同数であり、方向12において装置65により、上昇作用位置と降下休止位置の間で移動され、該上昇作用位置においては、要素69が関係するシート17内で延伸して、シート17から、存在しているすべての閉じられたカプセル2を離脱させ、該降下休止位置においては、要素69はディスク8の下側に配置されている。
【0045】
図1、6、および7に示されているように、投薬ステーション21は、投薬ホイール70を備えており、該投薬ステーション70は、実質的に円筒形のホッパー71を備えており、該ホッパー71は、凹部が上側を向いているカップ形状をしており、更に、方向12に平行な縦軸72を有し、底部において、軸72自身に実質的に直交する底部壁73により境界を区切られ、実質的に垂直な分割パーティション74が設けられており、該パーティション74は、壁73から上方に延伸して、ホッパー71の内部を、2つの相互に近接する部分71a、71bに分割し、そのうちの部分71aのみが粉状の薬品を含み、一方、部分71bはディスク8上を延伸している。
【0046】
壁73は、スリーブ75の自由端に固定されており、該スリーブ75は、軸72と同軸のフレーム6を通して延伸し、フレーム6に回転的に結合されて、フレーム6に関して、ホイール5と相互接続され、タイミングを合わせられた駆動装置(図示しない)の付勢のもとで、軸72自身の回りを間欠的に回転する。
【0047】
壁73は、複数の孔77のグループ76が設けられており(適例においては、グループ76は6個)、該孔77のグループ76は、軸72の回りに一様に分布され、軸72の回りを壁73により前進させられ、それぞれは複数の孔77を備えており、該孔77は、シート11のグループ10のシート11と同数であり、方向12において壁73を貫通して設けられ、お互いに平行で、軸72に対して横方向の2つの列に応じて分布される。
【0048】
孔77の各グループ76は、支持バー79を備えている下側閉鎖装置78に連携されており、該支持バー79は、実質的にT字形状であり、方向12においてスリーブ75内を延伸し、スリーブ75により軸72の回りで供給され、方向12において、円形カム81とタペットローラー82を備えるカム駆動装置80の付勢のもとで、ホッパー71に関して可動であり、該円形カム81は、軸72と同軸のフレーム6に固定されており、該タペットローラー82は、バー79の下端において回転可能に搭載されており、カム81自身に係合している。
【0049】
バー79は、複数の長細い形状の下側閉鎖要素83を支持しており、該要素83は、方向12においてバー79から上方に延伸し、孔77のグループ76の孔77と同数であり、バー79により方向12において、上昇閉鎖位置と降下開封位置の間で移動され、該上昇閉鎖位置においては、要素83は関係する孔77内で延伸し、降下開封位置においては、要素83は、ディスク8の厚さを超えて近似する(大体同じで少し大きい)、壁73からの距離において、壁73の下に配置されている。
【0050】
それらの上昇閉鎖位置に配置されると、要素83はそれぞれ、所与の体積および、関係する要素83と壁73の上側表面の間の距離に等しい高さを有するそれぞれの投薬チャンバを、その底部において境界を区切る。これに関して、カム81の形状および/または方向12におけるカム81の位置は、要素83の上昇閉鎖位置を、従って、投薬チャンバの高さと体積を変えることにより選択的に制御されるということは注記に値する。
【0051】
ホイール70は更に、2つの垂直直立部分85を備えている上側圧縮装置84を備えており、該直立部分85は、方向12においてフレーム6を通して延伸し、軸72の回りに一様に分布され、ホッパー71の反対側に配置され、フレーム6に摺動的に結合されて、フレーム6自身に関して、方向12において、カム移動装置86の付勢のもとで直線運動を行い、該カム移動装置86は、軸72の回りを連続的に回転するように搭載されている円形カム87と、それぞれの直立部分85に対して、関係する直立部分85の下端上で回転するように搭載され、カム87自身により係合されているそれぞれのタペットローラー88を備えている。
【0052】
円形かつ実質的に平坦なプレート89は、直立部分85の上端に固定され、方向12に実質的に直交しており、適例においては、細長い形状の軸72の回りに分布されている上側圧縮要素91の4つのグループ90を支持し、そのうちの3グループ90は部分71aの上方に配置されており、ひとつのグループ90は、部分71bの上方に配置されている。
【0053】
各グループ90は、複数の要素91を備えており、該要素91は、孔77のグループ76の孔77と同数であり、軸72に対して横方向の、相互に平行な2つの列に従って分布され、方向12において、プレート89から下方向に延伸している。
【0054】
使用中は、各下側閉鎖装置78の要素83は移動されて、ホッパー71の部分71aにおいて、その関係する孔77の上昇閉鎖位置において保持され、ホッパー71の部分71bにおいて、その降下開封位置に移動され、それにより、ディスク8を、従って、シート11のグループ10と、関係する底部3を、壁73と要素83自身の間に挿入することを可能にする。
【0055】
投薬ホイール70の停止のたびに、部分71aの上方に配置されている要素91の3グループ90のそれぞれの要素91は、方向12に装置86により下降させられて、下方の関係する孔77の内部に含まれている粉状薬品を圧縮し、部分71bとディスク8の上方に配置されている要素91のグループ90の要素91は、方向12に装置86により下降させられて、下方の孔77に含まれている粉状の薬品を、部分71b自身の下方のホイール5により供給される関係する底部3内に吐出する。
【0056】
機械1の動作を、ここで図1を参照して記載するが、ポケット18の1つのグループのカプセル2のみの充填を仮定し、考慮している支持アーム13が、その前進した位置においてステーション19に配置されており、それにより考慮しているポケット18のそれぞれが、関係するカプセル2を受け入れ開封することが可能になる例から開始する。
【0057】
考慮しているポケット18が、ステーション19からステーション20へ前進する間に、支持アーム13は、その後退位置から移動されて、下側シート11の上部を、従って関係する底部3を自由にして、それにより、ステーション20自身においてポケット18の各停止の間のたびに、薬品の底部3内への可能な投薬と、放出装置62の押出し要素69の上昇の両者が可能になり、従って、ステーション19において閉じられたすべてのカプセル2を、関係する上側シート17から放出することが可能になる。
【0058】
アーム13は、ステーション21、22、および23における後続する3回の停止の間、その後退位置に保持され、それにより、ステーション21および/または23、および/またはステーション22の投薬ホイール70の供給装置(図示しない)が、関係する薬品を、考慮している底部3内に供給することが可能になる。
【0059】
アーム13はこのように、ステーション23から24へ前進する間、その前進した位置に再び移動され、該位置においてカプセル2は複数の下側押出し要素92により閉じられ、該押出し要素92はシート11のグループ10のシート11と同数であり、降下休止位置と上昇作用位置の間で方向12においてフレーム6に関して可動であり、該上昇作用位置においては、押出し要素91は関係するシート11内を延伸して、関係する底部3を上昇させ、方向12においてキャップ4をブロックし、カプセル2を閉じることを可能にするように配置されている上側停止プレート93と協働する。
【0060】
プレート93は円の扇形状をしており、ステーション24、25、および26において軸7の回りで、ディスクの上方を延伸し、摺動的にフレーム6の垂直直立部分94に結合され、方向12において、フレーム6に関して直線運動を行い、固定レバー95(図9)により直立部分94に沿ってブロックされ、それにより、カプセル2のサイズに従ってプレート93の位置を、方向12において選択的に制御することと、プレート93をフレーム6から除去して機械1の保守と洗浄を容易にすることの両者が可能になる。
【0061】
プレート93は更に、ステーション24において吸引口96が設けられ、該吸引口96は、空圧式吸引装置(既知であり図示しない)に接続されて、カプセル2が閉じられるときにカプセル2から残存している空気と薬品の混合物を吸い上げる。
【0062】
押出し要素92を降下させた後、考慮しているポケット18のグループが、前進位置にあるアーム13により、ステーション25および26を通して順次供給される。
【0063】
ステーション25において、カプセル2は、複数の下側押出し要素97により搬送ホイール5から取り外され、該押出し要素97は、シート11のグループ10のシート11と同数であり、降下休止位置と上昇作用位置の間で、方向12においてフレーム6に関して可動であり、該上昇作用位置においては、押出し要素97は関係するポケット18内を延伸して、カプセル2を関係するシート17から離脱させ、カプセル2を上側転換手段98に対して押し付け、該上側転換手段98はプレート93に設けられ、プレート93を介して部分的に設けられる圧縮空気空圧式回路と共に協働して、カプセル2を、プレート93自身に結合されている出口シュート100に向けて転換する。
【0064】
ステーション26において、ポケット18は、フレーム6に固定されている圧縮空気空圧式回路101により、ポケット18を通して上側に供給される圧縮空気の噴流の作用を、プレート93を通して部分的に設けられる吸引空圧式回路102の作用と結びつけることにより洗浄される。
【0065】
図9と10に示されている変形例は、前述した図に示されているものとは下記のみが異なる:
放出装置62はステーション20からステーション22に移動され;および
プレート93は削除され、整形されたプレート103と置き換えられ、該プレート103はプレート93に類似しており、円の扇形状をしており、ステーション24、25、および26においては軸7の回りで、ディスク8の上方を延伸し、ステーション22および23においては、今度は、個々別々にグリップおよび転送ヘッド16の上方を延伸する。
【0066】
プレート103は、ステーション24、25、および26においてはプレート93と等価であり、ステーション22においては吸引口104が設けられており、該吸引口104は、装置62の要素69と協働して、ステーション19に残存する閉じられたすべてのカプセル2を、関係するシート17から取り出し、ステーション23においては、カプセル2の存在(又は、保持)の制御装置105が設けられており、該制御装置105は、複数の光ファイバー106を備えており、該複数の光ファイバー106は、ヘッド106のシート17と同数であり、プレート103を通して延伸し、それぞれは関係するシート16に面している。
【0067】
機械1は、下記の事実により主に貢献されているいくつかの利点を有している:
上側シート17の高さにより、カプセル2が、シート17内に収容されているステーション19に閉じられて残存しているときにも、アーム14を半径方向に移動でき;
ディスク8上方のアーム13のアセンブリにより、ステーション20または22において、ステーション19にある、閉じられたすべてのカプセル2の放出と、投薬を統合することを可能にし;
供給装置29と、配向装置43の形状により、すべてのカプセル2を、ステーション19においてのみ、ポケット18のグループのポケット18内に供給することを可能にし;
方向12における、投薬ホイール70の下側閉鎖要素83の移動により、要素83自身の上において、薬品粉末のいかなる滑りも回避して孔77を開くことを可能にし;
プレート93と103を具備することにより、カプセル2のサイズに応じた機械1の搭載と、機械1自身の保守と洗浄の両者を容易にする。
【0068】
下側閉鎖装置78は、搬送ホイール5と共に更に使用してもよく、その場合は、ディスク8がアーム13の上方に配置され、下側シート11がアーム13を通して代わりに設けられ、上側シート17が、ディスク8自身を通して設けられるということは更に指摘するに値する。
【0069】
変形例(図示しない)によれば、要素83は削除され、孔77の閉鎖は、バー79を直接移動して壁73と接触させることにより行われる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセル(2)に薬品を充填する間欠式回転機械であって、各カプセル(2)は、底部(3)と、前記底部(3)を閉じるキャップ(4)とを備え、前記機械は搬送ホイール(5)を備えており、
前記搬送ホイール(5)は、実質的に垂直な方向(12)に平行な回転軸(7)の回りを間欠的に回転するように搭載され、前記回転軸(7)の回りに配置されている複数のポケット(18)が設けられており、
前記ポケット(18)のそれぞれは、関係するカプセル(2)を受け入れ、前記搬送ホイール(5)により、所与の経路(P)に沿って前方に移動され、
各ポケット(18)は、関係するカプセル(2)の前記キャップ(4)を受け入れて保持する上側シート(17)と、前記カプセル(2)の前記底部(3)を受け入れて保持する、前記上側シート(17)の下に設置されている下側シート(11)を備えており、
各上側シート(17)は、前記上側シート(17)が、前記方向(12)において、前記関係する下側シート(11)に整列される前進位置と、前記上側シート(17)と、前記関係する下側シート(11)が、前記方向(12)においてお互いにオフセットされる後退位置の間を半径方向に可動であることを特徴とする間欠式回転機械。
【請求項2】
前記上側シート(17)は、前記方向(12)に平行に測定された、高さであって、前記方向(12)において測定されたカプセル(2)の長さに少なくとも等しい、高さを有していることを特徴とする請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記搬送ホイール(5)は、前記下側シート(11)と複数のグリップおよび転送アーム(13)が設けられている、グリップおよび転送ディスク(8)を備えており、
前記グリップおよび転送アーム(13)は、前記回転軸(7)の回りに配置されており、前記グリップおよび転送アーム(13)のそれぞれは、上部シート(17)のそれぞれのグループを具備しており、前記グリップおよび転送ディスク(8)の上方を半径方向に可動であり、それにより、前記関係する上側シート(17)を、前記関係する前進位置と、前記関係する後退位置の間で移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の機械。
【請求項4】
少なくとも充填ステーション(20、22)を更に備えており、前記充填ステーション(20、22)は、前記経路(P)に沿って配置され、投薬装置が設けられて、各底部(3)内に所定量の薬品を供給し、前記関係する上側シート(17)から、すべての閉じられたカプセル(2)を離脱させる放出装置(62)を更に備えており、前記上側シート(17)は、前記充填ステーション(20、22)に対応して、その後退位置に配置されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の機械。
【請求項5】
前記放出装置(62)は、前記充填ステーション(20、22)に設置されているそれぞれの上側シート(17)に対して、それぞれの押出し要素(69)を備えており、前記押出し要素(69)は、前記方向(12)において、前記押出し要素(69)が、前記関係する上側シート(17)内を延伸してすべての閉じられたカプセル(2)を、前記上側シート(17)から切り離す上昇作用位置と、降下休止位置の間で可動であることを特徴とする請求項4に記載の機械。
【請求項6】
前記押出し要素(69)の少なくともいくつかは、前記グリップおよび転送ディスク(8)の、前記降下休止位置から前記上昇作用位置への移動により、前記グリップおよび転送ディスク(8)を通して可動であることを特徴とする請求項5に記載の機械。
【請求項7】
供給および開封ステーション(19)を更に備え、前記カプセル(2)は、前記関係するポケット(18)に供給されて開封され、前記上側シート(17)は、前記供給および開封ステーション(19)に対応するその前進位置に配置されていることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の機械。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3a】
image rotate

【図3b】
image rotate

【図3c】
image rotate

【図3d】
image rotate

【図3e】
image rotate

【図3f】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2011−173652(P2011−173652A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−286399(P2010−286399)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(505353375)エムジードゥエ ソチエタ レスポンサビリタ リミテ (14)
【Fターム(参考)】