説明

カメラ制御装置、カメラ制御方法

【課題】撮像方向を変更可能なカメラの制御方法に関して、カメラの撮像方向を変更するための駆動部の位置情報の精度の低下を防ぎつつ、原点合わせ動作の頻度を低減できるカメラ制御装置を提供する。
【解決手段】カメラ制御装置は、カメラの撮像方向を変更するためのパンモータ2011に対する駆動指示の駆動量に応じた位置情報を記憶するROM2008から当該位置情報を取得すると共に、パンモータ2011の現在位置に応じた出力をする駆動制御部2010からの出力を受信する。そして、カメラ制御装置は、駆動制御部2010の出力に応じたパンモータ2011の現在位置と、ROM2008からの位置情報に応じたパンモータ2011の位置とが異なることを示す通知を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像方向を変更可能なカメラの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パン、チルト、ローテート機構のような駆動機構を持つ監視カメラにおいて、駆動機構の現在位置を把握することは、例えば、カメラ制御用のユーザーインターフェースで現在位置を表示させるために重要である。特許文献1には、例えば電源投入時や所定時間の経過ごとに、原点合わせ動作を行い、絶対回転角カウンタを校正することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−94191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、原点合わせ動作によって、カメラの撮像方向を変更するための駆動部が劣化してしまう恐れがあった。
例えば、カメラの電源を投入するたびに、原点合わせ動作のために駆動部を駆動させてしまうと、駆動部に用いられている部品が劣化してしまう恐れがあった。
また、例えば、所定時間が経過するごとに、原点合わせを行うと、駆動部に用いられている部品が劣化してしまう恐れがあった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動部の位置情報の精度の低下を防ぎつつ、原点合わせ動作の頻度を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の撮像制御装置は、例えば、以下の構成を有する。すなわち、カメラの撮像方向を変更するための駆動部に対する駆動指示の駆動量に応じた位置情報を記憶するメモリから当該位置情報を取得する取得手段と、前記駆動部の現在位置に応じた出力をする出力部からの出力を受信する受信手段と、前記出力部の出力に応じた前記駆動部の現在位置と、前記メモリの位置情報に応じた前記駆動部の位置とが異なることを示す通知を出力する出力手段とを有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、駆動部の位置情報の精度の低下を防ぎつつ、原点合わせ動作の頻度を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】カメラシステムの構成図
【図2】カメラ200の外観図
【図3】カメラ200のブロック図
【図4】カメラ制御装置100のユーザインタフェースの例
【図5】カメラ200のPan、Tilt、Rotateの制御処理のフローチャート
【図6】カメラ制御装置100のPan、Tilt、Rotateの制御処理のフローチャート
【図7】映像解析の位置ずれ検出処理のフローチャート
【図8】カメラ200の起動時のフローチャート
【図9】カメラ制御装置100の起動時のフローチャート
【図10】カメラ制御装置100のブロック図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態のカメラシステムの構成を示した図である。
【0009】
カメラ制御装置100は、カメラ200とネットワーク400により接続される。カメラ制御装置100は、ネットワーク400を介して、カメラ200の各種制御をすると共に、カメラ200から映像、音声、設定値などの取得を行う。本形態では、ネットワーク400がローカルエリアネットワークである場合を中心に説明するが、例えばインターネットなどであっても良い。
また、カメラ制御装置100は、表示装置300と接続される。表示装置300は、カメラ200による撮像映像を表示すると共に、カメラ200の撮像方向を制御するための指示を入力するための操作画面を表示する。本実施形態のカメラ制御装置100は、カメラ200を制御するカメラ制御装置としての機能、及び、表示装置300の表示を制御する表示制御装置としての機能を有する。なお、カメラ制御装置100と表示装置300が一体であっても良い。
【0010】
図2はカメラ200の外観図である。201はパン駆動部であり、パンモータの駆動によりパン方向204で示す方向へ鏡筒部203の向きを変更させる。202はチルト駆動部であり、チルトモータの駆動によりチルト方向205で示す方向へ鏡筒部203の向きを変更させる。また、レンズ含む鏡筒部203は、ローテートモータの制御により、レンズ中心位置を中心に、ローテート方向206で示す方向に回転可能である。
カメラ200は、ドーム207によって全体を覆われている。なお、本形態では、パンモータ、チルトモータ、ローテートモータの駆動可能な回数(駆動量)の上限値が予め設定されている。
【0011】
図3は、カメラ200のブロック図である。レンズ2001とCCD2002によって得られた撮像データが、信号処理部2003によって処理されて映像データが生成される。信号処理部2003で生成された映像データは、符号化部2004によって符号化される。また、解析部2005は、信号処理部2003で生成された映像データを解析する。符号化部2004により符号化された映像データや解析部2005による解析結果は、RAM2007に記憶され、通信部2014を介してカメラ制御装置100へ送信される。
【0012】
上記の各処理はCPU2006によって制御される。ただし、上記の少なくとも一部の処理を専用のハードウェアで行うようにしても良い。
また、CPU2006は、例えば、カメラ制御装置100からの制御コマンドに応じて、レンズ制御部2009を介してズームやフォーカスなどのレンズ制御を行う。また、CPU2006は、例えば、カメラ制御装置100からの制御コマンドに応じて、駆動制御部2010を介してパンモータ2011、チルトモータ2012、ローテートモータ2013を制御する。
【0013】
なお、本形態の駆動制御部2010は、パンモータ2011、チルトモータ2012、ローテートモータ2013の少なくともいずれかの現在位置を取得することができる。本形態の駆動制御部2010は、パンモータ2011、チルトモータ2012、ローテートモータ2013のそれぞれの現在位置を、ロータリエンコーダを用いて取得する。ただし、例えば、パンモータ2011の現在位置のみが、ロータリエンコーダで取得できるようにしても良い。また、現在位置の取得は、ロータリエンコーダを用いた方法に限らない。
また、本形態のROM2008は、カメラ制御装置100からの制御コマンドや、追尾処理などによる駆動量に応じたパンモータ2011、チルトモータ2012、ローテートモータ2013の位置を記憶する(記憶位置)。また、ROM2008は、パンモータ2011、チルトモータ2012、ローテートモータ2013のそれぞれのこれまでの駆動回数(駆動量)に関する情報を記憶する。
【0014】
図10は、カメラ制御装置100のブロック図である。
カメラ制御装置100のCPU1101は、ROM1103に記憶されている各種プログラムをRAM1102に読み出して実行することで、表示制御部1104、通信部1105を制御する。表示制御部1104は、カメラ200の撮像により取得された映像データに応じた映像を表示装置300の表示画面上に表示させると共に、カメラ200の状態等に応じて表示装置300の表示画面の表示を制御する。通信部1105は、カメラ200との間で各種メッセージやコマンドをやり取りする。
【0015】
次に、表示装置300の表示画面について説明する。表示装置300の表示画面は、カメラ制御装置100の制御により表示される。
【0016】
図4は、表示装置300で表示されるユーザインタフェースの例である。本形態のユーザインタフェースには、映像の表示領域1002、カメラ操作領域1003、スライダバー1004、状況表示領域1005、リセットボタン1006が含まれる。
表示領域1002は、カメラ200による撮像映像を表示するための領域である。カメラ操作領域1003は、カメラ200のパン、チルト制御に関する操作を入力するための領域である。スライダバー1004は、カメラ200のローテート制御に関する操作を入力するための領域である。カメラ操作領域1003やスライダバー1004の操作に応じて、カメラ制御装置100から、カメラ200に対して制御コマンドが送信され、カメラ200の撮像方向やローテート角が変更される。この変更に応じて、表示領域1002で表示される映像がリアルタイムで変化する。なお、例えば表示領域1002上のクリック操作により、パン角度とチルト角度を同時に制御することも可能である。
【0017】
状況表示領域1005には、例えば、現在のカメラ200のパン角度、チルト角度、ローテート角度が表示される。また、リセットボタン1006は、カメラ200の原点出しに関する操作を入力するための領域である。本形態のカメラ制御装置100は、リセットボタン1006の押下に応じて、カメラ200に対して原点出しの指示コマンドを送信する。カメラ200は、カメラ制御装置100から原点出しの指示コマンドを受信すると、カメラ200の撮像方向を予め定められた方向に制御し、当該予め定められた方向に対応する位置情報(パン、チルト、ローテート角度)を、記憶位置として、ROM2008に記憶させる。記憶位置は、カメラ200の撮像方向を変更するための駆動部(パン、チルト、ローテートモータ)に対する駆動指示(制御コマンド)による駆動量に応じた位置情報である。つまり、ROM2008に記憶される記憶位置は、原点出しの後、例えば、制御コマンドに応じてパン角度が制御された場合、制御コマンドによる制御量に基づいて更新される。また、記憶位置は、例えば追尾処理によるパン角度の制御量に基づいて更新される。
【0018】
次に、カメラ200によるパン、チルト、ローテート制御時の処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。なお、カメラ200のCPU2006は、図5の処理を実行するためのプログラムをROM2008からRAM2007に読み出して実行する。
CPU2006は、パン、チルト、ローテートに関する制御コマンドをカメラ制御装置100から受信すると(S501)、制御コマンドによる指定位置が可動範囲内であるか否かを判定する(S502)。可動範囲内であると判定された場合はS504へ進み、可動範囲内でないと判定された場合、CPU2006は、エラーメッセージをカメラ制御装置100へ送信し(S503)、図5の処理を終了する。
【0019】
CPU2006は、S501で受信した全制御コマンドの処理を完了したか否かを判定し(S504)、完了したと判定した場合は、現在の駆動回数をカメラ制御装置100へ通知して(S505)、図5の処理を終了する。
CPU2006は、S501で受信した制御コマンドがパンモータ2011の制御に関する制御コマンドであるか否かを判定する(S510)。パンモータ2011の制御コマンドであると判定された場合、S511へ進み、CPU2006は、制御コマンドによる指定位置に到達するか、パンモータ2011の駆動回数が上限値に達するまで、パンモータ2011を駆動させる(S511〜S515)。なお、CPU2006は、パンモータ2011を所定量、駆動するごとに、パンモータ2011の駆動回数をインクリメントする(S514)。その後、CPU2006は、駆動後のパンモータ2011の位置を記憶位置としてROM2008に記憶させると共に、当該記憶位置の情報をカメラ制御装置100へ通知する(S515)。
【0020】
また、CPU2006は、パンモータ2011の駆動回数が上限値に達した場合、警告をカメラ制御装置100へ送信する(S516)。カメラ制御装置100は、警告に応じて、パンモータ2011が駆動できないことを示すメッセージを表示装置300に表示させる。パンモータ2011の制御に関する制御コマンドで指定された指定位置まで、パンモータ2011が駆動されたとS511で判定されると、S504に戻る。
CPU2006は、S501で受信した制御コマンドがチルトモータ2012の制御コマンドであると判定した場合、S520からS521へ進む。その後、CPU2006は、制御コマンドによる指定位置に到達するか、駆動回数が上限に達するまで、チルトモータ2012を駆動させる(S521〜S525)。なお、CPU2006は、チルトモータ2012を所定量、駆動するごとに、チルトモータ2012の駆動回数をインクリメントする(S524)。その後、CPU2006は、駆動後のチルトモータ2012の位置を記憶位置としてROM2008に記憶させると共に、当該記憶位置の情報をカメラ制御装置100へ通知する(S525)。
【0021】
また、CPU2006は、チルトモータ2012の駆動回数が上限値に達した場合、警告をカメラ制御装置100へ送信する。カメラ制御装置100は警告に応じて、チルトモータ2012が駆動できないことを示すメッセージを表示装置300に表示させる。
CPU2006は、S501で受信した制御コマンドがローテートモータ2013の制御コマンドであると判定した場合、上述のパンモータ2011、チルトモータ2012の制御と同様に、ローテートモータ2013の制御を行う。
【0022】
なお、本形態では、パンモータ2011、チルトモータ2012、ローテートモータ2013の処理を1つずつ行う形態を中心に説明したが、それぞれを同時に制御するようにしても良い。
【0023】
次に、カメラ制御装置100によるパン、チルト、ローテート制御時の処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。なお、カメラ制御装置100のCPU1101は、図6の処理を実行するためのプログラムをROM1103からRAM1102に読み出して実行する。
【0024】
カメラ制御装置100のCPU1101は、ユーザインタフェースのカメラ操作領域1003やスライダバー1004の操作に応じて、パン、チルト、ローテート制御のための制御コマンドをカメラ200へ送信する。そして、CPU1101は、カメラ200から制御後のパンモータ2011、チルトモータ2012、ローテートモータ2013の記憶位置の情報を受信する(S601)。また、表示制御部1104は、S601において、記憶位置の情報に基づいて、ユーザインタフェースの状況表示領域1005に表示されるパン、チルト、ローテート角度の表示を更新する。
カメラ制御装置100のCPU1101は、S601で受信した記憶位置の情報に基づいて、制御コマンドで指定した指定位置に達したか否かを判定する(S602)。CPU1101は、指定位置に達していないと判定した場合、モータの駆動回数が上限値に達したことを示す警告をカメラ200から受信したか否かを判定する(S603)。モータの駆動回数が上限値に達したことを示す警告は、図5のS516、S526、S536で送信される。カメラ制御装置100の表示制御部1104は、警告を受信したと判定した場合、表示装置300の表示画面上に警告メッセージを表示させる。また、カメラ制御装置100の表示制御部1104は、警告の受信に応じて、駆動回数が上限値に達した駆動部(例えばパンモータ)の駆動に関するリセットボタン1006、カメラ操作領域1003、スライダバー1004の表示を無効にする(S606)。一方、S603でモータの駆動回数が上限値に達したことを示す警告を受信していないと判定された場合、S601に戻る。
【0025】
S602でモータの現在位置が指定位置に達したと判定された場合、カメラ制御装置100の通信部1105は、カメラ200に指定位置を記憶位置として記憶させるための記憶制御コマンドをカメラ200に送信する(S604)。また、通信部1105は、カメラ200に記憶されている位置ずれフラグをリセットするためのリセットコマンドを送信する(S605)。本形態の位置ずれフラグは、正規の処理(例えば、制御コマンドや追尾処理)以外の方法でカメラ200の撮像方向が変更された可能性があることを示すフラグである。なお、例えば、カメラ制御装置100からのコマンドが無くてもカメラ200が管理できる場合は、S604、及びS605の処理は省略可能である。S605の処理が完了すると、図6の処理を終了する。
【0026】
なお、本形態では、駆動を開始してから所定時間が経過すると、駆動回数をインクリメントする例を中心に説明しているが、駆動速度に応じてインクリメントする頻度が異なるようにすることもできる。また、駆動回数は、例えば、モータギアの回転数や、駆動のためのパルス数、実際の角度に基づいて取得することも可能である。
【0027】
次に、カメラ200で行う映像解析について図7を用いて説明する。図7の処理は、カメラ200の起動と共に開始される。なお、本形態ではカメラ200の解析部2005で映像解析を行う例について説明するが、例えば、カメラ制御装置100で行うようにしても良い。本形態では、カメラ200の解析部2005の処理は、CPU2006により行われる。
解析部2005は、信号処理部2003により生成された1フレーム分の映像データを取得する(S701)。そして、解析部2005は、過去の映像データが記憶されているか否かを判定する(S702)。なお、本形態のカメラ200は、カメラ200の電源が落とされる前の映像データを過去の映像データとして記憶することができる。
【0028】
S702で過去の映像データが記憶されていないと判定された場合、S703へ進み、解析部2005は、S701で取得された現在の映像データを過去の映像データとして記憶させる。
【0029】
一方、S702で過去の映像データが記憶されていると判定された場合、S704へ進み、解析部2005は、S701で取得された現在の映像データを過去の映像データとして記憶させる(S704)。また、解析部2005は、S701で取得された映像データと、S702で記憶されていると判定された映像データを比較する(S705)。本形態の解析部2005は、各映像データから、輝度成分、エッジ、及び、色情報の抽出を行い、それらを比較する。すなわち、解析部2005は、複数の映像を比較する。ただし、比較方法や、比較対象とするパラメータは、上記に限らない。
【0030】
映像データの比較により、一定の差分があると判定された場合(S706でYES)、位置ずれフラグを有効に設定する(S707)。位置ずれフラグは、正規の処理(例えば、制御コマンドや追尾処理)以外の方法でカメラ200の撮像方向が変更された可能性があることを示すフラグである。本形態のカメラ200は、カメラ200の電源が落とされる前の映像データを過去の映像データとして記憶している。従って、解析部2005は、例えば、カメラ200の電源が落とされる直前の映像データと、その後、カメラ200の電源が投入された直後の映像データとを比較することができる。
S707で位置ずれフラグを有効に設定すると、S701に戻り、解析部2005は、次の1フレーム分の映像データを取得する。一方、S706で現在の映像データと過去の映像データに一定の差分がないと判定された場合、S701に戻り、解析部2005は、次の1フレーム分の映像データを取得する。
【0031】
次に、カメラ200の起動時の処理について図8のフローチャートを用いて説明する。なお、本形態のカメラ200は、図8のS801の初期化処理の完了と共に、図7の処理を開始する。また、カメラ200のCPU2006は、図8の処理を実行するためのプログラムをROM2008からRAM2007に読み出して実行する。本形態のカメラ200は、電源投入時、及び再起動時に、図8の処理を開始する。
CPU2006は、カメラ200のハードウェアや図3に示す各ブロックの初期化を行う(S801)。初期化が完了すると(S802でYES)、S803へ進み、CPU2006は、パン、チルト、ローテート角度の記憶位置と現在位置を取得する。
【0032】
すなわち、S803(取得手順)において、カメラ200のCPU2006は、ROM2008に記憶された位置情報(記憶位置)を取得する。記憶位置は、カメラ200の撮像方向を変更するための駆動部(パン、チルト、ローテートモータ)に対する駆動指示(制御コマンド)の駆動量に応じた位置情報である。つまり、ROM2008に記憶される記憶位置は、原点だしの後、例えば、制御コマンドに応じてパン角度が制御された場合、制御コマンドによる制御量に基づいて更新される。また、記憶位置は、例えば追尾処理よるパン角度の制御量に基づいて更新される。なお、パン角度の制御に応じて、駆動回数の情報も更新される。
【0033】
また、S803において、CPU2006は、駆動部の現在位置に応じた出力をする駆動制御部2010からの出力を受信する(受信手順)。本形態の駆動制御部2010は、ロータリエンコーダを用いて現在位置を取得する。
記憶位置が記憶されていない場合(S804でYES)、CPU2006は、位置ずれフラグをリセットし(S805)、記憶位置が記憶されていないことを示すメッセージをカメラ制御装置100へ送信し、図8の処理を終了する。すなわち、CPU2006は、例えば、カメラ200を初めて起動した場合、位置ずれフラグをリセットし、記憶位置が記憶されていないことをカメラ制御装置100へ通知する。記憶位置が記憶されていないことを通知されたカメラ制御装置100は、原点だし処理を実行する。すなわち、カメラ200は、撮像方向を予め定められた方向に制御し、当該予め定められた方向に対応する位置情報(パン、チルト、ローテート角度)を記憶位置として記憶させる。
【0034】
S804で記憶位置が記憶されていると判定された場合、CPU2006は、位置ずれフラグの状態を判別する(S807)。本形態の位置ずれフラグは、正規の処理(例えば、制御コマンドや追尾処理)以外の方法でカメラ200の撮像方向が変更された可能性があることを示すフラグである。なお、本形態では、カメラ200の電源が落とされる前の映像と、その後、カメラ200の電源が投入された後の映像の比較結果に応じて位置ずれフラグを有効に設定することができる。位置ずれフラグが有効であると判定された場合(S807でYES)、S808で進み、位置ずれフラグが有効でないと判定された場合(S807でNO)、図8の処理を終了する。
【0035】
CPU2006は、位置ずれフラグが有効であると判定された場合、現在位置と記憶位置との差が所定値以上であるか否かを判定する(S808)。本形態のCPU2006は、駆動制御部2010から取得したパン、チルト、ローテート角度の現在位置と、ROM2008に記憶されているパン、チルト、ローテート角度の記憶位置との差が所定値以上であるか否かを判定する。現在位置と記憶位置との差が所定値以上であると判定された場合、S809に進み、所定値未満であると判定された場合、S810に進む。本形態では、パン、チルト、ローテート角度の少なくとも1つの差が所定値以上であると判定された場合、S809へ進む。
【0036】
CPU2006は、現在位置と記憶位置の差が所定値以上であると判定された場合、ROM2008に記憶されている記憶位置を現在位置に更新すると共に、現在位置と記憶位置との差をカメラ制御装置100に通知する(S809)。カメラ制御装置100は、通知の受信に応じて、現在位置と記憶位置とが異なることを示すメッセージ、及び、現在位置と記憶位置との差を表示装置300の画面上に表示させる。すなわち、S809(出力手順)において、CPU2006は、ロータリエンコーダからの出力に応じた駆動部の現在位置と、ROM2008の記憶位置に応じた駆動部の位置とが異なることを示す通知をカメラ制御装置100へ出力する。この通知は、現在位置と記憶位置の比較結果に応じてカメラ制御装置100へ出力される。なお、カメラ制御装置100が通知の受信に応じてリセットボタン1006の表示を有効にしても良い。
【0037】
S808で現在位置と記憶位置との差が所定値未満であると判定された場合、CPU2006は、現在位置が不定であることを示すメッセージをカメラ制御装置100へ送信する(S810)。カメラ制御装置100は、現在位置が不定であることを示すメッセージに応じた警告を表示装置300の画面上に表示させると共に、リセットボタン1006の表示を有効にする。そして、カメラ制御装置100は、リセットボタン1006が押下に応じて、カメラ200に原点出し処理をさせるための原点出しコマンドを送信する。ただし、S810のメッセージの受信に応じて、ユーザ指示によらずに原点だしをさせるようにしても良い。すなわち、カメラ制御装置100は、例えば、カメラ200の電源が落とされる前の映像と、カメラ200の起動後の映像との差が所定の差分以上であり、且つ、記憶位置に応じた位置と現在位置との差が所定差未満の場合、原点だし処理をさせる。
【0038】
なお、図8では、S805、S809、S810の処理のうちのいずれかの完了に応じて、図8の処理を終了しているが、カメラ200の稼働中は、S806〜S810の処理を継続させることも可能である。このようにすることで、カメラ200の稼働中に、例えば、いたずらにより、カメラ200の撮像方向が変更されたことを、表示装置300の画面を見たユーザが知ることができる。
また、図8の説明では、カメラ200に記憶位置が記憶されているかの判定と、位置ずれフラグが有効であるかの判定と、現在位置と記憶位置の差が所定値以上であるかの判定とをカメラ200が行う例について説明した。しかし、上記の判定の少なくとも一部をカメラ制御装置100において行うようにしても良い。
【0039】
上記の判定をカメラ制御装置100で行う場合におけるカメラ制御装置100の起動時の処理について図9のフローチャートを用いて説明する。なお、カメラ制御装置100のCPU1101は、図9の処理を実行するためのプログラムをROM1103からRAM1102に読み出して実行する。また、本実施形態では、カメラ200の稼働中に、カメラ制御装置100が起動したときの処理を説明するが、例えば、カメラ制御装置100の稼働中に、カメラ200が起動したときに図9の処理を行うようにしても良い。
カメラ制御装置100は、カメラ200から記憶位置と現在位置と位置ずれフラグの情報を取得する(S901)。すなわち、S901(取得手順)において、カメラ制御装置100は、メモリ(カメラ200のROM2008)に記憶された位置情報(記憶位置)を取得する。記憶位置は、例えば、カメラ200の撮像方向を変更するための駆動部(パン、チルト、ローテートモータ)に対する駆動指示(制御コマンド)の駆動量に応じた位置情報である。また、S901において、カメラ制御装置100は、駆動部(パン、チルト、ローテートモータ)の現在位置に応じた出力をする駆動制御部2010からの出力を受信する(受信手順)。本形態の駆動制御部2010は、ロータリエンコーダを用いて現在位置を取得する。
【0040】
また、カメラ制御装置100は、カメラ200から映像データを取得し、映像データに応じた映像を表示装置300の画面上に表示させる(S902)。
また、カメラ制御装置100は、正常な記憶位置の値を取得したか否かを判定する(S903)。本形態のカメラ制御装置100は、カメラ200から取得した現在位置が空であることを示す値であった場合、正常な記憶位置の値を取得していないと判定する。正常な記憶位置の値を取得していないと判定された場合、S904に進み、カメラ制御装置100は、原点出し処理を薦めるメッセージを表示装置300の画面上に表示させる。また、カメラ制御装置100は、リセットボタン1006の表示を有効に、カメラ操作領域1003とスライダバー1004の表示を無効にする。
【0041】
本形態のカメラ制御装置100は、表示画面上のリセットボタン1006が押下されると、原点出しを実行させるための原点出しコマンドをカメラ200に送信する。カメラ200は、原点出しコマンドを受信すると、カメラ200の撮像方向を予め定められた方向に制御し、当該予め定められた方向に対応する位置情報(パン、チルト、ローテート角度)を記憶位置としてROM2008に記憶させる。また、カメラ200は、原点出しを実行すると、記憶位置をカメラ制御装置100へ送信する。
【0042】
なお、本実施形態のカメラ制御装置100は、表示を無効にする表示部品(例えばカメラ操作領域1003)をグレー表示にするが、例えば、非表示にしても良い。また、本形態では、ユーザ指示に応じて原点出しコマンドが送信されるが、正常な記憶位置を取得しなかった場合、ユーザ指示によらずに原点だしを行うようにしても良い。
カメラ制御装置100は、表示画面上の状況表示領域1005を、カメラ200が初期状態であることを示す表示にする(S905)。例えば、カメラ制御装置100は、S905において、状況表示領域1005を空欄にする。その後、原点出しが完了すると、カメラ制御装置100は、予め定められた撮像方向(原点)に対応するパン、チルト、ローテート角度を状況表示領域1005に表示させる。
【0043】
S903で正常な記憶位置の値が取得されたと判定された場合、S906へ進み、カメラ制御装置100は、位置ずれフラグが有効であるか否かを判定する。位置ずれフラグが有効であると判定された場合、カメラ制御装置100は、現在位置と記憶位置の差を取得する(S907)。
さらに、カメラ制御装置100は、現在の駆動部(パン、チルト、ローテートモータ)の駆動回数が、上限値(所定回数)に達しているか否かを判定する(S908)。各駆動部の駆動回数の情報は、カメラ200のROM2008に記憶されている。本形態では、パン、チルト、ローテートモータのうち、少なくとも1つの駆動回数が上限値に達している(所定回数以上である)と判定されると、S911に進む。
【0044】
S908で駆動回数が上限値に達していないと判定された場合、S909へ進み、カメラ制御装置100は、S907で取得した差の情報を含む警告メッセージを表示画面上に表示させ、リセットボタン1006の表示を有効にする。なお、現在位置と記憶位置の差が所定値未満であると判定された場合、現在位置が不定であることを示す警告を表示装置300の画面上に表示させると共に、リセットボタン1006の表示を有効にする。
【0045】
警告メッセージを見たユーザが、表示画面上のリセットボタン1006を押下すると、カメラ制御装置100は、原点出しコマンドをカメラ200へ送信し、原点出し処理が行われる。すなわち、カメラ制御装置100の表示制御部1104は、S909(出力手順)において、ロータリエンコーダからの出力に応じた駆動部の現在位置と、ROM2008の記憶位置に応じた駆動部の位置とが異なることを示す通知メッセージを表示装置300へ出力する。表示装置300は、通知メッセージに応じて、警告を表示させる。また、本形態のカメラ制御装置100は、警告を表示した後のユーザ指示に応じて、原点出しコマンドをカメラ200へ送信する。ただし、ユーザ指示を待たずに原点出しコマンドを送信するようにしても良い。
【0046】
一方、S908で駆動回数が上限値(所定回数)に達していると判定された場合、S910へ進み、カメラ制御装置100は、表示画面上に駆動回数に関する警告を表示させる。また、カメラ制御装置100は、表示画面上のリセットボタン1006の表示を無効にすると共に、カメラ操作領域1003とスライダバー1004のうち、駆動回数が上限値に達している駆動部に対応する表示部品の表示を無効にする。駆動回数の情報は、カメラ200のROM2008に記憶されており、S908で取得される。
【0047】
すなわち、カメラ制御装置100は、位置ずれフラグが有効で、且つ、駆動回数が上限値に達していると判定された場合、現在位置と記憶位置の差に関する警告を表示画面上に表示させる一方で、リセットボタン1006の表示を無効にする。リセットボタン1006の表示を無効にすることで、ユーザは、カメラ200の原点出しができないことがわかる。
【0048】
S906で位置ずれフラグが無効であると判定された場合、S913へ進み、カメラ制御装置100は、S901で取得した記憶位置に基づいてユーザインタフェース1001を表示する。すなわち、カメラ制御装置100は、正常な記憶位置の値を取得し、カメラ200の電源が落とされる前の撮像映像とカメラ200の電源が投入されたときの撮像映像との差が所定値未満であった場合、記憶位置の情報に基づいてユーザインタフェースを表示させる。具体的には、カメラ200からの記憶位置に基づいて、状況表示領域1005にカメラ200のパン角度、チルト角度、ローテート角度を表示する。
【0049】
なお、図9では、S905、S910、S912、S913の処理のいずれかの完了に応じて、図9の処理を終了しているが、カメラ制御装置100の稼働中は、S906〜S913の処理を継続させることも可能である。このようにすることで、カメラ200の稼働中に、例えば、いたずらによりカメラ200の撮像方向が変更されたことを、表示装置300の画面を見たユーザが知ることができる。
【0050】
また、上記の本形態では、パンモータ2011、チルトモータ2012、ローテートモータ2013の現在位置を駆動制御部2010が取得できる構成を説明したが一部の現在位置のみを駆動制御部2010が取得できるようにしても良い。例えば、駆動制御部2010がパンモータ2011の現在位置のみを、ロータリエンコーダで取得できる構成とした場合、パンモータ2011から取得される現在位置と、パンモータ2011に関する記憶位置とが異なる場合に、原点だしをさせることができる。この原点だしによって、パンモータ2011のみならず、チルトモータ2012やローテートモータ2013の記憶位置をリセットすることができる。
【0051】
すなわち、カメラ制御装置100は、パンモータ2011の現在位置と、ROM2008から取得した位置情報に応じたパンモータ2011の位置との差が所定値以上の場合、原点だし処理を実行させるための原点だしコマンドを送信するようにしても良い。この場合、原点出しコマンドを受けたカメラ200は、パンモータ2011、チルトモータ2012を予め定められた方向に制御し、当該予め定められた方向に対応するパンモータ2011、チルトモータ2012の位置情報を記憶位置として記憶させる。このようにすれば、現在位置を出力するための部品(ロータリエンコーダ)をより少なくすることができる。また、上記の処理を、カメラ200で行うようにしても可能である。
【0052】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラの撮像方向を変更するための駆動部に対する駆動指示の駆動量に応じた位置情報を記憶するメモリから当該位置情報を取得する取得手段と、
前記駆動部の現在位置に応じた出力をする出力部からの出力を受信する受信手段と、
前記出力部の出力に応じた前記駆動部の現在位置と、前記メモリの位置情報に応じた前記駆動部の位置とが異なることを示す通知を出力する出力手段とを有することを特徴とするカメラ制御装置。
【請求項2】
前記メモリに前記位置情報が記憶されていない場合、前記カメラの撮像方向を予め定められた撮像方向に制御し、前記メモリに前記予め定められた撮像方向に対応する位置情報を記憶させる制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載のカメラ制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記出力部の出力に応じた現在位置と前記メモリの位置情報に応じた位置との差が所定値以上の場合、前記カメラの撮像方向を前記予め定められた撮像方向に制御し、前記駆動部とは異なる方向に前記カメラの撮像方向を変更するための第2の駆動部に関する位置情報を前記メモリに記憶させることを特徴とする請求項2に記載のカメラ制御装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記差が所定値以上の場合で、かつ、前記カメラの撮像方向を前記予め定められた撮像方向にするためのユーザ指示が入力されると、前記カメラの撮像方向を前記予め定められた撮像方向にする処理を実行することを特徴とする請求項3に記載のカメラ制御装置。
【請求項5】
前記出力手段は、前記出力部の出力に応じた前記駆動部の現在位置と、前記メモリの位置情報に応じた位置との比較結果であって、前記カメラの起動に応じて実行された比較結果に応じて前記通知を出力することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のカメラ制御装置。
【請求項6】
前記カメラによる複数の撮像映像を比較する比較手段を有し、
前記出力手段は、前記複数の撮像映像の差が所定の差分以上であり、且つ、前記出力部の出力に応じた前記駆動部の現在位置と、前記メモリの位置情報に応じた前記駆動部の位置との差が所定値以上の場合、前記通知を出力することを特徴とする請求項1乃至5のうち、いずれか1項に記載のカメラ制御装置。
【請求項7】
前記メモリは、前記カメラの撮像映像を記憶し、
前記出力手段は、電源が落とされた前記カメラが起動された場合、前記電源が落とされる前に前記メモリに記憶された撮像映像と、前記起動後の撮像映像との差が前記所定の差分以上であり、且つ、前記出力部の出力に応じた前記駆動部の現在位置と、前記メモリの位置情報に応じた位置との差が前記所定値以上の場合、前記通知を出力することを特徴とする請求項6に記載のカメラ制御装置。
【請求項8】
前記カメラの電源が落とされる前の撮像映像と前記カメラの起動後の撮像映像との差が前記所定の差分以上であり、且つ、前記出力部の出力に応じた前記駆動部の現在位置と前記メモリの位置情報に応じた前記駆動部の位置との差が前記所定値以下の場合、前記カメラの撮像方向を予め定められた撮像方向に制御し、前記予め定められた撮像方向に対応する位置情報を前記メモリに記憶させる制御手段を有することを特徴とする請求項7に記載のカメラ制御装置。
【請求項9】
前記メモリは、前記駆動部の駆動回数を記憶し、
前記表示画面は、前記駆動部の駆動回数が前記所定回数以上の場合、前記カメラの撮像方向を前記予め定められた撮像方向にすることを指示するための表示部品を非表示、又は、グレー表示にすることを特徴とする請求項4に記載のカメラ制御装置。
【請求項10】
カメラ制御装置が行う制御方法であって、
カメラの撮像方向を変更するための駆動部に対する駆動指示の駆動量に応じた位置情報を記憶するメモリから当該位置情報を取得する取得工程と、
前記駆動部の現在位置に応じた出力をする出力部からの出力を受信する受信工程と、
前記出力部の出力に応じた前記駆動部の現在位置と、前記メモリの位置情報に応じた前記駆動部の位置とが異なることを示す通知を出力する出力工程とを有することを特徴とする制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、
カメラの撮像方向を変更するための駆動部に対する駆動指示の駆動量に応じた位置情報を記憶するメモリから当該位置情報を取得する取得手順と、
前記駆動部の現在位置に応じた出力をする出力部からの出力を受信する受信手順と、
前記出力部の出力に応じた前記駆動部の現在位置と、前記メモリの位置情報に応じた前記駆動部の位置とが異なることを示す通知を出力する出力手順とを実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
カメラと、カメラの撮像方向を制御するカメラ制御装置と、前記カメラにより撮像された映像を表示する表示装置とを含むカメラシステムであって、
前記カメラの撮像方向を変更するための駆動部に対する駆動指示の駆動量に応じた位置情報を記憶するメモリから当該位置情報を取得する取得手段と、
前記駆動部の現在位置に応じた出力をする出力部からの出力を受信する受信手段と、
前記出力部の出力に応じた前記駆動部の現在位置と、前記メモリの位置情報に応じた前記駆動部の位置とが異なることを示す通知を出力する出力手段とを有することを特徴とするカメラシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−220769(P2012−220769A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−87343(P2011−87343)
【出願日】平成23年4月11日(2011.4.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】