説明

カメラ同期システム、制御装置及びそれらに用いるカメラ同期方法

【課題】 制御装置と複数の被制御装置をネットワーク接続した状態で、制御装置が撮影実行コマンドを各被制御装置に送信すると各被制御装置同士が同一時刻に撮影可能なカメラ同期システムを提供する。
【解決手段】 カメラ同期システムは、制御装置(1)と被制御装置(2,3)とがネットワークを介して接続され、少なくとも被制御装置(2,3)に接続されたカメラの協調撮影をネットワークを使用して行う。制御装置(1)は、被制御装置(2,3)との実際のネットワーク通信を行う前にネットワークの遅延計測を行う遅延計測手段(遅延計測部11)と、ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を被制御装置(2,3)に送信する送信手段(送信部12)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラ同期システム、制御装置及びそれらに用いるカメラ同期方法に関し、特にネットワークを使用したカメラの協調撮影するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連する、ネットワークを使用したカメラの協調撮影するシステムとしては、下記の特許文献1に開示されているようなシステムが存在する。
【0003】
この特許文献1に開示されたシステムでは、ネットワーク接続した制御装置と各被制御装置との同期誤差を通信規格や仕様で定められた値や実験値で求め、制御装置と各被制御装置とを時刻同期した後、制御装置が各被制御装置に対して現在時刻と同期誤差に基づいて撮影時刻との情報を送信し、被制御装置が制御装置から受信した撮影時刻情報になると撮影を行っている。
【0004】
また、特許文献1に開示されたシステムでは、ストロボ撮影する被制御装置のストロボ残光時間内にストロボ撮影しない被制御装置が撮影する場合、ネットワーク接続した制御装置と各被制御装置との同期誤差を通信規格や仕様で定められた値や実験値で求め、被制御装置に対して現在時刻と同期誤差とストロボ残光時間とに基づいた各被制御装置の露出時刻と撮影時刻とを送信し、被制御装置が制御装置から受信した撮影時刻情報になると撮影を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−227245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明に関連するシステムでは、特許文献1に記載のシステムの場合、ネットワーク接続した制御装置と各被制御装置との同期誤差を通信規格や仕様で定められた値や実験値で求め、制御装置と各被制御装置とを時刻同期した後、制御装置が各被制御装置に対して現在時刻と同期誤差とに基づいた撮影時刻の情報を送信し、被制御装置が制御装置から受信した撮影時刻情報になると撮影を行っている。
【0007】
このため、本発明に関連するシステムでは、通信規格や仕様で定められた値や実験値で求めた同期誤差が、実際の制御装置と被制御装置とのネットワーク通信遅延時間より小さい場合、被制御装置において同時刻に撮影を行うことができないという問題がある。
【0008】
また、本発明に関連するシステムでは、特許文献1に記載のシステムの場合、ストロボ撮影する被制御装置のストロボ残光時間内にストロボ撮影しない被制御装置が撮影する際に、ネットワーク接続した制御装置と各被制御装置との同期誤差を通信規格や仕様で定められた値や実験値で求め、被制御装置に対して現在時刻と同期誤差とストロボ残光時間とに基づいた各被制御装置の露出時刻と撮影時刻とを送信し、被制御装置が制御装置から受信した撮影時刻情報になると撮影を行っている。
【0009】
このため、本発明に関連するシステムでは、各被制御装置がストロボ撮影する場合、各被制御装置のストロボ発光が重なってしまい、被制御装置自身のストロボ発光による影響をうけた撮影となってしまうという問題がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、制御装置と複数の被制御装置をネットワーク接続した状態で、制御装置が撮影実行コマンドを各被制御装置に送信すると各被制御装置同士が同一時刻に撮影することができるカメラ同期システム、制御装置及びそれらに用いるカメラ同期方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によるカメラ同期システムは、制御装置と被制御装置とがネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行うカメラ同期システムであって、
前記制御装置は、前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う手段と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する手段とを備えている。
【0012】
本発明による制御装置は、被制御装置にネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行う制御装置であって、
前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う手段と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する手段とを備えている。
【0013】
本発明によるカメラ同期方法は、制御装置と被制御装置とがネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行うシステムに用いるカメラ同期方法であって、
前記制御装置が、前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う処理と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する処理とを実行している。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、制御装置と複数の被制御装置をネットワーク接続した状態で、制御装置が撮影実行コマンドを各被制御装置に送信すると各被制御装置同士が同一時刻に撮影することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明によるカメラ同期システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態によるカメラ同期システムの構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態においてデータ通信装置間で同期時刻を設定する手順を示すシーケンスチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態においてデータ通信装置間のネットワーク遅延時間を確認する手順を示すシーケンスチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態においてデータ通信装置間で同期して協調撮影する手順を示すシーケンスチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態においてデータ通信装置間で同期して協調撮影する手順を示すシーケンスチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態においてストロボを使用した撮影時の動作を示すシーケンスチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態においてストロボを使用した撮影時の動作を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明によるカメラ同期システムの概要について説明する。
【0017】
図1は本発明によるカメラ同期システムの構成例を示すブロック図である。以下、図1を参照して本発明によるカメラ同期システムについて説明する。本発明によるカメラ同期システムでは、制御装置1と被制御装置2,3とがネットワーク網によって接続されている。
【0018】
制御装置1は、被制御装置2,3との通信前に、NTP(Network Time Protocol)サーバ4から発信される現在時刻を基に、実際のネットワーク環境で通信遅延時間を計測し、実際のネットワーク環境下での同期誤差を求める機能(遅延計測部11)を有する。
【0019】
また、制御装置1は、現在時刻と同期誤差とを基に撮影時刻を決定し、その撮影時刻を被制御装置2,3に送信する機能(送信部12)を有する。被制御装置2,3は、制御装置1から受信した撮影時刻になると、被写体5の撮影を行う機能を有する。
【0020】
本発明によるカメラ同期システムは、上記の構成において、ネットワーク接続した制御装置1と被制御装置2,3とで実際にネットワーク通信遅延計測して同期誤差を実測した後、制御装置1がネットワーク遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定し、その撮影時刻に撮影を行うための命令を被制御装置2,3に送信し、これを受信した被制御装置2,3が撮影すべき時刻に撮影する。
【0021】
これによって、本発明によるカメラ同期システムでは、制御装置1と複数の被制御装置2,3とをネットワーク接続した状態で、制御装置1が撮影実行コマンドを各被制御装置2,3に送信すると、各被制御装置2,3同士が同一時刻に撮影することができる。
【0022】
さらに、本発明によるカメラ同期システムでは、上記の構成のほかに、制御装置1が、被制御装置2,3がストロボ撮影する時、被制御装置2,3が互いのストロボ残光時間以外に撮影するために、ネットワーク遅延とストロボ残光時間と現在時刻とを基に、被制御装置2,3が互いのストロボ残光の影響を受けない撮影時刻を決定し、その撮影時刻を被制御装置2,3に送信する機能を有する。
【0023】
本発明によるカメラ同期システムは、上記の構成において、被制御装置2,3が互いにストロボ撮影する場合、制御装置1がネットワーク遅延とストロボ残光時間と現在時刻とを基に、被制御装置2,3が互いのストロボ残光の影響を受けない撮影時刻を決定し、その撮影時刻に撮影を行うための命令を被制御装置2,3に送信し、これを受信した被制御装置2,3が撮影すべき時刻に撮影する。
【0024】
これによって、本発明によるカメラ同期システムでは、複数の被制御装置2,3をネットワーク接続した状態で、各被制御装置2,3が同一の被写体5をストロボ撮影する場合、1つの被制御装置2がストロボ残光中に他の被制御装置3がストロボ撮影しないように撮影することができる。
【0025】
図2は本発明の第1の実施の形態によるカメラ同期システムの構成例を示すブロック図である。図2において、本発明の第1の実施の形態によるカメラ同期システムは、画像撮影用のカメラ200,201と、カメラ200とネットワーク網とを接続するデータ通信装置210と、カメラ201とネットワーク網とを接続するデータ通信装置220と、現在時刻を発信するNTPサーバ4とから構成されている。この場合、データ通信装置210は図1に示す制御装置1として動作し、データ通信装置220は図1に示す被制御装置2または被制御装置3として動作する。
【0026】
データ通信装置210は、カメラインタフェース部211と、シャッタ同期制御部212と、タイマカウンタ部213と、ネットワークインタフェース部214とを備えている。
【0027】
データ通信装置220は、カメラインタフェース部221と、シャッタ同期制御部222と、タイマカウンタ部223と、ネットワークインタフェース部224とを備えている。
【0028】
カメラインタフェース部211は、カメラ200から受信したデータをシャッタ同期制御部212へ送信する。また、カメラインタフェース部211は、シャッタ同期制御部212から受信したデータをカメラ200へ送信する。
【0029】
カメラインタフェース部221は、カメラ201から受信したデータをシャッタ同期制御部222へ送信する。また、カメラインタフェース部221は、シャッタ同期制御部222から受信したデータをカメラ201へ送信する。
【0030】
シャッタ同期制御部212は、ネットワークインタフェース部214とネットワークインタフェース部224とを経由してシャッタ同期制御部222と相互通信をすることでネットワーク遅延時間を取得する。
【0031】
また、シャッタ同期制御部212は、カメラインタフェース部211から受信したデータをネットワークインタフェース部214へ送信する。同様に、シャッタ同期制御部222は、カメラインタフェース部221から受信したデータをネットワークインタフェース部224へ送信する。
【0032】
但し、シャッタ同期制御部212は、カメラインタフェース部211から撮影指示を受信した場合、タイマカウンタ部213の時刻とネットワーク遅延時間とからカメラ200とカメラ201とが同期撮影可能な撮影時刻指示を計算し、カメラ200への撮影時刻設定をタイマカウンタ部213へ、カメラ201への撮影時刻設定をネットワークインタフェース部214へ送信する。また、シャッタ同期制御部212は、タイマカウンタ部213から撮影時刻通知を受信した場合、カメラインタフェース部211に撮影実行を送信する。
【0033】
シャッタ同期制御部222は、ネットワークインタフェース部224から撮影時刻設定を受信した場合、カメラ201への撮影時刻設定をタイマカウンタ部223へ送信する。また、シャッタ同期制御部222は、タイマカウンタ部223から撮影時刻通知を受信した場合、カメラインタフェース部221に撮影実行を送信する。
【0034】
タイマカウンタ部213は、ネットワークインタフェース部214を経由してNTPサーバ4から現在時刻を取得し、タイマカウンタ部213の時刻を設定する。また、タイマカウンタ部213は、シャッタ同期制御部212から撮影時刻設定を受信した場合、設定時刻になると、シャッタ同期制御部212へ撮影時刻の通知を送信する。
【0035】
タイマカウンタ部223は、ネットワークインタフェース部224を経由してNTPサーバ4から現在時刻を取得し、タイマカウンタ部223の時刻を設定する。また、タイマカウンタ部223は、シャッタ同期制御部222から撮影時刻設定を受信した場合、設定時刻になると、シャッタ同期制御部222へ撮影時刻の通知を送信する。
【0036】
ネットワークインタフェース部214は、シャッタ同期制御部212から受信したデータをデータ通信装置220へ、タイマカウンタ部213から受信したデータをNTPサーバ4へ送信する。また、ネットワークインタフェース部214は、データ通信装置220から送信したデータをシャッタ同期制御部212へ、NTPサーバ4から受信したデータをタイマカウンタ部213へ送信する。
【0037】
ネットワークインタフェース部224は、シャッタ同期制御部222から受信したデータをデータ通信装置210へ、タイマカウンタ部223から受信したデータをNTPサーバ4へ送信する。また、ネットワークインタフェース部224は、データ通信装置210から受信したデータをシャッタ同期制御部222へ、NTPサーバ4から受信したデータをタイマカウンタ部223へ送信する。
【0038】
図3は本発明の第1の実施の形態においてデータ通信装置間で同期時刻を設定する手順を示すシーケンスチャートであり、図4は本発明の第1の実施の形態においてデータ通信装置間のネットワーク遅延時間を確認する手順を示すシーケンスチャートであり、図5及び図6は本発明の第1の実施の形態においてデータ通信装置間で同期して協調撮影する手順を示すシーケンスチャートである。これら図2〜図6を参照して本発明の第1の実施の形態によるカメラ同期システムの動作について説明する。
【0039】
図3においては、データ通信装置210とデータ通信装置220との装置間で同期時刻を設定する手順を示している。
【0040】
タイマカウンタ部213は、ネットワークインタフェース部214へ時刻取得要求(A1)を送信し、ネットワークインタフェース部214は、NTPサーバ4へ時刻取得要求(A2)を送信する。
【0041】
NTPサーバ4は、現在時刻を通知するため、ネットワークインタフェース部214へ時刻応答(A3)を送信し、ネットワークインタフェース部214は、タイマカウンタ部213へ時刻応答(A4)を送信する。タイマカウンタ部213は、時刻設定するため、装置時刻設定(A5)を行う。
【0042】
同様に、タイマカウンタ部223は、ネットワークインタフェース部224へ時刻取得要求(A6)を送信し、ネットワークインタフェース部224は、NTPサーバ4へ時刻取得要求(A7)を送信する。
【0043】
NTPサーバ4は、現在時刻を通知するため、ネットワークインタフェース部224へ時刻応答(A8)を送信し、ネットワークインタフェース部224は、タイマカウンタ部223へ時刻応答(A9)を送信する。タイマカウンタ部223は、時刻設定するため、装置時刻設定(A10)を行う。
【0044】
図4においては、データ通信装置210とデータ通信装置220との間のネットワーク遅延時間を確認する手順を示している。
【0045】
シャッタ同期制御部212は、ネットワークインタフェース部214へネットワーク遅延時間確認(B1)を送信し、ネットワークインタフェース部214は、ネットワークインタフェース部224へネットワーク遅延時間確認(B2)を送信する。ネットワークインタフェース部224は、シャッタ同期制御部222へネットワーク遅延時間確認(B3)を送信する。
【0046】
シャッタ同期制御部222は、ネットワークインタフェース部224へネットワーク遅延時間確認(B3)の受信時刻をネットワーク遅延時間応答(B4)として送信し、ネットワークインタフェース部224は、ネットワークインタフェース部214へネットワーク遅延時間応答(B5)を送信する。ネットワークインタフェース部214は、シャッタ同期制御部212へネットワーク遅延時間応答(B6)を送信する。
【0047】
シャッタ同期制御部212は、ネットワーク遅延時間確認(B1)の送信時刻とネットワーク遅延時間応答(B6)に含まれるネットワーク遅延時間確認(B3)の受信時刻との各情報からネットワーク遅延時間計算(B7)を行う。
【0048】
図5及び図6においては、データ通信装置210とデータ通信装置220との間で同期して協調撮影する手順を示している。
【0049】
カメラ200は、シャッタの半押し(C1)が行われると、自身の撮影パラメータ計算(C2)を行うと同時に、データ通信装置210へ撮影パラメータ計算指示(C3)を送信する。
【0050】
データ通信装置210では、カメラインタフェース部211が撮影パラメータ計算指示(C3)を受信する。カメラインタフェース部211は、シャッタ同期制御部212へ撮影パラメータ計算指示(C4)を送信し、シャッタ同期制御部212は、ネットワークインタフェース部214へ撮影パラメータ計算指示(C5)を送信する。
【0051】
ネットワークインタフェース部214は、データ通信装置220へ撮影パラメータ計算指示(C6)を送信する。データ通信装置220では、ネットワークインタフェース部224が撮影パラメータ計算指示(C6)を受信する。
【0052】
ネットワークインタフェース部224は、シャッタ同期制御部222へ撮影パラメータ計算指示(C7)を送信し、シャッタ同期制御部222は、カメラインタフェース部221へ撮影パラメータ計算指示(C8)を送信する。
【0053】
カメラインタフェース部221は、カメラ201へ撮影パラメータ計算指示(C9)を送信する。カメラ201は、撮影パラメータ計算(C10)を行った後、撮影パラメータ計算完了通知(C11)をデータ通信装置220へ送信する。
【0054】
データ通信装置220では、カメラインタフェース部221が撮影パラメータ計算完了通知(C11)を受信する。カメラインタフェース部221は、シャッタ同期制御部222へ撮影パラメータ計算完了通知(C12)を送信し、シャッタ同期制御部222は、ネットワークインタフェース部224へ撮影パラメータ計算完了通知(C13)を送信する。ネットワークインタフェース部224は、データ通信装置210へ撮影パラメータ計算完了通知(C14)を送信する。
【0055】
データ通信装置210では、ネットワークインタフェース部214が撮影パラメータ計算完了通知(C14)を受信する。ネットワークインタフェース部214は、シャッタ同期制御部212へ撮影パラメータ計算完了通知(C15)を送信する。
【0056】
カメラ200がシャッタの全押し(C16)が行われると、カメラ200は、データ通信装置210に対して撮影指示(C17)を送信する。データ通信装置210では、カメラインタフェース部211が撮影指示(C17)を受信する。
【0057】
データ通信装置210では、カメラインタフェース部211が撮影指示(C17)を受信する。カメラインタフェース部211は、シャッタ同期制御部212へ撮影指示(C18)を送信する。
【0058】
シャッタ同期制御部212は、ネットワークインタフェース部214から撮影パラメータ計算完了通知(C15)の受信を確認した後、図4に示す処理で取得済みのネットワーク遅延時間からカメラ撮影時刻計算(C19)を行う。
【0059】
この結果を、カメラ200に対しては、シャッタ同期制御部212がタイマカウンタ部213へ撮影時刻設定(C21)を送信する。カメラ201に対しては、シャッタ同期制御部212がネットワークインタフェース部214へ撮影時刻設定(C20)を送信し、ネットワークインタフェース部214がデータ通信装置220へ撮影時刻設定(C22)を送信する。
【0060】
データ通信装置220では、ネットワークインタフェース部224が撮影時刻設定(C22)を受信する。ネットワークインタフェース部224は、シャッタ同期制御部222へ撮影時刻設定(C23)を送信し、シャッタ同期制御部222は、タイマカウンタ部223へ撮影時刻設定(C24)を送信する。
【0061】
撮影時刻になると、タイマカウンタ部213は、シャッタ同期制御部212へ撮影時刻通知(C25)を送信する。これを受信したシャッタ同期制御部212は、カメラインタフェース部211へ撮影実行(C27)を送信し、カメラインタフェース部211は、カメラ200へ撮影実行(C29)を送信する。カメラ200は、撮影(C31)を実行し、データ通信装置210へ撮影完了通知(C33)を送信する。
【0062】
データ通信装置210では、カメラインタフェース部211が撮影完了通知(C33)を受信する。カメラインタフェース部211は、シャッタ同期制御部212へ撮影完了通知(C35)を送信する。
【0063】
また、タイマカウンタ部223は、シャッタ同期制御部222へ撮影時刻通知(C26)を送信する。これを受信したシャッタ同期制御部222は、カメラインタフェース部221へ撮影実行(C28)を送信し、カメラインタフェース部221は、カメラ201へ撮影実行(C30)を送信する。カメラ201は、撮影(C32)を実行し、データ通信装置220へ撮影完了通知(C34)を送信する。
【0064】
データ通信装置220では、カメラインタフェース部221が撮影完了通知(C34)を受信する。カメラインタフェース部221は、シャッタ同期制御部222へ撮影完了通知(C36)を送信する。シャッタ同期制御部222は、ネットワークインタフェース部224へ撮影完了通知(C37)を送信し、ネットワークインタフェース部224は、データ通信装置210へ撮影完了通知(C38)を送信する。
【0065】
データ通信装置210では、カメラインタフェース部211が撮影完了通知(C38)を受信する。ネットワークインタフェース部214は、シャッタ同期制御部212へ撮影完了通知(C39)を送信する。
【0066】
シャッタ同期制御部212は、カメラインタフェース部211からの撮影完了通知(C35)と、ネットワークインタフェース部214からの撮影完了通知(C39)との双方を受信すると、協調撮影完了通知(C40)をカメラインタフェース部211へ送信し、カメラインタフェース部211は、協調撮影完了通知(C41)をカメラ200へ送信する。
【0067】
カメラ200は、協調撮影の完了をカメラの操作者に知らせるため、受信した協調撮影完了通知(C41)からカメラディスプレイ(図示せず)上に協調撮影完了表示(C42)を行う。
【0068】
このように、本実施の形態では、ネットワーク接続した制御装置(データ通信装置210)と被制御装置(データ通信装置220)とにおいて、制御装置(データ通信装置210)が被制御装置(データ通信装置220)との通信前に実際のネットワーク環境で通信遅延時間を計測し、実際のネットワーク環境下での同期誤差を求め、現在時刻と同期誤差とを基に決定した撮影時刻を被制御装置(データ通信装置220)に送信し、これを受信した被制御装置(データ通信装置220)が撮影時刻になると撮影するため、制御装置(データ通信装置210)と被制御装置(データ通信装置220)とをネットワーク接続した状態で、制御装置(データ通信装置210)が撮影実行コマンドを各被制御装置(データ通信装置220)に送信すると、各被制御装置(データ通信装置220)同士が同一時刻に被写体5を撮影することができる。
【0069】
図7及び図8は本発明の第2の実施の形態においてストロボを使用した撮影時の動作を示すシーケンスチャートである。図7及び図8において、本発明の第2の実施の形態は、その基本構成が図2に示す本発明の第1の実施の形態によるカメラ同期システムと同様の構成となっているが、同一の被写体5をストロボ撮影する場合、カメラ200,201の互いのストロボ残光時間を考慮する必要があり、この点でさらに工夫している。
【0070】
以下、図7及び図8を参照して本発明の第2の実施の形態においてストロボを使用した撮影時の動作について説明する。
【0071】
カメラ200でシャッタの半押し(D1)が行われると、カメラ200は、自身の撮影パラメータ計算(D2)を行うと同時に、データ通信装置210へ露出時間やシャッタスピード、ストロボ残光時間等の撮影パラメータの計算指示(D3)を送信する。
【0072】
データ通信装置210では、カメラインタフェース部211が撮影パラメータ計算指示(D3)を受信する。カメラインタフェース部211は、シャッタ同期制御部212へ撮影パラメータ計算指示(D4)を送信し、シャッタ同期制御部212は、ネットワークインタフェース部214へ撮影パラメータ計算指示(D5)を送信し、ネットワークインタフェース部214は、データ通信装置220へ撮影パラメータ計算指示(D6)を送信する。
【0073】
データ通信装置220では、ネットワークインタフェース部224が撮影パラメータ計算指示(D6)を受信する。ネットワークインタフェース部224は、シャッタ同期制御部222へ撮影パラメータ計算指示(D7)を送信し、シャッタ同期制御部222は、カメラインタフェース部221へ撮影パラメータの計算指示(D8)を送信する。カメラインタフェース部221は、カメラ201へ撮影パラメータの計算指示(D9)を送信する。
【0074】
カメラ201は、ストロボ動作の関連パラメータ含めて撮影パラメータの計算(D10)を行った後、撮影パラメータの計算結果通知(D11)をデータ通信装置220へ送信する。
【0075】
データ通信装置220では、カメラインタフェース部221が撮影パラメータの計算結果通知(D11)を受信する。カメラインタフェース部221は、シャッタ同期制御部222へ撮影パラメータの計算結果通知(D12)を送信し、シャッタ同期制御部222は、ネットワークインタフェース部224へ撮影パラメータの計算結果通知(D13)を送信する。ネットワークインタフェース部224は、データ通信装置210へ撮影パラメータの計算結果通知(D14)を送信する。
【0076】
データ通信装置210では、ネットワークインタフェース部214が撮影パラメータの計算結果通知(D14)を受信する。ネットワークインタフェース部214は、シャッタ同期制御部212へ撮影パラメータの計算結果通知(D15)を送信する。
【0077】
カメラ200でシャッタの全押し(D16)が行われると、カメラ200は、データ通信装置210に対して撮影指示(D17)を送信する。データ通信装置210では、カメラインタフェース部211が撮影指示(D17)を受信する。カメラインタフェース部211は、シャッタ同期制御部212へ撮影指示(D18)を送信する。
【0078】
シャッタ同期制御部212は、ネットワークインタフェース部214から撮影パラメータの計算完了通知(D15)の受信を確認した後、受信した撮影パラメータの計算結果通知(D15)内のカメラ201のストロボ残光時間と、図4に示す処理で取得済みのネットワーク遅延時間との2つからカメラ撮影時刻計算(D19)を行う。
【0079】
この結果を、カメラ200に対しては、シャッタ同期制御部212がタイマカウンタ部213へ撮影時刻設定(D21)を送信する。カメラ201に対しては、シャッタ同期制御部212がネットワークインタフェース部214へ撮影時刻設定(D20)を送信し、ネットワークインタフェース部214は、データ通信装置220へ撮影時刻設定(D22)を送信する。
【0080】
データ通信装置220では、ネットワークインタフェース部224が撮影時刻設定(D22)を受信する。ネットワークインタフェース部224は、シャッタ同期制御部222へ撮影時刻設定(D23)を送信し、シャッタ同期制御部222は、タイマカウンタ部223へ撮影時刻設定(D24)を送信する。
【0081】
カメラ200の撮影時刻になると、タイマカウンタ部213は、シャッタ同期制御部212へ撮影時刻通知(D25)を送信する。これを受信したシャッタ同期制御部212は、カメラインタフェース部211へ撮影実行(D26)を送信し、カメラインタフェース部211は、カメラ200へ撮影実行(D27)を送信する。
【0082】
カメラ200は、撮影(D28)を実行し、データ通信装置210へ撮影完了通知(D29)を送信する。データ通信装置210では、カメラインタフェース部211が撮影完了通知(D29)を受信する。カメラインタフェース部211は、シャッタ同期制御部212へ撮影完了通知(D30)を送信する。
【0083】
また、カメラ201の撮影時刻になると、タイマカウンタ部223は、シャッタ同期制御部222へ撮影時刻通知(D31)を送信する。これを受信したシャッタ同期制御部222は、カメラインタフェース部221へ撮影実行(D32)を送信し、カメラインタフェース部221は、カメラ201へ撮影実行(D33)を送信する。
【0084】
カメラ201は、撮影(D34)を実行し、データ通信装置220へ撮影完了通知(D35)を送信する。データ通信装置220では、カメラインタフェース部221が撮影完了通知(D35)を受信する。カメラインタフェース部221は、シャッタ同期制御部222へ撮影完了通知(D36)を送信する。
【0085】
シャッタ同期制御部222は、ネットワークインタフェース部224へ撮影完了通知(D37)として送信し、ネットワークインタフェース部224は、データ通信装置210へ撮影完了通知(D38)を送信する。
【0086】
データ通信装置210では、ネットワークインタフェース部214が撮影完了通知(D38)を受信する。ネットワークインタフェース部214は、シャッタ同期制御部212へ撮影完了通知(D39)を送信する。
【0087】
シャッタ同期制御部212は、カメラインタフェース部211からの撮影完了通知(D30)と、ネットワークインタフェース部214からの撮影完了通知(D39)との双方を受信すると、協調撮影完了通知(D40)をカメラインタフェース部211へ送信し、カメラインタフェース部211は、協調撮影完了通知(D41)をカメラ200へ送信する。
【0088】
カメラ200は、協調撮影の完了をカメラの操作者に知らせるため、受信した協調撮影完了通知(D41)からカメラディスプレイ上に協調撮影完了表示(D42)する。
【0089】
このように、本実施の形態では、協調動作するカメラ200,201のストロボ残光時間をシャッタボタンを押す装置側で確認しているので、協調撮影相手のカメラ201のストロボ撮影時間内と、シャッタボタンを押すカメラ200のストロボ撮影時間内とが競合することなく、撮影することができるという効果が得られる。
【0090】
つまり、本実施の形態では、カメラ200,201がストロボ撮影する場合、カメラ200,201が互いのストロボ残光時間以外に撮影するために、制御装置(データ通信装置210)がネットワーク遅延とストロボ残光時間と現在時刻とを基に、カメラ200,201が互いのストロボ残光の影響を受けない撮影時刻を決定した後に被制御装置(データ通信装置220)に送信し、これを受信した被制御装置(データ通信装置220)が撮影時刻になると撮影するため、被制御装置(データ通信装置220)をネットワーク接続した状態で、各被制御装置(データ通信装置220)が同一の被写体5をストロボ撮影する場合、1つのカメラ200がストロボ残光中に他のカメラ201がストロボ撮影しないように撮影することができる。
【0091】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下の記載に限定されない。
【0092】
[付記1]
被制御装置にネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行う制御装置であって、
前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う手段と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する手段とを有し、
前記被制御装置がストロボ撮影する場合、前記ネットワークの遅延とストロボ残光時間と前記現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定し、その撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信することを特徴とする制御装置。
【0093】
[付記2]
前記被制御装置との間で時刻同期する手段としてNTP(Network Time Protocol)サーバを使用することを特徴とする付記1に記載の制御装置。
【0094】
[付記3]
被制御装置にネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行う制御装置であって、
前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う手段と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する手段とを有し、
前記被制御装置との間で時刻同期する手段としてNTP(Network Time Protocol)サーバを使用することを特徴とする制御装置。
【0095】
[付記4]
前記被制御装置に前記カメラを接続して構成することを特徴とする付記1から付記3のいずれかに記載の制御装置。
【0096】
[付記5]
被制御装置にネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行う制御装置であって、
前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う手段と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する手段とを有し、
前記被制御装置に前記カメラを接続して構成することを特徴とする制御装置。
【0097】
[付記6]
自装置及び前記被制御装置各々に前記カメラを接続して構成することを特徴とする付記1から付記3のいずれかに記載の制御装置。
【0098】
[付記7]
被制御装置にネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行う制御装置であって、
前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う手段と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する手段とを有し、
自装置及び前記被制御装置各々に前記カメラを接続して構成することを特徴とする制御装置。
【0099】
[付記8]
自装置及び前記被制御装置各々がデータ通信機器からなることを特徴とする付記1から付記7のいずれかに記載の制御装置。
【0100】
[付記9]
被制御装置にネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行う制御装置であって、
前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う手段と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する手段とを有し、
自装置及び前記被制御装置各々がデータ通信機器からなることを特徴とする制御装置。
【0101】
[付記10]
制御装置と被制御装置とがネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行うシステムに用いるカメラ同期方法であって、
前記制御装置が、前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う処理と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する処理とを実行し、
前記制御装置は、前記被制御装置がストロボ撮影する場合、前記ネットワークの遅延とストロボ残光時間と前記現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定し、その撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信することを特徴とするカメラ同期方法。
【0102】
[付記11]
前記制御装置と前記被制御装置との間で時刻同期する手段としてNTP(Network Time Protocol)サーバを使用することを特徴とする付記1に記載のカメラ同期方法。
【0103】
[付記12]
制御装置と被制御装置とがネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行うシステムに用いるカメラ同期方法であって、
前記制御装置が、前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う処理と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する処理とを実行し、
前記制御装置と前記被制御装置との間で時刻同期する手段としてNTP(Network Time Protocol)サーバを使用することを特徴とするカメラ同期方法。
【0104】
[付記13]
前記被制御装置に前記カメラを接続して構成することを特徴とする付記10から付記12のいずれかに記載のカメラ同期方法。
【0105】
[付記14]
制御装置と被制御装置とがネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行うシステムに用いるカメラ同期方法であって、
前記制御装置が、前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う処理と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する処理とを実行し、
前記被制御装置に前記カメラを接続して構成することを特徴とするカメラ同期方法。
【0106】
[付記15]
前記制御装置及び前記被制御装置各々に前記カメラを接続して構成することを特徴とする付記10から付記14のいずれか記載のカメラ同期方法。
【0107】
[付記16]
制御装置と被制御装置とがネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行うシステムに用いるカメラ同期方法であって、
前記制御装置が、前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う処理と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する処理とを実行し、
前記制御装置及び前記被制御装置各々に前記カメラを接続して構成することを特徴とするカメラ同期方法。
【0108】
[付記17]
前記制御装置及び前記被制御装置各々がデータ通信機器からなることを特徴とする付記10から付記16のいずれかに記載のカメラ同期方法。
【0109】
[付記18]
制御装置と被制御装置とがネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行うシステムに用いるカメラ同期方法であって、
前記制御装置が、前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う処理と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する処理とを実行し、
前記制御装置及び前記被制御装置各々がデータ通信機器からなることを特徴とするカメラ同期方法。
【符号の説明】
【0110】
1 制御装置
2,3 被制御装置
4 NTPサーバ
5 被写体
11 遅延計測部
12 送信部
200,201 カメラ
210,220 データ通信装置
211,221 カメラインタフェース部
212,222 シャッタ同期制御部
213,223 タイマカウンタ部
214,224 ネットワークインタフェース部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御装置と被制御装置とがネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行うカメラ同期システムであって、
前記制御装置は、前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う手段と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する手段とを有することを特徴とするカメラ同期システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記被制御装置がストロボ撮影する場合、前記ネットワークの遅延とストロボ残光時間と前記現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定し、その撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信することを特徴とする請求項1記載のカメラ同期システム。
【請求項3】
前記制御装置と前記被制御装置との間で時刻同期する手段としてNTP(Network Time Protocol)サーバを使用することを特徴とする請求項1または請求項2記載のカメラ同期システム。
【請求項4】
前記被制御装置に前記カメラを接続して構成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載のカメラ同期システム。
【請求項5】
前記制御装置及び前記被制御装置各々に前記カメラを接続して構成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載のカメラ同期システム。
【請求項6】
前記制御装置及び前記被制御装置各々がデータ通信機器からなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか記載のカメラ同期システム。
【請求項7】
被制御装置にネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行う制御装置であって、
前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う手段と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する手段とを有することを特徴とする制御装置。
【請求項8】
制御装置と被制御装置とがネットワークを介して接続され、少なくとも前記被制御装置に接続されたカメラの協調撮影を前記ネットワークを使用して行うシステムに用いるカメラ同期方法であって、
前記制御装置が、前記被制御装置との実際のネットワーク通信を行う前に前記ネットワークの遅延計測を行う処理と、前記ネットワークの遅延と現在時刻とを基に撮影すべき時刻を決定しかつその撮影時刻に撮影を行うための命令を前記被制御装置に送信する処理とを実行することを特徴とするカメラ同期方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−123131(P2012−123131A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273086(P2010−273086)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】