説明

カーナビゲーション装置用装飾パネル

【課題】カーナビゲーション装置を画面サイズの大きいものに交換した場合でも、強度を落とさないようにしたカーナビゲーション装置用装飾パネルを提供する。
【解決手段】本発明のカーナビゲーション装置用装飾パネル1は、カーナビゲーション装置3のモニタ31の上側部にてダッシュボード2表面より運転席側に突出してモニタ31上部を支持するモニタ上側装飾面11と、モニタ上側装飾面11に連続し、モニタ31の両側部における上下半分の位置から上側にてダッシュボード2表面より運転席側に突出してモニタ31両側を支持して装飾するモニタ両側装飾面12,12と、両側のモニタ両側装飾面12,12にそれぞれ連続してダッシュボード2表面よりダッシュボード2内側に向かって曲がり、ダッシュボード2内側に突出して、モニタ31の上側部から下側部に向かうに従い幅が広がるモニタ両側補強面14,14とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のダッシュボード等に装備されたカーナビゲーション装置の周囲に取付けるカーナビゲーション装置用装飾パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーション装置の周囲に装着するカーナビゲーション装置用装飾パネルとして、例えば、中央部にカーナビゲーション装置が露出するように開口部を形成すると共に、その開口部の周囲には、ダッシュボードとの間の隙間を埋めると共に、ダッシュボード表面の形状に合わせて面一にするようにしたカーナビゲーション装置用装飾パネルが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】意匠登録第1382164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、自動車に最初から装備されている純正品のカーナビゲーション装置を取り外し、画面サイズの異なるカーナビゲーション装置に交換した場合には、通常、今まで装着されていた純正品のカーナビゲーション用パネルでは開口部のサイズが合わなくなるので、カーナビゲーション用パネルも合わせて交換する必要がある。
【0005】
しかし、カーナビゲーション装置を画面サイズの大きいものに交換した場合には、カーナビゲーション用パネルもそれに合わせて開口部の大きいものに交換する必要があり、画面(モニタ)回りのカーナビゲーション用パネルの幅が必然的に細くなるので、カーナビゲーション用パネルの強度が落ち、取付け時や、取付け後に押すなどして力を加えた場合、破損や変形し易い、という課題が生じる。
【0006】
そこで、本発明は、カーナビゲーション装置を画面サイズの大きいものに交換した場合でも、強度を落とさず、取付け時や、取付け後に力を加えても破損や変形をしないようにしたカーナビゲーション装置用装飾パネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明のカーナビゲーション装置用装飾パネルは、自動車のダッシュボード等に装備されたカーナビゲーション装置のモニタ周囲に取付けるカーナビゲーション装置用装飾パネルであって、前記モニタの上側部にて前記ダッシュボード表面より運転席側に突出して前記モニタ上部を支持するモニタ上側装飾面と、前記モニタ上側装飾面に連続し、前記モニタの両側部における上下半分の位置から上側にて前記ダッシュボード表面より運転席側に突出して前記モニタ両側を支持するモニタ両側装飾面と、前記モニタ両側装飾面に連続して前記ダッシュボード表面より前記ダッシュボード内側に向かって曲がり、前記ダッシュボード内側に突出して、前記モニタの上側部から下側部に向かうに従い幅が広がるモニタ両側補強面と、を有することを特徴とするカーナビゲーション装置用装飾パネルである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のカーナビゲーション装置用装飾パネルでは、モニタの上側部にてダッシュボード表面より運転席側に突出してモニタ上部を支持するモニタ上側装飾面と、そのモニタ上側装飾面に連続し、モニタの両側部における上下半分の位置から上側にてダッシュボード表面より運転席側に突出してモニタ両側を支持するモニタ両側装飾面と、そのモニタ両側装飾面に連続してダッシュボード表面よりダッシュボード内側に向かって曲がり、ダッシュボード内側に突出して、モニタの上側部から下側部に向かうに従い幅が広がるモニタ両側補強面と、を有するので、カーナビゲーション装置を画面サイズの大きいものに交換し、画面(モニタ)回りのカーナビゲーション用パネルの幅が必然的に細くなる場合でも、モニタ上側装飾面や、モニタ両側装飾面、モニタ両側補強面により、カーナビゲーション装置の画面(モニタ)回りを支持するので、カーナビゲーション用パネルの強度を落とさず、取付け時や、取付け後に力を加えても破損や変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】自動車への本発明のカーナビゲーション装置用装飾パネルの装着例を示す斜視図である。
【図2】実施形態のカーナビゲーション装置用パネルの外観の一例を示す斜視図である。
【図3】(a)〜(c)、それぞれ、図2に示す本実施形態のカーナビゲーション装置用装飾パネルの正面図、左側面図、底面図である。
【図4】図3(a)における本実施形態のカーナビゲーション装置用装飾パネルのA−A線部分断面図である。
【図5】図3(a)における本実施形態のカーナビゲーション装置用装飾パネルのB−B線部分断面図である。
【図6】(a)〜(d)、それぞれ、図2に示す本実施形態のカーナビゲーション装置用装飾パネルのモニタ下側化粧板を裏(下)から見た斜視図、裏面図、右側面図、正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明のカーナビゲーション装置用装飾パネルの実施の形態を、一例として説明する。
【0011】
図1は、自動車への本発明のカーナビゲーション装置用装飾パネルの装着例を示す斜視図である。
【0012】
図1に示すように、本発明のカーナビゲーション装置用装飾パネル1は、自動車のダッシュボード2等に装備されたカーナビゲーション装置3のモニタ31周囲に取付けるものである。なお、本実施の形態では、自動車に装備されている純正品のカーナビゲーション装置3を取り外し、画面サイズの大きいカーナビゲーション装置3に交換した場合には、通常、今まで装着されていた純正品のカーナビゲーション用パネルでは合わなくなるので、本実施の形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1を、純正品のカーナビゲーション用パネルの交換用パネルとして使用するものである。また、本実施の形態では、新たに取付けるカーナビゲーション装置3のモニタ31は、画面が所定角度、例えば、0°〜15°程度、チルト(角度可変)可能に構成されている。
【0013】
図2は、本実施形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1の外観の一例を示す斜視図である。
【0014】
図2に示すように、本実施の形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1は、カーナビゲーション装置3のモニタ31が収まるモニタ用開口部10の周囲、すなわち上側と、左右両側と、下側にて、ダッシュボード2表面と同様に車内側、すなわち運転席側に露出するように、それぞれ、モニタ上側装飾面11と、モニタ両側装飾面12,12と、モニタ下側装飾面13とを有する。
【0015】
また、モニタ用開口部10の左右両側には、モニタ両側装飾面12,12からダッシュボード2内、すなわちエンジンルームの方向に向かって延びるモニタ両側補強面14,14が設けられている一方、モニタ用開口部10の下側には、モニタ下側装飾面13からダッシュボード2内に向かって延びる、後述のモニタ下側底板面15が取付けられている。
【0016】
ここで、本実施の形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1は、図1に示すように、ダッシュボード2に装着されると、モニタ上側装飾面11、左右両側のモニタ両側装飾面12,12、モニタ下側装飾面13の外表面端部の輪郭11a,12a,13aが、ダッシュボード2の外表面とほぼ面一になるように構成されている。
【0017】
なお、ダッシュボード2への本実施の形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1の取付けは、基本的には、純正品のカーナビゲーション装置用装飾パネルと同じであるので、ダッシュボード2に取付けるための本実施の形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1の爪やネジ穴等の構成については説明を省略する。
【0018】
図3(a)〜(c)は、それぞれ、図2に示す本実施形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1の正面図、左側面図、底面図である。
【0019】
図3(a)〜(c)に示すように、本実施の形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1のモニタ上側装飾面11は、ダッシュボード2の外表面より運転席側へ突出してカーナビゲーション装置3のモニタ31の上部を支持して装飾するように形成されていると共に、左右両側のモニタ両側装飾面12,12は、カーナビゲーション装置3のモニタ31の両側部における上下半分の位置から上側にてダッシュボード21表面より運転席側に突出してカーナビゲーション装置3のモニタ31両側を支持して装飾するように形成されている。
【0020】
そして、モニタ上側装飾面11と、左右両側のモニタ両側装飾面12,12との接続部分は、それぞれ、図2や図3(a)に示すように、湾曲した稜線11b,11bを形成している。
【0021】
これにより、カーナビゲーション装置を画面サイズの大きいものに交換した場合でも、モニタ上側装飾面11や、左右両側のモニタ両側装飾面12,12の上下半分の位置から上側部分がダッシュボード21表面と面一ではなく、運転席側に突出することにより幅ないしは面積を確保することができるので、カーナビゲーション用パネル1の強度が落ちることを防止することが可能となる。そのため、これらの部分にカーナビゲーション用パネル1の取付け時や、取付け後に押すなどして力を加えた場合でも、破損や変形を防止することができる。
【0022】
なお、本実施の形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1を、図1に示すようにダッシュボード2に装着すると、左右両側のモニタ両側装飾面12,12における上下半分の位置から下側の部分およびモニタ下側装飾面13は、ダッシュボード2の外表面とほぼ面一になるように形成されている。従って、カーナビゲーション装置を画面サイズの大きいものに交換した場合には、左右両側のモニタ両側装飾面12,12における上下半分の位置から下側の部分およびモニタ下側装飾面13の幅ないしは面積は小さくなり、このままでは強度は落ちることになるので、次のように補強している。
【0023】
図4は、図3(a)における本実施形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1のA−A線部分断面図である。
【0024】
図4に示すように、実施形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1のモニタ両側補強面14,14の断面形状は、カーナビゲーション装置3のモニタ31の上側部から下側部に向かうに従い幅が広がるように形成されている。
【0025】
これにより、カーナビゲーション装置を画面サイズの大きいものに交換した場合に、左右両側のモニタ両側装飾面12,12における上下半分の位置から下側の部分およびモニタ下側装飾面13の幅ないしは面積は小さくなっても、モニタ両側装飾面12,12から内側に折れ曲がり連続するモニタ両側補強面14,14の幅が、カーナビゲーション装置3のモニタ31の上側部から下側部に向かうに従い広がっているので、左右両側のモニタ両側装飾面12,12における上下半分の位置から下側の部分およびモニタ下側装飾面13にて幅が狭くなった分を補償して、カーナビゲーション用パネル1の強度が落ちることを防止することができる。そのため、これらの部分にカーナビゲーション用パネル1の取付け時や、取付け後に押すなどして力を加えた場合、破損や変形を防止することができる。
【0026】
図5は、図3(a)における本実施形態のカーナビゲーション装置用装飾パネルのB−B線部分断面図である。
【0027】
図5に示すように、カーナビゲーション装置用装飾パネル1はダッシュボード2に装着されると、カーナビゲーション装置3のモニタ31の表面部分は、モニタ上側装飾面11およびモニタ下側装飾面13の外表面とほぼ面一になる。これにより、カーナビゲーション装置を画面サイズの大きいものに交換した場合でも、カーナビゲーション用パネル1の強度を確保しながら、ダッシュボード2やカーナビゲーション装置3のモニタ31との面一の連続性を確保することができ、デザイン性も確保している。
【0028】
図6(a)〜(d)は、それぞれ、図2に示す本実施形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1のモニタ下側底板面15を裏(下)から見た斜視図、裏面図、右側面図、正面図である。
【0029】
図6(a)〜(d)に示すように、カーナビゲーション装置用装飾パネル1のモニタ下側底板面15の裏側には、長手方向に1本の長尺リブ15aが形成されていると共に、短手方向に複数の短尺リブ15b,15b,・・・が形成されて補強されている。
【0030】
また、本実施の形態では、カーナビゲーション装置3のモニタ31は、画面が所定角度、例えば、0°〜15°程度、チルト(角度可変)可能に構成されているため、カーナビゲーション装置3のモニタ31の画面が、その0°〜15°程度チルトしても、モニタ下側底板面15上面との間に隙間が生じないように、モニタ下側底板面15はカーナビゲーション装置3のモニタ31の画面がチルトした場合の画面下端の軌跡に応じて、図6(c)の右側面図に示すように、湾曲させている。
【0031】
このように、モニタ下側底板面15の裏側には、長尺リブ15aや、複数の短尺リブ15b,15b,・・・が形成されて補強されている共に、湾曲形状であるので、この点でも補強されている。
【0032】
そして、モニタ下側底板面15裏面の長尺リブ15aと、両側の短尺リブ15b,15bとの交点には、カーナビゲーション装置用装飾パネル1のモニタ下側装飾面13裏面の2箇所のネジ穴(図示せず)にネジ固定するためのネジ穴15c,15cが形成されている。これにより、モニタ下側底板面15をモニタ下側装飾面13のネジ穴15c,15cにネジにより取付けることにより、さらに、左右両側のモニタ両側装飾面12,12における上下半分の位置から下側の部分およびモニタ下側装飾面13にて幅が狭くなった分を補償して、カーナビゲーション用パネル1の強度が落ちることを防止することができる。なお、カーナビゲーション装置3のモニタ31にチルト(角度可変)機能がない場合には、モニタ下側底板面15を湾曲形状にしなくても、さらには、モニタ下側底板面15自体を省略するようにしても良い。
【0033】
従って、本実施の形態のカーナビゲーション装置用装飾パネル1は、自動車のダッシュボード2等に装備されたカーナビゲーション装置3のモニタ31の上側部にてダッシュボード2表面より運転席側に突出してモニタ31上部を支持するモニタ上側装飾面11と、モニタ上側装飾面11に連続し、モニタ31の両側部における上下半分の位置から上側にてダッシュボード2表面より運転席側に突出してモニタ31両側を支持して装飾するモニタ両側装飾面12,12と、両側のモニタ両側装飾面12,12にそれぞれ連続してダッシュボード2表面よりダッシュボード2内側に向かって曲がり、ダッシュボード2内側に突出して、モニタ31の上側部から下側部に向かうに従い幅が広がるモニタ両側補強面14,14と、を有するので、カーナビゲーション装置3を画面サイズの大きいものに交換した場合でも、カーナビゲーション用パネル1の強度が落ちることを防止することができ、カーナビゲーション用パネル1の取付け時や、取付け後に押すなどして力を加えた場合、破損や変形を防止することができる。
【符号の説明】
【0034】
1 カーナビゲーション装置用装飾パネル
2 ダッシュボード
3 カーナビゲーション装置
31 モニタ
10 モニタ用開口部
11 モニタ上側装飾面
12 モニタ両側装飾面
13 モニタ下側装飾面
14 モニタ両側補強面
15 モニタ下側底板面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のダッシュボード等に装備されたカーナビゲーション装置のモニタ周囲に取付けるカーナビゲーション装置用装飾パネルであって、
前記モニタの上側部にて前記ダッシュボード表面より運転席側に突出して前記モニタ上部を支持するモニタ上側装飾面と、
前記モニタ上側装飾面に連続し、前記モニタの両側部における上下半分の位置から上側にて前記ダッシュボード表面より運転席側に突出して前記モニタ両側を支持するモニタ両側装飾面と、
前記モニタ両側装飾面に連続して前記ダッシュボード表面より前記ダッシュボード内側に向かって曲がり、前記ダッシュボード内側に突出して、前記モニタの上側部から下側部に向かうに従い幅が広がるモニタ両側補強面と、
を有することを特徴とするカーナビゲーション装置用装飾パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−225098(P2011−225098A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−96757(P2010−96757)
【出願日】平成22年4月20日(2010.4.20)
【出願人】(509057109)アルパインマーケティング株式会社 (6)
【Fターム(参考)】