説明

ガスセンサ

【課題】複数のガス成分を検知し、適切に制御信号を出力することのできるガスセンサを提供する。
【解決手段】ガスセンサ10は、環境気体中のガス成分を検知可能な複数のガス検知素子11、21と、各ガス検知素子11、21から出力される出力信号に基づいてガス検知を判断し、制御信号を出力する制御部60とを備えている。第1ガス成分は第2ガス成分に対して優先させるべきものである。第1ガス成分に対応した第1ガス検知素子11の出力を第1出力信号とし、第2ガス成分に対応した第2ガス検知素子21の出力を第2出力信号とする。制御部60は、第1出力信号に基づいてガス検知を判断する第1検出処理部と、第2出力信号に基づいてガス検知を判断する第2検出処理部とを有している。第1検出処理部においてガス検知を判断する毎に制御信号を出力し、制御信号を2回出力する間に、第2検出処理部において1回ガス検知を判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガスセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来のガスセンサが開示されている。このガスセンサは、第1ガス検知素子及び第2ガス検知素子を備えている。また、このガスセンサは、各ガス検知素子から出力される出力信号を取得し、この各出力信号に基づいてガス検知を個々に判断し、個々のガス検知の結果に基づいて環境気体が汚染しているか否かを表す制御信号を出力する制御部を備えている。第1ガス検知素子は環境気体中のNOx等の酸化性ガス成分の濃度変化を検知する。第2ガス検知素子は環境気体中のCO等の還元性ガス成分の濃度変化を検知する。制御部は、第1ガス検知素子から出力される第1出力信号を取得して酸化性ガス成分に対するガス検知を判断する第1検出処理部と、第2ガス検知素子から出力される第2出力信号を取得して還元性ガス成分に対するガス検知を判断する第2検出処理部とを有している。この制御部は、第1検出処理部において第1出力信号を取得し、酸化性ガス成分に対するガス検知を行なった後、第2検出処理部において第2出力信号を取得し、還元性ガス成分に対するガス検知を判断する。そして、両ガス検知の結果に基づき制御信号を出力する。このように、このガスセンサは、酸化性ガス成分のガス検知と、還元性ガス成分のガス検知とを一定の周期で交互に実施し、両ガス検知の結果を加味した制御信号を出力する。
【0003】
このような構成である従来のガスセンサは、2種類の異なるガス成分を検知することができる。また、このガスセンサは、一定の周期で各ガス成分の検知を行なって、両ガス検知の結果を加味した制御信号が出力されるため、信号処理を容易に行なうことができる。
【0004】
【特許文献1】特開2005−308451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来のガスセンサは、第1検出処理部における信号処理(ガス検知)と、第2検出処理部における信号処理(ガス検知)とを順番に行い、両ガス検知の結果を加味して制御信号を出力するため、制御信号の出力間隔が長くなりがちである。特に、NOx等のように臭気を有するガス成分を検知対象とする場合には、制御信号の出力が遅れてしまうと、制御信号に基づく各種の処理(例えば、車両の外気導入・内気循環の切り換え処理)に遅れを招き、その臭いにより人間が不快に感じてしまうおそれがある。
【0006】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、複数のガス成分を検知し、適切に制御信号を出力することのできるガスセンサを提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のガスセンサは、環境気体中の異なるガス成分を検知可能な複数のガス検知素子と、各該ガス検知素子から出力される複数の出力信号を取得し、各該出力信号に基づいてガス検知を個々に判断し、個々の該ガス検知の結果に基づいて該環境気体が汚染されているか否かを表す制御信号を出力する制御部とを備えたガスセンサにおいて、
検知対象である全前記ガス成分のうちの第1ガス成分は他のガス成分に対して優先させるべきものであり、
該第1ガス成分に対応した前記ガス検知素子を第1ガス検知素子とし、該第1ガス検知素子の前記出力信号を第1出力信号とし、
他の該ガス成分に対応した該ガス検知素子を残余ガス検知素子とし、該残余ガス検知素子の前記出力信号を残余出力信号とし、
前記制御部は、該第1出力信号を取得し、該第1出力信号に基づいてガス検知を判断する第1検出処理部と、該残余出力信号を取得し、該残余出力信号に基づいてガス検知を判断する残余検出処理部とを有し、
該第1検出処理部においてガス検知を判断する毎に前記制御信号を出力し、該制御信号が複数回出力される間に、該残余検出処理部において1回ガス検知を判断することを特徴とする。
【0008】
このような構成である本発明のガスセンサは、複数のガス成分を検知することができる。また、残余検出処理部における信号処理を制御信号が複数回出力される間に行なうようにすることで、制御部の処理負荷を高めずに、検知対象となる全ガス成分の内で最も検知を優先したいガス成分(第1ガス成分)のガス検知及びこのガス検知の結果に基づく制御信号の出力を実行する周期を短く設定することができる。このため、制御信号の出力周期が短くなり、第1ガス成分の濃度変化に追随して制御信号を出力することができる。特に、第1ガス成分がNOx等のように臭気を有するガス成分である場合、人間がその臭いを感じるよりも早く制御信号を出力することにより、人間が不快に感じることを少なくすることができる。
【0009】
したがって、本発明のガスセンサは、複数のガス成分を検知し、適切に制御信号を出力することができる。
【0010】
本発明のガスセンサにおいて、他のガス成分は第2ガス成分であり、残余ガス検知素子は第2ガス成分に対応したガス検知素子である第2ガス検知素子であり、残余出力信号は第2ガス検知素子の出力信号である第2出力信号であり、残余検出処理部は第2出力信号を取得し、第2出力信号に基づいてガス検知を判断する第2検出処理部であり、
制御信号が2回出力される間に、第2検出処理部において1回ガス検知を判断することが好ましい。
【0011】
このガスセンサは、2種類のガス成分を検知することができる。また、第2検出処理部における信号処理を2回に分けて行なえばよく、制御信号が1回出力される間に第2検出処理部における信号処理が要する時間を短くすることができる。このため、制御信号の出力周期が短くなり、第1ガス成分の濃度変化に追随して制御信号を出力することができる。
【0012】
制御部は、以下に示すように第1出力信号及び第2出力信号を処理し、制御信号を出力すると良い。先ずは、第1検出処理部において、第1出力信号を取得し、この第1出力信号に基づいてガス検知を判断する。次に、第2検出処理部において、第2出力信号を取得していない場合は、第2出力信号の取得のみを行う。また、第2検出処理部において、第2出力信号を既に取得している場合は、取得済みの第2出力信号に基づいてガス検知を判断する。第2出力信号の取得、又は第2出力信号に基づくガス検知を判断した後、第1及び第2ガス検知素子の何れかがガスを検知したか否かを判断し、何れかがガスを検知していた場合は、制御信号として「ガス検知信号」を出力し、何れもガスを検知していない場合は、制御信号として「クリーン信号」を出力する。その後、サンプリング時間の調整を行い、サンプリング時間が経過した後、冒頭に戻り各信号処理を繰り返す。
【0013】
この場合、第2検出処理部は、第2出力信号を取得する処理と、取得済みの第2出力信号に基づいてガス検知を判断する処理とを連続して行なわず、制御信号が出力される毎に夫々を交互に行なう。つまり、第1検出処理部における信号処理を実行した後には、第2出力信号を取得するのみか、取得済みの第2出力信号に基づいてガス検知を判断するのみであるため、これらの処理時間は短く、第1検出処理部における信号処理の実行後、早期に制御信号を出力することができる。このため、制御信号の出力周期が短くすることができ、第1ガス成分の濃度変化に追随して制御信号の出力をすることができる。
【0014】
本発明のガスセンサにおいて、他のガス成分は第2ガス成分及び第3ガス成分であり、残余ガス検知素子は、第2ガス成分に対応したガス検知素子である第2ガス検知素子と、第3ガス成分に対応したガス検知素子である第3ガス検知素子とであり、残余出力信号は、第2ガス検知素子の出力信号である第2出力信号と、第3ガス検知素子の出力信号である第3出力信号とであり、残余検出処理部は、第2出力信号を取得し、第2出力信号に基づいてガス検知を判断する第2検出処理部と、第3出力信号を取得し、第3出力信号に基づいてガス検知を判断する第3検出処理部とであり、
制御信号が出力される毎に、第2検出処理部におけるガス検知の判断と、該第3検出処理部におけるガス検知の判断とを交互に繰り返すことが好ましい。
【0015】
このガスセンサは、3種類のガス成分を検知することができる。また、第1、第2及び第3検出処理部の信号処理を連続して行なった後に制御信号を出力するものに比べ、このガスセンサは、第1及び第2検出処理部の信号処理を行った後に制御信号を出力し、第1及び第3検出処理部の信号処理を行なった後に制御信号を出力するため、制御信号の出力周期を短くすることができる。このため、第1ガス成分の濃度変化に追随して制御信号を出力することができる。
【0016】
制御部は、以下に示すように第1出力信号、第2出力信号及び第3出力信号を処理して制御信号を出力すると良い。先ずは、第1検出処理部において、第1出力信号を取得し、第2検出処理部において、第2出力信号を取得する。次に、第1検出処理部において、取得した第1出力信号に基づいてガス検知を判断し、第2検出処理部において、取得した第2出力信号に基づいてガス検知を判断する。次に、第1、第2及び第3ガス検知素子の何れかがガスを検知したか否かを判断し、何れかがガスを検知していた場合は、制御信号として「ガス検知信号」を出力し、何れもガスを検知していない場合は、制御信号として「クリーン信号」を出力する。その後、サンプリング時間の調整を行う。
【0017】
次に、サンプリング時間を経過した後、第1検出処理部において、第1出力信号を取得し、第3検出処理部において、第3出力信号を取得する。次に、第1検出処理部において、取得した第1出力信号に基づいてガス検知を判断し、第3検出処理部において、取得した第3出力信号に基づいてガス検知を判断する。次に、第1、第2及び第3ガス検知素子の何れかがガスを検知したか否かを判断し、何れかがガスを検知していた場合は、制御信号として「ガス検知信号」を出力し、何れもガスを検知していない場合は、制御信号として「クリーン信号」を出力する。その後、サンプリング時間の調整を行い、サンプリング時間が経過した後、冒頭に戻り各信号処理を繰り返す。
【0018】
本発明のガスセンサにおいて、第1ガス成分は検知対象となる全ガス成分の内で臭気性が最も強い臭気ガスであることが好ましい。このようにすると、第1出力信号を優先的に処理して、臭気ガスである第1ガス成分の検知に基づく制御信号の出力を早くすることができるため、臭気ガスにより人間が不快に感じることをより少なくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施例1、2を図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0020】
図1に示すように、実施例1のガスセンサ10は、車両用空調制御装置に利用されている。この車両用空調制御装置は、車両周りの環境気体(実施例1では外気)に晒される部位に取り付けられて、特定のガス成分の濃度変化に応じて制御信号を出力するガスセンサ10と、車内への外気の導入と内気の循環とをフラップ54により切り換える換気装置50と、制御信号により換気装置50のフラップ54を駆動するフラップ駆動装置40とを具備している。
【0021】
ガスセンサ10は、第1ガス検知素子11と、第2ガス検知素子21と、制御部であるマイコン60とを備えている。第1ガス検知素子11は、環境気体中の酸化性ガス成分であるNOx(第1ガス成分)に反応し、NOxの濃度が上昇すると、抵抗値R1が上昇するものである。第2ガス検知素子21は、環境気体中の還元性ガスであるCO(第2ガス成分)に反応し、COの濃度が上昇すると、抵抗値R3が低下するものである。
【0022】
第1ガス検知素子11は、一端が接地され、他端が固有抵抗値R2の第1抵抗器12に直列に接続されている。一端が第1ガス検知素子11に接続された第1抵抗器12の他端には、電圧Vcc(5V)が印加されている。第1ガス検知素子11と第1抵抗器12との分圧点P1には、第1バッファ素子13の入力側が接続されている。このため、第1バッファ素子13には、第1ガス検知素子11の抵抗値R1の大きさに基づいて変化する第1出力電位V1が入力される。つまり、第1抵抗器12の抵抗値R2は一定であることから、NOxの濃度が上昇して第1ガス検知素子11の抵抗値R1が上昇すると、第1ガス検知素子11の出力、すなわち、第1バッファ素子13に入力される第1出力電位V1が大きくなる。
【0023】
第1バッファ素子13の出力側には、第1A/D変換回路14の入力側が接続されている。第1バッファ素子13の出力信号は、第1A/D変換回路14に入力されるとデジタル信号化され、第1出力信号として第1出力値G1(n)が第1A/D変換回路14から出力される。第1A/D変換回路14の出力側は、マイコン60の入力端子61に接続されている。
【0024】
第2ガス検知素子21は、一端が接地され、他端が固有抵抗値R4の第2抵抗器22に直列に接続されている。一端が第2ガス検知素子21に接続された第2抵抗器22の他端には、電圧Vcc(5V)が印加されている。第2ガス検知素子21と第2抵抗器22との分圧点P2には、第2バッファ素子23の入力側が接続されている。このため、第2バッファ素子23には、第2ガス検知素子21の抵抗値R3の大きさに基づいて変化する第2出力電位V2が入力される。つまり、第2抵抗器22の抵抗値R4は一定であることから、COの濃度が上昇して第2ガス検知素子21の抵抗値R3が低下すると、第2ガス検知素子21の出力、すなわち、第2バッファ素子23に入力される第2出力電位V2が小さくなる。
【0025】
第2バッファ素子23の出力側には、第2A/D変換回路24の入力側が接続されている。第2バッファ素子23の出力信号は、第2A/D変換回路24に入力されるとデジタル信号化され、第2出力信号として第2出力値G2(n)が第2A/D変換回路24から出力される。第2A/D変換回路24の出力側は、マイコン60の入力端子62に接続されている。
【0026】
第1出力値G1(n)及び第2出力値G2(n)において、nは順列の整数である。後述するフラップ制御プログラムにおいて、ガスセンサ10の起動時に初期化されて「0」からカウントされる。そして、フラップ制御プログラムが一巡する毎に「1」加算される。また、第1出力値G1(n)及び第2出力値G2(n)が取りうる値は、例えば0〜255となっており、これは第1出力電位V1及び第2出力電位V2の取りうる0V〜5Vの値を256分割した場合に対応する数値になっている。
【0027】
マイコン60は、図示しないがCPU、ROM及びRAMを備え、ROMの所定の記憶エリアに、後述するフラップ制御プログラムや、フラップ制御プログラムで使用される変数の初期値や閾値等が記憶されている。マイコン60の出力端子65には、フラップ駆動装置40のフラップ駆動回路41が接続されている。後述するフラップ制御プログラムの実行によって出力される制御信号(「ガス検知信号」又は「クリーン信号」)が、フラップ駆動回路41に入力される。フラップ駆動回路41にはアクチュエータ42が接続されており、フラップ駆動回路41に入力される制御信号に基づいて、フラップ駆動回路41からアクチュエータ42に駆動電圧が印加される。なお、フラップ駆動回路41は、室温センサや外気温センサ等の信号が入力されるようにし、これらの信号に基づきアクチュエータ42に駆動電圧を印加するようにしてもよい。
【0028】
換気装置50は、自動車室内に接続され、内部にファン55が設けられたダクト51と、このダクト51に二股状に接続された外気を導入するための外気導入ダクト52及び内気を循環させるための内気循環ダクト53とを有している。また、換気装置50は、外気導入ダクト52と内気循環ダクト53とを選択的に遮断するフラップ54を有している。フラップ54は、アクチュエータ42の駆動力によって回動させられる。
【0029】
以上の構成をした実施例1におけるフラップ制御プログラムについて、図2及び図3に示すフローチャートにより説明する。図2は、フラップ制御プログラムのメインルーチンを示し、図3は、第1ガス検知素子11のガス検知処理及び第2ガス検知素子21のガス検知処理のサブルーチンを示す。
【0030】
図2に示すフラップ制御プログラムが実行されると、先ず、ステップS1により初期化処理が行なわれる。
【0031】
次に、ステップS2に進み、第1出力信号の第1出力値G1(n)が取得され、ステップS3に進む。ステップS3では、第1ガス検知素子11のガス検知処理のサブルーチンが実行される。このガス検知処理のサブルーチンの詳細は後述するが、このサブルーチンでは、第1ガス検知素子11のガス検知処理が初めての場合、差分計算用の第1出力値G1(0)と基準値B(n)とが記憶され、2回目以降の場合、第1出力値G1(n)に基づいて、第1ガス検知フラグがセット又はリセットされた後、メインルーチンに戻る。
【0032】
次に、ステップS4に進み、第2出力信号の第2出力値G2(n)が未取得か否かを判断する。第2出力値G2(n)が未取得であると判断された場合(Yes)、つまり、後述する第2出力値G2(n)の取得済みフラグがリセットされている場合、ステップS5に進み、第2出力値G2(n)を取得する。その後、ステップS6で第2出力値G2(n)の取得済みフラグをセットする。一方、ステップS4で第2出力値G2(n)が取得されていると判断された場合(No)、つまり、第2出力値G2(n)の取得済みフラグがセットされている場合、ステップS7に進み、第2ガス検知素子12のガス検知処理のサブルーチンが実行される。このガス検知処理のサブルーチンの詳細は後述するが、このサブルーチンでは、第2ガス検知素子21のガス検知処理が初めての場合、差分計算用の第2出力値G2(0)と基準値B(n)とが記憶され、2回目以降の場合、第2出力値G2(n)に基づいて、第2ガス検知フラグがセット又はリセットされた後、メインルーチンに戻る。その後、ステップ8で第2出力値G2(n)の取得済みフラグをリセットする。
【0033】
ステップS6又はステップS8の次に、ステップS9に進み、第1ガス検知素子11及び第2ガス検知素子21の何れかがガス検知をしたか否か、つまり、第1ガス検知フラグ及び第2ガス検知フラグの何れかがセットされているか否かを判断する。第1ガス検知フラグ及び第2ガス検知フラグの何れかがガス検知をして第1ガス検知フラグ及び第2ガス検知フラグの何れかがセットされている場合(Yes)、ステップS10に進み、制御信号として車両周りの環境気体が汚染されていることを表す「ガス検知信号」がマイコン60から出力される。一方、第1ガス検知フラグ及び第2ガス検知フラグの何れもガス検知をしておらず、第1ガス検知フラグ及び第2ガス検知フラグの何れもがリセットされている場合(No)、ステップS11に進み、制御信号として車両周りの環境気体が汚染されていない(即ち、清浄である)ことを表す「クリーン信号」がマイコン60から出力される。
【0034】
制御信号の「ガス検知信号」がフラップ駆動回路41に入力されると、フラップ54が外気導入ダクト52を遮断する位置に回動するようにアクチュエータ42が駆動し、外気が自動車室内に侵入することを防止するため、NOx及びCOが自動車室内に侵入しない。一方、制御信号の「クリーン信号」がフラップ駆動回路41に入力されると、フラップ54が内気循環ダクト53を遮断する位置に回動するようにアクチュエータ42が駆動し、外気が自動車室内に導入可能となる。
【0035】
ステップS10又はステップS11の次は、ステップS12でサンプリング時間の調整が行なわれる。サンプリング時間が経過すると(Yes)、ステップS2に戻り、フラップ制御プログラムが繰り返される。
【0036】
このように実施例1のガスセンサ10は、NOx及びCOの2種類のガス成分を検知することができる。また、第1出力値G1(n)を取得し、第1ガス検知素子11のガス検知処理が実行された後には、第2出力値G2(n)の取得、又は第2ガス検知素子のガス検知処理のどちらか一方が短時間で実行され、その後、制御信号(「ガス検知信号」又は「クリーン信号」)が出力される。このため、早期に制御信号を出力することができるため、第1ガス成分であるNOxの濃度変化に追随して制御信号の出力をすることができ、人間がNOxの臭いを感じるよりも早く制御信号を出力し、人間が不快に感じることを少なくすることができる。
【0037】
したがって、実施例1のガスセンサは、複数のガス成分を検知し、適切に制御信号を出力することができる。
【0038】
ステップS3で実行される第1ガス検知素子11のガス検知処理のサブルーチン及びステップS7で実行される第2ガス検知素子21のガス検知処理のサブルーチンについて説明する。図3に示すように、これらのサブルーチンは同様の処理を行なう。このため、第1出力値G1(n)と第2出力値G2(n)とを出力値G(n)として説明する。
【0039】
このサブルーチンでは、先ず、ステップS50でガス検知処理の実行が初めてか否かが判断される。初めてのガス検知処理の実行と判断された場合(Yes)、ガス検知処理を実行するための初期設定が行なわれる。すなわち、ステップS51に進み、差分計算用出力値G(0)の値として最新の出力値G(n)が記憶され、また、基準値B(n)の初期値として同様の出力値G(n)が記憶される。そして、メインルーチンに戻る。
【0040】
サブルーチンの2回目以降の実行では、ステップS50でガス検知処理の実行が初めてではないと判断され(No)、ステップS52に進む。ステップS52では、出力値G(n)のサンプリングが9回行なわれたか否かについて判断される。サンプリングが9回行なわれる以前は(No)、ステップS53に進み、サンプリングの都度に求められる基準値B(n)が、B(n)=B(n−1)+K1{G(n)−B(n−1)}−K2{G(n)−G(0)}により計算される。ここで、K1、K2は比例定数であり、0より大きく1より小さい値をとる。
【0041】
サンプリングが9回以上行なわれていれば(Yes)、ステップS54に進む。第1ガス検知素子11は、NOxの濃度が上昇すると、抵抗値R1が上昇するものであるのに対し、第2ガス検知素子21は、COの濃度が上昇すると、抵抗値R3が低下するものであるため、ステップS54では、判断が異なる。
【0042】
つまり、第1ガス検知素子11のガス検知処理の場合は、その回に取得された第1出力値G1(n)の値が、前回に計算された基準値B(n−1)より大きいか否かについて判断される。一方、第2ガス検知素子21のガス検知処理の場合は、その回に取得された第2出力値G2(n)の値が、前回に計算された基準値B(n−1)より小さいか否かについて判断される。第1出力値G1(n)が基準値B(n−1)より大きい場合、又は第2出力値G2(n)が基準値B(n−1)より小さい場合(Yes)、ステップS55に進み、サンプリングの都度に求められる基準値B(n)が、B(n)=B(n−1)+K1{G(n)−B(n−1)}−K2{G1(n)−G(n−8)}により計算される。
【0043】
ステップS54で、第1出力値G1(n)の値が、前回に計算された基準値B(n−1)以下の場合(No)、又は第2出力値G2(n)が、前回に計算された基準値B(n−1)以上の場合(No)、環境気体中のNOx又はCOの濃度が一定、あるいは減少しているとして、ステップS56に進み、現在の出力値G(n)が基準値B(n)として設定される。つまり、B(n)=G(n)の計算が行なわれる。
【0044】
ステップS53、S55、S56で基準値B(n)が計算された後は、ステップS57に進む。ステップS57では、|G(n)−B(n)|により、出力値G(n)の差分(変化量)が求められる。その後、ステップS58では、差分が予め決められた閾値より大きいか否かを判断し、差分が閾値より大きかった場合(Yes)、第1ガス検知素子11又は第2ガス検知素子21が検知した環境気体中のNOx又はCOの濃度が上昇したと判断され、ステップS59でガス検知フラグをセットする。一方、差分が閾値以下であった場合(No)、第1ガス検知素子11又は第2ガス検知素子が検知した環境気体中のNOx又はCOの濃度に大きな上昇が無かったと判断され、ステップS60でガス検知フラグをリセットする。ステップS59、S60の後はメインルーチンに戻る。
【実施例2】
【0045】
図4に示すように、実施例2のガスセンサ100は、車両用空調制御装置に利用されている。このガスセンサ100は、実施例1のガスセンサ10に対し、第3ガス検知素子31等が加えられたものである。第3ガス検知素子31は、環境気体中の還元性ガスであるHC(第3ガス成分)に反応し、HCの濃度が上昇すると、抵抗値R5が低下するものである。
【0046】
第3ガス検知素子31は、一端が接地され、他端が固有抵抗値R6の第3抵抗器32に直列に接続されている。一端が第3ガス検知素子31に接続された第2抵抗器22の他端には、電圧Vcc(5V)が印加されている。第3ガス検知素子31と第3抵抗器32との分圧点P3には、第3バッファ素子33の入力側が接続されている。このため、第3バッファ素子33には、第3ガス検知素子31の抵抗値R5の大きさに基づいて変化する第3出力電位V3が入力される。つまり、第3抵抗器32の抵抗値R6は一定であることから、HCの濃度が上昇して第3ガス検知素子31の抵抗値R5が低下すると、第3ガス検知素子31の出力、すなわち、第3バッファ素子33に入力される第3出力電位V3が小さくなる。
【0047】
第3バッファ素子33の出力側には、第3A/D変換回路24の入力側が接続されている。第3バッファ素子33の出力信号は、第3A/D変換回路34に入力されるとデジタル信号化され、第3出力信号として第3出力値G3(n)が第3A/D変換回路34から出力される。第3A/D変換回路34の出力側は、マイコン600の入力端子63に接続されている。
【0048】
第3出力値G3(n)において、nは順列の整数である。フラップ制御プログラムにおいて、ガスセンサ100の起動時に初期化されて「0」からカウントされる。そして、フラップ制御プログラムが一巡する毎に「1」加算される。また、第3出力値G3(n)が取りうる値は、例えば0〜255となっており、これは第3出力電位V3の取りうる0V〜5Vの値を256分割した場合院対応する数値になっている。他の構成は実施例1と同様であり、同様の構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0049】
実施例2におけるフラップ制御プログラムのメインルーチンについて、図5及び図6に示すフローチャートにより説明する。
【0050】
フラップ制御プログラムが実行されると、先ず、ステップS21により初期化処理が行なわれる。次に、ステップS22に進み、第1出力信号の第1出力値G1(n)が取得され、ステップS23に進み、第2出力信号の第2出力値G2(n)が取得される。
【0051】
次に、ステップS24に進み、第1ガス検知素子11のガス検知処理のサブルーチンが実行される。このガス検知処理のサブルーチンは実施例1の第1ガス検知素子のガス検知処理と同じ処理を行なうものであるため詳細な説明を省略する。このサブルーチンでは、第1ガス検知素子11のガス検知処理が始めての場合、差分計算用の第1出力値G1(0)と基準値B(n)とが記憶され、2回目以降の場合、第1出力値G1(n)に基づいて、第1ガス検知フラグがセット又はリセットされた後、メインルーチンに戻る。
【0052】
次に、ステップS25に進み、第2ガス検知素子21のガス検知処理のサブルーチンが実行される。このガス検知処理のサブルーチンも実施例1の第2ガス検知素子のガス検知処理と同じ処理を行なうものであるため詳細な説明を省略する。このサブルーチンは、第2ガス検知素子21のガス検知処理が始めての場合、差分計算用の第2出力値G2(0)と基準値B(n)とが記憶され、2回目以降の場合、第2出力値G2(n)に基づいて、第2ガス検知フラグがセット又はリセットされた後、メインルーチンに戻る。
【0053】
次に、ステップS26に進み、第1ガス検知素子11、第2ガス検知素子21及び第3ガス検知素子31の何れかがガスを検知したか否か、つまり、第1ガス検知フラグ、第2ガス検知フラグ及び第3ガス検知フラグの何れかがセットされているか否かを判断する。第1ガス検知フラグ、第2ガス検知フラグ及び第3ガス検知フラグの何れかがガス検知をして、第1ガス検知フラグ、第2ガス検知フラグ及び第3ガス検知フラグの何れかがセットされている場合(Yes)、ステップS27に進み、制御信号として車両周りの環境気体が汚染されていることを表す「ガス検知信号」がマイコン600から出力される。一方、第1ガス検知フラグ、第2ガス検知フラグ及び第3ガス検知フラグの何れもガス検知をしておらず、第1ガス検知フラグ、第2ガス検知フラグ及び第3ガス検知フラグの何れもがリセットされている場合(No)、ステップS28に進み、制御信号として車両周りの環境気体が汚染されていない(即ち、清浄である)ことを表す「クリーン信号」がマイコン600から出力される。
【0054】
制御信号の「ガス検知信号」がフラップ駆動回路41に入力されると、フラップ54が外気導入ダクト52を遮断する位置に回動するようにアクチュエータ42が駆動し、外気が自動車室内に侵入することを防止するため、NOx、CO及びHCが自動車室内に侵入しない。一方、制御信号の「クリーン信号」がフラップ駆動回路41に入力されると、フラップ54が内気循環ダクト53を遮断する位置に回動するようにアクチュエータ42が駆動し、外気が自動車室内に導入可能となる。
【0055】
ステップS27又はステップS28の次は、ステップS29でサンプリング時間の調整が行なわれる。サンプリング時間1が経過すると(Yes)、ステップS30に進む。
【0056】
ステップS30では、第1出力信号の第1出力値G1(n)が取得され、ステップS31に進み、第3出力信号の第3出力値G3(n)が取得される。
【0057】
次に、ステップS32に進み、第1ガス検知素子11のガス検知処理のサブルーチンが実行される。ステップS32におけるサブルーチンでは、第1出力値G1(n)に基づいて、第1ガス検知フラグがセット又はリセットされた後、メインルーチンに戻る。
【0058】
次に、ステップS33に進み、第3ガス検知素子31のガス検知処理のサブルーチンが実行される。このガス検知処理のサブルーチンは実施例1の第2ガス検知素子のガス検知処理と同じ処理を行なうものであるため詳細な説明を省略する。このサブルーチンは、第3ガス検知素子31のガス検知処理が始めての場合、差分計算用の第3出力値G3(0)と基準値B(n)とが記憶され、2回目以降の場合、第3出力値G3(n)に基づいて、第3ガス検知フラグがセット又はリセットされた後、メインルーチンに戻る。
【0059】
次に、ステップS34に進み、第1ガス検知素子11、第2ガス検知素子21及び第3ガス検知素子31の何れかがガスを検知したか否か、つまり、第1ガス検知フラグ、第2ガス検知フラグ及び第3ガス検知フラグの何れかがセットされているか否かを判断する。第1ガス検知フラグ、第2ガス検知フラグ及び第3ガス検知フラグの何れかがガス検知をして、第1ガス検知フラグ、第2ガス検知フラグ及び第3ガス検知フラグの何れかがセットされている場合(Yes)、ステップS35に進み、制御信号として「ガス検知信号」がマイコン600から出力される。一方、第1ガス検知フラグ、第2ガス検知フラグ及び第3ガス検知フラグの何れもガス検知をしておらず、第1ガス検知フラグ、第2ガス検知フラグ及び第3ガス検知フラグの何れもがリセットされている場合(No)、ステップS36に進み、制御信号として「クリーン信号」がマイコン600から出力される。
【0060】
制御信号の「ガス検知信号」がフラップ駆動回路41に入力されると、フラップ54が外気導入ダクト52を遮断する位置に回動するようにアクチュエータ42が駆動し、外気が自動車室内に侵入することを防止するため、NOx、CO及びHCが自動車室内に侵入しない。一方、制御信号の「クリーン信号」がフラップ駆動回路41に入力されると、フラップ54が内気循環ダクト53を遮断する位置に回動するようにアクチュエータ42が駆動し、外気が自動車室内に導入可能となる。
【0061】
ステップS35又はステップS36の次は、ステップS37でサンプリング時間の調整が行なわれる。サンプリング時間2が経過すると(Yes)、ステップS22に戻り、フラップ制御プログラムが繰り返される。
【0062】
このように実施例2のガスセンサ100は、NOx、CO及びHCの3種類のガス成分を検知することができる。また、第1出力値G1(n)、第2出力値G2(n)及び第3出力値G3(n)の取得と、第1ガス検知素子11、第2ガス検知素子21及び第3ガス検知素子31のガス検知処理とを連続して行なった後に制御信号を出力するものに比べ、このガスセンサ100は、第1出力値G1(n)及び第2出力値G2(n)の取得と、第1ガス検知素子11及び第2ガス検知素子21のガス検知処理とを連続して行なった後に制御信号を出力し、さらに、第1出力値G1(n)及び第3出力値G3(n)の取得と、第1ガス検知素子11及び第3ガス検知素子31のガス検知処理とを連続して行なった後に制御信号を出力するため、制御信号の出力周期が短い。また、各制御信号を出力する直前に、第1ガス検知素子11のガス検知処理が実行されているため、第1ガス成分であるNOxの濃度変化に追随して制御信号が出力される。このため、人間がNOxの臭いを感じるよりも早く制御信号が出力され、人間が不快に感じることを少なくすることができる。
【0063】
したがって、実施例2のガスセンサも、複数のガス成分を検知し、適切に制御信号を出力することができる。
【0064】
なお、実施例2では、NOxがCO及びHCのガス成分に対して臭気性が最も強いことから、NOxを第1ガス成分としたが、第3ガス検知素子としてHCではなく、NOxよりも臭気性のあるアンモニアに選択的に反応するものを用いることが考えられる。その場合には、最も臭気性の強いアンモニアのガス検知を優先すべく、アンモニアを本発明の第1ガス成分としつつ、アンモニアに反応するガス検知素子を3個存在するガス検知素子の内で第1ガス検知素子に相当するものとして設定し、図5及び図6に示すフローチャートを実行するようにすれば良い。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明のガスセンサは車両用空調制御装置や空気清浄器等に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】実施例1のガスセンサが利用された車両用空調制御装置を示す概略図である。
【図2】実施例1におけるフラップ制御プログラムのメインルーチンを示すフローチャートである。
【図3】各ガス検知素子のガス検知処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図4】実施例2ガスセンサが利用された車両用空調制御装置を示す概略図である。
【図5】実施例2におけるフラップ制御プログラムのメインルーチンを示すフローチャートである。
【図6】実施例2におけるフラップ制御プログラムのメインルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0067】
10、100…ガスセンサ
11…第1ガス検知素子
21…第2ガス検知素子
31…第3ガス検知素子
60、600…マイコン(制御部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境気体中の異なるガス成分を検知可能な複数のガス検知素子と、各該ガス検知素子から出力される複数の出力信号を取得し、各該出力信号に基づいてガス検知を個々に判断し、個々の該ガス検知の結果に基づいて該環境気体が汚染されているか否かを表す制御信号を出力する制御部とを備えたガスセンサにおいて、
検知対象である全前記ガス成分のうちの第1ガス成分は他のガス成分に対して優先させるべきものであり、
該第1ガス成分に対応した前記ガス検知素子を第1ガス検知素子とし、該第1ガス検知素子の前記出力信号を第1出力信号とし、
他の該ガス成分に対応した該ガス検知素子を残余ガス検知素子とし、該残余ガス検知素子の前記出力信号を残余出力信号とし、
前記制御部は、該第1出力信号を取得し、該第1出力信号に基づいてガス検知を判断する第1検出処理部と、該残余出力信号を取得し、該残余出力信号に基づいてガス検知を判断する残余検出処理部とを有し、
該第1検出処理部においてガス検知を判断する毎に前記制御信号を出力し、該制御信号が複数回出力される間に、該残余検出処理部において1回ガス検知を判断することを特徴とするガスセンサ。
【請求項2】
前記他のガス成分は第2ガス成分であり、前記残余ガス検知素子は該第2ガス成分に対応した前記ガス検知素子である第2ガス検知素子であり、前記残余出力信号は該第2ガス検知素子の前記出力信号である第2出力信号であり、前記残余検出処理部は該第2出力信号を取得し、該第2出力信号に基づいてガス検知を判断する第2検出処理部であり、
前記制御信号が2回出力される間に、該第2検出処理部において1回ガス検知を判断する請求項1記載のガスセンサ。
【請求項3】
前記他のガス成分は第2ガス成分及び第3ガス成分であり、前記残余ガス検知素子は、該第2ガス成分に対応した前記ガス検知素子である第2ガス検知素子と、該第3ガス成分に対応した該ガス検知素子である第3ガス検知素子とであり、前記残余出力信号は、該第2ガス検知素子の前記出力信号である第2出力信号と、該第3ガス検知素子の前記出力信号である第3出力信号とであり、前記残余検出処理部は、該第2出力信号を取得し、該第2出力信号に基づいてガス検知を判断する第2検出処理部と、該第3出力信号を取得し、該第3出力信号に基づいてガス検知を判断する第3検出処理部とであり、
前記制御信号が出力される毎に、該第2検出処理部におけるガス検知の判断と、該第3検出処理部におけるガス検知の判断とを交互に繰り返す請求項1記載のガスセンサ。
【請求項4】
前記第1ガス成分は、検知対象となる全前記ガス成分の内で臭気性が最も強い臭気ガスである請求項1乃至3のいずれか1項記載のガスセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−115639(P2009−115639A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−289437(P2007−289437)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【出願人】(000004547)日本特殊陶業株式会社 (2,912)
【Fターム(参考)】