説明

ガス化システム

【課題】炭素系燃料をガス化して得られた生成ガスをシフト反応器に直接供給した場合に、シフト反応触媒の表面に塩化アンモニウムが析出してもシフト反応触媒を容易に再生し、ガス化システムにおける熱効率の低下を抑制する。
【解決手段】石炭1等の炭素系燃料を酸素3等の酸化剤と反応させて一酸化炭素及び水素を主成分とする生成ガスを発生させるガス化部10と、シフト反応触媒を用いて生成ガスを水蒸気と反応させて二酸化炭素及び水素を主成分とするシフトガスに変換するシフト反応部40とを含むガス化システムにおいて、シフト反応部40は、シフト反応触媒を備えた少なくとも2系列のシフト反応器41、42を有し、シフト反応器41、42のうち少なくとも1系列には、生成ガスを通ガスし、他の系列のシフト反応器には、再生ガスを通ガスし、生成ガスと再生ガスとを切り替え可能とし、再生ガスは、塩化アンモニウムの沸点以上の温度に昇温してシフト反応器41に通ガスする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
炭素系燃料をガス化して得られる生成ガスは、おおよそ50〜60%の一酸化炭素及びおおよそ20〜25%の水素を含む。水素が必要な場合、この生成ガスに対し、下記反応式(1)に示すシフト反応を用い、一酸化炭素を水蒸気と反応させて水素と二酸化炭素とする。
【0003】
CO+HO→CO+H …反応式(1)
シフト反応に好適な触媒としては、鉄系やコバルト系が知られている。これらの触媒を用いることにより、おおよそ300〜400℃でシフト反応を進めることができる。
【0004】
ガス化炉出口のガス温度は、シフト反応に必要な温度以上とし、ガス化炉出口のガスの脱塵を行った後、そのままシフト反応器に供給することが望ましい。
【0005】
しかし、生成ガスは、微量の塩化水素やアンモニアを含んでいるため、これらのガスがシフト反応器の触媒の表面で塩化アンモニウムとして析出し、触媒性能を低下させる。このため、シフト反応器に供給する前に水洗塔により塩化水素及びアンモニアの両方、あるいは少なくとも片方を除去することが行われている。この場合、水洗塔の出口温度は、おおよそ100〜150℃であるため、シフト反応に必要な温度まで昇温する必要があり、熱効率が低下する問題があった。
【0006】
特許文献1には、炭素含有燃料のガス化によって得られる生成ガスをガスタービンの燃料として使用するガス化設備において、生成ガスの精製、及びガスタービンから排出される排ガスの浄化を行うガス処理方法であって、生成ガスをガスタービンの燃料として導入し、ガスタービンから排出される排ガスに対して少なくとも脱硫処理を行うガス処理方法が開示されている。
【0007】
特許文献2には、ガス化炉と乾式脱硫装置との間に、アンモニアと塩化水素とを反応させて固形分の塩化アンモニウムを生成し除去するアンモニア乾式除去装置を備えたガス化複合発電装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−248285号公報
【特許文献2】特開平10−328530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来のガス化システムにおいては、炭素系燃料をガス化して得られた生成ガスを水洗塔に通ガスした後、シフト反応器に供給する。この理由は、生成ガスに含まれる塩化水素及びアンモニアがシフト反応触媒の表面において塩化アンモニウムとして析出することを防止するためである。生成ガスを水洗塔に通ガスすると、生成ガスの温度が低下するため、シフト反応器に通ガスするために昇温する必要があり、熱効率が低下する問題がある。
【0010】
塩化水素及びアンモニアの発生は、低品位の炭素系燃料をガス化した場合に多く、問題となりやすい。
【0011】
本発明の目的は、炭素系燃料をガス化して得られた生成ガスをシフト反応器に直接供給した場合に、シフト反応触媒の表面に塩化アンモニウムが析出してもシフト反応触媒を容易に再生し、ガス化システムにおける熱効率の低下を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のガス化システムは、炭素系燃料を酸化剤と反応させて一酸化炭素及び水素を主成分とする生成ガスを発生させるガス化部と、シフト反応触媒を用いて前記生成ガスを水蒸気と反応させて二酸化炭素及び水素を主成分とするシフトガスに変換するシフト反応部とを含むガス化システムであって、前記シフト反応部は、前記シフト反応触媒を備えた少なくとも2系列のシフト反応器を有し、前記シフト反応器のうち少なくとも1系列には、前記生成ガスを通ガスし、他の系列の前記シフト反応器には、再生ガスを通ガスし、前記生成ガスと前記再生ガスとを切り替え可能とし、前記再生ガスは、塩化アンモニウムの沸点以上の温度に昇温して前記シフト反応器に通ガスすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ガス化システムにおける生成ガスの温度がシフト反応に必要な温度以下になることがなく、生成ガスの加熱を不要とすることができ、熱効率の高いガス化システムを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】再生ガスとして窒素を用いるガス化システムの実施例を示す概略構成図である。
【図2】再生ガスとして二酸化炭素を用いるガス化システムの実施例を示す概略構成図である。
【図3】再生ガスとして二酸化炭素及び水素を主成分とするシフトガスを用いるガス化システムの実施例を示す概略構成図である。
【図4】再生ガスとして水蒸気を用いるガス化システムの実施例を示す概略構成図である。
【図5】再生ガスとして水蒸気を用いるガス化システムの実施例を示す概略構成図である。
【図6】再生ガスとしてガスタービン排ガスを用いるガス化システムの実施例を示す概略構成図である。
【図7】実施例のシフト反応器の一系列を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、炭素系燃料をガス化し、ガス化によって得られた生成ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気を反応させ、水素及び二酸化炭素を主成分とするガスを製造するシステムに関するものである。
【0016】
製造したガスは、アンモニアなどの化学製品製造の原料として用いることができる。また、二酸化炭素を回収した後、ガスタービンや燃料電池を用いる発電設備の燃料として用いることができる。二酸化炭素を回収してガスタービンに用いることにより、地球温暖化防止に寄与することができる。
【0017】
生成ガスに含まれる塩化水素及びアンモニアから生じる塩化アンモニウムの沸点は339℃である。シフト反応触媒(単に触媒ともいう。)の表面に析出した塩化アンモニウムは、339℃以上のガスを流通すると気化し、その一部は、塩化水素とアンモニアとに分離してガスに同伴される。これにより、触媒の表面から塩化アンモニウムを除去することができる。
【0018】
この性質を用いれば、炭素系燃料を酸化剤によりガス化して得られた一酸化炭素及び水素を主成分とする生成ガスを、直接シフト反応器に供給した場合でも、触媒の表面に析出した塩化アンモニウムを除去することが可能となる。
【0019】
そこで、複数個のシフト反応器を含むシフト反応部を設け、一方のシフト反応器に生成ガスを通ガスする際、他方のシフト反応器には塩化アンモニウムの沸点以上に再生ガスを通ガスし、触媒の表面に析出した塩化アンモニウムを除去することができるようにする。再生ガスの流量は、触媒温度が数時間で塩化アンモニウムの沸点以上となるように設定すればよく、生成ガスの流量と同量としてシフト反応器におけるSV(空間速度:Space Velocity)をシフト反応時と同じ値とする必要はない。
【0020】
ここで、通ガスとは、反応器等にガスを流すことをいう。
【0021】
再生ガスとしては、窒素、二酸化炭素、水洗後の生成ガス、及び水蒸気を用いることができる。また、ガス化システムの下流でガスタービンを用いて発電する場合は、ガスタービンの排ガスを用いることができる。いずれのガスも、ガス化システムにおいて容易に得られるガスである。
【0022】
窒素は、空気分離部から得られる。空気分離部は、炭素系燃料をガス化する際に酸素を用いるため、ガス化システムに設置されている。空気中の酸素及び窒素の割合は、窒素が酸素の4倍である。ガス化システムにおいては、この窒素が余剰となるため、再生ガスとして使うことが可能である。
【0023】
二酸化炭素は、シフト反応後の生成ガスから二酸化炭素を分離するシステム構成とすることにより得られる。二酸化炭素を液体貯蔵するためには、加圧する必要があるが、その過程で高温の二酸化炭素ガスが得られるため、これを再生ガスに使用することが可能である。
【0024】
水洗後の生成ガスは、下流の設備で利用するために、昇温する場合がある。例えば、ガスタービンに供給する場合には、水洗前のガスと熱交換して温度を上げる。そこで、この一部を抽気して蒸気により温度を上げ、シフト反応器の再生ガスとして用いることができる。再生に用いたガスは、塩化アンモニウムを除去後、抽気した部位に戻すことにより、熱損失を最小に抑えることができる。
【0025】
水蒸気は、化学プラントや発電プラントで一般的に使われており、その一部を利用する。再生に用いた水蒸気は、塩化アンモニウムを除去した後、ガス化炉やガス化炉の出口側に供給するか、加熱してシフト反応器の入口側に供給することにより、熱損失を最小に抑えることができる。
【0026】
シフト反応器の出口の再生ガスは、塩化アンモニウムを含むが、この再生ガスを塩化アンモニウム除去部に導き、ここでガス温度を下げ、塩化アンモニウムを吸着材の表面に析出させて除去する。あるいは、再生ガスに含まれる塩化アンモニウム、塩化水素及びアンモニアを気体状態で吸着材に吸着させてもよい。再生ガスとして水蒸気を用いた場合、温度を下げて液体とした後に濃縮結晶化装置に導き、水分を蒸発させることにより、塩化アンモニウムを固体として回収することもできる。
【0027】
シフト反応器における生成ガスから再生ガス供給への切り替えは、シフト反応器における一酸化炭素から二酸化炭素への転化率が規定値以下となった時点で実施する。この転化率は、シフト反応器の入口側及び出口側の一酸化炭素濃度及び二酸化炭素濃度をオンラインで分析し、下記計算式(1)及び(2)により求める。
【0028】
【数1】

【0029】
【数2】

【0030】
ここで、[CO]inは、シフト反応器の入口側の一酸化炭素濃度であり、[COinは、シフト反応器の入口側の二酸化炭素濃度であり、[CO]outは、シフト反応器の出口側の一酸化炭素濃度であり、[COoutは、シフト反応器の出口側の二酸化炭素濃度である。
【実施例1】
【0031】
図1は、シフト反応触媒の再生ガスとして窒素を用いるガス化システムの実施例を示す概略構成図である。
【0032】
本図において、ガス化システムは、上流側から、ガス化部10、熱回収部20、脱塵部30、シフト反応部40、水洗塔51、硫化水素除去部52及び二酸化炭素除去部60を含む構成となっている。
【0033】
ガス化部10は、ガス化炉101及び生成ガス移動部102を含む構成である。
【0034】
炭素系燃料として石炭1を用い、酸化剤として空気分離部11において空気2から分離して得られた酸素3を用い、石炭1及び酸素3をガス化部10に供給するようになっている。石炭1は、ガス化部10においてガス化されて一酸化炭素及び水素を主成分とするガスになる。この生成ガスは、熱回収部20で約400℃まで冷却され、サイクロン31及びフィルタ32を含む脱塵部30に供給されて未反応石炭などの微粒子を生成ガスから分離する。
【0035】
生成ガスは、次に、シフト反応用の水蒸気5とともにシフト反応部40に供給され、生成ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気をシフト反応させて二酸化炭素及び水素に変化させる。シフト反応部40を構成する少なくとも2系列のシフト反応器41、42には、鉄系やコバルト系などのシフト反応に活性を有する触媒が充填されている。触媒の種類にもよるが、おおよそ300〜400℃で反応を進める。
【0036】
ここで、シフト反応後の二酸化炭素及び水素を主成分とするガスをシフトガスと呼ぶことにする。
【0037】
シフトガスは、その後、水洗塔51に送られ、洗浄水53によってシアン化水素やフッ化水素などの微量ガス成分が除去される。硫化水素除去部52においては、硫化水素吸収液54によって硫化水素が除去される。
【0038】
本実施例においては、二酸化炭素を除去するため、更に二酸化炭素除去部60に通ガスして二酸化炭素吸収液64によって二酸化炭素を除去し、製品ガス7を得るようになっている。
【0039】
硫化水素除去部52や二酸化炭素除去部60には、アミン吸収液を用いる方法や、吸着材を用いる方法がある。
【0040】
生成ガスを通ガスするシフト反応器42においては、生成ガスに含まれる塩化水素とアンモニアとが化合して生成する塩化アンモニウムが析出する。この塩化アンモニウムの析出により、触媒の活性が低下する。一方、シフト反応器41には、再生ガスを通ガスして塩化アンモニウムを除去しておく。
【0041】
シフト反応器42における一酸化炭素から二酸化炭素への転化率が規定値以下になった場合に、生成ガスの供給をもう一方のシフト反応器41に切り替え、替わりに再生ガスとして塩化アンモニウムの沸点以上に昇温した窒素4を供給する。窒素4は、空気分離部11で製造されたものであり、これを熱交換器12で昇温して用いる。窒素4の流量は、触媒温度が数時間で塩化アンモニウムの沸点以上となるように設定すればよい。
【0042】
シフト反応器41とシフト反応器42とに通ガスするガスは、生成ガス又は再生ガスであり、これらを交互に切り替えて少なくとも2系列のシフト反応器41、42のいずれかが生成ガスのシフト反応に用いられるようになっている。
【0043】
図7は、本実施例に適用するシフト反応器の一系列を示す概略構成図である。
【0044】
炭素系燃料をガス化して得られた生成ガスの主成分は、一酸化炭素及び水素であり、一酸化炭素の割合を減らし、水素の割合を増やすためにシフト反応を用いる。一酸化炭素の転化率の目標値は、下流のプロセスからの要求仕様によって決まる。例えば、化学合成のために高純度の水素が必要な場合や、発電プラントにおいて二酸化炭素回収率90%以上が求められるような場合には、転化率の目標値は高くなる。
【0045】
この転化率の目標値が高い場合、シフト反応は発熱反応であるため、水冷管を反応器内に設けるなどしてこの反応熱を回収しない場合、一系列の反応塔を複数台に分ける必要が生じることがある。これは、触媒に劣化を防止するための使用上限温度があるためである。
【0046】
本図において、図1に示すシフト反応器41は、一系列に3塔とした場合の構成を示している。すなわち、図1に示すシフト反応器41は、直列に接続した反応塔41a、41b、41cに分割されている。そして、反応塔41a、41b、41cの下流側にはそれぞれ、熱交換器75a、75b、75cが設けてある。反応塔41a、41b、41cの上流側にはそれぞれ、水蒸気5及び再生ガス8を導入する配管が設けてある。反応塔41aの上流側には、バイパスガス9の配管も設けてある。
【0047】
本図に示す構成により、生成ガスのシフト反応によって発生した熱を除去して生成ガス(生成ガス及びシフトガスの混合物)の温度を下げてから次の反応塔に生成ガスを供給することができる。これにより、触媒の使用温度の上限値を越えないように反応塔41a、41b、41cを稼働することが可能になる。
【0048】
本図においては、それぞれの反応塔41a、41b、41cの入口側及び出口側において一酸化炭素濃度及び二酸化炭素濃度をガス組成分析計71で分析するようになっている。これにより、それぞれの反応塔41a、41b、41cにおける転化率を求め、いずれかの転化率が規定値を下回った時点で、全ての反応塔41a、41b、41cの再生を開始することができる。
【0049】
また、本図においては、反応塔41aの上流側及び反応塔41cの下流側に圧力計72及び流量計74が設けてある。また、それぞれの反応塔41a、41b、41cの上流側及び下流側に温度計73が設けてある。
【0050】
シフト反応器41、42における転化率は、例えば、図7に示すように、シフト反応器の入口側及び出口側に設置したガス組成分析計71で一酸化炭素及び二酸化炭素の割合を測定し、上記計算式(1)及び(2)を用いて計算する。
【0051】
シフト反応器41、42への生成ガス供給と再生ガス供給の切り替えタイミングは、シフト反応器における一酸化炭素から二酸化炭素への転化率を監視する方法以外にも、シフト反応器の入口側と出口側の温度を測定し、この温度差が規定値以下となった時点で切り替える方法もある。
【0052】
すなわち、シフト反応器41、42の入口側及び出口側のガス組成を測定し、シフト反応器41、42における一酸化炭素の二酸化炭素への転化率を計算し、生成ガスを通ガスするシフト反応器42と、再生ガスを通ガスするシフト反応器41とを切り替える制御部を備えてもよい。
【0053】
また、シフト反応器41、42の入口側及び出口側のガス温度を測定し、これらのガス温度の差を用いて生成ガスを通ガスするシフト反応器42と、再生ガスを通ガスするシフト反応器41とを切り替える制御部を備えてもよい。
【0054】
昇温した窒素4により、触媒の表面に付着した塩化アンモニウムは気化し、一部は塩化水素とアンモニアとに分離され、窒素4に同伴してシフト反応器41、42から流出する。シフト反応器41、42の下流には、図1に示す塩化アンモニウム除去部43が設けてある。塩化アンモニウム除去部43においてガス温度を下げ、塩化アンモニウム除去部43に充填された吸着材の表面において、再度、塩化アンモニウムとして析出させ、窒素4から塩化アンモニウムを分離した後に煙突から系外に排出する。吸着材としては、活性炭やゼオライトなどの比表面積の大きい吸着材を用いる。
【0055】
塩化アンモニウム除去部43の変形例としては、気体の状態で塩化アンモニウム、塩化水素及びアンモニアを吸着させる方法もある。この場合、塩化アンモニウム除去部43を3塔構成とし、それぞれの塔に塩化アンモニウム吸着特性に優れた吸着材、塩化水素吸着特性に優れた吸着材、及びアンモニア吸着特性に優れた吸着材を充填する構成とすることもできる。
【実施例2】
【0056】
図2は、シフト反応触媒の再生ガスとして二酸化炭素を用いるガス化システムの実施例を示す概略構成図である。
【0057】
炭素系燃料として石炭1を用い、酸化剤として酸素3をガス化部10に供給する。空気分離部11で空気から分離して得られた酸素3をガス化部10に供給してもよい。石炭1は、ガス化部10においてガス化されて一酸化炭素及び水素を主成分とするガスになる。この生成ガスは、熱回収部20で約400℃まで冷却され、サイクロン31及びフィルタ32を含む脱塵部30に供給されて未反応石炭などの微粒子を生成ガスから分離する。
【0058】
生成ガスは、次に、水蒸気5とともにシフト反応部40に供給され、生成ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気をシフト反応させて二酸化炭素及び水素に変化させる(シフトガスとなる。)。シフト反応部40を構成するシフト反応器41、42には、鉄系やコバルト系などのシフト反応に活性を有する触媒が充填されている。触媒の種類にもよるが、おおよそ300〜400℃で反応を進める。
【0059】
シフトガスは、その後、水洗塔51に送られ、微量ガス成分が除去される。硫化水素除去部52においては、硫化水素が除去される。
【0060】
本実施例においては、更に二酸化炭素吸収塔61に通ガスして製品ガス3を得るようになっている。
【0061】
シフト反応器41、42においては、生成ガスに含まれる塩化水素とアンモニアとが化合して生成する塩化アンモニウムが析出する。この塩化アンモニウムの析出により、触媒の活性が低下する。シフト反応器42における一酸化炭素から二酸化炭素への転化率が規定値以下になった場合に、生成ガスの供給をもう一方のシフト反応器41に切り替え、替わりに再生ガスとして二酸化炭素65を供給する。この二酸化炭素65は、二酸化炭素吸収塔61で吸収されたものであり、二酸化炭素吸収塔61から吸収液が吸収液再生塔62に送られて吸収液再生塔62で分離されたものである。ここで、二酸化炭素吸収塔61及び吸収液再生塔62をまとめて二酸化炭素回収部160と呼ぶことにする。
【0062】
二酸化炭素は、液体として二酸化炭素貯蔵部170に貯蔵するために、圧縮機63a、63b、63cでおおよそ8〜11MPaまで加圧される。この場合に、圧縮により二酸化炭素の温度が上昇するため、圧縮機63a、63b、63cが複数台設置してある。圧縮されて塩化アンモニウムの沸点以上に昇温された二酸化炭素65をシフト反応触媒の再生に用いる。二酸化炭素65の流量は、触媒温度が数時間で塩化アンモニウムの沸点以上となるように設定すればよい。
【0063】
昇温した二酸化炭素65により、触媒の表面に付着した塩化アンモニウムは気化し、一部は塩化水素とアンモニアとに分離され、二酸化炭素65に同伴してシフト反応器41、42から流出する。シフト反応器41、42の下流には、塩化アンモニウム除去部43を設けてある。塩化アンモニウム除去部43においてガス温度を下げ、塩化アンモニウム除去部43に充填された吸着材の表面において、再度、塩化アンモニウムとして析出させ、二酸化炭素65から塩化アンモニウムを分離し、吸収液再生塔62の出口側に戻す。二酸化炭素65から塩化アンモニウムを除去する方法としては、塩化アンモニウム、塩化水素及びアンモニアを気体のまま吸着材に吸着させて除去する方法もある。
【実施例3】
【0064】
図3は、シフト反応触媒の再生ガスとして二酸化炭素及び水素を主成分とするシフトガスを用いるガス化システムの実施例を示す概略構成図である。
【0065】
炭素系燃料として石炭1を用い、酸化剤として酸素3をガス化部10に供給する。空気分離部11で空気2から分離して得られた酸素3をガス化部10に供給してもよい。石炭1は、ガス化部10においてガス化されて一酸化炭素及び水素を主成分とするガスになる。この生成ガスは、熱回収部20で約400℃まで冷却され、サイクロン31及びフィルタ32を備えた脱塵部30に送られ、未反応石炭などの微粒子が分離される。
【0066】
生成ガスは、次に、水蒸気5とともにシフト反応部40に送られ、生成ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気をシフト反応させて二酸化炭素及び水素に変化させる(シフトガスとなる。)。シフトガスは、その後、水洗塔51に送られ、微量ガス成分が除去される。硫化水素除去部52においては、硫化水素が除去される。
【0067】
シフト反応器41、42においては、生成ガスに含まれる塩化水素とアンモニアとが化合して生成する塩化アンモニウムが析出する。この塩化アンモニウムの析出により、触媒の活性が低下する。シフト反応器42における一酸化炭素から二酸化炭素への転化率が規定値以下になった場合に、生成ガスの供給をもう一方のシフト反応器41に切り替え、替わりに硫化水素除去部52の出口側の還流ガス8を再生ガスとし、還流ガス昇温用の熱交換器44で塩化アンモニウムの沸点以上に昇温してシフト反応部40に供給する。還流ガス8の流量は、触媒温度が数時間で塩化アンモニウムの沸点以上となるように設定すればよい。
【0068】
昇温した還流ガス8により、触媒の表面に付着した塩化アンモニウムは気化し、一部は塩化水素とアンモニアとに分離され、還流ガス8に同伴してシフト反応器41、42から流出する。シフト反応器41、42の下流には、塩化アンモニウム除去部43を設けてある。塩化アンモニウム除去部43においてガス温度を下げ、塩化アンモニウム除去部43に充填された吸着材の表面において、再度、塩化アンモニウムとして析出させ、還流ガス8から塩化アンモニウムを分離した後に、圧縮機45で加圧し、硫化水素除去部52の出口配管に戻す。還流ガス8から塩化アンモニウムを除去する方法としては、塩化アンモニウム、塩化水素及びアンモニアを気体のまま吸着材に吸着させて除去する方法もある。
【実施例4】
【0069】
図4は、シフト反応触媒の再生ガスとして水蒸気を用いるガス化システムの実施例を示す概略構成図である。
【0070】
炭素系燃料として石炭1を用い、酸化剤として酸素3をガス化部10に供給する。空気分離部11で空気2から分離して得られた酸素3をガス化部10に供給してもよい。石炭1は、ガス化部10においてガス化されて一酸化炭素及び水素を主成分とするガスになる。この生成ガスは、熱回収部20で約400℃まで冷却され、サイクロン31及びフィルタ32を含む脱塵部30に供給されて未反応石炭などの微粒子を生成ガスから分離する。
【0071】
生成ガスは、次に、水蒸気5とともにシフト反応部40に供給され、生成ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気5をシフト反応させて二酸化炭素及び水素に変化させる(シフトガスとなる。)。シフトガスは、その後、水洗塔51に送られ、微量ガス成分が除去される。硫化水素除去部52においては、硫化水素が除去される。
【0072】
シフト反応器41、42においては、生成ガスに含まれる塩化水素とアンモニアとが化合して生成する塩化アンモニウムが析出する。この塩化アンモニウムの析出により、触媒の活性が低下する。シフト反応器42における一酸化炭素から二酸化炭素への転化率が規定値以下になった場合に、生成ガスの供給をもう一方のシフト反応器41に切り替え、替わりに塩化アンモニウムの沸点以上の温度の水蒸気6を再生ガスとしてシフト反応部40に供給する。水蒸気6の流量は、触媒温度が数時間で塩化アンモニウムの沸点以上となるように設定すればよい。
【0073】
水蒸気6により、触媒の表面に付着した塩化アンモニウムは気化し、一部は塩化水素とアンモニアとに分離され、水蒸気6に同伴してシフト反応器41、42から流出する。シフト反応器41、42の下流には、塩化アンモニウム除去部43を設けてある。塩化アンモニウム除去部43においてガス温度を下げ、塩化アンモニウム除去部43に充填された吸着材の表面において、再度、塩化アンモニウムとして析出させ、水蒸気6から塩化アンモニウムを分離する。二酸化炭素から塩化アンモニウムを除去する方法としては、塩化アンモニウム、塩化水素及びアンモニアを気体のまま吸着材に吸着させて除去する方法もある。
【0074】
この水蒸気6は、ガス化部10あるいはガス化部10の下流側に供給する。ガス化部10あるいはガス化部10の出口より下流側の熱回収部は900℃以上の高温であるため、無触媒でもシフト反応が進行する。その分、シフト反応器41、42における一酸化炭素から二酸化炭素への転化率の設定を下げることができるため、シフト反応器41、42における水蒸気6の使用量を削減することができる。
【0075】
塩化アンモニウムを除去した水蒸気6は、熱交換器45によって昇温し、シフト反応器41、42の入口側に供給してもよい。
【実施例5】
【0076】
図5は、シフト反応触媒の再生ガスとして水蒸気を用いるガス化システムの他の実施例を示す概略構成図である。
【0077】
炭素系燃料として石炭1を用い、酸化剤として酸素3をガス化部10に供給する。空気分離部11で空気2から分離して得られた酸素3をガス化部10に供給してもよい。石炭1は、ガス化部10においてガス化されて一酸化炭素及び水素を主成分とするガスになる。この生成ガスは、熱回収部20で約400℃まで冷却され、サイクロン31及びフィルタ32を含む脱塵部30に供給されて未反応石炭などの微粒子を生成ガスから分離する。
【0078】
次に、生成ガスは、水蒸気5とともにシフト反応部40に供給され、生成ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気をシフト反応させて二酸化炭素及び水素に変化させる(シフトガスとなる。)。シフトガスは、その後、水洗塔51に送られ、微量ガス成分が除去される。硫化水素除去部52においては、硫化水素が除去される。
【0079】
シフト反応器41、42においては、生成ガスに含まれる塩化水素とアンモニアとが化合して生成する塩化アンモニウムが析出する。この塩化アンモニウムの析出により、触媒の活性が低下する。シフト反応器42における一酸化炭素から二酸化炭素への転化率が規定値以下になった場合に、生成ガスの供給をもう一方のシフト反応器41に切り替え、替わりに塩化アンモニウムの沸点以上の温度の水蒸気6を再生ガスとしてシフト反応部40に供給する。水蒸気6の流量は、触媒温度が数時間で塩化アンモニウムの沸点以上となるように設定すればよい。
【0080】
水蒸気6により、触媒の表面に付着した塩化アンモニウムは気化し、一部は塩化水素とアンモニアとに分離され、水蒸気6に同伴してシフト反応器41、42から流出する。水蒸気6は、熱交換器46で冷却され、液体として濃縮結晶化部47に供給される。濃縮結晶化部47において水溶液中の水分のみを蒸発させ、塩化アンモニウムを固体として回収する。膜分離による水溶液の濃縮も可能である。
【実施例6】
【0081】
図6は、シフト反応触媒の再生ガスとしてガスタービンの排ガスを用いるガス化システムの他の実施例を示す概略構成図である。
【0082】
炭素系燃料として石炭1を用い、酸化剤として酸素3をガス化部10に供給する。空気分離部11で空気2から分離して得られた酸素3をガス化部10に供給してもよい。石炭1は、ガス化部10においてガス化されて一酸化炭素及び水素を主成分とするガスになる。この生成ガスは、熱回収部20で約400℃まで冷却され、サイクロン31及びフィルタ32を含む脱塵部30に供給されて未反応石炭などの微粒子を生成ガスから分離する。
【0083】
次に、生成ガスは、水蒸気5とともにシフト反応部40に供給され、生成ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気をシフト反応させて二酸化炭素及び水素に変化させる(シフトガスとなる。)。シフトガスは、その後、水洗塔51に送られ、微量ガス成分が除去される。硫化水素除去部52において、硫化水素が除去される。
【0084】
さらに、シフトガスは、二酸化炭素吸収塔60に送られ、水素を主成分とする製品ガス7とされ、ガスタービン66の燃料として発電に利用される。ガスタービン66の排ガスの顕熱は、熱回収ボイラ67において水蒸気として回収され、蒸気タービン(図示していない)を駆動するコンバインドサイクル発電とすることにより、高い発電効率を得ることができる。ここで、熱回収ボイラ67は、ガスタービン66の排ガスと水とを熱交換することにより水蒸気を発生させる熱交換器である。
【0085】
この発電システムは、ガスタービンの上流側で二酸化炭素を回収しているため、ガスタービン排ガス68の主成分は、水蒸気及び窒素であり、地球温暖化防止に寄与するものである。
【0086】
シフト反応器41、42においては、生成ガスに含まれる塩化水素とアンモニアとが化合して生成する塩化アンモニウムが析出する。この塩化アンモニウムの析出により、触媒の活性が低下する。シフト反応器42における一酸化炭素から二酸化炭素への転化率が規定値以下になった場合に、生成ガスの供給をもう一方のシフト反応器41に切り替え、替わりに再生ガスとしてガスタービン66の出口側、あるいは熱回収ボイラ67から、塩化アンモニウムの沸点以上の温度のガスタービン排ガス68の一部を抽気して供給する。ガスタービン排ガス68の流量は、触媒温度が数時間で塩化アンモニウムの沸点以上となるように設定すればよい。
【0087】
ガスタービン排ガス68により、触媒の表面に付着した塩化アンモニウムは気化し、一部は塩化水素とアンモニアとに分離され、ガスタービン排ガス68に同伴してシフト反応器41、42から流出する。シフト反応器41、42の下流には、塩化アンモニウム除去部43を設け、ガス温度を下げて塩化アンモニウム除去部43に充填された吸着材の表面に、再度、塩化アンモニウムとして析出させ、ガスタービン排ガス68から塩化アンモニウムを分離する。二酸化炭素から塩化アンモニウムを除去する方法としては、塩化アンモニウム、塩化水素及びアンモニアを気体のまま吸着材に吸着させて除去する方法もある。
【0088】
塩化アンモニウムを除去された排ガスは、ガスタービン66の下流の熱回収ボイラ67に戻す。熱回収ボイラ67にガスタービン排ガスを戻すことにより、ガスタービン排ガス68が有する顕熱を熱回収ボイラ67で回収することが可能であり、熱損失を最小限に抑えることができる。
【符号の説明】
【0089】
1:石炭、2:空気、3:酸素、4:窒素、5:水蒸気、6:水蒸気、7:製品ガス、8:再生ガス、9:バイパスガス、10:ガス化部、11:空気分離部、20:熱回収部、30:脱塵部、31:サイクロン、32:フィルタ、40:シフト反応部、41、42:シフト反応器、43:塩化アンモニウム除去部、44:熱交換器、45:圧縮機、46:熱交換器、47:濃縮結晶化部、51:水洗塔、52:硫化水素除去部、53:洗浄水、54:硫化水素吸収液、60:二酸化炭素除去部、61:二酸化炭素吸収塔、62:吸収液再生塔、63a、63b、63c:圧縮機、64:二酸化炭素吸収液、65:二酸化炭素、66:ガスタービン、67:熱回収ボイラ、68:ガスタービン排ガス、71:ガス組成分析計、72:圧力計、73:温度計、74:流量計、160:二酸化炭素回収部、170:二酸化炭素貯蔵部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素系燃料を酸化剤と反応させて一酸化炭素及び水素を主成分とする生成ガスを発生させるガス化部と、シフト反応触媒を用いて前記生成ガスを水蒸気と反応させて二酸化炭素及び水素を主成分とするシフトガスに変換するシフト反応部とを含むガス化システムであって、前記シフト反応部は、前記シフト反応触媒を備えた少なくとも2系列のシフト反応器を有し、前記シフト反応器のうち少なくとも1系列には、前記生成ガスを通ガスし、他の系列の前記シフト反応器には、再生ガスを通ガスし、前記生成ガスと前記再生ガスとを切り替え可能とし、前記再生ガスは、塩化アンモニウムの沸点以上の温度に昇温して前記シフト反応器に通ガスすることを特徴とするガス化システム。
【請求項2】
前記シフト反応器に通ガスした前記再生ガスを通ガスする塩化アンモニウム除去部を含み、前記塩化アンモニウム除去部は、吸着材を備え、前記再生ガスの温度を下げて前記再生ガスに含まれる塩化アンモニウムを前記吸着材の表面に析出させ、前記再生ガスに含まれる塩化アンモニウムを除去することを特徴とする請求項1記載のガス化システム。
【請求項3】
前記再生ガスに含まれる塩化アンモニウム並びに塩化アンモニウムの熱分解で発生した塩化水素及びアンモニアを前記吸着材によって除去することを特徴とする請求項2記載のガス化システム。
【請求項4】
前記再生ガスは、窒素、二酸化炭素、前記シフトガス、又は水蒸気であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス化システム。
【請求項5】
前記シフトガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収部と、回収した二酸化炭素を加圧する圧縮機と、加圧した二酸化炭素を貯蔵する二酸化炭素貯蔵部とを含み、前記再生ガスは、前記圧縮機の加圧によって塩化アンモニウムの沸点以上に昇温した二酸化炭素であり、前記再生ガスは、前記シフト反応器に通ガスした後、前記塩化アンモニウム除去部にて塩化アンモニウム、塩化水素及びアンモニアを除去し、前記圧縮機の上流側に戻す構成としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス化システム。
【請求項6】
前記シフト反応部の下流側に水洗塔を有し、前記再生ガスは、前記シフトガスであって少なくとも前記水洗塔に通ガスしたものであり、前記再生ガスは、前記シフト反応器に通ガスした後、前記塩化アンモニウム除去部にて塩化アンモニウム、塩化水素及びアンモニアを除去し、圧縮機によって加圧して前記水洗塔の下流側に戻す構成としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス化システム。
【請求項7】
前記再生ガスは、水蒸気であり、前記再生ガスは、前記シフト反応器に通ガスした後、前記塩化アンモニウム除去部にて塩化アンモニウム、塩化水素及びアンモニアを除去し、前記ガス化部、前記ガス化部の下流側、又は、昇温して前記シフト反応器に供給する構成としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス化システム。
【請求項8】
前記再生ガスは、水蒸気であり、前記シフト反応器に通ガスした前記再生ガスを冷却する熱交換器と、前記再生ガスから塩化アンモニウムを固体として回収する濃縮結晶化部を含むことを特徴とする請求項1記載のガス化システム。
【請求項9】
ガスタービンを含み、前記再生ガスは、前記ガスタービンの排ガスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガス化システム。
【請求項10】
前記シフト反応器の入口側及び出口側のガス組成を測定し、前記シフト反応器における一酸化炭素の二酸化炭素への転化率を計算し、前記生成ガスを通ガスする前記シフト反応器と、前記再生ガスを通ガスする前記シフト反応器とを切り替える制御部を備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のガス化システム。
【請求項11】
前記シフト反応器の入口側及び出口側のガス温度を測定し、これらのガス温度の差を用いて前記生成ガスを通ガスする前記シフト反応器と、前記再生ガスを通ガスする前記シフト反応器とを切り替える制御部を備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のガス化システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−41438(P2012−41438A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−183617(P2010−183617)
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】