説明

ガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップ

【課題】細長いステムを備えたエアゾール容器であっても適用可能で、かつ通常はキャップ内外が連通しない構造のガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップを提供せんとする。
【解決手段】キャップ天面2a内に、巻き締め部103の内側部と係合し得る嵌合凹部4を立設し、この嵌合凹部4の底面中央部にステム105先端部を挿入可能であり、かつステム105を係止可能なステム挿入係止孔5を設け、このステム挿入係止孔5は、ステム105の先端部の径よりも大きく、かつ径大部105aの径よりも小さいように形成し、ステム105の中間部より根元寄り部位がステム挿入係止孔5の孔開口縁5aに係止され、ステム105が噴射状態に維持されるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通常はエアゾール容器のキャップとして使用することができ、廃棄する際には、エアゾール容器の内容物(例えば充填ガスなど)を排出させることができるガス抜き具として使用することができるガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ガス抜き機構を備えたエアゾール容器キャップとして種々のものが開示されている。
例えば、特許文献1には、図10に示すように、凹底面部51aと周側面部51bとからなるキャップ51において、周側面部51bの開口端縁部にエアゾール容器200の上部のビード部203に係合する係合部52を形成し、凹底面部51aの中央部にはキャップ外側に向かって径を窄めたテーパ状の係合貫通孔53を形成してなるガス抜き具50が開示されている。
このガス抜き具50は、キャップ内側から係合貫通孔53内にステム205を挿入すると共に、係合部52にかしめ縁201を係着させることにより、ステム205の先端角部が係合貫通孔53内に係止され、ステム205は容器内部に押し込まれた状態となり噴射状態を維持できるように構成されている。
【0003】
また、特許文献2には、図11に示すように、ステム205を突出させたエアゾール容器200に被嵌する蓋60の上面61内に、蓋を逆向きにして容器200に被嵌した時にエアゾール容器200のビード部203を受ける係合部62付の凹陥部63を形成し、この中央部にステム205の先端部を挿入できるが途中で突き当たるステム挿入係止孔64を形成し、ステム挿入係止孔64の蓋内側部位に方向変換部65を形成してなるガス抜き具兼用の蓋60が開示されている。この蓋60におけるステム挿入係止孔64は、ステム205が挿通可能な径に形成されると共に、図12に示すように、内周面にステム先端部を適度な位置で係止し得るように傾斜突条の係止リブ66が形成されており、ステム先端部をステム挿入係止孔64内に挿入すると共に、エアゾール容器200に被嵌している蓋を逆向きに被嵌させることにより、図13に示すように、ステム先端部の角部が係止リブ66の傾斜面の途中に突き当たって係止され、ステム205は容器内部に押し込まれた押圧状態となってステム挿入係止孔64を通して残留ガスを自動的に連続排出させることができるように構成されている。
【0004】
【特許文献1】特開平8−324661号公報
【特許文献2】特開平10−53289号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ガスライター用の小型ガスボンベ等は、内容物が可燃性ガスであるため、内容物が残った状態で廃棄されると非常に危険である。そこで、上述のようなガス抜き構造付キャップなどを使って、簡単かつ安全にガス抜きを行えるようにして、内容物が残った状態で廃棄されることが無いようにしたいところである。しかしながら、この種のエアゾール容器のステムは極めて細長い(ロングノズルタイプ)ため、従来のガス抜き構造付キャップの構造では、極めて細いステムをステム挿入係止孔内で係止することが難しい上、長いステムが支かえとなって係合部とエアゾール容器の適宜部位とを係着させることができなかったり、仮にステム先端部をステム挿入係止孔内で係止できるように形成したとしても、ステム挿入係止孔をステムに合わせて長く形成しなければならず、そのためにキャップの嵩が大きくなり過ぎてしまうという課題を抱えていた。
【0006】
また、従来のガス抜き構造付のキャップの構造は、ステム挿入係止孔を介してキャップ内外が通じていたため、キャップ内に不要物が侵入したり、外側からキャップの内側が見えてしまって、キャップの意匠はもちろん、容器全体の意匠までも低下してしまうという課題を抱えていた。
【0007】
そこで本発明は、細長いステムを備えたエアゾール容器であっても、簡単にガス抜き作業を行うことができ、しかもキャップの嵩を増大させる必要もなく、更にはステム挿入係止孔を介してキャップ内外が連通しない構造のガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップを提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、キャップ天面部に、エアゾール容器上部の適宜部位に係合可能な係合部と、エアゾール容器のステム先端部を挿入可能であり、かつステムの中間部より根元寄り部位を孔開口縁にて係止可能なステム挿入係止孔とを備えたエアゾール容器用キャップであって、エアゾール容器のステム先端部をステム挿入係止孔に挿入すると共にエアゾール容器上部の適宜部位に係合部を係着させると、ステム先端部はステム挿入係止孔を突き抜けてキャップ内に位置し、ステムの中間部より根元寄り部位がステム挿入係止孔の孔開口縁に係止されてステムが噴射状態に維持される構成を備えたガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップ(以下「エアゾール容器キャップ」という。)を提案する。
【0009】
本発明のエアゾール容器キャップは、通常はエアゾール容器用のキャップとして、すなわちエアゾール容器上部のステムやマウンティングカップ等を被覆するキャップ(蓋体)として着脱可能に使用することができる。また、廃棄する時など内容物を完全に排出させたい時には、エアゾール容器のステム先端部をステム挿入係止孔に挿入させつつ係合部とエアゾール容器の適宜部位とを係着させれば、ステム先端部はステム挿入係止孔を突き抜けてキャップ内に位置し、ステムの中間部より根元寄り部位がステム挿入係止孔の孔開口縁に係止されてステムは噴射状態に維持され、後は手放し状態でもステム挿入係止孔を通じて容器の内容物を連続的に排出させることができる。しかも、本発明では、ステムの根元寄り部位とステム挿入係止孔の孔開口縁とを係合させ、ステム先端部はステム挿入係止孔を突き抜けてキャップ内に位置させる構成であるから、ステムが細くても係止することができ、ステムが支かえとなることも、ステム挿入係止孔自体を長く形成する必要もないから、ガスライター用の小型ガスボンベ等のようにステムが細長いロングノズルタイプのエアゾール容器であっても好適にガス抜きを行うことができる汎用性の高いガス抜き構造を提供することができる。
【0010】
上記エアゾール容器キャップにおいて、キャップ天面部に凹部(実施例における嵌合凹部や案内凹部など)を形成し、この凹部の中央部に上記のステム挿入係止孔を設けることができる。凹部を設けない構成とすることも可能である。
また、ステムの中間部より根元寄り部位と孔開口縁との係合構造は任意である。例えば、ガスライター用の小型ガスボンベなどでは、ステムの根元寄り部位に、ライター内部にステムを挿入する際の挿入端部を決めるための径大部(言いかえれば段差部)が形成されているから、ステム挿入係止孔の孔径(特に孔開口径)を当該径大部(言いかえれれば段差部)が入らない大きさに設定すれば当該段差部をステム挿入係止孔の孔開口縁で係止させることができる。
ただし、ステムの根元寄り部位に設けられる径大部(段差部)の径は通常はそれ程大きくないため、キャップ天面が撓むとステム挿入係止孔の開口径が広がって係合が抜けてしまう可能性がある。そこで、エアゾール容器のステムの中間部より根元寄り部位に、適宜幅外側に張り出した径大部を形成するのが好ましい。当該径大部は、ステムと一体に形成することも可能であるが、同質材或いはプラスチックによってステムとは別体の環状体を形成し、この環状体をステムに固着することによって形成することも可能である。
【0011】
本発明はまた、キャップ天面部に、エアゾール容器上部の適宜部位に係合可能な係合部と、エアゾール容器のステムを挿入可能であり、かつステムを挿入した状態で係止可能であるステム挿入係止孔とを備えたガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップ、例えば、上記の如く、キャップ天面部に、エアゾール容器上部の適宜部位に係合可能な係合部と、エアゾール容器のステム先端部を挿入可能であり、かつステムの中間部より根元寄り部位を孔開口縁にて係止可能なステム挿入係止孔とを備えたガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップ、或いは、キャップ天面部に凹部を設け、この凹部の中央部に、エアゾール容器のステムを挿入可能であり、かつステムを挿入した状態で係止可能であるステム挿入係止孔を設けてなる構成を備えたガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップにおいて、
ステム挿入係止孔の孔開口部又は凹部の開口部を、開口可能に閉塞してなる構成を備えたガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップをも提案する。
【0012】
ステム挿入係止孔の孔開口部又は凹部の開口部を開口可能に閉塞するためには、例えば、ステム挿入係止孔の孔開口部又は凹部の開口部を閉塞し、この閉塞部に易切断部を入れることによって、当該閉塞部を開口可能としたり、或いは、ステム挿入係止孔の孔開口部又は凹部の開口部を薄いフィルムで閉塞することによって、当該閉塞部を開口可能としたりすることができる。ただし、その他の適宜構造を採用してもよい。
上記の易切断部は、例えばミシン目や薄肉部を設けることにより形成することができる。
【0013】
なお、本発明において、「エアゾール容器上部の適宜部位」とは、マウンティングキャップの巻き締め部、ビード部やクリンプ部などのかしめ部その他の部位を包含する意であり、エアゾール容器上部において係合部となり得る部位を全て包含する意である。また、この適宜部位と係着するガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップの係合部の構造は任意である。
【発明の実施の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0015】
図1〜図3に示すガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップ1(以下「キャップ1」と言う。)は、通常状態においては図2に示すようにエアゾール容器100のキャップとして使用することができ、容器廃棄時すなわち内容物(充填ガス)を排出させる時には、図3に示すようにキャップの使用状態を上下逆向きすることによってガス抜き具として使用することができる。
【0016】
エアゾール容器100は、図2及び図3に示すように、スチール製の容器であって、容器本体101の上面部にマウンティングカップ102が巻き締められ(巻き締め部103)、このマウンティングカップ102の中央部に設けられた膨出部104の上面部から棒状のステム105が昇降可能に突設されている。
ステム105は、通常のエアゾール容器に比べて全体に細長く(例えば径:2.8mm、マウンティングカップ102の縁部から突出長さ18mm)、ステム105の根元部には段差部105bを介して適宜長さ(例えば4mm)の径大部105a(径:5〜9mm、例えば6.8mm又は8mm)が形成され、ステム105の中間部より根元寄り部位に段差部105bが出来ている。
膨出部104内には、ステムラバー106、ハウジング107、スプリング108及びステム105の基部が収納され、ステム105が内側に押し込まれてステム105の基部に設けられた連通孔(図示なし)がステムラバー106よりも内方に入ると当該連通孔を介してステム105の導通孔に充填ガスが導入され、当該充填ガスがステム105先端から噴出するようになっている。
なお、このようなエアゾール容器100の構造は、キャップ1を適用するエアゾール容器のあくまで一例であって、このような構造のエアゾール容器に限定するものではない。
【0017】
キャップ1は、キャップ天面2aとキャップ周側面2aとから有底筒形状を形成し、図2に示すように、キャップ周側面2bの内周面端部付近に、エアゾール容器100の巻き締め部103の外側部と係合し得る係合凸部3を円周方向に適宜間隔をおいて形成してある。天面2a内には、巻き締め部103の内側部と係合し得る嵌合凹部4を立設し、この嵌合凹部4の底面中央部、すなわちキャップ天面2aの中央部には、ステム105先端部を挿入可能であり、かつステム105を係止可能なステム挿入係止孔5を設けてある。
【0018】
嵌合凹部4は、適宜高さの起立壁部4aを環状に立設すると共に、起立壁部4aの円周方向に適宜間隔をおいて切込み4b(図ではU字状の切込みが3つ)を設けて径内外方向に弾性変形可能とし、更に起立壁部4aの外側周面に周面方向に伸びた突条部4cを設けて形成してある。図3に示すように、エアゾール容器100の巻き締め部103の内側に起立壁部4aを入れるように押し込むと、起立壁部4aは若干内側に撓み、巻き締め部103の内側部が突条部4cを乗り越えた時点で突条部4cと巻き締め部103の内側部とが弾性係合する。
【0019】
嵌合凹部4の底面には、図に示すように、案内凹部6を形成し、この中央部にステム挿入係止孔5を形成するのが好ましい。
案内凹部6は、キャップ内方に向かって下り傾斜してなるテーパ曲面状に形成するのが好ましく、ステム105先端部を案内凹部6のテーパ曲面にあてがって押圧すれば自然に当該先端部がステム挿入係止孔5内に案内されるように形成するのが好ましい。
【0020】
ステム挿入係止孔5は、キャップ内側(図の下側)に突出したストレート状の管部(例えば肉厚約1mm)、すなわち長さ方向において略同径の孔部を備えた管部として形成してあり、ステム挿入係止孔5の孔径、特に孔開口部5aの径は、少なくともステム105の先端部の径よりも大きく、かつ径大部105aの径よりも小さいように形成する。具体的には、径大部105aの径よりも1mm以上小さく、好ましくは2mm以上小さく形成する。
【0021】
キャップ1は、例えばポリプロピレンを射出成形することにより一体成形することができるが、合成樹脂の種類をポリプロピレンに限定するものではなく、ほとんどの合成樹脂から形成可能である。成形性、環境性及び価格などの点を加味すればポリエチレン或いはポリプロピレンから形成するのが好ましい。
【0022】
以上の如き構成を備えたキャップ1は、通常は図2に示すように普通のキャップ(蓋体)として使用することができ、廃棄する際など内容物(充填ガス)を排出させたい時は、図3に示す如く、キャップの使用状態を上下逆向きにして、エアゾール容器100のステム105の先端部を案内凹部6に突き当ててステム105の先端部をステム挿入係止孔5内に侵入するように案内させ、次いでエアゾール容器100の巻き締め部103内側部を嵌合凹部4の突条部4cに弾性係合させる。この際、ステム105の先端部はステム挿入係止孔5から突き抜けてキャップ1の内部に位置し、ステム105の根元部付近の段差部105bがステム挿入係止孔5の孔開口部aの縁(すなわち孔開口縁)に係止され、ステム105は容器内方に押し込まれて噴射状態となる。このステム105の押圧状態(噴射状態)が維持されるから、手放し状態でも容器100の内容物(ガス)を連続的に排出させることができ、内容物(ガス)をエアゾール容器100から完全に抜き取ることができる。
【0023】
上記構成のキャップ1において、図4(a)に示すように、ステム挿入係止孔5の孔開口部5aを閉塞し(閉塞部7)、この閉塞部7に孔開口部5aの開口縁に沿って易切断部8を形成することによって、当該閉塞部7を開口可能とし、通常はステム挿入係止孔5を介してキャップ1の内外は通じていないが、ガス抜き時には易切断部8を切断して閉塞部7を開口させ連通させることによってステム105先端部をステム挿入係止孔5内に侵入させられるように形成することができる。
この際、易切断部8は、例えばミシン目や薄肉部等で形成することができ、例えば図4(b)に示すように、ステム105先端部で押圧することによって易切断部8を切断して閉塞部7を開口させられるように形成することもできる。
【0024】
また、図5に示すように、案内凹部6の開口部を閉塞し(閉塞部9)、この閉塞部9に案内凹部6の開口部に沿って易切断部8を形成することによって、通常はステム挿入係止孔5を介してキャップ1の内外が通じていないが、ガス抜き時には易切断部8を切断して閉塞部9を容易に開口できるように形成することもできる。
【0025】
さらにまた、図6に示すように、嵌合凹部4の開口部を閉塞し(閉塞部10)、この閉塞部10に嵌合凹部4の開口部に沿って易切断部8を形成することによって、通常はステム挿入係止孔5を介してキャップ1の内外が通じていないが、ガス抜き時には易切断部8を切断して閉塞部10を容易に開口できるように形成することもできる。
【0026】
上記閉塞部7、9、10を開口可能とする手段としては、上記の如く閉塞部7、9、10に易切断部8を入れるほか、例えば閉塞部7、9、10を薄いフィルム状に形成してステム105先端部等の押圧により容易に突き破ることができるように形成することもできる。
【0027】
なお、上記キャップ1におけるステム105とステム挿入係止孔5の孔開口縁との係合構造、及び開口可能な閉塞部7、9、10を設ける構造は、キャップ1の如き構成のものばかりでなく、他の構成を備えたガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップにも適用可能である。例えば、キャップ天面21a内に、凹部22を形成し、この凹部22内にキャップ1ど同様に嵌合凹部24、案内凹部26及びステム挿入係止孔25を設けたもの(図7参照)、キャップ天面31a内に凹部32を形成し、この凹部32の内周内に適宜間隔をおいて弾性係止片33を設ける共に、凹部32の底面中央にステム挿入係止孔35を設けて、エアゾ−ル容器のステム周囲に形成されたかしめ縁部109を内嵌合するタイプのもの(図8参照)、など様々な構成のものに適用可能である。
【0028】
また、エアゾール容器のステムの中間部より根元寄り部位に径大部を備えていない場合や、その径大部の径が小さい場合には、ステムと同質材或いはプラスチックによって、ステムとは別体の環状体を形成し、この環状体をステムの中間部より根元寄り部位、好ましくは根元部に挿入して固着して好ましい径大部を形成することも可能である。具体的には、径大部の径が、孔径、特に孔開口径よりも1mm以上、好ましくは2mm以上大きくなるように形成する。
また、径大部は、図9(A)に示すような円柱状のほか、円周方向に適宜間隔を置いて凸条或いは波形条その他の形状に外側突出したものでよい(図9(B)(C)参照)。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施例に係るガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップの一例を示した上面側の斜視図である。
【図2】図1のキャップの蓋体としての使用状態を示した縦断面図である。
【図3】図1のキャップのガス抜き具としての使用状態を示した縦断面図である。
【図4】(A)はステム挿入係止孔の孔開口部を開口可能に閉塞してなる閉塞部の構成を示した一部断面拡大斜視図であり、(B)をその閉塞部を開口する様子を示した拡大断面図である。
【図5】案内凹部の開口部を開口可能に閉塞してなる閉塞部の構成を示した一部断面拡大斜視図である。
【図6】嵌合凹部の開口部を開口可能に閉塞してなる閉塞部の構成を示した一部断面拡大斜視図である。
【図7】本発明の他の実施例として、図1とは異なる構成のガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップの一例を示した図であり、(A)はその上面側の斜視図、(B)は蓋体としての使用状態を示した縦断面図、(C)はガス抜き具としての使用状態を示した縦断面図である。
【図8】本発明の他の実施例として、更に異なる構成のガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップの一例を示した図であり、(A)はその上面側の斜視図、(B)はガス抜き具としての使用状態を示した縦断面図である。
【図9】ステムの中間部より根元寄り部位に設けられる径大部の形態例を示した上面図である。
【図10】従来のガス抜き具の一例及びその使用状態を示した断面図である。
【図11】従来のガス抜き具の一例を示した断面図である。
【図12】図11のガス抜き具における凹陥部及びステム挿入係合孔の構成をキャップ外側から見た要部一部断面斜視図である。
【図13】図11のガス抜き具を用いてガス抜きを行った際のステム挿入係合孔付近を拡大して示した断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 ガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップ
2a キャップ天面
2b キャップ周側面
3 係合凸部
4 嵌合凹部
5 ステム挿入係止孔
6 案内凹部
7 閉塞部
8 易切断部
9 閉塞部
10 閉塞部
21a キャップ天面
21b キャップ周側面
22 凹部
24 嵌合凹部
26 案内凹部
25 ステム挿入係止孔
31a キャップ天面
31b キャップ周側面
32 凹部
33 弾性係止片
35 ステム挿入係止孔
100 エアゾール容器
101 容器本体
102 マウンティングカップ
103 巻き締め部
104 膨出部
105 ステム
105a 径大部
105b 段差部
106 ステムラバー
107 ハウジング
108 スプリング
109 かしめ縁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャップ天面部に、エアゾール容器上部の適宜部位に係合可能な係合部と、エアゾール容器のステム先端部を挿入可能であり、かつステムの中間部より根元寄り部位を孔開口縁にて係止可能なステム挿入係止孔とを備えたエアゾール容器用キャップであって、
エアゾール容器のステム先端部をステム挿入係止孔に挿入すると共にエアゾール容器上部の適宜部位に係合部を係着させると、ステム先端部はステム挿入係止孔を突き抜けてキャップ内に位置し、ステムの中間部より根元寄り部位がステム挿入係止孔の孔開口縁に係止されてステムが噴射状態に維持される構成を備えたガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップ。
【請求項2】
キャップ天面部に凹部を形成し、この凹部の中央部に上記ステム挿入係止孔を設けてなる請求項1記載のガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップ。
【請求項3】
ステムの中間部より根元寄り部位に径大部を備えたエアゾール容器用のキャップであって、当該径大部をステム挿入係止孔の孔開口縁にて係止する構成の請求項1又は2に記載のガス抜き構造付きエアゾール容器用キャップ。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−314250(P2007−314250A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−171545(P2007−171545)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【分割の表示】特願2002−256810(P2002−256810)の分割
【原出願日】平成14年9月2日(2002.9.2)
【出願人】(000185363)小池化学株式会社 (11)
【出願人】(391021031)株式会社ダイゾー (130)
【Fターム(参考)】