説明

ガラス基板の包装方法および包装体

水で除去可能な保護コーティングでガラス基板の表面が覆われ、次いで封入に先立って、排気された、または不活性雰囲気で満たされた、または湿度が管理された空気で満たされた内部容積を有する気密容器(19)、例えばポリマー製の袋またはポリマー包み内にガラス基板が封入された、複数枚のガラス基板(13)の包装体(11)が提供される。このような方法で、上記基板は、50℃において90%の相対湿度を有する周囲環境中においても、保護コーティングの実質的な劣化を伴わずに、少なくとも6ヶ月間保管することが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、2004年3月8日付けで提出された米国特許出願第10/795,590号の優先権を主張した出願であり、その内容は引例として本明細書に組み入れられる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、液晶ディスプレー(LCD)、プラズマディスプレー、電子発光ディスプレー等の製造に用いられる基板などのガラス基板に関するものである。特に本発明は、出荷および保管時における損傷を最少にするためのガラス基板の包装方法および包装体に関するものである。
【0003】
以下の説明は液晶ディスプレーに用いられるガラス基板に関するものであるが、本発明は、他の用途に用いられるガラス基板にも同様に適用可能であることが明らかである。
【背景技術】
【0004】
LCDの製造には、高品質の表面を備えたガラス基板が必要とされる。LCDのガラス基板の仕上げ、保管および輸送時には、微粒子、擦り傷および有機汚染物質が容易にガラスの表面に持ち込まれる。これらのガラス表面欠陥はLCD回路の不良の原因となり得る。それ故に、仕上げ、保管および輸送時においてガラスの表面を保護することが必要である。
【0005】
現在、一般的な保護方法として、感圧接着剤を塗ったポリエチレンフィルムでLCD用ガラスシートの一方の面を覆い、他方の面は静電ポリマーフィルムで覆うことが行われている。使用に先立って、保護フィルムを剥がす必要があり、次いでガラスの表面を洗浄して、接着剤およびその他の吸着されている汚染物質を除去する。水洗浄は、低コスト、環境災害がより少ないこと、および有機および無機双方の汚染物質の除去に対し効果がある等の理由で好ましいものである。一般的な水洗浄方法は、超音波洗浄と、例えばSEMICLEAN KGの2%水溶液のようなアルカリ洗剤を用いたブラシ洗浄との組合せによる。
【0006】
フィルムコーティングには十分な保護作用があるが、多くの問題が付随している。第1に、コーティング方法の種類、および/または保管、輸送条件、および/または洗浄方法の種類によっては、接着剤が完全に除去されないことがある。第2に、フィルムコーティングは、新しく形成されたガラスのエッジからガラスビードを罫書き取った後に施される。したがって、ビードの罫書き時にはフィルムによる保護作用がない。
【0007】
第3に、接着剤でガラスシートに貼付されているフィルムの剥取りは、大型の(例えば241cm×183cm(8フィート×6フィート))ガラスシートおよび/または薄い(例えば0.4mm以下)ガラスシートを破壊する確率が高い。さらに、フィルムコーティング工程およびそれに用いられる材料は高価である。それ故に、フィルムコーティングはLCD用ガラスの保護には最良のまたは普遍的な選択ではない。
【0008】
水性コーティング、すなわち水で除去可能なコーティングは、LCD用ガラスの保護に関してフィルムコーティングに代わるものである。水性コーティングの実例は、共に譲渡されたフォスター(Foster)等の特許文献1、バーチ(Birch)等の特許文献2、ヒー(He)等の特許文献3、およびホー(Hou)等の特許文献4に記載されており、これらの記載内容は、引例として本明細書に組み入れられる。これらの引例に記載されているように、保護コーティングを施すための好ましい場所は、例えばフュージョンドロー装置などのガラス形成機における牽引の下端であり、その結果、コーティングがガラス形成の実質的に直後に行なわれることになり、したがってガラス表面の汚染機会が最少になる。
【0009】
水で除去可能なコーティングは、ビードの罫書きに先立って、例えばスプレーコーティングまたは浸漬コーティングによってガラスに施すことができ、したがって、その後の仕上げ、保管および輸送時のみでなく、罫書き時にもガラスの表面を保護することができるという利点がある。水性コーティングの除去は、一般の水洗浄法を用いて除去することができ、かつ剥ぎ取りを必要としないから、接着剤の除去よりも容易である。さらに、コーティング材料および工程は一般的にフィルムコーティングよりも安価である。
【0010】
残念ながら、水で除去可能なコーティングは、水分および湿気の存在下で特性の変化を受ける傾向がある。例えば、保管および輸送中に発生する可能性がある、例えば50℃において90%以上という高い相対湿度条件下では、水性材料で形成されたコーティングが粘着性になる傾向がある。また、もしコーティングされた複数枚のガラスシートが従来通りに紙のセパレータを間に介在させて包装された場合、高湿度条件下では紙がコーティングに付着して、その紙をガラスから剥がすのが困難になる。
【0011】
これらの問題に加えて、例えばスプレーコーティングされたガラスシートの表面は、例えばコーティングがピンホール欠陥を含む可能性があるために必ずしも完全に覆われているとは限らない。高湿度により、ガラス微粒子と露出したガラス部分との間に化学的結合が生じて、本質的にガラス微粒子をガラスシートから除去できなくなる。
【0012】
水で除去可能なコーティングに付随するさらなる問題は、このようなコーティングに用いられる例えば澱粉のような生物分解性材料上に微生物が成長する可能性があるという事実である。微生物の成長は、成長を助長する高湿度を伴った水分活性に左右される。
【特許文献1】米国特許第6,233,972号明細書
【特許文献2】米国特許第6,379,746号明細書
【特許文献3】米国特許公開第2003/0110800号明細書
【特許文献4】米国特許公開第2003/0186065号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
種々のメカニズムを通じて、高湿度条件は、水性コーティングで覆われたガラス基板に対してガラス表面欠陥を生じさせる原因となることが観察される。本発明は、この問題を解決するものである。特に本発明は、出荷および保管時に高レベルの湿度および/または水分にさらされた結果としての水性コーティングの分解の問題に対して、実際的でコスト効率の良い解決法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
第1の態様によれば、本発明は、ガラス基板、例えばLCD用ガラス基板を高湿度条件下で保管および/または輸送するために包装する方法であって、各基板は、水で除去可能な保護コーティングで覆われたほぼ平坦な表面を有し、
(A)上記被覆されたガラス基板を重ね合わせて一つの塊を形成し、次いで
(B)上記水で除去可能な保護コーティングを湿度による劣化から保護するための密封された内部環境を備えた容器(例えば気密のポリマー袋またはポリマー包み)内に上記塊を詰める各ステップを有してなる方法を提供する。
【0015】
上記基板は当初重ね合わせられた際に露出された隅部およびエッジを有する。本発明の好ましい実施の形態においては、上記ステップ(B)に先立って、上記基板の露出された隅部が、および/または露出されたエッジの少なくとも一部が、緩衝材を用いて保護される(上記隅部と上記エッジの少なくとも一部との双方が緩衝材で保護されることが好ましい)。
【0016】
第2の態様によれば、本発明は、
(A)水で除去可能な保護コーティングで覆われたほぼ平坦な表面を備えて一つの塊に配列された複数枚のガラス基板と、
(B)上記塊を取り囲み、かつ上記水で除去可能な保護コーティングを湿度による劣化から保護するための密閉された内部環境を形成する容器(例えば気密のポリマー袋またはポリマー包み)とを備えたガラス基板の包装体を提供する。
【0017】
第1の態様と同様に、このガラス基板の包装体も、上記基板の隅部に、および/または上記エッジの少なくとも一部に施された緩衝材を備えているのが好ましい(上記緩衝材は、隅部とエッジの少なくとも一部との双方に施されていることが好ましい)。
【0018】
本発明のさらなる特徴および利点は、下記の詳細な説明に記載されており、当業者には、この記載からその一部が直ちに明らかになり、あるいは記載通りに本発明を実施することによって認識される筈である。添付の図面は、本発明のさらなる理解に資するものであり、本明細書に組み入れられてその一部を構成するものである。上述した概要説明および後述する詳細説明は、単に本発明の例示に留まり、本発明の性質および性格を理解する骨子を提供することを意図したものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
上述したように、本発明は、水で除去可能なコーティングを備えたガラスシート(ガラス基板)が、水または高湿度の形態の水分にさらされるのを制限するための方法および包装体を提供するものである。
【0020】
概略的には、水で除去可能なコーティングを備えた基板が重ね合わされ、次いで、湿度管理がなされた内部環境の形成を可能にする例えば気密ポリマーなどの気密容器内に詰められる。例えば、重ね合わされたガラスシートは、例えばポリマーの袋または包みなどの容器内に密封することができ、この容器から空気が排出され(排気)、および/または湿度が管理された環境中で包装が行なわれ(例えばその環境は、50℃未満、より好ましくは30℃未満の温度において、50%未満の、好ましくは40%未満の、より好ましくは30%未満の、最も好ましくは20%未満の相対湿度を有する)、その結果、容器内に封入された空気は、所定の望ましい湿度を有することになる。あるいは、容器内に人工的環境を導入することができ、例えば、密封に先立って、窒素ガスまたはアルゴンガスなどの不活性ガスを容器内に導入することができる。
【0021】
一般にガラス基板の塊の形状に倣った気密袋または包みは、出荷および輸送中にガラスシートの表面に微粒子が接触する機会を最少にするので好ましいものである。もし必要であれば、気密袋または包み内の基板の塊を、例えば木製の剛直な出荷用コンテナ内に配置して、ガラスシートをさらに機械的に保護することができる。あるいは、可撓性のある気密袋または包みの代わりに、気密容器を剛直なものにすることもできる。例えば、ガラスシートの塊を、金属製の気密容器、例えば密封可能なアルミニウム容器内に直接配置することも可能である。用いられる金属または合金の強度およびガラスシートの塊のサイズに応じて、気密容器はそのまま出荷および保管され、あるいは例えば木製コンテナなどの密封されない外部容器内に配置することができ、この外部容器は、一般に出荷および保管時に受ける力に耐える十分な構造的完全性を提供する。
【0022】
しかしながら、容器内で得られる低湿度条件の故に、水で除去可能な材料で覆われたガラスシートは、保管および輸送中に、互いに貼り付いたり、またはガラスシート間のセパレータが付着したりすることはなくなる。同様に、露出されたガラスの表面に対するガラス微粒子の化学結合は最少になり、かつ上記コーティングは微生物に対しても優れた耐性を示す。
【0023】
本発明の別の利点は、ガラス基板に使用可能な保護コーティングの範囲を、さもなければこの用途に用いるのに適さない吸湿性材料にまで拡大することができる点にある。このような材料は、この気密包装がその材料の構造的完全性を保護するので、例えばガラスシートを海外へ出荷するときに遭遇するような高湿度環境においても使用可能である。吸湿性材料は、ガラス基板が例えばLCDデバイスの製造に使用されるときに水によって容易に除去されるので、保護コーティングとして望ましいものである。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、水で除去可能なコーティングを備えたガラスシートが、温度50℃において90%を超える相対湿度を有する高湿度環境内で少なくとも6ヶ月間保管され、または輸送されることが可能になる。
【0025】
本発明の実施に使用可能な種々の水溶性保護コーティングは、多糖類、高分子酸、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン・オキシドとポリエチレン・オキシドとの共重合体、界面活性剤、および上述の物質の二つ以上の混合物を含むが、これらに限定されない。多糖類の中で使用可能なものは、澱粉製品、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、およびアルギン酸塩である。高分子酸の中で使用可能なものは、ポリアクリル酸、ポリメチルビニルエステルまたはマレイン酸である。上述したコーティング材料のリストは、完全なものではなく、例示に過ぎない。
【0026】
保護コーティングは、超音波洗浄と、25℃〜80℃、好ましくは40℃〜75℃、より好ましくは55℃〜75℃における、アルカリ洗剤(例えばSEMICLEAN KGの2%水溶液)を用いたブラシ洗浄との組合せによる、またはブラシ洗浄のみによる水洗浄法を用いて除去するのが好ましい。
【0027】
コーティングされたガラスシートは、個々のシートの間にセパレータを介在させて、または介在させずに、一体に重ね合わされる。もしセパレータが使用されるときには、それらを紙またはポリマーフィルムで形成することができる。セパレータの存在、不存在に関係なく、ガラスシートの隅部が、および/またはエッジの少なくとも一部分が、例えば、天然または人造のポリマー繊維、天然または人造の繊維混合物、天然または人造のポリマーからなる布あるいは天然または人造のポリマー混合物、または上述の材料の組合せからなる柔らかい緩衝材で保護されるのが好ましい。緩衝材に使用可能な天然ポリマーの例は、綿、木材、ラミー、羊毛、絹、および麻を含み、人造ポリマーの例は、ポリアセテート、ポリエステル、ポリアミド、酢酸セルロース、アクリル、レーヨン、キュプラ、ラスターおよびモダルを含む。
【0028】
上記気密包装体を作成するのに用いられる材料は、気密容器を形成する材料および材料の組合せであれば、いかなるものであってもよい。上述したように、気密包装体は袋または包みであるのが好ましい。このような容器は、可撓性のある気密フィルムを形成するいかなるポリマーによっても作成することができ、最小限の付加的保護材料を用いれば、保管および輸送時に通常的に遭遇する条件に対し十分に耐えることが可能なことが好ましい。適当なポリマーの例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンおよびテフロン(登録商標)である。このようなポリマーフィルムを密封して気密包装体を形成するのには、種々の従来技術を用いて行なうことができる。ここで説明する実施例では、ポリマーの部分溶融と耐水接着剤の使用とにより行っている。剛直な容器の場合には、例えばガスケット、外部包装等の周知の方法を用いて達成することができる。
【0029】
図1および図2は、本発明により構成された気密包装体11の一例を示す。水で除去可能な材料でコーティングされた複数枚のガラスシート13は、重ね合わされて一つの塊を形成している。これらの図に示されているように、セパレータ17(例えば、紙またはポリマーシート)が個々のガラスシート間に用いられている。必要に応じて、セパレータを省略してもよい。
【0030】
上記塊を形成しているガラスシート13の隅部とエッジの少なくとも一部とは、柔らかい緩衝材15によって保護されている。特に図1および図2においては、すべての隅部および上下のエッジが緩衝材で保護されているが、サイドエッジは一部のみが保護されている。緩衝材は、ガラスの隅部および/またはエッジを保護するのみでなく、使用時におけるポリマーの包みが裂けるのも防止する。
【0031】
隅部および/またはエッジが保護されると、重ね合わされたガラスシートは、例えば気密ポリマーフィルムからなる気密容器19内に封入される。上述したように、密封に先立って包装体内の空気が抜かれ、または、空気は抜かれずに、湿度管理がなされた環境(例えば25℃において相対湿度25%の環境)におおいて包装体が密封される。あるいは、一種類または複数種類の不活性ガス、例えば窒素ガスおよび/またはアルゴンガスを用いて気密包装体内の空気と置換する。
【0032】
このようにして包装されたガラスシートは、多湿環境が原因の表面欠陥を発生させることなしに、例えば50℃において相対湿度が90%というような高湿度中に長期間保管することができる。
【実施例】
【0033】
いかなる限定をも意図するものではないが、本発明の実施例について下記に説明する。
【0034】
実施例1
0.15%のソルビン酸を添加したCRYSTAL TEX 627 (ニュージャジー州ブリッジウォーター所在のナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社)の10%溶液でガラスシートを浸漬コーティングした。コーティングされた複数枚のガラスシートをハトロン紙とともに一体に重ね合わせた。重ね合わされたガラスシートの塊をクリーンルーム・クロスで包んだ。次に、このガラスシートの塊をポリエチレンテレフタレート製の袋に入れた。この袋を温度25℃、相対湿度25%に管理された環境において密封した。
【0035】
実施例2
0.15%のソルビン酸を添加したポリアクリル酸の5%溶液でガラスシートをスプレーコーティングした。コーティングされた複数枚のガラスシートをセパレータ無しで重ね合わせた。重ね合わされたガラスシートの塊の四隅部を綿で保護した。次に、このガラスシートの塊をポリエチレンフィルムで包んだ。この包みを、空気を抜いた後に完全に密封した。
【0036】
上述から、本発明は、(1)水で除去可能なコーティングで全体を保護し、(2)かかるコーティングのくっつきを防止し、(3)コーティングされていないガラス部分と水との相互作用を低減し、(4)少なくとも微生物の成長を排除もしくは少なくとも制御する、包装体および包装方法を提供するものであることが明らかである。
【0037】
以上、本発明の特定の実施例について説明したが、本発明の精神および範囲から外れることなしに種々の変形、変更が可能なことは、当業者には明らかであろう。添付の請求項は、上述の実施例のみでなく、かかる変形、変更および均等物をもカバーすることを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明による、重ね合わせられたガラス基板の気密包装体を示す概略的断面図
【図2】図1の右上部分の概略的拡大断面図
【符号の説明】
【0039】
11 ガラス基板の包装体
13 ガラス基板
15 柔らかい緩衝材
17 セパレータ
19 容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水で除去可能な保護コーティングで覆われたほぼ平坦な表面を有するガラス基板を保管および/または輸送のために包装する方法であって、
(A)前記被覆されたガラス基板を重ね合わせて一つの塊を形成し、次いで
(B)前記水で除去可能な保護コーティングを湿度による劣化から保護するための密封された内部環境を備えた容器内に前記塊を詰める、
各ステップを有してなることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記基板が、重ね合わせられた際に露出された隅部およびエッジを有し、前記方法が、前記ステップ(B)に先立って、前記基板の前記露出された隅部を、および/または前記露出されたエッジの少なくとも一部を、緩衝材を用いて保護することを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記容器の内部容積を、管理された湿度環境内で密封する、または密封に先立って排気する、または密封に先立って不活性ガスまたは不活性ガス混合物で満たすことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記水で除去可能な保護コーティングが、温度50℃において90%の相対湿度を有する周囲環境において、少なくとも6ヶ月間は劣化から保護されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
(A)水で除去可能な保護コーティングで覆われたほぼ平坦な表面を備えて一つの塊に配列された複数枚のガラス基板と、
(B)前記水で除去可能な保護コーティングを湿度による劣化から保護するための密閉された内部環境を形成して前記塊を取り囲む気密容器と
を備えていることを特徴とするガラス基板の包装体。
【請求項6】
前記基板が、重ね合わせられた際には露出された隅部およびエッジを有し、さらに前記包装体が、前記基板の前記露出された隅部に、および/または前記露出されたエッジの少なくとも一部に施された緩衝材を備えていることを特徴とする請求項5記載の包装体。
【請求項7】
前記基板間にセパレータを備えていることを特徴とする請求項5記載の包装体。
【請求項8】
前記密閉された内部環境が、大気圧よりも低い圧力下にあり、または不活性ガスまたは不活性ガス混合物を含み、または温度50℃未満において50%未満の相対湿度を有する空気を含むことを特徴とする請求項5記載の包装体。
【請求項9】
前記水で除去可能な保護コーティングが、温度50℃において90%の相対湿度を有する周囲環境において、少なくとも6ヶ月間は劣化から保護されることを特徴とする請求項5記載の包装体。
【請求項10】
前記ガラス基板がLCD用ガラス基板であることを特徴とする請求項5記載の包装体。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−527830(P2007−527830A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502840(P2007−502840)
【出願日】平成17年2月25日(2005.2.25)
【国際出願番号】PCT/US2005/006182
【国際公開番号】WO2005/092740
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(397068274)コーニング インコーポレイテッド (1,222)
【Fターム(参考)】