説明

ガラス母材の製造方法

【課題】VAD法によりガラス母材を製造する際に、クラッド外径、コア径及びコア屈折率がロット内やロット間で安定化したガラス母材を低コストで製造することができるガラス母材の製造方法を提供する。
【解決手段】ガラス母材の製造方法は、ガラス微粒子堆積中にガラス微粒子堆積体14の堆積形状をモニターし、堆積形状が目標形状となるように、ガラス微粒子堆積体14の引き上げ速度を制御しながら、ガラス微粒子生成用バーナであるコア用バーナ17およびクラッド用バーナ18へ投入するガラス原料ガス流量、火炎形成ガス流量、ガラス微粒子堆積体14に対するコア用バーナ17およびクラッド用バーナ18の位置、の少なくともいずれか1つを制御する。また、堆積形状が目標形状から外れる場合にはガラス微粒子の堆積を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、VAD法によりガラス微粒子を堆積させてガラス微粒子堆積体を製造するガラス母材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のガラス母材の製造方法としては、VAD法などによりガラス微粒子を堆積させてガラス微粒子堆積体を形成する光ファイバ用ガラス母材の製造方法において、ガラス微粒子堆積体の先端部をCCDカメラでモニターし、先端位置が所定の位置になるように、または先端位置の変化に応じて、引き上げ速度や原料ガス投入量やバーナ位置を制御する製造方法が知られている(例えば、特許文献1,3,4,5参照)。
【0003】
また、3本のバーナを使用するVAD法により多孔質母材を製造する光ファイバ母材の製造方法において、CCDカメラでコア部の形状をモニターし、その形状変化に基づいて、引き上げ速度やコア部に投入する原料ガス流量やコアバーナの位置を制御する製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−193360号公報
【特許文献2】特開平9−227147号公報
【特許文献3】特開平8−198634号公報
【特許文献4】特開2000−281378号公報
【特許文献5】特開平8−034632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1〜5に記載のガラス母材の製造方法では、ガラス微粒子堆積体の先端部若しくは堆積形状の一部をモニターし、引き上げ速度やガラス原料の投入量を制御している。しかしながら、いずれも全堆積部の形状を安定化させることを目的とするものではないため、ガラス微粒子堆積体の堆積形状がガラス母材の製造毎に変化し、コア径、クラッド外径、コアの屈折率がロット内やロット間で不安定となる可能性があった。
【0006】
本発明の目的は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、VAD法にてガラス母材を製造する際に、クラッド外径、コア径及びコア屈折率がロット内やロット間で安定化したガラス母材を低コストで製造することができるガラス母材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決することができる本発明に係るガラス母材の製造方法は、VAD法によりガラス微粒子堆積体を作製し、得られたガラス微粒子堆積体を高温加熱して透明ガラス母材を製造するガラス母材の製造方法において、
ガラス微粒子堆積中に前記ガラス微粒子堆積体の堆積形状をモニターし、該堆積形状が目標形状となるように、ガラス微粒子堆積体の引き上げ速度を制御すると共に、ガラス微粒子生成用バーナへ投入するガラス原料ガス流量、火炎形成ガス流量、ガラス微粒子堆積体に対するガラス微粒子生成用バーナの位置、の少なくともいずれか1つを制御し、前記堆積形状が目標形状から外れる場合にはガラス微粒子の堆積を停止することを特徴としている。
【0008】
このように構成されたガラス母材の製造方法によれば、ガラス微粒子堆積体の引き上げ速度を制御しながら、ガラス微粒子生成用バーナへ投入するガラス原料ガス流量または火炎形成ガス流量、ガラス微粒子堆積体に対するガラス微粒子生成用バーナの位置、の少なくともいずれか1つを制御して、ガラス微粒子堆積体の堆積形状を目標形状の許容幅内に収めて行くことが可能になる。このようにすることで、堆積形状がロット間やロット内で安定化するため、ガラス微粒子堆積体の外径や密度、コアに添加される添加物濃度等がロット内やロット間で安定化する。また、堆積形状が安定化するので、ガラス微粒子堆積体の割れや変形等の不良も低減し、高品質のガラス母材を安定して製造することができる。さらに、堆積形状が目標形状から外れた場合は、ガラス微粒子の堆積を停止するので、不良となるガラス微粒子堆積体の発生を未然に防ぐことができる。
【0009】
また、本発明に係るガラス母材の製造方法は、前記目標形状を前記ガラス微粒子堆積体の先端部と定常部の円柱形状部における外径、テーパ形状部のテーパ角度、のいずれか1つ以上に許容幅を設けて管理すると共に、その全てが該許容幅から外れる場合にはガラス微粒子の堆積を停止することを特徴としている。
【0010】
このように構成されたガラス母材の製造方法によれば、不良品の発生を未然に防ぐことができ、かつ製造状態の監視に要する人手作業を削減することができるので、大幅な製造コストの低減を図ることができる。
【0011】
また、本発明に係るガラス母材の製造方法は、前記堆積形状のモニターをCCDカメラと画像処理装置で行うことを特徴としている。
【0012】
このように構成されたガラス母材の製造方法によれば、安価な設備コストで前記構成を実現でき、かつ堆積形状を高精度に識別することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るガラス母材の製造方法によれば、ガラス微粒子堆積体の堆積形状を、ガラス微粒子堆積体の引き上げ速度、ガラス微粒子生成用バーナへ投入するガラス原料ガス流量または火炎形成ガス流量、ガラス微粒子堆積体に対するガラス微粒子生成用バーナの位置、の少なくともいずれか1つを制御して目標形状にするので、堆積形状がロット内やロット間で安定化し、ガラス微粒子堆積体の外径や密度、コアに添加される添加物濃度等がロット内やロット間で安定化する。また、堆積形状が安定化するので、ガラス微粒子堆積体の割れや変形等の不良も低減し、高品質のガラス母材を安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るガラス母材の製造方法を説明する製造装置の構成図である。
【図2】図1のガラス微粒子堆積体の先端部分を示す部分拡大図である。
【図3】本発明に係るガラス母材の製造方法を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態であるガラス母材の製造方法について図面を参照して説明する。
【0016】
図1に示すように、本実施形態のガラス母材の製造方法を実施する製造装置10は、反応容器11の上方から内部に支持棒12を吊り下げ、支持棒12の下側にダミーガラスロッド13を取り付けている。このダミーガラスロッド13にガラス微粒子が堆積してガラス微粒子堆積体14を形成する。支持棒12は、上端部を昇降装置15により把持されており、昇降装置15によって回転と共に昇降する。この昇降装置15は、制御装置16内の引き上げ速度制御部20によって制御されている。
【0017】
反応容器11の内部下方には、コア用バーナ17およびクラッド用バーナ18が設けられており、制御装置16によって制御されるガス供給装置19から、各々バーナ17,18に供給量を制御しながら原料ガス、火炎形成ガスである可燃性ガスおよび助燃性ガスなどを供給する。
【0018】
コア用バーナ17は、ガラス微粒子を生成するガラス微粒子生成用バーナであり、原料ガスとしてSiCl、GeCl、火炎形成ガスとしてH、O、バーナシールガスとしてNを投入する。また、クラッド用バーナ18には、原料ガスとしてSiCl、火炎形成ガスとしてH、O、バーナシールガスとしてNを投入する。
【0019】
製造装置10の下方には、ガラス微粒子堆積体14の堆積部分を撮影するためのCCDカメラ21が設置されている。このCCDカメラ21は、撮影した堆積形状の画像信号を画像処理装置22で画像処理してから制御装置16内の堆積形状測定部23に送り、堆積形状測定部23では堆積形状を表すパラメータを算出する。また、反応容器11の側壁部には排気管29が取り付けられている。
【0020】
製造装置10の下部には、コア用バーナ17およびクラッド用バーナ18にはそれぞれ独立したバーナステージ24,25が設置されている。このバーナステージ24,25は、制御装置16からの制御信号に基づいて、コア用バーナ17およびクラッド用バーナ18のガラス微粒子堆積体14に対する位置調整、具体的にはバーナの角度、バーナの位置(水平、垂直及び奥行き)の調整を行う。
【0021】
図2に示すように、ガラス微粒子堆積体14の堆積形状は、先端部の第1円柱形状部26の外径D1、定常部の第2円柱形状部28の外径D2、その間のテーパ形状部27のテーパ角度θからなる堆積形状を表すパラメータの値によって管理される。
【0022】
CCDカメラ21によるモニターは、堆積形状の撮影データを画像処理してから円柱形状部26,28の外径D1,D2とテーパ形状部27のテーパ角度θを算出し、各々が目標形状の許容幅内(例えば、外径D1;30〜35mm、外径D2;150〜180mm、テーパ角度θ;30〜40度)に収まるように、また、目標形状(例えば、許容幅の中心値、外径D01=32.5mm、外径D02=165mm、テーパ角度θ0=35度)に近づけるように、原料ガス流量、火炎形成ガス流量、バーナ位置を制御する。
【0023】
ガラス微粒子堆積体14の製造手順は、先ず、支持棒12を昇降装置15に取り付け、支持棒12の先端に取り付けられているガラスロッド13を反応容器11内に納める。次に、昇降装置15によってガラスロッド13を回転させながら、コア用バーナ17およびクラッド用バーナ18によってガラス微粒子をガラスロッド13に堆積させる。このガラス微粒子の堆積を行いながら、昇降装置15によってガラス微粒子堆積体14を引き上げて行く。
【0024】
このとき、ガラス微粒子堆積体14の堆積部の形状を反応容器11の下方に設置されたCCDカメラ21により逐次モニターし、ガラス微粒子堆積体14の先端部の成長速度に合わせて引き上げると共に、目標形状の外径D01、外径D02、テーパ角度θ0と比較しながら、原料ガスと火炎形成ガスの流量及びバーナ位置を調整する。
【0025】
次に、得られたガラス微粒子堆積体14をHeとClの混合雰囲気中で1100度に加熱した後、He雰囲気中にて1550℃に加熱して透明ガラス化を行う。このようなガラス母材の製造を繰り返し行う。
【0026】
次に、本実施形態のガラス母材の製造方法を説明する。
図3に示すように、本実施形態のガラス母材の製造方法は、先ずCCDカメラ21によりガラス微粒子堆積体14の堆積部の形状を撮影する(S01)。
【0027】
次に、画像処理装置22によりCCDカメラ21から送られてきた堆積形状の画像信号を画像処理する(S02)。
【0028】
次に、画像処理データを制御装置16内の堆積形状測定部23に送り、堆積形状を表すパラメータを算出する。そして、この測定形状(外径D1、外径D2、テーパ角度θ)と予め制御装置16内にメモリーされている堆積形状の目標形状(外径D01、外径D02、テーパ角度θ0)とを比較する(S03)。
【0029】
この比較により、測定形状(D1、D2、θ)を目標形状に近づけるように、制御装置16からの制御信号に基づいてバーナステージ24,25を駆動させ、ガラス微粒子堆積体14に対するコア用バーナ17およびクラッド用バーナ18の位置調整を行う(S04)。
【0030】
または、若しくは同時に、原料ガス流量の調整を行う。即ち、制御装置16からの制御信号に基づいてガス供給装置19により、コア用バーナ17およびクラッド用バーナ18への原料ガスの供給流量の調整を行う(S04)。
【0031】
または、若しくは同時に、火炎形成ガス流量の調整を行う。即ち、制御装置16からの制御信号に基づいてガス供給装置19により、コア用バーナ17およびクラッド用バーナ18への火炎形成ガスの供給流量の調整を行う(S04)。その後、堆積部の形状の撮影(S01)へフィードバックされる。
上記S04の少なくとも1つのステップを制御装置16からの制御信号に基づいて実行することで、目標形状により近いガラス微粒子堆積体14を製造することができる。
【0032】
上記比較を複数回繰り返した後、測定形状(D1、D2、θ)のいずれか1つ以上のパラメータが目標形状(D01、D02、θ0)の許容幅内にある場合(S05、Y)は、引き続き上記S04同様の調整を行う(S06)。その後、堆積部の形状を撮影する(S01)へフィードバックされる。なお、S05のステップを実施した後は、上記比較を複数回繰り返すことは、必ずしも必要ではない。このようなステップを繰り返し、ガラス微粒子堆積体14の製造が完了する(S08)。
【0033】
また、上記比較を複数回繰り返しても、測定形状(D1、D2、θ)の全てのパラメータが目標形状(D01、D02、θ0)の許容幅を外れる場合(S05、N)は、即座にガラス微粒子の堆積を停止する(S07)。これにより、不良のガラス母材の発生を未然に防ぐことができる。
【0034】
上述したように本実施形態のガラス母材の製造方法によれば、ガラス微粒子堆積中にガラス微粒子堆積体14の堆積形状をモニターし、堆積形状が目標形状となるように、ガラス微粒子堆積体14の引き上げ速度を制御しながら、ガラス微粒子生成用バーナ17,18へ投入するガラス原料ガス流量、火炎形成ガス流量、ガラス微粒子堆積体に対するガラス微粒子生成用バーナ17,18の位置、の少なくともいずれか1つを制御する。また、堆積形状の全てのパラメータが目標形状の許容幅から外れる場合にはガラス微粒子の堆積を停止する。
これにより、堆積形状がロット間やロット内で安定化するので、ガラス微粒子堆積体14の外径や密度、コアに添加される添加物濃度等がロット内やロット間で安定化する。また、堆積形状が安定化するので、ガラス微粒子堆積体14の割れや変形等の不良も低減し、高品質のガラス母材を安定して製造することができる。
【0035】
また、目標形状を先端部と定常部の円柱形状部26,28の外径D1,D2、テーパ形状部27のテーパ角度θ、のいずれか1つ以上に許容幅を設けて管理すると共に、その全てが該許容幅から外れる場合にはガラス微粒子の堆積を停止する。これにより、不良品の発生を未然に防ぐことができ、かつ製造状態の監視に要する人手作業を削減することができるので、大幅な製造コストの低減を図ることができる。
【0036】
また、堆積形状のモニターをCCDカメラ21と画像処理装置22で行うので、安価な設備コストで前記構成を実現でき、かつ堆積形状を高精度に識別することができる。
【0037】
次に、本発明のガラス母材の製造方法の一実施例を説明する。実施例、比較例とも、下記のような材料を使用してガラス母材を製造する。
・ダミーガラスロッド;直径25mm、長さ400mmの純石英ガラス
・コア用バーナへの投入ガス;原料ガス……SiCl、GeCl
火炎形成ガス……H、O、バーナシールガス……N
・クラッド用バーナへの投入ガス;原料ガス……SiCl
火炎形成ガス……H、O、バーナシールガス……N
【0038】
(実施例)
反応容器11の下方に設置されたCCDカメラ21により堆積形状をモニターし、先端部の成長速度に合わせた引き上げ速度でガラス微粒子の堆積を行なう(図1参照)。堆積形状の画像から円柱形状部26,28の外径D1,D2とテーパ形状部27のテーパ角度θを算出し、目標形状の許容幅内(外径D1=30〜35mm、外径D2=150〜180mm、テーパ角度θ=30〜40度、図2参照)に収まるように、また、目標形状(外径D01=32.5mm、外径D02=165mm、テーパ角度θ0=35度)に近づけるように、原料ガス流量、火炎形成ガス流量、バーナ位置の各々、及びそれら全てを制御する。堆積形状の全てのパラメータが上記目標形状の許容幅内から逸脱する場合は、ガラス微粒子の堆積を停止する。得られるガラス微粒子堆積体をHeとClの混合雰囲気中で1100℃に加熱した後、He雰囲気中にて1550℃に加熱して透明ガラス化し、ガラス母材を作製する。
【0039】
(比較例)
ガラス微粒子堆積体の先端部の堆積形状をCCDカメラによりモニターし、先端部の成長速度に合わせて引き上げ速度を制御する。このとき、バーナの構造起因などによりガラス微粒子堆積体の堆積形状が変形する場合があるが、そのままガラス微粒子堆積体の製造を続ける。得られるガラス微粒子堆積体を実施例と同じ条件で透明ガラス化する。
【0040】
実施例、比較例とも、上記した方法でガラス母材の製造を繰り返し、ガラス母材のコア部とクラッド部の比屈折率差(Δn)の変動(ばらつき:σ)と、コア径(d)とクラッド外径(D)の比率D/dの変動(ばらつき:σ)をN=10(ロッド10本)で比較する。
【0041】
【表1】

【0042】
その結果、表1に示すような結果を得る。
実施例のように、目標形状になるように、バーナ位置、原料ガス流量、火炎形成ガス流量を制御する場合は、制御しない比較例と比較して、Δn変動、D/d変動ともに小さくなり、また、バーナ位置、原料ガス流量および火炎形成ガス流量の全てを調整する場合が、最も変動が少なくなることを確認できる。実施例では、堆積形状の全てのパラメータが目標形状の許容幅内から逸脱する場合は、ガラス微粒子の堆積を停止するので、不良となるガラス母材の数はゼロとなる。
【0043】
一方、比較例では、製造するガラス母材N=10の内、5本が変形起因でD/dが大きく変動し、不良ガラス母材となる。残り5本のΔn変動はσ=0.009%、D/d変動はσ=0.06となり、実施例に比べて変動が大きい。また、製造コストを比較すると、実施例と比べて比較例の方が約2倍高くなる。
【0044】
なお、本発明の光ファイバ母材の製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0045】
10…製造装置、11…反応容器、12…支持棒、13…ダミーガラスロッド、14…ガラス微粒子堆積体、15…昇降装置、16…制御装置、17…コア用バーナ、18…クラッド用バーナ、19…ガス供給装置、20…引き上げ速度制御部、21…CCDカメラ、22…画像処理装置、23…堆積形状測定部、24,25…バーナステージ、26…第1円柱形状部、27…テーパ形状部、28…第2円柱形状部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
VAD法によりガラス微粒子堆積体を作製し、得られたガラス微粒子堆積体を高温加熱して透明ガラス母材を製造するガラス母材の製造方法において、
ガラス微粒子堆積中に前記ガラス微粒子堆積体の堆積形状をモニターし、該堆積形状が目標形状となるように、ガラス微粒子堆積体の引き上げ速度を制御すると共に、
ガラス微粒子生成用バーナへ投入するガラス原料ガス流量、火炎形成ガス流量、
前記ガラス微粒子堆積体に対するガラス微粒子生成用バーナの位置、
の少なくともいずれか1つを制御し、
前記堆積形状が目標形状から外れる場合にはガラス微粒子の堆積を停止することを特徴とするガラス母材の製造方法。
【請求項2】
前記目標形状は、前記ガラス微粒子堆積体の先端部と定常部の円柱形状部における外径、テーパ形状部のテーパ角度、のいずれか1つ以上に許容幅を設けて管理すると共に、その全てが該許容幅から外れる場合にはガラス微粒子の堆積を停止することを特徴とする請求項1記載のガラス母材の製造方法。
【請求項3】
前記堆積形状のモニターは、CCDカメラと画像処理装置で行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガラス母材の製造方法。




【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−91965(P2012−91965A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−240901(P2010−240901)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】