説明

ガレート型カテキンの精製方法及び精製装置

【課題】非重合体カテキン類からガレート型カテキンを選択的に回収するための安価で簡便な方法及び装置を提供する。
【解決手段】カルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂を充填したカラム14に非重合体カテキン類含有水溶液を通液して、非重合体カテキン類含有水溶液と該弱酸性陽イオン交換樹脂とを接触させ、非重合体カテキン類含有水溶液中のガレート型カテキンを吸着処理した後、該弱酸性陽イオン交換樹脂と溶離液とを接触させ、該樹脂からガレート型カテキンを溶離させ、ガレート型カテキンを回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非重合体カテキン類含有水溶液からガレート型カテキンを精製する方法及び精製装置に関する。
【背景技術】
【0002】
茶は古くより嗜好飲料として親しまれてきたが、近年では茶中に含まれるカテキン類の抗酸化作用、血中コレステロール低下作用などの生理効果が注目されてきており、消費者の健康志向からペットボトル等に充填した容器詰め飲料は高い支持を得ている。
【0003】
茶中のカテキン類には、重合体カテキン類と非重合体カテキン類とがある。そして、非重合体カテキン類の主な成分としては、エピガロカテキンガレート、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピカテキン等が挙げられ、微量成分としては、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート等が挙げられる。上記非重合体カテキン類はガレート基が結合していない遊離型カテキンとガレート基が結合しているガレート型カテキン(没食子酸エステル型カテキン)とに分類され、前者にはエピカテキン、エピガロカテキン、カテキン、ガロカテキンが該当し、後者にはエピガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、カテキンガレート、ガロカテキンガレートが該当する。
【0004】
カテキン類の抗酸化作用、血中コレステロール低下作用等は、重合体カテキン類より非重合体カテキン類の方が強い作用を有し、特に、非重合体カテキン類の中の遊離型カテキンよりガレート型カテキンの方が強い作用を有することが報告されている。
【0005】
また、茶中から非重合体カテキン類を高純度で得るには、茶中の夾雑物から非重合体カテキンを分離することも必要である。上記夾雑物としてはカフェイン、没食子酸、アミノ酸、糖などが挙げられる。
【0006】
茶葉から抽出した茶葉抽出液から非重合体カテキン類を回収する技術として、合成吸着剤に非重合体カテキン類を吸着させ、有機溶剤を溶離液に用いた吸着溶離法により、吸着した非重合体カテキン類を回収する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法で得られる非重合体カテキン類はガレート型カテキンと遊離型カテキンとの混合物であり、これらを分離することまでは開示されていない。また、この方法は、非重合体カテキン類と合成吸着剤との間の疎水性相互作用を利用するため、非重合体カテキン類と親水性の没食子酸、アミノ酸及び糖類との分離は容易であるものの、非重合体カテキン類とカフェインとの分離は困難である。
【0007】
また、マクロポーラス極性樹脂にガレート型カテキンを吸着させ、中圧〜高圧の条件下で行う分取用クロマトグラフィー分離法により、吸着したガレート型カテキンを遊離型カテキンとカフェインとから分離し、回収する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この方法では、高価な吸着剤を使用しなければならず、また、処理できる量が少ないため、所望のガレート型カテキンを工業レベルで生産することができない。
【0008】
また、ガレート型カテキンに対する鋳型構造を有する樹脂を分離剤として用い、高速液体クロマトグラフィー法等によって、所望のガレート型カテキンを分離回収する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、このような分離剤の入手は困難であり、工業レベルでの生産には適さない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平2−311474号公報
【特許文献2】特開2001−97968号公報
【特許文献3】特開2006−218375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、非重合体カテキン類からガレート型カテキンを選択的に回収するための安価で簡便な方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、非重合体カテキン類含有水溶液からガレート型カテキンを精製するガレート型カテキンの精製方法であって、前記非重合体カテキン類含有水溶液とカルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂とを接触させ、前記ガレート型カテキンを吸着処理する吸着処理工程と、前記弱酸性陽イオン交換樹脂と溶離液とを接触させ、該樹脂から前記ガレート型カテキンを溶離させ、前記ガレート型カテキンを回収する回収工程と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、前記ガレート型カテキンの精製方法において、前記非重合体カテキン類含有水溶液には、少なくともカフェインを含む夾雑物が含有されており、前記吸着処理工程前に、前記非重合体カテキン類含有水溶液と強酸性陽イオン交換樹脂とを接触させ、前記カフェインを含む夾雑物を吸着処理する夾雑物処理工程を備えることが好ましい。
【0013】
また、前記ガレート型カテキンの精製方法において、前記回収工程では、前記弱酸性陽イオン交換樹脂と溶離液とを接触させる前に、洗浄水と接触させ、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を洗浄することが好ましい。
【0014】
また、前記ガレート型カテキンの精製方法において、前記弱酸性陽イオン交換樹脂の母体構造が、アクリル重合体であることが好ましい。
【0015】
また、前記ガレート型カテキンの精製方法において、前記弱酸性陽イオン交換樹脂の水分保有能力は60%以上であることが好ましい。
【0016】
また、前記ガレート型カテキンの精製方法において、前記溶離液は、40℃〜100℃の水であることが好ましい。
【0017】
また、前記ガレート型カテキンの精製方法において、前記回収工程後に、前記弱酸性陽イオン交換樹脂と再生剤とを接触させ、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生処理する再生処理工程を備えることが好ましい。
【0018】
また、本発明は、非重合体カテキン類含有水溶液からガレート型カテキンを精製するガレート型カテキンの精製装置であって、前記非重合体カテキン類含有水溶液とカルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂とを接触させ、前記ガレート型カテキンを吸着処理する吸着処理部を有し、前記吸着処理部では、前記吸着処理後に、前記弱酸性陽イオン交換樹脂と溶離液とを接触させ、該樹脂から前記ガレート型カテキンを溶離させ、該処理部から前記ガレート型カテキンを排出させる。
【0019】
また、前記ガレート型カテキンの精製装置において、前記非重合体カテキン類含有水溶液には、少なくともカフェインを含む夾雑物が含有されており、前記吸着処理部の前段に、前記非重合体カテキン類含有水溶液と強酸性陽イオン交換樹脂とを接触させ、前記カフェインを含む夾雑物を吸着処理する夾雑物処理部を備えることが好ましい。
【0020】
また、前記ガレート型カテキンの精製装置において、前記吸着処理部では、前記弱酸性陽イオン交換樹脂と溶離液とを接触させる前に、洗浄水と接触させ、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を洗浄することが好ましい。
【0021】
また、前記ガレート型カテキンの精製装置において、前記弱酸性陽イオン交換樹脂の母体構造が、アクリル重合体であることが好ましい。
【0022】
また、前記ガレート型カテキンの精製装置において、前記弱酸性陽イオン交換樹脂の水分保有能力は60%以上であることが好ましい。
【0023】
また、前記ガレート型カテキンの精製装置において、前記溶離液は、40℃〜100℃の水であることが好ましい。
【0024】
また、前記ガレート型カテキンの精製装置において、前記吸着処理部では、前記ガレート型カテキンを排出した後、前記弱酸性陽イオン交換樹脂と再生剤とを接触させ、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生処理することが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、非重合体カテキン類からガレート型カテキンを選択的に回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施形態に係るガレート型カテキンの精製装置の構成の一例を示す模式図である。
【図2】本実施形態に係るガレート型カテキンの精製装置の構成の他の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
【0028】
図1は、本実施形態に係るガレート型カテキンの精製装置の構成の一例を示す模式図である。図1に示すガレート型カテキンの精製装置1は、流入ライン10、排出ライン12a,12b、カルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂が充填されたカラム14、貯留槽16を備える。
【0029】
図1に示すように、カラム14の供給口(不図示)には、流入ライン10が接続されている。排出ライン12aの一端は、カラム14の排出口(不図示)に接続され、他端は貯留槽16の供給口(不図示)に接続されている。排出ライン12aには、切替弁18が設けられており、この切替弁18に排出ライン12bの一端が接続されている。
【0030】
本実施形態において、非重合体カテキン類水溶液は、非重合体カテキン類が含まれている水溶液であれば特に限定されないが、例えば緑茶、ウーロン茶、紅茶などの茶葉抽出液又はその濃縮物、市販のカテキン粉末、市販の粉末茶等を溶解して得られる水溶液等が挙げられる。
【0031】
非重合体カテキン類は、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等である。そして、前述したように、非重合体カテキン類のうちカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等がガレート型カテキン(没食子酸エステル型カテキン)である。また、上記茶葉抽出液等には、非重合体カテキン類の他に、カフェイン、没食子酸、アミノ酸、糖等の夾雑物が含まれる。以下では、ガレート型カテキン、遊離型カテキン、夾雑物を含む茶葉抽出液から、ガレート型カテキンを回収する方法について説明する。
【0032】
まず、茶葉抽出液を流入ライン10からカラム14に供給し、茶葉抽出液とカルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂とを接触させる。この際、切替弁18を排出ライン12b側に流れるように切り替える。カルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂は、ガレート型カテキンとの親和性が、前述した遊離型カテキン及びカフェイン等の夾雑物と比べて高いため、該樹脂と茶葉抽出液とを接触させることにより、該樹脂にガレート型カテキンが優先的に吸着される。そのため、カラム14から排出される処理液は、ガレート型カテキンの含有率の低い茶抽出物となる。この茶抽出物は、排出ライン12aから切替弁18を介して排出ライン12bに流れ、不図示の槽等に蓄えられる。ガレート型カテキンは、苦味および渋味等の苦渋成分でもあるため、ガレート型カテキンの含有率の低い茶葉抽出物は苦味および渋味が低減された飲料として利用することもできる。
【0033】
次に、本実施形態では、イオン交換水を流入ライン10からカラム14に供給して、カラム14内の弱酸性陽イオン交換樹脂を洗浄する。この洗浄により、弱酸性陽イオン交換樹脂中に残存する遊離型カテキンや夾雑物がイオン交換水に溶出される。洗浄に用いられたイオン交換水は、排出ライン12bを流れ、系外に排出される。
【0034】
次に、温水等の溶離液を流入ライン10からカラム14に供給し、溶離液と弱酸性陽イオン交換樹脂とを接触させる。この際、切替弁18を排出ライン12a側に流れるように切り替える。弱酸性陽イオン交換樹脂に吸着したガレート型カテキンは、温水によって、容易に溶離し、溶離したガレート型カテキンを含む溶離液は、排出ライン12aを通り貯留槽16に蓄えられる。弱酸性陽イオン交換樹脂に吸着したガレート型カテキンは、アルコール等の有機溶剤によっても、容易に溶離するため、低濃度の有機溶剤を使用することができ、さらに少ない有機溶剤の使用量で良い。
【0035】
このような簡単な工程で、茶葉抽出液からガレート型カテキンを高純度で回収することができ、また、本実施形態で使用されるイオン交換樹脂は比較的安価であるため、生産効率、製造コストの観点から非常に有利である。
【0036】
一般的に、有機溶剤の使用は溶剤自体が高価であるうえに回収あるいは廃棄に費用がかかり、さらに有機溶剤を多量に使用する場合には、特殊な設計をした製造設備や材質が必要となるためコストが高くなるが、本実施形態では、少ない有機溶剤の使用量、あるいは有機溶剤を全く使用しないで、ガレート型カテキンを回収することができるため、製造コストを抑えることが可能となる。
【0037】
本実施形態で使用されるカルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂としては、工業用として一般的に使用されている汎用樹脂を利用することができる。例えば、ダウケミカル社製の、アンバーライトFPC3500、IRC76、IRC86RF、ダウエックスMAC−3、三菱化学社製の、ダイヤイオンWK10、WK11、WK40、ランクセス社製の、レバチットS8528、S8229等が挙げられる。カルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂は、メタクリル酸とジビニルベンゼンとの共重合体等のメタクリル重合体を母体構造に持つ樹脂やアクリル酸とジビニルベンゼンの共重合体等のアクリル重合体を母体構造に持つ樹脂等がある。このうち、アクリル重合体を母体構造に持つ弱酸性陽イオン交換樹脂は、特にガレート型カテキンとの親和性が強い傾向を示すため、効率的にガレート型カテキンを回収することができる。その一方で、カフェイン等との親和性が弱いため、ガレート型カテキンの回収純度を高めることが可能となる。アクリル重合体を母体構造に持つ弱酸性陽イオン交換樹脂としては、例えば、アンバーライトFPC3500、IRC76、IRC86RF、ダイヤイオンWK40、レバチットS8528、S8229等が挙げられる。
【0038】
水分保有能力が高い樹脂(マクロポーラス型の樹脂)は、ガレート型カテキンの吸着容量が大きい。水分保有能力とは湿度100%の雰囲気における樹脂の水分含有率を重量百分率で表した値である。本実施形態の弱酸性陽イオン交換樹脂の水分保有能力は、ガレート型カテキンを高容量で吸着することができる点で、60%以上であることが好ましい。さらに、弱酸性陽イオン交換樹脂の水分保有能力の上限値は、樹脂の強度の点で、75%以下であることが好ましい。
【0039】
弱酸性陽イオン交換樹脂を使用するイオン型としては特に限定されないが、水素形で使用することが好ましい。水素形で使用することにより、弱酸性陽イオン交換樹脂から金属イオンが溶出しないため、塩形で使用した場合と比べて、回収されるガレート型カテキンの純度が高くなる。さらに、弱酸性陽イオン交換樹脂を水素形とするためには樹脂と酸とを接触させることで容易に調製できるため、工程を簡便にすることができる。
【0040】
また、水素形弱酸性陽イオン交換樹脂と、Na型弱酸性陽イオン交換樹脂またはK型弱酸性陽イオン交換樹脂とを混在させてもよい。Na型弱酸性陽イオン交換樹脂またはK型弱酸性陽イオン交換樹脂を混在させることで、樹脂層中のpHを調節することができる。Na型弱酸性陽イオン交換樹脂またはK型弱酸性陽イオン交換樹脂の割合は、回収されるガレート型カテキンの製品純度に影響を与えない範囲が好ましく、50%以下が好ましい。弱酸性陽イオン交換樹脂をNa形またはK形とするためには樹脂と酸とを接触させた後、さらに樹脂と水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを接触させることで調製できる。
【0041】
本実施形態では、弱酸性陽イオン交換樹脂を充填したカラム14に、非重合体カテキン類水溶液を通過させるカラム方式により、非重合体カテキン類水溶液と弱酸性陽イオン交換樹脂とを接触させているが、非重合体カテキン類水溶液と弱酸性陽イオン交換樹脂とが接触する状態を確保することができれば、必ずしもこれに制限されるものではない。他の形態としては、例えば、非重合体カテキン類水溶液に弱酸性陽イオン交換樹脂を添加するバッチ方式により、非重合体カテキン類水溶液と弱酸性陽イオン交換樹脂とを接触させてもよい。生産効率、作業性の点では、バッチ方式よりカラム方式の方が好ましい。
【0042】
カラム方式で処理する場合には、例えば、SV(空間速度)が0.5〜30(h−1)の範囲で、弱酸性陽イオン交換樹脂の充填体積当り1〜30倍の通液量の非重合体カテキン類水溶液をカラム14に通液することが好ましい。
【0043】
また、カラム14に充填された弱酸性陽イオン交換樹脂を洗浄する場合には、例えば、SV(空間速度)が1〜20(h−1)で、弱酸性陽イオン交換樹脂の充填体積当り2〜20倍の通液量のイオン交換水等をカラム14に通液して、弱酸性陽イオン交換樹脂を洗浄し、樹脂層中に残存している遊離型カテキン、夾雑物を溶出させることが望ましい。
【0044】
非重合体カテキン類水溶液及びイオン交換水の通液温度は、好ましくは40℃未満、より好ましくは25℃未満とする。例えば、非重合体カテキン類水溶液の通液温度が40℃以上であると、ガレート型カテキンの吸着効率が低くなる場合がある。また、イオン交換水の通液温度が40℃以上であると、樹脂から溶離するガレート型カテキンの量が多くなり、回収率が低くなる。
【0045】
本実施形態に用いられる溶離液としては、通常用いられるメタノール、エタノールなどのアルコールおよびその水溶液、あるいはアセトンなどの親水性溶剤およびその水溶液等の有機溶剤等を用いることができるが、温水を用いることもできる。コストおよびハンドリングのしやすさの点から温水を用いることが望ましい。温水の温度は、好ましくは40℃〜100℃の範囲、より好ましくは60℃〜80℃の範囲であることが好ましい。温水の温度が40℃未満であると、ガレート型カテキンが樹脂から溶離し難く、多量の温水が必要となる場合がある。
【0046】
弱酸性陽イオン交換樹脂から溶離したガレート型カテキンを含む溶離液は、適当な濃縮手段を採用して濃縮物の形態とすることもできる。さらに、該溶離液を噴霧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥などの適宜な乾燥手段を採用して乾燥することにより粉末状とすることもできる。
【0047】
ガレート型カテキンを溶離した後の弱酸性陽イオン交換樹脂は再利用できるが、溶離操作において脱離しない有機物や陽イオンを脱離させるためには、定期的に塩酸、硫酸等の酸溶液、あるいは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ溶液、あるいは塩化ナトリウム等の塩溶液等の再生剤を樹脂層と接触させ、弱酸性陽イオン交換樹脂を再生することが好ましい。
【0048】
以下に、他の実施形態について説明する。
【0049】
図2は、本実施形態に係るガレート型カテキンの精製装置の構成の他の一例を示す模式図である。図2に示すガレート型カテキンの精製装置2は、吸着処理部の一例として、カルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂が充填されたカラム14、夾雑処理部の一例として、強酸性陽イオン交換樹脂が充填されたカラム15、貯留槽16a及び貯留槽16b、排水槽19、純水タンク20、原液タンク22、熱交換器24、純水用ポンプ26、原液用ポンプ28、及び配管類を備える。
【0050】
図2に示すように、弱酸性陽イオン交換樹脂が充填されたカラム14の前段には、強酸性陽イオン交換樹脂が充填されたカラム15が配置されている。図2に示すように、カラム14の供給口(不図示)と純水タンク20の排出口(不図示)との間には、純水流入ライン30が接続されている。また、純水流入ライン30には、純水用ポンプ26及び熱交換器24が設置されている。原液タンク22の排出口(不図示)とカラム15の供給口(不図示)との間には、原液流入ライン32が接続されている。原液流入ライン32には原液用ポンプ28が接続されている。カラム15の排出口(不図示)と純水流入ライン30との間には、処理水排出ライン34aが接続されている。また、カラム14の排出口(不図示)と貯留槽16aとの間には、処理水排出ライン34bが接続されている。また、処理水排出ライン34bは分岐して、貯留槽16b及び排水槽19に接続されている。
【0051】
ガレート型カテキンの精製装置2の動作について説明する。
【0052】
まず、原液用ポンプ28を稼働させることにより、原液タンク22内の茶葉抽出液が原液流入ライン32からカラム15に供給される。カラム15内では、茶葉抽出液と強酸性陽イオン交換樹脂とが接触し、主に茶葉抽出液中のカフェイン等の夾雑物が強酸性陽イオン交換樹脂に吸着される。そして、夾雑物が除去された茶葉抽出液は処理水排出ライン34aを通り、カラム14に供給される。カラム14内では、茶葉抽出液とカルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂とが接触し、主に茶葉抽出液中のガレート型カテキンが弱酸性陽イオン交換樹脂に吸着される。カラム14から排出される処理液は、ガレート型カテキンの含有率の低い茶抽出物となり、この茶抽出物は、処理水排出ライン34bから貯留槽16aに蓄えられる。
【0053】
次に、原液用ポンプ28の稼働を停止させ、純水用ポンプ26を稼働させることにより、純水タンク20内の純水(イオン交換水)が純水流入ライン30からカラム14に供給され、カラム14内の弱酸性陽イオン交換樹脂が洗浄される。この洗浄により、弱酸性陽イオン交換樹脂中に残存する遊離型カテキンや夾雑物が純水に溶出される。洗浄に用いられた純水は、処理水排出ライン34bから排水槽19に供給される。
【0054】
次に、純水用ポンプ26を稼働させながら、熱交換器24に蒸気を供給することにより、熱交換器24を通る純水と蒸気とで熱交換が行われ、純水が加熱される。加熱された純水は純水流入ライン30からカラムに供給される。この加熱された純水が溶離液として作用し、弱酸性陽イオン交換樹脂と接触することで、弱酸性陽イオン交換樹脂からガレート型カテキンが溶離される。この溶離したガレート型カテキンを含む溶離液は、処理水排出ライン34bを通り、貯留槽16bに蓄えられる。
【0055】
このような簡単な工程で、茶葉抽出液からガレート型カテキンを高純度で回収することができ、また、本実施形態で使用されるイオン交換樹脂は比較的安価であるため、生産効率、製造コストの観点から非常に有利である。
【0056】
また、ガレート型カテキンを溶離した後等には、純水タンク20を前述の再生剤が充填された再生剤タンクに置き換え、そして、純水用ポンプ26を稼働させることにより、再生剤がカラム14に供給される。カラム14内では、再生剤と弱酸性陽イオン交換樹脂とが接触し、溶離操作において脱離しない有機物や陽イオンが弱酸性陽イオン交換樹脂から脱離される。これにより、弱酸性陽イオン交換樹脂が再生され、再度、上記の吸着、溶離等を行うことができる。
【実施例】
【0057】
以下、実施例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0058】
(実施例1)
緑茶粉末15gにイオン交換水1875gを加え、60秒間攪拌後、フィルター(孔径0.45μm)でろ過を行い清澄な緑茶抽出液を得た。ジャケット付きガラスカラム(内径22mm×高さ1000mm)に、カルボン酸の官能基を含む水素形のアクリル系弱酸性陽イオン交換樹脂(ダウケミカル社製、AMBERLITE FPC3500、マクロポーラス型、水分保有能力が65%)を300mL充填した。循環機能付き恒温槽をカラムジャケットに接続して20℃の水を循環させ、カラム内温度を一定にした後、ろ過後の緑茶抽出液1500mLを20℃に調整後、カラムに通液した。通液時のSVを4(h−1)とした。次いで、カラムに20℃に調整したイオン交換水を3000mL通液し、続いて、カラムジャケットの循環水の温度を70℃に上げてから、70℃の溶離液(イオン交換水)を1500mL通液し、その溶離液を回収した。
【0059】
(実施例2)
緑茶粉末15gにイオン交換水1875gを加え、60秒間攪拌後、フィルター(孔径0.45μm)でろ過を行い清澄な緑茶抽出液を得た。ジャケット付きガラスカラム(内径22mm×高さ1000mm)にカルボン酸の官能基を含む水素形のメタクリル系弱酸性陽イオン交換樹脂ダイヤイオン(三菱化学社製、WK11)を300mL充填した。循環機能付き恒温槽をカラムジャケットに接続して20℃の水を循環させ、カラム内温度を一定にした後、ろ過後の緑茶抽出液1500mLを20℃に調整後、カラムに通液した。通液時のSVを4(h−1)とした。次いで、カラムに20℃に調整したイオン交換水を3000mL通液し、続いて、カラムジャケットの循環水の温度を70℃に上げてから、70℃の溶離液(イオン交換水)を1500mL通液し、その溶離液を回収した。
【0060】
(実施例3)
緑茶粉末15gにイオン交換水1875gを加え、60秒間攪拌後、フィルター(孔径0.45μm)でろ過を行い清澄な緑茶抽出液を得た。ジャケット付きガラスカラム(内径22mm×高さ1000mm)にカルボン酸の官能基を含む水素形のアクリル系弱酸性陽イオン交換樹脂(ダウケミカル社製、AMBERLITE IRC76、マクロポーラス型、水分保有能力55%)を300mL充填した。循環機能付き恒温槽をカラムジャケットに接続して20℃の水を循環させ、カラム内温度を一定にした後、ろ過後の緑茶抽出液1500mLを20℃に調整後、カラムに通液した。通液時のSVを4(h−1)とした。次いで、カラムに20℃に調整したイオン交換水を3000mL通液し、続いて、カラムジャケットの循環水の温度を70℃に上げてから、70℃の溶離液(イオン交換水)を1500mL通液し、その溶離液を回収した。
【0061】
(比較例1)
緑茶粉末15gにイオン交換水1875gを加え、60秒間攪拌後、フィルター(孔径0.45μm)でろ過を行い清澄な緑茶抽出液を得た。ジャケット付きガラスカラム(内径22mm×高さ1000mm)にスチレン系合成吸着剤(ダウケミカル社製、AMBERLITE FPX66)を300mL充填した。循環機能付き恒温槽をカラムジャケットに接続して20℃の水を循環させ、カラム内温度を一定にした後、ろ過後の緑茶抽出液1500mLを20℃に調整後、カラムに通液した。通液時のSVを4(h−1)とした。次いで、カラムに20℃に調整したイオン交換水を3000mL通液し、続いて、50%v/vのエタノール水溶液(溶離液)を1500mL通液し、その溶離液を回収した。
【0062】
未処理の緑茶抽出液、実施例1〜3及び比較例1の溶離液中の没食子酸濃度、カフェイン濃度、非重合体カテキン濃度及びガレート体率の結果を表1にまとめた。
【0063】
ガレート体率とは、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの8種からなる非重合体カテキンの重量和に対するカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの4種からなるガレート型カテキンの重量和の100分率である。
ガレート体率=4種のガレート型カテキンの重量和/8種の非重合体カテキンの重量和×100
【0064】
実施例1〜3及び比較例1の溶離液中の各成分量を以下に示す測定方法によって測定した。
【0065】
<溶離液中の各成分量の測定方法>
試料をイオン交換水で希釈した後、フィルター(孔径0.45μm)でろ過し、日本分光製高速液体クロマトグラフィー(LC−2000Plusシリーズ)に、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラムShim−pack FC−ODS(4.6mmφ×150mm:島津製作所製)を装着し、カラム温度を40℃にして、グラジエント法を用いて、以下の条件により測定した。
移動相A液:0.1モル/リットルのリン酸緩衝液(pH2.6)
移動相B液:アセトニトリル
注入量:10μL
UV検出波長:270nm
【0066】
【表1】

【0067】
表1から明らかなように、カルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂を用いた実施例1〜3では、ガレート体率の高い溶離液、すなわち純度の高いガレート型カテキンを回収することができた。アクリル酸とジビニルベンゼンの共重合体である弱酸性陽イオン交換樹脂を用いた実施例1および実施例3では、カフェイン含有量が少なくガレート体率が高い溶離液を得ることができた。特に、マクロポーラス型であり、且つ水分保有能力が高い弱酸性陽イオン交換樹脂を用いた実施例1ではガレート体率が高く、且つ非重合体ガレート型カテキン濃度が高い溶離液を得ることができた。なお、スチレン系合成吸着剤を用いた比較例1ではガレート型カテキンと遊離型カテキンとを分離することができなかった。
【0068】
(比較例2)
緑茶粉末15gにイオン交換水1875gを加え、60秒間攪拌後、フィルター(孔径0.45μm)でろ過を行い清澄な緑茶抽出液を得た。ジャケット付きガラスカラム(内径22mm×高さ1000mm)に遊離塩基形とした弱塩基性陰イオン交換樹脂(ダウケミカル社製、AMBERLITE IRA96SB)を300mL充填した。循環機能付き恒温槽をカラムジャケットに接続して20℃の水を循環させ、カラム内温度を一定にした後、ろ過後の緑茶抽出液1500mLを20℃に調整後、カラムに通液した。通液時のSVを4(h−1)とした。次いで、カラムに20℃に調整したイオン交換水を3000mL通液し、続いて、50%v/vのエタノール水溶液(溶離液)を1500mL通液し、その溶離液を回収した。
【0069】
(実施例4−1)
緑茶粉末20gにイオン交換水2500gを加え、60秒間攪拌後、フィルター(孔径0.45μm)でろ過を行い清澄な緑茶抽出液を得た。ジャケット付きガラスカラム(内径22mm×高さ1000mm)に水素イオン形とした強酸性陽イオン交換樹脂(ダウケミカル社製、AMBERLITE IR120B)を200mL充填した。循環機能付き恒温槽をカラムジャケットに接続して20℃の水を循環させ、カラム内温度を一定にした後、ろ過後の緑茶抽出液2000mLをカラムに通液した。通液時のSVを8(h−1)とした。カラムから排出される処理液のうち初期の500mLを除いた1500mLを回収した。
【0070】
(実施例4−2)
ジャケット付きガラスカラム(内径22mm×高さ1000mm)に水素形としたアクリル系弱酸性陽イオン交換樹脂(ダウケミカル社製、AMBERLITE FPC3500、マクロポーラス型、水分保有能力が65%)を300mL充填した。循環機能付き恒温槽をカラムジャケットに接続して20℃の水を循環させ、カラム内温度を一定にした後、実施例4−1で得られた処理液1500mLを20℃に調整後、カラムに通液した。通液時のSVを4(h−1)とした。次いで、カラムに20℃に調整したイオン交換水を3000mL通液し、続いて、カラムジャケットの循環水の温度を70℃に上げてから、70℃の溶離液(イオン交換水)を1500mL通液し、その溶離液を回収した。
【0071】
比較例2、実施例4−1及び実施例4−2の溶離液中の没食子酸濃度、カフェイン濃度、非重合体カテキン濃度及びガレート体率の結果を表2にまとめた。
【0072】
【表2】

【0073】
表2から明らかなように、陰イオン交換樹脂を用いた比較例2では、非重合体カテキン類は吸着するものの、溶離液としてエタノール50%溶液を用いても、非重合体カテキン類は陰イオン交換樹脂からほとんど溶離しなかった。強酸性陽イオン交換樹脂を用いた実施例4−1では、カフェインを98%除去することができた。そして、実施例4−1の溶離液を弱酸性陽イオン交換樹脂で処理した実施例4−2では、カフェイン含有量の低い高純度のガレート型カテキンを得ることができた。
【0074】
(実施例5)
実施例5では、溶離工程におけるカラムジャケットの循環水の温度及び溶離液の温度を30℃、40℃にしたこと以外は実施例1と同様の条件で試験を行った。
【0075】
溶離工程における循環水の温度及び溶離液の温度を30℃にすると、ガレート型カテキンの回収率は15%であったのに対し、循環水の温度及び溶離液の温度を40℃に上げると、ガレート型カテキンの回収率も45%まで上昇した。また、循環水の温度及び溶離液の温度を70℃にした実施例1では、ガレート型カテキンの回収率が80%となり、非常に高い回収率が得られた。
【符号の説明】
【0076】
1,2 ガレート型カテキンの精製装置、10 流入ライン、12a,12b 排出ライン、14,15 カラム、16,16a,16b 貯留槽、18 切替弁、19 排水槽、20 純水タンク、22 原液タンク、24 熱交換器、26 純水用ポンプ、28 原液用ポンプ、30 純水流入ライン、32 原液流入ライン、34a,34b 処理水排出ライン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非重合体カテキン類含有水溶液からガレート型カテキンを精製するガレート型カテキンの精製方法であって、
前記非重合体カテキン類含有水溶液とカルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂とを接触させ、前記ガレート型カテキンを吸着処理する吸着処理工程と、
前記弱酸性陽イオン交換樹脂と溶離液とを接触させ、該樹脂から前記ガレート型カテキンを溶離させ、前記ガレート型カテキンを回収する回収工程と、を備えることを特徴とするガレート型カテキンの精製方法。
【請求項2】
前記非重合体カテキン類含有水溶液には、少なくともカフェインを含む夾雑物が含有されており、
前記吸着処理工程前に、前記非重合体カテキン類含有水溶液と強酸性陽イオン交換樹脂とを接触させ、前記カフェインを含む夾雑物を吸着処理する夾雑物処理工程を備えることを特徴とする請求項1に記載のガレート型カテキンの精製方法。
【請求項3】
前記回収工程では、前記弱酸性陽イオン交換樹脂と溶離液とを接触させる前に、洗浄水と接触させ、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を洗浄することを特徴とする請求項1又は2に記載のガレート型カテキンの精製方法。
【請求項4】
前記弱酸性陽イオン交換樹脂の母体構造が、アクリル重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガレート型カテキンの精製方法。
【請求項5】
前記弱酸性陽イオン交換樹脂の水分保有能力は60%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガレート型カテキンの精製方法。
【請求項6】
前記溶離液は、40℃〜100℃の水であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のガレート型カテキンの精製方法。
【請求項7】
前記回収工程後に、前記弱酸性陽イオン交換樹脂と再生剤とを接触させ、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生処理する再生処理工程を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のガレート型カテキンの精製方法。
【請求項8】
非重合体カテキン類含有水溶液からガレート型カテキンを精製するガレート型カテキンの精製装置であって、
前記非重合体カテキン類含有水溶液とカルボン酸の官能基を含む弱酸性陽イオン交換樹脂とを接触させ、前記ガレート型カテキンを吸着処理する吸着処理部を有し、
前記吸着処理部では、前記吸着処理後に、前記弱酸性陽イオン交換樹脂と溶離液とを接触させ、該樹脂から前記ガレート型カテキンを溶離させ、該処理部から前記ガレート型カテキンを排出させることを特徴とするガレート型カテキンの精製装置。
【請求項9】
前記非重合体カテキン類含有水溶液には、少なくともカフェインを含む夾雑物が含有されており、
前記吸着処理部の前段に、前記非重合体カテキン類含有水溶液と強酸性陽イオン交換樹脂とを接触させ、前記カフェインを含む夾雑物を吸着処理する夾雑物処理部を備えることを特徴とする請求項8に記載のガレート型カテキンの精製装置。
【請求項10】
前記吸着処理部では、前記弱酸性陽イオン交換樹脂と溶離液とを接触させる前に、洗浄水と接触させ、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を洗浄することを特徴とする請求項8又は9に記載のガレート型カテキンの精製装置。
【請求項11】
前記弱酸性陽イオン交換樹脂の母体構造が、アクリル重合体であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のガレート型カテキンの精製装置。
【請求項12】
前記弱酸性陽イオン交換樹脂の水分保有能力は60%以上であることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載のガレート型カテキンの精製装置。
【請求項13】
前記溶離液は、40℃〜100℃の水であることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載のガレート型カテキンの精製装置。
【請求項14】
前記吸着処理部では、前記ガレート型カテキンを排出した後、前記弱酸性陽イオン交換樹脂と再生剤とを接触させ、前記弱酸性陽イオン交換樹脂を再生処理することを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載のガレート型カテキンの精製装置。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−140401(P2012−140401A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200245(P2011−200245)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000004400)オルガノ株式会社 (606)
【Fターム(参考)】