説明

キャップ付エアゾール容器

【課題】残留ガスを排出する際にガスの吐出量を調整することを目的とする。
【解決手段】エアゾール容器2とキャップ3を備えるキャップ付エアゾール容器1であって、キャップ3は、キャップ本体部4と、キャップ本体部4上にキャップ中心軸線L回りに回転可能に取り付けられた回転部5と、を備え、キャップ本体部4は、平面視における中央部分に開口40aが形成されたキャップ天壁部40と、エアゾール容器2に係合されたキャップ周壁部41と、開口40aの内側に配設されていると共に噴霧ヘッド22の上方に配設された押下部43と、キャップ天壁部40及び押下部43を連結するバネ部44と、を備え、回転部5は、回転天壁部50と、押下部43に係合する係合部54と、を備え、押下部43及び係合部54のうちの少なくとも一方には、他方に摺接されるとともにキャップ中心軸線Lに対して傾斜された係合面11a,54aが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップ付エアゾール容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のキャップ付エアゾール容器として、従来、例えば下記特許文献1に示されているような、上方付勢状態で立設されたステム及びこのステムに取り付けられた噴霧ヘッドを備えるエアゾール容器と、このエアゾール容器に着脱可能に装着されて噴霧ヘッドを覆うキャップと、を備える構成が知られている。このようなキャップ付エアゾール容器においては、エアゾール容器内の残留ガスを完全に排出した状態で廃棄することが求められている。そこで、上記したキャップ付エアゾール容器では、キャップの天壁部の一部を分離可能にし、エアゾール容器を廃棄する際に、キャップの天壁部から分離させた分離片をキャップの天壁部と噴霧ヘッドとの間に差し込むことで噴霧ヘッド押し下げて残留ガスを排出することが可能な構成となっている。
【特許文献1】特開2001−31158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来のキャップ付エアゾール容器では、残留ガスを排出する際の噴霧ヘッドの押し下げ量が一定となるため、ガスの吐出量を調整できず、徐々にガスを抜くことができない。
【0004】
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、残留ガスを排出する際にガスの吐出量を調整することができるキャップ付エアゾール容器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るキャップ付エアゾール容器は、上方付勢状態で立設されたステム及び該ステムに取り付けられた噴霧ヘッドを備えるエアゾール容器と、該エアゾール容器に着脱可能に装着されて前記噴霧ヘッドを覆うキャップと、を備えるキャップ付エアゾール容器であって、前記キャップは、前記エアゾール容器に着脱可能に装着されたキャップ本体部と、該キャップ本体部上にキャップ中心軸線回りに回転可能に取り付けられた回転部と、を備えており、前記キャップ本体部は、前記噴霧ヘッドの上方に配設され、平面視における中央部分に開口が形成されたキャップ天壁部と、該キャップ天壁部から垂下されて前記エアゾール容器に係合されたキャップ周壁部と、前記キャップ中心軸線に垂直な平面視において前記開口の内側に配設されているとともに、前記噴霧ヘッドの上方に配設された押下部と、前記キャップ天壁部と前記押下部とを連結する弾性変形可能なバネ部と、を備え、前記回転部は、前記キャップ天壁部の上方に配設された回転天壁部と、該回転天壁部の下方に配設されて前記押下部に係合する係合部と、を備え、前記押下部及び前記係合部のうちの少なくとも一方には、他方に摺接されるとともに前記キャップ中心軸線に対して傾斜された係合面が形成されていることを特徴としている。
【0006】
このような特徴により、回転部とキャップ本体部とを相対的にキャップ中心軸線回りに回転させると、係合部が押下部に対して相対的にキャップ中心軸線回りに回転し、押下部及び係合部のうちの何れか一方又は両方が、キャップ中心軸線に対して傾斜された係合面上を摺動する。これにより、係合部が押下部を下方に押圧し、バネ部が下方側に弾性変形しながら押下部が押し下げられる。このとき、回転部とキャップ本体部との相対的な回転角に応じて押下部の押し下げ量が変化する。そして、その押下部によって噴霧ヘッドが押し下げられ、エアゾール容器内のガスが排出される。
また、上述したようにエアゾール容器内のガスを排出している際に、回転部を上記回転と反対方向に回転させて回転部とキャップ本体部との相対的な位置を元に戻すと、係合部による押下部の押圧が解除され、押下部はバネ部の弾性復元力によって元の位置まで引き上げられる。これにより、押下部による噴霧ヘッドの押し下げが解除され、エアゾール容器内のガスの排出が停止される。
【0007】
また、本発明に係るキャップ付エアゾール容器は、前記押下部が、前記キャップ中心軸線方向に延在する筒形状を成しており、前記回転部には、前記回転天壁部の下面から前記キャップ中心軸線方向に垂下されているとともに前記押下部の内側に挿入された案内部が備えられていることが好ましい。
【0008】
これにより、係合部が押下部を押圧する際、押下部は、案内部の内周面に沿ってキャップ中心軸線方向に真直ぐに押し下げられる。
【0009】
また、本発明に係るキャップ付エアゾール容器は、前記バネ部が、前記キャップ中心軸線の垂直面内において屈曲若しくは湾曲された形状を成していることが好ましい。
【0010】
これにより、バネ部はキャップ中心軸線方向に変形し易くなり、バネ部の許容変形量が大きくなる。
【0011】
また、本発明に係るキャップ付エアゾール容器は、前記バネ部のうち、前記押下部に連結された連結端部が、破断容易な弱化部を介して前記開口の外縁に連結されていることが好ましい。
【0012】
これにより、回転部がキャップ本体部に対して相対的にキャップ中心軸線回りに回転していない状態においては、バネ部の押下部側の連結端部が弱化部を介してキャップ本体部に連結されており、バネ部のキャップ中心軸線方向の変形が規制される。一方、回転部がキャップ本体部に対して相対的にキャップ中心軸線回りに回転し、係合部が押下部を押圧すると、上記した弱化部が破断され、バネ部がキャップ中心軸線方向に変形可能となり、押下部が押し下げられるとともにバネ部が下方側に弾性変形する。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るキャップ付エアゾール容器によれば、回転部をキャップ本体部に対して相対的にキャップ中心軸線回りに回転させることで、押下部及び係合部のうちの何れか一方又は両方が、キャップ中心軸線に対して傾斜された係合面上を摺動し、係合部が押下部を押し下げ、さらにこの押下部が噴霧ヘッドを押し下げるので、回転部のキャップ本体部に対する相対的な回転角を調整することにより、押下部の押し下げ量を調整することができ、残留ガスの排出時におけるガス吐出量を調整することができる。
また、エアゾール容器内のガスを排出している際に、回転部を上記回転と反対方向に回転させて、回転部とキャップ本体部との相対的な位置を元に戻すことで、エアゾール容器内のガスの排出が停止されるので、残留ガスの排出を途中で中断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係るキャップ付エアゾール容器の実施の形態について、図面に基いて説明する。
【0015】
図1は本実施の形態におけるキャップ付エアゾール容器1の縦断面図であり、図2は図1に示すA−A間の横断面図であり、図3は後述するキャップ本体部4の斜視図であり、図4は後述する回転部5の斜視図であり、図5はガス抜き時におけるキャップ付エアゾール容器1の縦断面図であり、図6は図5に示すB−B間の横断面図である。
なお、本実施の形態では、後述するキャップ3からみてエアゾール容器2側(図1における下側)を下方とし、その反対側(図1における上側)を上方とする。図1に示す鎖線Lは、キャップ付エアゾール容器1の中心軸線を示しており、以下、単に「軸線L」と記す。また、この軸線L方向を、以下、単に「軸方向」と記し、軸線Lに直交する方向(後述するキャップ3の径方向)を、以下、単に「径方向」と記し、軸線L回りの方向(後述するキャップ3の外周面に沿った方向)を、以下、単に「周方向」と記す。また、軸線Lに垂直な平面を、以下、単に「平面」と記す。
【0016】
図1に示すように、キャップ付エアゾール容器1は、エアゾール容器2と、エアゾール容器2に着脱可能に装着されたキャップ3と、を備えている。
【0017】
エアゾール容器2は、ガスが封入された容器本体20と、容器本体20に上方付勢状態で立設されたステム21と、ステム21に取り付けられた噴霧ヘッド22と、を備えている。
容器本体20は、有底筒状の胴部23と、この胴部23の上端に設けられた肩部24とを備えており、肩部24の上端開口部にマウンティングカップ25が巻き締められている。肩部24は、軸線L方向の上方に向かうにしたがって漸次縮径された外周面形状となっている。ステム21は、軸方向に延在する筒部であり、下方へ押し下げ可能に配設されている。噴霧ヘッド22には、ステム21に嵌合されてステム21の内側に連通される図示せぬ連通路が形成されているとともに、この連通路に連通された図示せぬ噴霧口が形成されている。
【0018】
キャップ3は、上記した噴霧ヘッド22を覆うオーバーキャップであり、その概略構成は、エアゾール容器2に着脱可能に装着されたキャップ本体部4と、キャップ本体部4上に軸線L回りに回転可能に取り付けられた回転部5と、を備えている。
【0019】
キャップ本体部4は、図1から図3に示すように、噴霧ヘッド22の上方に配設されたキャップ天壁部40と、キャップ天壁部40から垂下されたキャップ周壁部41と、キャップ天壁部40の上面から立設された嵌合壁部42と、噴霧ヘッド22の上方に配設された押下部43と、キャップ天壁部40と押下部43とを連結する弾性変形可能なバネ部44と、を備えている。
【0020】
キャップ天壁部40は、軸線Lに対して垂直に配設された平面視円形の板部である。キャップ天壁部40の平面視における中央部分には、キャップ天壁部40の外縁と略同心の円形を成す開口40aが形成されている。また、キャップ天壁部40の上面には、後述する回転部5の上ストッパ部55に係合してキャップ本体部4と回転部5との軸線L回りの回転を規制する下ストッパ部45が突設されている。この下ストッパ部45は、上面が軸線Lの垂直面に沿って形成された凸部であり、周方向に複数(図2では3つ)均等に配設されている。
【0021】
キャップ周壁部41は、軸線Lを中心軸にして軸方向に延在する円筒部であり、キャップ天壁部40の外縁部から垂下され、エアゾール容器2に係合されている。詳しく説明すると、キャップ周壁部41の下端部の内周面には、径方向内側に膨出した係止部46が全周に亘って形成されており、この係止部46がエアゾール容器2のマウンティングカップ25の下側に係止されることにより、キャップ周壁部41の下端部がマウンティングカップ25にアンダーカット嵌合されている。
【0022】
嵌合壁部42は、回転部5の軸線L回りの回転を案内する円筒形状のガイド部であり、キャップ天壁部40の外縁部から立設され、軸線Lを中心軸にして軸方向に延設されている。嵌合壁部42の上端面は、後述する回転部5の回転天壁部50の下面から離間されている。また、嵌合壁部42の外径は、キャップ周壁部41の外径よりも小さく、嵌合壁部42とキャップ周壁部41とは全周に亘って段差状に形成されている。嵌合壁部42の外周面には、径方向外側に突出した係合凸部47が全周に亘って形成されている。この係合凸部47は、軸線Lを中心にして軸線Lの垂直面と平行に延設されている。
【0023】
また、嵌合壁部42の内周面には、後述する回転部5の内ストッパ部57に係合してキャップ本体部4と回転部5との軸線L回りの回転を規制する外ストッパ部48が設けられている。この外ストッパ部48は、嵌合壁部42の内周面から径方向内側に突出した凸部であり、軸方向に沿って延設されている。また、外ストッパ部48には、押下部4を押し下げる前の平常状態において内ストッパ部57に係合する第一外ストッパ部48Aと、押下部43を押し下げたガス抜き状態において内ストッパ部57に係合する第二外ストッパ部48Bと、が備えている。第一外ストッパ部48Aと第二外ストッパ部48Bとは、周方向に間隔をおいて交互に配設されている。詳しく説明すると、第一外ストッパ部48Aと、その第一外ストッパ部48Aの周方向の一方側(図2における時計回りの方向側)に配設された第二外ストッパ部48Bと、は対を成しており、これら一対の第一外ストッパ部48Aと第二外ストッパ部48Bとの間で内ストッパ部57が周方向に円弧移動可能な構成になっている。また、一対の第一、第二外ストッパ部48A,48Bは、周方向に複数(図2では3組)配設されている。
【0024】
また、嵌合壁部42の内周面には、外ストッパ部48よりも突出量(径方向の長さ)が小さく、且つ、後述する内ストッパ部57に係合される凸部49が形成されている。この凸部49は、嵌合壁部42の内周面に突設された平面視略半円状の膨出部であり、軸方向に沿って延設されている。また、凸部49は、上記した一対の第一、第二外ストッパ部48A,48Bの周方向間(後述する内ストッパ部57の円弧移動範囲R内)のうち、第一外ストッパ部48Aに近接する位置と第二外ストッパ部48Bに近接する位置とにそれぞれ配設されている。具体的に説明すると、凸部49は、第一外ストッパ部48Aの周方向の一方側、及び、第二外ストッパ部48Bの周方向の他方側(図2における反時計回りの方向側)にそれぞれ配設されている。
【0025】
また、嵌合壁部42の外周面及びキャップ周壁部41の上面には、回転部5の内側のガスを外部に排出するためのガス抜き溝6が形成されている。このガス抜き溝6は、その一端が嵌合壁部42の上端で開放され、嵌合壁部42の上端から軸方向に沿ってキャップ周壁部41の上端まで延び、さらに、径方向外側に向けて延びて、その他端がキャップ周壁部41の外周面で開放されている。また、上記したガス抜き溝6は、周方向に間隔をおいて複数形成されている。
【0026】
押下部43は、軸線Lを中心軸にして軸方向に延設された筒状部である。この押下部43は、その外径がキャップ天壁部40の開口40aの直径よりも小さく、平面視において、開口40aの外縁と押下部43の外周面との間に隙間をあけて、キャップ天壁部40の開口40aの内側に配設されている。この押下部43は、両端がそれぞれ開口された円筒状の筒部10と、筒部10の上端面に立設された凸壁部11と、を備えている。
【0027】
筒部10の上下端面は、軸線Lの垂直面に沿ってそれぞれ形成されており、筒部10の上端面は、キャップ天壁部40の上面と同一平面内に形成され、筒部10の下端面は、噴霧ヘッド22の上面との間に隙間をあけて形成されている。
【0028】
凸壁部11は、筒部10に沿って平面視円弧状に形成された壁部であり、凸壁部11の径方向内側面が筒部10の内周面と面一に形成され、凸壁部11の径方向外側面が筒部10の外周面と面一に形成されている。また、凸壁部11は、側面視台形状の壁部である。具体的に説明すると、凸壁部11の上面は、軸線Lの垂直面に沿って形成されており、凸壁部11の周方向の一方側の側面は軸線Lに沿って形成されており、凸壁部11の周方向の他方側の側面(第一係合面11a)は、凸壁部11の幅(周方向長さ)が上方に向かうに従い漸次小さくなるように軸線Lに対して傾斜されている。上記した構成の凸壁部11は、周方向に間隔をおいて複数(図2では3つ)均等に配設されている。
【0029】
バネ部44は、軸線Lの垂直面に沿って延在するロッド状の部材であり、軸線Lの垂直面内において湾曲された形状を成している。詳しく説明すると、バネ部44は、軸線L回りに延設されている、つまり、キャップ天壁部40の開口40aの外縁及び押下部43の外周面に沿って周方向に延在されている。具体的には、バネ部44は、平面視円弧状に形成されている。このバネ部44の一端部44a(本発明の連結端部に相当する。)は押下部43に連結されており、バネ部44の他端部44bはキャップ天壁部40の開口40aの外縁(内周面)に連結されている。また、バネ部44の一端部44aは、例えば薄肉部等からなる破断容易な弱化部12を介してキャップ天壁部40の開口40aの外縁(内周面)に連結されている。上記した構成のバネ部44は、周方向に間隔をおいて複数(図2では3つ)均等に配設されている。
【0030】
回転部5は、図1、図2、図4に示すように、キャップ天壁部40の上方に配設された回転天壁部50と、回転天壁部50から垂下された回転周壁部51と、回転周壁部51の内側に配設された内壁部52と、内壁部52の内側に配設された案内部53と、案内部53の外周面に突設された係合部54と、を備えている。
【0031】
回転天壁部50は、軸線Lに対して垂直に配設された平面視円形の板部である。回転天壁部50の下面には、上記した下ストッパ部45に係合してキャップ本体部4と回転部5との軸線L回りの回転を規制する上ストッパ部55が突設されている。上ストッパ部55は、下面が軸線Lの垂直面に沿って形成された凸部である。この上ストッパ部55は、内壁部52の径方向内側に配設され、上記した複数の下ストッパ部45にそれぞれ対応する位置に配設されており、周方向に複数(図2では3つ)均等に配設されている。この上ストッパ部55の下面は下ストッパ部45の上面に当接されている。
【0032】
回転周壁部51は、軸線Lを中心軸にして軸方向に延在する円筒部であり、回転天壁部50の外縁部から垂下されている。この回転周壁部51は、円筒形状の嵌合壁部42の径方向外側に周設されており、回転周壁部51の外周面は、キャップ周壁部41の外周面と略面一に形成されている。また、回転周壁部51は、キャップ本体部4に軸線L回りに回転可能に係合されている。詳しく説明すると、回転周壁部51の内周面には、径方向外側に凹んだ凹溝状の係合溝部56が全周に亘って形成されており、この係合溝部56の内側にキャップ周壁部41の係合凸部47が嵌め込まれることで、回転周壁部51が嵌合壁部42にアンダーカット嵌合されている。また、係合溝部56の内側において係合凸部47は周方向に移動可能になっており、回転周壁部51は、嵌合壁部42に対して相対的に軸線L回りに回転可能となっている。
【0033】
内壁部52は、軸線Lを共通軸にして回転周壁部51と同軸上に配設された円筒部であり、回転天壁部50の下面から軸線Lに沿って垂下されている。この内壁部52は、嵌合壁部42の径方向内側に配設されている。また、内壁部52の下端面は、キャップ天壁部40の上面から離間されている。
【0034】
内壁部52の外周面には、上記した外ストッパ部48に係合してキャップ本体部4と回転部5との軸線L回りの回転を規制する内ストッパ部57が周方向に複数(図2では3つ)均等に設けられている。内ストッパ部57は、内壁部52の外周面から径方向外側に突出した凸部であり、軸方向に沿って延設されている。また、複数の内ストッパ部57は、それぞれ第一外ストッパ部48Aの周方向一方側の側面に当接して係止されており、第一外ストッパ部48Aと凸部49との間に嵌め込まれている。この内ストッパ部57は、キャップ本体部4と回転部5との相対回転に伴い凸部49を乗り越え可能になっており、上記した一対の第一、第二外ストッパ部48A,48Bの間の範囲(円弧移動範囲R)内において、キャップ本体部4と回転部5との相対回転に伴い円弧移動可能になっている。
【0035】
案内部53は、軸線Lを共通軸にして回転周壁部51及び内壁部52と同軸上に配設された円筒部であり、回転天壁部50の下面から軸線Lに沿って垂下されている。この案内部53は、回転周壁部51や内壁部52よりも軸方向に長く、その先端部(下端部)は、押下部43の内側に挿入されている。案内部53の外径は押下部43の内径とほぼ等しく、押下部43の内側に挿入された案内部53の先端部の外周面は押下部43の内周面に摺接されている。つまり、案内部53は、押下部43に対して軸方向に摺動可能になっている。
【0036】
係合部54は、回転天壁部50の下面から下方に延設されており、案内部53の外周面に沿って平面視円弧状に形成されている。この係合部54は、案内部53の外周面に沿って周方向に間隔をおいて複数(図2では3つ)均等に配設されており、これら複数の係合部54は、隣り合う凸壁部11間にそれぞれ配置されている。詳しく説明すると、係合部54は、側面視台形状の凸部である。係合部54の下面は、軸線Lの垂直面に沿って形成されており、凸壁部11の上面に対向配置されている。また、係合部54の周方向の一方側の側面(第二係合面54a)は、係合部54の幅(周方向長さ)が下方に向かうに従い漸次小さくなるように軸線Lに対して傾斜されており、上記した凸壁部11の第一係合面11aに摺接されている。また、係合部54の周方向の他方側の側面は、軸線Lに沿って形成されており、凸壁部11の一方側の側面に対向配置されている。
【0037】
次に、上記した構成からなるキャップ付エアゾール容器1の作用について説明する。
【0038】
まず、通常時においては、バネ部44の一端部44aが弱化部12を介してキャップ天壁部40の開口40aの外縁に連結されているので、バネ部44の軸方向への弾性変形が規制されている。このため、押下部43は、噴霧ヘッド22から離間された位置で保持されている。
また、内ストッパ部57が第一外ストッパ部48Aと凸部49との間に嵌め込まれているので、内壁部52と嵌合壁部42との軸線L回りの相対回転が規制されている。すなわち、キャップ本体部4と回転部5との軸線L回りの相対回転が規制されている。
【0039】
一方、エアゾール容器2内に残留ガスを排出する際には、図5、図6に示すように、キャップ本体部4と回転部5とを相対的に軸線L回りに回転させる。このとき、円筒形状の回転周壁部51の内側に円筒形状の嵌合壁部42が配設されているので、回転周壁部51の内周面と嵌合壁部42の外周面とによって、キャップ本体部4と回転部5との軸線L回りの相対回転運動が案内される。
【0040】
上記したようにキャップ本体部4と回転部5とが相対回転すると、第二係合面54aが第一係合面11aを下方に向けて押圧し、第一係合面11a上を第二係合面54aが摺動(言い換えれば、第二係合面54a上を第一係合面11aが摺動)する。詳しく説明すると、第一係合面11aが第二係合面54aに沿って相対的に下降し、係合部54(第二係合面54a)によって押下部43の凸壁部11(第一係合面11a)が下向きに押圧される。これにより、キャップ天壁部40とバネ部44との間に介在された弱化部12にせん断応力が集中し、弱化部12が破断される。弱化部12が破断されると、バネ部44が下方に向けて弾性変形可能となり、係合部54によって押下部43の凸壁部11が下向きに押圧されることで、バネ部44が下方側に弾性変形しながら押下部43が案内部53の内周面に沿って軸方向に真直ぐに押し下げられる。なお、図5に示すように、係合部54が凸壁部11の上面の上に載置される位置までキャップ本体部4と回転部5とを相対回転させると、凸壁部11の上面が係合部54の下面に係止され、押下部43が押し下げられた状態で保持される。
【0041】
このとき、キャップ本体部4と回転部5との相対的な回転角に応じて押下部43の押し下げ量が変化するので、キャップ本体部4と回転部5との回転角を調整することで、押下部43の押し下げ量が調整される。具体的には、キャップ本体部4と回転部5との回転角が小さいほど、押下部43の押し下げ量は小さくなる。また、バネ部44が湾曲形状(円弧形状)に形成されており、バネ部44の長さが長くなっているので、バネ部44は軸方向に弾性変形し易く、バネ部44の許容変形量が大きいので、押下部43の押し下げ量を大きくすることが可能である。
【0042】
押下部43が押し下げられると、押下部43の下端が噴霧ヘッド22の上端面に当接して噴霧ヘッド22が押し下げられる。そして、噴霧ヘッド22と共にステム21が押し下げられ、図示せぬ噴霧口からキャップ本体部4の内側にエアゾール容器2内の残留ガスが噴射される。
【0043】
キャップ本体部4内に噴射された残留ガスは、キャップ天壁部40の開口40aを通って回転部5の内側に流入し、内壁部52の下端面とキャップ天壁部40の上面との間を通って内壁部52と嵌合壁部42との間の空間に流入する。そして、嵌合壁部42の上端面と回転天壁部50の下面との間を通ってガス抜き溝6の上端からガス抜き溝6内に流入し、ガス抜き溝6の下端から外部に排出される。
【0044】
また、上記したようにキャップ本体部4と回転部5とが相対回転すると、キャップ天壁部40と回転天壁部50とが軸線L回りに相対回転する。これにより、上ストッパ部55が周方向の一方側に向けて相対的に軸線L回りに円弧移動するとともに、下ストッパ部45が周方向の他方側に向けて相対的に軸線L回りに円弧移動し、下ストッパ部45と上ストッパ部55とが周方向に離間され、下ストッパ部45の上から上ストッパ部55が外れ、下ストッパ部45及び上ストッパ部55によるキャップ本体部4と回転部5との相対回転運動の規制が解除される。
【0045】
また、上記したようにキャップ本体部4と回転部5とが相対回転すると、嵌合壁部42と内壁部52とが軸線L回りに相対回転する。これにより、内ストッパ部57が、周方向の一方側に向けて相対的に円弧移動し、第一外ストッパ部48Aに近接する凸部49を乗り越える。これにより、内ストッパ部57が第一外ストッパ部48Aから外れ、第一外ストッパ部48A及び内ストッパ部57によるキャップ本体部4と回転部5との相対回転運動の規制が解除される。また、さらに、キャップ本体部4と回転部5とを相対回転させると、内ストッパ部57が円弧移動範囲R内において軸線L回りに第二外ストッパ部48Bに向かって円弧移動する。そして、この内ストッパ部57が、第二外ストッパ部48Bに近接する凸部49を乗り越えて、この凸部49と第二外ストッパ部48Bとの間に嵌り込み、第二外ストッパ部48Bに当接して係止される。これにより、キャップ本体部4と回転部5との相対回転運動が規制され、キャップ本体部4と回転部5とは相対回転した状態で保持され、押下部43が噴霧ヘッド22を押し下げた状態で保持される。
【0046】
また、上述したようにエアゾール容器2内の残留ガスを排出している際に、キャップ本体部4と回転部5とを相対的に逆回転(上記した残留ガスを排出する際の回転と反対方向の回転)させ、キャップ本体部4と回転部5とを元の位置に戻すと、第一係合面11aが第二係合面54aに沿って相対的に上昇し、係合部54による押下部43の押圧が解除される。これにより、バネ部44の弾性復元力によって押下部43が引き上げられ、押下部43は元の位置に戻り、押下部43の下端が噴霧ヘッド22の上面から離間され、エアゾール容器2内の残留ガスの排出が停止される。
【0047】
上記したキャップ付エアゾール容器1によれば、回転部5のキャップ本体部4に対する相対的な回転角を調整することにより、押下部43の押し下げ量を調整することができ、残留ガスの排出時におけるガス吐出量を調整することができる。
【0048】
また、エアゾール容器2内の残留ガスを排出している際に、回転部5とキャップ本体部4とを相対的に逆回転させ、回転部5とキャップ本体部4との相対的な位置を元に戻すことで、エアゾール容器2内の残留ガスの排出が停止されるので、残留ガスの排出を途中で中断することができる。
【0049】
また、係合部54が押下部43を押圧する際、押下部43は、案内部53の内周面に沿って軸方向に真直ぐに押し下げられるので、押下部43によって噴霧ヘッド22を確実に押し下げることができる。
【0050】
また、湾曲形状のバネ部44は軸方向に変形し易く、押下部43の押し下げ量を大きくすることが可能であるので、噴霧ヘッド22を大きく押し下げることができ、エアゾール容器2内の残留ガスを効率的に排出することができる。
【0051】
また、回転部5とキャップ本体部4とを相対的に軸線L回りに回転させる前は、バネ部44の一端部44aは弱化部12を介してキャップ本体部4に連結され、この弱化部12によってバネ部44の軸方向変形が規制されているので、不用意に押下部43が下方へ移動して噴霧ヘッド22を押圧し、エアゾール容器2内のガスが排出されることを防止することができる。
【0052】
以上、本発明に係るキャップ付エアゾール容器の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記した実施の形態では、キャップ天壁部40の上面に下ストッパ部45が突設され、回転天壁部50の下面に上ストッパ部55が突設されているが、本発明は、これら下ストッパ部45及び上ストッパ部55を省略することも可能である。
また、上記した実施の形態では、キャップ天壁部40の嵌合壁部42の内周面に外ストッパ部48及び凸部49が突設され、回転天壁部50の下面に垂設された内壁部52の外周面に内ストッパ部57が突設されているが、本発明は、凸部49を省略することも可能であり、また、外ストッパ部48や内壁部52、内ストッパ部57を省略することも可能である。
【0053】
また、上記した実施の形態では、キャップ本体部4に、キャップ天壁部40の上面に立設された嵌合壁部42が備えられているが、本発明は、この嵌合壁部42を省略することも可能である。例えば、回転部5の回転周壁部51がキャップ周壁部41に軸線L回りに回転可能に取り付けられた構成であってもよい。
【0054】
また、上記した実施の形態では、回転部5に、回転天壁部50の外縁部から垂下された回転周壁部51が備えられているが、本発明は、この回転周壁部51を省略することも可能である。例えば、キャップ天壁部40の上面に立設された嵌合壁部の内側に平面視円形の回転天壁部が軸線L回りに回転可能に嵌め込まれた構成であってもよい。
【0055】
また、上記した実施の形態では、押下部43が、筒部10と、筒部10の上端面に立設された凸壁部11と、を備えており、凸壁部11の側面に、軸線Lに対して傾斜した第一係合面11aが形成されているが、本発明は、筒部10の上端面が、軸線Lに対して傾斜した係合面になっていてもよく、或いは、筒部10の外周面に、軸線Lに対して傾斜した係合面が形成された係合部が突設されていてもよい。
【0056】
また、上記した実施の形態では、案内部53の外周面に係合部54が突設されているが、本発明は、係合部54が案内部53の外周面に突設されていなくてもよい。例えば、回転天壁部50の下面に係合部54が垂設されていてもよい。
【0057】
また、上記した実施の形態では、回転天壁部50の下面に円筒状の案内部53が垂設され、この案内部53が円筒状の押下部43の内側に挿入されているが、本発明は、上記した案内部53が筒状に形成されていなくてもよく、軸線Lに沿って延在する柱状の案内部が備えられていてもよい。また、本発明は、上記した案内部53を省略することも可能であり、押下部43が筒状に形成されてなく、柱状や板状、球状等の他の形状の押下部が備えられていてもよい。
【0058】
また、上記した実施の形態では、キャップ本体部4側の第一係合面11aが円筒形状の押下部43の外周面に沿って延在され、回転部5側の第二係合面54aが円筒形状の案内筒部53の外周面に沿って延在されており、これらの係合面11a,54aが軸線L回りに略螺旋状に延在されているが、本発明は、軸線Lに対して傾斜した係合面であればよく、係合面が軸線L回りに延在されていなくてもよい。例えば、係合面の平面視形状が矩形や円形、楕円形等に形成されていてもよい。
【0059】
また、上記した実施の形態では、軸線Lに対して傾斜した係合面11a,54aが押下部43及び係合部54にそれぞれ形成されているが、本発明は、軸線Lに対して傾斜した係合面が押下部43及び係合部54のうちの何れか一方にだけ形成された構成であってもよい。例えば、押下部43の筒部10の上端面に側面視矩形の凸壁部が立設され、この凸壁部の上側の角部が回転部5側の係合部54の第二係合面54aに摺接された構成であってもよい。また、案内筒部53の外周面に側面視矩形の係合部が突設され、この係合部の下側の角部がキャップ本体部4側の第一係合面11aに摺接された構成であってもよい。
【0060】
また、上記した実施の形態では、バネ部44が、キャップ天壁部40の開口40aの外縁及び押下部43の外周面に沿って延設され、軸線Lの垂直面内において湾曲された平面視円弧形状を成しているが、本発明は、バネ部44の形状を適宜変更することが可能である。具体的には、キャップ天壁部40の開口40aの外縁や押下部43の外周面に沿って延設されていないバネ部であってもよく、例えば、平面視S字形状のバネ部にすることが可能である。また、軸線Lの垂直面内において屈曲された形状のバネ部であってもよい。例えば、平面視において階段状に屈曲したクランク形状のバネ部や、平面視く字形状のバネ部にすることが可能である。さらに、本発明は、軸線Lの垂直面内において湾曲或いは屈曲した形状以外のバネ部にすることも可能であり、例えば、径方向もしくは径方向に交差する方向に延在する直線的なバネ部にすることも可能である。
【0061】
また、上記した実施の形態では、嵌合壁部42にガス抜き溝6を形成し、キャップ本体部4内に噴射された残留ガスが、キャップ天壁部40の開口40aを通って回転部5の内側に流入し、回転部5内からガス抜き溝6を通ってキャップ付エアゾール容器1の外部に排出されるが、本発明は、残留ガスの全部若しくは一部が、キャップ周壁部41とマウンティングカップ25との間の間隙からキャップ付エアゾール容器1の外部に排出されてもよい。また、本発明は、キャップ本体部4内に噴射された残留ガスを排出するための排出口を別途形成してもよい。例えば、ガス抜き用の貫通孔をキャップ周壁部41に形成してもよい。ここで、貫通孔を塞ぐシールをキャップ周壁部41の外周面から回転周壁部51の外周面に亘って貼着してもよい。これにより、残留ガスのガス抜きを行わない通常使用時において回転部5とキャップ本体部4との相対回転を上記シールによって防止することができる。このとき、ガス抜き用の貫通孔をキャップ周壁部41の上部に形成することにより、軸方向の長さが短いシールを用いることができる。
【0062】
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態を説明するためのキャップ付エアゾール容器の縦断面図である。
【図2】図1に示すA−A間の横断面図である。
【図3】本発明の実施の形態を説明するためのキャップ本体部の斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態を説明するための回転部の斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態を説明するための回転部の斜視図である。
【図6】図5に示すB−B間の横断面図である。
【符号の説明】
【0064】
1 キャップ付エアゾール容器
2 エアゾール容器
3 キャップ
4 キャップ本体部
5 回転部
11a 第一係合面(係合面)
12 弱化部
22 噴霧ヘッド
40 キャップ天壁部
40a 開口
41 キャップ周壁部
43 押下部
44 バネ部
50 回転天壁部
53 案内部53
54 係合部
54a 第二係合面(係合面)
L 軸線(キャップ中心軸線)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方付勢状態で立設されたステム及び該ステムに取り付けられた噴霧ヘッドを備えるエアゾール容器と、該エアゾール容器に着脱可能に装着されて前記噴霧ヘッドを覆うキャップと、を備えるキャップ付エアゾール容器であって、
前記キャップは、前記エアゾール容器に着脱可能に装着されたキャップ本体部と、該キャップ本体部上にキャップ中心軸線回りに回転可能に取り付けられた回転部と、を備えており、
前記キャップ本体部は、前記噴霧ヘッドの上方に配設され、平面視における中央部分に開口が形成されたキャップ天壁部と、該キャップ天壁部から垂下されて前記エアゾール容器に係合されたキャップ周壁部と、前記キャップ中心軸線に垂直な平面視において前記開口の内側に配設されているとともに、前記噴霧ヘッドの上方に配設された押下部と、前記キャップ天壁部と前記押下部とを連結する弾性変形可能なバネ部と、を備え、
前記回転部は、前記キャップ天壁部の上方に配設された回転天壁部と、該回転天壁部の下方に配設されて前記押下部に係合する係合部と、を備え、
前記押下部及び前記係合部のうちの少なくとも一方には、他方に摺接されるとともに前記キャップ中心軸線に対して傾斜された係合面が形成されていることを特徴とするキャップ付エアゾール容器。
【請求項2】
請求項1記載のキャップ付エアゾール容器において、
前記押下部は、前記キャップ中心軸線方向に延在する筒形状を成しており、
前記回転部には、前記回転天壁部の下面から前記キャップ中心軸線方向に垂下されているとともに前記押下部の内側に挿入された案内部が備えられていることを特徴とするキャップ付エアゾール容器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のキャップ付エアゾール容器において、
前記バネ部は、前記キャップ中心軸線の垂直面内において屈曲若しくは湾曲された形状を成していることを特徴とするキャップ付エアゾール容器。
【請求項4】
請求項3記載のキャップ付エアゾール容器において、
前記バネ部のうち、前記押下部に連結された連結端部は、破断容易な弱化部を介して前記開口の外縁に連結されていることを特徴とするキャップ付エアゾール容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−241982(P2009−241982A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−93473(P2008−93473)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】