ギャンブル性が変化するゲーム機
【課題】ゲームの質、楽しさをより向上させるゲーム機を提供する。
【解決手段】このゲーム機はプレイ結果に基づいて賞金が支払うゲーム機である。ゲーム機は、プレイヤーのプレイヒストリーを認識する検出部と、プレイヒストリーを分析する分析部と、プレイヒストリーに基づいてギャンブル性を変化させる制御部と、ギャンブル性が変化したゲームを開始させる開始部とを有している。
【解決手段】このゲーム機はプレイ結果に基づいて賞金が支払うゲーム機である。ゲーム機は、プレイヤーのプレイヒストリーを認識する検出部と、プレイヒストリーを分析する分析部と、プレイヒストリーに基づいてギャンブル性を変化させる制御部と、ギャンブル性が変化したゲームを開始させる開始部とを有している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にカジノで広く利用されているゲーム機に関するものである。本発明のゲーム機は、プレイヤーのゲームヒストリーの分析結果に応じて、ゲームのギャンブル性を変化させることを特徴とする。
【背景技術】
【0002】
従来、カジノにおいては、どのような客に対しても、同じゲーム機を提供していた。例えば、カジノへの来場回数が多い客や、ゲームを長時間に亘ってプレイしてくれる客、初めてカジノへ来場する客など、カジノには様々な種類の客がいるが、すべての客は平等にゲーム機を選ぶことができ、平等の条件でゲームをプレイすることができた。しかし、カジノで勝っている客、負けている客などがいる中で、全ての客に同じゲーム内容を提供することにおける様々な問題点が提起されていた。
【0003】
また、ゲーム機が提供するゲームの機能性や、ゲーム機がプレイヤーに求める操作は単調であり、その結果プレイヤーを飽きさせる傾向があった。ゲームのストーリー性や、ゲームに合わせて映し出す画像などについては、バラエティに富んだゲーム機が提供されていたが、プレイヤーを飽きさせない新たなアイディアを持ったゲーム機は十分には存在しておらず、そのようなゲーム機の登場が望まれていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一形態は、プレイをして、そのプレイ結果に基づいて賞金が得られるゲーム機である。このゲーム機は、プレイヤーのプレイヒストリーを認識する検出部と、プレイヤーのプレイヒストリーを分析する分析部と、プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を変化させる制御部と、ギャンブル性が変化したゲームを開始する開始部とを有している。
【0005】
本発明では、ゲームのギャンブル性を変化させることができるため、単調なゲーム展開を長時間継続させても、プレイヤーを飽きさせることがない。また、ギャンブル性を変化させると、ゲームのアクティブ性に幅を持たせることができ、時にはギャンブル性の高いゲームを提供し、時にはギャンブル性の低いゲームを提供するといったことができるようになる。それによって、ゲームの質、楽しさをより向上させることができる。また、本発明では、プレイヒストリーに応じてゲームのギャンブル性を変化させることができるため、異なる複数のプレイヤーに対して、それぞれ異なるゲーム展開を提供でき、差別化を図ることができる。例えば、過去に長期間に亘ってカジノを利用してくれている客に対しては、高額賞金を獲得できるチャンスを与えたり、また初めてカジノに訪れた客に対しても、高額賞金を与えたりすることができる。
【0006】
制御部は、プレイヒストリーに基づいて、プレイヤーの勝率を変えてもよい。
【0007】
ゲーム機を上記構成にすることで、客のプレイヒストリーの違いに応じて、勝てる客と負ける客とを前もって定め、それに準じてゲームを進行させることができる。
【0008】
制御部は、プレイヒストリーに基づいた賞金を支払うべく、ゲームに使われるシンボル、絵柄、または他のデザインの数を増やしてもよい。制御部は、プレイヒストリーに基づいた賞金を支払うべく、ゲームに使われるシンボル、絵柄、または他のデザインの出現頻度を増やしてもよい。
【0009】
ゲーム機を上記構成にすることで、リール上に入賞組み合わせを構成する特定のシンボルを多数表示するのかあるいは少数表示するのか、任意に定めることができ、例えば、プレイヒストリーの多い客には多数の特定シンボルを見せて、プレイをより楽しいものにしたりすることができる。
【0010】
制御部は、プレイヒストリーに応じて、入賞組み合わせの数や種類を増やしてもよい。
【0011】
ゲーム機を上記構成にすることで、例えば、最も高額の賞金を獲得できる入賞組み合わせを新しく追加し、特定のプレイヤーだけがその入賞組み合わせを使用してゲームをプレイできるようにすると、例えば、来場数の多い客と少ない客とで差別化を図れたりもする。
【0012】
前記制御部は、プレイヒストリーに応じて、払い戻し率を変化させてもよい。
【0013】
ゲーム機は、プログレッシブゲーム等のゲームをプレイするものであってもよい。また、制御部は、プログレッシブゲームの払い出し金額を増やしてもよい。
【0014】
ゲーム機を上記構成にすることで、プログレッシブゲームでもプレイヒストリーに応じてギャンブル性を変化させることができ、本発明の特色を様々なゲーム形態に適用することができる。
【0015】
制御部は、賞金額の決定に用いられる倍率を増加させてもよい。ゲーム機は、倍率を表示したルーレット等のゲームをプレイするものであってもよい。
【0016】
ゲーム機を上記構成にすることで、プログレッシブゲームやルーレットゲームでもプレイヒストリーに応じてギャンブル性を変化させることができ、本発明の特色を様々なゲーム形態に適用することができる。また、プレイヒストリーに応じて変化させる要素を倍率とすることもでき、よりゲーム展開に幅を持たせることができる。
【0017】
上記のように、具体的に様々なゲーム要素を変化させることによって、ゲームのギャンブル性を変えると、プレイヤーは多種多様のゲームを楽しむことができる。また、プレイヤーの好みに合わせたゲーム要素を提供することも可能である。
【0018】
本発明の他の一形態は、賭け金を受け取り、ゲーム結果に応じて賞金を支払うゲーム機である。このゲーム機は、プレイヤーのプレイヒストリーを認識する認識部と、プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を設定する処理部と、ギャンブル性を設定した後ゲームを開始する開始部とを有している。
【0019】
本発明では、ゲームのギャンブル性を変化させることができるため、単調なゲーム展開を長時間継続させても、プレイヤーを飽きさせることがない。また、ギャンブル性を変化させると、ゲームのアクティブ性に幅を持たせることができ、時にはギャンブル性の高いゲームを提供し、時にはギャンブル性の低いゲームを提供するといったことができるようになる。それによって、ゲームの質、楽しさをより向上させることができる。また、本発明では、プレイヒストリーに応じてゲームのギャンブル性を変化させることができるため、異なる複数のプレイヤーに対して、それぞれ異なるゲーム展開を提供でき、差別化を図ることができる。例えば、過去に長期間に亘ってカジノを利用してくれている客に対しては、高額賞金を獲得できるチャンスを与えたり、また初めてカジノに訪れた客に対しても、高額賞金を与えたりすることができる。
【0020】
ゲームは、マルチステージを含む要素で構成されていてもよく、処理部は、ステージの数を増やしてもよい。また、ゲームは、ボーナスゲームを含む要素で構成されていてもよく、処理部は、ボーナスゲームの数や種類を増やしてもよい。処理部は、別の種類のゲームを提供してもよい。
【0021】
ゲーム機を上記構成にすることで、マルチステージを有するゲーム、ボーナスゲーム、新たな特徴を有する別種のゲームなどについても、プレイヒストリーに応じてギャンブル性を変化させることができ、本発明の特色を様々なゲーム形態に適用することができる。マルチステージを有するゲームは、1つのゲームで複数のステージをプレイできるゲーム、あるいは、複数のステージの中からプレイヤーが一つのステージを選択できるゲームであってもよい。長いプレイヒストリーを有するプレイヤーは、高いギャンブル性を好む傾向があるので、ステージの数および賞金額が増えれば、プレイヤーは喜んでゲームをプレイする。
【0022】
本発明の別の形態は、ゲームを提供し、ゲーム結果に基づいて賞金を支払う方法である。この方法は、プレイヤーのプレイヒストリーを認識するステップと、プレイヒストリーを分析するステップと、プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を調整するステップと、ギャンブル性を調整後、ゲームを開始するステップとを有している。
【0023】
本発明では、ゲームのギャンブル性を変化させることができるため、単調なゲーム展開を長時間継続させても、プレイヤーを飽きさせることがない。また、ギャンブル性を変化させると、ゲームのアクティブ性に幅を持たせることができ、時にはギャンブル性の高いゲームを提供し、時にはギャンブル性の低いゲームを提供するといったことができるようになる。それによって、ゲームの質、楽しさをより向上させることができる。また、本発明では、プレイヒストリーに応じてゲームのギャンブル性を変化させることができるため、異なる複数のプレイヤーに対して、それぞれ異なるゲーム展開を提供でき、差別化を図ることができる。例えば、過去に長期間に亘ってカジノを利用してくれている客に対しては、高額賞金を獲得できるチャンスを与えたり、また初めてカジノに訪れた客に対しても、高額賞金を与えたりすることができる。
【0024】
プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたプレイ時間であってもよい。
【0025】
ゲーム機を上記構成にすることで、カジノでのゲーム時間の長い客には、それなりの見返りを与えたりして、客全体の不利益のバランスを調整することができる。
【0026】
プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたプレイ回数であってもよい。
【0027】
ゲーム機を上記構成にすることで、カジノへ頻繁に通い、数多くゲームをこなしてくれる客には、それなりの利益を還元し、客全体に対してそのようなルールがあることを知らしめることによって、客がカジノへ通う回数を多くすることができる。
【0028】
プレイヒストリーは、プレイヤーが過去に賭けた賭け金の額であってもよい。
【0029】
ゲーム機を上記構成にすることで、カジノでの消費金額の多い客には、それなりの見返りを与えたりして、客全体の不利益のバランスを調整することができる。
【0030】
ゲームは、ボーナスゲームを含む要素で構成されていてもよく、プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたボーナスゲームの数であってもよい。
【0031】
ゲームは、フリーゲームを含む要素で構成されていてもよく、プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたフリーゲームの数であってもよい。
【0032】
ゲーム機を上記構成にすることで、ボーナスゲームやフリーゲームを数多く体験している客に対しては、今後経験するそれらゲームの数をある程度減らしたりすることもできる。
【0033】
プレイヒストリーは、所定期間内のプレイヒストリーであってもよい。
【0034】
ゲーム機を上記構成にすることで、最近カジノへ頻繁に通っている客に対してだけ、多くの賞金を払戻すなどすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、本発明のゲーム機の一例を示す斜面図である。
【図2】図2は、ルーレットゲームにおける倍率変化の一例を示す図である。
【図3】図3は、ルーレットゲームにおける倍率変化の一例を示す図である。
【図4】図4は、ルーレットゲームにおける獲得賞金額の変化の一例を示す図である。
【図5】図5は、ルーレットゲームにおける獲得賞金額の変化の一例を示す図である。
【図6】図6は、ルーレットゲームにおけるボーナス当選確率の変化の一例を示す図である。
【図7】図7は、ルーレットゲームにおけるボーナス当選確率の変化の一例を示す図である。
【図8】図8は、本発明の宝箱選択ゲームの一例を示す図である。
【図9】図9は、本発明の宝箱選択ゲームの一例を示す図である。
【図10】図10は、本発明のプログレッシブゲームの一例を示す図である。
【図11】図11は、本発明のプログレッシブゲームの一例を示す図である。
【図12】図12は、スロットゲームのギャンブル性が変化する一例を示す図である。
【図13】図13は、スロットゲームのギャンブル性が変化する一例を示す図である。
【図14】図14は、スロットゲームで使用される入賞組み合わせの種類の一例を示す図である。
【図15】図15は、スロットゲームで使用される入賞組み合わせの種類の一例を示す図である。
【図16】図16は、本発明のゲーム機が行う動作を示すフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、本発明のゲーム機の一例を示す斜面図である。図1に示されるように、ゲーム機1は、2つのディスプレイ2を備えている。ディスプレイ2のすぐ下には、ベットスイッチ4、セレクトスイッチ5、マックスベットスイッチ6、ペイアウトスイッチ7、コイン投入口8および紙幣等出入り口9が設けられている。ベットスイッチ4は、1ベットから5ベットまでの5つのスイッチを有している。セレクトスイッチ5は、1セレクトから5セレクトまでの5つのスイッチを有している。また、ゲーム機1の下部には、コイン払出し口10が設けられている。
【0037】
ディスプレイ2には、プレイヤーがゲームをプレイするために必要な表示がなされる。例えば、ディスプレイ2には、プライマリーゲームまたはセカンダリーゲームを行うための表示がなされる。ディスプレイ2には、例えば、カードゲームで使用されるトランプや、ルーレットゲームで使用されるホイールやコイン、また、リールゲームで使用されるリール、フィーチャーなどが表示される。また、プレイヤーがプログレッシブゲームやボーナスゲームの種類を選択するための表示、プレイヤーがフィーチャーを選択するための表示もなされる。また、ディスプレイ2には、プレイヤーが獲得できる金額を表示したプログレッシブ画面などが表示されてもよい。また、ディスプレイ2には、ゲームの進行状況に応じた演出、プレイヤーがゲーム機に投入しているクレジット、プレイヤーのプレイヒストリーなどが表示されてもよい。
【0038】
ベットスイッチ4は、ゲームに対して賭け金を投入するためのスイッチである。プレイヤーは、ベットスイッチ4を使用して1ベットから5ベットまでの賭け金を1回のゲームに投入できる。セレクトスイッチ5は、例えば、プレイヤーが捨てたいカード、リール上のラインなどを選択するためのスイッチである。ベットスイッチ4およびセレクトスイッチ5の数は、5つずつに限られず、いくつであってもよい。また、ゲーム機1が、例えば、10ベットをかけるためのスイッチを有していてもよいし、10セレクトのスイッチを有していてもよい。
【0039】
マックスベットスイッチ6は、プレイヤーが1回のゲームに対してかけることができる最大の賭け金を投入するためのスイッチである。ペイアウトスイッチ7は、ゲーム機にクレジットされている金額をプレイヤーに払い戻すためのスイッチである。コイン投入口8は、プレイヤーがゲーム機に硬貨をクレジットするためのホールである。紙幣等出入り口9は、ゲーム機に紙幣またはキャッシュカードを投入するためや、クレジットしている金額を払い戻すために使用されるホールである。コイン払出し口10は、ゲーム機にクレジットされている金額をプレイヤーに払い戻すためものである。
【0040】
本発明に係るゲーム機は上記に限定されず、他に様々な機能を備えていてもよいし、上記機能が省略されていてもよい。例えば、プレイヤーがセカンダリーゲームに突入した際にゲーム機を1色以上の色を使って点灯させるための点灯装置を有していてもよい。プレイヤーがセカンダリーゲームに突入した際に、ゲーム機全体が振動する装置や音楽を発するための装置を有していてもよい。また、ゲーム機1が、ディスプレイを3つ以上有していてもよい。ゲーム機1が、プレイヤーが前回のゲームでかけたベットなどを再度選択するためのスイッチを有していてもよい。
【0041】
また、ゲームで使用されるリール、ホイールなどはディスプレイに表示されている必要はなく、ゲーム機1にステッパー(機械式リール)、機械式ホイールなどが搭載されていてもよい。また、ゲーム機複数台に共通して用いられるディスプレイなどが存在してもよい。
【0042】
本発明のゲーム機は、ゲームをプレイするプレイヤーのプレイヒストリーを分析し、その結果に応じて、ゲームのギャンブル性を変化させることを特徴としている。「ギャンブル性」とは、ゲーム業界で一般的に使用されている用語であり、ゲームにおける当選の衝撃度を数値化したものをいう。ギャンブル性の高いゲームとしては、ハイリスクハイリターン系のゲームが挙げられ、ギャンブル性の低いゲームとしては、ローリスクローリターン系のゲームが挙げられる。
【0043】
ゲームのギャンブル性を変化させるために、要因となるプレイヒストリーはどのようなものであってもよい。プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたデータ、例えば、ゲームの時間数、ゲーム数、ゲームの種類あるいは日数などに基づいて決定してもよい。プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたプライマリーゲームのデータ、例えば、プライマリーゲームの数、種類または時間的長さなどに基づいて決定してもよい。プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたセカンダリーゲームのデータ、例えば、プレイヤーが過去にプレイしたボーナスゲームなどのセカンダリーゲームの数、種類または時間的長さなどに基づいて決定してもよい。プレイヒストリーは、例えば、プレイヤーが勝ち続けているあるいは負け続けている日数、時間などに基づいて決定してもよい。
【0044】
プレイヒストリーは、例えば、プレイヤーが過去のゲームに使用した金額、プレイヤーが賞金を獲得していない期間の長さ、プレイヤーがカジノなどの一定の場所に出入りした回数などに基づいて決定してもよい。プレイヒストリーは、例えば、プレイヤーが過去に獲得した賞金額、商品などに基づいて決定してもよい。また、上記のような要素を基にプレイヒストリーを決定する際に、特定のゲーム機でだけプレイされたものを計算に入れたり、特定の期間にだけプレイされたものを計算に入れたりしてもよい。また、プレイヒストリーを決定する際には、上記のような要素を組み合わせて計算してもよい。
【0045】
プレイヤーのプレイヒストリーを、ゲーム機が認識する方法はどのようなものであってもよい。ゲーム機あるいはその他の機器に、プレイヒストリーを記憶している場合は、例えば、プレイヤーカード、ゲームチケット、生体認証などを利用してプレイヤーを特定し、そのプレイヤーのプレイヒストリーを機器から検出してもよい。生体認証には、例えば、プレイヤーの身体的特徴を取り込むことができる生体認証機器(例えば、指紋認証用機器、顔照合機器、掌形認証機器、虹彩認証機器、静脈認証機器、音声認証機器、その他各種生体認証機器など)などを用いてよい。一方、メモリースティックなどの何らかの媒体にプレイヒストリーを記憶していき、その媒体を用いてプレイヤーがゲーム機にアクセスすると、ゲーム機が媒体内に保存されているプレイヒストリーを認識するように設計されていてもよい。
【0046】
以下、プレイヒストリーによって、ゲームのギャンブル性がどのように変化するかについて、具体例を示しながら説明する。図2および図3は、ルーレットゲームにおける倍率変化の一例を示す図である。図2には、ホイール13および矢印17が示されている。ホイール13は、外枠14、中枠15、内枠16を有している。内枠16には、プレイヤーが別途獲得した賞金額に乗じることができる倍率が示されている。ホイール13が回転した後ストップし、矢印17が指した箇所の倍率に、プレイヤーが別途獲得した賞金額を乗じた額を、プレイヤーが獲得できる賞金額の合計としてもよい。
【0047】
図3は、プレイヒストリーを分析し、分析結果をゲームに適用した結果、図2のホイールに表示された倍率が、全て2倍に上昇している状態を示している。プレイヤーは、ホイールの倍率が2倍になった状態で、ルーレットゲームをプレイすることができる。
【0048】
図4および図5は、ルーレットゲームにおける獲得賞金額の変化の一例を示す図である。図4には、ホイール18および矢印22が示されている。ホイール18は、外枠19、中枠20、内枠21を有している。内枠21には、プレイヤーが獲得できる賞金額が示されている。ホイール18が回転した後ストップし、矢印22が指した箇所の賞金額をプレイヤーが獲得することができるゲームである。
【0049】
図5は、プレイヒストリーを分析し、分析結果をゲームに適用した結果、図4のホイールに表示された賞金額が変化している状態を示している。図4および図5を見るとわかるように、増加している賞金額と減少している賞金額とが存在する。このように、増加させる賞金額については、大幅な増額を行う一方で、減少させる賞金額については、大幅な減額を行い、プレイヤーにギャンブル性の高いゲームを提供してもよい。一方で、図2および3で説明したように、倍率や賞金額を、一律に増加あるいは減少させることによって、ゲームのギャンブル性を高めたり、低めたりしてもよい。賞金額あるいは倍率を増加させる割合、あるいは賞金額あるいは倍率を減少させる割合はどのように設定してもよい。
【0050】
図6および図7は、ルーレットゲームにおけるボーナス当選確率の変化の一例を示す図である。図6には、ホイール36および矢印39が示されている。ホイール36は、外枠37、内枠38を有している。外枠37には、「ボーナス」あるいは「ノーボーナス」の表示がなされている。ホイール36が回転した後ストップし、矢印39が指した箇所が「ボーナス」であれば、プレイヤーはボーナスゲームをプレイすることができる。一方、矢印39が指した箇所がノーボーナスであれば、プレイヤーはボーナスゲームをプレイすることができない。
【0051】
図7は、プレイヒストリーを分析し、分析結果をゲームに適用した結果、図6のホイールに表示された「ボーナス」あるいは「ノーボーナス」の割合が変化している状態を示している。図6と図7を比較するとわかるように、図7に示されるホイールの右下部分40は、「ノーボーナス」から「ボーナス」へと変化している。図7では、表示される「ボーナス」の割合が増加したため、プレイヤーはボーナスゲームをプレイできる確率が高まっている。「ボーナス」表示を増加させる割合、あるいは「ボーナス」表示を減少させる割合はどのように設定してもよい。
【0052】
本発明のルーレットゲームは、図2〜7で説明したものに限定されず、どのようなものであってもよい。例えば、ゲームのギャンブル性を変化させる方法は、どのようなものであってもよい。例えば、ホイール上に、プレイヤーの勝率など、何らかの確率が表示されており、その確率が増加あるいは減少してもよい。ホイール上に、シンボルが表示されていて、そのシンボルの数が増加あるいは減少してもよい。ホイールのセクション内に、「当選」、「ボーナスゲーム移行」、「ハズレ」などの表示が存在し、それらの数が増加あるいは減少してもよい。ホイールの各セクションが色を有しており、色の配色が変化してもよい。ホイールのセクションの数が、増加あるいは減少してもよい。ホイールの数が増加し、例えば、1つから2つや3つになってもよい。それとは逆に、ホイールの数が減少してもよい。ホイールのセクションを選択するための道具(例えば、矢印、ボール、点灯など)の数が、増加あるいは減少してもよい。ホイールの回転速度が速くなってもよい。そのため、プレイヤーがホイールを停止する操作が困難になってもよい。ホイールの回転速度が遅くなってもよい。そのため、プレイヤーがホイールを停止する操作が容易になってもよい。上記した2つ以上の変化が、1つのルーレットゲーム中で起こってもよい。上記変化は同時に起こる必要はなく、時間を異にして起こってもよい。
【0053】
また、例えば、ホイールは、外枠、中枠、内枠以外に枠を有していてもよい。ホイールは、例えば、4つ以上の枠を有していて、外枠、中枠、内枠のいずれかが2つ存在してもよい。また、ホイールの各枠には、どのような表示がなされていてもよい。例えば、ホイールの枠には、図形、絵柄、数字、シンボルなどが表示されていてもよい。その逆に、ホイールの各枠に表示がなされていなくてもよい。また、ホイールの内枠が存在せず、ホイールの中央部分がくり抜かれた形状であってもよい。また、ホイールの内枠に、倍率や賞金額などが表示されているが、倍率や賞金額などが外枠、中枠に表示されていてもよい。
【0054】
また、ホイールのセクションを選択するための道具(選択手段ともいう)は、どのようなものであってもよく、例えば、矢印、ボール、点灯などであってもよい。選択手段は必ずしも動く必要はなく、例えば、固定された選択手段に対してホイールが回転し、ホイール上のいずれかのセクションを選択してもよい。選択手段は1つである必要はなく、複数存在してもよい。そして、複数の選択手段で複数のセクションを選択してもよい。例えば、2個のボールを順にホイール上に投げ入れて、2つのセクションを選択してもよい。また、2つの矢印を固定し、ホイールを回転させて2つのセクションを選択してもよい。複数の選択手段で選択するタイミングは、同時であっても、同時でなくてもよい。
【0055】
また、ルーレットで使用するのは、ホイールに限定されず、どのような形のもので代用してもよい。例えば、ホイールの代用として、三角または四角の形状を有するものを使用してもよい。また、ホイールの数は1つに限られず、複数存在してもよい。ホイールが複数存在する場合、各ホイール毎に1つのセクションを選択してもよいし、各ホイール毎に複数のセクションを選択してもよい。また、ホイールが有する枠の数は限定されず、いくつであってもよい。例えば、ホイールの枠が4個、8個、16個、32個、36個の枠から構成されていてもよい。
【0056】
図8および図9は、本発明の宝箱選択ゲームの一例を示す図である。図8には、表示画面2が示されている。表示画面2には、複数の宝箱が示されている。表示画面2に示される宝箱のうち、4つの宝箱24〜27はプレイヤーによって選択され、宝箱の内部に隠されていた賞金額表示が外部に見える状態になっている。プレイヤーは選択した宝箱の中に入っていた賞金額の合計額をボーナスとして獲得できる。図8は、プレイヒストリーによらず、通常の形態で宝箱選択ゲームをプレイした状態を示している。これに対し、図9は、プレイヒストリーを分析し、分析結果をゲームに適用した結果、宝箱選択ゲームをプレイした状態を示している。図9でも同様に、プレイヤーは4つの宝箱24〜27を選択しているが、プレイヒストリーの分析結果がゲームに適用されているため、プレイヤーが選択した宝箱24および25の右上に「×2」が表示され、プレイヤーが獲得できる、宝箱24および25の賞金額が2倍になっている。図8では、プレイヤーが獲得した賞金額の合計が「8500」であるのに対し、図9では、プレイヤーが獲得した賞金額の合計が「15500」となっている。
【0057】
本発明の選択ゲームは、図8および図9で説明したものに限定されず、どのような形態で行われてもよい。例えば、ゲームのギャンブル性を変化させる方法は、どのようなものであってもよい。例えば、対象物から表示される賞金額自体が、増加あるいは減少してもよい。例えば、プレイヤーが獲得できる賞金額の合計が、増加あるいは減少してもよい。例えば、プレイヤーが選択できる対象物の数が、増加あるいは減少してもよい。例えば、画面に表示される対象物の数自体が、増加あるいは減少してもよい。それによって、プレイヤーが大きい賞金額を選択しやすくなったり、小さい賞金額を選択しやすくなったりしてもよい。例えば、賞金額に乗じることができる倍率の値が、増加あるいは減少してもよい。例えば、賞金額に乗じることができる倍率の数が、増加あるいは減少してもよい。
【0058】
また、例えば、各対象物が様々な色を有している場合には、それら色の配色の割合が変化してもよい。対象物内に、ボーナスなどのセカンダリーゲームをプレイできる表示が入っている場合、何らかのシンボルが入っている場合には、それらの数が変化してもよい。1つの対象物から、2つ以上の賞金額表示、2つ以上の倍率表示などが示されるように、変化してもよい。上記した2つ以上の変化が、1つの選択ゲーム中で起こってもよい。上記変化は同時に起こる必要はなく、時間を異にして起こってもよい。プレイヤーが対象物を選択したとき、賞金額表示、倍率表示などの表示のされ方はどのような方法であってもよい。例えば、対象物がひっくりかえって、何らかの表示を示してもよい。例えば、対象物が爆発して、何らかの表示だけが残ることによって、示されてもよい。
【0059】
また、プレイヤーが選択する対象物は宝箱でなく、何であってもよい。例えば、対象物は、何かのキャラクター、ダイヤ、動物、家庭用品、車などの絵であってもよい。対象物(宝箱など)の数はいくつであってもよい。例えば、対象物の数は、3個や5個などの少数であってもよいし、20個や30個など多数でもよい。対象物は、縦横に規則的に配列されている必要はなく、どのような形で表示されていてもよい。例えば、対象物は、バラバラに、非規則的に表示されていてもよい。また、例えば、円形、星型など何らかの形の中に、対象物が複数表示されていてもよい。
【0060】
また、プレイヤーが対象物を選択した後、表示されるものは、プレイヤーが獲得できる賞金額や倍率に限られず、どのようなものであってもよい。例えば、賞金額の代わりに倍率、シンボルなどが対象物の中から表示されてもよいし、対象物の右上に表示される倍率の代わりに、プレイヤーが獲得している賞金に加算される賞金額の表示などがなされてもよい。1ゲーム中で表示されるもの(賞金額、倍率、シンボルなど)の種類は1種類である必要はない。例えば、1ゲームにおいて、ある対象物からは賞金額が表示され、ある対象物からは倍率が表示されたりしてもよい。
【0061】
図10および図11は、本発明のプログレッシブゲームの一例を示す図である。図10は、プレイヒストリーの分析結果を適用する前の、通常のプログレッシブゲームを示している。図10には、表示画面2が示されている。表示画面2には、プログレッシブゲームで使用される各ランク31〜34、各ランクに対応する各賞金額29が表示されている。プログレッシブゲームでは、プレイヤーが何らかのゲームを行い、そのゲームの結果としてランク31〜34のうちいずれかのランクを、プレイヤーが獲得できる。そして、プレイヤーが獲得したランクに対応する賞金額がプレイヤーに払戻される。図11は、プレイヒストリーの分析結果をプログレッシブゲームに適用した場合の、プログレッシブゲーム表示を示している。図10と図11を比較するとわかるように、図11では、図10の各ランク31〜34に示されている賞金額が10倍になっている。プレイヒストリーの分析結果がプログレッシブゲームに適用された場合には、プレイヤーは、図11に示す状態でプログレッシブゲームをプレイすることができる。
【0062】
本発明のプログレッシブゲームは、図10および図11で説明したものに限定されず、どのような形態で行われてもよい。例えば、プログレッシブゲームのギャンブル性を変化させる方法は、どのようなものであってもよい。例えば、賞金額が増加する形態はどのようなものであってもよい。例えば、10倍の倍率で賞金額が増加するのではなく、任意の倍数で賞金額が増加してもよいし、いくらかの賞金額を加算する形で賞金額が増加してもよい。それとは逆に、賞金額が減少してもよい。例えば、各ランクに賞金額が表示されるのではなく、倍率などが表示され、その倍率が増加あるいは減少してもよい。その倍率の変化割合はどのようなものであってもよい。例えば、プログレッシブで使用されるランクの数、種類が増加あるいは減少してもよい。増加あるいは減少する賞金額、倍率などの変化割合は、各ランク同一である必要はなく、変化する割合が各ランクごとに異なっていてもよい。例えば、あるランクの賞金額、倍率などは変化せず、あるランクの賞金額、倍率などは増加するなどしてもよい。例えば、異なる種類のゲームをプレイできる「Next game」などの表示を有するランクが、新たに登場してもよい。上記した2つ以上の変化が、1つのプログレッシブゲーム中で起こってもよい。上記変化は同時に起こる必要はなく、時間を異にして起こってもよい。
【0063】
また、例えば、プログレッシブゲームで使用されるランクの数は何個あってもよい。ランクの種類は、「MAXI」などでなく、何であってもよい。ランクを示す絵柄などは、ダイヤモンドでなく、何であってもよい。賞金額はドルでなく、どのような通貨単位であってもよいし、通貨単位でなくてもよい。
【0064】
図12および図13は、スロットゲームのギャンブル性が変化する一例を示す図である。図12は、プレイヒストリーの分析結果を適用する前の、通常のスロットゲームを示している。図12には、表示画面2が示されている。表示画面2には、リール43、ライン44が示されている。リール43には、複数のシンボルが示されている。スロットゲームでは、リールを回転させ、リールがストップしたときに、ライン44上に特定のシンボルからなる入賞組み合わせが揃っていると、ボーナスゲームに移行したり、賞金が払戻されたりする。図12は、リールがストップした状態を示しており、特定シンボル「7」45が2つリール上に表示されている。特定シンボル「7」の出現率が多いと、ライン上に入賞組み合わせが揃いやすくなり、プレイヤーの勝率が上昇したり、プレイヤーが獲得できる賞金額が増加したりしてもよい。
【0065】
図13は、プレイヒストリーの分析結果を適用したスロットゲームで、リールがストップした状態を示している。図13では、スロットゲームのギャンブル性が変化し、特定シンボル「7」の出現率が上がっている。その結果、リール上には、多数の特定シンボル「7」46が示されている。このようにして、ライン上に入賞組み合わせが揃う確率を上昇させてもよい。
【0066】
図14および図15は、スロットゲームで使用される入賞組み合わせの種類の一例を示す図である。図14は、プレイヒストリーの分析結果を適用する前の、通常の入賞組み合わせの種類を示しており、6種類の入賞組み合わせが存在している。図15は、プレイヒストリーの分析結果が適用された後の、スロットゲームの入賞組み合わせの種類を示しており、図14と比較すると、2種類の入賞組み合わせ48および49が追加されている。このように、プレイヒストリーの分析結果が適用されると、スロットゲームにおける入賞組み合わせの種類が増加し、ゲームのギャンブル性が変化してもよい。
【0067】
本発明のスロットゲームは、図12〜図15で説明したものに限定されず、どのような形態で行われてもよい。例えば、スロットゲームのギャンブル性を変化させる方法は、どのようなものであってもよい。例えば、リール上のシンボルを表示する枠が増加あるいは減少し、リールがより多数のシンボルあるいはより少数のシンボルを表示できるようになってもよい。リールの枠が増えたり減ったりする方向は、上下左右どの方向でもよく、例えば、リールの縦列が6列以上になってもいいし、リールの横列が4列以上になってもよい。リール43の数が、増加あるいは減少し、表示画面に2つのリールが表示されるように、変化してもよい。例えば、ラインの数が増加あるいは減少し、入賞組み合わせがライン上に揃いやすくなったり、揃いにくくなったりしてもよい。入賞組み合わせが出現する確率が増加あるいは減少してもよい。入賞組み合わせの種類が増加あるいは減少してもよい。入賞組み合わせが完成するために必要とされるシンボルの数が、増加あるいは減少してもよい。入賞組み合わせが揃った時に、プレイヤーに払戻される賞金額が、増加あるいは減少してもよい。入賞組み合わせに対応する賞金額が、倍率など、異なる要素に変化してもよい。上記した2つ以上の変化が、1つのスロットゲーム中で起こってもよい。上記変化は同時に起こる必要はなく、時間を異にして起こってもよい。
【0068】
また、例えば、入賞組み合わせはどのようなものであってもよい。例えば、入賞組み合わせは、同一種類のシンボルから構成されている必要はなく、数種類のシンボルから構成されていてもよい。入賞組み合わせが完成するために、ライン上の全ての位置でシンボルが揃うことは必要とされず、例えば、ライン上に空白の枠があっても、入賞組み合わせ成立としてよい。入賞組み合わせの種類は図に示したものに限られず、どのようなものがあってもよい。入賞組み合わせに対応する賞金額はいくらであってもよく、賞金額でなく、入賞組み合わせに対応する倍率などが示されていてもよい。シンボルの数はいくつであってもよい。シンボルの種類はどのようなものがあってもよい。特定シンボルはどのようなものであってもよく、複数種類の特定シンボルが存在してもよい。ラインの数はいくつであってもよい。ラインは直線である必要はなく、ジグザグ、渦巻きなど、どのような線であってもよい。
【0069】
次に、本発明のゲーム機が行う動作をフローチャートに基づいて説明する。図16は、本発明のゲーム機が行う動作を示すフローチャートの一例である。本発明のゲーム機では、まずプレイヤーのプレイヒストリーを検出する(ステップ1)。プレイヒストリーの検出に成功すると(ステップ2)、プレイヒストリーの分析を行う(ステップ3)。プレイヒストリーの検出に成功しなければ、再度プレイヒストリーの検出を行う(ステップ1)。そして、ゲームのギャンブル性を変化させるために、プレイヒストリーが十分であるか否かを判定する(ステップ4)。プレイヒストリーが十分であると判定されると、ゲーム内で変化させるギャンブル性の要素をプレイヤーが決定できるのか否かが判定される(ステップ5)。プレイヤーが決定できるのであれば、プレイヤーは変化させるゲームのギャンブル性の要素を決定する(ステップ6)。プレイヤーが決定できないのであれば、ゲーム機などの他の機器が、変化させるゲームのギャンブル性の要素を決定する(ステップ7)。
【0070】
そして、次にどのようなギャンブル性の要素を変更するのか決定する。まず、ゲーム中の賞金額の総計あるいは賞金に関する倍率を変化させるのか否かを判定する(ステップ8)。賞金額の総計あるいは倍率を変更するのであれば、それらを変更し(ステップ9)、ゲームが開始される(ステップ13)。それらを変更しないのであれば、次にゲーム数を変更するのか否かを判定する(ステップ10)。ゲーム数を変更するのであれば、それらを変更し(ステップ11)、ゲームが開始される(ステップ13)。ゲーム数を変更しないのであれば、他の要素を変更し(ステップ12)、ゲームが開始される(ステップ13)。もし、ゲームのギャンブル性を変化させるために、プレイヒストリーが十分でないのであれば(ステップ4)、ゲームのギャンブル性を変化させることなく、ゲームが開始される(ステップ13)。なお、変更できるギャンブル性の要素は、これら以外にどのような要素があってもよい。
【0071】
その後、ゲームは実行され、所定のプレイ結果に基づいて賞金などが払戻される(ステップ14)。そして、そのプレイによって生じたプレイヒストリーがさらに保存される(ステップ15)。そして、ゲームが終了か否かが判定される(ステップ16)。ゲームが終了でないならば、保存された新たなプレイヒストリーも含め、再度プレイヒストリーの分析が行われる(ステップ18)。そして、再度ゲームのギャンブル性を変化させるのか否かが判断される(ステップ19)。再度ゲームのギャンブル性を変化させるのであれば、上記と同様の動作がなされ(ステップ5〜12)、ゲームが開始される(ステップ13)。再度ゲームのギャンブル性を変化させないのであれば、ギャンブル性を変化させることなく、そのままゲームが開始される(ステップ13)。一方、ステップ16で、ゲームが終了であると判定されると、ゲームは終了する(ステップ17)。
【0072】
本発明のゲーム機の動作は、図16に限定されることなく、どのような形で実行されてもよい。例えば、ゲームのギャンブル性を変化させるために、プレイヒストリーが十分であると判定された場合(ステップ4)、変化させるギャンブル性の要素を決定するのが、プレイヤーかあるいは機器かを決定する工程(ステップ5〜ステップ7)を実行することなく、直接ステップ8を実行し、変化させるギャンブル性の要素を判定してもよい。また、ステップ3およびステップ4の工程を実行せず、プレイヤーのプレイヒストリーを検出すれば、そのまま変化させるギャンブル性の要素を判定してもよい(ステップ8)。
【0073】
以上、本発明を複数の図面およびフローチャートを用いて具体的に説明したが、本発明がこれらに限定されることなく、実施品が本発明の本質部分を有する限り、どのような形態で実施されようとも、本発明の権利範囲に属することは、言うまでもない。例えば、ゲームのギャンブル性を変化させる方法は、上記したものに限定されず、例えば、プレイヤーの目に見えない部分で、ゲームのギャンブル性が変化してもよい。例えば、プレイヤーの目に見える要素は変更されないが、現実的に、プレイヤーが獲得できる賞金額が増加あるいは減少したり、何らかの確率(プレイヤーの勝率、倍率など)が増加あるいは減少したりしてもよい。
【0074】
例えば、ルーレットゲームにおいて、プレイヤーに見えるホイールの形態は変化しないが、選択手段によってホイールの所定の位置が選択される確率が、高くなったり、低くなったりしてもよい。例えば、対象物選択ゲームにおいて、プレイヤーに見える対象物の形態は変化しないが、より大きなあるいは小さな賞金額あるいは倍率などが対象物から表示される確率が、高くなったり、低くなったりしてもよい。例えば、リールゲームにおいて、プレイヤーに見えるリールの形態は変化しないが、入賞組み合わせがライン上に揃う確率が、増加あるいは減少してもよい。また、リールゲームにおいて、プレイヤーに見えるリールの形態は変化しないが、大きなあるいは小さな賞金額が払戻される入賞組み合わせがライン上に揃う確率が、増加あるいは減少してもよい。
【0075】
上記において、ルーレットゲーム、対象物選択ゲーム、リールゲームなどについて説明したが、本発明はこれらに限定されることなく、どのようなゲーム形態であってもよい。例えば、本発明は、ブラックジャック、ポーカーなどの、カードゲーム、アクション型格闘ゲームなどであってもよい。また、本発明は、これら様々な種類のゲーム形態を組み合わせたものであってもよい。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にカジノで広く利用されているゲーム機に関するものである。本発明のゲーム機は、プレイヤーのゲームヒストリーの分析結果に応じて、ゲームのギャンブル性を変化させることを特徴とする。
【背景技術】
【0002】
従来、カジノにおいては、どのような客に対しても、同じゲーム機を提供していた。例えば、カジノへの来場回数が多い客や、ゲームを長時間に亘ってプレイしてくれる客、初めてカジノへ来場する客など、カジノには様々な種類の客がいるが、すべての客は平等にゲーム機を選ぶことができ、平等の条件でゲームをプレイすることができた。しかし、カジノで勝っている客、負けている客などがいる中で、全ての客に同じゲーム内容を提供することにおける様々な問題点が提起されていた。
【0003】
また、ゲーム機が提供するゲームの機能性や、ゲーム機がプレイヤーに求める操作は単調であり、その結果プレイヤーを飽きさせる傾向があった。ゲームのストーリー性や、ゲームに合わせて映し出す画像などについては、バラエティに富んだゲーム機が提供されていたが、プレイヤーを飽きさせない新たなアイディアを持ったゲーム機は十分には存在しておらず、そのようなゲーム機の登場が望まれていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一形態は、プレイをして、そのプレイ結果に基づいて賞金が得られるゲーム機である。このゲーム機は、プレイヤーのプレイヒストリーを認識する検出部と、プレイヤーのプレイヒストリーを分析する分析部と、プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を変化させる制御部と、ギャンブル性が変化したゲームを開始する開始部とを有している。
【0005】
本発明では、ゲームのギャンブル性を変化させることができるため、単調なゲーム展開を長時間継続させても、プレイヤーを飽きさせることがない。また、ギャンブル性を変化させると、ゲームのアクティブ性に幅を持たせることができ、時にはギャンブル性の高いゲームを提供し、時にはギャンブル性の低いゲームを提供するといったことができるようになる。それによって、ゲームの質、楽しさをより向上させることができる。また、本発明では、プレイヒストリーに応じてゲームのギャンブル性を変化させることができるため、異なる複数のプレイヤーに対して、それぞれ異なるゲーム展開を提供でき、差別化を図ることができる。例えば、過去に長期間に亘ってカジノを利用してくれている客に対しては、高額賞金を獲得できるチャンスを与えたり、また初めてカジノに訪れた客に対しても、高額賞金を与えたりすることができる。
【0006】
制御部は、プレイヒストリーに基づいて、プレイヤーの勝率を変えてもよい。
【0007】
ゲーム機を上記構成にすることで、客のプレイヒストリーの違いに応じて、勝てる客と負ける客とを前もって定め、それに準じてゲームを進行させることができる。
【0008】
制御部は、プレイヒストリーに基づいた賞金を支払うべく、ゲームに使われるシンボル、絵柄、または他のデザインの数を増やしてもよい。制御部は、プレイヒストリーに基づいた賞金を支払うべく、ゲームに使われるシンボル、絵柄、または他のデザインの出現頻度を増やしてもよい。
【0009】
ゲーム機を上記構成にすることで、リール上に入賞組み合わせを構成する特定のシンボルを多数表示するのかあるいは少数表示するのか、任意に定めることができ、例えば、プレイヒストリーの多い客には多数の特定シンボルを見せて、プレイをより楽しいものにしたりすることができる。
【0010】
制御部は、プレイヒストリーに応じて、入賞組み合わせの数や種類を増やしてもよい。
【0011】
ゲーム機を上記構成にすることで、例えば、最も高額の賞金を獲得できる入賞組み合わせを新しく追加し、特定のプレイヤーだけがその入賞組み合わせを使用してゲームをプレイできるようにすると、例えば、来場数の多い客と少ない客とで差別化を図れたりもする。
【0012】
前記制御部は、プレイヒストリーに応じて、払い戻し率を変化させてもよい。
【0013】
ゲーム機は、プログレッシブゲーム等のゲームをプレイするものであってもよい。また、制御部は、プログレッシブゲームの払い出し金額を増やしてもよい。
【0014】
ゲーム機を上記構成にすることで、プログレッシブゲームでもプレイヒストリーに応じてギャンブル性を変化させることができ、本発明の特色を様々なゲーム形態に適用することができる。
【0015】
制御部は、賞金額の決定に用いられる倍率を増加させてもよい。ゲーム機は、倍率を表示したルーレット等のゲームをプレイするものであってもよい。
【0016】
ゲーム機を上記構成にすることで、プログレッシブゲームやルーレットゲームでもプレイヒストリーに応じてギャンブル性を変化させることができ、本発明の特色を様々なゲーム形態に適用することができる。また、プレイヒストリーに応じて変化させる要素を倍率とすることもでき、よりゲーム展開に幅を持たせることができる。
【0017】
上記のように、具体的に様々なゲーム要素を変化させることによって、ゲームのギャンブル性を変えると、プレイヤーは多種多様のゲームを楽しむことができる。また、プレイヤーの好みに合わせたゲーム要素を提供することも可能である。
【0018】
本発明の他の一形態は、賭け金を受け取り、ゲーム結果に応じて賞金を支払うゲーム機である。このゲーム機は、プレイヤーのプレイヒストリーを認識する認識部と、プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を設定する処理部と、ギャンブル性を設定した後ゲームを開始する開始部とを有している。
【0019】
本発明では、ゲームのギャンブル性を変化させることができるため、単調なゲーム展開を長時間継続させても、プレイヤーを飽きさせることがない。また、ギャンブル性を変化させると、ゲームのアクティブ性に幅を持たせることができ、時にはギャンブル性の高いゲームを提供し、時にはギャンブル性の低いゲームを提供するといったことができるようになる。それによって、ゲームの質、楽しさをより向上させることができる。また、本発明では、プレイヒストリーに応じてゲームのギャンブル性を変化させることができるため、異なる複数のプレイヤーに対して、それぞれ異なるゲーム展開を提供でき、差別化を図ることができる。例えば、過去に長期間に亘ってカジノを利用してくれている客に対しては、高額賞金を獲得できるチャンスを与えたり、また初めてカジノに訪れた客に対しても、高額賞金を与えたりすることができる。
【0020】
ゲームは、マルチステージを含む要素で構成されていてもよく、処理部は、ステージの数を増やしてもよい。また、ゲームは、ボーナスゲームを含む要素で構成されていてもよく、処理部は、ボーナスゲームの数や種類を増やしてもよい。処理部は、別の種類のゲームを提供してもよい。
【0021】
ゲーム機を上記構成にすることで、マルチステージを有するゲーム、ボーナスゲーム、新たな特徴を有する別種のゲームなどについても、プレイヒストリーに応じてギャンブル性を変化させることができ、本発明の特色を様々なゲーム形態に適用することができる。マルチステージを有するゲームは、1つのゲームで複数のステージをプレイできるゲーム、あるいは、複数のステージの中からプレイヤーが一つのステージを選択できるゲームであってもよい。長いプレイヒストリーを有するプレイヤーは、高いギャンブル性を好む傾向があるので、ステージの数および賞金額が増えれば、プレイヤーは喜んでゲームをプレイする。
【0022】
本発明の別の形態は、ゲームを提供し、ゲーム結果に基づいて賞金を支払う方法である。この方法は、プレイヤーのプレイヒストリーを認識するステップと、プレイヒストリーを分析するステップと、プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を調整するステップと、ギャンブル性を調整後、ゲームを開始するステップとを有している。
【0023】
本発明では、ゲームのギャンブル性を変化させることができるため、単調なゲーム展開を長時間継続させても、プレイヤーを飽きさせることがない。また、ギャンブル性を変化させると、ゲームのアクティブ性に幅を持たせることができ、時にはギャンブル性の高いゲームを提供し、時にはギャンブル性の低いゲームを提供するといったことができるようになる。それによって、ゲームの質、楽しさをより向上させることができる。また、本発明では、プレイヒストリーに応じてゲームのギャンブル性を変化させることができるため、異なる複数のプレイヤーに対して、それぞれ異なるゲーム展開を提供でき、差別化を図ることができる。例えば、過去に長期間に亘ってカジノを利用してくれている客に対しては、高額賞金を獲得できるチャンスを与えたり、また初めてカジノに訪れた客に対しても、高額賞金を与えたりすることができる。
【0024】
プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたプレイ時間であってもよい。
【0025】
ゲーム機を上記構成にすることで、カジノでのゲーム時間の長い客には、それなりの見返りを与えたりして、客全体の不利益のバランスを調整することができる。
【0026】
プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたプレイ回数であってもよい。
【0027】
ゲーム機を上記構成にすることで、カジノへ頻繁に通い、数多くゲームをこなしてくれる客には、それなりの利益を還元し、客全体に対してそのようなルールがあることを知らしめることによって、客がカジノへ通う回数を多くすることができる。
【0028】
プレイヒストリーは、プレイヤーが過去に賭けた賭け金の額であってもよい。
【0029】
ゲーム機を上記構成にすることで、カジノでの消費金額の多い客には、それなりの見返りを与えたりして、客全体の不利益のバランスを調整することができる。
【0030】
ゲームは、ボーナスゲームを含む要素で構成されていてもよく、プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたボーナスゲームの数であってもよい。
【0031】
ゲームは、フリーゲームを含む要素で構成されていてもよく、プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたフリーゲームの数であってもよい。
【0032】
ゲーム機を上記構成にすることで、ボーナスゲームやフリーゲームを数多く体験している客に対しては、今後経験するそれらゲームの数をある程度減らしたりすることもできる。
【0033】
プレイヒストリーは、所定期間内のプレイヒストリーであってもよい。
【0034】
ゲーム機を上記構成にすることで、最近カジノへ頻繁に通っている客に対してだけ、多くの賞金を払戻すなどすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、本発明のゲーム機の一例を示す斜面図である。
【図2】図2は、ルーレットゲームにおける倍率変化の一例を示す図である。
【図3】図3は、ルーレットゲームにおける倍率変化の一例を示す図である。
【図4】図4は、ルーレットゲームにおける獲得賞金額の変化の一例を示す図である。
【図5】図5は、ルーレットゲームにおける獲得賞金額の変化の一例を示す図である。
【図6】図6は、ルーレットゲームにおけるボーナス当選確率の変化の一例を示す図である。
【図7】図7は、ルーレットゲームにおけるボーナス当選確率の変化の一例を示す図である。
【図8】図8は、本発明の宝箱選択ゲームの一例を示す図である。
【図9】図9は、本発明の宝箱選択ゲームの一例を示す図である。
【図10】図10は、本発明のプログレッシブゲームの一例を示す図である。
【図11】図11は、本発明のプログレッシブゲームの一例を示す図である。
【図12】図12は、スロットゲームのギャンブル性が変化する一例を示す図である。
【図13】図13は、スロットゲームのギャンブル性が変化する一例を示す図である。
【図14】図14は、スロットゲームで使用される入賞組み合わせの種類の一例を示す図である。
【図15】図15は、スロットゲームで使用される入賞組み合わせの種類の一例を示す図である。
【図16】図16は、本発明のゲーム機が行う動作を示すフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、本発明のゲーム機の一例を示す斜面図である。図1に示されるように、ゲーム機1は、2つのディスプレイ2を備えている。ディスプレイ2のすぐ下には、ベットスイッチ4、セレクトスイッチ5、マックスベットスイッチ6、ペイアウトスイッチ7、コイン投入口8および紙幣等出入り口9が設けられている。ベットスイッチ4は、1ベットから5ベットまでの5つのスイッチを有している。セレクトスイッチ5は、1セレクトから5セレクトまでの5つのスイッチを有している。また、ゲーム機1の下部には、コイン払出し口10が設けられている。
【0037】
ディスプレイ2には、プレイヤーがゲームをプレイするために必要な表示がなされる。例えば、ディスプレイ2には、プライマリーゲームまたはセカンダリーゲームを行うための表示がなされる。ディスプレイ2には、例えば、カードゲームで使用されるトランプや、ルーレットゲームで使用されるホイールやコイン、また、リールゲームで使用されるリール、フィーチャーなどが表示される。また、プレイヤーがプログレッシブゲームやボーナスゲームの種類を選択するための表示、プレイヤーがフィーチャーを選択するための表示もなされる。また、ディスプレイ2には、プレイヤーが獲得できる金額を表示したプログレッシブ画面などが表示されてもよい。また、ディスプレイ2には、ゲームの進行状況に応じた演出、プレイヤーがゲーム機に投入しているクレジット、プレイヤーのプレイヒストリーなどが表示されてもよい。
【0038】
ベットスイッチ4は、ゲームに対して賭け金を投入するためのスイッチである。プレイヤーは、ベットスイッチ4を使用して1ベットから5ベットまでの賭け金を1回のゲームに投入できる。セレクトスイッチ5は、例えば、プレイヤーが捨てたいカード、リール上のラインなどを選択するためのスイッチである。ベットスイッチ4およびセレクトスイッチ5の数は、5つずつに限られず、いくつであってもよい。また、ゲーム機1が、例えば、10ベットをかけるためのスイッチを有していてもよいし、10セレクトのスイッチを有していてもよい。
【0039】
マックスベットスイッチ6は、プレイヤーが1回のゲームに対してかけることができる最大の賭け金を投入するためのスイッチである。ペイアウトスイッチ7は、ゲーム機にクレジットされている金額をプレイヤーに払い戻すためのスイッチである。コイン投入口8は、プレイヤーがゲーム機に硬貨をクレジットするためのホールである。紙幣等出入り口9は、ゲーム機に紙幣またはキャッシュカードを投入するためや、クレジットしている金額を払い戻すために使用されるホールである。コイン払出し口10は、ゲーム機にクレジットされている金額をプレイヤーに払い戻すためものである。
【0040】
本発明に係るゲーム機は上記に限定されず、他に様々な機能を備えていてもよいし、上記機能が省略されていてもよい。例えば、プレイヤーがセカンダリーゲームに突入した際にゲーム機を1色以上の色を使って点灯させるための点灯装置を有していてもよい。プレイヤーがセカンダリーゲームに突入した際に、ゲーム機全体が振動する装置や音楽を発するための装置を有していてもよい。また、ゲーム機1が、ディスプレイを3つ以上有していてもよい。ゲーム機1が、プレイヤーが前回のゲームでかけたベットなどを再度選択するためのスイッチを有していてもよい。
【0041】
また、ゲームで使用されるリール、ホイールなどはディスプレイに表示されている必要はなく、ゲーム機1にステッパー(機械式リール)、機械式ホイールなどが搭載されていてもよい。また、ゲーム機複数台に共通して用いられるディスプレイなどが存在してもよい。
【0042】
本発明のゲーム機は、ゲームをプレイするプレイヤーのプレイヒストリーを分析し、その結果に応じて、ゲームのギャンブル性を変化させることを特徴としている。「ギャンブル性」とは、ゲーム業界で一般的に使用されている用語であり、ゲームにおける当選の衝撃度を数値化したものをいう。ギャンブル性の高いゲームとしては、ハイリスクハイリターン系のゲームが挙げられ、ギャンブル性の低いゲームとしては、ローリスクローリターン系のゲームが挙げられる。
【0043】
ゲームのギャンブル性を変化させるために、要因となるプレイヒストリーはどのようなものであってもよい。プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたデータ、例えば、ゲームの時間数、ゲーム数、ゲームの種類あるいは日数などに基づいて決定してもよい。プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたプライマリーゲームのデータ、例えば、プライマリーゲームの数、種類または時間的長さなどに基づいて決定してもよい。プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたセカンダリーゲームのデータ、例えば、プレイヤーが過去にプレイしたボーナスゲームなどのセカンダリーゲームの数、種類または時間的長さなどに基づいて決定してもよい。プレイヒストリーは、例えば、プレイヤーが勝ち続けているあるいは負け続けている日数、時間などに基づいて決定してもよい。
【0044】
プレイヒストリーは、例えば、プレイヤーが過去のゲームに使用した金額、プレイヤーが賞金を獲得していない期間の長さ、プレイヤーがカジノなどの一定の場所に出入りした回数などに基づいて決定してもよい。プレイヒストリーは、例えば、プレイヤーが過去に獲得した賞金額、商品などに基づいて決定してもよい。また、上記のような要素を基にプレイヒストリーを決定する際に、特定のゲーム機でだけプレイされたものを計算に入れたり、特定の期間にだけプレイされたものを計算に入れたりしてもよい。また、プレイヒストリーを決定する際には、上記のような要素を組み合わせて計算してもよい。
【0045】
プレイヤーのプレイヒストリーを、ゲーム機が認識する方法はどのようなものであってもよい。ゲーム機あるいはその他の機器に、プレイヒストリーを記憶している場合は、例えば、プレイヤーカード、ゲームチケット、生体認証などを利用してプレイヤーを特定し、そのプレイヤーのプレイヒストリーを機器から検出してもよい。生体認証には、例えば、プレイヤーの身体的特徴を取り込むことができる生体認証機器(例えば、指紋認証用機器、顔照合機器、掌形認証機器、虹彩認証機器、静脈認証機器、音声認証機器、その他各種生体認証機器など)などを用いてよい。一方、メモリースティックなどの何らかの媒体にプレイヒストリーを記憶していき、その媒体を用いてプレイヤーがゲーム機にアクセスすると、ゲーム機が媒体内に保存されているプレイヒストリーを認識するように設計されていてもよい。
【0046】
以下、プレイヒストリーによって、ゲームのギャンブル性がどのように変化するかについて、具体例を示しながら説明する。図2および図3は、ルーレットゲームにおける倍率変化の一例を示す図である。図2には、ホイール13および矢印17が示されている。ホイール13は、外枠14、中枠15、内枠16を有している。内枠16には、プレイヤーが別途獲得した賞金額に乗じることができる倍率が示されている。ホイール13が回転した後ストップし、矢印17が指した箇所の倍率に、プレイヤーが別途獲得した賞金額を乗じた額を、プレイヤーが獲得できる賞金額の合計としてもよい。
【0047】
図3は、プレイヒストリーを分析し、分析結果をゲームに適用した結果、図2のホイールに表示された倍率が、全て2倍に上昇している状態を示している。プレイヤーは、ホイールの倍率が2倍になった状態で、ルーレットゲームをプレイすることができる。
【0048】
図4および図5は、ルーレットゲームにおける獲得賞金額の変化の一例を示す図である。図4には、ホイール18および矢印22が示されている。ホイール18は、外枠19、中枠20、内枠21を有している。内枠21には、プレイヤーが獲得できる賞金額が示されている。ホイール18が回転した後ストップし、矢印22が指した箇所の賞金額をプレイヤーが獲得することができるゲームである。
【0049】
図5は、プレイヒストリーを分析し、分析結果をゲームに適用した結果、図4のホイールに表示された賞金額が変化している状態を示している。図4および図5を見るとわかるように、増加している賞金額と減少している賞金額とが存在する。このように、増加させる賞金額については、大幅な増額を行う一方で、減少させる賞金額については、大幅な減額を行い、プレイヤーにギャンブル性の高いゲームを提供してもよい。一方で、図2および3で説明したように、倍率や賞金額を、一律に増加あるいは減少させることによって、ゲームのギャンブル性を高めたり、低めたりしてもよい。賞金額あるいは倍率を増加させる割合、あるいは賞金額あるいは倍率を減少させる割合はどのように設定してもよい。
【0050】
図6および図7は、ルーレットゲームにおけるボーナス当選確率の変化の一例を示す図である。図6には、ホイール36および矢印39が示されている。ホイール36は、外枠37、内枠38を有している。外枠37には、「ボーナス」あるいは「ノーボーナス」の表示がなされている。ホイール36が回転した後ストップし、矢印39が指した箇所が「ボーナス」であれば、プレイヤーはボーナスゲームをプレイすることができる。一方、矢印39が指した箇所がノーボーナスであれば、プレイヤーはボーナスゲームをプレイすることができない。
【0051】
図7は、プレイヒストリーを分析し、分析結果をゲームに適用した結果、図6のホイールに表示された「ボーナス」あるいは「ノーボーナス」の割合が変化している状態を示している。図6と図7を比較するとわかるように、図7に示されるホイールの右下部分40は、「ノーボーナス」から「ボーナス」へと変化している。図7では、表示される「ボーナス」の割合が増加したため、プレイヤーはボーナスゲームをプレイできる確率が高まっている。「ボーナス」表示を増加させる割合、あるいは「ボーナス」表示を減少させる割合はどのように設定してもよい。
【0052】
本発明のルーレットゲームは、図2〜7で説明したものに限定されず、どのようなものであってもよい。例えば、ゲームのギャンブル性を変化させる方法は、どのようなものであってもよい。例えば、ホイール上に、プレイヤーの勝率など、何らかの確率が表示されており、その確率が増加あるいは減少してもよい。ホイール上に、シンボルが表示されていて、そのシンボルの数が増加あるいは減少してもよい。ホイールのセクション内に、「当選」、「ボーナスゲーム移行」、「ハズレ」などの表示が存在し、それらの数が増加あるいは減少してもよい。ホイールの各セクションが色を有しており、色の配色が変化してもよい。ホイールのセクションの数が、増加あるいは減少してもよい。ホイールの数が増加し、例えば、1つから2つや3つになってもよい。それとは逆に、ホイールの数が減少してもよい。ホイールのセクションを選択するための道具(例えば、矢印、ボール、点灯など)の数が、増加あるいは減少してもよい。ホイールの回転速度が速くなってもよい。そのため、プレイヤーがホイールを停止する操作が困難になってもよい。ホイールの回転速度が遅くなってもよい。そのため、プレイヤーがホイールを停止する操作が容易になってもよい。上記した2つ以上の変化が、1つのルーレットゲーム中で起こってもよい。上記変化は同時に起こる必要はなく、時間を異にして起こってもよい。
【0053】
また、例えば、ホイールは、外枠、中枠、内枠以外に枠を有していてもよい。ホイールは、例えば、4つ以上の枠を有していて、外枠、中枠、内枠のいずれかが2つ存在してもよい。また、ホイールの各枠には、どのような表示がなされていてもよい。例えば、ホイールの枠には、図形、絵柄、数字、シンボルなどが表示されていてもよい。その逆に、ホイールの各枠に表示がなされていなくてもよい。また、ホイールの内枠が存在せず、ホイールの中央部分がくり抜かれた形状であってもよい。また、ホイールの内枠に、倍率や賞金額などが表示されているが、倍率や賞金額などが外枠、中枠に表示されていてもよい。
【0054】
また、ホイールのセクションを選択するための道具(選択手段ともいう)は、どのようなものであってもよく、例えば、矢印、ボール、点灯などであってもよい。選択手段は必ずしも動く必要はなく、例えば、固定された選択手段に対してホイールが回転し、ホイール上のいずれかのセクションを選択してもよい。選択手段は1つである必要はなく、複数存在してもよい。そして、複数の選択手段で複数のセクションを選択してもよい。例えば、2個のボールを順にホイール上に投げ入れて、2つのセクションを選択してもよい。また、2つの矢印を固定し、ホイールを回転させて2つのセクションを選択してもよい。複数の選択手段で選択するタイミングは、同時であっても、同時でなくてもよい。
【0055】
また、ルーレットで使用するのは、ホイールに限定されず、どのような形のもので代用してもよい。例えば、ホイールの代用として、三角または四角の形状を有するものを使用してもよい。また、ホイールの数は1つに限られず、複数存在してもよい。ホイールが複数存在する場合、各ホイール毎に1つのセクションを選択してもよいし、各ホイール毎に複数のセクションを選択してもよい。また、ホイールが有する枠の数は限定されず、いくつであってもよい。例えば、ホイールの枠が4個、8個、16個、32個、36個の枠から構成されていてもよい。
【0056】
図8および図9は、本発明の宝箱選択ゲームの一例を示す図である。図8には、表示画面2が示されている。表示画面2には、複数の宝箱が示されている。表示画面2に示される宝箱のうち、4つの宝箱24〜27はプレイヤーによって選択され、宝箱の内部に隠されていた賞金額表示が外部に見える状態になっている。プレイヤーは選択した宝箱の中に入っていた賞金額の合計額をボーナスとして獲得できる。図8は、プレイヒストリーによらず、通常の形態で宝箱選択ゲームをプレイした状態を示している。これに対し、図9は、プレイヒストリーを分析し、分析結果をゲームに適用した結果、宝箱選択ゲームをプレイした状態を示している。図9でも同様に、プレイヤーは4つの宝箱24〜27を選択しているが、プレイヒストリーの分析結果がゲームに適用されているため、プレイヤーが選択した宝箱24および25の右上に「×2」が表示され、プレイヤーが獲得できる、宝箱24および25の賞金額が2倍になっている。図8では、プレイヤーが獲得した賞金額の合計が「8500」であるのに対し、図9では、プレイヤーが獲得した賞金額の合計が「15500」となっている。
【0057】
本発明の選択ゲームは、図8および図9で説明したものに限定されず、どのような形態で行われてもよい。例えば、ゲームのギャンブル性を変化させる方法は、どのようなものであってもよい。例えば、対象物から表示される賞金額自体が、増加あるいは減少してもよい。例えば、プレイヤーが獲得できる賞金額の合計が、増加あるいは減少してもよい。例えば、プレイヤーが選択できる対象物の数が、増加あるいは減少してもよい。例えば、画面に表示される対象物の数自体が、増加あるいは減少してもよい。それによって、プレイヤーが大きい賞金額を選択しやすくなったり、小さい賞金額を選択しやすくなったりしてもよい。例えば、賞金額に乗じることができる倍率の値が、増加あるいは減少してもよい。例えば、賞金額に乗じることができる倍率の数が、増加あるいは減少してもよい。
【0058】
また、例えば、各対象物が様々な色を有している場合には、それら色の配色の割合が変化してもよい。対象物内に、ボーナスなどのセカンダリーゲームをプレイできる表示が入っている場合、何らかのシンボルが入っている場合には、それらの数が変化してもよい。1つの対象物から、2つ以上の賞金額表示、2つ以上の倍率表示などが示されるように、変化してもよい。上記した2つ以上の変化が、1つの選択ゲーム中で起こってもよい。上記変化は同時に起こる必要はなく、時間を異にして起こってもよい。プレイヤーが対象物を選択したとき、賞金額表示、倍率表示などの表示のされ方はどのような方法であってもよい。例えば、対象物がひっくりかえって、何らかの表示を示してもよい。例えば、対象物が爆発して、何らかの表示だけが残ることによって、示されてもよい。
【0059】
また、プレイヤーが選択する対象物は宝箱でなく、何であってもよい。例えば、対象物は、何かのキャラクター、ダイヤ、動物、家庭用品、車などの絵であってもよい。対象物(宝箱など)の数はいくつであってもよい。例えば、対象物の数は、3個や5個などの少数であってもよいし、20個や30個など多数でもよい。対象物は、縦横に規則的に配列されている必要はなく、どのような形で表示されていてもよい。例えば、対象物は、バラバラに、非規則的に表示されていてもよい。また、例えば、円形、星型など何らかの形の中に、対象物が複数表示されていてもよい。
【0060】
また、プレイヤーが対象物を選択した後、表示されるものは、プレイヤーが獲得できる賞金額や倍率に限られず、どのようなものであってもよい。例えば、賞金額の代わりに倍率、シンボルなどが対象物の中から表示されてもよいし、対象物の右上に表示される倍率の代わりに、プレイヤーが獲得している賞金に加算される賞金額の表示などがなされてもよい。1ゲーム中で表示されるもの(賞金額、倍率、シンボルなど)の種類は1種類である必要はない。例えば、1ゲームにおいて、ある対象物からは賞金額が表示され、ある対象物からは倍率が表示されたりしてもよい。
【0061】
図10および図11は、本発明のプログレッシブゲームの一例を示す図である。図10は、プレイヒストリーの分析結果を適用する前の、通常のプログレッシブゲームを示している。図10には、表示画面2が示されている。表示画面2には、プログレッシブゲームで使用される各ランク31〜34、各ランクに対応する各賞金額29が表示されている。プログレッシブゲームでは、プレイヤーが何らかのゲームを行い、そのゲームの結果としてランク31〜34のうちいずれかのランクを、プレイヤーが獲得できる。そして、プレイヤーが獲得したランクに対応する賞金額がプレイヤーに払戻される。図11は、プレイヒストリーの分析結果をプログレッシブゲームに適用した場合の、プログレッシブゲーム表示を示している。図10と図11を比較するとわかるように、図11では、図10の各ランク31〜34に示されている賞金額が10倍になっている。プレイヒストリーの分析結果がプログレッシブゲームに適用された場合には、プレイヤーは、図11に示す状態でプログレッシブゲームをプレイすることができる。
【0062】
本発明のプログレッシブゲームは、図10および図11で説明したものに限定されず、どのような形態で行われてもよい。例えば、プログレッシブゲームのギャンブル性を変化させる方法は、どのようなものであってもよい。例えば、賞金額が増加する形態はどのようなものであってもよい。例えば、10倍の倍率で賞金額が増加するのではなく、任意の倍数で賞金額が増加してもよいし、いくらかの賞金額を加算する形で賞金額が増加してもよい。それとは逆に、賞金額が減少してもよい。例えば、各ランクに賞金額が表示されるのではなく、倍率などが表示され、その倍率が増加あるいは減少してもよい。その倍率の変化割合はどのようなものであってもよい。例えば、プログレッシブで使用されるランクの数、種類が増加あるいは減少してもよい。増加あるいは減少する賞金額、倍率などの変化割合は、各ランク同一である必要はなく、変化する割合が各ランクごとに異なっていてもよい。例えば、あるランクの賞金額、倍率などは変化せず、あるランクの賞金額、倍率などは増加するなどしてもよい。例えば、異なる種類のゲームをプレイできる「Next game」などの表示を有するランクが、新たに登場してもよい。上記した2つ以上の変化が、1つのプログレッシブゲーム中で起こってもよい。上記変化は同時に起こる必要はなく、時間を異にして起こってもよい。
【0063】
また、例えば、プログレッシブゲームで使用されるランクの数は何個あってもよい。ランクの種類は、「MAXI」などでなく、何であってもよい。ランクを示す絵柄などは、ダイヤモンドでなく、何であってもよい。賞金額はドルでなく、どのような通貨単位であってもよいし、通貨単位でなくてもよい。
【0064】
図12および図13は、スロットゲームのギャンブル性が変化する一例を示す図である。図12は、プレイヒストリーの分析結果を適用する前の、通常のスロットゲームを示している。図12には、表示画面2が示されている。表示画面2には、リール43、ライン44が示されている。リール43には、複数のシンボルが示されている。スロットゲームでは、リールを回転させ、リールがストップしたときに、ライン44上に特定のシンボルからなる入賞組み合わせが揃っていると、ボーナスゲームに移行したり、賞金が払戻されたりする。図12は、リールがストップした状態を示しており、特定シンボル「7」45が2つリール上に表示されている。特定シンボル「7」の出現率が多いと、ライン上に入賞組み合わせが揃いやすくなり、プレイヤーの勝率が上昇したり、プレイヤーが獲得できる賞金額が増加したりしてもよい。
【0065】
図13は、プレイヒストリーの分析結果を適用したスロットゲームで、リールがストップした状態を示している。図13では、スロットゲームのギャンブル性が変化し、特定シンボル「7」の出現率が上がっている。その結果、リール上には、多数の特定シンボル「7」46が示されている。このようにして、ライン上に入賞組み合わせが揃う確率を上昇させてもよい。
【0066】
図14および図15は、スロットゲームで使用される入賞組み合わせの種類の一例を示す図である。図14は、プレイヒストリーの分析結果を適用する前の、通常の入賞組み合わせの種類を示しており、6種類の入賞組み合わせが存在している。図15は、プレイヒストリーの分析結果が適用された後の、スロットゲームの入賞組み合わせの種類を示しており、図14と比較すると、2種類の入賞組み合わせ48および49が追加されている。このように、プレイヒストリーの分析結果が適用されると、スロットゲームにおける入賞組み合わせの種類が増加し、ゲームのギャンブル性が変化してもよい。
【0067】
本発明のスロットゲームは、図12〜図15で説明したものに限定されず、どのような形態で行われてもよい。例えば、スロットゲームのギャンブル性を変化させる方法は、どのようなものであってもよい。例えば、リール上のシンボルを表示する枠が増加あるいは減少し、リールがより多数のシンボルあるいはより少数のシンボルを表示できるようになってもよい。リールの枠が増えたり減ったりする方向は、上下左右どの方向でもよく、例えば、リールの縦列が6列以上になってもいいし、リールの横列が4列以上になってもよい。リール43の数が、増加あるいは減少し、表示画面に2つのリールが表示されるように、変化してもよい。例えば、ラインの数が増加あるいは減少し、入賞組み合わせがライン上に揃いやすくなったり、揃いにくくなったりしてもよい。入賞組み合わせが出現する確率が増加あるいは減少してもよい。入賞組み合わせの種類が増加あるいは減少してもよい。入賞組み合わせが完成するために必要とされるシンボルの数が、増加あるいは減少してもよい。入賞組み合わせが揃った時に、プレイヤーに払戻される賞金額が、増加あるいは減少してもよい。入賞組み合わせに対応する賞金額が、倍率など、異なる要素に変化してもよい。上記した2つ以上の変化が、1つのスロットゲーム中で起こってもよい。上記変化は同時に起こる必要はなく、時間を異にして起こってもよい。
【0068】
また、例えば、入賞組み合わせはどのようなものであってもよい。例えば、入賞組み合わせは、同一種類のシンボルから構成されている必要はなく、数種類のシンボルから構成されていてもよい。入賞組み合わせが完成するために、ライン上の全ての位置でシンボルが揃うことは必要とされず、例えば、ライン上に空白の枠があっても、入賞組み合わせ成立としてよい。入賞組み合わせの種類は図に示したものに限られず、どのようなものがあってもよい。入賞組み合わせに対応する賞金額はいくらであってもよく、賞金額でなく、入賞組み合わせに対応する倍率などが示されていてもよい。シンボルの数はいくつであってもよい。シンボルの種類はどのようなものがあってもよい。特定シンボルはどのようなものであってもよく、複数種類の特定シンボルが存在してもよい。ラインの数はいくつであってもよい。ラインは直線である必要はなく、ジグザグ、渦巻きなど、どのような線であってもよい。
【0069】
次に、本発明のゲーム機が行う動作をフローチャートに基づいて説明する。図16は、本発明のゲーム機が行う動作を示すフローチャートの一例である。本発明のゲーム機では、まずプレイヤーのプレイヒストリーを検出する(ステップ1)。プレイヒストリーの検出に成功すると(ステップ2)、プレイヒストリーの分析を行う(ステップ3)。プレイヒストリーの検出に成功しなければ、再度プレイヒストリーの検出を行う(ステップ1)。そして、ゲームのギャンブル性を変化させるために、プレイヒストリーが十分であるか否かを判定する(ステップ4)。プレイヒストリーが十分であると判定されると、ゲーム内で変化させるギャンブル性の要素をプレイヤーが決定できるのか否かが判定される(ステップ5)。プレイヤーが決定できるのであれば、プレイヤーは変化させるゲームのギャンブル性の要素を決定する(ステップ6)。プレイヤーが決定できないのであれば、ゲーム機などの他の機器が、変化させるゲームのギャンブル性の要素を決定する(ステップ7)。
【0070】
そして、次にどのようなギャンブル性の要素を変更するのか決定する。まず、ゲーム中の賞金額の総計あるいは賞金に関する倍率を変化させるのか否かを判定する(ステップ8)。賞金額の総計あるいは倍率を変更するのであれば、それらを変更し(ステップ9)、ゲームが開始される(ステップ13)。それらを変更しないのであれば、次にゲーム数を変更するのか否かを判定する(ステップ10)。ゲーム数を変更するのであれば、それらを変更し(ステップ11)、ゲームが開始される(ステップ13)。ゲーム数を変更しないのであれば、他の要素を変更し(ステップ12)、ゲームが開始される(ステップ13)。もし、ゲームのギャンブル性を変化させるために、プレイヒストリーが十分でないのであれば(ステップ4)、ゲームのギャンブル性を変化させることなく、ゲームが開始される(ステップ13)。なお、変更できるギャンブル性の要素は、これら以外にどのような要素があってもよい。
【0071】
その後、ゲームは実行され、所定のプレイ結果に基づいて賞金などが払戻される(ステップ14)。そして、そのプレイによって生じたプレイヒストリーがさらに保存される(ステップ15)。そして、ゲームが終了か否かが判定される(ステップ16)。ゲームが終了でないならば、保存された新たなプレイヒストリーも含め、再度プレイヒストリーの分析が行われる(ステップ18)。そして、再度ゲームのギャンブル性を変化させるのか否かが判断される(ステップ19)。再度ゲームのギャンブル性を変化させるのであれば、上記と同様の動作がなされ(ステップ5〜12)、ゲームが開始される(ステップ13)。再度ゲームのギャンブル性を変化させないのであれば、ギャンブル性を変化させることなく、そのままゲームが開始される(ステップ13)。一方、ステップ16で、ゲームが終了であると判定されると、ゲームは終了する(ステップ17)。
【0072】
本発明のゲーム機の動作は、図16に限定されることなく、どのような形で実行されてもよい。例えば、ゲームのギャンブル性を変化させるために、プレイヒストリーが十分であると判定された場合(ステップ4)、変化させるギャンブル性の要素を決定するのが、プレイヤーかあるいは機器かを決定する工程(ステップ5〜ステップ7)を実行することなく、直接ステップ8を実行し、変化させるギャンブル性の要素を判定してもよい。また、ステップ3およびステップ4の工程を実行せず、プレイヤーのプレイヒストリーを検出すれば、そのまま変化させるギャンブル性の要素を判定してもよい(ステップ8)。
【0073】
以上、本発明を複数の図面およびフローチャートを用いて具体的に説明したが、本発明がこれらに限定されることなく、実施品が本発明の本質部分を有する限り、どのような形態で実施されようとも、本発明の権利範囲に属することは、言うまでもない。例えば、ゲームのギャンブル性を変化させる方法は、上記したものに限定されず、例えば、プレイヤーの目に見えない部分で、ゲームのギャンブル性が変化してもよい。例えば、プレイヤーの目に見える要素は変更されないが、現実的に、プレイヤーが獲得できる賞金額が増加あるいは減少したり、何らかの確率(プレイヤーの勝率、倍率など)が増加あるいは減少したりしてもよい。
【0074】
例えば、ルーレットゲームにおいて、プレイヤーに見えるホイールの形態は変化しないが、選択手段によってホイールの所定の位置が選択される確率が、高くなったり、低くなったりしてもよい。例えば、対象物選択ゲームにおいて、プレイヤーに見える対象物の形態は変化しないが、より大きなあるいは小さな賞金額あるいは倍率などが対象物から表示される確率が、高くなったり、低くなったりしてもよい。例えば、リールゲームにおいて、プレイヤーに見えるリールの形態は変化しないが、入賞組み合わせがライン上に揃う確率が、増加あるいは減少してもよい。また、リールゲームにおいて、プレイヤーに見えるリールの形態は変化しないが、大きなあるいは小さな賞金額が払戻される入賞組み合わせがライン上に揃う確率が、増加あるいは減少してもよい。
【0075】
上記において、ルーレットゲーム、対象物選択ゲーム、リールゲームなどについて説明したが、本発明はこれらに限定されることなく、どのようなゲーム形態であってもよい。例えば、本発明は、ブラックジャック、ポーカーなどの、カードゲーム、アクション型格闘ゲームなどであってもよい。また、本発明は、これら様々な種類のゲーム形態を組み合わせたものであってもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを提供し、ゲーム結果に基づいて賞金を支払うゲーム機であって、
プレイヤーのプレイヒストリーを認識する検出部と、
前記プレイヒストリーを分析する分析部と、
前記プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を変化させる制御部と、
ギャンブル性が変化したゲームを開始する開始部とを有することを特徴とするゲーム機。
【請求項2】
前記プレイヒストリーに基づいて、前記制御部がプレイヤーの勝率を変化させる請求項1に記載のゲーム機。
【請求項3】
前記制御部が、前記プレイヒストリーに応じて、ゲーム中のシンボル、絵柄、または他のデザインの数を増大させる請求項2に記載のゲーム機。
【請求項4】
前記制御部が、前記プレイヒストリーに応じて、ゲーム中のシンボル、絵柄、または他のデザインの出現頻度を増大させる請求項2に記載のゲーム機。
【請求項5】
前記制御部が、前記プレイヒストリーに応じて、入賞組み合わせの数を増大させる請求項2に記載のゲーム機。
【請求項6】
前記制御部が、前記プレイヒストリーに応じて、払い戻し率を変化させる請求項1に記載のゲーム機。
【請求項7】
前記ゲームはプログレッシブゲームを含み、前記制御部が、前記プログレッシブゲームで支払われる賞金額を増大させる請求項6に記載のゲーム機。
【請求項8】
前記制御部が、賞金額の決定に用いられる倍率を増大させる請求項6に記載のゲーム機。
【請求項9】
前記ゲームは、倍率を表示したルーレットゲームを含む請求項8に記載のゲーム機。
【請求項10】
賭け金を受け取り、ゲーム結果に基づいて賞金を支払うゲーム機であって、
プレイヤーのプレイヒストリーを見つける認識部と、
前記プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を設定する処理部と、
ギャンブル性が設定されたゲームを開始する開始部とを有することを特徴とするゲーム機。
【請求項11】
前記ゲームはマルチステージを含み、前記処理部は前記マルチステージ中のステージの数を増大させる請求項10に記載のゲーム機。
【請求項12】
前記ゲームはボーナスゲームを含み、前記処理部は前記ボーナスゲームの種類を増大させる請求項10に記載のゲーム機。
【請求項13】
前記処理部は前記ゲームとは異なる種類のゲームをも提供する請求項10に記載のゲーム機。
【請求項14】
ゲームを提供し、ゲーム結果に基づいて賞金を支払うゲーム方法であって、
プレイヤーのプレイヒストリーを認識するステップと、
前記プレイヒストリーを分析するステップと、
前記プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を調整するステップと、
ギャンブル性が調整されたゲームを開始するステップとを有することを特徴とするゲーム方法。
【請求項15】
前記プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたプレイ時間である請求項14に記載のゲーム方法。
【請求項16】
前記プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたプレイ回数である請求項14に記載のゲーム方法。
【請求項17】
前記プレイヒストリーは、プレイヤーが過去に賭けた賭け金の額である請求項14に記載のゲーム方法。
【請求項18】
前記ゲームはボーナスゲームを含み、前記プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたボーナスゲームの数である請求項14に記載のゲーム方法。
【請求項19】
前記ゲームはフリーゲームを含み、前記プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたフリーゲームの数である請求項14に記載のゲーム方法。
【請求項20】
前記プレイヒストリーは、予め決められた期間内のプレイヒストリーである請求項14に記載のゲーム方法。
【請求項1】
ゲームを提供し、ゲーム結果に基づいて賞金を支払うゲーム機であって、
プレイヤーのプレイヒストリーを認識する検出部と、
前記プレイヒストリーを分析する分析部と、
前記プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を変化させる制御部と、
ギャンブル性が変化したゲームを開始する開始部とを有することを特徴とするゲーム機。
【請求項2】
前記プレイヒストリーに基づいて、前記制御部がプレイヤーの勝率を変化させる請求項1に記載のゲーム機。
【請求項3】
前記制御部が、前記プレイヒストリーに応じて、ゲーム中のシンボル、絵柄、または他のデザインの数を増大させる請求項2に記載のゲーム機。
【請求項4】
前記制御部が、前記プレイヒストリーに応じて、ゲーム中のシンボル、絵柄、または他のデザインの出現頻度を増大させる請求項2に記載のゲーム機。
【請求項5】
前記制御部が、前記プレイヒストリーに応じて、入賞組み合わせの数を増大させる請求項2に記載のゲーム機。
【請求項6】
前記制御部が、前記プレイヒストリーに応じて、払い戻し率を変化させる請求項1に記載のゲーム機。
【請求項7】
前記ゲームはプログレッシブゲームを含み、前記制御部が、前記プログレッシブゲームで支払われる賞金額を増大させる請求項6に記載のゲーム機。
【請求項8】
前記制御部が、賞金額の決定に用いられる倍率を増大させる請求項6に記載のゲーム機。
【請求項9】
前記ゲームは、倍率を表示したルーレットゲームを含む請求項8に記載のゲーム機。
【請求項10】
賭け金を受け取り、ゲーム結果に基づいて賞金を支払うゲーム機であって、
プレイヤーのプレイヒストリーを見つける認識部と、
前記プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を設定する処理部と、
ギャンブル性が設定されたゲームを開始する開始部とを有することを特徴とするゲーム機。
【請求項11】
前記ゲームはマルチステージを含み、前記処理部は前記マルチステージ中のステージの数を増大させる請求項10に記載のゲーム機。
【請求項12】
前記ゲームはボーナスゲームを含み、前記処理部は前記ボーナスゲームの種類を増大させる請求項10に記載のゲーム機。
【請求項13】
前記処理部は前記ゲームとは異なる種類のゲームをも提供する請求項10に記載のゲーム機。
【請求項14】
ゲームを提供し、ゲーム結果に基づいて賞金を支払うゲーム方法であって、
プレイヤーのプレイヒストリーを認識するステップと、
前記プレイヒストリーを分析するステップと、
前記プレイヒストリーに基づいてゲームのギャンブル性を調整するステップと、
ギャンブル性が調整されたゲームを開始するステップとを有することを特徴とするゲーム方法。
【請求項15】
前記プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたプレイ時間である請求項14に記載のゲーム方法。
【請求項16】
前記プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたプレイ回数である請求項14に記載のゲーム方法。
【請求項17】
前記プレイヒストリーは、プレイヤーが過去に賭けた賭け金の額である請求項14に記載のゲーム方法。
【請求項18】
前記ゲームはボーナスゲームを含み、前記プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたボーナスゲームの数である請求項14に記載のゲーム方法。
【請求項19】
前記ゲームはフリーゲームを含み、前記プレイヒストリーは、プレイヤーが過去にプレイしたフリーゲームの数である請求項14に記載のゲーム方法。
【請求項20】
前記プレイヒストリーは、予め決められた期間内のプレイヒストリーである請求項14に記載のゲーム方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−233322(P2009−233322A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−44957(P2009−44957)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(501405122)コナミゲーミング インコーポレーテッド (37)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−44957(P2009−44957)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(501405122)コナミゲーミング インコーポレーテッド (37)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]