クライアント端アクセス制御方法
【課題】ＦＡＰクライアント端のアクセスサービスに対し効果的なアクセス制御メカニズムを提供する、クライアント端アクセス制御方法の提供。
【解決手段】本発明のクライアント端アクセス制御システム及び方法は、フェムトセル基地局識別メッセージと固定網設備識別メッセージの関係対応リストを構築し、フェムトセル基地局が固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスしたいとき、フェムトセル基地局及び固定網設備の識別メッセージを取得し、それが関係対応リスト中のデータと一致するか否かを判断して、データが一致するフェムトセル基地局に対してアクセスサービスを提供し、効果的なアクセス制御メカニズムを提供することができる。
【解決手段】本発明のクライアント端アクセス制御システム及び方法は、フェムトセル基地局識別メッセージと固定網設備識別メッセージの関係対応リストを構築し、フェムトセル基地局が固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスしたいとき、フェムトセル基地局及び固定網設備の識別メッセージを取得し、それが関係対応リスト中のデータと一致するか否かを判断して、データが一致するフェムトセル基地局に対してアクセスサービスを提供し、効果的なアクセス制御メカニズムを提供することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はクライアント端のアクセスを制御する技術に関し、特に、フェムトセル基地局の技術分野に関わるクライアント端アクセス制御システム及び方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
フェムトセル（Ｆｅｍｔｏｃｅｌｌ）（小型基地局、超小型基地局とも呼ばれる）技術は、モバイル通信の屋内カバーエリアを拡張するソリューションの１つであり、固定網と移動網の収束（Ｆｉｘｅｄ Ｍｏｂｉｌｅ Ｃｏｎｖｅｒｇｅｎｃｅ；略称ＦＭＣ）に理想的なソリューションを提供する。１つのフェムトセルユニットには、例えば１つの無線基地局のアクセスポイント(例：ＮｏｄｅＢ)など、１つの典型的基地局の機能が含まれ、且つＲＮＣ(無線ネットワークコントローラ、ＧＳＭ(登録商標)、ＢＳＣ中で使用)とすべてのコアネットワークエレメントが含まれるため、ＤＳＬに接続されたデータ接続またはインターネットに接続されたケーブル接続さえあれば、このデータ接続またはケーブル接続を通して移動体通信事業者のコアネットワークにアクセスすることができるため、フェムトセル技術はユーザ既有の固定網帯域幅を十分に利用してリソースにアクセスし、ＦＭＣ業務を提供することができる。
【０００３】
このほか、一般的な無線基地局との最大の違いは、フェムトセル基地局（Ｆｅｍｔｏｃｅｌｌ Ａｃｃｅｓｓ Ｐｏｉｎｔ；略称ＦＡＰ）(ここでいうフェムトセル基地局とは５０個以下の通信端末設備が同時に通信チャネルを使用することをサポートできる基地局を指し、そのうち通信端末設備が同時に通信チャネルを使用する状況とは、同時に通信チャネルを通して音声、映像、データ等の伝送サービスを行うことであり、通信端末設備のアクセス個数を指すものではない)は、ユーザ側（例：ユーザの家の中）に設置されることにあり、且つ移動体通信事業者が無線パラメータの設定を管理するものであるが、その設置位置は固定されておらず、ユーザが携帯して移動させることができるため、ＦＡＰは異なるエリアまたは国の固定網帯域幅リソースを通して移動体通信事業者のコアネットワークにアクセスできる。このため現有の移動体通信事業者はそのローミング業務サービス費用の損失を減少するため、一般にＦＡＰの設置位置に対してロックを実施し、顧客がＦＡＰを本来の設置場所から持ち出すことを防止している。
【０００４】
現有技術において、ＦＡＰ位置のロック方式は一般にＧＰＳ技術を通して、またはマクロセル(Ｍａｃｒｏ ｃｅｌｌ)基地局の検索情報を通してＦＡＰが現在ある場所の大体の経緯度位置を計算し、かつ特定の伝送プロトコル（例：ＴＲ０６９）を通して、その経緯度情報を家庭向け基地局管理システム（Ｈｏｍｅ ＮｏｄｅＢ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｓｙｓｔｅｍ；略称ＨＭＳ）に返し、ＨＭＳが前記経緯度位置情報を分析してＦＡＰがサービスネットワークのアクセスサービスを提供できるか否かを決定するために供する。しかしながら、ＦＡＰがＧＰＳまたはマクロセル基地局信号を受信できないとき（例えばＦＡＰが地下室に設置されている場合）、移動体通信事業者はそのＦＡＰの現在の位置を知ることができず、ＦＡＰがアクセスサービスを提供できる地理的範囲を超過しているか否かを判断することができないため、この状況は移動体通信事業者の利益を害する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上述の従来技術の欠点を解決するため、本発明の目的は、ＦＡＰクライアント端のアクセスサービスに対し効果的なアクセス制御メカニズムを提供する、クライアント端アクセス制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上述の目的及びその他関連の目的を達するため、本発明の提供するクライアント端アクセス制御方法は、前記クライアント端がＦＡＰを利用して前記クライアント端の場所にある固定網設備を通し移動体通信事業者が提供するサービスネットワークにアクセスするとき、前記ＦＡＰのアクセスサービスに対しアクセス制御メカニズムを提供するために用いられ、前記方法が、前記ＦＡＰの識別メッセージと前記ＦＡＰのサービスネットワークのアクセスを許可する固定網設備の識別メッセージを記録して、前記ＦＡＰの識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージの関係対応リストを構築し、且つ前記関係対応リストを家庭向け基地局管理システムに保存する工程と、前記クライアント端にあるＦＡＰが、前記固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスするコマンドを実行する工程と、前記ＦＡＰが前記固定網設備の識別メッセージをクエリして取得し、且つ前記家庭向け基地局管理システムにサービスネットワークへのアクセスのアクセス要求を送信し、前記アクセス要求中に前記ＦＡＰが取得した前記固定網設備の識別メッセージが含まれる工程と、前記家庭向け基地局管理システムが前記アクセス要求のＦＡＰの識別メッセージを識別し、且つ前記ＦＡＰが送信するサービスネットワークのアクセス要求を解析して、前記アクセス要求中に含まれる前記固定網設備の識別メッセージを取得する工程と、前記家庭向け基地局管理システムがその識別した前記ＦＡＰの識別メッセージに基づいて、データベースの前記関係対応リスト中から前記ＦＡＰの識別メッセージに対応する固定網設備の識別メッセージを検索する工程と、前記家庭向け基地局管理システムが前述の検索結果に基づいて、それが前記アクセス要求中に含まれる固定網設備の識別メッセージと一致するか否かを判断し、結果一致と判断した場合、アクセス許可の返答要求を前記ＦＡＰに返し、それが前記固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスできるようにすると共に、一致しないと判断した場合はアクセス拒否の返答要求を前記ＦＡＰに返し、前記ＦＡＰのアクセスコマンド実行を禁止する工程を含む。
【０００７】
上述のクライアント端アクセス制御方法において、前記家庭向け基地局管理システムにより前記ＦＡＰの識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージの関係対応リストを自動的に記録する工程はさらに、前記ＦＡＰが初めて起動されるとき、前記固定網設備の識別メッセージをクエリして取得する工程と、前記ＦＡＰが自身の識別メッセージ及び前述の工程中で取得した前記固定網設備の識別メッセージを前記家庭向け基地局管理システムに送信する工程と、前記家庭向け基地局管理システムが取得したＦＡＰの識別メッセージ及び前記固定網設備の識別メッセージに基づき前記関係対応リストを構築して相互に対応する関係を記録する工程を含む。
【発明の効果】
【０００８】
上述をまとめると、本発明の提供するクライアント端アクセス制御方法は、ＦＡＰ及び固定網設備の識別メッセージがあらかじめ構築された関係対応リスト中のデータと一致するか否かを判定することで、ＦＡＰ設備がＧＰＳまたはマクロセル信号を受信できない状況下でも、ＦＡＰのアクセスサービスに効果的な制御メカニズムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】本発明のクライアント端アクセス制御方法を応用したネットワーク構造図である。
【図２】本発明のクライアント端アクセス制御方法の工程のフローチャートである。
【図３】図２の関係対応リスト構築の具体的な実施例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、特定の具体的な実施形態に基づき本発明の技術内容を説明する。当業者であれば本明細書に開示された内容から本発明のその他利点と効果を容易に理解できるであろう。本発明はその他異なる具体的な実施形態で実施または応用することもでき、本明細書中の各細部は異なる観点と応用に基づいて本発明の要旨を逸脱せずに各種修飾と変更を行うことも可能である。
【００１１】
図１に本発明のクライアント端アクセス制御方法を応用したネットワーク構成図を示す。この図に示すように、クライアント端にあるフェムトセル基地局（ＦＡＰ）１０は移動体通信事業者（またはネットワークサービスプロバイダでもよい）の契約設備であり、前記クライアント端にある固定網設備２０、例えば非対称デジタル加入者線（Ａｓｙｍｍｅｔｒｉｃ Ｄｉｇｉｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ；略称ＡＤＳＬ）モデム、光ファイバー（Ｏｐｔｉｃａｌ Ｆｉｂｅｒ）伝送設備、またはケーブルモデム(Ｃａｂｌｅ Ｍｏｄｅｍ)等を通してインターネット(Ｉｎｔｅｒｎｅｔ)３０にアクセスし、移動体通信事業者の授権判定後、ネットワークサービスプロバイダが授権する無線リソースに基づいて、前記クライアント端に相応の無線ネットワークのアクセスサービスを提供する。説明が必要なのは、本発明のクライアント端アクセス制御方法はＦＡＰとＡＤＳＬモデム（Ｍｏｄｅｍ）またはケーブルモデム等の固定網設備２０が分離した装置に適用され、主にクライアント端でＦＡＰ１０を通してネットワークにアクセスしたいとき、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１により前記ＦＡＰ１０のネットワークアクセス要求に対して授権判定を行う必要があり、且つ授権判定で承認された後、前記ＦＡＰ１０にアクセスサービスの提供を許可する点であり、これによりＦＡＰ１０がＧＰＳまたはマクロセル信号を受信できない前提下でも、ＦＡＰ１０のアクセスサービスに対して効果的に制限制御を行うことができる。
【００１２】
図２に本発明のクライアント端アクセス制御方法の工程を説明するフローチャートを示す。この図に示すように、まず工程Ｓ１００を行い、ＦＡＰ識別メッセージと固定網設備識別メッセージの関係対応リストを構築し、且つ前記関係対応リストを家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１のデータベース（図示しない）に保存する。具体的に言うと、本発明はあらかじめ関係対応リストを構築し、その中にクライアント端にある各ＦＡＰ１０の識別メッセージ及び各前記ＦＡＰ１０にサービスネットワークへのアクセスを許可する固定網設備２０の識別メッセージを記録する。そのうち、前記ＦＡＰの識別メッセージは前記ＦＡＰの身分を識別するために用いる固有識別子であり、前記ＦＡＰのネットワークアクセス識別子（Ｎｅｔｗｏｒｋ Ａｃｃｅｓｓ Ｉｎｄｅｎｔｉｆｉｅｒ；略称ＮＡＩ）メディアアクセス制御（Ｍｅｄｉａ Ａｃｃｅｓｓ Ｃｏｎｔｒｏｌ；略称ＭＡＣ）アドレスまたはＩＰアドレス等としてもよい。同様に、前記固定網設備の識別メッセージは前記固定網設備の身分を識別するために用いられる固有識別子であり、ＮＡＩ、ＭＡＣまたはＩＰアドレス等の形式とすることができる。このほか、前記関係対応リストの構築方式は手動方式で構築してもよく、また前記家庭向け基地局管理システム４１により自動的に構築してもよい（この自動構築方式は後で詳述する）。続いて工程Ｓ１１０を行う。
【００１３】
工程Ｓ１１０では、前記クライアント端にあるＦＡＰ１０が固定網設備２０を通してサービスネットワークにアクセスする操作コマンドを実行する。続いて工程Ｓ１２０を行う。
【００１４】
工程Ｓ１２０では、ＦＡＰ１０が固定網設備２０の識別メッセージをクエリして取得する。本実施例においては、ＦＡＰ１０が既定のネットワークプロトコル(例：簡易ネットワーク管理プロトコル(Ｓｉｍｐｌｅ Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ；略称ＳＮＭＰ)を通して前記固定網設備(例：ＡＤＳＬモデム)の識別メッセージをクエリして取得し、且つ前記家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１にサービスネットワークへのアクセスのアクセス要求を送信し、前記アクセス要求中にはＦＡＰ１０が取得した固定網設備２０の識別メッセージが含まれる。続いて工程Ｓ１３０を行う。
【００１５】
工程Ｓ１３０では、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１がアクセス要求のＦＡＰ１０の識別メッセージを識別し、アクセス要求の解析を行って、前記アクセス要求中に含まれる前記固定網設備の識別メッセージを取得する。続いて工程Ｓ１４０を行う。
【００１６】
工程Ｓ１４０では、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１がＦＡＰ１０及び固定網設備２０の識別メッセージが関係対応リスト中に保存されたデータと一致するかを判断する。具体的に言うと、前記家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１はまずその識別した前記ＦＡＰ１０の識別メッセージに基づき、前記データベースの関係対応リスト中から前記ＦＡＰ１０の識別メッセージに対応する固定網設備２０の識別メッセージを検索し、その後前述の検索結果に基づいて、それが前記アクセス要求中に含まれる固定網設備２０の識別メッセージと一致するか否かを判断し、結果両メッセージが同じであると判断した場合、工程Ｓ１５０を行う。一致しないと判断した場合は工程Ｓ１６０に進む。
【００１７】
工程Ｓ１５０では、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１がアクセス許可の返答コマンドを前記ＦＡＰ１０に返し、クライアント端にあるＦＡＰ１０は固定網設備２０を通してサービスネットワークにアクセスすることができる。
【００１８】
工程Ｓ１６０では、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１がアクセス拒否の返答コマンドを前記ＦＡＰ１０に返し、ＦＡＰ１０のサービスネットワークアクセス機能をロックしてサービス提供を拒否させる。これによりクライアント端にあるＦＡＰのネットワークアクセスサービスに対しアクセス制御を行わせる機能を実現する。
【００１９】
ここで前述の工程Ｓ１００のいう関係対応リストの構築における前記家庭向け基地局管理システム４１による自動構築について補充の説明を行う。その具体的な操作工程は図３を参照する。
【００２０】
図に示すように、まず工程Ｓ１０１を実行し、前記クライアント端にあるＦＡＰ１０が初回の起動操作を実行するとき、既定のネットワークプロトコル、例えばＳＮＭＰを通して、固定網設備２０の識別メッセージをクエリして取得し、続いて工程Ｓ１０３を行う。ここで説明が必要なのは、ＦＡＰと固定網設備のクエリ方式はＳＮＭＰに限られず、ＦＡＰに固定網設備へのアクセスを提供できるネットワークプロトコルであれば採用可能である点である。
【００２１】
工程Ｓ１０３では、ＦＡＰ１０が例えばＴＲ０６９の管理プロトコルを通して自身の識別メッセージと取得した固定網設備２０の識別メッセージを家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１に伝送する。続いて工程Ｓ１０５を行う。
【００２２】
工程Ｓ１０５では、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１が受信したＦＡＰ識別メッセージと固定網設備識別メッセージに基づき前記関係対応リストに相応の関係記録を構築する。
【００２３】
上述をまとめると、本発明のクライアント端アクセス制御方法は、あらかじめ関係対応リストを構築し、ＦＡＰの識別メッセージと固定網設備の識別メッセージを関連付け、後続でＦＡＰが毎回固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスしようとするとき、透過査詢現在アクセス要求を実行しているＦＡＰと固定網設備の識別メッセージが前述のあらかじめ構築された関係対応リスト中のデータと一致するか否かを検索し、前記ＦＡＰにサービスネットワークへのアクセス操作実行を許可するか否かを判断する。これにより、クライアント端にあるＦＡＰ設備がＧＰＳまたはマクロセル信号を受信できない状況下で、移動体通信事業者はＦＡＰのアクセスサービスに効果的なアクセス制御メカニズムを提供することができる。
【符号の説明】
【００２４】
１０ フェムトセル基地局
２０ 固定網設備
３０ インターネット
４１ 家庭向け基地局管理システム
Ｓ１００〜Ｓ１６０ 工程
Ｓ１０１、Ｓ１０３、Ｓ１０５ 工程
【技術分野】
【０００１】
本発明はクライアント端のアクセスを制御する技術に関し、特に、フェムトセル基地局の技術分野に関わるクライアント端アクセス制御システム及び方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
フェムトセル（Ｆｅｍｔｏｃｅｌｌ）（小型基地局、超小型基地局とも呼ばれる）技術は、モバイル通信の屋内カバーエリアを拡張するソリューションの１つであり、固定網と移動網の収束（Ｆｉｘｅｄ Ｍｏｂｉｌｅ Ｃｏｎｖｅｒｇｅｎｃｅ；略称ＦＭＣ）に理想的なソリューションを提供する。１つのフェムトセルユニットには、例えば１つの無線基地局のアクセスポイント(例：ＮｏｄｅＢ)など、１つの典型的基地局の機能が含まれ、且つＲＮＣ(無線ネットワークコントローラ、ＧＳＭ(登録商標)、ＢＳＣ中で使用)とすべてのコアネットワークエレメントが含まれるため、ＤＳＬに接続されたデータ接続またはインターネットに接続されたケーブル接続さえあれば、このデータ接続またはケーブル接続を通して移動体通信事業者のコアネットワークにアクセスすることができるため、フェムトセル技術はユーザ既有の固定網帯域幅を十分に利用してリソースにアクセスし、ＦＭＣ業務を提供することができる。
【０００３】
このほか、一般的な無線基地局との最大の違いは、フェムトセル基地局（Ｆｅｍｔｏｃｅｌｌ Ａｃｃｅｓｓ Ｐｏｉｎｔ；略称ＦＡＰ）(ここでいうフェムトセル基地局とは５０個以下の通信端末設備が同時に通信チャネルを使用することをサポートできる基地局を指し、そのうち通信端末設備が同時に通信チャネルを使用する状況とは、同時に通信チャネルを通して音声、映像、データ等の伝送サービスを行うことであり、通信端末設備のアクセス個数を指すものではない)は、ユーザ側（例：ユーザの家の中）に設置されることにあり、且つ移動体通信事業者が無線パラメータの設定を管理するものであるが、その設置位置は固定されておらず、ユーザが携帯して移動させることができるため、ＦＡＰは異なるエリアまたは国の固定網帯域幅リソースを通して移動体通信事業者のコアネットワークにアクセスできる。このため現有の移動体通信事業者はそのローミング業務サービス費用の損失を減少するため、一般にＦＡＰの設置位置に対してロックを実施し、顧客がＦＡＰを本来の設置場所から持ち出すことを防止している。
【０００４】
現有技術において、ＦＡＰ位置のロック方式は一般にＧＰＳ技術を通して、またはマクロセル(Ｍａｃｒｏ ｃｅｌｌ)基地局の検索情報を通してＦＡＰが現在ある場所の大体の経緯度位置を計算し、かつ特定の伝送プロトコル（例：ＴＲ０６９）を通して、その経緯度情報を家庭向け基地局管理システム（Ｈｏｍｅ ＮｏｄｅＢ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｓｙｓｔｅｍ；略称ＨＭＳ）に返し、ＨＭＳが前記経緯度位置情報を分析してＦＡＰがサービスネットワークのアクセスサービスを提供できるか否かを決定するために供する。しかしながら、ＦＡＰがＧＰＳまたはマクロセル基地局信号を受信できないとき（例えばＦＡＰが地下室に設置されている場合）、移動体通信事業者はそのＦＡＰの現在の位置を知ることができず、ＦＡＰがアクセスサービスを提供できる地理的範囲を超過しているか否かを判断することができないため、この状況は移動体通信事業者の利益を害する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上述の従来技術の欠点を解決するため、本発明の目的は、ＦＡＰクライアント端のアクセスサービスに対し効果的なアクセス制御メカニズムを提供する、クライアント端アクセス制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上述の目的及びその他関連の目的を達するため、本発明の提供するクライアント端アクセス制御方法は、前記クライアント端がＦＡＰを利用して前記クライアント端の場所にある固定網設備を通し移動体通信事業者が提供するサービスネットワークにアクセスするとき、前記ＦＡＰのアクセスサービスに対しアクセス制御メカニズムを提供するために用いられ、前記方法が、前記ＦＡＰの識別メッセージと前記ＦＡＰのサービスネットワークのアクセスを許可する固定網設備の識別メッセージを記録して、前記ＦＡＰの識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージの関係対応リストを構築し、且つ前記関係対応リストを家庭向け基地局管理システムに保存する工程と、前記クライアント端にあるＦＡＰが、前記固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスするコマンドを実行する工程と、前記ＦＡＰが前記固定網設備の識別メッセージをクエリして取得し、且つ前記家庭向け基地局管理システムにサービスネットワークへのアクセスのアクセス要求を送信し、前記アクセス要求中に前記ＦＡＰが取得した前記固定網設備の識別メッセージが含まれる工程と、前記家庭向け基地局管理システムが前記アクセス要求のＦＡＰの識別メッセージを識別し、且つ前記ＦＡＰが送信するサービスネットワークのアクセス要求を解析して、前記アクセス要求中に含まれる前記固定網設備の識別メッセージを取得する工程と、前記家庭向け基地局管理システムがその識別した前記ＦＡＰの識別メッセージに基づいて、データベースの前記関係対応リスト中から前記ＦＡＰの識別メッセージに対応する固定網設備の識別メッセージを検索する工程と、前記家庭向け基地局管理システムが前述の検索結果に基づいて、それが前記アクセス要求中に含まれる固定網設備の識別メッセージと一致するか否かを判断し、結果一致と判断した場合、アクセス許可の返答要求を前記ＦＡＰに返し、それが前記固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスできるようにすると共に、一致しないと判断した場合はアクセス拒否の返答要求を前記ＦＡＰに返し、前記ＦＡＰのアクセスコマンド実行を禁止する工程を含む。
【０００７】
上述のクライアント端アクセス制御方法において、前記家庭向け基地局管理システムにより前記ＦＡＰの識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージの関係対応リストを自動的に記録する工程はさらに、前記ＦＡＰが初めて起動されるとき、前記固定網設備の識別メッセージをクエリして取得する工程と、前記ＦＡＰが自身の識別メッセージ及び前述の工程中で取得した前記固定網設備の識別メッセージを前記家庭向け基地局管理システムに送信する工程と、前記家庭向け基地局管理システムが取得したＦＡＰの識別メッセージ及び前記固定網設備の識別メッセージに基づき前記関係対応リストを構築して相互に対応する関係を記録する工程を含む。
【発明の効果】
【０００８】
上述をまとめると、本発明の提供するクライアント端アクセス制御方法は、ＦＡＰ及び固定網設備の識別メッセージがあらかじめ構築された関係対応リスト中のデータと一致するか否かを判定することで、ＦＡＰ設備がＧＰＳまたはマクロセル信号を受信できない状況下でも、ＦＡＰのアクセスサービスに効果的な制御メカニズムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】本発明のクライアント端アクセス制御方法を応用したネットワーク構造図である。
【図２】本発明のクライアント端アクセス制御方法の工程のフローチャートである。
【図３】図２の関係対応リスト構築の具体的な実施例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、特定の具体的な実施形態に基づき本発明の技術内容を説明する。当業者であれば本明細書に開示された内容から本発明のその他利点と効果を容易に理解できるであろう。本発明はその他異なる具体的な実施形態で実施または応用することもでき、本明細書中の各細部は異なる観点と応用に基づいて本発明の要旨を逸脱せずに各種修飾と変更を行うことも可能である。
【００１１】
図１に本発明のクライアント端アクセス制御方法を応用したネットワーク構成図を示す。この図に示すように、クライアント端にあるフェムトセル基地局（ＦＡＰ）１０は移動体通信事業者（またはネットワークサービスプロバイダでもよい）の契約設備であり、前記クライアント端にある固定網設備２０、例えば非対称デジタル加入者線（Ａｓｙｍｍｅｔｒｉｃ Ｄｉｇｉｔａｌ Ｓｕｂｓｃｒｉｂｅｒ Ｌｉｎｅ；略称ＡＤＳＬ）モデム、光ファイバー（Ｏｐｔｉｃａｌ Ｆｉｂｅｒ）伝送設備、またはケーブルモデム(Ｃａｂｌｅ Ｍｏｄｅｍ)等を通してインターネット(Ｉｎｔｅｒｎｅｔ)３０にアクセスし、移動体通信事業者の授権判定後、ネットワークサービスプロバイダが授権する無線リソースに基づいて、前記クライアント端に相応の無線ネットワークのアクセスサービスを提供する。説明が必要なのは、本発明のクライアント端アクセス制御方法はＦＡＰとＡＤＳＬモデム（Ｍｏｄｅｍ）またはケーブルモデム等の固定網設備２０が分離した装置に適用され、主にクライアント端でＦＡＰ１０を通してネットワークにアクセスしたいとき、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１により前記ＦＡＰ１０のネットワークアクセス要求に対して授権判定を行う必要があり、且つ授権判定で承認された後、前記ＦＡＰ１０にアクセスサービスの提供を許可する点であり、これによりＦＡＰ１０がＧＰＳまたはマクロセル信号を受信できない前提下でも、ＦＡＰ１０のアクセスサービスに対して効果的に制限制御を行うことができる。
【００１２】
図２に本発明のクライアント端アクセス制御方法の工程を説明するフローチャートを示す。この図に示すように、まず工程Ｓ１００を行い、ＦＡＰ識別メッセージと固定網設備識別メッセージの関係対応リストを構築し、且つ前記関係対応リストを家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１のデータベース（図示しない）に保存する。具体的に言うと、本発明はあらかじめ関係対応リストを構築し、その中にクライアント端にある各ＦＡＰ１０の識別メッセージ及び各前記ＦＡＰ１０にサービスネットワークへのアクセスを許可する固定網設備２０の識別メッセージを記録する。そのうち、前記ＦＡＰの識別メッセージは前記ＦＡＰの身分を識別するために用いる固有識別子であり、前記ＦＡＰのネットワークアクセス識別子（Ｎｅｔｗｏｒｋ Ａｃｃｅｓｓ Ｉｎｄｅｎｔｉｆｉｅｒ；略称ＮＡＩ）メディアアクセス制御（Ｍｅｄｉａ Ａｃｃｅｓｓ Ｃｏｎｔｒｏｌ；略称ＭＡＣ）アドレスまたはＩＰアドレス等としてもよい。同様に、前記固定網設備の識別メッセージは前記固定網設備の身分を識別するために用いられる固有識別子であり、ＮＡＩ、ＭＡＣまたはＩＰアドレス等の形式とすることができる。このほか、前記関係対応リストの構築方式は手動方式で構築してもよく、また前記家庭向け基地局管理システム４１により自動的に構築してもよい（この自動構築方式は後で詳述する）。続いて工程Ｓ１１０を行う。
【００１３】
工程Ｓ１１０では、前記クライアント端にあるＦＡＰ１０が固定網設備２０を通してサービスネットワークにアクセスする操作コマンドを実行する。続いて工程Ｓ１２０を行う。
【００１４】
工程Ｓ１２０では、ＦＡＰ１０が固定網設備２０の識別メッセージをクエリして取得する。本実施例においては、ＦＡＰ１０が既定のネットワークプロトコル(例：簡易ネットワーク管理プロトコル(Ｓｉｍｐｌｅ Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ；略称ＳＮＭＰ)を通して前記固定網設備(例：ＡＤＳＬモデム)の識別メッセージをクエリして取得し、且つ前記家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１にサービスネットワークへのアクセスのアクセス要求を送信し、前記アクセス要求中にはＦＡＰ１０が取得した固定網設備２０の識別メッセージが含まれる。続いて工程Ｓ１３０を行う。
【００１５】
工程Ｓ１３０では、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１がアクセス要求のＦＡＰ１０の識別メッセージを識別し、アクセス要求の解析を行って、前記アクセス要求中に含まれる前記固定網設備の識別メッセージを取得する。続いて工程Ｓ１４０を行う。
【００１６】
工程Ｓ１４０では、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１がＦＡＰ１０及び固定網設備２０の識別メッセージが関係対応リスト中に保存されたデータと一致するかを判断する。具体的に言うと、前記家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１はまずその識別した前記ＦＡＰ１０の識別メッセージに基づき、前記データベースの関係対応リスト中から前記ＦＡＰ１０の識別メッセージに対応する固定網設備２０の識別メッセージを検索し、その後前述の検索結果に基づいて、それが前記アクセス要求中に含まれる固定網設備２０の識別メッセージと一致するか否かを判断し、結果両メッセージが同じであると判断した場合、工程Ｓ１５０を行う。一致しないと判断した場合は工程Ｓ１６０に進む。
【００１７】
工程Ｓ１５０では、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１がアクセス許可の返答コマンドを前記ＦＡＰ１０に返し、クライアント端にあるＦＡＰ１０は固定網設備２０を通してサービスネットワークにアクセスすることができる。
【００１８】
工程Ｓ１６０では、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１がアクセス拒否の返答コマンドを前記ＦＡＰ１０に返し、ＦＡＰ１０のサービスネットワークアクセス機能をロックしてサービス提供を拒否させる。これによりクライアント端にあるＦＡＰのネットワークアクセスサービスに対しアクセス制御を行わせる機能を実現する。
【００１９】
ここで前述の工程Ｓ１００のいう関係対応リストの構築における前記家庭向け基地局管理システム４１による自動構築について補充の説明を行う。その具体的な操作工程は図３を参照する。
【００２０】
図に示すように、まず工程Ｓ１０１を実行し、前記クライアント端にあるＦＡＰ１０が初回の起動操作を実行するとき、既定のネットワークプロトコル、例えばＳＮＭＰを通して、固定網設備２０の識別メッセージをクエリして取得し、続いて工程Ｓ１０３を行う。ここで説明が必要なのは、ＦＡＰと固定網設備のクエリ方式はＳＮＭＰに限られず、ＦＡＰに固定網設備へのアクセスを提供できるネットワークプロトコルであれば採用可能である点である。
【００２１】
工程Ｓ１０３では、ＦＡＰ１０が例えばＴＲ０６９の管理プロトコルを通して自身の識別メッセージと取得した固定網設備２０の識別メッセージを家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１に伝送する。続いて工程Ｓ１０５を行う。
【００２２】
工程Ｓ１０５では、家庭向け基地局管理システム（ＨＭＳ）４１が受信したＦＡＰ識別メッセージと固定網設備識別メッセージに基づき前記関係対応リストに相応の関係記録を構築する。
【００２３】
上述をまとめると、本発明のクライアント端アクセス制御方法は、あらかじめ関係対応リストを構築し、ＦＡＰの識別メッセージと固定網設備の識別メッセージを関連付け、後続でＦＡＰが毎回固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスしようとするとき、透過査詢現在アクセス要求を実行しているＦＡＰと固定網設備の識別メッセージが前述のあらかじめ構築された関係対応リスト中のデータと一致するか否かを検索し、前記ＦＡＰにサービスネットワークへのアクセス操作実行を許可するか否かを判断する。これにより、クライアント端にあるＦＡＰ設備がＧＰＳまたはマクロセル信号を受信できない状況下で、移動体通信事業者はＦＡＰのアクセスサービスに効果的なアクセス制御メカニズムを提供することができる。
【符号の説明】
【００２４】
１０ フェムトセル基地局
２０ 固定網設備
３０ インターネット
４１ 家庭向け基地局管理システム
Ｓ１００〜Ｓ１６０ 工程
Ｓ１０１、Ｓ１０３、Ｓ１０５ 工程
【特許請求の範囲】
【請求項１】
クライアント端でフェムトセル基地局を利用し、前記クライアント端の場所に位置する固定網設備を通して移動体通信事業者が提供するサービスネットワークにアクセスするとき、前記フェムトセル基地局のアクセスサービスに対しアクセス制御を行う、クライアント端アクセス制御方法であって、前記方法が、
前記フェムトセル基地局の識別メッセージ及び前記フェムトセル基地局のサービスネットワークへのアクセスを許可する固定網設備の識別メッセージを記録して、前記フェムトセル基地局の識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージの関係対応リストを構築し、前記関係対応リストを家庭向け基地局管理システムに保存する工程と、
前記クライアント端にあるフェムトセル基地局が前記固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスするコマンドを実行する工程と、
前記フェムトセル基地局が、前記固定網設備の識別メッセージをクエリして取得し、且つ前記家庭向け基地局管理システムに対しサービスネットワークへのアクセスのアクセス要求を送信し、前記アクセス要求中に前記フェムトセル基地局が取得した前記固定網設備の識別メッセージが含まれる工程と、
前記家庭向け基地局管理システムが、前記アクセス要求のフェムトセル基地局の識別メッセージを識別し、且つ前記フェムトセル基地局が送信するサービスネットワークのアクセス要求を解析して、前記アクセス要求中に含まれる前記固定網設備の識別メッセージを取得する工程と、
前記家庭向け基地局管理システムが、その識別した前記フェムトセル基地局の識別メッセージに基づき、データベースの前記関係対応リスト中から前記フェムトセル基地局の識別メッセージに対応する固定網設備の識別メッセージを検索する工程と、
前記家庭向け基地局管理システムが、前述の検索結果に基づいて、前記アクセス要求中に含まれる固定網設備の識別メッセージと前記関係対応リストが一致すると判断したとき、アクセスを許可する返答請求を前記フェムトセル基地局に返し、それが前記固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスすることを可能にする工程と、
を含むことを特徴とする、クライアント端アクセス制御方法。
【請求項２】
前記関係対応リストが、前記家庭向け基地局管理システムにより前記フェムトセル基地局の識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージを自動記録して構築され、
前記フェムトセル基地局が初めて起動されるとき、前記固定網設備の識別メッセージをクエリして取得する工程と、
前記フェムトセル基地局が自身の識別メッセージと前述の工程中で取得した前記固定網設備の識別メッセージを前記家庭向け基地局管理システムに送信する工程と、
前記家庭向け基地局管理システムが取得したフェムトセル基地局の識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージに基づき前記関係対応リストに対応する関係の記録を構築する工程と、
を含むことを特徴とする、請求項１に記載のクライアント端アクセス制御方法。
【請求項３】
前記フェムトセル基地局が、既定のネットワークプロトコルを通して前記固定網設備の識別メッセージをクエリして取得することを特徴とする、請求項１または２に記載のクライアント端アクセス制御方法。
【請求項４】
前記既定のネットワークプロトコルが、簡易ネットワーク管理プロトコル、または識別メッセージを取得可能なプロトコルであることを特徴とする、請求項３に記載のクライアント端アクセス制御方法。
【請求項５】
前記フェムトセル基地局の識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージの関係対応リストを手動方式で構築することを特徴とする、請求項１に記載のクライアント端アクセス制御方法。
【請求項６】
前記固定網設備が、非対称デジタル加入者線モデム、光ファイバー伝送設備、及びケーブルモデムのうちのいずれかであることを特徴とする、請求項１に記載のクライアント端アクセス制御方法。
【請求項１】
クライアント端でフェムトセル基地局を利用し、前記クライアント端の場所に位置する固定網設備を通して移動体通信事業者が提供するサービスネットワークにアクセスするとき、前記フェムトセル基地局のアクセスサービスに対しアクセス制御を行う、クライアント端アクセス制御方法であって、前記方法が、
前記フェムトセル基地局の識別メッセージ及び前記フェムトセル基地局のサービスネットワークへのアクセスを許可する固定網設備の識別メッセージを記録して、前記フェムトセル基地局の識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージの関係対応リストを構築し、前記関係対応リストを家庭向け基地局管理システムに保存する工程と、
前記クライアント端にあるフェムトセル基地局が前記固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスするコマンドを実行する工程と、
前記フェムトセル基地局が、前記固定網設備の識別メッセージをクエリして取得し、且つ前記家庭向け基地局管理システムに対しサービスネットワークへのアクセスのアクセス要求を送信し、前記アクセス要求中に前記フェムトセル基地局が取得した前記固定網設備の識別メッセージが含まれる工程と、
前記家庭向け基地局管理システムが、前記アクセス要求のフェムトセル基地局の識別メッセージを識別し、且つ前記フェムトセル基地局が送信するサービスネットワークのアクセス要求を解析して、前記アクセス要求中に含まれる前記固定網設備の識別メッセージを取得する工程と、
前記家庭向け基地局管理システムが、その識別した前記フェムトセル基地局の識別メッセージに基づき、データベースの前記関係対応リスト中から前記フェムトセル基地局の識別メッセージに対応する固定網設備の識別メッセージを検索する工程と、
前記家庭向け基地局管理システムが、前述の検索結果に基づいて、前記アクセス要求中に含まれる固定網設備の識別メッセージと前記関係対応リストが一致すると判断したとき、アクセスを許可する返答請求を前記フェムトセル基地局に返し、それが前記固定網設備を通してサービスネットワークにアクセスすることを可能にする工程と、
を含むことを特徴とする、クライアント端アクセス制御方法。
【請求項２】
前記関係対応リストが、前記家庭向け基地局管理システムにより前記フェムトセル基地局の識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージを自動記録して構築され、
前記フェムトセル基地局が初めて起動されるとき、前記固定網設備の識別メッセージをクエリして取得する工程と、
前記フェムトセル基地局が自身の識別メッセージと前述の工程中で取得した前記固定網設備の識別メッセージを前記家庭向け基地局管理システムに送信する工程と、
前記家庭向け基地局管理システムが取得したフェムトセル基地局の識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージに基づき前記関係対応リストに対応する関係の記録を構築する工程と、
を含むことを特徴とする、請求項１に記載のクライアント端アクセス制御方法。
【請求項３】
前記フェムトセル基地局が、既定のネットワークプロトコルを通して前記固定網設備の識別メッセージをクエリして取得することを特徴とする、請求項１または２に記載のクライアント端アクセス制御方法。
【請求項４】
前記既定のネットワークプロトコルが、簡易ネットワーク管理プロトコル、または識別メッセージを取得可能なプロトコルであることを特徴とする、請求項３に記載のクライアント端アクセス制御方法。
【請求項５】
前記フェムトセル基地局の識別メッセージと前記固定網設備の識別メッセージの関係対応リストを手動方式で構築することを特徴とする、請求項１に記載のクライアント端アクセス制御方法。
【請求項６】
前記固定網設備が、非対称デジタル加入者線モデム、光ファイバー伝送設備、及びケーブルモデムのうちのいずれかであることを特徴とする、請求項１に記載のクライアント端アクセス制御方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２０１３−３８７５７（Ｐ２０１３−３８７５７Ａ）
【公開日】平成２５年２月２１日（２０１３．２．２１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２３７３４９（Ｐ２０１１−２３７３４９）
【出願日】平成２３年１０月２８日（２０１１．１０．２８）
【出願人】（５１１２３６６５９）亞旭電子科技（江蘇）有限公司 (16)
【出願人】（５０７０２８９５２）亞旭電腦股▲ふん▼有限公司 (44)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年２月２１日（２０１３．２．２１）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年１０月２８日（２０１１．１０．２８）
【出願人】（５１１２３６６５９）亞旭電子科技（江蘇）有限公司 (16)
【出願人】（５０７０２８９５２）亞旭電腦股▲ふん▼有限公司 (44)
【Ｆターム（参考）】
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