説明

クリップ

【課題】 袋口を挟み付けて保持できるクリップの提供。
【解決手段】 受容部20と嵌め込み部30の間に袋口等を置き、ヒンジ部12の位置で嵌め込み部30を折り曲げ、ロック部13に突起部16を嵌め込んで固定する。溝部21と脚部31により、袋口は強固に挟み込まれて固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋口を閉じたり、紙を挟んで保存したりすることに使用できるクリップに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、非特許文献1には、袋口を閉じたりするために使用する弾性ヒンジをもつクリップが記載されている。この発明に係わる商品は、袋口を閉じたりするときに非常に使い勝手が良く、商品名「クリップ・イット」(ダイセルファインケム(株))として販売されている。
【特許文献1】特公平7−56284号公報
【非特許文献1】意匠登録933474号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、特許文献1の発明に係わるクリップを改良するもので、より使いやすく、より広い用途にも適用できるようなクリップを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1の発明は、課題の解決手段として、
受容部と、前記受容部に対して着脱自在に嵌め込むことができる嵌め込み部と、前記受容部の一端部と前記嵌め込み部の一端部とを連結する折れ曲がり自在のヒンジ部とを有しており、前記ヒンジ部で折り曲げて、前記受容部と前記嵌め込み部の間に薄状物を挟み込んで固定できるクリップであり、
前記受容部が、第1底部と、前記第1底部の両側縁から垂設された2つの第1外壁を有しており、
前記受容部の内部には、長さ方向に溝部が形成されており、前記溝部が、幅方向に間隔をおいて前記第1底部内表面から垂設された2つの内部壁により形成されたものであり、
前記溝部を形成する2つの内部壁が、それらの下方部において、2つの第1外壁と2つの内部壁間と2つの内部壁間に、長さ方向に間隔をおいて配置された複数のリブで連結されており、
前記嵌め込み部が、第2底部と、前記第2底部の両側縁から垂設された2つの外壁を有しており、
前記嵌め込み部の内部には、長さ方向に脚部が形成されており、前記脚部が、前記第2底部内表面から垂設され、幅方向に間隔をおき、かつ長さ方向に形成された2つの内部壁により形成されたものであり、
前記脚部を形成する2つの内部壁は、それらの下方部において、2つの外壁と2つの内部壁間と2つの内部壁間に、長さ方向に間隔をおいて配置された複数のリブで連結されており、
前記脚部の高さ(h)が、前記第2底部内表面から前記第2外壁の頂部までの高さ(H)よりも高くなるように調整されている、クリップを提供する。
【0005】
本発明のクリップは、様々な目的に応じて、受容部と嵌め込み部の間に薄状物を挟み込んだ状態で閉じて、前記薄状物を固定するものである。
【0006】
本発明でいう薄状物は、紙、布又はプラスチック製等の袋、紙、布、プラスチックシート又はそれらを複数枚束ねたもの、チューブ製品(化粧クリーム、歯磨き、接着剤、各種ペースト状やゲル状の食品等が可撓性チューブに充填された形態の製品)等であり、挟むことができるものであればよい。
【0007】
本発明のクリップは細長い形状のものであるが、幅と長さの寸法比は特に制限されず、目的に応じて適宜設定することができる。本発明のクリップは、長さの方が幅よりも十分に長いもの(例えば、長さが幅の5倍以上のもの)にすることができる。
【0008】
本発明のクリップにおける受容部と嵌め込み部の結合方法と、特許文献1のクリップにおける2つのリム同士の結合方法は、基本的には同じである。
【0009】
しかし、本発明では、リブは全て内部に形成されているが、引用文献1のクリップでは、本発明の嵌め込み部に相当するリブが外表面に形成されている点で構造が相違している。
【0010】
引用文献1のクリップでは、外表面にリブを形成しているため、本発明の脚部に相当する部分の高さを低くせざるを得ない。
【0011】
一方、本発明のクリップでは、リブが内部にのみ形成されているので、脚部を形成している2つの内部壁の高さ(脚部の高さ)を高くすることができる。このため、引用文献1のように内部壁に相当する部分の高さが低い場合に比べると、薄状物を挟み込んだときには、2つの内部壁(脚部)が互いに間隔を縮めるように内側方向に撓んで変形しやすくなるので、より小さな力で挟み込むことができるようになるほか、より厚みの大きなものを挟み込めるようになる。
【0012】
また、脚部を形成している2つの内部壁の高さ(脚部の高さ)を高くできるため、脚部の溝部への差し込み深さが大きくなるように設定することで、挟み込み時の結合力がより高められるようにすることもできる。
【0013】
受容部と嵌め込み部を固定するための手段は特に制限されず、例えば、引用文献1に記載のロック機構と同じものにすることができる。
【0014】
請求項2の発明は、課題の他の解決手段として、前記脚部の高さ(h)と前記第2底部内表面から前記第2外壁の頂部までの高さ(H)の比率(h/H)が1.2〜2.0の関係を有している、請求項1記載のクリップを提供する。
【0015】
本発明のクリップは、溝部と脚部を補強するためのリブが内側に形成されているため、引用文献1のクリップと比べると、脚部の最大高さをより大きくすることができる。このため、脚部の最大高さを広い範囲で調整でき、それに応じて溝部の深さも広い範囲で調整できるようになる。
【0016】
請求項3の発明は、課題の他の解決手段として、前記受容部の第1底部の外表面と前記嵌め込み部の第2底部の外表面の少なくとも一方に磁石が取り付けられている、請求項1又は2記載のクリップを提供する。
【0017】
このように磁石が取り付けられていると、本発明のクリップに薄状物を挟み込んだあと、金属壁面(例えば、冷蔵庫)に着脱自在に取り付けることができる。また、クリップを金属壁面に着脱自在に取り付けることによって、所在が明らかになり、紛失を防止することができる。
【0018】
請求項4の発明は、課題の他の解決手段として、前記受容部の第1底部の外表面と前記嵌め込み部の第2底部の外表面の少なくとも一方に粘着部が形成されている、請求項1又は2記載のクリップを提供する。
【0019】
このように粘着部が取り付けられていると、本発明のクリップに薄状物を挟み込んだあと、クリップを壁面に固定することができる。なお、粘着部を設けたときは、未使用時には粘着面に剥離紙を貼り付けておく。また、クリップを壁面に固定することによって、所在が明らかになり、紛失を防止することができる。
【0020】
請求項5の発明は、課題の他の解決手段として、前記受容部の第1底部の外表面と前記嵌め込み部の第2底部の外表面のいずれか一方の外表面が、他の外表面よりも面積が大きくなるように設定されており、より大きな外表面側に、磁石、粘着部及び螺子止め用の穴のいずれか1以上が設けられている請求項1又は2記載のクリップを提供する。
【0021】
このように、いずれか一方の外表面を他の外表面よりも面積が大きくなるように設定することにより、壁面等に対する固定強度がより高められる。
【0022】
請求項6の発明は、課題の他の解決手段として、前記受容部と前記嵌め込み部の間に薄状物を挟み込んで固定した状態のとき、外表面が、平滑面で凹凸が存在していない、請求項1〜5のいずれかに記載のクリップを提供する。
【0023】
引用文献1のクリップは、外表面にリブがあるため、平滑面にすることができない。しかし、本発明のクリップは、内部にリブがあるため、外表面を平滑面にすることができる。このため、クリップの外表面に様々な図形や模様を付すことで、商品価値を高めることができるほか、広告文字等の印字も容易になる。
【発明の効果】
【0024】
本発明のクリップは、引用文献1のクリップと比べると、より小さな力で、より厚みの大きなものを挟み込んで固定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1〜図8により、本発明のクリップの一実施形態を説明する。図1は、本発明のクリップが開かれた状態の斜視図;図2は、本発明のクリップが閉じられた状態の斜視図;図3は、図1の状態における部分平面図;図4(a)は、図1の状態における受容部の幅方向断面図(リブがない部分での断面図);図4(b)は、図1の状態における嵌め込み部の幅方向断面図(リブがない部分での断面図);図5は、クリップで薄状物を挟み込んだときの幅方向断面図(リブがない部分での断面図);図6、図7は、それぞれ図4、図5に対応する別実施形態の図;図8は、図2の状態におけるロック部分の構造を示す側面図である。
【0026】
クリップ10は、受容部20と、受容部20に対して着脱自在に嵌め込むことができる嵌め込み部30が、折れ曲がり自在のヒンジ部12で連結されたもので、図1、図2に示すような細長い形状をしており、外表面は平滑面である。クリップ10は、樹脂、金属、木、紙、等又はこれらの組み合わせにより形成することができる。
【0027】
受容部20は、第1底部27と、第1底部27の両側縁から垂設された2つの第1外壁22、23を有しており、長さ方向の一端側にはヒンジ部12があり、長さ方向の他端側にはロック部13を有している。
【0028】
受容部20の第1底部27と2つの第1外壁22、23で囲まれた内部には、長さ方向に溝部21が形成されている。溝部21は、幅方向に間隔をおいて第1底部27の内表面27aと、前記内表面27aから垂設された2つの内部壁24、25により形成されたものである。2つの内部壁24、25の内側表面は、図4(a)に示すとおり、互いの先端部分の間隔が拡がるような傾斜面24a、25aを有している。溝部21は、受容部20の一端側から他端側のほぼ全体にわたって連続的に形成されている。
【0029】
溝部21を形成する2つの内部壁24、25は、それらの下方部において、2つの第1外壁22、23と2つの内部壁24、25の間に、長さ方向に間隔をおいて配置された複数のリブ26aと、2つの内部壁24、25間に、長さ方向に間隔をおいて配置された複数のリブ26bで連結されている。これらの複数のリブ26a、26bにより、内部壁24、25が補強されている。図4(a)では、リブ26aの高さがリブ26bよりも高くなっているが、リブ26aとリブ26bが同程度の高さでもよいし、リブ26aの高さがリブ26bの高さよりも低くてもよい。
【0030】
複数のリブ26a、26bによる内部壁24、25の補強効果は、リブ26a、26bの数を多くすることと共に、リブ26の高さを大きくすることで向上される。このため、クリップ10の使用目的等に応じて、より補強効果を高めようとする場合には、図6(a)に示すように、リブ26aの高さを2つの第1外壁22、23の高さと同程度にすることができる。また、リブ26aの高さは、図4(a)と図6(a)のリブ26aの高さ間の任意の高さにすることもできる。
【0031】
嵌め込み部30は、第2底部37と、第2底部37の両側縁から垂設された2つの外壁32、33を有しており、長さ方向の一端側にはヒンジ部12があり、長さ方向の他端側にはロック部13と着脱自体に結合される突起部16を有している。
【0032】
嵌め込み部30の第2底部37と2つの第2外壁32、33で囲まれた内部には、長さ方向に脚部31が形成されている。脚部31は、幅方向に間隔をおいて第2底部37の内表面37aから垂設された2つの内部壁34、35により形成されたものである。2つの内部壁34、35の外側表面は、図4(b)に示すとおりの傾斜面34a、35aを有している。脚部31は、脚部30の一端側から他端側のほぼ全体にわたって連続的に溝部21と同じ長さだけ形成されている。
【0033】
脚部31を形成する2つの内部壁34、35は、それらの下方部において、2つの第2外壁32、33と2つの内部壁34、35の間と、2つの内部壁34、35間に、長さ方向に間隔をおいて配置された複数のリブ36で連結されている。これらの複数のリブ36により、内部壁34、35が補強されている。2つの内部壁34、35の先端部の間隔wは、未使用時には一定間隔である。図4(b)では、リブ36の高さは均一であるが、2つの第2外壁32、33と2つの内部壁34、35の間のリブ36と、2つの内部壁34、35間のリブ36の高さを異ならせてもよい。
【0034】
複数のリブ36による内部壁34、35の補強効果は、リブ36の数を多くすることと共に、リブ36の高さを大きくすることで向上される。このため、クリップ10の使用目的等に応じて、より補強効果を高めようとする場合には、図6(b)に示すように、リブ36の高さを2つの第1外壁32、33の高さと同程度にすることができる。また、リブ36の高さは、図4(b)と図6(b)のリブ36の高さ間の任意の高さにすることもできる。
【0035】
脚部31の高さ(h)と、第2底部内表面37aから第2外壁の頂部32a、33aまでの高さ(H)の比率(h/H)は1.2〜2.0の関係を満たしていることが好ましい。
【0036】
上記のh/Hの比率を大きくすることで、脚部31の突き出し高さh(脚部31が頂部32a、33aより上に突き出している部分の高さ)を大きくすることができる。この脚部31の突き出し高さhと溝部21の深さhは、h≧hの関係を有しているものである。溝部21の深さhは、リブ26bの高さにより調整される。
【0037】
次に、本発明のクリップ10の使用方法を説明する。まず、薄状物(例えば開封した袋の口部分)を図1に示す受容部20の上に置く。次に、ヒンジ部12において嵌め込み部30を折り曲げて、ロック部13に突起部16を嵌め込んで固定する(薄状物がないほかは、図2に示す状態となる)。
【0038】
このときの受容部20と嵌め込み部30と薄状物50との関係が図5又は図7に示されている。図5又は図7に示すとおり、薄状物50を挟み込んだとき、脚部31(2つの内部壁34、35)の先端部は、互いに接近するように内側に撓んでいる(図4(b)又は図6(b)の状態と比べると、互いの先端部の間隔wが小さくなっている)。薄状物50の厚みが部分的に異なっている場合、2つの内部壁34、35の間隔wも部分的に異なるように撓んで変形する。
【0039】
クリップ10では、リブ36が内部に形成されているため、脚部31の2つの内部壁34、35の高さ(h)を高くすることができ(即ち、脚部31の突き出し高さhを高くすることができ)、これにより、図示するように先端部が撓みやすくなる。このため、従来(引用文献1のクリップ)と比べると、より厚みの大きな薄状物50を、より小さな力で挟み込むことができるようになる。
【0040】
クリップ10から薄状物50を外すときは、ロック部13と突起部16の結合を解除して、受容部20から嵌め込み部30を離して、図1のような状態にすればよい。なお、ロック部13と突起部16は、図8に示すように、引用文献1のクリップにおけるロック機構と同じにすることができる。ロック部13は、弾性部材からなるもので、ロック部本体14と爪部15を有している。突起部16は、嵌め込み部30の端部から突き出された突起である。受容部20に嵌め込み部30を嵌め込んだとき、突起部16が爪部15を押すため、本体14が反り返るように変形し、突起部16が爪部15の下に入り込む。その後、本体14が変形前の形状に復元するため、突起部16は爪部15で押さえ付けられて保持される。ロック部13と突起部16の結合を解除するときは、本体14が反り返るように指で押すことで、爪部15で押さえ付けられていた突起部16が開放される。
【0041】
次に、図9、図10により、別実施形態のクリップについて説明する。図9、図10は、別実施形態のクリップの図2の状態における幅方向断面図(リブがない部分での断面図)である。
【0042】
図9の形態では、受容部20の第1底部27の外表面27b側には、磁石41(又は剥離紙で被覆された粘着部41)が埋設されている。図9の形態のクリップ10が磁石41を有しているときは、クリップ10で薄状物を挟み込んだ後、冷蔵庫の側面等の金属面に着脱自在に保持させることができる。また、図9の形態のクリップ10が粘着部41を有しているときは、所望の壁面等にクリップ10を固着させた後、所望の薄状物を挟み込むことができる。更に、磁石又は粘着部を有することによって、クリップを壁面等に保持できるようになるため、クリップの所在が明らかになり、紛失を防止することができる。
【0043】
図10の形態では、受容部20の第1底部27の外表面27bが、第2底部37の外表面37bよりも大きくなっている。そして、第1底部27の外表面27b側には、磁石41(又は剥離紙で被覆された粘着部41)が埋設されており、残部には、複数の螺子止め用の孔43が形成されている。図10の形態では、図9の形態よりも磁石41又は粘着部41の面積を大きくすることができるので、金属面や他の壁面等への保持力がより高められる。更に螺子止め用の孔43を有しているため、粘着部41と併用することで、壁面等への固着力がより高められる。
【0044】
本発明のクリップは、各種内容物の入った袋口を閉じる場合、メモ用紙、予定表、カレンダー、タオル等を挟み込む場合、残量の少なくなったチューブ製品から内容物を押し出す場合等に使用することができる。
【0045】
〔試験例1〕
本発明のクリップと、比較品としての商品名「クリップ・イット」(ダイセルファインケム(株))の挟み強度を測定した。
【0046】
本発明のクリップは、図11に示す寸法のものを用いた。図6に示すh=12.1mm、h=4.8mm、h=5.1mmである。
【0047】
商品名「クリップ・イット」は、特許文献1及び非特許文献1の図に示されている外観及び構造のものである。全長90mm、高さ21mm、幅12mmである。
【0048】
(試験方法)
二軸延伸ポリプロピレンフィルム30μmと無延伸ポリプロピレンフィルム20μmをラミネートした、合計厚さ50μmで、長さ21cmの試験用フィルム(包装用フィルムとして汎用されているもの)を4枚重ねしたものと、8枚重ねしたものを用意し、それぞれの一端側を台上に固定した。
【0049】
次に、試験用フィルム束の他端側から5cmの位置をクリップで挟み込んだ後、クリップのロック部側の隙間101と、ヒンジ部12側の隙間102に非伸縮性の輪を通し、前記輪を金属製の棒に固定した。なお、比較用クリップである商品名「クリップ・イット」にも、前記隙間101と隙間102に相当する隙間があるので、それらを利用した。
【0050】
次に、前記金属製の棒の中央部にばね計り(バネ式天秤,秤量2kg,(株)三光精衡)のフックを引っ掛け、前記フックと棒をプラスチック製の締め付け具で固定した。その後、ばね計りを引っ張り、クリップがずれたときの引っ張り荷重を計測した。結果を表1、表2に示す。
【0051】
【表1】

【0052】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明のクリップが開かれた状態の斜視図。
【図2】本発明のクリップが閉じられた状態の斜視図。
【図3】図1の状態における部分平面図。
【図4】(a)は図1の状態における受容部の幅方向断面図、(b)は図1の状態における嵌め込み部の幅方向断面図。
【図5】図2の状態における幅方向断面図。
【図6】図4とは別実施形態のもので、(a)は図1の状態における受容部の幅方向断面図、(b)は図1の状態における嵌め込み部の幅方向断面図。
【図7】図4とは別実施形態のもので、図2の状態における幅方向断面図。
【図8】図2の状態におけるロック部のロック状態を示す側面図。
【図9】図2の状態における別実施形態の幅方向断面図。
【図10】図2の状態における更に別実施形態の幅方向断面図。
【図11】挟み強度の試験方法を説明するための図。
【符号の説明】
【0054】
10 クリップ
12 ヒンジ部
20 受容部
21 溝部
30 嵌め込み部
31 脚部




【特許請求の範囲】
【請求項1】
受容部と、前記受容部に対して着脱自在に嵌め込むことができる嵌め込み部と、前記受容部の一端部と前記嵌め込み部の一端部とを連結する折れ曲がり自在のヒンジ部とを有しており、前記ヒンジ部で折り曲げて、前記受容部と前記嵌め込み部の間に薄状物を挟み込んで固定できるクリップであり、
前記受容部が、第1底部と、前記第1底部の両側縁から垂設された2つの第1外壁を有しており、
前記受容部の内部には、長さ方向に溝部が形成されており、前記溝部が、幅方向に間隔をおいて前記第1底部内表面から垂設された2つの内部壁により形成されたものであり、
前記溝部を形成する2つの内部壁が、それらの下方部において、2つの第1外壁と2つの内部壁間と2つの内部壁間に、長さ方向に間隔をおいて配置された複数のリブで連結されており、
前記嵌め込み部が、第2底部と、前記第2底部の両側縁から垂設された2つの外壁を有しており、
前記嵌め込み部の内部には、長さ方向に脚部が形成されており、前記脚部が、前記第2底部内表面から垂設され、幅方向に間隔をおき、かつ長さ方向に形成された2つの内部壁により形成されたものであり、
前記脚部を形成する2つの内部壁は、それらの下方部において、2つの外壁と2つの内部壁間と2つの内部壁間に、長さ方向に間隔をおいて配置された複数のリブで連結されており、
前記脚部の高さ(h)が、前記第2底部内表面から前記第2外壁の頂部までの高さ(H)よりも高くなるように調整されている、クリップ。
【請求項2】
前記脚部の高さ(h)と前記第2底部内表面から前記第2外壁の頂部までの高さ(H)の比率(h/H)が1.2〜2.0の関係を有している、請求項1記載のクリップ。
【請求項3】
前記受容部の第1底部の外表面と前記嵌め込み部の第2底部の外表面の少なくとも一方に磁石が取り付けられている、請求項1又は2記載のクリップ。
【請求項4】
前記受容部の第1底部の外表面と前記嵌め込み部の第2底部の外表面の少なくとも一方に粘着部が形成されている、請求項1又は2記載のクリップ。
【請求項5】
前記受容部の第1底部の外表面と前記嵌め込み部の第2底部の外表面のいずれか一方の外表面が、他の外表面よりも面積が大きくなるように設定されており、より大きな外表面側に、磁石、粘着部及び螺子止め用の穴のいずれか1以上が設けられている請求項1又は2記載のクリップ。
【請求項6】
前記受容部と前記嵌め込み部の間に薄状物を挟み込んで固定した状態のとき、外表面が、平滑面で凹凸が存在していない、請求項1〜5のいずれかに記載のクリップ。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−30725(P2009−30725A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−195525(P2007−195525)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(595138155)ダイセルファインケム株式会社 (11)
【Fターム(参考)】