説明

クロピドグレルを分析するためのHPLC法

本発明は、製剤原料であるクロピドグレルおよび関連物質を分析するための新規なHPLC法に関する。第1の方法において、移動相は2つ以上の液体を含み、液体の相対濃度は所定の勾配に従って変化する。第2の方法において、移動相は極性プロトン性有機溶媒を含み、固定相はゲルを含む。本発明は、1つまたは複数の特定の不純物を検出し、場合により定量化することを含む、物質の分析方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製剤原料であるクロピドグレルおよび関連物質を分析するための新規なHPLC法に関する。第1の方法において、移動相は2つ以上の液体を含み、液体の相対濃度は所定の勾配に従って変化する。第2の方法において、移動相は極性プロトン性有機溶媒を含み、固定相はゲルを含む。本発明は、1つまたは複数の特定の不純物を検出し、場合により定量化することを含む、物質の分析方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
医薬製品に対する販売認可を確実にするために、製造者は、適切な規制当局に対して、製品が市場への販売に適することを証明する詳細な証拠を提出しなければならない。従って、製品がヒトに投与されるのに許容でき、販売すべき特定の医薬組成物が販売時に不純物がなく、許容できる貯蔵安定性を有することを規制当局に納得させなければならない。
【0003】
規制当局に対してなされる提出物には、製造時に薬剤有効成分(API)には不純物が存在せず、または許容できるレベルしか存在しないこと、および医薬組成物の貯蔵安定性が許容できることを実証する分析データが含まれなければならない。
【0004】
APIおよび医薬組成物における潜在的な不純物には、残留量の合成前駆体(中間体)、APIの合成中に生じる副生成物、残留溶媒、APIの異性体(例えば、幾何学的異性体、ジアステレオマーまたはエナンチオマー)、APIの合成において、または医薬組成物の調製において用いられる材料中に存在する汚染物質、および未同定の外来性物質が含まれる。貯蔵時に出現することがある他の不純物には、例えば、加水分解または酸化により形成される、APIの分解物(degradant)が含まれる。
【0005】
保健衛生当局は非常に厳格な基準を有しており、製造者はその製品が不純物が比較的なく、または許容される限度内であり、これらの基準が製造される医薬製品の各バッチに対して再現性があることを実証しなければならない。
【0006】
APIまたは医薬組成物が安全かつ有効であることを示すために必要とされる試験には、純度アッセイ試験、関連物質の試験、含量均一性試験及び溶解試験が含まれる。純度アッセイ試験は、既知純度の基準に比べた場合の試験製品(分析物)の純度を決定するものであり、関連物質の試験は、製品中に存在する不純物を全て定量化するのに用いられる。含量均一性試験は、錠剤のような製品のバッチが均一量のAPIを含んでいることを確実にし、溶解試験は製品の各バッチのAPIの溶解および放出が一定であることを確実にするものである。
【0007】
APIまたは医薬組成物(例えば、錠剤もしくはカプセル剤)の分析用の選り抜きの技術は、通常、UV-可視検出器と組み合わせた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)である。APIおよびもしあるのであれば存在する不純物は、HPLCの固定相上で分離され、これらはUV-可視分光光度計より得られる反応を用いて検出および定量化することができる。
【0008】
HPLCは、高圧ポンプが、分析される物質または混合物を、液体溶媒すなわち移動相、溶出液とも呼ばれる、と一緒に、固定相を含む分離カラムを通して押し出す、クロマトグラフィーの分離技術である。
【0009】
HPLC分析は、定組成(isocratic)または勾配の方式において行われ得る。定組成の状態(isocratic mode)において、移動相の組成物は完全に一定である。勾配のHPLC分離は、移動相を構成する2つ以上の溶媒のパーセント値における一定の経時的な段階的変化によって実施される。溶媒における変化は、カラムを通した溶媒の通過前に、溶媒を混合して移動相を生成する混合装置によって制御される。
【0010】
物質が固定相と強力に相互作用する場合、物質は比較的長時間カラム中にとどまるが、強力に固定相と相互作用しない物質はカラムからすぐに溶出される。相互作用の強度に応じて、分析物質の様々な構成成分が、様々な時間(保持時間として知られる)でカラムを分離する終わりに出現し、ここでこれらはUV-可視分光光度計などの適切な検出器によって検出および定量化され得る。
【0011】
クロピドグレル (I)は、メチル(+)-(S)-α-2-(クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-アセタートとして化学的に知られ、冠動脈疾患、末梢血管疾患及び脳血管疾患の治療においてしばしば使用される有用な経口抗血小板薬である。クロピドグレルはD-異性体の硫酸水素塩として現在販売されている。
【0012】
【化1】

【0013】
クロピドグレルを分析するためにいくつかの方法が文献において発表されているが、これらの方法は、バルクでの医薬調製物におけるクロピドグレルの検出及び定量化のために主として開発されたものではない(例えば、A. Mitakos et al. in J. Pharm. Biomed. Anal., 28 (3-4), 431-438, 2002; 及び Aboul-Enein et al. in J. Liquid Chromatography and Related Technologies, 28 (9), 1357-1365, 2005を参照されたい)。
【0014】
生体液中におけるクロピドグレルまたはその代謝産物の分析用に開発された、さらなるHPLC法が文献において報告されている(例えば、E. Souri et al. in Biomedical Chromatography, 20 (12), 1309-1314, 2006; 及びA. Mitakos et al. in Anal. Chim. Acta, 505 (1), 107-114, 2004を参照されたい)。APIとしてのクロピドグレルの分析用に適切なHPLC法はM. Semreen et al. in Int. J. Chem., 17 (2), 143-150, 2007によって発表されている。さらに、硫酸水素クロピドグレルに対する公式の研究論文が米国薬局方29にあるが、キラルなHPLC法は不純物を検出するために使用された。
【0015】
現在のHPLC法は、クロピドグレル試料、特にヨーロッパ特許No.EP 1 353 928号に開示される経路によって合成される試料中に存在する全ての合成中間体、および他の関連物質を検出および定量化するのに適切ではない。現在の方法は、クロピドグレル及びその塩中の全不純物を推定する上でやはり不十分である。
【0016】
したがって、先行技術において報告されているHPLC法は、APIとして、特に関連物質に関しての、クロピドグレル及びその塩を分析するのに特に便利でもなく、または適切でもない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】ヨーロッパ特許No.EP 1 353 928号
【非特許文献】
【0018】
【非特許文献1】A. Mitakos et al. in J. Pharm. Biomed. Anal., 28 (3-4), 431-438, 2002
【非特許文献2】Aboul-Enein et al. in J. Liquid Chromatography and Related Technologies, 28 (9), 1357-1365, 2005
【非特許文献3】E. Souri et al. in Biomedical Chromatography, 20 (12), 1309-1314, 2006
【非特許文献4】A. Mitakos et al. in Anal. Chim. Acta, 505 (1), 107-114, 2004
【非特許文献5】M. Semreen et al. in Int. J. Chem., 17 (2), 143-150, 2007
【非特許文献6】米国薬局方29
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
したがって、クロピドグレルおよび/またはその塩及びその不純物を分析するためにいくつかのHPLC法が文献において報告されているが、上記に記載した既知の方法に付随する問題を回避する代替の方法が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明者らの研究によって、クロピドグレルを分析するための、特に合成中に形成される関連物質に関して、新規な、有効な、再現性ある、簡単なHPLC法の開発および確証がもたらされている。
【0021】
従って、本発明の一目的は、先行技術の方法に付随する典型的な問題点を回避する一方で、クロピドグレル、その不純物、および関連物質を分析するための、新規な、代替の方法を提供することである。
【0022】
本発明の特定の目的は、ヨーロッパ特許No.EP 1 353 928号において開示された経路によって合成されるクロピドグレル及び/またはその塩のバッチ中に形成され、及び残存することがある、中間体及び関連物質を検出し及び定量化するための、新規で正確でかつ高感度のHPLC法を提供することである。
【0023】
本明細書で用いられる用語「クロピドグレル」は、本明細書および特許請求の範囲を通して、クロピドグレル、および/またはそのあらゆる塩、溶媒和物、異性体、もしくはエナンチオマーを意味する。本発明は、クロピドグレル遊離塩基、クロピドグレルビスルファート、クロピドグレル水素ブロミド、クロピドグレルメシラート、クロピドグレルベシラート、クロピドグレルトシラート、クロピドグレルナフタレン-2-スルホナート(ナプシラート)、クロピドグレルナフタレン-1,5-ジスルホナート、クロピドグレルオキサラート、クロピドグレルL-タルトラートまたはクロピドグレルD-タルトラートの分析用に特に有用である。
【0024】
本発明の第1の一態様は、移動相が、第1の液体Aおよび第2の液体Bを含む2つ以上の液体を含み、液体の相対濃度が所定の勾配に従って変化する、クロピドグレルを分析するためのHPLC法を提供する。
【0025】
好ましくは、第1の液体Aは、水またはバッファー水溶液などの水性ベースである。
【0026】
好ましくは、バッファーは、酸、または有機塩もしくは無機塩である。
【0027】
典型的には、バッファーは、リン酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、またはトリフルオロ酢酸である。非常に好ましくは、バッファーはリン酸二水素カリウム(場合により無水物)などの、リン酸塩である。
【0028】
バッファーは、0.001Mから0.1Mの濃度で、好ましくは0.001Mから0.05Mの濃度で、より好ましくは0.005Mから0.05Mの濃度で、より好ましくは約0.02Mの濃度で存在することができる。
【0029】
好ましくは、バッファーは0.005Mから0.05Mの濃度で存在するリン酸二水素カリウム(場合により無水物)である。最も好ましくは、バッファーは約0.02Mの濃度で存在するリン酸二水素カリウム(場合により無水物)である。
【0030】
好ましくは、バッファーのpHは約2から6であり、より好ましくはpHは2.5と4.5の間であり、非常に好ましくはバッファーのpHは約3.5である。
【0031】
典型的には、本発明の第1の態様の方法は約15℃から40℃の間のカラム温度で行われる。
【0032】
第1の液体Aは、好ましくは実質的に水混和性の1種以上の追加の溶媒を含んでもよい。
【0033】
本発明のあらゆる態様に関連して本明細書で用いられるように、用語「実質的に混和性である」は、XおよびYの2つの液体に関して、20℃および1大気圧で一緒に混和した場合、Yの2つのモル分画間にXおよびYが単一相を形成し(すなわちxY1およびxY2)、この場合、ΔxY (=xY2-xY1)の大きさが少なくとも0.05であることを意味する。例えば、XおよびYは、Yのモル分画であるxYが0.40から0.45であり、または0.70から0.75である場合、両方の場合ともΔxY=0.05であり、単一相を形成することができる。好ましくはΔxYの大きさは少なくとも0.10であり、より好ましくは少なくとも0.25であり、より好ましくは少なくとも0.50であり、より好ましくは少なくとも0.75であり、より好ましくは少なくとも0.90であり、さらにより好ましくは少なくとも0.95である。最も好ましくは「実質的に混和性である」の語は、XおよびYの2つの液体に関して、20℃および1大気圧で一緒に混和した場合、XおよびYをあらゆる比率で一緒に混和した場合、単一相を形成する。
【0034】
一実施形態において、追加の溶媒は、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノールなどの極性プロトン性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン、アセトン、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、1,4-ジオキサン、ピリジンまたはアセトニトリルなどの双極性非プロトン性溶媒、あるいはこれらの混合物から選択される有機溶媒である。好ましくは、追加の溶媒は、メタノール、エタノール、アセトニトリル、n-プロパノールまたはイソ-プロパノール、あるいはこれらの混合物から選択される。第1の液体Aにおける追加の溶媒は第2の液体Bと同一の溶媒であってもなくてもよい。第1の液体Aにおける追加の溶媒は好ましくはメタノールである。
【0035】
別の実施形態において、第1の液体Aは追加の溶媒を10から90% v/v、好ましくは30から80% v/v、より好ましくは50から70% v/vで含む。非常に好ましくは、第1の液体Aは追加の溶媒を約60% v/vで含む。
【0036】
第2の液体Bは、好ましくは、メタノール、エタノール、アセトニトリル、n-プロパノールまたはイソ-プロパノールなどの有機溶媒、あるいはこれらの混合物である。非常に好ましくは、第2の液体はメタノールである。
【0037】
本発明の第1の態様の一実施形態において、第2の液体Bは実質的に水混和性の溶媒である。
【0038】
好ましくは、第2の液体Bは、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノールなどの極性プロトン性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン、アセトン、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、1,4-ジオキサン、ピリジンまたはアセトニトリルなどの双極性非プロトン性溶媒、あるいはこれらの混合物である。
【0039】
本発明の第1の態様の好ましい一実施形態は、第1の液体Aが水性リン酸二水素カリウム(場合により無水物)とメタノールの混合物(40:60 v/v)であり、第2の液体Bがメタノールである場合である。
【0040】
好ましくは、0.01ml/分と10ml/分の間の移動相の流速が用いられ、より好ましくは、0.1ml/分と4ml/分の間の移動相の流速が用いられ、より好ましくは、約1ml/分の移動相の流速が用いられる。
【0041】
本発明の第1の態様の方法は、液体AおよびBの相対濃度が、10分から180分の期間にわたって100% A:0% Bから0% A:100% Bの間の勾配に従って変化するような勾配のプログラミングを含んでもよい。好ましくは、勾配は、25または30分から120分の期間にわたって100% A:0% Bから0% A:100% Bの間であり、より好ましくは、25または30分から60分の期間にわたって100% A:0% Bから0% A:100% Bの間である。
【0042】
本発明のあらゆる態様に関連して本明細書で用いられるように、特に記載が無い限り、液体A及び/またはBの濃度に関連して示される全てのパーセンテージは体積百分率を指す。
【0043】
あるいは、本発明の第1の態様は、液体AおよびBの相対濃度が、約100% A:0% Bから、または95% A:5% Bから、または約90%A:10%Bから、または約85%A:15%Bから、約0% A:100% Bまで、または約5%A:95%Bまで、または約10%A:90%Bまで、または約15%A:85%Bまで、または50% A:50% Bまでの勾配に変化するような勾配のプログラミングを含んでもよい。勾配における変化は、典型的には、10分から180分にわたって、好ましくは30分から120分にわたって、より好ましくは30分から60分にわたって起こることができる。
【0044】
本発明の第1の態様の特に好ましい一実施形態は、第1の液体Aが0.02 M水性リン酸二水素カリウム(場合により無水物)とメタノールであり(40:60 v/v)、第2の液体Bがメタノールである場合である。
【0045】
本発明の第1の態様の特に好ましい方法は、第1の液体Aが0.02 M水性リン酸二水素カリウム(場合により無水物)とメタノールであり(40:60 v/v)、第2の液体Bがメタノールであり、勾配が以下の通りである場合である:
【0046】
【表1】

【0047】
本発明の第1の態様の一実施形態において、使用される固定相はゲル、好ましくはシリカゲルである。
【0048】
別の実施形態において、使用される固定相はキラルであり、及び/または、移動相はキラルセレクターをさらに含む。
【0049】
好ましくは、本発明の第1の態様において使用される固定相は、オクタデシルシリルシリカゲル、オクチルシリルシリカゲル、フェニルアルキルシリカゲル、シアノプロピルシリカゲル、アミノプロピルシリカゲル、またはアルキルジオールシリカゲルなどの逆相である。特に適切な固定相は、オクタデシルシリルシリカゲル、またはオクチルシリルシリカゲルを含む。特に好ましい固定相は、好ましくはポアサイズ100Åの、Sunfire C18 (250mm×4.6mm)、5μmのカラムを含む。
【0050】
好ましくは、固定相の粒子サイズは0.1μmと100μmの間であり、または0.5μmと25μmの間であり、または1μmと10μmの間である。より好ましくは、固定相の粒子サイズは約5μmである。
【0051】
好ましくは、固定相のポアサイズは10Åと1000Åの間であり、または20Åと400Åの間であり、または50Åと150Åの間である。より好ましくは、固定相のポアサイズは約100Åである。
【0052】
本発明の第1の態様の一実施形態において、クロマトグラフィーは長さ10mmと5000mmの間のカラムにおいて、または長さ50mmと1000mmの間のカラムにおいて、または長さ100mmと500mmの間において行われる。より好ましくは、クロマトグラフィーは長さ約250mmのカラムにおいて行われる。
【0053】
クロマトグラフィーは内径0.01mmと100mmの間の、または内径0.1mmと50mmの間の、または内径1mmと10mmの間のカラムにおいて行われてよい。より好ましくは、クロマトグラフィーは内径約4.6mmのカラムにおいて行われる。
【0054】
溶出液は、UVもしくは可視分光光度計、蛍光分光光度計、示差屈折計、電気化学検出器、質量分析機、光散乱検出器、または放射能検出器などの検出器によって分析することができる。
【0055】
本発明の第1の態様の一実施形態において、分析されるクロピドグレルは医薬組成物における使用用である。好ましくは該方法はクロピドグレルを含む医薬組成物の分析方法である。
【0056】
本発明の第1の態様の別の実施形態において、クロピドグレルは塩、溶媒和物または水和物の形態である。好ましくは、クロピドグレルはビスルファートまたは水素ブロミド塩のいずれかである。
【0057】
本発明の第1の態様の一実施形態において、HPLC法は以下から選択される1種以上の不純物を検出し及び場合により定量化する:
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸 (II);
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート (III);
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド (IV); 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル) アセトニトリル (V)。
【0058】
【化2】

【0059】
好ましくは、本発明の第1の態様に従うHPLC法は、以下から選択される1種以上の不純物を1回の操作において検出し及び場合により定量化する:
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸 (II);
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート (III);
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド (IV); 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル) アセトニトリル (V)。
【0060】
より好ましくは、本発明の第1の態様に従うHPLC法は、以下の化合物から選択されるものを含むあらゆる不純物を1回の操作において効率的に検出し及び定量化する:
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸 (II) (米国薬局方29において不純物Aとして掲載);
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート (III) (米国薬局方29において不純物Bとして掲載);
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド (IV); 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル) アセトニトリル (V)。
【0061】
本発明の第1の態様の前記実施形態のいずれにおいても、不純物(II)及び/または(IV)の検出及び/または定量化は、代わりにまたは追加で、不純物(II)及び/または(IV)のエナンチオマーの検出及び/または定量化を含んでもよい。さらに、不純物(II)及び/または(IV)の検出及び/または定量化は、場合により代わりに、不純物(II)及び/または(IV)の両方のエナンチオマーの検出及び/または定量化を、それらを区別しないで、含んでもよい。
【0062】
さらに、本発明の第1の態様の前記実施形態のいずれにおいても、不純物(III)及び/または(V)の検出及び/または定量化は、代わりにまたは追加で、不純物(III)及び/または(V)の1種以上の特定のエナンチオマーの検出及び/または定量化を含んでもよい。
【0063】
本発明の第2の態様は、クロピドグレルを分析するためのHPLC法を提供し、ここで、移動相は極性プロトン性有機溶媒を含み、固定相はゲルを含む。
【0064】
好ましくは、極性プロトン性有機溶媒は実質的に水混和性の溶媒である。
【0065】
本発明の第2の態様の一実施形態において、極性プロトン性有機溶媒は、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノール、あるいはこれらの混合物から選択される。好ましくは、極性プロトン性有機溶媒は、メタノール、エタノール、n-プロパノールまたはイソ-プロパノール、あるいはこれらの混合物から選択される。非常に好ましくは、極性プロトン性有機溶媒はメタノールである。
【0066】
本発明の第2の態様の別の実施形態において、移動相は第1の液体A及び第2の液体Bを含む2種以上の液体を含み、第2の液体Bは、極性プロトン性有機溶媒を含むか、または極性プロトン性有機溶媒である。
【0067】
好ましくは、第1の液体Aは、水またはバッファー水溶液などの、水性ベースである。
【0068】
好ましくは、バッファーは酸または有機塩または無機塩である。
【0069】
典型的には、バッファーはリン酸塩、酢酸塩、ギ酸塩またはトリフルオロ酢酸である。非常に好ましくは、バッファーはリン酸二水素カリウムなどのリン酸塩である。
【0070】
バッファーは0.001から0.1 Mの濃度、好ましくは0.001から0.05 Mの濃度、より好ましくは0.005から0.05 Mの濃度、非常に好ましくは約0.02 Mの濃度で存在し得る。
【0071】
好ましくは、バッファーは0.005から0.05 Mの濃度で存在するリン酸二水素カリウムである。非常に好ましくは、バッファーが約0.02 Mの濃度で存在するリン酸二水素カリウムである。
【0072】
好ましくは、バッファーのpHは約2から6、より好ましくはpHは2.5と4.5の間、非常に好ましくはバッファーのpHは約3.5である。
【0073】
第1の液体Aは好ましくは実質的に水混和性である1種以上の追加の溶媒を場合により含んでもよい。
【0074】
追加の溶媒は、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノールなどの極性プロトン性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン、アセトン、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、1,4-ジオキサン、ピリジンまたはアセトニトリルなどの双極性非プロトン性溶媒、あるいはこれらの混合物から選択される有機溶媒であってよい。好ましくは、追加の溶媒は、メタノール、エタノール、アセトニトリル、n-プロパノールまたはイソ-プロパノール、あるいはこれらの混合物から選択される。第1の液体Aにおける追加の溶媒は第2の液体Bと同一の溶媒であってもなくてもよい。第1の液体Aにおける追加の溶媒は好ましくはメタノールである。
【0075】
第1の液体Aは追加の溶媒を10から90% v/v、好ましくは30から80% v/v、より好ましくは50から70% v/vで含んでもよい。非常に好ましくは、第1の液体Aは追加の溶媒を約60% v/vで含む。
【0076】
特に好ましい一実施形態においては、第1の液体Aは水性リン酸二水素カリウムとメタノールの混合物(40:60 v/v)であり、第2の液体Bはメタノールである。
【0077】
好ましくは、0.01ml/分と10ml/分の間の移動相の流速が用いられ、より好ましくは、0.1ml/分と4ml/分の間の移動相の流速が用いられ、より好ましくは、約1ml/分の移動相の流速が用いられる。
【0078】
本発明の第2の態様の一実施形態において、HPLC法は、好ましくは、液体AおよびBの相対濃度が、99.5%A:0.5%Bと0.5%A:99.5%Bの間、または90%A:10%Bと約10%A:90%Bの間、より好ましくは75%A:25%Bと25%A:75%Bの間に設定されるような定組成法である。より好ましくは、液体AおよびBの相対濃度は約50%A:50%Bである。
【0079】
本発明の第2の態様の代替の一実施形態において、移動相の液体の相対濃度は所定の勾配に従って変化する。典型的には、液体AおよびBの相対濃度が、10分から180分の期間にわたって、100% A: 0% Bから0% A:100% Bの間の勾配に従って変化するような勾配のプログラミングを該方法は含む。好ましくは、勾配は30分から120分の期間にわたって100% A: 0% Bから0% A:100% Bの間であり、より好ましくは、30分から60分の期間にわたって100% A: 0% Bから0% A:100% Bの間である。あるいは、液体AおよびBの相対濃度は、約100% A: 0% Bから、または約95%A:5%Bから、または約90%A:10%Bから、または約85%A:15%Bから、約0% A:100% Bまで、または約5%A:95%Bまで、または約10%A:90%Bまで、または約15%A:85%Bまで、または約50% A:50% Bまでの勾配に従って変化するような勾配のプログラミングが用いられてよい。勾配における変化は、典型的には、10分から180分にわたって、好ましくは30分から120分にわたって、より好ましくは30分から60分にわたって起こってよい。
【0080】
本発明の第2の態様の好ましい一実施形態において、第1の液体Aは0.02 M水性リン酸二水素カリウムとメタノールであり(40:60 v/v)、第2の液体Bはメタノールである。好ましくはかかる実施形態において勾配は以下の通りである:
【0081】
【表2】

【0082】
本発明の第2の態様の一実施形態において、使用される固定相はシリカゲルである。
【0083】
別の実施形態において、使用される固定相はキラルであり、及び/または、移動相はキラルセレクターをさらに含む。
【0084】
好ましくは、本発明の第2の態様において使用される固定相は、オクタデシルシリルシリカゲル、オクチルシリルシリカゲル、フェニルアルキルシリカゲル、シアノプロピルシリカゲル、アミノプロピルシリカゲル、またはアルキルジオールシリカゲルなどの逆相である。特に適切な固定相は、オクタデシルシリルシリカゲル、またはオクチルシリルシリカゲルを含む。特に好ましい固定相は、好ましくはポアサイズ100Åの、Sunfire C18(250mm×4.6mm)、5μmのカラムを含む。
【0085】
好ましくは、固定相の粒子サイズは0.1μmと100μmの間であり、または0.5μmと25μmの間であり、または1μmと10μmの間である。より好ましくは、固定相の粒子サイズは約5μmである。
【0086】
好ましくは、固定相のポアサイズは10Åと1000Åの間であり、または20Åと400Åの間であり、または50Åと150Åの間である。より好ましくは、固定相のポアサイズは約100Åである。
【0087】
好ましくは、クロマトグラフィーは、約15℃から40℃の間の温度で実施される。
【0088】
本発明の第2の態様の一実施形態において、クロマトグラフィーは長さ10mmと5000mmの間のカラムにおいて、または長さ50mmと1000mmの間のカラムにおいて、または長さ100mmと500mmの間において行われる。より好ましくは、クロマトグラフィーは長さ約250mmのカラムにおいて行われる。
【0089】
クロマトグラフィーは内径0.01mmと100mmの間の、または内径0.1mmと50mmの間の、または内径1mmと10mmの間のカラムにおいて行われてよい。より好ましくは、クロマトグラフィーは内径4.6mmのカラムにおいて行われる。
【0090】
溶出液は、UVもしくは可視分光光度計、蛍光分光光度計、示差屈折計、電気化学検出器、質量分析機、光散乱検出器、または放射能検出器などの検出器によって分析されてよい。
【0091】
本発明の第2の態様の一実施形態において、分析されるクロピドグレルは医薬組成物における使用用である。好ましくは該方法はクロピドグレルを含む医薬組成物の分析方法である。
【0092】
本発明の第2の態様の別の実施形態において、クロピドグレルは塩、溶媒和物または水和物の形態である。好ましくは、クロピドグレルはビスルファートまたは水素ブロミド塩のいずれかである。
【0093】
本発明の第2の態様の一実施形態において、HPLC法は以下から選択される1種以上の不純物を検出し及び場合により定量化する:
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸 (II);
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート (III);
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド (IV); 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトニトリル (V)。
【0094】
好ましくは、本発明の第2の態様に従うHPLC法は、以下から選択される1種以上の不純物を1回の操作において検出し及び場合により定量化する:
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸 (II);
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート (III);
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド (IV); 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル) アセトニトリル (V)。
【0095】
非常に好ましくは、本発明の第2の態様に従うHPLC法は、以下の化合物から選択されるものを含むあらゆる不純物を1回の操作において検出し及び定量化する:
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸 (II);
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート (III);
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド (IV); 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル) アセトニトリル (V)。
【0096】
本発明の第2の態様の前記実施形態のいずれにおいても、不純物(II)及び/または(IV)の検出及び/または定量化は、代わりにまたは追加で、不純物(II)及び/または(IV)のエナンチオマーの検出及び/または定量化を含んでもよい。さらに、不純物(II)及び/または(IV)の検出及び/または定量化は、場合により代わりに、不純物(II)及び/または(IV)の両方のエナンチオマーの検出及び/または定量化を、それらを区別しないで、含んでもよい。
【0097】
さらに、本発明の第2の態様の前記実施形態のいずれにおいても、不純物(III)及び/または(V)の検出及び/または定量化は、代わりにまたは追加で、不純物(III)及び/または(V)の1種以上の特定のエナンチオマーの検出及び/または定量化を含んでもよい。
【0098】
本発明の第3の態様は、以下から選択される1種以上の不純物の検出及び場合により定量化を含む、物質を分析するための方法を提供する:
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド (IV); 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル) アセトニトリル (V)。
【0099】
好ましくは、本発明の第3の態様の方法は、以下から選択される1種以上の検出及び場合により定量化をさらに含む:
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸 (II);及び
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート (III)。
【0100】
本発明の第3の態様の前記実施形態のいずれにおいても、不純物(II)及び/または(IV)の検出及び/または定量化は、代わりにまたは追加で、不純物(II)及び/または(IV)のエナンチオマーの検出及び/または定量化を含んでもよい。さらに、不純物(II)及び/または(IV)の検出及び/または定量化は、場合により代わりに、不純物(II)及び/または(IV)の両方のエナンチオマーの検出及び/または定量化を、それらを区別しないで、含んでもよい。
【0101】
さらに、本発明の第3の態様の前記実施形態のいずれにおいても、不純物(III)及び/または(V)の検出及び/または定量化は、代わりにまたは追加で、不純物(III)及び/または(V)の1種以上の特定のエナンチオマーの検出及び/または定量化を含んでもよい。
【0102】
本発明の第3の態様の一実施形態において、物質は活性薬剤成分である。好ましくは、物質は、クロピドグレルであって、場合により塩、溶媒和物または水和物の形態である。非常に好ましくは、クロピドグレルはビスルファートまたは水素ブロミド塩のいずれかである。好ましくは、分析されるクロピドグレルは医薬組成物における使用用である。
【0103】
本発明の第3の態様の一実施形態において、該方法はクロピドグレルを含む医薬組成物の分析方法である。
【0104】
本発明の第3の態様の別の実施形態において、物質は25重量%未満の1つまたは複数の不純物を含む。好ましくは、物質は10重量%未満の、5重量%未満の、または2重量%未満の、1つまたは複数の不純物を含む。より好ましくは、物質は1重量%未満の、または0.5重量%未満の、1つまたは複数の不純物を含む。
【0105】
本発明の第3の態様の別の実施形態において、方法は、好ましくは、移動相が第1の液体Aおよび第2の液体Bを含む2つ以上の液体を含むような、HPLCの使用を含む。
【0106】
好ましくは、第1の液体Aは、水、またはバッファー水溶液など、水性ベースである。
【0107】
好ましくは、バッファーは酸、または有機塩もしくは無機塩である。
【0108】
典型的には、バッファーは、リン酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、またはトリフルオロ酢酸である。より好ましくは、バッファーは、リン酸二水素カリウムなどのリン酸塩である。
【0109】
バッファーは、0.001Mから0.1Mの濃度で、好ましくは0.001Mから0.05Mの濃度で、より好ましくは0.005Mから0.05Mの濃度で、非常に好ましくは約0.02Mの濃度で存在することができる。
【0110】
好ましくは、バッファーは0.005Mから0.05Mの濃度で存在するリン酸二水素カリウムである。非常に好ましくは、バッファーは約0.02Mの濃度で存在するリン酸二水素カリウムである。
【0111】
好ましくは、バッファーのpHは約2から6であり、より好ましくはpHは2.5と4.5の間であり、非常に好ましくはバッファーのpHは約3.5である。
【0112】
第1の液体Aは、好ましくは実質的に水混和性である1種以上の追加の溶媒を場合により含んでもよい。
【0113】
追加の溶媒は、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノールなどの極性プロトン性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン、アセトン、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、1,4-ジオキサン、ピリジンまたはアセトニトリルなどの双極性非プロトン性溶媒、あるいはこれらの混合物から選択される有機溶媒であってよい。好ましくは、追加の溶媒は、メタノール、エタノール、アセトニトリル、n-プロパノールまたはイソ-プロパノール、あるいはこれらの混合物から選択される。第1の液体Aにおける追加の溶媒は第2の液体Bと同一の溶媒であってもなくてもよい。第1の液体Aにおける追加の溶媒は好ましくはメタノールである。
【0114】
第1の液体Aは追加の溶媒を10から90% v/v、好ましくは30から80% v/v、より好ましくは50から70% v/vで含む。非常に好ましくは、第1の液体Aは追加の溶媒を約60% v/vで含む。
【0115】
第2の液体Bは、好ましくは、メタノール、エタノール、アセトニトリル、n-プロパノールまたはイソ-プロパノールなどの有機溶媒、あるいはこれらの混合物である。
【0116】
好ましくは、第2の液体Bは実質的に水混和性の溶媒である。
【0117】
好ましくは、第2の液体Bは、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノールなどの極性プロトン性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン、アセトン、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、1,4-ジオキサン、ピリジンまたはアセトニトリルなどの双極性非プロトン性溶媒、あるいはこれらの混合物である。非常に好ましくは、第2の液体Bはメタノールである。
【0118】
特に好ましい一実施形態において、第1の液体Aは水性リン酸二水素カリウムとメタノールの混合物(40:60 v/v)であり、第2の液体Bはメタノールである。
【0119】
好ましくは、0.01ml/分と10ml/分の間の移動相の流速が用いられ、より好ましくは、0.1ml/分と4ml/分の間の移動相の流速が用いられ、より好ましくは、約1ml/分の移動相の流速が用いられる。
【0120】
本発明の第3の態様の一実施形態において、HPLC法は、好ましくは、液体AおよびBの相対濃度が99.5%A:0.5%Bと0.5%A:99.5%Bの間、または90%A:10%Bと10%A:90%Bの間、より好ましくは、75%A:25%Bと25%A:75%Bの間に設定されるような定組成法である。より好ましくは、液体AおよびBの相対濃度は約50%A:50%Bである。
【0121】
本発明の第3の態様の代替の一実施形態において、移動相の液体の相対濃度は所定の勾配に従って変化する。典型的には、液体AおよびBの相対濃度が、10分から180分の期間にわたって、100% A: 0% Bから0% A:100% Bの間の勾配に従って変化するような勾配のプログラミングが含まれてもよい。好ましくは、勾配は30分から120分の期間にわたって100% A: 0% Bから0% A:100% Bの間である。より好ましくは、勾配は30分から60分の期間にわたって100% A: 0% Bから0% A:100% Bの間である。あるいは、液体AおよびBの相対濃度は、約100% A: 0% Bから、または約95%A:5%Bから、または約90%A:10%Bから、または約85%A:15%Bから、約0% A:100% Bまで、または約5%A:95%Bまで、または約10%A:90%Bまで、または約15%A:85%Bまで、または約50% A:50% Bまでの勾配に従って変化するような勾配のプログラミングが用いられてよい。勾配における変化は、典型的には、10分から180分にわたって、好ましくは30分から120分にわたって、より好ましくは30分から60分にわたって起こってよい。
【0122】
本発明の第3の態様の好ましい一実施形態において、第1の液体Aは0.02 M水性リン酸二水素カリウムとメタノールであり(40:60 v/v)、第2の液体Bはメタノールである。好ましくはかかる実施形態において勾配は以下の通りである:
【0123】
【表3】

【0124】
本発明の第3の態様の一実施形態において、使用される固定相はゲル、好ましくはシリカゲルである。
【0125】
別の実施形態において、使用される固定相はキラルであり、及び/または、移動相はキラルセレクターをさらに含む。
【0126】
好ましくは、本発明の第3の態様において使用される固定相は、オクタデシルシリルシリカゲル、オクチルシリルシリカゲル、フェニルアルキルシリカゲル、シアノプロピルシリカゲル、アミノプロピルシリカゲル、またはアルキルジオールシリカゲルなどの逆相である。特に適切な固定相は、オクタデシルシリルシリカゲル、またはオクチルシリルシリカゲルを含む。特に好ましい固定相は、好ましくはポアサイズ100Åの、Sunfire C18 (250mm×4.6mm)、5μmのカラムを含む。
【0127】
好ましくは、固定相の粒子サイズは0.1μmと100μmの間であり、または0.5μmと25μmの間であり、または1μmと10μmの間である。より好ましくは、固定相の粒子サイズは約5μmである。
【0128】
好ましくは、固定相のポアサイズは10Åと1000Åの間であり、または20Åと400Åの間であり、または50Åと150Åの間である。より好ましくは、固定相のポアサイズは約100Åである。
【0129】
好ましくは、クロマトグラフィーは、約15℃から40℃の間の温度で実施される。
【0130】
本発明の第3の態様の一実施形態において、クロマトグラフィーは長さ10mmと5000mmの間のカラムにおいて、または長さ50mmと1000mmの間のカラムにおいて、または長さ100mmと500mmの間において行われる。より好ましくは、クロマトグラフィーは長さ約250mmのカラムにおいて行われる。
【0131】
クロマトグラフィーは内径0.01mmと100mmの間の、または内径0.1mmと50mmの間の、または内径1mmと10mmの間のカラムにおいて行われてよい。より好ましくは、クロマトグラフィーは内径4.6mmのカラムにおいて行われる。
【0132】
溶出液は、UVもしくは可視分光光度計、蛍光分光光度計、示差屈折計、電気化学検出器、質量分析機、光散乱検出器、または放射能検出器などの検出器によって分析されてよい。
【0133】
疑いを回避するために、実行可能である限り、本発明の所与の態様のあらゆる実施形態は、本発明の同じ態様のあらゆる他の実施形態と併せて生じてよい。さらに、実行可能である限り、本発明のあらゆる態様の、あらゆる好ましい、または任意選択の実施形態は、本発明のあらゆる他の態様の、好ましい、または任意選択の実施形態ともみなされなければならないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0134】
本発明は、APIとしてのクロピドグレル及び/またはその塩、あるいは医薬組成物として調製される際のクロピドグレル及び/またはその塩を分析するために使用可能である。
【0135】
本発明によって分析することができる医薬組成物は、固体および液体の組成物を含み、場合により、1つまたは複数の薬学的に許容される担体または賦形剤を含む。固体形態の組成物には、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、および分散性顆粒剤が含まれる。液体組成物には、経口、注射、もしくは注入の経路によって投与することができる液剤、または懸濁剤が含まれる。
【0136】
本発明で用いられる用語「不純物」または「関連物質」は、本明細書を通して、APIもしくは医薬組成物の製造において形成される不純物、および/または貯蔵時にAPIの分解によって、もしくは医薬組成物中に形成される不純物のいずれかを意味することができる。
【0137】
上記で論じたように、先行技術において報告されたHPLC法は、特にヨーロッパ特許No.EP 1 353 928号に開示される方法によって調製されるクロピドグレル及び/またはその塩の合成において形成される関連物質に関して、クロピドグレルを分析するのに適さない。先行技術において遭遇する困難に対する理由は、関連物質とクロピドグレルの間の極性の差が大きいことであり得る。
【0138】
しかし、本発明の特に好ましい一実施形態により、この問題点は解決され、1回の操作において、この特定の合成プロセスにおいて形成した全ての不純物および中間物が効率的に検出され、定量化される。本発明は、勾配方法により極性から非極性の不純物が全て溶出されるので、有利である。
【0139】
本発明は、クロピドグレル及び/またはその塩中の関連物質を分析するのに、方法が、選択的であり、直線性があり、精度があり、正確さがあり、頑健性があるので、やはり有利である。さらに、本発明は感度が高く、保健衛生当局によって指定される承認限界よりずっと低いレベルの、クロピドグレル及び/またはその塩中の関連物質の検出および定量化が可能になる。
【0140】
さらに、本発明の方法を用いて、クロピドグレルの試料の貯蔵時に形成される分解不純物を全て、容易に検出および定量化することができる。これは、ICH Q1Aガイドラインに従って強制的な分解試験を行うことによって確立され、特異性、直線性および範囲、精度(反復性、再現性、および中間精度)、正確さ、検出限界(LOD)、定量限界(LOQ)、頑健性、およびシステム適合性のパラメータを網羅する、ICH Q2Aガイドラインに従って確証された。
【0141】
第1の液体Aにおいて場合により用いられるバッファーは、リン酸、酢酸、またはギ酸の、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、リチウム塩、またはアルミニウム塩などの無機塩、およびこれらの混合物であってよい。あるいは、バッファーは、酢酸またはギ酸のアンモニウム塩などの有機塩、およびこれらの混合物であってよい。あるいは、バッファーは、鉱酸、または酢酸もしくはトリフルオロ酢酸などのカルボン酸であってよい。好ましくは、第1の液体Aは水性リン酸二水素カリウム(場合により無水物)とメタノールの混合物である(40:60 v/v)。
【0142】
液体Aにおける追加の溶媒として、または第2の液体Bとして用いられる有機溶媒は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、ブタノール、もしくはイソプロパノールなどの低級アルキルアルコールのような有機溶媒、またはこれらの混合物であってよい。あるいは、有機溶媒は、テトラヒドロフラン、もしくはアセトニトリル、またはあらゆる適切な有機溶媒であってよい。好ましくは有機溶媒はメタノールである。
【0143】
本発明の方法において使用される固定相が、オクタデシルシリルシリカゲル(RP-18)またはオクチルシリルシリカゲル(RP-8)から選択されるのが好ましい。
【0144】
所望により、内部標準化合物を、本発明の方法において用いてもよい。あるいは、分析する構成成分の濃度を、1つまたは複数の外部標準化合物と比較することによって決定してもよい。
【0145】
本発明者らは、本発明の方法に再現性、正確さ、精度、濃度に関する直線性、および頑健性があることを示すために、本発明の方法を広範囲にわたって試験した。
【0146】
本発明を、特定の実施形態に関して記載してきたが、当業者であればある種の改変および同等物は明らかであり、これらは本発明の範囲内に含まれものとされる。
【0147】
本明細書に開示した本発明の方法を、チクロピジンなどのクロピドグレル、並びにそれらの塩及び/または異性体もしくはエナンチオマーと同様の化学構造および/または同様の化学的性質もしくは物理的性質を有する化合物の分析にやはり用いることができる。
【0148】
本発明を以下の実施例によって説明するが、これらによって限定されるものではない。
【実施例】
【0149】
実験条件:
カラム: Sunfire C18 (250mm×4.6mm)、5μ、ポアサイズ1000Å
流速:1ml/分
検出:225 nm
試料濃度:1000 ppm
希釈液:メタノール
第1の液体A: 0.02M 水性リン酸二水素カリウム(無水物)とメタノール(40:60 v/v)
第2の液体B: メタノール
移動相:第1の液体A-第2の液体Bの勾配。勾配プログラムを以下に記載する:
【0150】
【表4】

【0151】
全ての中間体およびクロピドグレルに対して得られた、保持時間(RT)、相対保持時間(RRT)、検出限界(LOD)、および定量限界(LOQ)をTable 1(表5)に概略する。
【0152】
【表5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動相が、第1の液体Aおよび第2の液体Bを含む2つ以上の液体を含み、液体の相対濃度が所定の勾配に従って変化する、クロピドグレルを分析するためのHPLC法。
【請求項2】
第1の液体Aが水性ベースである、請求項1に記載のHPLC法。
【請求項3】
第1の液体Aが、水、またはバッファー水溶液を含む、請求項2に記載のHPLC法。
【請求項4】
バッファーが、酸、または有機塩もしくは無機塩である、請求項3に記載のHPLC法。
【請求項5】
バッファーが、リン酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、またはトリフルオロ酢酸である、請求項4に記載のHPLC法。
【請求項6】
バッファーがリン酸塩である、請求項4または5に記載のHPLC法。
【請求項7】
バッファーがリン酸二水素カリウムである、請求項6に記載のHPLC法。
【請求項8】
バッファーが0.001Mから0.1Mの濃度で存在する、請求項3から7のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項9】
バッファーが0.001Mから0.05Mの濃度で存在する、請求項8に記載のHPLC法。
【請求項10】
バッファーが0.005Mから0.05Mの濃度で存在する、請求項9に記載のHPLC法。
【請求項11】
バッファーが約0.02Mの濃度で存在する、請求項10に記載のHPLC法。
【請求項12】
バッファーが、0.005Mから0.05Mの濃度で存在するリン酸二水素カリウムである、請求項10に記載のHPLC法。
【請求項13】
リン酸二水素カリウムが約0.02Mの濃度で存在する、請求項12に記載のHPLC法。
【請求項14】
バッファーのpHが約2から6である、請求項3から13のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項15】
バッファーのpHが約3.5である、請求項14に記載のHPLC法。
【請求項16】
第1の液体Aが1種以上の追加の溶媒を含む、請求項1から15のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項17】
追加の溶媒が実質的に水混和性の溶媒である、請求項16に記載のHPLC法。
【請求項18】
追加の溶媒が、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノールなどの極性プロトン性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン、アセトン、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、1,4-ジオキサン、ピリジンまたはアセトニトリルなどの双極性非プロトン性溶媒、あるいはこれらの混合物から選択される有機溶媒である、請求項16または17に記載のHPLC法。
【請求項19】
追加の溶媒がメタノールである、請求項18に記載のHPLC法。
【請求項20】
第1の液体Aが10から90% v/vの追加の溶媒を含む、請求項16から19のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項21】
第1の液体Aが約60% v/vの追加の溶媒を含む、請求項20に記載のHPLC法。
【請求項22】
追加の溶媒が第2の液体Bと同一である、請求項16から21のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項23】
第2の液体Bが有機溶媒である、請求項1から22のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項24】
第2の液体Bが実質的に水混和性の溶媒である、請求項1から23のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項25】
第2の液体Bが、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノールなどの極性プロトン性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン、アセトン、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、1,4-ジオキサン、ピリジンまたはアセトニトリルなどの双極性非プロトン性溶媒、あるいはこれらの混合物である、請求項1から24のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項26】
第2の液体Bが、メタノール、エタノール、アセトニトリル、n-プロパノールまたはイソ-プロパノール、またはこれらの混合物から選択される、請求項1から25のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項27】
第2の液体Bがメタノールである、請求項26に記載のHPLC法。
【請求項28】
第1の液体Aが水性リン酸二水素カリウムとメタノールの混合物(40:60 v/v)であり、第2の液体Bがメタノールである、請求項27に記載のHPLC法。
【請求項29】
0.01ml/分と10ml/分の間の移動相の流速が用いられる、請求項1から28のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項30】
約1ml/分の移動相の流速が用いられる、請求項29に記載のHPLC法。
【請求項31】
液体AおよびBの相対濃度が、10分から180分にわたって操作して、100% A: 0% Bから0% A:100% Bの間の勾配に従って変化するような勾配のプログラミングを含む、請求項1から30のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項32】
勾配が30分から120分にわたって操作される、請求項31に記載のHPLC法。
【請求項33】
勾配が30分から60分にわたって操作される、請求項32に記載のHPLC法。
【請求項34】
第1の液体Aが0.02 M水性リン酸二水素カリウムとメタノールの混合物(40:60 v/v)であり、第2の液体Bがメタノールである、請求項1から33のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項35】
勾配が以下の通りである、請求項34に記載のHPLC法。
【表1】

【請求項36】
使用される固定相がゲルである、請求項1から35のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項37】
使用される固定相がキラルである、請求項1から36のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項38】
移動相がキラルセレクターをさらに含む、請求項1から37のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項39】
使用される固定相が逆相である、請求項1から38のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項40】
使用される固定相が、オクタデシルシリルシリカゲル、オクチルシリルシリカゲル、フェニルアルキルシリカゲル、シアノプロピルシリカゲル、アミノプロピルシリカゲル、またはアルキルジオールシリカゲルである、請求項39に記載のHPLC法。
【請求項41】
使用される固定相が、オクタデシルシリルシリカゲルまたはオクチルシリルシリカゲルである、請求項40に記載のHPLC法。
【請求項42】
固定相がSunfire C18 (250mm×4.6mm)、5μカラムを含む、請求項41に記載のHPLC法。
【請求項43】
固定相の粒子サイズが0.1μmと100μmの間である、請求項1から42のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項44】
固定相の粒子サイズが約5μmである、請求項43に記載のHPLC法。
【請求項45】
固定相のポアサイズが10Åと1000Åの間である、請求項1から44のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項46】
クロマトグラフィーが約15℃から40℃の間の温度で実施される、請求項1から45のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項47】
クロマトグラフィーが長さ10mmと5000mmの間のカラムにおいて実施される、請求項1から46のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項48】
クロマトグラフィーが内径0.01mmと100mmの間のカラムにおいて実施される、請求項1から47のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項49】
溶出液が、UVもしくは可視分光光度計、蛍光分光光度計、示差屈折計、電気化学検出器、質量分析機、光散乱検出器、または放射能検出器などの検出器によって分析される、請求項1から48のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項50】
分析されるクロピドグレルが医薬組成物における使用用である、請求項1から49のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項51】
クロピドグレルを含む医薬組成物の分析方法である、請求項1から50のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項52】
クロピドグレルが塩、溶媒和物または水和物の形態である、請求項1から51のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項53】
クロピドグレルがビスルファートまたは水素ブロミド塩のいずれかである、請求項52に記載のHPLC法。
【請求項54】
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸;
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート;
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド; 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトニトリル
から選択される1種以上の不純物を検出し及び場合により定量化する、請求項1から53のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項55】
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸;
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート;
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド; 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトニトリル
から選択される1種以上の不純物を1回の操作において検出し及び場合により定量化する、請求項1から54のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項56】
以下の化合物:
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸;
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート;
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド; 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトニトリル
から選択されるものを含むあらゆる不純物を1回の操作において検出し及び定量化する、請求項1から55のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項57】
移動相が極性プロトン性有機溶媒を含み、固定相がゲルを含む、クロピドグレルを分析するためのHPLC法。
【請求項58】
極性プロトン性有機溶媒が実質的に水混和性の溶媒である、請求項57に記載のHPLC法。
【請求項59】
極性プロトン性有機溶媒が、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノール、あるいはこれらの混合物から選択される、請求項57または58に記載のHPLC法。
【請求項60】
極性プロトン性有機溶媒が、メタノール、エタノール、n-プロパノールまたはイソ-プロパノール、あるいはこれらの混合物から選択される、請求項59に記載のHPLC法。
【請求項61】
極性プロトン性有機溶媒がメタノールである、請求項60に記載のHPLC法。
【請求項62】
移動相が第1の液体A及び第2の液体Bを含む2種以上の液体を含み、第2の液体Bが、極性プロトン性有機溶媒を含むか、または極性プロトン性有機溶媒である、請求項57から61のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項63】
第1の液体Aが水性ベースである、請求項62に記載のHPLC法。
【請求項64】
第1の液体Aが、水またはバッファー水溶液である、請求項63に記載のHPLC法。
【請求項65】
バッファーが酸または有機塩または無機塩である、請求項64に記載のHPLC法。
【請求項66】
バッファーがリン酸塩、酢酸塩、ギ酸塩またはトリフルオロ酢酸である、請求項65に記載のHPLC法。
【請求項67】
バッファーがリン酸塩である、請求項65または66に記載のHPLC法。
【請求項68】
バッファーがリン酸二水素カリウムである、請求項67に記載のHPLC法。
【請求項69】
バッファーが0.001から0.1 Mの濃度で存在する、請求項64から68のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項70】
バッファーが0.001から0.05 Mの濃度で存在する、請求項69に記載のHPLC法。
【請求項71】
バッファーが0.005から0.05 Mの濃度で存在する、請求項70に記載のHPLC法。
【請求項72】
バッファーが約0.02 Mの濃度で存在する、請求項71に記載のHPLC法。
【請求項73】
バッファーが0.005から0.05 Mの濃度で存在するリン酸二水素カリウムである、請求項71に記載のHPLC法。
【請求項74】
リン酸二水素カリウムが約0.02 Mの濃度で存在する請求項73に記載のHPLC法。
【請求項75】
バッファーのpHが約2から6である、請求項64から74のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項76】
バッファーのpHが約3.5である、請求項75に記載のHPLC法。
【請求項77】
第1の液体Aが1種以上の追加の溶媒を含む、請求項62から76のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項78】
追加の溶媒が実質的に水混和性溶媒である、請求項77に記載のHPLC法。
【請求項79】
追加の溶媒が、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノールなどの極性プロトン性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン、アセトン、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、1,4-ジオキサン、ピリジンまたはアセトニトリルなどの双極性非プロトン性溶媒から選択される有機溶媒、あるいはこれらの混合物である、請求項77または78に記載のHPLC法。
【請求項80】
追加の溶媒がメタノールである、請求項79に記載のHPLC法。
【請求項81】
第1の液体Aが10から90% v/vの追加の溶媒を含む、請求項77から80のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項82】
第1の液体Aが約60% v/vの追加の溶媒を含む、請求項81に記載のHPLC法。
【請求項83】
追加の溶媒が第2の液体Bと同一である、請求項77から82のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項84】
第1の液体Aが水性リン酸二水素カリウムとメタノールの混合物(40:60 v/v)であり、第2の液体Bがメタノールである、請求項62から83のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項85】
0.01ml/分と10ml/分の間の移動相の流速が用いられる、請求項62から84のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項86】
約1ml/分の移動相の流速が用いられる、請求項85に記載のHPLC法。
【請求項87】
HPLC法が定組成法である、請求項62から86のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項88】
液体AおよびBの相対濃度が99.5%A:0.5%Bから0.5%A:99.5%Bの間に設定される、請求項87に記載のHPLC法。
【請求項89】
液体AおよびBの相対濃度が約50%A:50%Bである、請求項88に記載のHPLC法。
【請求項90】
移動相の液体の相対濃度が所定の勾配に従って変化する、請求項62から86のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項91】
液体AおよびBの相対濃度が、10分から180分にわたって操作して、100% A: 0% Bから0% A:100% Bの間の勾配に従って変化するような勾配のプログラミングを含む、請求項90に記載のHPLC法。
【請求項92】
勾配が30分から120分にわたって操作される、請求項91に記載のHPLC法。
【請求項93】
勾配が30分から60分にわたって操作される、請求項92に記載のHPLC法。
【請求項94】
第1の液体Aが0.02 M水性リン酸二水素カリウムとメタノールの混合物(40:60 v/v)であり、第2の液体Bがメタノールである、請求項90から93のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項95】
勾配が以下の通りである、請求項94に記載のHPLC法。
【表2】

【請求項96】
使用される固定相がシリカゲルである、請求項57から95のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項97】
使用される固定相がキラルである、請求項57から96のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項98】
移動相がキラルセレクターをさらに含む、請求項57から97のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項99】
使用される固定相が逆相である、請求項57から98のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項100】
使用される固定相が、オクタデシルシリルシリカゲル、オクチルシリルシリカゲル、フェニルアルキルシリカゲル、シアノプロピルシリカゲル、アミノプロピルシリカゲル、またはアルキルジオールシリカゲルである、請求項99に記載のHPLC法。
【請求項101】
使用される固定相が、オクタデシルシリルシリカゲルまたはオクチルシリルシリカゲルである、請求項100に記載のHPLC法。
【請求項102】
固定相がSunfire C18 (250mm×4.6mm)、5μカラムを含む、請求項101に記載のHPLC法。
【請求項103】
固定相の粒子サイズが0.1μmと100μmの間である、請求項57から102のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項104】
固定相の粒子サイズが約5μmである、請求項103に記載のHPLC法。
【請求項105】
固定相のポアサイズが10Åと1000Åの間である、請求項57から104のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項106】
クロマトグラフィーが約15℃から40℃の間の温度で実施される、請求項57から105のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項107】
クロマトグラフィーが長さ10mmと5000mmの間のカラムにおいて実施される、請求項57から106のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項108】
クロマトグラフィーが内径0.01mmと100mmの間のカラムにおいて実施される、請求項57から107のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項109】
溶出液が、UVもしくは可視分光光度計、蛍光分光光度計、示差屈折計、電気化学検出器、質量分析機、光散乱検出器、または放射能検出器などの検出器によって分析される、請求項57から108のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項110】
分析されるクロピドグレルが医薬組成物における使用用である、請求項57から109のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項111】
クロピドグレルを含む医薬組成物の分析方法である、請求項57から110のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項112】
クロピドグレルが塩、溶媒和物または水和物の形態である、請求項57から111のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項113】
クロピドグレルがビスルファートまたは水素ブロミド塩のいずれかである、請求項112に記載のHPLC法。
【請求項114】
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸;
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート;
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド; 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトニトリル
から選択される1種以上の不純物を検出し及び場合により定量化する、請求項57から113のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項115】
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸;
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート;
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド; 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトニトリル
から選択される1種以上の不純物を1回の操作において検出し及び場合により定量化する、請求項57から114のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項116】
以下の化合物:
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸;
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート;
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド; 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル) アセトニトリル
から選択されるものを含むあらゆる不純物を1回の操作において検出し及び定量化する、請求項57から115のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項117】
D-(+)-α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル)アセトアミド; 及び
α-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]-5-ピリジル-(o-クロロフェニル) アセトニトリル
から選択される1種以上の不純物の検出及び場合により定量化を含む、物質の分析方法。
【請求項118】
(+)-(S)-(o-クロロフェニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-酢酸;及び
メチル(±)-(o-クロロフェニル)-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-6(7H)-アセタート
から選択される1種以上の不純物の検出及び場合により定量化をさらに含む、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
物質が活性薬剤成分である、請求項117または118に記載の方法。
【請求項120】
物質がクロピドグレルである、請求項117から119のいずれか一項に記載の方法。
【請求項121】
クロピドグレルが塩、溶媒和物または水和物の形態である、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
クロピドグレルがビスルファートまたは水素ブロミド塩のいずれかである、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
分析されるクロピドグレルが医薬組成物における使用用である、請求項120から122のいずれか一項に記載の方法。
【請求項124】
クロピドグレルを含む医薬組成物の分析方法である、請求項117または118のいずれか一項に記載の方法。
【請求項125】
物質が25重量%未満の1つまたは複数の不純物を含む、請求項117から124のいずれか一項に記載の方法。
【請求項126】
HPLCの使用を含む、請求項117から125のいずれか一項に記載の方法。
【請求項127】
移動相が、第1の液体Aおよび第2の液体Bを含む2つ以上の液体を含む、請求項126に記載の方法。
【請求項128】
第1の液体Aが水性ベースである、請求項127に記載の方法。
【請求項129】
第1の液体Aが、水、またはバッファー水溶液を含む、請求項128に記載の方法。
【請求項130】
バッファーが、酸、または有機塩もしくは無機塩である、請求項129に記載の方法。
【請求項131】
バッファーが、リン酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、またはトリフルオロ酢酸である、請求項130に記載の方法。
【請求項132】
バッファーがリン酸塩である、請求項130または131に記載の方法。
【請求項133】
バッファーがリン酸二水素カリウムである、請求項132に記載の方法。
【請求項134】
バッファーが0.001Mから0.1Mの濃度で存在する、請求項129から133のいずれか一項に記載の方法。
【請求項135】
バッファーが0.001Mから0.05Mの濃度で存在する、請求項134に記載の方法。
【請求項136】
バッファーが0.005Mから0.05Mの濃度で存在する、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
バッファーが約0.02Mの濃度で存在する、請求項136に記載の方法。
【請求項138】
バッファーが0.005Mから0.05Mの濃度で存在するリン酸二水素カリウムである、請求項136に記載の方法。
【請求項139】
リン酸二水素カリウムが約0.02Mの濃度で存在する、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
バッファーのpHが約2から6である、請求項129から139のいずれか一項に記載の方法。
【請求項141】
バッファーのpHが約3.5である、請求項140に記載の方法。
【請求項142】
第1の液体Aが1種以上の追加の溶媒を含む、請求項127から141のいずれか一項に記載の方法。
【請求項143】
追加の溶媒が実質的に水混和性の溶媒である、請求項142に記載の方法。
【請求項144】
追加の溶媒が、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノールなどの極性プロトン性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン、アセトン、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、1,4-ジオキサン、ピリジンまたはアセトニトリルなどの双極性非プロトン性溶媒から選択される有機溶媒、あるいはこれらの混合物である、請求項142または143に記載の方法。
【請求項145】
追加の溶媒がメタノールである、請求項144に記載のHPLC法。
【請求項146】
第1の液体Aが10から90% v/vの追加の溶媒を含む、請求項142から145のいずれか一項に記載の方法。
【請求項147】
第1の液体Aが約60% v/vの追加の溶媒を含む、請求項146に記載の方法。
【請求項148】
追加の溶媒が第2の液体Bと同一である、請求項142から147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項149】
第2の液体Bが有機溶媒である、請求項127から148のいずれか一項に記載の方法。
【請求項150】
第2の液体Bが実質的に水混和性溶媒である、請求項127から149のいずれか一項に記載の方法。
【請求項151】
第2の液体Bが、酢酸、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソ-プロパノール、イソ-ブタノール、sec-ブタノールまたはtert-ブタノールなどの極性プロトン性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン、アセトン、ジメトキシエタン、DMF、DMSO、1,4-ジオキサン、ピリジンまたはアセトニトリルなどの双極性非プロトン性溶媒、あるいはこれらの混合物である、請求項127から150のいずれか一項に記載の方法。
【請求項152】
第2の液体Bが、メタノール、エタノール、アセトニトリル、n-プロパノールまたはイソ-プロパノール、またはこれらの混合物から選択される、請求項151に記載の方法。
【請求項153】
第2の液体Bがメタノールである、請求項152に記載の方法。
【請求項154】
第1の液体Aが水性リン酸二水素カリウムとメタノールの混合物(40:60 v/v)であり、第2の液体Bがメタノールである、請求項153に記載の方法。
【請求項155】
0.01ml/分と10ml/分の間の移動相の流速が用いられる、請求項127から154のいずれか一項に記載の方法。
【請求項156】
約1ml/分の移動相の流速が用いられる、請求項155に記載の方法。
【請求項157】
HLPC法が定組成法である、請求項127から156のいずれか一項に記載の方法。
【請求項158】
液体AおよびBの相対濃度が99.5%A:0.5%Bから0.5%A:99.5%Bの間に設定される、請求項157に記載の方法。
【請求項159】
液体AおよびBの相対濃度が約50%A:50%Bである、請求項158に記載の方法。
【請求項160】
移動相の液体の相対濃度が所定の勾配に従って変化する、請求項127から156のいずれか一項に記載の方法。
【請求項161】
液体AおよびBの相対濃度が、10分から180分にわたって操作して、100% A: 0% Bから0% A:100% Bの間の勾配に従って変化するような勾配のプログラミングを含む、請求項160に記載の方法。
【請求項162】
勾配が30分から120分にわたって操作される、請求項161に記載の方法。
【請求項163】
勾配が30分から60分にわたって操作される、請求項162に記載の方法。
【請求項164】
第1の液体Aが0.02 M水性リン酸二水素カリウムとメタノールの混合物(40:60 v/v)であり、第2の液体Bがメタノールである、請求項160から163のいずれか一項に記載の方法。
【請求項165】
勾配が以下の通りである、請求項164に記載のHPLC法。
【表3】

【請求項166】
使用される固定相がゲルである、請求項126から165のいずれか一項に記載の方法。
【請求項167】
使用される固定相がキラルである、請求項126から166のいずれか一項に記載の方法。
【請求項168】
移動相がキラルセレクターをさらに含む、請求項126から167のいずれか一項に記載の方法。
【請求項169】
使用される固定相が逆相である、請求項126から168のいずれか一項に記載の方法。
【請求項170】
使用される固定相が、オクタデシルシリルシリカゲル、オクチルシリルシリカゲル、フェニルアルキルシリカゲル、シアノプロピルシリカゲル、アミノプロピルシリカゲル、またはアルキルジオールシリカゲルである、請求項169に記載の方法。
【請求項171】
使用される固定相が、オクタデシルシリルシリカゲルまたはオクチルシリルシリカゲルである、請求項170に記載の方法。
【請求項172】
固定相がSunfire C18 (250mm×4.6mm)、5μカラムを含む、請求項171に記載の方法。
【請求項173】
固定相の粒子サイズが0.1μmと100μmの間である、請求項126から172のいずれか一項に記載の方法。
【請求項174】
固定相の粒子サイズが約5μmである、請求項173に記載の方法。
【請求項175】
固定相のポアサイズが10Åと1000Åの間である、請求項126から174のいずれか一項に記載のHPLC法。
【請求項176】
クロマトグラフィーが約15℃から40℃の間の温度で実施される、請求項126から175のいずれか一項に記載の方法。
【請求項177】
クロマトグラフィーが長さ10mmと5000mmの間のカラムにおいて実施される、請求項126から176のいずれか一項に記載の方法。
【請求項178】
クロマトグラフィーが内径0.01mmと100mmの間のカラムにおいて実施される、請求項126から177のいずれか一項に記載の方法。
【請求項179】
溶出液が、UVもしくは可視分光光度計、蛍光分光光度計、示差屈折計、電気化学検出器、質量分析機、光散乱検出器、または放射能検出器などの検出器によって分析される、請求項126から178のいずれか一項に記載の方法。

【公表番号】特表2011−506950(P2011−506950A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−537527(P2010−537527)
【出願日】平成20年12月12日(2008.12.12)
【国際出願番号】PCT/GB2008/051186
【国際公開番号】WO2009/077784
【国際公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(508116469)ジェネリクス・(ユーケー)・リミテッド (34)
【出願人】(510164441)マイラン・デベロップメント・センター・プライベート・リミテッド (2)
【Fターム(参考)】