説明

グースアスファルトフィニッシャ

【課題】レベリングアームに対するレベルローラ装置の着脱及び取外したレベルローラ装置の移動並びに格納の各作業を安全かつ容易にし、回送台車にセルフトレーラの使用が可能なグースアスファルトフィニッシャの提供。
【解決手段】レベルローラ装置20がレベリングアーム17に対して着脱可能であるとともに、機械本体11の前部に設けられ所要時にレベルローラ装置20を機械本体11の側面以内位置に格納可能なスペースとレベルローラ装置20を着脱可能に保持する固定保持手段を有してなるレベルローラ格納部30と、機械本体11の側面に沿って取り付けられレベルローラ装置20を作業位置からレベルローラ格納部30内に格納案内するためのガイドレール31と、レベルローラ装置20を支持してガイドレール31上を転動しレベルローラ装置20を作業位置とレベルローラ格納部30内に往復スライド搬送可能な搬送ローラ装置32とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はグースアスファルトフィニッシャに関するものであり、特に、施工現場から回送の際及び施工現場で作業を始める際等に、レベリングアームに対するレベルローラ装置の着脱、及び、取外したレベルローラ装置の格納・取り付け作業を、安全、かつ、容易に行うことができるようにしたグースファルトフィニッシャに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、流動性が高い等の性状を持つグースアスファルト合材を被舗装面に敷き均す専用のフィニッシャとして、グースアスファルトフィニッシャがある。
【0003】
このグースアスファルトフィニッシャは、主に橋梁床版舗装の基礎施工に用いられることが多い。また、舗装に使用されるグースアスファルト合材は、通常のアスファルト合材に比べてアスファルト成分が多く、さらに加熱温度も200〜300℃と高いので前記のように流動性が高い。このため、通常のアスファルトフィニッシャのように、スクリードをグースアスファルト合材の上にフローティングさせて施工することができない。そこで、レベリングシリンダとスクリードとの間に、レベリングアームに連結されたレベルローラを設け、このレベルローラでスクリード重量を支えて舗装を行うようにしている。その舗装厚さの調整は、主に前記レベルローラとレベリングシリンダを上下することで行われ、スクリード下面と未舗装面との隙間高さで舗装厚さが決まる。そして、その隙間にグースアスファルト合材を流し込んで舗装する。このように、レベルローラはグースアスファルト施工を行う上で不可欠な機構である。
【0004】
また、上記のようなグースアスファルトフィニッシャに関連する従来技術として、例えば、特許文献1のようなグースアスファルトフィニッシャが知られている。
【0005】
特許文献1で知られるグースアスファルトフィニッシャは、先端部が機械本体の両側部に取付けられて揺動可能とされた左右一対のレベリングアームと、該レベリングアームの後端部に設けられて未舗装面上に供給されたグースアスファルト合材を所定の厚さに敷き均すスクリードと、該スクリードと未舗装面との距離を設定するために前記左右のレベリングアームの所定位置にそれぞれ設けられ前記未舗装面に接して転動するレベルローラとを備えている。また、前記各レベルローラが、前記レベリングアームに、ボルト締めにより固定された保持ブラケット等を介して取付けられた油圧モータと、該油圧モータに連結されて回転する雄ねじと、該雄ねじに噛み合う雌ねじとを備え、さらに前記雄ねじの回転に伴って前記レベリングアームに対して上下方向に移動するローラと、前記レベリングアームに設けられて前記ローラを上下方向に移動させる油圧シリンダとを有している。
【0006】
そして、レベルローラにおけるローラの上下方向の位置調整は、該ローラを油圧シリンダによって速やかに移動させる粗動の動作と、該ローラを油圧モータによって移動させる微動の動作との組み合わせによって行う。また、調整範囲が大きい場合は、油圧シリンダによって大まかにローラを上下に移動させ、次に油圧モータでローラ位置の微調整を行うようになっている。
【0007】
ところで、グースアスファルトフィニッシャは、一般に新設工事の現場での舗装施工に用いられることが多い。また、現場への回送には大型トレーラ等の台車を使用することが多いが、現場ではトレーラの小回りが要求され、小回りの利かない大型トレーラ等の台車を用いることは不都合が多い。このため、グースアスファルトフィニッシャの回送用の台車には、小回りの利くセルフトレーラが多く使われるが、車幅制限のため、左右一対のレ
ベリングアームにそれぞれ取付けられている重量物であるレベルローラをその都度着脱する必要があった。
【0008】
しかしながら、前記したように、グースアスファルトフィニッシャにおけるレベルローラは、その主要構成部材が、レベリングアームにボルト締めにより固定された保持ブラケットを介して取付けられていた。そのため、着脱の際にはこれらボルトを取外し、取外したレベルローラを人力、あるいはクレーン等を用いて別の場所に移動させて格納しなければならず、これらの着脱、移動及び格納の各作業には大変に手間がかかっていた。また、重量物を扱うため、着脱、移動及び格納の各作業には常に危険が伴うものであった。このような理由によりコストの高い大型トレーラを使う場合もあったが、この場合には、使用者に金銭的な負担にもなっていた。
【0009】
そこで、本件出願人は、レベルローラをスイング格納式にすることで、施工現場から回送の際及び施工現場で作業を始める際にレベリングアームに対するレベルローラの着脱、取外したレベルローラの移動及び格納の各作業を安全、かつ、容易にして作業者の負担を軽減し、回送の際の台車には小回りの効くセルフトレーラの使用を可能にするグースアスファルトフィニッシャを既に特許文献2で提案した。
【0010】
特許文献2のグースアスファルトフィニッシャは、図12及び図13に示すように、先端部が機械本体101に取付けられて揺動可能とされたレベリングアーム102と、該レベリングアーム102の後端部に支持されて未舗装面上に供給されたグースアスファルト合材を敷き均すスクリード103と、上端側が前記レベリングアーム102の所定位置に連結され下端側には前記未舗装面に接して転動するローラ104が設けられるとともに該ローラ104の上下方向位置を調整するシリンダ105を備え、前記レベリングアーム102を介して前記スクリード103の重量を支えるレベルローラ106と、を有するグースアスファルトフィニッシャ100であって、前記機械本体101の前部に設けられ所要時に前記レベルローラ106を前記機械本体101の側面以内の位置に格納するレベルローラ格納部107と、前記レベリングアーム102上に回動中心108を持つとともに回動端部が前記レベルローラ106に連結され、前記レベリングアーム102との連結が解除されたレベルローラ106を前記レベリングアーム102の所定位置と前記レベルローラ格納部107との間でスイング移動させ、所要時には前記レベルローラ106を前記レベルローラ格納部107に格納させるスイング式アーム109とを設けた構成となっている。
【0011】
そして、そのグースアスファルトフィニッシャでは、前記レベルローラ106が前記レベリングアーム102の所定位置に配置された図12の(a)に示す状態と、該レベルローラ106が前記レベルローラ格納部107に格納配置された図12の(b)に示す状態を取り得ることが可能になっている。
【0012】
すなわち、図12及び図13に示す前記グースアスファルトフィニッシャ100では、前記レベルローラ106を前記レベリングアーム102から取外して前記レベルローラ格納部107に格納する場合は、該レベルローラ106を該レベリングアーム102への連結から解除する作業のみで、該レベルローラ106は前記スイング式アーム109の回動端部に連結されて前記レベルローラ格納部107にスイング移動され、該レベルローラ格納部107に格納される。反対に、前記レベルローラ106を前記レベリングアーム102の所定位置に連結する場合は、該レベルローラ106は前記スイング式アーム109の回動端部に連結されて前記レベルローラ格納部107から該レベリングアーム102の所定位置にスイング移動される。
【0013】
したがって、前記レベルローラ106を前記レベリングアーム102の所定位置に連結
する作業のみで、該レベルローラ106は該レベリングアーム102の所定位置に連結されることになる。この結果、前記レベリングアーム106に対する前記レベルローラ106の着脱、取外した該レベルローラ106の移動及び格納の各作業が安全、かつ、容易になって作業者の負担を大幅に軽減することができる。また、回送の際の台車には小回りの効くセルフトレーラの使用が可能となり、前記グースアスファルトフィニッシャ100の運搬コストを低減することができるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特許第3457791号公報
【特許文献2】特願2010−206583号明細書及び図面
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、特許文献2記載のグースアスファルトフィニッシャは、図13に示すように前記レベルローラ106を使用する位置と格納する位置との間を、前記スイング式アーム109の機体外側への旋回によって行うようにしている。このため、現場にその旋回を可能にする十分なスペースがなければ格納作業ができず、幅の狭い場所では不都合が生じるという問題点があった。
【0016】
そこで、施工から回送の際及び回送から施工の際のレベリングアームに対するレベルローラ装置の着脱及び取外したレベルローラ装置の移動並びに格納の各作業を安全、かつ、容易にして作業者の負担を大幅に軽減するとともに、回送の際の台車には小回りの効くセルフトレーラの使用を可能にして運搬コストを低減できるグースアスファルトフィニッシャを提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、先端部が機械本体に取り付けられて上下方向揺動可能なレベリングアームと、該レベリングアームの後端部に支持されて未舗装面上に供給されたアスファルト合材を敷き均すスクリードと、上端側が前記レベリングアームの所定位置に連結され下端側には前記未舗装面に接して転動するローラを有するとともに該ローラの上下方向位置を調整する上下方向位置調整手段を設けて作業位置で前記レベリングアームを介して前記スクリードの重量を支えるレベルローラ装置と、を備えるグースアスファルトフィニッシャにおいて、前記レベルローラ装置が前記レベリングアームに対して着脱可能であるとともに、前記機械本体の前部に設けられ所要時に前記レベルローラ装置を前記機械本体の側面以内位置に格納可能なスペースと該レベルローラ装置を着脱可能に保持する固定保持手段を有してなるレベルローラ装置格納部と、前記機械本体の側面に沿って取り付けられ前記レベルローラ装置を前記作業位置から前記レベルローラ格納部内に格納案内するためのガイドレールと、前記レベルローラ装置を支持して前記ガイドレール上を転動し該レベルローラ装置を前記作業位置と前記レベルローラ格納部内に往復スライド搬送可能な搬送ローラ装置と、を備えるグースアスファルトフィニッシャを提供する。
【0018】
この構成によれば、グースアスファルトフィニッシャの回送時に、車幅制限のあるセルフトレーラを台車として使う場合、レベルローラ装置をレベリングアームへの連結から搬送ローラ装置との連結に切り替えると、レベルローラ装置は搬送ローラ装置に支持され、さらにガイドレールの案内により機体本体の側面に沿ってレベルローラ格納部までスライド移動されて、車幅制限内に収まるレベルローラ格納部内に格納することができる。反対に、レベルローラ格納部からレベリングアームへの取り付け(作業位置)に戻す場合は、レ
ベルローラ装置をレベルローラ格納部からの連結を切り離すと、レベルローラ装置は再び搬送ローラ装置に支持され、さらにガイドレールの案内により機体本体の側面に沿ってレベリングアームの所定の位置(作業位置)までスライド移動され、その所定の位置で該レベリングアームに連結させて使用することができる。
【0019】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、上下方向位置調整手段は、上記レベルローラ装置を上記作業位置から上記レベルローラ格納部にスライド移動させて該レベルローラ格納部に格納する際、該転動ローラを施工時の位置から所定量上昇させる構成としたグースアスファルトフィニッシャを提供する。
【0020】
この構成によれば、レベルローラ装置は、作業位置からレベルローラ格納部へのスライド時及びレベルローラ格納部から作業位置へのスライド時に、転動ローラを施工時に舗装を行う位置から所要量上昇させることで格納装置への受け渡しが可能となる高さまで、吊り下げ部分が上方へ移動する。而して、上下シリンダが伸縮しても、外筒に対する転動ローラを備えた内筒の位置が上方へ移動するのみであるから、全長に変化はない。斯くして、シリンダが縮んでも小型にはならない。
【0021】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の構成において、上記搬送ローラ装置と上記レベルローラ装置には、前記レベルローラ装置が前記所定量上昇された際に、上記搬送ローラ装置と上記レベルローラ装置を互いに連結固定可能な解除可能な連結手段を有するグースアスファルトフィニッシャを提供する。
【0022】
この構成によれば、搬送ローラ装置とレベルローラ装置は、連結手段の固定及び解除機構を利用して、所定の位置において互いに連結及び解除を行うことができる。
【0023】
請求項4記載の発明は、請求項1,2又は3記載の構成において、上記搬送ローラ装置
は、上記レベルローラ装置を上記ガイドレール上に吊して移動可能に支える上部フォロアローラと、前記ガイドレールを挟んで左右両側に配設されて前記レベルローラ装置の左右方向の揺動を規制する左右1対のフォロアローラを備える構成としてなるグースアスファルトフィニッシャを提供する。
【0024】
この構成によれば、搬送ローラ装置は、上部フォロアローラによりガイドレール上にレベルローラ装置を吊し、また左右一対のフォロアローラでレベルローラ装置の左右方向の揺動を規制するようにして、レベルローラ装置と共にガイドレールに沿ってスムーズにスライド移動できる。
【0025】
請求項5記載の発明は、請求項1,2,3又は4記載の構成において、上記搬送ローラ装置は、上記レベルローラ装置を移動させる際、作業者がブレーキ解除レバーを手で握っている間だけブレーキが解除される操作レバー付きのネガティブブレーキ手段を備えるグースアスファルトフィニッシャを提供する。
【0026】
この構成によれば、例えば坂道上等での格納作業中、作業者がレベルローラ装置から誤って手を離してしまったようなとき、ネガティブブレーキ手段がブレーキとして働いて搬送ローラ装置が勝手にスライドするのを防止する。
【発明の効果】
【0027】
請求項1記載の発明は、グースアスファルトフィニッシャの回送時及び作業時に、搬送ローラ装置とガイドレールの案内により、レベルローラ装置を機体本体の側面に沿って動かし、作業位置では使用可能な状態にレベリングアームと連結させ、格納位置ではレベルローラ格納部に格納して固定することができるので、回送時にレベルローラ装置を人力またはクレーン等を用いて別の場所に移動させて格納し、反対の作業時に再び人力またはクレーン等を用いて使用位置まで移動させる作業が不要となる。この結果、施工現場から回送の際及び施工現場で作業を始める際のレベリングアームに対するレベルローラ装置の着脱、及び、取外したレベルローラ装置の移動及び格納の各作業を安全、かつ、容易に行うことができるので、作業者の負担を大幅に軽減することができる。
【0028】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えてさらに、レベルローラが油圧シリンダにより上下動作することで、レベルローラ装置と搬送ローラ装置によるスライド及びレベルローラ格納部への格納等の各工程を一層容易、かつ確実に行うことができるという利点が期待できる。
【0029】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えてさらに、搬送ローラ装置とレベルローラ装置の連結及び解除が、連結手段の固定及び解除機構を利用して一層容易、かつ確実に行うことができるという利点が期待できる。
【0030】
請求項4記載の発明は、請求項1,2又は3記載の発明の効果に加えてさらに、左右一
対のフォロアローラでレベルローラ装置の左右方向の揺動を規制することにより、搬送ローラ装置とレベルローラ装置がガイドレールに沿ってスムーズにスライドできるという利点が期待できる。
【0031】
請求項5記載の発明は、請求項1,2,3又は4記載の発明の効果に加えてさらに、例えば坂道上等での格納作業中、作業者がレベルローラ装置から誤って手を離してしまったようなとき、ネガティブブレーキ手段がブレーキとして働いて搬送ローラ装置が勝手にスライドするのを防止することができるので、作業者への負担を軽減するだけでなく、安全に作業を行うことができるという利点が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係るグースアスファルトフィニッシャの側面図。
【図2】同上グースアスファルトフィニッシャの平面図。
【図3】レベルローラ装置をレベルローラ格納部に格納した状態を示す同上グースアスファルトフィニッシャの概略正面図。
【図4】同上グースアスファルトフィニッシャにおける搬送ローラ装置とレベルローラ装置との着脱連結構造の一例を説明する図。
【図5】同上グースアスファルトフィニッシャにおける搬送ローラ装置とレベリングアームとの着脱連結構造の一例を説明する図。
【図6】図5の矢印A方向より見た同上着脱連結構造の概略平面図。
【図7】同上グースアスファルトフィニッシャにおけるネガティブブレーキ装置の一例を説明する図。
【図8】図7の矢印B方向より見た同上ネガティブブレーキ装置の側面図。
【図9】図8の矢印C方向より見た同上ネガティブブレーキ装置の平面図。
【図10】図8の矢印D方向より見た同上ネガティブブレーキ装置の平面図。
【図11】図10のE−E線に沿って矢印方向に見た平面図。
【図12】従来のグースアスファルトフィニッシャの側面図で、(a)はレベルローラ装置を使用位置に配置した状態で示す図、(b)はレベルローラ装置をレベルローラ格納部に格納した状態で示す図である。
【図13】図12に示す従来におけるグースアスファルトフィニッシャの平面図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本発明は施工から回送の際及び回送から施工の際のレベリングアームに対するレベルローラ装置の着脱及び取外したレベルローラ装置の移動並びに格納の各作業を安全、かつ、容易にして作業者の負担を大幅に軽減するとともに、回送の際の台車には小回りの効くセルフトレーラの使用を可能にして運搬コストを低減できるグースアスファルトフィニッシャを提供するという目的を達成するために、先端部が機械本体に取り付けられて上下方向揺動可能なレベリングアームと、該レベリングアームの後端部に支持されて未舗装面上に供給されたアスファルト合材を敷き均すスクリードと、上端側が前記レベリングアームの所定位置に連結され下端側には前記未舗装面に接して転動するローラを有するとともに該ローラの上下方向位置を調整する上下方向位置調整手段を設けて作業位置で前記レベリングアームを介して前記スクリードの重量を支えるレベルローラ装置と、を備えるグースアスファルトフィニッシャにおいて、前記レベルローラ装置が前記レベリングアームに対して着脱可能であるとともに、前記機械本体の前部に設けられ所要時に前記レベルローラ装置を前記機械本体の側面以内位置に格納可能なスペースと該レベルローラ装置を着脱可能に保持する固定保持手段を有してなるレベルローラ装置格納部と、前記機械本体の側面に沿って取り付けられ前記レベルローラ装置を前記作業位置から前記レベルローラ格納部内に格納案内するためのガイドレールと、前記レベルローラ装置を支持して前記ガイドレール上を転動し該レベルローラ装置を前記作業位置と前記レベルローラ格納部内に往復スライド搬送可能な搬送ローラ装置と、を備えることにより実現した。
【0034】
以下、本発明の実施形態によるグースアスファルトフィニッシャの好適な実施例を、図1乃至図11を参照して説明する。
【実施例】
【0035】
図1及び図2は本発明に係るグースアスファルトフィニッシャを示すもので、図1はその側面図、図2はその平面図である。また、図3乃至図11は、そのグースアスファルトフィニッシャの特徴部分に関連する細部構造を示している。したがって、特徴部分については図3乃至図11を参照して説明する。さらに、以下の説明においては、図1の左右方向左側を装置の前後方向前方、右側を後方とし、また上下方向を上下、紙面に垂直な方向を左右として説明する。
【0036】
図1及び図2において、グースアスファルトフィニッシャ10は、機械本体11下部の前方側に操舵輪となる左右2個の前車輪12a,12aが設けられ、後方側には駆動輪となる左右2個の後車輪12b,12bが設けられている。
【0037】
前記機械本体11上部の前方側には、図示しないクッカー車から200〜300℃に加熱されたグースアスファルト合材の投入を受け入れる保温装置付きの合材ホッパ13が備えられている。該合材ホッパ13で受け入れたグースアスファルト合材は、スクリューコンベヤ14で前記機械本体11の後部に搬送され、この搬送されたグースアスファルト合材が、未舗装面上にスプレッディングスクリュー15で前記機械本体11の幅方向に撒き広げられる。該スプレッディングスクリュー15の後方には、撒き広げられたグースアスファルト合材を敷き均すためのスクリード16がレベリングアーム17の後端部に支持されて設けられている。
【0038】
前記レベリングアーム17は、前記機械本体11の左右に一対設けられている。該レベリングアーム17は、先端部がそれぞれレベリングシリンダ18を介して前記機械本体11に取付けられ、後部側は、舗装施工中には油圧フリーとなるスクリードリフトシリンダ19を介して前記機械本体1に取付けられている。また、前記各レベリングアーム17,
17のほぼ中間部の所定位置には、上端側が該所定位置に連結されて該各レベリングアーム17,17を未舗装面上に支えるレベルローラ装置20,20がそれぞれ設けられている。
【0039】
前記レベルローラ装置20,20の下端側には未舗装面に接して転動するローラ21が
それぞれ備えられている。そして、該各レベルローラ装置20,20で、前記レベリングアーム17,17を介して前記スクリード16の重量が支えられて未舗装面上へのグース
アスファルト合材の敷き均しが行われる。したがって、舗装厚さの調整は、主に前記レベルローラ装置20,20と前記レベリングシリンダ18,18を上下に調整することで行われ、前記スクリード16下面と未舗装面との隙間高さで舗装厚さが決まる。
【0040】
前記各レベルローラ装置20,20の上端側には、図5に示すようにボルト締めにより
前記各レベリングアーム17,17に着脱可能に連結される保持ブラケット22,22が設けられている。そして、前記各レベルローラ装置20,20のレベリングアーム17,17に対する連結は、前記保持ブラケット22,22のボルト孔(図示せず)と該レベリングア
ーム17,17のボルト孔(図示せず)とを対応させ、このボルト孔共通に取付用ボルト2
3,23を各々締め込むことにより行われる。その保持ブラケット22,22には、円筒状の外管24,24が鉛直方向に保持され、該外管24,24に円筒状の内管25,25が移
動可能に嵌挿されている。また、その内管25,25の下端に、前記ローラ21,21がそれぞれ回動可能に設けられている。
【0041】
図5に示すように、前記外管24と前記内管25との間には、ピン26aと長孔26bでなる縦ガイド26が形成され、また、該外管24の上端部と該内管25の下端部との間には、前記ローラ21の上下方向位置を調整する上下方向位置調整手段としての油圧シリンダ27,27が次のように取付けられている。すなわち、該各油圧シリンダ27,27は、そのヘッド側端部が前記外管24,24の上端部にピン28を介してそれぞれ連結され
、ピストンロッド27a,27aの先端がピン29,29を介して前記内管25,25の下
端部に連結されている。そして、前記各油圧シリンダ27,27により前記内管25,25が回動を規制された状態で前記外管24,24内を上下方向に移動し、前記各ローラ21,21の上下方向位置が調整される。
【0042】
なお、図5中、符号Iで示す位置はグースアスファルトフィニッシャ10の回送時等の所要時に、レベルローラ装置20,20を後述するレベルローラ格納部30,30へ向けて格納する際に前記ローラ21,21が前記内管25,25と共に上方向に移動される時の位置を示し、符号IIと符号IIIで示す位置は該レベルローラ装置20が前記レベリングアーム17,17を未舗装面上に支えるときに該ローラ21,21が前記内管25,25と共に上下方向に調整される範囲を示している。すなわち、前記レベルローラ装置20,20を前記レベルローラ格納部30,30へ向けて格納する際には該ローラ21,21が前記内管25,25と共に上方向へ符号Iで示す位置まで移動されて後述する搬送ローラ装置32,32の吊り下げ部材41b,41bと連結される。また、施工作業時で前記レベリングアーム17,17を未舗装面上に支えるときには、該ローラ21,21が前記内管25,25と共に符号IIで示す位置と符号IIIで示す位置の略範囲内で移動される。
【0043】
また、本実施例においては、前記機械本体11の前部左右両側には、前記各レベルローラ装置20,20の全体を該機械本体11の側面以内(図2に示す左右の幅寸法W内)の位
置にそれぞれ格納するための前記レベルローラ格納部30,30が設けられている。なお
、図3は左右のレベルローラ装置20,20をそれぞれ前記レベルローラ格納部30,30内に格納した状態を示している。そのレベルローラ格納部30,30内には、搬送されて
来た前記レベルローラ装置20,20の前記保持ブラケット22,22を、前記レベリングアーム17,17に対して前記レベルローラ装置20,20の該保持ブラケット22,22
を連結しているのと同じようにして、取付用ボルト23,23を締め込んでそれぞれ着脱
自在に連結保持することが可能なボルト孔(図示せず)が設けられている。
【0044】
さらに、本実施例においては、前記機械本体11の左右両側上部には、前記所要時に前記レベリングアーム17,17に対する連結をそれぞれ解除した前記レベルローラ装置20,20を、該レベリングアーム17,17の所定位置から前記レベルローラ格納部30,30にそれぞれスライド移動させて格納するためのガイドレール31,31及び搬送ロー
ラ装置32,32が設けられている。
【0045】
前記各ガイドレール31,31は、図4及び図7に示すように底板部31a,31aと縦板部31b,31bを有して、正面視略L字状の断面で形成されたレール材であり、図1
及び図2に示すように前記機械本体11の上部側面に沿って、該機械本体11の後端部から前記レベルローラ格納部30,30内に亘って連続して設けられ、該機械本体11に取
り付けられている。
【0046】
前記各搬送ローラ装置32,32は、図4と図7乃至図10に示すように、金属板状材
を側面視上向きコ字状に形成してなる装置本体33,33と、該装置本体33,33に枢軸34,34を介して回転可能に取り付けられ、前記ガイドレール31,31の前記縦板部31b,31b上に転動自在に配設された上部フォロアローラ35,35と、該装置本体33,33に枢軸36,37を各々介して回転可能に取り付けられ、前記ガイドレール31,3
1の縦板部31b,31bの左右側面に互いに対向して配設された左右1対の側部フォロ
アローラ38,39と、を各々に備えている。
【0047】
なお、前記左右1対の側部フォロアローラ38,39の中、一方の前記側部フォロアロ
ーラ39は、前記縦板部31bの一側面に対して接離する方向へ移動可能な状態にして枢軸37に支持されている。そして、該側部フォロアローラ39が縦板部31bの一側面に接触する力の大きさを変えることにより、前記搬送ローラ装置32,32が前記ガイドレ
ール31,31に対してスライド移動する動作にブレーキを掛けることができるようにな
っている。また、その操作は後述するネガティブブレーキ手段40,40により制御でき
るようになっている。
【0048】
また、前記各搬送ローラ装置32,32には、図4に示すように、前記レベルローラ装
置20,20の前記内管上端部25a,25aに設けた係合孔41a,41aと共に連結手
段41,41を形成している吊り下げ部材41b,41bが設けられている。該吊り下げ部材41b,41bは、垂直部42a,42aと水平部42b,42bを有して側面視L字状に各々形成されており、該垂直部42a,42aの上端側がボルト締めにより前記装置本体
33,33に取り付けられている。一方、水平方向に延びる前記水平部42b,42bの各先端部には、それぞれロック爪44がピン43を介して下方向に折り曲げ可能に設けられている。
【0049】
前記ロック爪44は、通常、水平状態に配置されていて、前記内管上端部25a,25
aの前記係合孔41a,41aに挿入係合された後、下側に折り曲げると、前記水平部4
2b,42bが該係合孔41a,41a内に抜け止めされて該内管上端部25a,25aと
前記吊り下げ部材41b,41bとの係合をロックする。また、このロック状態で、前記
搬送ローラ装置32,32の吊り下げ部材41b,41bが前記レベルローラ装置20,2
0を吊り下げ、該搬送ローラ装置32,32と共に前記ガイドレール31,31上をスライド移動できるようになっている。また、前記レベルローラ装置20,20を吊り下げ部材
41b,41bから取り外す場合は、前記ロック爪44,44を上側へ水平状態となるまで回動させ、この水平状態において水平部42b,42bを係合孔41a,41a内から引き抜くことにより取り外すことができる。
【0050】
前記ネガティブブレーキ手段40は、図7乃至図11に示すように、前記各搬送ローラ装置32,32の装置本体33下面に、ブラケット45と取付ボルト46を介して上端が
取り付けられた固定レバー47と、該固定レバー47の中間部分にブラケット48とピン49を介して中間部分が回動可能に取り付けられた操作レバー50とを有する。
【0051】
また、前記ネガティブブレーキ手段40は、前記側部フォロアローラ39の周面に当接するようにして前記ブラケット45にスライド自在に取り付けられたスライド部材51と、該スライド部材51のストッパー片51aとブラケット45との間に圧縮配設されて該スライド部材51を該側部フォロアローラ39側へ常に付勢しているコイルスプリング52と、前記各搬送ローラ装置32,32の装置本体33下面に、ブラケット53と取付ボ
ルト54と枢軸55を介して回転可能に取り付けられたガイドプーリ56と、一端側をスライド部材51の後端側に固定し他端側を前記操作レバー50の回動先端側に固定して、該ガイドプーリ56の外側を廻って該スライド部材51と該操作レバー50との間に張設されたワイヤー57とを有している。
【0052】
さらに、前記側部フォロアローラ39の周面に当接するスライド部材51の先端部には、該側部フォロアローラ39の周面に当接した際、該側部フォロアローラ39との間に摩擦力を付与して、該側部フォロアローラ39の回転を止める摩擦部材58が設けられている。なお、前記側部フォロアローラ39と対向している該摩擦部材58の面形状は、前記側部フォロアローラ39の周面の曲面形状に合わせて形成されている。
【0053】
そして、前記ネガティブブレーキ手段40は、作業者が前記固定レバー47と前記操作レバー50を手で握って、該操作レバー50の下端側を該固定レバー47側に引き付け操作を行っていないとき、前記コイルスプリング52のバネ力により、前記摩擦部材58が前記側部フォロアローラ39の周面に当接されて停止した状態まで、前記スライド部材51が該側部フォロアローラ39側に移動されている。これにより、前記摩擦部材58は、前記側部フォロアローラ39の回転にブレーキを掛けると共に、該側部フォロアローラ39を前記ガイドレール31の縦板部31b側面に強く押し付けてブレーキ力を付与し、前記搬送ローラ装置32,32が該ガイドレール31,31に対してスライド移動を行わないようにする。
【0054】
また、反対に、作業者が前記固定レバー47と前記操作レバー50を手で握り、かつ、前記コイルスプリング52のバネ力に抗して該操作レバー50の下端側が該固定レバー47側に引き付けられるように回動操作すると、該操作レバー50の回動操作が前記ワイヤー57を介して該スライド部材51に伝えられ、該スライド部材51を前記側部フォロアローラ39から離れる方向に移動させる。これにより、該スライド部材51に取り付けられている前記摩擦部材58が前記側部フォロアローラ39の周面に当接している力が解かれ、該側部フォロアローラ39の回転を自由にする。したがって、前記側部フォロアローラ39に対するブレーキ力が無くなり、前記搬送ローラ装置32が該ガイドレール31に対して自由にスライド移動できる。
【0055】
すなわち、このように構成された前記ネガティブブレーキ手段40は、作業者が前記固定レバー47と前記操作レバー50を手で握っていないとき、前記搬送ローラ装置32に対して自動的にブレーキが掛けられる。そして、前記固定レバー47と前記操作レバー50を手で握り、前記コイルスプリング52のバネ力に抗して前記操作レバー50を前記固定レバー47側に引き寄せると、前記搬送ローラ装置32へのブレーキが解除され、これによって該搬送ローラ装置32は自由にスライド移動することができる。
【0056】
次に、上述のように構成された前記グースアスファルトフィニッシャ10の作用を説明する。該グースアスファルトフィニッシャ10の施工現場等への回送時に、車幅制限のある図示しないセルフトレーラを台車として使う場合、図2に示すように、前記機械本体11の側面部から突出している前記レベルローラ装置20,20を前記レベリングアーム1
7,17から取外して前記レベルローラ格納部30,30に格納することが必要となる。
【0057】
このとき、前述したように、まず、前記ローラ21の上下方向位置を前記油圧シリンダ27により施工時の位置(前記符号IIで示す位置と符号IIIで示す位置)から前記符号IIIで示す位置まで所要量上昇させて前記レベルローラ装置20の全高を縮め、移動させ易く、また格納しやすい形状にする。そして、前記符号IIIで示す位置まで上昇された前記レベルローラ装置20は、前記内管上端部25の前記係合孔41aが前記搬送ローラ装置32の前記吊り下げ部材41bと位置対応する。次いで、図4に示すように前記係合孔41a内に前記吊り下げ部材41bの前記水平部42bを挿入係合させ、その後、前記ロック爪44を下側に回動させて折り曲げ、内管上端部25を該吊り下げ部材41bに対してロック状態にする。
【0058】
次いで、前記取付用ボルト23を締め戻して前記レベリングアーム17に対する前記レベルローラ装置20における前記保持ブラケット22の連結を解除する。これにより、前記レベルローラ装置20は、前記搬送ローラ装置32の前記吊り下げ部材41bのみに連結されて吊り下げ支持された形となる。この状態で該搬送ローラ装置20を前記ガイドレール31上でスライド移動させると、該レベルローラ装置20を前記レベルローラ格納部30内まで搬送することができる。したがって、前記各レベリングアーム17,17から
取り外した前記レベルローラ装置20,20を人力またはクレーン等を用いて別の場所に
移動させて格納する作業が不要となる。
【0059】
また、前記搬送ローラ装置32,32を用いた前記レベルローラ装置20,20のスライド移動では、作業者が前記ネガティブブレーキ手段40の前記固定レバー47と前記操作レバー50を手で握っているときだけ前記搬送ローラ装置32,32へのブレーキが解除
されて自由にスライド移動させることができ、誤って手を離すと前記搬送ローラ装置32に対して自動的にブレーキが掛けられる。したがって、前記ネガティブブレーキ手段40の作用により、例えば坂道上での格納作業で、スライド移動操作中に作業者が誤って前記レベルローラ装置20から手を離しても、前記搬送ローラ装置32と該レベルローラ装置20が傾斜成分の重力に引かれて勝手にスライド移動してしまうことはない。
【0060】
そして、前記レベルローラ装置20が前記レベルローラ格納部30まで運ばれたら、該レベルローラ装置20の前記保持ブラケット22を該レベルローラ格納部30内に設けられている図示しない前記ボルト孔に前記取付用ボルト23を締め込んで連結保持する。これにより、レベリングアーム17から外された前記レベルローラ装置20は、前記搬送ローラ装置32と共に前記レベルローラ格納部30内に格納保持される(図3参照)。
【0061】
そして、グースアスファルトフィニッシャ10が施工現場等に回送されて前記レベルローラ装置20を再び稼動状態に設定する際には、前記レベルローラ格納部30内に搬送して格納保持した動作と逆の操作を行うことにより、可動状態に戻すことができる。
【0062】
したがって、本発明に係るグースアスファルトフィニッシャ10によれば、施工現場からの回送時及びを作業を始める際等に、前記搬送ローラ装置32と前記ガイドレール31の案内により、前記レベルローラ装置20を前記機体本体11の側面に沿って動かし、作業位置では使用可能な状態に前記レベリングアーム17と連結させ、格納位置では前記レベルローラ格納部30に格納して連結固定することができるので、回送時に前記レベルローラ装置20を人力またはクレーン等を用いて別の場所に移動させて格納し、反対の作業時に再び人力またはクレーン等を用いて使用位置まで移動させる作業が不要となる。この結果、施工から回送の際及び回送から施工の際の前記レベリングアーム17に対する前記レベルローラ装置20の着脱、及び、取外した前記レベルローラ装置20の移動及び格納の各作業を安全、かつ、容易に行うことができる。これにより、作業者の負担を大幅に軽減することができることになる。また、回送の際の台車に、小回りの効くセルフトレーラを使用すること等も可能になり、グースアスファルトフィニッシャ10の運搬コストを大幅に低減することができることになる。
【0063】
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
レベルローラ装置をスライド移動格納式にすることで、所要時にレベリングアームに対するレベルローラの着脱、取外したレベルローラの移動及び格納の各作業を安全、かつ、容易にして作業者の負担を大幅に軽減させることが不可欠な、レベルローラ装置を備えてグースアスファルト合材以外の流動性の高い合材を敷き均す舗装機械に広く適用することが可能である。
【符号の説明】
【0065】
10 グースアスファルトフィニッシャ
11 機械本体
17 レベリングアーム
20 レベルローラ装置
21 ローラ
22 保持ブラケット
23 取付用ボルト
27 油圧シリンダ(上下方向位置調整手段)
27a ピストンロッド
30 レベルローラ格納部
31 ガイドレール
32 搬送ローラ装置
33 装置本体
35 上部フォロアローラ
38,39 側部フォロアローラ
40 ネガティブブレーキ手段
41 連結手段
41a 係合孔
41b 吊り下げ部材
44 ロック爪
45 ブラケット
46 取付ボルト
47 固定レバー
50 操作レバー
51 スライド部材
51a ストッパー片
52 コイルスプリング
53 ブラケット
54 取付ボルト
55 枢軸
56 ガイドプーリ
57 ワイヤー
58 摩擦部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部が機械本体に取り付けられて上下方向揺動可能なレベリングアームと、該レベリングアームの後端部に支持されて未舗装面上に供給されたアスファルト合材を敷き均すスクリードと、上端側が前記レベリングアームの所定位置に連結され下端側には前記未舗装面に接して転動するローラを有するとともに該ローラの上下方向位置を調整する上下方向位置調整手段を設けて作業位置で前記レベリングアームを介して前記スクリードの重量を支えるレベルローラ装置と、を備えるグースアスファルトフィニッシャにおいて、
前記レベルローラ装置が前記レベリングアームに対して着脱可能であるとともに、
前記機械本体の前部に設けられ所要時に前記レベルローラ装置を前記機械本体の側面以内位置に格納可能なスペースと該レベルローラ装置を着脱可能に保持する固定保持手段を有してなるレベルローラ装置格納部と、
前記機械本体の側面に沿って取り付けられ前記レベルローラ装置を前記作業位置から前記レベルローラ格納部内に格納案内するためのガイドレールと、
前記レベルローラ装置を支持して前記ガイドレール上を転動し該レベルローラ装置を前記作業位置と前記レベルローラ格納部内に往復スライド搬送可能な搬送ローラ装置と、
を備えることを特徴とするグースアスファルトフィニッシャ。
【請求項2】
上下方向位置調整手段は、上記レベルローラ装置を上記作業位置から上記レベルローラ格納部にスライド移動させて該レベルローラ格納部に格納する際、該転動ローラを施工時の位置から所定量上昇させる構成としたことを特徴とする請求項1記載のグースアスファルトフィニッシャ。
【請求項3】
上記搬送ローラ装置と上記レベルローラ装置には、前記レベルローラ装置が前記所定量上昇された際に、上記搬送ローラ装置と上記レベルローラ装置を互いに連結固定可能な解除可能な連結手段を有することを特徴とする請求項2記載のグースアスファルトフィニッシャ。
【請求項4】
上記搬送ローラ装置は、上記レベルローラ装置を上記ガイドレール上に吊して移動可能に支える上部フォロアローラと、前記ガイドレールを挟んで左右両側に配設されて前記レベルローラ装置の左右方向の揺動を規制する左右1対のフォロアローラを備えることを特徴とする請求項1,2又は3記載のグースアスファルトフィニッシャ。
【請求項5】
上記搬送ローラ装置は、上記レベルローラ装置を移動させる際、作業者がブレーキ解除レバーを手で握っている間だけブレーキが解除される操作レバー付きのネガティブブレーキ手段を備えることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載のグースアスファルトフィニッシャ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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