説明

ケイ素ルイス酸触媒、及びケイ素ルイス酸触媒を用いた反応方法

【課題】アミドやケトンを別途活性化すること無く、γ−ケトα−アミノ酸化合物やβ−アミノカルボニル化合物を合成できる技術を提供することである。
【解決手段】下記の一般式[I]で表されるケイ素塩と、塩基性化合物
とを有する触媒。
一般式[I]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、ケイ素ルイス酸触媒、及びケイ素ルイス酸触媒を用いたγ−ケトα−アミノ酸化合物やβ−アミノカルボニル化合物を合成する反応方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カルボニル化合物を事前に活性化すること無く用いる、所謂、直接的付加反応が報告されている。但し、用いることが出来るカルボニル化合物はα位の酸性度が高いケトンやアルデヒドに限られていた。
【非特許文献1】N. Yoshikawa, Y. M. A. Yamada, J.Das, H. Sasai, M. Shibasaki J. Am. Chem. Soc. 1999, 121, 4168.
【非特許文献2】B. List, R. A. Lerner, C. F.Barbas III J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 2395.
【非特許文献3】A. B. Northrup, D. W. C.MacMillan J. Am. Chem. Soc. 2002, 124, 6798.
【非特許文献4】Letcka, T. 他 J. Am. Chem.Soc. 2002, 124, 67−77.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、エステルやエステルと同じ酸化状態(アミド等)のカルボニル化合物の触媒的直接的付加反応は知られていない。そして、付加反応後の生成物の更なる変換を考える場合、エステルやエステルと同じ酸化状態(アミド等)のカルボニル化合物の直接的付加反応の開発が希求されている。
【0004】
従って、本発明が解決しようとする課題は、アミドやケトンを別途活性化すること無く、γ−ケトα−アミノ酸化合物やβ−アミノカルボニル化合物を合成できる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の課題は、
下記の一般式[I]で表されるケイ素塩と、
塩基性化合物
とを有することを特徴とする触媒によって解決される。
【0006】
一般式[I]

一般式[I]中、R,R,Rは、各々、アルキル基およびトリアルキルシリル基の群の中から選ばれる何れかであり、同じでも異なるものでも良く、Rはパーフルオロアルキル基である。
特に、好ましくは、R,R,Rが炭素数1〜4のアルキル基およびトリアルキルシリル基の群の中から選ばれる何れかであり、Rが炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。更に好ましくは、R,R,Rがメチル基、エチル基、及びトリメチルシリル基の群の中から選ばれる何れかであり、Rがトリフルオロメチル基である。中でも、R,R,Rがメチル基、Rがトリフルオロメチル基である。
【0007】
そして、塩基性化合物はアミン類に属する化合物が好ましい。中でも、第3級アミン類に属する化合物が好ましい。例えば、トリエチルアミンやピリジン等である。
【0008】
又、前記の課題は、上記の一般式[I]で表されるケイ素塩と、塩基性化合物とを有し、該ケイ素塩100質量部に対して該塩基性化合物が5〜40質量部の割合であることを特徴とする触媒によって解決される。
【0009】
又、前記の課題は、
下記の一般式[X]で表されるケイ素塩と、
塩基性化合物
とを有することを特徴とする触媒によって解決される。
【0010】
一般式[X]


一般式[X]中、R,R,Rは、各々、アルキル基またはトリアルキルシリル基であり、同じでも異なるものでも良い。特に、好ましくは、R,R,Rが炭素数1〜4のアルキル基およびトリアルキルシリル基の群の中から選ばれる何れかである。更に好ましくは、メチル基、エチル基、及びトリメチルシリル基の群の中から選ばれる何れかである。中でも、メチル基である。R,R,R,R10は電子吸引性置換基であり、同じでも異なるものでも良い。好ましくはパーフルオロアルキル基である。中でもペンタフルオロフェニル基(−C)である。
【0011】
そして、塩基性化合物はアミン類に属する化合物が好ましい。中でも、第3級アミン類に属する化合物が好ましい。例えば、トリエチルアミンやピリジン等である。
【0012】
又、前記の課題は、上記の一般式[I]で表されるケイ素塩と、塩基性化合物とを有し、該ケイ素塩100質量部に対して該塩基性化合物が5〜40質量部の割合であることを特徴とする触媒によって解決される。
【0013】
又、上記の触媒であって、γ−ケトα−アミノ酸化合物あるいはβ−アミノカルボニル化合物合成用のケイ素ルイス酸触媒であることを特徴とする触媒によって解決される。
【0014】
又、上記の触媒であって、下記の一般式[II]で表される化合物と下記の一般式[III]又は一般式[IV]で表される化合物との反応に際して用いられることを特徴とする触媒によって解決される。
【0015】
一般式[II]

一般式[II]中、Rは、置換基を有していても良いアルコキシカルボニル基又はアリール基であり、Rは置換基を有していても良いアリール基である。
好ましいRは、炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、又は無置換もしくは一置換のアリール基である。中でも、エトキシカルボニル基やフェニル基である。好ましいRはp−トリル基である。
【0016】
一般式[III]

一般式[III]中、Rは、H又は置換基を有していても良いアルキル基で、R,Rとの間で環を形成しても良く、R,Rは、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基またはアリール基で、同じでも異なるものでも良い。
好ましいRはHである。好ましいR,Rは炭素数1〜4のアルキル基である。特に、メチル基である。
【0017】
一般式[IV]

一般式[IV]中、R10は、H又は置換基を有していても良いアルキル基で、R11との間で環を形成しても良く、R11は、置換基を有していても良いアルキル基またはアリール基である。
好ましいR10はHである。好ましいR11は置換基を有していても良いフェニル基である。
【0018】
又、前記の課題は、上記の触媒の存在下で、上記の一般式[II]で表される化合物と上記の一般式[III]で表される化合物とを反応させる
ことを特徴とするγ−ケトα−アミノ酸化合物の製造方法によって解決される。
【0019】
又、前記の課題は、上記の触媒の存在下で、上記の一般式[II]で表される化合物と上記の一般式[IV]で表される化合物とを反応させる
ことを特徴とするβ−アミノカルボニル化合物の製造方法によって解決される。
【発明の効果】
【0020】
本発明により、アミド或いはケトンを求核剤として用いたイミンへの求核付加反応が可能となる。この本付加反応はアミドやケトンを別途活性化する必要なく直接用いることが出来る。その結果、γ−ケトα−アミノ酸化合物(誘導体)やβ−アミノカルボニル化合物を簡単に合成することが出来、医薬品中間体などのファインケミカル分野において非常に有用である。
【0021】
又、本発明では、用いるべき金属が比較的無害なケイ素であり、触媒量のケイ素塩で反応を進行させることが出来る為、環境への負荷が小さい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明になる触媒は、前記一般式[I]で表されるケイ素塩と、塩基性化合物とを含む。一般式[I]中、R,R,Rは、各々、アルキル基およびトリアルキルシリル基の群の中から選ばれる何れかである。好ましいR,R,Rは、炭素数1〜4のアルキル基およびトリアルキルシリル基の群の中から選ばれる何れかである。更に好ましくは、メチル基、エチル基、及びトリメチルシリル基の群の中から選ばれる何れかである。中でもメチル基である。Rはパーフルオロアルキル基である。好ましいRは、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。中でもトリフルオロメチル基である。好ましい塩基性化合物はアミン類に属する化合物である。中でも、第3級アミン類に属する化合物である。例えば、トリエチルアミンやピリジン等である。上記ケイ素塩と上記塩基性化合物との割合は、ケイ素塩100質量部に対して塩基性化合物が5〜40質量部の割合であるのが好ましい。
【0023】
本発明になる触媒は、上記の一般式[X]で表されるケイ素塩と、塩基性化合物とを含む。一般式[X]中、R,R,Rは、各々、アルキル基またはトリアルキルシリル基であり、同じでも異なるものでも良い。特に、好ましくは、R,R,Rが炭素数1〜4のアルキル基およびトリアルキルシリル基の群の中から選ばれる何れかである。更に好ましくは、メチル基、エチル基、及びトリメチルシリル基の群の中から選ばれる何れかである。中でも、メチル基である。R,R,R,R10は電子吸引性置換基であり、同じでも異なるものでも良い。好ましくはパーフルオロアルキル基である。中でもペンタフルオロフェニル基(−C)である。好ましい塩基性化合物はアミン類に属する化合物である。中でも、第3級アミン類に属する化合物である。例えば、トリエチルアミンやピリジン等である。上記ケイ素塩と上記塩基性化合物との割合は、ケイ素塩100質量部に対して塩基性化合物が5〜40質量部の割合であるのが好ましい。
【0024】
本発明の触媒は、特に、γ−ケトα−アミノ酸化合物あるいはβ−アミノカルボニル化合物合成用のケイ素ルイス酸触媒である。中でも、前記の一般式[II]で表される化合物(N−スルホニルイミン)と前記の一般式[III]又は一般式[IV]で表される化合物との反応に際して用いられる触媒である。一般式[II]中、Rは、置換基を有していても良いアルコキシカルボニル基又はアリール基である。好ましいRは、炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、又は無置換もしくは一置換の炭素数5〜10のアリール基である。中でも、エトキシカルボニル基やフェニル基である。Rは、置換基を有していても良いアリール基である。特に、炭素数5〜10のアリール基である。中でもp−トリル基である。一般式[III]中、Rは、H又は置換基を有していても良いアルキル基(好ましくは、炭素数1〜4)である。特に好ましいRはHである。R,Rは、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基またはアリール基である。同じでも異なるものでも良い。又、Rとの間で環を形成しても良い。好ましいR,Rは炭素数1〜4のアルキル基である。特に、メチル基である。一般式[IV]中、R10は、H又は置換基を有していても良いアルキル基(好ましくは、炭素数1〜4)である。特に好ましいR10はHである。R11は、置換基を有していても良いアルキル基またはアリール基である。そして、R10との間で環を形成しても良い。好ましいR11は置換基を有していてもよいフェニル基である。
【0025】
本発明のγ−ケトα−アミノ酸化合物の製造方法は、有機溶媒中において、上記触媒の存在下で、上記の一般式[II]で表される化合物と上記の一般式[III]で表される化合物とを反応させる方法である。
【0026】
本発明のβ−アミノカルボニル化合物の製造方法は、有機溶媒中において、上記触媒の存在下で、上記の一般式[II]で表される化合物と上記の一般式[IV]で表される化合物とを反応させる方法である。
【0027】
以下、具体的実施例を挙げて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでないことは当業者ならば自明なことである。
【0028】
[実施例1]
エチル−N−トシルイミノエステル(102mg)の塩化メチレン(1.0mL)溶液に、アセトフェノン(97mg)の塩化メチレン(1.0mL)溶液、ピリジンの塩化メチレン溶液(0.080mol/L,1.0mL)、トリフルオロメタンスルホン酸シリルの塩化メチレン溶液(0.080mol/L,1.0mL)を順に加え、アルゴン雰囲気の室温下で2時間攪拌した。
このようにして得られた反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、4−オキソ−4−フェニル−2−トシルアミノ酪酸エチル(136mg,収率92%)を得た。

1H
NMR (CDCl3) δ=7.86 (d, 2H), 7.76 (d, 2H), 7.58 (t, 1H), 7.42 (t,
2H), 7.22 (d, 2H), 5.79 (d, 1H), 4.22 (m, 1H), 4.03 (q, 2H), 3.60 (m, 2H), 2.39
(s. 3H), 1.08 (t, 3H)
【0029】
[実施例2]
トシルイミノエステル(51.0mg,0.20mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(35.2mg,0.40mmol)、トリエチルアミン(0.060mmol)のテトラヒドロフラン(1.0mL)溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸シリルの塩化メチレン溶液(0.120mol/L,0.5mL)を加え、アルゴン雰囲気の室温下で24時間撹拌した。
このようにして得られた反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、3−ジメチルカルバモイル−2−トシルアミノプロピオン酸エチル(48.5mg,収率71%)を得た。

1H
NMR (CDCl3):δ=7.72−7.67 (2H, m), 7.23−7.18 (2H, m), 5.87 (1H, d, J =
8.0 Hz), 4.09−4.04 (1H, m), 3.95−3.88 (2H, m), 3.1 (1H, dd, J = 16.7, 3.4 Hz),
2.87 (3H, s), 2.83 (3H, s), 2.80 (1H, dd, J = 16.7, 4.4 Hz), 2.34 (3H, s), 0.99
(3H, t, J = 7.2 Hz).
【0030】
[実施例3]
フェニルトシルメタンイミン(259mg,1.0mmol)、トリエチルアミン(28μL, 0.20mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(185μL, 2.0mmol)溶液に対してトリフルオロメタンスルホン酸シリル(36μL,
0.20mmol)を加え、アルゴン雰囲気の室温下で24時間撹拌した。
このようにして得られた反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N,N−ジメチル−3−フェニル−3−トシルアミノプロピオンアミド(178mg,収率51%)を得た。

1H
NMR (CDCl3):δ=7.62−7.57 (2H, m), 7.28−7.12 (7H, m), 6.74 (1H, d, J =
6.9 Hz), 4.67 (1H, q, J = 5.8 Hz), 2.86−2.78 (1H, m), 2.80 (3H, s), 2.73 (3H,
s), 2.67 (1H, dd, J = 15.6, 5.0 Hz), 2.36 (3H, s).
[実施例4]
トリフェニルカルボニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボラート(92.2mg、0.10mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(185μL,2.0mmol)溶液にトリストリメチルシリルシラン(29μL,0.11mmol)を加え、よく撹拌する。そして、このように調製されたトリストリメチルシリルシリルテトラキスペンタフルオロフェニルボラートに、トリエチルアミン(14μL,0.10mmol)、フェニルトシルメタンイミン(259mg,1.0mmol)を順に加え、24時間攪拌した。
このようにして得られた反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N,N−ジメチル−3−フェニル−3−トシルアミノプロピオンアミド(345mg,収率100%)を得た。

尚、NMRのデータは日本電子社製のものを用い、テトラメチルシランを内部標準物質として測定したものである。カラムクロマトグラフィーには Silica gel 60 (Merck社製) を使用した。

代 理 人 宇 高 克 己

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の一般式[I]で表されるケイ素塩と、
塩基性化合物
とを有することを特徴とする触媒。
一般式[I]

[一般式[I]中、R,R,Rは、各々、アルキル基またはトリアルキルシリル基であり、同じでも異なるものでも良く、Rはパーフルオロアルキル基である。]
【請求項2】
一般式[I]におけるR,R,Rが炭素数1〜4のアルキル基およびトリアルキルシリル基の群の中から選ばれる何れかで、Rが炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基のケイ素塩である
ことを特徴とする請求項1の触媒。
【請求項3】
塩基性化合物がアミン類に属する化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2の触媒。
【請求項4】
塩基性化合物が第3級アミン類に属する化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2の触媒。
【請求項5】
ケイ素塩100質量部に対して塩基性化合物が5〜40質量部の割合である
ことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかの触媒。
【請求項6】
下記の一般式[X]で表されるケイ素塩と、
塩基性化合物
とを有することを特徴とする触媒。
一般式[X]

[一般式[X]中、R,R,Rは、各々、アルキル基またはトリアルキルシリル基であり、同じでも異なるものでも良い。R,R,R,R10は電子吸引性置換基であり、同じでも異なるものでも良い。]
【請求項7】
塩基性化合物がアミン類に属する化合物であることを特徴とする請求項6の触媒。
【請求項8】
塩基性化合物が第3級アミン類に属する化合物であることを特徴とする請求項6又は請求項7の触媒。
【請求項9】
ケイ素塩100質量部に対して塩基性化合物が5〜40質量部の割合である
ことを特徴とする請求項6〜請求項8いずれかの触媒。
【請求項10】
γ−ケトα−アミノ酸化合物あるいはβ−アミノカルボニル化合物合成用のケイ素ルイス酸触媒である
ことを特徴とする請求項1〜請求項9いずれかの触媒。
【請求項11】
下記の一般式[II]で表される化合物と下記の一般式[III]で表される化合物との反応に際して用いられる触媒である
ことを特徴とする請求項1〜請求項9いずれかの触媒。
一般式[II]

[一般式[II]中、Rは、置換基を有していても良いアルコキシカルボニル基又はアリール基であり、Rは置換基を有していても良いアリール基である。]
一般式[III]

[一般式[III]中、Rは、H又は置換基を有していても良いアルキル基で、R,Rとの間で環を形成しても良く、R,Rは、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基またはアリール基で、同じでも異なるものでも良い。]
【請求項12】
下記の一般式[II]で表される化合物と下記の一般式[IV]で表される化合物との反応に際して用いられる触媒である
ことを特徴とする請求項1〜請求項9いずれかの触媒。
一般式[II]

[一般式[II]中、Rは、置換基を有していても良いアルコキシカルボニル基又はアリール基であり、Rは置換基を有していても良いアリール基である。]
一般式[IV]

[一般式[IV]中、R10は、H又は置換基を有していても良いアルキル基で、R11との間で環を形成しても良く、R11は、置換基を有していても良いアルキル基またはアリール基である。]
【請求項13】
請求項1〜請求項9いずれかの触媒の存在下で、下記の一般式[II]で表される化合物と下記の一般式[III]で表される化合物とを反応させる
ことを特徴とするγ−ケトα−アミノ酸化合物の製造方法。
一般式[II]

[一般式[II]中、Rは、置換基を有していても良いアルコキシカルボニル基又はアリール基であり、Rは置換基を有していても良いアリール基である。]
一般式[III]

[一般式[III]中、Rは、H又は置換基を有していても良いアルキル基で、R,Rとの間で環を形成しても良く、R,Rは、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基またはアリール基で、同じでも異なるものでも良い。]
【請求項14】
請求項1〜請求項9いずれかの触媒の存在下で、下記の一般式[II]で表される化合物と下記の一般式[IV]で表される化合物とを反応させる
ことを特徴とするβ−アミノカルボニル化合物の製造方法。
一般式[II]

[一般式[II]中、Rは、置換基を有していても良いアルコキシカルボニル基又はアリール基であり、Rは置換基を有していても良いアリール基である。]
一般式[IV]

[一般式[IV]中、R10は、H又はアルキル基で、R11との間で環を形成しても良く、R11は、置換基を有していても良いアルキル基またはアリール基である。]

【公開番号】特開2008−221090(P2008−221090A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−60818(P2007−60818)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(503360115)独立行政法人科学技術振興機構 (1,734)
【Fターム(参考)】