説明

ケーシングボーリング装置

【課題】地盤4がたとえ自立性の弱いものであっても、静的に掘削面高さを常に一定にしつつ掘削することができるケーシングボーリング装置の提供。
【解決手段】本発明のケーシングボーリング装置8Aは、地盤4に向けて立設され、内側が周方向に連続して傾斜するとともに、下端2が周方向に連続して尖った筒状のケーシング3と、ケーシング3に下方に向けて静的な荷重を付与する荷重付与手段7と、ケーシング3内に配設され、ケーシング3の下端2近傍の土砂6を吸引する吸引管5とを備え、前記吸引管5をケーシング3の中央部に配設するとともに、吸引管5の外側にケーシング3の下端近傍の土砂6をケーシング3の中央部に掃き集める土砂集積部材9を回動可能に配設したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば地盤の調査や観察のためのボーリングを行うケーシングボーリング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地質や地盤の調査・観察を目的に行われるボーリング孔壁面の画像撮影は、自立性のよいボーリング孔内にボアホールカメラ装置を挿入するボアホール画像撮影法が一般的である(例えば、特許文献1参照)。このボアホール画像撮影法は、カッター切削式ロータリー式ボーリングで掘削したボーリング孔にボアホールカメラ装置を挿入し、ボーリング孔の壁面を直接に部分照明してカメラで撮像する。
【特許文献1】特開2000−160978号公報(図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ボアホール画像撮影法は、岩盤などの自立性のよい地盤の調査・観察に有効であるが、砂質地盤や軟弱粘性土地盤のような自立性の弱い地盤のボーリング孔では地盤崩れ等の問題でボアホール画像撮影法の適用が難しい。
【0004】
そこで、本発明者は、図6に示すように、筒状のケーシング3を地盤4に立設状態で貫入設置し、荷重付与手段7によりケーシング3に下方に向けて静的な荷重を付与してケーシングの下端2を地盤4に貫入させ、ケーシング3内に配設した吸引管5で、地盤に貫入したケーシング3の下端近傍の土砂6を吸引するケーシングボーリング装置8Bを用いることを考えている。
【0005】
このケーシング3の先端部は、図7に示すように、筒状のケーシング3の下端内周面1が先端に向かうにつれて外側に傾斜し、下端2が周方向に連続して尖っており、ケーシングに下方に向けて付与した荷重7による貫入力Pv(等分布荷重)と、ケーシング下端2を支持する直力Pi、直力Po及び剪断力Fvからなる地盤の支持力とが釣り合って安定している。この状態において、ケーシング3の下端内側で地盤の支持力を作用させる土塊の上部を吸引管5で吸引除去(除荷)すると、その取り除いた掘屑重量相当分と貫入量減少による剪断力減少分だけケーシング3がさらに貫入する。このケーシングボーリング装置8Bは、この作用を利用してケーシングの下端2の内側の土砂6を吸引除去することを繰り返して、地盤4内にケーシング3を徐々に貫入させていくものである。
【0006】
本発明者は、斯かるケーシングボーリング装置8Bにおいて、ケーシング3の下端2内側の土砂6を吸引除去し過ぎると、ケーシング3の外側の土砂が崩落し、ケーシング内に進入する不具合が生じることがあり、このためケーシング3の下端2内側の土砂6を吸引除去する際には、ケーシングの下端内側で土砂を吸引する深さを制御することが必要であるとの知見を得た。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のケーシングボーリング装置は、地盤に向けて立設され、内側が周方向に連続して傾斜するとともに、下端が周方向に連続して尖った筒状のケーシングと、ケーシングに下方に向けて静的な荷重を付与する荷重付与手段と、ケーシング内に配設され、ケーシングの下端近傍の土砂を吸引する吸引管とを備えたケーシングボーリング装置において、吸引管をケーシングの中央部にケーシングの軸方向に沿って配設するとともに、吸引管の外側にケーシングの下端近傍の土砂をケーシングの中央部に掃き集める土砂集積部材を回動可能に配設したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明のケーシングボーリング装置によれば、吸引管をケーシングの中央部にケーシングの軸方向に沿って配設するとともに、吸引管の外側にケーシングの下端近傍の土砂をケーシングの中央部に掃き集める土砂集積部材を回動可能に配設したので、土砂集積部材によりケーシング下端内側の土砂をケーシングの中央部近傍に掃き集めることができ、ケーシングの中央部に吸引管により、掃き集めた土砂を吸引することができる。これにより、ケーシングの下端内側で土砂を吸引する深さを略均一に制御することができ、ケーシングの下端内側の土砂を吸引除去し過ぎるといった不具合を解消させることができる。これによりたとえ地盤が自立性の弱いものであっても、静的に掘削面高さを常に一定にしつつ掘削することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係るケーシングボーリング装置を図面に基づいて説明する。なお、図面中の部材は、前述の図6及び図7で説明した部材・部位と同じ作用を相する部材・部位には同じ符号を付している。
【0010】
図1に示すように、このケーシングボーリング装置8Aは、吸引管5をケーシング3の中央部に配設するとともに、ケーシング3の下端近傍の土砂をケーシング3の中央部に掃き集める土砂集積部材9を吸引管5の外側に回動可能に配設したものである。
【0011】
ケーシング3は、下端内周面1が下端2に向かうにつれて外径側に広がり、下端が周方向に連続して尖った筒状の部材であり、予め所望の深さまで掘削され、外部ケーシング10で内周面が覆われたボーリング孔11に挿入され、地盤に立設状態で貫入設置される。この実施形態では、ケーシング3は正六角形の多面筒体である。ケーシング3には、同様に正六角形の延伸枠12を上部に複数個継ぎ足して地上の所定の高さまで延在させ、延伸枠12の上端に荷重伝達枠13を取り付けている。
【0012】
延伸枠12は、側周面に穴(図示省略)を設け、中に挿通する中空ロッド14を操作できるようになっている。また、荷重伝達枠13は延伸枠12に設置する脚部15の上にウェイト載置部16を設けたものである。
【0013】
荷重伝達枠13の上部にはさらに吊りロッド17を連結し、地盤4上に配備した脚立式支持枠18の上端に設置した滑車19に吊り下げたワイヤ20で吊り下げている。これにより、ケーシング3は、延伸枠12、荷重伝達枠13及び吊りロッド17を取り付けた状態で、脚立式支持枠18に吊り下げた状態となり、ワイヤ20を滑動操作することにより、外部ケーシング10に対して上下に昇降させることができるようになっている。
【0014】
荷重付与手段7は、ケーシング3に対して下方に向けて静的な荷重を付与するものである。この実施形態では、荷重付与手段7は荷重伝達枠13の上にウェイト21を載置し、ワイヤ20の反対側の端部にカウンターウェイト(図示省略)を取り付けたものである。これにより、荷重伝達枠13の上に載置したウェイト21とワイヤ20に取り付けたカウンターウェイトとの差分重量が、静的荷重として荷重伝達枠13、延伸枠12を介してケーシング3に掛かっている。
【0015】
ケーシング3の上部に取り付けた延伸枠12の内側には、中空ロッド14を取り付けている。また、延伸枠12には、この実施形態では、延伸枠12の軸方向に離れた位置に、中央に挿通孔22を開けた支持板23を水平に取り付け、延伸枠12の中央部に軸方向に延在するように中空ロッド14を支持板23の挿通孔22に挿通させて回動可能に軸支している。また、延伸枠12には、土砂集積部材9で土砂6を掘削する際に水を供給する水供給ホース45を挿入している。
【0016】
中空ロッド14は、吸引管5を挿通させてケーシング3の中央部に導入するガイド部材である。この実施形態では、中空ロッド14がケーシング3内に延在する長さを規制する規制部材24を取り付けている。これにより、中空ロッド14の上端14aを地盤4上で人が操作可能な位置まで延在させ、下端14bをケーシング3の下端2近傍まで延在させている。また、中空ロッド14の下端14bには、後述する土砂集積部材9を取り付けている。
【0017】
吸引管5は中空ロッド14に挿通してケーシング3の中央部に延在させている。吸引管5の先端は、吸引時等に吸引管5先端が振れるのを抑止するため、リング状の補強部材25を装着しており、中空ロッド14の下端から所定の位置まで突出させている。吸引管5の基端は地盤4上に設置された吸引力制御装置兼土水貯留装置26を経て、例えば真空ポンプなどの真空吸引手段27に接続している。この吸引力制御装置兼土水貯留装置26は、土水貯留タンク構造で、吸引管5から吸引された堀屑、地下水を貯留するとともに、バルブ28から外気を取り入れることで吸引管5の吸引力を制御することができるようになっている。
【0018】
土砂集積部材9は、ケーシング1の下端2で掘削した土砂6をケーシング中央部の吸引管5方向に掃き集めるものである。この実施形態では、土砂集積部材9は、図2および図3に示すように、ロッド固定軸29と、土砂を掃き集める翼部30とで構成している。
【0019】
ロッド固定軸29は、中空ロッド14の下端に装着固定するためのものであり、中空ロッド14の外径と略同じか少し広い内径を備えた筒状の部材で、中空ロッド14の外径に嵌め合わせるため軸方向にスリット31を設けており、中空ロッド14の下端に装着してホースバンド32で締め付け固定する。
【0020】
翼部30は、中空ロッド14の外部から外側に延在した部材である。この実施形態では、ロッド固定軸29の周囲に、略接線方向に延在するように固定的に配設したものである。すなわち、中空ロッド14を回動操作することにより、中空ロッド14の下端に装着した翼部30を回動させ、翼部30の下端縁部37により、ケーシング3の下端近傍の土砂を中央に掃き集めるものである。この実施形態では、図3に示すように、3枚の翼部30を、ロッド固定軸29の周囲に、均等間隔で周方向に見て同じ接線方向に延在するように接着している。なお、図2中の左右の翼部30は、図3の配置によれば、同一の断面には現れないが、説明の便宜上、同一断面に翼部30が延在するように描いている。
【0021】
この実施形態では、翼部30に土砂を掃き集める周方向の角度を調整するための角度調整部材33を固定し、さらに翼部30の下端縁部を形成する第1補助具34と、翼部30の外径側縁部35にケーシング3の内側面を清掃する第2補助具36を取り付けている。
【0022】
角度調整部材33は、横断面が略三角形の楔状の片材であり、図3中の矢印Pで示す翼部30の掘削回転方向の前側の側面に取り付けている。この実施形態では、角度調整部材33は翼部30に接着しており、第1補助具34と、第2補助具36を取り付けるためのボルト孔33aを翼部30と角度調整部材33に貫通させて形成している。第1補助具34は、図4に示すように、翼部30の下端縁部37を形成するものであり、翼部30に取り付けたときに、下端縁部37が翼部30の下端から突出し、外径側から内径側に向かうにつれて下方に傾斜する形状を備えている。この実施形態では、翼部30はロッド固定軸29の周囲に3枚、周方向に均等に配設しており、翼部30の下端縁部37は全体として外形側から中央部に向けて、緩やかに突出した形状になっている。
【0023】
この第1補助具34は、樹脂製の部材で、地盤を掻きほぐすための引掻部38を備えている。この実施形態では、下端縁部37から先端が突
出した釘39を複数本埋め込んでいる。この釘39は岩盤などの比較的硬い地層においても土砂を掻きほぐす。その結果、地盤が硬い場合でも柔らかくすることができる。また、この第1補助具34は吸引管5の近傍にも、土砂が堆積するのを防止する引掻部38を備えている。この実施形態では引掻部38は、同様に先端が吸引管5の近傍に向けて斜め下方に突出するように第1補助具34に埋め込んだ釘46で構成している。吸引管5で土砂を吸い込む際に、吸引管5の下方周囲に土砂6が堆積する場合があるが、斯かる吸引管5の下方近傍で釘46が旋回することにより、吸引管の近傍に土砂が堆積するのを防いでいる。
【0024】
また、この第1補助具34は、ボルト40を翼部30に形成したボルト孔33aに挿通し、ナット41で固定している。この実施形態では、第1補助具34に上下方向に長い長孔42を形成しており、翼部30に対して上下方向に位置を調整して取り付けている。第1補助具34の下端縁部37の突出量を調整することにより、土砂集積部材9が土砂を掃き集める作用を微調整している。
【0025】
次に、第2補助具36は、ケーシング3の内側面を清掃するためのものであり、図2に示すように翼部30の外径側縁部35方向に突出するようにブラシ43を植設したものである。第2補助具36は横方向に長い長孔44を形成しており、翼部30に対し、半径方向に位置を調整して取り付けている。これにより、ブラシ43の先端が確実にケーシング3の内側面に届かせることができる。
【0026】
このように、この土砂集積部材9は中空ロッド14の下端に固定的に配設しており、中空ロッド14を回動操作することにより、ケーシング3内で回動するようになっている。
【0027】
このケーシングボーリング装置8Aは、中空ロッド14を操作して土砂集積部材9を適宜に回動させ、ケーシング3下端近傍の土砂をケーシング3の中央に掻き集め、ケーシング3の中央に配設した吸引管5で土砂を吸引するものである。この際、飽和度の高い地盤においては、水供給ホース45により、適宜に適量の水を供給するとよい。例えば、地下水中においては、地下水位とケーシング内面水位とをほぼ一定に保たないと地盤が崩壊(ボイリング)する場合があるからである。また、この実施形態では、図3に示すように、翼部30が接線方向に延在した矢印Pの方向に中空ロッド14を回動させると、翼部30の下端縁部37により、土砂6は矢印47方向に移動するので中央に掃き集められ易くなり、反対方向に回動させると土砂6を中央に掃き集める作用は弱い。これにより、中空ロッド14を適宜に反対方向に回動させることにより、掘削面の高さを調整することができ、例えば、ブラシ43でケーシング3の内周面を清掃する場合には、中空ロッド14を反対方向に回動させて行なうとよい。
【0028】
土砂集積部材9は、中空ロッド14の下端に固定的に配設しており、中空ロッド14は規制部材24により延伸枠12に係合しているので、中空ロッド14の下端のケーシング3に対する相対的な延在位置を決めることができる。これにより、ケーシングの下端2の土砂を掻きほぐす深さは、中空ロッド14の延在長さを規制する規制部材24の取り付け位置で規定することができる。
【0029】
また、この土砂集積部材9では、翼部30の下端縁部37を第1補助具34によって形成し、それぞれ外径側よりも中央部が緩やかになるように下方に延在させている。土砂集積部材9を回動させると、ケーシング3の下端の土砂6は中心部が緩やかに深くなった擂鉢状に掻きほぐされる。
【0030】
このケーシングボーリング装置8Aは、土砂集積部材9を適宜に回動し、土砂の上層を掻きほぐして掃き集め、吸引管5でケーシング3の中央部から土砂を吸引するものである。このケーシングボーリング装置によれば、ケーシング下端2近傍の土砂6は、土砂集積部材9により掻きほぐされつつ、吸引管5方向に掃き集められ、中央部から吸引されるので、上層部から均一に掘り下げられる。また、ケーシング3に対する土砂集積部材9の位置が調整されているので、土砂集積部材により、土砂を掘り過ぎるということがない。これにより、ケーシング3に対する土砂6の上面の深さを制御しながら掘り進めることができる。これにより、ケーシング下端近傍の土砂が局部的に除去され、ケーシング3の外側の土砂が崩落し、ケーシング内に進入する不具合が生じることはない。
【0031】
以上、本発明の一実施形態に係るケーシングボーリング装置を説明したが、本発明に係るケーシングボーリング装置はこれに限定されるものではない。
【0032】
例えば、土砂集積部材9は羽根状の翼部30とし、これに釘39の付いた第1補助具34や、ブラシ43を付した第2補助具36を設けたが、本発明の作用効果が促進されるものならばその他の補助具を設けてもよい。また、上記第1補助具34については、その下端縁部37の突出量調整により土砂6に対する掃き集め作用が微調整できることを述べたが、下端縁部37の傾斜角を適宜変更すると集積した土砂6の傾斜角が調整できるので、これによっても掃き集め効果を微調整できる。また、釘39についても釘以外の例えばスチールウールや金属ブラシを用いてもよい。以上の補助具は個々に設けるのではなく、一体に設けてもよい。さらに、土砂集積部材9の回動方法についても本実施形態では人が手で行っているが、ハンドドリル等簡単な装置で回動してもよい。また、ケーシング3が地質や地盤の調査・観察を目的に行われる場合は、材質を透明体で構成し、ボーリング孔11壁面の土質状況をカメラで撮像できるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一実施形態に係るケーシングボーリング装置の正面図である。
【図2】図1の装置に用いている土砂集積部材の拡大正面図である。
【図3】図2の土砂集積部材のA−A線に沿う矢印方向の断面図である。
【図4】図1の装置に用いている第1補助具の斜視図である。
【図5】図1の装置に用いられている第2補助具の斜視図である。
【図6】従来のケーシングボーリング装置の要部断面の正面図である。
【図7】図6の装置に用いているケーシングの初期貫入安定時の力学図である。
【符号の説明】
【0034】
1 下端内周面
2 下端
3 ケーシング
4 地盤
5 吸引管
6 土砂
7 荷重付与手段
8A ケーシングボーリング装置
8B ケーシングボーリング装置
9 土砂集積部材
10 外部ケーシング
11 ボーリング孔
12 延伸枠
13 荷重伝達枠
14 中空ロッド
15 脚部
16 ウェイト載置部
18 脚立式支持枠
21 ウェイト
22 挿通孔
23 支持板
24 規制部材
26 吸引力制御装置兼土水貯留装置
27 真空吸引手段
29 ロッド固定軸
30 翼部
33 角度調整部材
34 第1補助具
35 外径側縁部
36 第2補助具
37 下端縁部
38 引掻部
39 釘
40 ボルト
41 ナット
42 長孔
43 ブラシ
44 長孔
45 水供給ホース
46 釘

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤に向けて立設され、内側が周方向に連続して傾斜するとともに、下端が周方向に連続して尖った筒状のケーシングと、
前記ケーシングに下方に向けて静的な荷重を付与する荷重付与手段と、
前記ケーシング内に配設され、ケーシングの下端近傍の土砂を吸引する吸引管とを備えたケーシングボーリング装置において、
前記吸引管を前記ケーシングの中央部に配設するとともに、吸引管の外側にケーシングの下端近傍の土砂をケーシングの中央部に掃き集める土砂集積部材を回動可能に配設したことを特徴とするケーシングボーリング装置。
【請求項2】
前記吸引管は、ケーシングの中央部に軸方向に配設した中空ロッドに挿通し、
前記土砂集積部材は、前記中空ロッドの外部から外側に延在した翼部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のケーシングボーリング装置。
【請求項3】
前記翼部の下端縁部は、外径側から内径側に向かうにつれて下方に傾斜していることを特徴とする請求項2に記載のケーシングボーリング装置。
【請求項4】
前記翼部は、下端縁部に地盤を掻きほぐすための引掻部を備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載のケーシングボーリング装置。
【請求項5】
前記翼部は、外径側縁部にケーシングの内側面を清掃するブラシを備えていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のケーシングボーリング装置。
【請求項6】
前記翼部は、吸引管近傍に土砂が堆積するのを防止するための引掻部を備えていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のケーシングボーリング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−257657(P2006−257657A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−73026(P2005−73026)
【出願日】平成17年3月15日(2005.3.15)
【出願人】(000156938)関西電力株式会社 (1,442)
【Fターム(参考)】