ゲート駆動回路及びこれを含む表示装置
【課題】画質の不良が生じないゲート駆動回路及び表示装置を提供する。
【解決手段】ゲート駆動回路及びこれを含む表示装置において、ゲート駆動回路は、従属的に接続された第1ステージ群及び第1ステージ群から出力された第1出力信号を受けて、第2出力信号を生成し、該当ゲートラインに伝送する第2ステージ群を含み、第1ステージ群は開始信号を各々伝送される第1バッファー部及び第2バッファー部を含み、第1バッファー部の大きさは第2バッファー部の大きさより小さい。
【解決手段】ゲート駆動回路及びこれを含む表示装置において、ゲート駆動回路は、従属的に接続された第1ステージ群及び第1ステージ群から出力された第1出力信号を受けて、第2出力信号を生成し、該当ゲートラインに伝送する第2ステージ群を含み、第1ステージ群は開始信号を各々伝送される第1バッファー部及び第2バッファー部を含み、第1バッファー部の大きさは第2バッファー部の大きさより小さい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート駆動回路及びこれを含む表示装置に関し、より詳しくは、画質の不良を改善するゲート駆動回路及びこれを含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、表示装置の1つである液晶表示装置は、下部基板、下部基板に対向する上部基板、下部基板と上部基板との間に形成された液晶層を利用して映像を表示する液晶表示パネルを備える。液晶表示パネルは、多数のゲートライン、多数のデータライン、多数のゲートラインと多数のデータラインに接続された多数の画素を備える。
【0003】
液晶表示装置は、多数のゲートラインにゲートパルスを順に出力するためのゲート駆動回路及び多数のデータラインにピクセル電圧を出力するデータ駆動回路を備える。一般に、ゲート駆動回路及びデータ駆動回路はチップの形態からなり、フィルム又は液晶表示パネル上に実装される。
【0004】
最近の液晶表示装置では、チップの数を減らすために薄膜工程を通じて下部基板上にゲート駆動回路を直接形成したアモルファスシリコンゲート(amorphous silicon gate)の構造を採択している。このとき、液晶表示装置において、ゲート駆動回路は従属的に接続された多数のステージからなる1つ以上のシフトレジスタを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国特許出願公開第10−2008−000746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明で解決しようとする技術的な課題は、画質の不良が生じないゲート駆動回路を提供することである。
【0007】
本発明で解決しようとする他の技術的な課題は、画質の不良が生じないゲート駆動回路を含む表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的を達成するための実施形態によるゲート駆動回路は、従属的に接続された多数のステージからなるゲート駆動回路において、開始信号を入力されて第1出力信号を生成して該当ゲートラインに伝送する第1ステージ群と、前記第1ステージ群から出力された前記第1出力信号を受けて第2出力信号を生成して該当ゲートラインに伝送する第2ステージ群を含み、前記第1ステージ群は前記開始信号を各々伝送される第1バッファー部及び第2バッファー部を含み、前記第1バッファー部の大きさが前記第2バッファー部の大きさより小さいことを特徴とする。
【0009】
本発明の目的を達成するための他の実施形態によるゲート駆動回路は、従属的に接続された多数のステージからなるゲート駆動回路において、開始信号を入力され、第1出力信号を生成するダミーステージ群と、前記ダミーステージ群から出力された前記第1出力信号を受けて第2出力信号を生成して該当ゲートラインに伝送するステージ群を含み、前記ダミーステージ群は3Hの時間の間に該当ゲートラインを駆動することを特徴とする。
【0010】
本発明の目的を達成するためのさらに他の実施形態による表示装置は、行列の形態に配列されている複数の画素と、前記画素にゲート信号を伝送する複数のゲートラインと、前記画素にデータ信号を伝送する複数のデータラインと、前記ゲートラインに接続されると共に1つ以上のクロック信号に基ついて前記ゲート信号を生成するゲート駆動部と、前記データラインに接続されて前記データ信号を生成するデータ駆動部と、前記ゲート駆動部及びデータ駆動部の動作を制御する制御部を含み、前記ゲート駆動部は開始信号を入力され、第1出力信号を生成し、該当ゲートラインに伝送する第1ステージ群と、前記第1ステージ群から出力された前記第1出力信号を伝送され、第2出力信号を生成して該当ゲートラインに伝送する第2ステージ群を含み、前記第1ステージ群は前記開始信号を伝送される第1バッファー部及び第2バッファー部を含み、前記第1バッファー部の大きさが前記第2バッファー部の大きさより小さいことを特徴とする。
【0011】
本発明の目的を達成するためのまた他の実施形態による表示装置は基板と、前記基板上に形成されてゲートオン/オフ電圧を印加されるゲート電極と、前記基板と前記第1電極の領域を絶縁する第1絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されてチャンネルを形成する半導体膜と、前記半導体膜上に形成されて入力される画像電圧を印加されるドレーン電極と、前記半導体膜上に形成されて前記ゲート電極に印加される電圧により前記画像電圧を印加されるソース電極と、前記ドレーン電極及びソース電極上に形成されて絶縁する第2絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されて前記ドレーン電極と前記ソース電極との間の領域に形成されて前記ゲートオフ電圧を印加される透明導電膜を含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、ゲート駆動回路の特定のトランジスタの大きさを調整、又は特定のトランジスタにゲートオフ電圧を印加、又はダミーステージを追加することによって画質の不良を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態による液晶表示装置の平面図である。
【図2A】図2Aは、図1に示す本発明の1つの実施形態によるゲート駆動回路のブロック図である。
【図2B】図2Bは、図1に示す本発明の1つの実施形態によるゲート駆動回路のブロック図である。
【図3】図3は、ゲート駆動回路の中で1つのステージをより詳しく説明するための回路図である。
【図4】図4は、ゲート駆動回路に印加されるクロック等及び各ステージのQ−ノード電圧を示すタイミング図である。
【図5A】図5Aは、ゲート駆動回路に印加される開始信号及びクロック信号等を示すタイミング図である。
【図5B】図5Bは、ゲート駆動回路の初期駆動の時、各ステージのQ−ノードの電圧を示すタイミング図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態によるバッファートランジスタの大きさを調節した結果を示す説明図である。
【図7A】図7Aは、従来の第1乃至第3クロックを示すタイミング図である。
【図7B】図7Bは、バッファートランジスタの大きさによって調節された第1乃至第3クロックを示すタイミング図である。
【図7C】図7Cは、第1乃至第3ステージのバッファートランジスタのカッティング比率及びフリーチャージ時間を示す表である。
【図8】図8は、本発明の第2実施形態によるバッファートランジスタの構造を示す図面である。
【図9】図9は、図8のバッファートランジスタの切断線A−A’による断面図である。
【図10A】図10Aは、トップゲートに印加される電圧によるバッファートランジスタの電流変化を示すグラフである。
【図10B】図10Bは、トップゲートに印加される電圧によるバッファートランジスタの電流変化を示すグラフである。
【図11】図11は、本発明の第3実施形態によるゲート駆動回路を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図面を参考にして本発明の実施形態等をより詳しく説明する。本発明は、様々に変更し、実施することができるので、特定の実施形態等を例示して詳しく説明する。ただし、実施例の記載は本発明を特定の形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる均等技術又は変形技術等を含む。各図面の説明において、類似な構成要素に対しては同じ符号を付与した。添付された図面において、構造物等の寸法は本発明の明確性のために実際より拡大して図示した。第1、第2等の用語は様々な構成要素等を説明するために用いているが、各構成要素等は用語等によって限定されるものではない。用語等は1つの構成要素を異なる構成要素から区別する目的で使われているだけである。例えば、本発明の権利範囲を外れない限り、第1構成要素は第2構成要素に、第2構成要素は第1構成要素に適用できる。また単数は文脈から明白に表現されていない限り、複数も含む。
【0015】
以下に、本発明の実施形態をより詳しく説明する。
【0016】
図1は本発明の第1実施形態による液晶表示装置の平面図である。
【0017】
図1に示すように、液晶表示装置400は、映像を表示する液晶表示パネル100、液晶表示パネル100にデータ電圧を出力する多数のデータ駆動部320及び液晶表示パネル100にゲート電圧を出力するゲート駆動部210を含む。
【0018】
液晶表示パネル100は、下部基板110、下部基板110にお互いに向い合う上部基板120及び下部基板110と上部基板120との間に介在する液晶層(図示せず)からなる。液晶表示パネル100は映像を表示する表示領域DA、表示領域DAに隣接する周辺領域PAからなる。
【0019】
表示領域DAには、多数のゲートラインGL1〜GLnと絶縁されて交差する多数のデータラインDL1〜DLmが形成される。表示領域DAには、多数のゲートラインGL1〜GLn及び多数のデータラインDL1〜DLmを通じて印加される駆動電圧によって画像を表示する多数の画素領域が形成される。この実施形態において、画素領域等は、実際に同じ構造及び機能を有するので、1つの画素領域(例えば、第1画素領域)を例にとって詳しく説明する。画素領域には薄膜トランジスタTr、液晶キャパシタClc及びストレージキャパシタCstからなる画素P1が設けられている。例えば、薄膜トランジスタTrのゲート電極は第1ゲートラインGL1に電気的に接続され、ドレーン電極(図示せず)は第1データラインDL1に電気的に接続され、ソース電極(図示せず)は液晶キャパシタClcの第1電極である画素電極(図示せず)に電気的に接続される。ストレージキャパシタCstは液晶キャパシタClcに並列接続される。
【0020】
ゲート駆動回路210は、多数のゲートラインGL1〜GLnの一端部に隣接する周辺領域PAに形成される。ゲート駆動回路210は多数のゲートラインGL1〜GLnの一端部に電気的に接続されてゲート電圧を多数のゲートラインGL1〜GLnに順に印加する。ゲート駆動回路210は画素領域の薄膜トランジスタTrを製造する工程において同時に形成される。
【0021】
多数のデータラインDL1〜DLmの一端部に隣接する周辺領域PAには、多数の駆動回路基板310が形成される。例えば、多数の駆動回路基板310はテープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package:TCP)又はチップオンフィルム(Chip On Film:COF)が利用される。多数の駆動回路基板310上には、多数のデータ駆動チップ320が実装される。多数のデータ駆動チップ320は多数のデータラインDL1〜DLmの一端部に電気的に接続されて多数のデータラインDL1〜DLmにデータ電圧を出力する。
【0022】
液晶表示装置400は、ゲート駆動回路210と多数のデータ駆動チップ320の駆動を制御するためにコントロール印刷回路基板330をさらに備える。コントロール印刷回路基板330は多数のデータ駆動チップ320の駆動を制御するデータ制御信号と映像データを出力し、ゲート駆動回路210の駆動を制御するゲート制御信号を出力する。
【0023】
コントロール印刷回路基板330は、外部から映像データが入力され、データ制御信号とゲート駆動制御信号を生成するタイミングコントローラ331及びゲート制御信号を生成するゲート制御回路332をさらに含む。本発明の他の実施形態として、コントロール印刷回路基板330はタイミングコントローラを含む他の印刷回路基板から制御信号を受信し、データ制御信号を生成して出力するデータ印刷回路基板を利用しても良い。
【0024】
タイミングコントローラ331は、多数のデータ駆動チップ320とゲート駆動回路210の駆動を制御する。ゲート制御回路332は、ゲート駆動回路210の駆動のためのクロック信号、ゲート信号の開始を知らせる開始信号STV等を生成する。
【0025】
コントロール印刷回路基板330は、データ制御信号と映像データを多数の駆動回路基板310を通じて多数のデータ駆動チップ320に印加する。また、コントロール印刷回路基板330はゲート制御信号をゲート駆動回路210に隣接する駆動回路基板310を通じてゲート駆動回路210に印加する。
【0026】
本発明の他の実施形態として、多数のデータ駆動チップ310及びゲート駆動回路210は、少なくとも1つの集積回路チップの形態で液晶表示パネル100上に直接装着することができ、また可撓性印刷回路膜(flexible printed circuit film)(図示せず)上に装着して液晶表示パネル100に付着することができ、さらには別の印刷回路基板(printed circuit board)(図示せず)上に装着することもできる。また、多数のデータ駆動チップ310及びゲート駆動回路210は、信号線GL1〜GLn、DL1〜DLm及び薄膜トランジスタTrと共に液晶表示パネル100に集積することもできる。また、多数のデータ駆動チップ310及びゲート駆動回路210、タイミングコントローラ331及びゲート制御回路332は、単一チップに集積することもできる。この場合、これらのうちの少なくとも1つ又はこれらを構成する少なくとも1つの回路素子を単一チップの外に位置することができる。
【0027】
続いて、図2A乃至図4を参考にしてゲート駆動回路210を詳しく説明する。
【0028】
図2A及び図2Bは図1に図示される本発明の1つの実施形態によるゲート駆動回路のブロック図である。
【0029】
図2A及び図2Bに示すように、ゲート駆動回路210はN個(Nは2以上の自然数)のステージASG−1〜ASG−N及びダミー(dummy)ステージASG−Dを含むシフトレジスタ210aからなる。N個のステージASG−1〜ASG−Nは、第1ステージ群(stage group)SG1及び第2ステージ群SG2に分割される。ゲート駆動回路210は、多数のゲートラインGL1〜GLnの第2端部に設けられて、次のステージの中の何れか1つのステージから出力されたゲート電圧に応じて、現在のゲートラインをオフ電圧VSSに放電させる放電部210bをさらに含む。また、ゲート駆動回路210は、1番目のステージASG−1を駆動するためのダミーステージ(図示せず)をさらに含む。
【0030】
N個のステージASG−1〜ASG−Nは第1入力端子IN1、第1及び第2クロック端子CK1、CK2、第2入力端子IN2、電圧入力端子Vin、リセット端子RE、出力端子OUT及びキャリ端子CRを含む。
【0031】
各ステージASG−1〜ASG−Nの第1入力端子IN1は、以前ステージ等の中で何れか1つのステージのキャリ端子CRに電気的に接続されて、キャリ電圧が入力される。本実施形態において、各ステージASG−1〜ASG−Nは3段階前のステージからキャリ電圧を入力される。例えば、N番目のステージASG−NはN−3番目のステージからキャリ電圧を印加される。また、多数のステージASG−1〜ASG−Nの中で1番目のステージASG−1、2番目のステージASG−2乃至3番目のステージASG−3の第1入力端子IN1には、以前ステージのキャリ電圧の代わりにゲート駆動回路210の駆動を開始する開始信号STVが提供される。開始信号STVが印加される1番目乃至3番目のステージASG−1〜ASG−3が第1ステージ群SG1に含まれる。この場合、第2ステージ群SG2は残りのステージASG−4〜ASG−N及びダミーステージASG−Dからなる。
【0032】
各ステージASG−1〜ASG−Nの第2入力端子IN2は、次のステージ等の中で何れか1つのステージの出力端子OUTに電気的に接続されてゲート電圧が入力される。
【0033】
但し、ダミーステージASG−Dの第2入力端子IN2には開始信号STVが提供される。ダミーステージASG−Dは、多数のステージASG−1〜ASG−Nのゲート電圧をオフレベルにするためのステージである。
【0034】
ダミーステージを除いた多数のステージASG−1〜ASG−Nは、第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3及び第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3と異なる位相を有する第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB1が選択的に提供される。例えば、多数のステージASG−1〜ASG−Nの中で6N−5番目のステージASG−1、ASG−7、…ASG−6N−2(Nは自然数)の第1クロック端子CK1には第1クロックCKV1が提供され、第2クロック端子CK2には第4クロックCKVB1が提供される。6N−4番目のステージASG−2、ASG−8、…ASG−6N−4の第1クロック端子CK1には第2クロックCKV2が提供され、第2クロック端子CK2には第5クロックCKVB2が提供される。6N−3番目のステージASG−3、ASG−9、…ASG−6N−3(Nは自然数)の第1クロック端子CK1には第3クロックCKV3が提供され、第2クロック端子CK2には第6クロックCKVB3が提供される。
【0035】
また、6N−2番目のステージASG−4、ASG−10、…ASG−6N−2(Nは自然数)の第1クロック端子CK1には第4クロックCKVB1が提供され、第2クロック端子CK2には第1クロックCKV1が提供される。6N−1番目のステージASG−5、ASG−11、…ASG−6N−1(Nは自然数)の第1クロック端子CK1には第5クロックCKVB2が提供され、第2クロック端子CK2には第2クロックCKV2が提供される。6N番目のステージASG−6、ASG−12、…ASG−6N(Nは自然数)の第1クロック端子CK1には第6クロックCKVB3が提供され、第2クロック端子CK2には第3クロックCKV3が提供される。第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3及び第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB3の位相は後述する。
【0036】
多数のステージASG−1〜ASG−N及びダミーステージASG−Dの電圧入力端子Vinにはゲートラインをオフさせるオフ電圧VSSが提供される。また、ダミーステージASG−Dの出力端子OUTは多数のステージSRC1〜SRCn+1のリセット端子REに電気的に接続される。
【0037】
多数のステージASG−1〜ASG−Nの出力端子OUTには多数のゲートラインGL1、GL2、GL3、…GLnが電気的に接続される。従って、多数のステージASG−1〜ASG−Nは、出力端子等OUTを通じてゲート電圧を順に出力して多数のゲートラインGL1〜GLnに印加する。この実施形態では、図2に示すように、シフトレジスタ210aは多数のゲートラインGL1〜GLnの第1端部に設けられる。このシフトレジスタ210aは、第1端部と対称になる第2端部に形成することも可能であり、又は2つのステージグループに分割してゲートラインGL1〜GLnの両端部に形成することも可能である。
【0038】
放電部210bは、第1放電トランジスタNT15をさらに含んでいる。この第1放電トランジスタNT15は、多数のゲートラインGL1、GL2、GL3、…GLnのうち現在のゲートラインからオフ電圧VSSに放電させる機能を備える。第1放電トランジスタNT15は、次のゲートラインに接続された制御電極、現在のステージのゲート電圧が入力される入力電極及びオフ電圧VSSが入力される出力電極からなる。
【0039】
図3は、ゲート駆動回路の中で1つのステージをより詳しく説明するための回路図であり、図4は、図2に図示されるクロック信号等及び各ステージのノード電圧を示すタイミング図である。但し、ゲート駆動回路の各ステージはダミーステージASG−Dを除いて同じ内部構造を有するので、図3では1つのステージを例示して説明する。
【0040】
図3に示すように、各ステージは該当ゲートラインにゲート電圧を供給する電圧出力部211、電圧出力部211を駆動する出力駆動部212、該当ゲートラインを第1レベルの電圧にホールディングする第1ホールディング部213及び第2ホールディング部214を含む。
【0041】
電圧出力部211は、プルアップトランジスタT01及びプルダウントランジスタT02を含む。プルアップトランジスタT01は、出力駆動部212の出力端(Q−ノード)QNに接続された制御電極、第1クロック端子CK1に接続された入力電極及び出力端子OUTに接続された出力電極からなる。
【0042】
図4に示すように、各ステージには、第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3及び第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3と異なる位相を有する第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB1が選択的に提供される。第1乃至第6クロックCKV1〜CKVB3は、ゲートオン/オフ電圧に対応するパルス幅を有する。例えば、第1乃至第6クロックCKV1〜CKVB3は、約30V〜−8Vの範囲であり、ゲートを駆動する電圧の条件によって変更が可能である。第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3と第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB3は対を成す。例えば、6N−5番目及び6N−2番目のステージには、第1クロックCKV1と第4クロックCKVB1が提供され、6N−4及び6N−1番目のステージには、第2クロックCKV2と第5クロックCKVB2が提供され、6N−3及び6N番目のステージには第3クロックCKV3と第6クロックCKVB3が提供される。
【0043】
第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3と第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB3は互いに異なる位相を有する。例えば、第1クロックCKV1と第4クロックCKVB1は180゜の位相差を有し、第2クロックCKV2と第5クロックCKVB2は180゜の位相差を有し、第3クロックCKV3と第6クロックCKVB3は180゜の位相差を有する。これら位相差は180゜以下に設定することも可能である。
【0044】
また、第2クロックCKV2は、第1クロックCKV1より1Hだけ遅延され、第3クロックCKV3は、第2クロックCKV2より1Hだけ遅延される。
【0045】
第1乃至第6クロックCKV1〜CKVB3は、ゲート駆動回路210の出力電圧によるキックバック(kick−back)を補償するために、一定の区間において駆動電圧が低くなるキックバック補償区間CK−Sをさらに含む。
【0046】
以下に、第1クロックCKV1及び第4クロックCKVB1を受信して動作する1つのステージASG−iに関して説明する。
【0047】
図3、図4に示すように、プルアップトランジスタT01は、出力駆動部212から出力された制御電圧に応じて出力端子OUTに出力される現在のステージのゲート電圧を、第1クロック端子CK1を通じて提供される第1クロックCKV1だけプルアップさせる。プルアップトランジスタT01は、1フレームのうち第1クロックCKV1がハイ区間である3Hの時間内にターンオンして、図4のように現在のステージのゲート電圧をハイ状態に維持する。
【0048】
プルダウントランジスタT02は、第2入力端子IN2に接続された制御電極、電圧入力端子Vinに接続された出力電極及び出力端子OUTに接続された入力電極からなる。従って、プルダウントランジスタT02は、次のステージのゲート電圧に応じて第1クロックCKV1だけプルアップされた現在のステージのゲート電圧を、電圧入力端子Vinから供給されたオフ電圧VSS(図2に図示)だけプルダウンさせる。即ち、プルダウントランジスタT02は、3Hの時間後にターンオンして、現在のステージのゲート電圧をロー状態にダウンさせる。
【0049】
出力駆動部212は、バッファートランジスタT04、第1キャパシタC1、第2キャパシタC2、放電トランジスタT09及びリセットトランジスタT06を含む。
【0050】
バッファートランジスタT04は、第1入力端子IN1に共通に接続された入力電極と制御電極、及びQ−ノードQNに接続された出力電極からなる。第1キャパシタC1は、Q−ノードQNと出力端子OUTの間に接続され、第2キャパシタC2は、キャリトランジスタT15の制御電極とキャリ端子CRとの間に接続される。一方、放電トランジスタT09はバッファートランジスタT04の出力電極に接続された入力電極、第2入力端子IN2に接続された制御電極及び電圧入力端子Vinに接続された出力電極からなる。
【0051】
リセットトランジスタT06は、リセット端子REに接続された制御電極、プルアップトランジスタT01の制御電極に接続された入力電極及び電圧入力端子Vinに接続された出力電極からなる。リセットトランジスタT06は、リセット端子REを通じて入力された最終ステージASG−Dから出力された最終キャリ電圧に応じて、第1入力端子IN1を通じて入力されたリップル電圧をオフ電圧VSSに放電する。従って、プルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15は、ダミーステージASG−Dのダミーキャリ電圧に応じてターンオフする。結果的に、ダミーキャリ電圧は、以前ステージとして配置されたN個のステージのリセット端子REに供給されて、N個のステージのプルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15をターンオフさせて、N個のステージをリセットする。
【0052】
バッファートランジスタT04が、以前ステージのキャリ電圧に応じてターンオンすると、第1及び第2キャパシタC1、C2は、図4のQ−ノードQN電圧に対応して充電される。第1キャパシタC1にプルアップトランジスタT01のスレッショルド電圧Vth以上の電荷が充電されると、Q−ノードQNの電位がスレッショルド電圧以上に上昇して、プルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15がターンオンする。このときは、第1クロックCKV1がロー状態なので、現在のステージのゲート電圧とキャリ電圧は、ロー区間(1H)の間にロー状態を維持する。続いて、第1クロックCKV1がハイ状態になると、第1クロックCKV1が出力端子OUT及びキャリ端子CRに出力されて、現在のステージのゲート電圧とキャリ電圧がハイ状態に転換する。即ち、現在のステージのゲート電圧とキャリ電圧は、第1クロックCKV1のハイ区間(1H)の間ハイ状態を維持する。
【0053】
続いて、放電トランジスタT09が次のステージのゲート電圧に応じてターンオンされると、第1キャパシタC1に充電された電荷は、放電トランジスタT09を通じてオフ電圧VSSに放電される。従って、Q−ノードQNの電位はオフ電圧VSSにダウンされる。その結果、プルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15はターンオフする。即ち、放電トランジスタT09は、3Hの時間後にターンオンしてプルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15がターンオフすることによって、出力端子OUT及びキャリ端子CRにハイ状態の現在のステージのゲート電圧及びキャリ電圧が出力されないよう遮断する役割をする。
【0054】
第1ホールディング部213は、第1乃至第5インバータトランジスタT13、T07、T12、T08、T03、第3及び第4キャパシタC3、C4からなる。
【0055】
第1インバータトランジスタT13は、第1クロック端子CK1に共通で接続された入力電極と制御電極、第4キャパシタC4を通じて第2インバータトランジスタT07の出力電極に接続された出力電極からなる。第2インバータトランジスタT07は、第1クロック端子CK1に接続された入力電極、第3キャパシタC3を通じて入力電極と接続された制御電極及び第5インバータトランジスタT03の制御電極に接続された出力電極からなる。第3インバータトランジスタT12は、第1インバータトランジスタT13の出力電極に接続された入力電極、出力端子OUTに接続された制御電極及び電圧入力端子Vinに接続された出力電極からなる。第4インバータトランジスタT08は、第5インバータトランジスタT03の制御電極に接続された入力電極、出力端子OUTに接続された制御電極及び電圧入力端子Vinに接続された出力電極からなる。第5インバータトランジスタT03は、第2インバータトランジスタの出力電極に接続された制御電極、電圧入力端子Vinに接続された入力電極及び出力端子OUTに接続された出力電極からなる。
【0056】
第3及び第4インバータトランジスタT12、T08は、出力端子OUTに出力されるハイ状態の現在のステージのゲート電圧に応じてターンオンし、第1及び第2インバータトランジスタT13、T07から出力された第1クロックCKV1はオフ電圧VSSに放電される。
【0057】
従って、第5インバータトランジスタT03は、現在のステージのゲート電圧がハイ状態を維持する3Hの時間の間、ターンオフ状態を維持する。続いて、現在のステージのゲート電圧がロー状態に転換すると、第3及び第4インバータトランジスタT12、T08は、ターンオフする。従って、第1及び第2インバータトランジスタT13、T07から出力された第1クロックCKV1に応じて、第5インバータトランジスタT03がターンオンする。結果的に、現在のステージのゲート電圧は、1フレーム内の3Hの時間を除いた残りの時間において、第1クロックCKV1のハイ区間が第5インバータトランジスタT03によってオフ電圧VSSにホールディングされる。
【0058】
第2ホールディング部214は、第1乃至第3リップル防止トランジスタT10、T11、T05からなり、第1クロックCKV1又は第4クロックCKVB2によって、N−3Hの時間内に現在のステージのゲート電圧及びキャリ電圧がリップルすることを防止する。
【0059】
第1リップル防止トランジスタT10は、第1クロック端子CK1に接続された制御電極、出力端子OUTに接続された入力電極及びQ−ノードQNに接続された出力電極を含む。第2リップル防止トランジスタT11は、第2クロック端子CK2に接続された制御電極、第1入力端子IN1に接続された入力電極及びQ−ノードQNに接続された出力電極からなる。第3リップル防止トランジスタT05は、第2クロック端子CK2に接続された制御電極、出力端子OUTに接続された入力電極及び電圧入力端子Vinに接続された出力電極からなる。
【0060】
第1リップル防止トランジスタT10は、第1クロックCKV1に応じて出力端子OUTから出力された現在のステージのゲート電圧(オフ電圧と同じ電圧レベルを有する)をQ−ノードQNに提供する。従って、N−3Hの時間中に第1クロックCKVのハイ区間で、Q−ノードQNの電位はオフ電圧VSSに維持される。これによって、第1リップル防止トランジスタT10は、N−3Hの時間中に第1クロックCKV1のハイ区間はプルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15がターンオンされることを防止する。
【0061】
第2リップル防止トランジスタT11は、第2クロック端子CK2を通じて提供された図4の第4クロックCKVB1に応じて、第1入力端子IN1を通じて入力される前ステージの出力電圧(オフ電圧と同じ電圧レベルを有する)をQ−ノードQNに提供する。従って、N−3Hの時間中に第4クロックCKVB1のハイ区間において、Q−ノードQNの電位はオフ電圧VSSに維持される。これによって、第2リップル防止トランジスタT11は、N−3Hの時間中に第4クロックCKVB1のハイ区間はプルアップ及びキャリトランジスタT01、T15がターンオンしない。
【0062】
第3リップル防止トランジスタT05は、第4クロックCKVB1に応じて現在のステージのゲート電圧をオフ電圧VSSに放電させる。従って、第3リップル防止トランジスタT05は、N−3Hの時間中に第4クロックCKVB1のハイ区間は現在のステージのゲート電圧をオフ電圧VSSに維持させる。
【0063】
各ステージは、現在のステージの出力電圧を次のステージに伝達するキャリ部215をさらに含む。キャリ部215はQ−ノードQNに接続された制御電極、第1クロック端子CK1に接続された入力電極及び出力端子OUTに接続された出力電極からなるキャリトランジスタT15を含む。従って、キャリトランジスタT15は、出力駆動部212から出力された制御電圧に応じてキャリ端子CRに出力される現在のステージのキャリ電圧を第1クロックCKV1だけプルアップさせる。キャリトランジスタT15は、1フレームの間に3Hの時間だけターンオンし、3Hの時間の間に現在のステージのキャリ電圧をハイ状態に維持する。
【0064】
図5Aは、ゲート駆動回路に印加される開始信号及びクロック信号等を示すタイミング図であり、図5Bは、ゲート駆動回路の初期駆動のとき各ステージのQ−ノードを示すタイミング図である。
【0065】
図5A及び図5Bに示すように、ゲート駆動回路210の初期駆動のとき、図1のゲート制御回路332は、ゲート信号の開始を知らせる開始信号STVと共に、第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3及び第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB3を生成して、各ステージの第1クロック端子CK1及び第2クロック端子CK2に供給する。斯かるゲート駆動回路210は、長時間にわたって高温駆動するときに、2番目のゲートラインGL2及び3番目のゲートラインGL3が、他のゲートラインに比べて相対的に暗く見えるという視認性の問題が発生する。
【0066】
高温駆動によって発生するこのような問題点は、出力駆動部212のバッファートランジスタT04に接続された配線、例えば、開始信号STVを印加する配線を通じて、Q−ノードQNに貯蔵された電荷が放電され、漏れ電流が発生することである。この原因は、ゲート駆動回路210の初期駆動のときに、1番目のステージASG−1乃至3番目のステージASG−3に供給されるクロックのタイミングが異なることに起因する。従って、バッファートランジスタT04を通じて漏れる電流量がそれぞれ異なり、これによってゲートラインの出力電圧が異なるようになる。結果的に、4番目のステージASG−4以後のステージに接続された異なるゲートラインに比べて、1番目のステージASG−1乃至3番目のステージASG−3に接続されたゲートラインが暗く見える不良が発生する。特に、バッファートランジスタT04からの漏れ電流量の増加は、Q−ノードQNの電圧を低くする。これによって、各ステージのプルアップトランジスタT01に印加される第1クロックCKV1において、オフ電圧が印加される初期区間での下降時間に遅延が生じる。この下降時間の遅延によって、キックバック補償区間CK−Sに当たるゲート電圧が低くなってキックバック電圧が増加する。一般に、キックバック電圧は下記の数式1による。
【0067】
【数1】
【0068】
(Vkb:キックバック電圧、Cgs:ゲート−ソースのキャパシタンス、Clc:液晶によるキャパシタンス、Cst:ストレージ配線によるキャパシタンス、Von:ゲートオン電圧、Voff:ゲートオフ電圧)
数式1のように、Von−Voff値が増加すると、キックバック電圧も増加して、Q−ノードQNの偏差も大きくなる。また、ゲートオン電圧Vonが高いほどキックバック電圧が増加して、キックバック電圧の偏差も増加する。このような偏差はゲート電圧の偏差を招き、これによって輝度の低下が生じて、4番目のステージASG−4以後のステージに接続されたゲートラインに比べて、1番目のステージASG−1乃至3番目のステージASG−3に接続されたゲートラインが暗く見える可能性がある。
【0069】
このような不良を解消するために、本発明の実施形態では、Q−ノードQNに十分な電荷充電の時間が提供されるように、バッファートランジスタT04の大きさを減らす。
【0070】
図6は、本発明の実施形態によるバッファートランジスタの大きさを調節した結果を示すレイアウト図である。図7Aは、従来の第1乃至第3クロックを示すタイミング図であり、図7Bは、バッファートランジスタの大きさによって調節された第1乃至第3クロックを示すタイミング図であり、図7Cは、第1乃至第3ステージのバッファートランジスタのカッティング比率及びフリーチャージ時間を示す表である。
【0071】
図6のように、本発明の実施形態では、バッファートランジスタT04の切開領域CUT−Aを除去して、バッファートランジスタT04の大きさを減らした。好ましくは、本発明の実施形態によるバッファートランジスタT04の大きさは従来のバッファートランジスタT04の大きさに比べて約35%程度を除去する。
【0072】
図6は、バッファートランジスタT04の切開領域をより効果的に表現するため、下部基板110の後面を示す。切開領域はマスクリペア(mask repair)方法を通じて形成できる。マスクリペア方法は、製造工程を通じて形成されたトランジスタの一部配線を、レーザーでカッティングしてトランジスタをフローティング(floating)させることによって、チャンネル幅を減らす方法である。即ち、トランジスタのソースとドレーン配線の一部をカッティングして大きさを減らす。本発明の実施形態では、バッファートランジスタT04の一部配線をレーザーでカッティングして除去する。本発明の実施形態で適用されるマスクリペア方法は、下部基板110の製造コストの面で有利であるのでバッファートランジスタT04の大きさを減らす方法として利用されているが、配線設計のときにマスクの大きさを減らして、バッファートランジスタT04を小さくすることもできる。バッファートランジスタT04の大きさの減少比率は、駆動タイミングのセッティング状況によって異なるので、2番目のゲートラインGL2及び3番目のゲートラインGL3のQ−ノードQN電圧がオフ電圧に落ちる時点が、4番目以後のゲートラインと同一になるようバッファートランジスタT04の大きさを減らす。
【0073】
2番目のステージASG−2のバッファートランジスタT04の大きさを減らすと、Q−ノードQNの充電時間が減るので、図7A乃至図7Bのように、第2クロックCKV2のタイミングを所定の時間t1だけ遅延して、開始信号STVにより2番目のステージASG−2のQ−ノードQNに予め電荷を充電するフリーチャージ時間を1H以上に増加させる。図7Cのように、2番目のステージASG−2及び3番目のステージASG−3のバッファートランジスタT04の大きさを、約35%を減少し、第2クロックCKV2のフリーチャージ時間をP1(6.3μs)からP2(7.45μs)に変更することによって、2番目のステージASG−2のQ−ノードQNのフリーチャージの能力を補償できる。
【0074】
図8は、本発明の第2実施形態によるバッファートランジスタの構造を示す図面であり、図9は、図8のバッファートランジスタの切断線A−A’による断面図である。
【0075】
以下に、本発明の第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付与し、同一の説明は省略する。
【0076】
図8及び図9のように、下部基板110は透明基板111上に金属層を全面に蒸着した後、金属層をパターニングしてゲート電極ライン112を形成する。図面上には、単一金属層をゲート電極ラインとすることを示しているが、多重の金属層でゲート電極ラインを構成しても良い。例えば、ゲート電極ライン112は、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀、銀合金、金、金合金等からなる導電膜を含む。このような導電膜に加えて、異なる物質、特に、ITO(indium tin oxide)又はIZO(indium zinc oxide)との物理的、化学的、電気的な接触特性が良いクロム(Cr)、チタニウム(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)及びこれらの合金、例えば、モリブデン−タングステン(MoW)合金からなる導電膜を含む多層膜で構成しても良い。例えば、ゲート電極ライン112は、下部膜と上部膜を2重膜で構成しても良く、下部膜と上部膜の組み合わせの例としては、アルミニウム/モリブデン、又はアルミニウム合金/モリブデン、アルミニウム/チタニウム、チタニウム/銅、モリブデン/銅等がある。
【0077】
続いて、ゲート電極ライン112が形成された透明基板111上に、酸化シリコン、又は窒化シリコンのような絶縁物質を全面に蒸着し、順に真性半導体物質と不純物が含まれた半導体物質を連続で蒸着する。
【0078】
続いて、絶縁物質、真性半導体物質114及び不純物が添加された半導体物質115をエッチングしてゲート絶縁膜113、半導体層114及び不純物が添加された半導体層115を形成する。その結果、ゲート絶縁膜113はゲート電極ライン111の全体を覆って、半導体層114と不純物半導体層115はゲート絶縁膜113と同じ形態でゲート絶縁膜215上に形成される。
【0079】
続いて、半導体層114と不純物半導体層115が形成された基板上に金属層を全面に蒸着する。金属層をパターニングしてゲート電極ライン上からドレーン電極ライン116−1とソース電極ライン116−2を形成する。例えば、ドレーン電極ライン116−1とソース電極ライン116−2は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀、銀合金、金、金合金等からなる導電膜を含む。このような導電膜に加えて、異なる物質、特に、ITO又はIZOとの物理的、化学的、電気的な接触特性が良いクロム、チタニウム、タンタル、モリブデン及びこれらの合金、例えば、モリブデン−タングステン合金からなる導電膜を含む多層膜で構成しても良い。例えば、ドレーン電極ライン116−1及びソース電極ライン116−2は、下部膜と上部膜を2重膜で構成しても良く、下部膜と上部膜の組み合わせの例としては、アルミニウム/モリブデン又はアルミニウム合金/モリブデン、アルミニウム/チタニウム、チタニウム/銅、モリブデン/銅等がある。
【0080】
続いて、ドレーン電極ライン116−1とソース電極ライン116−2等が形成された基板の全面に窒化シリコン又は酸化シリコンのような絶縁物質を蒸着して保護膜117を形成する。
【0081】
続いて、保護膜117上に画素電極になる酸化インジウム亜鉛(indiumzinc oxide、IZO)又は酸化インジウム錫(indium tin oxide、ITO)等の透明導電膜118を全面に蒸着した後、画素電極を形成する際に同時にエッチングして、2番目のステージASG−2及び3番目のステージASG−3のバッファートランジスタT04上に形成する。例えば、本発明の実施形態では、酸化インジウム亜鉛を透明導電膜に利用できる。このとき、透明導電膜118は、ドレーン電極ライン116−1とソース電極ライン116−2の間に形成されて、半導体層114と不純物半導体層115に所定の電圧、例えば、7.5Vのオフ電圧VSSが印加できるように形成する。本実施形態において、透明導電膜は450Å〜600Åの厚さに形成される。このように、2番目のステージASG−2及び3番目のステージASG−3のバッファートランジスタT04に、トップゲート(top gate)として透明導電膜118を形成して、所定の電圧Vtgを印加すると、バッファートランジスタT04を通じて漏れる電流の量を減らすことができるので、視認性の不良が改善される。
【0082】
図10A及び図10Bは、トップゲートに印加される電圧によるバッファートランジスタの電流変化を示すグラフである。但し、図10Aにおいて、第1グラフG1は、バッファートランジスタT04のトップゲートに、−6Vのトップゲート電圧Vtgが印加された場合の漏れ電流Idsを示し、第2グラフG2はバッファートランジスタT04のトップゲートに、−2Vのトップゲート電圧Vtgが印加された場合の漏れ電流Idsを示し、第3グラフG3は、バッファートランジスタT04のトップゲートに2Vのトップゲート電圧Vtgが印加された場合の漏れ電流Idsを示し、第4グラフG4は、バッファートランジスタT04のトップゲートに6Vのトップゲート電圧Vtgが印加された場合の漏れ電流Idsを示す。また、第5グラフG5は、60℃でトップゲートをフローティング状態に放置した場合の漏れ電流Idsを示し、第6グラフG6は40℃でトップゲートをフローティング状態に放置した場合の漏れ電流Idsを示し、第7グラフG7は0℃でトップゲートをフローティング状態に放置した場合の漏れ電流Idsを示す。また、図10Bから第8グラフG8は、バッファートランジスタT04のトップゲートに印加されるトップゲート電圧Vtgの大きさによる漏れ電流Idsを示し、第9グラフG9は、トップゲートがフローティング状態のとき温度による漏れ電流Idsの大きさを示すグラフである。
【0083】
図10A及び図10Bに示すように、バッファートランジスタT04のソース/ドレーン電圧Vdsが35Vであり、60℃の環境でバッファートランジスタT04の漏れ電流Idsは、トップゲート118に印加されるトップゲート電圧Vtgが、陽電圧より負電圧である場合にさらに減少した。また、バッファートランジスタT04のソース/ドレーン電圧Vdsが35Vに設定され、ゲート−ソース間の電圧Vgsが0Vに設定され、同じ温度環境(例えば、60℃)で、トップゲート118に負のトップゲート電圧Vtgが印加される場合、透明導電膜118をフローティング状態にして置いたときと比べて漏れ電流が減少した。
【0084】
図11は本発明の第3実施形態によるゲート駆動回路を示す図面である。
【0085】
続いて、本発明の第1乃至第2実施形態と同じ構成要素は、同じ符号を付与し、同一の説明は省略する。
【0086】
図11のように、本発明の第3実施形態によるゲート駆動回路は第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3を含むダミーステージ群DSG及び多数のステージASG−1〜ASG−N、ASG−Dを含むステージ群ASGを含む。
【0087】
第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3は、多数のステージの中で第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3の前端に形成される。第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3は、各ステージのキャリトランジスタT15から出力されたキャリ電圧を、第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3の第1クロック端子CK1に印加する。第1クロック端子CK1に印加されたキャリ電圧は、バッファートランジスタT04を通じて各ステージのQ−ノードQNに印加される。各ステージの動作は既に詳述したので説明を省略する。
【0088】
開始信号STVが第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3に印加され、第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3が該当ゲートラインに3Hの間にゲート電圧を印加する。このことにより、各々の第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3は、第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3の出力電圧が供給されて動作する。
【0089】
このように、第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3を第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3の前端に形成することによって、従来の開始信号STVを直接供給されて動作するとき、第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3のQ−ノードQNの漏れ電流により発生する不具合が、第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3では視認され、第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3では視認されないので、表示領域DAでは視認されない。ダミーステージの数は駆動条件によって可変とすることができる。
【0090】
本発明によると、第1ステージ群の所定のステージに形成されたバッファートランジスタの大きさを調整して不具合を改善することができる。また、バッファートランジスタ上に透明導電膜を形成して電圧を印加することによって不具合を改善する。また、第1ステージ群に出力電圧を印加するダミーステージグループを形成することによって不具合及び信頼性を改善する。
【0091】
以上の実施形態等を参考にして本発明を説明したが、該技術分野の当業者らは本発明の特許請求範囲に記載されている技術思想及び領域から外れない範囲内で本発明を様々に修正、又は変形できる。
【符号の説明】
【0092】
100 液晶表示パネル
110 下部基板
111 透明基板
112 ゲート電極ライン
113 ゲート絶縁膜
114 真性半導体物質
115 不純物が添加された半導体物質
116−1 ドレーン電極ライン
116−2 ソース電極ライン
117 保護膜
120 上部基板
210 ゲート駆動部
310 駆動回路基板
320 データ駆動部
330 コントロール印刷回路基板
331 タイミングコントローラ
332 ゲート制御回路
400 液晶表示装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート駆動回路及びこれを含む表示装置に関し、より詳しくは、画質の不良を改善するゲート駆動回路及びこれを含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、表示装置の1つである液晶表示装置は、下部基板、下部基板に対向する上部基板、下部基板と上部基板との間に形成された液晶層を利用して映像を表示する液晶表示パネルを備える。液晶表示パネルは、多数のゲートライン、多数のデータライン、多数のゲートラインと多数のデータラインに接続された多数の画素を備える。
【0003】
液晶表示装置は、多数のゲートラインにゲートパルスを順に出力するためのゲート駆動回路及び多数のデータラインにピクセル電圧を出力するデータ駆動回路を備える。一般に、ゲート駆動回路及びデータ駆動回路はチップの形態からなり、フィルム又は液晶表示パネル上に実装される。
【0004】
最近の液晶表示装置では、チップの数を減らすために薄膜工程を通じて下部基板上にゲート駆動回路を直接形成したアモルファスシリコンゲート(amorphous silicon gate)の構造を採択している。このとき、液晶表示装置において、ゲート駆動回路は従属的に接続された多数のステージからなる1つ以上のシフトレジスタを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国特許出願公開第10−2008−000746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明で解決しようとする技術的な課題は、画質の不良が生じないゲート駆動回路を提供することである。
【0007】
本発明で解決しようとする他の技術的な課題は、画質の不良が生じないゲート駆動回路を含む表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的を達成するための実施形態によるゲート駆動回路は、従属的に接続された多数のステージからなるゲート駆動回路において、開始信号を入力されて第1出力信号を生成して該当ゲートラインに伝送する第1ステージ群と、前記第1ステージ群から出力された前記第1出力信号を受けて第2出力信号を生成して該当ゲートラインに伝送する第2ステージ群を含み、前記第1ステージ群は前記開始信号を各々伝送される第1バッファー部及び第2バッファー部を含み、前記第1バッファー部の大きさが前記第2バッファー部の大きさより小さいことを特徴とする。
【0009】
本発明の目的を達成するための他の実施形態によるゲート駆動回路は、従属的に接続された多数のステージからなるゲート駆動回路において、開始信号を入力され、第1出力信号を生成するダミーステージ群と、前記ダミーステージ群から出力された前記第1出力信号を受けて第2出力信号を生成して該当ゲートラインに伝送するステージ群を含み、前記ダミーステージ群は3Hの時間の間に該当ゲートラインを駆動することを特徴とする。
【0010】
本発明の目的を達成するためのさらに他の実施形態による表示装置は、行列の形態に配列されている複数の画素と、前記画素にゲート信号を伝送する複数のゲートラインと、前記画素にデータ信号を伝送する複数のデータラインと、前記ゲートラインに接続されると共に1つ以上のクロック信号に基ついて前記ゲート信号を生成するゲート駆動部と、前記データラインに接続されて前記データ信号を生成するデータ駆動部と、前記ゲート駆動部及びデータ駆動部の動作を制御する制御部を含み、前記ゲート駆動部は開始信号を入力され、第1出力信号を生成し、該当ゲートラインに伝送する第1ステージ群と、前記第1ステージ群から出力された前記第1出力信号を伝送され、第2出力信号を生成して該当ゲートラインに伝送する第2ステージ群を含み、前記第1ステージ群は前記開始信号を伝送される第1バッファー部及び第2バッファー部を含み、前記第1バッファー部の大きさが前記第2バッファー部の大きさより小さいことを特徴とする。
【0011】
本発明の目的を達成するためのまた他の実施形態による表示装置は基板と、前記基板上に形成されてゲートオン/オフ電圧を印加されるゲート電極と、前記基板と前記第1電極の領域を絶縁する第1絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されてチャンネルを形成する半導体膜と、前記半導体膜上に形成されて入力される画像電圧を印加されるドレーン電極と、前記半導体膜上に形成されて前記ゲート電極に印加される電圧により前記画像電圧を印加されるソース電極と、前記ドレーン電極及びソース電極上に形成されて絶縁する第2絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されて前記ドレーン電極と前記ソース電極との間の領域に形成されて前記ゲートオフ電圧を印加される透明導電膜を含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、ゲート駆動回路の特定のトランジスタの大きさを調整、又は特定のトランジスタにゲートオフ電圧を印加、又はダミーステージを追加することによって画質の不良を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態による液晶表示装置の平面図である。
【図2A】図2Aは、図1に示す本発明の1つの実施形態によるゲート駆動回路のブロック図である。
【図2B】図2Bは、図1に示す本発明の1つの実施形態によるゲート駆動回路のブロック図である。
【図3】図3は、ゲート駆動回路の中で1つのステージをより詳しく説明するための回路図である。
【図4】図4は、ゲート駆動回路に印加されるクロック等及び各ステージのQ−ノード電圧を示すタイミング図である。
【図5A】図5Aは、ゲート駆動回路に印加される開始信号及びクロック信号等を示すタイミング図である。
【図5B】図5Bは、ゲート駆動回路の初期駆動の時、各ステージのQ−ノードの電圧を示すタイミング図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態によるバッファートランジスタの大きさを調節した結果を示す説明図である。
【図7A】図7Aは、従来の第1乃至第3クロックを示すタイミング図である。
【図7B】図7Bは、バッファートランジスタの大きさによって調節された第1乃至第3クロックを示すタイミング図である。
【図7C】図7Cは、第1乃至第3ステージのバッファートランジスタのカッティング比率及びフリーチャージ時間を示す表である。
【図8】図8は、本発明の第2実施形態によるバッファートランジスタの構造を示す図面である。
【図9】図9は、図8のバッファートランジスタの切断線A−A’による断面図である。
【図10A】図10Aは、トップゲートに印加される電圧によるバッファートランジスタの電流変化を示すグラフである。
【図10B】図10Bは、トップゲートに印加される電圧によるバッファートランジスタの電流変化を示すグラフである。
【図11】図11は、本発明の第3実施形態によるゲート駆動回路を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図面を参考にして本発明の実施形態等をより詳しく説明する。本発明は、様々に変更し、実施することができるので、特定の実施形態等を例示して詳しく説明する。ただし、実施例の記載は本発明を特定の形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる均等技術又は変形技術等を含む。各図面の説明において、類似な構成要素に対しては同じ符号を付与した。添付された図面において、構造物等の寸法は本発明の明確性のために実際より拡大して図示した。第1、第2等の用語は様々な構成要素等を説明するために用いているが、各構成要素等は用語等によって限定されるものではない。用語等は1つの構成要素を異なる構成要素から区別する目的で使われているだけである。例えば、本発明の権利範囲を外れない限り、第1構成要素は第2構成要素に、第2構成要素は第1構成要素に適用できる。また単数は文脈から明白に表現されていない限り、複数も含む。
【0015】
以下に、本発明の実施形態をより詳しく説明する。
【0016】
図1は本発明の第1実施形態による液晶表示装置の平面図である。
【0017】
図1に示すように、液晶表示装置400は、映像を表示する液晶表示パネル100、液晶表示パネル100にデータ電圧を出力する多数のデータ駆動部320及び液晶表示パネル100にゲート電圧を出力するゲート駆動部210を含む。
【0018】
液晶表示パネル100は、下部基板110、下部基板110にお互いに向い合う上部基板120及び下部基板110と上部基板120との間に介在する液晶層(図示せず)からなる。液晶表示パネル100は映像を表示する表示領域DA、表示領域DAに隣接する周辺領域PAからなる。
【0019】
表示領域DAには、多数のゲートラインGL1〜GLnと絶縁されて交差する多数のデータラインDL1〜DLmが形成される。表示領域DAには、多数のゲートラインGL1〜GLn及び多数のデータラインDL1〜DLmを通じて印加される駆動電圧によって画像を表示する多数の画素領域が形成される。この実施形態において、画素領域等は、実際に同じ構造及び機能を有するので、1つの画素領域(例えば、第1画素領域)を例にとって詳しく説明する。画素領域には薄膜トランジスタTr、液晶キャパシタClc及びストレージキャパシタCstからなる画素P1が設けられている。例えば、薄膜トランジスタTrのゲート電極は第1ゲートラインGL1に電気的に接続され、ドレーン電極(図示せず)は第1データラインDL1に電気的に接続され、ソース電極(図示せず)は液晶キャパシタClcの第1電極である画素電極(図示せず)に電気的に接続される。ストレージキャパシタCstは液晶キャパシタClcに並列接続される。
【0020】
ゲート駆動回路210は、多数のゲートラインGL1〜GLnの一端部に隣接する周辺領域PAに形成される。ゲート駆動回路210は多数のゲートラインGL1〜GLnの一端部に電気的に接続されてゲート電圧を多数のゲートラインGL1〜GLnに順に印加する。ゲート駆動回路210は画素領域の薄膜トランジスタTrを製造する工程において同時に形成される。
【0021】
多数のデータラインDL1〜DLmの一端部に隣接する周辺領域PAには、多数の駆動回路基板310が形成される。例えば、多数の駆動回路基板310はテープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package:TCP)又はチップオンフィルム(Chip On Film:COF)が利用される。多数の駆動回路基板310上には、多数のデータ駆動チップ320が実装される。多数のデータ駆動チップ320は多数のデータラインDL1〜DLmの一端部に電気的に接続されて多数のデータラインDL1〜DLmにデータ電圧を出力する。
【0022】
液晶表示装置400は、ゲート駆動回路210と多数のデータ駆動チップ320の駆動を制御するためにコントロール印刷回路基板330をさらに備える。コントロール印刷回路基板330は多数のデータ駆動チップ320の駆動を制御するデータ制御信号と映像データを出力し、ゲート駆動回路210の駆動を制御するゲート制御信号を出力する。
【0023】
コントロール印刷回路基板330は、外部から映像データが入力され、データ制御信号とゲート駆動制御信号を生成するタイミングコントローラ331及びゲート制御信号を生成するゲート制御回路332をさらに含む。本発明の他の実施形態として、コントロール印刷回路基板330はタイミングコントローラを含む他の印刷回路基板から制御信号を受信し、データ制御信号を生成して出力するデータ印刷回路基板を利用しても良い。
【0024】
タイミングコントローラ331は、多数のデータ駆動チップ320とゲート駆動回路210の駆動を制御する。ゲート制御回路332は、ゲート駆動回路210の駆動のためのクロック信号、ゲート信号の開始を知らせる開始信号STV等を生成する。
【0025】
コントロール印刷回路基板330は、データ制御信号と映像データを多数の駆動回路基板310を通じて多数のデータ駆動チップ320に印加する。また、コントロール印刷回路基板330はゲート制御信号をゲート駆動回路210に隣接する駆動回路基板310を通じてゲート駆動回路210に印加する。
【0026】
本発明の他の実施形態として、多数のデータ駆動チップ310及びゲート駆動回路210は、少なくとも1つの集積回路チップの形態で液晶表示パネル100上に直接装着することができ、また可撓性印刷回路膜(flexible printed circuit film)(図示せず)上に装着して液晶表示パネル100に付着することができ、さらには別の印刷回路基板(printed circuit board)(図示せず)上に装着することもできる。また、多数のデータ駆動チップ310及びゲート駆動回路210は、信号線GL1〜GLn、DL1〜DLm及び薄膜トランジスタTrと共に液晶表示パネル100に集積することもできる。また、多数のデータ駆動チップ310及びゲート駆動回路210、タイミングコントローラ331及びゲート制御回路332は、単一チップに集積することもできる。この場合、これらのうちの少なくとも1つ又はこれらを構成する少なくとも1つの回路素子を単一チップの外に位置することができる。
【0027】
続いて、図2A乃至図4を参考にしてゲート駆動回路210を詳しく説明する。
【0028】
図2A及び図2Bは図1に図示される本発明の1つの実施形態によるゲート駆動回路のブロック図である。
【0029】
図2A及び図2Bに示すように、ゲート駆動回路210はN個(Nは2以上の自然数)のステージASG−1〜ASG−N及びダミー(dummy)ステージASG−Dを含むシフトレジスタ210aからなる。N個のステージASG−1〜ASG−Nは、第1ステージ群(stage group)SG1及び第2ステージ群SG2に分割される。ゲート駆動回路210は、多数のゲートラインGL1〜GLnの第2端部に設けられて、次のステージの中の何れか1つのステージから出力されたゲート電圧に応じて、現在のゲートラインをオフ電圧VSSに放電させる放電部210bをさらに含む。また、ゲート駆動回路210は、1番目のステージASG−1を駆動するためのダミーステージ(図示せず)をさらに含む。
【0030】
N個のステージASG−1〜ASG−Nは第1入力端子IN1、第1及び第2クロック端子CK1、CK2、第2入力端子IN2、電圧入力端子Vin、リセット端子RE、出力端子OUT及びキャリ端子CRを含む。
【0031】
各ステージASG−1〜ASG−Nの第1入力端子IN1は、以前ステージ等の中で何れか1つのステージのキャリ端子CRに電気的に接続されて、キャリ電圧が入力される。本実施形態において、各ステージASG−1〜ASG−Nは3段階前のステージからキャリ電圧を入力される。例えば、N番目のステージASG−NはN−3番目のステージからキャリ電圧を印加される。また、多数のステージASG−1〜ASG−Nの中で1番目のステージASG−1、2番目のステージASG−2乃至3番目のステージASG−3の第1入力端子IN1には、以前ステージのキャリ電圧の代わりにゲート駆動回路210の駆動を開始する開始信号STVが提供される。開始信号STVが印加される1番目乃至3番目のステージASG−1〜ASG−3が第1ステージ群SG1に含まれる。この場合、第2ステージ群SG2は残りのステージASG−4〜ASG−N及びダミーステージASG−Dからなる。
【0032】
各ステージASG−1〜ASG−Nの第2入力端子IN2は、次のステージ等の中で何れか1つのステージの出力端子OUTに電気的に接続されてゲート電圧が入力される。
【0033】
但し、ダミーステージASG−Dの第2入力端子IN2には開始信号STVが提供される。ダミーステージASG−Dは、多数のステージASG−1〜ASG−Nのゲート電圧をオフレベルにするためのステージである。
【0034】
ダミーステージを除いた多数のステージASG−1〜ASG−Nは、第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3及び第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3と異なる位相を有する第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB1が選択的に提供される。例えば、多数のステージASG−1〜ASG−Nの中で6N−5番目のステージASG−1、ASG−7、…ASG−6N−2(Nは自然数)の第1クロック端子CK1には第1クロックCKV1が提供され、第2クロック端子CK2には第4クロックCKVB1が提供される。6N−4番目のステージASG−2、ASG−8、…ASG−6N−4の第1クロック端子CK1には第2クロックCKV2が提供され、第2クロック端子CK2には第5クロックCKVB2が提供される。6N−3番目のステージASG−3、ASG−9、…ASG−6N−3(Nは自然数)の第1クロック端子CK1には第3クロックCKV3が提供され、第2クロック端子CK2には第6クロックCKVB3が提供される。
【0035】
また、6N−2番目のステージASG−4、ASG−10、…ASG−6N−2(Nは自然数)の第1クロック端子CK1には第4クロックCKVB1が提供され、第2クロック端子CK2には第1クロックCKV1が提供される。6N−1番目のステージASG−5、ASG−11、…ASG−6N−1(Nは自然数)の第1クロック端子CK1には第5クロックCKVB2が提供され、第2クロック端子CK2には第2クロックCKV2が提供される。6N番目のステージASG−6、ASG−12、…ASG−6N(Nは自然数)の第1クロック端子CK1には第6クロックCKVB3が提供され、第2クロック端子CK2には第3クロックCKV3が提供される。第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3及び第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB3の位相は後述する。
【0036】
多数のステージASG−1〜ASG−N及びダミーステージASG−Dの電圧入力端子Vinにはゲートラインをオフさせるオフ電圧VSSが提供される。また、ダミーステージASG−Dの出力端子OUTは多数のステージSRC1〜SRCn+1のリセット端子REに電気的に接続される。
【0037】
多数のステージASG−1〜ASG−Nの出力端子OUTには多数のゲートラインGL1、GL2、GL3、…GLnが電気的に接続される。従って、多数のステージASG−1〜ASG−Nは、出力端子等OUTを通じてゲート電圧を順に出力して多数のゲートラインGL1〜GLnに印加する。この実施形態では、図2に示すように、シフトレジスタ210aは多数のゲートラインGL1〜GLnの第1端部に設けられる。このシフトレジスタ210aは、第1端部と対称になる第2端部に形成することも可能であり、又は2つのステージグループに分割してゲートラインGL1〜GLnの両端部に形成することも可能である。
【0038】
放電部210bは、第1放電トランジスタNT15をさらに含んでいる。この第1放電トランジスタNT15は、多数のゲートラインGL1、GL2、GL3、…GLnのうち現在のゲートラインからオフ電圧VSSに放電させる機能を備える。第1放電トランジスタNT15は、次のゲートラインに接続された制御電極、現在のステージのゲート電圧が入力される入力電極及びオフ電圧VSSが入力される出力電極からなる。
【0039】
図3は、ゲート駆動回路の中で1つのステージをより詳しく説明するための回路図であり、図4は、図2に図示されるクロック信号等及び各ステージのノード電圧を示すタイミング図である。但し、ゲート駆動回路の各ステージはダミーステージASG−Dを除いて同じ内部構造を有するので、図3では1つのステージを例示して説明する。
【0040】
図3に示すように、各ステージは該当ゲートラインにゲート電圧を供給する電圧出力部211、電圧出力部211を駆動する出力駆動部212、該当ゲートラインを第1レベルの電圧にホールディングする第1ホールディング部213及び第2ホールディング部214を含む。
【0041】
電圧出力部211は、プルアップトランジスタT01及びプルダウントランジスタT02を含む。プルアップトランジスタT01は、出力駆動部212の出力端(Q−ノード)QNに接続された制御電極、第1クロック端子CK1に接続された入力電極及び出力端子OUTに接続された出力電極からなる。
【0042】
図4に示すように、各ステージには、第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3及び第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3と異なる位相を有する第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB1が選択的に提供される。第1乃至第6クロックCKV1〜CKVB3は、ゲートオン/オフ電圧に対応するパルス幅を有する。例えば、第1乃至第6クロックCKV1〜CKVB3は、約30V〜−8Vの範囲であり、ゲートを駆動する電圧の条件によって変更が可能である。第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3と第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB3は対を成す。例えば、6N−5番目及び6N−2番目のステージには、第1クロックCKV1と第4クロックCKVB1が提供され、6N−4及び6N−1番目のステージには、第2クロックCKV2と第5クロックCKVB2が提供され、6N−3及び6N番目のステージには第3クロックCKV3と第6クロックCKVB3が提供される。
【0043】
第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3と第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB3は互いに異なる位相を有する。例えば、第1クロックCKV1と第4クロックCKVB1は180゜の位相差を有し、第2クロックCKV2と第5クロックCKVB2は180゜の位相差を有し、第3クロックCKV3と第6クロックCKVB3は180゜の位相差を有する。これら位相差は180゜以下に設定することも可能である。
【0044】
また、第2クロックCKV2は、第1クロックCKV1より1Hだけ遅延され、第3クロックCKV3は、第2クロックCKV2より1Hだけ遅延される。
【0045】
第1乃至第6クロックCKV1〜CKVB3は、ゲート駆動回路210の出力電圧によるキックバック(kick−back)を補償するために、一定の区間において駆動電圧が低くなるキックバック補償区間CK−Sをさらに含む。
【0046】
以下に、第1クロックCKV1及び第4クロックCKVB1を受信して動作する1つのステージASG−iに関して説明する。
【0047】
図3、図4に示すように、プルアップトランジスタT01は、出力駆動部212から出力された制御電圧に応じて出力端子OUTに出力される現在のステージのゲート電圧を、第1クロック端子CK1を通じて提供される第1クロックCKV1だけプルアップさせる。プルアップトランジスタT01は、1フレームのうち第1クロックCKV1がハイ区間である3Hの時間内にターンオンして、図4のように現在のステージのゲート電圧をハイ状態に維持する。
【0048】
プルダウントランジスタT02は、第2入力端子IN2に接続された制御電極、電圧入力端子Vinに接続された出力電極及び出力端子OUTに接続された入力電極からなる。従って、プルダウントランジスタT02は、次のステージのゲート電圧に応じて第1クロックCKV1だけプルアップされた現在のステージのゲート電圧を、電圧入力端子Vinから供給されたオフ電圧VSS(図2に図示)だけプルダウンさせる。即ち、プルダウントランジスタT02は、3Hの時間後にターンオンして、現在のステージのゲート電圧をロー状態にダウンさせる。
【0049】
出力駆動部212は、バッファートランジスタT04、第1キャパシタC1、第2キャパシタC2、放電トランジスタT09及びリセットトランジスタT06を含む。
【0050】
バッファートランジスタT04は、第1入力端子IN1に共通に接続された入力電極と制御電極、及びQ−ノードQNに接続された出力電極からなる。第1キャパシタC1は、Q−ノードQNと出力端子OUTの間に接続され、第2キャパシタC2は、キャリトランジスタT15の制御電極とキャリ端子CRとの間に接続される。一方、放電トランジスタT09はバッファートランジスタT04の出力電極に接続された入力電極、第2入力端子IN2に接続された制御電極及び電圧入力端子Vinに接続された出力電極からなる。
【0051】
リセットトランジスタT06は、リセット端子REに接続された制御電極、プルアップトランジスタT01の制御電極に接続された入力電極及び電圧入力端子Vinに接続された出力電極からなる。リセットトランジスタT06は、リセット端子REを通じて入力された最終ステージASG−Dから出力された最終キャリ電圧に応じて、第1入力端子IN1を通じて入力されたリップル電圧をオフ電圧VSSに放電する。従って、プルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15は、ダミーステージASG−Dのダミーキャリ電圧に応じてターンオフする。結果的に、ダミーキャリ電圧は、以前ステージとして配置されたN個のステージのリセット端子REに供給されて、N個のステージのプルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15をターンオフさせて、N個のステージをリセットする。
【0052】
バッファートランジスタT04が、以前ステージのキャリ電圧に応じてターンオンすると、第1及び第2キャパシタC1、C2は、図4のQ−ノードQN電圧に対応して充電される。第1キャパシタC1にプルアップトランジスタT01のスレッショルド電圧Vth以上の電荷が充電されると、Q−ノードQNの電位がスレッショルド電圧以上に上昇して、プルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15がターンオンする。このときは、第1クロックCKV1がロー状態なので、現在のステージのゲート電圧とキャリ電圧は、ロー区間(1H)の間にロー状態を維持する。続いて、第1クロックCKV1がハイ状態になると、第1クロックCKV1が出力端子OUT及びキャリ端子CRに出力されて、現在のステージのゲート電圧とキャリ電圧がハイ状態に転換する。即ち、現在のステージのゲート電圧とキャリ電圧は、第1クロックCKV1のハイ区間(1H)の間ハイ状態を維持する。
【0053】
続いて、放電トランジスタT09が次のステージのゲート電圧に応じてターンオンされると、第1キャパシタC1に充電された電荷は、放電トランジスタT09を通じてオフ電圧VSSに放電される。従って、Q−ノードQNの電位はオフ電圧VSSにダウンされる。その結果、プルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15はターンオフする。即ち、放電トランジスタT09は、3Hの時間後にターンオンしてプルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15がターンオフすることによって、出力端子OUT及びキャリ端子CRにハイ状態の現在のステージのゲート電圧及びキャリ電圧が出力されないよう遮断する役割をする。
【0054】
第1ホールディング部213は、第1乃至第5インバータトランジスタT13、T07、T12、T08、T03、第3及び第4キャパシタC3、C4からなる。
【0055】
第1インバータトランジスタT13は、第1クロック端子CK1に共通で接続された入力電極と制御電極、第4キャパシタC4を通じて第2インバータトランジスタT07の出力電極に接続された出力電極からなる。第2インバータトランジスタT07は、第1クロック端子CK1に接続された入力電極、第3キャパシタC3を通じて入力電極と接続された制御電極及び第5インバータトランジスタT03の制御電極に接続された出力電極からなる。第3インバータトランジスタT12は、第1インバータトランジスタT13の出力電極に接続された入力電極、出力端子OUTに接続された制御電極及び電圧入力端子Vinに接続された出力電極からなる。第4インバータトランジスタT08は、第5インバータトランジスタT03の制御電極に接続された入力電極、出力端子OUTに接続された制御電極及び電圧入力端子Vinに接続された出力電極からなる。第5インバータトランジスタT03は、第2インバータトランジスタの出力電極に接続された制御電極、電圧入力端子Vinに接続された入力電極及び出力端子OUTに接続された出力電極からなる。
【0056】
第3及び第4インバータトランジスタT12、T08は、出力端子OUTに出力されるハイ状態の現在のステージのゲート電圧に応じてターンオンし、第1及び第2インバータトランジスタT13、T07から出力された第1クロックCKV1はオフ電圧VSSに放電される。
【0057】
従って、第5インバータトランジスタT03は、現在のステージのゲート電圧がハイ状態を維持する3Hの時間の間、ターンオフ状態を維持する。続いて、現在のステージのゲート電圧がロー状態に転換すると、第3及び第4インバータトランジスタT12、T08は、ターンオフする。従って、第1及び第2インバータトランジスタT13、T07から出力された第1クロックCKV1に応じて、第5インバータトランジスタT03がターンオンする。結果的に、現在のステージのゲート電圧は、1フレーム内の3Hの時間を除いた残りの時間において、第1クロックCKV1のハイ区間が第5インバータトランジスタT03によってオフ電圧VSSにホールディングされる。
【0058】
第2ホールディング部214は、第1乃至第3リップル防止トランジスタT10、T11、T05からなり、第1クロックCKV1又は第4クロックCKVB2によって、N−3Hの時間内に現在のステージのゲート電圧及びキャリ電圧がリップルすることを防止する。
【0059】
第1リップル防止トランジスタT10は、第1クロック端子CK1に接続された制御電極、出力端子OUTに接続された入力電極及びQ−ノードQNに接続された出力電極を含む。第2リップル防止トランジスタT11は、第2クロック端子CK2に接続された制御電極、第1入力端子IN1に接続された入力電極及びQ−ノードQNに接続された出力電極からなる。第3リップル防止トランジスタT05は、第2クロック端子CK2に接続された制御電極、出力端子OUTに接続された入力電極及び電圧入力端子Vinに接続された出力電極からなる。
【0060】
第1リップル防止トランジスタT10は、第1クロックCKV1に応じて出力端子OUTから出力された現在のステージのゲート電圧(オフ電圧と同じ電圧レベルを有する)をQ−ノードQNに提供する。従って、N−3Hの時間中に第1クロックCKVのハイ区間で、Q−ノードQNの電位はオフ電圧VSSに維持される。これによって、第1リップル防止トランジスタT10は、N−3Hの時間中に第1クロックCKV1のハイ区間はプルアップトランジスタT01及びキャリトランジスタT15がターンオンされることを防止する。
【0061】
第2リップル防止トランジスタT11は、第2クロック端子CK2を通じて提供された図4の第4クロックCKVB1に応じて、第1入力端子IN1を通じて入力される前ステージの出力電圧(オフ電圧と同じ電圧レベルを有する)をQ−ノードQNに提供する。従って、N−3Hの時間中に第4クロックCKVB1のハイ区間において、Q−ノードQNの電位はオフ電圧VSSに維持される。これによって、第2リップル防止トランジスタT11は、N−3Hの時間中に第4クロックCKVB1のハイ区間はプルアップ及びキャリトランジスタT01、T15がターンオンしない。
【0062】
第3リップル防止トランジスタT05は、第4クロックCKVB1に応じて現在のステージのゲート電圧をオフ電圧VSSに放電させる。従って、第3リップル防止トランジスタT05は、N−3Hの時間中に第4クロックCKVB1のハイ区間は現在のステージのゲート電圧をオフ電圧VSSに維持させる。
【0063】
各ステージは、現在のステージの出力電圧を次のステージに伝達するキャリ部215をさらに含む。キャリ部215はQ−ノードQNに接続された制御電極、第1クロック端子CK1に接続された入力電極及び出力端子OUTに接続された出力電極からなるキャリトランジスタT15を含む。従って、キャリトランジスタT15は、出力駆動部212から出力された制御電圧に応じてキャリ端子CRに出力される現在のステージのキャリ電圧を第1クロックCKV1だけプルアップさせる。キャリトランジスタT15は、1フレームの間に3Hの時間だけターンオンし、3Hの時間の間に現在のステージのキャリ電圧をハイ状態に維持する。
【0064】
図5Aは、ゲート駆動回路に印加される開始信号及びクロック信号等を示すタイミング図であり、図5Bは、ゲート駆動回路の初期駆動のとき各ステージのQ−ノードを示すタイミング図である。
【0065】
図5A及び図5Bに示すように、ゲート駆動回路210の初期駆動のとき、図1のゲート制御回路332は、ゲート信号の開始を知らせる開始信号STVと共に、第1乃至第3クロックCKV1〜CKV3及び第4乃至第6クロックCKVB1〜CKVB3を生成して、各ステージの第1クロック端子CK1及び第2クロック端子CK2に供給する。斯かるゲート駆動回路210は、長時間にわたって高温駆動するときに、2番目のゲートラインGL2及び3番目のゲートラインGL3が、他のゲートラインに比べて相対的に暗く見えるという視認性の問題が発生する。
【0066】
高温駆動によって発生するこのような問題点は、出力駆動部212のバッファートランジスタT04に接続された配線、例えば、開始信号STVを印加する配線を通じて、Q−ノードQNに貯蔵された電荷が放電され、漏れ電流が発生することである。この原因は、ゲート駆動回路210の初期駆動のときに、1番目のステージASG−1乃至3番目のステージASG−3に供給されるクロックのタイミングが異なることに起因する。従って、バッファートランジスタT04を通じて漏れる電流量がそれぞれ異なり、これによってゲートラインの出力電圧が異なるようになる。結果的に、4番目のステージASG−4以後のステージに接続された異なるゲートラインに比べて、1番目のステージASG−1乃至3番目のステージASG−3に接続されたゲートラインが暗く見える不良が発生する。特に、バッファートランジスタT04からの漏れ電流量の増加は、Q−ノードQNの電圧を低くする。これによって、各ステージのプルアップトランジスタT01に印加される第1クロックCKV1において、オフ電圧が印加される初期区間での下降時間に遅延が生じる。この下降時間の遅延によって、キックバック補償区間CK−Sに当たるゲート電圧が低くなってキックバック電圧が増加する。一般に、キックバック電圧は下記の数式1による。
【0067】
【数1】
【0068】
(Vkb:キックバック電圧、Cgs:ゲート−ソースのキャパシタンス、Clc:液晶によるキャパシタンス、Cst:ストレージ配線によるキャパシタンス、Von:ゲートオン電圧、Voff:ゲートオフ電圧)
数式1のように、Von−Voff値が増加すると、キックバック電圧も増加して、Q−ノードQNの偏差も大きくなる。また、ゲートオン電圧Vonが高いほどキックバック電圧が増加して、キックバック電圧の偏差も増加する。このような偏差はゲート電圧の偏差を招き、これによって輝度の低下が生じて、4番目のステージASG−4以後のステージに接続されたゲートラインに比べて、1番目のステージASG−1乃至3番目のステージASG−3に接続されたゲートラインが暗く見える可能性がある。
【0069】
このような不良を解消するために、本発明の実施形態では、Q−ノードQNに十分な電荷充電の時間が提供されるように、バッファートランジスタT04の大きさを減らす。
【0070】
図6は、本発明の実施形態によるバッファートランジスタの大きさを調節した結果を示すレイアウト図である。図7Aは、従来の第1乃至第3クロックを示すタイミング図であり、図7Bは、バッファートランジスタの大きさによって調節された第1乃至第3クロックを示すタイミング図であり、図7Cは、第1乃至第3ステージのバッファートランジスタのカッティング比率及びフリーチャージ時間を示す表である。
【0071】
図6のように、本発明の実施形態では、バッファートランジスタT04の切開領域CUT−Aを除去して、バッファートランジスタT04の大きさを減らした。好ましくは、本発明の実施形態によるバッファートランジスタT04の大きさは従来のバッファートランジスタT04の大きさに比べて約35%程度を除去する。
【0072】
図6は、バッファートランジスタT04の切開領域をより効果的に表現するため、下部基板110の後面を示す。切開領域はマスクリペア(mask repair)方法を通じて形成できる。マスクリペア方法は、製造工程を通じて形成されたトランジスタの一部配線を、レーザーでカッティングしてトランジスタをフローティング(floating)させることによって、チャンネル幅を減らす方法である。即ち、トランジスタのソースとドレーン配線の一部をカッティングして大きさを減らす。本発明の実施形態では、バッファートランジスタT04の一部配線をレーザーでカッティングして除去する。本発明の実施形態で適用されるマスクリペア方法は、下部基板110の製造コストの面で有利であるのでバッファートランジスタT04の大きさを減らす方法として利用されているが、配線設計のときにマスクの大きさを減らして、バッファートランジスタT04を小さくすることもできる。バッファートランジスタT04の大きさの減少比率は、駆動タイミングのセッティング状況によって異なるので、2番目のゲートラインGL2及び3番目のゲートラインGL3のQ−ノードQN電圧がオフ電圧に落ちる時点が、4番目以後のゲートラインと同一になるようバッファートランジスタT04の大きさを減らす。
【0073】
2番目のステージASG−2のバッファートランジスタT04の大きさを減らすと、Q−ノードQNの充電時間が減るので、図7A乃至図7Bのように、第2クロックCKV2のタイミングを所定の時間t1だけ遅延して、開始信号STVにより2番目のステージASG−2のQ−ノードQNに予め電荷を充電するフリーチャージ時間を1H以上に増加させる。図7Cのように、2番目のステージASG−2及び3番目のステージASG−3のバッファートランジスタT04の大きさを、約35%を減少し、第2クロックCKV2のフリーチャージ時間をP1(6.3μs)からP2(7.45μs)に変更することによって、2番目のステージASG−2のQ−ノードQNのフリーチャージの能力を補償できる。
【0074】
図8は、本発明の第2実施形態によるバッファートランジスタの構造を示す図面であり、図9は、図8のバッファートランジスタの切断線A−A’による断面図である。
【0075】
以下に、本発明の第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付与し、同一の説明は省略する。
【0076】
図8及び図9のように、下部基板110は透明基板111上に金属層を全面に蒸着した後、金属層をパターニングしてゲート電極ライン112を形成する。図面上には、単一金属層をゲート電極ラインとすることを示しているが、多重の金属層でゲート電極ラインを構成しても良い。例えば、ゲート電極ライン112は、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀、銀合金、金、金合金等からなる導電膜を含む。このような導電膜に加えて、異なる物質、特に、ITO(indium tin oxide)又はIZO(indium zinc oxide)との物理的、化学的、電気的な接触特性が良いクロム(Cr)、チタニウム(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)及びこれらの合金、例えば、モリブデン−タングステン(MoW)合金からなる導電膜を含む多層膜で構成しても良い。例えば、ゲート電極ライン112は、下部膜と上部膜を2重膜で構成しても良く、下部膜と上部膜の組み合わせの例としては、アルミニウム/モリブデン、又はアルミニウム合金/モリブデン、アルミニウム/チタニウム、チタニウム/銅、モリブデン/銅等がある。
【0077】
続いて、ゲート電極ライン112が形成された透明基板111上に、酸化シリコン、又は窒化シリコンのような絶縁物質を全面に蒸着し、順に真性半導体物質と不純物が含まれた半導体物質を連続で蒸着する。
【0078】
続いて、絶縁物質、真性半導体物質114及び不純物が添加された半導体物質115をエッチングしてゲート絶縁膜113、半導体層114及び不純物が添加された半導体層115を形成する。その結果、ゲート絶縁膜113はゲート電極ライン111の全体を覆って、半導体層114と不純物半導体層115はゲート絶縁膜113と同じ形態でゲート絶縁膜215上に形成される。
【0079】
続いて、半導体層114と不純物半導体層115が形成された基板上に金属層を全面に蒸着する。金属層をパターニングしてゲート電極ライン上からドレーン電極ライン116−1とソース電極ライン116−2を形成する。例えば、ドレーン電極ライン116−1とソース電極ライン116−2は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、銀、銀合金、金、金合金等からなる導電膜を含む。このような導電膜に加えて、異なる物質、特に、ITO又はIZOとの物理的、化学的、電気的な接触特性が良いクロム、チタニウム、タンタル、モリブデン及びこれらの合金、例えば、モリブデン−タングステン合金からなる導電膜を含む多層膜で構成しても良い。例えば、ドレーン電極ライン116−1及びソース電極ライン116−2は、下部膜と上部膜を2重膜で構成しても良く、下部膜と上部膜の組み合わせの例としては、アルミニウム/モリブデン又はアルミニウム合金/モリブデン、アルミニウム/チタニウム、チタニウム/銅、モリブデン/銅等がある。
【0080】
続いて、ドレーン電極ライン116−1とソース電極ライン116−2等が形成された基板の全面に窒化シリコン又は酸化シリコンのような絶縁物質を蒸着して保護膜117を形成する。
【0081】
続いて、保護膜117上に画素電極になる酸化インジウム亜鉛(indiumzinc oxide、IZO)又は酸化インジウム錫(indium tin oxide、ITO)等の透明導電膜118を全面に蒸着した後、画素電極を形成する際に同時にエッチングして、2番目のステージASG−2及び3番目のステージASG−3のバッファートランジスタT04上に形成する。例えば、本発明の実施形態では、酸化インジウム亜鉛を透明導電膜に利用できる。このとき、透明導電膜118は、ドレーン電極ライン116−1とソース電極ライン116−2の間に形成されて、半導体層114と不純物半導体層115に所定の電圧、例えば、7.5Vのオフ電圧VSSが印加できるように形成する。本実施形態において、透明導電膜は450Å〜600Åの厚さに形成される。このように、2番目のステージASG−2及び3番目のステージASG−3のバッファートランジスタT04に、トップゲート(top gate)として透明導電膜118を形成して、所定の電圧Vtgを印加すると、バッファートランジスタT04を通じて漏れる電流の量を減らすことができるので、視認性の不良が改善される。
【0082】
図10A及び図10Bは、トップゲートに印加される電圧によるバッファートランジスタの電流変化を示すグラフである。但し、図10Aにおいて、第1グラフG1は、バッファートランジスタT04のトップゲートに、−6Vのトップゲート電圧Vtgが印加された場合の漏れ電流Idsを示し、第2グラフG2はバッファートランジスタT04のトップゲートに、−2Vのトップゲート電圧Vtgが印加された場合の漏れ電流Idsを示し、第3グラフG3は、バッファートランジスタT04のトップゲートに2Vのトップゲート電圧Vtgが印加された場合の漏れ電流Idsを示し、第4グラフG4は、バッファートランジスタT04のトップゲートに6Vのトップゲート電圧Vtgが印加された場合の漏れ電流Idsを示す。また、第5グラフG5は、60℃でトップゲートをフローティング状態に放置した場合の漏れ電流Idsを示し、第6グラフG6は40℃でトップゲートをフローティング状態に放置した場合の漏れ電流Idsを示し、第7グラフG7は0℃でトップゲートをフローティング状態に放置した場合の漏れ電流Idsを示す。また、図10Bから第8グラフG8は、バッファートランジスタT04のトップゲートに印加されるトップゲート電圧Vtgの大きさによる漏れ電流Idsを示し、第9グラフG9は、トップゲートがフローティング状態のとき温度による漏れ電流Idsの大きさを示すグラフである。
【0083】
図10A及び図10Bに示すように、バッファートランジスタT04のソース/ドレーン電圧Vdsが35Vであり、60℃の環境でバッファートランジスタT04の漏れ電流Idsは、トップゲート118に印加されるトップゲート電圧Vtgが、陽電圧より負電圧である場合にさらに減少した。また、バッファートランジスタT04のソース/ドレーン電圧Vdsが35Vに設定され、ゲート−ソース間の電圧Vgsが0Vに設定され、同じ温度環境(例えば、60℃)で、トップゲート118に負のトップゲート電圧Vtgが印加される場合、透明導電膜118をフローティング状態にして置いたときと比べて漏れ電流が減少した。
【0084】
図11は本発明の第3実施形態によるゲート駆動回路を示す図面である。
【0085】
続いて、本発明の第1乃至第2実施形態と同じ構成要素は、同じ符号を付与し、同一の説明は省略する。
【0086】
図11のように、本発明の第3実施形態によるゲート駆動回路は第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3を含むダミーステージ群DSG及び多数のステージASG−1〜ASG−N、ASG−Dを含むステージ群ASGを含む。
【0087】
第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3は、多数のステージの中で第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3の前端に形成される。第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3は、各ステージのキャリトランジスタT15から出力されたキャリ電圧を、第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3の第1クロック端子CK1に印加する。第1クロック端子CK1に印加されたキャリ電圧は、バッファートランジスタT04を通じて各ステージのQ−ノードQNに印加される。各ステージの動作は既に詳述したので説明を省略する。
【0088】
開始信号STVが第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3に印加され、第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3が該当ゲートラインに3Hの間にゲート電圧を印加する。このことにより、各々の第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3は、第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3の出力電圧が供給されて動作する。
【0089】
このように、第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3を第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3の前端に形成することによって、従来の開始信号STVを直接供給されて動作するとき、第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3のQ−ノードQNの漏れ電流により発生する不具合が、第1乃至第3ダミーステージDASG−1〜DASG−3では視認され、第1乃至第3ステージASG−1〜ASG−3では視認されないので、表示領域DAでは視認されない。ダミーステージの数は駆動条件によって可変とすることができる。
【0090】
本発明によると、第1ステージ群の所定のステージに形成されたバッファートランジスタの大きさを調整して不具合を改善することができる。また、バッファートランジスタ上に透明導電膜を形成して電圧を印加することによって不具合を改善する。また、第1ステージ群に出力電圧を印加するダミーステージグループを形成することによって不具合及び信頼性を改善する。
【0091】
以上の実施形態等を参考にして本発明を説明したが、該技術分野の当業者らは本発明の特許請求範囲に記載されている技術思想及び領域から外れない範囲内で本発明を様々に修正、又は変形できる。
【符号の説明】
【0092】
100 液晶表示パネル
110 下部基板
111 透明基板
112 ゲート電極ライン
113 ゲート絶縁膜
114 真性半導体物質
115 不純物が添加された半導体物質
116−1 ドレーン電極ライン
116−2 ソース電極ライン
117 保護膜
120 上部基板
210 ゲート駆動部
310 駆動回路基板
320 データ駆動部
330 コントロール印刷回路基板
331 タイミングコントローラ
332 ゲート制御回路
400 液晶表示装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
従属的に接続されたN個(Nは2以上の自然数)のステージを含み、多数のゲートラインに接続されたゲート駆動回路において、
開始信号が入力され、第1出力信号を出力する前記N個のステージの中でk(kはNより小さい自然数)個のステージを含む第1ステージ群と、
N−k個のステージを含み、前記第1ステージ群から出力された前記第1出力信号を受信して第2出力信号を生成し、生成された第2出力信号を前記ゲートラインの中で対応するゲートラインに伝送する第2ステージ群と、
を含み、前記第1ステージ群は前記開始信号を伝送される第1バッファー部及び第2バッファー部を含み、前記第1バッファー部の大きさが前記第2バッファー部の大きさより小さいことを特徴とするゲート駆動回路。
【請求項2】
前記第1ステージ群は、前記N個のステージの中で第1乃至第3ステージを含み、前記第2ステージ群は第4乃至第Nステージを含むことを特徴とする請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項3】
前記第1バッファー部及び前記第2バッファー部は前記第2ステージ及び第3ステージに形成されることを特徴とする請求項2に記載のゲート駆動回路。
【請求項4】
前記第1バッファー部は、前記第2バッファー部の大きさより約35%小さいことを特徴とする請求項2に記載のゲート駆動回路。
【請求項5】
前記第1ステージ群及び前記第2ステージ群にダミー出力信号を提供して、前記第1及び第2出力信号をゲートオフ電圧レベルに落とすダミーステージをさらに含む請求項2に記載のゲート駆動回路。
【請求項6】
前記第1ステージ群及び前記第2ステージ群は、前記開始信号、又は以前ステージの中の何れか1つのステージから出力された出力信号に応じて、クロック信号を前記ゲートラインへゲート電圧に供給する電圧出力部と、
前記開始信号又は前記以前ステージの中の何れか1つのステージから出力された出力信号を受けて前記電圧出力部を駆動する出力駆動部と、
前記ゲートラインをゲートオフ電圧にホールディングするホールディング部と、
前記ゲートラインの一端に設けられて前記電圧出力部から出力された前記ゲート電圧に応じて前記ゲートラインを前記ゲートオフ電圧に放電させる放電部と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載のゲート駆動回路。
【請求項7】
前記電圧出力部は、
前記開始信号、又は前記以前ステージの中の何れか1つのステージから供給された前記出力信号を供給される制御電極と、前記クロック信号を供給される入力電極及び前記ゲートラインに接続された出力電極を含むプルアップトランジスタと、
次のステージのうちの何れか1つのステージから供給された前記出力信号が供給される制御電極と、前記プルアップトランジスタの前記出力電極に接続された入力電極及び前記ダミーステージから出力された前記ダミー出力信号が入力される入力端子に接続された出力電極を有するプルダウントランジスタと、
を含むことを特徴とする請求項6に記載のゲート駆動回路。
【請求項8】
前記第1バッファー部及び前記第2バッファー部は、前記以前ステージのうちの何れか1つのステージの出力信号を供給される入力電極と制御電極及び前記プルアップトランジスタの制御電極に接続された出力電極を有するトランジスタであることを特徴とする請求項7に記載のゲート駆動回路。
【請求項9】
前記クロック信号は、
互いに異なる時間遅延の期間を有し、オン/オフを繰り返す第1乃至第3クロック信号と、
前記第1乃至第3クロック信号と異なる位相差を有し、オン/オフを繰り返す第4乃至第6クロック信号と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載のゲート駆動回路。
【請求項10】
前記時間遅延の期間は1Hの期間であり、前記位相差は180゜であることを特徴とする請求項9に記載のゲート駆動回路。
【請求項11】
従属的に接続された多数のステージからなるゲート駆動回路において、
開始信号を入力され、第1出力信号を生成するダミーステージ群と、
前記ダミーステージ群から出力された前記第1出力信号を伝送されて第2出力信号を生成して該当ゲートラインに伝送するステージ群と、
を含み、前記ダミーステージ群は、3Hの時間の間に前記該当ゲートラインを駆動することを特徴とするゲート駆動回路。
【請求項12】
前記ダミーステージ群は、第1乃至第3ダミーステージを含むことを特徴とする請求項11に記載のゲート駆動回路。
【請求項1】
従属的に接続されたN個(Nは2以上の自然数)のステージを含み、多数のゲートラインに接続されたゲート駆動回路において、
開始信号が入力され、第1出力信号を出力する前記N個のステージの中でk(kはNより小さい自然数)個のステージを含む第1ステージ群と、
N−k個のステージを含み、前記第1ステージ群から出力された前記第1出力信号を受信して第2出力信号を生成し、生成された第2出力信号を前記ゲートラインの中で対応するゲートラインに伝送する第2ステージ群と、
を含み、前記第1ステージ群は前記開始信号を伝送される第1バッファー部及び第2バッファー部を含み、前記第1バッファー部の大きさが前記第2バッファー部の大きさより小さいことを特徴とするゲート駆動回路。
【請求項2】
前記第1ステージ群は、前記N個のステージの中で第1乃至第3ステージを含み、前記第2ステージ群は第4乃至第Nステージを含むことを特徴とする請求項1に記載のゲート駆動回路。
【請求項3】
前記第1バッファー部及び前記第2バッファー部は前記第2ステージ及び第3ステージに形成されることを特徴とする請求項2に記載のゲート駆動回路。
【請求項4】
前記第1バッファー部は、前記第2バッファー部の大きさより約35%小さいことを特徴とする請求項2に記載のゲート駆動回路。
【請求項5】
前記第1ステージ群及び前記第2ステージ群にダミー出力信号を提供して、前記第1及び第2出力信号をゲートオフ電圧レベルに落とすダミーステージをさらに含む請求項2に記載のゲート駆動回路。
【請求項6】
前記第1ステージ群及び前記第2ステージ群は、前記開始信号、又は以前ステージの中の何れか1つのステージから出力された出力信号に応じて、クロック信号を前記ゲートラインへゲート電圧に供給する電圧出力部と、
前記開始信号又は前記以前ステージの中の何れか1つのステージから出力された出力信号を受けて前記電圧出力部を駆動する出力駆動部と、
前記ゲートラインをゲートオフ電圧にホールディングするホールディング部と、
前記ゲートラインの一端に設けられて前記電圧出力部から出力された前記ゲート電圧に応じて前記ゲートラインを前記ゲートオフ電圧に放電させる放電部と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載のゲート駆動回路。
【請求項7】
前記電圧出力部は、
前記開始信号、又は前記以前ステージの中の何れか1つのステージから供給された前記出力信号を供給される制御電極と、前記クロック信号を供給される入力電極及び前記ゲートラインに接続された出力電極を含むプルアップトランジスタと、
次のステージのうちの何れか1つのステージから供給された前記出力信号が供給される制御電極と、前記プルアップトランジスタの前記出力電極に接続された入力電極及び前記ダミーステージから出力された前記ダミー出力信号が入力される入力端子に接続された出力電極を有するプルダウントランジスタと、
を含むことを特徴とする請求項6に記載のゲート駆動回路。
【請求項8】
前記第1バッファー部及び前記第2バッファー部は、前記以前ステージのうちの何れか1つのステージの出力信号を供給される入力電極と制御電極及び前記プルアップトランジスタの制御電極に接続された出力電極を有するトランジスタであることを特徴とする請求項7に記載のゲート駆動回路。
【請求項9】
前記クロック信号は、
互いに異なる時間遅延の期間を有し、オン/オフを繰り返す第1乃至第3クロック信号と、
前記第1乃至第3クロック信号と異なる位相差を有し、オン/オフを繰り返す第4乃至第6クロック信号と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載のゲート駆動回路。
【請求項10】
前記時間遅延の期間は1Hの期間であり、前記位相差は180゜であることを特徴とする請求項9に記載のゲート駆動回路。
【請求項11】
従属的に接続された多数のステージからなるゲート駆動回路において、
開始信号を入力され、第1出力信号を生成するダミーステージ群と、
前記ダミーステージ群から出力された前記第1出力信号を伝送されて第2出力信号を生成して該当ゲートラインに伝送するステージ群と、
を含み、前記ダミーステージ群は、3Hの時間の間に前記該当ゲートラインを駆動することを特徴とするゲート駆動回路。
【請求項12】
前記ダミーステージ群は、第1乃至第3ダミーステージを含むことを特徴とする請求項11に記載のゲート駆動回路。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【公開番号】特開2011−138100(P2011−138100A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−212101(P2010−212101)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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