ゲームシステム、ゲーム装置
【課題】対戦内容に基づくプレーヤの意志によってポイントが付与されるようにする。
【解決手段】第1及び第2のゲーム装置の間で対戦を行うゲームシステムにおいて、前記第1のゲーム装置のプレーヤからの指示に応じて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与する条件を設定する条件設定手段と、前記条件設定手段によって設定された条件に基づいて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によりポイントを付与すると判定された場合に、前記第2のゲーム装置のプレーヤが獲得したポイントを更新するポイント更新手段と、前記ポイント更新手段により更新されたポイントをもとに、前記第2のゲーム装置におけるゲーム処理を実行するゲーム処理手段。
【解決手段】第1及び第2のゲーム装置の間で対戦を行うゲームシステムにおいて、前記第1のゲーム装置のプレーヤからの指示に応じて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与する条件を設定する条件設定手段と、前記条件設定手段によって設定された条件に基づいて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によりポイントを付与すると判定された場合に、前記第2のゲーム装置のプレーヤが獲得したポイントを更新するポイント更新手段と、前記ポイント更新手段により更新されたポイントをもとに、前記第2のゲーム装置におけるゲーム処理を実行するゲーム処理手段。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレーヤ間で対戦ゲームを実行することができるゲームシステム、ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、複数のプレーヤ間で対戦ゲームを実行することができるゲームシステムは、勝敗を争うことを目的としており、ゲーム終了後は、勝者と敗者となったプレーヤが決定されるのみであった。このため、敗者となったプレーヤは、負けによるストレスを感じるだけであった。
【0003】
従来では、複数の大会での試合結果をもとにして、各参加者の順位付けを行ってポイントを付与することができる対戦情報処理システムが考えられている(特許文献1参照)。特許文献1に記載されたシステムでは、それぞれの大会での試合日時と各参加者の試合結果の順位を記憶し、各大会での参加者の試合結果順位と、その参加者が参加した過去の大会の現在からの時間の遡及順位とに基づいて、参加者に関連付けられたデータ要素を参加者毎に積算し、この積算結果に基づいて、今回会全体での各参加者の順位付けを行う。そして試合結果順位が決定されると、ポイント付与規則により、今大会の各参加者にそれぞれ試合結果順位に応じたポイントを付与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−236769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように従来のゲームシステムでは、単に勝敗を争うためのものであり、どのようなゲーム内容であったかは全く顧みられることがなかった。例えば、対戦に負けたとしても対戦相手とのやりとりにおいて充実したゲーム内容であり、楽しかったと感じた場合であれば、負けによるストレスを感じるよりも相手を賞賛したくなる場合もある。同様にして、対戦に勝った場合においても、相手を賞賛したい場合もある。しかしながら、従来では、ゲーム内容は全く関係なく、勝敗のみが決定されるだけであった。また、勝敗を決定するだけでなく、対戦に勝つことによってポイントを獲得できるようにしたとしても、ゲームシステムが自動的に獲得ポイントを決定するものであって、ゲーム内容に基づいて対戦相手の意志によって与えられるものではなかった。
【0006】
特許文献1に記載されたシステムにおいては、勝敗だけでなく参加者が過去に参加した試合の結果順位に応じてポイントが付与されるが、試合で対戦した相手との関係(対戦内容)は全く関係なかった。
【0007】
本発明は前述した事情に考慮してなされたもので、その目的は、対戦内容に基づくプレーヤの意志によってポイントを付与することが可能なゲームシステム、ゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、第1及び第2のゲーム装置との間で対戦ゲームを実行するゲームシステムにおいて、前記第1のゲーム装置のプレーヤからの指示に応じて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与する条件を設定する条件設定手段と、前記条件設定手段によって設定された条件に基づいて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によりポイントを付与すると判定された場合に、前記第2のゲーム装置のプレーヤが獲得したポイントを更新するポイント更新手段と、前記ポイント更新手段により更新されたポイントをもとに、前記第2のゲーム装置におけるゲーム処理を実行するゲーム処理手段とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、対戦内容に基づくプレーヤの意志によってポイントを付与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態におけるゲームシステムの構成を示すブロック図。
【図2】ゲーム装置10,12の構成を示すブロック図。
【図3】ゲーム装置10,12における操作設定処理により設定されるポイント対象操作設定データの一例を示す図。
【図4】ゲーム装置10,12の各プレーヤが獲得しているポイントを管理するためのポイント管理データの一例を示す図。
【図5】獲得ポイントを用いた処理で使用されるキャラクタ管理データの一例を示す図。
【図6】獲得ポイントを用いた処理で使用される称号管理データの一例を示す図。
【図7】ゲーム装置10,12において実行されるゲーム処理を説明するためのフローチャート。
【図8】操作設定処理を示すフローチャート。
【図9】操作判定/ポイント更新処理を説明するためのフローチャート。
【図10】入力装置(1本のレバーと4個のボタン)に対する操作の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すゲームシステムは、複数のゲーム装置10,12を操作するプレーヤ間で対戦ゲームを実行することができるもので、ゲーム装置10,12、及びゲームサーバ14がネットワーク16を介して接続されている。
【0012】
ゲーム装置10,12は、例えばゲームセンターなどの遊技施設で使用される業務用の装置であり、ネットワーク16を介して、他のプレーヤとの対戦ゲームを実行することができる。本実施形態における説明では、ゲーム装置10,12を操作する二人のプレーヤ間で対戦ゲームを実行する場合を例にして説明する。
【0013】
ゲームサーバ14は、ゲームシステムを管理するもので、ゲーム装置10,12を利用するプレーヤに関するデータを管理する他、ゲーム装置10,12の間で実行される対戦ゲームを制御する。本実施形態におけるゲームシステムでは、ゲームサーバ14は、ゲーム装置10,12におけるプレーヤの操作に応じた操作データを受信し、この操作データに応じたゲーム処理を実行して各ゲーム装置10,12におけるゲーム画面の表示を制御するものとする。なお、ゲームサーバ14を介さずに、対戦を行うゲーム装置10,12が直接相互に操作データを送受信することにより対戦ゲームを実行できるようにしても良い。
【0014】
図2は、ゲーム装置10,12の構成を示すブロック図である。ゲーム装置10,12は、コンピュータの機能が実装されており、例えばプロセッサ、メモリ、ハードディスク装置、入力装置、表示装置などが設けられている。ゲーム装置10,12は、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサにより実行することで各種機能を実現する。
【0015】
ゲーム装置10,12は、図2に示すように、制御部20、表示部21、入力部22、音声部23、記録部24、通信部25、及びカード記録/読出し部26の機能が設けられている。
【0016】
制御部20は、プロセッサやメモリを含んで構成されるもので、基本プログラム(OS)やゲームプログラムなどをプロセッサにより実行することで装置全体制御する。制御部20には、対戦ゲームを制御するためのゲーム処理部30、ゲーム内容に基づいて対戦ゲームの相手から付与される賞賛ポイントに関する処理を実行するポイント処理部31が設けられている。また、ポイント処理部31には、操作設定部31a、操作判定部31b、ポイント更新部31cが設けられている。
【0017】
操作設定部31aは、プレーヤからの指示に応じて、対戦相手とするゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与する条件を設定する。操作設定部31aは、ポイントを付与する条件として、対戦相手のゲーム装置のプレーヤによって行われる操作の指定を入力し、この入力された指定に応じてポイント対象操作を記録する。すなわち、プレーヤが賞賛に値すると考えている操作を予め設定しておく。また、操作設定部31aは、ゲーム処理が終了した後に、対戦相手とするゲーム装置のプレーヤに対してポイントを付与する指示を入力し、この指示に応じて対戦相手とするゲーム装置のプレーヤに対するポイント付与を通知することもできる。すなわち、ポイント対象操作に該当する操作を対戦相手がしなかったとしても、ゲーム内容が充実しており楽しかった場合など、プレーヤが明示的に対戦相手に対して賞賛ポイントを付与できるようにしている。
【0018】
操作判定部31bは、対戦相手とするプレーヤにより設定された条件に基づいて、プレーヤに対してポイントを付与するか否かを判定する。操作判定部31bは、対戦相手とするプレーヤによりポイント対象操作が設定されている場合には、プレーヤによる入力部22に対する操作入力がポイント対象操作に該当するかを判定する。
【0019】
ポイント更新部31cは、操作判定部31bによってポイントを付与すると判定された場合に、プレーヤが獲得したポイントを更新して記録する。また、対戦相手とするプレーヤによってポイント付与が通知された場合にも、同様にしてプレーヤが獲得したポイントを更新して記録する。本実施形態では、ポイント更新部31cによって更新されたプレーヤが獲得しているポイントをもとにゲーム処理を実行するもので、ポイント利用によりプレーヤが特典を受けることができる。ポイントによりプレーヤが受けることができる特典としては、例えば対戦ゲームで使用するキャラクタを増やす、ゲーム結果表示において特別な表示(例えば称号の付加)をする、プレイを追加するといったことが可能となる。
【0020】
表示部21は、制御部20による制御のもとで、表示装置におけるゲーム画面の表示制御を行う。
入力部22は、制御部20による制御のもとで、入力装置からの入力を制御する。ゲーム装置10,12に設けられる入力装置は、対戦ゲームのゲーム内容に応じて構成され、例えば1本のレバーキーと複数(例えば4個の)ボタンがプレーヤによる操作用として設けられているものとする。
【0021】
音声部23は、制御部20による制御のもとで、ゲーム中の効果音やBGM(back ground music)、メッセージ音声などをスピーカから出力するための制御を行う。
【0022】
記録部24は、制御部20による制御のもとで、ハードディスク装置などにおいてゲーム装置で使用される各種プログラムやデータなどの記録/読出しを制御する。
【0023】
通信部25は、制御部20による制御のもとで、ネットワーク16を通じて、ゲームサーバ14や他のゲーム装置との通信を制御する。
【0024】
カード記録/読出し部26は、制御部20による制御のもとで、記録媒体として用いられるカード27に対するデータの記録/読出しを実行する。カード27は、ゲーム装置10,12を利用するプレーヤに対して発行されるもので、プレーヤ(カード27)に固有の識別データ27aが記憶されている。ゲームシステム(ゲームサーバ14)は、識別データ27aをもとにしてプレーヤを管理する。また、カード27には、ゲーム装置10,12により他のプレーヤと対戦ゲームを実行した場合に、ゲーム内容(使用キャラクタ、勝敗、対戦相手など)や対戦相手のプレーヤにより付与された賞賛ポイントなどが記録され、次回以降のゲームに利用することができる。なお、本実施形態では、記録媒体としてカード27を用いているが、任意の形状の記憶媒体を使用することが可能である。
【0025】
次に、本実施形態におけるゲームシステムで管理されているデータについて説明する。
図3は、ゲーム装置10,12における操作設定処理(後述する)により設定されるポイント対象操作設定データの一例を示す図である。ポイント対象操作設定データは、ゲーム装置10,12のプレーヤが対戦相手のプレーヤが行った操作に対して賞賛ポイントを付与する条件を示すもので、対戦相手のプレーヤの操作に対するポイント対象操作と、このポイント対象操作が行われた場合に付与するポイントが対応付けて設定される。ポイント対象操作は、ゲーム装置10,12のプレーヤが賞賛に値すると考えている、対戦相手のプレーヤによる操作が任意に設定される。すなわち、本実施形態におけるゲームシステムでは、ゲーム中にどのような操作がされてゲーム空間中のキャラクタが制御されたかによって、ゲーム内容が充実していたか、また楽しく対戦ができたかを評価できるようにしている。
【0026】
ポイント対象操作は、単独の操作であっても良いし、複数の操作の組合せ(どのような順番で複数の操作がされたか)によって指定することができる。ポイントは、例えば難度が高い操作に対しては高いポイントを設定して、対戦相手のプレーヤに付与することができる。なお、ポイント対象操作の内容に関係なく、一律、予め決められたポイントが設定されていても良い。
【0027】
図4は、ゲームサーバ14においてゲーム装置10,12の各プレーヤが獲得しているポイントを管理するためのポイント管理データの一例を示す図である。
ポイント管理データでは、各プレーヤを識別するための識別データと対応付けて、それぞれのプレーヤが獲得しているポイント(獲得ポイント)が設定されている。なお、ポイント管理データは、ゲームサーバ14において管理されるだけでなく、プレーヤ毎の獲得ポイントを示すポイントデータ27bが各プレーヤに発行されたカード27に記録されている。
【0028】
図5は、ゲーム装置10,12における獲得ポイントを用いた処理で使用されるキャラクタ管理データの一例を示す図である。
本実施形態におけるゲームシステムでは、対戦ゲームで使用可能なキャラクタ(ゲーム画面中でプレーヤの操作に応じて動作制御される人物などを表す)を、対戦ゲームを開始する前にプレーヤが任意に選択することができる。キャラクタ管理データには、プレーヤの獲得ポイントに対応する提示対象キャラクタが設定されており、ゲーム装置10,12は、キャラクタ管理データをもとに、プレーヤが獲得している賞賛ポイントに応じて選択可能なキャラクタを提示してプレーヤに選択させる。基本的には、獲得している賞賛ポイントが高いほど、選択可能なキャラクタ数を増やすようにする。
【0029】
図6は、ゲーム装置10,12における獲得ポイントを用いた処理で使用される称号管理データの一例を示す図である。
本実施形態におけるゲームシステムでは、ゲーム終了後に表示されるゲーム結果画面において、プレーヤの獲得ポイントに応じて特別な称号を付与して表示することができる。称号管理データには、プレーヤの獲得ポイントに対応する付与対象称号が設定されており、ゲーム装置10,12は、称号管理データをもとに、プレーヤが獲得している賞賛ポイントに応じた称号を用いてゲーム結果画面を表示させる。
【0030】
次に、本実施形態におけるゲームシステムの動作について説明する。
図7は、ゲーム装置10,12において実行されるゲーム処理を説明するためのフローチャートである。以下、ゲーム装置10における動作として説明する。
まず、ゲーム装置10を利用しようとするプレーヤは、予め発行されているカード27を用いて認証処理を実行する(ステップB0)。カード27には、プレーヤ(カード27)に固有の識別データ27aが記録されている。制御部20は、カード記録/読出し部26を通じてカード27に記録された識別データ27aを読出し、この識別データ27aをもとに例えばゲームサーバ14に問い合わせて、正当なプレーヤであることを確認する。
【0031】
認証処理が完了すると、制御部20は、プレーヤからの指示に応じて、ポイント対象操作設定データを設定するための操作設定処理を実行することができる(ステップB1)。なお、賞賛ポイントを対戦相手に付与しない場合には、操作設定処理を省略することができる。
【0032】
図8は、操作設定処理を示すフローチャートである。
ポイント処理部31の操作設定部31aは、入力部22に対する所定の操作によって操作設定処理の実行が指示されると、設定画面を表示部21によって表示させて、プレーヤによってポイント対象とする操作の指定を入力させる(ステップA1)。ポイント対象操作は、対戦ゲームが格闘ゲームである場合には、ゲーム空間中で動作するキャラクタが繰り出す技を指定することで、ポイント対象操作が指定できるものとする。ここでは、単独の技だけでなく、複数の技の組合せ(連続技)などを指定することができる。また、ポイント対象操作に対して、対戦相手のプレーヤに付与する賞賛ポイントを指定することもできる。
【0033】
操作設定部31aは、プレーヤより設定完了が指示されると、ポイント対象操作をポイント対象操作設定データとして記録する(ステップA2)。なお、本実施形態におけるゲームシステムでは、操作設定処理によって設定されたポイント対象操作設定データを、ゲームサーバ14を介して対戦相手とするゲーム装置12に送信するものとする。ゲーム装置12では、ゲーム装置10から送信されたポイント対象操作設定データをもとに、後述する操作判定/ポイント更新処理において、操作入力がポイント対象操作に該当するかを判定する処理を実行することができる。
【0034】
なお、前述した説明では、ゲーム装置10,12においてゲームを開始する前に操作設定処理が実行されるとしているが、例えばゲームサーバ14によりネットワーク16(インターネット)上でゲームに関する各種設定などが可能なサイトを開設しておき、パーソナルコンピュータや携帯電話機を使用して、任意のタイミングで操作設定処理を実行できるようにしても良い。この場合、プレーヤに対して予め発行されているカード27に記録された識別データ27aを指定することで、この識別データ27aとサイトを通じて設定したポイント対象操作設定データとをゲームサーバ14に登録しておく。ゲームサーバ14は、ゲーム装置10において実行された認証処理においてカード27から読み出された識別データ27aを受信し、この受信した識別データ27aに対応して登録されたポイント対象操作設定データを対戦相手とするゲーム装置12に通知する。
【0035】
従って、対戦ゲームの対戦相手となるゲーム装置12において、同様にして操作設定処理が実行されると、ゲーム装置10は、ゲーム装置12において設定されたポイント対象操作設定データを受信することになる。ポイント処理部31は、ゲーム装置12において設定されたポイント対象操作設定データを受信して、後述する操作判定/ポイント更新処理のために記録しておく。
【0036】
なお、操作設定処理により設定されたポイント対象操作設定データを、ポイントデータ27bと共に、カード27に記録しておくようにしても良い。この場合、操作設定処理において、設定済みのポイント対象操作設定データの利用がプレーヤより指示された場合に、操作設定部31aは、カード27に記録されたポイント対象操作設定データを読み出してゲームサーバ14に送信するものとする。
【0037】
操作設定処理が完了すると、ポイント処理部31は、カード27に記録されたポイントデータ27bを読み出して、プレーヤが獲得している賞賛ポイントを確認する(ステップB2)。なお、ゲームサーバ14においてポイント管理データ(図4参照)を管理している場合には、ポイント処理部31は、識別データ27aをもとにゲームサーバ14に問い合わせてプレーヤの獲得ポイントを確認するようにしても良い。
【0038】
ここで、プレーヤが賞賛ポイントを獲得していることが確認された場合(ステップB3、Yes)、ゲーム処理部30は、プレーヤが獲得している賞賛ポイントに応じた提示対象キャラクタを、キャラクタ管理データ(図5)を参照して判別し、プレーヤによって選択可能とする複数のゲームキャラクタを表示部21を通じてプレーヤに提示する(ステップB4)。例えば、賞賛ポイントを多く獲得しているほど選択可能なキャラクタが増大されるものとする。
【0039】
ここで、プレーヤの操作によってゲームで使用するキャラクタが選択され、また各種ゲーム設定がされると対戦ゲームが開始される(ステップB6)。ゲーム処理部30は、ゲームが開始されると、入力部22に対するプレーヤの操作に応じた処理を実行する。すなわち、ゲーム処理部30は、操作データをゲームサーバ14に送信し、ゲームサーバ14により処理されたゲーム内容に応じたゲーム画面(キャラクタが格闘している様子を表す)を表示させる。なお、入力装置には例えば1本のレバーキーと4個のボタンが設けられており、レバーキーを傾ける方向(上下左右)と押下されるボタンの組合せによって技を指定することができる。
【0040】
ゲームサーバ14は、ゲーム装置10,12におけるプレーヤの操作に応じた操作データをそれぞれ受信し、この操作データに応じたゲーム処理を実行して各ゲーム装置10,12におけるゲーム画面の表示を制御している。
【0041】
一方、ポイント処理部31の操作判定部31bは、ゲームが開始されると、操作判定/ポイント更新処理を実行する。図9には、操作判定/ポイント更新処理を説明するためのフローチャートを示している。
操作判定部31bは、入力部22から操作入力があると(ステップC1、Yes)、ゲーム装置12において設定されたポイント対象操作設定データを参照して、操作入力がポイント対象操作に該当するかを判定する(ステップC2)。すなわち、1本のレバーと4個のボタンに対する操作の組合せが、ポイント対象操作に該当するかを判定する。
【0042】
図10(a)〜(d)には、入力装置(1本のレバーと4個のボタン)に対する操作の一例を示している。
図10には、対戦ゲームを実行している際に表示されるゲーム画面の一例を示している。ゲーム画面には、ゲーム装置10,12のそれぞれのプレーヤが操作するキャラクタが表示されており、それぞれの操作入力に応じて動作が制御される。
【0043】
例えば、図10(a)に示すように、キャラクタが向かい合った戦闘を行おうとしている。ここで、ゲーム装置10のプレーヤは、図10(b)に示すように、入力装置Aに対して操作1(1本のレバーと4個のボタンを組み合わせた所定の操作)を実行して技1(例えばパンチ)を使って攻撃を加え、直ちに、図10(c)に示すように、操作2を実行することで技2(例えばキック)により攻撃を加え、さらに続けて、図10(c)に示すように、操作5を実行して技5(例えば跳び蹴り)により攻撃を加えている。すなわち、操作1→操作2→操作5の連続技により、ゲーム装置12のプレーヤが操作しているキャラクタに対して攻撃を加えている。
【0044】
ここで、該当する操作入力であった場合(ステップC3、Yes)、すなわちゲーム装置12のプレーヤが賞賛の対象として設定した技を繰り出すための操作であった場合には、ポイント更新部31cは、ポイント対象操作設定データにおいて設定された、操作入力に対応するポイントを仮の獲得ポイントとして設定する(ステップC4)。
【0045】
例えば、図10(b)〜(d)に示す操作1→操作2→操作5の連続技は、図3に示すポイント対象操作設定データに設定されているポイント対象操作に該当する。従って、操作1→操作2→操作5の連続技が出された場合には、この連続技に対応付けてポイント対象操作設定データに設定されたポイントが獲得ポイントとなる。
【0046】
操作判定部31bは、ゲームが終了するまで、前述した処理を繰り返す(ステップC1〜C4)。この間に、ポイント対象操作に該当する入力操作がゲーム中に行われた場合には、仮の獲得ポイントが順次加算されていく(ステップC4)。
【0047】
ゲームが終了すると、ポイント処理部31は、操作入力に対して判定されたポイントとは別に、対戦相手のプレーヤに対して賞賛ポイントを付与するかを、プレーヤに問い合わせるための画面を表示部21によって表示させる。すなわち、プレーヤが楽しくゲームができた場合や、ポイント対象操作として設定していなかったが賞賛に値する操作を対戦相手のプレーヤがした場合など、プレーヤが任意に判断して対戦相手に賞賛ポイントを付与できるようにしている。
【0048】
ここで、賞賛ポイントを付与する指示が入力部22を通じて入力された場合(ステップC7、Yes)、ポイント更新部31cは、ポイント対象操作設定データをもとにして設定した仮の賞賛ポイントに、別途、ポイントを追加する(ステップC8)。ポイント更新部31cは、ゲームサーバ14を通じて、対戦相手のゲーム装置12に対して、付与する賞賛ポイントを通知する(ステップC9)。
【0049】
一方、ポイント更新部31cは、対戦相手とするゲーム装置12から賞賛ポイントを付与する通知を受信した場合には(ステップC10、Yes)、通知された賞賛ポイントを記録しておく(ステップC11)。
【0050】
一方、ゲーム処理部30は、ゲームが終了すると(ステップB9、Yes)、プレーヤに対して付与されている賞賛ポイントが、プレイ追加に必要な分が残っている場合には(ステップB10、Yes)、ゲームのプレイ追加を確認するための画面を表示部21によって表示させる。すなわち、本実施形態におけるゲームシステムでは、賞賛ポイントを利用して、ゲームプレイの延長を可能としている。
【0051】
プレーヤによるゲームプレイの追加の指示が入力されると(ステップB12、Yes)、ポイント更新部31cは、プレーヤが獲得している賞賛ポイントからプレイ追加に必要なポイント分を減らす(ステップB13)。そして、ゲーム処理部30は、前述と同様にして、ゲームを実行するための処理に移行する(ステップB2〜B13)。
【0052】
なお、ゲームが終了して賞賛ポイントの残りが無くてゲームを継続できない場合(ステップB10、No)、賞賛ポイントに残りがあったとしてもプレーヤによりプレイ追加が指示されなかった場合には(ステップB12、No)、ゲーム処理部30は、プレーヤが獲得している賞賛ポイントに応じたゲーム結果画面を表示部21によって表示させる(ステップB14)。ここでは、ゲーム処理部30は、称号管理データ(図6)を参照し、プレーヤが獲得している賞賛ポイントに応じた称号を付与してゲーム結果画面を表示させる。
【0053】
制御部20は、ゲーム処理が終了すると、プレーヤの賞賛ポイントを示すポイントデータ27bを、カード記録/読出し部26を通じてカード27に記録すると共に、ゲームサーバ14に通知する。
【0054】
プレーヤは、次回、ゲーム装置10においてゲームをする際に、カード27に記録されたポイントデータ27bが示す賞賛ポイントを利用することができる。
【0055】
このようにして、本実施形態におけるゲームシステムでは、ゲーム開始する前に、ゲーム内容として賞賛に値するとプレーヤが考えている操作をポイント対象操作として設定しておくことで、ポイント対象操作を対戦相手のプレーヤが行った場合に賞賛ポイントを付与することができる。また、ポイント対象操作に基づく判別とは別に、対戦相手とのやりとりにおいて充実したゲーム内容であり、楽しかったと感じた場合に、別途、明示的に賞賛ポイントの付与を指示することができる。
【0056】
従って、対戦ゲームであっても単に勝敗を争うだけでなく、ゲーム内容に基づくプレーヤの意志によって、対戦を行うプレーヤ間で相互に賞賛ポイントを付与することができる。
【0057】
なお、前述した説明では、二人のプレーヤが一対一で対戦を行うゲームの例を対象としているが、複数のプレーヤがチーム(組)になって対戦を行うゲームに適用することができる。この場合、チームの行動に対してポイント対象を設定しておくことで、チームに対して賞賛ポイントを提供することができる。賞賛ポイントが対戦相手から提供された際には、組に属しているプレーヤのそれぞれに賞賛ポイントを提供しても良いし、プレーヤに対して個別に賞賛ポイントが提供されるようにしても良い。また、3人以上の不特定の人数のプレーヤで対戦を行う場合においても適用することが可能であり、例えば、あるプレーヤによって設定されたポイント対象操作を他のプレーヤがした場合には、該当する操作をしたプレーヤ(ゲーム装置)に対して賞賛ポイントをすることができる。
【0058】
また、前述した説明では、異なるゲーム装置10,12をそれぞれ操作するプレーヤ間で対戦を行うものとしているが、1つのゲーム装置10において二人(以上)のプレーヤが参加して対戦することができるゲームに適用することも可能である。この場合、ゲーム装置10において、各プレーヤに対する賞賛ポイントを管理すれば良い。
【0059】
また、前述した説明では、ゲーム装置10における操作設定処理によって設定されたポイント対象操作を、対戦相手とするゲーム装置12に送信し、ゲーム装置12において実行される操作判定/ポイント更新処理において、ゲーム装置12のプレーヤが入力した操作がポイント対象操作に該当するかを判定しているが、ゲーム装置12における操作データをゲームサーバ14に送信して、ゲームサーバ14においてポイント対象操作に該当するかを判定するようにしたり、あるいはゲーム装置10にゲーム装置12における操作データを送信して、ゲーム装置10においてポイント対象操作に該当するかを判定するようにしたりしても良い。
【0060】
また、前述した説明では、ゲーム装置10からゲーム装置12のプレーヤに対してポイントを付与する例を示しているが、当然ながら、賞賛ポイントの付与は相互に行われる。
【0061】
また、前述した説明では、ポイント対象操作に該当する操作をした場合に対戦相手に対してポイントを付与しているが、その他のポイントを付与する条件を設定しておき、この条件についての判定結果に応じてポイントを付与するようにしても良い。例えば、プレーヤが操作するキャラクタがゲーム空間中で格闘を行う格闘ゲームにおいて、戦闘時間を対象としてポイント付与の条件を設定しても良い。例えば、ポイント付与の対象とする戦闘時間をポイント付与条件としてプレーヤが予め設定しておく。このプレーヤが予め指定した時間内で戦闘に負けた場合には、対戦相手のプレーヤの技術が優れているものとして賞賛ポイントを対戦相手のプレーヤに付与する。さらに、操作や時間以外の事項を対象としてポイント付与条件を設定するようにしても良い。
【0062】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0063】
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【符号の説明】
【0064】
10,12…ゲーム装置、14…ゲームサーバ、16…ネットワーク、20…制御部、21…表示部、22…入力部、23…音声部、24…記録部、25…通信部、26…カード記録/読出し部、27…カード、30…ゲーム処理部、31…ポイント処理部、31a…操作設定部、31b…操作判定部、31c…ポイント更新部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレーヤ間で対戦ゲームを実行することができるゲームシステム、ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、複数のプレーヤ間で対戦ゲームを実行することができるゲームシステムは、勝敗を争うことを目的としており、ゲーム終了後は、勝者と敗者となったプレーヤが決定されるのみであった。このため、敗者となったプレーヤは、負けによるストレスを感じるだけであった。
【0003】
従来では、複数の大会での試合結果をもとにして、各参加者の順位付けを行ってポイントを付与することができる対戦情報処理システムが考えられている(特許文献1参照)。特許文献1に記載されたシステムでは、それぞれの大会での試合日時と各参加者の試合結果の順位を記憶し、各大会での参加者の試合結果順位と、その参加者が参加した過去の大会の現在からの時間の遡及順位とに基づいて、参加者に関連付けられたデータ要素を参加者毎に積算し、この積算結果に基づいて、今回会全体での各参加者の順位付けを行う。そして試合結果順位が決定されると、ポイント付与規則により、今大会の各参加者にそれぞれ試合結果順位に応じたポイントを付与する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−236769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように従来のゲームシステムでは、単に勝敗を争うためのものであり、どのようなゲーム内容であったかは全く顧みられることがなかった。例えば、対戦に負けたとしても対戦相手とのやりとりにおいて充実したゲーム内容であり、楽しかったと感じた場合であれば、負けによるストレスを感じるよりも相手を賞賛したくなる場合もある。同様にして、対戦に勝った場合においても、相手を賞賛したい場合もある。しかしながら、従来では、ゲーム内容は全く関係なく、勝敗のみが決定されるだけであった。また、勝敗を決定するだけでなく、対戦に勝つことによってポイントを獲得できるようにしたとしても、ゲームシステムが自動的に獲得ポイントを決定するものであって、ゲーム内容に基づいて対戦相手の意志によって与えられるものではなかった。
【0006】
特許文献1に記載されたシステムにおいては、勝敗だけでなく参加者が過去に参加した試合の結果順位に応じてポイントが付与されるが、試合で対戦した相手との関係(対戦内容)は全く関係なかった。
【0007】
本発明は前述した事情に考慮してなされたもので、その目的は、対戦内容に基づくプレーヤの意志によってポイントを付与することが可能なゲームシステム、ゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、第1及び第2のゲーム装置との間で対戦ゲームを実行するゲームシステムにおいて、前記第1のゲーム装置のプレーヤからの指示に応じて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与する条件を設定する条件設定手段と、前記条件設定手段によって設定された条件に基づいて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によりポイントを付与すると判定された場合に、前記第2のゲーム装置のプレーヤが獲得したポイントを更新するポイント更新手段と、前記ポイント更新手段により更新されたポイントをもとに、前記第2のゲーム装置におけるゲーム処理を実行するゲーム処理手段とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、対戦内容に基づくプレーヤの意志によってポイントを付与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態におけるゲームシステムの構成を示すブロック図。
【図2】ゲーム装置10,12の構成を示すブロック図。
【図3】ゲーム装置10,12における操作設定処理により設定されるポイント対象操作設定データの一例を示す図。
【図4】ゲーム装置10,12の各プレーヤが獲得しているポイントを管理するためのポイント管理データの一例を示す図。
【図5】獲得ポイントを用いた処理で使用されるキャラクタ管理データの一例を示す図。
【図6】獲得ポイントを用いた処理で使用される称号管理データの一例を示す図。
【図7】ゲーム装置10,12において実行されるゲーム処理を説明するためのフローチャート。
【図8】操作設定処理を示すフローチャート。
【図9】操作判定/ポイント更新処理を説明するためのフローチャート。
【図10】入力装置(1本のレバーと4個のボタン)に対する操作の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すゲームシステムは、複数のゲーム装置10,12を操作するプレーヤ間で対戦ゲームを実行することができるもので、ゲーム装置10,12、及びゲームサーバ14がネットワーク16を介して接続されている。
【0012】
ゲーム装置10,12は、例えばゲームセンターなどの遊技施設で使用される業務用の装置であり、ネットワーク16を介して、他のプレーヤとの対戦ゲームを実行することができる。本実施形態における説明では、ゲーム装置10,12を操作する二人のプレーヤ間で対戦ゲームを実行する場合を例にして説明する。
【0013】
ゲームサーバ14は、ゲームシステムを管理するもので、ゲーム装置10,12を利用するプレーヤに関するデータを管理する他、ゲーム装置10,12の間で実行される対戦ゲームを制御する。本実施形態におけるゲームシステムでは、ゲームサーバ14は、ゲーム装置10,12におけるプレーヤの操作に応じた操作データを受信し、この操作データに応じたゲーム処理を実行して各ゲーム装置10,12におけるゲーム画面の表示を制御するものとする。なお、ゲームサーバ14を介さずに、対戦を行うゲーム装置10,12が直接相互に操作データを送受信することにより対戦ゲームを実行できるようにしても良い。
【0014】
図2は、ゲーム装置10,12の構成を示すブロック図である。ゲーム装置10,12は、コンピュータの機能が実装されており、例えばプロセッサ、メモリ、ハードディスク装置、入力装置、表示装置などが設けられている。ゲーム装置10,12は、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサにより実行することで各種機能を実現する。
【0015】
ゲーム装置10,12は、図2に示すように、制御部20、表示部21、入力部22、音声部23、記録部24、通信部25、及びカード記録/読出し部26の機能が設けられている。
【0016】
制御部20は、プロセッサやメモリを含んで構成されるもので、基本プログラム(OS)やゲームプログラムなどをプロセッサにより実行することで装置全体制御する。制御部20には、対戦ゲームを制御するためのゲーム処理部30、ゲーム内容に基づいて対戦ゲームの相手から付与される賞賛ポイントに関する処理を実行するポイント処理部31が設けられている。また、ポイント処理部31には、操作設定部31a、操作判定部31b、ポイント更新部31cが設けられている。
【0017】
操作設定部31aは、プレーヤからの指示に応じて、対戦相手とするゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与する条件を設定する。操作設定部31aは、ポイントを付与する条件として、対戦相手のゲーム装置のプレーヤによって行われる操作の指定を入力し、この入力された指定に応じてポイント対象操作を記録する。すなわち、プレーヤが賞賛に値すると考えている操作を予め設定しておく。また、操作設定部31aは、ゲーム処理が終了した後に、対戦相手とするゲーム装置のプレーヤに対してポイントを付与する指示を入力し、この指示に応じて対戦相手とするゲーム装置のプレーヤに対するポイント付与を通知することもできる。すなわち、ポイント対象操作に該当する操作を対戦相手がしなかったとしても、ゲーム内容が充実しており楽しかった場合など、プレーヤが明示的に対戦相手に対して賞賛ポイントを付与できるようにしている。
【0018】
操作判定部31bは、対戦相手とするプレーヤにより設定された条件に基づいて、プレーヤに対してポイントを付与するか否かを判定する。操作判定部31bは、対戦相手とするプレーヤによりポイント対象操作が設定されている場合には、プレーヤによる入力部22に対する操作入力がポイント対象操作に該当するかを判定する。
【0019】
ポイント更新部31cは、操作判定部31bによってポイントを付与すると判定された場合に、プレーヤが獲得したポイントを更新して記録する。また、対戦相手とするプレーヤによってポイント付与が通知された場合にも、同様にしてプレーヤが獲得したポイントを更新して記録する。本実施形態では、ポイント更新部31cによって更新されたプレーヤが獲得しているポイントをもとにゲーム処理を実行するもので、ポイント利用によりプレーヤが特典を受けることができる。ポイントによりプレーヤが受けることができる特典としては、例えば対戦ゲームで使用するキャラクタを増やす、ゲーム結果表示において特別な表示(例えば称号の付加)をする、プレイを追加するといったことが可能となる。
【0020】
表示部21は、制御部20による制御のもとで、表示装置におけるゲーム画面の表示制御を行う。
入力部22は、制御部20による制御のもとで、入力装置からの入力を制御する。ゲーム装置10,12に設けられる入力装置は、対戦ゲームのゲーム内容に応じて構成され、例えば1本のレバーキーと複数(例えば4個の)ボタンがプレーヤによる操作用として設けられているものとする。
【0021】
音声部23は、制御部20による制御のもとで、ゲーム中の効果音やBGM(back ground music)、メッセージ音声などをスピーカから出力するための制御を行う。
【0022】
記録部24は、制御部20による制御のもとで、ハードディスク装置などにおいてゲーム装置で使用される各種プログラムやデータなどの記録/読出しを制御する。
【0023】
通信部25は、制御部20による制御のもとで、ネットワーク16を通じて、ゲームサーバ14や他のゲーム装置との通信を制御する。
【0024】
カード記録/読出し部26は、制御部20による制御のもとで、記録媒体として用いられるカード27に対するデータの記録/読出しを実行する。カード27は、ゲーム装置10,12を利用するプレーヤに対して発行されるもので、プレーヤ(カード27)に固有の識別データ27aが記憶されている。ゲームシステム(ゲームサーバ14)は、識別データ27aをもとにしてプレーヤを管理する。また、カード27には、ゲーム装置10,12により他のプレーヤと対戦ゲームを実行した場合に、ゲーム内容(使用キャラクタ、勝敗、対戦相手など)や対戦相手のプレーヤにより付与された賞賛ポイントなどが記録され、次回以降のゲームに利用することができる。なお、本実施形態では、記録媒体としてカード27を用いているが、任意の形状の記憶媒体を使用することが可能である。
【0025】
次に、本実施形態におけるゲームシステムで管理されているデータについて説明する。
図3は、ゲーム装置10,12における操作設定処理(後述する)により設定されるポイント対象操作設定データの一例を示す図である。ポイント対象操作設定データは、ゲーム装置10,12のプレーヤが対戦相手のプレーヤが行った操作に対して賞賛ポイントを付与する条件を示すもので、対戦相手のプレーヤの操作に対するポイント対象操作と、このポイント対象操作が行われた場合に付与するポイントが対応付けて設定される。ポイント対象操作は、ゲーム装置10,12のプレーヤが賞賛に値すると考えている、対戦相手のプレーヤによる操作が任意に設定される。すなわち、本実施形態におけるゲームシステムでは、ゲーム中にどのような操作がされてゲーム空間中のキャラクタが制御されたかによって、ゲーム内容が充実していたか、また楽しく対戦ができたかを評価できるようにしている。
【0026】
ポイント対象操作は、単独の操作であっても良いし、複数の操作の組合せ(どのような順番で複数の操作がされたか)によって指定することができる。ポイントは、例えば難度が高い操作に対しては高いポイントを設定して、対戦相手のプレーヤに付与することができる。なお、ポイント対象操作の内容に関係なく、一律、予め決められたポイントが設定されていても良い。
【0027】
図4は、ゲームサーバ14においてゲーム装置10,12の各プレーヤが獲得しているポイントを管理するためのポイント管理データの一例を示す図である。
ポイント管理データでは、各プレーヤを識別するための識別データと対応付けて、それぞれのプレーヤが獲得しているポイント(獲得ポイント)が設定されている。なお、ポイント管理データは、ゲームサーバ14において管理されるだけでなく、プレーヤ毎の獲得ポイントを示すポイントデータ27bが各プレーヤに発行されたカード27に記録されている。
【0028】
図5は、ゲーム装置10,12における獲得ポイントを用いた処理で使用されるキャラクタ管理データの一例を示す図である。
本実施形態におけるゲームシステムでは、対戦ゲームで使用可能なキャラクタ(ゲーム画面中でプレーヤの操作に応じて動作制御される人物などを表す)を、対戦ゲームを開始する前にプレーヤが任意に選択することができる。キャラクタ管理データには、プレーヤの獲得ポイントに対応する提示対象キャラクタが設定されており、ゲーム装置10,12は、キャラクタ管理データをもとに、プレーヤが獲得している賞賛ポイントに応じて選択可能なキャラクタを提示してプレーヤに選択させる。基本的には、獲得している賞賛ポイントが高いほど、選択可能なキャラクタ数を増やすようにする。
【0029】
図6は、ゲーム装置10,12における獲得ポイントを用いた処理で使用される称号管理データの一例を示す図である。
本実施形態におけるゲームシステムでは、ゲーム終了後に表示されるゲーム結果画面において、プレーヤの獲得ポイントに応じて特別な称号を付与して表示することができる。称号管理データには、プレーヤの獲得ポイントに対応する付与対象称号が設定されており、ゲーム装置10,12は、称号管理データをもとに、プレーヤが獲得している賞賛ポイントに応じた称号を用いてゲーム結果画面を表示させる。
【0030】
次に、本実施形態におけるゲームシステムの動作について説明する。
図7は、ゲーム装置10,12において実行されるゲーム処理を説明するためのフローチャートである。以下、ゲーム装置10における動作として説明する。
まず、ゲーム装置10を利用しようとするプレーヤは、予め発行されているカード27を用いて認証処理を実行する(ステップB0)。カード27には、プレーヤ(カード27)に固有の識別データ27aが記録されている。制御部20は、カード記録/読出し部26を通じてカード27に記録された識別データ27aを読出し、この識別データ27aをもとに例えばゲームサーバ14に問い合わせて、正当なプレーヤであることを確認する。
【0031】
認証処理が完了すると、制御部20は、プレーヤからの指示に応じて、ポイント対象操作設定データを設定するための操作設定処理を実行することができる(ステップB1)。なお、賞賛ポイントを対戦相手に付与しない場合には、操作設定処理を省略することができる。
【0032】
図8は、操作設定処理を示すフローチャートである。
ポイント処理部31の操作設定部31aは、入力部22に対する所定の操作によって操作設定処理の実行が指示されると、設定画面を表示部21によって表示させて、プレーヤによってポイント対象とする操作の指定を入力させる(ステップA1)。ポイント対象操作は、対戦ゲームが格闘ゲームである場合には、ゲーム空間中で動作するキャラクタが繰り出す技を指定することで、ポイント対象操作が指定できるものとする。ここでは、単独の技だけでなく、複数の技の組合せ(連続技)などを指定することができる。また、ポイント対象操作に対して、対戦相手のプレーヤに付与する賞賛ポイントを指定することもできる。
【0033】
操作設定部31aは、プレーヤより設定完了が指示されると、ポイント対象操作をポイント対象操作設定データとして記録する(ステップA2)。なお、本実施形態におけるゲームシステムでは、操作設定処理によって設定されたポイント対象操作設定データを、ゲームサーバ14を介して対戦相手とするゲーム装置12に送信するものとする。ゲーム装置12では、ゲーム装置10から送信されたポイント対象操作設定データをもとに、後述する操作判定/ポイント更新処理において、操作入力がポイント対象操作に該当するかを判定する処理を実行することができる。
【0034】
なお、前述した説明では、ゲーム装置10,12においてゲームを開始する前に操作設定処理が実行されるとしているが、例えばゲームサーバ14によりネットワーク16(インターネット)上でゲームに関する各種設定などが可能なサイトを開設しておき、パーソナルコンピュータや携帯電話機を使用して、任意のタイミングで操作設定処理を実行できるようにしても良い。この場合、プレーヤに対して予め発行されているカード27に記録された識別データ27aを指定することで、この識別データ27aとサイトを通じて設定したポイント対象操作設定データとをゲームサーバ14に登録しておく。ゲームサーバ14は、ゲーム装置10において実行された認証処理においてカード27から読み出された識別データ27aを受信し、この受信した識別データ27aに対応して登録されたポイント対象操作設定データを対戦相手とするゲーム装置12に通知する。
【0035】
従って、対戦ゲームの対戦相手となるゲーム装置12において、同様にして操作設定処理が実行されると、ゲーム装置10は、ゲーム装置12において設定されたポイント対象操作設定データを受信することになる。ポイント処理部31は、ゲーム装置12において設定されたポイント対象操作設定データを受信して、後述する操作判定/ポイント更新処理のために記録しておく。
【0036】
なお、操作設定処理により設定されたポイント対象操作設定データを、ポイントデータ27bと共に、カード27に記録しておくようにしても良い。この場合、操作設定処理において、設定済みのポイント対象操作設定データの利用がプレーヤより指示された場合に、操作設定部31aは、カード27に記録されたポイント対象操作設定データを読み出してゲームサーバ14に送信するものとする。
【0037】
操作設定処理が完了すると、ポイント処理部31は、カード27に記録されたポイントデータ27bを読み出して、プレーヤが獲得している賞賛ポイントを確認する(ステップB2)。なお、ゲームサーバ14においてポイント管理データ(図4参照)を管理している場合には、ポイント処理部31は、識別データ27aをもとにゲームサーバ14に問い合わせてプレーヤの獲得ポイントを確認するようにしても良い。
【0038】
ここで、プレーヤが賞賛ポイントを獲得していることが確認された場合(ステップB3、Yes)、ゲーム処理部30は、プレーヤが獲得している賞賛ポイントに応じた提示対象キャラクタを、キャラクタ管理データ(図5)を参照して判別し、プレーヤによって選択可能とする複数のゲームキャラクタを表示部21を通じてプレーヤに提示する(ステップB4)。例えば、賞賛ポイントを多く獲得しているほど選択可能なキャラクタが増大されるものとする。
【0039】
ここで、プレーヤの操作によってゲームで使用するキャラクタが選択され、また各種ゲーム設定がされると対戦ゲームが開始される(ステップB6)。ゲーム処理部30は、ゲームが開始されると、入力部22に対するプレーヤの操作に応じた処理を実行する。すなわち、ゲーム処理部30は、操作データをゲームサーバ14に送信し、ゲームサーバ14により処理されたゲーム内容に応じたゲーム画面(キャラクタが格闘している様子を表す)を表示させる。なお、入力装置には例えば1本のレバーキーと4個のボタンが設けられており、レバーキーを傾ける方向(上下左右)と押下されるボタンの組合せによって技を指定することができる。
【0040】
ゲームサーバ14は、ゲーム装置10,12におけるプレーヤの操作に応じた操作データをそれぞれ受信し、この操作データに応じたゲーム処理を実行して各ゲーム装置10,12におけるゲーム画面の表示を制御している。
【0041】
一方、ポイント処理部31の操作判定部31bは、ゲームが開始されると、操作判定/ポイント更新処理を実行する。図9には、操作判定/ポイント更新処理を説明するためのフローチャートを示している。
操作判定部31bは、入力部22から操作入力があると(ステップC1、Yes)、ゲーム装置12において設定されたポイント対象操作設定データを参照して、操作入力がポイント対象操作に該当するかを判定する(ステップC2)。すなわち、1本のレバーと4個のボタンに対する操作の組合せが、ポイント対象操作に該当するかを判定する。
【0042】
図10(a)〜(d)には、入力装置(1本のレバーと4個のボタン)に対する操作の一例を示している。
図10には、対戦ゲームを実行している際に表示されるゲーム画面の一例を示している。ゲーム画面には、ゲーム装置10,12のそれぞれのプレーヤが操作するキャラクタが表示されており、それぞれの操作入力に応じて動作が制御される。
【0043】
例えば、図10(a)に示すように、キャラクタが向かい合った戦闘を行おうとしている。ここで、ゲーム装置10のプレーヤは、図10(b)に示すように、入力装置Aに対して操作1(1本のレバーと4個のボタンを組み合わせた所定の操作)を実行して技1(例えばパンチ)を使って攻撃を加え、直ちに、図10(c)に示すように、操作2を実行することで技2(例えばキック)により攻撃を加え、さらに続けて、図10(c)に示すように、操作5を実行して技5(例えば跳び蹴り)により攻撃を加えている。すなわち、操作1→操作2→操作5の連続技により、ゲーム装置12のプレーヤが操作しているキャラクタに対して攻撃を加えている。
【0044】
ここで、該当する操作入力であった場合(ステップC3、Yes)、すなわちゲーム装置12のプレーヤが賞賛の対象として設定した技を繰り出すための操作であった場合には、ポイント更新部31cは、ポイント対象操作設定データにおいて設定された、操作入力に対応するポイントを仮の獲得ポイントとして設定する(ステップC4)。
【0045】
例えば、図10(b)〜(d)に示す操作1→操作2→操作5の連続技は、図3に示すポイント対象操作設定データに設定されているポイント対象操作に該当する。従って、操作1→操作2→操作5の連続技が出された場合には、この連続技に対応付けてポイント対象操作設定データに設定されたポイントが獲得ポイントとなる。
【0046】
操作判定部31bは、ゲームが終了するまで、前述した処理を繰り返す(ステップC1〜C4)。この間に、ポイント対象操作に該当する入力操作がゲーム中に行われた場合には、仮の獲得ポイントが順次加算されていく(ステップC4)。
【0047】
ゲームが終了すると、ポイント処理部31は、操作入力に対して判定されたポイントとは別に、対戦相手のプレーヤに対して賞賛ポイントを付与するかを、プレーヤに問い合わせるための画面を表示部21によって表示させる。すなわち、プレーヤが楽しくゲームができた場合や、ポイント対象操作として設定していなかったが賞賛に値する操作を対戦相手のプレーヤがした場合など、プレーヤが任意に判断して対戦相手に賞賛ポイントを付与できるようにしている。
【0048】
ここで、賞賛ポイントを付与する指示が入力部22を通じて入力された場合(ステップC7、Yes)、ポイント更新部31cは、ポイント対象操作設定データをもとにして設定した仮の賞賛ポイントに、別途、ポイントを追加する(ステップC8)。ポイント更新部31cは、ゲームサーバ14を通じて、対戦相手のゲーム装置12に対して、付与する賞賛ポイントを通知する(ステップC9)。
【0049】
一方、ポイント更新部31cは、対戦相手とするゲーム装置12から賞賛ポイントを付与する通知を受信した場合には(ステップC10、Yes)、通知された賞賛ポイントを記録しておく(ステップC11)。
【0050】
一方、ゲーム処理部30は、ゲームが終了すると(ステップB9、Yes)、プレーヤに対して付与されている賞賛ポイントが、プレイ追加に必要な分が残っている場合には(ステップB10、Yes)、ゲームのプレイ追加を確認するための画面を表示部21によって表示させる。すなわち、本実施形態におけるゲームシステムでは、賞賛ポイントを利用して、ゲームプレイの延長を可能としている。
【0051】
プレーヤによるゲームプレイの追加の指示が入力されると(ステップB12、Yes)、ポイント更新部31cは、プレーヤが獲得している賞賛ポイントからプレイ追加に必要なポイント分を減らす(ステップB13)。そして、ゲーム処理部30は、前述と同様にして、ゲームを実行するための処理に移行する(ステップB2〜B13)。
【0052】
なお、ゲームが終了して賞賛ポイントの残りが無くてゲームを継続できない場合(ステップB10、No)、賞賛ポイントに残りがあったとしてもプレーヤによりプレイ追加が指示されなかった場合には(ステップB12、No)、ゲーム処理部30は、プレーヤが獲得している賞賛ポイントに応じたゲーム結果画面を表示部21によって表示させる(ステップB14)。ここでは、ゲーム処理部30は、称号管理データ(図6)を参照し、プレーヤが獲得している賞賛ポイントに応じた称号を付与してゲーム結果画面を表示させる。
【0053】
制御部20は、ゲーム処理が終了すると、プレーヤの賞賛ポイントを示すポイントデータ27bを、カード記録/読出し部26を通じてカード27に記録すると共に、ゲームサーバ14に通知する。
【0054】
プレーヤは、次回、ゲーム装置10においてゲームをする際に、カード27に記録されたポイントデータ27bが示す賞賛ポイントを利用することができる。
【0055】
このようにして、本実施形態におけるゲームシステムでは、ゲーム開始する前に、ゲーム内容として賞賛に値するとプレーヤが考えている操作をポイント対象操作として設定しておくことで、ポイント対象操作を対戦相手のプレーヤが行った場合に賞賛ポイントを付与することができる。また、ポイント対象操作に基づく判別とは別に、対戦相手とのやりとりにおいて充実したゲーム内容であり、楽しかったと感じた場合に、別途、明示的に賞賛ポイントの付与を指示することができる。
【0056】
従って、対戦ゲームであっても単に勝敗を争うだけでなく、ゲーム内容に基づくプレーヤの意志によって、対戦を行うプレーヤ間で相互に賞賛ポイントを付与することができる。
【0057】
なお、前述した説明では、二人のプレーヤが一対一で対戦を行うゲームの例を対象としているが、複数のプレーヤがチーム(組)になって対戦を行うゲームに適用することができる。この場合、チームの行動に対してポイント対象を設定しておくことで、チームに対して賞賛ポイントを提供することができる。賞賛ポイントが対戦相手から提供された際には、組に属しているプレーヤのそれぞれに賞賛ポイントを提供しても良いし、プレーヤに対して個別に賞賛ポイントが提供されるようにしても良い。また、3人以上の不特定の人数のプレーヤで対戦を行う場合においても適用することが可能であり、例えば、あるプレーヤによって設定されたポイント対象操作を他のプレーヤがした場合には、該当する操作をしたプレーヤ(ゲーム装置)に対して賞賛ポイントをすることができる。
【0058】
また、前述した説明では、異なるゲーム装置10,12をそれぞれ操作するプレーヤ間で対戦を行うものとしているが、1つのゲーム装置10において二人(以上)のプレーヤが参加して対戦することができるゲームに適用することも可能である。この場合、ゲーム装置10において、各プレーヤに対する賞賛ポイントを管理すれば良い。
【0059】
また、前述した説明では、ゲーム装置10における操作設定処理によって設定されたポイント対象操作を、対戦相手とするゲーム装置12に送信し、ゲーム装置12において実行される操作判定/ポイント更新処理において、ゲーム装置12のプレーヤが入力した操作がポイント対象操作に該当するかを判定しているが、ゲーム装置12における操作データをゲームサーバ14に送信して、ゲームサーバ14においてポイント対象操作に該当するかを判定するようにしたり、あるいはゲーム装置10にゲーム装置12における操作データを送信して、ゲーム装置10においてポイント対象操作に該当するかを判定するようにしたりしても良い。
【0060】
また、前述した説明では、ゲーム装置10からゲーム装置12のプレーヤに対してポイントを付与する例を示しているが、当然ながら、賞賛ポイントの付与は相互に行われる。
【0061】
また、前述した説明では、ポイント対象操作に該当する操作をした場合に対戦相手に対してポイントを付与しているが、その他のポイントを付与する条件を設定しておき、この条件についての判定結果に応じてポイントを付与するようにしても良い。例えば、プレーヤが操作するキャラクタがゲーム空間中で格闘を行う格闘ゲームにおいて、戦闘時間を対象としてポイント付与の条件を設定しても良い。例えば、ポイント付与の対象とする戦闘時間をポイント付与条件としてプレーヤが予め設定しておく。このプレーヤが予め指定した時間内で戦闘に負けた場合には、対戦相手のプレーヤの技術が優れているものとして賞賛ポイントを対戦相手のプレーヤに付与する。さらに、操作や時間以外の事項を対象としてポイント付与条件を設定するようにしても良い。
【0062】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0063】
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【符号の説明】
【0064】
10,12…ゲーム装置、14…ゲームサーバ、16…ネットワーク、20…制御部、21…表示部、22…入力部、23…音声部、24…記録部、25…通信部、26…カード記録/読出し部、27…カード、30…ゲーム処理部、31…ポイント処理部、31a…操作設定部、31b…操作判定部、31c…ポイント更新部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2のゲーム装置の間で対戦ゲームを実行するゲームシステムにおいて、
前記第1のゲーム装置のプレーヤからの指示に応じて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与する条件を設定する条件設定手段と、
前記条件設定手段によって設定された条件に基づいて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によりポイントを付与すると判定された場合に、前記第2のゲーム装置のプレーヤが獲得したポイントを更新するポイント更新手段と
を具備したことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記条件設定手段は、
前記第2のゲーム装置のプレーヤによって行われる操作の指定を入力する指定入力手段と、
前記指定入力手段により入力された指定に応じて、ポイント対象操作を記録する記録手段とを有し、
前記判定手段は、前記第2のゲーム装置における操作入力が、前記記録手段により記録されたポイント対象操作に該当するかを判定することを特徴とする請求項1記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記条件設定手段は、
ゲーム処理が終了した後に、前記第2のゲーム装置のプレーヤに対してポイントを付与する指示を入力するポイント付与指示入力手段と、
前記ポイント付与指示入力手段によりポイント付与が指示された場合に、前記第2のゲーム装置のプレーヤに対するポイント付与を通知する通知手段とを有し、
前記ポイント更新手段は、前記通知手段によりポイント付与が通知された場合に、前記第2のゲーム装置のプレーヤが獲得したポイントを更新することを特徴とする請求項1または請求項2記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ポイント更新手段により更新されたポイントをもとに、前記第2のゲーム装置におけるゲーム処理を実行するゲーム処理手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のゲームシステム。
【請求項5】
他のゲーム装置との間で対戦ゲームを実行するゲーム装置において、
プレーヤからの指示に応じて、前記他のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与する条件を設定する条件設定手段と、
前記条件設定手段によって設定された条件に基づいて、前記他のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によりポイントを付与すると判定された場合に、前記他のゲーム装置のプレーヤに対するポイント付与を通知する通知手段と、
前記他のゲーム装置からポイント付与が通知された場合に、獲得したポイントを更新するポイント更新手段と、
前記ポイント更新手段により更新されたポイントを記録するポイント記録手段と、
前記ポイント記録手段により記録されたポイントをもとにゲーム処理を実行するゲーム処理手段と
を具備したことを特徴とするゲーム装置。
【請求項1】
第1及び第2のゲーム装置の間で対戦ゲームを実行するゲームシステムにおいて、
前記第1のゲーム装置のプレーヤからの指示に応じて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与する条件を設定する条件設定手段と、
前記条件設定手段によって設定された条件に基づいて、前記第2のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によりポイントを付与すると判定された場合に、前記第2のゲーム装置のプレーヤが獲得したポイントを更新するポイント更新手段と
を具備したことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記条件設定手段は、
前記第2のゲーム装置のプレーヤによって行われる操作の指定を入力する指定入力手段と、
前記指定入力手段により入力された指定に応じて、ポイント対象操作を記録する記録手段とを有し、
前記判定手段は、前記第2のゲーム装置における操作入力が、前記記録手段により記録されたポイント対象操作に該当するかを判定することを特徴とする請求項1記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記条件設定手段は、
ゲーム処理が終了した後に、前記第2のゲーム装置のプレーヤに対してポイントを付与する指示を入力するポイント付与指示入力手段と、
前記ポイント付与指示入力手段によりポイント付与が指示された場合に、前記第2のゲーム装置のプレーヤに対するポイント付与を通知する通知手段とを有し、
前記ポイント更新手段は、前記通知手段によりポイント付与が通知された場合に、前記第2のゲーム装置のプレーヤが獲得したポイントを更新することを特徴とする請求項1または請求項2記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ポイント更新手段により更新されたポイントをもとに、前記第2のゲーム装置におけるゲーム処理を実行するゲーム処理手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のゲームシステム。
【請求項5】
他のゲーム装置との間で対戦ゲームを実行するゲーム装置において、
プレーヤからの指示に応じて、前記他のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与する条件を設定する条件設定手段と、
前記条件設定手段によって設定された条件に基づいて、前記他のゲーム装置を操作するプレーヤに対してポイントを付与するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によりポイントを付与すると判定された場合に、前記他のゲーム装置のプレーヤに対するポイント付与を通知する通知手段と、
前記他のゲーム装置からポイント付与が通知された場合に、獲得したポイントを更新するポイント更新手段と、
前記ポイント更新手段により更新されたポイントを記録するポイント記録手段と、
前記ポイント記録手段により記録されたポイントをもとにゲーム処理を実行するゲーム処理手段と
を具備したことを特徴とするゲーム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2010−252864(P2010−252864A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−103253(P2009−103253)
【出願日】平成21年4月21日(2009.4.21)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月21日(2009.4.21)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)
【Fターム(参考)】
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