説明

ゲームシステム

【課題】ゲーム機周辺の顧客数を正確に把握し、顧客数に合わせた内容のゲームに設定することができるゲームシステムを提供する。
【解決手段】その周辺に存在するカードB1〜H1に組み込まれたRFタグB2〜H2に記憶された番号を読み取るRFタグリーダ4をゲーム機1に設け、RFタグリーダ4の出力に基づいて、ゲーム機制御部、サーバ制御部等が、ゲーム機1周辺のRFタグB2〜E2の数量に基づいて、順番待ちをしている顧客数を正確に把握し、顧客数に応じてゲームRの難易度を変更した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務用ゲーム機のゲームシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームセンタ、ショッピングセンタ等に設置されるゲーム機の中には、その稼働率を向上するために、曜日、時間帯に応じて、ゲーム内容を変更するものがあった(例えば、特許文献1)。
しかし、従来のゲーム機は、単に、曜日、時間帯に応じて、ゲーム内容を変更していただけであるので、ゲームセンタ等の規模、地域性、天候等の影響で、実際の来場者がまちまちであるにもかかわらず、実際には顧客数が多く、順番待ちが生じている場合等にも、一律の設定しかできなかった。
【特許文献1】特開2000−176151号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、ゲーム機周辺の顧客数を正確に把握し、顧客数に合わせた内容のゲームに設定することができるゲームシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、ゲーム機(1)周辺の所定の範囲に存在するRFタグ(B2〜H2)に記憶されたゲーム(R,S)の種類に対応した情報を読み込むRFタグリーダ(4)と、前記RFタグリーダ(4)の出力に基づいて、前記RFタグ(B2〜H2)の数量を算出し、前記RFタグ(B2〜H2)の数量に応じて、前記ゲーム機(1)のゲーム内容を変更する制御部(21,121)と、を備えたゲームシステムである。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のゲームシステムにおいて、前記制御部(21,121)は、前記RFタグ(B2〜H2)の数量に応じて、前記ゲーム(R)の難易度を変更すること、を特徴とするゲームシステムである。
請求項3の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記制御部は、前記ゲーム機(1)のゲーム(R)に対応した前記RFタグ(B2〜E2)の数量を算出し、前記ゲーム(R)の難易度を変更すること、を特徴とするゲームシステムである。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、ゲーム画面、及び/又は、ゲーム音を演出する演出部(6,7)を備え、前記制御部(21,121)は、前記RFタグ(B2〜H2)の数量に応じて、前記演出部(6,7)の演出を変更すること、を特徴とするゲームシステムである。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、異なった種類のゲーム(R,S)を行う複数のゲーム機との間で情報の伝達が可能な管理部(101)と、前記管理部(101)に設けられ、前記RFタグ(B2〜H2)の情報と前記ゲーム(R,S)の種類とを関連付けて記憶する記憶部(112)とを備え、前記制御部(21,121)は、前記RFタグリーダ(4)が読み取った前記RFタグ(B2〜H2)の情報を、前記ゲーム機(1)から前記管理部(101)に伝達し、前記記憶部(112)の情報に基づいて、伝達された前記RFタグ(B2〜H2)の情報に対応した前記ゲーム(R,S)の種類を特定し、前記ゲーム機(1)のゲーム(R)に対応した前記RFタグ(B2〜E2)の数量を算出し、この数量に基づいて、前記ゲーム内容を変更すること、を特徴とするゲームシステムである。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、前記RFタグリーダ(4)は、プレイヤ(A)を特定するために前記RFタグ(A2)の情報を読み込むリーダ(4)を、兼用すること、を特徴とするゲームシステムである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、ゲーム機周辺のRFタグの数量に応じて、ゲーム内容を変更するので、ゲーム機周辺のRFタグを所持した顧客数を把握し、顧客数に合ったゲームを提供することができる。
【0007】
(2)本発明は、制御部が、RFタグの数量、すなわち、ゲーム機周辺の顧客数に応じてゲームの難易度を変更するので、プレイ時間を調整し、順番待ちをしているプレイヤの回転をよくしてゲーム機の稼働率を上げることができる。
【0008】
(3)本発明は、制御部が、ゲーム機のゲームに対応したRFタグの数量を算出するので、そのゲーム機の順番待ちをしている顧客を、より正確に把握することができる。
【0009】
(4)本発明は、制御部が、RFタグの数量に応じて演出部の演出を変更するので、ゲーム機の周りの顧客が多いときに、特別な演出をすることにより、ゲーム機周辺の雰囲気を盛り上げることができる。
【0010】
(5)本発明は、RFタグリーダが読み取った情報と管理部の記憶部の情報とから、ゲーム機周辺のRFタグの数量を算出するので、異なった種類のゲームのRFタグが存在しても、そのゲーム機のゲームのRFタグの数量、すなわち、順番待ちをしている顧客数を、正確に把握することができる。
【0011】
(6)本発明は、RFタグリーダが、プレイヤを特定するリーダを兼用するので、部品点数の増加を少なくし、シンプルな構成にすることができ、また、コストの増加を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、ゲーム機周辺の顧客数を正確に把握し、顧客数に合わせた内容のゲームに設定することができるゲームシステムを提供するという目的を、その周辺に存在するRFタグに記憶された番号を読み取るためのRFタグリーダをゲーム機に設け、RFタグリーダの出力に基づいて、ゲーム機制御部、サーバ制御部等が、ゲーム機周辺で順番待ちをしている顧客数を正確に把握し、顧客数に応じてゲームの難易度を変更することにより実現した。
【実施例】
【0013】
以下、図面等を参照して、本発明のゲームシステムの実施例をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、本実施例のゲーム機1及びその周辺の顧客を示す図である。
ゲーム機1は、ゲームセンタ等に設置される業務用のゲーム機であり、そのゲームRは、架空世界を舞台とし、プレイヤがキャラクタを操作して、仮想の敵と戦闘するロールプレイングゲームである。ゲームR用のゲーム機は、他のゲームセンタ等にも設置されており、後述するサーバ101(管理部)と通信して、プレイヤ情報(技量、ハイスコア、履歴)を確認することができる。これにより、プレイヤは、どのゲームセンタ等のゲーム機でも、自分の技量等を反映させて、ゲームRをすることができる。
【0014】
図1は、カードA1を所有するプレイヤAが、ゲーム機1でプレイしており、ゲーム機カードB1〜E1を所有する顧客B〜Eが、ゲーム機1の周辺で、ゲーム機1の順番待ちをしており、カードF1〜H1を所有する顧客F〜Hが、ゲーム機1の周辺で、プレイヤAのプレイを見学している状態である。カードA1〜H1には、RFタグA2〜H2が組み込まれている。
RFタグA2〜H2は、制御回路、記憶装置からなる集積回路(IC)と、電波を送受信するアンテナとから構成される媒体である。RFタグA2〜H2は、RFタグリーダ4が情報を乗せて送信した電波を受信することによりアンテナに電力が発生し、この電力を用いて、集積回路を動作させて記憶装置内の情報を読み出し、さらに、アンテナからRFタグリーダ4に、情報を乗せて返信することができる。なお、RFタグには、記憶装置の情報を書き替え可能なタイプもあるが、本実施例では、記憶装置に記憶された情報の読み取りにより必要な処理が可能であるので、読み取り専用のタイプを例に説明する。また、送受信手段として、磁界を利用するものがあるが、交信距離の長い電波(UHF帯)を利用した例を説明する。
【0015】
RFタグA2〜H2は、ゲームを運営する管理者等により、ゲームの種類毎に振り分けられた番号(ゲームの種類に対応した情報)が、記憶装置に予め記憶されている。番号は、例えば、番号1〜2000までがゲームRに、番号2001〜4000までがゲームRとは異なるゲームS(例えば、シューテイングゲーム等)に振り分けられ、RFタグに記憶される。本実施例では、プレイヤA及び顧客B〜EのRFタグA2〜E2にゲームRに対応した番号が記憶されており、顧客F〜HのRFタグF2〜H2にゲームSに対応した番号が記憶されている。すなわち、プレイヤA及び顧客B〜Eは、ゲームRの利用者であり、顧客F〜Hは、ゲームSの利用者である。また、図1に示すように、ゲームRのカードA1〜E1には、「R」と記され、ゲームSのカードF1〜H1には、「S」と記されている。
【0016】
図1に示すように、ゲーム機1は、ケース2と、コイン投入口3と、RFタグリーダ4、操作部5と、モニタ6と、スピーカ7とを備えている。
ケース2は、ゲーム機1の筐体であり、その正面には、ゲーム機1でプレイすることができるゲーム名(ゲームR)の印刷2aが施されている。
コイン投入口3は、プレイヤがゲームをするためにコインを投入するものであり、ケース2の正面に設けられている。
【0017】
RFタグリーダ4は、顧客B〜Hが所持するカードB1〜H1のRFタグB2〜H2の番号を読み取るための読み取り装置である。RFタグリーダ4は、ケース2正面の右上の範囲に設けられ、UHF帯の電波を用い、ゲーム機1の周囲5m程度、受信角150度程度の範囲(所定の範囲)で、ゲーム機1正面のRFタグB2〜H2の情報を読み取ることができる。また、図1に示すように、RFタグリーダ4は、プレイヤAによりカードA1がかざされることにより、RFタグA2の番号の読み取りも行う。このように、RFタグリーダ4は、プレイヤAを特定するための読み取り装置を兼用するので、ゲーム機1は、部品点数の増加を少なくし、シンプルな構成にすることができ、また、コスト等の増加を抑えることができる。
【0018】
操作部5は、プレイヤAが操作してゲームRを進行させるためのものであり、選択ボタン5A、決定ボタン5B等から構成される。
モニタ6は、ゲームRのゲーム画面を表示するための表示装置であり、例えば、LCD(液晶表示装置)であり、プレイヤA及びゲーム機1の正面の顧客B〜Hが視認しやすいように、ケース2正面の上側の範囲に設けられている。
スピーカ7は、ゲームRのBGM(バック・グランド・ミュージック)、効果音等のゲーム音を発音するための部材であり、プレイヤA及び顧客B〜Hに音声が届きやすいようにケース2正面に設けられている。
これら、モニタ6、スピーカ7は、ゲームRを演出する演出部である。
【0019】
次に、ゲームシステムの制御ブロックについて説明する。
図2は、本実施例のゲームシステムのゲーム機1及びサーバ101の制御ブロック図である。
最初に、ゲーム機1の制御ブロックについて説明する。
図2に示すように、ゲーム機1は、ゲームプログラム記憶部10と、ゲーム機制御部20と、ゲーム機通信回路30と、前述したRFタグリーダ4、操作部5、モニタ6、スピーカ7とを備えている。
【0020】
ゲームプログラム記憶部10は、ゲーム機制御部20を動作するためのゲームプログラムを記憶する記憶装置であり、例えば、ハードディスク等である。ゲームプログラム記憶部10には、ゲーム画面の画像データ、効果音等のデータ等が記憶されている。
【0021】
ゲーム機制御部20は、ゲーム機1を統括的に制御するCPU(中央処理装置)であり、ゲームプログラムによって動作される。ゲーム機制御部20は、ゲーム制御部21と、ゲーム機通信制御部22とを備えている。
ゲーム制御部21は、ゲーム機1のゲームRの進行にともなう処理をするための制御部である。ゲーム制御部21は、操作部5の入力、RFタグリーダ4の出力に応じてゲームRを進行させ、また、ゲームプログラム記憶部10の画像データ、効果音等のデータ等を、駆動回路(図示せず)を駆動してモニタ6、スピーカ7に出力する。
また、ゲーム制御部21とサーバ制御部120(後述する)等は、RFタグリーダ4の出力に基づいて、ゲーム機1周辺のRFタグの数量を算出し、ゲーム内容、すなわち、ゲームRの難易度や、ゲーム画面、ゲーム音の演出等を変更する。
ゲーム機通信制御部22は、ゲーム機通信回路30を駆動するための制御部である。
ゲーム機通信回路30は、ゲーム機通信制御部22の命令に応じて、インターネット等の通信ネットワーク50を介して、サーバ101との間で情報の伝達をするための電気回路である。
【0022】
次に、サーバ101について説明する。
サーバ101は、ゲームR,S、その他のゲームのゲーム機に対して、通信ネットワーク50を介して接続され、情報の伝達が可能なコンピュータである。図2は、サーバ101が、ゲーム機1に対して接続された状態を示す図である。サーバ101は、サーバ記憶部110と、サーバ制御部120と、サーバ通信回路130とを備えている。
【0023】
サーバ記憶部110は、サーバ101での処理に必要な情報を記憶するための書き替え可能な記憶装置であり、例えば、ハードディスク等である。サーバ記憶部110は、サーバプログラム記憶部111と、カード情報記憶部112(記憶部)とを備えている。
サーバプログラム記憶部111は、サーバ制御部120を動作するプログラムを記憶するための記憶部である。
カード情報記憶部112は、ゲームの種類毎に振り分けられた番号(すなわち、RFタグの情報)、ゲームの種類、プレイヤ情報を関連付けて記憶するための記憶部である。本実施例では、カード情報記憶部112は、ゲームRに番号1〜2000が、ゲームSに番号2001〜4000が振り分けられていることと、各番号に対応したプレイヤ情報とを記憶している。
【0024】
サーバ制御部120は、サーバ101を統括的に制御するためのCPU(中央処理装置)であり、サーバプログラム記憶部111のプログラムによって動作される。サーバ制御部120は、サーバ情報制御部121と、サーバ通信制御部122とを備えている。
サーバ情報制御部121は、カード情報記憶部112の情報を管理するための制御部である。サーバ情報制御部121は、ゲーム機1からの要求に応じて、番号に対応したゲームR,Sの種類の確認、プレイヤの特定、プレイヤ情報の確認、プレイヤ情報の更新等を行う。
サーバ通信制御部122は、サーバ通信回路130を駆動するための制御部である。
サーバ通信回路130は、サーバ通信制御部122の命令に応じて、通信ネットワーク50を介して、ゲーム機1との間で情報の伝達をするための電気回路である。
【0025】
次に、ゲームシステムの動作について説明する。
図3は、本実施例のゲームシステムのゲーム機1及びサーバ101の動作を示すフローチャートである。
最初にステップS1において、プレイヤによってコイン投入口3にコインが投入されることにより、ゲーム制御部21は、一連の処理を開始する。
ステップS2おいて、RFタグリーダ4は、プレイヤAによってカードA1がかざされると、RFタグA2の番号を読み取る。この場合、RFタグリーダ4は、最も近くのRFタグを認識するように設定してあるので、周辺の顧客B〜HのカードB1〜H1のRFタグB2〜H2を読み取ることはない。
【0026】
ステップS3において、ゲーム機通信制御部22は、ゲーム機通信回路30を駆動して、通信ネットワーク50を介して、RFタグA2の番号をサーバ101に伝達する。RFタグA2の番号は、サーバ通信回路130により受信され、さらに、サーバ通信制御部122がサーバ情報制御部121に伝達する。サーバ情報制御部121は、RFタグA2の番号に基づいて、カード情報記憶部112の情報からプレイヤAを特定し、プレイヤAのプレイヤ情報を読み出す。続いて、サーバ通信制御部122が、サーバ通信回路130を駆動して、通信ネットワーク50を介して、プレイヤAのプレイヤ情報をゲーム機1に伝達する。プレイヤAのプレイヤ情報は、ゲーム機通信回路30により受信され、さらに、ゲーム機通信制御部22がゲーム制御部21に伝達する。
ステップS4において、ゲーム制御部21は、プレイヤAのプレイヤ情報、すなわち、技量、ハイスコア、ゲーム回数等を、モニタ6に表示し、そして、プレイヤAの技量に合った難易度に設定しゲームRを開始する。
【0027】
ステップS5において、ゲーム制御部21は、RFタグリーダ4に、ゲーム機1周辺のRFタグB2〜H2の番号を読み取るように命令する。これに応じて、RFタグリーダ4は、顧客B〜Hが所持するカードB1〜H1のRFタグB2〜H2の番号を読み取り、ゲーム制御部21に伝達する(図1参照)。
ステップS6において、ゲーム制御部21は、プレイヤAのRFタグA2の番号と同様にして、RFタグリーダ4が読み取ったRFタグB2〜H2の番号を、サーバ101に伝達する。サーバ情報制御部121は、RFタグB2〜H2の番号に基づいて、カード情報記憶部112の情報から、これらの番号に対応したゲームの種類、つまり、番号とゲームの種類との対応関係を特定する。本実施例では、サーバ情報制御部121は、RFタグB2〜E2の番号がゲームRに対応し、RFタグF2〜H2の番号がゲームSに対応していると特定する。そして、サーバ通信制御部122は、通信ネットワーク50を介して、この対応関係の情報をゲーム機1に伝達する。
ステップS7において、サーバ情報制御部121により伝達された対応関係の情報に基づいて、ゲーム制御部21は、ゲーム機1の周辺には、ゲームRに対応した4つのRFタグB2〜E2と、ゲームSに対応した4つのRFタグF2〜H2とが存在すると算出する。これにより、本実施例のゲームシステムは、カードB1〜E1を所有した4人の顧客B〜Eが、ゲーム機1の順番待ちをし、ゲームSの利用者である3人の顧客F〜Hが、プレイヤAのプレイを見学していると判断することができる。
【0028】
ステップS8において、ゲーム制御部21は、ゲームRに対応した4つのRFタグB2〜E2に応じて、ゲームRの難易度を、プレイヤAの技量に合ったレベルよりも高くする。これは、プレイヤAのプレイ時間を短縮し、順番待している顧客の回転を向上するためである。
また、ゲーム制御部21は、7つのRFタグB2〜H2に応じて、モニタ6、スピーカ7の演出を変更する。これは、RFタグB2〜H2の数量に基づいて、ゲーム機1周辺に比較的多い7人の顧客B〜Hがいると判断し、モニタ6に特別なキャラクタを映し出したり、スピーカ7から迫力のある爆発音等を出力することにより、ゲーム機1周辺の雰囲気を盛り上げるためである。(このとき、モニタ6、スピーカのうちどちらかの演出を変更してもよい。)。なお、ゲーム機1周囲のRFタグの数量が少ない場合、ゲーム制御部21は、通常の演出をすることにより、プレイヤAは、じっくりとプレイを楽しむことができる。
【0029】
プレイヤAのゲームRが終了すると(ステップS9:YES)、ステップS10に進む。一方、プレイヤAのゲームRが進行中の場合(ステップS9:NO)、ステップS5からの処理を繰り返す。
ステップS10において、ゲーム制御部21は、プレイヤAのゲーム結果をサーバ101に伝達し、サーバ情報制御部121は、カード情報記憶部112のプレイヤAのプレイヤ情報を書き替えて更新する。
そして、ステップS11において、ゲーム制御部21は、一連の処理を終了する。
この後、顧客B〜Eのいずれかがプレイする場合も、ゲーム制御部21等は、前述した処理を繰り返し、順番待ちしている顧客の人数に応じて、プレイ時間を調整したり、ゲームRの演出を変更する。
【0030】
以上説明したように、本実施例のゲームシステムは、RFタグリーダ4の出力に基づいて、ゲーム機制御部20、サーバ制御部120等が、ゲーム機1のゲームRのRFタグB2〜E2の数量、すなわち、順番待ちをしている顧客数を正確に把握し、ゲームRの難易度を調整する。これにより、順番待ちをしている顧客の回転をよくしてゲーム機1の稼働率を上げることができる。
【0031】
また、ゲーム機制御部20は、RFタグB2〜H2の数量に応じて、演出部であるモニタ6、スピーカ7の演出を変更するので、ゲーム機1周辺の顧客数に応じて、ゲーム機1周辺の雰囲気を盛り上げることができる。
【0032】
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
本実施例において、ゲーム機とサーバとは、インターネット等の通信ネットワークにより接続された例を示したが、これに限定されない。例えば、サーバをゲームセンタ内に設けてもよく、この場合、ゲーム機とサーバとは、LAN(LOCAL AREA NETWORK)等により、接続することができる。これにより、小規模であっても、ゲームシステムの構築が可能である。
また、ゲーム機は、サーバに接続されていなくても、RFタグリーダが設けられていれば、ゲーム機周辺のRFタグの数量を把握することができる。この場合、RFタグに対応したゲームの種類を正確に特定ができないが、RFタグを所持した顧客数を把握することができるので、モニタ等の演出等を変更することより、ゲーム機周辺の雰囲気を盛り上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本実施例のゲーム機及びその周辺の顧客を示す図である。
【図2】本実施例のゲーム機及びサーバの制御ブロック図である。
【図3】本実施例のゲーム機及びサーバの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0034】
1 ゲーム機
4 RFタグリーダ
6 モニタ
7 スピーカ
20 ゲーム機制御部
21 ゲーム制御部
50 通信ネットワーク
101 サーバ
110 サーバ記憶部
111 サーバプログラム記憶部
112 カード情報記憶部
120 サーバ制御部
121 サーバ情報制御部
A プレイヤ
B〜H 顧客
A1〜H1 カード
A2〜H2 RFタグ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム機周辺の所定の範囲に存在するRFタグに記憶されたゲームの種類に対応した情報を読み込むRFタグリーダと、
前記RFタグリーダの出力に基づいて、前記RFタグの数量を算出し、前記RFタグの数量に応じて、前記ゲーム機のゲーム内容を変更する制御部と、
を備えたゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記制御部は、前記RFタグの数量に応じて、前記ゲームの難易度を変更すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記制御部は、前記ゲーム機のゲームに対応した前記RFタグの数量を算出し、前記ゲームの難易度を変更すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
ゲーム画面、及び/又は、ゲーム音を演出する演出部を備え、
前記制御部は、前記RFタグの数量に応じて、前記演出部の演出を変更すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
異なった種類のゲームを行う複数のゲーム機との間で情報の伝達が可能な管理部と、
前記管理部に設けられ、前記RFタグの情報と前記ゲームの種類とを関連付けて記憶する記憶部とを備え、
前記制御部は、前記RFタグリーダが読み取った前記RFタグの情報を、前記ゲーム機から前記管理部に伝達し、前記記憶部の情報に基づいて、伝達された前記RFタグの情報に対応した前記ゲームの種類を特定し、前記ゲーム機のゲームに対応した前記RFタグの数量を算出し、この数量に基づいて、前記ゲーム内容を変更すること、
を特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のゲームシステムにおいて、
前記RFタグリーダは、プレイヤを特定するために前記RFタグの情報を読み込むリーダを、兼用すること、
を特徴とするゲームシステム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−222529(P2007−222529A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−49554(P2006−49554)
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)
【Fターム(参考)】