説明

ゲームシステム

【課題】 プレーヤが下方を向いて行う動きに応じた画像を表示するゲームを実行することができるゲームシステムを提供すること。
【解決手段】 上方に向けて水平に配置された画面14にプレーヤを向かわせ、その状態でのプレーヤの動きを検出することにより、プレーヤが下方を向いて行う動きに応じた画像を表示するゲームを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、垂直に配置された画面に向かうプレーヤの動きを、カメラや赤外線センサを用いて、またはプレーヤに把持された加速度センサなどを用いて検出することにより、プレーヤの動きを反映した画像を表示してゲームを実行するゲームシステムが知られている。例えば特開2005−326920号公報で開示されているゲームシステムでは、垂直に配置された画面の上部に設けられたカメラによりプレーヤを撮像し、プレーヤの動きを検出している。
【特許文献1】特開2005−326920号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来のゲームシステムは、垂直に配置された画面にプレーヤを向かわせた状態でプレーヤの動きを検出していたため、従来のゲームシステムで実行されるゲームは、プレーヤが水平方向を向いて行う動きに応じた画像を表示するゲームに限定されていた。
【0004】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、プレーヤが下方を向いて行う動きに応じた画像を表示するゲームを実行することができるゲームシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明は、
上方に向けて水平に配置された画面に画像を表示する第1の表示部と、
プレーヤの動きの速さおよび向きの少なくとも一方を検出する動き検出部と、
前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記画像の表示制御を行う表示制御部と、
前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記プレーヤのゲームパラメータの制御を行うパラメータ制御部と、
を含むことを特徴とするゲームシステムに関係する。
【0006】
本発明において、「動き検出部」とは、プレーヤの画像を撮像したり、物体の通過や位置を検出する光学センサ204や、超音波センサなど、ゲーム装置において固定的に設けられるものとしてもよいし、加速度を検出する加速度センサなど、プレーヤに把持または装着されることによりプレーヤとともに移動するものとしてもよい。また「ゲームパラメータ」とは、例えば段階的に増加する得点や、段階的に減少する体力値や、勝敗を決定するフラグなど、種々のパラメータとすることができる。
【0007】
本発明によれば、上方に向けて水平に配置された画面にプレーヤを向かわせ、その状態でのプレーヤの動きを検出することにより、プレーヤが下方を向いて行う動きに応じた画像を表示するゲームを実行することができる。
【0008】
(2)また本発明に係るゲームシステムでは、
前記動き検出部が、
前記画面の高さよりも上方の領域である検出領域における前記プレーヤの動きの速さおよび向きの少なくとも一方を検出するようにしてもよい。
【0009】
本発明によれば、ゲーム装置において固定的に設けられた動き検出部により、プレーヤが下方に向かって行う動きを検出することができる。
【0010】
(3)また本発明に係るゲームシステムでは、
前記検出領域のうち、前記動き検出部の検出結果が有効となる有効領域を制御する動き検出制御部を更に含み、
前記表示制御部が、
前記有効領域における前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記画像の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記有効領域における前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記プレーヤのゲームパラメータの制御を行うようにしてもよい。
【0011】
本発明によれば、有効領域を制御することにより、ゲームの実行に必要なプレーヤの動きを検出することができる。
【0012】
(4)また本発明に係るゲームシステムでは、
前記動き検出部の検出結果が有効となる有効期間を制御する動き検出制御部を更に含み、
前記表示制御部が、
前記有効期間における前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記画像の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記有効期間における前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記プレーヤのゲームパラメータの制御を行うようにしてもよい。
【0013】
本発明によれば、有効期間を制御することにより、ゲームの実行に必要なプレーヤの動きを検出することができる。
【0014】
(5)また本発明に係るゲームシステムでは、
前記動き検出部が前記プレーヤの動きの速さおよび向きの少なくとも一方を検出するよりも前に、前記プレーヤが携帯する携帯型情報記憶媒体から情報を読取る情報読取部を更に含み、
前記表示制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記情報読取部が読取った情報とに基づいて、前記画像の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記情報読取部が読取った情報とに基づいて、前記プレーヤのゲームパラメータの制御を行うようにしてもよい。
【0015】
本発明によれば、動き検出部がプレーヤの動きを検出するよりも前に読取った情報に基づいて画像を制御することにより、プレーヤの動きを検出した後に速やかに、動き検出部の検出結果と情報読取部が読取った情報とを反映した画像を表示することができる。
【0016】
(6)また本発明に係るゲームシステムでは、
前記プレーヤによって前記画面上に配置された遊技媒体の位置を検出する配置検出部を更に含み、
前記表示制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記配置検出部の検出結果とに基づいて、前記画像の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記配置検出部の検出結果とに基づいて、前記プレーヤのゲームパラメータの制御を行うようにしてもよい。
【0017】
本発明によれば、上方に向けて水平に配置された画面に向かって遊技媒体を配置する動きをプレーヤに行わせ、かかる動きと画面上に配置された遊技媒体の位置とを反映した画像を表示することができる。
【0018】
(7)また本発明に係るゲームシステムでは、
前記表示制御部が、
前記画像の表示制御として、上方から下方に向けて投げつけられる遊技媒体を示す遊技媒体表示物の表示制御を行うようにしてもよい。
【0019】
本発明によれば、上方から下方に向けて仮想的に遊技媒体を投げつける動きをプレーヤに行わせ、かかる動きを反映して遊技媒体表示物を表示することができる。
【0020】
(8)また本発明に係るゲームシステムでは、
前記動き検出部の検出結果を検出履歴として記憶する記憶部を更に含み、
前記表示制御部が、
前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記プレーヤに対応する前記遊技媒体表示物の表示制御を行い、前記記憶部の検出履歴に基づいて、コンピュータプレーヤに対応する前記遊技媒体表示物の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記記憶部の検出履歴とに基づいて、前記プレーヤと前記コンピュータプレーヤのゲームパラメータの制御を行うようにしてもよい。
【0021】
本発明によれば、プレーヤ自身や他のプレーヤなど現実のプレーヤの動きをコンピュータプレーヤの動きに反映させて、プレーヤとコンピュータプレーヤとがプレーするゲームを実行することができる。
【0022】
(9)また本発明に係るゲームシステムでは、
前記動き検出部の検出結果を他のゲームシステムに送信し、前記他のゲームシステムの前記動き検出部の検出結果を前記他のゲームシステムから受信する通信部と、
前記プレーヤを撮像する撮像部と、
前記他のゲームシステムのプレーヤの画像を表示する第2の表示部とを更に含み、
前記表示制御部が、
前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記プレーヤに対応する前記遊技媒体表示物の表示制御を行い、前記他のゲームシステムの前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記他のゲームシステムのプレーヤに対応する前記遊技媒体表示物の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記他のゲームシステムの前記動き検出部の検出結果とに基づいて、前記プレーヤと前記他のゲームシステムのプレーヤのゲームパラメータの制御を行うようにしてもよい。
【0023】
本発明によれば、第2の表示部に他のゲームシステムでプレーするプレーヤの画像を表示しつつ、第1の表示部18に他のゲームシステムでプレーするプレーヤに対応する遊技媒体表示物を表示することにより、異なる場所に設置されたゲームシステムのプレーヤ同士によりゲームを実行する場合でも、他のプレーヤの動きを互いに認識しながらプレーすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0025】
1.第1実施形態
1−1.構成
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲームシステム10の外観構成を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態のゲームシステム10は、複数のプレーヤ(コンピュータプレーヤを含む)が仮想的にメンコ(上方から下方に向けて投げつけられる遊技媒体の一例)を投げ合うメンコゲームを実行するものである。このゲームシステム10は、高さが大人の腰の高さよりも低く形成された直方体形状の筐体12を有し、筐体12の上面には、上方に向けて水平に配置された画面14にメンコ表示物16(遊技媒体表示物の一例)などの種々の画像を表示する第1の表示部18が設けられている。
【0026】
また筐体12の左右側面には、各プレーヤに対応する操作部20が設けられており、各操作部20の側面には、ゲームに必要な代価が投入されるコイン投入口22と、プレーヤが所持しており各プレーヤに固有のプレーヤ情報が記憶されているICカード(携帯型情報記憶媒体の一例)が挿入されるICカードスロット24とが設けられている。そして各操作部20の上面には、プレーヤが所持しており各ゲームカードに対応するカード情報が記憶されているゲームカード26(携帯型情報記憶媒体の一例)を3枚まで並べて配置することができるゲームカード配置部28が設けられている。
【0027】
また各操作部20の側面からは、1m程度の長さのコード30が延出しており、各コード30の先端には、プレーヤの手に把持または装着される操作体32が設けられている。そして操作体32の内部には、操作体32自体の動きを検出する図示しない動き検出部が設けられており、動き検出部は、プレーヤの手に把持または装着されてプレーヤの手とともに移動することにより、プレーヤの手の動きを検出する。また操作体32の外部には、操作体32を装着した手の親指で押下することができる操作ボタン33が設けられている。
【0028】
そして本実施形態のゲームシステム10では、図1に示すように、1人のプレーヤが操作体32を装着した手を上方から下方に向けて振り下ろすと、そのプレーヤのカード情報に対応するメンコ表示物16が、他のプレーヤのメンコ表示物16に向かって移動する画像を画面14に表示する。そして各プレーヤが、交互に各プレーヤの操作体32を操作するごとに、操作体32の操作やカード情報に応じてメンコ表示物16を種々の態様で移動させるとともに、種々の演出画像を画面14に表示する。そして、各プレーヤの勝敗を決定することにより、複数のプレーヤが仮想的にメンコを投げ合うメンコゲームを実行する。
【0029】
なお本実施形態のゲームシステム10では、図1に示すように、筐体12から離れた位置に大人の身長程度の高さの柱状筐体34が設けられており、柱状筐体34の上端には、筐体12に向けて配置された画面36に画像を表示する第2の表示部38が設けられている。また柱状筐体34の上部には、筐体12に向かうプレーヤを撮像するカメラ40が設けられている。従って本実施形態では、遠隔地に設置されている他のゲームシステム10でプレーするプレーヤの画像を第2の表示部38に表示することにより、異なる場所に設置されたゲームシステム10のプレーヤ同士によりゲームを実行する場合でも、プレーヤの動きを互いに認識しながらプレーすることができる。
【0030】
1−2.機能ブロック
図2は、本実施形態のゲームシステム10の機能ブロック図である。
【0031】
情報読取部50は、プレーヤが携帯する携帯型情報記憶媒体から情報を読取るためのものであり、種々のセンサにより実現することができる。例えば、携帯型情報記憶媒体に印刷等されたコードのパターンを読み取る光学センサや、携帯型情報記憶媒体の磁気データを読み取る磁気センサ、携帯型情報記憶媒体からの無線電波を受信する受信機等により実現できる。特に本実施形態では情報読取部50は、ICカードリーダ・ライタ52と、ゲームカードリーダ54とを含む。
【0032】
ICカードリーダ・ライタ52は、図1で示したICカードスロット24に挿入されたICカードから各プレーヤに固有のプレーヤ情報を読取るとともに、ゲーム結果に応じて更新されたプレーヤ情報をICカードに書込む。本実施形態のICカードには、プレーヤ情報として、例えばプレーヤが本実施形態のゲームシステム10をプレーした回数などの履歴情報や、プレーヤのステータス(例えば、体力、攻撃力、防御力、素早さ等)を設定するパラメータなどの各種ゲームパラメータが記憶される。
【0033】
ゲームカードリーダ54は、図1で示したゲームカード配置部28に配置されたゲームカード26からカード情報を読取る。本実施形態のゲームカード26には、カード情報として、例えばメンコ表示物16やキャラクタの種類、あるいはこれらの属性を設定するパラメータや、メンコ表示物16やキャラクタのステータス(例えば、体力、攻撃力、防御力、素早さ等)を設定するパラメータなどの各種ゲームパラメータが記憶(記録)される。
【0034】
本実施形態では複数種類のゲームカード26が用意されており、図3に示すように、各ゲームカード26の表面には、プレーヤがゲームカード26に対応する種類や属性などを識別することができるようにゲームキャラクタ図柄やカードの種類や属性などが記載されており、裏面には、ゲームカード26の種類や属性などを示すカード情報がコード化されたバーコードが印字されている。そして本実施形態では、ゲームカード26がゲームカード配置部28に配置されると、ゲームカード配置部28の内部に設けられたゲームカードリーダ54が、バーコードに赤外線を照射して反射光を受光することにより、バーコードにコード化されたカード情報を読取る。
【0035】
動き検出部56は、プレーヤの動きの速さおよび向きの少なくとも一方を検出するためのものであり、加速度センサ、方位センサ、ジャイロセンサなどにより実現することができる。例えば、3つの加速度センサを用いて互いに直交する3軸の各軸方向への加速度を検出することにより、各軸方向への速さ、向きの変位を検出することができる。ここで加速度センサとしては、例えば圧電型や動電式、歪みケージ式等の方式のハードウェアを用いることができる。これにより動き検出部56は、動き検出部56自体の傾き(回転角度)や動きを連続的な値として検出することができる。特に本実施形態では動き検出部56は、図1で示したプレーヤの手に把持または装着される操作体32に内蔵されてプレーヤの手とともに移動することにより、プレーヤの手の動きの速さと向きとを検出する。
【0036】
操作検出部58は、図1で示した操作体32に設けられている操作ボタン33の押下、解除(ON/OFF)を検出するためのものであり、スイッチなどにより実現することができる。
【0037】
撮像部60は、図1で示した筐体12に向かうプレーヤを撮像するカメラ40などにより実現することができる。
【0038】
なお、動き検出部56および操作検出部58が設けられる操作体32は、図1で示したようにコード30により筐体12と接続されるものとしてもよいし、コード30を省略したものとしてもよい。コード30を省略した場合には、動き検出部56および操作検出部58の検出結果は無線通信により筐体12に送信される。
【0039】
記憶部70は、処理部100や通信部84などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部70は、ワーク領域として使用される主記憶部71と、最終的な表示画像等が記憶されるフレームバッファ72と、表示物のモデルデータが記憶される表示物データ記憶部73とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0040】
情報記憶媒体80(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0041】
この情報記憶媒体80には、処理部100において本実施形態の種々の処理を行うためのプログラム(データ)が記憶されている。即ち、この情報記憶媒体80には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0042】
第1の表示部18は、上方に向けて水平に配置された画面14に画像を表示するためのものであり、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、フロントプロジェクタなどにより実現することができる。そして第1の表示部18は、メンコ表示物16や各種の演出画像などのゲーム画像を表示する。
【0043】
第2の表示部38は、図1で示した筐体12に向けて配置された画面14に画像を表示するためのものであり、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、フロントプロジェクタなどにより実現することができる。そして第2の表示部38は、他のゲームシステム10でプレーするプレーヤの画像を表示する。
【0044】
音出力部82は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0045】
通信部84は、外部(例えばサーバや他のゲームシステム10)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。特に本実施形態の通信部84は、動き検出部56の検出結果を他のゲームシステム10に送信し、他のゲームシステム10の動き検出部56の検出結果を他のゲームシステム10から受信する。また通信部84は、撮像部60が撮像したプレーヤの画像を他のゲームシステム10に送信し、他のゲームシステム10の撮像部60が撮像した他のゲームシステム10のプレーヤの画像を他のゲームシステム10から受信する。
【0046】
なお、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、ホスト装置(サーバ)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部84を介して情報記憶媒体80(記憶部70)に配信してもよい。このようなホスト装置(サーバ)の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0047】
処理部100(プロセッサ)は、動き検出部56からの検出データ、操作検出部58からの操作データ、プログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。この処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。そして処理部100は、記憶部70をワーク領域として各種処理を行う。そして本実施形態では処理部100は、ゲーム処理部102、カード情報登録・変更部104、入力処理部106、表示制御部108、パラメータ制御部110、描画処理部120、音処理部130を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0048】
ゲーム処理部102は、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などのゲーム処理を行う。
【0049】
カード情報登録・変更部104は、プレーヤがゲームを行うに先立って、ゲーム中で使用するゲームカード26のカード情報を登録したり、ゲーム中に使用するゲームカード26のカード情報を変更したりするための処理を行う。
【0050】
本実施形態のゲームシステム10では、ゲームカードリーダ54が読取ったカード情報に関連づけられたメンコ表示物16やゲームキャラクタを、ゲーム中で使用するメンコ表示物16やゲームキャラクタとして登録する。本実施形態のゲームシステム10では、更に2つのメンコ表示物16やゲームキャラクタを追加登録することができるようになっている。詳細には本実施形態では、プレーヤが別の2枚のゲームカード26をゲームカード配置部28に置くことによって、追加登録を希望するメンコ表示物16やゲームキャラクタについてのカード情報が読み出されると、そのメンコ表示物16やゲームキャラクタが記憶部70内のキャラクタテーブルに追加登録される。
【0051】
また本実施形態のゲームシステム10では、ゲーム中に所定の条件が満たされると、使用するメンコ表示物16やゲームキャラクタの変更が可能な状態に制御され、その状態においてプレーヤがゲームカード配置部28のゲームカード26を交換すると、メンコ表示物16やゲームキャラクタの変更を行う。すなわちゲーム画像を構成する表示物の対象を登録する表示物リストから、変更前のメンコ表示物16やゲームキャラクタが削除され、変更後のメンコ表示物16やゲームキャラクタが新たに表示物リストに追加される。
【0052】
入力処理部106は、動き検出部56や操作検出部58の検出結果に基づいて、プレーヤの入力情報の態様、種類、評価を判定する処理を行う。本実施形態のゲームシステム10では、図1で示した操作体32から、所定の単位期間(例えば、1/200秒)毎に検出結果を取得しており、取得した検出結果と、記憶部70に記憶されている入力判定テーブルとを比較することにより、プレーヤの入力情報の態様、種類、評価を判定している。本実施形態の入力判定テーブルでは、操作ボタン33が押下されている間に検出されたプレーヤの手の動きの速さおよび向きの少なくとも一方に関する情報が、プレーヤの入力情報として設定されている。
【0053】
表示制御部108は、情報読取部50が読取った情報、入力処理部106で処理された入力情報の態様、種類、評価の判定結果、入力情報が取得されたタイミング等に基づいて、第1の表示部18に表示出力される表示物(オブジェクト)の表示制御を行う。具体的には、表示物(メンコ表示物16、ゲームキャラクタ、背景、標的、車、ボール、アイテム、建物、樹木、柱、壁、マップ)を発生させたり、表示物の表示位置を指示したり、表示物を消滅させたりするなどの表示制御を行う。即ち発生した表示物を表示物リストに登録したり、表示物リストを描画処理部120等に転送したり、消滅した表示物を表示物リストから削除したりするなどの表示制御を行う。特に本実施形態では表示制御部108は、ゲームカードリーダ54が読取ったカード情報に対応するメンコ表示物16が第1の表示部18に表示出力されるように表示制御を行う。
【0054】
また表示制御部108は、プレーヤの入力情報等により、メンコ表示物16やゲームキャラクタの移動や動作が発生した場合に、発生した移動や動作の画像を第1の表示部18に表示するための制御を行う。また表示制御部108は、メンコ表示物16やゲームキャラクタを移動させたり動作させたりするアニメーション処理を行う。
【0055】
アニメーション処理としては、ゲームフィールド(2次元又は3次元のゲーム空間)でメンコ表示物16やゲームキャラクタ(2次元データ又は3次元データで定義される表示物)を移動させるための処理を行うことができる。具体的にはプレーヤの入力情報や、プログラム(移動アルゴリズム)や、各種データなどに基づいて、表示物を移動させるアニメーション処理を行う。さらに具体的には、表示物の移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求める処理を行う。なおフレームは、表示物の移動や動作を制御する処理や画像を生成する描画処理を行う時間の単位である。
【0056】
またアニメーション処理としては、表示物を動作させるための処理も行うことができる。即ちプレーヤの入力情報や、プログラム(動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、表示物を動作(モーション)させるアニメーション処理を行う。更に具体的には、表示物の動作情報(各パーツの位置、回転角度、或いは形状)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求める処理を行う。
【0057】
例えば本実施形態では、表示制御部108は、プレーヤの入力情報等により、メンコ表示物16を回転させながら移動させたり、各プレーヤに対応するメンコ表示物16同士を衝突させるなどの種々の表示制御を行う。また表示制御部108は、メンコ表示物16が燃えたり、爆発したり、溶けたりするなどの種々の演出効果画像を表示させる。
【0058】
パラメータ制御部110は、情報読取部50が読取った情報、入力処理部106で処理された入力情報の態様、種類、評価の判定結果、入力情報が取得されたタイミング等に基づいて、プレーヤ同士あるいはプレーヤとコンピュータプレーヤとの対戦における攻防の結果を判定、評価し、各プレーヤ(コンピュータプレーヤ)のステータス(例えば、体力、得点など)を更新したり、勝敗を決定するフラグを設定する等、各プレーヤのゲームパラメータの制御を行う。
【0059】
描画処理部120は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、第1の表示部18に出力する。この場合、描画処理部120が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、3次元画像であってもよい。そして3次元画像を生成する場合には、まず、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、或いは透視変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブデータ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)の表示物(1又は複数プリミティブ)を描画バッファ(フレームバッファあるいは中間バッファなどのピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM)に描画する。これにより、ゲーム空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
【0060】
音処理部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部82に出力する。
【0061】
なお、本実施形態のゲームシステム10は、1人のプレーヤがコンピュータプレーヤとプレーできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、このようなシングルプレーヤモードのみならず、複数のプレーヤがプレーできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。また複数のプレーヤがプレーする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末(ゲームシステム10)を用いて生成してもよい。
【0062】
1−3.本実施形態の手法
図4は、本実施形態のゲームシステム10の側面図である。図4に示すように本実施形態では、高さが大人の腰の高さよりも低く形成された直方体形状の筐体12の上面に、上方に向けて水平に配置された画面14が設けられている。従ってプレーヤは、画面14に表示される画像を視認するために、画面14に近づいて画面14よりも上方から画面14を見下ろすように、顔や体を下方に向けてゲームをプレーすることになる。そして本実施形態では、画面14の高さよりも上方に位置することになるプレーヤの手の動きの速さ、向きを検出して、画面14に表示する画像の表示制御を行う。従って本実施形態では、プレーヤに、顔や体を下方に向けながら手を動かす動作を行わせるゲームを実行することができる。
【0063】
また図5は、本実施形態のゲームシステム10の平面図である。図5に示すように本実施形態では、画面14が水平に配置されているため、図5に示すように、画面14の周囲のいずれの方向からでも画面14に近づいてゲームをプレーすることができる。従って、画面14に対するプレーヤの位置を限定しないゲームを実行することができる。例えば本実施形態によれば、1人のプレーヤが画面14の周辺のいずれの位置においてもプレーすることができるようなゲームや、複数のプレーヤが画面14の周囲を取り囲むようにしてプレーすることができるゲームを実行することができる。
【0064】
特に本実施形態のゲームシステム10では、図1で示したように、プレーヤに手を上方から下方の画面14に向けて振り下ろす動作を行わせ、かかる動作に合わせてメンコ表示物16を画面14に表示するメンコゲームを実行する。そこで本実施形態では、プレーヤの手に操作体32を装着させ、プレーヤの手の動きを検出している。
【0065】
図6(A)は、本実施形態の操作体32の外観構成を示す斜視図である。図6(A)に示すように本実施形態の操作体32は、プレーヤが手で把持できる大きさの円盤形状に形成されている。そして操作体32には、伸縮性がある円環状の帯31が取り付けられており、図6(B)に示すように操作体32をプレーヤの手に装着することができる。そして操作体32の内部には、操作体32自体の動きを検出する図示しない動き検出部56が設けられているが、この動き検出部56は、操作体32がプレーヤにより図6(C)の矢印Aに示す方向に動かされた場合の操作体32の加速度を検出するように設けられている。
【0066】
また図6(A)に示すように操作体32の外部には、操作体32を装着した手の親指で押下することができる操作ボタン33が設けられている。従って本実施形態では、プレーヤが手を動かすことにより操作体32を動かす操作入力を行いながら、動かしている手の親指で操作ボタン33を押下、解除する操作入力を行うことができる。そして本実施形態では、プレーヤが操作ボタン33の押下を解除したことを契機として、画面14に表示している仮想的な地面上にメンコ表示物16を出現させる表示制御を行う。
【0067】
図7は、プレーヤが操作体32を上方から下方に向けて振り下ろしたときに動き検出部56から出力される検出結果を示すグラフである。本実施形態の動き検出部56は、操作体32がプレーヤにより図6(C)の矢印Aに示す方向に動かされた場合に+の値を出力し、図6(C)の矢印Aに示す方向に対して逆方向に動かされた場合に−の値を出力するようになっている。そして本実施形態では、プレーヤが操作ボタン33の押下を解除した時点における動き検出部56の出力値に基づいて、画面14に出現させたメンコ表示物16の表示制御を行うとともに、ゲームパラメータの制御を行う。詳細には本実施形態では、プレーヤが操作ボタン33の押下を解除した時点における動き検出部56の出力値が大きいほど評価が高いと判定する。そして、評価が高いほど、メンコ表示物16が勢いよく移動するように表示制御を行い、操作体32を操作したプレーヤが有利になるようにゲームパラメータの制御を行う。
【0068】
このように本実施形態では、図6(C)に示すように、実物のメンコを親指と手のひらで挟むようにして持ち、実物のメンコを持った手を振り下ろしながら親指を離すことにより実物のメンコを地面に投げつけるように、プレーヤに操作体32を操作させることができる。そして本実施形態では、プレーヤが操作ボタン33の押下を解除したことを契機として、上方に向けて水平に配置された画面14にメンコ表示物16を出現させるので、仮想現実感が高いメンコゲームを実現することができる。
【0069】
1−4.本実施形態の処理の流れ
図8は、本実施形態のゲームシステム10の処理の概略を示すフローチャートである。図8に示すように本実施形態のゲームシステム10は、まず、コイン投入口22にコインが投入され(ステップS10でY)、ICカードスロット24にICカードが挿入されると(ステップS12でY)、ICカードに記憶されているプレーヤ情報を読取る(ステップS14)。そして、先攻後攻のプレーヤ(コンピュータプレーヤ)を抽選により決定し、先攻のプレーヤを攻撃プレーヤに設定し、後攻のプレーヤを攻撃プレーヤから攻撃を受ける防御プレーヤに設定する(ステップS16)。
【0070】
すると、操作体32の操作の評価に応じて、画面14に攻撃プレーヤのメンコ表示物16が防御プレーヤのメンコ表示物16を攻撃する画像を表示し、防御プレーヤの体力パラメータを更新する攻撃防御処理を行う(ステップS18)。そして、防御プレーヤの体力パラメータが0となっていない場合には(ステップS20でN)、攻撃プレーヤと防御プレーヤとを交代して設定し(ステップS21)、ステップS18とステップS20の処理を繰り返す。
【0071】
そして、防御プレーヤの体力パラメータが0となった場合には(ステップS20でY)、そのときの攻撃プレーヤを勝者と判定し(ステップS22)、ゲーム結果に応じてICカードのプレーヤ情報を更新して、ICカードスロット24からICカードを排出する(ステップS24)。そして、勝者のプレーヤに新たなゲームカード26を提供する(ステップS26)。
【0072】
図9は、図8のステップS18の攻撃防御処理の詳細を示すフローチャートである。図9に示すように本実施形態のゲームシステム10は、準備処理(ステップS30)と、動き検出処理(ステップS32)と、表示・パラメータ制御処理(ステップS34)とを行う。
【0073】
図10は、図9のステップS30の準備処理の詳細を示すフローチャートである。図10に示すように本実施形態のゲームシステム10は、まず、ゲームカード配置部28にゲームカード26が配置されると(ステップS40でY)、ゲームカード26に記憶されているカード情報を読取る(ステップS42)。そして、読取った防御プレーヤのカード情報に基づいて、画面14に防御プレーヤのメンコ表示物16を表示する(ステップS44)。すると、攻撃プレーヤに対して操作体32を操作するように画像や音声によって攻撃指示を行う(ステップS46)。
【0074】
なお本実施形態のゲームシステム10は、ステップS44において、防御プレーヤのカード情報に応じて、メンコ表示物16や演出効果画像のデザインなどの画像表示を変更するようにしてもよい。例えば防御プレーヤがゲームカード配置部28に配置したゲームカード26のデザインに対応するデザインのメンコ表示物16を表示するようにしてもよい。
【0075】
図11は、図9のステップS32の動き検出処理の詳細を示すフローチャートである。図11に示すように本実施形態のゲームシステム10は、まず、攻撃プレーヤに装着されている操作体32の操作ボタン33の押下を受け付け(ステップS50)、操作ボタン33が押下されると(ステップS52でY)、動き検出部56の検出結果を有効化する(ステップS54)。そして、動き検出部56により操作体32の動きが検出され(ステップS56でY)、操作ボタン33が解除されると(ステップS58でY)、動き検出部56を無効化し(ステップS60)、攻撃プレーヤによる操作体32の操作を評価する(ステップS62)。
【0076】
なお本実施形態のゲームシステム10は、ステップS62において、動き検出部56が有効化されている間の検出結果の履歴を評価するようにしてもよい。この場合には、例えば、動き検出部56が有効化されている間の出力値の積分結果を評価するようにしてもよい。また、操作体32を何度も振ってから振り下ろすと特殊技が発動するようにしてもよい。この場合には、出力値の符号が変化した回数をカウントしてプレーヤが操作体32を振った回数を判定するようにしてもよい。また、操作ボタン33が解除されたときの動き検出部56の検出結果を評価する場合には、操作ボタン33が解除されたときの検出結果のみを有効化するようにしてもよい。
【0077】
図12は、図9のステップS34の表示・パラメータ制御処理の詳細を示すフローチャートである。図12に示すように本実施形態のゲームシステム10は、まず、攻撃プレーヤのカード情報と操作体32の操作の評価とに基づいて、操作体32の操作ボタン33が解除されたタイミングで、画面14に攻撃プレーヤのメンコ表示物16を出現させる(ステップS70)。そして、攻撃プレーヤと防御プレーヤの両者のカード情報と、攻撃プレーヤの操作体32の操作の評価とに基づいて、攻撃プレーヤのメンコ表示物16と防御プレーヤのメンコ表示物16とを移動させ、演出効果画像を表示させる(ステップS72)。更に、攻撃プレーヤと防御プレーヤの両者のカード情報と、攻撃プレーヤの操作体32の操作の評価とに基づいて、防御プレーヤの体力パラメータを更新する(ステップS74)。
【0078】
なお本実施形態のゲームシステム10は、ステップS70やステップS72において、攻撃プレーヤのカード情報に応じて、メンコ表示物16や演出効果画像のデザインなどの画像表示を変更するようにしてもよい。例えば攻撃プレーヤがゲームカード配置部28に配置したゲームカード26のデザインに対応するデザインのメンコ表示物16を表示するようにしてもよい。
【0079】
2.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態に係るゲームシステム200について説明するが、上述した第1実施形態に係るゲームシステム200とは異なる部分を中心に説明する。
【0080】
2−1.構成
図13は、本発明の第2実施形態に係るゲームシステム200の外観構成を示す斜視図である。図13に示すように本実施形態のゲームシステム200は、第1実施形態のゲームシステム10と同様に、プレーヤの手の動きを検出して、複数のプレーヤが仮想的にメンコを投げ合うメンコゲームを実行するものであり、筐体12、第1の表示部18、操作部20、コイン投入口22、ICカードスロット24、ゲームカード配置部28、第2の表示部38、カメラ40を有している。
【0081】
しかし本実施形態では、第1実施形態とは異なり、プレーヤの手に把持または装着される操作体32が設けられていない。そして本実施形態では、図13に示すように、第1の表示部18の画面14を囲む枠部202に、画面14を取り囲むように矩形状に、枠部202の上方における物体の通過や物体までの距離を検出する光学センサ204が配列されている。そして本実施形態では、この光学センサ204を動き検出部56として機能させ、画面14の高さよりも上方の破線で示した検出領域206におけるプレーヤの手の動きの速さおよび向きの少なくとも一方を検出している。従って本実施形態では、プレーヤに図1で示した操作体32などを装着させる必要がない。
【0082】
ここで本実施形態では、動き検出部56の検出領域206の全ての領域において常にプレーヤの動きを検出するようにすると、防御プレーヤの動きや、ゲームをプレーしていない人の動きなども検出してしまい、適切にゲームを進行させることができない。そこで本実施形態では、検出領域206を複数の領域に分割し、各領域を検出結果が有効となる有効領域とするか、物体の動きを検出しない、あるいは検出結果が無効となる無効領域とするかを、領域ごとに制御している。本実施形態では、図13に示すように、矩形の各辺を構成するように配列された光学センサ204によって、画面14を底面とする四角柱の4つの側面に沿った領域を検出領域206としているが、かかる検出領域206を、4つの側面の各側面に対応する4つの領域206−1〜206−4に分割している。
【0083】
そして本実施形態では、4つの領域206−1〜206−4のそれぞれに対応させて、矩形の枠部202の各辺に4つの操作ボタン208−1〜208−4が設けられており、押下された操作ボタン208−1〜208−4に対応する領域206−1〜206−4が有効領域となるように制御している。すなわち本実施形態では、攻撃プレーヤが4つの操作ボタン208−1〜208−4のうちの1つを押下して、4つの領域206−1〜206−4のうちの1つを有効領域として決定する。そして、プレーヤに有効領域において手を上方から下方に向けて振り下ろさせることにより、ゲームに必要な攻撃プレーヤの動きを適切に検出する。
【0084】
2−2.機能ブロック
図14は、本実施形態のゲームシステム200の機能ブロック図である。図14に示すように本実施形態のゲームシステム200は、第1実施形態のゲームシステム10とほぼ同様の機能ブロックを有するが、本実施形態の機能ブロックの一部は第1実施形態の機能ブロックとは異なるハードウェアやソフトウェアにより実現されている。また本実施形態のゲームシステム200は、第1実施形態にはない機能ブロックも有している。
【0085】
本実施形態の筐体12の動き検出部56は、図13で示した第1の表示部18の画面14の周囲の複数個所に設けられ、第1の表示部18の画面14の高さよりも上方の領域である検出領域206におけるプレーヤの動きの速さおよび向きの少なくとも一方を検出する。本実施形態では動き検出部56は、反射型や透過型の光学センサや、超音波センサなどにより実現することができる。例えば、反射型の光学センサを用いる場合には、第1の表示部18の画面14の枠部202などに発光部と受光部とを設けることにより、画面14の上方を検出領域206とすることができる。また透過型の光学センサを用いる場合には、第1の表示部18の画面14の枠部202などに発光部(または受光部)を設け、画面14の上方に受光部(または発光部)を設けることにより、画面14の上方を検出領域206とすることができる。
【0086】
本実施形態の筐体12の操作検出部58は、図13で示した矩形の枠部202の各辺に設けられている各操作ボタン208の押下、解除(ON/OFF)を検出するためのものであり、スイッチなどにより実現することができる。
【0087】
本実施形態の処理部100の動き検出制御部210は、本実施形態に特徴的な機能であり、動き検出部56の検出領域206のうち、動き検出部56の検出結果が有効となる有効領域を制御する。本実施形態では、操作検出部58の検出結果に基づいて、押下された操作ボタン208に対応する領域を有効領域として設定する。ここで動き検出制御部210は、領域ごとに動き検出部56の動作のON/OFFを制御して有効領域以外の領域で物体の動きを検出しないようにすることにより有効領域を制御するようにしてもよい。また、全ての検出領域206について動き検出部56の動作をONにして全ての検出領域206で物体の動きを検出しつつ、検出結果が有効領域の検出結果であるか否かを判定することにより有効領域を制御するようにしてもよい。すなわちハードウェアの制御により有効領域を制御してもよいし、ソフトウェアの制御により有効領域を制御してもよい。
【0088】
また動き検出制御部210は、動き検出部56の検出結果が有効となる有効期間を制御する。本実施形態では、動き検出部56がプレーヤの手の動きを検出し始めてから所定期間(例えば0.5秒間)を有効期間として設定する。ここで動き検出制御部210は、操作ボタン208が押下されたことを契機として動き検出部56の動作をONとし、動き検出部56がプレーヤの手の動きを検出し始めてから所定期間経過後に動き検出部56の動作をOFFとすることにより有効期間を制御するようにしてもよい。また、動き検出部56の検出結果が有効期間における検出結果であるか否かを判定することにより有効期間を制御するようにしてもよい。すなわちハードウェアの制御により有効期間を制御してもよいし、ソフトウェアの制御により有効期間を制御してもよい。
【0089】
本実施形態の処理部100の入力処理部106は、動き検出部56の検出結果に基づいて、プレーヤの入力情報の態様、種類、評価を判定する処理を行う。本実施形態のゲームシステム200では、図13で示した光学センサ204から、所定の単位期間(例えば、1/200秒)毎に検出結果を取得しており、取得した検出結果と、記憶部70に記憶されている入力判定テーブルとを比較することにより、プレーヤの入力情報の態様や評価を判定している。本実施形態の入力判定テーブルでは、有効領域において有効期間で検出されたプレーヤの手の動きの速さおよび向きの少なくとも一方に関する情報が、プレーヤの入力情報として設定されている。
【0090】
2−3.本実施形態の手法
図15は、本実施形態の動き検出部56の検出領域206を示す斜視図である。本実施形態の光学センサ204は、4つの線状の光学センサ204−1〜204−4が矩形の各辺を構成するように配置されている。そして光学センサ204−1〜204−4は、それぞれが上方に向けて面状に光を出力し、約3m上方までの面状の領域を検出領域206−1〜206−4とすることができる。そして光学センサ204−1〜204−4は、面状の検出領域206−1〜206−4と交差する物体の反射光を受光して、反射光と出力光との位相差や時間差を解析することにより物体の位置を検出する。更に光学センサ204−1〜204−4は、所定の単位期間(例えば、1/200秒)毎に物体の位置を検出することにより、所定期間における物体の動きの速さと向きとを検出することができる。
【0091】
図15の例では、図中右側の操作ボタン208−1がプレーヤに押下されることにより、4つの光学センサ204のうち図中右側の光学センサ204−1の検出領域206−1が有効領域となっている。そして、例えば図15に示すように、攻撃プレーヤが右手を上方から振り下ろすことにより、面状の有効領域の右上部分から中央部分に至る図中一点鎖線の交差領域212において攻撃プレーヤの右手が有効領域と交差すると、光学センサ204−1は、所定の単位期間毎に手の位置を検出することにより、攻撃プレーヤが手を振り下ろした位置、速さ、向き、タイミングを検出することができる。そして本実施形態では、攻撃プレーヤが手を振り下ろした位置、速さ、向き、タイミングに基づいて、画面14にメンコ表示物16を出現させる表示制御を行う。
【0092】
従って図15の例では、攻撃プレーヤが図中右側の領域206−1を有効領域として手を振り下ろしているので、画面14中の図中右側の部分であって、攻撃プレーヤの手の動きの軌道に対応する位置(軌道の延長線上の位置など)に、攻撃プレーヤが手を振り下ろしたタイミングで、メンコ表示物16を出現させる。そして図15の例では、攻撃プレーヤが攻撃プレーヤから見て右上から左下に向けて斜めに手を振り下ろしているので、実物のメンコが着地してから横方向にスライドするように、出現させたメンコ表示物16を攻撃プレーヤから見て左方向に移動させる。
【0093】
そして本実施形態では、攻撃プレーヤのメンコ表示物16と防御プレーヤのメンコ表示物16の位置関係や衝突を判定することにより、各メンコ表示物16の表示制御や各プレーヤのゲームパラメータの制御を行う。例えば、攻撃プレーヤのメンコ表示物16が防御プレーヤのメンコ表示物16を所定領域外に押し出したり、攻撃プレーヤのメンコ表示物16が防御プレーヤのメンコ表示物16の下に滑りこんだりすると、攻撃プレーヤが有利または勝利と判定する。
【0094】
なお、攻撃プレーヤが手を振り下ろした位置、速さ、向き、タイミングに基づいてプレーヤの手の動きの評価を判定し、評価が高いほど、攻撃プレーヤのメンコ表示物16が有利となるように表示制御を行い、攻撃プレーヤが有利になるようにゲームパラメータの制御を行うようにしてもよい。
【0095】
このように本実施形態では、画面14の周囲のいずれの位置においても、攻撃プレーヤが実物のメンコを地面に投げつけるような動作を適切に検出することができる。そして本実施形態では、プレーヤが手を振り下ろした位置、速さ、向き、タイミングに基づいて、上方に向けて水平に配置された画面14にメンコ表示物16を出現、移動させるので、仮想現実感が高いメンコゲームを実現することができる。
【0096】
特に本実施形態では、各プレーヤのメンコ表示物16が配置される仮想的な地面に、凹凸や障害物や表面属性(例えば摩擦係数)などが設定されており、攻撃プレーヤのメンコ表示物16を出現させた位置の仮想的な地面の状況に応じて、出現させたメンコ表示物16の移動態様やゲームパラメータの制御を変化させる。従って本実施形態では、防御プレーヤのメンコ表示物16の位置や、仮想的な地面の状況に応じて、攻撃プレーヤが手を振り下ろす位置、速さ、向きを適宜調整するという、戦略的なゲーム要素が多いメンコゲームを実現することができる。
【0097】
2−4.本実施形態の処理の流れ
本実施形態では、第1実施形態のゲームシステム10とほぼ同様の処理が行われるが、図11で説明した動き検出処理と、図12で説明した表示・パラメータ制御処理において、第1実施形態とは異なる処理が行われる。
【0098】
図16は、本実施形態の動き検出処理の詳細を示すフローチャートである。図16に示すように本実施形態のゲームシステム200は、まず、画面14の枠部202に設けられた4つの操作ボタン208の押下を受け付け(ステップS100)、いずれか1つの操作ボタン208が押下されると(ステップS102でY)、押下された操作ボタン208に対応する領域の光学センサ204を有効化する(ステップS104)。そして、有効化された光学センサ204によりプレーヤの手の動きが検出されると(ステップS106でY)、0.5秒後に光学センサ204を無効化し(ステップS108)、攻撃プレーヤの手の動きを評価する(ステップS110)。
【0099】
図17は、本実施形態の表示・パラメータ制御処理の詳細を示すフローチャートである。図17に示すように本実施形態のゲームシステム200は、まず、攻撃プレーヤのカード情報と手の動きの評価とに基づいて、攻撃プレーヤが手を振り下ろしたタイミングで、画面14に攻撃プレーヤのメンコ表示物16を出現させる(ステップS120)。そして、攻撃プレーヤと防御プレーヤの両者のカード情報と、攻撃プレーヤの手の動きの評価とに基づいて、攻撃プレーヤのメンコ表示物16と防御プレーヤのメンコ表示物16とを移動させ、演出効果画像を表示させる(ステップS122)。更に、攻撃プレーヤと防御プレーヤの両者のカード情報と、攻撃プレーヤの手の動きの評価とに基づいて、防御プレーヤの体力パラメータを更新する(ステップS124)。
【0100】
3.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態に係るゲームシステム300について説明するが、上述した第1実施形態に係るゲームシステム10、第2実施形態に係るゲームシステム200とは異なる部分を中心に説明する。
【0101】
3−1.構成
図18は、本発明の第3実施形態に係るゲームシステム300の外観構成を示す斜視図である。図18に示すように本実施形態のゲームシステム300は、第1実施形態、第2実施形態と同様に、筐体12、第1の表示部18、操作部20、コイン投入口22、ICカードスロット24、第2の表示部38、カメラ40を有している。しかし本実施形態のゲームシステム300では、第1実施形態、第2実施形態とは異なり、複数のプレーヤが実物のメンコやカードなどの遊技媒体302を、第1の表示部18の画面14上に投げ合うメンコゲームを実行する。従って本実施形態では、第1実施形態、第2実施形態とは異なり、画面14にメンコ表示物16を表示しない。また本実施形態のゲームシステム300では、第1実施形態、第2実施形態とは異なり、ゲームカード配置部28を有さない。
【0102】
しかし本実施形態では、図18に示すように、第2実施形態と同様に第1の表示部18の画面14を囲む枠部202に光学センサ204が配列されており、この光学センサ204を動き検出部56として機能させている。更に本実施形態では、プレーヤによって画面14上に配置された実物のメンコの位置を検出する配置検出部306を有している。これにより本実施形態では、動き検出部56の検出結果と配置検出部の検出結果とに基づいて、プレーヤによって画面14上に配置された実物のメンコの周囲に演出効果画像を表示し、各プレーヤのゲームパラメータを制御している。
【0103】
3−2.機能ブロック
図19は、本実施形態のゲームシステム300の機能ブロック図である。図19に示すように本実施形態のゲームシステム300は、第2実施形態のゲームシステム200とほぼ同様の機能ブロックを有するが、本実施形態の機能ブロックの一部は第2実施形態の機能ブロックとは異なるハードウェアやソフトウェアにより実現されている。また本実施形態では、第2実施形態にはない機能ブロックも有している。
【0104】
本実施形態の情報読取部50は、ICカードリーダ・ライタ52とICタグリーダ304とを含む。ICタグリーダ304は、第1実施形態、第2実施形態のゲームカードリーダ54に代えて設けられているものであり、第1の表示部18の画面14に配置された遊技媒体302に内蔵されたICタグ(携帯型情報記憶媒体の一例)からの電波を受信して、遊技媒体302に対応する遊技媒体情報を読取る。本実施形態の遊技媒体302のICタグには、遊技媒体情報として、例えば遊技媒体302の種類や属性を設定するパラメータや、遊技媒体302のステータス(例えば、体力、攻撃力、防御力、素早さ等)を設定するパラメータなどの各種ゲームパラメータが記憶(記録)される。
【0105】
本実施形態の筐体12の配置検出部306は、本実施形態に特徴的な機能であり、プレーヤによって画面14上に配置された遊技媒体302の位置を検出するものであって、光学センサや、感圧センサ、静電容量センサなどの接触センサなどにより実現することができる。本実施形態では配置検出部306として、画像を透過する透明の膜状の接触センサが第1の表示部18の画面14に積層されており、プレーヤによって画面14上に遊技媒体302が配置されると、画面14上における遊技媒体302の位置を検出することができる。また本実施形態では配置検出部306は、プレーヤによって画面14上に遊技媒体302が投げつけられたときに受けた圧力を検出するようにしてもよい。
【0106】
また本実施形態の処理部100の表示制御部108は、情報読取部50が読取った情報、入力処理部106で処理された入力情報の態様、種類、評価の判定結果、入力情報が取得されたタイミングに加え、プレーヤによって画面14上に配置された遊技媒体302の位置や、遊技媒体302が配置されたときの圧力などの配置検出部306の検出結果に基づいて、第1の表示部18に表示出力される表示物(オブジェクト)の表示制御を行う。そして本実施形態では、メンコ表示物16を表示するのではなく、プレーヤによって画面14上に配置された実物のメンコの周囲に演出効果画像やキャラクタ表示物などを表示する。
【0107】
また本実施形態の処理部100のパラメータ制御部110は、情報読取部50が読取った情報、入力処理部106で処理された入力情報の態様、種類、評価の判定結果、入力情報が取得されたタイミングに加え、プレーヤによって画面14上に配置された遊技媒体302の位置や、遊技媒体302が配置されたときの圧力などの配置検出部306の検出結果に基づいて、プレーヤ同士あるいはプレーヤとコンピュータプレーヤとの対戦における攻防の結果を判定、評価し、各プレーヤ(コンピュータプレーヤ)のステータス(例えば、体力、得点など)を更新したり、勝敗を決定するフラグを設定する等、プレーヤのゲームパラメータの制御を行う。
【0108】
3−3.本実施形態の処理の流れ
本実施形態では、第2実施形態のゲームシステム200とほぼ同様の処理が行われるが、図10で説明した準備処理と、図16で説明した動き検出処理と、図17で説明した表示・パラメータ制御処理において、第2実施形態とは異なる処理が行われる。
【0109】
図20は、本実施形態の準備処理の詳細を示すフローチャートである。図20に示すように本実施形態のゲームシステム300は、まず、各プレーヤに各プレーヤの遊技媒体302を画面14上に配置するように画像や音声によって指示を行う(ステップS130)。そして、画面14上に各遊技媒体302が配置されると(ステップS132でY)、各遊技媒体302に記憶されている遊技媒体情報を読取る(ステップS134)。また、配置された各遊技媒体302の画面14上の位置を検出し(ステップS136)、読取った遊技媒体情報と検出した各遊技媒体302の位置情報とに基づいて、画面14上に配置された遊技媒体302の周囲に効果画像表示を表示する(ステップS138)。すると、攻撃プレーヤに対して、攻撃プレーヤの遊技媒体302を取り上げて画面14上に投げつけるように画像や音声によって攻撃指示を行う(ステップS140)。
【0110】
図21は、本実施形態の動き検出処理の詳細を示すフローチャートである。図21に示すように本実施形態のゲームシステム300は、まず、攻撃プレーヤの遊技媒体302が画面14上から取り上げられたか否かを監視し、攻撃プレーヤの遊技媒体302が画面14上から取り上げられると(ステップSでY150)、画面14の枠部202に設けられた4つの操作ボタン208の押下を受け付ける(ステップS152)。そして、いずれか1つの操作ボタン208が押下されると(ステップS154でY)、押下された操作ボタン208に対応する領域の光学センサ204を有効化する(ステップS156)。そして、有効化された光学センサ204によりプレーヤの手の動きが検出されると(ステップS158でY)、0.5秒後に光学センサ204を無効化し(ステップS160)、攻撃プレーヤの手の動きを評価する(ステップS162)。そして、攻撃プレーヤが遊技媒体302を画面14上に投げつけることにより、攻撃プレーヤの遊技媒体302が画面14上に配置されたときの圧力が検出され、画面14上における各プレーヤの遊技媒体302の位置が検出されると(ステップS164でY)、これら検出結果に基づいて遊技媒体302の配置を評価する(ステップS166)。
【0111】
図22は、本実施形態の表示・パラメータ制御処理の詳細を示すフローチャートである。図22に示すように本実施形態のゲームシステム300は、まず、各プレーヤの遊技媒体情報と手の動きの評価と遊技媒体302の配置評価とに基づいて、各プレーヤの遊技媒体302の周囲に演出効果画像を表示させる(ステップS170)。そして、各プレーヤの遊技媒体情報と手の動きの評価と遊技媒体302の配置評価とに基づいて、各プレーヤの体力パラメータを更新する(ステップS172)。
【0112】
4.変形例
上記実施形態で説明した手法は、一例を示したに過ぎず、上記実施形態の手法と同様の効果を奏する均等な手法を採用した場合においても本発明の範囲に含めることができる。また本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。そして第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態の各手法や、変形例として後述する各種の手法は、本発明を実現する手法として適宜組み合わせて採用することができる。
【0113】
例えば、上述した実施形態では、携帯型情報記憶媒体としてICカード、ゲームカード26、ICタグが内蔵された遊技媒体302を用いる例を挙げて説明したが、これらに変えて種々の形式の携帯型情報記憶媒体を用いることができる。
【0114】
また上述した第2実施形態、第3実施形態では、第1の表示部18の画面14を囲む枠部202に光学センサ204を設け、枠部202の上方における物体の通過や物体までの距離を検出する例を挙げて説明したが、枠部202の4隅に2m程度の高さの柱状部材を設け、各柱状部材に光学センサを設け、各柱状部材の横方向における物体の通過や物体までの距離を検出するようにしてもよい。また、第1の表示部18の画面14内に光学センサを設け、画面14の上方における物体の通過や物体までの距離を検出するようにしてもよい。この場合には、第1の表示部18をリアプロジェクションモニタにより構成し、画面14の下方に光学センサを設けるようにしてもよい。
【0115】
また上述した第2実施形態、第3実施形態では、線状の光学センサ204が面状に光を出力することにより面状の領域を検出領域206とする例を挙げて説明したが、複数の線状の光学センサ204を平行に配置することにより擬似的に立体状の領域を検出領域としてもよい。
【0116】
また動き検出部56を、プレーヤの動きを撮像するカメラによって構成し、撮像されたプレーヤの動きの画像を解析し、予め記憶されている基準データと比較、判定することにより、プレーヤの手の動きを検出するようにしてもよい。
【0117】
また上述した第3実施形態では、ゲームカード配置部28を省略した例を挙げて説明したが、遊技媒体302とともにゲームカード26も用いるように構成し、第3実施形態においてもゲームカード配置部28を設け、遊技媒体情報とカード情報とに基づいて各処理を行うようにしてもよい。
【0118】
また本実施形態は、上述したメンコゲームのみならず、プレーヤが下方を向いて行う動きに応じた画像を表示する種々のゲームに適用することができる。例えば、ベーゴマゲーム、おはじきゲーム、カルタゲーム、釣りゲームなどを実行するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】第1実施形態のゲームシステムの外観構成を示す斜視図。
【図2】第1実施形態のゲームシステムの機能ブロック図。
【図3】第1実施形態のゲームシステムのゲームカードの平面図。
【図4】第1実施形態のゲームシステムの側面図。
【図5】第1実施形態のゲームシステムの平面図。
【図6】第1実施形態のゲームシステムの動き検出を説明するための図。
【図7】第1実施形態のゲームシステムの動き検出を説明するための図。
【図8】第1実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート図。
【図9】第1実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート図。
【図10】第1実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート図。
【図11】第1実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート図。
【図12】第1実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート図。
【図13】第2実施形態のゲームシステムの外観構成を示す斜視図。
【図14】第2実施形態のゲームシステムの機能ブロック図。
【図15】第2実施形態のゲームシステムの動き検出を説明するための図。
【図16】第2実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート図。
【図17】第2実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート図。
【図18】第2実施形態のゲームシステムの外観構成を示す斜視図。
【図19】第2実施形態のゲームシステムの機能ブロック図。
【図20】第3実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート図。
【図21】第3実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート図。
【図22】第3実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート図。
【符号の説明】
【0120】
10 200 300 ゲームシステム、12 筐体、14 画面、
16 メンコ表示物、18 第1の表示部、20 操作部、22 コイン投入口、
24 ICカードスロット、26 ゲームカード、28 ゲームカード配置部、
30 コード、31 帯、32 操作体、33、208 操作ボタン、34 柱状筐体、
36 画面、38 第2の表示部、40 カメラ、50 情報読取部、
52 ICカードリーダ・ライタ、54 ゲームカードリーダ、56 動き検出部、
58 操作検出部、60 撮像部、70 記憶部、80 情報記憶媒体、
82 音出力部、84 通信部、100 処理部、102 ゲーム処理部、
104 カード情報登録・変更部、106 入力処理部、108 表示制御部、
110 パラメータ制御部、120 描画処理部、130 音処理部、202 枠部、
204 光学センサ、206 検出領域、210 動き検出制御部、212 交差領域、
302 遊技媒体、304 ICタグリーダ、306 配置検出部、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に向けて水平に配置された画面に画像を表示する第1の表示部と、
プレーヤの動きの速さおよび向きの少なくとも一方を検出する動き検出部と、
前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記画像の表示制御を行う表示制御部と、
前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記プレーヤのゲームパラメータの制御を行うパラメータ制御部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記動き検出部が、
前記画面の高さよりも上方の領域である検出領域における前記プレーヤの動きの速さおよび向きの少なくとも一方を検出することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項2において、
前記検出領域のうち、前記動き検出部の検出結果が有効となる有効領域を制御する動き検出制御部を更に含み、
前記表示制御部が、
前記有効領域における前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記画像の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記有効領域における前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記プレーヤのゲームパラメータの制御を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項2、3のいずれかにおいて、
前記動き検出部の検出結果が有効となる有効期間を制御する動き検出制御部を更に含み、
前記表示制御部が、
前記有効期間における前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記画像の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記有効期間における前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記プレーヤのゲームパラメータの制御を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記動き検出部が前記プレーヤの動きの速さおよび向きの少なくとも一方を検出するよりも前に、前記プレーヤが携帯する携帯型情報記憶媒体から情報を読取る情報読取部を更に含み、
前記表示制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記情報読取部が読取った情報とに基づいて、前記画像の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記情報読取部が読取った情報とに基づいて、前記プレーヤのゲームパラメータの制御を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかにおいて、
前記プレーヤによって前記画面上に配置された遊技媒体の位置を検出する配置検出部を更に含み、
前記表示制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記配置検出部の検出結果とに基づいて、前記画像の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記配置検出部の検出結果とに基づいて、前記プレーヤのゲームパラメータの制御を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれかにおいて、
前記表示制御部が、
前記画像の表示制御として、上方から下方に向けて投げつけられる遊技媒体を示す遊技媒体表示物の表示制御を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項7において、
前記動き検出部の検出結果を検出履歴として記憶する記憶部を更に含み、
前記表示制御部が、
前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記プレーヤに対応する前記遊技媒体表示物の表示制御を行い、前記記憶部の検出履歴に基づいて、コンピュータプレーヤに対応する前記遊技媒体表示物の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記記憶部の検出履歴とに基づいて、前記プレーヤと前記コンピュータプレーヤのゲームパラメータの制御を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項7において、
前記動き検出部の検出結果を他のゲームシステムに送信し、前記他のゲームシステムの前記動き検出部の検出結果を前記他のゲームシステムから受信する通信部と、
前記プレーヤを撮像する撮像部と、
前記他のゲームシステムのプレーヤの画像を表示する第2の表示部とを更に含み、
前記表示制御部が、
前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記プレーヤに対応する前記遊技媒体表示物の表示制御を行い、前記他のゲームシステムの前記動き検出部の検出結果に基づいて、前記他のゲームシステムのプレーヤに対応する前記遊技媒体表示物の表示制御を行い、
前記パラメータ制御部が、
前記動き検出部の検出結果と前記他のゲームシステムの前記動き検出部の検出結果とに基づいて、前記プレーヤと前記他のゲームシステムのプレーヤのゲームパラメータの制御を行うことを特徴とするゲームシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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