説明

ゲームプログラム、ゲーム装置、およびゲーム制御方法

【課題】プレイヤがキャラクタの特性を容易に設定することができるようにすることにある。
【解決手段】本プログラムでは、キャラクタの特徴を示す複数の項目143が、第1領域に表示される。そして、複数の項目143の中から少なくとも1つの項目143が、選択され第2領域に表示される。そして、画像表示部3の第1領域に表示された項目143に対応するキャラクタの特性データTD1(p)が、制御部1に認識される。すると、キャラクタの特性データの範囲が、制御部1により設定される。ここで、操作入力部5が操作されると、この操作タイミングに応じて、キャラクタの特性データの範囲の中から特性データTD1(p)をランダムに抽出する処理が、制御部1により実行される。すると、抽出されたキャラクタの特性データTD1(p)に基づいて、キャラクタの特性を設定する処理が、制御部1により実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、ゲームを実現するためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムを実行可能なゲーム装置、およびこのゲームプログラムに基づいてコンピュータにより制御されるゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なビデオゲームが提案されている。これらビデオゲームは、ゲーム装置において実行されるようになっている。たとえば、一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体の入力部たとえばコントローラとを有している。コントローラには、複数の入力ボタンが配置されている。また、たとえば、携帯型のゲーム装置は、ゲーム機本体と、ゲーム機本体の略中央部に設けられた液晶モニタと、液晶モニタの両側に配置された入力部たとえば複数の入力ボタンとを有している。
【0003】
このようなゲーム装置によって実行されるゲームの1つとして、たとえば、野球ゲームが知られている(非特許文献1を参照)。野球ゲームでは、プレイヤが自分のチームの各選手キャラクタを操作して相手チームと得点を競うタイプのモード(対戦モード)や、プレイヤがある1人の選手キャラクタの立場になって野球ゲームに参加するタイプのモード(成長体感モード)等を、実行することができるようになっている。
【0004】
以下では、成長体感モードがゲーム装置において実行される場合を例に説明する。成長体感モードの場合、まず、対象となる選手キャラクタ(対象選手キャラクタ)の選択が行われる。ここでは、たとえば、対象選手キャラクタが、あるチーム(ex. Aチーム)に所属する複数の選手キャラクタの中から選択されたり、オリジナルで生成されたりする。次に、対象選手キャラクタが選択されると、たとえば試合イベントにおいて、各種の命令(打撃命令、守備命令、および走塁命令等)が対象選手キャラクタに対して指示される。そして、試合イベントにおける対象選手キャラクタの活躍等に応じて、対象選手キャラクタの一軍への昇格や対象選手キャラクタの試合イベントへの起用等のような、現実世界のプロ野球と同様なイベントが、数シーズンに渡って実行される。このため、成長体感モードでは、プレイヤが、対象選手キャラクタを介して、現実世界のプロ野球選手であるかのような感覚を体験することができる。
【非特許文献1】プロ野球スピリッツ4,株式会社コナミデジタルエンタテインメント、PS3、2007年4月1日発売
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の野球ゲームでは、成長体感モードが実行された場合、対象選手キャラクタの選択が行われる。この対象選手キャラクタの選択には、Aチームに所属する複数の選手キャラクタの中から対象選手キャラクタを選択する既定選手選択や、対象選手キャラクタをオリジナルで生成するオリジナル選択が、用意されている。たとえば、既定選手選択によって対象選手キャラクタが選択された場合、対象選手キャラクタが有する各種の能力が、Aチームに所属するある選手キャラクタの能力と同じものに設定される。一方で、オリジナル選択によって対象選手キャラクタが選択された場合、対象選手キャラクタが有する各種の能力が、ゲームプログラムにおいて設定された初期状態の能力に設定される。このように、従来の野球ゲームでは、対象選手キャラクタの選択、すなわち対象選手キャラクタの能力を、プレイヤが自由に決定することができるようにはなっていなかった。
【0006】
一方で、成長体感モードを楽しむプレイヤの増加に伴って、対象選手キャラクタの能力の選択に対する自由度を高くして欲しいという要望が、プレイヤから寄せられるようになってきた。そこで、プレイヤが自由に能力を設定することができるような野球ゲームを提供することが、ゲーム提供者により考えられた。しかしながら、対象選手キャラクタの能力には様々な種類の能力があるため、各能力をプレイヤが一つずつ設定していく行為が、非常に労力を要する作業になるということが、問題点として浮上してきた。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、プレイヤがキャラクタの特性を容易に設定することができるようにすることにある。具体的な表現をすると、プレイヤが選手キャラクタの能力を容易に設定することができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係るゲームプログラムは、ゲームを実行可能なコンピュータに、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(1)キャラクタの特徴を示す複数の項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第1項目表示機能。
(2)入力部からの第1入力信号が制御部に認識されたときに、第1入力信号に対応する少なくとも1つの項目を制御部に認識させる項目認識機能。
(3)制御部に認識された項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第2項目表示機能。
(4)複数の項目それぞれに対応するキャラクタの特性を規定するための特性データを、制御部に認識させる特性データ認識機能。
(5)キャラクタの特性データの範囲を制御部に設定させるデータ範囲設定機能。
(6)制御部に認識された項目に対応するキャラクタの特性データの範囲を変更する処理を制御部に実行させ、変更されたキャラクタの特性データの範囲を制御部に再設定させるデータ範囲変更機能。
(7)入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、キャラクタの特性データの範囲の中から特性データをランダムに抽出する処理を、制御部に実行させるデータ抽出機能。
(8)抽出されたキャラクタの特性データに基づいて、キャラクタの特性を設定する処理を制御部に実行させる特性設定機能。
(9)入力部からの第3入力信号が制御部に認識されたときに、設定されたキャラクタの特性を確定する処理を制御部に実行させる特性確定機能。
【0009】
このゲームプログラムでは、第1項目表示機能において、キャラクタの特徴を示す複数の項目が、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示される。項目認識機能においては、入力部からの第1入力信号が制御部に認識されたときに、第1入力信号に対応する少なくとも1つの項目が、制御部に認識される。第2項目表示機能においては、制御部に認識された項目が、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示される。特性データ認識機能においては、複数の項目それぞれに対応するキャラクタの特性を規定するための特性データが、制御部に認識される。データ範囲設定機能においては、キャラクタの特性データの範囲が、制御部により設定される。データ範囲変更機能においては、制御部に認識された項目に対応するキャラクタの特性データの範囲を変更する処理が、制御部により実行される。そして、変更されたキャラクタの特性データの範囲が、制御部により再設定される。データ抽出機能においては、入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、キャラクタの特性データの範囲の中から特性データをランダムに抽出する処理が、制御部により実行される。特性設定機能においては、抽出されたキャラクタの特性データに基づいて、キャラクタの特性を設定する処理が、制御部により実行される。特性確定機能においては、入力部からの第3入力信号が制御部に認識されたときに、設定されたキャラクタの特性を確定する処理が、制御部により実行される。
【0010】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、選手キャラクタの特徴を示す複数の項目が、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示される。そして、入力部からの第1入力信号が制御部に認識されたときに、第1入力信号に対応する少なくとも1つの項目が、制御部に認識される。すると、制御部に認識された項目が、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示される。また、複数の項目それぞれに対応する選手キャラクタの能力を規定するための特性データが、制御部に認識される。すると、選手キャラクタの特性データの範囲が、制御部により設定される。すると、制御部に認識された項目に対応する選手キャラクタの特性データの範囲を変更する処理が、制御部により実行される。すると、変更された選手キャラクタの特性データの範囲が、制御部により再設定される。そして、入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、選手キャラクタの特性データの範囲の中から特性データをランダムに抽出する処理が、制御部により実行される。そして、抽出された選手キャラクタの特性データに基づいて、選手キャラクタの能力を設定する処理が、制御部により実行される。そして、入力部からの第3入力信号が制御部に認識されたときに、設定された選手キャラクタの能力を確定する処理が、制御部により実行される。
【0011】
この場合、選手キャラクタの特徴を示す複数の項目の中から、プレイヤが選手キャラクタに与えたい特徴を示す項目(特徴項目)が選択される。すると、特徴項目に対応する特性データの範囲が変更される。そして、入力部(コントローラ)の能力設定用のボタンが操作されたタイミングに応じて、選手キャラクタの特性データの範囲の中から、選手キャラクタの特性データが抽出される。そして、抽出された特性データに基づいて、選手キャラクタの能力が設定される。ここで、コントローラの能力確定用のボタンが操作されると、設定された能力が、選手キャラクタの能力として確定される。
【0012】
請求項1に係る発明では、複数の特徴項目の中から、プレイヤが所望する特徴項目が選択されると、選択された特徴項目に対応する特性データがとり得る範囲を、変更することができる。また、コントローラの能力設定用のボタンが操作されたタイミングに応じて、選手キャラクタの特性データの範囲の中から、選手キャラクタの特性データを抽出することができる。
【0013】
たとえば、「バットコントロールに優れている」という特徴項目が選択されたような場合、選手キャラクタのミート能力に対応する特性データがとり得る範囲を全体的にプラス側にシフトする処理が、制御部により実行される。すなわち、この場合、選手キャラクタのミート能力を設定するときに用いられる母集団(特性データの範囲)が、全体的にプラス側にシフトされる。このような状態において、コントローラの能力設定用のボタンが操作されると、コントローラの能力設定用のボタンが操作されたタイミングに左右されるものの、一般的には、選手キャラクタのミート能力は、高くなりやすい。
【0014】
このように、プレイヤは、特徴項目を選択することにより、選手キャラクタに対して能力の方向性を指示することができる。また、プレイヤは、コントローラの能力設定用のボタンを操作するだけで、コントローラの能力設定用のボタンが操作されたタイミングに応じて、選手キャラクタの能力を容易に設定することができる。
【0015】
以上をまとめると、請求項1に係る発明では、プレイヤは、自分が所望する特徴を選択するだけで、自分が選択した特徴を有する能力を、キャラクタに対して適切に設定することができる。また、プレイヤは、自分が所望する特徴を選択するだけで、自分が選択した特徴を有する能力を、選手キャラクタに対して容易に設定することができる。
【0016】
請求項2に係るゲームプログラムは、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(10)キャラクタの特徴を示す複数の項目それぞれに、キャラクタの特徴に関連するキャラクタの特性を規定するための複数の特性データを対応付ける処理を、制御部に実行させる特性データ対応付け機能。
【0017】
このゲームプログラムでは、特性データ対応付け機能において、キャラクタの特徴を示す複数の項目それぞれに、キャラクタの特徴に関連するキャラクタの特性を規定するための複数の特性データを対応付ける処理が、制御部により実行される。
【0018】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、選手キャラクタの特徴を示す複数の項目それぞれに、選手キャラクタの特徴に関連する選手キャラクタの能力を規定するための複数の特性データを対応付ける処理が、制御部により実行される。
【0019】
この場合、選手キャラクタの特徴を示す複数の項目それぞれに、選手キャラクタの特徴に関連する複数の特性データを対応付ける処理が、制御部」というにより実行される。
【0020】
たとえば、「バットコントロールに優れている」という項目(特徴)には、選手キャラクタのミート能力に対応する特性データや、選手キャラクタのパワー能力に対応する特性データ等を対応付ける処理が、制御部に実行される。これにより、「バットコントロールに優れている」という項目を選択するだけで、この項目が示す特徴に関連する選手キャラクタの複数の特性データを、制御部に認識させることができる。なお、各項目が示す特徴に関連する選手キャラクタの複数の特性データを、制御部に認識させる機能は、特性データ認識機能において実行される。
【0021】
このように、請求項2に係る発明では、プレイヤは、自分が所望する特徴を選択するだけで、自分が選択した特徴を有する能力を、選手キャラクタに対して適切に設定することができる。一般的に表現すると、プレイヤは、キャラクタの特性を適切に設定することができる。
【0022】
請求項3に係るゲームプログラムは、請求項1又は2に記載のゲームプログラムにおいて、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(11)入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、キャラクタの特殊性をキャラクタの特性に付与する否かを、制御部に判別させる特殊性判別機能。
(12)キャラクタの特殊性がキャラクタの特性に付与された場合に、キャラクタの特殊性を有する能力を設定する処理を制御部に実行させる特殊性設定機能。
【0023】
このゲームプログラムでは、特殊性判別機能において、入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、キャラクタの特殊性をキャラクタの特性に付与する否かが、制御部により判別される。特殊性設定機能においては、キャラクタの特殊性がキャラクタの能力に付与された場合に、キャラクタの特殊性を有する能力を設定する処理が、制御部により実行される。
【0024】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、選手キャラクタの特殊能力をキャラクタの能力に付与する否かが、制御部により判別される。そして、選手キャラクタの特殊能力が選手キャラクタの能力に付与された場合に、選手キャラクタの特殊能力を設定する処理が、制御部により実行される。
【0025】
この場合、コントローラの能力設定用のボタンが操作されたタイミングに応じて、特殊能力を選手キャラクタの能力に付与する否かの抽選が、制御部により実行される。そして、特殊能力が選手キャラクタの能力に付与された場合、選手キャラクタの特殊能力を設定する処理が、制御部により実行される。
【0026】
このように、請求項3に係る発明では、プレイヤは、コントローラの能力設定用のボタンを操作したタイミングに応じて、自分が選択した特徴を有する能力だけでなく、自分が選択した特徴に関連する特殊能力をも、選手キャラクタに対して容易に設定することができる。一般的に表現すると、プレイヤは、キャラクタの能力に特殊性を容易に付与することができる。
【0027】
請求項4に係るゲームプログラムは、請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(13)キャラクタの特性を設定する処理が制御部により実行された後に、入力部からの第4入力信号が制御部に認識された時機に応じて、項目認識機能において制御部に認識された項目に対応する設定済みの特性データの範囲のキャラクタの特性データの設定済みの範囲の中から特性データをランダムに再抽出する処理を、制御部に実行させるデータ再抽出機能。
(14)再抽出されたキャラクタの特性データに基づいて、キャラクタの特性を設定する処理を制御部に再実行させる特性再設定機能。
(15)設定されたキャラクタの特性を、特性用の画像データを用いて画像表示部に表示する特性表示機能。
【0028】
このゲームプログラムでは、データ再抽出機能において、キャラクタの特性を設定する処理が制御部により実行された後に、入力部からの第4入力信号が制御部に認識された時機に応じて、制御部に認識された項目に対応する設定済みの特性データの範囲のキャラクタの特性データの設定済みの範囲の中から特性データをランダムに再抽出する処理が、制御部により実行される。特性再設定機能においては、再抽出されたキャラクタの特性データに基づいて、キャラクタの特性を設定する処理が、制御部により再実行される。特性表示機能においては、設定されたキャラクタの特性が、特性用の画像データを用いて画像表示部に表示される。
【0029】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、選手キャラクタの能力を設定する処理が制御部により実行された後に、入力部からの第4入力信号が制御部に再認識されると、この第4入力信号が再認識された時機に応じて、複数の項目の中から選択された項目に対応する設定済みの特性データの範囲の中から特性データをランダムに再抽出する処理が、制御部により実行される。すると、再抽出された選手キャラクタの特性データに基づいて、選手キャラクタの能力を設定する処理が、制御部により再実行される。すると、設定されたキャラクタの特性が、特性用の画像データを用いて画像表示部に表示される。
【0030】
この場合、選手キャラクタの能力が確定されるまでは、選択された項目に対応する能力が、コントローラの能力設定用のボタンが操作されるごとに、選手キャラクタに対して繰り返しランダムに設定される。すなわち、プレイヤが所望する能力が選手キャラクタに対して設定されるまで、プレイヤは、選手キャラクタの能力を繰り返し変更することができる。なお、選択される項目は、項目認識機能において制御部に認識された項目、すなわち第2項目表示機能において画像表示部に表示される項目に対応している。
【0031】
このように、請求項4に係る発明では、プレイヤは、自分が所望する特徴を選択するだけで、自分が選択した特徴を有する能力を、選手キャラクタに対して繰り返し設定することができる。一般的に表現すると、プレイヤは、キャラクタの特性を繰り返し新たに設定することができる。
【0032】
具体的には、請求項4に係る発明では、プレイヤが画面表示された選手キャラクタの能力表示を見て、各能力のレベル状態やバランスが気に入らなかった場合には、改めて能力を再設定することができる。そして、その際の再設定は、プレイヤが最初に設定したその選手キャラクタの大まかな能力の方向性が確保された状態で選択が行われる。すなわち、請求項4に記載したように、項目認識機能において制御部に認識された項目に対応する設定済みの特性データの範囲の中から特性データをランダムに再抽出することによって、選手キャラクタの能力が再設定される。
【0033】
たとえば、プレイヤが自分の望んでいる選手キャラクタの能力向上という方向性、たとえばプレイヤが打撃力を向上させたいと考えて打撃力の向上に関係する「弾丸ライナー」という項目を選択した場合、それに関連する所定の能力「パワー」は向上する反面、飛球を捕球する「捕球力」が劣るといった傾向が画面に数値として表示される。この表示をプレイヤが見て「捕球力」の劣化は望ましくないと判断した場合には、能力を再設定することができる。そして、能力の再設定を行った結果としては、今度は、やはり打撃力に関する「パワー」の向上という方向性は確保されたままで、体力復活のスピードに関する「疲労回復」が劣化する可能性がある。ここで、プレイヤが「捕球力」の劣化よりは「疲労回復」の劣化の方が許容できると判断した場合には、これを最終決定とすることができる(第3入力信号の入力)。一方で、これに対しても不満な場合は、「パワー」は向上という方向性は確保したままで、さらに能力の再設定を繰り返し実行することができる。このように、一度、選手キャラクタの能力向上の方向性を決定すれば、単にボタンを繰り返し押すだけで(第4入力信号の入力)、最初に設定した能力の方向性は確保した状態で、他の能力とのバランス等の調整を図ることができ、プレイヤは自分の所望する能力を有する選手キャラクタを容易に設定することができる。
【0034】
請求項5に係るゲームプログラムは、請求項4に記載のゲームプログラムにおいて、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(16)キャラクタの特性データの範囲から特性データを抽出する抽出確率を、制御部に設定させる確率設定機能。
【0035】
このゲームプログラムでは、確率設定機能において、キャラクタの特性データの範囲から特性データを抽出する抽出確率が、制御部により設定される。ここでは、データ抽出機能およびデータ再抽出機能において、入力部からのデータ抽出用の入力信号(第2入力信号又は第4入力信号)が制御部に認識されたときに、抽出確率に基づいて、キャラクタの特性データの範囲の中の特性データを抽出する処理が、制御部により実行される。
【0036】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、選手キャラクタの特性データの範囲から特性データを抽出する抽出確率が、制御部により設定される。そして、入力部からのデータ抽出用の入力信号が制御部に認識されたときに、抽出確率に基づいて、選手キャラクタの特性データの範囲の中の特性データを抽出する処理が、制御部により実行される。
【0037】
この場合、コントローラの能力設定用のボタンが操作されたときに、抽出確率に基づいて、選手キャラクタの特性データの範囲の中の特性データを抽出することができる。すなわち、コントローラの能力設定用のボタンが操作されたタイミングに応じて、選手キャラクタの特性データの範囲の中から特性データが抽出されるときのランダム性を、一様にしたり偏らせたりすることができる。これにより、プレイヤは、自分が所望する特徴を選択するだけで、自分が選択した特徴を有する様々なパターンの能力を、選手キャラクタに対して容易に設定することができる。一般的に表現すると、プレイヤは、キャラクタに対して様々なパターンの特性を容易に設定することができる。
【0038】
請求項6に係るゲーム装置は、ゲームを実行可能なゲーム装置である。このゲーム装置は、キャラクタの特徴を示す複数の項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第1項目表示手段と、入力部からの第1入力信号が制御部に認識されたときに、第1入力信号に対応する少なくとも1つの項目を制御部に認識させる項目認識手段と、制御部に認識された項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第2項目表示手段と、複数の項目それぞれに対応するキャラクタの特性を規定するための特性データを、制御部に認識させる特性データ認識手段と、キャラクタの特性データの範囲を制御部に設定させるデータ範囲設定手段と、制御部に認識された項目に応じて、制御部に設定されたキャラクタの特性データの範囲を変更する処理を制御部に実行させ、変更されたキャラクタの特性データの範囲を制御部に再設定させるデータ範囲変更手段と、入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、キャラクタの特性データの範囲の中から特性データをランダムに抽出する処理を、制御部に実行させるデータ抽出手段と、抽出されたキャラクタの特性データに基づいて、キャラクタの特性を設定する処理を制御部に実行させる特性設定手段と、入力部からの第3入力信号が制御部に認識されたときに、設定されたキャラクタの特性を確定する処理を制御部に実行させる特性確定手段と、を備えている。
【0039】
請求項7に係るゲーム制御方法は、ゲームをコンピュータにより制御可能なゲーム制御方法である。このゲーム制御方法は、キャラクタの特徴を示す複数の項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第1項目表示ステップと、入力部からの第1入力信号が制御部に認識されたときに、第1入力信号に対応する少なくとも1つの項目を制御部に認識させる項目認識ステップと、制御部に認識された項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第2項目表示ステップと、複数の項目それぞれに対応するキャラクタの特性を規定するための特性データを、制御部に認識させる特性データ認識ステップと、キャラクタの特性データの範囲を制御部に設定させるデータ範囲設定ステップと、制御部に認識された項目に応じて、制御部に設定されたキャラクタの特性データの範囲を変更する処理を制御部に実行させ、変更されたキャラクタの特性データの範囲を制御部に再設定させるデータ範囲変更ステップと、入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、キャラクタの特性データの範囲の中から特性データをランダムに抽出する処理を、制御部に実行させるデータ抽出ステップと、抽出されたキャラクタの特性データに基づいて、キャラクタの特性を設定する処理を制御部に実行させる特性設定ステップと、入力部からの第3入力信号が制御部に認識されたときに、設定されたキャラクタの特性を確定する処理を制御部に実行させる特性確定ステップと、を備えている。
【発明の効果】
【0040】
本発明では、プレイヤは、自分が所望する特徴を選択するだけで、自分が選択した特徴を有する特性を、キャラクタに対して適切かつ容易に設定することができる。また、本発明では、プレイヤは、キャラクタに対して様々なパターンの特性を容易に設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
〔ゲーム装置の構成と動作〕
図1は、本発明の一実施形態によるゲーム装置の基本構成を示している。ここでは、ビデオゲーム装置の一例として、家庭用ビデオゲーム装置をとりあげて説明を行うこととする。家庭用ビデオゲーム装置は、家庭用ゲーム機本体および家庭用テレビジョンを備える。家庭用ゲーム機本体には、記録媒体10が装填可能となっており、記録媒体10からゲームデータが適宜読み出されてゲームが実行される。このようにして実行されるゲーム内容が家庭用テレビジョンに表示される。
【0042】
家庭用ビデオゲーム装置のゲームシステムは、制御部1と、記憶部2と、画像表示部3と、音声出力部4と、操作入力部5とからなっており、それぞれがバス6を介して接続される。このバス6は、アドレスバス、データバス、およびコントロールバスなどを含んでいる。ここで、制御部1、記憶部2、音声出力部4および操作入力部5は、家庭用ビデオゲーム装置の家庭用ゲーム機本体に含まれており、画像表示部3は家庭用テレビジョンに含まれている。
【0043】
制御部1は、主に、ゲームプログラムに基づいてゲーム全体の進行を制御するために設けられている。制御部1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)7と、信号処理プロセッサ8と、画像処理プロセッサ9とから構成されている。CPU7と信号処理プロセッサ8と画像処理プロセッサ9とは、それぞれがバス6を介して互いに接続されている。CPU7は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。たとえば、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、画像データを画像処理プロセッサに供給するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算と、光源計算処理と、画像および音声データの生成加工処理とを行っている。画像処理プロセッサ9は、主に、信号処理プロセッサ8の計算結果および処理結果に基づいて、描画すべき画像データをRAM12に書き込む処理を行っている。
【0044】
記憶部2は、主に、プログラムデータや、プログラムデータで使用される各種データなどを格納しておくために設けられている。記憶部2は、たとえば、記録媒体10と、インターフェース回路11と、RAM(Random Access Memory)12とから構成されている。記録媒体10には、インターフェース回路11が接続されている。そして、インターフェース回路11とRAM12とはバス6を介して接続されている。記録媒体10は、オペレーションシステムのプログラムデータや、画像データ、音声データ並びに各種プログラムデータからなるゲームデータなどを記録するためのものである。この記録媒体10は、たとえば、ROM(Read Only Memory)カセット、光ディスク、およびフレキシブルディスクなどであり、オペレーティングシステムのプログラムデータやゲームデータなどが記憶される。なお、記録媒体10にはカード型メモリも含まれており、このカード型メモリは、主に、ゲームを中断するときに中断時点での各種ゲームパラメータを保存するために用いられる。RAM12は、記録媒体10から読み出された各種データを一時的に格納したり、制御部1からの処理結果を一時的に記録したりするために用いられる。このRAM12には、各種データとともに、各種データの記憶位置を示すアドレスデータが格納されており、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能になっている。
【0045】
画像表示部3は、主に、画像処理プロセッサ9によってRAM12に書き込まれた画像データや、記録媒体10から読み出される画像データなどを画像として出力するために設けられている。この画像表示部3は、たとえば、テレビジョンモニタ20と、インターフェース回路21と、D/Aコンバータ(Digital-To-Analogコンバータ)22とから構成されている。テレビジョンモニタ20にはD/Aコンバータ22が接続されており、D/Aコンバータ22にはインターフェース回路21が接続されている。そして、インターフェース回路21にバス6が接続されている。ここでは、画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給され、ここでアナログ画像信号に変換される。そして、アナログ画像信号がテレビジョンモニタ20に画像として出力される。
【0046】
ここで、画像データには、たとえば、ポリゴンデータやテクスチャデータなどがある。ポリゴンデータはポリゴンを構成する頂点の座標データのことである。テクスチャデータは、ポリゴンにテクスチャを設定するためのものであり、テクスチャ指示データとテクスチャカラーデータとからなっている。テクスチャ指示データはポリゴンとテクスチャとを対応づけるためのデータであり、テクスチャカラーデータはテクスチャの色を指定するためのデータである。ここで、ポリゴンデータとテクスチャデータとには、各データの記憶位置を示すポリゴンアドレスデータとテクスチャアドレスデータとが対応づけられている。このような画像データでは、信号処理プロセッサ8により、ポリゴンアドレスデータの示す3次元空間上のポリゴンデータ(3次元ポリゴンデータ)が、画面自体(視点)の移動量データおよび回転量データに基づいて座標変換および透視投影変換されて、2次元空間上のポリゴンデータ(2次元ポリゴンデータ)に置換される。そして、複数の2次元ポリゴンデータでポリゴン外形を構成して、ポリゴンの内部領域にテクスチャアドレスデータが示すテクスチャデータを書き込む。このようにして、各ポリゴンにテクスチャが貼り付けられた物体つまり各種キャラクタを表現することができる。
【0047】
音声出力部4は、主に、記録媒体10から読み出される音声データを音声として出力するために設けられている。音声出力部4は、たとえば、スピーカー13と、増幅回路14と、D/Aコンバータ15と、インターフェース回路16とから構成されている。スピーカー13には増幅回路14が接続されており、増幅回路14にはD/Aコンバータ15が接続されており、D/Aコンバータ15にはインターフェース回路16が接続されている。そして、インターフェース回路16にバス6が接続されている。ここでは、音声データが、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給され、ここでアナログ音声信号に変換される。このアナログ音声信号が増幅回路14によって増幅され、スピーカー13から音声として出力される。音声データには、たとえば、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)データやPCM(Pulse Code Modulation)データなどがある。ADPCMデータの場合、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。PCMデータの場合、RAM12においてPCMデータをADPCMデータに変換しておくことで、上述と同様の処理方法で音声をスピーカー13から出力することができる。
【0048】
操作入力部5は、主に、コントローラ17と、操作情報インターフェース回路18と、インターフェース回路19とから構成されている。コントローラ17には、操作情報インターフェース回路18が接続されており、操作情報インターフェース回路18にはインターフェース回路19が接続されている。そして、インターフェース回路19にバス6が接続されている。
【0049】
コントローラ17は、プレイヤが種々の操作命令を入力するために使用する操作装置であり、プレイヤの操作に応じた操作信号をCPU7に送出する。コントローラ17には、第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L、右方向キー17R、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1、R2ボタン17R2、スタートボタン17e、セレクトボタン17f、左スティック17SL及び右スティック17SRが設けられている。
【0050】
上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L及び右方向キー17Rは、例えば、キャラクタやカーソルをテレビジョンモニタ20の画面上で上下左右に移動させるコマンドをCPU7に与えるために使用される。
【0051】
スタートボタン17eは、記録媒体10からゲームプログラムをロードするようにCPU7に指示するときなどに使用される。
【0052】
セレクトボタン17fは、記録媒体10からロードされたゲームプログラムに対して、各種選択をCPU7に指示するときなどに使用される。
【0053】
左スティック17SL及び右スティック17SRは、いわゆるジョイスティックとほぼ同一構成のスティック型コントローラである。このスティック型コントローラは、直立したスティックを有している。このスティックは、支点を中心として直立位置から前後左右を含む360°方向に亘って、傾倒可能な構成になっている。左スティック17SL及び右スティック17SRは、スティックの傾倒方向及び傾倒角度に応じて、直立位置を原点とするx座標及びy座標の値を、操作信号として操作情報インターフェース回路18とインターフェース回路19とを介してCPU7に送出する。
【0054】
第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1及びR2ボタン17R2には、記録媒体10からロードされるゲームプログラムに応じて種々の機能が割り振られている。
【0055】
なお、左スティック17SL及び右スティック17SRを除くコントローラ17の各ボタン及び各キーは、外部からの押圧力によって中立位置から押圧されるとオンになり、押圧力が解除されると中立位置に復帰してオフになるオンオフスイッチになっている。
【0056】
以上のような構成からなる家庭用ビデオゲーム装置の概略動作を、以下に説明する。電源スイッチ(図示省略)がオンにされゲームシステムに電源が投入されると、CPU7が、記録媒体10に記憶されているオペレーティングシステムに基づいて、記録媒体10から画像データ、音声データ、およびプログラムデータを読み出す。読み出された画像データ、音声データ、およびプログラムデータの一部若しくは全部は、RAM12に格納される。そして、CPU7が、RAM12に格納されたプログラムデータに基づいて、RAM12に格納された画像データや音声データにコマンドを発行する。
【0057】
画像データの場合、CPU7からのコマンドに基づいて、まず、信号処理プロセッサ8が、3次元空間上におけるキャラクタの位置計算および光源計算などを行う。次に、画像処理プロセッサ9が、信号処理プロセッサ8の計算結果に基づいて、描画すべき画像データのRAM12への書き込み処理などを行う。そして、RAM12に書き込まれた画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給される。ここで、画像データがD/Aコンバータ22でアナログ映像信号に変換される。そして、画像データはテレビジョンモニタ20に供給され画像として表示される。
【0058】
音声データの場合、まず、信号処理プロセッサ8が、CPU7からのコマンドに基づいて音声データの生成および加工処理を行う。ここでは、音声データに対して、たとえば、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定及びリバーブの付加などの処理が施される。次に、音声データは、信号処理プロセッサ8から出力されて、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給される。ここで、音声データがアナログ音声信号に変換される。そして、音声データは増幅回路14を介してスピーカー13から音声として出力される。
【0059】
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本ゲーム装置において実行されるゲームは、たとえば野球ゲームである。本ゲーム装置では、選手キャラクタの能力が設定可能になっている。図2は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【0060】
第1項目表示手段50は、選手キャラクタの特徴を示す複数の項目を、項目用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。
【0061】
この手段では、選手キャラクタの特徴を示す複数の項目が、項目用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、この手段では、RAM12に格納された、項目用の画像データおよび項目用の位置座標データが、CPU7に認識される。すると、項目用の画像データが、CPU7からの指示に基づいて、画像処理回路14を介してテレビジョンモニタ20に供給される。すると、複数の項目が、項目用の位置座標データに基づいて、テレビジョンモニタ20の所定の位置に表示される。ここでは、複数の項目が、第1項目表示領域においてテレビジョンモニタ20に表示される。
【0062】
なお、項目用の画像データおよび項目用の位置座標データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12に供給され、RAM12に格納されている。
【0063】
特性データ対応付け手段51は、選手キャラクタの特徴を示す複数の項目それぞれに、選手キャラクタの特徴に関連する選手キャラクタの能力を規定するための複数の特性データを対応付ける処理を、CPU7に実行させる機能を備えている。
【0064】
この手段では、選手キャラクタの特徴を示す複数の項目それぞれに、選手キャラクタの特徴に関連する選手キャラクタの能力を規定するための複数の特性データを対応付ける処理が、CPU7により実行される。
【0065】
たとえば、この手段では、複数の項目それぞれに、選手キャラクタの各能力に対応する特性データを対応付ける処理が、CPU7に実行される。ここでは、選手キャラクタの特徴を示す項目と、選手キャラクタのこの特徴に関連する複数の特性データとの対応関係が、対応テーブルに基づいて、CPU7により関連づけられる。言い換えると、選手キャラクタの特徴を示す項目と、選手キャラクタのこの特徴に関連する複数の特性データとの対応関係を示す対応テーブルが、CPU7に認識される。
【0066】
なお、選手キャラクタの特徴を示す項目と、選手キャラクタのこの特徴に関連する複数の特性データとの対応関係を示す対応テーブルは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12に供給され、RAM12に格納されている。
【0067】
項目認識手段52は、コントローラ17からの第1入力信号がCPU7に認識されたときに、第1入力信号に対応する少なくとも1つの項目をCPU7に認識させる機能を備えている。
【0068】
この手段では、コントローラ17からの第1入力信号がCPU7に認識されたときに、第1入力信号に対応する少なくとも1つの項目が、CPU7に認識される。
【0069】
たとえば、この手段では、複数の項目がテレビジョンモニタ20に表示された状態において、コントローラ17が操作されることにより、コントローラ17からの操作信号(第1入力信号)がCPU7に認識される。すると、この操作信号に対応する項目が、CPU7に認識される。ここで、コントローラ17からの操作信号がCPU7に繰り返し認識されると、操作信号に対応する複数の項目が、CPU7に認識される。
【0070】
具体的には、コントローラ17の項目選択用のボタンが操作されると、対応する項目が選択されCPU7に認識される。そして、コントローラ17の項目選択用のボタンが繰り返し操作されると、対応する複数の項目が選択されCPU7に認識される。
【0071】
第2項目表示手段53は、CPU7に認識された項目を、項目用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。
【0072】
この手段では、CPU7に認識された項目が、項目用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、この手段では、コントローラ17の項目選択用のボタンが操作されたときに、CPU7に認識された項目が、項目用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。具体的には、コントローラ17の項目選択用のボタンが操作されると、選択された項目(選択項目)が、上記の第1項目表示領域とは異なる領域、すなわち第2項目表示領域において、テレビジョンモニタ20に表示される。なお、第2項目表示領域への選択項目の表示は、第1項目表示手段と同様の形態で行われる。
【0073】
特性データ認識手段54は、複数の項目それぞれに対応する選手キャラクタの能力を規定するための特性データを、CPU7に認識させる機能を備えている。
【0074】
この手段では、複数の項目それぞれに対応する選手キャラクタの能力を規定するための特性データが、CPU7に認識される。たとえば、この手段では、テレビジョンモニタ20に表示された複数の項目それぞれに対応する、選手キャラクタの能力を規定するための特性データが、対応テーブルに基づいて、CPU7に認識される。
【0075】
なお、複数の項目それぞれと、選手キャラクタの能力を規定するための特性データとの対応関係は、上述した特性データ対応付け手段において説明を行ったように、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。
【0076】
データ範囲設定手段55は、選手キャラクタの特性データの範囲をCPU7に設定させる機能を備えている。
【0077】
この手段では、選手キャラクタの特性データの範囲が、CPU7により設定される。たとえば、この手段では、RAM12に格納された、選手キャラクタの特性データの範囲を規定するための最小値データおよび最大値データを、CPU7に認識させることにより、選手キャラクタの特性データの範囲が設定される。
【0078】
データ範囲変更手段56は、CPU7に認識された項目に応じて、CPU7に設定された選手キャラクタの特性データの範囲を変更する処理をCPU7に実行させ、変更された選手キャラクタの特性データの範囲をCPU7に再設定させる機能を備えている。
【0079】
この手段では、CPU7に認識された項目に応じて、CPU7により設定された選手キャラクタの特性データの範囲を変更する処理が、CPU7により実行される。そして、変更された選手キャラクタの特性データの範囲が、CPU7により再設定される。
【0080】
たとえば、コントローラ17の項目選択用のボタンが操作されると、対応する項目が選択される。ここで選択された項目に基づいて、選手キャラクタの特性データの範囲を変更するための補正データが、CPU7に認識される。そして、この補正データに基づいて、選手キャラクタの特性データの範囲を規定するための最小値データおよび最大値データを変更する処理が、CPU7により実行される。これにより、選手キャラクタの特性データの範囲が変更され、変更された選手キャラクタの特性データの範囲が、CPU7により再設定される。
【0081】
なお、各特性データと、各特性データに対応する補正データとの対応関係は、対応テーブルに基づいて、CPU7により関連づけられている。この対応テーブルは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12に供給され、RAM12に格納されている。
【0082】
また、選手キャラクタの特性データの範囲が変更されたときには、RAM12に格納された、選手キャラクタの特性データがとり得る下限値に対応する下限値データ、および選手キャラクタの特性データがとり得る上限値に対応する上限値データが、CPU7により参照される。そして、最大値データが上限値データ以上の場合は、上限値データが最大値データとしてCPU7に認識される。また、最大値データが上限値データ未満の場合は、上記のように最大値データがCPU7に認識される。同様に、最小値データが下限値データ以下の場合は、下限値データが最小値データとしてCPU7に認識される。また、最小値データが下限値データより大きい場合は、上記のように最小値データがCPU7に認識される。
【0083】
なお、各特性データに対応する、最小値データおよび最大値データと下限値データおよび上限値データとは、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。また、これらのデータは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12に供給され、RAM12に格納されている。
【0084】
第1確率設定手段57は、選手キャラクタの特性データの範囲から特性データを抽出する抽出確率を、CPU7に設定させる機能を備えている。
【0085】
この手段では、選手キャラクタの特性データの範囲から特性データを抽出する抽出確率が、CPU7により設定される。たとえば、選手キャラクタの特性データの範囲から各特性データを抽出する抽出確率が、選手キャラクタの特性データの範囲内の特性データに対して、CPU7により設定される。具体的には、選手キャラクタの特性データの範囲内における複数の特性データそれぞれに対して、所定の抽出確率がCPU7により設定される。
【0086】
なお、抽出確率と、抽出確率で抽出される特性データとの対応関係は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。また、抽出確率は、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12に供給され、RAM12に格納されている。
【0087】
第2確率設定手段58は、選手キャラクタの特殊性を選手キャラクタの能力に付与する否かの抽選に用いられる付与確率を、CPU7に設定させる機能を備えている。
【0088】
この手段では、選手キャラクタの特殊性を選手キャラクタの能力に付与する否かの抽選に用いられる付与確率が、CPU7により設定される。たとえば、選手キャラクタの特殊性を選手キャラクタの能力に付与する否かの抽選に用いられる付与確率が、選手キャラクタの特殊能力を規定するための特殊能力データに対して、CPU7により設定される。言い換えると、複数の特殊能力データそれぞれに対して、付与確率がCPU7により設定される。
【0089】
なお、初期条件としての、付与確率と、付与確率で抽選される特殊能力データとの対応関係は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。たとえば、付与確率と、付与確率で抽選される特殊能力データとの対応関係は、対応テーブルにおいて規定されている。この対応テーブルは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12に供給され、RAM12に格納されている。また、付与確率は、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12に供給され、RAM12に格納されている。
【0090】
データ抽出手段59は、コントローラ17からの第2入力信号がCPU7に認識されたタイミングに応じて、選手キャラクタの特性データの範囲の中から特性データをランダムに抽出する処理を、CPU7に実行させる機能を備えている。詳細には、データ抽出手段は、コントローラ17からの第2入力信号がCPU7に認識されたときに、抽出確率に基づいて、選手キャラクタの特性データの範囲の中の特性データを抽出する処理を、CPU7に実行させる機能を備えている。
【0091】
この手段では、コントローラ17からの第2入力信号がCPU7に認識されたときに、抽出確率に基づいて、選手キャラクタの特性データの範囲の中の特性データを抽出する処理が、CPU7により実行される。
【0092】
たとえば、この手段では、コントローラ17が操作されることにより、コントローラ17からの操作信号(第2入力信号)がCPU7に認識される。すると、この操作信号がCPU7に認識されたタイミングに応じて、抽出確率に基づいた抽選が、CPU7により実行される。そして、抽出確率に基づいた抽選に当選した特性データが、CPU7に認識され抽出される。
【0093】
具体的には、コントローラ17の能力設定用のボタンが操作されると、この能力設定用のボタンが操作されたタイミングに応じて特性データを抽出する抽選が、抽出確率に基づいて、CPU7により実行される。そして、抽選に当選した特性データが、抽出対象の特性データとして、CPU7に認識される。このようにして、選手キャラクタの特性データが、設定された特性データの範囲の中から、ランダムに抽出される。
【0094】
特殊性判別手段60は、コントローラ17からの第2入力信号がCPU7に認識された時機に応じて、選手キャラクタの特殊性を選手キャラクタの能力に付与する否かを、CPU7に判別させる機能を備えている。
【0095】
この手段では、コントローラ17からの第2入力信号がCPU7に認識された時機に応じて、選手キャラクタの特殊性を選手キャラクタの能力に付与する否かが、CPU7により判別される。たとえば、この手段では、コントローラ17が操作されることにより、コントローラ17からの操作信号(第2入力信号)がCPU7に認識される。すると、この操作信号がCPU7に認識されたタイミングに応じて、選手キャラクタの特殊能力を選手キャラクタの能力に付与する否かの抽選が、付与確率に基づいて、CPU7により実行される。
【0096】
具体的には、コントローラ17の能力設定用のボタンが操作されると、この能力設定用のボタンが操作されたタイミングに応じて特殊能力を選手キャラクタに対して付与するか否かの抽選が、付与確率に基づいて、CPU7により実行される。このようにして、特殊能力を選手キャラクタの能力に付与する否かの判別が、行われる。
【0097】
能力設定手段61は、抽出された選手キャラクタの特性データに基づいて、選手キャラクタの能力を設定する処理をCPU7に実行させる機能を備えている。
【0098】
この手段では、抽出された選手キャラクタの特性データに基づいて、選手キャラクタの能力を設定する処理が、CPU7により実行される。たとえば、この手段では、複数の特性データそれぞれの範囲から抽出された特性データに基づいて、選手キャラクタの各能力が、CPU7により設定される。
【0099】
特殊性設定手段62は、選手キャラクタの特殊能力が選手キャラクタの能力に付与された場合に、選手キャラクタの特殊能力を設定する処理を、CPU7に実行させる機能を備えている。
【0100】
この手段では、選手キャラクタの特殊能力が選手キャラクタの能力に付与された場合に、選手キャラクタの特殊能力を設定する処理が、CPU7により実行される。たとえば、この手段では、コントローラ17が操作されることにより、コントローラ17からの操作信号(第2入力信号)がCPU7に認識されたタイミングに応じて、選手キャラクタの特殊能力を選手キャラクタの能力に付与する否かの抽選に当選した選手キャラクタの特殊能力を設定する処理が、CPU7により実行される。
【0101】
能力表示手段63は、設定された選手キャラクタの能力を、能力用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。また、能力表示手段63は、選手キャラクタの特殊能力が選手キャラクタの能力に付与された場合、設定された選手キャラクタの能力および選手キャラクタの特殊能力を、対応する画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。
【0102】
この手段では、設定された選手キャラクタの能力および選手キャラクタの特殊能力の少なくともいずれか一方が、対応する画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、この手段では、RAM12に格納された、複数の能力および特殊能力用の画像データおよび位置座標データが、CPU7に認識される。すると、画像データが、CPU7からの指示に基づいて、画像処理回路14を介してテレビジョンモニタ20に供給される。すると、複数の能力および特殊能力の少なくともいずれか一方が、対応する位置座標データに基づいて、テレビジョンモニタ20の所定の位置に表示される。ここでは、複数の能力および特殊能力の少なくともいずれか一方が、能力表示領域においてテレビジョンモニタ20に表示される。
【0103】
なお、ここで用いられる画像データおよび位置座標データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12に供給され、RAM12に格納されている。
【0104】
データ再抽出手段64は、選手キャラクタの能力を設定する処理がCPU7により実行された後に、コントローラ17からの第4入力信号がCPU7に認識された時機に応じて、選手キャラクタの特性データの設定済みの範囲の中から特性データをランダムに再抽出する処理を、CPU7に実行させる機能を備えている。詳細には、データ再抽出手段64は、コントローラ17からの第4入力信号がCPU7に再認識されたときに、抽出確率に基づいて、選手キャラクタの特性データの設定済みの範囲の中の特性データを再抽出する処理を、CPU7に実行させる機能を備えている。
【0105】
この手段では、コントローラ17からの第4入力信号がCPU7に再認識されたときに、抽出確率に基づいて、選手キャラクタの特性データの設定済みの範囲の中の特性データを再抽出する処理が、CPU7により実行される。
【0106】
具体的には、コントローラ17の能力設定用のボタンが再操作されると、この能力設定用のボタンが再操作されたタイミングに応じて特性データを再抽出する抽選が、抽出確率に基づいて、CPU7により実行される。そして、再抽選に当選した特性データが、抽出対象の特性データとして、CPU7に認識される。このようにして、選手キャラクタの特性データが、設定された特性データの範囲の中から、ランダムに再抽出される。
【0107】
なお、この手段で実行される処理は、上述したデータ抽出手段で実行される処理と同じである。
【0108】
特殊性再判別手段65は、コントローラ17からの第5入力信号がCPU7に認識された時機に応じて、選手キャラクタの特殊性を選手キャラクタの能力に付与する否かを、CPU7に再判別させる機能を備えている。
【0109】
この手段では、コントローラ17からの第5入力信号がCPU7に認識された時機に応じて、選手キャラクタの特殊性を選手キャラクタの能力に付与する否かが、CPU7により再判別される。たとえば、この手段では、コントローラ17が操作されることにより、コントローラ17からの操作信号(第5入力信号)がCPU7に認識される。すると、この操作信号がCPU7に認識されたタイミングに応じて、選手キャラクタの特殊能力を選手キャラクタの能力に付与する否かの抽選が、付与確率に基づいて、CPU7により実行される。
【0110】
具体的には、コントローラ17の能力設定用のボタンが操作されると、この能力設定用のボタンが操作されたタイミングに応じて特殊能力を選手キャラクタに対して付与するか否かの抽選が、付与確率に基づいて、CPU7により再実行される。このようにして、特殊能力データを選手キャラクタの能力に付与する否かの判別が、行われる。
【0111】
能力再設定手段66は、再抽出された選手キャラクタの特性データに基づいて、選手キャラクタの能力を設定する処理をCPU7に再実行させる機能を備えている。詳細には、能力再設定手段66は、特殊能力データが選手キャラクタの能力に付与されなかった場合、再抽出された選手キャラクタの特性データに基づいて、選手キャラクタの能力を設定する処理をCPU7に再実行させる機能を備えている。また、特殊能力データが選手キャラクタの能力に付与された場合、再抽出された選手キャラクタの特性データおよび特殊能力データに基づいて、選手キャラクタの能力を設定する処理をCPU7に再実行させる機能を備えている。
【0112】
この手段では、特殊能力データが選手キャラクタの能力に付与されなかった場合、再抽出された選手キャラクタの特性データに基づいて、選手キャラクタの能力を設定する処理が、CPU7により再実行される。一方で、特殊能力データが選手キャラクタの能力に付与された場合、再抽出された選手キャラクタの特性データに基づいて、選手キャラクタの能力を設定する処理が、CPU7により再実行される。また、特殊能力データに基づいて、選手キャラクタの特殊能力を設定する処理が、CPU7により再実行される。
【0113】
能力確定手段67は、コントローラ17からの第3入力信号がCPU7に認識されたときに、設定された選手キャラクタの能力を確定する処理をCPU7に実行させる機能を備えている。
【0114】
この手段では、コントローラ17からの第3入力信号がCPU7に認識されたときに、設定された選手キャラクタの能力を確定する処理が、CPU7により実行される。
【0115】
たとえば、この手段では、コントローラ17が操作されることにより、コントローラ17からの操作信号(第3入力信号)がCPU7に認識される。すると、この操作信号がCPU7に認識されたときに、設定された選手キャラクタの能力を確定する処理が、CPU7により実行される。
【0116】
具体的には、コントローラ17の能力確定用のボタンが操作されたときに、設定された選手キャラクタの能力を上書き保存する処理が、CPU7からの命令に基づいて実行される。すなわち、設定された選手キャラクタの能力が、新規の選手キャラクタの能力としてCPU7に認識され、RAM12に格納される。なお、ここで、RAM12に格納された選手キャラクタの能力は、試合イベント等において、選手キャラクタの活躍を左右するデータとして用いられる。
【0117】
〔野球ゲームにおける能力設定システムの概要〕
次に、野球ゲームにおける能力設定システムの具体的な内容について説明する。また、図12および図13に示すフローについても同時に説明する。なお、図12は野球ゲームの全体概要を説明するためのフローであり、図13は上記システムを説明するためのフローである。
【0118】
まず、ゲーム機の電源が投入されゲーム機が起動されると、野球ゲームプログラムが、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される。このときには、野球ゲームを実行する上で必要となる各種の基本ゲームデータも、同時に、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される(S1)。
【0119】
たとえば、基本ゲームデータには、3次元ゲーム空間用の各種の画像に関するデータが含まれている。そして、この3次元ゲーム空間用の各種の画像に関するデータ、たとえば、スタジアム用の画像データ、選手キャラクタ用の画像データ、および各種のオブジェクトの画像データ等が、CPU7に認識される。また、基本ゲームデータには、3次元ゲーム空間用の各種の画像に関するデータを3次元ゲーム空間に配置するための位置座標データが含まれている。また、基本ゲームデータには、能力設定システムで用いられるデータも、含まれている。
【0120】
続いて、RAM12に格納された野球ゲームプログラムが、基本ゲームデータに基づいて、CPU7により実行される(S2)。すると、野球ゲームの起動画面がテレビジョンモニタ20に表示される。すると、野球ゲームを実行するための各種の設定画面がテレビジョンモニタ20に表示される。ここでは、たとえば、野球ゲームのプレイモードを選択するためのモード選択画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(図示しない)。このモード選択画面において、プレイヤがコントローラ17を操作することにより、プレイモードが決定される(S3)。プレイモードには、たとえば、12球団の中から好きなチームを選択して1試合の対戦を楽しむ対戦モード、12球団の中から好きなチームを選択してペナントレースを戦うペナントモード、プレイヤが監督の立場でチームの選手キャラクタを育成する育成モード、およりプレイヤがある1人の選手キャラクタの立場になって野球ゲームを体感する成長体感モード等が、用意されている。
【0121】
続いて、モード選択画面で選択されたプレイモードにおいて、各種のイベントが、CPU7により実行される(S4)。ここで実行される各種のイベントには、たとえば、AIプログラムに基づいてCPU7により自動制御されるイベントや、コントローラ17からの入力信号に基づいてプレイヤにより手動制御されるイベントのようなイベントがある。また、選手キャラクタの制御には、AIプログラムに基づいて選手キャラクタに命令を自動的に指示する自動制御や、コントローラ17からの入力信号に基づいて選手キャラクタに命令を直接的に指示する手動制御等がある。このように、本野球ゲームでは、コントローラ17からの指示やAIプログラムからの指示に応じて、イベントが制御されたり、選手キャラクタに命令が指示されたりするようになっている。
【0122】
続いて、選択されたプレイモードが終了したか否かが、CPU7により判断される(S5)。具体的には、プレイモードが終了したことを示す命令が発行されたか否かが、CPU7により判断される。そして、プレイモードが終了したことを示す命令が発行されたとCPU7により判断された場合(S5でYes)、ゲーム継続用のデータをRAM12に格納する処理が、CPU7により実行される。そして、ゲーム継続用のデータがRAM12に格納されると、この野球ゲームを終了するか否かを選択する選択画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(S6)。そして、この選択画面において、プレイヤがコントローラ17を操作することにより、野球ゲームの終了を示す項目が選択されると(S6でYes)、野球ゲームを終了するための処理がCPU7により実行される(S7)。一方で、この選択画面において、プレイヤがコントローラ17を操作することにより、野球ゲームの継続を示す項目が選択されると(S6でNo)、ステップ3(S3)のモード選択画面が、テレビジョンモニタ20に再表示される。
【0123】
なお、プレイモードが終了するための命令が発行されたとCPU7に判断されない限り(S5でNo)、モード選択画面で選択されたプレイモードにおいて、各種のイベントがCPU7により実行される(S4)。
【0124】
次に、選手キャラクタの能力を設定するための能力設定システムの詳細を説明する。
【0125】
以下には、能力設定システムが成長体感モードにおいて機能する場合の例が示される。たとえば、モード選択画面において成長体感モードが選択されたときに、能力設定システムが機能する場合の例が示される。
【0126】
モード選択画面において成長体感モードがプレイヤにより選択されると(S401)、図3に示すように、選手キャラクタのタイプを選択するためのタイプ選択画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(S402)。タイプ選択画面には、「新しく選手を作成する」アイコン40、および「チームから選んで始める」アイコン41が用意されており、これらのアイコンが、各アイコン用の画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0127】
この状態において、コントローラ17の方向キーたとえば左方向キー17L又は右方向キー17Rが押されると、操作方向に位置するアイコンが、反転表示される。反転表示されたアイコンは、選択可能なアイコンである。図3では、タイプ選択画面において、「新しく選手を作成する」アイコン40が反転表示されている。ここで、コントローラ17の第3ボタン17cが押されると、反転状態の「新しく選手を作成する」アイコン40が選択される(S403でYes)。すると、選手キャラクタの能力を設定するための能力設定システムが、CPU7からの命令に基づいて起動される(S404)。
【0128】
一方で、タイプ選択画面において、「チームから選んで始める」アイコン41が反転表示されている状態において、コントローラ17の第3ボタン17cが押されると、「チームから選んで始める」アイコン41が選択される(S403でNo)。すると、チームに所属する選手キャラクタを選択するための選手選択画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(図示しない)。この選手選択画面には、複数の選手キャラクタの名前および能力が表示されている。これら複数の選手キャラクタの中から、プレイヤが所望する選手キャラクタを選択することにより、成長体感モードにおけるプレイヤの操作対象となる選手キャラクタが決定される。すなわち、成長体感モードにおけるプレイヤの操作対象となる選手キャラクタの能力が、所定の選手キャラクタの能力に設定され決定される。
【0129】
なお、「チームから選んで始める」アイコン41が選択された場合は、プレイヤが選択した選手キャラクタに予め割り当てられた所定の能力が、CPU7に直接的に認識されることになるので、上述した能力設定システムは機能しない。このため、以下では、「新しく選手を作成する」アイコン40が選択された場合を例として、能力設定システムの詳細な説明を行うものとする。
【0130】
「新しく選手を作成する」アイコン40が選択されると(S403でYes)、図4に示すように、特徴設定画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(S404)。この特徴選択画面は、選手キャラクタの特徴一覧を表示する領域である特徴一覧領域(第1項目表示領域)43、および選択中の選手キャラクタの特徴を表示する領域である特徴選択領域(第2項目表示領域)44とから構成されている。
【0131】
ここでは、特徴一覧領域43において、選手キャラクタの特徴を示す複数の特徴アイコン(項目)143が、各特徴アイコン用の画像データを用いて表示されている。たとえば、ここでは、バットコントロールに優れているという特徴に対応する「バットコントロール」、左投手に対する打率が高いという特徴に対応する「左キラー」、打球に勢いがあるという特徴に対応する「弾丸ライナー」等のような、複数の特徴アイコン143が、特徴一覧領域43に表示されている。
【0132】
選手キャラクタの特徴を示す複数の特徴アイコン143が特徴一覧領域43に表示されたときには、複数の特徴アイコン143それぞれに、選手キャラクタの複数の特性データTD1(p)を対応付ける処理が、CPU7により実行される(S405)。なお、選手キャラクタの特性データTD1(p)とは、選手キャラクタの特徴に関連する選手キャラクタの能力を規定するためのデータのことである。ここで、パラメータpは、特性データの数を上限値とした自然数である。
【0133】
また、複数の特徴アイコン143それぞれに、選手キャラクタの複数の特殊能力データTD2を対応付ける処理が、CPU7により実行される(S406)。なお、選手キャラクタの特殊能力データTD2とは、選手キャラクタの特殊能力を規定するためのデータである。
【0134】
ここでは、たとえば、図5に示すように、選手キャラクタの特徴を示す各特徴アイコン143と、各特徴アイコン143に関連する複数の特性(特性データ)との対応関係が、対応テーブルに基づいて、CPU7により関連づけられる。また、図5に示すように、選手キャラクタの特徴を示す各特徴アイコン143と、各特徴アイコン143に関連する選手キャラクタの特殊能力(特殊能力データ)との対応関係も、対応テーブルに基づいて、CPU7により関連づけられる。言い換えると、図5に示した対応テーブルをCPU7に認識させることにより、各特徴アイコン143と、各特徴アイコン143に関連する複数の特性および複数の特殊能力との対応が、関連づけられる。
【0135】
なお、図5に示した複数の特性および複数の特殊能力は、複数の特性データTD1(p)および複数の特殊能力データTD2を用いて、CPU7により管理されている。ここでは、たとえば、「左ミート」には特性データ「TD1(1)」、「右ミート」には特性データ「TD1(2)」、「パワー」には特性データ「TD1(3)」等が割り当てられている。
【0136】
また、「サヨナラ男」には特殊能力データ「TD2=1」、「安定度」には特殊能力データ「TD2=2」、「威圧感」には特殊能力データ「TD2=3」、「ケガに強い」には特殊能力データ「TD2=4」等が割り当てられている。ここでは、特殊能力が、特殊能力データTD2の値で、管理されている。
【0137】
続いて、選手キャラクタの特徴を示す複数の特徴アイコン143が特徴一覧領域43に表示された状態において、コントローラ17の方向キー(上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L、および右方向キー17R)が操作されると、操作方向に位置する特徴アイコン143が、反転表示される。ここで反転表示された特徴アイコン143が、請求項1の第1入力信号により制御部に認識される項目に対応するアイコンに相当する。すなわち、反転表示された特徴アイコン143は、請求項1の第1入力信号に基づいて選択される項目に対応している。
【0138】
反転表示された特徴アイコン143は、選択可能なアイコンである。たとえば、図4では、特徴一覧領域43において、「左キラー」アイコンが反転表示されている。この状態において、コントローラ17の第3ボタン17cが押されると、特徴アイコン143を選択する処理が4回以下であるか否かが、CPU7により判断される(S407)。そして、特徴アイコン143を選択する処理が4回以下であるとCPU7により判断された場合(S407でYes)、反転状態の特徴アイコン143が選択される(S408)。すると、選択された特徴アイコン143が、特徴選択領域44において、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0139】
具体的には、特徴アイコン143が反転表示された状態において、特徴アイコン143を選択するためのコントローラ17の第3ボタン17cが押されると、コントローラ17から特徴アイコン選択信号が発行される。そして、この特徴アイコン選択信号の認識回数が4回以下であるか否かが、CPU7により判断される。そして、特徴アイコン選択信号の認識回数が4回以下である場合、この特徴アイコン選択信号に基づいて反転状態の特徴アイコン143に対応する画像データが、CPU7に認識される。すると、CPU7に認識された特徴アイコン用の画像データがテレビジョンモニタ20に供給され、選択対象となる特徴アイコン143が特徴選択領域44に表示される。たとえば、図4では、「弾丸ライナー」アイコンが、特徴選択領域44に表示されている。
【0140】
一方で、コントローラ17の操作方向に位置する特徴アイコン143が反転表示された状態において、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときに、特徴アイコン143を選択する処理が5回以上であるとCPU7により判断された場合(S407でNo、特徴アイコン選択信号の認識回数が5回以上である場合)、コントローラ17からの特徴アイコン選択信号の受け付けがCPU7により拒否される。すなわち、この場合は、特徴アイコン143がCPU7に認識されず、反転状態の特徴アイコン143が選択できないようになっている。
【0141】
ここでは、複数の特徴アイコン143が特徴一覧領域43に表示された状態において、特徴アイコン143を選択し表示する処理を所定の回数たとえば4回まで繰り返し実行することができるようになっている。すなわち、ここでは、特徴一覧領域43に表示された複数の特徴アイコン143の中から、所定数の特徴アイコン143たとえば4個の特徴アイコン143を選択し、特徴選択領域44に表示することができるようになっている。
【0142】
続いて、特徴設定画面において、コントローラ17の上方向キー17Uが押されると、選択決定アイコン又はリセットアイコンが選択可能になる。ここで、コントローラ17の左方向キー17L又は右方向キー17Rが押されると、操作方向に位置するアイコン、たとえば選択決定アイコン又はリセットアイコンが、反転表示される。そして、たとえば、選択決定アイコンが反転表示された状態において、コントローラ17の第3ボタン17cが押されると、選択決定アイコンが選択される(S409でYes)。この選択決定アイコンの選択が、請求項1の第2入力信号の制御部による認識に対応している。
【0143】
すると、特徴選択領域44に表示された特徴アイコン143、すなわち複数の特徴アイコン143の中から選択されCPU7に認識された特徴アイコン143に対応する、選手キャラクタの複数の特性データTD1(p)が、CPU7に認識される(S410)。言い換えると、選択された特徴アイコン143に関連する複数の特性データTD1(p)が、CPU7により認識される。具体的には、ある1つの特徴アイコン143が選択された場合、この特徴アイコン143に関連する複数の特性データTD1(p)が、上述した対応テーブルに基づいて、CPU7により特定される。また、複数の特徴アイコン143が選択された場合、これら複数の特徴アイコン143それぞれに関連する複数の特殊能力データTD1(p)が、上述した対応テーブルに基づいて、CPU7により特定される。
【0144】
なお、ここでは、リセットアイコンが選択された場合(S409でNo)、ステップ407の処理がCPU7により再実行される。また、選択決定アイコンおよびリセットアイコンが選択されていない場合も(S409でNo)、ステップ407の処理がCPU7により再実行される。
【0145】
上記のように、特徴アイコン143が選択され、選手キャラクタの能力を規定するための複数の特性データTD1(p)がCPU7に認識されると、選手キャラクタの各特性データの基準範囲が、選手キャラクタの各特性データの範囲としてCPU7に認識される。すると、選択された特徴アイコン143に応じて、CPU7により設定された選手キャラクタの特性データの基準範囲を変更する処理が、CPU7により実行される。そして、変更された選手キャラクタの特性データの基準範囲が、選手キャラクタの特性データの範囲として、CPU7に認識される。すなわち、変更された選手キャラクタの特性データの基準範囲が、選手キャラクタの特性データの範囲として、CPU7により設定される(S411)。
【0146】
なお、選手キャラクタの特性データの基準範囲は、特性データごとに、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。また、各特性データと、各特性データに対応する補正データとの対応関係も、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。
【0147】
ここでは、特性データの範囲内の特性データTD1(p)は、自然数をとる。また、特殊能力データTD2も、自然数をとる。
【0148】
たとえば、選手キャラクタの特性データの基準範囲は、次のようにして変更される。まず、図6に示すように、選択された特徴アイコン143に対応する各特性データの基準範囲を変更するための補正データH1(p)が、対応テーブルに基づいて、CPU7に認識される。そして、この補正データH1(p)に基づいて、選手キャラクタの特性データの基準範囲を規定するための最小値データMN(p)および最大値データMX(p)を変更する処理が、CPU7により実行される。
【0149】
ここでは、この補正データH1(p)を、特性データの基準範囲を規定するための最小値データMN(p)および最大値データMX(p)に加算する処理が、CPU7により実行される。そして、変更後の最小値データMN(p)(=MN(p)+H1(p))および最大値データMX(p)(=MX(p)+H1(p))が、CPU7に認識される。
【0150】
このようにして、特性データの基準範囲が変更され、変更された選手キャラクタの特性データの基準範囲が、選手キャラクタの特性データの範囲として、CPU7により設定される。
【0151】
なお、選択された全ての特徴アイコン143それぞれに関連する複数の特性データTD1(p)の中に、重複して同じ特性データがある場合は、補正データH1(p)を重複して最小値データMN(p)および最大値データMX(p)に加算する処理が、CPU7により実行される。
【0152】
たとえば、「バットコントロール」アイコンおよび「左キラー」アイコンが選択された場合、「バットコントロール」アイコンに関連する「左ミート」および「右ミート」と、「左キラー」アイコンに関連する「左ミート」および「右ミート」とが、重複した特性データTD1(1)、TD1(2)となる。
【0153】
この場合、補正データH1(p)を最小値データMN(p)および最大値データMX(p)に2回加算する処理が、CPU7により実行される。たとえば、「MN(1)=MN(1)+2×H1(1)、MX(1)=MX(1)+2×H1(1)」、「MN(2)=MN(2)+2×H1(2)、MX(2)=MX(2)+2×H1(2)」のような処理が、CPU7により実行される。ここでの処理を一般的に表現すると、「MN(p)=MN(p)+c×H1(p)、MX(p)=MX(p)+c×H1(p)」と表記することができる。なお、ここで用いられる変数cは、重複回数を示している。
【0154】
このようにして、選手キャラクタの特性データTD1(p)の範囲がCPU7により設定されると、選手キャラクタの特性データTD1(p)がとり得る下限値に対応する下限値データ、および選手キャラクタの特性データTD1(p)がとり得る上限値に対応する上限値データが、特性データTD1(p)ごとに、CPU7に認識される。そして、最大値データMX(p)が上限値データ以上の場合は、上限値データが最大値データMX(p)としてCPU7に再認識される。また、最小値データMN(p)が下限値データ以下の場合は、下限値データが最小値データMN(p)としてCPU7に再認識される。一方で、最大値データMX(p)が上限値データ未満の場合は、最大値データMX(p)は変更されずCPU7に再認識されない。また、最小値データMN(p)が下限値データより大きい場合は、最小値データMN(p)が変更されずCPU7に再認識されない。
【0155】
ここで、上限値データが最大値データMX(p)としてCPU7に再認識された場合、下限値データが最小値データMN(p)としてCPU7に再認識された場合、および上限値データが最大値データMX(p)としてCPU7に再認識され下限値データが最小値データMN(p)としてCPU7に再認識された場合は、選手キャラクタの特性データTD1(p)の範囲がCPU7により再設定される。
【0156】
なお、以下では、選手キャラクタの特性データTD1(p)の範囲が、下限値データと上限値データとの間に収まっているものとして、説明を行う。
【0157】
続いて、選手キャラクタの特性データの範囲から特性データTD1(p)を抽出する抽出確率CP(p)が、CPU7により設定される(S412)。たとえば、選手キャラクタの特性データの範囲から特性データTD1(p)を抽出する抽出確率CP(p)が、選手キャラクタの特性データの範囲内において抽出対象となる複数の特性データそれぞれに対して、CPU7により設定される。
【0158】
ここでは、たとえば、抽出対象となる複数の特性データそれぞれに対する抽出確率CP(p)が、等確率になるように設定される。すなわち、抽出対象となる特性データの数を確率分母に設定することにより、抽出対象となる複数の特性データそれぞれに対する抽出確率CP(p)が、等確率に設定される。具体的には、図7に示すように、抽出対象となる複数の特性データの値が、3から12までの自然数である場合、10個の特性データそれぞれの値(3,4,・・・,11,12)に対する抽出確率CP(p)が、等確率すなわち1/10に設定される。
【0159】
このようにして、抽出対象となる複数の特性データそれぞれに対する抽出確率CP(p)が設定されると、上述したように、図4の選択決定アイコンが反転表示された状態において、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたタイミングに応じて、図7に示すように、選手キャラクタの各特性データの範囲の中から特性データTD1(p)を抽出する処理が、CPU7により実行される(S413)。ここでは、図4の選択決定アイコンが選択されたタイミングに応じて、選手キャラクタの各特性データの範囲の中から上記の抽出確率CP(p)で特性データTD1(p)を抽出する処理が、CPU7により実行される。
【0160】
言い換えると、図4の選択決定アイコンが選択されたタイミングに応じて各特性データTD1(p)を抽出する抽選が、特性データごとに設定された抽出確率CP(p)に基づいて、CPU7により実行される。すると、抽選に当選した各特性データTD1(p)が、CPU7に認識される。このようにして、選手キャラクタの各特性データが、設定された各特性データの範囲の中から抽出される。
【0161】
ここで、選手キャラクタの各特性データTD1(p)を、設定された各特性データの範囲の中から抽出する処理の説明を行っておく。
【0162】
たとえば、ゲーム機の電源投入時からのフレーム数iをカウントする処理が、CPU7により実行される。すなわち、ゲーム機の電源投入時を基準として1/60秒ごとにフレーム数iをインクリメントする処理が、CPU7により実行される。そして、コントローラ17の第3ボタン17cが押されると、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、CPU7に認識される。
【0163】
たとえば、抽出確率CP(p)を1/L(Lは自然数)と表記すると、フレーム数iがとり得る値は、「1+n・L,2+n・L,・・・,(L−1)+n・L,L+n・L」(nは0以上の整数)と表記することができる。このため、コントローラ17の第3ボタン17cが押されると、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数i、たとえば「1+n・L」,「2+n・L」,・・・,「(L−1)+n・L」,および「L+n・L」」のいずれか1つが、CPU7に認識される。なお、抽出確率CP(p)の確率分母Lは、抽出対象の特性データTD1(p)の数(図7では「10」)に対応している。
【0164】
そして、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、「1+n・L」であった場合、第1番目の特性データがCPU7に認識される。また、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、「2+n・L」であった場合、第2番目の特性データがCPU7に認識される。このことを一般的に表現すると、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、「k+n・L(kは1からLまでの自然数)」であった場合、第k番目の特性データがCPU7に認識される。
【0165】
たとえば、図7に示すように、抽出対象となる特性データTD1(p)の値が3から12までの自然数のいずれかをとり、10個の特性データそれぞれの値の抽出確率CP(p)が1/10に設定された場合を例に説明を行うと、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、「k+n・10(kは1から10までのいずれかの自然数)」であった場合、抽出対象である第k番目の特性データがCPU7に認識される。
【0166】
具体的には、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、「1(k=1,n=0),11(k=1,n=1),21(k=1,n=2),31(k=1,n=3),・・・」のいずれかであった場合、第1番目の特性データTD1(p)(図7では「3」)がCPU7に認識される。同様に、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、「2(k=2,n=0),12(k=2,n=1),22(k=2,n=2),32(k=2,n=3),・・・」のいずれかであった場合、第2番目の特性データTD1(p)(図7では「4」)がCPU7に認識される。このことを一般的に表現すると、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、「k+n・10(kは1から10までの自然数)」であった場合、第k番目の特性データTD1(p)(図7では「3から12までのいずれかの数値」)がCPU7に認識される。
【0167】
このようにして、特性データの範囲の中から特性データTD1(p)を抽出する抽選が抽出確率CP(p)に基づいて実行され、抽選に当選した特性データTD1(p)が、CPU7に認識される。
【0168】
また、特徴設定画面において決定アイコンが選択されたときには、選択された特徴アイコン143に対応する、選手キャラクタの特殊能力データTD2が、CPU7に認識される(S414)。言い換えると、選択された特徴アイコン143に関連する特殊能力データTD2の値が、CPU7に認識される。具体的には、ある1つの特徴アイコン143が選択された場合、この特徴アイコン143に関連する特殊能力データTD2の値が、対応テーブルに基づいて、CPU7により特定される。また、複数の特徴アイコン143が選択された場合、これら複数の特徴アイコン143それぞれに関連する特殊能力データTD2の値が、対応テーブルに基づいて、CPU7により特定される。
【0169】
たとえば、図5に示すように、「鉄人」アイコンが選択された場合は、特殊能力の「安定度」に対応する特殊能力データTD2(=2)、および特殊能力の「ケガに強い」に対応する特殊能力データTD2(=4)が、CPU7に認識される。
【0170】
すると、図8に示すように、特殊能力を選手キャラクタの能力に付与する否かの抽選に用いられる付与確率HP(q)が、CPU7により設定される(S415)。たとえば、まず、RAM12に格納された、全ての特殊能力データTD2それぞれに対応する基準付与確率HPo(q)が、CPU7に認識される。次に、選択された特徴アイコン143に関連する特殊能力データの付与確率HP(q)を変更するための補正データH2(q)が、対応テーブルに基づいて、CPU7に認識される。ここで用いられるパラメータqは、特殊能力データの数を上限値とした自然数である。また、このパラメータqは、特殊能力データTD2の値に対応している。
【0171】
なお、基準付与確率HPo(q)および補正データH2(q)は、各特殊能力データTD2に対して、所定の値が設定される。この設定は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。
【0172】
すると、選択された各特徴アイコン143に関連する各特殊能力データの基準付与確率HPo(q)を、この補正データH2(q)を用いて変更する処理が、CPU7により実行される。ここでは、たとえば、選択された各特徴アイコン143に関連する各特殊能力データTD2の基準付与確率HPo(q)に、対応する補正データH2(q)を加算する処理を、CPU7に実行させることにより、選択された各特徴アイコン143に関連する各特殊能力データTD2の基準付与確率HPo(q)が、変更される。ここでは、この処理によって、選択された各特徴アイコン143に関連する各特殊能力データTD2の付与確率HP(q)が高くなるように、基準付与確率HPo(q)が変更される。そして、変更された基準付与確率HPo(q)が、選択された特徴アイコン143に関連する特殊能力データ用の付与確率HP(q)として、CPU7に認識される。このようにして、選択された特徴アイコン143に関連する特殊能力データ用の付与確率HP(q)が、CPU7により設定される。
【0173】
たとえば、「バットコントロール」アイコンおよび「鉄人」アイコンが選択された場合、「バットコントロール」アイコンに関連する、「初球に強い」に対応する特殊能力データの基準付与確率HPo(q)に、補正データH2(q)を加算する処理が、CPU7により実行される。また、「鉄人」アイコンに関連する、「ケガに強い」に対応する特殊能力データの基準付与確率HPo(q)および「安定度」に対応する特殊能力データの基準付与確率HPo(q)それぞれに、補正データH2(q)を加算する処理が、CPU7により実行される。そして、変更後の基準付与確率HPo(q)が、選択された特徴アイコン143に関連する特殊能力データ用の付与確率HP(q)として、CPU7に認識される。
【0174】
なお、図8に示すように、選択された特徴アイコン143に関連しない特殊能力データ用の付与確率HP(q)には、基準付与確率HPo(q)が用いられる。すなわち、選択された特徴アイコン143に関連しない特殊能力データ用の付与確率HP(q)には、基準付与確率HPo(q)がCPU7により設定される。
【0175】
このように、特徴アイコン143が選択されると、選択された特徴アイコン143に関連しない特殊能力データの付与確率HP(q)と比較して、選択された特徴アイコン143に関連する特殊能力データ用の付与確率HP(q)が一般的には高くなるので(図8の強調部を参照)、選択された特徴アイコン143が示す特徴を有する特殊能力データが、後述する抽選において当選しやすくなる。
【0176】
このようにして、付与対象となる複数の特殊能力データTD2それぞれに対する付与確率HP(q)が設定されると、上述したように、図4の選択決定アイコンが反転表示された状態において、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたタイミングに応じて、選手キャラクタの特殊能力を規定するための特殊能力データTD2を選手キャラクタの能力に付与する否かが、CPU7により判別される(S416)。
【0177】
言い換えると、コントローラ17の第3ボタン17cが操作されたタイミングに応じて、特殊能力データTD2を選手キャラクタの能力に付与するか否かの抽選が、付与確率HP(q)に基づいて、CPU7により実行される。このようにして、特殊能力データを選手キャラクタの能力に付与する否かの判別が、行われる。
【0178】
ここで、特殊能力データTD2を選手キャラクタの能力に付与する否かを判別する処理についての説明を行っておく。
【0179】
たとえば、ある特殊能力データ用の付与確率HP(q)の確率分母がF1であり、ある特殊能力データ用の付与確率HP(q)の確率分子がf1である場合(F1>f1)、上記のフレーム数iがとり得る値は、「1+n・F1,2+n・F1,・・・,(F1−1)+n・F1,F1+n・F1」(nは0以上の整数)と表記することができる。このため、コントローラ17の第3ボタン17cが押されると、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数i、たとえば「1+n・F1」,「2+n・F1」,・・・,「(F1−1)+n・F1」,および「F1+n・F1」」のいずれか1つが、CPU7に認識される。
【0180】
そして、フレーム数iがとり得る値「1+n・F1」,「2+n・F1」,・・・,「(F1−1)+n・F1」,「F1+n・F1」」のうち、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、「j1+n・F1(j1は1からf1までの自然数)」であった場合、特殊能力データが、付与対象の特殊能力データとしてCPU7に認識される。すなわち、ここでCPU7に認識された特殊能力データが、抽選に当選した特殊能力データとなる。
【0181】
一方で、フレーム数iがとり得る値「1+n・F1」,「2+n・F1」,・・・,「(F1−1)+n・F1」,「F1+n・F1」」のうち、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、「j2+n・F1(j2はf1+1からF1までの自然数)」であった場合、特殊能力データが抽選に当選しなかったことになり、特殊能力データを認識する処理がCPU7により実行されない。
【0182】
具体的には、図8に示した「安定度」である場合、付与確率HP(2)の確率分母が「30」であり、付与確率HP(2)の確率分子が「2」である。この場合、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、「1+n・30」又は「2+n・30」であった場合、「安定度」に対応する特殊能力データTD2(=2)がCPU7に認識される。
【0183】
一方で、コントローラ17の第3ボタン17cが押されたときのフレーム数iが、「3+n・30」から「30+n・30」までのいずれかであった場合、「安定度」に対応する特殊能力データTD2(=2)は抽選に当選しなかったことになり、特殊能力データTD2(=2)を認識する処理が、CPU7により実行されない。
【0184】
このような処理が、全ての特殊能力データTD2それぞれに対して実行される。そして、少なくとも1つの特殊能力データTD2が抽選に当選した場合、すなわち特殊能力データTD2が選手キャラクタの能力に付与される場合(S416でYes)、抽選に当選した特殊能力データTD2の値が、CPU7に認識される(S417)。そして、複数の特性データそれぞれの範囲から抽出された特性データTD1(p)、および複数の特殊能力データの中から抽選に当選した特殊能力データTD2に基づいて、選手キャラクタの各種の能力を設定する処理が、CPU7により実行される(S418)。
【0185】
一方で、この処理において特殊能力データTD2が抽選に当選しなかった場合(S416でNo)、選手キャラクタの能力に対して特殊能力は付与されない。この場合は、複数の特性データそれぞれの範囲から抽出された特性データTD1(p)に基づいて、選手キャラクタの各種の能力を設定する処理が、CPU7により実行される(S418)。
【0186】
具体的には、特殊能力データが抽選に当選した場合(S416でYes)、まず、複数の特性データそれぞれの範囲から抽出された特性データTD1(p)に基づいて、巧打力、長打力、および走塁力等のような選手キャラクタの能力を設定する処理が、CPU7により実行される。ここでは、図9に示すように、複数の特性データそれぞれの範囲から抽出された特性データTD1(p)に応じて、選手キャラクタの能力たとえば選手キャラクタの巧打力、長打力、および走塁力が、CPU7により設定される。
【0187】
たとえば、選手キャラクタの能力レベルデータLV(r)に、能力レベルを示す値を割り当てる処理をCPU7に実行させることにより、選手キャラクタの能力が設定される。ここでは、選手キャラクタの左の巧打力が設定される場合の例を説明する。選手キャラクタの左の巧打力用のレベルデータをLV(1)と表記した場合、左の巧打力用のレベルデータをLV(1)に左ミート用の特性データTD1(1)に対応する数値を割り当てる処理が、CPU7により実行される。このレベルデータLV(1)に割り当てられた数値が、選手キャラクタの左の巧打力の能力レベルに対応している。具体的には、レベルデータLV(1)に割り当てられた数値が1である場合、選手キャラクタの左の巧打力の能力レベルはレベル1になる。
【0188】
このようにして、複数の特性データそれぞれの範囲から抽出された特性データTD1(p)に応じて、選手キャラクタの能力(巧打力、長打力、および走塁力)が、CPU7により設定される。
【0189】
次に、複数の特殊能力データの中から抽選に当選した特殊能力データTD2の値に基づいて、「安定度(がある)」、「サヨナラ男」、および「威圧感(がある)」等のような選手キャラクタの特殊能力を設定する処理が、CPU7により実行される。このため、ここでは、複数の特殊能力データの中から抽選に当選した少なくとも1つの特殊能力データTD2の値をCPU7に認識させることが、特殊能力データTD2に対応する特殊能力を設定することに対応している。
【0190】
このようにして、特殊能力データが選手キャラクタの能力に付与された場合(S416でYes)、特性データ、および特殊能力データに基づいて、選手キャラクタの各種の能力が、CPU7により設定される。
【0191】
一方で、特殊能力データが抽選に当選しなかった場合(S416でNo)、すなわち特殊能力データTD2が選手キャラクタの能力に付与されなかった場合、複数の特性データそれぞれの範囲から抽出された特性データTD1(p)に基づいて、選手キャラクタの各能力が、CPU7により設定される。
【0192】
たとえば、この場合、まず、複数の特性データそれぞれの範囲から抽出された特性データTD1(p)に基づいて、巧打力、長打力、および走塁力等のような選手キャラクタの能力を設定する処理が、CPU7により実行される。ここでの処理は、特殊能力データが抽選に当選した場合(S416でNo)の処理と同じである。なお、この場合は、特殊能力の設定は行われない。
【0193】
このようにして、選手キャラクタの能力および特殊能力が設定されると、設定された選手キャラクタの能力および特殊能力が、図10に示すように、能力設定画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(S419)。能力設定画面は、能力表示領域45および上述した特徴選択領域44とから構成されている。能力表示領域45では、抽出された選手キャラクタの特性データ、および設定された選手キャラクタの能力が、各画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。
【0194】
続いて、リトライアイコンが選択されたか否かが、CPU7により判別される(S420)。このリトライアイコンの選択が、請求項4の第4入力信号の制御部による認識に対応している。ここでは、たとえば、リトライアイコンが反転表示された状態において、コントローラ17の第3ボタン17cが操作されたか否かが、CPU7により判別される。具体的には、リトライアイコンが反転表示された状態において、第3ボタン17cの操作信号がコントローラ17から発行されたか否かが、CPU7により判別される。
【0195】
そして、リトライアイコンを選択したことを示す信号が、コントローラ17から発行されたとCPU7により判別された場合(S420でYes)、すなわちリトライアイコンの選択信号がCPU7に認識された場合、リトライアイコンが再選択されたタイミングに応じて各特性データTD1(p)を再抽出する処理が、CPU7により実行される(S421)。たとえば、上述した形態と同様に、リトライアイコンが再選択されたタイミングに応じて各特性データTD1(p)を再抽出する抽選が、特性データTD1(p)ごとに設定された抽出確率CP(p)に基づいて、CPU7により実行される。すなわち、リトライアイコンが反転表示された状態において、コントローラ17の第3ボタン17cが操作されたタイミングに応じて各特性データTD1(p)を再抽出する抽選が、各特性データごとに設定された抽出確率CP(p)に基づいて、CPU7により実行される。すると、再抽選に当選した各特性データTD1(p)が、CPU7に認識される。このようにして、選手キャラクタの各特性データが、設定された各特性データの範囲の中から、ランダムに再抽出される。
【0196】
また、リトライアイコンを選択したことを示す信号が、コントローラ17から発行されたとCPU7により判別された場合(S420でYes)、リトライアイコンが選択されたタイミングに応じて特殊能力を選手キャラクタの能力に付与するか否かの抽選が、付与確率HP(q)に基づいて、CPU7により実行される(S422)。すなわち、リトライアイコンが反転表示された状態において、コントローラ17の第3ボタン17cが操作されると、この第3ボタン17cが操作されたタイミングに応じて特殊能力を選手キャラクタの能力に付与するか否かの抽選が、付与確率HP(q)に基づいて、CPU7により実行される。
【0197】
ここで、特殊能力が選手キャラクタの能力に付与されなかった場合(S422でNo)、上述したように、複数の特性データそれぞれの範囲から抽出された特性データTD1(p)に基づいて、選手キャラクタの各能力が、CPU7により設定される(S424)。一方で、特殊能力が選手キャラクタの能力に付与された場合(S422でYes)、上述したように、複数の特殊能力データの中から抽選により選択された特殊能力データTD2の値が、CPU7に認識される(S423)。そして、複数の特性データそれぞれの範囲から抽出された特性データTD1(p)、および複数の特殊能力データの中から抽選により選択された特殊能力データTD2に基づいて、選手キャラクタの能力および特殊能力を設定する処理が、CPU7により実行される(S424)。
【0198】
すると、図11に示すように、上記の能力設定画面とは異なる内容の能力設定画面が、テレビジョンモニタ20に再表示される(S425)。すなわち、ここで再表示される選手キャラクタの能力および特殊能力は、抽出確率CP(p)および付与確率HP(q)に基づいて再抽選することにより得られた結果であるため、一般的には、最初に表示された選手キャラクタの能力および特殊能力とは異なったものとなる。
【0199】
この状態において、設定決定アイコンが選択されたか否かが、CPU7により判別される(S426)。そして、設定決定アイコン以外のアイコンすなわちリトライアイコンが選択された場合(S426でNo)、ステップ421が再実行される。
【0200】
一方で、設定決定アイコンが選択された場合(S420でNo、S426でYes)、すなわち設定決定アイコンを選択したことを示す信号がコントローラ17から発行されたとCPU7により判別された場合(設定決定アイコンの選択信号がCPU7に認識された場合)、設定された選手キャラクタの能力を確定する処理が、CPU7により実行される(S427)。具体的には、決定アイコンが選択されたときに、設定された選手キャラクタの能力を上書き保存する処理が、CPU7からの命令に基づいて実行される。すなわち、設定された選手キャラクタの能力が、新規の選手キャラクタの能力としてCPU7に認識され、RAM12に格納される。なお、ここでの決定アイコンの選択が、請求項1の第3入力信号の制御部による認識に対応している。
【0201】
すると、成長体感モードを開始する命令がCPU7から発行され、成長体感モードの各種イベントがCPU7により実行される(S428)。ここに示す各種イベントには、試合イベント、練習イベント、契約更改イベント等が含まれる。
【0202】
そして、各種イベントが実行されると、成長体感モードを終了する命令が指示されたか否かが、CPU7により判別される(S429)。そして、成長体感モードを終了する命令が指示された場合(S429でYes)、成長体感モードを終了する処理がCPU7により実行される(S430)。すると、各種のデータをRAM12に格納する処理が、CPU7により実行される(S431)。一方で、成長体感モードを終了する命令が指示されていない場合(S429でNo)、成長体感モードにおける各種イベントが、CPU7からの命令に基づいて繰り返し実行される。
【0203】
なお、図4に示すように、選択決定アイコンおよびリセットアイコンが、テレビジョンモニタ20に表示されているときに、リセットアイコンが反転表示され、コントローラ17の第3ボタン17cが押されると、リセットアイコンが選択される。すると、特徴選択画面の特徴選択領域44に表示された特徴アイコン143を消去する命令がCPU7から発行され、特徴選択領域44に表示された特徴アイコン143が、テレビジョンモニタ20から消去される。すなわち、選択された特徴アイコン143が未選択の状態にリセットされる。
【0204】
上記のように、本実施形態では、プレイヤは、特徴アイコン143を選択するだけで、自分が選手キャラクタに付与したい特徴を選手キャラクタに対して容易に設定することができる。すなわち、プレイヤは、特徴アイコン143を選択するだけで、自分が選択した特徴アイコン143が示す特徴に関連する能力を、選手キャラクタに対して容易に設定することができる。また、プレイヤは、特徴アイコン143を選択するだけで、自分が選択した特徴アイコン143が示す特徴に関連する特殊能力を、選手キャラクタに対して設定することができる。さらに、プレイヤは、リトライアイコンを繰り返し選択することにより、特徴アイコン143が示す特徴を有する選手キャラクタの能力を、選手キャラクタに対して繰り返し設定することができる。これにより、プレイヤは、プレイヤが所望する特徴を持った選手キャラクタの能力を、様々な能力パターンの中から自由に選択し設定することができる。
【0205】
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての家庭用ビデオゲーム装置を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成されたゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。
【0206】
(b)本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0207】
【図1】本発明の一実施形態によるビデオゲーム装置の基本構成図。
【図2】前記ビデオゲーム装置の一例としての機能ブロック図。
【図3】タイプ選択画面を示す図。
【図4】特徴設定画面を示す図。
【図5】選手キャラクタの特徴を示す特徴アイコンと特性(特性データ)との対応関係を示す図。
【図6】選手キャラクタの特性データの範囲の設定に用いられるパラメータを説明するための図。
【図7】選手キャラクタの特性データの範囲の中から特性データを抽出する処理を説明するための概念図。
【図8】特殊能力データの抽出に用いられるパラメータを説明するための図。
【図9】選手キャラクタの特性データと選手キャラクタの能力レベルとの対応関係を示す図。
【図10】能力設定画面を示す図(その1)。
【図11】能力設定画面を示す図(その2)。
【図12】野球ゲームの全体概要を示すフロー。
【図13A】野球ゲームにおける能力設定システムを示すフロー。
【図13B】野球ゲームにおける能力設定システムを示すフロー。
【図13C】野球ゲームにおける能力設定システムを示すフロー。
【符号の説明】
【0208】
1 制御部
3 画像表示部
5 操作入力部
7 CPU
12 RAM
17 コントローラ
20 テレビジョンモニタ
50 第1項目表示手段
51 特性データ対応付け手段
52 項目認識手段
53 第2項目表示手段
54 特性データ認識手段
55 データ範囲設定手段
56 データ範囲変更手段
57 第1確率設定手段
58 第2確率設定手段
59 データ抽出手段
60 特殊性判別手段
61 能力設定手段
62 特殊性設定手段
63 能力表示手段
64 データ再抽出手段
65 特殊性再判別手段
66 能力再設定手段
67 能力確定手段
143 特徴アイコン
TD1(p) 特性データ
TD2 特殊能力データ
MN(p) 特性データの範囲を定義するための最大値データ
MX(p) 特性データの範囲を定義するための最小値データ
CP(p) 抽出確率
HP(q) 付与確率

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実現可能なコンピュータに、
キャラクタの特徴を示す複数の項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第1項目表示機能と、
入力部からの第1入力信号が制御部に認識されたときに、前記第1入力信号に対応する少なくとも1つの項目を制御部に認識させる項目認識機能と、
制御部に認識された前記項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第2項目表示機能と、
複数の前記項目それぞれに対応するキャラクタの特性を規定するための特性データを、制御部に認識させる特性データ認識機能と、
前記キャラクタの特性データの範囲を制御部に設定させるデータ範囲設定機能と、
制御部に認識された前記項目に応じて、制御部に設定された前記キャラクタの特性データの範囲を変更する処理を制御部に実行させ、変更された前記キャラクタの特性データの範囲を制御部に再設定させるデータ範囲変更機能と、
入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、前記キャラクタの特性データの範囲の中から特性データをランダムに抽出する処理を、制御部に実行させるデータ抽出機能と、
抽出された前記キャラクタの特性データに基づいて、前記キャラクタの特性を設定する処理を制御部に実行させる特性設定機能と、
入力部からの第3入力信号が制御部に認識されたときに、設定された前記キャラクタの特性を確定する処理を制御部に実行させる特性確定機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
キャラクタの特徴を示す複数の前記項目それぞれに、前記キャラクタの特徴に関連する前記キャラクタの特性を規定するための複数の前記特性データを対応付ける処理を、制御部に実行させる特性データ対応付け機能、
をさらに実現させるための請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、キャラクタの特殊性を前記キャラクタの特性に付与する否かを、制御部に判別させる特殊性判別機能と、
前記キャラクタの特殊性が前記キャラクタの特性に付与された場合に、前記キャラクタの特殊性を有する能力を設定する処理を制御部に実行させる特殊性設定機能と、
をさらに実現させるための請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記キャラクタの特性を設定する処理が制御部により実行された後に、入力部からの第4入力信号が制御部に認識された時機に応じて、制御部に認識された前記少なくとも1つの項目に対応する設定済みの特性データの範囲の中から特性データをランダムに再抽出する処理を、制御部に実行させるデータ再抽出機能と、
再抽出された前記キャラクタの特性データに基づいて、前記キャラクタの特性を設定する処理を制御部に再実行させる特性再設定機能と、
設定された前記キャラクタの特性を、特性用の画像データを用いて画像表示部に表示する特性表示機能と、
をさらに実現させるための請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
前記キャラクタの特性データの範囲から特性データを抽出する抽出確率を、制御部に設定させる確率設定機能、
をさらに実現させ、
入力部からの第2入力信号又は第入4力信号が制御部に認識されたときに、前記抽出確率に基づいて、前記キャラクタの特性データの範囲の中の特性データを抽出する処理が、制御部により実行される、
請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
ゲームを実行可能なゲーム装置であって、
キャラクタの特徴を示す複数の項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第1項目表示手段と、
入力部からの第1入力信号が制御部に認識されたときに、前記第1入力信号に対応する少なくとも1つの項目を制御部に認識させる項目認識手段と、
制御部に認識された前記項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第2項目表示手段と、
複数の前記項目それぞれに対応するキャラクタの特性を規定するための特性データを、制御部に認識させる特性データ認識手段と、
前記キャラクタの特性データの範囲を制御部に設定させるデータ範囲設定手段と、
制御部に認識された前記項目に応じて、制御部に設定された前記キャラクタの特性データの範囲を変更する処理を制御部に実行させ、変更された前記キャラクタの特性データの範囲を制御部に再設定させるデータ範囲変更手段と、
入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、前記キャラクタの特性データの範囲の中から特性データをランダムに抽出する処理を、制御部に実行させるデータ抽出手段と、
抽出された前記キャラクタの特性データに基づいて、前記キャラクタの特性を設定する処理を制御部に実行させる特性設定手段と、
入力部からの第3入力信号が制御部に認識されたときに、設定された前記キャラクタの特性を確定する処理を制御部に実行させる特性確定手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項7】
ゲームをコンピュータにより制御可能なゲーム制御方法であって、
キャラクタの特徴を示す複数の項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第1項目表示ステップと、
入力部からの第1入力信号が制御部に認識されたときに、前記第1入力信号に対応する少なくとも1つの項目を制御部に認識させる項目認識ステップと、
制御部に認識された前記項目を、項目用の画像データを用いて画像表示部に表示する第2項目表示ステップと、
複数の前記項目それぞれに対応するキャラクタの特性を規定するための特性データを、制御部に認識させる特性データ認識ステップと、
前記キャラクタの特性データの範囲を制御部に設定させるデータ範囲設定ステップと、
制御部に認識された前記項目に応じて、制御部に設定された前記キャラクタの特性データの範囲を変更する処理を制御部に実行させ、変更された前記キャラクタの特性データの範囲を制御部に再設定させるデータ範囲変更ステップと、
入力部からの第2入力信号が制御部に認識された時機に応じて、前記キャラクタの特性データの範囲の中から特性データをランダムに抽出する処理を、制御部に実行させるデータ抽出ステップと、
抽出された前記キャラクタの特性データに基づいて、前記キャラクタの特性を設定する処理を制御部に実行させる特性設定ステップと、
入力部からの第3入力信号が制御部に認識されたときに、設定された前記キャラクタの特性を確定する処理を制御部に実行させる特性確定ステップと、
を備えるゲーム制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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